JP3320757B2 - 電圧を変換するための装置及び方法 - Google Patents

電圧を変換するための装置及び方法

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JP3320757B2
JP3320757B2 JP32057691A JP32057691A JP3320757B2 JP 3320757 B2 JP3320757 B2 JP 3320757B2 JP 32057691 A JP32057691 A JP 32057691A JP 32057691 A JP32057691 A JP 32057691A JP 3320757 B2 JP3320757 B2 JP 3320757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子回路の分野に関連
し、詳細には電圧レベル変換器に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】従来のデジタル回路アプリケー
ションでは、通常はECL、CMOS、TTLのような
デザインを用いて様々な論理回路を組み合わせている。
一般的にCMOSとTTLは互換性があるがECLは大
概論理高及び論理低を表す異なった電圧を用いる。従来
のECLでは−1.7ボルトは論理低を表すために用い
られ、−0.95ボルトは論理高を表すために用いられ
ている。同様に擬似ECL論理が電圧供給レールの存在
を利用するために用いられ得る。例えば供給レールに0
ボルトと5ボルトを供給すると擬似ECL回路は3.3
ボルトの信号を論理低に、4.05ボルトの信号を論理
高に用いる。
【0003】同一回路で異なる電圧が度々用いられるた
めECL信号を適切なCMOS又はTTL対応に変換す
る回路を提供することが必要である。ECL信号をCM
OS機能又はTTL機能信号に変換するような様々な回
路がデザインされている。然し、ECL信号は変換器を
介してCMOS又はTTL回路の入力部へ伝えねばなら
ない。従って変換器を介した伝達遅延時間は、大変重要
なものになる。
【0004】1−2ナノ秒の変換伝達時間は現在の技術
としては短いと見なされている。それにも関わらず、こ
の大きさの伝達遅延は多くのアプリケーションには受け
入れられ得ない。
【0005】従って、低から高及び高から低の移行の双
方に関連する伝達遅延を最小限にするようにECLから
CMOS又はTTLへの変換を提供する回路及び方法が
必要である。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は電圧を
変換する方法及び装置を提供し入力信号に応じて電圧領
域に第1及び第2制御電圧を発生させる入力部から成
る。レベル変換部はそれぞれ前記制御電圧に結合した第
1、第2制御電圧の移行に応じて、即移行可能であるよ
うな前記電圧領域内にある前記制御電圧のうちの1つに
応じて電流を保持する複数のトランジスタからなる。出
力部は前記第1及び第2インバータに応じて出力信号を
発生する。
【0007】本発明は低から高及び高から低の双方の入
力移行に関する伝達遅延を著しく低下させる技術利点を
提供する。本発明はECLからCMOSへ及びECLか
らTTLへの変換に適応する。
【0008】
【実施例】本発明の実施例及び利点は図1を参照するこ
とにより最も良く理解できる。図1は高電流ドライブ機
能のECLからCMOSまたはTTLへの電流レベル変
換器10の略図である。電圧レベル変換器10の入力部
11はnpnトランジスタ16のベース14に結合され
ている入力端子12で始まる。npnトランジスタ16
は第1電圧線20(Vccとして示されている)に結合
されているコレクタ18と、レジスタ24を介して第2
電圧線26(groundとして示されている)に結合
されているエミッタ22とを持つ。npnトランジスタ
16のエミッタ22は又ノードAでnpnトランジスタ
30のベース28とも結合されている。npnトランジ
スタ30はレジスタ34を介して第1電圧線20に結合
されているコレクタ32及びnpnトランジスタ40の
エミッタ38、npnトランジスタ44のコレクタ42
とに結合されているエミッタ36とを持つ。npnトラ
ンジスタ40はレジスタ48を介し第1電圧線20に結
合されているコレクタ46及び基準電圧Vbb1 に結合さ
れているベース50とを持つ。npnトランジスタ44
のエミッタ52はレジスタ54を介し第2電圧線26に
結合されている。npnトランジスタ44のベース56
は電圧Vcsに結合されている。
【0009】npnトランジスタ58は第1電圧線20
に結合されているコレクタ60及びノードBでnpnト
