JP3466873B2 - エミッタ結合論理出力回路 - Google Patents

エミッタ結合論理出力回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエミッタ結合論理
(ECL)出力回路の分野に関するものであり、かつ切
り換え可能なプルダウン電流源を含む。特に、本発明
は、電力消費量を増加することなしに立ち下がり遅延時
間を短くすることによってECL回路の性能を向上させ
る。プルダウン電流と、プルアップ電流との同時切り換
えが行われる。出力電圧変動調整回路が実現される。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】本発
明、すなわち、切り換え可能なプルダウン(SPD)、
はエミッタ結合論理(ECL)回路に応用される。図1
は典型的なエミッタ結合論理(ECL)回路の回路図を
示す。図1に示す論理機能は1入力インバータである。
図1の回路の論理機能部は電流源J1と、抵抗R1、R
2と、トランジスタQ1、Q2とで構成される。図1に
示すように接続されているそれらの部品は標準ECL差
動増幅器論理段を構成する。
【0003】図1の回路の論理段部は2つの相補出力を
有し、電流源J2、J3と、トランジスタQ3、Q4と
で構成される。電流源J2、J3はプルダウン電流源で
ある。というのは、対応するプルアップトランジスタが
動作させられない時に、負荷コンデンサC1、C2を低
い論理レベルを表す電圧までプルダウンするように、そ
れらの電流源が構成されているからである。トランジス
タQ3、Q4はプルアップトランジスタである。という
のはそれらのトランジスタは、必要がある時に、負荷コ
ンデンサC1、C2を高い論理レベルを表す電圧までプ
ルアップするように、それらのトランジスタが構成され
ているからである。ノードN3、4はECL回路の相補
出力ノードである。
【0004】図1に示す回路は1入力インバータである
が、追加のトランジスタのコレクタと、エミッタとがト
ランジスタQ1のコレクタおよびエミッタと同じノード
に接続され、追加のトランジスタのベースがゲートの他
の入力端子になるように、他の入力トランジスタをトラ
ンジスタQ1に並列接続することにより多入力ゲートを
実現できる。
【0005】負荷コンデンサC1、C2が出力ノードN
3、4に取付けられる。コンデンサC1とC2との正端
子が出力ノードN3、4に接続され、負端子が負電源電
圧に通常接続される。全ての配線とデバイスとの全容量
と、ECL論理段の出力端子に通常取り付けられる他の
容量とをモデル化するためにそれらのコンデンサC1、
C2を使用する。
【0006】負荷コンデンサC1、C2はエミッタフォ
ロワ出力トランジスタQ3、Q4により充電される。そ
れらのコンデンサは電流源J2、J3からのプルダウン
電流I2、I3により放電される。プルダウン電流源J
2、J3は電流を常に出すから、出力ノードおよびそれ
に対応する負荷コンデンサを充電するためにプルアップ
トランジスタQ3、Q4が動作させられた時に、それら
のトランジスタが一定のプルダウン電流を埋め合わせる
ことができるように、それらのトランジスタの容量は十
分に大きくなければならない。
【0007】コンデンサC1と、C2との容量が十分に
小さく、かつ電流源J2、J3からの電流が十分に大き
いとすると、コンデンサC1、C2は急速に充電および
放電させられ、立ち上がり遅れ時間は立ち下がり遅れ時
間にほぼ等しい。しかし、コンデンサC1またはC2の
容量値が十分に大きいか、または電流源J2またはJ3
からの電流が十分に小さいとすると、コンデンサC1
と、C2との放電時間はそれらのコンデンサの充電時間
と比較して長くなる。それらの状況の下では、図2に示
すように、立ち下がり遅れ時間は立ち上がり遅れ時間よ
り十分長い。
【0008】図2は図1の標準ECL回路についての典
型的な電圧波形を示す。この図は入力が低から高へ変化
する時の典型的な動作中におけるシングルエンド入力
と、差動出力と、2つの内部ノード電圧とを示す。図示
と説明を簡単にするために、以下の仮定と近似を行う。
すなわち、単一の電圧降下Vbe(順バイアスしたトラ
ンジスタのベースとエミッタとの間の電圧)が0.8ボ
ルトに等しく、正のECL出力電圧レベルがアースより
1Vbe降下分だけ低く(−0.8ボルト)、負のEC
L出力電圧レベルがアースより2Vbe降下分だけ低い
(−1.6ボルト)ものとする。
【0009】図2に示す波形(および後の図に示す以後
の波形の多く)は入力信号の正方向の遷移のみを示す。
入力信号が負方向のとしても類似の波形セットが得られ
る。V1とV2との波形は入れ換えられ、V3とV4と
の波形は入れ換えられる。しかし、ECL回路の動作は
当業者には周知であるから、両方の動作を説明すること
は不必要である。
【0010】図2に破線で示すように、高いECL出力
電圧と、低い出力ECL出力との間の中間(50%)の
電圧レベルまで出力をプルダウンするために要する時間
として、電圧立ち下がり遅れ時間が測定される。この出
力立ち下がり遅れ時間は出力立ち上がり遅れ時間よりか
なり長い。その出力立ち上がり遅れ時間は、高いECL
出力電圧と、低いECL出力との間の中間(50%)の
電圧レベルまで出力をプルダウンするために要する時間
として測定される。立ち上がり時間と、立ち下がり時間
のこの非対称性は標準的なECL回路についての典型的
な動作条件で、より長い立ち下がり遅れ時間が、ECL
回路の動作周波数に上限をもたらす主な制限要因であ
る。
【0011】入力電圧Vinが図2に示す時刻T1に基
準電圧VBB1と交差すると、トランジスタQ1がター
ンオンし、トランジスタQ2がターンオフする。その結
果トランジスタQ1と、Q2とのコレクタに生ずる電圧
波形を図2にそれぞれ波形V1、V2として示す。図2
に示すように、時刻T1では、ノード電圧V1とV2は
exp(−t/τ)で変化する指数波形として、それら
の電圧の以前の電圧から最終の電圧まで変化する。それ
らの波形のRC時定数τは抵抗R1、R2の値と、各ノ
ードN1、2に存在する全容量とにより決定される。図
2では、時定数を等しいものとして示している。
【0012】出力電圧波形を図2に波形V3、V4とし
て示す。正方向の波形をV4として示す。それは負荷コ
ンデンサC2に接続される。時刻T1には、負荷コンデ
ンサC2はエミッタフォロワプルアップトランジスタQ
4を通じての充電を開始する。そのトランジスタは深く
ターンオンされて負荷コンデンサC2の急速充電を開始
する。正方向の波形の立ち上がり遅れ時間は50%レベ
ル(それがVBB1と交差する時)で測定され、図2に
T2として示される。正方向の波形をV3として示さ
れ、負荷コンデンサC1に接続される。コンデンサC1
はプルダウン電流源J2により、時刻T1で始まって比
較的ゆっくり放電する。コンデンサC1が比較的ゆっく
り放電すると、立ち下がり遅れ時間が長くなる。立ち下
がり遅れ時間は50%レベル(それがVBB1と交差す
る時)で測定され、図2のT3として示される。
【0013】この長い立ち下がり遅れ時間はECL回路
の速度を制限する設計上の第1の制約である。電流源J
2のプルダウン電流を増加することにより、その立ち下
がり遅れ時間制約を小さくできる。しかし、定電流源J
2は常に導通しているから、それの一定の電流を増加す
ると回路の電力消費量も増加する。更に、標準ECL出
力段における一定のプルダウン電流を増加すると、プル
アップトランジスタがより大きく製作されていない限り
立ち上がり遅延時間が長くなる。その理由は、プルアッ
プトランジスタはより大きいプルダウン電流源に打ち勝
たなければならないからである。
【0014】以上の説明から明らかなように、電力消費
量を増加することなしにECL回路の立ち下がり遅延時
間を短くすることが望ましい。逆に、立ち下がり遅延時
間を長くすることなく電力消費量を減少することが望ま
しい。
【0015】P.Rydvalに付与された米国特許第
4276485号(以下「Rydval」と称する)の
図7は、プルダウン電流切換トランジスタT5とT6が
飽和することを阻止する2個のレベルシフトダイオード
を有する出力結合スイッチを示しているように見える
が、Rydvalの出力段はただ1個の電流源を含むに
すぎない。
【0016】Estradaに付与された米国特許第4
943751号(以下「Estrada」と称する)の
図2は、トランジスタQ5、Q6のコレクタにおける交
番する出力の組と共に阻止ダイオードD1、D2を使用
するようである。それらの阻止ダイオードD1、D2
は、プルダウン電流切換トランジスタQ5、Q6のコレ
クタ電圧を、順バイアスされているダイオード電圧1つ
分だけプルダウンする。その結果としてコレクタ−エミ
ッタ間電圧が十分小さくなり、そのために、標準ECL
電圧の振れ(700mv)が使用されるならば、トラン
ジスタQ5、Q6は正常な動作中に飽和する。
【0017】以上のように、ECL回路においては、立
ち下がり遅延時間は通常は速度制限仕様であり、電力消
費量を増加することなく立ち下がり遅延時間を短縮する
ことが望ましい。本発明はECL回路の電力消費量を増
加することなく立ち下がり遅延時間を短縮すること、あ
るいは逆に、本発明は立ち下がり遅延時間を長くするこ
となしにECL回路の電力消費量を減少することを目的
とする。。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は切り換え可能な
プルダウン(SPD)回路を含む。この回路は出力段の
プルダウン部内に切換回路を有するから、全プルダウン
回路電流の大きな部分が負方向の出力ノードへ切り換え
られ、全プルダウン回路電流の小さい部分が正方向の出
力ノードへ切り換えられる。
【0019】負方向の出力ノードには正常なECLより
大きいプルダウン電流が結び付けられる。この正常より
大きいプルダウン電流は、負方向の出力ノードに対して
負荷容量を標準ECLプルダウン段より短い時間で放電
するが、それを行うために同じ量の電流を使用する。負
方向の出力のこのより短い放電時間により、本発明の立
ち下がり遅延時間がより短い結果となる。
【0020】本発明によれば、出力トランジスタのエミ
ッタにおける許容最小量のバイアス電流でプルアップト
ランジスタを順バイアスすると、ノイズに対する適切な
耐性が得られる。
【0021】同時切り換え可能なプルダウン(SSP
D)回路概念を受け入れるために出力段を変更できる。
その概念では、論理回路と切換回路は相互に論理的に等
価であり、切換回路の入力端子が論理機能入力端子と同
じ論理入力端子に接続され、論理回路と切換回路は同時
に、またはほぼ同時に切り換える。
【0022】切り換えられたプルダウン出力立ち下がり
遅延時間は、標準的なECL回路に対してのプルダウン
出力立ち下がり遅延時間のほぼ半分である。その理由
は、切り換え可能なプルダウン回路に対するプルダウン
