JP3460670B2 - 楽 器 - Google Patents
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Description
楽器に関する。更に詳述すると、本発明は気柱共振の共
鳴音を発生させる方法を改良した楽器に関する。
して、例えばパイプオルガンが知られている。パイプオ
ルガンでは、複数の共鳴管を用意して共鳴音が音階とな
るように気柱長さを設定しておく。そして、演奏時には
共鳴管に空気を送り込んで気柱共振を起こすようにして
いる。
たパイプオルガンでは、気柱に空気を送り込んで共鳴音
を発生させているので、この共鳴音以外には音の成分が
殆ど無く、音質としては単調で心理的に訴える音色でも
ない。
有に決定されるが、共鳴管の底の高さを変更するには大
がかりな装置が必要となってしまうので、共鳴の周波数
を容易に変更することはできなかった。
用しながらも従来のパイプオルガン等には無い独特な音
色を発することができると共に周波数の変更が容易にな
る楽器を提供することを目的とする。
め、請求項1記載の楽器は、鉛直方向を長手方向にして
設置した複数の共鳴管と、各共鳴管の気柱の共鳴周波数
が音階を形成するように各共鳴管に貯めた液体と、各共
鳴管の液体に液体を垂らすことができる垂液装置と、共
鳴管の液面の下方に取り付けられた連通管と、該連通管
に取り付けられて液体の液位を一定に維持する液位堰と
を備えるとともに、垂液装置は、滴下する液体を貯める
タンク部と、該タンク部の液体を噴出するノズル部と、
このノズル部の開放時間を変えて液体噴出時間を変化さ
せるバルブ部とを備えるようにしている。ここで、本明
細書中で「気柱」とは、共鳴管内の液体の液面から共鳴
管の開口端までの長さLの部分を意味している。また、
液体を垂らすとは、重力による自然落下のみならず液体
をポンプ等で加圧して共鳴管内に吐出することも含めた
意味としている。
と、共鳴管の液体の液面に衝突して音が発生する。これ
は衝突によってできた気泡により発生する「ぽちゃん」
という音であり、以下「気泡音」と呼ぶ。この気泡音が
共鳴管内で気柱共振を起こして大きな共鳴音を発する。
これにより、この共鳴管から発せられる音は、図5に示
すように基礎的な周波数の音(1次モード、m1)と、
その高調波音(例えば2次モード、m2)と、気泡音と
が入り交じった複雑で独特のものになる。また、水の滴
り落ちる音は静けさや心の安らぎを感じることができる
癒しの効果を有するものであり、この楽器ではこの液体
の音を利用することでこれと同様の効果を得ることがで
きる。よって、単調な共鳴音を発するパイプオルガンと
は異なり、音を聴くだけでも心地良くなれるような楽器
を得ることができる。さらにこの楽器は、共鳴管の液面
の下方に取り付けられた連通管と、該連通管に取り付け
られて液体の液位を一定に維持する液位堰とを備えてい
ることから、液体を垂らすことにより共鳴管内の液体が
増えると、連通管を伝わって液位堰付近の液体が液位堰
を越えて溢れ出る。これにより、共鳴管内の液位が液体
の滴下に拘わらず常に一定に維持されるので、気柱長さ
を一定に保つことができ、共鳴音の高さを維持すること
ができる。
周波数は次の数式1で与えられる。
り共鳴音の周波数fを調整することができる。このた
め、共鳴管内の液体の液位を変更すれば楽器から発せら
れる音の高さを調整できるので、パイプオルガンのよう
に共鳴管の固定された底部を移動させる必要が無く調整
作業を容易にすることができる。しかも、気柱長さLを
数値計算で容易に求めることができるので、設計が容易
である。
るタンク部と、タンク部の液体を噴出するノズル部と、
ノズル部を開閉するバルブ部とを備えるようにしてい
る。
vは、数式2に示すようにタンク部の高さHの平方根に
比例する。
して上下することにより、ノズル部から噴出する液体の
速度を変更して落下後の気泡音の大きさを調整すること
ができる。よって、共鳴音の大きさを変更して共鳴管か
ら発せられる音の強弱を調整することができる。請求項
2記載の発明は、請求項1記載の楽器において、液体を
加圧して共鳴管に吐出させるとともにその際の吐出圧力
を調整して発生音の強弱を変えるポンプを備えるもので
ある。請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の
