JP3462755B2 - プラズマアーク式溶融炉 - Google Patents
プラズマアーク式溶融炉Info
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- JP3462755B2 JP3462755B2 JP16037198A JP16037198A JP3462755B2 JP 3462755 B2 JP3462755 B2 JP 3462755B2 JP 16037198 A JP16037198 A JP 16037198A JP 16037198 A JP16037198 A JP 16037198A JP 3462755 B2 JP3462755 B2 JP 3462755B2
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- furnace
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- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水汚泥、都市ご
み及び産業廃棄物などの焼却灰及び事業用火力発電プラ
ント等の燃焼炉から排出される焼却灰を溶融するプラズ
マアーク式溶融炉に関するものである。
み及び産業廃棄物などの焼却灰及び事業用火力発電プラ
ント等の燃焼炉から排出される焼却灰を溶融するプラズ
マアーク式溶融炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、下水汚泥、都市ごみ及び産業
廃棄物などの焼却灰(粉体無機物)は、その資源化、減
容化及び無害化を図るために、例えば、図3に示すよう
なプラズマアーク式溶融炉51によって溶融され、スラ
グとして取り出されている。すなわち、このような溶融
炉51を使用して炉本体52内で焼却灰を溶融するに
は、ごみ焼却炉53から排出された焼却灰を乾式灰出装
置54よりスクリーン55、灰コンベヤ56、灰供給コ
ンベヤ57及び定量投入装置58を経て炉本体52内に
投入し、投入された焼却灰を高温プラズマ59で溶融す
る。溶融スラグ60は、出滓口61から出滓樋62を通
って乾式出滓装置63に排出され、スラグコンベヤ64
を介してスラグピット65に導かれ、種々の利用に供さ
れる。このため、炉本体52の上下部には、直流電源装
置66に接続されるプラズマ電極の主電極67及び電極
68が配設され、炉本体52の上部には窒素ガス発生装
置69から窒素ガスが送給されるようになっている。な
お、ごみ焼却炉53はバグフィルタ70を介して煙突7
1に連通され、炉本体52内で発生した排ガスはCO燃
焼室72、減温塔73、バグフィルタ74及び排ガスフ
ァン75を経て焼却炉煙道に導かれようになっている。
そして、CO燃焼室72には燃焼空気ファン76より空
気が送給され、バグフィルタ74は溶融飛灰処理装置7
7に接続されている。
廃棄物などの焼却灰(粉体無機物)は、その資源化、減
容化及び無害化を図るために、例えば、図3に示すよう
なプラズマアーク式溶融炉51によって溶融され、スラ
グとして取り出されている。すなわち、このような溶融
炉51を使用して炉本体52内で焼却灰を溶融するに
は、ごみ焼却炉53から排出された焼却灰を乾式灰出装
置54よりスクリーン55、灰コンベヤ56、灰供給コ
ンベヤ57及び定量投入装置58を経て炉本体52内に
投入し、投入された焼却灰を高温プラズマ59で溶融す
る。溶融スラグ60は、出滓口61から出滓樋62を通
って乾式出滓装置63に排出され、スラグコンベヤ64
を介してスラグピット65に導かれ、種々の利用に供さ
れる。このため、炉本体52の上下部には、直流電源装
置66に接続されるプラズマ電極の主電極67及び電極
68が配設され、炉本体52の上部には窒素ガス発生装
置69から窒素ガスが送給されるようになっている。な
お、ごみ焼却炉53はバグフィルタ70を介して煙突7
1に連通され、炉本体52内で発生した排ガスはCO燃
焼室72、減温塔73、バグフィルタ74及び排ガスフ
ァン75を経て焼却炉煙道に導かれようになっている。
そして、CO燃焼室72には燃焼空気ファン76より空
気が送給され、バグフィルタ74は溶融飛灰処理装置7
7に接続されている。
【0003】ところで、プラズマアーク式溶融炉51の
炉本体52は、図4及び図5に示す如く、耐火材78と
その外側を覆う水冷ジャケット79の鉄皮79aとによ
って構成されている。また、主電極67の炉本体貫通部
52aには、絶縁スリーブ80が設けられていると共
に、シールガス(N2 )81の吹き込みノズル82が絶
