JP3463124B2 - 画像変形方法およびその装置 - Google Patents

画像変形方法およびその装置

Info

Publication number
JP3463124B2
JP3463124B2 JP34668193A JP34668193A JP3463124B2 JP 3463124 B2 JP3463124 B2 JP 3463124B2 JP 34668193 A JP34668193 A JP 34668193A JP 34668193 A JP34668193 A JP 34668193A JP 3463124 B2 JP3463124 B2 JP 3463124B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
small
line
coordinates
grid point
deformation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34668193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07182498A (ja
Inventor
達也 飯島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP34668193A priority Critical patent/JP3463124B2/ja
Publication of JPH07182498A publication Critical patent/JPH07182498A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3463124B2 publication Critical patent/JP3463124B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Image Generation (AREA)
  • Studio Circuits (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像変形方法およびそ
の装置に係わり、詳しくはアニメーション、ゲーム等で
用いられるキャラクター、背景データを始めとするドッ
トで構成され、かつ各ドット毎に表示色番号あるいはパ
レット番号を持つようないわゆるビット配列形式の画像
データの配列を変更することにより、画像を変形する画
像変形方法およびその方法を実現する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アニメーション、ゲーム等ではビ
ット配列形式の画像データを用いることが多く、この画
像データによりキャラクターや背景データを表示してい
る。そして、このビット配列形式の画像データはドット
で構成され、かつ各ドット毎に表示色番号あるいはパレ
ット番号を持つようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の画像
変形方法において、アニメーション、ゲーム等でキャラ
クター又は背景に動きを与えたり、その形を変えるとき
には、全く異なる画像データを予めメモリに持ってお
き、例えば動きを与えるときには一定時間毎に、あるい
はその形を変えるときには何かのきっかけでメモリ上に
ある画像データそのものを表示し直していた。そのた
め、多くのメモリを消費するという欠点があった。ま
た、画像の拡大、縮小処理あるいはある形状の四角形か
ら異なる形状の四角形への変形(例えば、正方形から台
形への変形)等の単純な変形処理は、従来のゲーム中に
も多く用いられているが、変形の度合いが限られ、滑ら
かな変形が困難であった。さらに、変形を使用する範囲
が限定されてしまい(自由に変形できない)、予めメモ
リに多くのデータを持っておく方法を採らざるを得ず、
この点でコスト高にもなっていた。
【0004】そこで本発明は、少ないメモリ容量で、ビ
ット配列形式の画像を自由にかつ滑らかに変形できる画
像変形方法およびその装置を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明による画像変形方法は、ビット配列形
式の画像データを有する変形対象を、複数の小多角形に
分割し、この各小多角形を所定の変形処理に従って異な
る小多角形に変形し、変形前の小多角形に含まれるビッ
ト配列形式の画像データの配列を、各小多角形毎に、所
定のデータ変換処理に従って、変形後の小多角形のデー
タに対応するように順次変更して変更後の全体画像デー
タを作成するとともに、前記小多角形の変形処理では、
変形対象の外枠上にある任意の小多角形の頂点を、少な
くとも変形後に再び外枠を構成するような任意の位置に
移動したとき、前記任意の小多角形の移動に応じて他の
小多角形の頂点を移動させ、移動した他の小多角形の頂
点を前記任意の小多角形の移動後の頂点に基づいて算出
し、この算出した頂点に対応して各小多角形を変形する
ことを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明による画像変形方法
は、前記小多角形の変形処理で、変形対象の外枠を構成
する何れかの辺上にある複数個の小多角形の頂点を、少
なくとも変形後に再び外枠を構成するような任意の位置
にそれぞれ移動したとき、前記任意の小多角形の移動に
応じて他の小多角形の頂点を移動させ、移動した他の小
多角形の頂点を前記複数個の小多角形の移動後の頂点に
基づいて算出し、この算出した頂点に対応して各小多角
形を変形することを特徴とする。請求項3記載の発明に
よる画像変形方法は、前記小多角形の変形処理で、変形
対象の外枠を構成する向い合う辺上にある複数個の小多
角形の頂点を、少なくとも変形後に再び外枠を構成する
ような任意の位置にそれぞれ移動したとき、前記任意の
小多角形の移動に応じて他の小多角形の頂点を移動さ
せ、移動した他の小多角形の頂点を前記複数個の小多角
形の移動後の頂点の座標に基づいて算出し、この算出し
た座標に対応して各小多角形を変形することを特徴とす
る。
【0007】また、好ましい態様として、例えば請求項
4記載のように、前記所定の変形処理は、座標変換処理
であり、この座標変換処理では、分割された各小多角形
の頂点の座標を求め、次いで、変形後の各小多角形の頂
点の座標を算出し、この算出した座標に基づいて変形後
の異なる小多角形の形状を決定することにより、分割さ
れた各小多角形を異なる小多角形に変形するようにして
もよい。例えば請求項5記載のように、前記所定のデー
タ変換処理は、変形対象となる各小多角形に含まれるビ
ット配列形式の画像データを複数のラインに分割する処
理と、この分割された各ラインの変形後の小多角形上で
の端点を算出する処理と、前記分割された各ラインを、
変形後の小多角形の対応するラインの大きさに合せて拡
大又は縮小する処理と、この拡大又は縮小されたライン
を変形後の小多角形の対応するライン上の端点を起点と
して順次転送して配置する処理と、を有するようにして
もよい。
【0008】例えば請求項6記載のように、前記端点を
算出する処理は、変形前および変形後のラインの端点の
位置に基づいて、変形前の各ラインの端点の位置を変化
させずに順次変形後の小多角形の対応するラインの端点
の位置とした場合の誤差を順次累算する処理と、この誤
差が所定値を超えるときにのみ、ラインの端点の位置を
変更するとともに、前記累算された誤差から一定値を減
算する処理と、を有するようにしてもよい。例えば請求
項7記載のように、前記拡大又は縮小する処理は、変形
前および変形後のラインに含まれるビット配列形式の画
像データおよび変形後のラインに含まれるビット配列形
式の画像データの数に基づいて、変形前の各ラインに含
まれるビット配列形式の各画像データを変形後のライン
に順次指定して配列したときの誤差を累算する処理と、
この誤差が所定値を超えるときには、現在指定されてい
る画像データを変形後のラインに転送配置して次の画像
データを指定するとともに、前記累算された誤差から一
定値を減算する動作を前記誤差が所定値以下になるまで
繰り返す処理と、前記誤差が所定値以下のときに、前記
指定された画像データを変形後のラインに転送して配置
する処理と、を有するようにしてもよい。例えば請求項
8記載のように、前記転送する処理は、変形前および変
形後のラインの数に基づいて、変形前の各ラインを指定
して変形後の小多角形の対応するラインの位置に順次配
列したときの誤差を累算する処理と、この誤差が所定値
を超えるときには、現在指定されているラインを変形後
の小多角形のラインとして転送配置して次のラインを指
定するとともに、前記累算された誤差から一定値を減算
する動作を前記誤差が所定値以下になるまで繰り返す処
理と、前記誤差が所定値以下のときに、前記指定された
ラインを変形後のラインとして転送配置する処理と、を
有するようにしてもよい。
【0009】請求項9記載の発明による画像変形装置
は、ビット配列形式の画像データを有する変形対象を、
複数の小多角形に分割する分割手段と、変形対象の外枠
上にある任意の小多角形の頂点を、少なくとも変形後に
再び外枠を構成するような任意の位置に移動させるとと
もに、前記任意の小多角形の移動に応じて他の小多角形
の頂点を移動させ、移動した他の小多角形の頂点を前記
任意の小多角形の移動後の頂点に基づいて算出し、この
算出した頂点に対応して分割手段によって分割した各小
多角形を異なる小多角形に変形する変形手段と、変形前
の小多角形に含まれるビット配列形式の画像データの配
列を、各小多角形毎に、所定のデータ変換処理に従っ
て、変形後の小多角形のデータに対応するように順次変
更して変更後の全体画像データを作成する画像データ作
成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】また、請求項10記載の発明による画像変
形装置は、前記変形手段は、変形対象の外枠を構成する
何れかの辺上にある複数個の小多角形の頂点を、少なく
とも変形後に再び外枠を構成するような任意の位置にそ
れぞれ移動させるような変形処理を行うようにしてもよ
い。請求項11記載の発明による画像変形装置は、前記
変形手段は、変形対象の外枠を構成する向い合う辺上に
ある複数個の小多角形の頂点を、少なくとも変形後に再
び外枠を構成するような任意の位置にそれぞれ移動させ
るような変形処理を行うようにしてもよい。例えば請求
項12記載のように、前記変形手段は、分割手段によっ
て分割した各小多角形を異なる小多角形に変形する所定
の変形処理を実行可能な座標変換手段を備え、この座標
変換手段は、分割された各小多角形の頂点の座標を求め
るとともに、変形後の各小多角形の頂点の座標を算出
し、この算出した座標に基づいて変形後の異なる小多角
形の形状を決定することにより、分割された各小多角形
を異なる小多角形に変形するようにしてもよい。
【0011】例えば請求項13記載のように、前記画像
データ作成手段は、前記所定のデータ変換処理を実行可
能なデータ変換手段を備え、このデータ変換手段は、変
形対象となる各小多角形に含まれるビット配列形式の画
像データを複数のラインに分割する手段と、この分割さ
れた各ラインの変形後の小上での端点を算出する手段
と、前記分割された各ラインを、変形後の小多角形の対
応するラインの大きさに合せて拡大又は縮小する手段
と、この拡大又は縮小されたラインを変形後の小多角形
の対応するライン上の端点を起点として順次転送して配
置する手段と、を有するようにしてもよい。例えば請求
項14記載のように、前記端点を算出する手段は、変形
前および変形後のラインの端点の位置に基づいて、変形
前の各ラインの端点の位置を変化させずに順次変形後の
小多角形の対応するラインの端点の位置とした場合の誤
差を順次累算する手段と、この誤差が所定値を超えると
きにのみ、ラインの端点の位置を変更するとともに、前
記累算された誤差から一定値を減算する手段と、を有す
るようにしてもよい。
【0012】例えば請求項15記載のように、前記拡大
又は縮小する手段は、変形前および変形後のラインに含
まれるビット配列形式の画像データおよび変形後のライ
ンに含まれるビット配列形式の画像データの数に基づい
て、変形前の各ラインに含まれるビット配列形式の各画
像データを変形後のラインに順次指定して配列したとき
の誤差を累算する手段と、この誤差が所定値を超えると
きには、現在指定されている画像データを変形後のライ
ンに転送配置して次の画像データを指定するとともに、
前記累算された誤差から一定値を減算する動作を前記誤
差が所定値以下になるまで繰り返す手段と、前記誤差が
所定値以下のときに、前記指定された画像データを変形
後のラインに転送して配置する手段と、を有するように
してもよい。例えば請求項16記載のように、前記転送
する手段は、変形前および変形後のラインの数に基づい
て、変形前の各ラインを指定して変形後の小多角形の対
応するラインの位置に順次配列したときの誤差を累算す
る手段と、この誤差が所定値を超えるときには、現在指
定されているラインを変形後の小多角形のラインとして
転送配置して次のラインを指定するとともに、前記累算
された誤差から一定値を減算する動作を前記誤差が所定
値以下になるまで繰り返す手段と、前記誤差が所定値以
下のときに、前記指定されたラインを変形後のラインと
して転送配置する手段と、を有するようにしてもよい。
【0013】例えば請求項17記載のように、前記画像
データ作成手段によって作成された変形後の画像データ
を表示する表示手段を、さらに有するようにしてもよ
い。例えば請求項18記載のように、変形対象を変形す
る場合の変形態様を指定する変形態様指定手段を有し、
前記変形手段は、この変形態様指定手段の出力に基づい
て前記各小多角形を異なる小多角形にそれぞれ変形処理
するようにしてもよい。例えば請求項19記載のよう
に、前記変形態様指定手段は、変形対象を第1の変形態
様に指定する第1の変形スイッチと、変形対象を第2の
変形態様に指定する第2の変形スイッチとを有するよう
にしてもよい。例えば請求項20記載のように、変形対
象のビット配列形式の画像データと、変形対象をどのよ
うに分割するかを示す分割データと、分割した各小多角
形をどのように変形するかを示す変形データとを記憶す
る記憶手段と、前記変形態様指定手段により変形態様が
指定されたとき、記憶手段に記憶された各データを読み
出し画像変形の制御を行う画像変形制御手段と、を備え
るようにしてもよい。
【0014】
【作用】本発明では、まずビット配列形式の画像データ
を有する変形対象を複数の小多角形に分割し、各小多角
形を所定の変形処理(例えば、座標変換処理)に従って
異なる小多角形にそれぞれ変形する。このとき、小多角
形の変形処理では、変形対象の外枠上にある任意の小多
角形の頂点を少なくとも変形後に再び外枠を構成するよ
うな任意の位置に移動したとき、前記任意の小多角形の
移動に応じて他の小多角形の頂点を移動させ(例えば、
変形対象全体が滑らかに変形されるように他の小多角形
の頂点を移動させ)、移動した他の小多角形の頂点を任
意の小多角形の移動後の頂点に基づいて算出し、この算
出した頂点に対応して各小多角形を変形することが行わ
れる。次いで、変形前の小多角形に含まれるビット配列
形式の画像データの配列を、各小多角形毎に、所定のデ
ータ変換処理に従って変形後の小多角形のデータに対応
するように順次変更して変更後の全体画像データが作成
される。
【0015】したがって、変形対象の画像は各小多角形
毎に変形処理が行われるから、従来のように全く異なる
全体の画像データを予め持つ必要がなくなり、少ないメ
モリ容量で、ビット配列形式の画像データの配列を自由
に変更できる。また、変形対象を複数の小多角形に分割
し、各小多角形毎に変形処理が行われるので、変形に自
由度があり、予めメモリに多くのデータを持たなくて
も、画像を滑らかに変形できる。特に、変形対象の外枠
上にある任意の小多角形の頂点を移動させる変形法を使
用することにより、変形後のすべての小多角形の頂点の
位置データ(例えば、座標)を持っておく必要がなく、
少ない変形データで滑らかな画像変形を行わせることが
できる。さらに、この変形法を用いると、変形対象の外
枠の形を変えるので、画像の外形を変えることが可能に
なる。
【0016】また、他の請求項記載の発明では、小多角
形の変形処理において、変形対象の外枠を構成する何れ
かの辺上にある複数個の小多角形の頂点を、少なくとも
変形後に再び外枠を構成するような任意の位置にそれぞ
れ移動したとき、前記任意の小多角形の移動に応じて他
の小多角形の頂点を移動させ、移動した他の小多角形の
頂点を複数個の小多角形の移動後の頂点に基づいて算出
し、この算出した頂点に対応して各小多角形を変形する
ことが行われる。したがって、特に、変形対象の外枠を
構成する何れかの辺上にある複数個の小多角形の頂点を
移動させる変形法を使用することにより、同様に変形後
のすべての小多角形の頂点の位置データ(例えば、座
標)を持っておく必要がなく、少ない変形データで滑ら
かな画像変形を行わせることができる。また、この変形
法を用いると、変形対象の外枠の形を変えるので、画像
の外形を変えることが可能になる。
【0017】さらに、他の請求項記載の発明では、小多
角形の変形処理において、変形対象の外枠を構成する向
い合う辺上にある複数個の小多角形の頂点を、少なくと
も変形後に再び外枠を構成するような任意の位置にそれ
ぞれ移動したとき、前記任意の小多角形の移動に応じて
他の小多角形の頂点を移動させ、移動した他の小多角形
の頂点を前記複数個の小多角形の移動後の頂点の座標に
基づいて算出し、この算出した座標に対応して各小多角
形を変形することが行われる。したがって、特に、変形
対象の外枠を構成する向い合う辺上にある複数個の小多
角形の頂点を移動させる変形法を使用することにより、
同様に変形後のすべての小多角形の頂点の位置データ
(例えば、座標)を持っておく必要がなく、少ない変形
データで滑らかな画像変形を行わせることができる。ま
た、この変形法を用いると、変形対象の外枠の形を変え
るので、画像の外形を変えることが可能になる。さら
に、移動する複数個の小多角形の頂点を、例えば上側お
よび下側の外枠上にとると、変形対象の画像を主として
上下方向に変形する場合に有効である。また、移動する
複数個の小多角形の頂点を例えば左側および右側の外枠
上にとると、変形対象の画像を主として左右方向に変形
する場合に有効である。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。本発明の原理説明 最初に、本発明の原理から説明する。図1は多角形分割
変形方法の原理を示す図である。図1(a)は変形前の
画像データを有する変形対象を示し、この変形対象の画
像データはビット配列形式であり、「目」の画像(絵)
Aを表している。この画像データを変形するために、ま
ず変形対象全体を予め縦4分割、横6分割して合計で2
4個の小矩形(1)、(2)、(3)、・・・・・(24)を作成す
る。このとき、各小矩形(1)、(2)、(3)、・・・・・(2
4)の画像データは複数のドットによって構成され、かつ
複数の各ドット毎に表示色番号あるいはパレット番号を
持っている。そして、各小矩形(1)、(2)、(3)、・・・
・・(24)毎の画像はそのドット全体によって表示され
る。次いで、変形対象全体が滑らかに変形されるよう
に、所定の変形処理(例えば、後述の座標変換処理)に
従って各小矩形(1)、(2)、(3)、・・・・・(24)を図1
(b)に示すような異なる四角形(1)’、(2)’、
(3)’、・・・・・(24)’にそれぞれ変形する。例え
ば、図2に示すように小矩形(6)は四角形(6)’に変形さ
れ、小矩形(1)は四角形(1)’に変形される。
【0019】この過程では、各小矩形(1)、(2)、(3)、
・・・・・(24)の変形に伴って、それぞれの小矩形に含
まれるビット配列形式の画像データの配列が所定のデー
タ変換処理(例えば、後述のいわゆるライン貼り付け処
理)に従って変形する。すなわち、ドットの配列が変形
の程度に応じて変わることになる。したがって、変形後
の四角形(1)’、(2)’、(3)’、・・・・・(24)を全体
として合成すると、図1(b)に示すように、変形した
「目」の画像(絵)Bが得られる。この場合、変形対象
の画像データの配列に対して各小矩形(1)、(2)、(3)、
・・・・・(24)毎に変形処理が行われるから、従来のよ
うに全く異なる全体の画像データを予め持つ必要がな
く、少ないメモリ容量でビット配列形式の画像を自由に
変形できる。また、変形対象を複数の小矩形(1)、(2)、
(3)、・・・・・(24)に分割し、各小矩形(1)、(2)、
(3)、・・・・・(24)毎に変形処理が行われるので、変
形に自由度があり、予めメモリに多くのデータを持たな
くても、画像を滑らかに変形することが可能になる。
【0020】特に、変形対象の外枠上にある任意の小矩
形(1)、(2)、(3)・・・の頂点を移動させる変形法を使
用すれば、変形後のすべての四角形(1)’、(2)’、
(3)’、・・・・・(24)の位置データ(例えば、座標)
を持っておく必要がなく、少ない変形データで滑らかな
画像変形を行わせることができる。さらに、この変形法
を用いると、変形対象の外枠の形を変えるので、画像の
外形を変えることができる。 また、例えば移動する複
数個の小矩形(1)、(2)、(3)・・・の頂点を例えば上側
および下側の外枠上にとると、変形対象の画像を主とし
て上下方向に変形する場合に有効となる。同様に、移動
する複数個の小矩形(1)、(2)、(3)・・・の頂点を例え
ば左側および右側の外枠上にとると、変形対象の画像を
主として左右方向に変形する場合に有効となる。
【0021】次に、上記原理に基づく本発明の具体的な
実施例について説明する。画像変形装置の構成 図3は本発明に係る画像変形方法を実現する画像変形装
置の第1実施例を示す構成図である。図3において、画
像変形装置は大きく分けてCPU31、入力操作子3
2、記憶装置33、画像信号発生回路(Video Display
Prosseser:以下VDPという)34、VRAM35お
よびTVディスプレイ36によって構成される。CPU
31は装置全体を制御するもので、入力操作子32から
画像変形指令が入力されると、その指令情報に対応すべ
く内部のメモリに格納されている制御プログラムに基づ
いて記憶装置33に記憶されている変形対象としてのビ
ット配列形式の画像データ41を読み出してVDP34
に出力するとともに、この画像データ41に対して多角
形分割変形処理を施した後、変形後のビット配列形式の
画像データをVDP34に出力する。また、CPU31
は内部レジスタ31aを有しており、内部レジスタ31
aには後述の図4に示すような各小矩形の格子点座標等
が格納されるようになっている。
【0022】入力操作子(変形態様指定手段)32はオ
ペレータによって操作されるもので、ビット配列形式の
画像データの配列をどのように変形させるかを指定する
(つまり、変形を行わせるきっかけを与えるための)第
1の変形スイッチ51および第2の変形スイッチ52を
有している。第1の変形スイッチ51は、例えば変形前
の格子点座標42で表される原画像に対して、変形後の
格子点座標43で表される第1の変形画像のような変形
(変形データ1)を与える指令を出力する。第2の変形
スイッチ52は、例えば変形前の格子点座標42で表さ
れる原画像に対して、変形後の格子点座標44で表され
る第2の変形画像のような変形(変形データ2)を与え
る指令を出力する。なお、各変形スイッチ51、52は
単独操作のプッシュスイッチでもよいし、あるいは複数
のスイッチからなるスイッチボード、キーボード等でも
よい。また、入力操作子32としてスイッチボード等の
他に、マウス、トラックボール等を用いてもよい。
【0023】記憶装置(記憶手段)33は変形対象とな
るビット配列形式の画像データ41、変形対象(原画
像)をどのように矩形分割するかを示す変形前の格子点
座標(変形前の小多角形の頂点の座標)42、矩形分割
された各小矩形をどのように変形するかを示す変形デー
タ1に対応する変形後の格子点座標(変形後の異なる小
多角形の頂点の座標)43および矩形分割された各小矩
形をどのように変形するかを示す変形データ2に対応す
る変形後の格子点座標(変形後の異なる小多角形の頂点
の座標)44を記憶している。例えば、格子点座標43
は第1の変形画像に対応し、格子点座標44は第2の変
形画像に対応しているとともに、これらの変形画像を処
理する指令はそれぞれ第1の変形スイッチ51、第2の
変形スイッチ52から出力される。VDP34はCPU
31から与えられた変形前のビット配列形式の画像デー
タや変形後のビット配列形式の画像データをVRAM3
4に書き込む。VRAM34としては、例えば半導体メ
モリが用いられ、表示する画像を1画面単位で記憶す
る。VRAM34に書き込まれた画像データはTVディ
スプレイ(表示手段)36によって表示される。上記C
PU31は分割手段、変形手段、画像データ作成手段、
座標変換手段、データ変換手段を構成するとともに、さ
らに画像変形制御手段を構成する。
【0024】ここで、本実施例では変形前のビット配列
形式の画像データを有する変形対象に対して図4に示す
ように、多数の小矩形に分割する処理が施される。この
場合、矩形分割された各小矩形の頂点に当る部分を格子
点と呼ぶことにする。図4の例では、変形対象を縦方向
にm分割し、横方向にn分割している。したがって、変
形対象は(m×n)個の小矩形に分割されることにな
り、各小矩形は左上端から右下端に行くに従って、小矩
形(0、0)、小矩形(0、1)、小矩形(0、2)、
・・・・・・・小矩形(m−1、n−1)としてそれぞ
れ表される。また、変形対象の左上端の格子点を格子点
(0、0)、その右隣の格子点を格子点(0、1)と呼
び、以下同様に右に行くに従って格子点(0、2)、格
子点(0、3)、と呼ぶことにする。したがって、右上
端の格子点は格子点(0、n)になる。次いで、格子点
(0、0)のすぐ下の格子点を格子点(1、0)と呼
び、以下同様に下に行くに従って格子点(2、0)、格
子点(3、0)と呼ぶことにする。したがって、左下端
の格子点は格子点(m、0)になる。また、右下端の格
子点は格子点(m、n)になる。
【0025】CPU31の内部レジスタ31aには図4
に示す各小矩形の格子点座標が記憶され、その様子は図
5のように示される。図5において、内部レジスタ31
aには各小矩形(0、0)、小矩形(0、1)、小矩形
(0、2)、・・・・・・・小矩形(m−1、n−1)
に対応する格子点の座標として、以下のように格納され
ている。なお、各格子点の座標はX軸(横方向)および
Y軸(縦方向)を基準とする2つの数値で表される。 格子点(0、0)のX座標 格子点(0、0)のY座標 格子点(0、1)のX座標 格子点(0、1)のY座標 ・ ・ 格子点(m、n)のX座標 格子点(m、n)のY座標
【0026】一方、記憶装置33には変形対象(原画像
データを有する)をどのように矩形分割するかを示す変
形前の格子点座標42が格納されているが、この格子点
座標42をCPU31の内部レジスタ31aに記憶され
ている各小矩形(0、0)、小矩形(0、1)、小矩形
(0、2)、・・・・・・・小矩形(m−1、n−1)
の格子点座標にそれぞれ対応させて示すと、例えば図5
の右端に表すようになる。すなわち、両者は以下のよう
な対応関係になる。 格子点(0、0)のX座標……100(変形前の格子点
