JP3461129B2 - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信装置及び無線通信方法

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JP3461129B2
JP3461129B2 JP29880498A JP29880498A JP3461129B2 JP 3461129 B2 JP3461129 B2 JP 3461129B2 JP 29880498 A JP29880498 A JP 29880498A JP 29880498 A JP29880498 A JP 29880498A JP 3461129 B2 JP3461129 B2 JP 3461129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話や自動車
電話等の無線通信システムに用いられる無線通信装置及
び無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信において、受信信号の位相は、
周波数オフセットにより、送信時に対して回転する。こ
のため、受信品質を良好に保つためには、受信信号から
周波数オフセットを補償した後に復調する必要がある。
【0003】図18は、従来の無線通信装置の構成を示
すブロック図である。なお、以下の説明において、変調
方式はQPSK変調方式とする。
【0004】図18に示す無線通信装置において、アン
テナ1にて受信されたキャリア周波数の信号は、受信R
F部2にてベースバンド信号に変換される。次に、ベー
スバンド信号の同相成分及び直交成分は、それぞれA/
D変換器3、A/D変換器4にてデジタル信号に変換さ
れ、補償器5で補償された後に遅延検波器6で遅延検波
により復調される。
【0005】そして、復調信号は、復号器7にて復号さ
れて受信メッセージとなる。また、復調信号は、周波数
オフセット推定器8に出力され、既知シンボルとの間で
位相比較がおこなわれる。
【0006】図19は、従来方式の無線通信装置におけ
る周波数オフセットの補償を説明するための動作説明図
である。(1,1)で送信した信号は、理想的な環境下
であれば点Aにプロットされる。しかし、実際には周波
数オフセットにより位相が回転するため点Aと異なる点
Bにプロットされる。
【0007】周波数オフセット推定器8では、位相回転
量が計算され、図19のθ1で示される周波数オフセッ
ト量が推定される。
【0008】推定された周波数オフセット量は、補償器
5にフィードバックされ、次のスロットの補償に用いら
れる。すなわち、次回のA/D変換器3、A/D変換器
4にて変換されたデジタル信号は、補償器5にて周波数
オフセット量(θ1)だけ補償され、遅延検波器6に出
力される。
【0009】このように、従来の無線通信装置は、既知
シンボルとの間の位相比較にて周波数オフセット量を推
定し、この周波数オフセット量を用いて補償を行うこと
により受信品質を向上させている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無線通信装置は、干渉局が存在する場合を十分に考
慮していないため、干渉局が存在している環境下では、
正確な周波数オフセットの推定が不可能である。
【0011】例えば、図20の動作説明図に示すよう
に、理想的な環境下では点Aにプロットされる(1,
1)で送信した信号は、周波数オフセット量θ1及び干
渉成分による位相量θ2によって位相が回転するため点
Cにプロットされる。
【0012】この場合に、上記の方法により、干渉成分
が混入した信号からオフセット推定を行うと、推定すべ
き周波数オフセット量θ1だけでなく、更に干渉成分に
よる位相回転量θ2を加算したθ12を周波数オフセッ
ト量として推定してしまうため、このような状態で補償
を行うと、かえって受信品質を劣化させてしまう。
【0013】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、干渉信号が存在している場合でも周波数オフセッ
トを正しく推定して補償することができる無線通信装置
及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ディジタルに変換された受信信号に含ま
れる周波数オフセットを除去した後、周波数オフセット
を除去して復調する。そして、復調信号を復号するとと
もに、復調信号と既知シンボルから周波数オフセットを
推定する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様における無線
通信装置は、複数のアンテナを備え、既知シンボル及び
前記各アンテナの受信信号から最適重み係数を計算し、
この最適重み係数を用いて前記各アンテナの受信信号に
対して複素乗算処理を行い、この複素乗算処理を行った
各信号を合成して復調する無線通信装置であって、前記
各アンテナに受信された信号に対してすでに推定された
周波数オフセット量を用いてアンテナ素子毎に周波数オ
フセットを補償する補償手段と、この補償手段の出力
信号に前記最適重み係数に基づく複素乗算処理を行うこ
とにより干渉成分を抑圧する干渉成分抑圧手段と、この
干渉成分抑圧手段の出力信号を加算する加算手段と、
この加算手段の出力信号を復調する復調手段と、復調さ
れた信号を復号して所望のデータを取り出す復号手段
と、前記復調された信号から周波数オフセットを推定
する周波数オフセット推定手段と、を具備する構成を採
る。
【0016】本発明の第2の態様は、第1の態様の無線
通信装置に関し、補償手段は、周波数オフセット推定結
果を用いて、ディジタル変換信号を制御する構成を採
る。
【0017】これらの構成により、推定した周波数オフ
セット量を制御値として複素乗算処理を行って干渉信号
を除去した後、周波数オフセット補償を行うことができ
るため、干渉信号が存在し、かつ、受信状態が劣悪で、
受信信号にフェージングや雑音の影響が付加された場合
でも、干渉信号及び周波数オフセットを取り除くことが
でき、制御が発散することなく、干渉抑圧効果が高く、
周波数オフセットの精度の高い受信信号を得ることがで
きる。しかも、この処理を再帰的に繰り返すことができ
るため、周波数オフセット量を漸近的に小さくでき、所
望信号点位置に近づけていくことができる。
【0018】本発明の第3の態様は、第2の態様の無線
通信装置に関し、補償手段は、ディジタル変換信号をバ
