JP3462446B2 - 折版屋根板 - Google Patents

折版屋根板

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JP3462446B2
JP3462446B2 JP2000144882A JP2000144882A JP3462446B2 JP 3462446 B2 JP3462446 B2 JP 3462446B2 JP 2000144882 A JP2000144882 A JP 2000144882A JP 2000144882 A JP2000144882 A JP 2000144882A JP 3462446 B2 JP3462446 B2 JP 3462446B2
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嘉彦 鹿島
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株式会社淀川製鋼所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根の下地材の上
にタイトフレームを介して取り付けられる折版屋根板に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の折版屋根板の取付構造として、
例えば、図20に示すように屋根の梁、母屋などの下地
材1に固定したタイトフレーム40の頂部付近に突出爪
片41を設け、この突出爪片41に折版屋根板42の立
上り側板43に設けた係止用の突出部44を嵌合係止す
るというものがある(例えば、実公昭57−53773
号公報参照)。その係止に際しては、図21に示すよう
に、先ず折版屋根板42の底板45をタイトフレーム4
0の谷部46に落し込み、次いで突出部44を押し下げ
ることでこの突出部44にタイトフレーム40の突出爪
片41が嵌まり込んで係止される。これによれば、折版
屋根板42の突出部44をタイトフレーム40の突出爪
片41に嵌合係止するので、折版屋根板42はこれの馳
締め部で吊子を用いることなく取り付けることができ、
また負圧荷重による折版屋根板42の飛散を防止できる
というものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、折版屋根板
42の突出部44をタイトフレーム40の突出爪片41
に嵌合係止する上記折版屋根板の取付構造では、折版屋
根板42に負圧荷重とくに台風時などに大きい負圧の力
が作用した際、折版屋根板42の全面に圧縮力が作用す
るが、このとき折版屋根板42の立上り側板43及び底
板45の断面が外方へ膨らむよう湾曲変形し、この変形
に伴い折版屋根板42の突出部44が変形してタイトフ
レーム40の突出爪片41との係止力を低下半減し、最
悪の場合その突出爪片41から外れてしまうという問題
がある。
【0004】本発明の目的は、上記のような、突出嵌合
部を有するタイトフレームの突出嵌合部に嵌合係止する
ようにした折版屋根板において、タイトフレームの突出
嵌合部に嵌合係止する折版屋根板の嵌合用リブまわりの
断面形状に工夫を凝らすことにより負圧荷重大なる場合
もタイトフレームとの嵌合係止状態を確実に保持できる
折版屋根板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、図1〜図17に例示するように、屋根の下地材
(1)の上にタイトフレーム(2)を介して取り付けら
れる折版屋根板(3)であって、前記タイトフレーム
(2)が左右水平方向に移動可能な上部フレーム(1
1)を備え、この上部フレーム(11)が、上端に頂板
部(15)を形成し、かつ該頂板部(15)の左右両端
から下方へ斜めに傾斜側板部(16)(16)を連設す
るとともに、この左右の各傾斜側板部(16)の下端に
突出嵌合部(18)を形成しており、前記折版屋根板
(3)が、谷底板(4)と、この谷底板(4)の両側に
斜め上方へ拡開状に立ち上げられた左右の傾斜側板
(5)と、この左右の各傾斜側板(5)の中途部から外
方へ突設され前記突出嵌合部(18)に嵌合係止する嵌
合用リブ(6)、及び前記左右の各傾斜側板(5)の上
端に連設され前記頂板部(15)上に受けられる水平板
部(7)とを有しており、前記嵌合用リブ(6)は、前
記傾斜側板(5)の中途部から外方へ折曲され前記突出
嵌合部(18)に嵌合係止するリブ上面板(6a)と、
このリブ上面板(6a)の突出端から斜め下方へ折り返
したリブ斜面板(6b)とを有する断面V形状に形成
し、前記リブ斜面板(6b)の下端部と前記谷底板
(4)の端部とは傾斜側板下部(9)でつないでいるこ
とに特徴を有するものである。
【0006】上記構成の折版屋根板によれば、折版屋根
板(3)の嵌合用リブ(6)はリブ斜面板(6b)の下
端部と谷底板(4)の端部とを傾斜側板下部(9)でつ
ないでおり、つまりリブ斜面板(6b)と傾斜側板下部
(9)とを略くの字状に曲げた形に形成してある。した
がって、折版屋根板(3)に負圧荷重がかかって谷底板
(4)が湾曲変形するときも、突出嵌合部(18)に嵌
合係止するリブ上面板(6a)が傾斜側板(5)の下端
部との連接部まわりに回転するような曲り変形を抑止す
ることができるため、谷底板(4)の変形をリブ上面板
(6a)に伝達することを妨げることができ、折版屋根
板(3)の嵌合用リブ(6)がタイトフレーム(2)の
突出嵌合部(18)から外れるのを確実に防止できる。
