JP3458350B2 - ダクト用コーナーピースの固着装置 - Google Patents

ダクト用コーナーピースの固着装置

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JP3458350B2 JP16630398A JP16630398A JP3458350B2 JP 3458350 B2 JP3458350 B2 JP 3458350B2 JP 16630398 A JP16630398 A JP 16630398A JP 16630398 A JP16630398 A JP 16630398A JP 3458350 B2 JP3458350 B2 JP 3458350B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、断面矩形状の空調
用ダクトの製造時に、ダクト本体の開口端に形成される
フランジのコーナー部分にコーナーピースを固着するた
めに用られるダクト用コーナーピースの固着装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】一般に、断面矩形状の空調用ダクトにあ
って、ダクトの開口端に形成したフランジのコーナー部
分にL形のコーナーピースを取り付けることにより、隣
接するフランジ相互を結合させるとともに、該コーナー
ピース相互を連結することによって複数のダクトを一列
状に接合し得るようにするダクト接合方法が知られてい
る。 【0003】図1,図2イに、この種のダクト接合方法
に適用されるフランジを備えた製造途中のダクト本体を
示す。断面矩形状のダクト本体1の開口端には、該ダク
ト本体1を構成する各側板2の端部を外方にL形に屈曲
することによって、鍔縁3とその外端の折返し縁4とで
凹溝部5を生ずるフランジ6が夫々形成されており、直
交状に隣接する両フランジ6,6のコーナー部分7に欠
縁部8が夫々生ずるようにしている。また、各側板2の
端部近傍には、外方に膨出する突条9が前記折返し縁4
に沿って対向状に形成されている。そして、隣接する両
フランジ6,6のコーナー部分7において、凹溝部5,
5内に突条9,9を乗り越えてL形のコーナーピース1
0を上方から押込み、かつ、両フランジ6,6の折返し
縁4,4を内方にかしめてかしめ部4’,4’を形成す
ることにより、図2ロ,図3に示すように、コーナー部
分7にコーナーピース10を固着している。これによ
り、コーナー部分7の欠縁部8が埋められるとともに、
両フランジ6,6相互が結合されることとなる。 【0004】ところで、上記のような、コーナー部分7
に対するコーナーピース10の固着を行う装置にあっ
て、凹溝部5,5内にコーナーピース10を挿入する工
程から、折返し縁4,4のかしめ工程までを連続して行
い得る固着装置は、例えば特開平6ー142789号公
報に開示されているように種々提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の固着装置にあっては、一箇所のコーナー部分7を
単独にかしめ処理するものであり、その処理作業に際し
ては、ダクト本体1を立てた状態でその下側に位置する
四箇所のコーナー部分7を一箇所ずつかしめ処理した
後、ダクト本体1の上下を人手を介して反転させて、引
き続き下側に位置する四箇所のコーナー部分7を一箇所
ずつかしめ処理しなければならないため、八箇所全ての
コーナー部分7のかしめ処理を終了する迄に時間が掛か
り、作業能率が悪いものであった。また、ダクト本体1
の上下を人手を介して反転させなければならないので、
開口端の一辺の幅が1mを越えるような大きな重量のあ
るダクト本体1にあっては、その反転作業に相当の労力
を要し、作業者に肉体的負担を強いるものとなってい
た。 【0006】また、従来の固着装置におけるダクト本体
1のセット時の位置決め手段としては、図12イに示す
ように、フランジ6の折返し縁4を内方にかしめるかし
め治具11の前方位置に、ダクト本体1のコーナー部分
7の内側面に当接する当接面12’を備えた位置決めブ
ロック12を、基板13上に固着して設けたり、あるい
は、図12ロに示すように、基板面13’の下方で、位
置決めブロック12の前端部を支軸14に枢結し、その
後端の当接面12’が基板面13’から出没するように
シリンダ15を介して上下方向に回動させるようにした
ものがある。しかして、前者の基板13上に固着された