ッファに一時的に格納し、周波数オフセット推定手段に
て推定された現スロットの周波数オフセット量を用い
て、バッファに格納した現スロットの信号に対して周波
数オフセットを補償する構成を採る。
【0019】この構成により、現データにて推定された
周波数オフセットを用いて、干渉抑圧と周波数オフセッ
ト推定とを行うことができるため、さらに受信品質の精
度を向上させることができる。
【0020】本発明の第4の態様は、第1の態様乃至第
3の態様のいずれかの無線通信装置に関し、干渉成分抑
圧手段は、既知シンボルに基づいて補償手段の出力信号
のそれぞれにおける最適重み係数を計算する重み係数計
算手段と、前記補償手段の出力信号のそれぞれに最適重
み係数を乗算する複素乗算手段と、を具備する構成を採
る。
【0021】本発明の第5の態様は、第4の態様の無線
通信装置に関し、重み係数計算手段は、計算した最適重
み係数を格納し、複素乗算手段は、補償手段から出力さ
れた現スロットの信号に、バッファに格納された重み係
数を乗算する構成を採る。
【0022】この構成により、1スロットで算出した最
適重み係数を格納し、格納した重み係数を用いて2回目
の複素乗算処理行うことができるため、最適重み係数の
計算を1回にできる。
【0023】本発明の第6の態様は、第5の態様の無線
通信装置に関し、復調手段にて復調された現スロットの
信号と復調手段にて復調されバッファに格納された過去
のスロットの信号との誤差の大小を判定し、誤差が小さ
い方の信号を復号手段に出力する判定手段とを具備する
構成を採る。
【0024】この構成により、1回目と2回目の動作処
理において、遅延検波器115の出力信号と既知シンボ
ルとの誤差の小さい方を用いることができるため、さら
に受信品質を向上することができる。
【0025】本発明の第7の態様は、第1の態様乃至第
6の態様のいずれかの無線通信装置に関し、補償手段
は、周波数オフセット推定結果を用いて、受信アナログ
信号を制御する構成を採る。
【0026】この構成により、アナログ信号の状態で周
波数オフセットを補償することができるため、周波数オ
フセットによるフィルタリングでの受信信号の情報かけ
が生じなくなり、デジタル信号処理において起こるよう
なフィルタによる劣化がなくなる。
【0027】本発明の第8の態様は、第1の態様乃至第
6の態様のいずれかの無線通信装置に関し、補償手段
は、周波数オフセット推定結果を用いて、受信アナログ
信号を制御して荒く周波数オフセットを補償し、ディジ
タル変換信号を制御して細かく周波数オフセットを補償
する構成を採る。
【0028】この構成により、初段として情報かけが生
じない程度に荒く、周波数オフセット補償を行い、フィ
ルタ通過後の信号を、デジタル信号に変換してから、追
随性の良いデジタル信号処理により、精度良く周波数オ
フセットを補償することができるため、フィルタによる
情報かけをなくし、しかも、追随性を改善できる。
【0029】本発明の第9の態様における無線通信装置
は、第1の態様乃至第8の態様のいずれかの無線通信装
置に関し、全ての信号点を第1象限に再配置する再配置
手段と、前記再配置された信号を平均化する平均化手段
を具備し、周波数オフセット推定手段は、前記平均化手
段の出力から周波数オフセットを推定する構成を採る。
【0030】この構成により、再配置処理を行うことが
できるため、既知シンボルだけでなく、メッセージ部分
も周波数オフセットを推定するデータとして使用でき、
より正確な周波数オフセットを算出することができる。
【0031】本発明の第10の態様は、第9の態様の無
線通信装置に関し、再配置手段は、8PSK変調方式に
おける座標軸上に配置されるべき信号点の位置を回転さ
せて他の信号点の位置に重ねてから全ての信号点を第1
象限に再配置する構成を採る。
【0032】この構成により、座標軸上に配置されるべ
き信号点の位置を回転させて信号点位置を回転させて他
の信号点の位置に重ねることができるため、入力信号が
8PSK変調方式であってもQPSK変調と同様にな信
号点位置にすることができ、フェージングや雑音による
影響を軽減するための演算量を削減でき、伝搬環境の変
化にも追随し、正確な周波数オフセットを推定すること
ができる。
【0033】本発明の第11の態様における通信端末装
置は、第1の態様乃至第10の態様のいずれかの無線通
信装置を用いて、受信信号から所望のデータを取り出す
構成を採る。
【0034】本発明の第12の態様における基地局装置
は、第1の態様乃至第10の態様のいずれかの無線通信
装置を用いて、受信信号から所望のデータを取り出す構
成を採る。
【0035】本発明の第13の態様における無線通信方
法は、複数のアンテナを備え、既知シンボル及び前記各
アンテナの受信信号から最適重み係数を計算し、この最
適重み係数を用いて前記各アンテナの受信信号に対して
複素乗算処理を行い、この複素乗算処理を行った各信号
を合成して復調する無線通信装置における無線通信方法
であって、前記各アンテナ素子に受信された信号に対し
てすでに推定された周波数オフセット量を用いてアンテ
ナ素子毎に周波数オフセットを補償し、周波数オフセッ
トを補償した信号に前記最適重み係数に基づく複素乗
算処理を行うことにより干渉成分を抑圧し、この干渉成
分を抑圧した信号の加算結果を復調し、この復調した
信号を復号して所望のデータを取り出すとともに、前記
復調した信号から周波数オフセットを推定する方法を
採る。
【0036】本発明の第14の態様は、第13の態様の
無線通信方法に関し、周波数オフセット推定結果を用い
て、ディジタル変換信号を制御する方法を採る。
【0037】これらの方法により、推定した周波数オフ
セット量を制御値として複素乗算処理を行って干渉信号
を除去した後、周波数オフセット補償を行うことができ
るため、干渉信号が存在し、かつ、受信状態が劣悪で、
受信信号にフェージングや雑音の影響が付加された場合
でも、干渉信号及び周波数オフセットを取り除くことが
でき、制御が発散することなく、干渉抑圧効果が高く、
周波数オフセットの精度の高い受信信号を得ることがで
きる。しかも、この処理を再帰的に繰り返すことができ
るため、周波数オフセット量を漸近的に小さくでき、所
望信号点位置に近づけていくことができる。
【0038】本発明の第15の態様は、第14の態様の
無線通信方法に関し、複数のアンテナから受信された各
信号のディジタル変換信号をバッファに一時的に格納す
るとともに、ディジタル変換信号から周波数オフセット