また、折版屋根板(3)はタイトフレーム(2)の頂板
部(15)で受け止められる水平板部(7)を備えてい
るので、正圧荷重にも十分に対抗できる。
【0007】請求項2に係る発明は、図18に例示する
ように、屋根の下地材(1)の上にタイトフレーム
(2)を介して取り付けられる折版屋根板(3)であっ
て、前記タイトフレーム(2)が左右水平方向に移動可
能な上部フレーム(11)を備え、この上部フレーム
(11)が、上端に頂板部(15)を形成するととも
に、左右両側に、底板部(19)の外端、この底板部
(19)の外端から斜め上方に連設した傾斜側板部(1
6)、及びこの傾斜側板部(16)の上端を前記頂板部
(15)より低く内方へ連設した上端板部(16a)よ
りなるナイフ形の突出嵌合部(18)を外方突出状に形
成しており、前記折版屋根板(3)が、谷底板(4)
と、この谷底板(4)の両側に斜め上方へ拡開状に立ち
上げられた左右の傾斜側板(5)と、この左右の各傾斜
側板(5)の中途部から外方へ突設され前記突出嵌合部
(18)に嵌合係止する嵌合用リブ(6)、及び前記左
右の各傾斜側板(5)の上端に連設され前記頂板部(1
5)上に受けられる水平板部(7)とを有しており、前
記嵌合用リブ(6)は、前記傾斜側板(5)の中途部か
ら外方へ折曲され前記突出嵌合部(18)に嵌合係止す
るリブ上面板(6a)と、このリブ上面板(6a)の突
出端から斜め下方へ折り返したリブ斜面板(6b)とを
有する断面V形状に形成し、前記リブ斜面板(6b)の
下端部と前記谷底板(4)の端部とは傾斜側板下部
(9)でつないでおり、前記嵌合用リブ(6)の上部
に、前記突出嵌合部(18)が嵌合する凹部(30)を
設けており、この凹部(30)は前記リブ上面板(6
a)と、このリブ上面板(6a)に連続して前記タイト
フレーム(2)の傾斜側板部(16)に沿うよう上向き
に形成された凹部底面板(30a)、及びその凹部底面
板(30a)の上端に連続して前記タイトフレーム
(2)の上端板部(16a)に沿うよう外向きに形成さ
れた凹部上面板(30b)とで形成されていることに特
徴を有するものである。
【0008】この請求項2に係る発明によれば、上記請
求項1記載の発明と同様の作用を発揮し、また折版屋根
板は凹部(30)の凹部底面板(30a)と凹部上面板
(30b)が交わる折曲部、及び凹部上面板(30b)
と傾斜側板(5)が交わる折曲部を有する断面形状を呈
することになり、その折曲部が増える分だけ屋根板強度
を増強することができ、負圧荷重や正圧荷重により変形
しにくくなる。また、折版屋根板は傾斜側板(5)の凹
部(30)をタイトフレーム(2)の突出嵌合部(1
8)に嵌合すると、凹部底面板(30a)と凹部上面板
(30b)が交わる折曲部と、凹部上面板(30a)と
傾斜側板(5)が交わる折曲部の二箇所の折曲部をも突
出嵌合部(18)に係合することになるので、折版屋根
板の突出嵌合部(18)への嵌合係止力を増強でき、こ
の点でも負圧荷重及び正圧荷重に十分に対抗できる。
【0009】請求項3に係る発明は、図19に例示する
ように、屋根の下地材(1)の上にタイトフレーム
(2)を介して取り付けられる折版屋根板(3)であっ
て、前記タイトフレーム(2)が左右水平方向に移動可
能な上部フレーム(11)を備え、この上部フレーム
(11)が、上端に頂板部(15)を形成するととも
に、左右両側に、底板部(19)の外端、この底板部
(19)の外端から斜め上方に連設した傾斜側板部(1
6)、及びこの傾斜側板部(16)の上端を前記頂板部
(15)より低く内方へ連設した上端板部(16a)よ
りなるナイフ形の突出嵌合部(18)が外方突出状に形
成しており、前記折版屋根板(3)が、谷底板(4)
と、この谷底板(4)の両側に斜め上方へ拡開状に立ち
上げられた左右の傾斜側板(5)と、この左右の各傾斜
側板(5)の中途部から外方へ突設され前記突出嵌合部
(18)に嵌合係止する嵌合用リブ(6)、及び前記左
右の各傾斜側板(5)の上端に連設され前記頂板部(1
5)上に受けられる水平板部(7)とを有しており、前
記嵌合用リブ(6)は、前記傾斜側板(5)の中途部か
ら外方へ折曲され前記突出嵌合部(18)に嵌合係止す
るリブ上面板(6a)と、このリブ上面板(6a)の突
出端と前記谷底板(4)の端部とは傾斜側板下部(9)
でつないでおり、前記嵌合用リブ(6)の上部に、前記
突出嵌合部(18)が嵌合する凹部(30)を設けてお
り、この凹部(30)は前記リブ上面板(6a)と、こ
のリブ上面板(6a)に連続して前記タイトフレーム
(2)の傾斜側板部(16)に沿うよう上向きに形成さ
れた凹部底面板(30a)、及びその凹部底面板(30
a)の上端に連続して前記タイトフレーム(2)の上端
板部(16a)に沿うよう外向きに形成された凹部上面
板(30b)とで形成されていることに特徴を有するも
のである。
【0010】この請求項3に係る発明によれば、上記請
求項2記載の発明と同様に、折版屋根板は凹部(30)
の凹部底面板(30a)と凹部上面板(30b)が交わ
る折曲部、及び凹部上面板(30a)と傾斜側板(5)
が交わる折曲部を有する断面形状を呈することになり、
その折曲部が増える分だけ屋根板強度を増強することが
でき、負圧荷重や正圧荷重により変形しにくくなる。ま
た、折版屋根板は傾斜側板(5)の凹部(30)をタイ
トフレーム(2)の突出嵌合部(18)に嵌合すると、
凹部底面板(30a)と凹部上面板(30b)が交わる