電流が、ECL回路のプルダウン電流のほぼ2倍強いか
らである。
【0023】後で説明する8番目の実施の形態では、こ
の回路で消費される電力は電流の時間積分に比例する。
全消費電力は出力のデューティサイクルに直接関連させ
られる。プルダウン時間がプルアップ時間より短い時に
電力消費量は最小にされる。本発明は、発明の実施の形
態の項で述べる10の実施の形態により示されたいくつ
かの観点を有する。本発明の全ての観点は切り換え可能
なプルダウンエミッタ結合論理(ECL)出力段を含
む。
【0024】本発明の最も一般的な記述は、負方向の出
力を迅速に放電するように相補ECL出力の間で切り換
えられる比較的大きなプルダウン電流源を用いる。より
小さい電流源は2つの差動ECL出力端子のおのおのに
接続され、両方の引上げトランジスタが順バイアスされ
て、適切なノイズ余裕を持たせるようにし、かつ回路が
正しく動作するようにする。1つの切り換え可能なプル
ダウン電流源をECL出力段のための2つのより小さい
プルダウン電流源と共に使用することが、本発明の切り
換え可能なプルダウン(SPD)である。
【0025】本発明の実施の形態によれば、プルダウン
電流の切り換えはプルアップトランジスタの制御と同時
に行われる。それらの実施の形態(同時切り換え可能な
プルダウンSPD)は負方向のECL出力信号の立ち下
がり時間を最も短くする。
【0026】本発明の他の観点は、標準ECL出力レベ
ルを生ずるために、切り換え可能なプルダウン出力回路
と共にECL論理段で使用される、電圧レベルおよび電
圧変動調整回路を含む。
【0027】本発明の全ての実施の形態はプルダウン電
流スイッチのシングルエンド制御で実現できる。シング
ルエンド制御はより低いコストで同じ性能を有する。
【0028】本発明の各実施の形態の特徴は以下に示す
通りである。
【0029】第1の実施の形態は、差動切換回路を用い
る切り換え可能なプルダウン回路である。第2の実施の
形態は、シングルエンド・切換回路を用いる切り換え可
能なプルダウン回路である。第3の実施の形態は、出力
結合切換回路を用いる切り換え可能なプルダウン回路で
ある。第4の実施の形態は、同時切り換え可能なプルダ
ウンである。説明する第5の実施の形態は、出力レベル
および出力変動調整のための電流源を有する、任意の種
類の切り換え可能なプルダウン回路である。第6の実施
の形態は、出力レベルおよび出力変動調整のために差動
ECLコレクタノードの間に抵抗を有する、任意の種類
の切り換え可能なプルダウン回路である。第7の実施の
形態は、出力レベルおよび出力変動調整のためにECL
論理段が共有する抵抗を有する、任意の種類の切り換え
可能なプルダウン回路である。第8の実施の形態は、シ
ングルエンド出力切り換え可能なプルダウン回路であ
る。第9の実施の形態は、プルダウン電流源を制御する
ためにラッチを用いる、シングルエンド出力切り換え可
能なプルダウン回路である。第10の実施の形態は、切
り換え可能なプルダウン電流源を制御するために単安定
マルチバイブレータを用いる、シングルエンド切り換え
可能なプルダウン回路である。
【0030】本発明は、ECL回路の電力消費量を増加
することなしにECLの立ち下がり遅延時間を短縮す
る。逆に、本発明は、立ち下がり遅延時間を長くするこ
となしにECL回路の電力消費量を減少する。
【0031】論理回路の性能の1つの周知の尺度は速度
−電力積である。この積は、回路の伝播遅延時間(立ち
下がり遅延時間)に回路の電力消費量を乗ずることによ
り計算される。小さい速度−電力積は大きい速度−電力
積より回路の性能が高いことを示す。本発明は、ECL
論理回路の速度−電力積を小さくするすなわち向上させ
るものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の種々の実施の形態
を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0033】図3は切り換え可能なプルダウン(SP
D)技術の基本概念を示すものである。図3に示す回路
により実行される論理機能は、図1に示す従来技術のE
CL回路により実行される論理機能と同じである。した
がって、図3に示す回路は次の部品、すなわち、電流源
J1、抵抗R1、抵抗R2、トランジスタQ1、および
トランジスタQ2、で構成される論理段を有する。
【0034】しかし、図3の回路の出力段は、本発明の
切り換え可能なプルダウン(SPD)回路の概念に対処
するためのものである。図1における2つの標準的EC
Lプルダウン電流源J2とJ3を、図3では3つの電流
源J2、J3、J4で置き換える。プルダウン電流源J
3から2つの出力ノードN3または4のいずれかに切り
換えるために、電流スイッチS1が付加されるエミッタ
フォロワ・トランジスタQ3とQ4が、プルアップトラ
ンジスタとして機能する。
【0035】本発明は、出力段のプルダウン部に切換回
路を有する切り換え可能なプルダウン(SPD)回路を
含むので、全プルダウン電流の大部分が負方向の出力ノ
ードへ切り換えられ、かつ全プルダウン電流の小さい部
分が正方向の出力ノードへ切り換えられる。
【0036】負方向の出力ノードには、正常より大きい
ECLプルダウン電流が伴う。この正常より大きいEC
Lプルダウン電流は、負方向の出力ノードの場合の付加
容量を、標準的なECLプルダウン段よりも短い時間で
放電するが、全電流は従来技術のECL回路の場合の全
電流と同じである。負方向の出力の放電時間が短くなっ
た結果として、本発明では立ち下がり遅延時間が短くな
る。
【0037】更に、正方向の出力は正常より小さいEC
Lプルダウン電流を有する。その理由は、電流のほとん
どが負方向の出力ノードへ切り換えられたからである。
正方向の出力のためのこのより小さいプルダウン電流に
よって、それのプルアップトランジスタが付加容量を標
準ECLよりも短い時間で充電できる。負方向の出力の
短い充電時間のために、本発明では立ち下がり遅延時間
が短くなる。
【0038】電流スイッチS1が電流I3を、切り換え
可能なプルダウン電流源J3から負方向の出力であれ
ば、どのような出力へも切り換えるように、電流スイッ
チS1は構成される。ECL出力の性質は相補的である
から、1つの出力は常に正である。図3で、負方向の出
力はノードN3であり、電流源J2とJ3から出る2つ
のプルダウン電流源(I2、I3)を有する。正方向の
出力ノードN4は電流源J4から出るただ1つのプルダ
ウン電流I4を持つ。
【0039】この好適な実施の形態では、電流源J2と
J4は約0.25単位の電流をおのおの有する。図3の
電流源J2とJ4はプルダウン電流源である。電流源J
3は約1.50単位の電流を有するものであって、切り
換え可能なプルダウン電流源である。負方向の出力(I
2、I3)における全プルダウン電流は1.75単位の
電流に等しい。本発明ではこの全プルダウン電流は図1
に示す従来のECL回路プルダウン電流の1.0単位電
流より大きい。負荷コンデンサC1は、図1に示す従来
のECL回路によるよりも本発明のSPD回路により
1.75倍速く放電される。本発明に従ってプルダウン
電流を切り換えることによって負荷コンデンサをこのよ
うに速く放電すると、立ち下がり遅延時間が約1.75
分の1に短くされ、それにより立ち下がり遅延時間の速
度制限仕様が改善される。
【0040】図3に示す本発明の切り換え可能なプルダ
ウン回路の全電力消費量は、図1に示すような標準EC
L出力回路の全電力消費量に等しい。図1と図3に示す
回路の全プルダウン電流が同じであるから、2つの回路
の電力消費量は同じである。図1と図3に示す2つの回
路段は2.0単位の電流を消費する。
【0041】図3に示す本発明の切り換え可能なプルダ
ウン回路は、大きい電流や小さい電流がいつ、およびど
こで必要とされるかを認識する。すなわち、それは大き
いプルダウン電流を負方向の出力(それが最も必要とさ
れる場所である)へ向け、またはそれは小さいプルダウ
ン電流を正方向の出力(大きい電流が最も必要とされな
い場所である)へ向ける。
【0042】図4は図3に示す本発明の切り換え可能な
プルダウン回路の電圧波形を示すグラフであり、入力が
低から高へ変化する時の典型的な動作中におけるシング
ルエンド入力と、差動出力と、2つの内部ノード電圧と
を示す。
【0043】入力電圧Vinが時刻T1に基準電圧Vb
b1と交差する時にトランジスタ対Q1とQ2が切り換
わる。理想的には、Vbb1はVinの変動の端の間の
中間に設定する。ECLの動作のために、順バイアスさ
れたダイオードのアースより低い、1ダイオード電圧降
下と2ダイオード電圧降下の間の中間にVbb1を設定
する。
【0044】図4で、波形V1とV2はそれぞれトラン
ジスタQ1とQ2とのコレクタにおける電圧波形を示
す。正方向の出力波形をV4で示す。コンデンサC2は
エミッタフォロワ・トランジスタQ4を通じて迅速に充
電される。立ち上がり遅延時間をT2として示す。本発
明による負方向の出力電圧波形を波形V3として示す。
この切り換えプルダウン波形の負の勾配は標準ECL勾
配(破線で示す)より1.75倍だけ大きい。その理由
は、図3に示す回路における切り換えプルダウン電流が
標準ECLプルダウン電流の1.75倍だからである。
【0045】図4に示すように、図3に示す切り換え可
能なプルダウン回路の立ち下がり遅延時間T3は、図1
に示すECL回路のそれのほとんど半分である。図4
で、破線は図2からの元のECL回路勾配を示す。図4
ではそれを参考のためにのみ示す。図4および応用全体
を通じて、示されている全ての波形は近似的なものであ
るだけであることに注目すべきである。
【0046】下記は図3に示す本発明の切り換え可能な
プルダウン回路と図1に示す標準ECLとの間の比較を
示すものである。
【0047】SPDの速度とECLの速度との比はSP
Dプルダウン電流とECLプルダウン電流との比に比例
する。
【0048】SPD速度/ECL速度=SPDプルダウ
ン電流/ECLプルダウン電流 SPD速度/ECL速度=1.75/1.00=1.7
5 したがって、SPD回路は同じ電力を用いるECL回路
より1.75倍速い。SPD立ち下がり遅延時間とEC
L立ち下がり遅延時間との比はECLプルダウン電流と
SPDプルダウン電流との比に逆比例する。
【0049】SPD立ち下がり遅延時間/ECL立ち下
がり遅延時間 =ECLプルダウン電流/SPDプルダウン電流 SPD立ち下がり遅延時間/ECL立ち下がり遅延時間
=1.00/1.75=0.57 したがって、SPD回路の立ち下がり遅延時間はECL
回路のそれの0.57倍である。
【0050】SPD速度×電力積とECL速度×電力積
との比は次のように表すことができる。
【0051】SPD速度×電力/ECL速度×電力 =SPD立ち下がり遅延時間×SPD電力消費量/EC
L立ち下がり遅延時間×ECL電力消費量 ECL回路とSPD回路の両方に対して、論理部が1.
