JP3462368B2 - 半導体装置の製造装置および製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造装置および製造方法

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JP3462368B2 JP17715297A JP17715297A JP3462368B2 JP 3462368 B2 JP3462368 B2 JP 3462368B2 JP 17715297 A JP17715297 A JP 17715297A JP 17715297 A JP17715297 A JP 17715297A JP 3462368 B2 JP3462368 B2 JP 3462368B2
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  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置の製
造装置および製造方法に関するもので、特に、半導体装
置に対してNH3 ガス雰囲気中にて熱処理を施す半導体
製造装置に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、半導体製造プロセスにお
いて、たとえば、半導体装置の表面に窒化処理を施す場
合、通常は、拡散炉、アニール炉、RTP(Rapid Ther
mal Processing)といった加熱処理装置が用いられてい
る。
【0003】この加熱処理装置の多くは、たとえば図6
に示すように、石英製ガラスからなるチューブ1の内部
に半導体装置2がセットされたボート3を装填した後、
金属(たとえば、SUS)製のマニホールド4によって
蓋をした状態で、上記チューブ1内にNH3 ガスを供給
するとともに、図示していないヒータによって全体を加
熱することで、上記半導体装置2に対するNH3 ガス雰
囲気中での熱処理を行うようになっている。
【0004】しかしながら、上記した従来の加熱処理装
置の場合、SUS製のマニホールド4を用いているた
め、NH3 ガス雰囲気中にて熱処理を行う際、特に、高
温・長時間の熱処理を行うと、マニホールド4の表面を
覆う自然酸化膜5がエッチングされて、マニホールド4
の表面の金属がむき出しの状態となる。
【0005】すると、マニホールド4の表面の金属がN
3 ガスに晒されることになる結果、マニホールド4の
表面がNH3 ガスによってたたかれることにより発生す
る金属不純物によって、半導体装置2が汚染されるとい
う不具合があった。金属不純物によって汚染された半導
体装置2は、たとえば図7に示すように、特性が劣化す
るため、問題となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
においては、熱処理時にマニホールドの表面を覆う自然
酸化膜がエッチングされて、マニホールドの表面の金属
がむき出しの状態となると、マニホールドの表面の金属
がNH3 ガスに晒されることになるため、金属不純物の
増加を招いて、半導体装置の特性を劣化させるという問
題があった。
【0007】そこで、この発明は、金属不純物による汚
染を抑制でき、特性が劣化するのを防止することが可能
な半導体装置の製造装置および製造方法を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明の一態様によれ
ば、半導体基板を収納し、その基板に対して少なくとも
アンモニアを含む還元性ガス雰囲気中で熱処理を施すた
めの、少なくとも一部に金属製部材を用いてなる反応炉
と、前記還元性ガス雰囲気中での熱処理の前に、前記反
応炉の金属製部材の表面に耐還元性膜を形成する形成手
段とを具備したことを特徴とする半導体装置の製造装置
が提供される
【0009】また、本願発明の一態様によれば、半導体
基板に対して熱処理を施すための、少なくとも一部に金
属製部材を用いてなる反応炉の、前記金属製部材の表面
に耐還元性膜を形成する第一の工程と、前記反応炉内に
少なくともアンモニアを含む還元性ガスを供給し、この
還元性ガス雰囲気中にて前記半導体基板に熱処理を施す
第二の工程とからなることを特徴とする半導体装置の製
造方法が提供されるさらに、本願発明の一態様によれ
ば、半導体基板に対して熱処理を施すための、少なくと
も一部に金属製部材を用いてなる反応炉の、前記金属製
部材の表面に耐還元性膜を形成する第一の工程と、前記
反応炉内に少なくともアンモニアを含む還元性ガスを供
給し、この還元性ガス雰囲気中にて前記半導体基板に熱
処理を施す第二の工程とからなり、前記第一の工程は、
前記第二の工程の直後に行われるものであることを特徴
とする半導体装置の製造方法が提供される。
