JP3457678B2 - 銅系触媒を用いた硫黄化合物から硫黄への直接酸化方法 - Google Patents
銅系触媒を用いた硫黄化合物から硫黄への直接酸化方法Info
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Description
可能な生成物に変換するために硫黄化合物を含む気体、
特に工業排ガス、を処理する触媒の使用方法に関する。
接酸化するための触媒の使用方法に関する。
きた。この処理はいろいろな分野に応用されている: −環境保護の圧力のために、“テールガス(Tail Ga
s)”としても知られているクラウス装置から生じる排
ガスはますますテールガス処理として知られる付加処理
を受けるようになってきた。
化硫黄、CS2、COSのような有機硫黄化合物)は水素添加
により硫化水素に変換して除去され、その後この硫化水
素は元素硫黄及び/又は硫酸塩に変換される。
化を観察してその排ガスを触媒上に通過させ残留SO2を
クラウス反応(2H2S+SO2→3/xSx+2H2O)により硫黄に
変換させてもよい。次にH2Sを硫黄及び/又は硫酸塩に
直接酸化する最終段階でこの処理を終える。
然ガス、地熱源など)も同様に処理される。クラウス法
に基づいた脱硫が不可能ではないが困難な場合には、硫
化水素を硫黄及び/又は硫酸塩に直接変換する方法が好
ましい。
℃、で、硫化水素を酸素の存在下で元素硫黄及び/又は
硫酸塩に直接変換する最終反応を用いる方法に関する。
このような温度で作用する利点は、一方で触媒の細孔の
中に液状又は固体状で当該硫黄を回収できることであ
り、他方で硫黄を生成する反応方向に熱力学的平衡を移
動できることにある。
と同時に二酸化硫黄がしばしば並行して生成して触媒上
に保持されず、気体の精製の収率の低下をもたらすこと
である。
酸塩の選択率が最大になりかつSO2の選択率が最小にな
るようにH2Sの変換率を確実に最良にすることが出来な
い。
化合物が直接酸化反応する間に、H2Sの変換率を増やし
て同時にSO2への変換率を最小にすることが可能な触媒
を提供することにある。
に、100%に近いH2Sの変換率及び0%に近いSO2の収率
を達成することが可能な触媒を提供することにある。
て少なくとも2重量%存在しかつ触媒活性相の活性成分
の合計に対して少なくとも15重量%存在して、支持体に
より支持されその銅を含む触媒活性相を有する触媒を用
いて、200℃以下で硫黄化合物を元素硫黄及び/又は硫
酸塩に直接酸化する方法に関する。
進むうちにより明らかに現れてくるであろう。
る。言い換えると、その触媒が支持体とこの支持体の上
に付着した触媒活性相とから成る。この触媒の触媒活性
相は銅を含むことを特徴とする。この銅は酸化物の形及
び/又は銅塩の形で存在してもよく、例えば銅塩として
硝酸塩、硫酸銅又は塩化銅から選択してもよい。
定の量の銅を含むべきである。従って銅成分はその触媒
に対して少なくとも2重量%、好ましくは少なくとも4
重量%、の含量で存在すべきである。またその銅成分は
触媒活性相の活性成分の合計に対して少なくとも15重量
%、好ましくは少なくとも25重量%、の含量で存在すべ
きである。その銅成分が触媒活性相の活性成分の合計に
対して少なくとも30重量%、特に少なくとも35重量%、
の含量であるときに特に有利な結果が得られた。
量はその触媒に対して80重量%より多くはない。
よる方法において銅成分が触媒活性相の活性成分の合計
に対して100重量%である触媒を使用する。従ってこの
触媒の触媒活性相は触媒活性物質としての銅化合物のみ
から成る。
程十分に無視できる量で存在してもよい。
に対して少なくとも6重量%の場合に良い結果が得られ
る。
が銅成分と鉄、モリブデン、チタン、ニッケル、コバル
ト、錫、ゲルマニウム、ガリウム、ルテニウム、アンチ
モン、ニオブ、マンガン、バナジウム、マグネシウム、
カルシウム又はクロムから選択される少なくとも一つの
活性成分とを含む。その活性成分は鉄、ニッケル、コバ
ルト、カルシウム、モリブデン、バナジウム又はルテニ
ウムであることが好ましい。
塩、硝酸塩若しくは塩化物のような塩の形で存在してい
てもよい。
媒活性相は銅とコバルトから成り、そのコバルトの含量
が触媒に対して5重量%より多くはなく、かつその銅の
含量が触媒に対して6重量%より多くはない。