折曲部と、凹部上面板(30b)と傾斜側板(5)が交
わる折曲部の二箇所の折曲部をも突出嵌合部(18)に
係合することになるので、折版屋根板の突出嵌合部(1
8)への嵌合係止力を増強できて負圧荷重及び正圧荷重
に十分に対抗できる。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1実施例) 本発明に係る折版屋根板の第1実施例を図1ないし図1
7に基き説明する。
【0012】図1において、1は梁、母屋など屋根の下
地材、2はタイトフレーム、3は本発明に係る折版屋根
板である。
【0013】折版屋根板3は長尺の鋼板などの金属板で
折り曲げ加工され、図5に示すように、谷底板4と、こ
の谷底板4の左右両端から斜め上方へ拡開状に立ち上げ
た左右の傾斜側板5,5と、各傾斜側板5の底寄りの中
途部から外方へ突設した嵌合用リブ6と、傾斜側板5の
上端から外向きに水平に連設した水平板部7、及びこの
水平板部7の外端部に設けたフック形状の馳締め片8と
を有する。嵌合用リブ6は、傾斜側板5の中途部から外
方へ、好ましくは略直角に折曲したリブ上面板6aと、
このリブ上面板の突出端から斜め下方へ折り返したリブ
斜面板6bとを有する断面V形状に形成し、リブ斜面板
6bの下端部と谷底板4の端部とは傾斜側板5と略同じ
勾配の傾斜側板下部9を介してつないでいる。
【0014】図1に示すように、タイトフレーム2は帯
状の鋼板などの金属板で形成され、屋根の下地材1の上
に溶接等で固定される下部フレーム10と、この下部フ
レーム10の上側に左右の水平方向に所定距離だけ移動
可能に結合される上部フレーム11からなる。下部フレ
ーム10は下地材1より浮上する水平な上部フレーム受
板部12と、この上部フレーム受板部12の中央部を立
ち上げた門形状の立上り部13と、上部フレーム受板部
12の左右両端に連設した座板部14,14とを有する
形に形成され、その座板部14,14が下地材1上に重
合固定される。
【0015】上部フレーム11は、折版屋根板3の水平
板部7を受け、下部フレーム10の立上り部13の頂部
13a上に配される水平な頂板部15と、この頂板部1
5の左右両端から下方へ斜めに連設されて折版屋根板3
の傾斜側板5の外側に沿うよう形成された左右の傾斜側
板部16,16と、左右の傾斜側板部16,16の各下
端を略直角に内向きに屈曲し、この屈曲片17と傾斜側
板部16の下端とで形成された左右の断面L形の突出嵌
合部18,18と、左右の屈曲片17,17の各下端を
内方へ略水平に延出して形成され、下部フレーム10の
上部フレーム受板部12,12上に載置される左右の底
板部19,19とを備えている。左右の傾斜側板部1
6,16の上端板部どうしをつなぐ上記頂板部15の左
右方向中央部には、折版屋根板3の端の馳締め片8の位
置を決めるための位置決め片34を切り起こし、溶接あ
るいはかしめ等で固定している。
【0016】上部フレーム11を下部フレーム10の上
側に左右の水平方向に移動可能に結合する手段として
は、図2に示すように、上部フレーム11の左右の各底
板部19に左右方向に長い長孔20を設け、この長孔2
0に通すリベットあるいはボルト・ナット等からなる結
合具21を用いる。図示例の結合具21はリベットから
なり、長孔20の短辺方向長さより大きい頭22を軸部
23の一端に形成し、軸部23の頭22との付根部には
軸部22よりも径大でかつ長孔20に遊嵌する角軸部2
3aを設けている。この結合具21は底板部19の上方
から長孔20、上部フレーム受板部12に設けた孔24
に挿通して、上部フレーム受板部12の下面側に突出す
る軸部23の先端部23bをかしめる。その際、角軸部
23aの径は上部フレーム受板部12の孔24の径より
も大きく、角軸部23aの軸方向長さは底板部19の板
厚よりも僅かに長く形成しているので、上部フレーム1
1の底板部19の長孔20と結合具21との間には上部
フレーム11を下部フレーム10の上部フレーム受板部
12上で左右方向に水平移動可能にする融通性が確保さ
れる。
【0017】次に、折版屋根板3の取付け要領について
説明する。タイトフレーム2は下地材1の上に所定間隔
おきに並べられ、各下部フレーム10の左右の座板部1
4が下地材1に固定される。図3に示すように、上部フ
レーム11を下部フレーム10上の中立位置に静止させ
た状態(鎖線Mの状態)下で、隣り合う折版屋根板3,
3のうち先に葺かれる一方の折版屋根板3の谷底板4を
タイトフレーム2,2どうし間の一側方の谷部に落し込
む。この落し込みに伴い折版屋根板3の嵌合用リブ6
が、上部フレーム11の一側の傾斜側板部16上を滑り
下って該上部フレーム11を下部フレーム10上で他方
の折版屋根板3の葺かれる右方向Rへ水平移動させなが
ら、傾斜側板部16の下方の突出嵌合部18に嵌合係止
する。したがって、一方の折版屋根板3の嵌合用リブ6
は上部フレーム11の一側の傾斜側板部16の突出嵌合
部18に無理なくスムーズに嵌合係止させることができ
る。
【0018】次いで、図4に示すように、他方の折版屋
根板3の谷底板4をタイトフレーム2,2どうし間の他
側方の谷部に落し込むに伴い、その折版屋根板3の嵌合
用リブ6が上部フレーム11の他側の傾斜側板部16上
を滑り下りながら上部フレーム11を前記と反対方向L
に押し返して元の中立位置に戻すと同時に、その嵌合用
リブ6が他側の傾斜側板部16の下方の突出嵌合部18
に嵌合係止する。したがって、一方の折版屋根板3の嵌
