JP3466690B2 - 弾性表面波リニアモータ - Google Patents
弾性表面波リニアモータInfo
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Description
弾性表面波の進行波を用いたリニアモータに関するもの
である。
超音波モータが知られている。
固体中の機械振動を、主に摩擦力を介して、外部へ駆動
力として取り出し、直線運動あるいは回転運動へと変換
する固体アクチュエータである。駆動力源を圧電セラミ
ックと金属で構成し、力の伝達に摩擦駆動(トラクショ
ン駆動)を用いたことにより、剛性が高く、発生力が大
きいという特徴がある。
た従来の超音波モータの駆動周波数は、10〜100k
Hz程度であったため、微小物体の2次元的移動には不
向きであった。つまり、これまで高周波化に伴い、振動
振幅が減少するため、MHz帯での物体の直接駆動は困
難と考えられていた。
波を用いて、物体の直接駆動を行い得る弾性表面波リニ
アモータを提供することを目的とする。
成するために、弾性表面波リニアモータにおいて、圧電
材料からなる板状固定子と、この板状固定子の周辺部の
正方形状の4辺にそれぞれ配置される4個の簾状電極
と、この簾状電極を励振させる高周波電源と、前記板状
固定子上の4個の簾状電極によって囲まれる内部の2次
元平面上にセットされる少なくとも3点接触部を有する
移動子とを備え、前記4個の簾状電極を選択的に励振さ
せ、前記移動子を前記2次元平面上で2次元方向に駆動
可能にするようにしたものである。
zから数100MHzの弾性表面波を励振する。その弾
性表面波はレイリー波である。
ルを支持する支持体とを具備する。
周波の振幅値を変えることにより、移動子の移動速度を
制御してなる。
を励振する媒体には、ニオブ酸リチウムなどの圧電材料
を用いる。この基板の表面に、簾状電極を配置し、数M
Hzから数100MHzの弾性表面波(レイリー波)を
励振する。
極を切り替えることで、振動の伝搬方向を変えることが
できる。
波モータと同様である。
力を高めるような球面などの形状としている。
面波による超音波モータを実現することができる。
/秒程度が可能である。
の振幅値(VP-P )を変えることにより、移動子の移動
速度を制御することができる。つまり、駆動電圧が大き
くなると、移動速度は大になり、駆動電圧が小さくなる
と、移動速度は小さくなり、10MHzで10cm/秒
〜100cm/秒を得ることができる。
細に説明する。
面波リニアモータの斜視図、図2はその弾性表面波リニ
アモータの簾状電極の平面図、図3はその弾性表面波リ
ニアモータの移動子(スライダー)の裏面図である。
弾性表面波を励振する媒体からなる。この媒体として
は、例えば、ニオブ酸リチウム等の圧電材料を用いる。
この固定子1としての基板の表面に、櫛歯状電極が対に
なった簾状電極2を配置し、簾状電極2には高周波電源
4が接続され、数MHzから数100MHzの弾性表面
波で励振する。
極2側へと駆動される。
対向する両側に端子部11,12を有し、それらの端子
部11,12からそれぞれ長さ25mm、線幅75μm
で、ピッチ300μmの電極が設けられ、互いに組み合
わされている。この簾状電極2の幅は10mm、端子部
11と12の最外側の幅は42mmである。
示すように、ボール21(直径0.5〜3mm)3個を
リング状の支持体22(直径6mm)に固定したものを
用いる。ここで、ボール21はその固定子1への接触面
が正規できれいな球面が形成されているものを用いる。
つまり、固定子1へは移動子3の3点がすべて接触する
ことになり、接触圧力を高めることができ、当たりをよ
くすることができる。当然、当たりをよくすることがで
きるのであれば、4点接触以上であってもよい。
ータは、図4に示すように、固定子31である弾性体中
を弾性波32が伝搬する際に、弾性体表面の粒子が楕円
軌跡33を描いて運動することを利用して、そこに、移
動子34のボール35を当接させ、摩擦力を介して、超
音波振動を一方向への運動へと変換することにより、駆
動される。摩擦駆動の場所は時間とともに移動し、常に
固定子31から移動子34への駆動力が伝達される。
する。
面波リニアモータの斜視図、図6はその弾性表面波リニ
アモータの固定子の平面図、図7はその弾性表面波リニ
アモータの移動子(スライダー)の裏面図である。
して、127.8°回転Y板X伝搬LiNbO3 (ニオ
ブ酸リチウム)を用いた。図6に示すように、櫛形電極
を4対設けることで、2軸4方向へ表面波を励振できる
ようにした。ここで、固定子(基板)41の厚みは2m
m、直径は75mmとし、4対の櫛形電極(簾状電極)
42〜45に囲まれる部分がステージである。
方向で9.57MHz、それに垂直なY軸方向で9.2
0MHzで効率よくレイリー波が励振された。
4〜6nm、振動速度振幅24〜36cm/sであっ
た。
支持体(ワッシャ)53に、ボール52を3つ接着した
構造とした。3つのボール52が固定子41のステージ