ア、シリカ、アルミナ−シリカ、又はアルミナに基づい
ている。
る形も考えられる。特に筒状や多小裂片の外形をした固
形又は中空の形の押出成形品、製粉、ペレット、顆粒又
はモノリスであってもよい。
押出成形品の形をしていることが好ましい。
性を改良するための添加剤を含んでいてもよい。
いられている添加剤を用いてもよい。これらの添加剤は
混練によって得られるペーストに成形するのに適したレ
オロジー特性を与える。実施例の方法によれば、特に次
の添加剤が挙げられる:セルロース、カルボキシメチル
セルロース、カルボキシエチルセルロース、トール油、
キサンタンガム、界面活性剤、ポリアクリルアミドのよ
うな凝集剤、カーボンブラック、デンプン、ステアリン
酸、ポリビニルアルコール、生体高分子、グルコース、
又はポリエチレングリコール。これらの添加剤の添加量
は触媒の重量に対して0〜15重量%の範囲であってもよ
い。
る補足的成分を用いることも出来る。これらの成分を、
クレー、ケイ酸塩、アルカリ土類金属の硫酸塩、セラミ
ック繊維及びアスベストから選択してもよい。これらの
成分を支持体の重量に対して99.5重量%まで、特に60重
量%まで、好ましくは30重量%まで、の範囲で用いても
よい。
化装置、回転顆粒装置又は押出成形機を用いて成形する
ことにより作ってもよい。一般的には次にこのように得
られた支持体を乾燥してか焼する。
少なくとも20m2/g又は少なくとも40m2/gであるアルミナ
を用いることが好ましい。この比表面積はBET法で測定
した表面積である。
erican Chemical Society,60,309(1938)に記載された
Brunauer−Emmett−Tellerの方法により確立されたASTM
D3663−78に従って窒素の吸収で定められた比表面積を
さすと理解されている。
くとも0.3cm3/g、好ましくは少なくとも0.4cm3/g、であ
ることが望ましい。このTPVは次の方法で測定される:
その粒子の相対密度と絶対密度とを決定する。その粒子
の相対密度(Dg)と絶対密度(Da)とをそれぞれ水銀及
びヘリウムを用いたピクノメーターで測定する。TPVは
次式で与えられる。
術で得てもよい。
料として用いるアルミナ粉を、沈殿又はゲルによる方法
や、バイエル(Bayer)の水和物(ヒドラジライト(Hyd
rargillite))のようなアルミナの水酸化物の急速脱水
による方法によっても得てもよい。この発明においては
後者のアルミナが好ましい。
ズを液滴の凝固による成形作業により得てもよい。この
タイプのビーズを例えばEP−A−0、015、801やEP−A
−0,097,539の特許の教示に従って製造してもよい。そ
の多孔度を、特にEP−A−0,097,539の特許の教示する
方法に従って、アルミナの分散若しくは懸濁液又は有機
相、水相及び界面活性剤若しくは乳化剤から成る形態を
した塩基性アルミニウム塩溶液の液滴の凝固により制御
してもよい。この有機相が特に炭化水素であってもよ
く、界面活性剤若しくは乳化剤は例えばGaloryl EM10
である。
り得てもよい。アルミナ粉に直接回転技術を行ってビー
ズの形に凝集する。この回転技術とは顆粒にされるその
生成物をそれ自身に接触してそれ自身と共に回転するこ
とにより凝集を行ういかなる装置をさすと理解されてい
る。このタイプの装置は回転顆粒機と回転ドラムであ
る。このタイプの方法を用いると、細孔の大きさと細孔
の分布とが制御されたビーズを得ることが可能であり、
一般にこの細孔の大きさと細孔の分布とは凝集段階で形
成される。ある直径を持つ細孔の容積もまた、アルミナ
粉と任意に水との投入速度又はその装置の回転速度を適
度に調節する凝集段階又は成形プライマーを加える段階
で制御され得る。
づく材料を混練して次に押出成形することによりその支
持体を得ても良く、この材料をヒドラジライトの急速脱
水又はアルミナゲルの沈殿によって得ることもできる。
この押出物の多孔度を押出成形の前にこのアルミナを混
練りする操作条件により制御してもよい。また混練りの
間にこのアルミナに細孔形成剤を混ぜてもよい。実施例
の方法によれば、この押出物を特許US−A−3,865,708
に記載されている製造方法で製造してもよい。
えばいかなるタイプの方法(液滴の凝集、回転ドラム又
は顆粒機)により得られたビーズ又は押出物のようない
かなるタイプのアルミナに基づく材料をひいて粉にする