楽器において、バルブ部のうち選択したものを開閉して
自動演奏する制御装置を備えるものである。
実施形態に基づいて詳細に説明する。本実施形態の楽器
1は、図1〜図3に示すように鉛直方向を長手方向にし
て設置した複数の共鳴管2と、各共鳴管2に貯めた液体
3と、各共鳴管2の液体3に液体4を垂らすことができ
る垂液装置5とを備えている。各共鳴管2内の液体3
は、各共鳴管2の気柱の共鳴周波数が音階を形成するよ
うに気柱長さLを定めている。このため、垂液装置5に
より液体4を垂らすと、共鳴管2の液体3の液面(各図
中で符号3aはその液位を示している)に衝突して気泡
音が発生する。この気泡音が共鳴管2内で気柱共振を起
こして大きな共鳴音を発する。これにより、この共鳴管
2から発せられる音は、水の滴り落ちる音と同様のスペ
クトルを有するように成るので、静けさや心の安らぎを
感じられる癒しの効果を有する音色になる。よって、音
を聴くだけでも心地良くなれるような楽器1を得ること
ができる。そして、各共鳴管2の気柱の共鳴周波数が音
階となるように設定してあるので、液体4を垂らす共鳴
管2を旋律に合わせて次々に変えていくことによりメロ
ディーを奏でることができる。
る。これにより、各共鳴管2に半音無しの1オクターブ
分の音階を割り当てることができる。液体3,4として
は水を使用している。
aの下方に取り付けられた連通管6と、該連通管6に取
り付けられて液体3の液位3aを一定に維持する液位堰
7とを備えている。このため、液体4を垂らすことによ
り共鳴管2内の液体3が増えると、連通管6を伝わって
液位堰7付近の液体3が液位堰7を越えて溢れ出る。こ
れにより、共鳴管2内の液位が液体4の滴下に拘わらず
常に一定に維持されるので、気柱長さLを一定に保つこ
とができ、発生する共鳴音の高さを維持することができ
る。
している。このため、全ての共鳴管2の液位3aが同じ
高さになる。本実施形態では、各共鳴管2の開口の高さ
を順に異ならせることにより気柱の長さLを段階的に異
ならせるようにしている。これにより、液位3aが同じ
高さであっても複数の共鳴管2で音階を形成することが
できるようになる。
共鳴音の周波数fを調整することができるので、共鳴管
2内の液体3の液位3aを上下させれば楽器1から発せ
られる音の高さを調整できる。このため、楽器1の音の
高さの調整作業を容易にすることができる。
高さに設けられた堰用タンク8が連通されている。さら
に、この堰用タンク8の側部には、該堰用タンク8から
下方に向いた排液管9が取り付けられている。この排液
管9の堰用タンク8への開口部分の下端を液位3aの高
さに設定している。これにより、排液管9の堰用タンク
8への開口部分の下端が液位堰7と成っている。
るタンク部10と、タンク部10の液体4を噴出するノ
ズル部11と、ノズル部11を開閉するバルブ部12と
を備えている。そして、タンク部10の上面には、タン
ク部10に液体を供給する給水管13が設けられてい
る。また、タンク部10の側面には、貯水量が一定量を
越えたときに液体をタンク部10から排出する排水管1
4が設けられている。これにより、垂らす液体4よりも
多くの液体を給水管13から供給し続けることにより、
タンク部10内の液体4の液面4aを常に一定に維持す
ることができる。よって、共鳴管2に滴下する液体4の
位置水頭を一定にできるので、発生する共鳴音の大きさ
を一定にすることができる。
鳴管2ごとに1組ずつ対応して設けられている。バルブ
部12は電磁制御の電磁バルブを使用している。このた
め、いずれかのバルブ部12を選択して電気的にオンオ
フして開閉することにより対応する共鳴管2に液体4を
垂らして鳴らすことができるので、コンピュータやシー
ケンサ回路等を用いた自動演奏を行うことができるよう
になる。
えば0.5秒や1秒程度に設定することにより、液体4
は滴となって滴下するようになる。また、各ノズル部1
1の開放時間sをもっと長くすれば、液体4が液流とし
て垂れるようになる。ここで、図8に示すように、各ノ
ズル部11の開放時間sが音圧レベルに与える影響は極
めて小さいので、この開放時間sは単純に音の長さに応
じて設定すれば良い。
板15が設置されている。これにより、各共鳴管2から
背面側に発生する共鳴音を正面側に反射させるので、楽
器1の正面側に大きな音を発生させることができるよう
になる。
を以下に説明する。
