JPH096051A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH096051A
JPH096051A JP7174340A JP17434095A JPH096051A JP H096051 A JPH096051 A JP H096051A JP 7174340 A JP7174340 A JP 7174340A JP 17434095 A JP17434095 A JP 17434095A JP H096051 A JPH096051 A JP H096051A
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JP
Japan
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toner
temperature
binder resin
particles
developing
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Application number
JP7174340A
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English (en)
Inventor
Yasushi Sekiyama
寧 関山
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH096051A publication Critical patent/JPH096051A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱ローラ定着プロセスにおいて、離型剤を必
要とすることなくオフセットを発生させず、しかも、定
着性の優れた静電荷像現像用トナーを得る。 【構成】 少なくとも着色剤とバインダー樹脂からなる
静電荷像現像用トナーにおいて、バインダー樹脂の貯蔵
弾性率(G’)が温度120℃、周波数100[rad
/sec]において6≦log|G’/Pa|≦7であ
り、かつ、複素粘性率(η*)が温度100℃、周波数
100[rad/sec]においてlog|η*/Po
ise|≦5.5であるトナーとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法等において形成される静電潜像を現像す
るためのトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真法または静電記録法等
においては、光導電性感光体または誘電体等よりなる潜
像担持体上に形成された静電潜像を現像するために、現
像スリーブ等トナー供給ローラ上でブレード等によって
薄層化され、かつ、適当に帯電され微粉末化されたトナ
ーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー
画像を転写した後、加熱圧力、溶剤蒸気等によって定着
し、複写物を得る。
【0003】これらの現像法に適用するトナーは、定着
プロセスにおけるオフセット性を改善するために、定着
装置にオイル塗布機を設けたり、または、トナー中に離
型剤を含有させたりする。しかし定着装置にオイル塗布
機を設置すると、コストアップの要因となり、あるいは
故障やメンテナンスが必要になり、ユーザーにとっては
負担が大きく好ましくない。また、トナー中に多量の離
型剤を含有させると、感光体やキャリアへのトナーのス
ペント現象が見られ、帯電劣化による画像の乱れや低濃
度化が発生しこれも好ましくない。
【0004】上記のような現象は、混練タイプのトナー
や重合タイプのトナーにおいても見られる現象である
が、重合タイプのトナーの場合、トナーの表面に離型材
料が存在すると転写率が悪くなり、得られる画像が非常
に薄いものになる。また、転写率が悪いことにより、ク
リーニングトナー量も増加しクリーニング不良を引き起
こす原因にもなる。
【0005】上述したように、定着特性の改良は定着装
置の点からトナー処方により行われている。そしてその
多くが離型材料の添加および分子量分布の制御によりな
されている。分子量分布については特開昭56−161
44号公報で低分子量側と高分子量側の二つの領域にそ
れぞれピークを有するバインダー樹脂を使用する提案が
なされている。しかしながら、転写材への定着性および
