JPH08285506A - 曲面測定方法 - Google Patents

曲面測定方法

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Publication number
JPH08285506A
JPH08285506A JP11522495A JP11522495A JPH08285506A JP H08285506 A JPH08285506 A JP H08285506A JP 11522495 A JP11522495 A JP 11522495A JP 11522495 A JP11522495 A JP 11522495A JP H08285506 A JPH08285506 A JP H08285506A
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JP
Japan
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curved surface
curvature
work
workpiece
center
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Pending
Application number
JP11522495A
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English (en)
Inventor
Mitsumoto Inokuchi
三元 井ノ口
Shinji Ishiguro
慎治 石黒
Keisuke Tamura
啓介 田村
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークの曲面の曲率半径と曲率中心の位置を
容易に求めることができる曲面測定方法を提供する。 【構成】 異なる径の基準球15a,15b,15c を用いて拘束
部材20の段部の水平拘束面HとワークWの基準位置Sと
の距離X11,X12,X13を測定する。拘束部材の垂直拘
束面Vの半径Yおよび各基準球の直径D1,D2,D3 は予
め測定されている。ワークWの基準位置Sから曲率中心
0 までの距離L、曲率中心R0 からワークWの曲面の
曲率半径r、ワークWの曲面の底径dの3つの未知数
は、変数として基準球15a,15b,15c の各径に対する距離
11,X12,X13と、各基準球の直径D1,D2,D3 と拘
束部材の半径Yに三平方の定理を適用させ、連立させる
ことによって求められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばボールベアリン
グの転動面のような曲面を有するワークの曲率半径とそ
の曲率中心位置を求めるための曲面測定方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、ワークの曲面を測定するために
は、三次元測定機等の汎用測定機によって曲面の形状寸
法を座標値として測定している。また、ボール転動溝の
形状を測定するための測定器として、実開昭56−16
9202号公報に開示されているように、転動するボー
ルと同一直径の球状部を有する主軸をボール転動溝に係
合した状態でその軸線周りに回転させ、球状部から突出
してボール転動溝に接触する接触子の動きを測定するも
のが知られている。
【0003】また、上記従来の技術の他には、曲率測定
機として特開平2−167419号公報に開示されてい
るように、非接触変位計をマスタ円板の曲面に対向さ
せ、マスタ円板を回転させ、非接触変位計の出力を読み
取りながらマスタ円板とこれに固定された測定サンプル
を同一平面内で移動させ、マスタ円板の曲率中心を求
め、マスタ円板を回転させることによって曲率の軌跡を
記録し、非接触変位計を測定サンプルの曲面に対向さ
せ、マスタ円板と同様に測定サンプルの曲面の曲率を求
め、その曲率の軌跡を記録することによってマスタ円板
の曲率の軌跡に対する測定サンプルの曲率を求めるもの
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術のうち、三次元測定機等の汎用測定機によって
ワークの曲面を測定する場合にあっては、ワークの曲面
の形状寸法を正確に測定するために、ワークの曲面の座
標値を測定する箇所を多くする必要があり、また、測定
