JP3455990B2 - フッ素系撥水撥油剤水性分散組成物の製造法 - Google Patents

フッ素系撥水撥油剤水性分散組成物の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフッ素系撥水撥油剤水性
分散組成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年衣料の撥水撥油加工が盛んに行わ
れ、目的に応じた種々の撥水撥油剤組成物が提供されて
いる。これらのうち高い撥水撥油性能と洗濯やドライク
リーニングに対する高い耐久性を有するものとして、
ッ素系ポリマーを水に分散させたフッ素系撥水撥油剤水
性分散組成物が知られている。このようなフッ素系撥水
撥油剤水性分散組成物の製造法としてポリフルオロアル
キル基含有のα,β−不飽和単量体とラジカル重合性の
不飽和単量体を乳化重合せしめる方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の製造法で
は、得られたフッ素系撥水撥油剤水性分散組成物は加工
対象布に付着している夾雑物質の影響を受けやすく、ま
た分散性が低い等の問題があり高い撥水撥油性能が得ら
れない場合があった。これらの問題に対処するために夾
雑物質を洗い流した後に撥水撥油加工を行ったり、フッ
素系ポリマーの含有量を多くする等の工夫がされたが、
工程が増えた結果撥水撥油加工の工賃が高くなること、
高価なフッ素系ポリマーを多量に使用するために撥水撥
油剤の価格が高くなること等の問題があった。
【0004】本発明は、従来技術が有していた加工対象
布に付着している夾雑物質の悪影響や分散性等の問題を
解決した、フッ素系撥水撥油剤水性分散組成物を効率的
製造する方提供目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリフルオロ
アルキル基含有のα,β−不飽和単量体とラジカル重合
性の不飽和単量体を、水性媒体中無機酸の存在下に共
重合せしめることを特徴とするフッ素系撥水撥油剤水性
分散組成物の製造法である。
【0006】本発明におけるフッ素系撥水撥油剤水性分
散組成物はポリフルオロアルキル基(以下Rf基と記
す)含有のα,β−不飽和単量体とラジカル重合性の不
飽和単量体(以下コモノマーと記す)との共重合体が水
性媒体へ分散してなるものである。
【0007】Rf基含有のα,β−不飽和単量体は
f基が直接にまたは2価の結合基を介して重合性の不飽
和基と結合した構造を有する。Rf基としては、通常の
場合直鎖状または分岐状のアルキル基やアルケニル基等
の炭化水素基中の水素原子がフッ素原子に置換された
が選定されるが、炭素原子とエーテル結合した酸素原子
を含有するであってもよい。Rf基の炭素数は通常の
場合1〜20個、好ましくは4〜16個である。
【0008】Rf基は2個以上のフッ素原子を含有する
基であり、炭素原子に結合した原子の80%以上がフッ
素原子である基が好ましい。フッ素原子、水素原子以外
のその他の原子が炭素原子に結合していてもよい。その
他の原子としては塩素原子が好ましい。
【0009】Rf基が炭素原子とエーテル結合した酸素
原子を含有する基である場合には、オキシフルオロアル
キレン部分を構造中に含む基が好ましい。またオキシフ
ルオロアルキレンが2個以上連なった構造を含む基であ
ってもよい。該オキシフルオロアルキレン部分の例とし
ては、オキシフルオロエチレン、オキシフルオロプロピ
レンが挙げられる。
【0010】Rf基の末端部分としてはトリフルオロメ
チル基、ジフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル
基等が選定されるが、好ましはトリフルオロメチル基
である。
【0011】最も好ましいRf基は、水素原子の全てが
フッ素原子に置換されたRf基(以下パーフルオロアル
キル基と記す)である。パーフルオロアルキル基は、直
鎖状の構造が好ましく、炭素数は4〜16個が好まし
、特に6〜12個が好ましい。
【0012】上記Rf基は、直接にまたは2価の結合基
を介して重合性不飽和基と結合している。2価の結合基
の例としては、−COOR2 −、−COOR2 N(R
3 )SO2 −、−COOR2 N(R3 )CO−等が挙げ
られるがこれらの例に限定されない。ここでR2 はアル
キレン基を表し、炭素数が2〜6個のアルキレン基が好
ましく特に炭素数が2個のアルキレン基が好ましい
またR2 はエーテル結合した酸素やフェニレン基等を含
むアルキレン基であってもよい。該アルキレン基にはア
ルキル基、ハロゲン原子等が結合していてもよい。R3
はアルキル基を表し、炭素数が1〜4個の場合が好まし
い。
【0013】Rf基含有のα,β−不飽和単量体の具体
例を化1に示すが、これらの例に限定されない。化1に
おいて、R1 は水素原子またはメチル基、φはフェニレ
ン基を表す。Rf’は炭素数が4〜16個のパ−フルオ
ロアルキル基である。
【0014】
【化1】
【0015】本発明におけるコモノマーとしては、公知
のラジカル重合性の不飽和基を有する単量体であれば、