耐オフセット性については、いまだ十分な特性は得られ
ていない。
【0006】耐オフセット性を得る手段としてはバイン
ダー樹脂の分子量分布制御以外に架橋成分の導入によ
り、直鎖状ポリマーでホットオフセットが発生する温度
でも高い弾性率を持たせることができる。しかしなが
ら、同時にガラス転移点(Tg)および軟化温度(℃)
の上昇も伴うため定着性を不利にしてしまう恐れがあ
る。トナー用ポリマーの熱特性に関しては、特開昭64
−13558、特開平1−14366、特開平2−20
1452、特開平3−139663号公報等の提案があ
る。
【0007】さらに、トナー市場からは高画質が要求さ
れるため、トナーの粒径は小粒径化の方向にある。特開
平2−287278号公報には、体積平均粒径が6〜9
μmというような小粒径トナーが示されているが、5μ
m以下のトナーはまだ見られない。また、トナーが小粒
径になると熱定着ローラ方式では、従来の10μm前後
のトナーに比べてトナー個数が非常に多くなるため、す
べてのトナー粒子に十分な熱エネルギーを供与すること
ができなくなる。そのため、これまでのトナーの熱特性
では、定着不良が発生する問題がある。
【0008】この定着不良を改良する方法として、従来
の混練粉砕タイプのトナーでは、ポリエステルを使用す
ることにより低温定着化が行なわれている。これにより
トナーの熱特性を改良してフローテスターの軟化温度を
70℃以下、流出開始温度を100℃以下に設定するこ
とが可能になる。しかしながら、重合トナーでは、均一
粒径で小粒径のポリエステル粒子を得ることが実質上不
可能であるため、必然的にポリマーとしてはスチレン系
に限定されてしまう。このスチレン系ポリマーでは、こ
れまで軟化温度を70℃以下、流出開始温度を100℃
以下に設定することができないのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況に鑑みてなされたもので、熱ローラによる定着プロセ
スにおいて離型剤を使わずに耐オフセット性を改善する
とともに良好な定着性が得られ、なおかつ、高画質な画
像が得られる静電荷像現像用トナーを得ることを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、少なくとも着色剤とバインダー樹脂からなる静電荷
像現像用トナーにおいて、バインダー樹脂の貯蔵弾性率
(G’)が温度120℃、周波数100[rad/se
c]において6≦log|G’/Pa|≦7であり、か
つ、複素粘性率(η*)が温度100℃、周波数100
[rad/sec]においてlog|η*/Poise
|≦5.5であることを特徴とする静電荷像現像用トナ
ーが提供される。第二に、上記第一に記載した静電荷像
現像用トナーにおいて、バインダー樹脂は分子量が1万
〜10万であることを特徴とする静電荷像現像用トナー
が提供される。第三に、上記第一または第二に記載した
静電荷像現像用トナーにおいて、バインダー樹脂はガラ
ス転移点(Tg)が50〜70℃であることを特徴とす
る静電荷像現像用トナーが提供される。第四に、上記第
一、第二または第三に記載した静電荷像現像用トナーに
おいて、バインダー樹脂はスチレン/アクリル系共重合
体であることを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供
される。
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。上記本発
明の構成から明らかなように、本発明は特定のレオロジ
ー特性をもつバインダー樹脂を用いることにより、上述
した課題を解決しうるトナーが得られることを見い出し
本発明に至ったものである。
【0012】本発明トナーの動的粘弾性試験は、レオメ
トリックス社(RHEOMETORICS.INC)
製、レオメトリックス・ダイナミック・スペクトロメー
ターRDS−7700型を使用した。ここに、測定条件
としては、フィクスチャーとして直径25mmの平行円
板形プレート、周波数を100[rad/sec]、歪
み量を5%(自動制御)、安定化時間を5minとし
た。本発明において、特定の周波数100[rad/s
ec]を選んだのは中速機〜高速機の定着装置のニップ
時間より求められる角周波数[rad/sec]帯にほ
ぼ一致することから選択した。
【0013】貯蔵弾性率(G’)は被検物質の変形のし
やすさを示すレオロジー特性値の一つであり、トナーバ