を推定し、推定した現スロットの周波数オフセット量を
用いて、バッファに格納した現スロットの信号の周波数
オフセットを補償する方法を採る。
【0039】この方法により、現データにて推定された
周波数オフセットを用いて、干渉抑圧と周波数オフセッ
ト推定とを行うことができるため、さらに受信品質の精
度を向上させることができる。
【0040】本発明の第16の態様は、第13の態様乃
至第15の態様のいずれかの無線通信方法に関し、既知
シンボルに基づいて、補償した信号のそれぞれにおける
最適重み係数を計算し、前記補償した信号のそれぞれに
最適重み係数を乗算して干渉成分を抑圧し、各信号を加
算する方法を採る。
【0041】本発明の第17の態様は、第16の態様の
無線通信方法に関し、計算した最適重み係数をバッファ
に格納し、補償した現スロットの信号に、バッファに格
納された重み係数を乗算する方法を採る。
【0042】この方法により、1スロットで算出した最
適重み係数を格納し、格納した重み係数を用いて2回目
の複素乗算処理行うことができるため、最適重み係数の
計算を1回にできる。
【0043】本発明の第18の態様は、第17の態様の
無線通信方法に関し、復調した現スロットの信号と復調
バッファに格納した過去のスロットの信号との誤差の
大小を判定し、誤差が小さい方の復調信号を復号する方
法を採る。
【0044】この方法により、1回目と2回目の動作処
理において、遅延検波器115の出力信号と既知シンボ
ルとの誤差の小さい方を用いることができるため、さら
に受信品質を向上することができる。
【0045】本発明の第19の態様は、第13の態様乃
至第18の態様のいずれかの無線通信方法に関し、周波
数オフセット推定結果を用いて、受信アナログ信号を制
御する方法を採る。
【0046】この方法により、アナログ信号の状態で周
波数オフセットを補償することができるため、周波数オ
フセットによるフィルタリングでの受信信号の情報かけ
が生じなくなり、デジタル信号処理において起こるよう
なフィルタによる劣化がなくなる。
【0047】本発明の第20の態様は、第13の態様乃
至第18の態様のいずれかの無線通信方法に関し、周波
数オフセット推定結果を用いて、受信アナログ信号を制
御して荒く周波数オフセットを補償し、ディジタル変換
信号を制御して細かく周波数オフセットを補償する方法
を採る。
【0048】この方法により、初段として情報かけが生
じない程度に荒く、周波数オフセット補償を行い、フィ
ルタ通過後の信号を、デジタル信号に変換してから、追
随性の良いデジタル信号処理により、精度良く周波数オ
フセットを補償することができるため、フィルタによる
情報かけをなくし、しかも、追随性を改善できる。
【0049】本発明の第21の態様は、第13の態様乃
至第20の態様のいずれかの無線通信方法に関し、全て
の信号点を第1象限に再配置し、前記再配置された信号
を平均化し、前記平均化した信号から周波数オフセット
を推定する方法を採る。
【0050】この方法により、再配置処理を行うことが
できるため、既知シンボルだけでなく、メッセージ部分
も周波数オフセットを推定するデータとして使用でき、
より正確な周波数オフセットを算出することができる。
【0051】本発明の第22の態様は、第21の態様の
無線通信方法に関し、8PSK変調方式における座標軸
上に配置されるべき信号点の位置を回転させて他の信号
点の位置に重ねてから全ての信号点を第1象限に再配置
する方法を採る。
【0052】この方法により、座標軸上に配置されるべ
き信号点の位置を回転させて信号点位置を回転させて他
の信号点の位置に重ねることができるため、入力信号が
8PSK変調方式であってもQPSK変調と同様にな信
号点位置にすることができ、フェージングや雑音による
影響を軽減するための演算量を削減でき、伝搬環境の変
化にも追随し、正確な周波数オフセットを推定すること
ができる。
【0053】以下、本発明の実施の形態について、添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0054】以下に説明する本発明の実施の形態では、
干渉抑圧と周波数オフセット推定とを行う。ここで、干
渉抑圧効果を高めるためには、周波数オフセットを補償
した受信信号から重み係数を算出しなければならない。
また、周波数オフセット推定の精度を高めるためには、
充分、干渉成分を抑圧した遅延検波後の信号から周波数
オフセットを推定しなければならない。よって、干渉抑
圧と周波数オフセット推定の両方が正常に動作しないと
制御が発散する恐れがある。
【0055】以下、本発明の実施の形態について添付図
面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明におい
て、変調方式はQPSK変調とする。
【0056】(実施の形態1)図1 は、本発明の実施の形態1に係る無線通信装置を示
すブロック図である。
【0057】図1に示す無線通信装置において、受信R
F部103は、アンテナ101に受信されたキャリア周
波数の信号をベースバンド信号に変換する。また、受信
RF部104は、アンテナ102に受信されたキャリア
周波数の信号をベースバンド信号に変換する。
【0058】A/D変換器105は、受信RF部103
から出力されたベースバンド信号の同相成分に対してア
ナログ/デジタル変換を行い、A/D変換器106は、
受信RF部103から出力されたベースバンド信号の直
交成分に対してアナログ/デジタル変換を行う。同様
に、A/D変換器107は、受信RF部104から出力
されたベースバンド信号の同相成分に対してアナログ/
デジタル変換を行い、A/D変換器108は、受信RF
部104から出力されたベースバンド信号の直交成分に
対してアナログ/デジタル変換を行う。
【0059】補償器109は、1スロット前の周波数オ
フセット量を制御値として、A/D変換器105、10
6の出力信号に含まれる周波数オフセットを補償する。
同様に、補償器110は、1スロット前の周波数オフセ
ット量を制御値として、A/D変換器107、108の
出力信号に含まれる周波数オフセットを補償する。
【0060】重み係数計算器111は、既知シンボル及
び補償器109、110の出力信号から最適重み係数を
計算する。複素乗算器112は、最適重み係数を用い
て、補償器109の出力信号に対して複素乗算処理を行
い、複素乗算器113は、最適重み係数を用いて、補償
器110の出力信号に対して複素乗算処理を行う。加算
器114は、複素乗算器112の出力信号と複素乗算器