縁体83を介在させた状態で設けられており、同吹き込
みノズル82から貫通部52aの全周にシールガス81
を吹き込んで、炉本体52内の排ガスを外部より遮断し
ている。
炉本体52は、図4及び図5に示す如く、耐火材78と
その外側を覆う水冷ジャケット79の鉄皮79aとによ
って構成されている。また、主電極67の炉本体貫通部
52aには、絶縁スリーブ80が設けられていると共
に、シールガス(N2 )81の吹き込みノズル82が絶
縁体83を介在させた状態で設けられており、同吹き込
みノズル82から貫通部52aの全周にシールガス81
を吹き込んで、炉本体52内の排ガスを外部より遮断し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のプラズマアーク式溶融炉51では、吹き込みノ
ズル82からのシールガス81の吹き込みが1箇所にて
行われており、同シールガス81の吹き込みが不均一と
なることがあるので、炉本体52内の排ガスを完全に遮
断できず、同排ガス中の導電性を有する低沸点物が絶縁
スリーブ80や、主電極67と絶縁スリーブ80とのク
リアランスに付着して、導通することがあった。また、
絶縁スリーブ80の下部は、炉本体52の内側へ向かっ
て延びており、温度の高い炉本体52内における露出面
積が大きいので、同絶縁スリーブ80が高温となり、絶
縁性能が低下して導通するおそれがあった。さらに、上
記排ガスが炉本体52の耐火材78や絶縁スリーブ80
中に浸透するため、同耐火材78の絶縁性能が低下する
という不具合があった。このような導通現象が起きた場
合には、例えば主電極67から絶縁スリーブ80、耐火
材78を経て鉄皮79aに迷走電流が流れるため、発熱
し続けると耐火材78及び鉄皮79aが溶けてしまい、
溶融効率が低下するなどの問題を有していた。
た従来のプラズマアーク式溶融炉51では、吹き込みノ
ズル82からのシールガス81の吹き込みが1箇所にて
行われており、同シールガス81の吹き込みが不均一と
なることがあるので、炉本体52内の排ガスを完全に遮
断できず、同排ガス中の導電性を有する低沸点物が絶縁
スリーブ80や、主電極67と絶縁スリーブ80とのク
リアランスに付着して、導通することがあった。また、
絶縁スリーブ80の下部は、炉本体52の内側へ向かっ
て延びており、温度の高い炉本体52内における露出面
積が大きいので、同絶縁スリーブ80が高温となり、絶
縁性能が低下して導通するおそれがあった。さらに、上
記排ガスが炉本体52の耐火材78や絶縁スリーブ80
中に浸透するため、同耐火材78の絶縁性能が低下する
という不具合があった。このような導通現象が起きた場
合には、例えば主電極67から絶縁スリーブ80、耐火
材78を経て鉄皮79aに迷走電流が流れるため、発熱
し続けると耐火材78及び鉄皮79aが溶けてしまい、
溶融効率が低下するなどの問題を有していた。
【0005】本発明はこのような実状に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、シールガスの均一吹き込み
により炉内ガスを外部と完全に遮断し、かつ導電性を有
する炉内ガス中の低沸点物がプラズマ電極の炉本体貫通
部周辺に付着するのを防止することが可能なプラズマア
ーク式溶融炉を提供することにある。
ものであって、その目的は、シールガスの均一吹き込み
により炉内ガスを外部と完全に遮断し、かつ導電性を有
する炉内ガス中の低沸点物がプラズマ電極の炉本体貫通
部周辺に付着するのを防止することが可能なプラズマア
ーク式溶融炉を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の有する課
題を達成するために、本発明においては、耐火材とその
外側を覆う鉄皮とによって炉本体を構成し、同炉本体の
上部より内部にプラズマ電極を垂下させて配置すると共
に、同プラズマ電極の炉本体貫通部に絶縁スリーブ及び
シールガスの吹き込みノズルを設けたプラズマアーク式
溶融炉において、前記吹き込みノズルは、シールガス供
給源に接続される接続口と、前記プラズマ電極の全周に
シールガスを吹き込むスリット状吹込口と、前記接続口
及びスリット状吹込口の間に形成されるガス溜まり部と
により構成され、前記スリット状吹込口は、前記シール
ガスの流速を増大させる大きさに形成され、かつ前記プ
ラズマ電極に臨む側面に開口して設けられている一方、
前記絶縁スリーブを固着する支持ブラケットの上部に
は、絶縁体を介して前記吹き込みノズルが取付けられ、
前記絶縁スリーブは、前記炉本体の内部に向かうに従っ
て前記プラズマ電極とのクリアランスが大きくなってい