特に限定されることなく種々のものが挙げられる。例え
ば、アクリレート類、メタアクリレート類(以下アクリ
レート類とメタアクリレート類の両者を(メタ)アクリ
レート類と記す。他の化合物についても同様である)、
(メタ)アクリルアミド類、(メタ)アクリロニトリル
類、ビニル化合物類、オレフィン類等の、ラジカル重合
性の不飽和基を有する単量体が選定され得る。
【0016】コモノマーの具体例を以下に示すが、これ
らの例に限られない。2−エチルヘキシル(メタ)アク
リレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ポ
リオキシアルキレン(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、イソシアナートエチル(メタ)アクリレート、アジ
リジニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート、ポリシロキサン部分を有する
(メタ)アクリレート。
【0017】(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メ
タ)アクリルアミド、メチロール化(メタ)アクリルア
ミド、酢酸ビニル、塩化ビニル、フッ化ビニル、ビニル
アルキルエーテル、ハロゲン化アルキルビニルエーテ
ル、ビニルアルキルケトン、N−ビニルカルバゾール、
エチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、ス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、無
水マレイン酸。上記コモノマーはまた種以上を
含ませることができる。
【0018】これらのコモノマーのうち、ステアリル
(メタ)アクリレート等のステアリルアクリレート類お
よび/または塩化ビニルが好ましい。
【0019】本発明におけるRf基含有のα,β−不飽
和単量体とコモノマーとの共重合において、Rf基含有
のα,β−不飽和単量体の割合30〜80重量%が好
ましく、特に50〜70重量%が好ましい。
【0020】本発明において上記Rf基含有のα,β−
不飽和単量体とコモノマーの共重合反応水性媒体中
無機酸の存在下に実施される。
【0021】水性媒体としては水、または水に有機溶
剤をもしく種以上含ませたものが選定され得
る。該有機溶剤の例としてはアセトン、ジプロピレング
リコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸
エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、イソプロピルアルコール、エチルアルコ
ール等が挙げられる。有機溶剤を含ませる場合の量は、
全モノマー100重量部に対して5〜100重量部が好
ましく特に10〜70重量部が好ましい
【0022】無機酸としては硫酸または硝酸が好まし
い。なおコモノマーの構造に塩素原子を含む化合物を選
定した場合には、塩酸以外の無機酸を選定することが好
ましい。
【0023】無機酸の量については特に制限はないが、
多すぎると反応容器の腐食等の問題があるため、通常の
場合は全モノマー100重量部に対して0.3〜20重
量部が用いられる。
【0024】共重合反応は通常の場合、ラジカル重合開
始剤の存在下に実施される。ラジカル重合開始剤として
は公知の化合物を使用できる。以下に具体例を例示する
が、これらの例に限定されない。
【0025】1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)
アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス(N,N’−
ジメチレンイソブチラミジン)、2,2’−アゾビス
{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチ
ル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、
2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス
(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}、
2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)−プロピオンアミド]。
【0026】2,2’−アゾビス(イソブチラミド)ジ
ヒドレート、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタ
)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)
プロピオニトリル]、2,2’−アゾビス[2−(2−
イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリ
ド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒ
ドロクロリド、t−ブチルパーオキシド、過酸化ベンゾ
イル。
【0027】これらのうち2,2’−アゾビス(N,
N’−ジメチレンイソブチラミジン)および/または
2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロ
クロリドを用いる場合が好ましい。
【0028】ラジカル重合開始剤は、一種または二種以
上を混合して使用できる。ラジカル重合開始剤の量は通
常の場合全モノマー100重量部に対して0.1〜3
重量部が好ましく特に0.3〜1.5重量部が好まし
【0029】Rf基含有のα,β−不飽和単量体とコモ
ノマーとの共重合は通常、乳化重合、懸濁重合等の
方法で実施できる。本発明における共重合反応として
乳化重合法が好ましい。
【0030】乳化重合法で実施する場合には界面活性剤
を含ませることによって、Rf基含有のα,β−不飽和
単量体とコモノマーを水に乳化させ、撹拌下に共重合さ
せる方法を採用できる。
【0031】この際に用いる界面活性剤は陰イオン性、
陽イオン性または非イオン性の各種界面活性剤のうちの
いずれか一種を用いることができる。または陽イオン
界面活性剤もしくは陰イオン界面活性剤のいずれか一
種に、非イオン性界面活性剤を含ませることもできる。
【0032】上記界面活性剤のうち4級アンモニウム塩
からなる陽イオン性界面活性剤に脂肪族アルコールのア
ルキレンオキシド付加物からなる非イオン性界面活性剤
を含ませる場合が好ましい。
【0033】上記界面活性剤の量は一種または二種以上
のいずれを用いる場合においても、全モノマー100重
量部に対して2〜15重量部が好ましく特に5〜10
重量部が好ましい
【0034】ッ素系撥水撥油剤水性分散組成物にお
Rf基含有のα,β−不飽和単量体とコモノマーとの
共重合体の割合は、通常は50重量%以下であるが、こ
の割合は用途、目的、処理法等により適宜変更し得る。
通常の場合は使用時に水等でさらに10〜100倍に希
釈して使用される。例えば本発明の方法で製造されたフ
ッ素系撥水撥油剤水性分散組成物を繊維織物、繊維編物
に適用する場合には、共重合体の割合が0.2〜2重量
%程度となるように調整して使用される。
【0035】上記組成物は、常法に従って乳濁液、エア
ゾールなどの任意の形態に調製できる。例えば、前記の
乳化重合法によれば水性乳濁液型組成物を調製できる。
【0036】さらに上記組成物は、被処理物品の種類
調製形態等に応じて任意の方法で被処理物品に適用でき
る。例えば、水性乳濁型の場合には、浸漬塗布等の被
覆加工方法の既知の方法により被処理物の表面に付着
させ乾燥する方法が採用される。また、必要ならばキュ
アリングを行ってもよい。
【0037】さらに上記組成物は、他の撥水剤や撥油
剤、または架橋剤、防虫剤、難燃剤、帯電防止剤、防シ
ワ剤等の添加剤を適宜含有できる。
【0038】本発明方法で製造されたフッ素系撥水撥
油剤水性分散組成物を適用し得る被処理物品としては、
特に限定なく種々の例が挙げられる。例えば、繊維織
物、繊維編物、ガラス、木、皮革、毛皮、石綿、レン
ガ、セメント、金属、金属酸化物、窯業製品、プラスチ
ック等あるが、これらの例に限られない。繊維織物
繊維編物の例としては綿、麻、羊毛、絹などの動植物天
然繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプ
ロピレンなどの合成繊維、レーヨン、アセテートなどの
半合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維等
の無機繊維、またはこれらの混合繊維の織物や編物が挙
げられる。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されない例1〜
4が実施例、例5、6が比較例である。また以下の
中に示す撥水性、撥油性については、つぎのような尺度
で示した。すなわち、撥水性はJIS L−1092の
スプレー法による撥水性ナンバー(表1参照)をもって
表した。撥油性は表2に示された試験溶液を試験布上、
2ケ所に数滴(径約4mm)置き、30秒後の浸透状態
により判別した(AATCC−TM118−196
6)。なお、撥水性ナンバーと撥油性ナンバーに+
(−)印を付したものは、それぞれの性能がわずかに良
い(悪い)ものを示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】[1] 熱電対式温度計と電流式撹拌機を装着したガラス製オー
トクレーブ(内容積1リットル)中に、パーフルオロア
ルキルエチルアクリレート(以下FAと記す)[Cm
2m+1CH2CH2OCOCH=CH2、mの平均炭素数は
約9]60部(重量部、以下同じ)、ステアリルアクリ
レート(以下StAと記す)37部、グリシジルメタク
リレート(以下GMAと記す)3部、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル(以下POLEと記す)5部、ステ
アリルトリメチルアンモニウムクロリド(以下StN
(CH33Clと記す)1部、ジプロピレングリコール