113の出力信号を加算する。
【0061】遅延検波器115は、加算器114の出力
信号に対して遅延検波して復調信号を出力する。復号器
116は、復調信号を復号し、受信メッセージを取り出
す。
【0062】周波数オフセット推定器117は、既知シ
ンボルと復調信号から周波数オフセットを推定する。平
滑化器118は、補償を安定化するために、周波数オフ
セットを平滑化し、補償器109、110に出力する。
【0063】以下、実施の形態1における無線通信装置
の信号の流れについて説明する。
【0064】アンテナ101から受信されたキャリア周
波数の信号は、受信RF部103にてベースバンド信号
に変換される。次に、ベースバンド信号の同相成分及び
直交成分は、それぞれA/D変換器105、A/D変換
器106にてデジタル信号に変換される。
【0065】同様に、アンテナ102から受信されたキ
ャリア周波数の信号は、受信RF部104にてベースバ
ンド信号に変換される。次に、ベースバンド信号の同相
成分及び直交成分は、それぞれA/D変換器107、A
/D変換器108にてデジタル信号に変換される。
【0066】フェージングがスロット内固定と仮定する
と、A/D変換器105、106の出力信号xa(t)及び
A/D変換器105、106の出力信号xb(t)は、以下
に示す式(1)で表される。
【数1】 但し、△θfは周波数オフセット、θ0,θ1は初期位
相、φ(nt)はnシンボル目の位相、及びAexp{ja}、Bexp
{jb}はフェージングである。
【0067】A/D変換器105〜108の出力信号
は、補償器109、110にて後述する補償が行われ、
重み係数計算器111及び複素乗算器112、113に
出力される。
【0068】重み係数計算器111では、受信信号の既
知シンボル列を用いて、補償器109、110の出力信
号から最適重み係数が算出される。この最適重み係数を
スロット内固定とすると、アンテナ1に対する最適重み
係数wa(t)及びアンテナ2に対する最適重み係数wb(t)
は、以下に示す式(2)で表される。
【数2】 受信信号のデータ列は、シンボル毎に、複素乗算器11
2,113にて最適重み係数を用いて複素乗算処理され
干渉信号が除去され、加算器114にて加算される。各
アンテナの信号を合成することにより、S/N(シグナ
ル/ノイズ)比も向上する。
【0069】加算器114から出力された信号y(nt)
は、式(1)及び式(2)から、以下に示す式(3)で
表される。式(3)に示すように、複素乗算処理を行っ
て干渉信号を除去しても周波数オフセット△θfは変化
しない。
【数3】 加算器114の出力信号は、遅延検波器115にて1シ
ンボル時間前の複素共役信号と乗算される。この遅延検
波器115の出力信号z(t)は以下に式(4)にて表さ
れる。
【数4】 但し、*は複素共役を表す。
【0070】そして、式(3)を式(4)に代入するす
ることにより、遅延検波器115の出力信号z(t)は以
下に式(5)にて表される。
【数5】 式(5)より、遅延検波器115の出力信号は、周波数
オフセット△θfだけ位相が回転していることがわか
る。
【0071】このように、複素乗算処理によって干渉信
号を除去した後に周波数オフセットを推定することによ
り、推定精度を向上させることができる。
【0072】遅延検波器115の出力信号は、復号器1
16にて復号され、受信メッセージが取り出される。
【0073】また、遅延検波器115の出力信号は、周
波数オフセット推定器117にて、既知シンボルとの間
で位相比較がおこなわれ、その結果から周波数オフセッ
トによる回転量が計算されて周波数オフセットが推定さ
れる。なお、推定された周波数オフセットを所定のシン
ボル数にわたって平均化することにより、フェージング
や雑音による影響を軽減することができる。
【0074】推定された周波数オフセットは、平滑化器
118にて平滑化処理される。この平滑化処理により、
補償器109、110における制御値の変動が緩慢にな
り、周波数オフセットの補償制御が安定する。
【0075】以下、周波数オフセットの補償について、
図2〜図4の動作説明図を用いて説明する。図2に示す
ように、周波数オフセットによる位相回転Δθfが生じ
ている信号(α0i,α0q)を受信し、周波数オフセット
推定器117で推定された位相Δθ1とすると、図3
示すように、補償器109、110の出力信号
(α'0i,α'0q)は、以下に示す式(6)として表され
る。
【数6】 また、次のシンボルの周波数オフセット推定値Δθ
2は、図4に示すように、Δθ1で逆位相回転(周波数オ
フセットの位相回転分を打ち消す方向の回転)を補償器
109、110で行っているために、以下に示す式
(7)により残留周波数オフセットが推定値となる。
【数7】 また、最終的な次シンボルでの制御量Δθ3は、以下に
示す式(8)により表される。
【数8】 このように、推定した周波数オフセット量を制御値とし
て複素乗算処理を行って干渉信号を除去した後、周波数
オフセット補償を行うことにより、干渉信号が存在し、
かつ、受信状態が劣悪で、受信信号にフェージングや雑
音の影響が付加された場合でも、干渉信号及び周波数オ
フセットを取り除くことができ、制御が発散することな
く、干渉抑圧効果が高く、周波数オフセットの精度の高
い受信信号を得ることができる。しかも、この処理を再
帰的に繰り返すことにより、周波数オフセット量を漸近
的に小さくでき、所望信号点位置に近づけていくことが
できる。
【0076】(実施の形態2)実施の形態2は、1スロッ
ト分の受信信号をバッファに格納し、1回目の処理動作
にて、実施の形態1と同様に周波数オフセットを推定
し、2回目の処理動作にて、現スロットで推定された周
波数オフセット量にて、バッファに格納した現スロット
の受信信号を補償する形態である。
【0077】図5は、本発明の実施の形態2に係る無線
通信装置の構成を示すブロック図である。図5に示す無
線通信装置は、図1に示す無線通信装置に対して、バッ
ファ201と、バファ202とを追加した構成を採る。
なお、図5に示す無線通信装置において、図1と共通す
る部分については、図1と同一符号を付して説明を省略
する。また、図5において、アンテナ101、102及
び受信RF部103、104は省略する。
【0078】バッファで201は、A/D変換器105
の出力信号とA/D変換器106の出力信号のメッセー
ジ部分を格納し、バッファ202は、A/D変換器10
7の出力信号とA/D変換器108の出力信号のメッセ