座標、以下同様) 格子点(0、0)のY座標……100 格子点(0、1)のX座標……110 格子点(0、1)のY座標……100 ・ ・ 格子点(m、n)のX座標……160 格子点(m、n)のY座標……140
【0027】また、記憶装置33には前述したように第
1の変形スイッチ51からの指令に対応する第1の変形
画像を矩形分割した場合の格子点座標43および第2の
変形スイッチ52からの指令に対応する第2の変形画像
を矩形分割した場合の格子点座標44が記憶されてい
る。例えば、第1の変形スイッチ51が操作されると、
このスイッチ51によって選択された変形番号に相当す
る変形後の格子点座標がCPU31の内部レジスタ31
aに格納され、第2の変形スイッチ52が操作される
と、このスイッチ52によって選択された変形番号に相
当する変形後の格子点座標がCPU31の内部レジスタ
31aに格納される。これらの格子点座標43、44を
CPU31の内部レジスタ31aに記憶されている各小
矩形(0、0)、小矩形(0、1)、小矩形(0、
2)、・・・・・・・小矩形(m−1、n−1)の格子
点座標にそれぞれ対応させて示すと、例えば図5の中央
の図のように表される。なお、変形1とは、第1の変形
スイッチ51からの指令に対応する第1の画像変形処理
のことであり、変形2とは、第2の変形スイッチ52か
らの指令に対応する第2の画像変形処理のことである。
したがって、変形1の格子点座標とは、第1の変形スイ
ッチ51からの指令に対応する第1の変形画像を矩形分
割した場合の格子点座標のことである。同様に、変形2
の格子点座標とは、第2の変形スイッチ52からの指令
に対応する第2の変形画像を矩形分割した場合の格子点
座標のことである。
【0028】次に、作用を説明する。メインプログラム 図6は画像変形処理のメインプログラムを示すフローチ
ャートである。このプログラムがスタートすると、まず
ステップS10でキー情報取り込み処理を行う。これ
は、入力操作子32における第1の変形スイッチ51あ
るいは第2の変形スイッチ52の操作情報を入力するも
のである。次いで、ステップS12で変形スイッチが押
されたか否かを判別し、何れのスイッチも押されていな
ければ、今回のルーチンを終了し、次回のルーチンで再
びステップS10を実行する。このとき、例えばスイッ
チフラグが設けられ、何れのスイッチも押されていなけ
れば、スイッチフラグが[0]のままである。一方、何
れかのスイッチが押されると、スイッチフラグを[1]
にセットするとともに、ステップS14で押された変形
スイッチの番号を判別する。その後、ステップS16あ
るいはステップS18で押された変形スイッチの番号に
応じた変形後の格子点座標をCPU31の内部レジスタ
31aに格納し、次いで、ステップS20に進む。
【0029】具体的には、第1の変形スイッチ51が押
された場合には、ステップS16に進んで記憶装置33
内の第1の変形画像を矩形分割した場合の格子点座標
(つまり、変形データ1に対応する変形後の格子点座
標)43をコピーしてCPU31の内部レジスタ31a
に格子点毎に格納する。したがって、例えば図5に示さ
れるような変形前の格子点座標が記憶されていたとする
と、以下に示すように格子点座標43の値が内部レジス
タ31aに順次格納されることになる。 格子点(0、0)のX座標……90(変形データ1の格
子点座標、以下同様) 格子点(0、0)のY座標……100 格子点(0、1)のX座標……105 格子点(0、1)のY座標……95 ・ ・ 格子点(m、n)のX座標……140 格子点(m、n)のY座標……130
【0030】一方、第2の変形スイッチ52が押された
場合には、ステップS18に進んで記憶装置33内の第
2の変形画像を矩形分割した場合の格子点座標(つま
り、変形データ2に対応する変形後の格子点座標)44
をコピーしてCPU31の内部レジスタ31aに格子点
毎に格納する。したがって、例えば図5に示されるよう
な変形前の格子点座標が記憶されていたとすると、以下
に示すように格子点座標44の値が内部レジスタ31a
に順次格納されることになる。 格子点(0、0)のX座標……90(変形データ2の格
子点座標、以下同様) 格子点(0、0)のY座標……100 格子点(0、1)のX座標……105 格子点(0、1)のY座標……100 ・ ・ 格子点(m、n)のX座標……170 格子点(m、n)のY座標……140
【0031】ステップS16あるいはステップS18を
経ると、続くステップS20に進み、記憶装置33から
変形対象となる画像データの中から、処理すべき小矩形
(i、j)に含まれる画像データを読み込んで小矩形の
変形処理を行う(詳細はサブルーチンで後述)。これに
より、小矩形(i、j)についてビット配列形式の画像
データの配列が変形し、変形後の画像が得られることに
なる。小矩形(i、j)とは、例えば図1(a)に示す
ように変形対象を複数に分割した場合の小矩形(1)、
(2)、(3)、・・・・・(24)の何れかを表す一般的な指定
状態を示すものである。なお、ステップS20の処理で
は、小矩形(i、j)で示される変形後の画像データを
VDP34に順次転送することが行われ、これにより、
最終的にすべての小矩形(i、j)に対応する変形した
画像データが合成されて変形画像が得られることにな
る。次いで、ステップS22ですべての小矩形(i、
j)に対して画像の変形処理をしたか否かを判別し、N
OであればステップS20に戻って同様の処理を繰り返
す。そして、すべての小矩形(i、j)に対して画像の
変形処理が終了すると、ステップS22からYESに抜
けて本ルーチンを終了する。このようにして、ステップ
S20およびステップS22において各小矩形単位で画
像の変形処理が行われる。
【0032】小矩形変形処理のサブルーチン 次に、図7はメインプログラムの小矩形変形処理(ステ
ップS20)のサブルーチンを示すフローチャートであ
る。このサブルーチンに移行すると、ステップS30で
小矩形(i、j)の周囲4点の変形前の座標を、記憶装
置33内の変形前の格子点座標42より得る処理を行
う。言換えれば、記憶装置33に記憶されている変形前
の格子点座標42から、処理すべき小矩形の頂点に当る
4つの座標を読み出す。例えば、小矩形(i、j)の場
合、頂点は格子点(i、j)、(i、j+1)、格子点
(i+1、j)、格子点(i+1、j+1)となり、こ
れらが変形前の小矩形の座標である。
【0033】次いで、ステップS32で小矩形(i、
j)の周囲4点の変形後の座標を、CPU31における
内部レジスタ31aの格子点座標より得る処理を行う。
言換えれば、CPU31の内部レジスタ31aに格納さ
れている変形後の格子点座標から、処理すべき小矩形の
頂点に当る4つの座標を読み出す。例えば、同様に小矩
形(i、j)の場合、頂点は格子点(i、j)、(i、
j+1)、格子点(i+1、j)、格子点(i+1、j
+1)となり、これらが変形後の四角形の座標である。
ステップS30、ステップS32により、変形対象の画
像全体が滑らかに変形されるように、各小矩形を異なる
四角形にそれぞれ変形する処理が行われる。この処理
(変形処理に相当)は座標変換処理であり、この座標変
換処理では、分割された各小矩形の頂点の座標を求め、
次いで、変形対象全体が滑らかに変形されるような変形
後の各小四角形の頂点の座標を算出し、この算出した座
標に基づいて変形後の異なる小四角形の形状を決定する
ことにより、分割された各小矩形を異なる小四角形に変
形する。
【0034】次いで、ステップS34でいわゆるライン
貼り付け法(データ変換手順に相当)により各小矩形内
の画像データの配列を変形する処理を行う。ライン貼り
付け法とは、変形元である分割した各小多角形のビット
配列形式の画像データの配列を複数のラインに分割し、
分割した各ラインを変形先の各多角形の対応する位置に
順次転送するとともに、転送に際して転送先の大きさに
合うように拡大又は縮小させながらそれぞれラインとし
て貼り付けていくことにより、変形後の各小多角形の画
像データの配列を作成することをいう。なお、いわゆる
ライン貼り付け法の処理内容は、各実施例を説明した後
にまとめて詳述する(図28〜図45参照)。具体的に
は、図8(a)に示すように変形元となるビット配列形
式の画像データを有する小矩形Cの画像データの配列を
複数のライン1〜ラインnに分割し、分割した各ライン
1〜nを変形先の四角形Dの対応する位置に、転送先の
大きさに合うように拡大又は縮小させながらそれぞれラ
イン1’〜ラインn’として貼り付けていくものであ
る。このように、小矩形Cの画像データの配列を複数の
ライン1〜ラインnに分けて変形させながら貼り付ける
ことで、画像の変形処理を行うことにより、元画像を滑
らかに変形させることが可能になる。
【0035】これにより、各小矩形は四角形へと変形処
理され、最終的にすべての小矩形(i、j)に対応する
画像データの配列が変形し、変形画像が得られることに
なる。次いで、ステップS36でVDP34に変形済み
の画像データを逐次転送する。これにより、小矩形
(i、j)で示される変形後の画像データがVDP34
に転送され、最終的にすべての小矩形(i、j)に対応
する変形した画像を合成することにより、TVディスプ
レイ36に変形後の画像が表示される。ステップS36
の処理を経ると、メインプログラムにリターンする。
【0036】第1実施例の格子点算出処理 次に、本実施例の特徴部分である変形処理(つまり、変
形対象の外枠上にある任意の1つの格子点を移動したと
き、変形対象が滑らかに変形されるように他の各格子点
を移動させ、移動後の各格子点の座標を算出する処理)
について説明する。まず、この変形処理の対象となる変
形対象の例は図9(a)に示され、変形後の例は図9
(b)に示される。図9(a)に示すように、変形対象
を予め縦m分割(例えば、4分割)、横n分割(例え
ば、6分割)して合計でm×n個(例えば、24個)の
小矩形に分割する。このとき、各小矩形の画像データは
ドットによって構成され、かつ各ドット毎に表示色番号
あるいはパレット番号を持っている。そして、各小矩形
毎の画像はそのドット全体によって表示される。
【0037】さて、変形対象の外枠上にある1つの小矩
形の頂点(0、q)を、座標(xd、yd)で表される
位置に移動させたときのその他の各小矩形の頂点の座標
を算出する処理について説明する。この例は、あたかも
外枠上の1つの小矩形の頂点(0、q)を下方に押しつ
けて変形対象を変形させるようなケースに相当する。こ
こで、本実施例では格子点の表し方と、格子点の座標と
について、次のような取り決めにしている。後述の実施
例においても同様である。例えば、格子点(p、q)と
いう場合、最初の記号でy軸方向の位置を表示し、次の
記号でx軸方向の位置を表示する。すなわち、格子点
(p、q)=(y軸方向の位置、x軸方向の位置)とな
り、pはy軸方向の位置に相当し、qはx軸方向の位置
に相当する。これに対して、座標の表示は数学上で一般
的に用いられているものと同様に、最初の記号でx軸方
向の位置を表示し、次の記号でy軸方向の位置を表示す
る。したがって、格子点(p、q)の座標が座標(x
d、yd)という場合、xdがx軸方向の位置で、yd
がy軸方向の位置となる。すなわち、(xd、yd)=
(x軸方向の位置、y軸方向の位置)となる。このよう
に、両者の表示方法が逆になっているので、後述のフロ
ーチャートでは間違えないように理解する必要がある。
なお、適宜、説明の都合上、例えば格子点(座標:x
2、yp)というようにして該当する格子点について、
その座標のみを表示することも行う。
【0038】この場合、変形データとして予め位置が判
明しているために、位置データの保有が可能なものは、
図9(a)に示す変形前における変形対象の外枠(ここ
では上辺)上にある1つの小矩形の頂点であり、また、
変形後は図9(b)に示す同一の小矩形の頂点である。
なお、外枠のうち少なくとも2つの頂点も予め位置が判
明している。まず、前者の変形前の小矩形の頂点は、移
動の基準となるものであり、以下、移動基準格子点とい
う。そして、その位置を座標で表すと、図9(a)に示
す移動基準格子点(0、q)となる。
【0039】一方、変形後における図9(b)に示す同
一の小矩形の頂点は、変形移動格子点といい、その位置
を座標で表すと、図9(b)に示すように変形移動格子
点(xd、yd)となる。また、外枠の2つの頂点も予
め位置が判明しているため、それらの位置データは(x
1、y1)、(x2、y2)なる座標で表される。な
お、各小矩形の頂点を、適宜、格子点という。さらに、
図面の説明上、横方向をx座標、縦方向をy座標とし、
x座標は図面上、左から右へ大きく、y座標は上から下
へ大きくなるものとする。記憶装置33には図10に示
すように、上記各情報を格納する変形データエリアがあ
る。 移動を行う格子点……移動基準格子点(0、q) 移動基準格子点の移動後のx座標……xd 移動基準格子点の移動後のy座標……yd
【0040】図11〜図14は変形後の格子点座標算出
処理のルーチンを示すフローチャートである。このルー
チンは、変形対象の外枠上にある任意の小多角形の頂点
(移動基準格子点(0、q))を、少なくとも変形後に
再び外枠を構成するような任意の位置に移動したとき、
変形対象全体が滑らかに変形されるように他の小多角形
の頂点を移動させ、移動した他の小多角形の頂点を任意
の小多角形の移動後の頂点(変形移動格子点(xd、y
d))に基づいて算出するものである。そして、その
後、算出した各頂点に対応して変形後の各小多角形の形
状が決定され、変形後の小多角形に対応するように元画
像が順次変形処理されて変形後の全体画像が作成される
ことになる。
【0041】まず、ステップS100で変形対象の外枠
の4隅の頂点の座標(x1、y1)、(x2、y1)、
(x1、y2)、(x2、y2)および外枠上の格子点
(1、0)〜(m−1、0)、(0、1)〜(0、n−
1)、(1、n)〜(m−1、n)、(m、1)〜
(m、n−1)の座標を算出する。この場合、外枠の2
つの頂点(x1、y1)、(x2、y2)は予め位置が
判明しているから、残りの2つの頂点位置および格子点
の座標位置は比例演算によって求められ、それらの位置
データは変形対象が縦m分割、横n分割されるから、結
局、残りの2つの頂点の座標は(x1、y2)、(x
1、y2)なる座標で表される。次いで、ステップS1
02でポインタjを[1]にセットする。ポインタjは
変形対象の外枠(上辺)の格子点61〜64(図9
(b)中、△印および▲印のもの)を指定するもので、
言換えればx軸方向へ格子点を順次指定する。次いで、
ステップS104でポインタjが0とqの範囲にあるか
否かを判別する。つまり、変形対象の外枠(上辺)の格
子点として、外枠頂点(x1、y1)と移動基準格子点
(0、q)との間が指定されているか否かを判別する。
【0042】0<j<qのときは外枠頂点(x1、y
1)と移動基準格子点(0、q)との間にポインタjが
あると判断し、ステップS106に分岐して、以下に示
す(1)式および(2)式に従って変形移動格子点(x
d、yd)を基準として外枠にあった2つの格子点6
1、62(図9(b)中、2つの△印)の移動後の座標
をそれぞれ比例演算により算出する。 x=x1・(q−j)/q+xd・(j/q)……(1) y=y1・(q−j)/q+yd・(j/q)……(2) この場合、格子点61、62はそれぞれ(1)式および
(2)式にポインタjの値を代入することにより、x座
標およびy座標によって位置が算出される。
【0043】ステップS106を経ると、ステップS1
14に進む。一方、ステップS104の判別結果がNO
のときは、ステップS108に進んでポインタj=qで
あるか、つまり変形対象の外枠(上辺)の格子点とし
て、移動基準格子点(0、q)が指定されているか否か
を判別する。j=qであればステップS116にジャン
プしてポインタjをインクリメントし(1だけ進め
る)、再びステップS104に戻る。また、j=qでな
ければステップS110に進んでポインタjがqとnの
範囲にあるか否かを判別する。つまり、変形対象の外枠
(上辺)の格子点として、移動基準格子点(0、q)と
外枠頂点(x2、y1)との間が指定されているか否か
を判別する。
【0044】q<j<nのときは移動基準格子点(0、
q)と外枠頂点(x2、y1)との間にポインタjがあ
ると判断し、ステップS112に進んで、以下に示す
(3)式および(4)式に従って変形移動格子点(x
d、yd)を基準として外枠にあった2つの格子点6
3、64(図9(b)中、2つの▲印)の移動後の座標
をそれぞれ比例演算により算出する。 x=xd・{(n−j)/(n−q)}+x2・{(j−q)/(n−q)} ……(3) y=yd・{(n−j)/(n−q)}+y1・{(j−q)/(n−q)} ……(4)
【0045】この場合、格子点63、64はそれぞれ
(3)式および(4)式にポインタjの値を代入するこ
とにより、x座標およびy座標によって位置が算出され
る。次いで、ステップS114で(1)式〜(4)式に
よって算出したx座標およびy座標を格子点(0、j)
の座標としてストアする。次いで、ステップS116に
進み、前述したようにポインタjをインクリメントし、
再びステップS104に戻る。以上のループを繰り返す
ことにより、変形移動格子点(xd、yd)を基準とし
て外枠にあった4つの格子点61〜64の移動後の座標
が求められる。言換えると、移動基準格子点(0、q)
をあたかも下方に押しつけて変形対象を変形させた場合
に、他の外枠にあった4つの格子点61〜64の移動の
様子が図9(b)に示され、このとき移動後の格子点の
座標が変形移動格子点(xd、yd)を基準として単純
な比例演算により求められることになる。
【0046】外枠にあった4つの格子点61〜64の移
動後の座標が求められると、ステップS110の判別結
果がNO(例えば、j>n)となり、次いで、ステップ
S118に抜ける。ステップS118では格子点(m、
q)の座標(xe、ye)を以下に示す(5)式および
(6)式に従ってそれぞれ比例演算により算出する。格
子点(m、q)は移動基準格子点(0、q)の向い合う
下辺に位置している小矩形の頂点に相当する。 xe=x1・(n−q)/n)+x2・(q/n)……(5) ye=x2……(6)
【0047】次いで図12に移り、ステップS120で
ポインタiを[1]にセットする。ポインタiは変形対
象の外枠の移動基準格子点(0、q)と格子点(m、
q)との間にある格子点71〜73(図9(b)中、○
印のもの)を指定するものである。次いで、ステップS
122でポインタiをパラメータとして以下に示す
(7)式および(8)式に従って変形移動格子点(x
d、yd)と格子点(m、q)を基準として、これらを
結ぶ線分上にある格子点71〜73の座標を比例演算に
より算出する。最初のルーチンでは格子点71の座標が
求められる。 x=xd・(m−i)/m+xe・(i/m)……(7) y=yd・(m−i)/m+ye・(i/m)……(8)
【0048】この場合、格子点71は(7)式および
(8)式にポインタiの値を代入することにより、x座
標およびy座標によって位置が算出される。次いで、ス
テップS124で(7)式、(8)式によって算出した
x座標およびy座標を格子点(i、q)の座標(例え
ば、格子点71の座標)としてストアする。次いで、ス
テップS126に進み、ポインタiをインクリメントし
(1だけ進める)、続くステップS128でポインタi
がmに等しくなったか否かを判別する。例えば、最初の
ルーチンでは格子点71の座標を求めたから、まだ両者
が等しくなく、NOに分岐してステップS122に戻っ
てループを繰り返す。したがって、次回のループでは格
子点72の座標が算出されてストアされる。そして、同
様のループを繰り返すことにより、i=mになると、格
子点(m、q)の位置までポインタiが進んだと判断し
てステップS130に抜ける。このようにして、変形移
動格子点(xd、yd)と格子点(m、q)を結ぶ線分
上にある格子点71〜73の座標が算出され、ストアさ
れる。
【0049】さて、残りの格子点は上記処理で求めた格
子点61〜64および格子点71〜73を、それぞれ対
応する外枠上の格子点と順次結んでいったときにできる
交点にある(つまり、残りの格子点は変形により変形後
の図示の各交点に移動する。以下、同様)。したがっ
て、以下のステップでは、残りの格子点の座標を算出す
る。例えば、図9(b)中、□印の位置にある格子点8
1(座標(1、1)に相当)は、上記処理で求めた格子
点(1、q)と左側の外枠上の格子点(1、0)を結ん
だx軸方向の線分82と、上記処理で求めた格子点61
(座標(0、1))と下側の外枠上の格子点(m、1)
を結んだy軸方向の線分83の交点である。そのため、
まず線分82(直線)を求める処理を行う。すなわち、
ステップS130でポインタi、jを共に[1]にセッ
トする。次いで、ステップS132で格子点(i、q)
および格子点(i、0)の座標を読み出す。最初はi=
1であるから、格子点(1、q)の座標(=格子点7
1)および格子点(1、0)の座標(=格子点84)を
読み出すことになる。次いで、ステップS134で各格
子点71、84を結ぶ線分82を以下の式に従って求め
る。 a・x+b・y+c=0
【0050】次いで、線分83を求める処理を行う。ス
テップS136で格子点(m、j)および格子点(0、
d)の座標を読み出す。最初はj=1であるから、格子
点(m、1)の座標(=格子点85)および格子点
(0、d)の座標(=格子点61)を読み出すことにな
る。次いで、ステップS138で各格子点85、61を
結ぶ線分83を以下の式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、線分82、83が求められたので、これら
2直線の交点にある格子点(例えば、格子点81)を求
める処理を行う。すなわち、ステップS140で2直線
の交点の座標(x、y)を以下に示す(9)式および
(10)式に従って算出する。 x=(b・c’−b’・c)/(a・b’−a’・b)……(9) y=(a’・c−a・c’)/(a・b’−a’・b)……(10)
【0051】次いで、図13に移り、ステップS142
で(9)式、(10)式によって算出したx座標および
y座標を格子点(i、j)の座標(例えば、最初は格子
点81の座標)としてストアする。次いで、ステップS
144に進み、ポインタjをインクリメントし(1だけ
進める)、続くステップS128でポインタjがqに等
しくなったか否かを判別する。例えば、最初のルーチン
では格子点81の座標を求めたから、まだ両者が等しく
なく、NOに分岐してステップS136に戻ってループ
を繰り返す。したがって、次回のループでは格子点86
の座標が算出されてストアされる。そして、同様のルー
プを繰り返すことにより、j=qになると、格子点
(j、q)の位置までポインタjが進んだと判断してス
テップS146からステップS148に抜ける。ステッ
プS148ではポインタiをインクリメントし(1だけ
進める)、続くステップS150でポインタiがmに等
しくなったか否かを判別する。例えば、いままでのルー
チンでは線分82上の格子点を左側から右側にqまで求
めたから、今度は下辺側に下がって線分87の各格子点
について上記同様の処理を行うことになる。
【0052】そのため、ステップS150ではNOに分
岐し、ステップS132に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、線分87の各格子点の座標が算出さ
れ、以下、同様にして線分87のさらに下側の線分の各
格子点の座標が算出され、ステップS150でiがmに
等しくなると、外枠の下辺まで格子点が求められたの
で、続くステップS152でポインタiをi=1にセッ
トするとともに、ポインタjをj=q+1にセットす
る。そして、これから変形移動格子点(xd、yd)か
ら右側の外枠までの間に存在する未知の各格子点につい
て上記同様の処理によって、それらの座標を算出するこ
とが行われる。まず、ステップS154で格子点(i、
q)および格子点(i、n)の座標を読み出す。最初は
i=1であるから、格子点(1、q)の座標(=格子点
71)および格子点(1、n)の座標(右の外枠上の格
子点)を読み出すことになる。次いで、ステップS15
6で各格子点を結ぶ線91を以下の式に従って求める。 a・x+b・y+c=0
【0053】次いで、線分92を求める処理を行う。ス
テップS158で格子点(m、j)および格子点(0、
j)の座標を読み出す。最初はj=q+1であるから、
格子点(m、q+1)の座標および格子点(0、q+
1)の座標を読み出すことになる。次いで、ステップS
160で各格子点を結ぶ線92を以下の式に従って求め
る。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、線分91、92が求められたので、これら
2直線の交点にある格子点を求める処理を行う。すなわ
ち、ステップS162で2直線の交点の座標(x、y)
を前述した(9)式および(10)式に従って算出す
る。次いで、図14に移り、ステップS164で(9)
式、(10)式によって算出したx座標およびy座標を
格子点(i、j)の座標(例えば、最初は線分91、9
2の交点の格子点座標)としてストアする。次いで、ス
テップS166に進み、ポインタjをインクリメントし
(1だけ進める)、続くステップS168でポインタj
がnに等しくなった(つまり右側の外枠まで到達した)
か否かを判別する。
【0054】例えば、最初のルーチンでは線分91、9
2の交点の格子点座標を求めたから、まだ両者が等しく
なく、NOに分岐してステップS158に戻ってループ
を繰り返す。したがって、次回のループでは線分91の
さらに右側の格子点座標が算出されてストアされる。そ
して、同様のループを繰り返すことにより、j=nにな
ると、格子点(0、q−1)の位置までポインタjが進
んだと判断してステップS168からステップS170
に抜ける。ステップS170ではポインタiをインクリ
メントし(1だけ進める)、続くステップS172でポ
インタiがmに等しくなったか否かを判別する。例え
ば、いままでのルーチンでは線分91上の格子点を左側
から右側にnまで(外枠まで)求めたから、今度は下辺
側に1つ下がって線分91のすぐ下にある線分の各格子
点について上記同様の処理を行うことになる。
【0055】そのため、ステップS170ではNOに分
岐し、ステップS154に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、線分91のすぐ下にある線分の各格子
点の座標が算出され、以下、同様にしてさらに下側の線
分の各格子点の座標が算出され、ステップS170でi
がmに等しくなると、外枠の下辺まで格子点が求められ
たので、本ルーチンを終了する。これにより、変形移動
格子点(xd、yd)から右側に存在する未知の各格子
点について上記同様の処理によって、それらの座標を算
出することが行われる。以上のルーチンを実行すること
により、変形対象の外枠上にある1つの小矩形の頂点
(0、q)を、座標(xd、yd)で表される位置に移
動させたときに、変形後のその他の各小矩形の頂点の座
標が算出される。
【0056】このように本実施例では、ビット配列形式
の画像データを有する変形対象を複数の小矩形に分割
し、変形対象全体が滑らかに変形されるように、各小矩
形を座標変換処理に従って異なる小四角形にそれぞれ変