を供給しておく。タンク部10内の液体4を排水管14
から溢れるまで供給しておくことにより、共鳴管2に垂
れる液体4の位置水頭を一定にして音圧レベルを一定に
する。
堰7から溢れる程度にしておく。そして、これ以降、液
体4が垂れてきても共鳴管2内の液体3の液位3aを一
定にして共鳴音の高さを一定にする。
部12を開閉して液体4を垂らして各共鳴管2から音を
発生する。そして、鳴らす共鳴管2を旋律に合わせて次
々に変えていくことにより、メロディーを奏でることが
できる。また、演奏形態としては、例えばCPU等を備
えるコンピュータとその入出力装置を利用して電子的に
選択したバルブ部12を開閉できるようにしてコンピュ
ータソフトに基づいて自動演奏をするようにしたり、あ
るいは各バルブ部12を個別にオンオフする鍵盤状のス
イッチを設けておき演奏者が鍵盤を操作することにより
手動で演奏するようにしても良い。
しても良いが、これ以外にも例えば公園の噴水の近くや
モールおよびアミューズメントセンター等の水場の近く
にそのまま設置するようにしても良い。この場合、この
楽器1が水を連想させるような音を出すことから、近く
の水場の雰囲気に適合した心地良い音楽を奏でることが
できるようになる。
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態では各共鳴管2にノズル部1
1を1本ずつ設置しているが、これには限られず各共鳴
管2ごとにノズル部11を複数本設置するようにしても
良い。この場合、1本の共鳴管2のノズル部11ごとに
連結されるタンク部10の液面4aの高さを異ならせる
ことができるので、これらのノズル部11ごとに気泡音
および共鳴音の大きさを異ならせることができる。この
ため、当該共鳴管2自体を何ら変更することなく、発生
する音の大きさを変えることができるようになり、演奏
の自由度を大きくできる。
背後に音響反射板15を設けているが、これには限られ
ず音響反射板15を設けずに各共鳴管2からの音が四方
に拡散するようにしても良い。この場合、楽器1を例え
ば部屋の中心に設置して演奏するような場合に、部屋中
に音を均一に響かせることができる。
管2を1本の連通管6に連通させて共通の液位堰7を利
用するようにしているが、これには限られず各共鳴管2
ごとに別個に連通管6に連結して別個の液位堰7を利用
するようにしても良い。この場合、各共鳴管2ごとに液
位3aを異ならせることができるので、例えば全ての共
鳴管2の開口の高さを同じにしても液位3aの高さを段
階的にすることにより気柱の長さLを順に段階的に設け
ることができる。この場合も気柱の長さLが段階的にな
るので音階を形成することができる。このように、共鳴
管2の開口の高さを段階状にするか、あるいは同じにす
るかを選択できるので、楽器1のデザインの自由度を大
きくすることができる。
ら液体4を共鳴管2に自然落下させているが、これには
限られず例えば垂液装置5にポンプ機構を設けて液体4
を共鳴管2に向けて高圧噴出するようにしても良い。こ
の場合、ポンプの吐出圧力を調整することにより、発生
する音の強弱を変えることができる。
ステンレス製としているが、これには限られずガラス製
やその他の材質製としても良い。さらに、共鳴管2の内
径や肉厚を変えても良い。これにより、周波数範囲を広
くしたり、また音色も変えることが可能になる。
を独立した単体のものとしているが、これには限られず
公園や美術館等に設置されたオブジェに組み込んでも良
い。例えば、図10に示すように、2つの岩19、20
を上下に離して設置して、上側の岩19に垂液装置5を
埋め込んで設けると共に下側の岩20に共鳴管2等を埋
め込んで設けるようにする。そして、各ノズル部11の
真下に各共鳴管2を位置させて、上側の岩19のノズル
部11から滴り落ちた液体4が下側の岩20の共鳴管2
の液体3に当たって共鳴するようにする。共鳴管2の配
置としては、例えば縦横に碁盤の目のように並べたり、
または直線状に並べたり、あるいはランダムに並べても
良い。この場合、各共鳴管の2の開口を下側の岩20の
斜面に沿って異ならせることにより、液位3aの高さが
一定であっても気柱長さLを異ならせて音階を形成する
ことができる。あるいは、各共鳴管2ごとに液位3aの
高さを異ならせることにより気柱長さLを異ならせても
良い。
ば、岩19から岩20に落ちる水滴を利用しているの