0単位の電流を消費し、出力段は2.0単位の電流を消
費し、電源電圧は−5.2ボルトであると仮定すると、
下記の方程式が成立する。
【0052】 SPD速度×電力/ECL速度×電力 = PD立ち下がり遅延時間×(I1+I2+I3+I4)×VEE ECL立ち下がり遅延時間×(I1+I2+I3)×VEE 0.57*(1.00+0.25+1.50+0.25)×(−5.2) 1.00*(1.00+1.00+1.00)×(−5.2) =0.57 したがって、SPD回路の速度×電力積はECL回路の
速度×電力積の0.57倍である。したがって、SPD
回路の性能はECL回路の性能の1.75倍である。
【0053】回路設計者は電流源J2、J3、およびJ
4で使用する電流の大きさの割合を選択できる。論理回
路はノイズの多い条件の下で正しく機能しなければなら
ない。標準ECLおよびSPDでは、出力ドライバ回路
の出力インピーダンスを低く維持することにより、ノイ
ズの許容マージンが保証される。本発明によれば、出力
トランジスタのエミッタを最小許容量のバイアス電流で
プルアップトランジスタを順バイアスすることにより、
ノイズに対する適切な耐性が与えられる。このプルダウ
ン電流は電流源J2とJ4により供給され、それはプル
アップトランジスタQ3とQ4が遮断されることを阻止
する。設計における電流源J2とJ4の適切な選択は、
特定の設計応用の仕様における実際のノイズマージン要
求により決定される。
【0054】本発明の切り換え可能なプルダウン回路で
は、大電流を負方向の出力へ切り換えて、速度×電力積
で測定される性能を向上させることが望ましい。電流源
J3の選択は選択される全電流と、電流源J2とJ4と
により要求される電流の量との選択によって決定され
る。全プルダウン電流は電流源J2とJ4のうち、電流
源J3に付加されている1つの電流源を流れる電流の和
に等しい。
【0055】電流源J3を流れる電流は最終的には、正
方向の出力のプルダウン電流と、負方向の出力のプルダ
ウン電流と、全プルダウン電流との間の均衡により定ま
る。図3に示す回路の例では、正方向の出力および負方
向の出力に対するそれぞれプルダウン電流に対して、
0.25ないし1.75の比を選択した。これは本発明
のここで説明している実施の形態で選択した比である
が、本発明の要旨および範囲を逸脱することなしにその
比を高くしたり、低くしたりできる。実際に、回路の環
境に応じて広く異なる比を設計者が選択する。
【0056】図5は本発明の第1の実施の形態を示すも
ので、本発明の切り換え可能なプルダウンECL回路を
実用的な回路として実現した回路を示す回路図である。
図5では、切り換え可能なプルダウン回路が切り換え可
能なプルダウン電流源を制御するために差動切換回路を
用いる。
【0057】図5の回路により実現される論理機能は図
1に示す標準ECL回路のそれと同じで、部品電流源J
1と、抵抗R1およびR2と、トランジスタQ1および
Q2とで構成される。しかし、本発明の第1の実施の形
態に従って切り換え可能なプルダウン(SPD)回路概
念に対処するために、図5に示す回路の出力段を図1の
標準ECL回路とは変更している。
【0058】出力段は構成トランジスタおよびダイオー
ドQ3〜Q10と、電流源J2〜J6とで構成される。
プルアップトランジスタQ5とQ8はエミッタフォロワ
出力トランジスタである。電流切換トランジスタQ6と
Q7は切り換えトランジスタ対である。切り換え制御ト
ランジスタQ3とダイオードQ4と、切り換え制御トラ
ンジスタQ9とダイオードQ10とは、順バイアスされ
ているダイオードの電圧降下2つ分のレベルシフト機能
を行う。切り換え制御電流源J2とJ6はレベルシフト
回路の電流を減少させる。プルダウン電流源J3とJ5
は正方向の出力にプルダウン電流を交互に供給し、また
はプルダウン電流の一部を負方向の出力に供給する。プ
ルダウン電流源J4は電流を電流スイッチに供給する。
コンデンサC1とC2は相補出力端子の負荷容量を表
す。
【0059】この第1の実施の形態では、電流源J2と
J6はプルダウン電流を回路ノードに供給しないから、
測定される性能を向上することなく電力増加を呈する。
それらの電流源J2、J6における電流は、トランジス
タQ1とQ2のコレクタ電圧の変動を忠実に追従するた
めには十分であるが、全回路電力消費の大きい部分であ
るほど大きくないような大きさでなければならない。
【0060】図6は本発明のこの切り換え可能なプルダ
ウン回路の第1の実施の形態の動作波形を示すもので、
入力が低から高へ変化する時の典型的な動作中における
シングルエンド入力と、差動出力と、4つの内部ノード
電圧とを示す。
【0061】入力電圧Vinが基準電圧Vbb1と交差
すると、トランジスタQ1はターンオンされ、トランジ
スタQ2はターンオフされる。その時にトランジスタQ
1とQ2のコレクタに生ずる電圧波形をそれぞれ波形V
1およびV2として示す。コレクタ電圧の変動がレベル
シフトされて、切り換えトランジスタQ6とQ7のベー
スに結合される。トランジスタQ6とQ7のベースにお
ける電圧を図5に波形V5、V6で示す。それらのベー
ス電圧波形は差動ECLコレクタ電圧波形(ノードN1
と2における)に追従し、出力電圧波形により影響を受
けることはない。
【0062】トランジスタQ6、Q7のベースにおける
電圧の極性が反転すると、それらのトランジスタは切り
換わる。この切り換え時間をT1として示す。そうする
とそれらのトランジスタQ6とQ7のコレクタは、切り
換えられたプルダウン電流を負方向の出力ノードへ送る
から、プルダウンは時刻T1から一層速い速度で始ま
る。
【0063】図5は図6の波形で示されている遷移に対
する定常状態プルダウン電流を示す。正方向の出力電圧
は出力トランジスタQ8のエミッタに現れる。そのトラ
ンジスタはエミッタフォロワであって、負荷コンデンサ
C2を充電するために必要なプルアップ電流を容易に供
給する。正方向の出力電圧を波形V4として示す。立ち
上がり遅延時間をT2として示す。負方向の出力電圧を
波形V3として示す。それは小さい負の勾配でスタート
し、その後で大きい負方向の勾配に急に変化する。勾配
の変化は切り換え時刻T1に起きる。波形V3の時刻T
0とT1の間の緩い勾配は切り換え時刻より前に起き
る。その理由は、この期間中はたった0.25単位のプ
ルダウン電流が存在するからである。切り換えが起きる
と、プルダウン電流は1.75単位の電流まで増加す
る。時刻T1の後の波形V3の勾配が急である理由は、
切り換えの後でプルダウン電流が増加するためである。
【0064】出力コンデンサC1は、T1以前の切り換
え前の期間中は徐々に放電される。T1における切り換
え後の期間中は迅速に放電される。時刻T1における切
り換えまでの時間の長さは、図5における回路の場合に
は固定されて、コレクタ負荷抵抗R1とR2と、ノード
N1と2におけるコレクタノード容量とのRC時定数に
より主として決定される。プルダウンが50%になるま
での時間の長さはT3で終わるが、それは出力に依存す
る可変遅延であって、負荷容量の大きさと、負方向の出
力に作用するプルダウン電流の量とにより主として決定
される。通常は、負荷条件は、T1における切り換え時
刻以前の時間がT1からT3までの時間よりはるかに短
いようなものである。それらの条件の下では、切り換え
時刻T1以前の時間は無視できるから、T1はT3より
はるかに早い。波形V5とV6は指数関数的に減衰す
る。抵抗R1とR2の値が同じであり、かつノードN
1、2における容量Cにおける値が同じであれば、波形
V5とV6の時定数RCは同じである。波形V5とV6
は時刻T=RC ln(2)で交差する。負方向の出力
が基準電圧と交差する時に立ち下がり遅延時間は測定さ
れる。それをT3として示す。本発明の第1の実施の形
態のこの切り換え可能なプルダウン回路についての立ち
下がり遅延時間T3は、ECL回路についての立ち下が
り遅延時間のおよそ半分である。
【0065】図7は、シングルエンド・切換回路を用い
る本発明の切り換え可能なプルダウンECL出力段の第
2の実施の形態を示す。図5に示した第2の実施の形態
の切り換え可能なプルダウン回路は、切換回路へ向かう
2つの差動入力信号を有していた。差動入力信号は2レ
ベルシフトネットワークを要する。
【0066】それとは対照的に、図7に示す切り換え可
能なプルダウン回路はシングルエンド・切換回路を使用
する。シングルエンド・切換回路を使用すると、レベル
シフトネットワークの1つが不要になる。こうすると部
品の数が減少し、使用電力量が少なくなる。図7に示す
回路は、省略した1つのレベルシフタを除き、図5に示
す回路と同じ回路である。トランジスタQ9と、ダイオ
ードQ10と、電流源J6とは除いてある。トランジス
タQ7のベースがDC基準電圧Vbb1に接続されてい
る。好適な実施の形態においては、ECL動作のため
に、基準電圧Vbb2は、順バイアスされているダイオ
ードの電圧降下の大きさの2つ分と3つ分との間の中間
の大きさを持つ、アースより低い値である。その値を図
8に−2.0ボルトとして示す。切り換え段の入力電圧
は−1.6ボルトから−2.4ボルトまで振れる。基準
電圧Vbb2はトランジスタQ7のベースに加えられ
る。この電圧は入力の変動の中点に設定され、それは−
2.0ボルトである。
【0067】図8は本発明の第2の実施の形態のこの切
り換え可能なプルダウン回路についての電圧波形を示
す。
【0068】図8に示す電圧波形は図7に示す回路の電
圧波形に対応し、ノードV6を除いて以前の切り換え可
能なプルダウン回路の波形と同じである。図8は、入力
が低から高へ変化する時の典型的な動作中におけるシン
グルエンド入力と、差動出力と、3つの内部ノード電圧
とを示す。ノードV6は今は基準電圧Vbb2に接続さ
れている。シングルエンド入力信号V5が基準電圧Vb
b2に交差する時に切り換えは起きる。切り換え時刻
は、この回路および従来の回路に対して同じ時刻T=R
Cln(2)に起きる。切り換え時刻をT1として示
す。
【0069】出力波形と、出力立ち下がり遅延時間およ
び出力立ち上がり遅延時間は、差動電流切り換えを行う
従来の回路のそれらと同じである。出力立ち上がり遅延
時間をT2として示す。出力立ち下がり遅延時間をT3
として示す。本発明の第2の実施の形態のシングルエン
ド・スイッチを用いるこの切り換え可能なプルダウン回
路は、差動スイッチを用いる第1の実施の形態と同じ性
能を持つが、その第1の実施の形態より少ない部品を用
い、電力消費量も少ない。
【0070】図9は本発明の第3の実施の形態の出力結
合切換回路を用いる切り換え可能なプルダウン回路の例
を示す。図5の切り換え可能なプルダウン回路は2つの
レベルシフト回路に電力を供給するために2つの電流源
を要し、図7の切り換え可能なプルダウン回路は1つの
レベルシフト回路に電力を供給するために1つの電流源
を要したが、この(図9)切り換え可能なプルダウン回
路は、レベルシフト回路に電力を供給するために電流源
を要しない。この回路は使用する部品の数と消費電力
が、図5と図7とに示す従来の2つの実施の形態の回路
より少ないことが利点である。この回路は従来の2つの
切り換え可能なプルダウン回路で用いていたレベルシフ
ト回路の両方をなくしている。切り換えトランジスタQ
5とQ6は出力トランジスタQ3とQ7とのエミッタに
交差結合される。トランジスタQ4とQ8はトランジス
タ対Q5とQ6の飽和を阻止するレベルシフトダイオー
ドとして機能する。この第3の実施の形態の回路は従来
の回路と同様に動作する。図示の論理回路は元のECL
回路のそれに類似し、電流源J1と、抵抗R1、R2
と、トランジスタQ1、Q2とで構成される。トランジ
スタQ1、Q2のコレクタからの出力電圧はトランジス
タQ3、Q4、Q7、Q8によりレベルシフトされて、
切り換えトランジスタ対Q5、Q6のベースに結合され
る。切り換えトランジスタのベースにおける電圧の極性
が反転された時に切り換えが行われる。
【0071】図10は、本発明の第3の実施の形態のこ
の切り換え可能なプルダウン回路の電圧波形を示すグラ
フであって、入力が低電圧から高電圧へ変化する時の典
型的な動作中におけるシングルエンド入力と、差動出力