形することが行われる。このとき、小矩形の変形処理で
は、変形対象の外枠上にある1つの小矩形の頂点(移動
基準格子点(0、q))を少なくとも変形後に再び外枠
を構成するような任意の位置(変形移動格子点(xd、
yd))に移動したとき、変形対象全体が滑らかに変形
されるように他の小矩形の頂点を移動させ、移動した他
の小矩形の頂点を基準となる小矩形の頂点(変形移動格
子点(xd、yd))に基づいて算出し、この算出した
頂点に対応して各小矩形を四角形に変形することが行わ
れる。その後、変形前の小矩形に含まれるビット配列形
式の画像データの配列が各小四角毎にライン貼り付け法
に従って変形後の小四角形のデータに対応するように順
次変形されて変形後の全体画像が作成される。その結
果、例えば、図1(a)に示すようなビット配列形式の
「目」の画像を図1(b)に示すような「目」の画像に
滑らかに変形させることができる。
【0057】したがって、変形対象の画像データの配列
に対して各小矩形毎に変形処理が行われるので、従来の
ように全く異なる全体の画像データを予め持つ必要がな
く、少ないメモリ容量で、ビット配列形式のデータを有
する画像を自由に変形することができる。また、変形対
象を複数の小矩形に分割し、各小矩形毎に変形処理が行
われるので、変形に自由度があり、予めメモリに多くの
データを持たなくても、画像を滑らかに変形することが
できる。特に、変形対象の外枠上にある任意の小矩形の
頂点を移動させる変形法を使用することにより、変形後
のすべての小四角形の頂点の位置データ(例えば、座
標)を持っておく必要がなく、少ない変形データで滑ら
かな画像変形を行わせることができる。さらに、この変
形法を用いると、変形対象の外枠の形が変わるので、画
像の外形を変えることが可能になる。
【0058】具体的な波及効果としては、本発明の適用
により、例えばアニメーション、ゲーム等のキャラクタ
ー又は背景データ等のようにドットで構成され、かつ各
ドット毎に表示色番号あるいはパレット番号を持つよう
なビット配列形式の画像を、自由にかつ滑らかに変形す
ることができる。その結果、1つの元画像データから元
画像データの一部又は全部が滑らかに変形した複数の画
像データを作成することができる。また、アニメーショ
ンに適用した場合、従来のように少しずつその形の異な
る複数の画像データを予めメモリに持っておかなくて
も、一定時間毎に元画像データを本発明の変形法を用い
て変形すれば、少ないメモリ容量で従来と同等のアニメ
ーションを行うことができる。ゲーム等に複数のキャラ
クターを登場させる場合にも、1つのキャラクターの画
像データから全く別の複数のキャラクターを作ることが
できる。ゲーム等に登場するキャラクターの一部分(例
えば、目、鼻、手、足等のパーツ)の形を変える場合に
も、元となる1つの画像データだけを持っていればよい
という効果がある。ゲーム等の背景等に特殊効果を付加
する場合にも、従来のような拡大、縮小、四角形から四
角形への変形等に比べてはるかに自由かつ滑らかな変形
を行うことができ、従来にない特殊効果(例えば、背景
を歪ませて異次元の世界を表現する等)を付加すること
ができる。
【0059】第2実施例の格子点算出処理 次に、本発明の第2実施例の変形処理について説明す
る。この実施例では、変形対象の外枠を構成する何れか
の辺上(ここでは上辺)にある複数個(ここでは2個)
の小多角形の頂点を移動したとき、変形対象が滑らかに
変形されるように他の各格子点を移動させ、移動後の各
格子点の座標を算出する処理が行われる。まず、この変
形処理の対象となる変形対象の例は図15(a)に示さ
れ、変形後の例は図15(b)に示される。図15
(a)に示すように、変形対象を予め縦m分割(例え
ば、4分割)、横n分割(例えば、6分割)して合計で
m×n個(例えば、24個)の小矩形に分割する。この
とき、各小矩形の画像データはドットによって構成さ
れ、かつ各ドット毎に表示色番号あるいはパレット番号
を持っている。そして、各小矩形毎の画像はそのドット
全体によって表示される。
【0060】さて、変形対象の外枠上にある1つの小矩
形の頂点(0、q1)および他の1つの小矩形の頂点
(0、q2)を、座標(xd1、yd1)および座標
(xd2、yd2)で表される位置にそれぞれ移動させ
たときのその他の各小矩形の頂点の座標を算出する処理
について説明する。この例は、あたかも外枠上の2つの
小矩形の頂点(0、q1)、(0、q2)を下方に押し
つけて変形対象を変形させるようなケースに相当する。
この場合、変形データとして予め位置が判明しているた
めに、位置データの保有が可能なものは、図15(a)
に示す変形前における変形対象の外枠(ここでは上辺)
上にある2つの小矩形の頂点であり、また、変形後は図
15(b)に示す同一の2つの小矩形の頂点である。な
お、外枠のうち少なくとも2つの頂点も予め位置が判明
している。まず、変形前の2つの小矩形の頂点は、移動
の基準となるものであり、以下、移動基準格子点とい
う。そして、その位置を座標で表すと、図15(a)に
示す移動基準格子点(0、q1)、(0、q2)とな
る。
【0061】一方、変形後における図15(b)に示す
同一の2つの小矩形の頂点は、変形移動格子点といい、
その位置を座標で表すと、図15(b)に示すように変
形移動格子点(xd1、yd1)、(xd2、yd2)
となる。また、外枠の2つの頂点も予め位置が判明して
いるため、それらの位置データは(x1、y1)、(x
2、y2)なる座標で表される。なお、各小矩形の頂点
を、適宜、格子点という。さらに、図面の説明上、横方
向をx座標、縦方向をy座標とし、x座標は図面上、左
から右へ大きく、y座標は上から下へ大きくなるものと
する。記憶装置33には図16に示すように、上記各情
報を格納する変形データエリアがある。 移動を行う格子点1……移動基準格子点(0、q1) 移動基準格子点1の移動後のx座標……xd1 移動基準格子点1の移動後のy座標……yd1 移動を行う格子点2……移動基準格子点(0、q2) 移動基準格子点2の移動後のx座標……xd2 移動基準格子点2の移動後のy座標……yd2
【0062】図17〜図22は変形後の格子点座標算出
処理のルーチンを示すフローチャートである。このルー
チンは、変形対象の外枠を構成する上辺にある複数個の
小多角形の頂点(移動基準格子点(0、q1)、(0、
q2))を、少なくとも変形後に再び外枠を構成するよ
うな任意の位置(変形移動格子点(xd1、yd1)、
(xd2、yd2))に移動したとき、変形対象全体が
滑らかに変形されるように他の小多角形の頂点を移動さ
せ、移動した他の小多角形の頂点を上辺にある複数個の
小多角形の移動後の頂点(変形移動格子点(xd1、y
d1)、(xd2、yd2))に基づいて算出するもの
である。そして、その後、算出した各頂点に対応して変
形後の各小多角形の形状が決定され、変形後の小多角形
のデータに対応するように元画像データの配列が順次変
形処理されて変形後の全体画像が作成されることにな
る。
【0063】まず、ステップS200で変形対象の外枠
の4隅の頂点の座標(x1、y1)、(x2、y1)、
(x1、y2)、(x2、y2)および外枠上の格子点
(1、0)〜(m−1、0)、(0、1)〜(0、n−
1)、(1、n)〜(m−1、n)、(m、1)〜
(m、n−1)の座標を算出する。この場合、外枠の2
つの頂点(x1、y1)、(x2、y2)は予め位置が
判明しているから、残りの2つの頂点位置および格子点
の座標位置は比例演算によって求められ、それらの位置
データは変形対象が縦m分割、横n分割されるから、結
局、残りの2つの頂点の座標は(x1、y2)、(x
1、y2)なる座標で表される。次いで、ステップS2
02でポインタjを[1]にセットする。ポインタjは
変形対象の外枠(上辺)の格子点(図9(b)中、△印
および▲印を含む)を指定するもので、x軸方向の格子
点を指定する。次いで、ステップS204でポインタj
がどの範囲にあるかを判別する。ポインタjは0〜q1
〜q2〜nの範囲内の大きさである。これは、変形対象
の外枠(上辺)の格子点として、外枠頂点(x1、y
1)〜移動基準格子点(0、q1)〜移動基準格子点
(0、q2)〜外枠頂点(x2、y1)のどの間が指定
されているか否かを判断するものである。
【0064】0<j<q1のときは外枠頂点(x1、y
1)と移動基準格子点(0、q1)との間にポインタj
があると判断し、ステップS206に分岐して、以下に
示す(11)式および(12)式に従って変形移動格子
点(xd1、yd1)を基準として外枠にあった1つの
格子点101(図9(b)中の△印)の移動後の座標を
比例演算により算出する。 x=x1・(q1−j)/q1+xd1・(j/q1)……(11) y=y1・(q1−j)/q1+yd1・(j/q1)……(12) この場合、格子点101は(11)式および(12)式
にポインタjの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。ステップS206を
経ると、ステップS212に進む。
【0065】ステップS204の判別で、q1<j<q
2のときは移動基準格子点(0、q1)と移動基準格子
点(0、q2)との間にポインタjがあると判断し、ス
テップS208に分岐して、以下に示す(13)式およ
び(14)式に従って変形移動格子点(xd1、yd
1)および変形移動格子点(xd2、yd2)を基準と
して外枠にあった1つの格子点102(図9(b)中の
▲印)の移動後の座標を比例演算により算出する。 x=xd1・(q2−j)/(q2−q1) +xd2・(j−q1)/(q2−q1)……(13) y=yd1・(q2−j)/(q2−q1) +yd2・(j−q1)/(q2−q1)……(14) この場合、格子点102は(13)式および(14)式
にポインタjの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。ステップS208を
経ると、ステップS212に進む。
【0066】ステップS204の判別で、q2<j<n
のときは移動基準格子点(0、q2)と外枠頂点(x
2、y1)との間にポインタjがあると判断し、ステッ
プS210に分岐して、以下に示す(15)式および
(16)式に従って変形移動格子点(xd2、yd2)
を基準として外枠にあった1つの格子点103(図9
(b)中の△印)の移動後の座標を比例演算により算出
する。 x=xd2・(n−j)/(n−q2) +x2・(j−q2)/(n−q2)……(15) y=yd2・(n−j)/(n−q2) +y1・(j−q2)/(n−q2)……(16) この場合、格子点103は(15)式および(16)式
にポインタjの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。ステップS210を
経ると、ステップS212に進む。
【0067】ステップS204の判別で、j=q1ある
いはj=q2の何れかの場合には、移動基準格子点
(0、q1)又は移動基準格子点(0、q2)の位置に
ポインタjがあると判断し、そのままステップS212
に進む。ステップS212では(11)式〜(16)式
によって算出したx座標およびy座標を格子点(0、
j)の座標としてストアする。次いで、ステップS21
4でポインタjをインクリメントし(1だけ進める)、
続くステップS216でポインタjがnに等しくなった
か、つまりポインタjが外枠頂点(x2、y1)の所ま
で指定のために移動したか否かを判別する。ポインタj
がnに等しくなければ、ステップS204に戻ってルー
プを繰り返す。結局、このループを繰り返すことによ
り、上述したステップS206、ステップS208、ス
テップS210に分岐する処理およびステップS204
からステップS212に抜ける処理が行われ、外枠にあ
った3つの格子点101〜103の移動後の座標がそれ
ぞれ算出される。
【0068】言換えると、移動基準格子点(0、q
1)、移動基準格子点(0、q2)をあたかも下方に押
しつけて変形対象を変形させた場合に、他の外枠にあっ
た3つの格子点101〜103の移動の様子が図15
(b)に示され、このとき移動後の格子点の座標が変形
移動格子点(xd1、yd1)、変形移動格子点(xd
2、yd2)を基準として単純な比例演算により求めら
れることになる。これらの算出が終わると、ステップS
216の判別結果がNOとなり、図18のステップS2
18に進む。
【0069】外枠にあった3つの格子点101〜103
の移動後の座標が求められると、ステップS218で格
子点(m、q1)の座標(xe1、ye1)を以下に示
す(17)式および(18)式に従ってそれぞれ比例演
算により算出する。格子点(m、q1)は移動基準格子
点(0、q1)の向い合う下辺に位置している小矩形の
頂点に相当する。 xe1={x1・(n−q1)/n}+x2・(q1/n)……(17) ye1=y2……(18)
【0070】次いで、ステップS220でポインタiを
[1]にセットする。ポインタiは変形対象の外枠の移
動基準格子点(0、q1)と格子点(m、q1)との間
にある格子点104〜106(図15(b)中、○印の
もの)を指定するものである。次いで、ステップS22
2でポインタiをパラメータとして以下に示す(19)
式および(20)式に従って変形移動格子点(xd1、
yd1)と格子点(m、q1)を基準として、これらを
結ぶ線分上にある格子点の座標を比例演算により算出す
る。最初のルーチンでは格子点104の座標が求められ
る。 x=xd1・(m−i)/m+xe1・(i/m)……(19) y=yd1・(m−i)/m+ye1・(i/m)……(20)
【0071】この場合、格子点104は(19)式およ
び(20)式にポインタiの値を代入することにより、
x座標およびy座標によって位置が算出される。その
後、(19)式、(20)式によって算出したx座標お
よびy座標を格子点(m、q1)の座標(例えば、格子
点104の座標)としてストアする。次いで、ステップ
S224進み、ポインタiをインクリメントし(1だけ
進める)、続くステップS226でポインタiがmに等
しくなったか否かを判別する。例えば、最初のルーチン
では格子点104の座標を求めたから、まだ両者が等し
くなく、NOに分岐してステップS220に戻ってルー
プを繰り返す。したがって、次回のループでは格子点1
05の座標が算出されてストアされる。そして、同様の
ループを繰り返すことにより、i=mになると、格子点
(m、q1)の位置までポインタiが進んだと判断して
ステップS228に抜ける。
【0072】このようにして、変形移動格子点(xd
1、yd1)と格子点(m、q1)を結ぶ線分上にある
格子点104〜106の座標が算出され、ストアされ
る。次いで、ステップS228で格子点(m、q2)の
座標(xe2、ye2)を以下に示す(21)式および
(22)式に従ってそれぞれ比例演算により算出する。
格子点(m、q2)は移動基準格子点(0、q2)の向
い合う下辺に位置している小矩形の頂点に相当する。 xe2={x1・(n−q2)/n}+x2・(q2/n)……(21) ye2=y2……(22)
【0073】次いで、ステップS230でポインタiを
[1]にセットする。ポインタiは変形対象の外枠の移
動基準格子点(0、q2)と格子点(m、q2)との間
にある格子点107〜109(図15(b)中、●印の
もの)を指定するものである。次いで、ステップS23
2でポインタiをパラメータとして以下に示す(23)
式および(24)式に従って変形移動格子点(xd2、
yd2)と格子点(m、q2)を基準として、これらを
結ぶ線分上にある格子点の座標を比例演算により算出す
る。最初のルーチンでは格子点107の座標が求められ
る。 x=xd2・(m−i)/m+xe2・(i/m)……(23) y=yd2・(m−i)/m+ye2・(i/m)……(24)
【0074】この場合、格子点107は(23)式およ
び(24)式にポインタiの値を代入することにより、
x座標およびy座標によって位置が算出される。その
後、(23)式、(24)式によって算出したx座標お
よびy座標を格子点(m、q2)の座標(例えば、格子
点107の座標)としてストアする。次いで、ステップ
S234に進み、ポインタiをインクリメントし(1だ
け進める)、続くステップS236でポインタiがmに
等しくなったか否かを判別する。例えば、最初のルーチ
ンでは格子点107の座標を求めたから、まだ両者が等
しくなく、NOに分岐してステップS230に戻ってル
ープを繰り返す。したがって、次回のループでは格子点
108の座標が算出されてストアされる。そして、同様
のループを繰り返すことにより、i=mになると、格子
点(m、q2)の位置までポインタiが進んだと判断し
て図19のステップS238に抜ける。このようにし
て、変形移動格子点(xd2、yd2)と格子点(m、
q2)を結ぶ線分上にある格子点107〜109の座標
が算出され、ストアされる。
【0075】さて、残りの格子点は上記処理で求めた格
子点104〜106および格子点107〜109を、そ
れぞれ対応する外枠上の格子点と順次結んでいったとき
にできる交点にある(つまり、変形により各交点に移動
する)。以下のステップでは、残りの格子点の座標を算
出する。例えば、図15(b)中、□印の位置にある格
子点111(座標(1、1)に相当)は、上記処理で求
めた格子点(1、q1)と左側の外枠上の格子点(1、
0)を結んだx軸方向の線分112と、上記処理で求め
た格子点101(座標(0、1))と下側の外枠上の格
子点(m、1)を結んだy軸方向の線分113の交点で
ある。そのため、まず線分112(直線)を求める処理
を行う。すなわち、ステップS238でポインタi、j
を共に[1]にセットする。次いで、ステップS240
で格子点(i、q1)および格子点(i、0)の座標を
読み出す。最初はi=1であるから、格子点(1、q
1)の座標(=格子点104)および外枠上の格子点
(1、0)の座標を読み出すことになる。次いで、ステ
ップS242で各格子点を結ぶ線分112を以下の式に
従って求める。 a・x+b・y+c=0
【0076】次いで、線分113を求める処理を行う。
ステップS244で格子点(m、j)および格子点
(0、j)の座標を読み出す。最初はj=1であるか
ら、格子点(m、1)の座標および格子点(0、1)の
座標を読み出すことになる。次いで、ステップS246
で各格子点を結ぶ線113を以下の式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、線分112、113が求められたので、こ
れら2直線の交点にある格子点111を求める処理を行
う。すなわち、ステップS248で2直線の交点の座標
(x、y)を以下に示す(25)式および(26)式に
従って算出する。 x=(b・c’−b’・c)/(a・b’−a’・b)……(25) y=(a’・c−a・c’)/(a・b’−a’・b)……(26)
【0077】次いで、ステップS250で(25)式、
(26)式によって算出したx座標およびy座標を格子
点(i、j)の座標(例えば、最初は格子点111の座
標)としてストアする。次いで、ステップS252に進
み、ポインタjをインクリメントし(1だけ進める)、
続くステップS254でポインタjがq1に等しくなっ
たか否かを判別する。例えば、最初のルーチンでは格子
点111の座標を求めたから、線分112上に複数の格
子点がある場合には、まだ両者が等しくなく、NOに分
岐してステップS244に戻ってループを繰り返す。し
たがって、次回のループでは線分112上の格子点11
1以後の格子点の座標が算出されてストアされる。そし
て、同様のループを繰り返すことにより、j=q1にな
ると、格子点(j、q1)の位置までポインタjが進ん
だと判断してステップS254からステップS256に
抜ける。ステップS256ではポインタiをインクリメ
ントし(1だけ進める)、続くステップS258でポイ
ンタiがmに等しくなったか否かを判別する。例えば、
いままでのルーチンでは線分112上の格子点を左側か
ら右側にq1まで求めたから、今度は下辺側に下がって
線分114の各格子点について上記同様の処理を行うこ
とになる。
【0078】そのため、ステップS258ではNOに分
岐し、ステップS240に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、線分114の各格子点の座標が算出さ
れ、以下、同様にして線分114のさらに下側の線分の
各格子点の座標が算出され、ステップS258でiがm
に等しくなると、外枠の下辺まで格子点が求められたの
で、YESに分岐して続くステップS260に進む。ス
テップS260ではポインタiをi=1にセットすると
ともに、ポインタjをj=q1+1にセットする。これ
は、変形移動格子点(xd1、yd1)と変形移動格子
点(xd2、yd2)および上下の外枠とで区分される
領域に存在する未知の各格子点について上記同様の処理
によって、それらの座標を算出するための準備を行うも
のである。まず、ステップS262で格子点(i、q
2)および格子点(i、q1)の座標を読み出す。最初
はi=1であるから、格子点(1、q2)の座標(=格
子点104)および格子点(1、q1)の座標(=格子
点107)を読み出すことになる。次いで、ステップS
264で各格子点を結ぶ線121を以下の式に従って求
める。 a・x+b・y+c=0
【0079】次いで、縦側の線分131を求める処理を
行う。ステップS266で格子点(m、j)および格子
点(0、j)の座標を読み出す。最初はj=q1+1で
あるから、格子点(m、q1+1)の座標および格子点
(0、q1+1)の座標を読み出すことになる。次い
で、ステップS268で各格子点を結ぶ線131を以下
の式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、線分121、131が求められたので、こ
れら2直線の交点にある格子点を求める処理を行う。す
なわち、ステップS270で2直線の交点の座標(x、
y)を前述した(25)式および(26)式に従って算
出する。次いで、ステップS272で(25)式、(2
6)式によって算出したx座標およびy座標を格子点
(i、j)の座標(例えば、最初は線分121、131
の交点の格子点座標)としてストアする。次いで、ステ
ップS274に進み、ポインタjをインクリメントし
(1だけ進める)、続くステップS276でポインタj
がq2に等しくなった(つまり変形移動格子点(xd
2、yd21)まで到達した)か否かを判別する。
【0080】例えば、最初のルーチンでは線分121、
131の交点の格子点座標を求めたから、線分121上
に複数の格子点がある場合には、まだ両者が等しくな
く、NOに分岐してステップS266に戻ってループを
繰り返す。したがって、次回のループでは線分121の
さらに右側の格子点座標が算出されてストアされる。そ
して、同様のループを繰り返すことにより、j=q2に
なると、格子点(0、q2−1)の位置までポインタj
が進んだと判断してステップS276からステップS2
78に抜ける。ステップS278ではポインタiをイン
クリメントし(1だけ進める)、続くステップS280
でポインタiがmに等しくなったか否かを判別する。例
えば、いままでのルーチンでは線分121上の格子点を
左側から右側にq2まで(変形移動格子点(xd2、y
d21)到達まで)求めたから、今度は下辺側に1つ下
がって線分121のすぐ下にある線分の各格子点につい
て上記同様の処理を行うことになる。
【0081】そのため、ステップS280ではNOに分
岐し、ステップS262に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、線分121のすぐ下にある線分の各格
子点の座標が算出され、以下、同様にしてさらに下側の
線分の各格子点の座標が算出され、ステップS280で
iがmに等しくなると、外枠の下辺まで格子点が求めら
れたので、続くステップS282に進む。これにより、
変形移動格子点(xd1、yd1)と変形移動格子点
(xd2、yd2)および上下の外枠とで区分される領
域に存在する未知の各格子点について上記同様の処理に
よって、それらの座標を算出することが行われる。ステ
ップS282ではポインタiをi=1にセットするとと
もに、ポインタjをj=q2+1にセットする。これ
は、変形移動格子点(xd2、yd2)から右側の外枠
までを含む下方領域に存在する未知の各格子点について
上記同様の処理によって、それらの座標を算出するため
の準備を行うものである。まず、ステップS284で格
子点(i、n)および格子点(i、q2)の座標を読み
出す。最初はi=1であるから、格子点(1、n)の座
標および格子点(1、q2)の座標を読み出すことにな
る。次いで、ステップS286で各格子点を結ぶ線分1
41を以下の式に従って求める。 a・x+b・y+c=0
【0082】次いで、縦側の線分151を求める処理を
行う。ステップS288で格子点(m、j)および格子
点(0、j)の座標を読み出す。最初はj=q2+1で
あるから、格子点(m、q2+1)の座標および格子点
(0、q2+1)の座標を読み出すことになる。次い
で、ステップS290で各格子点を結ぶ線151を以下
の式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、線分141、151が求められたので、こ
れら2直線の交点にある格子点を求める処理を行う。す
なわち、ステップS292で2直線の交点の座標(x、
y)を前述した(25)式および(26)式に従って算
出する。次いで、ステップS294で(25)式、(2
6)式によって算出したx座標およびy座標を格子点
(i、j)の座標(例えば、最初は線分141、151
の交点の格子点座標)としてストアする。次いで、ステ
ップS296に進み、ポインタjをインクリメントし
(1だけ進める)、続くステップS298でポインタj
がnに等しくなった(つまり外枠まで到達した)か否か
を判別する。
【0083】例えば、最初のルーチンでは線分141、
151の交点の格子点座標を求めたから、線分141上
に複数の格子点がある場合には、まだ両者が等しくな
く、NOに分岐してステップS288に戻ってループを
繰り返す。したがって、次回のループでは線分141の
さらに右側の格子点座標が算出されてストアされる。そ
して、同様のループを繰り返すことにより、j=nにな
ると、格子点(0、n)の位置までポインタjが進んだ
と判断してステップS298からステップS300に抜
ける。ステップS300ではポインタiをインクリメン
トし(1だけ進める)、続くステップS302でポイン
タiがmに等しくなったか否かを判別する。例えば、い
ままでのルーチンでは線分141上の格子点を左側から
右側にnまで(外枠に到達するまで)求めたから、今度
は下辺側に1つ下がって線分141のすぐ下にある線分
の各格子点について上記同様の処理を行うことになる。
【0084】そのため、ステップS302ではNOに分
岐し、ステップS284に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、線分141のすぐ下にある線分の各格
子点の座標が算出され、以下、同様にしてさらに下側の
線分の各格子点の座標が算出され、ステップS302で
iがmに等しくなると、外枠の下辺まで格子点が求めら
れたので、ルーチンを終了する。これにより、変形移動
格子点(xd2、yd2)から右側の外枠までを含む下
方領域に存在する未知の各格子点について上記同様の処