る。また、本発明において、前記プラズマ電極付近の耐
火材及び絶縁スリーブには、該耐火材及び絶縁スリーブ
中の気孔を塞ぐ粉末径0.1μm以下の絶縁性粉末が塗
布されている。
題を達成するために、本発明においては、耐火材とその
外側を覆う鉄皮とによって炉本体を構成し、同炉本体の
上部より内部にプラズマ電極を垂下させて配置すると共
に、同プラズマ電極の炉本体貫通部に絶縁スリーブ及び
シールガスの吹き込みノズルを設けたプラズマアーク式
溶融炉において、前記吹き込みノズルは、シールガス供
給源に接続される接続口と、前記プラズマ電極の全周に
シールガスを吹き込むスリット状吹込口と、前記接続口
及びスリット状吹込口の間に形成されるガス溜まり部と
により構成され、前記スリット状吹込口は、前記シール
ガスの流速を増大させる大きさに形成され、かつ前記プ
ラズマ電極に臨む側面に開口して設けられている一方、
前記絶縁スリーブを固着する支持ブラケットの上部に
は、絶縁体を介して前記吹き込みノズルが取付けられ、
前記絶縁スリーブは、前記炉本体の内部に向かうに従っ
て前記プラズマ電極とのクリアランスが大きくなってい
る。また、本発明において、前記プラズマ電極付近の耐
火材及び絶縁スリーブには、該耐火材及び絶縁スリーブ
中の気孔を塞ぐ粉末径0.1μm以下の絶縁性粉末が塗
布されている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
に基づいて詳細に説明する。
【0008】図1は本発明の実施の形態に係るプラズマ
アーク式溶融炉の上部を示す断面図、図2はその溶融炉
における吹き込みノズルを示す平面図である。本実施の
形態のプラズマアーク式溶融炉1は、図1に示す如く、
有底円筒状に形成された炉本体2を有しており、同炉本
体2の下部側面には、溶融されたスラグ及び排ガスを抜
き出す出滓口(図示せず)が設けられている。また、炉
本体2の上部には、図示しない直流電源装置に接続され
るプラズマ電極の主電極3が内部に垂下して配設されて
いると共に、同主電極3には図示しない窒素ガス発生装
置から窒素ガスが送給されるように構成されており、投
入された廃棄物の焼却灰を高温プラズマで加熱して溶融
するようになっている。
アーク式溶融炉の上部を示す断面図、図2はその溶融炉
における吹き込みノズルを示す平面図である。本実施の
形態のプラズマアーク式溶融炉1は、図1に示す如く、
有底円筒状に形成された炉本体2を有しており、同炉本
体2の下部側面には、溶融されたスラグ及び排ガスを抜
き出す出滓口(図示せず)が設けられている。また、炉
本体2の上部には、図示しない直流電源装置に接続され
るプラズマ電極の主電極3が内部に垂下して配設されて
いると共に、同主電極3には図示しない窒素ガス発生装
置から窒素ガスが送給されるように構成されており、投
入された廃棄物の焼却灰を高温プラズマで加熱して溶融
するようになっている。
【0009】上記炉本体2は、耐火材(レンガ、キャス
タ)4と、同耐火材4の外側を覆う水冷ジャケット5と
によって構成されており、同水冷ジャケット5は鉄皮
(鉄板)5aで閉断面形状に形成されている。また、炉
本体2の上部中央には、主電極3の貫通部(貫通孔)2
aが穿設されており、同貫通部2aには絶縁スリーブ6
及びシールガス(窒素ガス)7の吹き込みノズル(風
箱)8が設けられている。このため、炉本体2の貫通部
2aには、絶縁スリーブ6を固着する支持ブラケット9
が取付けられており、同支持ブラケット9の上部には絶
縁体10を介して吹き込みノズル8がボルト締めにより
取付けられている。
タ)4と、同耐火材4の外側を覆う水冷ジャケット5と
によって構成されており、同水冷ジャケット5は鉄皮
(鉄板)5aで閉断面形状に形成されている。また、炉
本体2の上部中央には、主電極3の貫通部(貫通孔)2
aが穿設されており、同貫通部2aには絶縁スリーブ6
及びシールガス(窒素ガス)7の吹き込みノズル(風
箱)8が設けられている。このため、炉本体2の貫通部
2aには、絶縁スリーブ6を固着する支持ブラケット9
が取付けられており、同支持ブラケット9の上部には絶
縁体10を介して吹き込みノズル8がボルト締めにより
取付けられている。
【0010】上記吹き込みノズル8は、図示しないシー
ルガス供給源に接続される複数個(本実施の形態では3
個)の接続口11と、主電極3の全周にシールガス7を
吹き込む複数個のスリット状吹込口12と、これら接続
口11及びスリット状吹込口12の間に形成されるガス
溜まり部13とにより構成されている。上記接続口11
は、上方へ面して開口しており、炉本体2の円周方向へ
沿って等間隔に配設されている。また、上記スリット状