と、4つの内部ノード電圧とを示す。
【0072】入力電圧波形をVinで示す。DC基準で
T7の波形をVbb1で示す。波形V1、V2はノード
N1、N2におけるトランジスタQ1、Q2のそれぞれ
のコレクタ電圧波形を示す。このスイッチに加えられる
レベルシフトされた入力電圧波形をV5、V6で示す。
出力電圧波形をV3、V4で示す。立ち上がり遅延時間
をT1で示す。切り換え時刻をT2で示す。立ち下がり
遅延時間をT3で示す。この回路の切り換え時刻T2ま
での経過時間は、前の2つの実施の形態における同様な
経過時間より僅かに長い。
【0073】第1の実施の形態の回路(図5)では、電
圧波形V6が電圧波形V5と交差した時に切り換えが行
われる。ECL動作のために、正方向の波形V6の切り
換え電圧レベルは、順バイアスされているダイオードの
電圧降下の2つ分と3つ分との間のほぼ中間(50%)
で、正の電源電圧(アース)より低いレベルであった。
しかし、第3の実施の形態のこの回路(図9)では、切
り換えは電圧波形V6が電圧波形V5と交差した時にも
起きるが、図10の時刻T2に示すようにV6の切り換
え電圧レベルは50%より高い。
【0074】更に、この第3の実施の形態では、切り換
えまでの時間は、前の2つの実施の形態のいずれにおけ
るその時間より長い。その理由は、負方向の波形V5が
図5と図7に示す回路におけるよりもゆっくり立ち下が
るからである。入力切り換え時刻と時刻T2の間は、ノ
ード5における電圧は、以下の理由により、前の回路に
おけるよりもゆるやかに降下する。図10に示す波形の
例は、入力が低から高に切り換わる前に論理的に逆の状
態に既に落ち着いていたと仮定している。したがって、
反転出力ノードN3の電圧は高い。プルアップトランジ
スタQ3のベース−エミッタ間電圧はV1マイナスV3
である。差動ECLノードN1が低くなると、トランジ
スタQ3のベース−エミッタ間電圧が順バイアスされて
いるダイオード電圧以下に降下するから、そのトランジ
スタQ3は瞬時に遮断される。トランジスタQ3が遮断
されている間に、出力コンデンサC1に接続されている
反転出力ノードN3は電流源J2のプルダウン電流によ
ってのみ電流を取り出される。そのプルダウン電流は小
さな値(図10の例では0.25単位の電流)に特に選
択した。更に、時刻T2より前の時間中は、出力プルダ
ウン電流スイッチは依然としてそれの以前の状態にあ
り、したがって、トランジスタQ6は反転出力ノードN
3のプルダウンの支援を開始していない。ダイオードQ
4は回路の動作中は順バイアスされるから、電流切換ト
ランジスタQ5のベースにおける電圧V5は、反転出力
ノード電圧V3を、順バイアスされているダイオードの
1電圧降下分だけ下がって忠実に追従する。したがっ
て、時刻T2の前は、電流源J2からの小さい電流だけ
が出力ノードN3をプルダウンするから、電圧V5は比
較的ゆっくりした速さで降下する。
【0075】その間に、他の電流切換トランジスタQ6
のベースにおける電圧は、差動ECL入力ノードにおけ
る電圧の立ち上がりを、順バイアスされているダイオー
ドの2電圧降下分だけ離れて追従する。それらのダイオ
ード電圧降下はトランジスタQ7のベース−エミッタ間
とダイオードQ8とに沿って生ずるものである。V5が
V6より小さくなるまではプルダウン電流スイッチは状
態を変えない。迅速に正方向の電圧波形V6は、徐々に
低下している電圧波形V5と交差できるまでは、より高
い電圧レベルまで上昇しなければならない。第3の実施
の形態のこの回路の立ち下がり遅延時間T3は、図5お
よび図7における前の回路のその立ち下がり遅延時間よ
り僅かに長いが、標準ECL回路の立ち下がり遅延時間
よりははるかに短い。出力結合された切換回路を用いる
この切り換え可能なプルダウン回路の消費電力と使用部
品の数とは、以前の実施の形態におけるそれより少な
い。この第3の実施の形態では電流源の数は4つだけで
あって、そのうちの1つの電流源は差動ECL論理増幅
器を動作させるためのものであり、2つはプルダウン電
流源であり、残りの1つは切り換え可能なプルダウン電
流源である。第3のの実施の形態におけるプルダウン電
流源の数は第1の実施の形態および第2の実施の形態に
おける電流源の数より少ないから、第3の実施の形態の
消費電力は少ない。
【0076】前述したように、従来のいくつかの回路は
本発明の第3の実施の形態に関連することがある。違い
については以下に述べる。
【0077】P.Rydvalへ付与された米国特許第
4276485号(以下、「Rydval」と記す)の
図7は、本発明の第3の実施の形態で要する3つの電流
源ではなくてただ1つの電流源を含む出力段を開示して
いるようである。Rydvalは、本発明の第3の実施
の形態を示す図9に類似するが、出力ノードに接続され
ているダイオードおよびプルアップトランジスタをバイ
アスするために本発明で用いている電流源J2とJ4は
用いていない。それらの追加されている2つの電流源に
よって、出力結合されているプルダウン電流スイッチを
ノイズに対して強くし、かつそのプルダウン電流スイッ
チの応答時間を短縮し、それにより全体の切り換え速度
を高くする。
【0078】Rydvalに示されているように、本発
明の第3の実施の形態により提供される追加の電流源が
無いと、高電圧に向かう出力ノードに接続されたプルダ
ウン切換トランジスタをターンオフするための時間は、
本発明の第3の実施の形態でプルダウン切換トランジス
タをターンオフするための時間より長い。このより長い
ターンオフ時間を要する理由は、遮断されている切換ト
ランジスタのベースにおける電圧が、そのベースが結合
されている低電圧に向かう出力ノードに追従しないとい
う事実の結果である。その代りに、それが接続されてい
るダイオードがターンオフし、切換トランジスタのベー
スにおける電荷が、本発明の第3の実施の形態における
ように別々の電流源を通じて負電源に流されるのではな
くて、それのエミッタを通じて負電源に流れるまでそれ
のベースにおける電圧は高いままである。電荷がベース
からエミッタを通じて流れると、その電荷は高電圧に向
かう出力ノードに接続されている切換トランジスタに、
トランジスタの利得(β)にベースに流れ込む電流を乗
じたものに等しいコレクタ電流を引き出させ続ける。
【0079】高電圧に向かう出力ノードに接続されてい
るプルダウントランジスタが、実際にはそれほど長時間
遮断されていないという事実は、高電圧に向かう出力ノ
ードの電圧の上昇速度を低くする。その理由は、高電圧
に向かう出力ノードに接続されているプルアップトラン
ジスタは、高電圧に向かう出力ノードに接続されてい
て、まだ遮断されていないでいるプルダウン切換トラン
ジスタと戦わなければならないからである。高電圧に向
かう出力ノードにおける上昇速度が低くされるという事
実は、低電圧に向かう出力ノードに接続されているプル
ダウン切換トランジスタがターンオンする速度を低くも
する。その理由は、低電圧に向かう出力ノードに接続さ
れているプルダウン切換トランジスタのベース電圧が高
電圧に向かう出力ノードに結合ダイオードを通じて追従
するからである。
【0080】上記理由の全てから、Rydvalの回路
の性能は、図9に示す本発明の第3の実施の形態の回路
の性能より低いと考えられる。
【0081】Dasai他へ付与された米国特許第47
54171号(以下「Dasai」と記す)は図4で、
図9に示す本発明の第3の実施の形態に類似する出力結
合プルダウン切換回路を示すようである。しかし、Da
saiの図4に示す回路はレベルシフトダイオードを含
んでいない。したがって、プルダウン切換トランジスタ
は飽和して切り換え遅延時間を非常に長くする。更に、
Dasaiの図4に示す回路(Rydvalに類似す
る)は、本発明で必要とする2つの追加の電流源を含ん
でいないから、Dasaiの図4に示す回路はノイズに
弱く、上でRydvalについて述べたのと同じ理由で
切り換えが遅い。
【0082】先に述べたように、Estrada他に付
与された米国特許第4943741号(以下「Estr
ada」と記す)の第2図は、トランジスタQ5とQ6
のコレクタにおける代わりの出力セットとともに阻止ダ
イオードD1とD2を用いる回路を示す。それらの阻止
ダイオードD1とD2はプルダウン電流切換トランジス
タQ5、Q6のコレクタ電圧を順バイアスされているダ
イオードの電圧効果1つ分だけ低下させる。その結果と
して、そのトランジスタのコレクタ−エミッタ間電圧が
十分小さくなり、そのために、標準ECL電圧変動を用
いるならば、トランジスタQ5とQ6は正常な動作中に
飽和することになる。
【0083】しかし、本発明の第3の実施の形態によれ
ば、出力ノードは、Estradaにおけるように阻止
コンデンサを介するのではなくて、プルダウン切換トラ
ンジスタのコレクタに直接接続しなければならない。
【0084】図11は本発明による第4の実施の形態に
かかる同時切り換え可能なプルダウン(SSPD)回路
を示す。第1から第3の切り換え可能なプルダウン回路
の実施の形態では、負荷コンデンサが非常に小さい時
は、切り換え可能なプルダウン電流源の切り換え時刻よ
り前の時間は、出力負荷コンデンサを放電させるために
要する時間の大部分になることができる。この場合に
は、可能な限り高い速度を達成するものとすると、プル
ダウン電流源を切り換える前の時間を短縮または解消す
ることが望ましい。切り換え可能なプルダウン電流源を
できるだけ迅速に切り換えさせると、負方向の出力に対
する出力コンデンサの放電が迅速になり、したがって、
回路の立ち下がり遅延時間が短縮される。図11の回路
はプルダウン電流源を切り換える前の時間を無くす。
【0085】図11の回路では、図示の論理機能(1入
力インバータ)は図1に示す元のECL回路に対して示
す論理機能と同じであって、電流源J2と、抵抗R1、
R2と、トランジスタQ2、Q3とで構成される。
【0086】しかし、同時切り換え可能なプルダウン
(SSPD)回路の概念に対処するために出力段を変更
している。出力段はトランジスタQ1、Q4、Q5〜Q
8と、電流源J1、J3〜J6とで構成される。トラン
ジスタQ5とQ8はエミッタフォロワ出力装置である。
トランジスタQ6とQ7は切り換え対装置である。トラ
ンジスタQ1とQ4はレベルシフト機能を行うエミッタ
フォロワである。電流源J1とJ3はそれらのレベルシ
フトエミッタフォロワのための電流シンクを構成する。
論理回路(トランジスタQ2とQ3とのベース)への入
力は切換回路(トランジスタQ6とQ7)への入力と論
理的に並列である。トランジスタQ6とQ7とのコレク
タは適切な出力ノードに結合される。コンデンサC1、
C2は負荷容量を表す。
【0087】本発明の第4の実施の形態のこの同時切り
換え可能なプルダウン(SSPD)回路と、本発明の切
り換え可能なプルダウン回路の前の3つの実施の形態と
には、次のような3つの基本的な違いがある。
【0088】1.論理回路および切換回路は相互に論理
的に等価である。論理回路(トランジスタQ2とQ3)
の論理機能は切換回路(Q6とQ7)の論理機能と同じ
である。
【0089】2.切換回路の入力端子は論理機能入力端
子と同じ論理入力端子に接続される。切換回路への入力
端子は論理回路の出力端子にはもはや接続されない。
【0090】3.論理回路と切換回路は同時に、または
ほぼ同時に切り換わる。
【0091】Vbb1が一定電圧の場合には、図11に
示す実施の形態はシングルエンド入力回路になる。その
場合には、トランジスタQ4と電流源J3は必要とせ
ず、トランジスタQ7のベースをシングルエンドしきい
値電圧に接続できる。その電圧は順バイアスされている
ダイオードのアースより低い電圧降下の2つ分と3つ分
との間の中間にある。
【0092】図12は、本発明の第4の実施の形態のこ
の同時切り換え可能なプルダウン(SSPD)回路の動
作波形を示すグラフであって、入力が低から高へ変化す
る時の典型的な動作中におけるシングルエンド入力と、
差動出力と、4つの内部ノード電圧とを示す。
【0093】入力波形Vinは時刻t1で基準電圧と交
差する。そうすると論理回路トランジスタQ2とQ3の