理によって、それらの座標を算出することが行われる。
以上のルーチンを実行することにより、変形対象の外枠
を構成する上辺にある2個の小多角形の頂点(移動基準
格子点(0、q1)、(0、q2))を、少なくとも変
形後に再び外枠を構成するような任意の位置(変形移動
格子点(xd1、yd1)、(xd2、yd2))に移
動したとき、変形後のその他の各小多角形の頂点の座標
が算出される。その後、算出した各頂点に対応して変形
後の各小多角形の形状が決定され、変形後の小多角形に
対応するように元画像データの配列が順次変形処理され
て変形後の全体画像が作成される。なお、上記ルーチン
は変形対象の上側の外枠上にある格子点(0、q1)お
よび格子点(0、q2)が移動した場合の、各格子点の
座標の算出方法であるが、2個の格子点が上側の外枠上
にある例に限らず、例えば左側、右側あるいは下側の外
枠の同一辺上にある2個の格子点が移動した場合につい
ても、同様の処理ルーチンで各格子点の座標を算出する
ことができる。
【0085】移動基準格子点がt個の処理ルーチン 上記の図17〜図19によるルーチンは外枠上にある2
個の格子点が移動した例であるが、格子点が2個を超え
る数だけある場合、例えば移動の基準となる移動基準格
子点がt個(t>2)に増えた場合には、以下に述べる
処理ルーチン(図20〜図22)により各格子点の座標
を算出することが可能である。図20〜図22は移動基
準格子点がt個の場合における格子点座標算出処理のル
ーチンを示すフローチャートである。この例は、上側の
外枠上にある複数の(ここではt個)の移動基準格子点
(0、q(k))(k=1、2、・・・・・t)がそれ
ぞれ変形移動格子点(xd(k)、yd(k))に移動
した場合に相当する。まず、ステップS400で変形対
象の外枠の4隅の頂点の座標(x1、y1)、(x2、
y1)、(x1、y2)、(x2、y2)および外枠上
の格子点(1、0)〜(m−1、0)、(0、1)〜
(0、n−1)、(1、n)〜(m−1、n)、(m、
1)〜(m、n−1)の座標を算出する。この場合、外
枠の2つの頂点(x1、y1)、(x2、y2)は予め
位置が判明しているから、残りの2つの頂点位置および
格子点の座標位置は比例演算によって求められ、それら
の位置データは変形対象が縦m分割、横n分割されるか
ら、結局、残りの2つの頂点の座標は(x1、y2)、
(x1、y2)なる座標で表される。
【0086】次いで、ステップS402でポインタjお
よびポインタkを共に[1]にセットする。ポインタj
(j=1、2、・・・・n)は変形対象の外枠(例え
ば、上辺)の格子点(移動基準格子点およびそれ以外の
格子点の双方を含む)を指定するもので、x軸方向の格
子点を指定する。また、ポインタk(k=1、2、・・
・・t)は変形対象の外枠(例えば、上辺)にある移動
基準格子点を指定するものである。例えば、移動基準格
子点はt個あるから、t個のうちの1つを指定すること
になる。次いで、ステップS404でポインタjがどの
範囲にあるかを判別する。ポインタjは0〜q(1)〜
q(2)〜・・・・〜q(k)〜nの範囲内の大きさで
ある。これは、変形対象の外枠(上辺)の格子点とし
て、外枠頂点(x1、y1)〜移動基準格子点(0、q
(1))〜移動基準格子点(0、q(2))〜・・・・
〜移動基準格子点(0、q(k))〜外枠頂点(x2、
y1)のどの間が指定されているか否かを判断するもの
である。
【0087】0<j<q(1)のときは外枠頂点(x
1、y1)と移動基準格子点(0、q(1))との間に
ポインタjがあると判断し、ステップS406に分岐し
て、以下に示す(27)式および(28)式に従って変
形移動格子点(xd(1)、yd(1))を基準として
外枠にあった格子点の移動後の座標を比例演算により算
出する。 x=x1・(q(1)−j)/q(1)+xd(1)・(j/q(1)) ……(27) y=y1・(q(1)−j)/q(1)+yd(1)・(j/q(1)) ……(28) この場合の移動後の格子点は(27)式および(28)
式にポインタjの値を代入することにより、x座標およ
びy座標によって位置が算出される。次いで、ステップ
S408で(27)式および(28)式によって算出し
たx座標およびy座標を格子点(0、j)の座標として
ストアする。次いで、ステップS410でポインタjを
インクリメントし(1だけ進める)、再びステップS4
04に戻る。これにより、次回のルーチンでは次の移動
基準格子点(0、q(2))に移ることになる。そのた
め、ステップS404の判別結果からj=q(k)とな
ってステップS426に進み、ポインタjをインクリメ
ントし(1だけ進める)、再びステップS404に戻
る。
【0088】次の移動基準格子点(0、q(2))以後
に対応するループでは、まずステップS404でポイン
タjがq(k)<j<q(k+1)の範囲にある場合、
ステップS404からステップS412に進む。すなわ
ち、このときは移動基準格子点(0、q(1))と移動
基準格子点(0、q(k+1))との間にポインタjが
あると判断し、ステップS412で以下に示す(29)
式および(30)式に従って変形移動格子点(xd
(k)、yd(k))、(xd(k+1)、yd(k+
1))を基準として外枠にあった格子点の移動後の座標
を比例演算により算出する。 x=xd(k)・(q(k+1)−j)/q(k+1)−q(k)) +xd(k+1)・(j−q(k))/q(k+1)−q(k)) ……(29) y=yd(k)・(q(k+1)−j)/q(k+1)−q(k)) +yd(k+1)・(j−q(k))/q(k+1)−q(k)) ……(30)
【0089】この場合の移動後の格子点は(29)式お
よび(30)式にポインタjの値を代入することによ
り、x座標およびy座標によって位置が算出される。次
いで、ステップS414で(29)式および(30)式
によって算出したx座標およびy座標を格子点(0、
j)(ただし、q(k)<j<q(k+1))の座標と
してストアする。次いで、ステップS416でポインタ
jをインクリメントし(1だけ進める)、続くステップ
S418でポインタjがq(k+1)に等しくなった
か、つまりポインタjが次の移動基準格子点(0、q
(k+1))の所まで指定のために移動したか否かを判
別する。ポインタjがq(k+1)に等しくなければ、
ステップS412に戻ってループを繰り返す。結局、こ
のループを繰り返すことにより、外枠の移動基準格子点
(0、q(1))と移動基準格子点(0、q(k+
1))との間にあった複数の格子点の移動後の座標がそ
れぞれ算出される。そして、ステップS418でポイン
タjがq(k+1)に等しくなると、外枠の移動基準格
子点(0、q(1))と移動基準格子点(0、q(k+
1))との間にあった複数の格子点の移動後の座標をす
べて算出してストアしたと判断してステップS420に
抜ける。ただし、最初は移動基準格子点(0、q
(1))と移動基準格子点(0、q(2))との間の複
数の格子点の移動後の座標を算出するループとなる。
【0090】ステップS420ではポインタkをインク
リメントし(1だけ進める)、再びステップS404に
戻る。これにより、次回のループではポインタkが1だ
けインクリメントされて、次の移動基準格子点(0、q
(k))に対応する格子点算出領域に移ることになる。
例えば、今回のループで移動基準格子点(0、q
(1))と移動基準格子点(0、q(2))との間にあ
った複数の格子点の移動後の座標をすべて算出したとす
ると、次のループでは移動基準格子点(0、q(2))
と移動基準格子点(0、q(3))との間にあった複数
の格子点の移動後の座標をすべて算出する処理を行うこ
とになる。このようにして、逐次、ポインタkを1だけ
インクリメントしていき、最終的に移動基準格子点
(0、q(1))と移動基準格子点(0、q(k+
1))との間にあった複数の格子点の移動後の座標をす
べて算出しストアを終了すると、ステップS404の判
別結果によってステップS422に進むことになる。こ
のケースは、ポインタkを1ずつインクリメントしてい
った場合に、k=tとなったものである。すなわち、外
枠上の一番右側の移動基準格子点(0、q(t))に到
達した場合である。
【0091】次の移動基準格子点(0、q(t))に対
応するループでは、ポインタjがq(t)<j<nの範
囲にあると判断され、ステップS422に進む。ステッ
プS422では移動基準格子点(0、q(t))と右辺
の外枠との間にポインタjがあると判断し、以下に示す
(31)式および(32)式に従って変形移動格子点
(xd(t)、yd(t))を基準として外枠にあった
格子点の移動後の座標を比例演算により算出する。 x=xd(t)・(n−j)/(n−q(t)) +x2・(j−q(t))/(n−q(t))……(31) y=yd(t)・(n−j)/(n−q(t)) +y1・(j−q(t))/(n−q(t))……(32)
【0092】この場合の移動後の格子点は(31)式お
よび(32)式にポインタjの値を代入することによ
り、x座標およびy座標によって位置が算出される。次
いで、ステップS424で(31)式および(32)式
によって算出したx座標およびy座標を格子点(0、
j)(ただし、q(n)<j<n)の座標としてストア
する。次いで、ステップS426でポインタjをインク
リメントし(1だけ進める)、再びステップS404に
戻る。これにより、次回のループではポインタjを1だ
けインクリメントされた次の格子点に移ることになる。
このようにして、逐次、ポインタjを1だけインクリメ
ントしていき、最終的に移動基準格子点(0、q
(t))と右辺の外枠との間にあった複数の格子点の移
動後の座標をすべて算出しストアを終了すると、ステッ
プS404の判別結果によってj=nとなり、図21の
ステップS428に移行する。このようにして、外枠の
上辺にあった複数の格子点の移動後の座標がそれぞれ算
出され、ストアされる。
【0093】上述のようにして、外枠にあった複数の格
子点の移動後の座標が求められると、図21のステップ
S428でポインタkを[1]に戻し、ステップS43
0で格子点(m、q(k))の座標(xe(k)、ye
(k))を以下に示す(33)式および(34)式に従
ってそれぞれ比例演算により算出する。格子点(m、q
(k))は移動基準格子点(0、q(k))の向い合う
下辺に位置している小矩形の頂点に相当する。 xe(k)={x1・(n−q(k))/n}+x2・(q(k)/n) ……(33) ye(k)=y2……(34) 次いで、ステップS432でポインタkをインクリメン
トする(1だけ進める)。次いで、ステップS434で
ポインタkが(t+1)に等しくなっか否かを判別し、
最初はkが(t+1)に等しくないから、ステップS4
30に戻ってループを繰り返す。
【0094】これにより、次回のループでは次の移動基
準格子点(0、q(k+1))に対して向い合う下辺に
位置している小矩形の頂点(つまり、格子点(m、q
(k+1))の座標(xe(k+1)、ye(k+
1))の座標が算出される。以下、同様にポインタkを
インクリメントすることにより、順次、移動基準格子点
(0、q(k+2))に対して向い合う下辺に位置して
いる小矩形の頂点(つまり、格子点(m、q(k+
2))の座標(xe(k+2)、ye(k+2))の座
標、移動基準格子点(0、q(k+3))に対して向い
合う下辺に位置している小矩形の頂点(つまり、格子点
(m、q(k+3))の座標(xe(k+3)、ye
(k+3))の座標、・・・・・というように算出され
る。そして、ステップS434でポインタkが(t+
1)に等しくなると、移動基準格子点(0、q(k))
に対して向い合う下辺に位置している小矩形の頂点がす
べて算出されたと判断し、ステップS436に抜けて再
びポインタkを[1]に戻す。
【0095】次いで、移動基準格子点(0、q(k))
とこれに向い合う下辺に位置している小矩形の頂点(格
子点)(m、q(k))を結ぶ線分上にある格子点の座
標を算出する処理に移る。まず、ステップS438でポ
インタiを[1]にセットする。このとき、ポインタi
は変形対象の外枠の移動基準格子点(0、q(k))と
格子点(m、q(k))との間にある格子点を指定す
る。次いで、ステップS440でポインタiをパラメー
タとして以下に示す(35)式および(36)式に従っ
て変形移動格子点(xd(k)、yd(k))と格子点
(m、q(k))を基準として、これらを結ぶ線分上に
ある格子点の座標を比例演算により算出する。 x={xd(k)・(m−i)/m}+xe(k)・(i/m) ……(35) y={yd(k)・(m−i)/m}+ye(k)・(i/m) ……(36)
【0096】この場合の格子点は(35)式および(3
6)式にポインタiの値を代入することにより、x座標
およびy座標によって位置が算出される。その後、(3
5)式、(36)式によって算出したx座標およびy座
標を上記線分上にある格子点の座標としてストアする。
次いで、ステップS442に進み、ポインタiをインク
リメントし(1だけ進める)、続くステップS444で
ポインタiがmに等しくなったか否かを判別する。例え
ば、最初のルーチンでは上記線分上の1つの格子点の座
標を求めただけであるから、まだ両者が等しくなく、N
Oに分岐してステップS440に戻ってループを繰り返
す。したがって、次回のループでは上記線分上の次の格
子点の座標が算出されてストアされる。そして、同様の
ループを繰り返すことにより、i=mになると、格子点
(m、q(k))の位置までポインタiが進んだと判断
してステップS446に抜ける。このようにして、変形
移動格子点(xd(k)、yd(k))と格子点(m、
q(k))を結ぶ線分上にあるすべての格子点の座標が
算出され、ストアされる。
【0097】次いで、ステップS446でポインタkを
インクリメントする(1だけ進める)。次いで、ステッ
プS448でポインタkが(t+1)に等しくなっか否
かを判別し、最初はkが(t+1)に等しくないから、
ステップS438に戻ってループを繰り返す。これによ
り、次回のループではポインタkが1だけインクリメン
トされて次の変形移動格子点(xd(k+1)、yd
(k+1))とこれに対して向い合う下辺に位置してい
る格子点(m、q(k+1))とを結ぶ線分上にある格
子点の座標を順次算出する処理に移ることになる。この
ようにして、逐次、ポインタkを1だけインクリメント
していき、最終的に変形移動格子点(xd(t)、yd
(t))とこれに対して向い合う下辺に位置している格
子点(m、q(t))とを結ぶ線分上にある格子点の座
標をすべて算出しストアを終了すると、ステップS44
8の判別結果がYESとなり、ステップS450に進
む。このケースは、ポインタkを1ずつインクリメント
していった場合に、k=tとなったものである。すなわ
ち、外枠上の一番右側の移動基準格子点(0、q
(t))に到達した場合である。
【0098】さて、残りの格子点は上記処理で求めた線
分上の各格子点を、それぞれ対応する外枠上の各格子点
と順次結んでいったときにできる交点にある。以下のス
テップでは、残りの格子点の座標を算出する。そのた
め、最初に、まず残りの格子点が存在する線分(直線)
を求める処理を行う。すなわち、ステップS450でポ
インタi、jを共に[1]にセットする。次いで、ステ
ップS452で格子点(i、q1)および格子点(i、
0)の座標を読み出す。最初はi=1であるから、格子
点(1、q1)の座標および外枠上の格子点(1、0)
の座標を読み出すことになる。次いで、ステップS45
4で該当する格子点を結ぶx軸方向の線分を以下の式に
従って求める。 a・x+b・y+c=0
【0099】次いで、上記x軸方向の線分に交差するy
軸方向の線分を求める処理を行う。まず、ステップS4
56で格子点(m、j)および格子点(0、j)の座標
を読み出す。最初はj=1であるから、格子点(m、
1)の座標および格子点(0、1)の座標を読み出すこ
とになる。次いで、ステップS458で該当する格子点
を結ぶy軸方向の線分を以下の式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、該当する格子点で交差する2つの線分が求
められたので、これら2直線の交点にある格子点を求め
る処理を行う。すなわち、ステップS460で2直線の
交点の座標(x、y)を前述した(25)式および(2
6)式に従って算出する。
【0100】次いで、ステップS462で(25)式、
(26)式によって算出したx座標およびy座標を格子
点(i、j)の座標としてストアする。次いで、ステッ
プS464に進み、ポインタjをインクリメントし(1
だけ進める)、続くステップS466でポインタjがq
(1)に等しくなったか否かを判別する。例えば、最初
のルーチンで最初の第1の格子点の座標を求めたから、
該当する線分上に複数の格子点がある場合には、まだ両
者が等しくなく、NOに分岐してステップS456に戻
ってループを繰り返す。したがって、次回のループでは
該当する線分上の最初の1つの格子点に続く第2の格子
点の座標が算出されてストアされる。そして、同様のル
ープを繰り返すことにより、j=q(1)になると、格
子点(j、q(1))の位置までポインタjが進んだと
判断してステップS466からステップS468に抜け
る。ステップS468ではポインタiをインクリメント
し(1だけ進める)、続くステップS470でポインタ
iがmに等しくなったか否かを判別する。例えば、いま
までのルーチンでは該当する線分上の格子点を左側から
右側にq(1)まで求めたから、今度は下辺側に下がっ
てその下側の第2の線分の各格子点について上記同様の
処理を行うことになる。
【0101】そのため、ステップS470ではNOに分
岐し、ステップS452に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、下側の第2の線分の各格子点の座標が
算出され、以下、同様にして第2の線分のさらに下側の
第3の線分の各格子点の座標が算出され、ステップS4
70でiがmに等しくなると、外枠の下辺まで格子点が
求められたので、YESに分岐して図22のステップS
472に移行する。ステップS472では再びポインタ
kを[1]に戻す。次いで、移動基準格子点(0、q
(k+1))とこれに向い合う下辺に位置している小矩
形の頂点(格子点)(m、q(k+1))を結ぶ線分上
にある格子点の座標を算出する処理に移る。
【0102】まず、ステップS474でポインタiをi
=1にセットするとともに、ポインタjをj=q(k)
+1にセットする。これは、変形移動格子点(xd1、
yd1)と変形移動格子点(xd2、yd2)および上
下の外枠とで区分される領域に存在する未知の各格子点
について上記同様の処理によって、それらの座標を算出
するための準備を行うものである。まず、ステップS4
76で格子点(i、q(k+1))および格子点(i、
q(k))の座標を読み出す。最初はi=1であるか
ら、格子点(1、q(k+1))の座標および格子点
(1、q(k))の座標を読み出すことになる。次い
で、ステップS478で各格子点を結ぶ線分(格子点を
結ぶ線分のうちでは領域中で一番上側にあるx軸方向の
第1の線分)を以下の式に従って求める。 a・x+b・y+c=0
【0103】次いで、第1の線分に交差するy軸方向の
第1の線分を求める処理を行う。ステップS480で格
子点(m、j)および格子点(0、j)の座標を読み出
す。最初はj=q(k)+1であるから、格子点(m、
q(k)+1)の座標および格子点(0、q(k)+
1)の座標を読み出すことになる。次いで、ステップS
482で各格子点を結ぶy軸方向の第1の線分を以下の
式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、x軸方向の第1の線分およびy軸方向の第
1の線分が求められたので、これら2直線の交点にある
格子点を求める処理を行う。すなわち、ステップS48
4で2直線の交点の座標(x、y)を前述した(25)
式および(26)式に従って算出する。次いで、ステッ
プS486で(25)式、(26)式によって算出した
x座標およびy座標を格子点(i、j)の座標(例え
ば、最初はx軸方向の第1の線分およびy軸方向の第1
の線分の交点の格子点座標)としてストアする。次い
で、ステップS488に進み、ポインタjをインクリメ
ントし(1だけ進める)、続くステップS490でポイ
ンタjがq(k+1)に等しくなった(つまり変形移動
格子点(xd2、yd2)まで到達した)か否かを判別
する。
【0104】例えば、最初のルーチンではx軸方向の第
1の線分およびy軸方向の第1の線分の交点の格子点座
標を求めたから、x軸方向の第1の線分上に複数の格子
点がある場合には、まだ両者が等しくなく、NOに分岐
してステップS480に戻ってループを繰り返す。した
がって、次回のループではx軸方向の第1の線分のさら
に右側の格子点座標が算出されてストアされる。そし
て、同様のループを繰り返すことにより、j=q(k+
1)になると、格子点(0、q(k+1))の位置まで
ポインタjが進んだと判断してステップS490からス
テップS492に抜ける。ステップS492ではポイン
タiをインクリメントし(1だけ進める)、続くステッ
プS494でポインタiがmに等しくなったか否かを判
別する。例えば、いままでのルーチンではx軸方向の第
1の線分上の格子点を左側から右側にq(k+1)まで
(変形移動格子点(xd2、yd21)到達まで)求め
たから、今度は下辺側に1つ下がってx軸方向の第1の
線分のすぐ下にある第2の線分の各格子点について上記
同様の処理を行うことになる。
【0105】そのため、ステップS494ではNOに分
岐し、ステップS476に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、x軸方向の第1の線分のすぐ下にある
第2の線分の各格子点の座標が算出され、以下、同様に
してさらに下側の第3の線分の各格子点の座標が算出さ
れ、ステップS494でiがmに等しくなると、外枠の
下辺まで格子点が求められたので、続くステップS49
6に進む。ステップS496ではポインタkをインクリ
メントし(1だけ進める)、次の領域に移る。次いで、
ステップS498でポインタkがtに等しくなった(つ
まり一番外枠に近い位置にある変形移動格子点まで到達
した)か否かを判別する。
【0106】このとき、左側の外枠から2番目に近い位
置にある変形移動格子点および一番外枠に近い位置にあ
る変形移動格子点と、上下の外枠とで囲まれる領域に、
未だ格子点の座標を算出していない領域が存在する場合
には、まだ両者が等しくなく、NOに分岐してステップ
S474に戻ってループを繰り返す。そして、次回のル
ープでは次の第2の領域について、各格子点の座標が算
出され、このようなループを繰り返すことにより、一番
外枠に近い位置にある変形移動格子点と、上下の外枠と
で囲まれる領域に存在するすべての格子点の座標が算出
される。そして、ステップS498でポインタkがtに
等しくなると、ステップS500に抜ける。
【0107】最後は、一番外枠に近い位置にある変形移
動格子点と、上下の外枠と、右側の外枠とで囲まれる領
域における格子点の座標を算出する処理を行う。まず、
ステップS500でポインタiをi=1にセットすると
ともに、ポインタjをj=q(t)+1にセットする。
これは、一番外枠に近い位置にある変形移動格子点から
右側の外枠までを含む下方領域に存在する未知の各格子
点について上記同様の処理によって、それらの座標を算
出するための準備を行うものである。次いで、ステップ
S502で格子点(i、n)および格子点(i、q
(t))の座標を読み出す。最初はi=1であるから、
格子点(1、n)の座標および格子点(1、q(t))
の座標を読み出すことになる。次いで、ステップS50
4で各格子点を結ぶ線分(格子点を結ぶ線分のうちでは
領域中で一番上側にあるx軸方向の第1の線分)を以下
の式に従って求める。 a・x+b・y+c=0
【0108】次いで、x軸方向の第1の線分に交差する
y軸方向の第1の線分を求める処理を行う。ステップS
506で格子点(m、j)および格子点(0、j)の座
標を読み出す。最初はj=q(t)+1であるから、格
子点(m、q(t)+1)の座標および格子点(0、q
(t)+1)の座標を読み出すことになる。次いで、ス
テップS508で各格子点を結ぶy軸方向の第1の線分
を以下の式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、x軸方向の第1の線分およびy軸方向の第
1の線分が求められたので、これら2直線の交点にある
格子点を求める処理を行う。すなわち、ステップS51
0で2直線の交点の座標(x、y)を前述した(25)
式および(26)式に従って算出する。次いで、ステッ
プS512で(25)式、(26)式によって算出した
x座標およびy座標を格子点(i、j)の座標(例え
ば、最初はx軸方向の第1の線分およびy軸方向の第1
の線分の交点の格子点座標)としてストアする。次い
で、ステップS514に進み、ポインタjをインクリメ
ントし(1だけ進める)、続くステップS516でポイ
ンタjがnに等しくなった(右側の外枠まで到達した)
か否かを判別する。
【0109】例えば、最初のルーチンではx軸方向の第
1の線分およびy軸方向の第1の線分の交点の格子点座
標を求めたから、横方向の第1の線分上に複数の格子点
がある場合には、まだ両者が等しくなく、NOに分岐し
てステップS506に戻ってループを繰り返す。したが
って、次回のループではx軸方向の第1の線分のさらに
右側の格子点座標が算出されてストアされる。そして、
同様のループを繰り返すことにより、j=nになると、
格子点(0、n)の位置までポインタjが進んだと判断
してステップS516からステップS518に抜ける。
ステップS518ではポインタiをインクリメントし
(1だけ進める)、続くステップS520でポインタi
がmに等しくなったか否かを判別する。例えば、いまま
でのルーチンではx軸方向の第1の線分上の格子点を左
側から右側にnまで(右側の外枠に到達まで)求めたか
ら、今度は下辺側に1つ下がってx軸方向の第1の線分
のすぐ下にある第2の線分の各格子点について上記同様
の処理を行うことになる。
【0110】そのため、ステップS520ではNOに分
岐し、ステップS502に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、x軸方向の第1の線分のすぐ下にある
第2の線分の各格子点の座標が算出され、以下、同様に
してさらに下側の第3の線分の各格子点の座標が算出さ
れ、ステップS520でiがmに等しくなると、外枠の
下辺まで格子点が求められたので、ルーチンを終了す
る。これにより、一番外枠に近い位置にある変形移動格
子点と、上下の外枠と、右側の外枠とで囲まれる領域に
おける未知の各格子点の座標が算出される。以上のルー
チンにより、移動の基準となる移動基準格子点がt個
(t>2)に増えた場合であっても、必要な格子点の座
標を算出することが可能になる。このような第2実施例
においても前記実施例と同様の効果を得ることができる
とともに、特に変形対象の外枠を構成する何れかの辺上
にある複数個の小多角形の頂点を移動させる変形法を使
用することにより、同様に変形後のすべての小多角形の
頂点の位置データ(例えば、座標)を持っておく必要が
なく、少ない変形データで滑らかな画像変形を行わせる
ことができる。また、この変形法を用いると、変形対象