【0010】上記した構成によれば、熱処理時に金属製
部材の表面が還元性ガスに晒されるのを防げるようにな
る。これにより、汚染の原因となる金属不純物の発生を
抑えることが可能となるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の
一形態にかかる、半導体製造装置としての加熱処理装置
の概略構成を示すものである。
【0012】すなわち、この加熱処理装置は、半導体装
置(半導体基板)の表面に窒化処理を施すもので、たと
えば、石英製ガラスからなるチューブ11、このチュー
ブ11の内部に半導体装置をセットするためのボート1
2、および、SUS(ステンレス)からなる金属製部材
としてのマニホールド13によって反応炉が構成されて
いる。
【0013】上記チューブ11には、その内部に還元性
ガスであるNH3 (アンモニア)ガスを供給するため
の、ガス供給手段としてのガス供給用の導入口11a、
および、上記マニホールド13の表面に耐還元性膜であ
る酸化膜を厚く成膜させるための、形成手段としてのO
2 ガス供給用の導入口11bが、それぞれ設けられてい
る。
【0014】また、このチューブ11には、その内部の
ガスを外部に排気するための排気口11cが設けられて
いる。さらに、上記チューブ11の近傍には、たとえ
ば、その側面を囲むようにして、ヒータなどからなる加
熱装置14が設けられている。
【0015】上記ボート12は、窒化処理を行うための
複数の半導体装置を一度にセットすることが可能となっ
ている。また、このボート12は、上記反応炉内への着
脱が自由に行えるようになっている。
【0016】上記マニホールド13は、通常、その表面
に薄い自然酸化膜13aが形成されている。ここで、上
記自然酸化膜13aの膜厚としては、たとえば、上記N
3 ガスによって容易にエッチング(還元)され、上記
マニホールド13の表面(金属面)がむき出しの状態と
なる程度の厚さでしかない。
【0017】そこで、上記NH3 ガスを導入する前に、
あらかじめO2 ガスによる熱処理を行って、上記自然酸
化膜13a上にさらに酸化膜を強制的に成膜させること
により、厚い酸化膜を形成する。
【0018】こうして、上記NH3 ガスにより還元され
たとしても、上記マニホールド13の表面がむき出しの
状態とならない程度の厚い酸化膜を形成することで、上
記NH3 ガス雰囲気中での熱処理によって、上記マニホ
ールド13の表面がNH3 ガスに晒されるのを簡単に防
ぐことが可能となる。
【0019】なお、厚い酸化膜の膜厚は、熱処理時の温
度や時間などの条件に応じて、適宜、調整するようにす
れば良い。次に、上記した構成の、SUS製のマニホー
ルド13を有する加熱処理装置において、NH3 ガス雰
囲気中での熱処理を行う前に、O2 ガスによる熱処理を
施すようにした場合の、半導体装置の製造方法について
説明する。なお、ここでは加熱装置14を省略し、図面
を簡略化して示している。
【0020】たとえば、半導体装置をセットするため
に、反応炉の内部からボート12を取り出すその前に、
まず、チューブ11内に導入口11bよりO2 ガスを導
入する。このとき、上記マニホールド13の表面には、
NH3 ガス雰囲気中での熱処理により還元されて、上記
マニホールド13の表面がむき出しの状態となる程度の
厚さの自然酸化膜13aしか形成されていない(図2
(a)参照)。
【0021】そして、上記加熱装置14による熱処理を
行って、上記マニホールド13の表面に厚く酸化膜を形
成し、上記NH3 ガス雰囲気中での熱処理によって還元
されても、上記マニホールド13の表面がむき出しの状
態とならない程度の厚さを有する厚い酸化膜13bによ
り、上記マニホールド13の表面を被覆する。
【0022】次いで、上記チューブ11の排気口11c
より反応炉内に残るO2 ガスなどを排気した後、反応炉
内よりボート12を取り出して、それに半導体装置21
をセットする。
【0023】そして、そのボート12を上記チューブ1
1の内部に装填した後、上記マニホールド13によって
蓋をした状態で、上記チューブ11内に導入口11aよ
りNH3 ガスを供給するとともに、上記加熱装置14に
よって全体を800℃程度に加熱する。これにより、上
記半導体装置21のそれぞれに対して、NH3 ガス雰囲
気下での熱処理が所定の時間だけ行われる(以上、図2
(b)参照)。
【0024】この場合、上記マニホールド13の表面に
は厚い酸化膜13bが形成されているため、NH3 ガス
雰囲気中での熱処理によって、たとえ酸化膜13bの一
部がエッチングされたとしても、上記マニホールド13
の表面がむき出しの状態となって、上記マニホールド1
3の表面がNH3 ガスに晒されるのを簡単に防ぐことが
可能となる(図2(c)参照)。
【0025】すなわち、厚い酸化膜13bを、熱処理時