吹込口12は、接続口11及びガス溜まり部13に比べ
て断面積が小さく、かつ主電極3に臨む側面に開口して
設けられており、その幅はシールガス7を均一に吹き込
み、かつ同シールガス7の流速を増大させることが可能
な大きさに形成されている(例えば、幅1mm)。
ルガス供給源に接続される複数個(本実施の形態では3
個)の接続口11と、主電極3の全周にシールガス7を
吹き込む複数個のスリット状吹込口12と、これら接続
口11及びスリット状吹込口12の間に形成されるガス
溜まり部13とにより構成されている。上記接続口11
は、上方へ面して開口しており、炉本体2の円周方向へ
沿って等間隔に配設されている。また、上記スリット状
吹込口12は、接続口11及びガス溜まり部13に比べ
て断面積が小さく、かつ主電極3に臨む側面に開口して
設けられており、その幅はシールガス7を均一に吹き込
み、かつ同シールガス7の流速を増大させることが可能
な大きさに形成されている(例えば、幅1mm)。
【0011】しかも、主電極3付近の耐火材4及び絶縁
スリーブ6の表面には、酸化アルミニウム(Al
2 O3 )粉末からなる絶縁性粉末14が塗布されてお
り、これによってコーティング層が形成されている。こ
の絶縁性粉末14の粒径は0.1μm以下であり、この
数値よりも大きな粒径の絶縁性粉末14を用いると、耐
火材4中の気孔を塞ぐことが難しくなり、好ましくな
い。なお、本実施の形態では、絶縁性粉末14として酸
化アルミニウム粉末が用いられているが、窒化ほう素
(BN)、酸化マグネシウム(MgO)その他を多く入
れた絶縁性粉末でも良い。
スリーブ6の表面には、酸化アルミニウム(Al
2 O3 )粉末からなる絶縁性粉末14が塗布されてお
り、これによってコーティング層が形成されている。こ
の絶縁性粉末14の粒径は0.1μm以下であり、この
数値よりも大きな粒径の絶縁性粉末14を用いると、耐
火材4中の気孔を塞ぐことが難しくなり、好ましくな
い。なお、本実施の形態では、絶縁性粉末14として酸
化アルミニウム粉末が用いられているが、窒化ほう素
(BN)、酸化マグネシウム(MgO)その他を多く入
れた絶縁性粉末でも良い。
【0012】このようなプラズマアーク式溶融炉1にお
いて、廃棄物の焼却灰を炉本体2内に供給すると、供給
された焼却灰は高温プラズマにより加熱されて溶融し、
スラグとなる。この溶融スラグは、図示しない出滓口か
ら出滓樋を通って排出され、図外のモールドに落下して
回収される。一方、炉本体2内で発生した排ガスは、図
示しない出滓口から抜き出され、図示しない排ガスダク
トを経て排ガス処理設備に導かれる。この際、吹き込み
ノズル8の各スリット状吹込口12からシールガス7が
主電極3へ向かって均一に吹き込まれている。
いて、廃棄物の焼却灰を炉本体2内に供給すると、供給
された焼却灰は高温プラズマにより加熱されて溶融し、
スラグとなる。この溶融スラグは、図示しない出滓口か
ら出滓樋を通って排出され、図外のモールドに落下して
回収される。一方、炉本体2内で発生した排ガスは、図
示しない出滓口から抜き出され、図示しない排ガスダク
トを経て排ガス処理設備に導かれる。この際、吹き込み
ノズル8の各スリット状吹込口12からシールガス7が
主電極3へ向かって均一に吹き込まれている。
【0013】本実施の形態に係るプラズマアーク式溶融
炉1では、炉本体2の円周方向へ沿って等間隔に複数個
設けた接続口11、スリット状吹込口12及びガス溜ま
り部13で構成される吹き込みノズル8によって流速の
上がったシールガス7を主電極3の全周に均一に吹き込
んでいるため、炉内ガス中の低沸点物を吹き飛ばし、該
低沸点物が絶縁スリーブ6等に付着するのを防止できる
と共に、炉内ガスを外部と完全に遮断することができ
る。また、絶縁スリーブ6は、炉本体2の内部に向かう
に従って主電極3とのクリアランスCが大きくなるよう
に傾斜して形成されているため、仮に炉内ガス中の低沸
点物が付着しても主電極3と接触することはなくなる
上、高温による絶縁性能の低下を抑えることができる。
しかも、主電極3付近の耐火材4及び絶縁スリーブ6の
表面には気孔を塞ぐ粒径0.1μm以下の絶縁性粉末1
4が塗布されているため、絶縁性粉末14が耐火材4及
び絶縁スリーブ6中の気孔を埋めることによって、炉本
体2内で発生したガスの浸透を防ぎ、絶縁性の低下を確
実に防止することができる。
炉1では、炉本体2の円周方向へ沿って等間隔に複数個
設けた接続口11、スリット状吹込口12及びガス溜ま
り部13で構成される吹き込みノズル8によって流速の
上がったシールガス7を主電極3の全周に均一に吹き込
んでいるため、炉内ガス中の低沸点物を吹き飛ばし、該