ランジスタ40のコレクタ46に結合されているベース
62とをもつ。npnトランジスタ58のエミッタ64
はnチャネル電界効果トランジスタ(FET)68のド
レイン66に結合されている。nチャネルFET68は
第2電圧線26に結合されているソース70及びnpn
トランジスタ76のエミッタ74に結合されているゲー
ト72とを持つ。npnトランジスタ76は第1電圧線
20に結合されているコレクタ78及びノードCでnp
nトランジスタ30のコレクタ32と結合しているベー
ス80とを持つ。npnトランジスタ76のエミッタ7
4はさらにnチャネルFET84のドレイン82とも結
合している。nチャネルFET84は第2電圧線26に
結合されているソース86及びnpnトランジスタ58
のエミッタ64に結合されているゲート88とを持つ。
【0010】レベル変換器89はノードD及びEで信号
を受ける。pチャネルFET90は第1電圧線20に結
合されているソース92及びnチャネルFET98のゲ
ート96、更にノードDでnpnトランジスタ58のエ
ミッタ64と結合されているゲート94とを持つ。nチ
ャネルFET98はpチャネルFET90のドレイン1
02に結合されるドレイン100をもつ。nチャネルF
ET98のソース104は第2電圧線26に結合されて
いる。
【0011】pチャネルFET106は第1電圧線20
に結合されているソース108及びnチャネルFET1
14のゲート112、更にノードEでnpnトランジス
タ76のエミッタ74に結合されているゲート110と
を持つ。nチャネルFET114はpチャネルFET1
06のドレイン118に結合されているドレイン116
を持つ。nチャネルFET114のソース120はnp
nトランジスタ124のコレクタ122に結合されてい
る。npnトランジスタ124は第2電圧線26に結合
されているエミッタ126及びnpnトランジスタ12
4のコレクタ122とnpnトランジスタ132のエミ
ッタ130とに結合されているベース128とを持つ。
npnトランジスタ132は第1電圧線20に結合され
ているコレクタ134及び電圧Vcsに結合されているベ
ース136を持つ。
【0012】出力部137はノードF及びGで信号を受
ける。pチャネルFET138はpチャネルFET10
6のドレイン118に、更にノードFでnチャネルFE
T114のドレイン116に結合されているソース14
0を持つ。pチャネルFET138のゲート142は第
2電圧線26に結合されている。pチャネルFET13
8のドレイン144はnチャネルFET148にドレイ
ン146に結合されている。nチャネルFET148は
pチャネルFET90のドレイン102に、更にノード
GでnチャネルFET98のドレイン100に結合され
ているゲート150をもつ。nチャネルFET148の
ソース152はnチャネルFET156のドレイン15
4に結合されている。nチャネルFET156は第1電
圧線20に結合されているゲート158及び第2電圧線
26に結合されているソース160を持つ。npnトラ
ンジスタ162は第1電圧線20に結合されているコレ
クタ164及びノードFに結合されているベース166
を持つ。npnトランジスタ162のエミッタ168は
出力端子170に結合されている。出力端子170は更
にpチャネルFET138のドレイン144及びnチャ
ネルFET148のドレイン146に結合される。np
nトランジスタ174のコレクタ172は又出力端子1
70に結合されている。npnトランジスタ174は第
2電圧線26に結合されているエミッタ176及びnチ
ャネルFET148のソース152に結合され、更にn
チャネルFET156のドレイン154に結合されてい
るべーす178を持つ。
【0013】変換器10の動作の説明のため、入力端子
12に供給される電圧レベルは3.29ボルトから4.
02ボルトの間の範囲の擬似ECLであると仮定する。
電圧レベル変換器10は上で定義した擬似ECL電圧レ
ベルに関して示されているが他の電圧レベルも入力端子
12に供給され得る。例えば第1電圧線20を0ボルト
にセットし第2電圧線26を−5ボルトにセットしV
bb1 を−2.14ボルトに、Vcsを−3.70ボルトに
セットすると−0.95ボルトから−1.7ボルトに範
囲の入力端子12の標準ECL電圧レベルに対応して出
力端子170では−0.14ボルトから−4.93ボル
トの範囲のCMOSインバート電圧レベルになる。
【0014】実施例で第1電圧線が5ボルト、第2電圧
線が0ボルト、Vbb1 が2.86ボルト、Vcsが1.2
95ボルトにセットされると4.02ボルトから3.2
9ボルトの範囲の入力端子12の擬似ECL電圧レベル
に対応して出力端子170では4.86ボルトから0.