と接触する。
程度)するよう留意した形状となっている。
ビーボールでは超音波モータとしての動作が確認され
た。移動子は摩擦駆動の結果として、駆動電極側へ移動
した。接触面を清浄に保つことで、良好な動作状態が保
たれた。移動速度は6cm/s程度であった。潤滑油を
用いた場合も同じような結果が得られたが、移動の速度
は低下した。駆動電圧を変化することで移動速度の制御
が可能である。
ことができた。電圧を変化することで任意の方向に移動
できた。
1の実施例と同様であり、対向する両側に端子部を有
し、それらの端子部からそれぞれ長さ25mm、線幅7
5μmで、ピッチ300μmの電極が設けられ、互いに
組み合わされている。この簾状電極42〜45の幅は1
0mm、端子部の最外側の幅は42mmである。
に示すように、3個のボール52(直径0.5〜3m
m)をリング状の支持体53(外径6mm)に固定した
ものを用いる。ここで、ボール52はその固定子41へ
の接触面が正規できれいな球面が形成されているものを
用いる。それにより、固定子41へは移動子51の3点
がすべて接触することになり、当たりをよくすることが
できる。当然、当たりをよくすることができれば、4点
接触以上であってもよい。
4個の簾状電極42〜45を配置し、高周波電源61は
スイッチング回路62を介して4個の簾状電極42〜4
5に接続され、4個の簾状電極42〜45は選択され
て、数MHzから数100MHzの弾性表面波を励振す
る。
される簾状電極側へと駆動される。
簾状電極42〜45を正方形の4辺に配置し、その正方
形内に、移動子51を配置する。そこで、簾状電極42
〜45のいずれかに、高周波電源61を接続して高周波
を印加して、いずれかの簾状電極を励振させることによ
り、その励振された電極側へ移動子51を駆動すること
ができる。例えば、簾状電極43を励振させることによ
り、X軸方向へ移動子51を駆動することができ、簾状
電極44を励振させることにより、Y軸方向へ移動子5
1を駆動することができる。すなわち、複数個配置され
る簾状電極42〜45の切り替えにより、振動の伝搬方
向を変えることができ、移動子51の平面上の2次元的
移動が可能である。
の接触部は、接触圧力を高めるような球面等の形状とす
るのが望ましい。
動子51の6cm/sでの駆動に成功した。
面波による超音波モータを実現することができた。
オブ酸リチウムを用いたが、これに代えて圧電材料とし
て、タンタル酸リチウムを用いるようにしてもよい。
のではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能で
あり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
よれば、弾性表面波を用いて、物体の直接駆動を行い得
る弾性表面波リニアモータを得ることができた。
えにより、振動の伝搬方向を変えることができ、移動子
の平面上の2次元的移動が可能である。
モータの斜視図である。
モータの簾状電極の平面図である。
モータの移動子(スライダー)の裏面図である。
モータの駆動原理の説明図である。
モータの斜視図である。
モータの固定子の平面図である。
モータの移動子(スライダー)の裏面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】(a)圧電材料からなる板状固定子と、 (b)該板状固定子の周辺部の正方形状の4辺にそれぞ
れ配置される4個の簾状電極と、 (c)該簾状電極を励振させる高周波電源と、 (d)前記板状固定子上の4個の簾状電極によって囲ま
れる内部の2次元平面上にセットされる少なくとも3点
接触部を有する移動子とを備え、 (e)前記4個の簾状電極を選択的に励振させ、前記移
動子を前記2次元平面上で2次元方向に駆動可能に する
ことを特徴とする弾性表面波リニアモータ。 - 【請求項2】 前記簾状電極は数MHzから数100M
Hzの弾性表面波を励振する請求項1記載の弾性表面波
リニアモータ。 - 【請求項3】 前記弾性表面波はレイリー波である請求
項2記載の弾性表面波リニアモータ。 - 【請求項4】 前記移動子は3個のボールと、該ボール
を支持する支持体とを具備する請求項1記載の弾性表面
波リニアモータ。 - 【請求項5】 前記板状固定子の簾状電極に印加する高
周波の振幅値を変えることにより、移動子の移動速度を
制御してなる請求項1記載の弾性表面波リニアモータ。
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JP02242194A Expired - Fee Related JP3466690B2 (ja) | 1994-02-21 | 1994-02-21 | 弾性表面波リニアモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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