JP3456383B2 - 差動歯車装置の検査方法および検査装置 - Google Patents

差動歯車装置の検査方法および検査装置

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JP3456383B2
JP3456383B2 JP25500697A JP25500697A JP3456383B2 JP 3456383 B2 JP3456383 B2 JP 3456383B2 JP 25500697 A JP25500697 A JP 25500697A JP 25500697 A JP25500697 A JP 25500697A JP 3456383 B2 JP3456383 B2 JP 3456383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等で用いら
れる差動歯車装置の製造行程において、デフケースに歯
車を組み付けた後に行う検査方法および、この検査を行
うための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等で使用される差動歯車装置の製
造行程においては、歯車を収容するデフケースに、一対
のサイドギヤ、一対のピニオンメートギヤおよびピニオ
ンメートシャフトをそれぞれ組み付けた後、組み付けた
ギヤのフリクション、サイドギヤ背面とデフケース内壁
との間隙(サイドギヤ背面クリアランス)等が所定の規
格値を満たすか否かの検査を行っている。
【0003】図8および9は、差動歯車装置のための従
来の検査装置を示す図である。図において、検査装置60
は、デフケース61を固定するワークベンチ62、ワークベ
ンチ62上方でガイド63に沿って昇降可能に設けた上側計
測ヘッド64およびワークベンチ62下方でガイド65に沿っ
て昇降可能に設けた下側計測ヘッド66を具える。デフケ
ース61はワークベンチ62にクランパ67により固定されて
いる。このときデフケース61には、一対のサイドギヤ68
A 、68B 、一対のピニオンメートギヤ69A 、69B および
ピニオンメートシャフト70が組み付けられ、またサイド
ギヤ68A 、68Bとデフケース61の内壁との間にはサイド
ギヤワッシャー71A 、71B が、ピニオンメートギヤ69A
、69B とデフケース61の内壁との間にはピニオンメー
トギヤワッシャー72A 、72B がそれぞれ介装されてい
る。
【0004】上側計測ヘッド64には、フレーム73に回転
可能に支持された、一方の端部にセレーション部74a を
設けたシャフト74、シャフト74のもう一方の端部に取り
付けたエンコーダ75、シャフト74と一体的に固定したサ
ポートブロック76、デフケース61に組み付けたサイドギ
ヤ68A 、68B の遊びを測定するためのシリンダ77、78が
設けられ、サポートブロック76は、両側に突出したアー
ム76a 、76b がシリンダ77、78のロッド77a 、78a に交
互に押圧されることにより、シャフト74と共に揺動回転
する。一方、下側計測ヘッド66には、サポートブロック
79に回転可能に支持された、一方の端部にセレーション
80a を設けたシャフト80、シャフト80のもう一方の端部
と接続したトルクトランスデューサ81、ブレーキ付きモ
ータ82およびこのモータ82の軸に取り付けた減速機83が
設けられ、トルクトランスデューサ81と減速機83との間
に掛け渡したチェーン84を介して、シャフト80がモータ
82によって回転する。
【0005】図10は、図8および9に示す装置を用いた
差動歯車装置の検査手順を示すフローチャートである。
以下、この検査手順を述べる。まず、ステップS51 でデ
フケース61をワークベンチ62にクランパ67で固定する。
次いでステップS52 で下側計測ヘッド66を上昇させ、シ
ャフト80端部のセレーション80a と、デフケース61内の
下側サイドギヤ68B 内部のセレーション68b とを噛み合
わせる。続くステップS53 でモータ82を回転させること
によりシャフト80と共にサイドギヤ68B も回転するの
で、ステップS54 でこの回転トルクをトルクトランスデ
ューサ81で検出し、検出した値を基にギヤフリクション
を求める。その後ステップS55 で、得られたギヤフリク
ションの値が所定の規格の範囲内にあるか否かを判定
し、範囲外にあれば、ステップS69 で手直し作業を行
い、その後ステップS51 に戻り、再度検査を行う。一方
規格の範囲内にあれば、ステップS56 で上側計測ヘッド
64を下降させ、シャフト74端部のセレーション74a と、
上側サイドギヤ68A 内部のセレーション68a とを噛み合
わせる。続くステップS57 でシリンダ77のロッド77a を
前進させてサポートブロック76のアーム76a を押圧し、
サポートブロック76と共にシャフト74を回転させる。そ
してステップS58 でこのときのシャフト74の位相(回転
角)をエンコーダ75で測定する。次にステップS59 でシ
リンダ77のロッド77a を後退させ、ステップS60 でもう
一方のシリンダ78のロッド78a を前進させてサポートブ
ロック76のアーム76b を押圧し、サポートブロック76と
共にシャフト74を逆方向に回転させる。そしてステップ
S61 でこのときのシャフト74の位相をエンコーダ75で測
定する。その後ステップS62 で測定した二つの位相の値
を比較し、その値を基にサイドギヤ68A 、68B の背面ク
リアランスを求める。さらにステップS63 でこの背面ク