状態が時刻t1で切り換えられる。エミッタフォロワ・
トランジスタQ1とQ4の出力が、V5およびV6とし
て示されている入力信号のレベルシフトされた再生波形
を切り換えトランジスタ対Q6、Q7の入力端子に供給
する。VinがVbb1と交差すると、エミッタフォロ
ワ・トランジスタQ1とQ4の遷移遅延時間の後で、レ
ベルシフトされた波形V5、V6も交差する。このこと
は切換回路トランジスタQ6、Q7を時刻t1と同じ時
刻、または時刻t1のほんの僅か後である時刻t2で切
り換えさせる。出力ノードへの全プルアップ伝播遅延時
間は、切り換え対トランジスタQ2とQ3を通る遷移時
間と、エミッタフォロワ・トランジスタQ5とQ8を通
る遷移時間との和である。出力ノードへの全プルダウン
伝播遅延時間は、エミッタフォロワ・トランジスタQ1
とトランジスタQ4を通る遷移時間と、切り換え対トラ
ンジスタQ6とQ7を通る遷移時間との和に等しい。
【0094】プルアップ伝播遅延時間はプルダウン伝播
遅延時間に等しい。正方向の出力ノードは負方向の出力
ノードと同じ時刻に切り換えられる。同時切り換え可能
なプルダウン(SSPD)出力ノードは同時に切り換え
られる。同時切り換え可能なプルダウン(SSPD)で
は、2つの並列信号経路がある。第1の経路は論理回路
を通って出力ノードに至る。第2の経路は切換回路を通
って出力ノードに至る。各経路における遅延は同じであ
る。
【0095】本発明の第4の実施の形態のこの同時切り
換え可能なプルダウン(SSPD)回路は論理回路の出
力端子には接続されず、むしろ論理回路の入力端子に接
続される。論理回路の遅延はプルダウン回路を制御する
切換回路の経路から除去される。切り換え可能なプルダ
ウン回路を切り換える前の時間も除去される。その理由
は、プルダウン電流切り換え制御論理回路中に論理回路
遅延が存在しないからである。
【0096】その結果として、図11に示す第4の実施
の形態の回路のための出力ノード電圧を図12に波形V
3およびV4として示す。出力立ち上がり遅延時間をt
3として示す。出力立ち下がり遅延時間をt4として示
す。破線は正常なECLの負方向の出力波形を示してお
り、その波形はここでは比較のためにのみ示している。
【0097】本発明の第4の実施の形態の同時切り換え
可能なプルダウン(SSPD)では、論理回路および切
換回路は論理的に等価でなければならない。例えば、論
理回路が2入力NAND回路であるとすると、切換回路
も2入力NAND回路でなければならない。これまで説
明してきた切り換え可能なプルダウン回路の実施の形態
の全ては相補出力を必然的に有していたので、NAND
回路とAND回路との間またはNOR回路とOR回路と
の間には実際には違いが存在しない。唯一の違いは出力
端子に割り当てられた名称である。すなわち、NORゲ
ートの反転出力端子はORゲートの非反転出力端子であ
る。2つの回路が同じ位相幾何構造および同じ遅延を持
つことが望ましい(しかし厳密に必要なものではな
い)。論理的等価性が保たれるのであれば、回路の遅延
と位相幾何構造の僅かな違いは許容できる。経路の遅延
の僅かな違いも許容できる。プルアップおよび同時切り
換え可能なプルダウン回路の論理的な実現の小さな変更
は本発明の要旨および範囲から逸脱するものではない。
【0098】例えば、論理回路への入力端子(トランジ
スタQ2とQ3とのベース)をトランジスタQ1とQ4
とのベースから切り離し、トランジスタQ1とQ4との
エミッタに再び接続するものとすると、2つの出力ノー
ドまでの伝播遅延時間は、1つのエミッタフォロワを通
る時間だけ異なる。エミッタフォロワの遷移時間遅延は
短く、ほとんどの場合には無視できるものと考えること
ができる。変更した回路は同時切り換え可能なプルダウ
ンと等価である。プルダウン電流の切り換えのための伝
播遅延は除去される。切換回路をシングルエンド回路に
変換して部品の数と電力とを節約できる。同時切り換え
可能なプルダウン(SSPD)回路の性能は切り換え可
能なプルダウン(SPD)回路の性能より高く、高速の
用途に特に応用できる。
【0099】図13は標準ECL回路に見出だされる典
型的な電圧の変化を示す。正しい電圧レベルと正しい変
化とを生ずるために、ECL回路における部品の値は慎
重に選択される。出力端子における電圧レベルは特に重
要である。というのは、それらのレベルはECL技術で
は規格化された値だからである。トランジスタQ61と
Q2とのコレクタ電圧レベルはそれぞれ0.0ボルトお
よび−0.8ボルトである。出力ノード電圧レベルはそ
れぞれ−0.8ボルトおよび−1.6ボルトである。ト
ランジスタQ3のベース−エミッタ電圧降下(Vbe降
下)はトランジスタQ4のVbe降下に等しい。その理
由は、両方のトランジスタが等しい量のプルダウン電流
を供給されているからである。両方のトランジスタは
1.0単位の電流を有する。
【0100】差動ECLコレクタ電圧の変動をV1およ
びV2として示す。出力電圧の変動をV3およびV4と
して示す。コレクタ電圧の変動と出力ノード電圧の変動
とは0.8ボルトである。
【0101】図14は、例として第1の実施の形態を用
いる切り換え可能なプルダウン回路で見出だされる典型
的な電圧の変動を示す。この切り換え可能なプルダウン
回路では、トランジスタQ5とQ8には等しくない量の
プルダウン電流が供給されるから、トランジスタQ5の
Vbe降下はトランジスタQ8のVbe降下より大き
い。トランジスタQ5は大きいプルダウン電流(1.7
5単位)を有し、トランジスタQ8は小さいプルダウン
電流(0.25単位)を有する。そうすると、トランジ
スタQ5のVbe降下が大きいために、負方向の出力ノ
ードが正常よりも一層負側に振れる。またそのために、
トランジスタQ8のVbe降下が小さいために、負方向
の出力ノードが正常よりも一層正側に振れる。それらの
大きいVbe変化および小さいVbe変化の結果は、出
力ノード電圧の変動が正常より大きいことである。出力
ノードの電圧の変動は1.0ボルトにほぼ等しい。
【0102】図14には、コレクタ電圧の変動をV1お
よびV2として示している。出力電圧の変動をV3およ
びV4として示している。V1とV2との変動は0.8
ボルトである。V3とV4との変動は1.0ボルトであ
る。切り換え可能なプルダウン出力の変動は標準ECL
電圧の変動より0.2ボルト大きい。電圧の変動が大き
いと負荷容量の放電時間が長くなり、そのために立ち下
がり遅延時間が長くなる。正方向の出力と負方向の出力
とに生ずるプルダウン電流は等しくないから、より大き
い電圧変動が切り換え可能なプルダウン回路と同時切り
換え可能なプルダウン(SSPD)回路とで生ずる。
【0103】図15は本発明の第5の実施の形態にかか
る、レベル調整および変動調整のための電流源を用いた
切り換え可能なプルダウン回路を実現した回路図を示
す。この回路は、ECL論理回路のコレクタに存在する
論理回路変動電圧およびオフセット電圧を変更して、最
後の切り換え可能なプルダウン出力電圧のレベルおよび
変動を修正して、それらが標準ECL電圧のレベルに等
しいようにする。元のECL回路は変更されており、電
流源J1、J2、J3と、抵抗R1、R2と、トランジ
スタQ1、Q2とで構成される。本発明の第5の実施の
形態に従って出力電圧レベルを変更するために、電流源
J2とJ3を付加した。切り換え可能なプルダウン出力
段は変更されておらず、前述した回路に類似する。電流
源J1は0.8単位の電流にセットされ、電流源J2、
J3は0.1単位の電流に等しくおのおのセットされ
る。抵抗R1とR2は正常なECL抵抗値に設定されて
いる。コレクタ電圧の変動は正常な変動の0.8倍に減
少される。その理由は、電流源J1が正常値の0.8倍
に設定されているからである。電流源J2とJ3が存在
するために、正常な変動の0.1倍のオフセット電圧が
各コレクタに付加される。
【0104】その結果として、電圧の変動が減少し、論
理回路のコレクタ(図15のノードN1と2)に僅かな
オフセット電圧が現れる。このコレクタ電圧は切り換え
可能なプルダウン出力段への入力電圧である。切り換え
可能なプルダウン段の入力端子に現れるこの減少した電
圧の変動は拡大するようになり、前記した等しくないV
be降下のために切り換え可能なプルダウン段によって
オフセットされる。
【0105】入力電圧の変動とオフセットとは電流源J
1、J2、J3における電流の選択によって設定でき
る。下記の等式は図15の回路のオフセットおよび変動
に適用される。その回路でI1は電流源J1を流れる電
流、I2は電流源J2を流れる電流、I3は電流源J3
を流れる電流である。
【0106】Voffset=I2*R1,I3*R2 Vswing=I1*R1,I1*R2 切り換え可能なプルダウン出力段への入力が適切なレベ
ルと変動を有するように、上記抵抗と電流源を選択する
ものとすると、切り換え可能なプルダウン出力段の電圧
は正常なECLレベルに対応する。
【0107】図16は、レベルおよび変動の調整回路と
して電流源を用いる上記切り換え可能なプルダウン回路
の動作波形を示す。コレクタノード電圧波形をV1とV
2で示す。V1とV2の電圧の変動は0.64ボルトに
等しく、オフセット電圧は0.08ボルトに等しい。そ
れらの特定の数値は下記の事実の結果である。上記のよ
うに、差動ECLノード絶対電圧差は、図13に示す回
路などでは通常は0.8ボルトであり、図15に示す本
発明の回路のための差動ECL入力段への供給電流は標
準値の80%に減少させられる。したがって、上記方程
式および標準絶対電圧差を用いて得られるように、図1
5の回路におけるノードN1と2の間の絶対電圧差は
0.8V掛ける80%である。これは0.34ボルトで
ある。したがって、図15における電流源J1を流れる
電流を選択することにより絶対電圧変動を調整する。
【0108】図16に「Voffset」として示さ
れ、上記の式ではVoffsetとして記されている電
圧オフセットは、電流源J2とJ3を流れる電流の量を
選択することにより決定される。出力の極性にかかわら
ず電圧オフセットは同じであることが望ましいから、電
流源J2とJ3を流れる電流(それぞれ電流I2とI
3)は等しいように選択される。図16に示すV2の波
形の上、およびV1の波形の下のずれが同じであること
が望ましいから、下記の等式が成立するように電流I2
とI3の等しい値を慎重に選択しなければならない。
【0109】 Voffset=(0.8V−Vswing)/2 逆にいえば、Vswingが0.64ボルトで、Vof
fsetが0.08ボルトである上記の場合のように、
VswingプラスVoffsetの2倍は0.8ボル
トに等しくなければならない。
【0110】電流I2を増加するとV1の波形全体がR
1掛けるI2に等しい大きさだけ下へずれる。電流I3
を増加するとV2の波形全体がR2掛けるI3に等しい
大きさだけ下へずれる。
【0111】電流源J1、J2、J3の値を適切に選択
すると、切り換え可能なプルダウン出力電圧波形は図1
5に波形V3、V4として示すような波形である。出力
電圧の変動は約0.8ボルトである。切り換え可能なプ
ルダウン出力電圧レベルは正常なECL出力電圧レベル
に等しいように修正される。15に示すレベル調整技術
と変動調整技術は同時切り換え可能なプルダウン(SS
PD)回路にも応用できる。
【0112】図17は、本発明の第6の実施の形態にか
かる、レベルと変動を調整するための第1の抵抗ネット
ワークを用いる切り換え可能なプルダウン回路を実現し
た様子を示す回路図である。この回路は論理回路のコレ
クタ電圧レベルV1とV2も変更して切り換え可能なプ
ルダウン出力電圧レベルを修正して、それらのレベルが
標準ECLレベルに等しいようにする。標準ECL論理
段は変更されており、電流源J1と、トランジスタQ
1、Q2と、抵抗R1〜R3とで構成される。出力電圧
レベルを変更するために電流源J3を付加している。切
り換え可能なプルダウン出力段は不変であって、第1の
実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態およ
び第4の実施の形態で示す回路のいずれかに類似する。
【0113】図17に示す回路では、電流源J3は1.