位置決めブロック12にあっては、セット時にダクト本
体1を人手を介して持ち上げ、位置決めブロック12を
乗り越えさせてセットし、かつ、かしめ処理後に再びダ
クト本体1を持ち上げて、位置決めブロック12から外
さなければならないため、作業性が悪いという問題点が
あった。また、後者の当接面12’を上下方向に回動さ
せるものにあっては、ダクト本体1を前方から押すこと
によって基板面13’上を摺動させてセット位置まで移
動させることができるのであるが、前端部を支点にして
回動するものであるため、当接面12’の上昇時に、ダ
クト本体1の内側面に面当りせず、隙間sが生ずるとい
う問題点があり、さらに適正位置にセットしないと当接
面12’の上昇作動時に、該当接面12’の上部にダク
ト本体1が引っ掛かり、ダクト本体1が持ち上げられて
しまうという問題点があった。 【0007】本発明は、コーナー部分のかしめ処理をダ
クト本体の上下で同時に行い得るようにして作業能率を
向上させるとともに、ダクト本体の上下の反転作業を不
要とし得るコーナーピースの固着装置を提供することを
目的とするものである。 【0008】 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、断面矩形状の
ダクト本体の開口端に、該ダクト本体を構成する各側板
の端部を外方にL形に屈曲することによって、鍔縁とそ
の外端の折返し縁とで凹溝部を生ずるフランジを夫々形
成し、その隣接する両フランジのコーナー部分にL形の
コーナーピースを固着するための装置であって、上下対
称位置にダクト本体の上下端面が当接する保持領域を備
え、かつ、該両保持領域の外側近傍に、隣接する両フラ
ンジのコーナー部分の折返し縁を内方にかしめてコーナ
ーピースを固着するかしめ治具を備えてなる装架台を、
上下に対設するとともに、伸縮調整手段を備えた支持装
置を介して上部の装架台を昇降可能に支持し、上部の装
架台に、前記かしめ治具の後方側傍に垂設され、複数の
コーナーピースが積層状に収納されるホッパーと、前記
ホッパー内のコーナーピースを上方付勢する付勢手段
と、最上部のコーナーピースを1個ずつ略水平状に打ち
出すプッシャと、隣接する両フランジのコーナー部分の
直下位置で前記プッシャによって打ち出されたコーナー
ピースを仮保持して該コーナーピースの下方落下を阻止
する係止部とを備えてなるコーナーピース供給手段を設
たことを特徴とするダクト用コーナーピースの固着装
置である。 【0010】かかる構成にあって、下部の装架台上にダ
クト本体をセットし、支持装置の伸縮調整を介して上部
の装架台を下降させることにより、上下の装架台の各保
持領域がダクト本体の上下端面に夫々当接する。この状
態で上下のかしめ治具によって上下のコーナー部分の折
返し縁をかしめることによりコーナーピースを上下同時
に固着することができるとともに、上部の装架台におけ
るダクト本体のコーナー部分に対するコーナーピースの
供給を円滑に行うことができる。 【0011】 【0012】 【0013】ここで、断面矩形状のダクト本体の開口端
に、該ダクト本体を構成する各側板の端部を外方にL形
に屈曲することによって、鍔縁とその外端の折返し縁と
で凹溝部を生ずるフランジを夫々形成し、その隣接する
両フランジのコーナー部分にL形のコーナーピースを固
着するための固着装置において、隣接する両フランジの
コーナー部分の折返し縁を内方にかしめるかしめ治具の
前方に、ダクト本体の隣接する側板のコーナー部分の内
側面に当接するL形当接面を後面に備えた位置決めブロ
ックを対向配置し、該位置決めブロックを、ダクト本体
の端面が当接する保持領域の基板面上に前方から立上が
るように回動して前記L形当接面が前記内側面に当接す
る起立位置と、前方向に回動して前記基板面下に没入す
る退避位置とに変換制御するようにしたことを特徴とす
るダクト用コーナーピースの固着装置も提案される(本
発明外)。 【0014】かかる構成にあっては、ダクト本体のセッ
ト時に、該ダクト本体を前方から押して基板面上をセッ
ト位置まで移動させた後、位置決めブロックを起立位置
へ回動させることにより、該位置決めブロックのL形当
接面を、ダクト本体のコーナー部分の内側面に密着状に
当接させることができる。これにより、ダクト本体が位
置決めされ、前方への逃げ移動が阻止されることとな
る。また、ここで、位置決めブロックが前方から立上が