合用リブ6と突出嵌合部18との嵌合状態を確保しつ
つ、他方の折版屋根板3の嵌合用リブ6も上部フレーム
11の他側の傾斜側板部16の突出嵌合部18に無理な
くスムーズに容易かつ確実に嵌合させることができる。
【0019】かくして、このように取り付けた折版屋根
板3の馳締め片8は先に取り付けた折版屋根板3の馳締
め片8に馳締めすることにより、図1に示すように隣り
合う折版屋根板3,3どうしが連結される。このように
してタイトフレーム2に嵌合した折版屋根板3を順次馳
締めすることにより屋根を葺くことができる。
【0020】上記のように取り付けられた折版屋根板3
は、この水平板部7が下部フレーム10の立上り部13
の頂部13aで受止め支持される上部フレーム11の頂
板部15で支持されることで、正圧の風荷重に対して十
分に対抗することができ、また嵌合用リブ6が上部フレ
ーム11の突出嵌合部18に嵌合係止して支持されるこ
とで負圧の風圧力に対して高い強度を得ることができ、
正・負の両方向の風荷重に対して十分に対抗できる。嵌
合用リブ6は傾斜側板5のできる限り下方寄り側の部位
に設けて突出嵌合部18に嵌合係止させることが大きい
負圧荷重の場合にも効果的に対抗できて外れにくい点で
好ましい。
【0021】上記折版屋根板3は傾斜側板5に断面V形
の嵌合用リブ6を設けることで、曲げ変形に対する抵抗
力も増加する。また上記折版屋根板3の嵌合用リブ6部
分の形状はリブ斜面板6bの下端部と谷底板4の端部と
は傾斜側板下部9を介してつないでおり、つまりリブ斜
面板6bと傾斜側板下部9とを略くの字状に曲げる形に
形成してある。これによれば、負圧荷重がかかった際の
変形過程をみると、図6に示すように、谷底板4が外方
へ膨らみ状に湾曲変形し(破線状態)、リブ斜面板6b
と傾斜側板下部9の成す角度A、及び傾斜側板下部9と
谷底板4の成す角度Bがそれぞれ増加するが、リブ上面
板6aとリブ斜面板6bの成す角度Cが減少し、割付芯
Sから嵌合用リブ6までの寸法Xが変化しないため、嵌
合用リブ6のリブ上面板6aが傾斜側板5の下端部との
連接部まわりに回転するような曲り変形を抑止すること
ができ、つまり谷底板4の変形をリブ上面板6aに伝達
することを妨げることができてタイトフレーム2から折
版屋根板3が外れにくくなる。
【0022】これに対して、例えば図7に比較例の折版
屋根板3を示すように、嵌合用リブ6部分がリブ上面板
6aと谷底板4の端部とがストレートに傾斜側板下部9
でつながれた形状では、負圧荷重がかかったとき谷底板
4が湾曲し、傾斜側板下部9と谷底板4との成す角度
B、及びリブ上面板6aの上部と傾斜側板5の下部との
成す角度Dがそれぞれ増加し、上記寸法Xが増加するた
め、嵌合用リブ6のリブ上面板6aが傾斜側板5との連
接部まわりに回転するように曲り変形してタイトフレー
ム2から折版屋根板3が外れるおそれがある。こうした
問題は、図21に示す従来例の折版屋根板42のように
比較例の前記嵌合用リブ6と同じ断面形状を呈する突出
部44が側板43に形成されている場合においても同じ
ことが言え、とくに図21に示す従来例の折版屋根板4
2では突出部44が側板43の上端寄りに形成されてい
るため、こうした問題が顕著に起こりやすい。したがっ
て、本発明の図6に示す断面形状の折版屋根板3の方が
図7に示す比較例の折版屋根板や図21に示す従来例の
折版屋根板よりも非常に好ましい。
【0023】屋根に勾配がある場合は、その屋根勾配に
対応できるように上部フレーム11を下部フレーム10
に対して水平軸28まわりに回転できるものとする。そ
のために、図8及び図9に示すように、上部フレーム1
1は左右の底板部19,19間に、下部フレーム10の
門形状の立上り部13の外側に被さる門形状とする立上
り部25を一体に形成するとともに、底板部19を断面
円弧形状に形成する。そして上部フレーム11の立上り
部25と下部フレーム10の立上り部13に孔26,2
7を同一軸心上に設け、この孔26,27に頭付きボル
トよりなる水平軸28を挿通して該水平軸28の先端ね
じ部にナット29を螺合することにより上部フレーム1
1を下部フレーム10に対し水平軸28まわりに回転可
能に結合する。この場合、下部フレーム10上での上部
フレーム11の水平移動が妨げられることのないように
下部フレーム10の孔27の径は水平軸28の軸径より
も大きく形成している。
【0024】この実施例の上部フレーム11は上記実施
例の上部フレーム11とは少し変形しており、頂板部1
5は立上り部25の頂部に形成し、突出嵌合部18を形
成する傾斜側板部16の上端板部16aは立上り部25
に向けて略水平に折曲して頂板部15とは縁切り状態に
形成している。すなわち、突出嵌合部18は、底板部1
9、この底板部19の外端から斜め上方に連設した傾斜
側板部16、及びこの傾斜側板部16の上端を頂板部1
5より低く内方へ連設した上端板部16aよりなるナイ
フ形に形成している。立上り部25の頂板部15は下部
フレーム10の立上り部13の頂部13aで受止め支持
される。また傾斜側板部16の略水平な上端板部16a
の先端16bは立上り部25との間に隙間(例えば、2
mm程度)を形成している。このように立上り部25との
間に隙間を形成する上端板部16aの先端16bは、負
圧荷重の時に立上り部25に当たって上部フレーム11
の変形を防止でき、増強できる。このことは図11〜図
13、図18、図19に示すタイトフレーム2において
も同じことが言える。
