JP3455221B2 - 骨組み構造体 - Google Patents

骨組み構造体

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JP3455221B2 JP52049395A JP52049395A JP3455221B2 JP 3455221 B2 JP3455221 B2 JP 3455221B2 JP 52049395 A JP52049395 A JP 52049395A JP 52049395 A JP52049395 A JP 52049395A JP 3455221 B2 JP3455221 B2 JP 3455221B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、アンテナ、送電線、ネット支柱、照明塔あ
るいは広告塔などの各種鉄塔の他、建築物、家具、テン
ト、宇宙構築物等の構造体およびその仮設工事等に利用
でき、さらには橋梁等の構造体およびその仮設工事等あ
るいは各種の玩具に利用できる骨組み構造体に関する。
〔従来の技術〕
従来の伸展可能な構造体としては、例えば以下の
(a)〜(f)のような構造のものが挙げられる。
(a)例えば、望遠鏡のように多段階状の筒を直線的に
伸縮させる構成のもの。
(b)例えば、ナイフのように「く」の字状に折れ曲が
るものを真っ直ぐに伸ばし、回転部を固定する構成のも
の。
(c)例えば、傘のように一点から放射状に骨組みが開
くもの。
(d)例えば、風船のように膜状の引張り要素と流体の
圧縮要素を組み合わせて、引張り要素を立体的に伸縮さ
せる構成のもの。
(e)例えば、マジックハンドや門扉、ハンガー等に利
用されている互いに回転可能な斜め格子状のもの。
(f)例えば、折り畳み椅子やジャッキ等に使われてい
る、上記(d)の要素を並列に配置したもの 等が挙げられる。
〔従来技術の問題点〕
しかしながら、これらを構造的に検討すると、(a)
のものはあくまでも1次元的な展開で自由度がなく、
(b)のものはヒンジを経てモーメントが伝わりにく
く、また圧縮力に対して原理的に座屈しやすいと言え
る。
(c)のものは、1次元から3次元に展開する構成で
あるが、放射の中心に力が集中して、骨組みとしてモー
メントが伝わりにくいという欠点がある。
(d)のものは、3次元的に展開し自由度が高いが、
流体に依存するため剛性がほとんどない。(e)のもの
は平面的な展開であるため回転部分が面外の応力に弱
く、それぞれ利用範囲が限定される原因となっている。
(f)のものは(e)の要素を限定的に用い、固定的
に並列化させることにより3次元的な剛性を確保し、ジ
ャッキや椅子等立体的に力が負荷される使用に耐え得る
構造となっているが、並列方向は原理的にピン構造にで
きないため、モーメントを伝えるがっちりとしたフレー
ムになり、自由度が低くあくまでも2次元から3次元へ
の展開にとどまっている。
これらをまとめると従来の伸縮可能な構造体は、流体
を用いたもの以外は直線的若しくは平面的な解決でしか
ないため、面外の力に対して弱く、補強のため面外方向
に剛性を持たせようとするとその方向は畳めなくなるた
め、構造的な強度と構造体の伸展の自由度とを同時に満
足できないという問題があった。
〔発明の目的〕
本発明は、従来の伸縮可能な構造体の分類で挙げた
(e)と(f)のものを立体的に展開することにより、
これらの欠点を取り除き、1次元から2次元、3次元的
に伸展可能で、かつ引張り要素を適宜組み合わせること
により立体トラスの骨組み構造として高い構造的強度を
有し、しかも形態として高い自由度を持ち、基本となる
構造体ユニットの組合せにより塔状、ボールト状あるい
はドーム状の構造体を、中間段階で剛性を失わずに1次
元的または2次元的に収束可能とする骨組み構造体を提
供することを目的とする。
〔発明の開示〕
このため、本発明では、対向する二組の辺のうち少な
くとも一組の辺が平行である四角形の側面を有する立体
における前記各側面の二本の対角線成分を剛体たる部材
とし、この二本の部材を、第1回転軸心としての前記対
角線の交点で相互に回転可能に接合して各側面における
最小単位とし、各最小単位における部材の端部を隣接す
る他の最小単位における部材の端部にそれぞれ連結部材
を介して連結して当該複数の最小単位をリング状に連結
してなる骨組み構造体であり、 前記連結部材は、複数の連結縁が第2回転軸心を中心
にして相互に回転可能に接続されてなり、各連結縁にそ
れぞれ前記部材の端部を、前記第1回転軸心に平行な第
3回転軸心を中心にして回転可能に連結して相互に隣接
する最小単位を前記第2回転軸心を中心にして相互に回
転可能に連結する構成としたことを特徴とする骨組み構
造体を創出した。
具体的には、請求の範囲2〜5に記載したように、側
面が正方形または長方形である立体における各側面の二
本の対角線成分を部材として、各最小単位において第1
回転軸心が部材の第3回転軸心間を1:1の比率で分割す
ることを特徴とする最小単位を連結してなる骨組み構造
体であり、また、側面が等脚台形である立体における各
側面の二本の対角線成分を部材として、第1回転軸心が
部材の第3回転軸心間を同じ比率で分割する最小単位
を、この分割比率の大小を同じ向きに揃えて連結したこ
とを特徴とする骨組み構造体であり、あるいは側面が等
脚台形である立体における各側面の二本の対角線成分を
部材として、第1回転軸心が部材の第3回転軸心間を同
じ比率で分割する最小単位を、この分割比率の大小を交
互に逆向きにして連結したことを特徴とする骨組み構造
体であり、また、側面が等脚台形である立体における各
側面の二本の対角線成分を部材として、第1回転軸心が
部材の第3回転軸心間を異なる比率で分割する二種類の