した座標値から曲率半径および曲率中心位置を求めるた
めの計算処理が多くなり、煩雑であるという問題があっ
た。さらに、三次元測定機等の汎用測定機は精密測定機
であるため、その精度を維持するためには使用場所が精
密測定室等に限定され、また、使用場所のための設備を
要することによって大型で高価なものとなるという問題
もあった。
【0005】実開昭56−169202号公報に開示さ
れたものは、ボール転動溝の形状を測定するためボール
転動溝形状測定器であり、ボール転動溝のボールと転動
面との接触角と曲率半径を求めることができるが、曲率
中心を求めることができないという問題があった。
【0006】特開平2−167419号公報に開示され
た曲率測定器は、非接触変位計の出力を読み取って、非
接触変位計の出力が0になるまで繰り返しマスタ円板と
測定サンプルを移動させなければならず、手間がかかる
という問題があった。また、このものは、回転角検出手
段と非接触変位計の出力を記録する必要があるという問
題があった。
【0007】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、簡単な構造の測定装置を用いてワークを測定し、容
易にワークの曲率半径とその曲率中心位置を求めること
ができる曲面測定方法を提供することを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に係る曲面測定方法は、基準球を
拘束部材の拘束面とワークの曲面との間に拘束し、予め
設定されたワークの基準位置から基準球と拘束部材の拘
束面との当接位置までの距離を測定することを特徴とす
るものである。
【0009】本発明の請求項2に係る曲面測定方法は、
基準球、または、拘束部材の少なくとも一方を可変と
し、各基準球または拘束部材において複数回測定を行う
ことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明の曲面測定方法では、基準球をワークの
曲面と拘束部材の拘束面との間に拘束し、予め設定され
たワークの基準位置から基準球の拘束面までの距離を測
定する。このワークの基準位置から基準球を拘束した拘
束部材の拘束面までの距離の測定は、基準球、または、
拘束部材の拘束面の径を少なくとも未知数の数以上に変
化させ、各基準球または拘束部材に対して行われる。予
め測定された基準球および拘束面の径と、計測された各
変数に対するワークの基準位置から基準球の拘束面まで
の距離とからワークの曲面の曲率半径と曲率中心の位置
を求めることができる。
【0011】
【実施例】まず最初に、本発明に係る曲面測定方法に用
いられる曲面測定装置の一実施例について、図1乃至図
3に基づいて説明する。なお、図において同一符号は同
一部分または相当部分とする。
【0012】この実施例における曲面測定装置は、例え
ばドライブシャフト、等速ジョイント、ドライブピニオ
ン、ステアリングコラム、トランスミッション、アクス
ル等、ボールベアリングが転動するような曲面を有する
ものをワークWとして、これらのワークWの曲面を測定
の対象としている。
【0013】曲面測定装置は、図1に示すように、基台
1上に設けられたワーク支持台 2と、このワーク支持台
2の上方に配置され、ワークWに対して近接遠退可能に
支持された曲面測定部 3とによって構成されている。
【0014】ワーク支持台 2は、基台 1上に設けられた
フレーム 5に、ワークWを支持するターンテーブル 6が
回転可能に設けられたものである。ターンテーブル 6の
上面にはワークWに嵌合するボス 7が形成され(図2参
照)、また、ターンテーブル6を枢支する回転軸(図示
を省略した)の下部にはプーリ 8が設けられている。プ
ーリ 8にはモータ等の駆動手段がベルトを介して接続さ
れ(図示を省略した)、ターンテーブル 6に支持された
ワークWを任意に回転させることができる。なお、プー
リ 8とベルトに換えて、スプロケットとチェーンとする
こともできる。
【0015】ワーク支持台 2の上方にフレーム10が所定
の高さで設けられ、フレーム10にシリンダ11およびガイ
ドロッド12が設けられ、シリンダ11のピストンロッド11
a およびガイドロッド12の下端には昇降プレート13が設
けられ、曲面測定部 3は昇降プレート13に取付けられて
ワークWに対して近接遠退可能に支持されている。
【0016】図2にその詳細を示すように、曲面測定部