るように回動することによって、ダクト本体の押込み量
が足らない場合や、コーナー部分が適正なセット位置か
ら多少ずれているような場合でも、その押圧作用によっ
て位置補正することができる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施例を、図
4〜図11について説明する。 【0016】図面において、16は本発明にかかるダク
ト用コーナーピースの固着装置を示す。該固着装置16
の上部と下部には、装架台17A,17Bが上下対称に
対設されており、上部の装架台17Aは、伸縮調整手段
を備えた支持装置18,18を介して下部の装架台17
B上に昇降可能に支持されている。 【0017】上部の装架台17Aの下面部と、下部の装
架台17Bの上面部には、夫々矩形状の基板19a,1
9bが対向状に配設されている。下部の装架台17Bの
基板19bには、図5に示すように、ダクト本体1の供
給側となる前側位置に、左右二本のガイド杆20,20
が略直交する線上に沿って固定されており、該ガイド杆
20,20によってダクト本体1を基板19bの対角線
に沿って前方から供給し得るようになっている。そし
て、該ガイド杆20,20で囲まれた内側部分を、ダク
ト本体1の下端面が当接する装架台17B側の保持領域
21bとしている。また、該保持領域21bに対向する
基板19aの当該部分を、ダクト本体1の上端面が当接
する装架台17Aの保持領域21aとしている。また、
ガイド杆20,20の後端部には、左右一対の起動スイ
ッチS,Sが保持領域21b内に突出する状態で配設さ
れており、ダクト本体1の供給によって該起動スイッチ
S,Sが後方に回動すると図示しない中央制御装置にそ
の検知信号が送られる。 【0018】前記支持装置18,18は、ダクト本体1
の供給に支障のないように、前記ガイド杆20,20の
外側で装架台17A,17Bの隅部に左右一対に配設さ
れている。各支持装置18,18は、図4に示すよう
に、夫々基板19bに下端が固定された比較的長い粗設
定用シリンダ22と、該粗設定用シリンダ22に内嵌さ
れたピストン23と、該ピストン23の上部が内嵌さ
れ、かつその上端が基板19aに固定された比較的短い
細設定用シリンダ24とからなり、該細設定用シリンダ
24及び前記粗設定用シリンダ22の内部は、夫々給排
気孔24’,22’及び図示しない給排気制御弁機構を
介して圧縮エアー供給源と連通されている。 【0019】また、一方の支持装置18を構成するピス
トン23の上部近傍位置から垂設された作動杆25に
は、上下一対の作動用突起26a,26bが所定間隔で
止着されており、さらに該作動杆25の側傍には、ピス
トン23の上死点と下死点を規定するリミットスイッチ
27a,27bが上下一対に配置されている。 【0020】前記粗設定用シリンダ22,22は、種々
異なるダクト本体1の長さに対応させて装架台17Aを
昇降するためのものであり、圧縮エアーを夫々の給排気
孔22’から送り込むことによりピストン23,23を
押し上げて装架台17Aを上昇させる。ここで、一方の
ピストン23とともに上昇作動する作動杆25の下側の
作動用突起26aがリミットスイッチ27aの検出子に
当接すると、ピストン23が上死点に達したことが検知
され、その検知信号に基いて前記中央制御装置によって
圧縮エアーの給気が停止制御されて装架台17Aの上昇
を停止させる。作動杆25の下側の作動用突起26a
は、その止着位置が上下調整可能となっており、かしめ
処理されるダクト本体1の上端面より若干低い位置で装
架台17Aが停止するように予め止着位置が調整されて
いる。また、圧縮エアーを夫々の給排気孔22’から排
出することにより装架台17Aとともにピストン23,
23が自重で降下する。ここで、作動杆25の上側の作
動用突起26bがリミットスイッチ27bの検出子に当
接すると、ピストン23が下死点に達したことが検知さ
れ、その検知信号に基いて中央制御装置によって圧縮エ
アーの排出が停止制御されて装架台17Aの降下を停止
させる。 【0021】また、細設定用シリンダ24,24は、前
記粗設定用シリンダ22,22によって所定高さ位置に
保持されている装架台17Aを、ダクト本体1のセット
時に若干昇降させるためのものであって、圧縮エアーを
夫々の給排気孔24’から送り込むことによって装架台
17Aをダクト本体1の上端面より若干高い位置に上昇
させる。この状態でダクト本体1の供給及び取出しを可