の外枠の形を変えるので、画像の外形を変えることが可
能になる。
【0111】第3実施例の格子点算出処理 次に、本発明の第3実施例の変形処理について説明す
る。この実施例では、変形対象の外枠を構成する向い合
う辺上にある(ここでは上辺および下辺)にある複数個
(ここでは全体で3個)の小多角形の頂点を移動したと
き、変形対象が滑らかに変形されるように他の各格子点
を移動させ、移動後の各格子点の座標を算出する処理が
行われる。まず、この変形処理の対象となる変形対象の
例は図23(a)に示され、変形後の例は図23(b)
に示される。図23(a)に示すように、変形対象を予
め縦m分割(例えば、4分割)、横n分割(例えば、6
分割)して合計でm×n個(例えば、24個)の小矩形
に分割する。このとき、各小矩形の画像データは複数の
ドット(つまりドットの配列)によって構成され、かつ
各ドット毎に表示色番号あるいはパレット番号を持って
いる。そして、各小矩形毎の画像はそのドット全体によ
って表示される。
【0112】さて、変形対象の外枠の上辺にある1つの
小矩形の頂点(0、q1)と他の1つの小矩形の頂点
(0、q2)を座標(xd1、yd1)、座標(xd
2、yd2)で表される位置にそれぞれ移動させるとと
もに、上辺に向い合う下辺にある1つの小矩形の頂点
(m、q3)を座標(xd3、yd3)で表される位置
に移動させたときのその他の各小矩形の頂点の座標を算
出する処理について説明する。この例は、あたかも外枠
上の上辺にある2つの小矩形の頂点(0、q1)、
(0、q2)を下方に押しつけて変形対象を変形させる
とともに、同時に下辺にある1つの小矩形の頂点(0、
q3)を上方に押しつけて変形対象を変形させるような
ケースに相当する。この場合、変形データとして予め位
置が判明しているために、位置データの保有が可能なも
のは、図23(a)に示す変形前における変形対象の外
枠のうち上辺にある2つの小矩形の頂点および外枠のう
ち下辺にある1つの小矩形の頂点であり、また、変形後
は図23(b)に示す同一の3つの小矩形の頂点であ
る。なお、外枠のうち少なくとも2つの頂点も予め位置
が判明している。まず、変形前の3つの小矩形の頂点
は、移動の基準となるものであり、以下、移動基準格子
点という。そして、その位置を座標で表すと、図23
(a)に示す移動基準格子点(0、q1)、(0、q
2)、(m、q3)となる。
【0113】一方、変形後における図23(b)に示す
同一の3つの小矩形の頂点は、変形移動格子点といい、
その位置を座標で表すと、図23(b)に示すように変
形移動格子点(xd1、yd1)、(xd2、yd
2)、(xd3、yd3)となる。また、外枠の2つの
頂点も予め位置が判明しているため、それらの位置デー
タは(x1、y1)、(x2、y2)なる座標で表され
る。なお、各小矩形の頂点を、適宜、格子点という。さ
らに、図面の説明上、横方向をx座標、縦方向をy座標
とし、x座標は図面上、左から右へ大きく、y座標は上
から下へ大きくなるものとする。記憶装置33には図2
4に示すように、上記各情報を格納する変形データエリ
アがある。 移動を行う格子点1……移動基準格子点(0、q1) 移動基準格子点1の移動後のx座標……xd1 移動基準格子点1の移動後のy座標……yd1 移動を行う格子点2……移動基準格子点(0、q2) 移動基準格子点2の移動後のx座標……xd2 移動基準格子点2の移動後のy座標……yd2 移動を行う格子点3……移動基準格子点(m、q3) 移動基準格子点3の移動後のx座標……xd3 移動基準格子点3の移動後のy座標……yd3
【0114】図25〜図27は変形後の格子点座標算出
処理のルーチンを示すフローチャートである。このルー
チンは、変形対象の外枠を構成する上辺にある複数個の
小多角形の頂点(移動基準格子点(0、q1)、(0、
q2))と、上辺に向い合う下辺にある1つの小矩形の
頂点(移動基準格子点(m、q3)を、少なくとも変形
後に再び外枠を構成するような任意の位置(変形移動格
子点(xd1、yd1)、(xd2、yd2)、(xd
1、yd1))に移動したとき、変形対象全体が滑らか
に変形されるように他の小多角形の頂点を移動させ、移
動した他の小多角形の頂点を上辺にある複数個の小多角
形の移動後の頂点(変形移動格子点(xd1、yd
1)、(xd2、yd2))および向い合う下辺にある
1つの小多角形の移動後の頂点(変形移動格子点(xd
3、yd3)に基づいて算出するものである。そして、
その後、算出した各頂点に対応して変形後の各小多角形
の形状が決定され、変形後の小多角形のデータに対応す
るように元画像が順次変形処理されて変形後の全体画像
が作成されることになる。
【0115】まず、ステップS600で変形対象の外枠
の4隅の頂点の座標(x1、y1)、(x2、y1)、
(x1、y2)、(x2、y2)および外枠上の格子点
(1、0)〜(m−1、0)、(0、1)〜(0、n−
1)、(1、n)〜(m−1、n)、(m、1)〜
(m、n−1)の座標を算出する。この場合、外枠の2
つの頂点(x1、y1)、(x2、y2)は予め位置が
判明しているから、残りの2つの頂点位置および格子点
の座標位置は比例演算によって求められ、それらの位置
データは変形対象が縦m分割、横n分割されるから、結
局、残りの2つの頂点の座標は(x1、y2)、(x
1、y2)なる座標で表される。次いで、ステップS6
02でポインタjを[1]にセットする。この場合のポ
インタjは変形対象の外枠(上辺)の格子点(図23
(b)中、△印および▲印を含む)を指定するものであ
る。次いで、ステップS604でポインタjがどの範囲
にあるかを判別する。ポインタjは0〜q1〜q2〜n
の範囲内の大きさである。これは、変形対象の外枠(上
辺)の格子点として、外枠頂点(x1、y1)〜移動基
準格子点(0、q1)〜移動基準格子点(0、q2)〜
外枠頂点(x2、y1)のどの間が指定されているか否
かを判断するものである。
【0116】0<j<q1のときは外枠頂点(x1、y
1)と移動基準格子点(0、q1)との間にポインタj
があると判断し、ステップS606に分岐して、以下に
示す(41)式および(42)式に従って変形移動格子
点(xd1、yd1)を基準として外枠にあった1つの
格子点201(図23(b)中の△印)の移動後の座標
を比例演算により算出する。 x=x1・(q1−j)/q1+xd1・(j/q1)……(41) y=y1・(q1−j)/q1+yd1・(j/q1)……(42) この場合、格子点201は(41)式および(42)式
にポインタjの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。ステップS606を
経ると、ステップS612に進む。
【0117】ステップS604の判別で、q1<j<q
2のときは移動基準格子点(0、q1)と移動基準格子
点(0、q2)との間にポインタjがあると判断し、ス
テップS608に分岐して、以下に示す(43)式およ
び(44)式に従って変形移動格子点(xd1、yd
1)および変形移動格子点(xd2、yd2)を基準と
して外枠にあった1つの格子点202(図23(b)中
の▲印)の移動後の座標を比例演算により算出する。 x=xd1・(q2−j)/(q2−q1) +xd2・(j−q1)/(q2−q1)……(43) y=yd1・(q2−j)/(q2−q1) +yd2・(j−q1)/(q2−q1)……(44) この場合、格子点202は(43)式および(44)式
にポインタjの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。ステップS608を
経ると、ステップS612に進む。
【0118】ステップS604の判別で、q2<j<n
のときは移動基準格子点(0、q2)と外枠頂点(x
2、y1)との間にポインタjがあると判断し、ステッ
プS610に分岐して、以下に示す(45)式および
(46)式に従って変形移動格子点(xd2、yd2)
を基準として外枠にあった1つの格子点203(図23
(b)中の△印)の移動後の座標を比例演算により算出
する。 x=xd2・(n−j)/(n−q2) +x2・(j−q2)/(n−q2)……(45) y=yd2・(n−j)/(n−q2) +y1・(j−q2)/(n−q2)……(46) この場合、格子点203は(45)式および(46)式
にポインタjの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。ステップS610を
経ると、ステップS612に進む。
【0119】ステップS604の判別でj=qtの場合
には、移動基準格子点(0、q1)又は移動基準格子点
(0、q2)の位置にポインタjがあると判断し、その
ままステップS612に進む。ステップS612では
(41)式〜(46)式によって算出したx座標および
y座標を格子点(0、j)の座標としてストアする。次
いで、ステップS614でポインタjをインクリメント
し(1だけ進める)、続くステップS616でポインタ
jがnに等しくなったか、つまりポインタjが外枠頂点
(x2、y1)の所まで指定のために移動したか否かを
判別する。ポインタjがnに等しくなければ、ステップ
S604に戻ってループを繰り返す。結局、このループ
を繰り返すことにより、上述したステップS606、ス
テップS608、ステップS610に分岐する処理およ
びステップS604からステップS612に抜ける処理
が行われ、外枠にあった3つの格子点201〜203の
移動後の座標がそれぞれ算出される。
【0120】言換えると、移動基準格子点(0、q
1)、移動基準格子点(0、q2)をあたかも下方に押
しつけて変形対象を変形させた場合に、他の外枠にあっ
た3つの格子点201〜203の移動の様子が図23
(b)に示され、このとき移動後の格子点の座標が変形
移動格子点(xd1、yd1)、変形移動格子点(xd
2、yd2)を基準として単純な比例演算により求めら
れることになる。これらの算出が終わると、ステップS
616の判別結果がNOとなり、続くステップS618
に進む。
【0121】外枠の上辺にあった3つの格子点201〜
203の移動後の座標が求められると、今度は外枠の下
辺にあった格子点の移動後の座標を求める処理を行う。
まず、ステップS618でポインタjを再び[1]にセ
ットする。ここでのポインタjは変形対象の外枠の下辺
にある格子点(図23(b)中、◇印および◆印を含
む)を指定するものである。次いで、ステップS620
でポインタjがどの範囲にあるかを判別する。ポインタ
jは0〜q3〜nの範囲内の大きさである。これは、変
形対象の外枠の下辺の格子点として、外枠頂点(x2、
y1)〜移動基準格子点(m、q3)〜外枠頂点(x
2、y2)のどの間が指定されているか否かを判断する
ものである。
【0122】0<j<q3のときは外枠頂点(x2、y
1)と移動基準格子点(m、q3)との間にポインタj
があると判断し、ステップS622に分岐して、以下に
示す(47)式および(48)式に従って変形移動格子
点(xd3、yd3)を基準として外枠の下辺にあった
1つの格子点211(図23(b)中の◇印)の移動後
の座標を比例演算により算出する。 x=x1・(q3−j)/q3+xd3・(j/q3)……(47) y=y2・(q3−j)/q3+yd3・(j/q3)……(48) この場合、格子点211は(47)式および(48)式
にポインタjの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。ステップS622を
経ると、ステップS626に進む。ステップS626で
は算出したx座標およびy座標を格子点(m、j)の座
標としてストアする。
【0123】次いで、ステップS628でポインタjを
インクリメントし(1だけ進める)、続くステップS6
30でポインタjがnに等しくなったか、つまりポイン
タjが外枠頂点(x2、y2)の所まで指定のために移
動したか否かを判別する。ポインタjがnに等しくなけ
れば、ステップS620に戻ってループを繰り返す。結
局、このループを繰り返すことにより、上述したステッ
プS622、ステップS626、ステップS628、ス
テップS630の各処理が行われ、外枠の下辺にあった
格子点211、212の移動後の座標がそれぞれ算出さ
れる。そして、ステップS620の判別で、ポインタj
がq3に等しくなると、この場合に移動基準格子点
(0、q3)に相当するから、ステップS628にジャ
ンプし、ループを繰り返す。
【0124】ステップS620の判別で、ポインタjが
q3を超えて、q3<j<nなる状態になると、このと
きは移動基準格子点(0、q3)と外枠(右辺)との間
にポインタjがあると判断し、ステップS624に分岐
して、以下に示す(49)式および(50)式に従って
変形移動格子点(xd3、yd3)を基準として外枠の
下辺にあった格子点213(図23(b)中の◆印)の
移動後の座標を比例演算により算出する。 x=xd3・(n−j)/(n−q3) +x2・(j−q3)/(n−q3)……(49) y=yd3・(n−j)/(n−q3) +y2・(j−q3)/(n−q3)……(50)
【0125】この場合、格子点213は(49)式およ
び(50)式にポインタjの値を代入することにより、
x座標およびy座標によって位置が算出される。ステッ
プS624を経ると、ステップS626に進む。その
後、同様にステップS626では算出したx座標および
y座標を格子点(m、j)の座標としてストアし、続く
ステップS628でポインタjをインクリメントする
(1だけ進める)。次いで、ステップS630でポイン
タjがnに等しくなったか、つまりポインタjが外枠頂
点(x2、y2)の所まで指定のために移動したか否か
を判別する。ポインタjがnに等しくなければ、ステッ
プS620に戻ってループを繰り返す。結局、このルー
プを繰り返すことにより、上述したステップS624、
ステップS626、ステップS628、ステップS63
0の各処理が行われ、外枠の下辺にあった格子点21
3、214の移動後の座標がそれぞれ算出される。言換
えると、移動基準格子点(0、q3)をあたかも上方に
押しつけて変形対象を変形させた場合に、他の外枠にあ
った4つの格子点211〜214の移動の様子が図23
(b)に示され、このとき移動後の格子点の座標が変形
移動格子点(xd3、yd3)を基準として単純な比例
演算により求められることになる。これらの算出が終わ
ると、ステップS630でポインタjがnに等しくな
り、図26のステップS632に抜ける。
【0126】ステップS632ではポインタiを[1]
にセットする。ポインタiは変形対象の外枠(上辺)と
下辺との間にある格子点を指定するもので、例えば移動
基準格子点(0、q1)と格子点(m、q1)との間に
ある格子点221〜223(図23(b)中、○印のも
の)を指定するものである。次いで、ステップS634
で格子点(m、q1)の座標(xe1、ye1)を以下
に示す(51)式および(52)式に従ってそれぞれ比
例演算により算出する。格子点(m、q1)は移動基準
格子点(0、q1)の向い合う下辺に位置している小矩
形の頂点に相当する。 xe1={x1・(q3−q1)/q3}+xd3・(q1/q3) ……(51) ye1={y2・(q3−q1)/q3}+yd3・(q1/q3) ……(52)
【0127】次いで、ステップS636でポインタi
(ただし、0<i<m)をパラメータとして以下に示す
(53)式および(54)式に従って変形移動格子点
(xd1、yd1)と格子点(m、q1:座標はxe
1、ye1)を基準として、これらを結ぶ線分上にある
格子点の座標を比例演算により算出する。最初のルーチ
ンでは格子点221の座標が求められる。 x=xd1・(m−i)/m+xe1・(i/m)……(53) y=yd1・(m−i)/m+ye1・(i/m)……(54) この場合、格子点221は(53)式および(54)式
にポインタiの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。その後、(53)
式、(54)式によって算出したx座標およびy座標を
格子点(m、q1)の座標(例えば、格子点221の座
標)としてストアする。次いで、ステップS638に進
み、ポインタiをインクリメントし(1だけ進める)、
続くステップS640でポインタiがmに等しくなった
か否かを判別する。例えば、最初のルーチンでは格子点
221の座標を求めたから、まだ両者が等しくなく、N
Oに分岐してステップS636に戻ってループを繰り返
す。したがって、次回のループでは格子点222の座標
が算出されてストアされる。そして、同様のループを繰
り返すことにより、i=mになると、格子点(m、q
1)の位置までポインタiが進んだと判断してステップ
S642に抜ける。このようにして、変形移動格子点
(xd1、yd1)と格子点(m、q1)を結ぶ線分上
にある格子点221〜223の座標が算出され、ストア
される。
【0128】ステップS642ではポインタiを再び
[1]にセットする。ポインタiは変形対象の外枠と下
辺との間にある格子点を指定するもので、例えば今回は
移動基準格子点(0、q2)と格子点(m、q2)との
間にある格子点231〜233(図23(b)中、●印
のもの)を指定するものである。次いで、ステップS6
44で格子点(m、q2)の座標(xe2、ye2)を
以下に示す(55)式および(56)式に従ってそれぞ
れ比例演算により算出する。格子点(m、q2)は移動
基準格子点(0、q2)の向い合う下辺に位置している
小矩形の頂点に相当する。 xe2={xd3・(n−q2)/(n−q3)} +x2・(q2−q3)/(n−q3)……(55) ye2={yd3・(n−q2)/(n−q3)} +y2・(q2−q3)/(n−q3)……(56)
【0129】次いで、ステップS646でポインタi
(ただし、0<i<m)をパラメータとして以下に示す
(57)式および(58)式に従って変形移動格子点
(xd2、yd2)と格子点(m、q2:座標はxe
2、ye2)を基準として、これらを結ぶ線分上にある
格子点の座標を比例演算により算出する。最初のルーチ
ンでは格子点231の座標が求められる。 x=xd2・(m−i)/m+xe2・(i/m)……(57) y=yd2・(m−i)/m+ye2・(i/m)……(58) この場合、格子点231は(57)式および(58)式
にポインタiの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。その後、(57)
式、(58)式によって算出したx座標およびy座標を
格子点(m、q2)の座標(例えば、格子点231の座
標)としてストアする。次いで、ステップS648に進
み、ポインタiをインクリメントし(1だけ進める)、
続くステップS650でポインタiがmに等しくなった
か否かを判別する。例えば、最初のルーチンでは格子点
231の座標を求めたから、まだ両者が等しくなく、N
Oに分岐してステップS646に戻ってループを繰り返
す。したがって、次回のループでは格子点232の座標
が算出されてストアされる。そして、同様のループを繰
り返すことにより、i=mになると、格子点(m、q
2)の位置までポインタiが進んだと判断してステップ
S652に抜ける。このようにして、変形移動格子点
(xd2、yd2)と格子点(m、q2)を結ぶ線分上
にある格子点231〜233の座標が算出され、ストア
される。
【0130】ステップS652ではポインタiを再び
[1]にセットする。ポインタiは変形対象の外枠と下
辺との間にある格子点を指定するもので、例えば今回は
格子点(0、q3)と移動基準格子点(格子点:m、q
3)との間にある格子点241〜243(図23(b)
中、▲印のもの)を指定するものである。次いで、ステ
ップS654で格子点(m、q3)の座標(xe3、y
e3)を以下に示す(59)式および(60)式に従っ
てそれぞれ比例演算により算出する。移動基準格子点
(m、q3)は格子点(0、q3)の向い合う上辺に位
置している小矩形の頂点に相当する。 xe3={xd1・(q2−q3)/(q2−q1)} +xd2・(q3−q1)/(q2−q1)……(59) ye3={yd1・(q2−q3)/(q2−q1)} +yd2・(q3−q1)/(q2−q1)……(60)
【0131】次いで、ステップS656でポインタi
(ただし、0<i<m)をパラメータとして以下に示す
(61)式および(62)式に従って格子点(xd3、
yd3)と移動基準格子点(m、q3:座標はxe3、
ye3)を基準として、これらを結ぶ線分上にある格子
点の座標を比例演算により算出する。最初のルーチンで
は格子点241の座標が求められる。 x=xe3・(m−i)/m+xd3・(i/m)……(61) y=ye3・(m−i)/m+yd3・(i/m)……(62) この場合、格子点241は(61)式および(62)式
にポインタiの値を代入することにより、x座標および
y座標によって位置が算出される。その後、(61)
式、(62)式によって算出したx座標およびy座標を
格子点(i、q3)の座標(例えば、格子点241の座
標)としてストアする。次いで、ステップS658に進
み、ポインタiをインクリメントし(1だけ進める)、
続くステップS660でポインタiがmに等しくなった
か否かを判別する。例えば、最初のルーチンでは格子点
241の座標を求めたから、まだ両者が等しくなく、N
Oに分岐してステップS656に戻ってループを繰り返
す。したがって、次回のループでは格子点242の座標
が算出されてストアされる。そして、同様のループを繰
り返すことにより、i=mになると、格子点(m、q
3)の位置までポインタiが進んだと判断してステップ
S662に抜ける。このようにして、格子点(xd2、
yd2)と変形移動格子点(m、q3)を結ぶ線分上に
ある格子点241〜243の座標が算出され、ストアさ
れる。
【0132】さて、残りの格子点は上記処理で求めた格
子点221〜223および格子点231〜233を、そ
れぞれ対応する外枠上の格子点と順次結んでいったとき
にできる交点にある(つまり、元の格子点が変形により
各交点に移動する)。以下のステップでは、残りの格子
点の座標を算出する。例えば、図23(b)中、□印の
位置にある格子点251(座標(1、1)に相当)は、
上記処理で求めた格子点(1、q1)と左側の外枠上の
格子点(1、0)を結んだ線分252と、上記処理で求
めた格子点201(座標(0、1))と下側の外枠上の
格子点(m、1)を結んだ線分253の交点である。そ
のため、まず線分252(直線)を求める処理を行う。
すなわち、ステップS662でポインタi、jを共に
[1]にセットする。次いで、ステップS664で格子
点(i、q1)および格子点(i、0)の座標を読み出
す。最初はi=1であるから、格子点(1、q1)の座
標(=格子点221)および外枠上の格子点(1、0)
の座標を読み出すことになる。次いで、ステップS66
6で各格子点を結ぶ線分252を以下の式に従って求め
る。 a・x+b・y+c=0
【0133】次いで、線分253を求める処理を行う。
ステップS668で格子点(m、j)および格子点
(0、j)の座標を読み出す。最初はj=1であるか
ら、格子点(m、1)の座標および格子点(0、1)の
座標を読み出すことになる。次いで、ステップS670
で各格子点を結ぶ線253を以下の式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0これにより、線分25
2、253が求められたので、これら2直線の交点にあ
る格子点251を求める処理を行う。すなわち、ステッ
プS672で2直線の交点の座標(x、y)を以下に示
す(63)式および(64)式に従って算出する。 x=(b・c’−b’・c)/(a・b’−a’・b)……(63) y=(a’・c−a・c’)/(a・b’−a’・b)……(64)
【0134】次いで、ステップS674で(63)式、
(64)式によって算出したx座標およびy座標を格子
点(i、j)の座標(例えば、最初は格子点251の座
標)としてストアする。次いで、ステップS676に進
み、ポインタjをインクリメントし(1だけ進める)、
続くステップS678でポインタjがq1に等しくなっ
たか否かを判別する。例えば、最初のルーチンでは格子
点251の座標を求めたから、線分252上に複数の格
子点がある場合には、まだ両者が等しくなく、NOに分
岐してステップS668に戻ってループを繰り返す。し
たがって、次回のループでは線分252上の格子点25
1以後の格子点の座標が算出されてストアされる。そし
て、同様のループを繰り返すことにより、j=q1にな
ると、格子点(j、q1)の位置までポインタjが進ん
だと判断してステップS678からステップS680に
抜ける。ステップS680ではポインタiをインクリメ
ントし(1だけ進める)、続くステップS682でポイ
ンタiがmに等しくなったか否かを判別する。例えば、
いままでのルーチンでは線分252上の格子点を左側か
ら右側にq1まで求めたから、今度は下辺側に下がって
線分254の各格子点について上記同様の処理を行うこ
とになる。
【0135】そのため、ステップS682ではNOに分
岐し、ステップS664に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、線分254の各格子点の座標が算出さ
れ、以下、同様にして線分254のさらに下側の線分の
各格子点の座標が算出され、ステップS682でiがm
に等しくなると、外枠の下辺まで格子点が求められたの
で、YESに分岐して続くステップS684に進む。ス
テップS684ではポインタiをi=1にセットすると
ともに、ポインタjをj=q1+1にセットする。これ
は、変形移動格子点(xd1、yd1)と変形移動格子
点(xd3、yd3)および上下の外枠とで区分される
領域に存在する未知の各格子点について上記同様の処理
によって、それらの座標を算出するための準備を行うも
のである。
【0136】まず、ステップS686で格子点(i、q
1)および格子点(i、q3)の座標を読み出す。最初
はi=1であるから、格子点(1、q1)の座標および
格子点(1、q3)の座標を読み出すことになる。次い
で、ステップS688で各格子点を結ぶx軸方向の線分
を以下の式に従って求める。a・x+b・y+c=0次
いで、上記x軸方向の線分に交わるy軸方向の線分を求
める処理を行う。ステップS690で格子点(m、j)
および格子点(0、j)の座標を読み出す。最初はj=
q1+1であるから、格子点(m、q1+1)の座標お
よび格子点(0、q1+1)の座標を読み出すことにな
る。次いで、ステップS692で各格子点を結ぶy軸方
向の線分を以下の式に従って求める。 a’・x+b’・y+c’=0 これにより、x軸方向の線分およびy軸方向の線分が求
められたので、これら2直線の交点にある格子点を求め
る処理を行う。すなわち、ステップS694で2直線の
交点の座標(x、y)を前述した(63)式および(6
4)式に従って算出する。次いで、ステップS696で
(63)式、(64)式によって算出したx座標および
y座標を格子点(i、j)の座標(例えば、最初は上記
x軸方向の線分およびy軸方向の線分の交点の格子点座
標)としてストアする。次いで、ステップS698に進
み、ポインタjをインクリメントし(1だけ進める)、
続くステップS700でポインタjがq3に等しくなっ
た(つまり変形移動格子点(xd3、yd3)まで到達
した)か否かを判別する。
【0137】例えば、最初のルーチンではx軸方向の線
分およびy軸方向の線分の交点の格子点座標を求めたか