3は、概略、複数の基準球15と、基準球15をワークWの
曲面との間に拘束可能に支持する基準球支持拘束手段16
と、ワークWの基準位置Sから基準球支持拘束手段16に
よってワークWの曲面との間に拘束された基準球15まで
の距離を測定する測定手段17とから構成されている。
【0017】この実施例における基準球15は、ワークW
の曲面に応じて直径の異なるものが用意され、3個以上
の同径のものがワークWの曲面に等間隔で当接するよう
に配置される。
【0018】基準球支持拘束手段16は、図2に示すよう
に、基準球15を拘束するための段部が形成された筒状の
拘束部材20と、基準球15を回転可能に支持する基準球支
持部材21とを備えてなるものである。
【0019】拘束部材20は、昇降プレート13にボルト22
によって取付けられた支持部材23に挿通されて摺動可能
に支持されている。拘束部材20は、その上方に長手方向
に延在する長溝24が形成され、支持部材23に取付けられ
たピン25が長溝24に係合されることによって、支持部材
23に対する上下方向の移動がガイドされると共に径方向
の回動が制限されている。拘束部材20の下端内周には、
基準球15を確実に拘束することができるように、用意さ
れたうちで最大の基準球15の半径以上に設定された水平
拘束面Hおよび垂直拘束面Vを有する段部が設けられて
いる(図2および図3参照)。また、拘束部材20には、
外周に突出するように形成されたフランジ26を有する係
合部材27が内嵌されてボルト28によって取付けられてい
る。
【0020】基準球支持部材21は、拘束部材20の水平拘
束面Hおよび垂直拘束面VとワークWの曲面との間に拘
束された同径の基準球15を回転可能に支持するための軸
30が下端に形成され、また、内周に突出する係合部31が
上端に形成されてなるものである。そして、基準球支持
部材21は、係合部31が係合部材27のフランジ26に係合さ
れ、拘束部材20の下端に吊り下げられるように取付けら
れている。なお、この実施例においては、基準球15を基
準球支持部材21の軸30に回転可能に支持した例によって
説明したが、これに限定されることなく、例えば、基準
球15を強磁性体によって形成すると共に、拘束部材20の
段部にマグネットを埋設して基準球を拘束部材の段部に
吸着させる等とすることもできる。また、基準球15の直
径を可変とするために、直径の異なる各基準球15を基準
球支持部材21の軸30に取外し可能に支持して基準球15だ
けを径の異なるものに取り換えるものとすることがで
き、あるいは、直径の異なる各基準球15毎にこれを支持
する基準球支持部材21を用意して必要とする基準球15を
支持した基準球支持部材21に取り換えるものとすること
もできる。
【0021】この実施例においては、ターンテーブル 6
に支持されたワークWの基準位置Sは、その上端面に設
定されている。そして、この基準位置Sと拘束された基
準球15との距離を測定するための測定手段17は、基準球
15を拘束する拘束部材20に対して相対的に移動可能に支
持されたワークWの上端面に当接する当接部材33と、拘
束部材20と当接部材33との相対移動量を測定する変位セ
ンサ34とから構成されている。
【0022】ワークWの上端面Sに当接する当接部材33
は、図2に示すように、拘束部材20の内側に摺動可能に
嵌挿されたシャフト35の下端に、ベアリング36を介して
回転可能に支持されている。当接部材33の下端面の位置
は、拘束部材20の段部の水平拘束面Hと同じ高さに配置
されている。拘束部材20の内周上部には段部37が形成さ
れ、シャフトの上部にはフランジ38が形成され、フラン
ジ38が段部37によって受け止められている。拘束部材20
の上端面には蓋部材39がボルト40によって取付けられ、
蓋部材39とシャフト35のフランジ38との間には圧縮バネ
41が介在され、当接部材33がワークWの上端面Sに弾性
的に当接するように付勢されている。
【0023】変位センサ34は、蓋部材39の上面に設けら
れたセンサ支持部材44に取付けられ、その検出ロッド34
a の先端がシャフト35の上端面の中心に当接されてい
る。そして、シャフト35に支持された当接部材33の下端
面が拘束部材20の段部の水平拘束面Hと同じ高さに位置
する状態で、変位センサ34は0に設定されている。ま
た、昇降プレート13の上面にはダンパ取付部材45が設け