の温度や時間などの条件に応じて十分に厚く形成してお
くことにより、熱処理時の温度が高く、また、長時間に
およぶような場合にも、厚い酸化膜13bが完全に除去
されて、その下のマニホールド13の表面がむき出しの
状態となることはない。
【0026】したがって、マニホールド13の表面がN
3 ガスによってたたかれることにより発生する金属不
純物(たとえば、金属粉や金属イオン)によって、半導
体装置21が汚染されて、その特性が劣化するのを防止
できるようになる。
【0027】こうして、所定の時間が経過すると、NH
3 ガス雰囲気下での熱処理は完了され、上記チューブ1
1の排気口11cより反応炉内に残るNH3 ガスなどを
排気した後に、反応炉内よりボート12の取り出が行わ
れて、半導体装置21に対する一連の窒化処理は終了す
る。
【0028】なお、マニホールド13の表面を被覆する
厚い酸化膜13bは常にNH3 ガスの導入前に形成し直
す必要はなく、たとえば、NH3 ガス雰囲気中での熱処
理による厚い酸化膜13bのエッチングの量が少ない場
合には省略するようにしても良い。
【0029】図3は、窒化処理の終了した半導体装置に
おける不純物(ここでは、主に鉄)の濃度について、酸
化処理を行わない場合と酸化処理を行うようにした場合
とを比較して示すものである。
【0030】この図からも明らかなように、NH3 ガス
の導入前に、O2 ガス雰囲気中での熱処理を行って、マ
ニホールド13の表面に厚い酸化膜13bを形成する、
いわゆる酸化処理を経て製造された半導体装置21は、
酸化処理を行わない従来の方式により製造された半導体
装置に比べると、取り込まれる不純物が低減されている
のが分かる。
【0031】このように、不純物による汚染が抑えられ
る分、半導体装置21の、不純物汚染による特性の劣化
を防止できるようになる。上記したように、熱処理時に
マニホールドの表面がNH3 ガスに晒されるのを防げる
ようにしている。
【0032】すなわち、NH3 ガスの導入前に、O2
ス雰囲気中での熱処理を行って、マニホールドの表面に
十分に厚い酸化膜を形成するようにしている。これによ
り、NH3 ガス雰囲気中での熱処理によって、たとえ酸
化膜の一部がエッチングされたとしても、その下のマニ
ホールドの表面がむき出しの状態となるのを防止するこ
とが可能となるため、マニホールドの表面がNH3 ガス
に晒されるのを簡単に防げるようになる。したがって、
マニホールドの表面がNH3 ガスによってたたかれるこ
とにより発生する金属不純物によって、半導体装置が汚
染されるのを未然に防止できるようになるものである。
【0033】しかも、マニホールドの表面を被覆する厚
い酸化膜は形成するのが容易であり、たとえ、NH3
ス雰囲気中での熱処理によってエッチングされても、そ
れが半導体装置を汚染する原因となることがないため、
特に有用である。
【0034】なお、上記した本発明の実施の一形態にお
いては、マニホールドの表面への厚い酸化膜の形成を反
応炉内にボートが装填された状態で行うようにした場合
について説明したが、これに限らず、たとえば反応炉内
よりボートを取り出した状態で行うことももちろん可能
である。
【0035】また、NH3 ガスを導入する前に、O2
スによる厚い酸化膜13bの形成を行うようにしたが、
たとえば図4に示すように、NH3 ガス雰囲気中での熱
処理を行って、半導体装置21を反応炉内より取り出し
た直後に、マニホールド13の表面を被覆する厚い酸化
膜13bの形成を行うようにしても良い。
【0036】この場合も、たとえば図5に示すように、
上記した、NH3 ガスを導入する前に、O2 ガスによる
厚い酸化膜13bの形成を行うようにした場合と同様の
効果が得られる。
【0037】また、還元性ガスとしてはNH3 ガスに限
らず、少なくともNH3 を含むガスであれば用いること
が可能である。特に、H(水素)を含むガスであれば良
い。また、O2 ガスに限らず、少なくともO2 を含むガ
スであれば用いることが可能である。
【0038】また、窒化処理を施す場合に限らず、たと
えば、還元性ガス雰囲気中で熱処理を施す他の装置にも
適用できる。また、マニホールドの表面がNH3 ガスに
晒されるのを防ぐために、マニホールドの表面に厚い酸
化膜を形成するようにした場合に限らず、たとえば、マ
ニホールドの表面を窒化膜などの耐還元性を有する保護
膜により被覆することによっても、同様の効果が期待で
きる。
【0039】ただし、窒化膜などの場合、NH3 ガス雰
囲気中での熱処理を行うごとに形成し直す必要はない
が、たとえば、熱ストレスによって剥離して汚染の原因
となるのを防ぐための対策が必要となる。
【0040】さらに、マニホールド以外の他の金属製部
材にも適用可能であり、金属もSUSに限らず、たとえ
ば、Ni−Cuなどからなるものにも同様に適用でき