最小単位を交互に連結したことを特徴とする骨組み構造
体を創出した。
また、請求の範囲6〜17記載の発明では、請求の範囲
2または3または4または5記載の骨組み構造体を一つ
の中間単位とし、この中間単位を、連結部材を相互に共
用してあるいは一つの最小単位を共用して、当該中間単
位の軸心方向に、またはこの軸心に直交する方向に、あ
るいは両方向に複数連結する構成としたことを特徴とす
る骨組み構造体を創出した。
さらに、請求の範囲18〜20に記載した発明では、請求
の範囲2乃至5記載の骨組み構造体を四種類の中間単位
とし、この四種類の中間単位のうち複数種類の中間単位
を任意に選択して、隣接する中間単位間で連結部材を相
互に共用して、または一つの最小単位を相互に共用し
て、当該中間単位の軸心方向および軸心に直交する方向
に複数の中間単位を連係したことを特徴とする骨組み構
造体を創出した。
また、請求の範囲21に記載した発明では、請求の範囲
2乃至5記載の骨組み構造体を四種類の中間単位とし、
この四種類の中間単位のうちの一種類または複数種類の
中間単位を任意に選択して、隣接する中間単位を、両中
間単位間で対をなす連結部材を両連結部材の第2回転軸
心に直交する第4回転軸心を介して連結して、両中間単
位間で隣接する最小単位が前記第4回転軸心を中心にし
て相互に回転可能な状態に連結したことを特徴とする骨
組み構造体を創出した。
請求の範囲22に記載した発明では、多面体の各面又は
一部の面に、請求の範囲1記載の骨組み構造体を、その
底面を一致させた状態で配置し、隣接する骨組み構造体
相互において隣接する連結部材を第5回転軸心を介して
相互に回転可能に連結したことを特徴とする骨組み構造
体を創出した。
請求の範囲23に記載した発明では、対向する二組の辺
のうち少なくとも一組の辺が平行である四角形の側面を
有する立体における前記各側面の二本の対角線成分を剛
体たる部材とし、この二本の部材を、第1回転軸として
の前記対角線の交点で相互に回転可能に接合して各側面
における最小単位とし、各最小単位における部材の端部
を隣接する他の最小単位における部材の端部にそれぞれ
連結部材を介して連結して当該複数の最小単位をリング
状に連結してなる骨組み構造体であり、前記部材の材軸
方向に設けた第7回転軸心を通して回転可能に接続され
た連結子を、前記第7回転軸心に直交する第6回転軸心
を通して隣接する連結子と回転自在に連結してなる構成
としたことを特徴とする骨組み構造体を創出した。
請求の範囲24に記載した発明では、請求の範囲19記載
の骨組み構造体をタイプ9の中間単位とし、該中間単位
を複数用意して、隣接する中間単位間で相互に複数の最
小単位を共有して連結し、展開状態において前記複数の
中間単位が多面体の各面または一部の面にそれぞれ配置
される構成としたことを特徴とする骨組み構造体を創出
した。
請求の範囲25に記載した発明では、最小単位における
二部材の端部間に引張り要素を介装し、該引張り要素に
より当該構造体に負荷される外力に抗して前記二部材の
相対回転を阻止して、構造体としての剛性を付与する構
成としたことを特徴とする請求の範囲1乃至24のいずれ
か一つに記載した骨組み構造体を創出した。
請求の範囲26に記載した発明では、最小単位における
二部材の端部若しくは連結部材にワイヤ引掛け部材を配
置し、該ワイヤ引掛け部材を経て引張り要素としてのワ
イヤを前記二部材の端部間若しくは連結部材間に掛け渡
し、かつ当該ワイヤの終端は前記部材若しくは連結部材
に固定して、該ワイヤの始端を引っ張った状態で固定し
ておくことで、当該構造体に負荷される外力に抗して前
記二部材の相対回転を阻止して構造体としての剛性を付
与する構成としたことを特徴とする請求の範囲1乃至24
のいずれか一つに記載した骨組み構造体を創出した。
請求の範囲27に記載した発明では、最小単位における
二部材の端部若しくは連結部材にワイヤ引掛け部材を配
置し、該ワイヤ引掛け部材を経て引張り要素としての少
なくとも2本のワイヤを展開経路または収束経路を経て
前記二部材の端部間若しくは連結部材間に、終端を固定
して掛け渡し、前記展開経路で引き掛けられたワイヤを
引っ張ると2次元的に展開し、前記収束経路で引き掛け
られたワイヤを引っ張ると1次元的に収束する構成とし
たことを特徴とする請求の範囲1乃至24のいずれか一つ
に記載した骨組み構造体を創出した。
請求の範囲28に記載した発明では、各最小単位におけ
る部材はパイプ材で構成し、ワイヤは該部材の内部を通
すことを特徴とする請求の範囲26または27に記載した骨
組み構造体を創出した。
〔発明の原理〕
本発明において、骨組み構造体を構成する最小単位U
は、図48(A)−(D)に示すように角柱または角錐台
等の立体、すなわち対向する二組の辺のうち少なくとも
一組の辺が平行である四角形を側面として有する立体に
おける各側面の対角線成分を剛体として取出した二本の
部材から構成されている。すなわち、図示するように各
側面の対角線に沿った棒状の二部材u,uを、対角線の交
点でX字状に相互に回転可能に枢着してなるものが骨組
み構造体の最小単位Uとされる。部材uの素材は、金
属、木材、樹脂あるいはガラス等が考えられる。以下、
上記対角線の交点を当該最小単位Uの「第1回転軸心P
1」という。
立体が三角柱または三角錐台であれば三つ、四角柱ま
たは四角錐台であれば四つの最小単位Uが、立体の各側
面上に位置すべくリング状に連結されて一つの骨組み構
造体が構成される。隣接する最小単位U,U相互、具体的
には隣接する最小単位U,Uにおける部材u,uの端部同士
は、図49に展開して示すように後述する連結部材Jを介
して連結される。
図48(A)には角柱として三角柱が、図48(B)には