で、自然に近い形態で音楽を奏でることができる。よっ
て、静かさを醸し出す岩19,20と水滴4の組み合わ
せに加えて、この水滴4を利用した音楽が与えられるこ
とにより、今までに無い独特な雰囲気を提供することが
できるようになる。
か形成して、各小孔の真下に共鳴管2を設置するように
しても良い。この場合、降雨時には小孔から水滴が滴下
するので、各共鳴管2で音が発せられる。このとき、ど
の共鳴管2に滴下されるか、並びにどの程度の高さから
滴下されるかがランダムになるので、予想がつかず飽き
の来ない心地よい響きを得られるようになる。
ピーカで再生するようにすれば、家の内部で音楽を聴く
こともできる。これにより、梅雨のように毎日うっとう
しく、うんざりするような季節でも、寝ころびながら雨
を音楽として聴くことができるので、まんざら梅雨も悪
くはないと感じることができるようになり精神衛生上、
非常に良い効果を上げることができる。
水して、この水を利用して楽器1を鳴らすようにしても
良い。
として水を利用しているが、これには限られず例えば油
やその他の液体を利用するようにしても良い。この場
合、液体ごとに比重や粘性などの特性が水とは異なるの
で、気泡音の周波数が異なるようになる。これにより、
共鳴管2からの音色や音量を変更することができる。
関する以下の各種実験を行った。共鳴管2としては、内
径30mm、肉厚1mmのステンレス管を利用した。こ
の共鳴管2の下端にU字形状の連通管6を連結した。該
連通管6の他端は開放すると共に共鳴管2の開口よりも
低く設けて液位堰7とした。
リットル、高さ400mmのものを利用した。タンク部
10の上面から50mm下方の側面に排水管14を設置
した。バルブ部12の制御は直流電源16により行うよ
うにした。
て、ノズル部11の先端から共鳴管2の開口までの距離
をh、共鳴管2の開口から共鳴管2内の液体3の液位3
aまでの距離(気柱の長さ)をLとしている。
17のマイクロホンを設置して、液体4の気泡音および
共鳴音の音圧スペクトルを測定した。図4中、符号18
はFFTアナライザを示す。h=150mmとした。気
柱の長さLは、200mm、0mm、5mmとした。そ
の結果を図5に示す。
200mmのときはモードがほぼ等間隔になっているの
で、気柱共振が現れていると判断される。逆に、L=0
mm、5mmのときは等間隔のモードが見られず気泡音
であると判断される。そして、気柱共振の共鳴音が気泡
音に比べて遙かに大きいことが判明した。なお、図5に
は2kHz迄しか図示されていないが、2kHz以上の
高周波数音は小さかった。
が、暗騒音の音圧レベルは極めて小さく本実施例は暗騒
音による影響は殆どないことが分かった。
鳴音の最も低い周波数(1次モード)の音圧レベルm1
を基準として、気柱の長さLと共鳴周波数との関係を求
めた。結果を計算値と共に図6に示す。同図から明らか
なように、実施例による値は気柱共振の計算値と一致し
た。またhを変えて実験したが、h=150mm以内の
実験では音圧スペクトルにhの影響はなく、また水を連
続的に落下した場合と瞬間的に落下した場合の音圧スペ
クトルに差異はみられなかった。
り、共鳴管2から発せられる音は共鳴音と気泡音とが入
り交じったものであるものの、主音源は共鳴音であると
言える。そして、共鳴管2を楽器1に利用するために
は、気泡音や暗騒音を無視して気柱共振を中心に検討す
れば良いことが分かった。
鳴音の最も低い周波数(1次モード)の音圧レベルm1
とその次の周波数(2次モード)の音圧レベルm2との
差(△SPL=SPL1−SPL2、SPL1はm1の
音圧レベル、SPL2はm2の音圧レベル)をLの関数
として測定した。音圧レベル差が大きい方が、音階が正
しく聞こえるようになるので楽器1として望ましい。そ
の結果を図7に示す。
ら水が噴出する時間sとは無関係に、L=480mm当
たりになると音圧レベルの差が0になる。つまり、正し
い音階が聞こえなくなる。このため、この実施例では気
柱の長さLは480mm以下にする必要があることが判
明した。これに基づき本実施例のようにステンレス管で
内径30mmの場合に実施可能な音階の高さを算出する
と、その範囲はソ(G)の196Hzからファ(F)の
1396.9Hzであることがわかった。この周波数範
囲はオーボエより若干広い周波数範囲に相当する。
出する時間sを0.5秒と1.0秒と連続噴出とに変化