インター樹脂の特定温度、特定周波数での緩和機構情報
として有用な値である。定着装置および定着条件を固定
した場合、定着時に最も最適なレオロジー特性は特定の
領域に集中する。トナーの貯蔵弾性率(G’)が低すぎ
ると、転写紙への接着は有利になるが内部凝集力が弱い
ためにホットオフセットを起こしやすくなる。逆に貯蔵
弾性率(G’)が大きいとオフセットは防止できるが定
着性は損なわれる。従ってホットオフセットを防ぐのに
十分な値を有し、かつ、低温定着が可能な範囲であれば
良い。
【0014】本発明で使用されるトナー粒子は、通常の
混練・粉砕法でも重合性による粒子を使用してもよい。
この製造方法としては以下に示す方法で作ることができ
る。メタノール等親水性有機溶媒にポリビニルピロリド
ン等の高分子分散剤を完全に溶解させた後に、スチレン
系、アクリル系モノマー、連鎖移動剤、架橋剤を混合
し、窒素ガスを導入して脱気した。そして60℃にて重
合開始剤を加えて重合を開始し、16時間後に多官能モ
ノマーもしくはスチレン系モノマーを加えさらに重合を
開始することにより得られる。この時、好ましい条件と
してゲル分をポリマー粒子内に含んでいることがあげら
れる。このゲル分があることにより本発明の目的を達成
することがより効果的となる。前記ゲル分は適当な量と
しては10〜60wt%である。このゲル分を含んでい
ることにより、定着プロセスでの定着ローラへの接着に
続く内部凝集破壊が避けられることになる。また、混練
粉砕タイプのトナーの場合、混練の後期に高架橋性重合
体を加えることで得られる。この時使用される高架橋性
重合体としては、架橋点間距離の長い重合体が好まし
い。前記架橋点間距離が長い重合体は、分子量が大きい
多官能性モノマーを使用することにより得ることができ
る。
【0015】本発明において使用される結着樹脂を形成
する単量体としては、スチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチル
スチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチ
レン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチル
スチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチ
ルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシル
スチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシス
チレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、
3,4−ジクロルスチレン等のスチレン類;エチレン、
プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不
飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、
臭素ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニルなどのビニ
ルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2
−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアク
リル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オク
チル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、
メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステ
アリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチル
アミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等の
α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニル
メチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケ
トン等のビニルケトン類、N−ビニルピロール、N−ビ
ニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニル
ピロリドン類のN−ビニル化合物等を例示することがで
きる。これらの単量体は、単独であるいは2種類以上の
ものを組み合わせて用いることができる。
【0016】また、本発明のトナーにおいては、熱ロー
ル定着におけるオフセット防止性をより高めるために、
公知の離型剤、例えば低分子量オレフィン樹脂や各種ワ
ックス等を配合できる。これらの離型剤は母粒子中に配
合しても良く、母粒子表面に被覆固定化しても良い。ま
た、本発明トナー中には、着色剤、帯電制御剤等の添加
剤を用いることができ、これにはカーボンブラック、オ
イルブラック、ニグロシン染料、含金属染料等の金属キ
レート染料、アニリン染料、カルコオイルブルー、クロ
ムイエロー、ベンジジンイエロー、キナクリドン、ロー
ダミンB、ウルトラマリンブルー、メチレンブルークロ
ライド、フタロシアニンブルー、ローズベンガルその他
の染料または顔料が含まれる。また、本発明のトナー中
には流動化剤を用いることができ、例えば、表面を疎水
化したSiO2、TiO2等の無機酸化物、SiC等の無
機微粒子、ステアリン酸亜鉛等金属石鹸その他を用いる
ことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0018】〔実施例1〕下記のように分散重合法で母
体粒子を製造した。撹拌翼および冷却器を取り付けた5
00mlの三つ口フラスコにメタノール180gを入
れ、高分子分散剤Gantretを5.2g少量ずつ撹
拌しながら添加し完全に溶解させた。さらに、以下の組
成のうち(I)〜(IV)(開始剤(V)を除く)を添加
し完全に溶解させた。 (I) スチレンモノマー 42.5g (II) メチルアクリレート 34.7g (III)ブタンジオールジメタクリレート 1.2g (IV) ドデシルメルカプタン 0.2g (V) 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 1.2g×2 これらを撹拌しながらフラスコ内を窒素ガスでパージ
し、1時間放置した。60℃±0.1℃の恒温水槽中で
100rpmの撹拌速度で撹拌しながら開始剤(V)の
メタノール溶液(5.66wt%)をシリンジ滴下し重
合を開始した。重合開始後15分程度で反応液は白濁し
始め、1時間経過した時点でドデシルメルカプタン(D
MC)のメタノール溶液(DMC1.0gをメタノール
20gに溶解)をシリンジで追添加した。さらに、16
時間後スチレンモノマー14.4gを滴下ロートで30
〜40分の間に加え、次いで開始剤(V)のメタノール
溶液(5.66wt%)をシリンジで追添加し引き続き
24時間撹拌した。反応液は重合中常に白濁した安定な
分散液であった。一部サンプリングしてガスクロマトグ
ラフィーで、内部標準法による測定を行なった結果、重
合率は94.1%であることが確認できた。得られた分
散液にイオン交換水22gを加えて室温まで冷却し、遠
心分離機にて2000rpmで遠心分離すると、重合体
粒子は完全に沈降し上部の液は透明であった。上澄み液
を除き、新たにメタノール200gを加え、撹拌洗浄し
て2000rpmで遠心分離した。再び上澄み液を除
き、水/メタノール(=3:7)混合液200gを加
え、撹拌洗浄し2000rpmで遠心分離した。以下遠
心分離し水/メタノール(=1:1)混合液で洗浄する
操作を2回繰り返し濾過した。濾別したものを50℃に
て24時間減圧乾燥し、白色粉末のスチレン/メチルア
クリレート共重合体粒子を得た。得られた粒子は体積平
均粒径Dv=4.40μm、個数平均粒径Dp=4.0
3μmであった。また、フローテスターの軟化温度は7
6.1℃(Tg約61℃に換算される)、流出開始温度
は105.9℃、分子量はHw/104=4.26であ
った。以下この重合粒子を(A)と呼ぶ。次に、メタノ
ール200g中にオイルブラック803(オリエント化
学社製)1.0gを加熱溶解した後、冷却し1μmフィ
ルターで濾別し、染料溶液を作製した。次に該濾液に重
合粒子(A)を24g加えて分散させ、50℃で1時間
加熱撹拌した。その後、染着樹脂粒子分散液(B)を室
温まで冷却し濾別し着色樹脂微粒子を得た。これを室温
で24時間真空乾燥後、シリカを1.0部添加して混合
してトナーを得た。
【0019】〔実施例2〕実施例1の方法でドデシルメ
ルカプタンの追添加量を16gにした以外は同様の方法