ージ部分を格納する。
【0079】補償器109は、1回目の処理動作では、
A/D変換器105の出力信号及びA/D変換器106
の出力信号を入力して補償処理を行い、2回目の処理動
作では、バッファ201から信号を入力して、現スロッ
トの周波数オフセット量である1回目の補償処理にて推
定された周波数オフセット量を用いて補償する。
【0080】同様に、補償器110は、1回目の処理動
作では、A/D変換器107の出力信号及びA/D変換
器108の出力信号を入力して補償処理を行い、2回目
の処理動作では、バッファ202から信号を入力して、
現スロットの周波数オフセット量である1回目の補償処
理にて推定された周波数オフセット量を用いて補償す
る。
【0081】復号器116は、1回目の処理動作では受
信メッセージを出力せず、2回目の処理動作で受信メッ
セージを出力する。
【0082】以下、実施の形態2における無線通信装置
の信号の流れについて説明する。ここで、実施の形態2
では2回の処理動作を行う。
【0083】1回目の処理動作において、A/D変換器
105〜108の出力信号は、補償器109、110と
ともにバッファ201、202に入力される。また、復
号器116から受信メッセージは出力されない。これら
以外の1回目の処理動作は実施の形態1と同様であるた
め説明を省略する。
【0084】以下、2回目の処理動作について説明す
る。1回目の処理動作において推定された周波数オフセ
ット量が補償器109、110に入力されると、バッフ
ァ201に格納されたA/D変換器105、106の出
力信号が補償器109に入力され、同様に、バッファ2
02に格納されたA/D変換器107、108の出力信
号が補償器110に入力される。
【0085】A/D変換器105〜108の出力信号
は、補償器109、110にて、1回目で推定された周
波数オフセット量により補償処理が行われ、重み係数計
算器111及び複素乗算器112、113に出力され
る。2回目にて現データにより推定された周波数オフセ
ット量を用いて補償を行うため、補償精度は、2回目の
ほうが1回目より向上する。
【0086】重み係数計算器111では、信号の既知シ
ンボル列を用いて、補償器109、110の出力信号か
ら最適重み係数が算出される。補償精度と同様に、最適
重み係数の精度は、2回目に算出されたものが1回目よ
り向上する。
【0087】A/D変換器105〜108の出力信号
は、複素乗算器112、113にて、重み係数計算器1
11から出力された重み係数を用いて複素乗算され、加
算器114で加算される。加算器114の出力信号は遅
延検波器115で遅延検波され、復号器116及び周波
数オフセット推定器117に出力される。
【0088】遅延検波器115の出力信号は、復号器1
16にて復号され、受信メッセージとなる。また、遅延
検波器115の出力信号は、周波数オフセット推定器1
17にて、既知シンボルとの間で位相比較がおこなわ
れ、その結果から周波数オフセットによる回転量が計算
され、次スロットの補償処理に用いられる周波数オフセ
ットが推定される。推定された周波数オフセットは、平
滑化器118にて平滑化処理され、補償器109、11
0に出力される。
【0089】このように、現データにて推定された周波
数オフセットを用いて、干渉抑圧と周波数オフセット推
定とを行うことにより、実施の形態1より受信品質の精
度を向上させることができる。
【0090】(実施の形態3)実施の形態3は、1回目の
動作処理にて計算した重み係数をバッファに格納し、2
回目は格納した重み係数を使って複素演算処理を行う形
態である。
【0091】図6は、本発明の実施の形態3に係る無線
通信装置の構成を示すブロック図である。図6に示す無
線通信装置は、図5に示す無線通信装置に対して、重み
係数バッファ301を追加した構成を採る。なお、図6
に示す無線通信装置において、図5と共通する部分につ
いては、図5と同一符号を付して説明を省略する。ま
た、図6において、アンテナ101、102及び受信R
F部103、104は省略する。
【0092】重み係数計算器111は、既知シンボル及
び補償器109、110の出力信号から計算した最適重
み係数を複素乗算器112、113及び重み係数バッフ
ァ301に出力する。重み係数バッファ301は、重み
係数計算器111から入力した最適重み係数を格納す
る。
【0093】複素乗算器112、113は、1回目の動
作処理では、重み係数計算器111から入力した最適重
み係数を用いて、補償器109、110の出力信号に対
して複素乗算処理を行い、2回目の動作処理では、重み
係数バッファ301から入力した最適重み係数を用い
て、補償器109、110の出力信号に対して複素乗算
処理を行う。
【0094】このように、1スロットで算出した最適重
み係数を格納し、格納した重み係数を用いて2回目の複
素乗算処理行うことにより、最適重み係数の計算を1回
にできる。
【0095】なお、実施の形態3は、特に伝搬環境の変
化や所望局の移動が緩やかで、周波数オフセットの変動
が小さい場合に有効である。
【0096】(実施の形態4)実施の形態4は、1回目の
動作処理にて計算した遅延検波後の信号と2回目の動作
処理にて計算した遅延検波後の信号のうち、誤差の小さ
いほうを使って復号処理を行う形態である。
【0097】図7は、本発明の実施の形態4に係る無線
通信装置の構成を示すブロック図である。図7に示す無
線通信装置は、図6に示す無線通信装置に対して、バッ
ファ401と、判定器402と、切替スイッチ403と
を追加した構成を採る。なお、図7に示す無線通信装置
において、図6と共通する部分については、図6と同一
符号を付して説明を省略する。また、図7において、ア
ンテナ101、102及び受信RF部103、104は
省略する。
【0098】遅延検波器115は、加算器114の出力
信号に対して遅延検波し、バッファ401と、判定器4
02と、切替スイッチ403に出力する。バファ401
は、遅延検波器115から入力した信号を格納する。
【0099】判定器402は、既知シンボル区間におい
て、1回目及び2回目の動作処理における遅延検波器1
15の出力信号と既知シンボルとの誤差をそれぞれ算出
し、その誤差の大小を比較する。そして、1回目の動作
処理における誤差が大きい場合、遅延検波器115の出
力信号を選択し、バファ401の出力信号を選択するよ
うに切替スイッチ403を制御する。
【0100】切替スイッチ403は、判定器402の制
御に基づいて、遅延検波器115の出力信号又はバファ