07ボルトのCMOS電圧レベルになる。更に出力端子
170に4.86ボルトから0.07ボルトの範囲で供
給される電圧はTTL回路と互換性がある。
【0015】動作では入力部11のトランジスタ16が
入力端子12に供給されている電圧を1つのVbe(約
0.85ボルト)で減少させ、それによって電力を保持
する。トランジスタ30及び40は共にノードAで電圧
をVbb1 と比較する差動増幅器として差動する。Vbb1
はノードAの電圧が論理高信号であるか論理低信号であ
るかを決める基準電圧である。トランジスタ44は差動
増幅器の電流ソースとして差動する。実施例でVcsは従
来のECL入力回路より高い電流を流す、約1.295
ボルトにセットされる。この高電流はレジスタ34及び
48で増加した値と結び付き、レジスタ34及び48の
電圧降下を増加させ、それによってノードC及びBでそ
れぞれ信号振幅を増加する。
【0016】トランジスタ30、トランジスタ40のい
ずれかがノードAの電圧がVbb1 より大きいか小さいか
によって必要な電流をトランジスタ44に供給する。ノ
ードAがVbb1 より大きい場合(即ち入力が論理高であ
る時)ノードBの電圧は第1電圧線20の電圧(即ち5
ボルト)に等しくノードCの電圧は約3.62ボルト
(Vcs及びレジスタ34の値を変えることによって調整
し得る)に等しくなる。反対に入力が論理低の場合ノー
ドCは約5ボルト、ノードBは3.62ボルト(Vcs
びレジスタ48の値を変えることによって調整し得る)
になる。実施例ではレジスタ34及び48のいずれも1
958オームの抵抗を持ち、レジスタ54は585オー
ムの抵抗を持ち、レジスタ24は9375オームの抵抗
を持つ。
【0017】トランジスタ58及び76は1つのVbe
よってノードB及びCで電圧を減少させるエミッタフォ
ロアとして構成する。nチャネルトランジスタ68及び
84は、それぞれエミッタフォロアトランジスタ58及
び76への能動負荷として機能する。トランジスタ68
及び84によって与えられた負荷はノードD及びEの電
圧によって必要に応じて調整し、電力を保持する。
【0018】トランジスタ90及び98のノードDで信
号を入力するCMOSインバータを形成する。同様にト
ランジスタ106および114はノードEで信号を入力
するCMOSインバータを形成する。以下により詳細に
述べられているように、回路の速度を増すため2つのC
MOSインバータは通常の2.5ボルトのCMOSイン
バータトリップ電圧より高くスキューされたトリップ電
圧を持つ。トランジスタ132及び124はノードF
(トランジスタ106及び114によって形成されたイ
ンバータの出力)をトランジスタ124のベース128
とエミッタ126との間の電位である0.8ボルトのバ
イアス電圧より上に保持する。
【0019】トランジスタ162及び174は出力端子
170の出力移行時間を加速する。ノードFが論理高で
ある場合、トランジスタ162は即出力端子170を第
1電圧線20の電圧下の1つのVbeに引きつける。pチ
ャネルトランジスタ138は更に出力端子170をノー
ドF(約4.86ボルト)の電圧に引きつける。反対に
ノードG(トランジスタ90及び98によって形成され
たインバータの出力)が論理高に近い場合トランジスタ
174は出力端子170を第2電圧線26の電圧の上の
1つのVbeに引きつける。トランジスタ156はトラン
ジスタ148と共に出力端子170を更に第2電圧線2
6へ引きつける。
【0020】回路の動作は入力端子12で供給される論
理高と論理低の双方に関して述べられる。入力端子12
に論理低信号(即ち3.29ボルト)が供給されるとト
ランジスタ16が導通しノードAは2.44ボルトの電
圧を持つ。ノードAが2.44ボルトになりVbb1
2.86ボルトを下回ると、トランジスタ30は導通し
ない。トランジスタ40は導通せずトランジスタ44へ
必要な電流を供給する。トランジスタ30が導通しない
ため電圧レベルはノードCで5ボルトである。トランジ