角柱として四角柱が、図48(C)には角錐台として三角
錐台が、図48(D)には角錐台として四角錐台が例示さ
れている。角柱または角錐台の底面の角数は3であるこ
と、すなわち三角柱または三角錐台であることが力学的
には有利であるが、4以上の角数すなわち四角柱または
四角錐台あるいは五角柱または五角錐台、さらにはそれ
以上の角数を有する多角柱または多角錐台であってもよ
い。
一般に、角柱とは多面体が二つの平行な底面をもち、
すべての側面が平行四角形(正方形、長方形を含む、以
下同じ)となるものをいうが、図47(A)に示すように
この発明において「角柱」とは相互に平行でない底面a
と頂面bを有し、側面が、対向する二組の辺のうち一組
だけが平行である四角形(台形)となるものを含めたよ
り広い概念のものをいう。
また、一般に角錐台とは、図47(B)に示すように角
錐を底面aに平行な面で切って、頂点側を除いたものを
いい、この発明においても同様である。従って、角錐台
の底面aと切り口面(頂面b)とは互いに平行かつ相似
形である。この場合にも、側面は、対向する二組の辺う
ち一組だけが平行である四角形すなわち台形となる。な
お、この角錐台において底面aと頂面bが平行でない場
合には、側面の対応する二組の辺の双方が平行ではなく
なるので、この場合は本発明の対象外となる。
以上のことから、この発明において対象となる立体
は、側面が、対向する二組の辺のうち少なくとも一組が
平行である四角形であるもの、すなわち台形(一組平
行)または平行四辺形(二組平行)である必要がある。
以下、比較的理解しやすい例として、図50に示すよう
に互いに平行な正三角形の底面と頂面を有し、それぞれ
の外心を結ぶ線分が底面、頂面にそれぞれ直交する三角
錐台を考える。従ってこの場合には、上記したように三
つの側面はすべて合同な等脚台形となる。
上記三角錐台の三つの側面においてそれぞれ構成され
る最小単位U1,U2,U3によって構造体Aが構成される。各
最小単位U1,U2,U3を構成する部材u1,u1、u2,u2、u3,u3
は、それぞれ等脚台形の対角線をなすので全て同じ長さ
を有し、それぞれ対角線の交点すなわち第1回転軸心P1
で相互に回転可能に枢着されてX字状をなしている。
この三つの最小単位U1,U2,U3は、相互に連結部材Jを
介してリング状に連結されている。すなわち、図示する
ように最小単位U1と最小単位U2は連結部材J12,J12によ
り、最小単位U2と最小単位U3は連結部材J23,J23によ
り、最小単位U3と最小単位U1は連結部材J31,J31によっ
てそれぞれ接続されている。この合計六つの連結部材J
(J12,J12,J23,J23,J31,J31)は、すべて同じ構成のも
のが用いられている。すなわち、この連結部材Jは、図
52に示すように上記三角錐台において隣接する二つの側
面に重ね合わせ状に一致する連結縁Ja,Jaが、第2回転
軸心P2を中心にして相互に回転可能に連結された構成と
なっている。以下、この第2回転軸心P2は、隣接する両
側面の交線L12,L23,L31に一致するものとして考える。
このような連結部材Jの各連結縁Jaに、各最小単位U1,U
2,U3の部材u1,u1,u2,u2,u3,u3の端部が、それぞれピン
結合されて同連結縁Ja上を回転可能に支持されている。
以下、各部材uの端部の回転中心(ピン結合の中心)を
「第3回転軸心P3」という。従って、この第3回転軸心
P3と前記第1回転軸心P1は平行である。
以上説明したように、構造体Aは、三角錐台の側面を
なす等脚台形の対角線成分を剛体として取り出した部材
u,uを第1回転軸心P1(対角線の交点)でピン結合して
なる最小単位Uを最小の単位とし、各側面に対応する三
つの最小単位U1,U2,U3が連結部材J〜Jを介してリング
状に連結されて構成されている。そして、各連結部材J
は、第2回転軸心P2と二つの第3回転軸心P3,P3の合計
三つの回転軸心を有しており、第2回転軸心P2を中心と
して隣接する二つの最小単位U,Uは相互に回転可能であ
り、かつ各部材uは第3回転軸心P3を中心として三角錐
台の側面上を回転可能にピン連結されている。このこと
から、構造体Aは二本の部材u,uを第1回転軸心P1でピ
ン結合して最小単位Uとし、この最小単位Uを第2およ
び第3回転軸心P2,P3でそれぞれピン結合してなる立体
トラスを構成している。
次に、この構造体Aの動きについて考察する。
図51に示すように、上記三角錐台の側面をなす等脚台
形abcdの下辺cdに対する上辺abの長さの比をμ、すなわ
ちlcd:lab=1:μとすると対角線成分としての両部材u,
uの一方は他方を常に1:μの比に分割する。すなわち、
この最小単位Uにおいて第1回転軸心P1は両部材u,uを
それぞれ1:μの比率に分割している。以下、この比率を
「部材u,uの分割比率μ」という。すなわち、一方の部
材uについて、図示するように第1回転軸心P1と図示下
側の第3回転軸P3のピッチをlD、第1回転軸心P1と図示
上側の第3回転軸心P3のピッチをlUとすれば、lD:lU=
1:μの関係が成立する。
そこで、lD=1(従ってlU=μ)、両部材u,uの交角
をθとすると、等脚台形の高さhおよび斜辺ac,bdの長
さlac,lbdはそれぞれ以下のように表される。
h=(1+μ)sin(θ/2) lcd=2cos(θ/2) lab=μ・lcd=2μcos(θ/2) lac=lbd=SQR(((1+μ)sin(θ/2)) +((1−μ)cos(θ/2))) また、この三角錐台の底面である正三角形の内角の半
分をη(=30゜)とすると、 三角錐台の高さHは、 H=SQR(((1+μ)sin(θ/2)) −((1−μ)cos(θ/2)tanη)) と表される。