させ、このときの気柱長さLと音圧レベルとの関係を求
めた。ノズル高さhは70mmで固定した。その結果を
図8に示す。同図から明らかなように、気柱長さLを変
化させてもsごとの音圧レベルはほぼ同じになった。す
なわち、噴出時間sの変化による影響は殆どないことが
判明した。
があっても、共鳴音の大きさは殆ど変わらないので、バ
ルブ部12の制御を簡易にしても良いことが分かった。
0mm、150mmに変化させ、このときの気柱長さL
と音圧レベルとの関係を求めた。液体4の噴出時間sは
0.5秒で固定した。その結果を図9に示す。同図から
明らかなように、気柱長さLを変化させてもhごとの音
圧レベルはほぼ同じになった。すなわち、ノズル高さh
の変化による影響は殆どないことが判明した。但し、気
柱長さLが400mm以上になるとh=70mmのとき
に音圧レベルが高くなった。このため、この実施例にお
いては、ノズル高さhとして70mmが最適であると判
断される。
せ、このときの気柱長さLと音圧レベルとの関係を求め
た。液体4の噴出時間sおよびノズル高さhは、いずれ
も固定した。その結果、タンク部10を高くするほど音
圧レベルが高くなった。これは、タンク部10の高さを
高くする事によって、噴出される水圧を大きくできるの
で発生する音が大きくなると推測される。
タンク部10に連結された複数のノズル部11を設ける
ことにより、共鳴管2自体を何ら変更することなく、共
鳴音の大きさを変えることができるようになり、演奏の
自由度を大きくできる。
鳴管2を図3に示す寸法で作製した。これにより、ド
(261.6Hz)から1オクターブ高いド(523.
3Hz)までの半音なしの楽器1を実現することができ
た。
より、取り付けない場合よりも5〜10dB音圧レベル
が大きくなった。
たところ、5mほど離れたところで音を聞いてもかなり
大きな音を発生した。また音楽も十分に明瞭であった。
1記載の楽器によれば、水の滴り落ちる音を利用してい
るので、共鳴音と気泡音とが入り交じった独特な音を発
することができる。よって、単調な共鳴音を発するパイ
プオルガンとは異なり、水滴音のように静けさや心の安
らぎを感じることができる音を発することができ、音を
聴くだけでも心地良くなれるような楽器を得ることがで
きる。
楽器から発せられる音の高さを調整できるので、パイプ
オルガンのように共鳴管の固定された底部を移動させる
必要が無く、また数値計算は単純であり調整作業を容易
にすることができる。
れるので、気柱長さを一定に保つことができ、共鳴音の
高さを維持することができる。
鳴音の大きさを変更して共鳴管から発せられる音の強弱
を調整することができる。また、液体を加圧して共鳴管
に吐出させるポンプを備えた請求項2記載の楽器によれ
ば、ポンプの吐出圧力を調整することにより、発生する
音の強弱を変えることができる。さらに、バルブ部のう
ち選択したものを開閉して自動演奏する制御装置を備え
た請求項3記載の楽器によれば、鳴らす共鳴管を旋律に
合わせて次々に変えていくことにより、メロディーを奏
でることができる。
図、(B)は右側面図である。
る。
面図である。
フである。
る。
示すグラフである。
グラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 鉛直方向を長手方向にして設置した複数
の共鳴管と、各共鳴管の気柱の共鳴周波数が音階を形成
するように各共鳴管に貯めた液体と、各共鳴管の前記液
体に液体を垂らすことができる垂液装置と、前記共鳴管
の液面の下方に取り付けられた連通管と、該連通管に取
り付けられて前記液体の液位を一定に維持する液位堰と
を備えるとともに、前記垂液装置は、滴下する前記液体
を貯めるタンク部と、該タンク部の前記液体を噴出する
ノズル部と、このノズル部の開放時間を変えて液体噴出
時間を変化させるバルブ部とを備えることを特徴とする
楽器。 - 【請求項2】 前記液体を加圧して前記共鳴管に吐出さ
せるとともにその際の吐出圧力を調整して発生音の強弱
を変えるポンプを備えることを特徴とする請求項1記載
の楽器。 - 【請求項3】 前記バルブ部のうち選択したものを開閉
して自動演奏する制御装置を備えることを特徴とする請
求項1または2記載の楽器。
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