低沸点物が絶縁スリーブ6等に付着するのを防止できる
と共に、炉内ガスを外部と完全に遮断することができ
る。また、絶縁スリーブ6は、炉本体2の内部に向かう
に従って主電極3とのクリアランスCが大きくなるよう
に傾斜して形成されているため、仮に炉内ガス中の低沸
点物が付着しても主電極3と接触することはなくなる
上、高温による絶縁性能の低下を抑えることができる。
しかも、主電極3付近の耐火材4及び絶縁スリーブ6の
表面には気孔を塞ぐ粒径0.1μm以下の絶縁性粉末1
4が塗布されているため、絶縁性粉末14が耐火材4及
び絶縁スリーブ6中の気孔を埋めることによって、炉本
体2内で発生したガスの浸透を防ぎ、絶縁性の低下を確
実に防止することができる。
【0014】以上、本発明の実施の形態につき述べた
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変
形及び変更を加え得るものである。例えば、本実施の形
態では吹き込みノズル8の接続口11を3個設けたが、
適用する溶融炉などによって2個、或いは4個以上設け
ても良い。
が、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変
形及び変更を加え得るものである。例えば、本実施の形
態では吹き込みノズル8の接続口11を3個設けたが、
適用する溶融炉などによって2個、或いは4個以上設け
ても良い。
【0015】
【発明の効果】上述の如く、本発明に係るプラズマアー
ク式溶融炉は、耐火材とその外側を覆う鉄皮とによって
炉本体を構成し、同炉本体の上部より内部にプラズマ電
極を垂下させて配置すると共に、同プラズマ電極の炉本
体貫通部に絶縁スリーブ及びシールガスの吹き込みノズ
ルを設けたものであって、前記吹き込みノズルは、シー
ルガス供給源に接続される接続口と、前記プラズマ電極
の全周にシールガスを吹き込むスリット状吹込口と、前
記接続口及びスリット状吹込口の間に形成されるガス溜
まり部とにより構成され、前記スリット状吹込口は、前
記シールガスの流速を増大させる大きさに形成され、か
つ前記プラズマ電極に臨む側面に開口して設けられてい
る一方、前記絶縁スリーブを固着する支持ブラケットの
上部には、絶縁体を介して前記吹き込みノズルが取付け
られ、前記絶縁スリーブは、前記炉本体の内部に向かう
に従って前記プラズマ電極とのクリアランスが大きくな
っているので、シールガスの均一かつ強力な吹き込みが
可能となり、同シールガスによって炉内ガスを完全に遮
断することができると共に、通電性を有する炉内ガス中
の低沸点物がプラズマ電極周辺の耐火材、絶縁性スリー
ブ及び絶縁体に付着するのを確実に防止でき、かつ絶縁
性スリーブ及び絶縁体の高温による絶縁性能の低下を抑
えることができ、長期にわたって安定した運転を行うこ
とができる。
ク式溶融炉は、耐火材とその外側を覆う鉄皮とによって
炉本体を構成し、同炉本体の上部より内部にプラズマ電
極を垂下させて配置すると共に、同プラズマ電極の炉本
体貫通部に絶縁スリーブ及びシールガスの吹き込みノズ
ルを設けたものであって、前記吹き込みノズルは、シー
ルガス供給源に接続される接続口と、前記プラズマ電極
の全周にシールガスを吹き込むスリット状吹込口と、前
記接続口及びスリット状吹込口の間に形成されるガス溜
まり部とにより構成され、前記スリット状吹込口は、前
記シールガスの流速を増大させる大きさに形成され、か
つ前記プラズマ電極に臨む側面に開口して設けられてい
る一方、前記絶縁スリーブを固着する支持ブラケットの
上部には、絶縁体を介して前記吹き込みノズルが取付け
られ、前記絶縁スリーブは、前記炉本体の内部に向かう
に従って前記プラズマ電極とのクリアランスが大きくな
っているので、シールガスの均一かつ強力な吹き込みが
可能となり、同シールガスによって炉内ガスを完全に遮
断することができると共に、通電性を有する炉内ガス中
の低沸点物がプラズマ電極周辺の耐火材、絶縁性スリー
ブ及び絶縁体に付着するのを確実に防止でき、かつ絶縁
性スリーブ及び絶縁体の高温による絶縁性能の低下を抑
えることができ、長期にわたって安定した運転を行うこ
とができる。
【図1】本発明の実施の形態に係るプラズマアーク式溶
融炉の上部を拡大して示すもので、図2中のA−A線断
面図である。
融炉の上部を拡大して示すもので、図2中のA−A線断
面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るプラズマアーク式溶
融炉に設けられた吹き込みノズルを示す平面図である。
融炉に設けられた吹き込みノズルを示す平面図である。