401の出力信号のいずれかを選択して復号器116に
出力する。復号器116は、切替スイッチ403の出力
信号を復号し、受信メッセージを取り出す。
【0101】このように、1回目と2回目の動作処理に
おいて、遅延検波器115の出力信号と既知シンボルと
の誤差の小さい方を用いることにより、さらに受信品質
を向上することができる。
【0102】(実施の形態5)実施の形態5は、ベースバ
ンド信号ではなく、キャリア周波数又は中間周波数の電
圧制御発信器を調整することにより、周波数オフセット
を補償する形態である。
【0103】図8は、本発明の実施の形態5に係る無線
通信装置の構成を示すブロック図である。図8に示す無
線通信装置は、図1に示す無線通信装置に対して、補償
器109、110を削除し、D/A変換器501と、電
圧制御発振器502とを追加した構成を採る。なお、
に示す無線通信装置において、図1と共通する部分に
ついては、図1と同一符号を付して説明を省略する。
【0104】平滑化器118は、補償を安定化するため
に周波数オフセットを平滑化し、D/A変換器501に
出力する。
【0105】D/A変換器501は、平滑化器118か
ら出力されたデジタル信号である周波数オフセットをア
ナログ信号に変換する。電圧制御発振器502は、D/
A変換器501から出力されたアナログ信号を用いて、
周波数オフセットを補償する。
【0106】受信RF部103、104は、電圧制御発
振器502から入力した正弦波に基づいて、アンテナ1
01、102に受信されたキャリア周波数の信号をベー
スバンド信号に変換する。
【0107】このように、受信RF部103、104の
フィルタの前で、アナログ信号の状態で周波数オフセッ
トを補償することにより、周波数オフセットによるフィ
ルタリングでの受信信号の情報かけが生じなくなり、デ
ジタル信号処理において起こるようなフィルタによる劣
化がなくなる。
【0108】(実施の形態6)ここで、デジタル信号を用
いて補償を行うと、フィルタによる情報かけが生じるの
で、デジタル信号処理だけでは、完全に補償することが
できない。一方、アナログ信号による補償では、発振器
が安定するまで時間がかかるため追随性が悪く、急激に
変化する環境下では対応できない。
【0109】そこで、実施の形態6では、受信したアナ
ログ信号を、まず、初段として情報かけが生じない程度
に荒く、周波数オフセット補償を行い、フィルタ通過後
の信号を、デジタル信号に変換してから、追随性の良い
デジタル信号処理により、精度良く周波数オフセットを
補償するという2段階補償を行う。
【0110】図9は、本発明の実施の形態6に係る無線
通信装置の構成を示すブロック図である。図9に示す無
線通信装置は、図8に示す無線通信装置に対して、補償
器109、110とを追加した構成を採る。なお、図9
に示す無線通信装置において、図8と共通する部分につ
いては、図8と同一符号を付して説明を省略する。
【0111】平滑化器118は、補償を安定化するため
に周波数オフセットを平滑化し、補償器109、110
及びD/A変換器501に出力する。電圧制御発振器5
02は、D/A変換器501から出力されたアナログ信
号を用いて、周波数オフセットを荒く補償する。
【0112】補償器109、110は、1スロット前の
周波数オフセット量を制御値として、A/D変換器10
5〜108の出力信号に含まれる周波数オフセットを細
かく補償する。
【0113】このように、初段として情報かけが生じな
い程度に荒く、周波数オフセット補償を行い、フィルタ
通過後の信号を、デジタル信号に変換してから、追随性
の良いデジタル信号処理により、精度良く周波数オフセ
ットを補償することにより、フィルタによる情報かけを
なくし、しかも、追随性が改善できる。
【0114】(実施の形態7)実施の形態7は、QPSK
変調方式において、一度、全ての信号を第一象限へ再配
置して平均化し、その平均値を用いて周波数オフセット
を推定する形態である。
【0115】図10は、本発明の実施の形態7に係る無
線通信装置の構成を示すブロック図である。図10に示
す無線通信装置は、図1に示す無線通信装置に対して、
再配置器601と、平均化器602とを追加した構成を
採る。なお、図10に示す無線通信装置において、図1
と共通する部分については、図1と同一符号を付して説
明を省略する。
【0116】図11〜図13は、本発明の実施の形態8
における周波数オフセット処理を説明するための動作説
明図である。
【0117】遅延検波器115は、加算器114の出力
信号に対して遅延検波し、復調信号を復号器116と、
再配置器601に出力する。
【0118】再配置器601は、図11に示すような各
象限にある遅延検波器115の出力信号を、図12に示
すように、第1象限に再配置して正値に変換する。平均
化器602は、図13に示すように、再配置した信号点
について所定のシンボルにわたって平均化し、平均値を
周波数オフセット推定器117に出力する。
【0119】周波数オフセット推定器117は、入力し
た平均値から、図13に示す周波数オフセットΔθを推
定する。
【0120】このように、QPSK変調方式を用いる場
合、周波数オフセットを推定する前に再配置処理を行う
ことにより、フェージングや雑音による影響を軽減する
ための演算量を削減でき、伝搬環境の変化にも追随し、
正確な周波数オフセットを推定することができる。
【0121】また、QPSK変調の場合、第1象限にお
ける信号点位置は、横軸の同相成分から反時計回りに4
5度回転した角度上にあるため、再配置処理を行うこと
により、既知シンボルだけでなく、メッセージ部分も周
波数オフセットを推定するデータとして使用でき、より
正確な周波数オフセットを算出することができる。
【0122】(実施の形態8)実施の形態8は、8PSK
変調方式における座標軸上に配置されるべき信号点の位
置を回転させて他の信号点の位置に重ねてから全ての信
号点を第1象限に再配置する形態である。
【0123】図14〜図17は、本発明の実施の形態8
における周波数オフセット処理を説明するための動作説
明図である。
【0124】図14に示すように8PSK変調方式では
8点の信号点位置をとる。再配置器601は、8PSK
変調された遅延検波器115の出力信号の位置を判定
し、図15及び図16に示すように、信号点の位置によ
り2つのグループに分ける。そして、図17に示すよう
に、一方のグループの信号点位置を他方のグループの信
号点位置に変換する。