スタ40が導通する間、レジスタ48を通って1.38
ボルト降下するためノードBの電圧レベルは3.62ボ
ルトである。ノードBとCとの間のより大きな電圧レベ
ル差でさえレジスタ48の値及びトランジスタ44を介
して流れる電流を更に増加させることによって成され得
る。
【0021】トランジスタ58のベース62とエミッタ
64との間の電位は0.85ボルトである。同様にトラ
ンジスタ76のベース80とエミッタ74との間の電位
も0.85ボルトである。従って、ノードBの電圧が
3.62ボルトであるためノードDの電圧は2.77ボ
ルトである。ノードCの電圧は5ボルトであるためノー
ドEの電圧は4.15ボルトである。トランジスタ68
及び84はそれぞれトランジスタ58及び76の低電力
アクティブ・プルダウンとして機能する。
【0022】典型的なCMOSインバータでpチャネル
トランジスタのチャネル幅をnチャネルと比較すると
2:1の割合である。実施例ではpチャネルトランジス
タ90のチャネル幅はnチャネルトランジスタ98と比
較して7.72:1でありトランジスタ98に比較して
トランジスタ90を通る電圧レベルの降下の割合が同様
に減少している。トランジスタ90及び98によって形
成されたインバータは通常の2.5ボルトのCMOSイ
ンバータトリップ電圧より高くスキューされたトリップ
電圧(インバータスイッチがその論理出力レベルである
電圧)である。ゲート94及び96に供給された2.7
7ボルトはトランジスタ90及び98の両方に電流を導
通させるが、トランジスタ90はトランジスタ98より
小さい抵抗で導通し、そのため電圧降下が小さい。
【0023】トランジスタ90はトランジスタ98より
小さい電圧降下で電流を導通するためノードGは第1電
圧線20の電圧へ引かれる。ノードDの電圧が2.77
ボルトである間、トランジスタ90を通る0.8ボルト
の降下のためノードGは約4.2ボルトである。
【0024】実施例でpチャネルトランジスタ106に
対するチャネル幅の割合はnチャネルトランジスタ11
4と比較して9.6:1であり、トランジスタ114に
比較してトランジスタ106を通る電圧レベルの降下の
割合が同様に減少している。トランジスタ106及び1
14によって形成されるインバータはこの様に通常の
2.5ボルトのCMOSインバータトリップ電圧より高
くスキューされたトリップ電圧である。ゲート110及
び112に供給された4.15ボルトはトランジスタ1
14にほぼ一杯の電流を導通し、トランジスタ106は
僅かに導通する。
【0025】トランジスタ106は僅かに導通しトラン
ジスタ114がほぼ一杯に導通するとノードFは第2電
圧線26の電圧まで引きつけられトランジスタ124の
ベース128とエミッタ126の間の電位になる。この
状況でノードFは約0.8ボルトの電圧を持つ。
【0026】ノードFの電圧が0.8ボルトであるため
トランジスタ162は導通しない。この場合対応するノ
ードGの4.2ボルトのレベルはトランジスタ148を
導通させる。従って出力端子170の電圧はトランジス
タ174のベース178に結合されトランジスタ174
を導通させる。(出力端子170が前もって論理高の状
態であると仮定する。)バイポーラトランジスタ174
は出力端子170を直ぐに第2電圧線の電圧まで引き、
ベース178とエミッタ176の間の約0.7ボルトで
ある電位になる。トランジスタ148と156も導通さ
れている間出力端子170は更に第2電圧線26の電
圧、約70ミリボルトまで引つけられる。トランジスタ
174は高電流ドライブ機能でこの電圧レベル変換10
を提供しトランジスタ148及び156は出力端子17
0を所望の低電圧へ引きつける。
【0027】入力端子12に論理高信号(即ち4.02
ボルト)が供給されるとトランジスタ16は導通しノー
ドAは3.17ボルトの電圧を持つ。ノードAが3.1
7ボルトで、Vbb1 で2.86ボルトを越えるとトラン
ジスタ30は導通しトランジスタ44に必要な電流を供