【0025】タイトフレーム2の形態は上記形状のほ
か、図10ないし図12に示すような形状に形成するも
のであってもよい。図10に示すタイトフレーム2で
は、下部フレーム10は図1に示す下部フレーム10の
形状と同じであるが、上部フレーム11は、図1に示す
上部フレーム11のごとき屈曲片17を無くして傾斜側
板部16と底板部19の交わる角部に突出嵌合部18を
形成してある。
【0026】図11に示すタイトフレーム2では、下部
フレーム10が図1に示す下部フレーム10とは立上り
部13の無い形状に形成してある点が異なり、上部フレ
ーム11は図8に示す上部フレーム11の形状と略同じ
である。図12に示すタイトフレーム2は、図8に示す
タイトフレーム2とは水平軸28で連結されていない
点、上部フレーム11を屈曲片17の無い形に形成して
いる点が異なるだけで、そのほかは同じ形状である。図
12に示すタイトフレーム2のように下部フレーム10
の立上り部13と上部フレーム11の立上り部25との
二重構造にすると正圧荷重にきわめて強いタイトフレー
ム2を得ることができる。
【0027】上記実施例では、折版屋根板3の嵌合用リ
ブ6をタイトフレーム2の突出嵌合部18に嵌合係止す
るので、負圧荷重により折版屋根板3の馳締め片8の馳
締め部が壊れず、折版屋根板3の飛散を防止でき、した
がって吊子を用いることなく取り付けることができ、ま
た吊子の材料費を節約できるとともに吊子の取付作業の
手間も省ける。
【0028】しかし、本発明はこれに限定されるもので
はなく、図13に示すように、タイトフレーム2の上部
フレーム11を左右に二分割する形に形成し、この左右
の分割上部フレーム11a,11aの立上り部25,2
5の頂板部15,15どうし間に吊子31を介在させた
うえで左右の分割上部フレーム11a,11aどうしを
吊子31ごとボルト32及びナット33で共締めし、こ
の吊子31に隣り合う折版屋根板3,3の馳締め片8,
8を馳締めするようにしたものであってもよい。これに
よれば、折版屋根板3は嵌合用リブ6をタイトフレーム
2の突出嵌合部18に嵌合係止するとともに、馳締め片
8をタイトフレーム2上の吊子31に馳締めすることで
タイトフレーム2に対し二重に係合固定してあるので、
折版屋根板3をきわめて強固に取付けることができ、ま
た仮に折版屋根板3の嵌合用リブ6とタイトフレーム2
の突出嵌合部18との嵌合係止部分が外れるようなこと
があっても折版屋根板3,3は吊子31に馳締めされて
いるので飛散するのを防止できて安全性を高めることが
できる。
【0029】タイトフレーム2上で隣り合う折版屋根板
3,3の水平板部7,7どうしを連結する手段として
は、折版屋根板3の水平板部7の端部に設けた馳締め片
8どうしを馳締めする方式に限られない。図14に示す
ように、下部フレーム10の立上り部13の頂部13a
と上部フレーム11の頂板部15の孔部15aに、剣先
ボルト34を通してこの先端部34aを頂板部15の孔
部15aより上方へ突出させ、この剣先ボルト34の先
端部34aに隣り合う折版屋根板3,3の水平板部7,
7を通し、防水パッキン35及びワッシャ36を介して
ナット37で締め付ける。その際、上部フレーム11の
水平移動を確保するために上部フレーム11の頂板部1
5の孔部15aの内径は剣先ボルト34の軸径よりも大
きく形成している。
【0030】剣先ボルト34で折版屋根板3の水平板部
7をタイトフレーム2の頂板部15上に完全に締結固定
していると、折版屋根板3に負圧荷重がかかった際折版
屋根板3の嵌合用リブ6がタイトフレーム2の突出嵌合
部18から外れやすくなる。そこで、剣先ボルト34の
軸部中間には孔部15aの内径よりも大きい径の鍔部材
38を頂板部15上に重なるよう挿通して固定すること
により、剣先ボルト34の頭部34bと下部フレーム1
0の頂部13aの下面との間に所定の隙間(例えば、1
0mm程度)を形成し、その隙間分だけ剣先ボルト34が
自由に上下動できるようにしている。したがって、負圧
荷重時には折版屋根板3の水平板部7が剣先ボルト34
ごと自由に上下動することで嵌合用リブ6がタイトフレ
ーム2の突出嵌合部18から外れるのを防止できる。
【0031】そのほかに、タイトフレーム2上で隣り合
う折版屋根板3,3の水平板部7,7どうしを連結する
手段としては、折版屋根板3は、図15(b)に示すよ
うに、左右の傾斜側板5,5の一方の水平板部7の外端
部に被係合片7aを下向きに連設し、他方の傾斜側板5
の上部寄りに係合凹部5aを形成する。かくして、図1
5(a)に示すように、先にタイトフレーム2に嵌合し
た折版屋根板3の水平板部7の上に、後で該タイトフレ
ーム2に嵌合する折版屋根板3の水平板部7を重ね合す
とともに、被係合片7aを先に嵌合した折版屋根板3の
係合凹部5aに係合させる、という折版屋根板3,3の
水平板部7,7どうしの連結手段を採用することもでき
る。
【0032】左右一対の突出嵌合部18,18を備えた
上記タイトフレーム2では、左右の突出嵌合部18,1
8を共に上部フレーム11に設けているが、これに代え
て図16、図17に示すように、左右の突出嵌合部1
8,18のうちの一方を上部フレーム11に、左右の突
出嵌合部18,18のうちの他方を下部フレーム10に
それぞれ設けることもできる。もちろん、この場合にお
いても上部フレーム11は下部フレーム10の上側に左
右の水平方向に所定距離だけ移動可能に結合される。