【0125】例えば、図14に示した信号点位置をグル
ープA、図15に示した信号点位置をグループBとし、
信号点位置がグループAであれば、そのまま実施の形態
8と同様に、第1象限に再配置して正値に変換する。一
方、信号点位置がグループBであれば、信号点位置を4
5度回転させることにより、グループAの信号点と同様
な位置に移動させ、その後に、実施の形態8と同様に、
第1象限に再配置して正値に変換する。
【0126】このように、座標軸上に配置されるべき信
号点の位置を回転させて信号点位置を回転させて他の信
号点の位置に重ねることにより、入力信号が8PSK変
調方式であってもQPSK変調と同様にな信号点位置に
することができ、フェージングや雑音による影響を軽減
するための演算量を削減でき、伝搬環境の変化にも追随
し、正確な周波数オフセットを推定することができる。
【0127】なお、上記の各実施の形態においては、ア
ンテナ数を2本として説明したが、本発明はこれに限ら
れず、アンテナ数を3本以上とした場合も基本的な動作
は同様である。
【0128】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明の無線通
信装置及び無線通信方法によれば、上り回線の周波数オ
フセットを推定する場合、所望信号に干渉信号が混入し
ていることを想定し、受信信号から干渉信号を取り除い
た所望信号の遅延検波後の信号を用いて、周波数オフセ
ットを計算することができるので、正確な周波数オフセ
ット量が推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における無線通信装置の
構成を示すブロック図
【図2】実施の形態1における無線通信装置の周波数オ
フセットの補償を説明するための動作説明図
【図3】実施の形態1における無線通信装置の周波数オ
フセットの補償を説明するための動作説明図
【図4】実施の形態1における無線通信装置の周波数オ
フセットの補償を説明するための動作説明図
【図5】実施の形態2における無線通信装置の構成を示
すブロック図
【図6】実施の形態3における無線通信装置の構成を示
すブロック図
【図7】実施の形態4における無線通信装置の構成を示
すブロック図
【図8】実施の形態5における無線通信装置の構成を示
すブロック図
【図9】実施の形態6における無線通信装置の構成を示
すブロック図
【図10】実施の形態7における無線通信装置の構成を
示すブロック図
【図11】実施の形態7における無線通信装置の周波数
オフセットの補償を説明するための動作説明図
【図12】実施の形態7における無線通信装置の周波数
オフセットの補償を説明するための動作説明図
【図13】実施の形態7における無線通信装置の周波数
オフセットの補償を説明するための動作説明図
【図14】実施の形態8における無線通信装置の周波数
オフセットの補償を説明するための動作説明図
【図15】実施の形態8における無線通信装置の周波数
オフセットの補償を説明するための動作説明図
【図16】実施の形態8における無線通信装置の周波数
オフセットの補償を説明するための動作説明図
【図17】実施の形態8における無線通信装置の周波数
オフセットの補償を説明するための動作説明図
【図18】従来方式の無線通信装置の構成を示すブロッ
ク図
【図19】従来方式の無線通信装置における周波数オフ
セットの補償を説明するための動作説明図
【図20】従来方式の無線通信装置における周波数オフ
セットの補償を説明するための動作説明図
【符号の説明】
101、102 アンテナ 103、104 受信RF部 105〜108 A/D変換器 109、110 補償器 111 重み係数計算器 112、113 複素乗算器 114 加算器 115 遅延検波器 116 復号器 117 周波数オフセット推定器 118 平滑器 201、202 バッファ 301 重み係数バッファ 401 バッファ 402 判定器 403 切替スイッチ 501 D/A変換器 502 電圧制御発振器 601 再配置器 602 平均化器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−228208(JP,A) 特開 平8−223240(JP,A) 特開 平2−214245(JP,A) 特開 平4−79265(JP,A) 特開 昭63−42253(JP,A) 特開 平7−154129(JP,A) 特開 平5−218918(JP,A) 特表2001−506459(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/26 H04B 7/08 H04L 27/00 H04B 1/10

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナを備え、既知シンボル及
    び前記各アンテナの受信信号から最適重み係数を計算
    し、この最適重み係数を用いて前記各アンテナの受信信
    号に対して複素乗算処理を行い、この複素乗算処理を行
    った各信号を合成して復調する無線通信装置であって、 前記各アンテナに受信された信号に対してすでに推定さ
    れた周波数オフセット量を用いてアンテナ素子毎に周波
    数オフセットを 補償する補償手段と、この補償手段の
    出力信号に前記最適重み係数に基づく複素乗算処理を行
    うことにより干渉成分を抑圧する干渉成分抑圧手段と、
    この干渉成分抑圧手段の出力信号を加算する加算手段
    と、この加算手段の出力信号を復調する復調手段と、復
    調された信号を復号して所望のデータを取り出す復号手
    段と、前記復調された信号から周波数オフセットを推
    定する周波数オフセット推定手段と、を具備することを
    特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 補償手段は、周波数オフセット推定結果
    を用いて、ディジタル変換信号を制御することを特徴と
    する請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 【請求項3】 補償手段は、ディジタル変換信号をバッ
    ファに一時的に格納し、周波数オフセット推定手段にて
    推定された現スロットの周波数オフセット量を用いて、
    バッファに格納した現スロットの信号に対して周波数オ
    フセットを補償することを特徴とする請求項2に記載の
    無線通信装置。