られ、ダンパ取付部材45にダンパ46が取付けられ、ダン
パ46のロッドの先端46a が拘束部材20の上端面に取付け
られた蓋部材39に当接して拘束部材20をワークWの方向
に付勢している。なお、この実施例においては、測定手
段17として変位センサ34を用いた例によって説明する
が、これに限定されることなく、例えばダイヤルゲージ
等を用いることもできる。
【0024】上述した実施例における曲面測定装置は、
基準球15の直径を可変としたものであるが、これに限定
されることなく、例えば水平拘束面Hの径の異なる拘束
部材20を用意してこれを必要に応じて取り換えたり、ま
た例えば拘束部材20の水平拘束面Hを径方向に変化させ
ることができるように構成する等、拘束部材20を可変と
することもでき、この場合においては、一定の径を有す
る基準球15を用いることもできる。すなわち、本発明に
係る曲面測定方法に用いられる曲面測定装置は、基準球
15および拘束部材20のいずれか一方または双方を可変と
することができるように構成されている。
【0025】次に、上述したように構成された曲面測定
装置を用いてワークWの曲面を測定する場合の本発明に
係る曲面測定方法の実施例について、詳細に説明する。
【0026】最初に、図1に示すように、曲面測定部 3
を上昇させた状態でワーク支持台 2のターンテーブル 6
のボス 7にワークWを嵌合する。次に、シリンダ11のピ
ストンロッド11a を伸長させて曲面測定部 3を下降させ
る。
【0027】ピストンロッド11a の伸長によって、基準
球支持部材21に支持された基準球15はワークWの曲面に
当接し、拘束部材20は水平拘束面Hおよび垂直拘束面V
によってワークWの曲面との間に基準球15を拘束する。
そして、当接部材33がワークWの上端面Sに当接し、当
接部材33を支持しているシャフト35が拘束部材20に取付
けられた変位センサ34の検出ロッド34a を拘束部材20に
対して相対的に押し上げることとなる。
【0028】このとき、ターンテーブル 6はプーリ 8に
ベルトを介して接続された駆動手段によって常時回転さ
れている。当接部材33は、ターンテーブル 6に支持され
て回転するワークWの上端面に当接され、シャフト35と
の間に介在されたベアリング36によって従動回転する。
拘束部材20の水平拘束面Hと同じ高さの位置を0に設定
された変位センサ34は、ワークWの上端面Sと基準球15
との平均距離を測定することとなる。なお、この実施例
においては、ターンテーブル 6に支持されたワークWを
常時回転駆動する例によって説明したが、この実施例に
限定されることなく、ターンテーブル 6を停止させた状
態でワークWの曲面を測定し、駆動手段によってワーク
Wを回転させてワークWの曲面に対する基準球15の位置
を変え、ターンテーブル 6の回転駆動を再度停止させて
ワークWの曲面を測定するように、ワークWの曲面の異
なる部位を静止した状態で複数箇所測定した結果から平
均を求めることもできる。
【0029】このようなワークWの基準位置Sと基準球
15との距離の測定は、異なる径の基準球15を用いて同様
に複数回行われ、得られた測定値からワークWの曲面の
曲率と曲率中心位置とを求めることができる。ワークW
の曲面の曲率と曲率中心位置の両方を求める場合におい
ては、図3の(a)(b)(c)に示すように、3種類
以上の直径が異なる基準球15a,15b,15c が用意される。
図中、R0 はワークWの曲面の曲率中心を示し、Yは拘
束部材の段部の半径、LはワークWの基準位置Sから曲
率中心R0 までの距離、rは曲率中心R0 とするワーク
Wの曲面の曲率半径、dはワークWの基準位置Sから距
離LにおけるワークWの直径(ワークWの曲面の底径)
を示している。
【0030】図3(a)は、直径D1 を有する基準球15
a を用いて拘束部材20の段部の水平拘束面HとワークW
の基準位置Sとの距離X11を測定する状態を示したもの
である。なお、拘束部材の段部の垂直拘束面Vの半径Y
および基準球の直径D1 は予め測定されている。基準球
の中心をK11とし、基準球中心K11から水平拘束面Hに
対して引いた垂線とこの垂線と直角に交わるようにワー
クWの曲面の曲率中心R0 から引いた交線との交点をP
11とする。
【0031】図3(a)中の各辺R011、P1111
110 の長さは、次式のように表すことができる。 R011=(D1 /2)+(d/2)+r−Y P1111=X11+(D1 /2)−L K110 =r−(D1 /2) そして、各辺R011、P1111、K110 の関係は、