【0033】図16、図17に示す実施例では、下部フ
レーム10が、左右が高低段差を有する段状に形成され
て高い側の上部フレーム受板部12aと低い側の上部フ
レーム受板部12bと、これら上部フレーム受板部12
a,12bの内端どうしを連結する垂直な連結板部12
cを有する上部フレーム受板部12と、高い側の上部フ
レーム受板部12aの外端に設けた突出嵌合部18と、
この突出嵌合部18の下側に連設した座板部14、及び
低い側の上部フレーム受板部12bの外端に連設した座
板部14とを備える形に形成されている。
【0034】一方、上部フレーム11は、下部フレーム
10の上部フレーム受板部12の高低段差に対応すべく
段状に形成されて高い側の底板部19aと低い側の底板
部19bとを有する底板部19と、低い側の底板部19
bの外端及び高い側の底板部19aの外端からそれぞれ
上向きに連設されて折版屋根板3の傾斜側板5の外側に
沿う形の長短の傾斜側板部16a,16bと、長い側の
傾斜側板部16aの上端から内方へ連設した段状の頂板
部15aと、短い側の傾斜側板部16bの上端から内方
へ連設した頂板部15bと、低い側の底板部19bと長
い側の傾斜側板部16aの交わる角部に設けた突出嵌合
部18とを備える形に形成されている。頂板部15a,
15bどうしは互いに重ね合わされてかしめ又は溶接な
どで一体的に結合される。
【0035】そして、上部フレーム11は下部フレーム
10の上側に左右の水平方向に移動可能に、2本の長短
の段付きボルト39a及びナット39bからなる結合具
21で結合される。その際、上部フレーム11の底板部
19a,19b、及び底板部19aの真上に対向する頂
板部15a,15bの重合部にそれぞれ左右方向に長い
長孔20を設ける一方、下部フレーム10の高い側の上
部フレーム受板部12a,に下方から挿通された長い方
の段付きボルト39aを、高い側の底板部19aの長孔
20及びこの真上の頂板部15a,15bの重合部の長
孔20に挿通し、該頂板部15a,15bの重合部から
上方へ突出する端部にナット39bをワッシャ39cを
介して締め付ける。また、下部フレーム10の低い側の
上部フレーム受板部12bに下方から挿通された短い方
の段付きボルト39aを、低い側の底板部19bの長孔
20に挿通し、該底板部19bから上方へ突出する端部
にナット39bをワッシャ39cを介して締め付ける。
【0036】このように構成されたタイトフレーム2は
下地材1の上に所定間隔おきに並べられ、各下部フレー
ム10の左右の座板部14が下地材1に固定される。か
くして、折版屋根板3を取付けるには、図16に示すよ
うに、上部フレーム11を下部フレーム10上の中立位
置に静止させた状態(実線状態)下で、隣り合う折版屋
根板3,3のうち先に葺かれる一方の折版屋根板3の谷
底板4をタイトフレーム2,2どうし間の一側方の谷部
に落し込む。この落し込みに伴い折版屋根板3の嵌合用
リブ6が、上部フレーム11の一側の傾斜側板部16a
上を滑り下って該上部フレーム11を下部フレーム10
上で他方の折版屋根板3の葺かれる右方向Rへ水平移動
させながら、傾斜側板部16aの下方の突出嵌合部18
に嵌合係止する。したがって、一方の折版屋根板3の嵌
合用リブ6は上部フレーム11の一側の傾斜側板部16
aの突出嵌合部18に無理なくスムーズに嵌合させるこ
とができる。
【0037】次いで、他方の折版屋根板3の谷底板4を
タイトフレーム2,2どうし間の他側方の谷部に落し込
むに伴い、その折版屋根板3の嵌合用リブ6が下部フレ
ーム10の突出嵌合部18に嵌合係止するとともに、そ
の折版屋根板3の傾斜側板5が上部フレーム11の他側
の傾斜側板部16bを押圧しながら上部フレーム11を
前記と反対方向Lに押し返して元の中立位置に戻す。し
たがって、一方の折版屋根板3の嵌合用リブ6と突出嵌
合部18との嵌合状態を確保しつつ、他方の折版屋根板
3の嵌合用リブ6を下部フレーム10の突出嵌合部18
に無理なくスムーズに容易かつ確実に嵌合させることが
できる。なお、隣り合う折版屋根板3,3の水平板部
7,7の馳締め片8,8どうしは上部フレーム11の頂
板部15a上で馳締めされる。
【0038】(第2実施例) 図18は折版屋根板の第2実施例を示す。この実施例の
折版屋根板3は、第1実施例の折版屋根板3の嵌合用リ
ブ6と同様にリブ上面板6a及びリブ斜面板6bを有す
る形の嵌合用リブ6を形成するに加えて、更に該嵌合用
リブ6の上部に、図12に示すタイトフレーム2のナイ
フ形の突出嵌合部18が傾斜側板部16及び上端板部1
6aごと嵌合する凹部30を設けたものである。その凹
部30は、嵌合用リブ6のリブ上面板6aと、このリブ
上面板6aに連続して傾斜側板5と略同一勾配に上向き
に形成されてタイトフレーム2の傾斜側板部16に沿う
形の凹部底面板30a、及びこの凹部底面板30aの上
端に連続して略水平に外向きに形成されてタイトフレー
ム2の上端板部16aに沿う形の凹部上面板30bとで
形成される。
【0039】このような形状に形成した折版屋根板3
は、第1実施例の折版屋根板3の場合と同様に嵌合用リ
ブ6をリブ斜面部6bと傾斜側板下部9とが略くの字状
になる断面形状に形成してあるので、折版屋根板3に大
きい負圧荷重がかかって谷底板4が外方へ膨らみ変形す
るときもリブ上面板6aが変形するのをできる限り抑制
することができ、嵌合用リブ6がタイトフレーム2の突
出嵌合部18から外れるのを効果的に阻止することがで
きる。また、この折版屋根板3の断面形状によれば、リ