0単位の電流に設定される。トランジスタQ1とQ2と
のコレクタ電流は抵抗ネットワークの抵抗R1〜R3を
通じて分割される。電圧調整および変動調整のために電
流源を用いる図15の回路で発生される電圧に類似する
電圧を、トランジスタQ1とQ2のコレクタに生ずるよ
うに、抵抗R1〜R3の値を選択する。 Voffset={I1[(R1+R3)||R2]}
*{R1/(R1+R3)} Vswing={I1[(R1+R3)||R2]}−
{Voffset} この結果として電圧変動が減少し、論理回路のコレクタ
のノードN1、2に僅かなオフセット電圧が現れる。こ
の電圧は切り換え可能なプルダウン出力回路に加えられ
る。結果として得られた切り換え可能なプルダウン出力
電圧は標準ECL電圧レベルである。
【0114】図18は、本発明の第6の実施の形態にか
かるレベルおよび変動を調整するために抵抗ネットワー
ク#1を用いる、上記切り換え可能なプルダウン回路の
動作波形を示す。コレクタノード電圧波形をV1および
V2として示す。切り換え可能なプルダウン電圧波形を
V3およびV4として示す。出力電圧レベルは前記回路
におけるそれらの電圧に類似する。正常なECL出力電
圧レベルに等しいように切り換え可能なプルダウン出力
電圧レベルは修正される。
【0115】この第1の抵抗ネットワークは、第4の実
施の形態のシングルエンド回路または差動的に同時に切
り換えられるプルダウン(SSPD)回路を含めて、初
めの4つの実施の形態のいずれかのプルダウン回路のた
めに電圧変動を減少し、オフセットを修正するために応
用することもできる。
【0116】図19は、レベルおよび変動調整のために
第2の抵抗ネットワークを用いる他の切り換え可能なプ
ルダウン回路実現を示し、かつ本発明の第7の実施の形
態を示す。この回路は論理回路コレクタ電圧レベルも変
更して、切り換え可能なプルダウン出力電圧レベルを修
正するから、それらのレベルは標準ECLレベルに等し
い。元のECL論理回路を変更した。その回路は電流源
J1と、トランジスタQ1、Q2と、抵抗R1〜R3と
で構成される。第6の実施の形態と同様に、出力電圧レ
ベルを変更するために抵抗R3を付加した。しかし、抵
抗R1〜R3で構成されている抵抗ネットワークは、こ
の実施の形態では、前記第6の実施の形態で構成された
抵抗ネットワークとは異なる。この第2の抵抗ネットワ
ークで使用する切り換え可能なプルダウン出力段は、初
めの4つの実施の形態のいずれかにできる(差動入力回
路として示し、または1入力回路として前記した)。
【0117】この回路では、電流源J1は1.0単位の
電流に設定される。コレクタ電流は抵抗ネットワークの
抵抗R1〜R3により分割される。トランジスタQ1と
Q2のコレクタに、前記回路に発生されたように、類似
の電圧を発生するように抵抗R1〜R3の値を選択す
る。下記の等式は設計の選択に含まれる等式である。
【0118】Voffset=I1*R3 Vswing=I1*R1,I1*R2 その結果として電圧変動が減少し、小さいオフセット電
圧が論理回路のコレクタに現れる。この電圧は切り換え
可能なプルダウン出力回路の入力端子に加えられる。そ
の結果として切り換え可能なプルダウン出力電圧がEC
L電圧レベルになるように修正される。
【0119】図20は、レベルおよび変動調整のために
抵抗ネットワーク#2を用いる上記切り換え可能なプル
ダウン回路の動作波形を示す。コレクタノード電圧波形
をV1およびV2として示す。コレクタ変動電圧および
オフセット電圧は前記2つの実施の形態におけるそれら
の電圧に類似する。切り換え可能なプルダウン出力電圧
波形をV3およびV4として示す。出力電圧レベルは前
記回路におけるそれらに類似する。正常なECL出力電
圧レベルに等しいように切り換え可能なプルダウン出力
電圧レベルは修正される。この技術は同時切り換え可能
なプルダウン(SSPD)回路および初めの4つの実施
の形態のいずれかの切り換え可能なプルダウン出力段の
いずれか(差動入力回路または前記1入力回路として示
す)にも応用できる。
【0120】実際には、直前の3つの実施の形態(第
5、第6および第7)に記載されている論理電圧レベル
の前調整を行うために多くの回路構成を使用できる。そ
れらの多くの追加構成は当業者には明らかであり、かつ
本発明の要旨および範囲を逸脱しないと見なされる。
【0121】図21は、本発明の第8の実施の形態の切
り換え可能なプルダウンのシングルエンド出力応用を示
す。ここでは、および以下の説明では、シングルエンド
切り換え可能なプルダウンの概念を示すためにブロック
図を使用する。このブロック図の機能は前記した機能に
類似する。この回路は前述した回路を用いて、またはそ
れらの回路に変更を加えることにより容易に実現でき
る。
【0122】ここで意図することは切り換え可能なプル
ダウンをシングルエンド回路に応用することであるの
で、前述した教示から明らかである回路の詳細には立ち
入らない。
【0123】図21で、差動ECL論理段2101の出
力端子がレベルシフタ回路の入力端子に結合される。ダ
イオードとすることができるレベルシフタはECL回路
からの信号レベルを、電流スイッチが必要とする信号レ
ベルに変換する。レベルシフタ回路の出力は電流スイッ
チの入力端子に供給される。出力電圧が負方向の時は電
流源J1をオンにし、出力電圧が正方向の時は電流源J
1をオフにするために、電流スイッチは構成される。こ
うすると、出力が負へ向かった時は大きいプルダウン電
流を流させ、出力が正へ向かった時は小さいプルダウン
電流を流させる。トランジスタQ1はエミッタフォロワ
出力トランジスタである。コンデンサC1はシングルエ
ンド出力負荷容量を表す。
【0124】図22(a)は、このシングルエンド切り
換え可能なプルダウン回路のための、入力端子において
正の遷移と負の遷移とを行う結果としての波形を示す。
波形Vinは入力電圧波形を示す。V1とV2はECL
論理回路の出力端子における電圧波形を示す。V3は切
り換え可能なプルダウン電圧波形を示す。VBB1はD
C基準電圧であって、ECL論理回路の切り換えしきい
値電圧を表す。破線は、1単位だけのプルダウン電流で
生ずる標準ECL出力電圧波形を示す。その標準ECL
出力電圧波形はここでは参考のためにのみ示している。
【0125】図22(b)は図21の回路のための図2
2(a)の遷移中の電流波形I1、I2、I3を示す。
図22(b)で、I1は切り換えられた電流であって、
それの値は、オンの時は1.75単位の電流であり、オ
フの時は零である。I2は0.25単位のDC電流であ
る。I3の値はI1とI2の値の和である。I3の値
は、出力が負方向の時は2.0単位の電流であり、出力
が正方向の時は0.25単位の電流である。図22Aで
は、正方向のVinに対する切り換え時間をT1として
示す。切り換え可能なプルダウン出力立ち下がり遅延時
間をT2として示す。負方向のVinのためのECL論
理切り換え時間をT3として示す。切り換え可能なプル
ダウン出力立ち上がり遅延時間は時刻T3からT4まで
の時間である。
【0126】切り換え可能なプルダウン出力立ち下がり
遅延時間は、標準ECL回路の場合のそれのおよそ半分
である。その理由は、切り換え可能なプルダウン回路に
対するプルダウン電流がECL回路のそれの約2倍だか
らである。この回路の消費電力は電流の時間積分に比例
する。全消費電力は出力のデューティ・サイクルに直接
関連する。プルダウン時間が最も短くされた時に消費電
力は最小にされる。この回路の速度・電力積は、デュー
ティ・サイクルが50%であると仮定して、従来のEC
L回路のそれの2倍高い。
【0127】図23は、本発明の第9の実施の形態のラ
ッチ回路を用いるシングルエンド切り換え可能なプルダ
ウン回路を示す。図示のレベルシフト回路は直結回路ま
たはコンデンサ結合回路とすることができる。広い電源
電圧範囲での動作を行えるようにするため、または直結
回路に関連する静止電流を減少するために、コンデンサ
結合がしばしば望ましい。正の信号遷移および負の信号
遷移をレベルシフトコンデンサを通じてラッチに送るこ
とができ、かつ状態としてそのラッチに蓄積できる。例
えば、ラッチをセットするために正の遷移を使用でき、
ラッチをリセットするために負の遷移を使用できる。本
発明の要旨および範囲を逸脱することなしに、ラッチは
零入力ヒステリシスまたは非零入力ヒステリシスを持つ
ことができる。
【0128】ラッチの出力はDC電圧レベルである。そ
れらのDC電圧レベルはECL論理回路の出力端子にお
ける論理レベルのレベルシフトされた表現である。DC
論理レベル遷移は結合コンデンサを通じてラッチの入力
端子へ送られ、その後でラッチの出力端子でDC電圧レ
ベルに逆変換される。多くの低電力ラッチ設計が可能で
あり、特にBICMOS技術により可能である。本発明
の第9の実施の形態として示すこの回路により広い電源
電圧範囲にわたって動作できるようにされる。このシン
グルエンド切り換え可能なプルダウン回路の速度×電力
の利点は、第8の実施の形態による図21の回路のそれ
に類似する。
【0129】図24は、本発明の第10の実施の形態と
して単安定マルチバイブレータ回路を用いるシングルエ
ンド切り換え可能なプルダウン回路を示す。この回路に
おける単安定マルチバイブレータの目的は、切り換え可
能なプルダウン出力が負の向きに振れている間に、電流
源J1を瞬時にターンオンすることである。プルダウン
電流は、出力電圧をプルダウンするために期間中だけ増
加させられ、その後で出力電圧レベルが下げられた後で
より小さい待機電流まで減少させられる。これにより、
実行するために必要とされる時である、負の遷移中に大
きいプルダウン電流が与えられ、その後で、大きいプル
ダウン電流を必要としない時である残りの期間中にプル
ダウン電流を減少する。こうすると、大きいプルダウン
電流を実際に必要としない時に大きいプルダウン電流を
遮断することによって電力がを節約される。電流源J1
がターンオンされている期間を短くすることにより第1
0の実施の形態の速度*電力積を向上できる。速度*電
力積を向上するために単安定マルチバイブレータの持続
時間を出力負荷コンデンサc1の容量に依存させるべき
である。負荷容量が大きくなると、所与のプルダウン電
流に対する単安定マルチバイブレータ出力パルスの持続
時間が長くなる。この実施の形態のレベルシフタはダイ