  4. 【請求項4】 干渉成分抑圧手段は、既知シンボルに基
    づいて補償手段の出力信号のそれぞれにおける最適重み
    係数を計算する重み係数計算手段と、前記補償手段の出
    力信号のそれぞれに最適重み係数を乗算する複素乗算手
    段と、を具備することを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれかに記載の無線通信装置。
  5. 【請求項5】 重み係数計算手段は、計算した最適重み
    係数を格納し、複素乗算手段は、補償手段から出力され
    た現スロットの信号に、バッファに格納された重み係数
    を乗算することを特徴とする請求項4に記載の無線通信
    装置。
  6. 【請求項6】 復調手段にて復調された現スロットの信
    号と復調手段にて復調されバッファに格納された過去の
    スロットの信号との誤差の大小を判定し、誤差が小さい
    方の信号を復号手段に出力する判定手段とを具備するこ
    とを特徴とする請求項5に記載の無線通信装置。
  7. 【請求項7】 補償手段は、周波数オフセット推定結果
    を用いて、受信アナログ信号を制御することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の無線通信装
    置。
  8. 【請求項8】 補償手段は、周波数オフセット推定結果
    を用いて、受信アナログ信号を制御して荒く周波数オフ
    セットを補償し、ディジタル変換信号を制御して細かく
    周波数オフセットを補償することを特徴とする請求項1
    乃至請求項6のいずれかに記載の無線通信装置。
  9. 【請求項9】 全ての信号点を第1象限に再配置する再
    配置手段と、前記再配置された信号を平均化する平均化
    手段を具備し、周波数オフセット推定手段は、前記平均
    化手段の出力から周波数オフセットを推定することを特
    徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の無線
    通信装置。
  10. 【請求項10】 再配置手段は、8PSK変調方式にお
    ける座標軸上に配置されるべき信号点の位置を回転させ
    て他の信号点の位置に重ねてから全ての信号点を第1象
    限に再配置することを特徴とする請求項9に記載の無線
    通信装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の無線通信装置を用いて、受信信号から所望のデー
    タを取り出すことを特徴とする通信端末装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の無線通信装置を用いて、受信信号から所望のデー
    タを取り出すことを特徴とする基地局装置。
  13. 【請求項13】 複数のアンテナを備え、既知シンボル
    及び前記各アンテナの受信信号から最適重み係数を計算
    し、この最適重み係数を用いて前記各アンテナの受信信
    号に対して複素乗算処理を行い、この複素乗算処理を行
    った各信号を合成して復調する無線通信装置における無
    線通信方法であって、 前記各アンテナ素子に受信された信号に対してすでに推
    定された周波数オフセット量を用いてアンテナ素子毎に
    周波数オフセットを 補償し、周波数オフセットを補償し
    信号に前記最適重み係数に基づく複素乗算処理を行
    うことにより干渉成分を抑圧し、この干渉成分を抑圧し
    信号の加算結果を復調し、この復調した信号を復号
    して所望のデータを取り出すとともに、前記復調した信
    号から周波数オフセットを推定することを特徴とする
    無線通信方法。
  14. 【請求項14】 周波数オフセット推定結果を用いて、
    ディジタル変換信号を制御することを特徴とする請求項
    13に記載の無線通信方法。
  15. 【請求項15】 複数のアンテナから受信された各信号
    のディジタル変換信号をバッファに一時的に格納すると
    ともに、ディジタル変換信号から周波数オフセットを推
    定し、推定した現スロットの周波数オフセット量を用い
    て、バッファに格納した現スロットの信号の周波数オフ
    セットを補償することを特徴とする請求項14に記載の
    無線通信方法。
  16. 【請求項16】 既知シンボルに基づいて、補償した信
    号のそれぞれにおける最適重み係数を計算し、前記補償
    した信号のそれぞれに最適重み係数を乗算して干渉成分
    を抑圧し、各信号を加算することを特徴とする請求項1
    3乃至請求項15のいずれかに記載の無線通信方法。
  17. 【請求項17】 計算した最適重み係数をバッファに格
    納し、補償した現スロットの信号に、バッファに格納さ
    れた重み係数を乗算することを特徴とする請求項16に
    記載の無線通信方法。
  18. 【請求項18】 復調した現スロットの信号と復調し
    ッファに格納した過去のスロットの信号との誤差の大小
    を判定し、誤差が小さい方の復調信号を復号することを
    特徴とする請求項17に記載の無線通信方法。
  19. 【請求項19】 周波数オフセット推定結果を用いて、
    受信アナログ信号を制御することを特徴とする請求項1
    3乃至請求項18のいずれかに記載の無線通信方法。
  20. 【請求項20】 周波数オフセット推定結果を用いて、
    受信アナログ信号を制御して荒く周波数オフセットを補
    償し、ディジタル変換信号を制御して細かく周波数オフ
    セットを補償することを特徴とする請求項13乃至請求
    項18のいずれかに記載の無線通信方法。
  21. 【請求項21】 全ての信号点を第1象限に再配置し、
    前記再配置された信号を平均化し、前記平均化した信号
    から周波数オフセットを推定することを特徴とする請求
    項13乃至請求項20のいずれかに記載の無線通信方
    法。
  22. 【請求項22】 8PSK変調方式における座標軸上に
    配置されるべき信号点の位置を回転させて他の信号点の
    位置に重ねてから全ての信号点を第1象限に再配置する
    ことを特徴とする請求項21に記載の無線通信方法。
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