ブ上面板6aと凹部底面板30aが交わる折曲部のほか
に、さらに凹部底面板30aと凹部上面板30bが交わ
る折曲部と、凹部上面板30bと傾斜側板5が交わる折
曲部とが増え、この折曲部が増える分だけ屋根板強度を
増強することができて負圧荷重や正圧荷重により変形し
にくくなり、従って嵌合用リブ6が突出嵌合部18から
外れるのをより効果的に阻止することができる。さら
に、折版屋根板3は突出嵌合部18に対し凹部底面板3
0aと凹部上面板30bが交わる折曲部と、凹部上面板
30bと傾斜側板5が交わる折曲部の二箇所の折曲部を
も突出嵌合部18に係合することになるので、折版屋根
板3の突出嵌合部18への嵌合係止力を増強でき、この
点でも負圧荷重に十分に対抗できる。また正圧荷重が作
用するときは水平板部7が頂板部15で受け止められる
とともに、凹部底面板30aが傾斜側板部16で、また
凹部上面板30bが上端板部16aでそれぞれ受け止め
支持されることになり、正圧荷重にも十分に耐えられ
る。なお、図12に示すタイトフレーム2のナイフ形の
突出嵌合部18以外に、図8、図11、図13にそれぞ
れ示すナイフ形の突出嵌合部18をも凹部30に嵌合す
ることができる。
【0040】(第3実施例) 図19は折版屋根板の第3実施例を示す、この実施例の
折版屋根板3では、傾斜側板5の下端寄り部位に、リブ
上面板6aと、このリブ上面板6aの突出端と谷底板4
の端部とを傾斜側板下部9でつないだ形の嵌合用リブ6
を形成している。そして、その嵌合用リブ6の上部に、
第2実施例の折版屋根板3の凹部30と同様に図8、図
11、図12、図13などに示すタイトフレーム2の突
出嵌合部18が傾斜側板部16及び上端板部16aごと
嵌合する凹部30を設けたものである。
【0041】すなわち、この第3実施例の折版屋根板3
の凹部30においても、第2実施例の折版屋根板3の凹
部30の場合と同様に、嵌合用リブ6のリブ上面板6a
と、このリブ上面板6aに連続して上向きに形成されて
タイトフレーム2の傾斜側板部16に沿う形の凹部底面
板30a、及びこの凹部底面板30aの上端に連続して
略水平に外向きに形成されてタイトフレーム2の上端板
部16aに沿う形の凹部上面板30bとで形成したもの
である。したがって、この折版屋根板3においても凹部
底面板30aと凹部上面板30bが交わる折曲部、及び
凹部上面板30bと傾斜側板5が交わる折曲部を有する
断面形状を呈することになり、その折曲部が増える分だ
け屋根板強度を増強することができ、負圧荷重や正圧荷
重により変形しにくくなる。また、折版屋根板3は凹部
底面板30aと凹部上面板30bが交わる折曲部と、凹
部上面板30bと傾斜側板5が交わる折曲部の二箇所の
折曲部をも突出嵌合部18に係合することになるので、
折版屋根板3の突出嵌合部18への嵌合係止力を増強で
きて負圧荷重や正圧荷重に十分に対抗することができ
る。
【0042】上記した各実施例のようにタイトフレーム
2は、下地材1に固定される下部フレーム10の上側に
上部フレーム11を左右水平方向に移動可能に結合した
形態としたものが、折版屋根板3に傷や変形を加えられ
ることなく嵌合用リブ6をタイトフレーム2の突出嵌合
部18にスムーズに容易かつ確実に嵌合係止させること
ができて好ましい。
【0043】
【発明の効果】本発明の折版屋根板によれば、正圧荷重
や負圧荷重、とくに大きい負圧荷重を受ける場合も、タ
イトフレームの突出嵌合部から外れることなく該突出嵌
合部との嵌合係止状態を確実に保持できるため、大きい
負圧荷重による飛散防止効果を一段と高めることができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の折版屋根板の取付け構造の正面図
である。
【図2】(a)は図1におけるP部分の平面図、(b)
は図2(a)におけるK−K線断面図である。
【図3】第1実施例の隣り合う折版屋根板のうち一方の
折版屋根板の取付け過程を示す正面図である。
【図4】第1実施例の隣り合う折版屋根板のうち他方の
折版屋根板の取付け過程を示す正面図である。
【図5】第1実施例の折版屋根板の正面図である。
【図6】第1実施例の折版屋根板に負圧がかかった際の
変形過程を示す説明図である。
【図7】比較例の折版屋根板に負圧がかかった際の変形
過程を示す説明図である。
【図8】第1実施例の折版屋根板取付け構造の変形例を
示す正面図である。
【図9】(a)は図8に示すタイトフレームの側面図、
(b)は図8に示すタイトフレームの上部フレームの回
転状態を示す側面図である。
【図10】第1実施例の折版屋根板取付け構造の他の変
形例を示す正面図である。
【図11】第1実施例の折版屋根板取付け構造の更に他
の変形例を示す正面図である。
【図12】第1実施例の折版屋根板取付け構造の更に
又、他の変形例を示す正面図である。
【図13】第1実施例の折版屋根板取付け構造の更に
又、他の変形例を示す正面図である。
【図14】第1実施例の折版屋根板取付け構造の更に
又、他の変形例を示す正面図である。
【図15】(a)は第1実施例の折版屋根板取付け構造
の更に又、他の変形例を示す正面図、(b)はその折版
屋根板の正面図である。
【図16】第1実施例の折版屋根板取付け構造の更に
又、他の変形例を示す正面図である。
【図17】図16に示すタイトフレームの斜視図であ
る。
【図18】第2実施例の折版屋根板の取付け構造の正面
図である。
【図19】第3実施例の折版屋根板の取付け構造の正面