ら、x軸方向の線分上に複数の格子点がある場合には、
まだ両者が等しくなく、NOに分岐してステップS69
0に戻ってループを繰り返す。したがって、次回のルー
プではx軸方向の線分上のさらに右側の格子点座標が算
出されてストアされる。そして、同様のループを繰り返
すことにより、j=q3になると、格子点(0、q3−
1)の位置までポインタjが進んだと判断してステップ
S700からステップS702に抜ける。ステップS7
02ではポインタiをインクリメントし(1だけ進め
る)、続くステップS704でポインタiがmに等しく
なったか否かを判別する。
【0138】例えば、いままでのルーチンではx軸方向
の線分上の格子点を左側から右側にq3まで(変形移動
格子点(xd3、yd3)到達まで)求めたから、今度
は下辺側に1つ下がってx軸方向の第1の線分のすぐ下
にあるx軸方向の第2の線分の各格子点について上記同
様の処理を行うことになる。そのため、ステップS70
4ではNOに分岐し、ステップS686に戻り、同様の
ループを繰り返す。これにより、x軸方向の第1の線分
のすぐ下にある第2の線分の各格子点の座標が算出さ
れ、以下、同様にしてさらに下側の第3の線分の各格子
点の座標が算出され、ステップS704でiがmに等し
くなると、外枠の下辺まで格子点が求められたので、続
くステップS706に進む。このようにして、変形移動
格子点(xd1、yd1)と変形移動格子点(xd3、
yd3)および上下の外枠とで区分される領域に存在す
る未知の各格子点について、それらの座標が算出され
る。
【0139】次に、変形移動格子点(xd3、yd3)
と変形移動格子点(xd2、yd2)および上下の外枠
とで区分される領域に存在する未知の各格子点につい
て、それらの座標を算出する処理に移行する。まず、ス
テップS706でポインタiをi=1にセットするとと
もに、ポインタjをj=q1+1にセットする。これ
は、変形移動格子点(xd3、yd3)と変形移動格子
点(xd2、yd2)および上下の外枠とで区分される
領域に存在する未知の各格子点について上記同様の処理
によって、それらの座標を算出するための準備を行うも
のである。次いで、ステップS708で格子点(i、q
3)および格子点(i、q2)の座標を読み出す。最初
はi=1であるから、格子点(1、q3)の座標および
格子点(1、q2)の座標を読み出すことになる。次い
で、ステップS710で各格子点を結ぶx軸方向の線分
を以下の式に従って求める。 a・x+b・y+c=0 次いで、上記x軸方向の線分に交わるy軸方向の第1の
線分を求める処理を行う。ステップS712で格子点
(m、j)および格子点(0、j)の座標を読み出す。
最初はj=q3+1であるから、格子点(m、q3+
1)の座標および格子点(0、q3+1)の座標を読み
出すことになる。次いで、ステップS714で各格子点
を結ぶy軸方向の第1の線分を以下の式に従って求め
る。 a’・x+b’・y+c’=0
【0140】これにより、x軸方向の第1の線分および
y軸方向の第1の線分が求められたので、これら2直線
の交点にある格子点を求める処理を行う。すなわち、ス
テップS716で2直線の交点の座標(x、y)を前述
した(63)式および(64)式に従って算出する。次
いで、ステップS718で(63)式、(64)式によ
って算出したx座標およびy座標を格子点(i、j)の
座標(例えば、最初は上記x軸方向の第1の線分および
y軸方向の第1の線分の交点の格子点座標)としてスト
アする。次いで、ステップS720に進み、ポインタj
をインクリメントし(1だけ進める)、続くステップS
722でポインタjがq2に等しくなった(つまり変形
移動格子点(xd2、yd2)まで到達した)か否かを
判別する。
【0141】例えば、最初のルーチンではx軸方向の第
1の線分およびy軸方向の第1の線分の交点の格子点座
標を求めたから、x軸方向の第1の線分上に複数の格子
点がある場合には、まだ両者が等しくなく、NOに分岐
してステップS712に戻ってループを繰り返す。した
がって、次回のループではx軸方向の第1の線分上のさ
らに右側の格子点座標が算出されてストアされる。そし
て、同様のループを繰り返すことにより、j=q2にな
ると、格子点(0、q2−1)の位置までポインタjが
進んだと判断してステップS722からステップS72
4に抜ける。ステップS724ではポインタiをインク
リメントし(1だけ進める)、続くステップS726で
ポインタiがmに等しくなったか否かを判別する。
【0142】例えば、いままでのルーチンではx軸方向
の第1の線分上の格子点を左側から右側にq2まで(変
形移動格子点(xd2、yd2)到達まで)求めたか
ら、今度は下辺側に1つ下がってx軸方向の第1の線分
のすぐ下にあるx軸方向の第2の線分の各格子点につい
て上記同様の処理を行うことになる。そのため、ステッ
プS726ではNOに分岐し、ステップS708に戻
り、同様のループを繰り返す。これにより、x軸方向の
第1の線分のすぐ下にある第2の線分の各格子点の座標
が算出され、以下、同様にしてさらに下側の第3の線分
の各格子点の座標が算出され、ステップS726でiが
mに等しくなると、外枠の下辺まで格子点が求められた
ので、続くステップS728に進む。このようにして、
変形移動格子点(xd3、yd3)と変形移動格子点
(xd2、yd2)および上下の外枠とで区分される領
域に存在する未知の各格子点について、それらの座標が
算出される。
【0143】次に、変形移動格子点(xd2、yd2)
から右側の外枠までを含む下方領域に存在する未知の各
格子点について、それらの座標を算出する処理に移行す
る。まず、ステップS728でポインタiをi=1にセ
ットするとともに、ポインタjをj=q2+1にセット
する。これは、変形移動格子点(xd2、yd2)およ
び右側の外枠と上下の外枠とで区分される領域に存在す
る未知の各格子点について上記同様の処理によって、そ
れらの座標を算出するための準備を行うものである。次
いで、ステップS730で格子点(i、n)および格子
点(i、q2)の座標を読み出す。最初はi=1である
から、格子点(1、n)の座標および格子点(1、q
2)の座標を読み出すことになる。次いで、ステップS
732で各格子点を結ぶx軸方向の第1の線分を以下の
式に従って求める。a・x+b・y+c=0
【0144】次いで、x軸方向の第1の線分に交わるy
軸方向の第1の線分を求める処理を行う。ステップS7
34で格子点(m、j)および格子点(0、j)の座標
を読み出す。最初はj=q2+1であるから、格子点
(m、q2+1)の座標および格子点(0、q2+1)
の座標を読み出すことになる。次いで、ステップS73
6で各格子点を結ぶy軸方向の第1の線分を以下の式に
従って求める。a’・x+b’・y+c’=0これによ
り、x軸方向の第1の線分およびy軸方向の第1の線分
が求められたので、これら2直線の交点にある格子点を
求める処理を行う。すなわち、ステップS738で2直
線の交点の座標(x、y)を前述した(63)式および
(64)式に従って算出する。次いで、ステップS74
0で(63)式、(64)式によって算出したx座標お
よびy座標を格子点(i、j)の座標(例えば、最初は
上記x軸方向の第1の線分およびy軸方向の第1の線分
の交点の格子点座標)としてストアする。次いで、ステ
ップS742に進み、ポインタjをインクリメントし
(1だけ進める)、続くステップS744でポインタj
がnに等しくなった(つまり右側の外枠辺まで到達し
た)か否かを判別する。
【0145】例えば、最初のルーチンではx軸方向の第
1の線分およびy軸方向の第1の線分の交点の格子点座
標を求めたから、x軸方向の第1の線分上に複数の格子
点がある場合には、まだ両者が等しくなく、NOに分岐
してステップS734に戻ってループを繰り返す。した
がって、次回のループではx軸方向の第1の線分上のさ
らに右側の格子点座標が算出されてストアされる。そし
て、同様のループを繰り返すことにより、j=nになる
と、格子点(0、n)の位置までポインタjが進んだと
判断してステップS744からステップS746に抜け
る。ステップS746ではポインタiをインクリメント
し(1だけ進める)、続くステップS748でポインタ
iがmに等しくなったか否かを判別する。例えば、いま
までのルーチンではx軸方向の第1の線分上の格子点を
左側から右側にnまで(右側の外枠辺n到達まで)求め
たから、今度は下辺側に1つ下がってx軸方向の第1の
線分のすぐ下にあるx軸方向の第2の線分の各格子点に
ついて上記同様の処理を行うことになる。
【0146】そのため、ステップS748ではNOに分
岐し、ステップS730に戻り、同様のループを繰り返
す。これにより、x軸方向の第1の線分のすぐ下にある
第2の線分の各格子点の座標が算出され、以下、同様に
してさらに下側の第3の線分の各格子点の座標が算出さ
れ、ステップS748でiがmに等しくなると、外枠の
下辺まで格子点が求められたので、本ルーチンを終了す
る。このようにして、変形移動格子点(xd2、yd
2)および右側の外枠と上下の外枠とで区分される領域
に存在する未知の各格子点について、それらの座標が算
出される。
【0147】以上のルーチンを実行することにより、変
形対象の外枠を構成する向い合う辺上にある(ここでは
上辺および下辺)複数個(ここでは全体で3個)の小多
角形の頂点(移動基準格子点(0、q1)、(0、q
2)、(0、q3))を、少なくとも変形後に再び外枠
を構成するような任意の位置(変形移動格子点(xd
1、yd1)、(xd2、yd2)、(xd3、yd
3))にそれぞれ移動したとき、変形後のその他の各小
多角形の頂点の座標が算出される。その後、算出した各
頂点に対応して変形後の各小多角形の形状が決定され、
変形後の小多角形のデータに対応するように元画像が順
次変形処理されて変形後の全体画像が作成される。
【0148】なお、上記ルーチンは変形対象の上側の外
枠上にある格子点(0、q1)、格子点(0、q2)お
よび下側の外枠上にある格子点(0、q3)が移動した
場合の、各格子点の座標の算出方法であるが、移動する
格子点の配置は任意でよい。また、移動する格子点の数
は上側の外枠上に1つ、下側の外枠上に2つでもよい
し、上側の外枠、下側の外枠ともに複数個であっても同
様の処理によって各格子点の座標を算出できる。さら
に、上側の外枠、下側の外枠に移動基準格子点を配置し
なくても、向い合う外枠であれば、左側、右側の外枠上
に移動基準格子点を配置してもよく、この場合も同様の
処理によって各格子点の座標を算出できる。
【0149】このような第3実施例においても前記実施
例と同様の効果を得ることができるとともに、特に変形
対象の外枠を構成する向い合う辺上にある複数個の小多
角形の頂点を移動させる変形法を使用することにより、
同様に変形後のすべての小多角形の頂点の位置データ
(例えば、座標)を持っておく必要がなく、少ない変形
データで滑らかな変形を行わせることができる。また、
この変形法を用いると、変形対象の外枠の形を変えるの
で、画像の外形を変えることが可能になる。さらに、移
動基準格子点を上側の外枠、下側の外枠に配置すれば、
変形対象の画像データを主として上下方向に変形する場
合に有効である。また、移動基準格子点を左側の外枠、
右側の外枠に配置すれば、変形対象の画像データを主と
して左右方向に変形する場合に有効である。
【0150】次に、前述した各実施例に共通するいわゆ
るライン貼り付け法の処理内容について、以下に具体的
に詳述する。ライン貼り付け処理のサブルーチン 図7に示したステップS34におけるライン貼り付け法
(矩形から任意の四角形への変形方法)の具体的な内容
は以下の通りである。図28はライン貼り付け法の処理
を示すサブルーチンのフローチャートであり、このサブ
ルーチンの処理の対象となる画像データの例は図29
(a)、(b)のように示される。すなわち、図29
(a)は変形前の元画像データを示し、詳しくは変形元
となるビット配列形式の画像データを分割した場合のあ
る1つの小矩形の画像データ(つまり、変形前の小矩形
画像データ)に対応する。ここで説明するライン貼り付
け法は、図29(a)に示すように変形前の小矩形画像
データとして縦(Y)方向が12ピクセル、横(X)方
向が16ピクセルで構成される元画像データ(矩形AB
CDで表される)を、図29(b)に示すような四角形
A’B’C’D’に変形する内容である。その変形処理
では、まず元画像データを12本の水平ライン(ライン
0〜ライン11)に分割する。そして、分割した各ライ
ンを画像変形態様に応じて変形後の四角形に順番に貼り
付けていく処理が行われ、変形画像が得られる。
【0151】サブルーチンのステップを進めながら、上
記処理について説明する。このサブルーチンに移行する
と、まずステップS1100で辺A’B’についてライ
ンの端点処理を行う。これは、変形後の四角形のライン
の端点A’B’を求めるものである。なお、ステップS
1100の処理(辺A’B’の位置を求める方法)につ
いては、後述のサブルーチンで詳述する。すなわち、図
29(a)(b)に示すように、分割した各ラインを画
像変形態様に応じて変形後の四角形に順番に貼り付けて
いく処理では、以下のような状態に着目する必要があ
る。辺AB上にあった各ラインの一方の端点は辺A’
B’上に、また、辺DC上にあった他方の端点は辺D’
C’上に移動する。このとき、辺ABと辺A’B’およ
び辺DCと辺D’C’では、それらの長さが異なるの
で、辺A’B’、辺D’C’上でラインの端点が重なっ
たりすることがある。これは、図29(b)の☆印で示
す部分であり、辺A’B’上のライン5およびライン6
が重なっている。また、同一のラインを2回以上貼り付
けなければならないこともある。これは、図29(b)
の★印で示す2つの部分であり、辺D’C’上のライン
3およびライン8が2回繰り返され、それぞれライン
3、3’およびライン8、8’となっている。
【0152】図30にラインを2回貼り付ける様子を示
す。図30(a)は変形前の元画像データであり、詳し
くは変形元となるビット配列形式の画像データを分割し
た場合のある1つの小矩形の画像データに対応する。図
30(b)は変形後の1つの四角形の画像データであ
る。変形前の画像データのライン3が、変形後は途中の
ドットから右側6ドットだけライン3、3’として2ラ
イン分貼り付けられる。また、変形前の画像データのラ
イン5とライン6が、変形後は最初のドットから7ドッ
トまで(つまり左側7ドット分)については同じドット
に貼り付けられ、以後の右側7ドットについてはライン
5、ライン6として別個に貼り付けられる。なお、図2
9〜図38はライン貼り付け法を実行する場合の、複数
の実行過程における変形前の小矩形および変形後の四角
形を示すものであり、各過程の具体例は後述のサブルー
チンを説明するときに述べる。
【0153】次いで、ステップS1102で辺D’C’
についてラインの端点処理を行う。これは、変形後の四
角形のラインの端点D’C’を求めるものである。な
お、ステップS1102の処理(辺D’C’の位置を求
める方法)については、同様に後述のサブルーチンで詳
述する。このようにして、各ラインの端点が移動する辺
A’B’と辺D’C’の位置が求められると、これらの
ラインの端点位置は図39に示すように、CPU31の
内部レジスタ31aにある端点バッファにデータを格納
する。この場合、内部レジスタ31aには辺A’B’上
の端点バッファと、辺D’C’上の端点バッファという
2つの格納エリアがある。そして、これらの各端点バッ
ファではラインの端点の座標と、そのライン番号を対応
付けて格納する。2つの端点バッファは端点の位置を読
み出すときや、ラインの描画位置を決めるときに使用さ
れる。
【0154】次いで、ステップS1104〜ステップS
1110でラインを描画する処理を行う。まず、ステッ
プS1104では2つの端点バッファからライン番号の
同じデータを読み出す。次いで、ステップS1106で
同じライン番号のラインが複数あるときには描画回数が
最小になるように組み合せる。これは、図40に示すよ
うに、例えば辺A’B’上で同じライン番号のラインが
3本あり、一方、辺D’C’上で同じライン番号のライ
ンが2本ある場合、上側の各端点同士を1本のラインで
引き、辺A’B’上の2つの端点と辺D’C’上の1つ
の端点とを2本のラインで引くような処理を行うもので
ある。次いで、ステップS1108で描画処理(詳細は
サブルーチンで後述)を行う。次いで、ステップS11
10ですべてのラインについて処理したか否かを判別
し、NOのときはステップS1104に戻って同様の処
理を繰り返す。そして、すべてのラインについてステッ
プS1104〜ステップS1108の処理が終了する
と、ステップS1110からYESに抜けてルーチンを
終了する。このようにして、各小矩形が異なる四角形に
それぞれ変形され、変形対象の画像全体が滑らかに変形
することになる。
【0155】ライン端点処理のサブルーチン 次に、上記ステップS1100およびステップS110
2におけるラインの端点処理のサブルーチンについて説
明する。図41はラインの端点処理(ステップS111
0の処理)を示すサブルーチンのフローチャートであ
る。まず、貼り付けるラインの一方の端点となる辺A’
B’の位置を求める方法から説明する。なお、貼り付け
るラインの他方の端点となる辺D’C’の位置を求める
方法も同様である。ステップS1200で座標決定用誤
差e1、ライン選択用誤差e2、現在ライン番号をすべ
て[0]に初期設定する。座標決定用誤差e1とは、端
点の位置を決めるとき又はラインの描画位置を決めると
きに用いる座標決定用誤差のことである。ライン選択用
誤差e2とは、端点に割り当てるラインを選択するとき
に用いるライン選択用誤差のことである。これにより、
最初は各誤差が[0]になる。
【0156】次いで、ステップS1202で処理を開始
する点(A’又はD’)の座標をCPU31の内部レジ
スタ31aにある現在座標というエリアに格納する。例
えば、貼り付けるラインの一方の端点となる辺A’B’
の位置を求める処理では、A’の座標を格納する。一
方、貼り付けるラインの他方の端点となる辺D’C’の
位置を求める処理では、D’の座標を格納する。CPU
31の内部レジスタ31aには図39に示すように、端
点バッファの他に、以下のような格納エリアがある。 座標決定用誤差e1のエリア 座標決定用誤差増分Δe1のエリア 現在座標のエリア ライン選択用誤差e2のエリア ライン選択誤差増分Δe2のエリア 現在ライン番号 また、ドット選択用の格納エリアとしては、以下のよう
なものがある。 ドット選択用誤差e3のエリア ドット選択用誤差増分Δe3のエリア 現在ドット番号のエリア
【0157】次いで、ステップS1204でY方向のピ
クセル数がX方向のピクセル数より多いか否かを判別す
る。いま、貼り付けるラインの一方の端点となる辺A’
B’の位置を求める場合の具体例は図31に示される。
図31(a)に示す変形前のラインの一方の端点となる
辺ABを示し、図31(b)は貼り付けるラインの一方
の端点となる辺A’B’の様子を示し、さらに図31
(c)は辺A’B’におけるX方向およびY方向のピク
セル数の変化を示している。この例に対応させて考える
と、辺A’B’はY方向に11ピクセル、X方向に4ピ
クセルに渡って描画されるので、ステップS1204の
判別結果はYESとなり、このケースではステップS1
206に進む。一方、逆のケースではNOに分岐して図
42に示すステップS1238に進む。また、この場
合、図31に示すケースでは点A’から点B’に向って
Y座標を1ずつ変えていったときにX座標の変化する位
置を求めると、そのとき変化した座標が辺A’B’の位
置となる。したがって、無条件に位置の決る始点(点
A’)を除く10個のドットを打つときには、X座標の
変化する位置としてX座標が変化する3箇所を求めるこ
とになる。
【0158】ステップS1206に進むと、座標決定用
誤差増分Δe1を(Xピクセル数−1)/(Yピクセル
数−1)に初期設定するとともに、ライン選択誤差増分
Δe2を(元ライン数−1)/(Yピクセル数−1)に
初期設定する。ステップS1200〜ステップS120
6の処理により必要な初期設定が完了する。次いで、ス
テップS1208で現在のライン番号と現在座標を端点
バッファ(図39参照)に格納する。次いで、ステップ
S1210で現在座標のY座標を変更する。次いで、ス
テップS1212で座標決定用誤差e1についての判別
を以下のようにして行う。すなわち、選択誤差(初期値
=0)eを決め、選択誤差eに誤差増分Δeを加える
(e=e+Δe)。Δeは(X方向のピクセル数−1)
/(Y方向のピクセル数−1)である。
【0159】なお、ここでは、座標決定用であるからe
をe1とし、ΔeをΔe1として処理をする。そうする
と、e1=e1+Δe1となる。この値が1/2より大
きくなったか否かを判別する。そして、誤差増分Δe1
を加えた結果e1がe1≧(1/2)であれば、ステッ
プS1214に進んで次に打つ点の座標(次の現在座標
に相当)のX座標を変更する。これは、選択誤差に誤差
増分を加え、その結果が1/2より大きいか小さいかに
よって処理を選択するもので、選択誤差が1/2以上の
ときに誤差を補正する。
【0160】このようにすると、点A’から点B’に向
ってY座標を1ずつ変えていったときに、少なくとも誤
差増分Δe1が1の半分より大きい場合に、次の座標を
変更するので、X座標の変化する位置が滑らかにつなが
ることになる。なお、この方法はいわゆるBresenhamの
アルゴリズムとして用いられるものである。次いで、ス
テップS1216で誤差補正を行い、e1=e1−1と
する。これは、選択誤差が1/2以上になって次の座標
を変更したので、1を減算することにより、再び次の現
在座標から誤差増分Δeを加えて同様の判別を始めるた
めである。その後、ステップS1218に進む。一方、
誤差増分Δe1を加えた結果e1がe1<(1/2)で
あれば、ステップS1214、ステップS1216をジ
ャンプしてステップS1218に進む。このときは、次
に打つ点のX座標は元のままにする。また、この場合は
選択誤差e1は補正しない。以上のステップS1210
〜ステップS1216を実行することにより、貼り付け
るラインの一方の端点となる辺A’B’の位置が決定さ
れる。
【0161】ここで、図31の場合(貼り付けるライン
の一方の端点となる辺A’B’の位置を決定する場合)
の具体例について説明する。まず、最初の端点A’は無
条件に決まる。この時点で、選択誤差eは[0]に初期
設定されている。また、端点A’から端点B’に対して
はY方向に11ピクセル、X方向に4ピクセルに渡って
描画されるので、誤差増分Δeは Δe=(4−1)/(11−1) =0.30である。次いで、選択誤差eはe=0に初期
設定されているからそのままとし、誤差増分Δeとして
Δe=0.30を加えると、e=0+0.30=0.3
0<(1/2)となる。したがって、このときは次に打
つ点のX座標は変更しない(図31(c)参照)。ま
た、選択誤差eは1/2より小さいので、選択誤差eの
補正は行わない。次いで、ここまでの選択誤差e=0.
30に誤差増分ΔeとしてΔe=0.30を加えると、
e=0.30+0.30=0.60≧(1/2)となる
ので、今度は次に打つ点のX座標を変更する(図31
(c)参照)。以上の処理を繰り返すことにより、点
、の位置でX座標の変更が行われ、最終的に図31
(c)に示すように、端点B’の位置が決定される。
【0162】一方、上記ステップS1204でY方向の
ピクセル数がX方向のピクセル数より小さいときは図4
2のステップS1238に進み、今度はY座標の方を変
更する処理を行う。すなわち、ステップS1238で座
標決定用誤差増分Δe1を(Yピクセル数−1)/(X
ピクセル数−1)に初期設定するとともに、ライン選択
誤差増分Δe2を(元ライン数−1)/(Xピクセル数
−1)に初期設定する。次いで、ステップS1240で
現在のライン番号と現在座標を端点バッファ(図39参
照)に格納する。次いで、ステップS1242で現在座
標のX座標を変更する。次いで、ステップS1244で
座標決定用誤差e1についての判別を以下のようにして
行う。すなわち、選択誤差(初期値=0)eを決め、選
択誤差eに誤差増分Δeを加える(e=e+Δe)。Δ
eは(Y方向のピクセル数−1)/(X方向のピクセル
数−1)である。なお、ここでは、同様に座標決定用で
あるからeをe1とし、ΔeをΔe1として処理をす
る。そうすると、e1=e1+Δe1となる。この値が
1/2より大きくなったか否かを判別する。そして、誤
差増分Δe1を加えた結果e1がe1≧(1/2)であ
れば、ステップS1246に進んで次に打つ点の座標
(次の現在座標に相当)のY座標を変更する。これは、
選択誤差に誤差増分を加え、その結果が1/2より大き
いか小さいかによって処理を選択するもので、選択誤差
が1/2以上のときに誤差を補正する。
【0163】このようにすると、点D’から点C’に向
ってX座標を1ずつ変えていったときに、少なくとも誤
差増分Δe1が1の半分より大きい場合に、次の座標を
変更するので、Y座標の変化する位置が滑らかにつなが
ることになる。次いで、ステップS1248で誤差補正
を行い、e1=e1−1とする。これは、選択誤差が1
/2以上になって次の現在座標のY座標を変更したの
で、1を減算することにより、再び次の現在座標から誤
差増分Δeを加えて同様の判別を始めるためである。そ
の後、ステップS1250に進む。一方、誤差増分Δe
1を加えた結果e1がe1<(1/2)であれば、ステ
ップS1246、ステップS1248をジャンプしてス
テップS1250に進む。このときは、次に打つ点のY
座標は元のままにする。また、この場合は選択誤差e1
は補正しない。以上のステップS1242〜ステップS
1248を実行することにより、貼り付けるラインの一
方の端点となる辺D’C’の位置が決定される。
【0164】ここで、図32の場合(貼り付けるライン
の他方の端点となる辺D’C’の位置を決定する場合)
の具体例について説明する。図32(a)は変形前のラ
インの他方の端点となる辺DCを示し、図32(b)は
貼り付けるラインの他方の端点となる辺D’C’の様子
を示し、さらに図32(c)は辺D’C’におけるX方
向およびY方向のピクセル数の変化を示している。この
例に対応させて考えると、辺D’C’はY方向に14ピ
クセル、X方向に5ピクセルに渡って描画されるので、
点D’から点C’に向ってY座標を1ずつ変えていった
ときにX座標の変化する位置を求めると、そのとき変化
した座標が辺D’C’の位置となる。したがって、無条
件に位置の決る始点(点D’)を除く13個のドットを
打つときには、X座標の変化する位置としてX座標が変
化する4箇所を求めることになる。
【0165】まず、最初の端点D’は無条件に決まる。
この時点で、選択誤差eは[0]に初期設定されてい
る。また、端点D’から端点C’に対してはY方向に1
4ピクセル、X方向に5ピクセルに渡って描画されるの
で、誤差増分Δeは Δe=(5−1)/(14−1) =0.30である。次いで、選択誤差eはe=0に初期
設定されているからそのままとし、誤差増分Δeとして
Δe=0.30を加えると、e=0+0.30=0.3
0<(1/2)となる。したがって、このときは次に打
つ点のX座標は変更しない(図32(c)参照)。ま
た、選択誤差eは1/2より小さいので、選択誤差eの
補正は行わない。次いで、ここまでの選択誤差e=0.