オードまたはコンデンサとすることができる。
【0130】本発明はここで説明した回路に限定される
ものではなく、切り換え可能なプルダウン回路のための
多くの他の種々の変更および回路実現が存在する。それ
らの変更および実現は当業者には明らかであろう。
【0131】本発明は、切り換え可能なプルダウンの概
念、同時切り換え可能なプルダウンの概念、レベル前調
整の概念、およびシングルエンド切り換え可能なプルダ
ウンの概念にある。本発明の切り換え可能なプルダウン
技術はほとんどのECL(0.7mvの変動を用いる)
回路およびCML(同相論理)回路(200mv、30
0mvまたは任意の他の電圧変動量)に応用される。本
発明は、バイポーラ、MOS、CMOS、およびBIC
MOSを含むほとんどの技術にも応用できるが、それら
の技術に限定されるものではない。本発明はシングルエ
ンド、相補、および差動論理にも適用され、より広い電
源電圧範囲、高電圧および低電圧動作、零負荷、軽負荷
および重負荷にも応用できる。
【0132】以上、10の実施の形態を特に参照して本
発明を説明したが、それらの実施の形態は例として提示
したものであって、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】シングルエンド入力端子および差動出力端子を
有する典型的な従来のエミッタ結合論理(ECL)回路
を示す回路図。
【図2】図1に示す従来のECL回路の種々のノード電
圧の電圧対時間をプロットしたグラフ。
【図3】シングルエンドECLゲートに接続されてい
る、本発明にかかる切り換え可能なプルダウン出力段を
示す回路図。
【図4】図3に示す本発明にかかる回路の種々のノード
電圧の電圧対時間の関係を示すグラフ。
【図5】差動切換回路を用いた本発明の切り換え可能な
プルダウンECL出力段を示す回路図。
【図6】図5に示す回路の種々のノード電圧の電圧対時
間の関係を示すグラフ。
【図7】シングルエンド・切換回路を用いた本発明の切
り換え可能なプルダウンECL出力段の第2の実施の形
態を示す回路図。
【図8】図7に示す本発明の第2の実施の形態にかかる
回路の種々のノード電圧の電圧対時間の関係を示すグラ
フ。
【図9】出力結合されている切換回路を用いた本発明に
かかる切り換え可能なプルダウンECL出力段の第3の
実施の形態を示す回路図。
【図10】図9に示す本発明の第3の実施の形態にかか
る回路の種々のノード電圧の電圧対時間の関係を示すグ
ラフ。
【図11】切り換え可能なプルダウンECL出力段を実
現するために、プルアップ制御論理によりプルダウン制
御論理を同時(並列および独立)に実行する、本発明の
第4の実施の形態を示す回路図。
【図12】図11に示す本発明の第4の実施の形態にか
かる回路の種々のノード電圧の電圧対時間の関係を示す
グラフ。
【図13】(a)は従来の差動ECL回路における出力
差動電圧を順バイアスされているダイオードの電圧降下
のほぼ1つ分になるように選択する回路の回路図、
(b)は図13(a)に示す回路における典型的な電圧
変動を示す波形図。
【図14】(a)はプルアップトランジスタを通じて供
給されるプルダウン電流が等しくないことによってより
大きい差動電圧を本発明に従って生じさせる回路の回路
図、(b)は図14(a)に示す回路における典型的な
電圧変動を示す波形図。
【図15】本発明の切り換え可能なプルダウン回路に従
って発生されたより大きい出力差動電圧を補償するため
に、電流源を用いて切り換え可能なプルダウン回路の内
部ノードの電圧変動を小さくする、本発明の第5の実施
の形態を示す回路図。
【図16】図15に示す本発明の第5の実施の形態に従
ってレベルと変動とを調整するために電流源を用いた時
に、本発明の差動切換回路を有する切り換え可能なプル
ダウン出力段の入力に対応する内部ノードと、出力との
電圧対時間のグラフ。
【図17】本発明の切り換え可能なプルダウン回路に従
って発生されたより大きい出力差動電圧を補償するため
に、第1の抵抗ネットワークを用いて、差動切換回路を
有する切り換え可能なプルダウン回路の内部ノードの電
圧変動を減少する、本発明の第6の実施の形態を示す回
路図。
【図18】図17に示す本発明の第6の実施の形態に従
ってレベルと変動とを調整するために第1の抵抗ネット
ワークを用いた時に、本発明の差動切換回路を有する切
り換え可能なプルダウン出力段の入力に対応する内部ノ
ードと、出力との電圧対時間の、第16図に類似するグ
ラフ。
【図19】本発明の切り換え可能なプルダウン回路に従
って発生されたより大きい出力差動電圧を補償するため
に、第2の抵抗ネットワークを用いて、差動切換回路を
有する切り換え可能なプルダウン回路の内部ノードの電
圧変動を減少する、本発明の第7の実施の形態を示す回
路図。
【図20】図19に示す本発明の第7の実施の形態に従
ってレベルと変動とを調整するために第2の抵抗ネット
ワークを用いた時に、本発明の差動切換回路を有する切
り換え可能なプルダウン出力段の入力に対応する内部ノ
ードと、出力との電圧対時間の、第16図と第18図に
類似するグラフ。
【図21】切り換え可能なプルダウン回路を用いてシン
グルエンドECL出力を発生する本発明の第8の実施の
形態を示す回路図。
【図22】(a)は典型的な低から高への入力遷移、お
よびその後で高から低への入力遷移を行う時の入力と、
出力と、2つの差動内部ノードとの関係を示す電圧対時
間のグラフ、(b)は図22(a)に示す遷移中の全プ
ルダウン回路と、プルアップバイアス電流源と、切り換
え可能なプルダウン電流源との関係を示す電流対時間の
グラフ。
【図23】切り換え可能なプルダウン電流源を制御する
ために切り換え可能なプルダウン回路を用いてシングル
エンドECL出力を発生する本発明の第9の実施の形態
を示すブロック図。
【図24】切り換え可能なプルダウン電流源を制御する
ために単安定マルチバイブレータを用いる切り換え可能
なプルダウン回路を用いててシングルエンドECL出力
を発生する本発明の第9の実施の形態を示すブロック
図。
【符号の説明】
C1,C2 コンデンサ I1〜I4 電流 J1〜J8 電流源 N1〜N4 ノード Q1〜Q10 トランジスタおよびダイオード R1〜R3 抵抗 V 電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダグラス、ダブリュ.ゴーゲン アメリカ合衆国カリフォルニア州、サン ノゼ、リンコン、サークル、1060、トー シバ、アメリカ、エレクトロニック、コ ンポーネンツ、インコーポレーテッド内 (72)発明者 ジェローム、ディー.ハール アメリカ合衆国カリフォルニア州、サン ノゼ、リンコン、サークル、1060、トー シバ、アメリカ、エレクトロニック、コ ンポーネンツ、インコーポレーテッド内 (72)発明者 清 水 庄 一 神奈川県川崎市幸区堀川町580番1号 株式会社東芝 半導体システム技術セン ター内 (56)参考文献 特開 平5−243966(JP,A) 特開 平6−260921(JP,A) 特開 平7−307662(JP,A) 特開 平5−29918(JP,A) 特開 平9−27744(JP,A) 特開 平6−204852(JP,A) 特開 昭63−240214(JP,A) 特開 平7−98983(JP,A) 米国特許4276485(US,A) 米国特許4943741(US,A) 米国特許4754171(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 19/086 H03K 19/003

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電流源入力端子および電流源出力端子を有
    する電流源と、 第1のプルダウン電流源入力端子と第1のプルダウン電
    流源出力端子とを有する第1のプルダウン電流源と、 第2のプルダウン電流源入力端子と第2のプルダウン電
    流源出力端子とを有する第2のプルダウン電流源と、 第1のプルアップコレクタと、第1のプルアップベース
    と、第1のプルアップエミッタとを有する第1のプルア
    ップトランジスタと、 第2のプルアップコレクタと、第2のプルアップベース
    と、第2のプルアップエミッタとを有する第2のプルア
    ップトランジスタと、 第1の電流スイッチ入力端子と、第2の電流スイッチ入
    力端子と、電流スイッチ出力端子とを有する電流スイッ
    チであって、 第1の電流スイッチのベースと、第1の電流スイッチの
    コレクタと、第1の電流スイッチ・エミッタとを有する
    第1の電流切換トランジスタと、 第2の電流スイッチ・ベースと、第2の電流スイッチ・
    コレクタと、第2の電流スイッチ・エミッタとを有する
    第2の電流切換トランジスタとを備え、 前記第1の電流スイッチ・エミッタと前記第2の電流ス
    イッチ・エミッタとは前記電流スイッチ出力端子に接続
    され、 前記第1の電流スイッチ・コレクタは前記第2の電流ス
    イッチ入力端子に接続され、前記第2の電流スイッチ・
    コレクタは前記第1の電流スイッチ入力端子に接続され
    た電流スイッチと、を備え、 第1のスイッチ制御コレクタと、第1のスイッチ制御ベ
    ースと、第1のスイッチ制御エミッタとを有する第1の
    スイッチ制御トランジスタと、 第1のレベルシフトダイオード入力端子と、第1のレベ
    ルシフトダイオード出力端子とを有する第1のレベルシ
    フトダイオードと、 第1のスイッチ制御電流源入力端子と、第1のスイッチ
    制御電流源出力端子とを有する第1のスイッチ制御電流
    源とを備え、 前記第1のプルダウン電流源入力端子は前記第1の電流
    スイッチ入力端子と前記第1のプルアップエミッタとに
    接続され、 前記第2のプルダウン電流源入力端子は前記第2の電流
    スイッチ入力端子と前記第2のプルアップエミッタとに
    接続され、 前記電流スイッチ出力端子は前記電流源入力端子に接続
    され、 前記第1のプルアップベースに加えられた第1の電圧が
    前記第2のプルアップベースに加えられた電圧より低い
    時は、前記電流スイッチは、その電流スイッチ出力端子
    における電流が前記第1の電流スイッチ入力端子におけ
    る電流にほぼ等しい第1の状態を取り、 前記第1のプルアップベースに加えられた前記第1の電
    圧が前記第2のプルアップベースに加えられた電圧より
    高い時は、前記電流スイッチは、その電流スイッチ出力
    端子における電流が前記第2の電流スイッチ入力端子に
    おける電流にほぼ等しい第2の状態を取り、 前記第1のスイッチ制御ベースは第1のプルアップベー
    スに接続され、前記第1のスイッチ制御エミッタは第1
    のレベルシフトダイオード入力端子に接続され、前記第
    1のレベルシフトダイオード出力端子は前記第1の電流
    スイッチ・ベースと前記第1のスイッチ制御電流源入力
    端子とに接続されることを特徴とするエミッタ結合論理
    出力回路。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のエミッタ結合論理出力回
    路であって、 前記第2の電流スイッチ・ベースは所定の基準電圧に接
    続されることを特徴とするエミッタ結合論理出力回路。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のエミッタ結合論理出力回
    路であって、 第2のスイッチ制御コレクタと、第2のスイッチ制御ベ
    ースと、第2のスイッチ制御エミッタとを有する第2の
    スイッチ制御トランジスタと、 第2のレベルシフトダイオード入力端子と、第2のレベ
    ルシフトダイオード出力端子とを有する第2のレベルシ
    フトダイオードと、 第2のスイッチ制御電流源入力端子と、第2のスイッチ
    制御電流源出力端子とを有する第2のスイッチ制御電流
    源とを備え、 前記第2のスイッチ制御ベースは前記第2のプルアップ
    ベースに接続され、前記第2のスイッチ制御エミッタは
    前記第2のレベルシフトダイオード入力端子に接続さ
    れ、前記第2のレベルシフトダイオード出力端子は前記
    第2の電流スイッチ・ベースと前記第2のスイッチ制御
    電流源入力端子に接続されることを特徴とするエミッタ
    結合論理出力回路。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のエミッタ結合論理出力回
    路であって、 第1の変動調整電流源入力端子と、第1の変動調整電流
    源出力端子とを有する第1の変動調整電流源と、 第2の変動調整電流源入力端子と、第2の変動調整電流
    源出力端子とを有する第2の変動調整電流源とを備え、 前記第1の変動調整電流源入力端子は前記第1のプルア
    ップベースと、前記第1のスイッチ制御ベースとに接続
    され、 前記第2の変動調整電流源入力端子は前記第2のプルア
    ップベースと、前記第2のスイッチ制御ベースとに接続
    されることを特徴とするエミッタ結合論理出力回路。
  5. 【請求項5】請求項3に記載のエミッタ結合論理出力回
    路であって、 第1の差動抵抗正端子と、第1の差動抵抗負端子とを有
    する第1の差動抵抗と、 第2の差動抵抗正端子と、第2の差動抵抗負端子とを有
    する第2の差動抵抗とを更に備え、 前記第1の差動抵抗負端子は前記第1のプルアップベー
    スと、前記第1のスイッチ制御ベースとに接続され、 前記第2の差動抵抗負端子は前記第2のプルアップベー
    スと、前記第2のスイッチ制御ベースとに接続されるこ
    とを特徴とするエミッタ結合論理出力回路。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のエミッタ結合論理出力回
    路であって、 第1の変動調整抵抗端子と、第2の変動調整抵抗端子と
    を有する変動調整抵抗を更に備え、 前記第1の変動調整抵抗端子は前記第1の差動抵抗負端
    子に接続され、前記第2の変動調整抵抗端子は前記第2
    の差動抵抗負端子に接続されることを特徴とするエミッ
    タ結合論理出力回路。
  7. 【請求項7】請求項5に記載のエミッタ結合論理出力回
    路であって、 変動調整抵抗正端子と、変動調整抵抗負端子とを有する
    変動調整抵抗を更に備え、 前記変動調整抵抗負端子は前記第1の差動抵抗正端子
    と、前記第2の差動抵抗正端子とに接続されることを特
    徴とするエミッタ結合論理出力回路。
  8. 【請求項8】請求項2に記載のエミッタ結合論理出力回
    路であって、前記所定の基準電圧は順バイアスされたダ
    イオード電圧の負電圧のほぼ2倍から3倍であることを
    特徴とするエミッタ結合論理出力回路。
  9. 【請求項9】第1の差動抵抗正端子と、第1の差動抵抗
    負端子とを有する第1の差動抵抗と、 第2の差動抵抗正端子と、第2の差動抵抗負端子とを有
    する第2の差動抵抗と、 第1のプルアップコレクタと、第1のプルアップベース
    と、第1のプルアップエミッタとを有する第1のプルア
    ップトランジスタと、 レベルシフタ入力端子とレベルシフタ出力端子を有し、
    レベルシフタ入力より低い所定の電圧であるレベルシフ
    タ出力を生ずるレベルシフタと、 ラッチ入力とラッチ出力を有するラッチと、 電流スイッチ入力端子と、電流スイッチ出力端子と、電
    流スイッチ制御端子とを有し、電流スイッチ制御入力が
    しきい値電圧より低い時は電流スイッチ入力端子は電流
    を流さず、電流スイッチ制御入力がしきい値電圧より高
    い時は電流スイッチ入力端子は電流を流す電流スイッチ
    と、 プルダウン電流源入力端子と、プルダウン電流源出力端
    子とを有するプルダウン電流源と、 入力としてECL入力信号を有し、出力として第1の差
    動信号と第2の差動信号を有するエミッタ結合論理差動
    トランジスタ対と、を備え、 前記第1の差動信号は前記第1の差動抵抗負端子と、前
    記プルアップベースとに接続され、 第2の差動信号は前記第2の差動抵抗負端子と、前記レ
    ベルシフタの入力端子に接続され、 前記レベルシフタ出力端子は前記ラッチ入力端子に接続
    され、 前記プルアップエミッタは前記プルダウン電流源入力端
    子と、電流スイッチ入力端子とに接続されるエミッタ結
    合論理回路。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のエミッタ結合論理回路
    であって、 前記所定の電圧は順バイアスされたダイオード電圧の約
    2倍であることを特徴とするエミッタ結合論理回路。
  11. 【請求項11】請求項10に記載のエミッタ結合論理回
    路であって、 前記所定の基準電圧は、順バイアスされたダイオード電
    圧の負電圧のほぼ2倍から3倍であることを特徴とする
    エミッタ結合論理回路。
  12. 【請求項12】請求項9に記載のエミッタ結合論理回路
    であって、 前記電流スイッチの電流はプルダウン電流源より大きい
    ことを特徴とするエミッタ結合論理回路。
  13. 【請求項13】請求項12に記載のエミッタ結合論理回
    路であって、 前記電流スイッチの電流はプルダウン電流源の2倍より
    大きいことを特徴とするエミッタ結合論理回路。
  14. 【請求項14】請求項9に記載のエミッタ結合論理回路
    であって、 前記レベルシフタはキャパシタであることを特徴とする
    エミッタ結合論理回路。
  15. 【請求項15】第1の差動抵抗正端子および第1の差動
    抵抗負端子とを有する第1の差動抵抗と、 第2の差動抵抗正端子および第2の差動抵抗負端子とを
    有する第2の差動抵抗と、 プルアップコレクタ、プルアップエミッタ、プルアップ
    ベースを有するプルアップトランジスタと、 レベルシフタ入力端子およびレベルシフタ出力端子とを
    有し、レベルシフタ入力より低い所定の電圧であるレベ
    ルシフタ出力を生ずるレベルシフタと、 入力を有し、入力に応じて所定の持続時間出力を発生す
    る単安定マルチバイブレータと、 電流スイッチ入力端子と、電流スイッチ出力端子と、電
    流スイッチ制御端子とを有し、電流スイッチ制御入力が
    しきい値電圧より低い時は電流スイッチ入力端子は電流
    を流さず、電流スイッチ制御入力がしきい値電圧より高
    い時は電流スイッチ入力端子は電流を流す電流スイッチ
    と、 プルダウン電流源入力端子と、プルダウン電流源出力端
    子とを有するプルダウン電流源と、 入力としてECL入力信号を有し、出力として第1の差
    動信号と第2の差動信号を有するエミッタ結合論理差動
    トランジスタ対とを備え、 前記第1の差動信号は前記第1の差動抵抗負端子と、前
    記プルアップベースとに接続され、 前記第2の差動信号は前記第2の差動抵抗負端子と、前
    記レベルシフタの入力端子とに接続され、 前記レベルシフタ出力端子は前記単安定マルチバイブレ
    ータの入力端子に接続され、 前記単安定マルチバイブレータの出力端子は前記電流ス
    イッチ制御入力端子に接続され、 前記プルアップエミッタは前記プルダウン電流源入力端
    子と、前記電流スイッチ入力端子とに接続されるエミッ
    タ結合論理回路。
  16. 【請求項16】請求項15に記載のエミッタ結合論理回
    路であって、 前記所定の持続時間は前記プルアップエミッタに接続さ
    れている出力容量を放電させるために要する時間である
    ことを特徴とするエミッタ結合論理回路。
  17. 【請求項17】請求項15に記載のエミッタ結合論理回
    路であって、 前記レベルシフタの出力は前記レベルシフタの入力より
    低い所定の電圧であることを特徴とするエミッタ結合論
    理回路。
  18. 【請求項18】請求項15に記載のエミッタ結合論理回
    路であって、 前記レベルシフタはコンデンサであることを特徴とする
    エミッタ結合論理回路。
  19. 【請求項19】請求項15に記載のエミッタ結合論理回
    路であって、 前記レベルシフタはダイオードであることを特徴とする
    エミッタ結合論理回路。
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