能としている。また、ダクト本体1を供給した状態にお
いて、圧縮エアーを夫々の給排気孔24’から排出する
ことにより装架台17Aを自重で降下させ、ダクト本体
1の上端面に乗載させるようになっている。尚、装架台
17Aは、前記細設定用シリンダ24,24によって、
常時はダクト本体1の上端面より若干高い位置に保持さ
れている。 【0022】これにより、支持装置18,18の伸縮調
整手段が構成されている。 【0023】一方、装架台17A,17Bの各基板19
a,19bには、ダクト本体1の供給側となる前側から
順に、位置決めブロック28と挿入固着手段29とコー
ナーピース供給装置30が、その上下対称位置に夫々配
設されている。この上下の位置決めブロック28及び挿
入固着手段29は、上下関係が反転している以外は両装
架台17A,17Bで同一構成となっており、ここで
は、下部の装架台17B側に設けられた構成について説
明する。 【0024】図5に示すように、挿入固着手段29は、
挿入装置31と、かしめ装置32,32とからなる。挿
入装置31は、ガイド杆20,20の延長線が交叉する
部分に配設された略長方形状の支持板33を備えてお
り、該支持板33の前縁には略直角に切欠されたL形の
当り面34が前開き状に形成されている。該当り面34
は、ダクト本体1のフランジ6の突出幅に相当する分だ
けガイド杆20,20より前方位置に設けられており、
ダクト本体1の隣接する側板2,2のコーナー部分7に
当接し得るようになっている。また、支持板33の下面
には、当り面34の下部に位置させて相互に略直角を成
す左右一対の押込み片35,35が下方突成されてい
る。 【0025】支持板33の左右両端部には、基板19b
から進退可能に突出されたエアーシリンダ36,36の
シリンダロッド37,37が夫々連結されており、該エ
アーシリンダ36,36によって支持板33が昇降駆動
される。また、支持板33は、常時は前記シリンダロッ
ド37,37によって、図6に示すように、押込み片3
5,35の下面と基板面19b’との間にダクト本体1
のフランジ6を挿入し得る隙間が生ずる高さ位置に水平
状に保持されている。 【0026】前記押込み片35,35の後部位置には、
かしめ装置32,32が左右一対に配設されている。各
かしめ装置32は、図6に示すように、基板19bに開
口された挿通口38から上方に突出するかしめ治具39
を夫々備えており、各かしめ治具39は、支軸40によ
って前後方向に回動可能に軸支されている。各かしめ治
具39の上部前端には、ダクト本体1の折返し縁4の上
端部に対応する高さ位置に、押込み片35と平行なかし
め爪部41が前方に突成されている。また、各かしめ治
具39の下端部には、エアーシリンダ42のシリンダロ
ッド43が連結されており、該エアーシリンダ42によ
ってかしめ治具39を回動駆動し、かしめ爪部41によ
ってダクト本体1の折返し縁4の上端部を内方にかしめ
得るようになっている。 【0027】前記かしめ治具39,39の前方には、位
置決めブロック28が対向配置されている。該位置決め
ブロック28の後面には、図5に示すように、後方に突
出する略直角のL形当接面44が形成されている。該位
置決めブロック28は、基板19bの保持領域21bに
開口された挿通口45内に収納されており、図6に示す
ように、その基部が基板19bの下方で支軸46によっ
て起倒可能に軸支されている。位置決めブロック28の
基部近傍には、エアーシリンダ47のシリンダロッド4
8が連結されており、該エアーシリンダ47による回動
駆動によって、位置決めブロック28を、基板面19
b’上に前方から立上がるように回動させて前記L形当
接面44がダクト本体1の隣接する側板2,2のコーナ
ー部分7の内側面に当接する起立位置と、前方向に回動
させて前記基板面19b’下に没入する退避位置とに変
換制御し得るようになっている。尚、位置決めブロック
28は、常時は基板面19b’下に没入する退避位置に
保持されている。 【0028】そして、このように構成された位置決めブ
ロック28と挿入固着手段29とが上部の装架台17A
側にも設けられている。 【0029】前記挿入固着手段29の後方には、コーナ
ーピース供給装置30が配設されている。下部の装架台
17Bに設けられたコーナーピース供給装置30は、図
7イに示すように、複数のコーナーピース10が積層状
に収納されるホッパー49と、エアーシリンダ50によ
り前後に進退駆動されるプッシャ51とを備えている。
前記ホッパー49は、かしめ治具39,39の後方側傍
に立設されており、その下部には前後方向に延在する水
平な摺動面52を有するガイド板53が配設されてい
る。また、該ホッパー49の前壁下部には最下部のコー
ナーピース10を1個ずつ前方に供給し得る供給口54
が開口されている。 【0030】そして、プッシャ51がエアーシリンダ5
0によって摺動面52上を進退駆動されることにより、
図7ロに示すように、ホッパー49内の最下部のコーナ
ーピース10が、順次供給口54から打ち出され、ダク
ト本体1の隣接するフランジ6,6のコーナー部分7上
に供給し得るようになっている。 【0031】一方、上部の装架台17Aに設けられたコ
ーナーピース供給装置30は、図8イに示すように、複
数のコーナーピース10が積層状に収納されるホッパー
49と、エアーシリンダ50により前後に進退駆動され
るプッシャ51と、前記ホッパー49に収納された複数
のコーナーピース10を上方付勢する付勢手段としての
エアーシリンダ55とを備えている。この上部の装架台
17Aのコーナーピース供給装置30は、前記下部の装
架台17Bのコーナーピース供給装置30に対してその
上下関係が反転している。即ち、ホッパー49は、かし
め治具39,39の後方側傍に垂設されており、その上
部には前後方向に延在する水平な摺動面52を有するガ
イド板53が配設されている。また、該ホッパー49の
前壁上部には最上部のコーナーピース10を1個ずつ前
方に供給し得る供給口54が開口されている。 【0032】そして、プッシャ51がエアーシリンダ5
0によって摺動面52上を進退駆動されると、図8ロに
示すように、ホッパー49内のコーナーピース10がエ
アーシリンダ55により上方付勢されていることによ
り、その最上部のコーナーピース10が、順次供給口5
4から打ち出されるのであるが、この打ち出されたコー
ナーピース10は、上部の装架台17Aに設けられた挿
入装置31の押込み片35,35上に乗載されることと
なる。そして、この押込み片35,35を、隣接する両
フランジ6,6のコーナー部分7の直下位置でコーナー
ピース10を仮保持して該コーナーピース10の下方落
下を阻止する係止部56としている。この係止部56と
前記コーナーピース供給装置30とにより、上部の装架
台17Aのコーナーピース供給手段が構成されている。 【0033】次に、かかる構成からなるダクト用コーナ
ーピースの固着装置16のかしめ処理について説明す
る。 【0034】図5に仮想線で示すように、ダクト本体1
を、装架台17Bの基板19b上に乗せた状態でその対
角線に沿って前方から押し込んで供給し、ダクト本体1
の下部側の隣接するフランジ6,6の側縁をガイド杆2
0,20に夫々当接させると、該ガイド杆20,20の
後端部に配設された起動スイッチS,Sが後方に回動さ
れ、ダクト本体1の後端のコーナー部分7のセットが検
知されてその検知信号が中央制御装置に送出される。 【0035】前記検知信号が中央制御装置に入力される
と、該中央制御装置に設定されている制御手順に従っ
て、まず、上下の位置決めブロック28,28のエアー
シリンダ47,47が作動され、図6に仮想線で示すよ
うに、両位置決めブロック28,28が夫々起立位置に
回動駆動される。これにより、各位置決めブロック2
8,28の後面に形成されているL形当接面44,44
が、ダクト本体1の上下のコーナー部分7,7の内側面
に夫々当接し、該ダクト本体1が位置決めされ、前方へ
の逃げ移動が阻止されることとなる。ここで、位置決め
ブロック28,28が前方から立上がるように回動する
ことによって、ダクト本体1の押込み量が足らない場合
や、コーナー部分7,7が適正なセット位置から多少ず
れているような場合でも、その押圧作用によって位置補
正することができる。 【0036】次に、支持装置18,18の細設定用シリ
ンダ24,24の圧縮エアーが排出され、装架台17A
を自重で降下させて、ダクト本体1の上端面に乗載させ
る。これにより、装架台17A,Bの保持領域21a,
21bがダクト本体1の上下端面が当接し、ダクト本体
1が保持される。 【0037】この状態で、上下のコーナーピース供給装
置30,30のエアーシリンダ50,50が作動され、
プッシャ51,51を進退駆動して、図7ロに示すよう
に、下部の装架台17B側にあっては、ホッパー49内
の最下部のコーナーピース10が供給口54から打ち出
され、ダクト本体1の隣接するフランジ6,6のコーナ
ー部分7の凹溝部5上に供給される。また、上部の装架
台17A側にあっては、図8ロに示すように、ホッパー
49内の最上部のコーナーピース10が供給口54から
打ち出され、隣接する両フランジ6,6のコーナー部分
7の直下位置で係止部56上に供給される。そして、該
コーナーピース10は、係止部56に乗載されることと
なり、コーナー部分7の凹溝部5の下部に仮保持された
状態となる。 【0038】図9イは、上記のようにコーナーピース1
0が供給された上部の装架台17A側の挿入固着手段2
9部分の状態を示しており、図9ロは、下部の装架台1
7B側の挿入固着手段29部分の状態を示している。こ
の状態において、上下の両挿入装置31,31のエアー
シリンダ36,36が夫々作動され、上部の装架台17
A側にあっては、図10イに示すように、支持板33が
上昇駆動されて、係止部56としての押込み片35に乗
載されているコーナーピース10が、該押込み片35に
よって上方に押し上げられ、突条9を乗り越えて、凹溝
部5の奥部の鍔縁3に当接するまで押込まれる。また、
下部の装架台17B側にあっては、図10ロに示すよう
に、エアーシリンダ36,36の作動により支持板33
が下降駆動されて、ダクト本体1のコーナー部分7の凹
溝部5上にあるコーナーピース10が、押込み片35に
よって下方に押し下げられ、突条9を乗り越えて、凹溝
部5の奥部の鍔縁3に当接するまで押込まれる。ここ
で、ダクト本体1の上下の凹溝部5,5に夫々押込まれ
コーナーピース10,10は、各押込み片35,35
によって、所定の押圧力で鍔縁3,3に押し付けられた
状態となっている。 【0039】次に、上下のかしめ装置32,32の各エ
アーシリンダ42,42が夫々作動され、図11イ,ロ
に示すように、各かしめ治具39,39が内方に回動駆
動されて、各かしめ爪部41,41によってダクト本体
1の各折返し縁4が内方にかしめられる。これにより、
ダクト本体1の上下のコーナー部分7,7にコーナーピ
ース10,10が夫々固着されることとなり、ダクト本
体1の上下で同時にかしめ処理を行うことができる。こ
こで、かかるかしめ処理中において、ダクト本体1の上
下の内側面に、位置決めブロック28,28のL形当接
面44,44が夫々当接していることにより、ダクト本
体1が前方に逃げ移動せず、さらに、上下の押込み片3
5,35によって上下のフランジ6,6が押え付けられ
ていることにより、該フランジ6,6の歪が修正された
状態でかしめ処理を行うことができる。 【0040】かしめ処理終了後、上下のかしめ治具3
9,39及び支持板33,33が上記と逆方向に駆動さ
れ、旧位置に戻される。また、支持装置18,18の細
設定用シリンダ24,24に圧縮エアーが送り込まれ
て、装架台17Aを上昇させて、ダクト本体1の上端面
から保持領域21aを離脱させる。さらに、上下の位置
決めブロック28,28が上記と逆方向に駆動され、L
形当接面44,44によるダクト本体1の保持が解除さ
れて、基板面19a’,19b’下に没入する退避位置
に戻される。これにより、ダクト本体1が開放され、そ
のまま装架台17Bの基板19b上を移動可能な状態と
なり、他のコーナー部分7を再びセットすることができ
る。 【0041】尚、上記実施例では、ガイド杆20,20
の後端部に配設した起動スイッチS,Sによって、ダク
ト本体1のコーナー部分7のセットを検知し、その検知
信号によって固着装置16を自動的に起動させるように
しているが、これに代えて手動式起動スイッチを別の場
所に設けて手動操作を介して固着装置16を起動させる
ようにしてもよい。 【0042】また、上部のホッパー49に収納された複
数のコーナーピース10を上方付勢する付勢手段とし
て、エアーシリンダ55を用いる構成について説明した
が、コーナーピース10を上方付勢し得るものであれ
ば、前記エアーシリンダ55に代えて、油圧シリンダ,
ばねその他により構成されるものであってもよい。 【0043】また、図4に示すように、下部の装架台1
7Bの基板面19b’が、周囲の床面Fと面一になるよ
うに、装架台17Bを床内に埋設することにより、周囲
の床面Fから基板面19b’に亘って、ダクト本体1を
一切持ち上げることなく摺動させることができるため、
該ダクト本体1の供給及び取出しを楽に行うことが可能
である。 【0044】 【発明の効果】本発明は、上述のように、上下対称位置
にダクト本体の上下端面が当接する保持領域を備え、か
つ、該両保持領域の外側近傍に、隣接する両フランジの
コーナー部分の折返し縁を内方にかしめてコーナーピー
スを固着するかしめ治具を備えてなる装架台を、上下に
対設するとともに、伸縮調整手段を備えた支持装置を介
して上部の装架台を昇降可能に支持し、上部の装架台
に、かしめ治具の後方側傍に垂設され、複数のコーナー
ピースが積層状に収納されるホッパーと、該ホッパー内
のコーナーピースを上方付勢する付勢手段と、最上部の
コーナーピースを1個ずつ略水平状に打ち出すプッシャ
と、隣接する両フランジのコーナー部分の直下位置で前
記プッシャによって打ち出されたコーナーピースを仮保
持して該コーナーピースの下方落下を阻止する係止部と
を備えてなるコーナーピース供給手段を設けるようにし
たから、下部の装架台上にダクト本体をセットし、支持
装置の伸縮調整を介して上部の装架台を下降させて、上
下の装架台の各保持領域をダクト本体の上下端面に夫々
当接させた状態で、上下のかしめ治具によって上下のコ
ーナー部分の折返し縁をかしめることによりコーナーピ
ースを上下同時に固着することができるとともに、上部
の装架台におけるダクト本体のコーナー部分に対するコ
ーナーピースの供給を円滑に行うことができる。これに
より、一箇所のコーナー部分を単独にかしめ処理する従
来構成の固着装置と比較して、八箇所全てのコーナー部
分のかしめ処理を終了する迄の時間が大幅に短縮される
とともに、ダクト本体の上下の反転作業が不要となり、
その作業能率を向上させることができる。 【0045】 【0046】
【図面の簡単な説明】 【図1】製造途中のダクト本体の斜視図である。 【図2】コーナーピースの挿入固着状態を示す縦断面図
である。 【図3】同上の平面図である。 【図4】本発明にかかる固着装置の一部切欠正面図であ
る。 【図5】同上の横断平面図である。 【図6】図5におけるAーA拡大断面図である。 【図7】下部側のコーナーピース供給装置の縦断面図で
ある。 【図8】上部側のコーナーピース供給装置の縦断面図で
ある。 【図9】かしめ処理工程における作動説明図である。 【図10】かしめ処理工程における作動説明図である。 【図11】かしめ処理工程における作動説明図である。 【図12】従来の位置決め手段を示す縦断面図である。 【符号の説明】 1 ダクト本体 2 側板 3 鍔縁 4 折返し縁 5 凹溝部 6 フランジ 7 コーナー部分 10 コーナーピース 21a,21b 保持領域 16 固着装置 17A,17B 装架台 18 支持装置 19a’,19b’ 基板面 28 位置決めブロック 39 かしめ治具 44 L形当接面 49 ホッパー 51 プッシャ 55 エアーシリンダ(付勢手段) 56 係止部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】断面矩形状のダクト本体の開口端に、該ダ
    クト本体を構成する各側板の端部を外方にL形に屈曲す
    ることによって、鍔縁とその外端の折返し縁とで凹溝部
    を生ずるフランジを夫々形成し、その隣接する両フラン
    ジのコーナー部分にL形のコーナーピースを固着するた
    めの装置であって、 上下対称位置にダクト本体の上下端面が当接する保持領
    域を備え、かつ、該両保持領域の外側近傍に、隣接する
    両フランジのコーナー部分の折返し縁を内方にかしめて
    コーナーピースを固着するかしめ治具を備えてなる装架
    台を、上下に対設するとともに、伸縮調整手段を備えた
    支持装置を介して上部の装架台を昇降可能に支持し 上部の装架台に、 前記かしめ治具の後方側傍に垂設され、複数のコーナー
    ピースが積層状に収納されるホッパーと、 前記ホッパー内のコーナーピースを上方付勢する付勢手
    段と、 最上部のコーナーピースを1個ずつ略水平状に打ち出す
    プッシャと、 隣接する両フランジのコーナー部分の直下位置で前記プ
    ッシャによって打ち出されたコーナーピースを仮保持し
    て該コーナーピースの下方落下を阻止する係止部とを備
    えてなるコーナーピース供給手段を設け たことを特徴と
    するダクト用コーナーピースの固着装置。
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