三平方の定理を適用させると次式の関係が成り立つ。 {(D1 /2)+(d/2)+r−Y}2 +{X11+(D1 /2)−L}2 ={r−(D1 /2)}2 ・・・・・・
【0032】また、直径D2 を有する基準球を用いた場
合(図3(b)参照)および直径D3 を有する基準球を
用いた場合(図3(c)参照)のワークWの基準位置S
と基準球を拘束する水平拘束面Hとの距離X12およびX
13を測定し、式と同様に三平方の定理を適用させると
次式およびの関係が成り立つ。 {(D2 /2)+(d/2)+r−Y}2 +{X12+(D2 /2)−L}2 ={r−(D2 /2)}2 ・・・・・・ {(D3 /2)+(d/2)+r−Y}2 +{X13+(D2 /2)−L}2 ={r−(D3 /2)}2 ・・・・・・
【0033】ワークWの基準位置Sから曲率中心R0
での距離L、曲率中心R0 からワークWの曲面の曲率半
径r、ワークWの曲面の底径dの3つの未知数は、上述
した3つの式によって求められる。
【0034】なお、この実施例においては、ワークWの
曲面の曲率半径rと曲率中心R0 の位置とを求めるため
に、3種類以上の直径が異なる基準球15を用いた場合に
ついて説明したが、これに限定されることなく、直径が
異なる基準球15の種類を多くすれば、測定精度が向上す
ることは勿論である。また、ワークWの基準位置Sから
曲率中心R0 までの距離L、曲率中心R0 からワークW
の曲面の曲率半径r、ワークWの曲面の底径dのうちの
1つが判っている場合には、2種類の直径が異なる基準
球15を用意すれば良い。
【0035】次に、本発明に係る曲面測定方法の別の実
施例を図4に基づいて説明する。この実施例における曲
面測定方法が上述した実施例と異なる点は、概略、上述
した実施例はワークWの基準位置Sをワークの上端面に
設定し、拘束部材20および基準位置当接部材33が図にお
いてワークWの上方から近接して基準球15を拘束部材20
の段部の水平拘束面Hおよび垂直拘束面VとワークWの
曲面との間に拘束し、ワークWの上端面Sと基準球15を
拘束する水平拘束面Hとの距離を測定するものであるこ
とに対し、この実施例においては、ワークWの基準位置
Sをワークの中心線に設定し、ワークWの上端面から所
定距離離れた支持部材50に転動可能に支持された基準球
15を、拘束部材51によって図面において側方からワーク
Wの曲面に向かって押圧して支持部材50と拘束部材51と
ワークWの曲面との間に拘束し、拘束部材51の拘束面と
ワークWの中心線Sとの距離を測定することにある。な
お、上述した実施例と同様の部分については説明を省略
し、上述した実施例と異なる部分についてのみ説明す
る。
【0036】この実施例における支持部材50は、基準球
15を支持する面がワークWの上端面から所定距離離れ、
かつワークWの上端面と平行に設けられている。基準球
15は、上述したように、軸30やマグネットによって支持
部材50に接した状態で、ワークWの中心に向かって径方
向に移動可能に、かつ、拘束部材51によってワークWの
曲面に向かって押圧されて支持部材50と拘束部材51とワ
ークWの曲面との間に拘束された状態において転動可能
に支持されている。基準球15は、上述した実施例と同様
に、少なくとも3個以上がワークWの曲面に等間隔で当
接するように配置されるもので、直径の異なるものが用
意されている。拘束部材51には測定手段(図示を省略し
た)が設けられ、ワークWの基準位置としての中心線S
と拘束部材の拘束面との距離が測定される。ワークWの
曲面の曲率半径rと曲率中心位置R0 との両方を求める
場合においては、図4の(a)(b)(c)に示すよう
に、3種類以上の直径が異なる基準球15a,15b,15c が用
意される。
【0037】図4(a)は、支持部材50に接した状態で
支持された直径D1 を有する基準球15a が拘束部材51と
ワークWの曲面との間に拘束された状態を示したもの
で、基準球15a の中心をK21とし、基準球中心K21から
支持部材50の支持面に対して引いた垂線とこの垂線と直
角に交わるようにワークWの曲面の曲率中心R0 から引
いた交線との交点をP21とする。なお、支持部材50のワ
ークWの上端面からの距離Yおよび基準球15a の直径D
1 は予め測定されている。
【0038】図4(a)中の各辺R021、P2121
210 の長さは、次式のように表すことができる。 R021=(D1 /2)+(d/2)+r−Y P2121=X21+(D1 /2)−L K210 =r−(D1 /2) そして、各辺R021、P2121、K210 の関係は、
三平方の定理を適用させると次式の関係が成り立つ。 {(D1 /2)+(d/2)+r−Y}2 +{X21+(D1 /2)−L}2 ={r−(D1 /2)}2 ・・・・・・
【0039】また、直径D2 を有する基準球15b を用い
た場合(図4(b)参照)および直径D3 を有する基準
球15c を用いた場合(図4(c)参照)のワークWの基
準位置Sと拘束部材51の拘束面との距離X22およびX23
を測定し、式と同様に三平方の定理を適用させると次
式およびの関係が成り立つ。 {(D2 /2)+(d/2)+r−Y}2 +{X22+(D2 /2)−L}2 ={r−(D2 /2)}2 ・・・・・・ {(D3 /2)+(d/2)+r−Y}2 +{X23+(D2 /2)−L}2 ={r−(D3 /2)}2 ・・・・・・
【0040】ワークWの基準位置Sから曲率中心R0
での距離L、曲率中心R0 からワークWの曲面の曲率半
径r、ワークWの曲面の底径dの3つの未知数は、上述
した3つの式によって求められる。
【0041】なおこの実施例においては、ワークWの曲
面の曲率半径rと曲率中心位置R0とを求めるために、
3種類の直径が異なる基準球15を用いた場合について説
明したが、上述した実施例と同様に、直径が異なる基準
球15の種類を多くすれば、測定精度が向上することは勿
論である、また、ワークWの上端面から曲率中心R0
での距離L、曲率中心R0 からワークWの曲面の曲率半
径r、ワークWの曲面の底径dのうちのいずれか1つが
判っている場合には、2種類の直径が異なる基準球15を
用意すれば良い。
【0042】次に、本発明に係る曲面測定方法のさらに
別の実施例を図5に基づいて説明する。この実施例が上
述した二つの実施例と異なる点は、概略、上述した二つ
の実施例が異なる径の基準球を用意し、各基準球を拘束
部材とワークとの間に拘束した際の基準位置から拘束面
までの距離を測定するものであることに対し、この実施
例においては、異なる径の拘束部材60a,60b,60c を用意
し、所定の径を有する単一の大きさの基準球15d を各拘
束部材60a,60b,60c によってワークWとの間に拘束し、
その際の基準位置Sから拘束面までの距離を測定するこ
とにある。なお、上述した実施例と同様の部分について
は説明を省略し、上述した実施例と異なる部分について
のみ説明する。
【0043】ワークWの曲面の曲率と曲率中心位置の両
方を求める場合においては、図5(a)(b)(c)に
示すように、拘束部材は半径が異なるY31,Y32,Y33
の3種類以上のものが用意され、基準球15d は直径D0
を有する単一の大きさのものが用いられる。なお、この
実施例においては、図3に示した実施例と同様に、ワー
クWの基準位置SがワークWの上端面に設定されてい
る。
【0044】図5(a)は、半径Y31を有する拘束部材
60a を用いて拘束部材60a の水平拘束面HとワークWの
基準位置Sとの距離X31を測定する状態を示したもので
ある。図において、K31は基準球15d の中心、P31は基
準球15d の中心K31から拘束部材60a の水平拘束面Hに
対して引いた垂線とこの垂線と直角に交わるようにワー
クWの曲面の曲率中心R0 から引いた交線との交点を示
している。
【0045】図5(a)中の各辺R031、P3131
310 の長さは、次式のように表すことができる。 R031=(D0 /2)+(d/2)+r−Y313131=X31+(D0 /2)−L K310 =r−(D0 /2) そして、各辺R031、P3131、K310 の関係は、
三平方の定理を適用させると次式の関係が成り立つ。 {(D0 /2)+(d/2)+r−Y312 +{X31+(D0 /2)−L}2 ={r−(D0 /2)}2 ・・・・・・
【0046】また、半径Y32を有する拘束部材60b を用
いた場合(図5(b)参照)および半径Y33を有する拘
束部材60c を用いた場合(図5(c)参照)のワークW
の基準位置Sと各拘束部材の水平拘束面Hとの距離X32
およびX33を測定し、式と同様に三平方の定理を適用