リアランス値が所定の規格の範囲内にあるか否かを判定
し、範囲内にあれば、続くステップS64 で図示しない表
示装置に測定結果を表示し、ステップS65 でデフケース
61をワークベンチ62から取り外し、最後にステップS66
でデフケース61を次の工程へ送り、検査を終了する。も
し、範囲外であれば、ステップS67 で結果を表示し、ス
テップS68 でデフケース61をワークベンチ62から取り外
し、ステップS69 でこのデフケース61の手直しをした
後、再度ステップS51 に戻って検査を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうした従来
の測定では、サイドギヤの背面クリアランスを、実際の
背面クリアランスの値に加えてサイドギヤとピニオンメ
ートギヤ同士の歯面の噛み合いのばらつきを含んで測定
してしまうため、誤差が大きくなりがちであるという問
題があった。
【0007】また、従来の測定では、前記計測ヘッドの
シャフトの位相(回転角)より得られるサイドギヤの遊
び量が、サイドギヤの背面クリアランスによるギヤの遊
びと、サイドギヤとピニオンメートギヤとの歯の噛み合
いの遊びとを含むため、ギヤの歯同士の当たりによって
値が変化してしまい、この位相とサイドギヤ背面クリア
ランスとの相関が正しく取り難いという問題もあった。
【0008】さらにこの測定では、ピニオンメートギヤ
ワッシャーの有無についての検査ができず、別途他の装
置により検査を行う必要があった。
【0009】本発明は、こうした従来の測定における問
題点を解決した、高精度かつ正確に測定を行うことので
きる、差動歯車装置の検査方法および検査装置を提案す
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段およびその作用】すなわち
本発明は、デフケース内に一対のサイドギヤ、一対のピ
ニオンメートギヤおよびピニオンメートシャフトを組み
付けてなる差動歯車装置の、組み付け後の検査方法にお
いて、前記サイドギヤを回転させてギヤフリクションを
測定するステップと、前記ギヤフリクションが所定の規
格の範囲内にあるか否かを判定するステップと、前記ギ
ヤフリクションが所定の規格の範囲内にある場合に、そ
のギヤフリクション最大値および最小値を取るときの前
記サイドギヤの回転角(θ1 およびθ2 )をそれぞれ記
憶するステップと、前記サイドギヤの回転角(θ 1 およ
びθ2 )におけるサイドギヤ背面クリアランス(C1
よびC2 )を求めるステップと、前記サイドギヤ背面ク
リアランス(C1 およびC2 )が所定の規格の範囲内に
あるか否かを判断するステップとを具えることを特徴と
する、差動歯車装置の検査方法に関するものである。
【0011】本発明による検査方法では、ギヤフリクシ
ョン測定に際し、ギヤフリクション最大のときのサイド
ギヤの回転角と、フリクション最小のときの回転角とを
それぞれ記憶し、サイドギヤ背面クリアランス測定に際
しては、これら記憶した回転角を再現し、そこでのギヤ
フリクションを求める。これによって、ギヤ同士の歯当
たりによるクリアランス値のばらつきを避け、より信頼
性の高い測定結果が得られるようになる。特にギヤフリ
クション最小のときのサイドギヤ背面クリアランスを測
定することで、該ギヤフリクションの最小値が所定の規
格の範囲内にあるか否かを判断できるのみならず、この
値がサイドギヤワッシャーの欠品によるものか否かをも
判別可能となる。
【0012】また、本発明による検査方法は、前記サイ
ドギヤ背面クリアランス(C1 およびC2 )を求めるス
テップでは、前記サイドギヤをそれぞれその回転軸線方
向に前後に移動させ、その移動量を基にサイドギヤ背面
クリアランス(C1 およびC 2 )を求めることを特徴と
する。すなわち、サイドギヤの移動量を直接測定するこ
とにより、サイドギヤ背面クリアランスを求めている。
そのため、測定誤差および換算誤差を小さくすることが
できる。したがって、測定したデータの信頼性の向上が
図れると共に、差動歯車装置の調整も容易となる。
【0013】本発明による検査方法は、デフケースに組
み付けたピニオンメートギヤと、デフケース内壁との間
に介装したピニオンメートギヤワッシャーの有無を検出
するステップをさらに具えることを特徴とする。このス
テップを具えることにより、差動歯車装置の製品として
の欠陥となるピニオンメートギヤワッシャーの欠品を同
時に検査することができ、製造および検査の効率化を図
ることができる。
【0014】さらに本発明による検査方法は、前記ギヤ
フリクション、または前記サイドギヤ背面クリアランス
の少なくとも一方が所定の規格の範囲外であった場合
に、当該差動歯車装置の修正を行った後、再度当該検査
方法を実行し、測定したサイドギヤ背面クリアランスが
連続して所定回数前記所定の規格の範囲外であった場
合、サイドギヤワッシャーの変更を指示するステップを
さらに具えることを特徴とする。すなわち、サイドギヤ
背面クリアランス測定の結果、不適切なサイドギヤワッ
シャーを使用していると判断された場合、速やかに適切
なものに交換するよう指示することで、製品としての差
動歯車装置の品質を保持することが可能となる。
【0015】また本発明は、前述した方法を用いた、差
動歯車装置の検査装置に関するものでもある。
【0016】本発明による差動歯車装置の検査装置は、
デフケースを固定するデフケース固定手段と、前記デフ
ケース固定手段上方で昇降可能に設けた基部上に、下端