構造体Aが2次元的に収束された状態はH=0である
ので、上式より tan(θ/2)=(1−μ)/(1+μ)・tanη の関係が得られる。
従って、例えば部材u,u相互の分割比率μ=0.5とする
と、上式より交角θは約21.8゜となる。このことから、
数学的には両部材u,uのなす交角θが約21.8゜となった
時にこの構造体Aは2次元的に収束され、換言すれば平
面的に折り畳まれた状態となって三角錐台を構成する頂
面、底面および三側面が同一面状に位置する状態とな
る。以下、この状態を構造体の「最大展伸状態」とい
う。
一方、この構造体Aは交角θが180゜となった時に1
次元的に収束して、三角錐台における底面と頂面との間
隔が最大になり、従って構造体Aはほぼ一直線状に延び
た状態となる。以下、この状態を構造体の「最大伸長状
態」という。
以上述べたように、構造体Aは、最小単位Uにおける
交角θが上記関係式を満たす時に2次元的に収束される
一方、θ=180゜となった時に1次元的に収束され、そ
の間における交角θの変化に伴って3次元的に連続して
伸縮する。
次に、このような対角線要素をリング状に連結した骨
組み構造体は、重力等により頂面若しくは底面に対し垂
直に圧縮力を受ける場合は、頂面と底面のいずれか一方
に対して若しくはその双方に対して引張り要素を付加す
ることにより安定する。逆に、頂面若しくは底面に対し
て垂直方向の引張り力あるいは側面に対して圧縮力を受
ける場合は構造体の稜線方向に引張り要素を付加するこ
とにより安定する。いずれからも圧縮力または引張り力
が負荷される可能性のある場合には頂面または底面およ
び稜線の双方に引張り要素を付加すればよい。具体的に
は、図48(A)および図48(B)に示したように、底面
若しくは頂面に対して垂直方向の圧縮力を受ける場合に
は△印を付した辺に沿って引張り要素を付加し、底面若
しくは頂面に対して垂直方向の引張り力を受ける場合に
は○印を付した辺に沿って引張り要素を付加することに
より当該構造体は安定する。引張り要素としては、例え
ば鉄筋、ワイヤ、テグス、グラスファイバー、板ガラ
ス、膜、バネ、電磁力等が考えられる。このようにして
引張り要素を付加した骨組み構造体は、立体トラスを構
成し高い構造的強度を発揮する。また、△印部分に剛体
を作用させて安定させることも可能であり、この場合に
は引張り・圧縮の両方向の力に対して構造体は安定す
る。
以上述べた点については、三角錐台の側面をなす三つ
の最小単位U1,U2,U3からなる構造体Aに限らず、より角
数の多い角柱や角錐台等であっても同様であり、また多
角柱、多角錐台に限らず、図53(A)−(D)に示すよ
うにくさび型や方先柱の先端を底面と平行に切り落とし
た形であっても、その側面をなす四角形の少なくとも一
組の対向辺が平行であれば成立する。
すなわち、四つの等脚台形を、上辺と下辺の長短を上
下同じ向きに揃えてリング状に接続すれば四角錐台とな
るが、上辺と下辺の長短を交互に逆向きに接続すると、
例えば図53(A)に示すようにくさび型の先端を切り落
とした形となる。この組合せによれば、錐台よりも構造
体の強度は高くなる。なお、この場合は底面の角数が偶
数である場合に成立するのであるが、いずれの場合も同
じ角数の底面の錐台よりも変形しにくく、剛性の高い構
造体となる。
また、対角線の長さが同じである等脚台形でも、第1
回転軸心P1(対角線の交点)の位置を変えて部材u,uの
分割比率μを変化させると、当然に下辺と上辺の長さの
比(=μ)が異なる等脚台形(または長方形、正方形)
が形成されるが、一つの構造体において向かい合う二つ
の最小単位Uにおける部材u,uの分割比率μは同じと
し、交互に異なる比率μの最小単位Uを接続すると図53
(B)に示すような方先柱の先端を切り落とした形にな
る。
図53(C)は、底面を六角形として、六つの側面をな
す等脚台形の上下辺の長短を交互に逆向きに接続した場
合であり、図53(A)の変形例を示し、図53(D)は同
じく底面を六角形として、部材の分割比率μが異なる最
小単位Uを円対称に配置してリング状に接続した場合で
あり、図53(B)の変形例を示している。このように、
最小単位Uを構成する部材u,uを対角線成分として取り
出す立体は、角錐台または角柱に限らず、対向する二組
の辺のうち少なくとも一組の辺が平行である四角形を側
面とする立体であれば成立する。
ここで、従来、本発明とは一見して近似していると思
われる技術が、例えば特公昭53−18815号、特開昭57−1
92700号、特開昭53−7912号さらには特開昭63−255435
号等の各公報に開示されているが、これら従来の技術
は、第1に展開、収束させ得るトラス構造体に関するも
のではなく、従って伸縮過程の中間または最終の段階に
おいて構造体に立体トラスとしての強度を与えることが
できず、第2に多種多様な形態に展開し得る構造体に発
展させ得ない等の点で、本発明とは目的、構成、作用効
果の点で全く異質の技術であり、これら従来の技術に基
づいていわゆる当業者が容易に発明し得るものでもな
い。すなわち、特公昭53−18815号公報に開示された技
術にあっては、本発明に必須の要件である、剛体たる二
本の部材が第1回転軸心で相互に回転自在に連結された
構成を備えておらず、そもそもトラス構造体に関するも
のではない(対角線方向に剛体たる部材が存在しな
い)。このため、大規模建築物等に応用し得る強度を与
えることができず、またそれに関する記載または示唆も
ない。特開昭57−192700号公報に開示されたものにあっ
ては、本発明に必須の要件である、第2回転軸心が存在
せず、また対角線の交点が中央(分割比率μ=1)に限
定されるため、強度を与えた状態でドーム形等の多様な