ことにより得てもよい。これらの製粉の多孔度はこれら
を得るためにひいて粉にされるアルミナに基づく材料の
選択により制御される。
径を選択したり異なる粒子径のいくつかのアルミナ粉を
混合するなど、細孔をいろいろな方法で作ってもよい。
この他に、凝集工程又は押出工程の前又はその間に、加
熱によりすべて消失して支持体に細孔を形成させる細孔
形成剤として知られている化合物をアルミナ粉と混合す
る方法もある。
黄、タール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール及
びナフタレンなどのプラスチックやプラスチックの乳濁
液がある。細孔形成剤の添加量は決定的に重要ではな
く、望む細孔の容積によって定まる。
その機械的強度を改良するために、制御された湿度の大
気の中でそれらを保持して熟成し、続いてか焼し、次に
1以上の酸の溶液をその支持体に含浸させ、密閉された
大気の中で水熱処理するなどのいろいろな操作を受け
る。
乾燥されてか焼される。
れらの触媒の支持体を当業者に知られたいかなる方法で
得てもよい。その一つは文献EP−A−038,741及びEP−
A−060,741に記載された方法であり、水を1〜40重量
%、上記の添加物を0〜15重量%、及び強熱減量が1〜
50%である不完全に結晶化した及び/又はアモルファス
の二酸化チタン粉末を45〜99重量%を含む混合物を押出
す段階、次にこの混合物を成形する段階、乾燥する段階
及びか焼する段階から成っている。
れらの触媒の支持体を当業者に知られたいかなる方法で
得てもよい。この場合には特にアンモニア水のような塩
基性物質を、硝酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム又は
硫酸ジルコニウムのような酸性ジルコニウム前駆体の溶
液に加え沈殿させる方法に注目してもよい。この方法は
さらにこれらの反応物を逆の順序にして行うことも可能
である。
特に上記のタイプの前駆体を例えば炎の中で直接か焼す
る。ゾルに始まる製造方法、特に上記のタイプの前駆体
の溶液を熱加水分解して得られるゾルから作る方法、に
注目してもよい。
は中に触媒活性相を付着させてもよい。例えば、予め準
備した支持体に触媒活性成分又はこの前駆体を含浸させ
るか、又は支持体材料を成形する時にこの支持体材料に
触媒活性成分又はこの前駆体を混合することにより付着
させてもよい。アルミナの場合には、アルミナと触媒活
性成分又はその前駆体とを共沈させてこの触媒相を支持
体の上に付着させてもよい。
体の一種の形をした少なくとも一つの触媒活性成分を含
む溶液、ゾル又はゲルに支持体を接触させるという公知
の方法でこの付着を行う。
前駆体の予め定めた容積の溶液にその支持体を浸すこと
により行う。この触媒活性成分の前駆体の溶液は触媒活
性相を構成する成分又は複数の成分の中の一つの塩又は
化合物の溶液をさし、これらの塩又は化合物は熱分解性
であると理解されている。一般的に硝酸銅が銅の前駆体
として用いられている。
の量の関数として選択される。
定まる。従って吸収された触媒活性相の容積は含浸され
た支持体の全細孔容積に等しい。支持体を触媒活性成分
の前駆体の溶液に浸し、余分な溶液を排出して除去する
こともまた可能である。
より付着させる。
れる。例えば、その触媒を300〜1000℃、好ましくは300
〜800℃、でか焼してもよい。
らの操作を繰り返して、この支持体の上にいくつかの成
分を連続的に付着させたり、銅も何度も付着させること
も出来る。ある表面に各付着を変化させるように、この
連続的な付着を行うことも出来る。従ってこの発明に用
いられる触媒を作る好ましい方法に従うと、触媒活性相
の銅成分を含浸により支持体の上に付着させ、続いてそ
れを乾燥してか焼し、これらの操作を少なくとももう一
度繰り返す。
体材料を成形する前に触媒活性成分又はその前駆体を支
持体の出発物質と混合する。
ための上記触媒の使用方法に関する。この触媒を使用す
ることにより特に少なくとも2容積%のH2Sを含む排ガ
スを処理することが可能になる。
標準温度の下で、0.5〜20秒、好ましくは1〜10秒、若
しくは2〜8秒、の範囲であってもよいが、少なくとも
3秒の接触時間でこの直接酸化を行うことが好ましい。
ず第一段階ではこの触媒を用いて硫黄化合物を硫黄及び