【図3】従来のプラズマアーク式溶融炉が適用される設
備を示す概念図である。
備を示す概念図である。
【図4】従来のプラズマアーク式溶融炉の上部を拡大し
て示す断面図である。
て示す断面図である。
【図5】従来のプラズマアーク式溶融炉に設けられた吹
き込みノズルを示す平面図である。
き込みノズルを示す平面図である。
1 プラズマアーク式溶融炉
2 炉本体
3 主電極
4 耐火材
5 水冷ジャケット
5a 鉄皮
6 絶縁スリーブ
7 シールガス
8 吹き込みノズル
11 接続口
12 スリット状吹込口
13 ガス溜まり部
14 絶縁性粉末
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平9−72519(JP,A)
特開 平6−88194(JP,A)
特開 昭61−197988(JP,A)
特公 昭44−19011(JP,B1)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F23J 1/00
F27B 1/00 - 3/28
Claims (2)
- 【請求項1】 耐火材とその外側を覆う鉄皮とによって
炉本体を構成し、同炉本体の上部より内部にプラズマ電
極を垂下させて配置すると共に、同プラズマ電極の炉本
体貫通部に絶縁スリーブ及びシールガスの吹き込みノズ
ルを設けたプラズマアーク式溶融炉において、前記吹き
込みノズルは、シールガス供給源に接続される接続口
と、前記プラズマ電極の全周にシールガスを吹き込むス
リット状吹込口と、前記接続口及びスリット状吹込口の
間に形成されるガス溜まり部とにより構成され、前記ス
リット状吹込口は、前記シールガスの流速を増大させる
ことが可能な大きさに形成され、かつ前記プラズマ電極
に臨む側面に開口して設けられている一方、前記絶縁ス
リーブを固着する支持ブラケットの上部には、絶縁体を
介して前記吹き込みノズルが取付けられ、前記絶縁スリ
ーブは、前記炉本体の内部に向かうに従って前記プラズ
マ電極とのクリアランスが大きくなっていることを特徴
とするプラズマアーク式溶融炉。 - 【請求項2】 前記プラズマ電極付近の耐火材及び絶縁
スリーブには、該耐火材及び絶縁スリーブ中の気孔を塞
ぐ粉末径0.1μm以下の絶縁性粉末が塗布されている
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマアーク式溶
融炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16037198A JP3462755B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | プラズマアーク式溶融炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16037198A JP3462755B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | プラズマアーク式溶融炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11351541A JPH11351541A (ja) | 1999-12-24 |
JP3462755B2 true JP3462755B2 (ja) | 2003-11-05 |
Family
ID=15713532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16037198A Expired - Fee Related JP3462755B2 (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | プラズマアーク式溶融炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3462755B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI123373B (fi) * | 2008-06-06 | 2013-03-15 | Outotec Oyj | Tiivistyslaite |
-
1998
- 1998-06-09 JP JP16037198A patent/JP3462755B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11351541A (ja) | 1999-12-24 |
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