給しトランジスタ40は導通しない。トランジスタ40
が導通しないためノードBの電圧レベルは5ボルトであ
る。トランジスタ30が導通する間レジスタ34を通る
1.38ボルトの降下のためノードCの電圧レベルは
3.62ボルトである。ノードBとノードCの間のより
大きな電圧レベル差でさえレジスタ34の値及びトラン
ジスタ44を介して流れる電流を更に増加させることに
よって成され得る。
【0028】ノードBの電圧が5ボルトであるためノー
ドDの電圧は4.15ボルトである。トランジスタ90
は僅かに導通し、トランジスタ98はほぼ一杯に導通す
る。そのため、ノードGは第2電圧線26の電圧へ引き
つけられる。この状況でノードGはトランジスタ98を
通る43ミリボルトの降下により約43ミリボルトの電
圧を持つ。
【0029】ノードCの電圧が3.62ボルトであるた
めノードEの電圧は2.77ボルトである。トランジス
タ106はトランジスタ114より小さな電圧降下で電
流を導通する。従ってノードFが第1電圧線20の電圧
へ引きつけられる。ノードEの電圧が2.77ボルトで
ある間ノードFはトランジスタ106を通る0.14ボ
ルトの電圧降下のため約4.86ボルトである。
【0030】ノードGの電圧が43ミリボルトであるた
めトランジスタ148は導通せず、トランジスタ156
も174も導通しない。この場合対応するノードFの
4.86ボルトレベルがトランジスタ138と一緒にト
ランジスタ162を導通させる。バイポーラトランジス
タ162は直ぐに出力端子170を第1電圧線20の電
圧まで引きつけ、ベース166とエミッタ168との間
の約0.7ボルトである電圧電位にする。トランジスタ
138も導通する間、出力端子170は更にノードFの
電圧の約4.86ボルトまで引きつけられる。そのため
トランジスタ162は高電流ドライブ機能をこの電圧レ
ベル変換10に供給しトランジスタ138は出力端子1
70を所望の高電圧まで引きつける。トランジスタ17
4はノードG上の電圧がトランジスタ174のベース1
78とエミッタ176との間の0.7Vbeより小さいた
め導通しない。
【0031】電圧レベル変換器10は12.5ミリワッ
トの名目電力消失で500ピコセカンドの名目伝達遅延
がある。この500ピコセカンドの遅延はnチャネルト
ランジスタ98に比べ、pチャネルトランジスタ90に
対するチャネル幅の割合を増加することによって部分的
に成される。このチャネル幅の増加はノードDの電圧が
2.77ボルトの低さであったとしてもトランジスタ9
0及び98の双方を導通させ得、出力部へドライブする
のに充分な4.2ボルトをノードGに発生させる。反対
にノードDの電圧が4.15ボルトである場合トランジ
スタ98は殆ど一杯に導通しトランジスタ90は僅かに
導通しノードGに出力部137が充分に作動する約43
ミリボルトの電圧を発生させる。そのためnチャネルト
ランジスタ98に比較してpチャネルトランジスタ90
に対するチャネル幅の増加率は出力部137が充分に作
動するのにノードDに必要な電圧領域を効果的に狭め、
この増加率は又ノードDの狭められた電圧領域内の全て
の電圧に対しトランジスタ90及び98双方が電流を導
通することを可能にし、従って必要な移行時間を短縮
し、ノードDの新しい電圧に充分調整する。
【0032】同様に500ピコセカンドの遅延は更にn
チャネルトランジスタ114に比較し、pチャネルトラ
ンジスタ106のチャネル幅の割合を増加する事によっ
て成される。この増加率は出力部137を充分に作動さ
せるのにノードEに必要な電圧領域を効果的に狭め、ト
ランジスタ106及び114はノードEの狭められた電
圧領域内の全ての電圧に対し電流を導通させ、従って必
要な移行時間を短縮し、ノードEの新しい電圧に充分に
調整する。
【0033】さらに500ピコセカンドの遅延はトラン
ジスタ124のベース128とエミッタ126との間に
電圧電位を供給するようトランジスタ124を挿入する
ことによって成される。この電圧電位はノードFを0.