/又は硫酸塩に酸化する。次に第二段階ではこの触媒を
再使用するために再生する。
200℃、好ましくは100〜170℃、でこの触媒上を通過さ
せられる。
で酸素を含まない気体を用いてその触媒を再生するよう
な方法で洗い流す。
なり上がるため、この反応で生成した硫黄のある部分が
気化したり、H2Sの酸化の選択性が低くなり多量のSO2が
生成するなどの結果を生じるかもしれないので、特に低
濃度のH2Sを含む気体混合物の処理に応用するのに適し
ている。
囲を制限するものではない。
いた複数の触媒活性相を有する触媒を用意した。乾式含
浸を行った。乾燥とか焼の条件は以下に示すが、含浸の
ための銅の塩の素性に依存する。
製造方法を変更した。これについては硝酸銅の含浸を2
回行い、それぞれ以下の条件で望む銅の量の半分づつを
含浸させた。
ウムのいずれかとの双方を含浸させたビーズについて
は、製造方法はまず銅以外の成分の塩をビーズに含浸さ
せ、次にそれらを85℃で15時間乾した。次にそれらに硝
酸銅を含浸させ、その後それらを85℃で15時間乾燥し、
かつ500℃で3時間か焼した。
を用いた。まず銅の塩をビーズに含浸させ、次にそれら
を85℃で15時間乾し、500℃で3時間か焼した。次にそ
れらに塩化ルテニウムを含浸させ、その後それらを85℃
で15時間乾燥し、かつ250℃で1時間か焼した。
事前熟成した。この事前熟成とは、以下の平均容積組成
を有する排ガスを20時間通過させて140℃で事前硫酸化
(Presulphatation)することをいう。
させて300℃でこの触媒を再生させた。
8時間通過させた。
で直接酸化反応を行った。
を4秒と2秒としてH2Sの変換率αとSO2の収率βとを測
定した。その結果を表2と表3に示す。
率をもたらし同時にSO2の生成を最小限に押さえること
を可能にしていることが観察される。
率をもたらす時には同時にSO2の収率も高くなり(例え
ば、コバルト、鉄、及びニッケルに基づく触媒を参照の
こと)、またSO2の収率が低いときにはH2Sの変換率も低
くなっている(例えば、マンガンに基づく触媒を参照の
こと)。
Claims (9)
- 【請求項1】支持体により支持され銅を含む触媒活性相
を有する触媒を用いて200℃以下で硫黄化合物を元素硫
黄及び/又は硫酸塩に直接酸化する方法であって、前記
銅成分が前記触媒に対して少なくとも4重量%存在しか
つ前記触媒活性相の活性成分の合計に対して少なくとも
15重量%存在する方法。 - 【請求項2】前記触媒活性相が活性成分として銅のみを
含む請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】前記銅成分の含量が前記触媒に対して少な
くとも6重量%である請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】前記触媒活性相が銅成分と鉄、モリブデ
ン、チタン、ニッケル、コバルト、錫、ゲルマニウム、
ガリウム、ルテニウム、アンチモン、ニオブ、マンガ
ン、バナジウム、マグネシウム、カルシウム又はクロム
から選択される少なくとも一つの活性成分とを含む請求
項1に記載の方法。 - 【請求項5】前記触媒活性相が銅とコバルトとから成
り、前記コバルトの含量が前記触媒に対して5重量%よ
り多くなくかつ前記銅の含量が前記触媒に対して6重量
%より多くない請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】前記触媒活性相の前記銅成分を硝酸銅から
得る請求項1〜5のいずれか一の請求項に記載の方法。 - 【請求項7】前記触媒の前記触媒活性相の前記銅成分が
前記支持体の上に含浸され、これに続いてこの支持体が
乾燥されか焼されて、かつこれらの操作が少なくとも一
度繰り返されている請求項1〜6のいずれか一の請求項
に記載の方法。 - 【請求項8】前記触媒の支持体が二酸化チタン、ジルコ
ニア、シリカ、アルミナ−シリカ又はアルミナに基づい
ている請求項1〜7のいずれか一の請求項に記載の方
法。 - 【請求項9】前記支持体がアルミナに基づいており、前
記アルミナの比表面積が少なくとも20m2/gでありかつそ
の全細孔容積が少なくとも0.3cm3/gである請求項1〜8
のいずれか一の請求項に記載の方法。
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