形態に展開し得る構造体に発展させることはできない。
特開昭53−7912号公報に開示されたものにあっては、そ
もそもトラス構造に関するものではなく、また本発明に
おける第2および第4回転軸心が存在しないため円筒形
状にしか展開できない。特開昭63−255435号公報に開示
されたものは、版構造に関する技術であり、1次元に畳
めず、またトラス構造に関する技術ではない。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、第1実施例を示し、構造体の最大展伸状態を
示す斜視図である。
図2は、タイプ1の連結部材の斜視図である。
図3は、第1実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図4は、第1実施例の構造体の最大伸長状態を示す斜
視図である。
図5は、第2実施例を示し、構造体の最大伸展状態を
示す斜視図である。
図6は、第2実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図7は、第2実施例の構造体の最大伸長状態を示す斜
視図である。
図8は、第3実施例を示し、構造体の最大展伸状態を
示す斜視図である。
図9は、第3実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図10は、タイプ2の連結部材の斜視図である。
図11は、第3実施例の構造体の最大伸長状態を示す斜
視図である。
図12は、第4実施例を示し、構造体の最大展伸状態を
示す斜視図である。
図13は、第4実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図14は、第4実施例の構造体の最大伸長状態を示す斜
視図である。
図15は、第5実施例を示し、構造体の最大展伸状態を
示す斜視図である。
図16は、第5実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図17は、第5実施例の構造体の最大伸長状態を示す斜
視図である。
図18は、第5実施例の構造体を平面的に見た時の略図
である。
図19は、タイプ3の連結部材の斜視図である。
図20は、タイプ4の連結部材の斜視図である。
図21は、第6実施例を示し、構造体の最大展伸状態を
示す斜視図である。
図22は、第6実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図23は、第6実施例の構造体の最大伸長状態を示す斜
視図である。
図24は、タイプ5の連結部材の斜視図である。
図25は、第6実施例の構造体における一側面の構成を
示す略図である。
図26は、第7実施例を示し、構造体の最大伸長状態を
示す斜視図である。
図27は、第7実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図28は、第7実施例の構造体の最大伸長状態を示す斜
視図である。
図29は、第8実施例を示し、構造体の最大伸長状態を
示す斜視図である。
図30は、第8実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図31は、第8実施例の構造体の最大展伸状態を示す斜
視図である。
図32は、第9実施例を示し、構造体の最大伸長状態を
示す斜視図である。
図33は、第9実施例の構造体の伸縮途中の状態を示す
斜視図である。
図34は、第9実施例の構造体の最大展伸状態を示す斜
視図である。
図35は、第10実施例の構造体の伸長状態を示す斜視図
である。
図36は、第10実施例の構造体の展伸状態を示す斜視図
である。
図37は、タイプ6の連結部材の斜視図である。
図38は、第11実施例の構造体の伸長状態を模式的に示
した斜視図である。
図39は、タイプ7の連結部材の斜視図である。
図40(A)はタイプ7の連結部材の模式図であり、図
40(B)はタイプ8の連結部材の模式図である。
図41は、第12実施例の構造体の伸長状態を示す斜視図
である。
図42は、第12実施例の構造体の展伸状態を示す斜視図
である。
図43は、請求の範囲2記載の構成を略示したタイプ2
の中間単位の一部展開図である。
図44は、請求の範囲3記載の構成を略示したタイプ3
の中間単位の一部展開図である。
図45は、請求の範囲4記載の構成を略示したタイプ4
の中間単位の一部展開図である。
図46は、請求の範囲5記載の構成を略示したタイプ5
の中間単位の一部展開図である。
図47(A),(B)は本発明の対象となる立体の一例
を示す斜視図であり、図47(A)は三角柱を平行でない
底面と頂面で切り出したものを立体とする場合、図47
(B)は三角錐を平行な底面と頂面で切り出しものを立
体とする場合を示している。
図48(A)−(D)は、種々態様の立体についての最
小単位を示す斜視図であり、図48(A)は三角柱を立体
とする最小単位、図48(B)は四角柱を立体とする最小
単位、図48(C)は三角錐台を立体とする最小単位、図
48(D)は四角錐台を立体とする最小単位を示してい
る。
図49は、三角錐台を立体とする最小単位であって、等
脚台形の対角線成分を部材とする最小単位が連結されて
なる構造体の展開略図である。
図50は、等脚台形を側面に有する三角錐台を立体とす
る構造体について、交角θの条件を求めるための説明図
である。
図51は、三角錐台の一側面である等脚台形について、
各辺の長さおよび交角θの条件を求めるための説明図で
ある。
図52は、連結部材(タイプ1の連結部材)の斜視図で
ある。
図53(A)−(D)は、錐台または角柱の他の立体の
例であり、図53(A)はくさび形状の立体の先端を切り