で重合し着色樹脂微粒子を得た。得られた粒子は体積平
均粒径Dv=4.97μm、個数平均粒径Dp=4.6
0μmであった。また、フローテスターの軟化温度は7
1℃(Tg約56℃に換算される)、流出開始温度は1
02℃、分子量はHw/104=3.20であった。ま
た、ゲル分は33%であった。これを室温で24時間真
空乾燥後、シリカを1.0部添加して混合してトナーを
得た。
【0020】〔実施例3〕実施例1の方法でドデシルメ
ルカプタンの追添量を0.4gにした以外は同様の方法
で重合し着色樹脂微粒子を得た。得られた粒子は体積平
均粒径Dv=5.04μm、個数平均粒径Dp=4.6
7μmであった。また、フローテスターの軟化温度は7
8℃(Tg約63℃に換算される)、流出開始温度は1
18℃、分子量はHw/104=7.21であった。こ
れを室温で24時間真空乾燥後、シリカを1.0部添加
して混合してトナーを得た。
【0021】〔実施例4〕実施例2の方法でブタンジオ
ールジメタクリレートの量を1.8gにした以外は同様
の方法で重合し着色樹脂微粒子を得た。得られた粒子は
体積平均粒径Dv=4.95μm、個数平均粒径Dp=
4.54μmであった。また、フローテスターの軟化温
度は75℃(Tg約61℃に換算される)、流出開始温
度は110℃であった。重合粒子の分子量はゲル浸透ク
ロマトグラフ法(GPC)により、テトラヒドロフラン
(THF)可溶分として求めたところ、Mw/104
5.36であった。これを室温で24時間真空乾燥後、
シリカを1.0部添加して混合してトナーを得た。
【0022】〔実施例5〕実施例3の方法でブタンジオ
ールジメタクリレートの量を1.1gにした以外は同様
の方法で重合し着色樹脂微粒子を得た。得られた粒子は
体積平均粒径Dv=5.21μm、個数平均粒径Dp=
4.85μmであった。また、フローテスターの軟化温
度は77℃(Tg約62℃に換算される)、流出開始温
度は115℃、分子量はHw/104=6.23であっ
た。重合粒子のガラス転移点(Tg)はDSC法より5
7℃であった。これを室温で24時間真空乾燥後、シリ
カを1.0部添加して混合してトナーを得た。
【0023】〔比較例1〕撹拌翼および冷却器を取り付
けた500mlの三つ口フラスコにメタノール180g
を入れ、高分子分散剤Gantretを5.2g小量ず
つ撹拌しながら添加し、完全に溶解させた。さらに、以
下の組成のうち(I)〜(IV)(開始剤(V)を除く)
を添加し、完全に溶解させた。 (I) スチレンモノマー 42.5g (II) メチルアクリレート 34.7g (III)ブタンジオールジメタクリレート 0.0g (IV) ドデシルメルカプタン 0.2g (V) 2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 1.2g×2 これらを撹拌しながらフラスコ内を窒素ガスでパージ
し、1時間放置した。60℃±0.1℃の恒温水槽中で
100rpmの撹拌速度で撹拌しながら開始剤(VI)の
メタノール溶液(5.66wt%)をシリンジで滴下し
重合を開始した。重合開始後15分程度で反応液は白濁
し始め、1時間経過した時点でドデシルメルカプタン
(DMC)のメタノール溶液(DMC3.0gをメタノ
ール20gに溶解)をシリンジで追添加した。さらに1
6時間後スチレンモノマー14.4gを滴下ロートで3
0〜40分の間に加え、次いで開始剤(V)のメタノー
ル溶液(5.66wt%)をシリンジで追添加し、引き
続き24時間撹拌した。反応液は重合中常に白濁した安
定な分散液であった。一部サンプリングしてガスクロマ
トグラフィーで、内部標準法による測定を行なった結
果、重合率は92.3%であることが確認できた。得ら
れた分散液にイオン交換水22gを加えて室温まで冷却
し、遠心分離機にて2000rpmで遠心分離すると、
重合体粒子は完全に沈降し上部の液は透明であった。上
澄み液を除き、新たにメタノール200gを加え、撹拌
洗浄して2000rpmで遠心分離した。再び上澄み液
を除き、水/メタノール(=3:7)混合液200gを
加え、撹拌洗浄し2000rpmで遠心分離した。以下
遠心分離し水/メタノール(=1:1)混合液で洗浄す
る操作を2回繰り返し濾過した。濾別したものを50℃
にて24時間減圧乾燥し、白色粉末のスチレン/メチル
アクリレート共重合体粒子を得た。得られた粒子は体積
平均粒径Dv=4.97μm、個数平均粒径Dp=4.