30に誤差増分ΔeとしてΔe=0.30を加えると、
e=0.30+0.30=0.60≧(1/2)となる
ので、今度は次に打つ点のX座標を変更する(図13
2c)参照)。以上の処理を繰り返すことにより、点
、、(12)(なお、10以降の○付き数字は表示が困
難につき、かっこ付きの半角数字で表す)の位置でX座
標の変更が行われ、最終的に図32(c)に示すよう
に、端点C’の位置が決定される。
【0166】さて、再び図41のフローチャートに戻
り、端点位置の決定が行われると、ステップS1218
に進む。ステップS1218〜ステップS1236およ
びステップS1250〜ステップS1266では、辺
A’B’、辺D’C’に分割された水平ラインのうち、
どのラインの端点を割り当てるかを求める処理を行う。
まず、図33(b)に示す辺A’B’のように図33
(a)に示す元となる辺ABよりも短い辺に、貼り付け
るラインの端点を割り当てる処理内容について説明す
る。元画像データの水平ライン数は12本、辺A’B’
に貼り付けることのできるライン数は11本なので、元
画像データの12本のラインのうち、2本のラインの端
点が辺A’B’上で重なる。重なるラインの選択の処理
は、次のようになる。
【0167】ステップS218で選択誤差(初期値=
0)eを決め、選択誤差eに誤差増分Δeを加える(e
=e+Δe)。Δeは(元画像のライン数−1)/(辺
A’B’のピクセル数−1)である。なお、ここでは、
ライン選択用であるからeをe2とし、ΔeをΔe2と
して処理をする。そうすると、e2=e2+Δe2とな
る。次いで、この値が1/2より大きくなったか否かを
ステップS220で判別する。そして、誤差増分Δe2
を加えた結果e2がe2≧(1/2)であれば、ステッ
プS224に進んで現在のライン番号を[1]だけイン
クリメントする(つまり、次のライン番号に進める)。
これは、選択誤差に誤差増分を加え、その結果が1/2
より大きいか小さいかによって処理を選択するもので、
選択誤差が1/2以上のときに誤差を補正する。現在の
ライン番号を1進めることにより、辺A’B’上の次の
点には次のラインの端点が割り当てられる。
【0168】このようにすると、点A’から点B’に向
ってX座標を1ずつ変えていったときに、少なくとも誤
差増分Δe2が1の半分より大きい場合に、次のライン
番号に変更するので、ライン端点の変化する位置が滑ら
かにつながることになる。また、ステップS1220で
e2が1/2未満のときはステップS1236にジャン
プする。ステップS1236ではすべての端点について
処理したか否かを判別し、すべての端点について処理が
終了していなければ、ステップS1208に戻って同様
の処理を繰り返す。したがって、誤差増分Δe2が1の
半分より大きくなった時点でステップS1236へジャ
ンプせず、ステップS1224の方に進むことになる。
【0169】ステップS1224を経ると、続くステッ
プS1224で誤差補正を行い、e2=e2−1とす
る。これは、選択誤差が1/2以上になって次のライン
番号に変更したので、1を減算することにより、再び次
のライン番号から誤差増分Δeを加えて同様の判別を始
めるためである。次いで、ステップS1228で再び選
択誤差e2が1/2以上であるか否かを判別する。これ
は、誤差補正を行った結果について、再度選択誤差e2
の大ささを判断するものである。そして、誤差補正を行
った結果、選択誤差e2が依然として1/2以上であれ
ば、ステップS1230に進み、現在のライン番号と現
在座標をCPU31の内部レジスタ31a内の端点バッ
ファに格納する。次いで、ステップS1232でライン
番号を[1]だけインクリメントする(つまり、次のラ
イン番号に進める)。これにより、辺A’B’上の同じ
点に、次のラインの端点も割り当てられる。そして、選
択誤差e2が1/2未満になるまで、同じ点に次のライ
ンの端点が順次割り当てられていく。
【0170】次いで、ステップS1234で誤差補正を
行い、e2=e2−1とする。これは、上記同様に選択
誤差が1/2以上になって次のライン番号に変更したの
で、1を減算することにより、再び次のライン番号から
誤差増分Δeを加えて同様の判別を始めるためである。
その後、ステップS1228に戻って同様の処理を繰り
返す。したがって、誤差を補正した結果(選択誤差)e
2が未だ1/2より大きければ、ライン番号を更に1進
めて辺A’B’上の同じ点に、次のラインの端点が割り
当てられ、選択誤差e2が1/2未満になるまで、同じ
点に次のラインの端点が割り当てられることになる。
【0171】一方、ステップS1228で誤差増分Δe
2を加えた結果e2がe2<(1/2)であれば、ステ
ップS1236にジャンプする。このときは、次のライ
ン番号に変更されず、ライン番号は元のままである。ま
た、この場合は選択誤差e2は補正しない。ステップS
1236ではすべての端点について処理したか否かを判
別する。すべての端点について処理が終了していなけれ
ば、ステップS1208に戻って処理を繰り返す。これ
により、点A’から点B’に向ってX座標を1ずつ変え
ていったときに、誤差増分Δe2の大きさに応じて上記
のような処理が繰り返される。誤差増分Δe2が1/2
より大きい場合に、次のライン番号に変更されていく。
以上のステップS1218〜ステップS1236を実行
することにより、辺A’B’のように元となる辺ABよ
りも短い辺に、貼り付けるラインの端点を割り当てる場
合の各ライン端点の位置が決定される。
【0172】ここで、図33の場合(辺A’B’のよう
に元となる辺ABよりも短い辺に、ラインの一方の端点
を割り当てる場合)の具体例について説明する。図33
(a)は変形前のラインの一方の端点となる辺ABを示
し、図33(b)は貼り付けるラインの一方の端点とな
る辺A’B’の様子を示し、さらに図33(c)は辺
A’B’におけるX方向およびY方向のピクセル数の変
化を示している。まず、ライン0の端点が頂点A’上に
決まる。この時点でライン番号は0、選択誤差eは
[0]に初期設定されている。また、誤差増分Δeは Δe=(12−1)/(11−1) =1.10である。次いで、選択誤差eはe=0に初期
設定されているからそのまとし、誤差増分ΔeとしてΔ
e=1.10を加えると、e=0+1.10=1.10
≧(1/2)となる。これにより、ライン番号を1進め
る(ライン1になる:図33(c)参照)。したがっ
て、辺A’B’上の点にはライン1の端点が割り当て
られる(図33(b)参照)。このとき、選択誤差eを
次のように補正する。 e=1.10−1=0.10<1/2
【0173】ここまでの選択誤差e=0.10に、再び
誤差増分Δe=1.10を加えると、e=0.10+
1.10=1.20≧(1/2)となる。これにより、
ライン番号を1進める(今度はライン2になる:図33
(c)参照)。したがって、辺A’B’上の点にはラ
イン2の端点が割り当てられる(図33(b)参照)。
このとき、選択誤差eを次のように補正する。 e=1.20−1=0.20<1/2 以下、同様の処理を行い、辺A’B’上の点にはライ
ン3の端点が、点にはライン4の端点が、点にはラ
イン5の端点がそれぞれ割り当てられる(図33(b)
参照)。このとき、ライン5を割り当てて選択誤差eを
補正した時点で選択誤差eは0.50になる。選択誤差
eを補正した時点で未だe≧1/2なので、ライン番号
を更に1進めて(ライン6になる)、点にライン6の
端点も割り当てる。次いで、さらに選択誤差eを以下の
ように補正する。 e=0.50−1=−0.50<1/2 以上の処理を繰り返すことにより、辺A’B’に分割さ
れた元の水平ライン内のどのラインの端点を割り当てる
かが決まる。
【0174】さて、再び図42のフローチャートに戻っ
て説明する。上述の説明は辺A’B’のように元となる
辺ABよりも短い辺に、貼り付けるラインの端点を割り
当てる処理内容であったが、今度は、図34(b)に示
す辺D’C’のように図34(a)に示す元となる辺D
Cよりも長い辺に、貼り付けるラインの端点を割り当て
る処理内容について説明する。この場合には図42に示
すステップS1250以降の処理が実行される。これ
は、先のステップS1204の判別結果がNOである場
合に相当し、この判別結果がNOということは元となる
辺DCよりも長い辺D’C’の処理に進むケースであ
る。ステップS1204の判別結果がNOであるときは
図42のステップS1238に分岐し、端点の位置決定
を行った後、ステップS1250以降の各ステップを実
行する。まず、元画像データの水平ライン数は12本、
辺D’C’に貼り付けることのできるライン数は14本
なので、元画像データの12本のラインのうち、2本の
ラインの端点が辺D’C’上で2回貼り付けられること
になる。貼り付けられるラインの選択の処理は、次のよ
うになる。
【0175】ステップS1250で選択誤差(初期値=
0)eを決め、選択誤差eに誤差増分Δeを加える(e
=e+Δe)。Δeは(元画像のライン数−1)/(辺
D’C’のピクセル数−1)である。なお、ここでは、
ライン選択用であるからeをe2とし、ΔeをΔe2と
して処理をする。そうすると、e2=e2+Δe2とな
る。次いで、この値が1/2より大きくなったか否かを
ステップS1252で判別する。そして、誤差増分Δe
2を加えた結果e2がe2≧(1/2)であれば、ステ
ップS1254に進んで現在のライン番号を[1]だけ
インクリメントする(つまり、次のライン番号に進め
る)。これは、選択誤差に誤差増分を加え、その結果が
1/2より大きいか小さいかによって処理を選択するも
ので、選択誤差が1/2以上のときに誤差を補正する。
現在のライン番号を1進めることにより、辺D’C’上
の次の点には次のラインの端点が割り当てられる。
【0176】このようにすると、点D’から点C’に向
ってX座標を1ずつ変えていったときに、少なくとも誤
差増分Δe2が1の半分より大きい場合に、次のライン
番号に変更するので、ライン端点の変化する位置が滑ら
かにつながることになる。また、ステップS252でe
2が1/2未満のときはステップS266にジャンプす
る。ステップS1266ではすべての端点について処理
したか否かを判別し、すべての端点について処理が終了
していなければ、ステップS1240に戻って同様の処
理を繰り返す。したがって、誤差増分Δe2が1の半分
より大きくなった時点でステップS1266へジャンプ
せず、ステップS1254の方に進むことになる。
【0177】ステップS1254を経ると、続くステッ
プS1256で誤差補正を行い、e2=e2−1とす
る。これは、選択誤差が1/2以上になって次のライン
番号に変更したので、1を減算することにより、再び次
のライン番号から誤差増分Δeを加えて同様の判別を始
めるためである。次いで、ステップS1258で再び選
択誤差e2が1/2以上であるか否かを判別する。これ
は、誤差補正を行った結果について、再度選択誤差e2
の大きさを判断するものである。そして、誤差補正を行
った結果、選択誤差e2が依然として1/2以上であれ
ば、ステップS1260に進み、現在のライン番号と現
在座標をCPU31の内部レジスタ31a内の端点バッ
ファに格納する。次いで、ステップS1262でライン
番号を[1]だけインクリメントする(つまり、次のラ
イン番号に進める)。これにより、辺D’C’上の同じ
点に、次のラインの端点も割り当てられる。そして、選
択誤差e2が1/2未満になるまで、同じ点に次のライ
ンの端点が順次割り当てられていく。
【0178】次いで、ステップS1264で誤差補正を
行い、e2=e2−1とする。これは、上記同様に選択
誤差が1/2以上になって次のライン番号に変更したの
で、1を減算することにより、再び次のライン番号から
誤差増分Δeを加えて同様の判別を始めるためである。
その後、再びステップS1258に戻って同様の処理を
繰り返す。したがって、誤差を補正した結果(選択誤
差)e2が未だ1/2より大きければ、ライン番号を更
に1進めて辺D’C’上の同じ点に、次のラインの端点
が割り当てられることになる。そして、選択誤差e2が
1/2未満になるまで、同じ点に次のラインの端点が割
り当てられていく。
【0179】一方、ステップS258で誤差増分Δe2
を加えた結果e2がe2<(1/2)であれば、ステッ
プS1266にジャンプする。このときは、次のライン
番号に変更されず、ライン番号は元のままである。ま
た、この場合は選択誤差e2は補正しない。ステップS
1266ではすべての端点について処理したか否かを判
別する。すべての端点について処理が終了していなけれ
ば、ステップS1240に戻って処理を繰り返す。これ
により、点D’から点C’に向ってX座標を1ずつ変え
ていったときに、誤差増分Δe2の大きさに応じて上記
のような処理が繰り返される。誤差増分Δe2が1/2
より大きい場合に、次のライン番号に変更されていく。
以上のステップS1250〜ステップS1266を実行
することにより、辺D’C’のように元となる辺DCよ
りも長い辺に、貼り付けるラインの端点を割り当てる場
合の各ライン端点の位置が決定される。
【0180】ここで、図34の場合(辺D’C’のよう
に元となる辺ABよりも長い辺に、ラインの一方の端点
を割り当てる場合)の具体例について説明する。図34
(a)は変形前のラインの一方の端点となる辺DCを示
し、図34(b)は貼り付けるラインの一方の端点とな
る辺D’C’の様子を示し、さらに図34(c)は辺
D’C’におけるX方向およびY方向のピクセル数の変
化を示している。まず、ライン0の端点が頂点てD’上
に決まる。この時点でライン番号は0、選択誤差eは
[0]に初期設定されている。また、誤差増分Δeは Δe=(12−1)/(14−1) =0.84である。次いで、選択誤差eはe=0に初期
設定されているからそのままとし、誤差増分Δeとして
Δe=0.84を加えると、e=0+0.84=0.8
4≧(1/2)となる。これにより、ライン番号を1進
める(ライン1になる:図34(c)参照)。したがっ
て、辺D’C’上の点にはライン1の端点が割り当て
られる(図34(b)参照)。このとき、選択誤差eを
次のように補正する。 e=0.84−1=−0.16<1/2
【0181】同様に、辺D’C’上の点にはライン2
の端点が、点にはライン3の端点が割り当てられる
(図34(b)参照)。ライン3を割り当てて選択誤差
eを補正して時点で、選択誤差eは−0.48になって
いる。ここまでの選択誤差e=−0.48に再び誤差増
分Δe=0.84を加えると、e=−0.48+0.8
4=0.36<(1/2)になるので、ライン3を点
にもう一度貼り付ける(図34(c)参照)。このと
き、選択誤差eは補正しない。以上の処理を繰り返すこ
とにより、辺D’C’に分割された元の水平ライン内の
どのラインの端点を割り当てるかが決まる。ライン端点
処理が終わった時点における端点バッファへの格納デー
タは図45に示すようになる。図45では、辺A’B’
上のライン0〜ライン11の12個の端点位置が座標に
よって端点バッファに記憶される。また、辺D’C’上
のライン0〜ライン11(そのうちライン3とライン8
は2つある)の14個の端点位置が座標によって端点バ
ッファに記憶される。
【0182】ライン描画処理のサブルーチン さて、その後はこのようにして求めた辺A’B’上に一
方のラインの端点を持ち、辺D’C’上に他方の端点を
持つような複数のラインに元画像データ(矩形ABC
D)の対応するラインを順番に貼り付けていけば画像変
形が行える。ただし、このとき転送先と転送元ではライ
ンの長さ(ピクセル数)が異なるので、ライン毎に拡大
あるいは縮小をしながら貼り付けていくことになる。そ
こで、続いて前述の図28に示したステップS1108
のラインの描画処理のサブルーチンについて説明する。
図43はラインの描画処理を示すサブルーチンのフロー
チャートである。まず、貼り付けるラインの位置を求め
る処理から説明する。具体例としては、後にライン0の
貼り付け位置を求める方法を説明をする。他のラインの
貼り付け位置についても同様である。まず、ステップS
1300で座標決定用誤差e1、ドット選択用誤差e
3、現在ドット番号をすべて[0]に初期設定する。座
標決定用誤差e1とは、ここではラインの描画位置を決
めるときに用いる座標決定用誤差のことである。ドット
選択用誤差e3とは、ラインに割り当てるドットを選択
するときに用いるドット選択用誤差のことである。これ
により、最初は各誤差が[0]になる。
【0183】次いで、ステップS1302で辺A’B’
上の端点の座標をCPU31の内部レジスタ31aにあ
る現在座標というエリアに格納する(図39参照)。な
お、ドット選択処理の過程で使用される関連の格納エリ
アとしては、ドット選択用誤差e3のエリア、ドット選
択用誤差増分Δe3のエリア、現在ドット番号のエリア
が用いられる。次いで、ステップS1304でY方向の
ピクセル数がX方向のピクセル数より多いか否かを判別
する。いま、ライン0を貼り付けるため各ドットの位置
を求める場合の具体例は図35に示される。図35
(a)は変形前のラインADを示し、図35(b)は変
形後のライン辺A’D’の様子を示し、さらに図35
(c)は辺A’D’におけるX方向およびY方向のピク
セル数の変化を示している。この例に対応させて考える
と、辺A’D’はY方向に10ピクセル、X方向に2ピ
クセルに渡って描画されるので、ステップS1304の
判別結果はYESとなり、このケースではステップS1
306に進む。一方、逆のケースではNOに分岐して図
44に示すステップS1338に進む。また、この場
合、図35に示すケースでは点A’から点D’に向って
X座標を1ずつ変えていったときにY座標の変化する位
置を求めると、そのとき変化した座標がラインA’D’
を貼り付けする位置となる。したがって、無条件に位置
の決る始点(点A’)を除く9個のドットを打つときに
は、X座標の変化する位置としてX座標が変化する1箇
所を求めることになる。
【0184】ステップS1306に進むと、座標決定用
誤差増分Δe1を(Xピクセル数−1)/(Yピクセル
数−1)に初期設定するとともに、ドット選択誤差増分
Δe3を(転送元ドット数−1)/(転送先ドット数−
1)に初期設定する。ステップS1300〜ステップS
1306の処理により必要な初期設定が完了する。次い
で、ステップS1308で現在座標に描画されていなけ
れば、現在ドット番号のドットを描画する。これによ
り、該当するラインの最初の点がドットで描画され
る。次いで、ステップS1310で現在座標のY座標を
変更する。次いで、ステップS1312で座標決定用誤
差e1についての判別を以下のようにして行う。すなわ
ち、選択誤差(初期値=0)eを決め、選択誤差eに誤
差増分Δeを加える(e=e+Δe)。Δeは(Y方向
のピクセル数−1)/(X方向のピクセル数−1)であ
る。なお、ここでは、座標決定用であるからeをe1と
し、ΔeをΔe1として処理をする。そうすると、e1
=e1+Δe1となる。この値が1/2より大きくなっ
たか否かを判別する。そして、誤差増分Δe1を加えた
結果e1がe1≧(1/2)であれば、ステップS13
14に進んで次に打つ点の座標(次の現在座標に相当)
のX座標を変更する。これは、選択誤差に誤差増分を加
え、その結果が1/2より大きいか小さいかによって処
理を選択するもので、選択誤差が1/2以上のときに誤
差を補正する。
【0185】このようにすると、点A’から点D’に向
ってX座標を1ずつ変えていったときに、少なくとも誤
差増分Δe1が1の半分より大きい場合に、次の座標を
変更するので、Y座標の変化する位置が滑らかにつなが
ることになる。次いで、ステップS1316で誤差補正
を行い、e1=e1−1とする。これは、選択誤差が1
/2以上になって次の座標を変更したので、1を減算す
ることにより、再び次の現在座標から誤差増分Δeを加
えて同様の判別を始めるためである。その後、ステップ
S1318に進む。また、誤差増分Δe1を加えた結果
e1がe1<(1/2)であれば、ステップS131
4、ステップS1316をジャンプしてステップS13
18に進む。このときは、次に打つ点のX座標は元のま
まにする。また、この場合は選択誤差e1は補正しな
い。以上のステップS1310〜ステップS1316を
実行することにより、Y方向のピクセル数がX方向のピ
クセル数より多い場合における該当するラインの貼り付
け位置が決定される。
【0186】一方、上記ステップS1304でY方向の
ピクセル数がX方向のピクセル数より小さいときは図4
4のステップS1328に進み、今度はX座標の方を変
更する処理を行う。すなわち、ステップS1328で座
標決定用誤差増分Δe1を(Yピクセル数−1)/(X
ピクセル数−1)に初期設定するとともに、ドット選択
誤差増分Δe3を(転送元ドット数−1)/(転送先ド
ット数−1)に初期設定する。次いで、ステップS13
30で現在座標に描画されていなければ、現在ドット番
号のドットを描画する。これにより、該当するラインの
最初の点がドットで描画される。次いで、ステップS
1332で現在座標のX座標を変更する。次いで、ステ
ップS1334で座標決定用誤差e1についての判別を
以下のようにして行う。
【0187】すなわち、選択誤差(初期値=0)eを決
め、選択誤差eに誤差増分Δeを加える(e=e+Δ
e)。Δeは(Y方向のピクセル数−1)/(X方向の
ピクセル数−1)である。なお、ここでは、座標決定用
であるからeをe1とし、ΔeをΔe1として処理をす
る。そうすると、e1=e1+Δe1となる。この値が
1/2より大きくなったか否かを判別する。そして、誤
差増分Δe1を加えた結果e1がe1≧(1/2)であ
れば、ステップS1336に進んで次に打つ点の座標
(次の現在座標に相当)のY座標を変更する。これは、
選択誤差に誤差増分を加え、その結果が1/2より大き
いか小さいかによって処理を選択するもので、選択誤差
が1/2以上のときに誤差を補正する。
【0188】このようにすると、点A’から点D’に向
ってX座標を1ずつ変えていったときに、少なくとも誤
差増分Δe1が1の半分より大きい場合に、次の座標を
変更するので、Y座標の変化する位置が滑らかにつなが
ることになる。次いで、ステップS1340で誤差補正
を行い、e1=e1−1とする。これは、選択誤差が1
/2以上になって次の座標を変更したので、1を減算す
ることにより、再び次の現在座標から誤差増分Δeを加
えて同様の判別を始めるためである。その後、ステップ
S1342に進む。また、誤差増分Δe1を加えた結果
e1がe1<(1/2)であれば、ステップS133
8、ステップS1340をジャンプしてステップS13
42に進む。このときは、次に打つ点のX座標は元のま
まにする。また、この場合は選択誤差e1は補正しな
い。以上のステップS1332〜ステップS1340を
実行することにより、Y方向のピクセル数がX方向のピ
クセル数より小さい場合における該当するラインの貼り
付け位置が決定される。
【0189】なお、上記処理は前述した図41に示すス
テップS1210〜ステップS1216と同様の処理内
容であるが、図41のルーチンに比べてXとYが逆にな
っている部分がある。これは、X方向とY方向のピクセ
ル数の多い方を基準として考えているからである。図4
1のルーチンではピクセル数の多いY座標を基準として
考え、Y座標を1つずつ変えていったときに、X座標が
どう変化するかを決定したのに対して、図43のルーチ
ンではピクセル数の多いX座標を基準として考え、X座
標を1つずつ変えていったときに、Y座標がどう変化す
るかを決定している。他のラインの貼り付け位置につい
ても、同様の方法で求める処理が行われる。
【0190】以上で、各ラインの貼り付け位置が求まっ
たので、次に、元となる水平ドットラインのドット内の
うち、どのドットを割り当てる(つまり、ドットを選択
する)かを求める処理内容を説明する。まず、ドット選
択の処理として示されるステップS1318以降の処理
で、転送先ラインのピクセル数が転送元ラインのピクセ
ル数より少ないとき、つまりラインを縮小する方法を説
明する。この方法は、ドット選択の処理であるステップ
S1318〜ステップS1326で示される。転送元ラ
インの最初のドット(ドット0)を無条件に選択するも
のとすると、その他のドットの選択の方法は以下のよう
になる。すなわち、まずステップS1318で選択誤差
(初期値=0)eを決め、選択誤差eに誤差増分Δeを
加える(e=e+Δe)。Δeは(転送元のドット数−
1)/(転送先のドット数−1)である。なお、ここで
は、ドット選択用であるからeをe3とし、ΔeをΔe
3として処理をする。そうすると、e3=e3+Δe3
となる。
【0191】次いで、この値が1/2より大きくなった
か否かをステップS1320で判別する。そして、誤差
増分Δe3を加えた結果e3がe3≧(1/2)であれ
ば、ステップS1322に進んで現在ドット番号(転送
元ラインのドット番号)を[1]だけインクリメントす
る(つまり、次のドット番号に進める)。これは、選択
誤差に誤差増分を加え、その結果が1/2より大きいか
小さいかによって処理を選択するもので、選択誤差が1
/2以上のときに誤差を補正する。転送元ラインのドッ
ト番号を1進めることにより、辺AD上で次に選択すべ
き転送元ラインのドット番号が割り当てられる。
【0192】このようにすると、点Aから点Dに向って
X座標を1ずつ変えていったときに、少なくとも誤差増
分Δe3が1の半分より大きい場合に、次のドット番号
に変更するので、ドットの変化する位置が滑らかにつな
がることになる。次いで、ステップS1324で誤差補
正を行い、e3=e3−1とする。これは、選択誤差が
1/2以上になって次のドット番号を変更したので、1
を減算することにより、再び次の現在ドット番号から誤
差増分Δeを加えて同様の判別を始めるためである。そ
の後、ステップS1344に戻ってステップS1344
〜ステップS1348のループを繰り返す。そして、ス
テップS1320でe3が1/2未満になると、ステッ
プS1350に分岐する。
【0193】一方、ステップS1320でe3が当初か
ら1/2未満のときはステップS1326にジャンプす
る。ステップS1326ではすべてのドットについて処
理したか否かを判別し、すべてのドットについて処理が
終了していなければ、ステップS1330に戻って同様
の処理を繰り返す。したがって、誤差増分Δe3が1の
半分より大きくなった時点ではステップS1350へジ
ャンプせず、ステップS1346の方へ進むことにな
る。このように、誤差増分Δe3を加えた結果(選択誤
差)e3がe3<(1/2)であれば、転送先ラインの
次のドットには1つ前のドットと同じデータが再び転送
される。このとき、水平ドット番号と選択誤差e3の変
更は行われない。
【0194】ここで、ドット選択の具体例について図3
7を参照して説明する。図37(a)は変形前の転送元
ラインのドットの様子を示し、図37(b)は変形後の
転送先ラインのドットの様子を示し、さらに図37
(c)は転送ラインにおけるX方向およびY方向のピク
セル数の変化を示している。この例は、転送先ラインの
ピクセル数が転送元ラインのピクセル数より多いとき、
つまりラインを拡大する処理に相当するものである。こ
の例に対応させて考えると、転送元ラインのドット数は
16個、転送先ラインのドット数は17個なので、転送
先の17個のドットのうち1個は1つ前のドットと同じ
データを転送することになる。転送元ラインの最初のド
ット(ドット0)を無条件に転送するものとすると、そ
の他のドットの転送の処理は次のようにして行われる。
【0195】まず、最初にドット0を転送する。この時
点で、選択誤差eは[0]に初期設定され、ドット番号
は0になっている。また、転送元ラインのドット数は1
6個、転送先ラインのドット数は17個であるから、誤
差増分Δeは Δe=(16−1)/(17−1) =0.93である。次いで、選択誤差eはe=0に初期
設定されているからそのままとし、誤差増分Δeとして
Δe=0.93を加えると、e=0+0.93=0.9
3≧(1/2)となる。したがって、このときはドット
番号を1進める(ドット1になる)。同時に、選択誤差
eを以下のように補正する。 e=0.93−1=−0.07<(1/2) この時点で選択誤差eが1/2より小さくなるので、点
にはドット1が転送される(図37(b)、図37
(c)参照)。
【0196】次いで、同様にここまでの選択誤差e=−