落とした立体の斜視図、図53(B)は方先柱(オベリス
ク)の先端を切り落とした形状の立体の斜視図、図53
(C)は底面を六角形として、六つの側面をなす等脚台
形の上下辺の長短が交互に逆向きに配置された形状の立
体の斜視図、図53(D)は底面を六角形として、対角線
の分割比率が異なる側面が交互に配置された立体の斜視
図である。
図54は、第13実施例の構造体の最大伸張状態に収束し
た状態における平面模式図である。
図55は、第13実施例の構造体の最大展伸状態の斜視図
である。
図56は、第14実施例の構造体の最大伸張状態に収束し
た状態における平面模式図である。
図57は、第14実施例の構造体の最大伸張状態の斜視図
である。
図58は、第14実施例の構造体の中間段階の斜視図であ
る。
図59は、第14実施例の構造体の最大展伸状態の斜視図
である。
図60は、第15実施例の構造体の最大伸張状態に収束し
た状態における平面模式図である。
図61は、第15実施例の構造体の最大伸張状態の斜視図
である。
図62は、第15実施例の構造体の中間段階の斜視図であ
る。
図63(A),(B)は、第15実施例の構造体の最大伸
張状態を示し、図63(A)は斜視図、図63(B)は模式
図である。
図64は、第16実施例の構造体の最大伸張状態に収束し
た状態における平面模式図である。
図65は、第16実施例の構造体の最大伸張状態の斜視図
である。
図66は、第16実施例の構造体の中間段階の斜視図であ
る。
図67は、第16実施例の構造体の最大展伸状態の斜視図
である。
図68は、第17実施例の構造体の最大伸張状態の斜視図
である。
図69は、第17実施例の構造体の中間段階の斜視図であ
る。
図70は、第17実施例の構造体の最大展伸状態の斜視図
である。
図71は、第18実施例の構造体の最大伸張状態における
その一部を模式的に示した斜視図である。
図72は、第18実施例の構造体の最大展伸状態を模式的
に示した斜視図である。
図73は、二つの蝶番を用いて構成したタイプ3の連結
部材を示し、第2回転軸心P2が立体の隣接する側面の交
線に一致しない状態を示す。
図74は、引張り要素の実施例を示し、引っ張ると構造
体が伸張する経路で引張り要素を掛け渡した状態を示す
模式図である。
図75は、引張り要素の別の実施例を示し、引っ張ると
構造体が展開される経路で引張り要素を掛け渡した状態
を示す模式図である。
図76は、ワイヤ引掛け部材の一実施例を示す斜視図で
ある。
〔発明を実施するための最良の形態〕
図43〜図46には、請求の範囲2〜5に記載した骨組み
構造体(以下、単に「構造体」という)の概略の構成が
展開図で示されている。図43は、請求の範囲2記載の構
成を具体化した構造体を示しており、この構造体は長方
形を側面とする多角柱の各側面の対角線成分を部材u,u
とし、この両部材u,uを対角線の交点である第1回転軸
心P1でピン結合したものが当該構造体の最小単位Uとさ
れている。従って、図示するように各最小単位Uにおい
て第1回転軸心P1は両部材u,uを1:1の比率に分割してい
る(分割比率μ=1)。以下、この構造体を、「タイプ
2の中間単位」ともいう。
図44は、請求の範囲3記載の構成を具体化した構造体
であり、これは等脚台形を側面に有する立体の各側面の
対角線成分を部材u,uとし、両部材u,uを同じく対角線の
交点である第1回転軸心P1でピン結合したものを最小単
位Uとしている。従って、各最小単位Uにおいて第1回
転軸心P1は両部材u,uを1:1ではなく例えば図示するよう
に2:1の比率に分割している(μ=0.5)。以下、この構
造体を「タイプ3の中間単位」ともいう。
図45は、請求の範囲4記載の構成を具体化した構造体
を示している。この構造体は、上記タイプ3と同様、等
脚台形を側面に有する立体の各側面の対角線成分を部材
u,uとするものであるが、図示するようにこの立体の各
側面は等脚台形の上下辺の長短が交互逆になって配置さ
れている。このため、図において左側の最小単位Uにお
ける第1回転軸心P1の分割比率が2:1(μ=0.5)であれ
ば、その右側に隣接する最小単位Uにおける分割比率は
その逆の1:2(μ=2)になっている。以下、この構造
体を「タイプ4の中間単位」ともいう。
図46は請求の範囲5記載の構成を具体化した構造体の
一部を示しており、上記タイプ3,4と同じく等脚台形の
側面を有する立体であるが、等脚台形の上辺または下辺
の長さが隣接する側面間で異なる立体が対象となる。こ
のため、各最小単位Uにおける分割比率は、同じではな
く、またタイプ4のように大小交互に逆向きになったも
のとも異なり、例えば図において左側の最小単位の分割
比率が2:1(μ=0.5)であれば、その右側に隣接する最
小単位Uの分割比率は3:2(μ=2/3)になっており、隣
接する最小単位U,Uの分割比率μは異なっている。以
下、この構造体を「タイプ5の中間単位」ともいう。な
お、図46中、2:1、3:2の比率は最小単位ごとに独立した
比率で表されている。
以上の4タイプの構造体(タイプ2〜5の中間単位)
を基本として、代表的な実施例を説明する。
−第1実施例− 先ず、本発明の第1実施例を図1〜図4に基づいて説
明する。
本例の構造体1は、三角錐台の側面である三つの等脚
台形のそれぞれの対角線成分を部材u,uとする三つの最
小単位U1〜U1から構成され、各最小単位U1は、二本の部
材u,uを対角線の交点である第1回転軸心P1でピン結合
されて相互に回転可能にX字状に連結してなるもので、
両部材u,uには剛性を有する同一寸法の帯板材が用いら
れている。従って、構造体1はタイプ3の中間単位に該
当する。
三つの最小単位U1〜U1は、連結部材J〜Jによって図