8ボルトの最小電圧より上に保持し、特にノードFが論
理低レベルから論理高レベルまで調整する時、ノードF
の電圧領域を狭めノードEで新たな電圧に完全に調節す
るようノードFに対する必要な移行時間を短縮する。更
にトランジスタ114のソース120で最小電圧を上げ
るためトランジスタ124を用いて、トランジスタ10
6及び114によって形成されるインバータのトリップ
電圧は、トランジスタ114のゲート112がトランジ
スタ114に対し電流を流すためにより高い電圧を供給
しなくてはいけないため、更に2.5ボルトの標準CM
OSインバータトリップ電圧より高くスキューされる。
【0034】本発明及び利点が詳しく述べられたが様々
な変化、代替、変更がなされても、それが添付クレーム
によって限定した本発明の精神と範囲に反するものでは
ない。
【0035】以上の説明に関して更に以下の項を開示す
る。 (1) 電圧変換の装置であって入力信号に対応し、電圧
領域内で第1及び第2制御電圧を発生する入力部とそれ
ぞれ前記制御電圧に結合された第1及び第2インバータ
を含むレベル変換部で前記インバータは前記電圧領域内
にある前記制御電圧のうちの1つに対応して各トランジ
スタが電流を保持する複数のトランジスタを含み第1及
び第2インバータの出力がそれぞれ第1及び第2制御電
圧の変換に直ぐに対応した変換を作動するようにレベル
変換部と、前記第1及び第2インバータの出力に対応し
た出力信号を発生する出力部とを含む電圧変換装置。
【0036】(2) (1) 項の装置で各第1、第2インバ
ータがpチャネル電界効果トランジスタとnチャネル電
界効果トランジスタを含む装置。
【0037】(3) (2) 項の装置でpチャネル電界効果
トランジスタのチャネルが前記nチャネル電界効果トラ
ンジスタの2倍以上の幅である装置。
【0038】(4) (1) 項の装置で前記レベル変換部が
更にインバータの1つに結合されているバイアス電圧デ
バイスを含み、所望のバイアス電圧を越える1インバー
タの出力を保持するように作動し得、前記制御電圧のそ
れぞれ1つの変換に対応した前記バイアス電圧から離れ
た1インバータの出力に前記1インバータが直ぐに調整
するよう作動し得る装置。
【0039】(5) (4) 項の装置で前記バイアス電圧デ
バイスが第1基準電圧に結合されるエミッタと前記ベー
スに結合されるコレクタと前記1インバータに結合され
るベースとを持つ第1npnバイポーラトランジスタ
と、前記第1npnバイポーラトランジスタのベースに
結合されるエミッタと第2基準電圧に結合されるコレク
タと第3基準電圧に結合されるベースをもつ第2npn
バイポーラトランジスタを含むバイアス電圧デバイス。
【0040】(6) (1) 項の装置で前記出力部が前記出
力信号に高電流ドライブ機能を供給し、前記インバータ
出力の1つに結合されたベースと前記出力信号に結合さ
れたエミッタと基準電圧に結合されたコレクタとをもつ
npnバイポーラトランジスタを含む。
【0041】(7) (1) 項の装置で前記出力部が前記イ
ンバータ出力の1つに結合されたゲートと前記出力信号
に結合されたドレインとソースとをもつnチャネル電界
効果トランジスタと、前記出力信号に高電流ドライブ機
能を供給し前記nチャネルトランジスタのソースに結合
されたベースと前記出力信号に結合されたコレクタと基
準電圧に結合されたエミッタとを持つnpnバイポーラ
トランジスタを含む。
【0042】(8) (1) の装置で前記入力部が前記入力
信号と前記第1及び第2制御電圧を発生するよう作動し
得る基準電圧とに結合された作動増幅器を含む。
【0043】(9) 電圧変換装置であって入力信号に対
応して電圧領域内に第1及び第2制御電圧を発生する入
力部と、前記制御電圧にそれぞれ結合された第1、第2
インバータで各インバータがpチャネル電界効果トラン
ジスタとnチャネル電界効果トランジスタを含み前記p
チャネル電界効果トランジスタの2倍以上の幅で前記電
圧領域にある前記制御電圧の1つに対応して各トランジ
スタが電流を保持し、前記第1及び第2インバータの出
力がそれぞれ前記第1及び第2制御電圧の変換に直ぐに
対応して変換するよう作動し得る第1、第2インバータ
を含むレベル変換部と、第1、第2インバータの出力に
対応した出力信号を発生する出力部を含む電圧変換する
装置。
【0044】(10) (9) 項の装置でレベル変換部が更に
前記インバータのうちの1つに結合されたバイアス電圧
デバイスで所望のバイアス電圧より上の前記1インバー
タの出力を保持するよう作動し得、前記1インバータが
それぞれ前記制御電圧の1つの変換に対応した前記バイ
アス電圧から離れた1インバータの出力にすぐに調節す
るよう作動し得る。
【0045】(11) (10)項の装置で前記バイアス電圧デ
バイスが第1基準電圧に結合されたエミッタと前記ベー
スに結合されたコレクタと前記1インバータをもつ第1
npnバイポーラトランジスタと、前記第1npnトラ
ンジスタのベースに結合されたエミッタと第2基準電圧
に結合されたコレクタと、第3基準電圧に結合されたベ
ースとを持つ第2npnバイポーラトランジスタとを含
む。
【0046】(12) (9) 項の装置で前記出力部が前記出
力信号に高電流ドライブ機能を供給し前記インバータ出
力の1つに結合されるベースと前記出力信号に結合され
るエミッタと基準電圧に結合されるコレクタとを持つn
pnバイポーラトランジスタを含む。
【0047】(13) (9) 項の装置で前記出力部が前記イ
ンバータ出力の1つに結合されたゲートと前記出力信号
及びソースに結合されたドレインをもつnチャネル電界
効果トランジスタと、前記出力信号に高電流ドライブ機
能を供給し前記nチャネルトランジスタのソースに結合
されたベースと前記出力信号に結合されたコレクタと基
準電圧に結合されたエミッタをもつnpnバイポーラト
ランジスタとを含む。
【0048】(14) (9) 項の装置で前記入力部が前記入
力信号と前記第1、第2制御電圧を発生するよう作動し
得る基準電圧とに結合された作動増幅器を含む。
【0049】(15) 電圧変換方法であって入力信号に対
応して電圧領域内に第1、第2制御電圧を発生させ、前
記電圧領域内にある前記制御電圧の1つに対応して各複
数のトランジスタを介し電流を保持し前記トランジスタ
は前記制御電圧にそれぞれ結合された第1、第2インバ
ータを形成し、前記第1、第2インバータの出力はそれ
ぞれ第1、第2制御電圧の変換に対応して直ぐに変換し
前記第1、第2インバータの出力に対応して出力信号を
発生する段階を含む。
【0050】(16) (15)項の方法であって前記電流を保
持する段階はpチャネル電界効果トランジスタを介し前
記1インバータを共に形成するnチャネル電界効果トラ
ンジスタを介して電流を保持する段階を含む。
【0051】(17) (16)項の方法で電流を保持する前記
段階は、前記nチャネル電界効果トランジスタのチャネ
ルの2倍以上の幅であるpチャネル電界効果トランジス
タのチャネルを介して電流を保持する段階を含む。
【0052】(18) (15)項の方法で第1、第2制御電圧
を発生する前記段階は、前記入力信号と基準電圧に結合
された差動増幅器で第1、第2制御電圧を発生する段階
を含む。
【0053】(19) (15)項の方法で更に所望のバイアス
電圧の上に前記1インバータの出力を保持する段階で、
前記1インバータが前記制御電圧のそれぞれ1つの変換
に対応して前記バイアス電圧から離れた前記1インバー
タの出力に直ぐに調節する段階を含む。
【0054】(20) 論理レベル間で電圧を変換する装置
及び方法が提供され、入力部11、レベル変換器89、
出力部137を持つ。入力部11は入力端子12で供給
される入力信号に対応してレベル変換部89に2つの制
御電圧を供給する。レベル変換部89は制御電圧に結合
された2つのインバータを含む。1つのインバータはp
チャネル電界効果トランジスタ90及びnチャネル電界
効果トランジスタ98を含む。他方のインバータはpチ
ャネル電界効果トランジスタ106及びnチャネル電界
効果トランジスタ114を含む。どちらのインバータも
pチャネル電界効果トランジスタのチャネルはnチャネ
ル電界効果トランジスタのチャネルの2倍以上の幅であ
る。各トランジスタ90,98,106,114は電圧
領域内にある制御電圧に対応して導通し、インバータの
出力は制御電圧の変換に対応して直ぐに変換する。出力
部137はインバータ出力に対応して出力信号を発生す
る。
【図面の簡単な説明】
本発明及び利点のより完全な理解のため、添付の図面に
関して以下に説明する。
【図1】高電流ドライブ機能でのECLからCMOS及
びTTLへの電圧レベル変換の略図。
【符号の説明】
11 入力部 89 レベル変換部 90 pチャネル電界効果トランジスタ 98 nチャネル電界効果トランジスタ 106 pチャネル電界効果トランジスタ 114 nチャネル電界効果トランジスタ 137 出力部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 19/0175

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧変換装置であって、 入力信号に対応して電圧領域内に第1及び第2の制御電
    圧を発生する入力部と、 前記制御電圧にそれぞれ結合された第1及び第2のイン
    バータからなるレベル変換部であり、前記各インバータ
    はpチャネル電界効果トランジスタとnチャネル電界効
    果トランジスタを含み前記pチャネル電界効果トランジ
    スタのチャネル幅は前記nチャネル電界効果トランジス
    タのチャネル幅の2倍以上の幅であり高くスキューされ
    たトリップ電圧を有する第1及び第2のインバータを構
    成し、各トランジスタはトランジスタの変位時間を短く
    する前記電圧領域にある前記制御電圧の1つに対応して
    電流を制御し、前記第1及び第2のインバータの出力は
    それぞれ前記第1及び第2の制御電圧の変位に直ちに対
    応して変位するよう作動し得る第1及び第2のインバー
    タを含むレベル変換部と、 第1及び第2のインバータの出力に対応した出力信号を
    発生する出力部を含む電圧変換装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の装置であって、前記レベル変
    換部が更に前記インバータのうちの1つのインバータに
    結合されかつ前記1つのインバータの出力を所望のバイ
    アス電圧より上に保持するよう作動し得るバイアス電圧
    デバイスを有し、前記1つのインバータが前記制御電圧
    の1つの変動に対応して前記バイアス電圧から変位した
    前記1つのインバータの出力を直ちに調節するよう作動
    し得る装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の装置であって、前記バイアス
    電圧デバイスが、 第1の基準電圧に結合されたエミッタと、コレクタとベ
    ースを有し、前記コレクタは前記ベースと前記1つのイ
    ンバータに結合され第1のnpnバイポーラトランジス
    タと、 前記第1のnpnトランジスタのベースに結合されたエ
    ミッタと、第2の基準電圧に結合されたコレクタと、第
    3の基準電圧に結合されたベースとを有する第2のnp
    nバイポーラトランジスタとを含む装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の装置であって、前記出力部が
    前記出力信号に高電流ドライブ機能を供給し、前記イン
    バータの出力の1つに結合されるベースと、前記出力信
    号に結合されるエミッタと、基準電圧に結合されるコレ
    クタとを有するnpnバイポーラトランジスタを含む装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1の装置であって、前記出力部が
    前記インバータ出力の1つに結合されたゲートと、前記
    出力信号に結合されたドレインと、ソースを有するnチ
    ャネル電界効果トランジスタと、 前記出力信号に高電流ドライブ機能を供給し、前記nチ
    ャネルトランジスタのソースに結合されたベースと、前
    記出力信号に結合されたコレクタと、基準電圧に結合さ
    れたエミッタを有するnpnバイポーラトランジスタと
    を含む装置。
  6. 【請求項6】 請求項1の装置であって、前記入力部が
    前記入力信号と前記第1及び第2の制御電圧を発生する
    よう作動し得る基準電圧とに結合された差動増幅器を含
    む装置。
  7. 【請求項7】 電圧変換方法であって、 入力信号に対応して電圧領域内に第1及び第2の制御電
    圧を発生させ、 トランジスタの変位時間を短くする前記電圧領域内にあ
    る前記制御電圧の1つに対応して各複数のトランジスタ
    を介し電流を制御し、前記トランジスタは前記制御電圧
    にそれぞれ結合された第1及び第2のインバータを形成
    し、前記第1及び第2のインバータの出力はそれぞれ第
    1及び第2の制御電圧の変位に対応して直ちに変位し、 前記第1及び第2のインバータの出力に対応して出力信
    号を発生するものであり、 前記電流を制御する段階はpチャネル電界効果トランジ
    スタを介し前記インバータのうちの1つのインバータを
    共に形成するnチャネル電界効果トランジスタを介して
    電流を制御する段階を含み、電流を制御する前記段階
    は、高くスキューされたトリップ電圧を有する第1及び
    第2のインバータを構成する前記nチャネル電界効果ト
    ランジスタのチャネルの2倍以上の幅であるpチャネル
    電界効果トランジスタのチャネルを介して電流を制御す
    る段階を含む電圧変換方法。
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