0.07に誤差増分ΔeとしてΔe=0.93を加える
と、e=−0.07+0.93=0.86≧(1/2)
になるので、ドット番号を1進める(ドット2になる)
とともに、選択誤差eを以下のように補正する。 e=0.86−1=−0.14<(1/2) この時点で選択誤差eが1/2より小さくなり、点に
表示すべきドットとして、ドット2が転送される(図3
7(b)、図37(c)参照)。
【0197】以後、同様の処理を行うと、点にはドッ
ト3が、点にはドット4が、点にはドット5が、点
にはドット6が、点にはドット7がそれぞれ割り当
てられる。ドット7を割り当てた時点で選択誤差eは−
0.49になる。ここまでの選択誤差e=−0.49に
誤差増分Δe=0.93を加えると、e=−0.49+
0.93=0.44<(1/2)になるので、今度はド
ット番号は7のままで、選択誤差eも変更しない。した
がって、点にはドット7が再び転送される(図37
(b)、図37(c)参照)。以上の処理を繰り返すこ
とにより、転送先ラインの16個のドットから1個のド
ット(ドット7)が2回転送されて、転送先ラインの1
7個のドットが決定される。このようにして、転送先ラ
インのピクセル数が転送元ラインのピクセル数より多い
場合に、ラインを拡大する処理が行われる。
【0198】上述した各プログラムを実行することによ
り、変形前の画像データのラインを変形後の画像データ
として貼り付ける処理が行われるが、このときラインの
貼り付けは辺A’B’と辺D’C’のうち、長い方の辺
が有するピクセル数分だけ行われる。例えば、図29の
例では辺A’B’と辺D’C’の各ピクセル数を比較す
ると、辺A’B’のピクセル数が11、辺D’C’のピ
クセル数が14であるから、辺D’C’のピクセル数分
(=14)だけ行われる。具体的には、図29(b)に
示すように辺D’C’のピクセル数に対応して、ライン
0、ライン0、ライン1、ライン2、ライン3、ライン
3’、ライン4、ライン5、ライン6、ライン7、ライ
ン8、ライン8’、ライン9、ライン10、ライン11
の14回ラインの貼り付けるが行われる。そして、各ラ
インを貼り付けた最終的な状態は図29(b)のように
示される。なお、図29(a)は変形前の画像データの
ラインである。なお、図30(a)、(b)に示すよう
に貼り付けた2つのラインが重なる部分が生じるが、本
実施例では先に書かれたものを優先するようにしてい
る。また、この他に、後に書かれたものを優先する方
法、あるいは重なった部分では2つのドットデータの色
コードを合成する毎に、その値を加えて1/2する等の
処理方法もある。ドットデータの色コードを合成する場
合には、例えばR(赤成分)、G(緑成分)、B(青成
分)というように色コードを分ける。
【0199】なお、上記各実施例ではビット配列形式の
画像データを有する変形対象を小矩形に分割し、任意な
四角形に変形しているが、これに限らず、例えば変形対
象を複数の小六角形に分割し、各六角形を例えば所定の
変形処理手順に従って異なる小六角形にそれぞれ変形す
ることにより、変形後の画像データを作成するようにし
てもよい。また、ビット配列形式の画像データを有する
変形対象を分割する形状は上記の2種類に限るものでは
なく、本発明の目的の範囲内が各種の変形が可能であ
る。さらに、本発明の適用はアニメーション、ゲーム等
のキャラクター又は背景データ等に限るものではなく、
他の分野、他の画像データにも適用できる。
【0200】
【発明の効果】本発明によれば、変形対象を複数の小多
角形に分割し、各小多角形を所定の変形処理に従って異
なる小多角形にそれぞれ変形し、このとき小多角形の変
形処理では、変形対象の外枠上にある任意の小多角形の
頂点を少なくとも変形後に再び外枠を構成するような任
意の位置に移動したとき、変形対象全体が滑らかに変形
されるように他の小多角形の頂点を移動させ、移動した
他の小多角形の頂点を任意の小多角形の移動後の頂点に
基づいて算出し、この算出した頂点に対応して各小多角
形を変形し、さらに変形前の小多角形に含まれるビット
配列形式の画像データの配列を、各小多角形毎に、所定
のデータ変換処理に従って変形後の小多角形のデータに
対応するように順次変更して変更後の全体画像を作成し
ているので、以下の効果を得ることができる。 変形対象の有する画像データの配列は、各小多角形毎
に変更処理が行われるので、従来のように全く異なる全
体の画像データを予め持つ必要がなく、少ないメモリ容
量で、ビット配列形式の画像を自由に変形することがで
きる。 変形対象を複数の小多角形に分割し、各小多角形毎に
変形処理が行われるので、変形に自由度があり、予めメ
モリに多くのデータを持たなくても、画像を滑らかに変
形することができる。 特に、変形対象の外枠上にある任意の小多角形の頂点
を移動させる変形法を使用することにより、変形後のす
べての小多角形の頂点の位置データ(例えば、座標)を
持っておく必要がなく、少ない変形データで滑らかな画
像変形を行わせることができる。 さらに、この変形法を用いると、変形対象の外枠の形
を変えることができ、、画像の外形を変えることが可能
になる。
【0201】また、他の請求項記載の発明によれば、小
多角形の変形処理において、変形対象の外枠を構成する
何れかの辺上にある複数個の小多角形の頂点を任意の位
置にそれぞれ移動したときであっても、他の小多角形の
頂点を複数個の小多角形の移動後の頂点に基づいて算出
し、この算出した頂点に対応して各小多角形を変形して
いるので、同様に変形後のすべての小多角形の頂点の位
置データ(例えば、座標)を持っておく必要がなく、少
ない変形データで滑らかな画像変形を行わせることがで
きる。さらに他の請求項記載の発明によれば、小多角形
の変形処理において、変形対象の外枠を構成する向い合
う辺上にある複数個の小多角形の頂点を任意の位置にそ
れぞれ移動したときであっても、他の小多角形の頂点を
複数個の小多角形の移動後の頂点に基づいて算出し、こ
の算出した頂点に対応して各小多角形を変形しているの
で、同様に変形後のすべての小多角形の頂点の位置デー
タ(例えば、座標)を持っておく必要がなく、少ない変
形データで滑らかな画像変形を行わせることができる。
例えば、移動する複数個の小多角形の頂点を例えば変形
対象の上側および下側の辺上にとると、変形対象の画像
を主として上下方向に変形する場合に有効となる。ま
た、移動する複数個の小多角形の頂点を、例えば変形対
象の左側および右側の辺上にとると、変形対象の画像を
主として左右方向に変形する場合に有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多角形分割変形方法の原理を説明
する図である。
【図2】本発明による多角形分割変形方法の小矩形から
任意の四角形への変形例を示す図である。
【図3】本発明に係る画像変形装置の第1実施例の構成
図である。
【図4】同実施例の変形対象となる画像データを多数の
小矩形に分割する例を示す図である。
【図5】同実施例のCPUの内部レジスタへのデータの
格納例を示す図である。
【図6】同実施例の画像変形処理のメインプログラムを
示すフローチャートである。
【図7】同実施例の小矩形変形処理のサブルーチンを示
すフローチャートである。
【図8】同実施例のライン貼り付け法を説明する図であ
る。
【図9】同実施例の変形対象の変形処理を説明する図で
ある。
【図10】同実施例のデータの格納例を示す図である。
【図11】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図12】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図13】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図14】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2実施例の変形対象の変形処理を
説明する図である。
【図16】同実施例のデータの格納例を示す図である。
【図17】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図18】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図19】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図20】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図21】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図22】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図23】本発明の第3実施例の変形対象の変形処理を
説明する図である。
【図24】同実施例のデータの格納例を示す図である。
【図25】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図26】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図27】同実施例の格子点座標算出処理のルーチンを
示すフローチャートである。
【図28】上記実施例のライン貼り付け処理のサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図29】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図30】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図31】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図32】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図33】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図34】上記画像データの変形例を示す図である。
【図35】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図36】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図37】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図38】上記実施例の画像データの変形例を示す図で
ある。
【図39】上記実施例のCPUの内部レジスタへのデー
タの格納例を示す図である。
【図40】上記実施例のライン描画の一例を説明する図
である。
【図41】上記実施例のライン端点処理のサブルーチン
の一部を示すフローチャートである。
【図42】上記実施例のライン端点処理のサブルーチン
の一部を示すフローチャートである。
【図43】上記ライン描画処理のサブルーチンの一部を
示すフローチャートである。
【図44】上記実施例のライン描画処理のサブルーチン
の一部を示すフローチャートである。
【図45】上記実施例の端点バッファへのデータの格納
例を示す図である。
【符号の説明】
31 CPU(分割手段、変形手段、画像データ作成手
段、座標変換手段、データ変換手段、画像変形制御手
段) 32 入力操作子(変形態様指定手段) 33 記憶装置(記憶手段) 34 VDP 35 VRAM 36 TVディスプレイ(表示手段) 41 ビット配列形式の画像データ 42 変形前の格子点座標 43、44 変形後の格子点座標 51 第1の変形スイッチ 52 第2の変形スイッチ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/262 G09G 5/36 520D (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 3/00 100 G06T 3/00 200 H04N 5/262

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビット配列形式の画像データを有する変
    形対象を、複数の小多角形に分割し、 この各小多角形を所定の変形処理に従って異なる小多角
    形に変形し、 変形前の小多角形に含まれるビット配列形式の画像デー
    タの配列を、各小多角形毎に、所定のデータ変換処理に
    従って、変形後の小多角形のデータに対応するように順
    次変更して変更後の全体画像データを作成するととも
    に、 前記小多角形の変形処理では、変形対象の外枠上にある
    任意の小多角形の頂点を、少なくとも変形後に再び外枠
    を構成するような任意の位置に移動したとき、前記任意
    の小多角形の移動に応じて他の小多角形の頂点を移動さ
    せ、移動した他の小多角形の頂点を前記任意の小多角形
    の移動後の頂点に基づいて算出し、この算出した頂点に
    対応して各小多角形を変形することを特徴とする画像変
    形方法。
  2. 【請求項2】 前記小多角形の変形処理では、変形対象
    の外枠を構成する何れかの辺上にある複数個の小多角形
    の頂点を、少なくとも変形後に再び外枠を構成するよう
    な任意の位置にそれぞれ移動したとき、前記任意の小多
    角形の移動に応じて他の小多角形の頂点を移動させ、移
    動した他の小多角形の頂点を前記複数個の小多角形の移
    動後の頂点に基づいて算出し、この算出した頂点に対応
    して各小多角形を変形することを特徴とする請求項1記
    載の画像変形方法。
  3. 【請求項3】 前記小多角形の変形処理では、変形対象
    の外枠を構成する向い合う辺上にある複数個の小多角形
    の頂点を、少なくとも変形後に再び外枠を構成するよう
    な任意の位置にそれぞれ移動したとき、前記任意の小多
    角形の移動に応じて他の小多角形の頂点を移動させ、移
    動した他の小多角形の頂点を前記複数個の小多角形の移
    動後の頂点の座標に基づいて算出し、この算出した座標
    に対応して各小多角形を変形することを特徴とする請求
    項1記載の画像変形方法。
  4. 【請求項4】 前記所定の変形処理は、座標変換処理で
    あり、 この座標変換処理では、分割された各小多角形の頂点の
    座標を求め、次いで、変形後の各小多角形の頂点の座標
    を算出し、この算出した座標に基づいて変形後の異なる
    小多角形の形状を決定することにより、分割された各小
    多角形を異なる小多角形に変形することを特徴とする請
    求項1記載の画像変形方法。
  5. 【請求項5】 前記所定のデータ変換処理は、 変形対象となる各小多角形に含まれるビット配列形式の
    画像データを複数のラインに分割する処理と、 この分割された各ラインの変形後の小上での端点を算出
    する処理と、 前記分割された各ラインを、変形後の小多角形の対応す
    るラインの大きさに合せて拡大又は縮小する処理と、 この拡大又は縮小されたラインを変形後の小多角形の対
    応するライン上の端点を起点として順次転送して配置す
    る処理と、を有することを特徴とする請求項1乃至3の
    何れかに記載の画像変形方法。
  6. 【請求項6】 前記端点を算出する処理は、 変形前および変形後のラインの端点の位置に基づいて、
    変形前の各ラインの端点の位置を変化させずに順次変形
    後の小多角形の対応するラインの端点の位置とした場合
    の誤差を順次累算する処理と、 この誤差が所定値を超えるときにのみ、ラインの端点の
    位置を変更するとともに、前記累算された誤差から一定
    値を減算する処理と、を有することを特徴とする請求項
    5記載の画像変形方法。
  7. 【請求項7】 前記拡大又は縮小する処理は、 変形前および変形後のラインに含まれるビット配列形式
    の画像データおよび変形後のラインに含まれるビット配
    列形式の画像データの数に基づいて、変形前の各ライン
    に含まれるビット配列形式の各画像データを変形後のラ
    インに順次指定して配列したときの誤差を累算する処理
    と、 この誤差が所定値を超えるときには、現在指定されてい
    る画像データを変形後のラインに転送配置して次の画像
    データを指定するとともに、前記累算された誤差から一
    定値を減算する動作を前記誤差が所定値以下になるまで
    繰り返す処理と、 前記誤差が所定値以下のときに、前記指定された画像デ
    ータを変形後のラインに転送して配置する処理と、を有
    することを特徴とする請求項5記載の画像変形方法。
  8. 【請求項8】 前記転送する処理は、 変形前および変形後のラインの数に基づいて、変形前の
    各ラインを指定して変形後の小多角形の対応するライン
    の位置に順次配列したときの誤差を累算する処理と、 この誤差が所定値を超えるときには、現在指定されてい
    るラインを変形後の小多角形のラインとして転送配置し
    て次のラインを指定するとともに、前記累算された誤差
    から一定値を減算する動作を前記誤差が所定値以下にな
    るまで繰り返す処理と、 前記誤差が所定値以下のときに、前記指定されたライン
    を変形後のラインとして転送配置する処理と、を有する
    ことを特徴とする請求項5記載の画像変形方法。
  9. 【請求項9】 ビット配列形式の画像データを有する変
    形対象を、複数の小多角形に分割する分割手段と、 変形対象の外枠上にある任意の小多角形の頂点を、少な
    くとも変形後に再び外枠を構成するような任意の位置に
    移動させるとともに、前記任意の小多角形の移動に応じ
    て他の小多角形の頂点を移動させ、移動した他の小多角
    形の頂点を前記任意の小多角形の移動後の頂点に基づい
    て算出し、この算出した頂点に対応して分割手段によっ
    て分割した各小多角形を異なる小多角形に変形する変形
    手段と、 変形前の小多角形に含まれるビット配列形式の画像デー
    タの配列を、各小多角形毎に、所定のデータ変換処理に
    従って、変形後の小多角形のデータに対応するように順
    次変更して変更後の全体画像データを作成する画像デー
    タ作成手段と、を備えたことを特徴とする画像変形装
    置。
  10. 【請求項10】 前記変形手段は、変形対象の外枠を構
    成する何れかの辺上にある複数個の小多角形の頂点を、
    少なくとも変形後に再び外枠を構成するような任意の位
    置にそれぞれ移動させるような変形処理を行うことを特
    徴とする請求項9記載の画像変形装置。
  11. 【請求項11】 前記変形手段は、変形対象の外枠を構
    成する向い合う辺上にある複数個の小多角形の頂点を、
    少なくとも変形後に再び外枠を構成するような任意の位
    置にそれぞれ移動させるような変形処理を行うことを特
    徴とする請求項9記載の画像変形装置。
  12. 【請求項12】 前記変形手段は、分割手段によって分
    割した各小多角形を異なる小多角形に変形する所定の変
    形処理を実行可能な座標変換手段を備え、 この座標変換手段は、分割された各小多角形の頂点の座
    標を求めるとともに、変形後の各小多角形の頂点の座標
    を算出し、この算出した座標に基づいて変形後の異なる
    小多角形の形状を決定することにより、分割された各小
    多角形を異なる小多角形に変形することを特徴とする請
    求項9乃至11の何れかに記載の画像変形装置。
  13. 【請求項13】 前記画像データ作成手段は、前記所定
    のデータ変換処理を実行可能なデータ変換手段を備え、 このデータ変換手段は、変形対象となる各小多角形に含
    まれるビット配列形式の画像データを複数のラインに分
    割する手段と、 この分割された各ラインの変形後の小上での端点を算出
    する手段と、 前記分割された各ラインを、変形後の小多角形の対応す
    るラインの大きさに合せて拡大又は縮小する手段と、 この拡大又は縮小されたラインを変形後の小多角形の対
    応するライン上の端点を起点として順次転送して配置す
    る手段と、を有することを特徴とする請求項9乃至11
    の何れかに記載の画像変形装置。
  14. 【請求項14】 前記端点を算出する手段は、 変形前および変形後のラインの端点の位置に基づいて、
    変形前の各ラインの端点の位置を変化させずに順次変形
    後の小多角形の対応するラインの端点の位置とした場合
    の誤差を順次累算する手段と、 この誤差が所定値を超えるときにのみ、ラインの端点の
    位置を変更するとともに、前記累算された誤差から一定
    値を減算する手段と、を有することを特徴とする請求項
    13記載の画像変形装置。
  15. 【請求項15】 前記拡大又は縮小する手段は、 変形前および変形後のラインに含まれるビット配列形式
    の画像データおよび変形後のラインに含まれるビット配
    列形式の画像データの数に基づいて、変形前の各ライン
    に含まれるビット配列形式の各画像データを変形後のラ
    インに順次指定して配列したときの誤差を累算する手段
    と、 この誤差が所定値を超えるときには、現在指定されてい
    る画像データを変形後のラインに転送配置して次の画像
    データを指定するとともに、前記累算された誤差から一
    定値を減算する動作を前記誤差が所定値以下になるまで
    繰り返す手段と、 前記誤差が所定値以下のときに、前記指定された画像デ
    ータを変形後のラインに転送して配置する手段と、を有
    することを特徴とする請求項13記載の画像変形装置。
  16. 【請求項16】 前記転送する手段は、 変形前および変形後のラインの数に基づいて、変形前の
    各ラインを指定して変形後の小多角形の対応するライン
    の位置に順次配列したときの誤差を累算する手段と、 この誤差が所定値を超えるときには、現在指定されてい
    るラインを変形後の小多角形のラインとして転送配置し
    て次のラインを指定するとともに、前記累算された誤差
    から一定値を減算する動作を前記誤差が所定値以下にな
    るまで繰り返す手段と、 前記誤差が所定値以下のときに、前記指定されたライン
    を変形後のラインとして転送配置する手段と、を有する
    ことを特徴とする請求項13記載の画像変形装置。
  17. 【請求項17】 前記画像データ作成手段によって作成
    された変形後の画像データを表示する表示手段を、さら
    に有することを特徴とする請求項9乃至11の何れかに
    記載の画像変形装置。
  18. 【請求項18】 変形対象を変形する場合の変形態様を
    指定する変形態様指定手段を有し、 前記変形手段は、この変形態様指定手段の出力に基づい
    て前記各小多角形を異なる小多角形にそれぞれ変形処理
    することを特徴とする請求項9乃至11の何れかに記載
    の画像変形装置。
  19. 【請求項19】 前記変形態様指定手段は、変形対象を
    第1の変形態様に指定する第1の変形スイッチと、 変形対象を第2の変形態様に指定する第2の変形スイッ
    チとを有することを特徴とする請求項18記載の画像変
    形装置。
  20. 【請求項20】 変形対象のビット配列形式の画像デー
    タと、変形対象をどのように分割するかを示す分割デー
    タと、分割した各小多角形をどのように変形するかを示
    す変形データとを記憶する記憶手段と、 前記変形態様指定手段により変形態様が指定されたと
    き、記憶手段に記憶された各データを読み出し画像変形
    の制御を行う画像変形制御手段と、を備えたことを特徴
    とする請求項9乃至11の何れかに記載の画像変形装
    置。
JP34668193A 1993-12-22 1993-12-22 画像変形方法およびその装置 Expired - Fee Related JP3463124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34668193A JP3463124B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 画像変形方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34668193A JP3463124B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 画像変形方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07182498A JPH07182498A (ja) 1995-07-21
JP3463124B2 true JP3463124B2 (ja) 2003-11-05

Family

ID=18385101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34668193A Expired - Fee Related JP3463124B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 画像変形方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3463124B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07182498A (ja) 1995-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4385524B2 (ja) ポリゴンデータの生成方法及び、これを用いた画像表示装置
US6208360B1 (en) Method and apparatus for graffiti animation
JP4119529B2 (ja) 仮想環境生成方法および装置、並びに仮想環境生成プログラムを記録した記録媒体
US5864639A (en) Method and apparatus of rendering a video image
JPH1173521A (ja) テクスチャ記録方法
JP3463124B2 (ja) 画像変形方法およびその装置
JP2713267B2 (ja) 線対称図形整形装置
JPH0997344A (ja) テクスチャ生成方法およびテクスチャ生成システム
JP3463125B2 (ja) 画像変形方法およびその装置
JP2003005628A (ja) 写真画像処理装置
JP2002163640A (ja) 概観図作成装置
JP3470236B2 (ja) 表示装置
JP3584179B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置及び記憶媒体
JPH07182500A (ja) 画像変形方法およびその装置
JP2004258794A (ja) 3次元モデルの編集方法および装置並びにコンピュータプログラム
JP2007323583A (ja) 画像変換装置及び画像変換プログラム
TW200404266A (en) Method of analyzing and modifying a footprint
JPH07200800A (ja) 画像変形方法およびその装置
JP3548867B2 (ja) 画像変形方法およびその装置
JP3596959B2 (ja) テクスチャ編集システム
JP2000057376A (ja) 新視点画像生成方法
JPH07192122A (ja) 画像変形方法およびその装置
JP3652167B2 (ja) 画像処理装置及びその方法とその記憶媒体
JP4433525B2 (ja) 画像処理装置
JP4726347B2 (ja) 画像表示装置、画像表示方法、情報記憶媒体および画像表示プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080822

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees