JP3458165B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP3458165B2
JP3458165B2 JP23111394A JP23111394A JP3458165B2 JP 3458165 B2 JP3458165 B2 JP 3458165B2 JP 23111394 A JP23111394 A JP 23111394A JP 23111394 A JP23111394 A JP 23111394A JP 3458165 B2 JP3458165 B2 JP 3458165B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は電子写真法、静電記録
法、静電印刷法等において形成される静電荷像の現像に
有用な静電荷像現像用トナー、さらに詳しくは静電荷像
現像用トナーに用いられる結着樹脂に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に電子写真法、または静電記録法等
においては、光導電性感光体または誘電体等によりなる
潜像担持体上に形成された静電潜像を現像するために、
現像スリーブ等トナー供給ローラー上でブレード等によ
って薄層化され、かつ適当に帯電され微粉末化されたト
ナー、またはキャリアと混合され適当に帯電され微粉末
化されたトナーを用いて、現像し必要に応じて紙等の転
写材にトナー画像を転写した後、加熱圧力、溶剤蒸気等
によって定着し、複写物を得るものである。これらの現
像法に適用するトナーの定着法としては種々あるが、熱
効率が高いこと、および高速定着が可能であることか
ら、熱ローラ定着方式が広く採用されている。このよう
な熱定着方式で高速定着を行う場合、トナーには良好な
低温定着性(または、定着下限温度が低いこと)が要求
される。また、このために結着樹脂としては低軟化樹脂
を含有させると、定着時にトナー像の一部が熱ローラ表
面に付着し、これがコピー用紙上に転移して地汚れを起
こす。いわゆるホットオフセット現象やコピー用紙が熱
ローラ表面に付着して巻き付く、いわゆる巻き付き現象
(特に熱ローラ温度が低いときに多い)が発生しやすく
なる。そこでこれらの現象を防止する手段として特開昭
51−143333号、特開昭57−148752号、
特開昭58−97056号、特開昭60−247250
号等では離型剤として固形シリコーンワニス、高級脂肪
酸、高級アルコール各種ワックス等を添加することが提
案されているが、いずれも良好な低温定着性を維持しな
がら、十分な耐オフセット性および耐巻き付き性を示す
ものは知られていない。具体的には従来の低分子量ポリ
エチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン
ワックスは耐オフセット性は良好であるが、低温定着性
は十分ではなく、カルナウバワックス、キャンデリラワ
ックス等の植物性ワックスは耐オフセット性及び低温定
着性は良好であるが、耐巻き付き性が十分ではなく、ま
た固形シリコーンワニス、固形シリコーンオイル、アミ
ドワックス、高級脂肪酸、高級アルコール及びモンタン
酸ワックスは低温定着性は良好であるが、耐オフセット
性及び耐巻き付き性が十分でない。しかも従来の離型材
料は、現像中、離型剤がトナーから遊離して感光体やキ
ャリアに付着するいわゆるフィルミングやスペントが多
く、長期にわたって安定して良質の画像を形成すること
は困難であった。その他に定着温度を下げる目的として
は同時に耐オフセット性や耐ブロッキング性の付与を目
的として、組成や熱特性、分子量分布等を規定したもの
が多い。例えば、特開平3ー139663号(トナーの
軟化温度)、特開平3ー152558号(分子量分
布)、特開平3ー145654号(バインダー樹脂の架
橋剤)、特開平3ー206465号(バインダー樹脂の
組成)、特開平3ー219262号(粘弾性特性)、特
開平3ー188468号(ポリマーの酸価/水酸基
価)、特開平3ー203748号、特開平3ー2292
64号(ポリエステルの酸価)、特開平3ー23175
7号、特開平4ー353866号、特開平5ー1004
77号(粘弾性特性)、特開平4ー20512号、4ー
23816号、特開平4ー23817号、特開平4ー5
0216号(スチレンアクリル系のブロック共重合体の
組成)、特開平4ー26858号で、特開平4ー817
69号、特開平4ー81770号(結晶性ポリエステル
とビニル共重合体のブロックまたはグラフト共重合体の
組成)、特開平4ー81863号(分子量分布のピー
ク)、特開平4ー190242号(分子量分布と定着方
式の組合せ)、特開平4ー254863号(ポリエステ
ルとスチレン/アクリル系ポリマーの分子量)、特開平
4ー264559号、特開平4ー264560号、特開
平4ー274253号、特開平5ー19531号、特開
平5ー188638号(分子量分布)、特開平4ー27
7755号(ブロック共重合体の組成)、特開平4ー3
09962号(アイオノマーの組成)等が挙げられる
が、これらに開示されたものでもいまだ十分とはいえな
い。また、特開昭60ー31146号の光崩壊性カプセ
ル、特開昭62ー148969号の発熱性増幅材料、特
開昭63ー281168号のサーモトロピック液晶高分
子シェルを有するカプセルトナー、特開平1ー1490
62号の光照射によるカプセルの体積膨張を用いるも
の、特開平2ー251971号の架橋サーモトロピック
液晶ポリマー、特開平3ー118550号の発熱性物質
含有トナー、特開平4ー250460号のシクロヘキサ
ン誘導体、特開平4ー291355号のビスフェノール
F型エポキシ樹脂、特開平4ー329551号の近赤外
光吸収色素とエチレン系不飽和化合物(近赤外光で硬
化)、特開平4ー100475号、特開平4ー1004
76号ではアゾ系高分子量開始剤を用いた熱分解性樹
脂、特開平5ー173364号ではシクロヘキサノン系
ケトン樹脂等の新規な材料を用いたものが見られるがこ
れらでもいまだ十分ではない。また、従来は上記したよ
うな技術と低軟化温度樹脂(ポリエステル等)により定
着プロセスの省エネルギー化を検討してきたが、今後は
よりいっそうの省エネルギー化のためのトナー低温定着
化が重要となる。そのためにはこれまでの技術の併用だ
けでは不十分であり、近年OA機器の省エネルギー化が
さけばれ、複写機やプリンターにおいても消費電力の大
半を占める定着プロセスの改良が求められている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑みてなされたもので、定着時にオフセット現象や熱ロ
ーラーへの巻きつき現象を発生することなく、低温定着
が可能で、且つ現像中にフィルミングが少なく、良好な
転写性を示し、高画質な画像を得ることができる静電荷
像現像剤用トナーを提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の静電荷像現像用
トナーの構成について以下に説明する。本件の第一の発
明は結着樹脂及び着色剤を主成分とする静電荷像現像用
トナーにおいて、結着樹脂がスチレンアクリル系共重合
体で長鎖アルキル基を有するアクリル系モノマーと多官
能アクリル系モノマーを含有することを特徴とする静電
荷像現像用トナー、第二の発明は長鎖アルキル基を有す
るアクリル系モノマーのアルキル基の炭素数が12以上
であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用
トナー、第三の発明は多官能アクリル系モノマーが下記
一般式(I)であることを特徴とする請求項1記載の静
電荷像現像用トナー、 【0005】 【化1】 (式中、nは4〜10の整数を表す。) 【0006】第四の発明は結着樹脂が、分散重合法によ
り重合されていることを特徴とする請求項1記載の静電
荷像現像用トナー。第五の発明は結着樹脂が、1μm以
下のミクロ相分離構造を有していることを特徴とする請
求項1記載の静電荷像現像用トナーであり、これらのト
ナーを用いることにより本発明の目的を達成することが
できる。トナーの特性として低温定着性は強く要求され
ており、トナーの設計においてはこの点を改善すること
が必要条件となっている。しかしながら従来のスチレン
アクリル系共重合体では定着ローラへのホットオフセッ
ト防止と耐熱保存性を両立させることが非常に困難であ
った。そこで最近では上記重合体に代えてポリエステル
系樹脂を用いることにより前記問題の解決が試みられて
いるが、いまだ十分とはいえない。本発明においてはこ
のような従来のトナーの問題点である定着ローラへの巻
付きを防ぐとともに、ホットオフセット防止と耐熱保存
性の両立を図ることが可能になった。さらに特定の構造
を有する多官能モノマーを用いることにより耐熱保存性
についても改善することができた。また特定の構造を有
する長鎖アルキル基を有するアクリル系モノマー(アル
キル基の炭素数は好ましくは12以上で、より好ましく
は18以上である)を用いることで低温定着性および定
着ローラへの巻き付き防止についても改善することがで
きた。さらに分散重合法により作製することでより良好
な低温定着とホットオフセット防止の両立を図ることが
できた。 【0007】本発明のトナーに用いる結着樹脂は懸濁重
合法等の重合法によっても得ることは可能であるが、こ
のましくは分散重合法により重合されたものを用いるこ
とが好ましい。これは分散重合法により重合された結着
樹脂中の相分離構造は非常に小さく、軟化温度を十分に
下げることができるためであると思われる。特に本発明
の結着樹脂におけるミクロ相分離構造は、1μm以下の
ドメイン構造であることが好ましく、1μm以下の相分
離構造を有すると非常に良好な低温定着を達成すること
ができる。本発明で使用される静電荷像現像用トナー粒
子は、以下に記載した方法により製造することができ
る。まずメタノール等の親水性有機溶媒にポリビニルピ
ロリドン等の高分子分散剤を完全に溶解させた後に、ス
チレン系モノマー、アクリル系モノマー、ステアリルア
クリレート、連鎖移動剤、そして長鎖アルキル基を有す
るアクリル系モノマー、多官能アクリレートを混合し、
およそ60℃にて重合開始剤(AIBN)を加えて重合
を開始し、24時間重合した後に水/メタノール混合溶
液で洗浄し、吸引濾過により固液分離し、最後に乾燥す
ることにより重合体粒子が得られる。これを染料により
染着することで本発明のトナーを得ることができる。 【0008】本発明において使用される結着樹脂を形成
するモノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n
−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−
n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n
−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロル
スチレン、等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブ
チレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和モノオレフ
ィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭素ビニル、フ
ッ化ビニル、等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、酢酸ビニルなどのビニルエステル
類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
−n−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル
類、ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニ
ルメチルケトン、等のビニルケトン類、N−ビニルピロ
ール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドー
ル、N−ビニルピロリドン、等のN−ビニル化合物等を
例示することができる。これらのモノマーは、単独であ
るいは2種類以上のものを組み合わせて用いることがで
き、またここに示したモノマーに何等限定されるもので
はない。 【0009】また本発明のトナーには、従来公知の着色
剤、帯電制御剤等の添加剤を添加することができ、例え
ばオイルブラック、ニグロシン染料、含金属染料等の金
属キレート染料、アニリン染料、カルコオイルブルー、
クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、メチレンブル
ークロライド、フタロシアニンブルー、ローズベンガ
ル、その他の染料、顔料が挙げられる。 【0010】さらに流動化剤も添加することができ、例
えば表面を疎水化したSiO2、TiO2等の無機酸化
物、SiC等の無機微粒子、ステアリン酸亜鉛の金属石
鹸等、公知のものを用いることができる。 【0011】 【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0012】〔実施例1〕まず攪拌翼及び冷却器を取り
付けた500mlの三つ口フラスコ中にメタノール30
0gとイオン交換水30gを入れ、さらに高分子分散剤
Gantret(メチルビニルエーテルと無水マレイン
酸の共重合体:平均分子量4万)6.4gを少量ずつ攪
拌しながら添加し、完全に溶解した。さらに、以下の成
分を添加し、完全に溶解させた。 スチレン 25.6g n−ブチルメタクリレート 6.4g ステアリルアクリレート 3.0g 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.2g ドデシルメルカプタン 0.2g 下記構造式(A)で表される多官能アクリル系モノマー 0.3g 【0013】 【化2】 (式中、n=4) 【0014】これらを撹拌しながらフラスコ内を窒素ガ
スでパージし、1時間放置した。次に60℃±0.1℃
の恒温水槽中で200rpmの攪拌速度で撹拌しながら
重合を開始した。加熱後15分経過すると液は白濁し始
め、20時間重合した後でも白濁した安定な分散液であ
った。なお、同分散液の重合率は85%であった。重合
開始後24時間して得られた分散液を冷却し、遠心分離
機にて2000rpmで遠心分離すると、重合体粒子は
完全に沈降し上部の液は透明であった。この上澄み液を
除き、あらたにメタノール200gを加え、1時間攪拌
洗浄したのち、遠心分離しメタノールで洗浄する操作を
繰り返し、濾過した。濾別したものを50℃にて24時
間減圧乾燥し、98%の収率で白色粉末のスチレン/n
−ブチルメタクリレート系共重合体粒子を得た。得られ
た重合体粒子の体積平均粒径Dv=5.2μm、個数平
均粒径Dp=4.9μmであった。また、TEMでこの
重合粒子断面を観察したところ、0.1μmのミクロ相
分離構造が観察された。次に、別途メタノール200g
中にオイルブラック803(オリエント化学株式会社
製)1.0gを加熱溶解した後、冷却し1μmフィルタ
ーで濾別し、染料溶液を調整した。この染料溶液に前記
重合粒子24g加えて分散し、50℃で1時間加熱攪拌
して染着した後、該染着樹脂粒子分散液を室温まで冷
却、濾別し着色樹脂微粒子を得た。これを室温にて24
時間真空乾燥した後、シリカ1.5部と混合して本発明
のトナーを得た。次に本発明のトナー3部とフェライト
キャリア97部を混合して現像剤を作製し、市販の電子
写真複写機(FT8200 リコー社製)で画像を形成
し、150℃で定着を行ったところ良好な画像が得られ
た。また得られた画像は複写の初期はもちろん10万枚
コピーした後でも良質であった。また高温高湿環境下
(35℃、90%RH)、低温低湿環境下(10℃、1
5%RH)でも常温常湿環境下で複写したものと同様の
画像を得ることができ、さらに感光体へのフィルミング
も認められなかった。また、得られた画像を50℃で3
日放置したがブロッキングは生じなかった。 【0015】〔実施例2〕実施例1において構造式
(A)で表される多官能アクリル系モノマーの添加量を
0.5gに代えた以外は同様の方法で重合し、着色樹脂
微粒子を得た。得られた粒子は体積平均粒径Dv=4.
6μm、個数平均粒径Dp=4.2μmであった。また
粒子の断面をTEM観察したところ、0.2μmのミク
ロ相分離構造が観察された。これを室温で24時間真空
乾燥後、シリカ1.5部と混合して本発明のトナーを得
た。以後、実施例1と同様の方法で現像剤を作製し、次
いで画像を形成し、150℃で定着を行なったところ良
好な画像が得られた。また得られた画像は複写の初期は
もちろん10万枚コピーした後でも良質であった。また
高温高湿環境下(35℃、90%RH)、低温低湿環境
下(10℃、15%RH)でも常温常湿環境下で複写し
たものと同様の画像を得ることができ、さらに感光体へ
のフィルミングも認められなかった。また、得られた画
像を50℃で3日放置したがブロッキングは生じなかっ
た。 【0016】〔実施例3〕実施例1において共重合体の
モノマー成分であるステアリルアクリレートをベヘニル
アクリレートにした以外は同様の方法で重合し、着色樹
脂微粒子を得た。得られた粒子は体積平均粒径Dv=
5.9μm、個数平均粒径Dp=5.7μmであった。
また粒子の断面をTEM観察したところ、0.34μm
のミクロ相分離構造が観察された。これを室温で24時
間真空乾燥後、シリカ1.5部と混合して本発明のトナ
ーを得た。以後、実施例1と同様の方法で現像剤を作製
し、次いで画像を形成し、150℃で定着を行なったと
ころ良好な画像が得られた。また得られた画像は複写の
初期はもちろん10万枚コピーした後でも良質であっ
た。また高温高湿環境下(35℃、90%RH)、低温
低湿環境下(10℃、15%RH)でも常温常湿環境下
で複写したものと同様の画像を得ることができ、さらに
感光体へのフィルミングも認められなかった。また、得
られた画像を50℃で3日放置したがブロッキングは生
じなかった。 【0017】〔実施例4〕実施例1の多官能アクリル系
モノマーを下記構造式(B)で表されるモノマーに代え
た以外は同様の方法で重合し、着色樹脂微粒子を得た。 【化3】(式中、n=6) 得られた粒子は体積平均粒径Dv=4.9μm、個数平
均粒径Dp=4.7μmであった。得られた粒子の断面
をTEM観察したところ、0.14μmのミクロ相分離
構造が観察された。これを室温で24時間真空乾燥後、
シリカ1.5部と混合して本発明のトナーを得た。以
後、実施例1と同様の方法で現像剤を作製し、次いで画
像を形成し、150℃で定着を行なったところ良好な画
像が得られた。また得られた画像は複写の初期はもちろ
ん10万枚コピーした後でも良質であった。また高温高
湿環境下(35℃、90%RH)、低温低湿環境下(1
0℃、15%RH)でも常温常湿環境下で複写したもの
と同様の画像を得ることができ、さらに感光体へのフィ
ルミングも認められなかった。また、得られた画像を5
0℃で3日放置したがブロッキングは生じなかった。 【0018】〔比較例1〕実施例1において、ステアリ
ルアクリレートと上記構造式(A)で表される多官能ア
クリレート系モノマーを用いない以外は実施例1と同様
に行ない比較用の樹脂粒子を得た。得られた粒子を実施
例1と同様の方法で後処理を行い洗浄した。濾別したも
のを、50℃にて24時間減圧乾燥し、93%の収率で
白色粉末のスチレン/n−ブチルメタクリレート系共重
合体粒子を得た。得られた粒子は体積平均粒径Dv=
5.0μm、個数平均粒径Dp=4.7μmであった。
次に実施例1と同様の方法で該粒子を着色し、得られた
着色粒子の断面をTEM観察したが相分離構造は観察さ
れなかった。次に実施例1と同様の方法で現像剤を作製
して、先端にベタ部のある画像を形成し、150℃で定
着したところ、定着ローラに巻付きが発生した。 【0019】 【発明の効果】本発明によれば、優れた低温定着性を満
足しながら定着ローラへの巻付きを防ぐとともに、ホッ
トオフセット防止と耐熱保存性の両立を図ることが可能
になった。さらに特定の構造を有する多官能モノマーを
用いることにより耐熱保存性についても改善することが
できた。また特定の構造を有する長鎖アルキル基を有す
るアクリル系モノマー(アルキル基の炭素数は好ましく
は12以上で、より好ましくは18以上である)を用い
ることで低温定着性および定着ローラへの巻き付き防止
についても改善することができた。さらに分散重合法に
より作製することでより良好な低温定着とホットオフセ
ット防止の両立を図ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/087

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 結着樹脂及び着色剤を主成分とする静電
    荷像現像用トナーにおいて、結着樹脂が、分散重合法に
    より重合された炭素数18以上の長鎖アルキル基を有す
    るアクリル系モノマーと下記一般式(I)で表される多
    官能アクリル系モノマーとを含有するスチレンアクリル
    系共重合体であり、かつ、1μm以下のミクロ相分離構
    造を有していることを特徴とする静電荷像現像用トナ
    ー。 【化1】 (式中、nは4〜10の整数を表す。)
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