(以下DPGと記す)60部、水175部、およびラジ
カル重合開始剤2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチ
レンイソブチラミジン)(和光純薬工業製、商品名VA
−061)0.5部、硫酸0.3部を加え、撹拌しなが
ら約20分間窒素置換を行った後、60℃に昇温し、重
反応を開始させた。60℃で15時間保温撹拌した後
冷却し、不揮発成分(以下固形分と記す)濃度が31重
量%のエマルションを得た。同じ条件で数回実施した場
合のガスクロマトグラフィーによる共重合反応の転化率
は99.0〜99.8%(FAに対して)の範囲であっ
た。また、全モノマーに対する安定乳化エマルションの
収率は95〜99%の範囲であった。
【0043】[2] 熱電対式温度計電流式撹拌機を装着したガラス製オート
クレーブ(内容積1リットル)中に、FA60重量部、
ジオクチルマレート(以下DOMと記す)15重量部、
モノマーA[CH2=C(CH3)−COOCH2CH2
O−CONH−(CH26−NHCO−O−N=C(C
3)C25]5部、界面活性剤B[炭素数12〜16
個の2級アルコールのポリエチレンオキシド付加物の混
合物]5部、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリ
ド1部、DPG50部、水185部、およびラジカル重
合開始剤VA−061を0.5部、硝酸0.5部を加
え、撹拌しながら約20分間窒素置換を行った後、塩化
ビニル(以下VCと記す)20重量部を加え、60℃に
昇温し、重合反応を開始させた。60℃で15時間保温
撹拌した後冷却し、固形分濃度31重量%のエマルシ
ョンを得た。同じ条件で数回実施した場合のガスクロマ
トグラフィーによる共重合反応の転化率は99.0〜9
9.8%(FAに対して)の範囲であった。
【0044】[3、4] 1と同様の方法で、モノマー、重合開始剤等を変更し
乳化重合反応を行った。用いた原料の組み合わせを表3
に示す。
【0045】[例5] 硫酸の代りに酢酸を用いた以外は例1と同様の組成で重
合させた。同じ条件で数回実施した結果、平均固形分濃
度が30重量%のエマルションを得た。
【0046】[例6] 開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジヒドロクロリド(和光純薬工業製、商品名V−5
0)を用い、無機酸の添加をせずに2と同様の組成で
重合させた。同じ条件で数回実施した結果、平均固形分
濃度が30重量%の淡黄色エマルションを得た。なお表
3のエマルション収率は、総固形分のうち安定に分散し
ている割合を表し、同じ条件で数回実施した場合の平均
値である。
【0047】
【表3】
【0048】以上の方法にて得られた乳化重合エマルシ
ョンの固形分濃度を20重量%に調整してラテックス原
液とし、このラテックス原液を水により希釈し、固形分
濃度を0.3重量%としたラテックス処理液を調製し
て、下記の試験を行った。
【0049】試験はナイロンタフタ布を試験布として行
い、加工前に布に付着している染色助剤を良く洗浄除去
した布(洗浄布)と洗浄除去しない布(未洗浄布)につ
いて行い、撥水撥油処理はつぎのように行った。すなわ
ち、前記のように調製したラテックス処理液に試験布を
浸漬し、2本のゴムローラーの間で布をしぼって、ウエ
ットピックアップを30重量%とした。次いで、110
℃で90秒間乾燥、さらに170℃で60秒間熱処理
した。洗濯耐久性はJIS L−0217 103法に
洗濯を5回繰り返し行った後、100℃で3分乾燥し
試験に供した。こうして得られた試験布について撥水撥
油性能を測定した結果を表4にまとめて示す。
【0050】
【表4】
【0051】
【発明の効果】本発明方法により、従来法よりも分散
安定性優れたフッ素系撥水撥油剤水性分散組成物を製
造できる。本発明方法により製造される組成物は、布
に付着している夾雑物質または併用助剤の影響を受けず
に高い撥水撥油性を付与し得る。また優れた耐久性をも
発揮し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/18 C08F 2/44 C08F 220/22 - 220/24 D06M 15/277

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフルオロアルキル基含有のα,β−不
    飽和単量体とラジカル重合性の不飽和単量体を、水性媒
    体中無機酸の存在下に共重合せしめることを特徴とす
    るフッ素系撥水撥油剤水性分散組成物の製造法。
  2. 【請求項2】共重合において、ラジカル重合開始剤とし
    て2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチ
    ラミジン)および/または2,2’−アゾビス(2−ア
    ミジノプロパン)ジヒドロクロリドを用いる請求項1
    の製造法。
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