させると次式およびの関係が成り立つ。 {(D0 /2)+(d/2)+r−Y322 +{X32+(D0 /2)−L}2 ={r−(D0 /2)}2 ・・・・・・ {(D0 /2)+(d/2)+r−Y332 +{X33+(D0 /2)−L}2 ={r−(D0 /2)}2 ・・・・・・
【0047】ワークWの基準位置Sから曲率中心R0
での距離L、曲率中心R0 からワークWの曲面の曲率半
径r、ワークWの曲面の底径dの3つの未知数は、上述
した3つの式によって求められる。
【0048】なおこの実施例においては、ワークWの曲
面の曲率半径rと曲率中心位置R0とを求めるために、
3種類の半径が異なる拘束部材を用いた場合について説
明したが、上述した実施例と同様に、半径が異なる拘束
部材の種類を多くすれば、測定精度が向上することは勿
論である、また、ワークWの上端面から曲率中心R0
での距離L、曲率中心R0 からワークWの曲面の曲率半
径r、ワークWの曲面の底径dのうちのいずれか1つが
判っている場合には、2種類の半径が異なる拘束部材60
を用意すれば良い。
【0049】以上、各実施例によって説明したように、
本発明に係る曲面測定方法は、ワークWの基準位置Sか
ら曲率中心R0 までの距離L、曲率中心R0 からワーク
Wの曲面の曲率半径r、ワークWの曲面の底径dの3つ
の未知数を算出するためには、基準球、または、拘束面
を3種類の径の異なるものに変え、それぞれについての
基準位置Sから基準球をワークWの曲面との間に拘束す
る拘束面までの距離を測定することによって、ワークW
の曲面の曲率半径rと曲率中心位置R0 とを求めること
ができる。
【0050】
【発明の効果】本発明の曲面測定方法によれば、基準
球、または、拘束面の少なくとも一方の径を可変とし、
複数の基準球を拘束面とワークの曲面との間に拘束し、
各径に対して設定されたワークの基準位置から基準球の
拘束面までの距離を測定することによって、ワークの曲
面の曲率半径と曲率中心の位置を容易に求めることがで
きる。また、本発明の曲面測定方法によれば、ワークの
曲面の曲率半径と曲率中心の位置を求めるために必要な
測定を、簡単な構造の測定装置によって行うことができ
る等、特別な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の曲面測定装置の正面図である。
【図2】本発明の曲面測定装置の主要部を示す縦断側面
図である。
【図3】本発明の曲面測定装置において、各径の基準球
を用いてワークの曲面を測定する状態を示す概略図であ
る。
【図4】本発明の別の実施例の曲面測定装置において、
各径の基準球を用いてワークの曲面を測定する状態を示
す概略図である。
【図5】本発明の別の実施例の曲面測定装置において、
各半径の拘束部材を用いてワークの曲面を測定する状態
を示す概略図である。
【符合の説明】
15 基準球 20,51,60 拘束部材 H 水平拘束面 V 垂直拘束面 W ワーク S ワークの基準位置 X ワークの基準位置から基準球の拘束面の距離 r ワークの曲率半径 R0 ワークの曲面の曲率中心 L ワークの基準位置から曲率中心の距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準球を拘束部材の拘束面とワークの曲
    面との間に拘束し、予め設定されたワークの基準位置か
    ら基準球と拘束部材の拘束面との当接位置までの距離を
    測定することを特徴とする曲面測定方法。
  2. 【請求項2】 基準球、または、拘束部材の少なくとも
    一方を可変とし、各基準球または拘束部材において複数
    回測定を行うことを特徴とする請求項1に記載の曲面測
    定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6553330B2 (en) 2000-07-07 2003-04-22 Nsk Ltd. Power roller for toroidal type continuously variable transmission
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CN114888733A (zh) * 2022-04-24 2022-08-12 浙江大学 封闭曲面构件全表面测量换向装夹定位系统及方法

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