1に示す軸Lの回りにリング状に連結されている。以
下、上記「軸L」を「構造体(または後述する中間単
位)の軸心L」といい、またこの軸心Lに沿った方向を
単に「高さ方向」ともいう。そして、特に以下説明する
各実施例において、この軸心Lを3次元座標軸のZ軸と
して考えた場合に、これに直交するX軸方向およびY軸
方向をそれぞれ「横方向」および「縦方向」という。
上記連結部材Jには全て同一のものが用いられてい
る。すなわち、各最小単位U1,U1の部材uの端部が連結
部材Jを介して隣接する最小単位U1の部材uの端部に連
結されている。
この連結部材Jは、図2に示すように二枚の連結縁J
a,Jaを、第2回転軸心P2を中心にして相互に回転可能に
ピン結合した構成とされている。なお、前記したように
第2回転軸心P2は、立体(三角錐台)の相互に隣接する
側面が共有する辺すなわち両側面が交わる交線に一致し
ている場合を考えるものとし、以下の各実施例も同様で
ある。なお、第2回転軸心P2は、隣接する両側面の交線
に一致する場合の他、実用的な構造体としては必ずしも
一致しない場合であっても成立する。これについてはさ
らに後述する。
上記両連結縁Jaには、それぞれ各連結縁Jaに直交して
第3回転軸心P3が設けられており、この両第3回転軸心
P3,P3にそれぞれ各最小単位U1における部材uの端部が
回転可能にピン結合されている。このため第3回転軸心
P3は前記第1回転軸心P1と平行になっている。以下、こ
の二枚の連結縁Ja,Jaを有する連結部材Jを、「タイプ
1の連結部材J1」と称する。このタイプ1の連結部材J1
によって隣接する二本の部材u,uが連結される。
ここで、ある最小単位Uにおける一本の部材uに注目
して、一端側(三角錐台の底面側)の第3回転軸心P3と
第1回転軸心P1との間の長さをlD、他端側(三角錐台の
頂面側)の第3回転軸心P3と第1回転軸心P1との間の長
さをlUととすると部材u,uの分割比率はμ=lU/lDであ
り、本例の場合μ=0.5となっている(lD:lU=2:1)。
換言すれば、各最小単位U1において、第1回転軸心P1は
部材uにおける両端の第3回転軸心P3,P3間をそれぞれ
2:1の比率で分割し合っている。
このように構成された構造体1において、各最小単位
U1の部材u,uは、三角錐台の側面たる等脚台形の対角線
成分を構成し、かつ各部材uにおいて両端部の第3回転
軸心P3,P3間は第1回転軸心P1によって2:1(分割比率μ
=0.5)に分割されている。このことから、前記したよ
うに各最小単位U1における両部材u,uのなす交角θが約2
1.8゜となった時にこの構造体1は2次元的に展開され
て各最小単位U1が同一面上に位置するのであり、図1は
この状態を示している。
なお、部材u,uの交角θは、図に示すように両部材u,u
の長さlU部分間(またはlD部分間)のなす角度ではな
く、一方の部材uのlU部分と他方の部材uのlD部分がな
す角度をいうものとし、この交角θが最も小さくなって
2次元的(平面的)に展開した状態(軸心L方向に最も
収縮した状態)を構造体の「最大展伸状態」といい、逆
に、交角θが最も大きくなって構造体が最も1次元的に
収束した状態(軸心L方向に最も伸長した状態)を構造
体の「最大伸長状態」という。この点は、以下説明する
実施例において同様である。
交角θを徐々に大きくすると各最小単位U1は立ち上が
り状に伸長し、従って三角錐台の高さHは大きくなる。
すなわち、構造体1は図1に示す最大展伸状態から軸心
L方向に3次元的に変化して伸長する。各最小単位U1に
おける交角θが最も180゜に近づいた時に各最小単位U1
は最大に伸長されて構造体1は最大伸長状態となり、こ
の状態が図4に示されている。図3には、両状態の中間
の状態が示されている。
なお、各最小単位U1における部材u,uの第3回転軸心P
3,P3が完全に一致すると交角θは180゜となって、数学
的には完全な1次元に収束されるのであるが、実際には
連結部材J1,J1同士が当接する等の理由からθ=180゜と
なることはなく、従って完全な1次元に収束されること
はない。
この第1実施例の構造体1(タイプ3の中間単位)
は、本発明が包含する種々態様の構造体のうち最も基本
的なものの一つである。
−第2実施例− 次に、第2実施例を図5〜図7に基づいて説明する。
本例の構造体2は、四角錐台の側面たる四つの等脚台
形のそれぞれの対角線成分を部材u,uとする最小単位U2
〜U2から構成されている。換言すれば、前記第1実施例
の構造体1における最小単位U1を四つ用意してリング状
に連結した構成となっている。従って、この第2実施例
の構造体2における最小単位U2は前記第1実施例1の構
造体1における最小単位U1と同じ構成である。また、隣
接する最小単位U2,U2は第1実施例の構造体1と同様に
タイプ1の連結部材J1〜J1(図2参照)を介して同様に
連結されている。
このような構造体2によっても、図5に示すように2
次元的に収束されて各最小単位U2〜U2が同一面上に位置
した状態(最大展伸状態)となり、また、各最小単位U2
における部材uの、上下方向同じ側の第3回転軸心P3,P
3を接近させる方向に外力を加えて交角θを大きくする
と、各最小単位U2は立ち上がり状に伸長される。この伸
長途中の状態が図6に示されている。そして、図7に示
すように各最小単位U2における部材u,uの第3回転軸心P
3,P3が最も近づいた時に、構造体2は1次元に最も近い
状態(最大伸長状態)に収束される。すなわち、図5に
示す最大展伸状態と図7に示す最大伸長状態との間で、
この構造体2は3次元的に伸縮する。
この構造体2(タイプ3の中間単位)も本発明が包含
する種々態様の構造体の基本をなすもので、前記第1実