00μmであった。また、フローテスターの軟化温度は
63.7℃(Tg約48℃に換算される)、流出開始温
度は87.5℃、分子量はHw/103=9.6であっ
た。以下この重合粒子を(A’)と呼ぶ。次に、メタノ
ール200g中にオイルブラック803(オリエント化
学社製)1.0gを加熱溶解した後、冷却し1μmフィ
ルターで濾別し染料溶液を作製した。次に該濾液に重合
粒子(A’)24g加えて分散させ50℃で1時間加熱
撹拌した。その後、染着樹脂粒子分散液(B’)を室温
まで冷却し濾別し着色樹脂微粒子を得た。これを室温で
24時間真空乾燥後、シリカを1.0部添加して混合し
てトナーを得た。
【0024】〔比較例2〕比較例1でトナーを作製した
方法で粒子の重合時にドデシルメルカプタンの追添加量
を5.0gにした以外は同様の方法でトナー作製した。
得られた重合粒子の分子量はゲル浸透クロマトグラフ法
(GPC)よりMw/103=8.57であった。ま
た、DSC法よりガラス転移点(Tg)は41℃であっ
た。
【0025】〔比較例3〕実施例1でトナーを作製した
方法で粒子の重合時にブタンジオールジメタクリレート
の量を2.5gにした以外は同様の方法でトナーを作製
した。得られたトナーの熱特性は、フローテスターの軟
化温度が87℃、流出開始温度が135℃であった。ま
た、重合粒子の分子量はゲル浸透クロマトグラフ法(G
PC)よりMw/105=1.23、DSC法よりガラ
ス転移点(Tg)は71℃であった。上記のようにして
種々条件を変えて作製した実施例1〜5および比較例1
〜3で得られたトナーの特性を表1に示す。また、表2
にレオロジー特性および熱特性を示す。
【0026】
【表1】
【0027】〈評価方法〉 (1)トナーの離型性を示すコピー紙巻き付き性とトナ
ーの定着性を示す定着時ローラ温度を中速複写機用のオ
イルレス定着機を用い、下記定着条件でテストした。コ
ピー紙巻き付き性は、コピー紙の先端30mm幅にトナ
ーが付着した未定着画像を通常の現像、転写プロセスで
作製し、これを試験用サンプルとした。定着性試験用未
定着画像サンプルは同様の方法でコピー紙の先端から3
0mm離れた所に幅30mmでトナーを付着させたもの
を使用した。定着ローラの設定温度は130〜210℃
の範囲で変化させ、5℃毎にテストを行った。その結果
を表2に示す。
【0028】〈定着条件〉 定着ローラ温度:130〜210℃ 圧 力 :3kgf/cm2 ローラ径 :40mm ニップ接触時間:30msec 定着ローラ材料:テフロン
【0029】
【表2】 表2から実施例のものは、測定温度全域で巻き付きがな
くトナーの耐オフセット性が良好であること、また、定
着時ローラ温度は160℃以下であり、定着性が良好で
あることが分かる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、特定のレ
オロジー特性を有するバインダー樹脂を用いることによ
り良好な定着性と耐オフセット性を有する静電荷像現像
用トナーを得ることができる。さらに、バインダー樹脂
の分子量、Tgを特定範囲とすることにより上記効果を
一層優れたものにする。さらにまた、バインダー樹脂を
スチレン/アクリル系共重合体に限定することにより上
述した効果をより安定にする。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも着色剤とバインダー樹脂から
    なる静電荷像現像用トナーにおいて、バインダー樹脂の
    貯蔵弾性率(G’)が温度120℃、周波数100[r
    ad/sec]において6≦log|G’/Pa|≦7
    であり、かつ、複素粘性率(η*)が温度100℃、周
    波数100[rad/sec]においてlog|η*
    Poise|≦5.5であることを特徴とする静電荷像
    現像用トナー。
  2. 【請求項2】 バインダー樹脂は分子量が1万〜10万
    であることを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用
    トナー。
  3. 【請求項3】 バインダー樹脂はガラス転移点(Tg)
    が50〜70℃であることを特徴とする請求項1または
    2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 バインダー樹脂はスチレン/アクリル系
    共重合体であることを特徴とする請求項1、2または3
    記載の静電荷像現像用トナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6641966B2 (en) 2000-01-09 2003-11-04 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Toner composition
JP2008133323A (ja) * 2006-11-27 2008-06-12 Tosoh Corp 重合体粒子及び重合体粒子の製造方法
US9052621B2 (en) 2012-01-30 2015-06-09 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus
JP2020034836A (ja) * 2018-08-31 2020-03-05 株式会社沖データ 画像形成装置および画像形成方法

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