図である。
【図20】従来例の折版屋根板の取付け構造の斜視図で
ある。
【図21】従来例の折版屋根板の取付け過程を示す正面
図である。
【符号の説明】
1 屋根の下地材 15 頂板
部 2 タイトフレーム 16 傾斜
側板部 3 折版屋根板 18 突出
嵌合部 4 谷底板 19 底板
部 5 傾斜側板 21 結合
具 6 嵌合用リブ 30 凹部 6a リブ上面板 30a 凹
部底面板 6b リブ斜面板 30b 凹
部上面板 7 水平板部 9 傾斜側板下部 10 下部フレーム 11 上部フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 3/30 E04D 3/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根の下地材の上にタイトフレームを介
    して取り付けられる折版屋根板であって、前記タイトフレームが左右水平方向に移動可能な上部フ
    レームを備え、この上部フレームが、上端に頂板部を形
    成し、かつ該頂板部の左右両端から下方へ斜めに傾斜側
    板部を連設するとともに、この左右の各傾斜側板部の下
    端に突出嵌合部を形成しており、 前記折版屋根板が、谷底板と、この谷底板の両側に斜め
    上方へ拡開状に立ち上げられた左右の傾斜側板と、この
    左右の各傾斜側板の中途部から外方へ突設され前記突出
    嵌合部に嵌合係止する嵌合用リブ、及び前記左右の各傾
    斜側板の上端に連設され前記頂板部上に受けられる水平
    板部とを有しており、前記嵌合用リブは、前記傾斜側板
    の中途部から外方へ折曲され前記突出嵌合部に嵌合係止
    するリブ上面板と、このリブ上面板の突出端から斜め下
    方へ折り返したリブ斜面板とを有する断面V形状に形成
    し、前記リブ斜面板の下端部と前記谷底板の端部とは傾
    斜側板下部でつないでいることを特徴とする折版屋根
    板。
  2. 【請求項2】 屋根の下地材の上にタイトフレームを介
    して取り付けられる折版屋根板であって、前記タイトフレームが左右水平方向に移動可能な上部フ
    レームを備え、この上部フレームが、上端に頂板部を形
    成するとともに、左右両側に、底板部の外端、この底板
    部の外端から斜め上方に連設した傾斜側板部、及びこの
    傾斜側板部の上端を前記頂板部より低く内方へ連設した
    上端板部よりなるナイフ形の突出嵌合部を外方突出状に
    形成しており、 前記折版屋根板が、谷底板と、この谷底板の両側に斜め
    上方へ拡開状に立ち上げられた左右の傾斜側板と、この
    左右の各傾斜側板の中途部から外方へ突設され前記突出
    嵌合部に嵌合係止する嵌合用リブ、及び前記左右の各傾
    斜側板の上端に連設され前記頂板部上に受けられる水平
    板部とを有しており、 前記嵌合用リブは、前記傾斜側板の中途部から外方へ折
    曲され前記突出嵌合部に嵌合係止するリブ上面板と、こ
    のリブ上面板の突出端から斜め下方へ折り返したリブ斜
    面板とを有する断面V形状に形成し、前記リブ斜面板の
    下端部と前記谷底板の端部とは傾斜側板下部でつないで
    おり、 前記嵌合用リブの上部に、前記突出嵌合部が嵌合する凹
    部を設けており、この凹部は前記リブ上面板と、このリ
    ブ上面板に連続して前記タイトフレームの傾斜側板部に
    沿うよう上向きに形成された凹部底面板、及びその凹部
    底面板の上端に連続して前記タイトフレームの上端板部
    に沿うよう外向きに形成された凹部上面板とで形成され
    ていることを特徴とする折版屋根板。
  3. 【請求項3】 屋根の下地材の上にタイトフレームを介
    して取り付けられる折版屋根板であって、前記タイトフレームが左右水平方向に移動可能な上部フ
    レームを備え、この上部フレームが、上端に頂板部を形
    成するとともに、左右両側に、底板部の外端、この底板
    部の外端から斜め上方に連設した傾斜側板部、及びこの
    傾斜側板部の上端を前記頂板部より低く内方へ連設した
    上端板部よりなるナイフ形の突出嵌合部が外方突出状に
    形成しており、 前記折版屋根板が、谷底板と、この谷底板の両側に斜め
    上方へ拡開状に立ち上げられた左右の傾斜側板と、この
    左右の各傾斜側板の中途部から外方へ突設され前記突出
    嵌合部に嵌合係止する嵌合用リブ、及び前記左右の各傾
    斜側板の上端に連設され前記頂板部上に受けられる水平
    板部とを有しており、 前記嵌合用リブは、前記傾斜側板の中途部から外方へ折
    曲され前記突出嵌合部に嵌合係止するリブ上面板と、こ
    のリブ上面板の突出端と前記谷底板の端部とは傾斜側板
    下部でつないでおり、 前記嵌合用リブの上部に、前記突出嵌合部が嵌合する凹
    部を設けており、この凹部は前記リブ上面板と、このリ
    ブ上面板に連続して前記タイトフレームの傾斜側板部に
    沿うよう上向きに形成された凹部底面板、及びその凹部
    底面板の上端に連続して前記タイトフレームの上端板部
    に沿うよう外向きに形成された凹部上面板とで形成され
    ていることを特徴とする折版屋根板。
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