る。その他、この発明の要旨を変えない範囲において、
種々変形実施可能なことは勿論である。
【0041】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、金属不純物による汚染を抑制でき、特性が劣化する
のを防止することが可能な半導体装置の製造装置および
製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態にかかる、加熱処理装
置の構成を示す概略断面図。
【図2】同じく、かかる半導体装置の製造方法について
説明するために示す要部の概略断面図。
【図3】同じく、窒化処理後における半導体装置の不純
物濃度を、酸化処理を行わない場合と酸化処理を行うよ
うにした場合とを比較して示す概略図。
【図4】この発明の実施の他の形態にかかる、半導体装
置の製造方法について説明するために示す要部の概略断
面図。
【図5】同じく、窒化処理後における半導体装置の不純
物濃度を、酸化処理を行わない場合と酸化処理を行うよ
うにした場合とを比較して示す概略図。
【図6】従来技術とその問題点を説明するために示す、
加熱処理装置の構成を示す概略断面図。
【図7】同じく、従来の窒化処理の前後における半導体
装置の不純物濃度を比較して示す概略図。
【符号の説明】
11…チューブ 11a…導入口(NH3 ガス供給用) 11b…導入口(O2 ガス供給用) 11c…排気口 12…ボート 13…マニホールド 13a…自然酸化膜 13b…厚い酸化膜 14…加熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−130658(JP,A) 特開 平2−85358(JP,A) 特開 平9−82697(JP,A) 特開 平7−216589(JP,A) 特開 平8−55804(JP,A) 特開 平4−7818(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/31 H01L 21/205

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板を収納し、その基板に対して
    少なくともアンモニアを含む還元性ガス雰囲気中で熱処
    理を施すための、少なくとも一部に金属製部材を用いて
    なる反応炉と、 前記還元性ガス雰囲気中での熱処理の前に、前記反応炉
    の金属製部材の表面に耐還元性膜を形成する形成手段と
    を具備したことを特徴とする半導体装置の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記形成手段は、少なくとも酸素を含む
    ガス雰囲気中にて熱処理を行って、前記金属製部材の表
    面に酸化膜を成長させるものであることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体装置の製造装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板に対して熱処理を施すため
    の、少なくとも一部に金属製部材を用いてなる反応炉
    の、前記金属製部材の表面に耐還元性膜を形成する第一
    の工程と、 前記反応炉内に少なくともアンモニアを含む還元性ガス
    を供給し、この還元性ガス雰囲気中にて前記半導体基板
    に熱処理を施す第二の工程とからなることを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第一の工程は、少なくとも酸素を含
    むガス雰囲気中にて熱処理を行って、前記金属製部材の
    表面に酸化膜を成長させるものであることを特徴とする
    請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第一の工程は、前記第二の工程の前
    に行われるものであることを特徴とする請求項に記載
    の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板に対して熱処理を施すため
    の、少なくとも一部に金属製部材を用いてなる反応炉
    の、前記金属製部材の表面に耐還元性膜を形成する第一
    の工程と、 前記反応炉内に少なくともアンモニアを含む還元性ガス
    を供給し、この還元性ガス雰囲気中にて前記半導体基板
    に熱処理を施す第二の工程と からなり、 前記第一の工程は、前記第二の工程の直後に行われるも
    のであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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