にセレーション部を設けると共に上端に回転角検出手段
を取り付けた軸を回転可能に設けた上側ギヤフリクショ
ン計測部と、前記固定手段下方で昇降可能に設けた基部
上に、上端にセレーション部を設けると共に下端にトル
ク検出手段を取り付けた軸を回転可能に設け、かつ、前
記軸の回転手段をも設けた下側ギヤフリクション計測部
とからなり、前記各軸のセレーション部と前記各サイド
ギヤ内部とをそれぞれ噛み合わせ、前記軸回転手段によ
り各サイドギヤを回転させ、前記トルク検出手段で得ら
れたトルクよりギヤフリクションを求めるギヤフリクシ
ョン計測手段と、前記ギヤフリクション計測手段によっ
て計測した、ギヤフリクションが最大値および最小値を
取るときのそれぞれのサイドギヤ回転角(θ1 およびθ
2)を記憶する回転角記憶手段と、前記ギヤフリクショ
ン計測手段の移動方向に対して直角な方向に前後に移動
可能な基部に、この基部上を上下方向に移動可能な一対
の測定ヘッドを設け、かつ該測定ヘッドそれぞれに、該
測定ヘッドの移動方向に対して直角な方向に前後に移動
可能な測定子と、この測定子の移動量を検出する手段と
を設け、前記回転角記憶手段に記憶した、サイドギヤ回
転角(θ1 およびθ2 )に前記サイドギヤを回転させて
おいて、前記サイドギヤをその回転軸線方向前方に押圧
した状態で前記サイドギヤと前記ピニオンメートシャフ
トの間に前記各測定子を挿入して前記各測定子を前記各
サイドギヤの前面に接触させ、次いで前記サイドギヤの
押圧状態を解除して前記各サイドギヤを前記各測定子で
後方へ後退限位置まで移動させ、それによって生じる前
記測定子の移動量からサイドギヤ背面クリアランス(C
1 およびC2 )を求めるサイドギヤ背面クリアランス測
定手段とを具えることを特徴とするものである。
【0017】本発明による検査装置は、サイドギヤの移
動量を直接測定することでサイドギヤ背面クリアランス
を求めているため、測定誤差および換算誤差を小さくす
ることが可能である。それゆえ、信頼性の高い測定結果
が得られる。
【0018】また、本発明による検査装置では、ギヤフ
リクション測定における、ギヤフリクション最大のとき
のサイドギヤ回転角と、ギヤフリクション最小のときの
サイドギヤ回転角をそれぞれ記憶し、その後これら記憶
した角度をそれぞれ再現し、そこでのサイドギヤ背面ク
リアランスを測定している。そのため、ギヤの歯当たり
等による測定値のばらつきを避け、精度の高い測定結果
を得ることが可能となる。特にギヤフリクション最小の
ときのサイドギヤ背面クリアランスを測定することによ
り、サイドギヤワッシャーの欠品をも検出することが可
能となる。
【0019】本発明による検査装置は、前記サイドギヤ
背面クリアランス測定手段の測定子の先端にテーパ面
を、前記ピニオンメートシャフトに面する側に設け、測
定に際しては前記テーパ面を前記ピニオンメートシャフ
トに、これと対抗する平坦面を前記サイドギヤ前面にそ
れぞれ当接させつつ前記歯車ケース内部へ挿入すること
を特徴とする。測定子をこのような形状とすることによ
り、サイドギヤ背面クリアランスの測定において、サイ
ドギヤを押圧した状態で測定子を挿入しても、テーパ面
とピニオンメートシャフトとが当接しているため、ある
程度の距離までしか測定子が前進できない。しかし、サ
イドギヤの押圧を解除するとサイドギヤが移動し、これ
に伴って測定子はピニオンメートシャフトおよびサイド
ギヤと当接しつつ、さらに前進することができる。この
ときの測定子の移動距離から、サイドギヤ背面クリアラ
ンスを求めることができる。
【0020】さらに本発明による検査装置は、ピニオン
メートギヤとデフケース内壁との間に介装するピニオン
メートギヤワッシャーの有無を検出する手段をさらに設
け、この検出手段は、一対の測定子と、これら測定子を
移動させる手段と、これら測定子の変位を検出する手段
と、この変位を所定の規格値と比較する手段とを具え、
ピニオンメートギヤワッシャー検出に際し、前記測定子
を前記デフケースの窓部より挿入し、次いで前記移動手
段により前記各測定子を互いに離間させて前記ピニオン
メートギヤに当接するように移動させ、前記変位検出手
段により各測定子の変位を検出し、得られた変位を前記
比較手段により所定の規格値と比較することによりピニ
オンメートギヤワッシャーの有無を検出することを特徴
とする。それゆえ、差動歯車装置の製品としての欠陥と
なるピニオンメートギヤワッシャーの欠品を、他の検査
装置を使用することなく本装置で検査することが可能と
なり、差動歯車装置の製造および検査の効率化が図れる
ようになる。
【0021】そして本発明による検査装置は、前記サイ
ドギヤ背面クリアランスの測定を繰り返した結果、その
値が連続して所定回数所定の規格の範囲外となった場合
に、前記サイドギヤと前記デフケース内壁との間に介装
するサイドギヤワッシャーの変更を指示する手段をさら
に具えることをも特徴とする。これによって、不適切な
サイドギヤワッシャーを使用していると判断した場合、
速やかに適切なものに交換できるようになり、差動歯車
装置の製造の効率化が図れると共に、製品としての差動
歯車装置の品質を保持することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について説明する。
【0023】図1および図2は、本発明に係る差動歯車
装置の検査装置の外観を示す図である。図において、検
査装置1は、デフケース2を固定するワークベンチ3、
ワークベンチ3上方でガイド4に沿って昇降可能に設け
た上側ギヤフリクション計測ヘッド5およびワークベン
チ3下方でガイド6に沿って昇降可能に設けた下側ギヤ
フリクション計測ヘッド7を具える。デフケース2はワ
ークベンチ3にクランパ8により固定されている。この
ときデフケース2には一対のサイドギヤ9A、9B、一対の
ピニオンメートギヤ10A 、10B およびピニオンメートシ
ャフト11が組み付けられ、またサイドギヤ9A、9Bとデフ
ケース2の内壁との間にはサイドギヤワッシャー12A 、
12B が、ピニオンメートギヤ10A 、10B とデフケース2
の内壁との間にはピニオンメートギヤワッシャー13A 、
13B がそれぞれ介装されている。
【0024】上側ギヤフリクション計測ヘッド5には、
サポートブロック14に回転可能に支持されたシャフト15
が設けられ、その一端にはセレーション15a が形成され
ており、もう一方の端部にはエンコーダ16が取り付けら
れている。一方、下側ギヤフリクション計測ヘッド7に
は、サポートブロック17に回転可能に支持されたシャフ
ト18が設けられ、その一端にはセレーション18a が形成
されており、もう一方の端部にはトルクトランスデュー
サ19が取り付けられている。計測ヘッド7にはまた、ブ
レーキ付きモータ20およびこのモータ20の軸に取り付け
た減速機21が設けられ、トルクトランスデューサ19と減
速機21との間に掛け渡したチェーン22を介して、シャフ
ト18がモータ20によって回転する。
【0025】また、図2に示すように、本装置1にはサ
イドギヤ背面クリアランス計測ユニット23が設けられて
いる。サイドギヤ背面クリアランス計測ユニット23は、
ガイド24に沿って水平方向に移動可能な基部25と、この
基部25上に設けたガイド26に沿って昇降可能な上側計測
ヘッド27および下側計測ヘッド28を具える。また基部25
の中央部にはストッパー29が設けられ、計測ヘッド27、
28が衝突するのを防ぐ。さらに各計測ヘッドにはばね3
0、31の一端が取り付けられ、これらばねの他端は共に
基部25に取り付けられている。
【0026】サイドギヤ背面クリアランス計測ユニット
23の上側計測ヘッド27および下側計測ヘッド28には、そ
れぞれサイドギヤ背面クリアランス測定子32、33が取り
付けられ、これら測定子は測定子駆動シリンダ34、35に
よりそれぞれ前後に移動する。また、その移動距離はリ
ニアセンサ36、37により測定される。測定子32、33は、
本例では共にその先端部にテーパ面32a 、33a を有する
平板形状をなし、図2に示すように、サイドギヤ背面ク
リアランス測定に際しては、ストッパー29およびばね3
0、31により、このテーパ面32a 、33a がピニオンメー
トシャフト11に、また、このテーパ面32a 、33a と対抗
する面32b 、33b がサイドギヤ9A、9Bにそれぞれ当接す
るように、デフケース2の窓部2aより測定子32、33が挿
入される。なお、テーパ面32a 、33a の傾斜角は任意で
良く、本例では5°としている。
【0027】図3および図4は、本装置1のサイドギヤ
背面クリアランス計測ユニット23を詳細に示す図であ
る。図3および図4に示すように、計測ユニット23に
は、ピニオンメートギヤワッシャー検出ヘッド38が取り
付けられている。ピニオンメートギヤワッシャー検出ヘ
ッド38は、一対のワッシャー測定子39、40、これらの間
隔を変化させるように駆動するワッシャー測定子駆動シ
リンダ41およびワッシャー測定子39、40の移動距離を検
出するリニアセンサ42、43を具える。ピニオンメートワ
ッシャーの有無の検査に際しては、図4に示すようにワ
ッシャー測定子39、40をデフケース2の窓部2aより挿入
する。次いでワッシャー測定子駆動シリンダ41によりワ
ッシャー測定子39、40をピニオンメートギヤ9A、9Bにそ
れぞれ当接させるように移動させ、その距離をリニアセ
ンサ42、43で検出する。
【0028】また、図5に示すように、サイドギヤ背面
クリアランス計測ユニット23には、ピニオンメートギヤ
ワッシャーの有無を検査するための検査ユニット44も設
けられている。検査ユニット44は、昇降可能なロッド45
と、その先端に取り付けた検査用治具46およびロッド45
を支持する支持部47を具える。検査においては、前述し
たピニオンメートギヤワッシャー検出ヘッド38の測定子
39、40を、ピニオンメートギヤ9A、9Bとそれぞれ当接さ
せた後デフケース2の外へ後退させ、次いでロッド45を
下降させて検査用治具46の幅と測定子39、40の間隔とを
比較する。このとき、測定子39、40の間隔が検査用治具
46の幅よりも広く、かつ所定の規格値以上であれば、ピ
ニオンメートギヤワッシャーが介装されていないと判断
する。
【0029】図6は、本装置1の回路ブロック図であ
る。本装置では、前述したサイドギヤ背面クリアランス
計測ユニット23等より得られたデータを処理し、その値
が所定の規格の範囲内にあるか否かの判定およびこれに
伴う手直し等の指示をシーケンサ48で行う。シーケンサ
48は、上側サイドギヤ背面クリアランス測定部49、下側
サイドギヤ背面クリアランス測定部50、ピニオンメート
ギヤワッシャー有無検知部51、ギヤフリクション測定部
52、位相検出部53、判定部54、表示部55および命令部56
を具える。
【0030】図6に示すように、上側サイドギヤ背面ク
リアランス測定部49、下側サイドギヤ背面クリアランス
測定部50は、それぞれ上側サイドギヤ背面クリアランス
測定用リニアセンサ36および下側サイドギヤ背面クリア
ランス測定用リニアセンサ37で検出した測定子32、33の
変位を入力する。またピニオンメートギヤワッシャー有
無検出部51は、それぞれ右側ピニオンメートギヤワッシ
ャー検知用リニアセンサ42および左側ピニオンメートギ
ヤワッシャー検知用リニアセンサ43で検出した測定子3
9、40の変位を入力する。さらにギヤフリクション測定
部52は、エンコーダ16で検出したギヤフリクション測定
軸15の回転数をカウンタ57を介して、またトルクトラン
スデューサ19で検出した、ギヤフリクション測定軸18の
トルクをアンプ58を介して入力する。位相検出部53は、
モータ20の回転角(位相)を検出し、その値をギヤフリ
クション測定部52に送る。なお、ギヤフリクション測定
で得られた、ギヤフリクションの最大値および最小値
と、それぞれの場合のサイドギヤの位相は、図示しない
記憶部に記憶しておくものとする。
【0031】判定部54は、各部より送られたデータを所
定の規格値と比較し、その結果を表示部55で表示させ
る。ここで、規格値を外れる値が検出された場合、判定
部54は命令部56へ命令(ワッシャーの変更等)を伝達
し、命令部56は、例えばロボット59に当該命令に基づい
て指示を与える。
【0032】図7は、本装置1による差動歯車装置の検
査手順を示すフローチャートである。以下、このフロー
チャートに基づいて検査手順を説明する。まず、ステッ
プS11 でデフケース2をワークベンチ3にクランパ8で
固定する。次いでステップS12 で下側計測ヘッド7を、
シャフト18端部のセレーション18a と、デフケース2内
の下側サイドギヤ9B内部のセレーション9bとが噛み合う
位置(中間位置)まで上昇させる。続くステップS13 で
上側計測ヘッド5を、シャフト15端部のセレーション15
a と、デフケース2内の上側サイドギヤ9A内部のセレー
ション9aとが噛み合う位置(中間位置)まで下降させ
る。次にステップS14 でモータ20を回転させることによ
りサイドギヤ9Bも回転するので、ステップS15 でこの回
転トルクをトルクトランスデューサ19で検出し、検出し
た値を基にギヤフリクションを求める。なお、ギヤフリ
クション測定においてはサイドギヤ9A、9Bを5回転させ
る。これは、サイドギヤ9A、9Bが5回転すると、これら
サイドギヤ9A、9Bの全ての歯とピニオンメートギヤ10A
、10B の全ての歯が互いに接触するからである。その
後ステップS16 で、得られたギヤフリクションの値が所
定の規格の範囲内にあるか否かを判定し、範囲外であれ
ば、ステップS45 で手直し作業を行い、作業後ステップ
S11 に戻り、再度検査を行う。一方ギヤフリクションの
値が規格の範囲内にあれば、ステップS17 でギヤフリク
ションが最大値となったときのサイドギヤの位相(回転
角θ1 )およびギヤフリクションが最小値となったとき
のサイドギヤの位相(回転角θ2 )をそれぞれ記憶す
る。
【0033】次にステップS18 で、モータ20を先に記憶
したギヤフリクションが最大値を取るときの回転角θ1
まで回転させ、ステップS19 で、上側計測ヘッド5およ
び下側計測ヘッド7をそれぞれ最大限まで移動させる。
このとき、デフケース2内のサイドギヤ9A、9Bは、それ
ぞれシャフト15、18と噛み合っているので、上側計測ヘ
ッド5および下側計測ヘッド7の移動に伴い、各計測ヘ
ッドのシャフト15、18に押圧されつつ互いに最接近する
位置に移動する。ここで、ステップS20 でサイドギヤ背
面クリアランス計測ユニット23を前進させ、続くステッ
プS21 でサイドギヤ背面クリアランス測定子32、33をデ
フケース2の窓部2aよりデフケース2内部へ挿入する。
このとき、各計測ヘッド27、28は、ばね30、31の弾性力
とサイドギヤ9A、9Bからの押圧力との釣り合いにより、
各測定子32、33のテーパ面32a 、33a はピニオンメート
シャフト11に、これらテーパ面と対抗する平面32b 、33
bはサイドギヤ9A、9Bにそれぞれ当接した状態になる。
次にステップS22 で、測定子32、33それぞれの変位をリ
ニアセンサ36、37で測定する。その後ステップS23で上
側計測ヘッド5および下側計測ヘッド7をそれぞれ上昇
および下降させて、シャフト15とサイドギヤ9A、シャフ
ト18とサイドギヤ9Bの噛み合いを外してサイドギヤ9A、
9Bの押圧状態を解除する。それによってばね30、31の弾
性力によって測定子32、33が、そのテーパ面32a 、33a
がピニオンメートシャフト11と、これと対抗する平面32
b 、33b がサイドギヤ9A、9Bとそれぞれ接触した状態を
保ったまま、サイドギヤ9A、9Bを押し上げながら前進す
る。そこで、ステップS24 で測定子32、33の変位をリニ
アセンサ36、37で測定し、ステップS25 で、ステップS2
2 およびS24 で測定した測定子の変位を比較し、これを
基にサイドギヤ背面クリアランスC1 を求める。
【0034】ギヤフリクションが最大値を取る時の回転
角θ1 におけるサイドギヤ背面クリアランスC1 が得ら
れた後、ステップS26 でこれを所定の規格値と比較す
る。ここで、所定の規格値を満足していなかった場合、
ステップS42 で、これが予め定めた回数であるn回、例
えば3回連続して発生しているか否かを調べ、もし連続
して発生していなければ、ステップS45 で手直し作業を
行い、作業後ステップS11 に戻り、再度検査を行う。し
かし、n回連続して規格値を満足しなかった場合には、
ステップS43 でサイドギヤワッシャーを変更するよう指
示を出し、さらにステップS44 でギヤの再組み付けを指
示する。一方、得られたサイドギヤ背面クリアランスが
所定の規格値を満足していた場合には、続いてピニオン
メートギヤワッシャー有無の検査を行う。ステップS27
でピニオンメートギヤワッシャー測定子39、40を前進さ
せ、デフケース2の窓部2aよりデフケース2の内部へ挿
入する。次にステップS28 で、シリンダ41を動作させて
測定子39、40を、両者の間隔を広げるように移動させ、
ピニオンメートギヤ10A 、10B とそれぞれ接触させる。
そして、ステップS29 で測定子39、40の変位をリニアセ
ンサ42、43で測定する。その後ステップ30で測定子を後
退させてデフケース2の外へと移動させ、次いで検査ユ
ニット44のロッド45を下降させて、その先端に取り付け
た検査用治具46の幅と、測定子39、40の間隔とを比較す
る。比較の結果、ピニオンメートワッシャーが組み付け
られていないと判断した場合、ステップS45 で手直し作
業を指示し、その後ステップS11 へ戻り、再度検査を行
う。一方ピニオンメートワッシャーが組み付けられてい
ることを確認したら、先のステップS17 で記憶したギヤ
フリクション最小値を取る回転角θ2 でのサイドギヤ背
面クリアランスC2 の測定を行う。
【0035】ステップS31 で、先のステップS12 〜S13
と同様に、上側計測ヘッド5および下側計測ヘッド7を
それぞれ下降および上昇させ、シャフト15および18を、
それぞれサイドギヤ9A、9Bと再度噛み合わせる。次にス
テップS32 でモータ20を、先のステップS17 で記憶し
た、ギヤフリクション最小値を取る回転角θ2 まで回転
させる。続いてステップS33 で、再び上側計測ヘッド5
および下側計測ヘッド7をそれぞれ最大限まで下降およ
び上昇させる。さらにステップS34 でサイドギヤ背面ク
リアランス計測ユニット23を再度前進させてサイドギヤ
背面クリアランス測定子32、33をデフケース2の窓部2a
よりデフケース2内部へ挿入し、ステップS35 で、測定
子32、33それぞれの変位をリニアセンサ36、37で測定す
る。その後ステップS36 で上側計測ヘッド5および下側
計測ヘッド7をそれぞれ上昇および下降させて、シャフ
ト15とサイドギヤ9A、シャフト18とサイドギヤ9Bの噛み
合いを外してサイドギヤ9A、9Bの押圧状態を解除する。
これに伴って測定子32、33が、そのテーパ面32a 、33a
がピニオンメートシャフト11と、これと対抗する面32b
、33b がサイドギヤ9A、9Bとそれぞれ接触した状態を
保ったまま、サイドギヤ9A、9Bを押し上げながら前進す
る。そこで、ステップS37 で測定子32、33の変位をリニ
アセンサ36、37で測定し、ステップS38 で、ステップS3
5 およびS37 で測定した測定子の変位を比較し、これを
基にサイドギヤ背面クリアランスC2 を求める。
【0036】求めたサイドギヤ背面クリアランスC
2 を、ステップS39 で所定の規格値と比較し、規格値を
満足していれば、次のステップS40 でデフケース2をワ
ークベンチ3から取り外し、ステップS41 で次の工程へ
送り、検査を終了する。もし、規格値を満足していなけ
ればステップS45 で手直し作業を行い、その後ステップ
S11 へ戻り、再度検査を行う。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による差動歯
車装置の検査方法においては、ギヤフリクション測定に
際してその最大値および最小値を取るときのサイドギヤ
回転角を記憶し、サイドギヤ背面クリアランス測定を、
これら回転角で行う。そのため、ギヤ同士の歯当たりに
よるクリアランス値のばらつきを避けることができ、よ
り信頼性の高い測定値が得られる。
【0038】また本発明では、サイドギヤ背面クリアラ
ンスをサイドギヤの移動量から直接求めているため、測
定誤差および換算誤差を小さくすることができ、測定の
信頼性を向上させることができると共に、測定結果に基
づく差動歯車装置の調整や手直しも容易となる。
【0039】さらに本発明では、ピニオンメートギヤワ
ッシャーの有無の検出も併せて行っているため、差動歯
車装置の製品としての欠陥となるピニオンメートギヤワ
ッシャーの欠品を同時に検査することができ、差動歯車
装置の製造および検査の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る差動歯車装置の検査装置の外観を
示す正面図である。
【図2】本発明に係る差動歯車装置の検査装置の外観を
示す側面図である。
【図3】図1および2に示すサイドギヤクリアランス計
測ユニットに、ピニオンメートギヤワッシャー検出ヘッ
ドを取り付けた状態を示す側面図である。
【図4】図1および2に示すサイドギヤクリアランス計
測ユニットに、ピニオンメートギヤワッシャー検出ヘッ
ドを取り付けた状態を示す平面図である。
【図5】図3および図4に示すサイドギヤクリアランス
計測ユニットに、ピニオンメートギヤワッシャー検査ユ
ニットを取り付けた状態を示す図である。
【図6】本発明に係る差動歯車装置の検査装置の回路ブ
ロック図である。
【図7】本発明に係る差動歯車装置の検査装置による検
査手順を示すフローチャートである。
【図8】従来の差動歯車装置の検査装置の外観を示す正
面図である。
【図9】従来の差動歯車装置の検査装置の外観を示す側
面図である。
【図10】図8および9に示す差動歯車装置の検査装置
による検査手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,60 差動歯車装置の検査装置 2,61 デフケース 3,62 ワークベンチ 4,63 上側ギヤフリクション計測ヘッドのガイド 5,64 上側ギヤフリクション計測ヘッド 6,65 下側ギヤフリクション計測ヘッドのガイド 7,66 下側ギヤフリクション計測ヘッド 8,67 クランパ 9,68 サイドギヤ 10,69 ピニオンメートギヤ 11,70 ピニオンメートシャフト 12,71 サイドギヤワッシャー 13,72 ピニオンメートギヤワッシャー 14,17,76,79 サポートブロック 15,18,74,80 ギヤフリクション測定用シャフト 16,75 エンコーダ 19,81 トルクトランスデューサ 20,82 モータ 21,83 減速器 22,84 チェーン 23 サイドギヤ背面クリアランス計測ユニット 24 サイドギヤ背面クリアランス計測ユニットのガイド 25 サイドギヤ背面クリアランス計測ユニットの基部 26 サイドギヤ背面クリアランス計測ユニットの計測ヘ
ッドのガイド 27 上側サイドギヤ背面クリアランス計測ヘッド 28 下側サイドギヤ背面クリアランス計測ヘッド 29 ストッパー 30,31 ばね 32,33 サイドギヤ背面クリアランス測定子 34,35 サイドギヤ背面クリアランス測定子駆動シリン
ダ 36,37,42,43 リニアセンサ 38 ピニオンメートギヤワッシャー検出ヘッド 39,40 ピニオンメートギヤワッシャー測定子 41 ピニオンメートギヤワッシャー測定子駆動シリンダ 44 ピニオンメートギヤワッシャー検査ユニット 45 ロッド 46 ピニオンメートギヤワッシャー検査用治具 47 ロッド支持部 48 シーケンサ 49 上側サイドギヤ背面クリアランス測定部 50 下側サイドギヤ背面クリアランス測定部 51 ピニオンメートギヤワッシャー有無検知部 52 ギヤフリクション測定部 53 位相検出部 54 判定部 55 表示部 56 命令部 57 カウンタ 58 アンプ 59 ロボット 73 フレーム 77, 78 シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 13/02 B23P 21/00 306 F16H 48/00 F16H 57/02 531

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デフケース内に一対のサイドギヤ、一対
    のピニオンメートギヤおよびピニオンメートシャフトを
    組み付けてなる差動歯車装置の、組み付け後の検査方法
    において、 前記サイドギヤを回転させてギヤフリクションを測定す
    るステップと、 前記ギヤフリクションが所定の規格の範囲内にあるか否
    かを判定するステップと、 前記ギヤフリクションが所定の規格の範囲内にある場合
    に、そのギヤフリクションが最大値および最小値を取る
    ときの前記サイドギヤの回転角(θ1 およびθ 2 )をそ
    れぞれ記憶するステップと、 前記サイドギヤの回転角(θ1 およびθ2 )におけるサ
    イドギヤ背面クリアランス(C1 およびC2 )を求める
    ステップと、 前記サイドギヤ背面クリアランス(C1 およびC2 )が
    所定の規格の範囲内にあるか否かを判断するステップ
    と、 を具えることを特徴とする、差動歯車装置の検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、 前記サイドギヤ背面クリアランス(C1 およびC2 )を
    求めるステップでは、前記各サイドギヤをそれぞれその
    回転軸線方向に前後に移動させて、その移動量を基にサ
    イドギヤ背面クリアランス(C1 およびC2 )を求める
    ことを特徴とする、差動歯車装置の検査方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の方法において、 対向する前記ピニオンメートギヤ間の間隔を測定するこ
    とにより、前記ピニオンメートギヤと前記デフケース内
    壁との間に介装するピニオンメートギヤワッシャーの有
    無を検出するステップをさらに具えることを特徴とす
    る、差動歯車装置の検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の方法
    において、 前記ギヤフリクション、または前記サイドギヤ背面クリ
    アランスの少なくとも一方が所定の規格の範囲外であっ
    た場合に、当該差動歯車装置の修正を行った後、再度当
    該検査方法を実行し、 前記再度の当該検査方法の実行の際に前記サイドギヤ背
    面クリアランスが連続して所定回数前記所定の規格の範
    囲外であった場合に、前記サイドギヤと前記デフケース
    内壁との間に介装するサイドギヤワッシャーの変更を指
    示するステップをさらに具えることを特徴とする、差動
    歯車装置の検査方法。
  5. 【請求項5】 デフケース(2) 内に一対のサイドギヤ(9
    A, 9B)、一対のピニオンメートギヤ(10A, 10B)およびピ
    ニオンメートシャフト(11)を組み付けてなる差動歯車装
    置の、組み付け後の検査を行う検査装置において、 デフケース(2) を固定するデフケース固定手段(8) と、 前記デフケース固定手段(8) の上方で昇降可能に設けた
    基部上に、下端にセレーション部(15a) を設けると共に
    上端に回転角検出手段(16)を取り付けた軸(15)を回転可
    能に設けた上側ギヤフリクション計測部(5) と、前記デ
    フケース固定手段(8) 下方で昇降可能に設けた基部上
    に、上端にセレーション部(18a) を設けると共に下端に
    トルク検出手段(19)を取り付けた軸(18)を回転可能に設
    け、かつ、前記軸の回転手段(20)をも設けた下側ギヤフ
    リクション計測部(7) とからなり、前記各軸のセレーシ
    ョン部(15a, 18a)と前記サイドギヤ(9A, 9B)内部とをそ
    れぞれ噛み合わせ、前記軸回転手段(20)により前記サイ
    ドギヤ(9A, 9B)を回転させ、前記トルク検出手段(19)で
    得られたトルクよりギヤフリクションを求めるギヤフリ
    クション計測手段と、 前記ギヤフリクション計測手段によって計測した、ギヤ
    フリクションが最大値および最小値を取るときのそれぞ
    れのサイドギヤ回転角(θ1 およびθ2 )を記憶する回
    転角記憶手段と、 前記ギヤフリクション計測手段の移動方向に対して直角
    な方向に前後に移動可能な基部(25)に、この基部(25)上
    を上下方向に移動可能な一対の測定ヘッド(27,31)を設
    け、かつ該測定ヘッドそれぞれに、該測定ヘッドの移動
    方向に対して直角な方向に前後に移動可能な測定子(32,
    33)と、この測定子の移動量を検出する手段(36, 37)と
    を設け、前記回転角記憶手段に記憶した、サイドギヤ回
    転角(θ 1 およびθ2 )に前記サイドギヤ(9A, 9B)を回
    転させておいて、前記各サイドギヤ(9A, 9B)をその回転
    軸線方向前方に押圧した状態で前記各サイドギヤ(9A, 9
    B)と前記ピニオンメートシャフト(11)との間に前記各測
    定子(32, 33)を挿入して前記各測定子を前記各サイドギ
    ヤ(9A, 9B)の前面に接触させ、次いで前記各サイドギヤ
    (9A, 9B)の押圧状態を解除して前記各サイドギヤを前記
    各測定子(32, 33)で後方へ後退限位置まで移動させ、そ
    れによって生じる前記測定子(32, 33)の移動量からサイ
    ドギヤ背面クリアランス(C1 およびC2 )を求めるサ
    イドギヤ背面クリアランス測定手段と、 を具えることを特徴とする、差動歯車装置の検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置において、 前記サイドギヤ背面クリアランス測定手段の測定子(32,
    33)の先端にテーパ面(32a, 33a)を、前記ピニオンメー
    トシャフト(11)に面する側に設け、測定に際し前記テー
    パ面(32a, 33a)を前記ピニオンメートシャフト(11)に、
    これと対抗する平坦面(32b, 33b)を前記サイドギヤ(9A,
    9B)前面にそれぞれ当接させつつ前記デフケース(2) 内
    部へ挿入することを特徴とする、差動歯車装置の検査装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の装置において、 ピニオンメートギヤ(10A, 10B)と前記デフケース(2) 内
    壁との間に介装するピニオンメートギヤワッシャー(13
    A, 13B)の有無を検出するピニオンメートギヤワッシャ
    ー検出手段をさらに具えることを特徴とする、差動歯車
    装置の検査装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の装置において、 前記ピニオンメートギヤワッシャー検出手段が、一対の
    測定子(39, 40)と、これら測定子(39, 40)を移動させる
    手段(41)と、これら測定子の変位を検出する手段(42, 4
    3)と、前記変位を所定の規格値と比較する手段(44)とを
    具え、 ピニオンメートギヤワッシャー(13A, 13B)検出に際し、
    前記測定子(39, 40)を前記デフケース(2) の窓部より挿
    入し、次いで前記移動手段(41)により前記各測定子(39,
    40)を互いに離間させて前記ピニオンメートギヤ(10A,
    10B)に当接するように移動させ、前記変位検出手段(42,
    43)により各測定子(39, 40)の変位を検出し、得られた
    変位を前記比較手段(41)により所定の規格値と比較する
    ことによりピニオンメートギヤワッシャー(13A, 13B)の
    有無を検出することを特徴とする、差動歯車装置の検査
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8のいずれか1項記載の装置
    において、 前記サイドギヤ背面クリアランスの測定を繰り返した結
    果、該サイドギヤ背面クリアランスの値が連続して所定
    回数所定の規格の範囲外となった場合に、前記サイドギ
    ヤ(9A, 9B)と前記デフケース(2) 内壁との間に介装する
    サイドギヤワッシャー(12A, 12B)の変更を指示する手段
    をさらに具えることを特徴とする、差動歯車装置の検査
    装置。
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