施例および上記した第2実施例の構造体1,2は、請求の
範囲3記載の発明の実施例である。
−第3実施例− 次に、第3実施例を図8〜図11に基づいて説明する。
この第3実施例は請求の範囲7についての実施例であ
る。
本例の構造体3は、三角錐台の側面をなす等脚台形の
対角線成分を部材u,uとする三つの最小単位U3〜U3をタ
イプ1の連結部材J1〜J1および以下説明するタイプ2の
連結部材J2〜J2を介してリング状に連結したものを一つ
の中間単位M3とし、この中間単位M3をその軸心L方向に
三つ連結した構成とされている。この三つの中間単位M3
1,M32,M33は前記した第1実施例の構造体1すなわちタ
イプ3の中間単位にそれぞれ該当するものであり、中間
単位M31は三つの最小単位U31、中間単位M32は三つの最
小単位U32、また中間単位M33は三つの最小単位U33から
それぞれ構成されている。但し、各最小単位U31〜U33に
おける第1回転軸心P1の分割比率μは第1実施例の構造
体1とは異なっている。
図8はこの構造体3が2次元的に収束された最大展伸
状態を示し、図11は最も1次元に近い状態に収束された
最大伸長状態を示し、図9はその中間の状態を示してい
る。
図9によく示されているように、高さ方向(軸L方
向)に隣接する中間単位M31,M32(またはM32,M33)はタ
イプ1の連結部材J1〜J1を相互に共用して連結されてい
る。以下、この連結部材Jを「タイプ2の連結部材J2」
と称する。
すなわち、このタイプ2の連結部材J2は、図10に示す
ように一つの第3回転軸心P3に二本の部材u,uが連結さ
れて合計四本の部材u〜uが連結される構成とされ、一
つの第3回転軸心P3に二本の部材u,uが独立して相互に
回転可能にピン結合されている。隣接する中間単位M31,
M32(またはM32,M33)間でそれぞれ三つのタイプ2の連
結部材J2〜J2により、すなわち一つの連結部材J2につい
て第2および第3回転軸心P2,P3,P3を共用して合計三つ
の中間単位M31,M32,M33が軸心L方向に連結されてい
る。なお、中間単位Mが二つの場合、あるいは四つ以上
の場合であっても同様にして連結される。
図9において下段の中間単位M31における各最小単位U
31の第1回転軸心P1は両端部の第3回転軸心P3,P3間を
1:μの比率に分割している。すなわち、lD1:lU1=1:μ
となっている。中段および上段の中間単位M32,M33につ
いても同様で、lD2:lU2=lD3:lU3=1:μとなっている。
しかも、下段の中間単位M31における第1回転軸心P1と
上側の第3回転軸心P3との間の長さlU1と、中段の中間
単位M32における第1回転軸心P1と下側の第3回転軸心P
3との間の長さlD2は同じになっている(lU1=lD2)。従
って、下段の中間単位M31の最小単位U31と中段の中間単
位M32の最小単位U32との間に平行四辺形(または正方
形)P1 P3 P1 P3が形成されている。中段の中間単位M32
と上段の中間単位M33との間においても同様で、lU2=lD
3であるため対向する三組の最小単位U32,U33間でそれぞ
れ平行四辺形(または正方形)P1 P3 P1 P3が形成され
ている。
このように構成された構造体3においても、各最小単
位U31,U32,U33は等脚台形の対角線成分を部材u,uとして
いるので、各最小単位U31,U32,U33の交角θがそれぞれ
約21.8゜となった時に図8に示すように2次元的に収束
して最大伸展状態となり、図9に示す中間状態を経て交
角θが最も180゜に近づいた時に図11に示すように1次
元に最も近い状態に収束されて最大伸長状態となり、両
状態間において3次元的に伸縮する。なお、本例の構造
体3も、前記構造体1,2と同様に完全には1次元的に収
束されない。
−第4実施例− 次に、第4実施例を図12〜図14に基づいて説明する。
この第4実施例は請求の範囲7についての別実施例であ
る。
本例の構造体4は、四角錐台の側面をなす等脚台形の
対角線成分を部材u,uとする四つの最小単位U4〜U4を前
記したタイプ1の連結部材J1〜J1またはタイプ2の連結
部材J2〜J2を用いてリング状に連結したものを一つの中
間単位M4とし、この中間単位M4をその軸心L方向に三つ
連結した構成とされている。この三つの中間単位M41,M4
2,M43も前記したタイプ3の中間単位にそれぞれ該当す
る。すなわち、本例の構造体4は前記第2実施例の構造
体2(タイプ3の中間単位)を一つの中間単位M4とし
て、この中間単位M4をその軸心L方向に三つ連結したと
同じ構成となっている。但し、各最小単位U41〜U43にお
ける第1回転軸心P1の分割比率μが第2実施例の構造体
2とは異なっている点は前記第3実施例と同様である。
また、本例の構造体4は、第3実施例の構造体3の各中
間単位M31〜M33における最小単位U31〜U33の数を三つか
ら四つに増やした構成と言うこともできる。
図12は、本例の構造体4が2次元的に収束された最大
展伸状態を示し、図14はこの構造体4が最も1次元的に
近い状態に収束された最大伸長状態を示し、図13は両状
態の中間の状態を示している。
図13によく示されているように、下段の中間単位M41
は四つの最小単位U41〜U41からなり、中段の中間単位M4
2は四つの中間単位U42〜U42からなり、上段の中間単位M
43は最小単位U43〜U43からなっている。中間単位M41,M4
2間、および中間単位M42,M43間における各最小単位U41
〜U43間の連結については前記第3実施例の構造体3と
同様であり、また各最小単位U41〜U43における第1回転
軸心P1の分割比率μは同一であり、さらに中間単位U41,
U42間および中間単位U42,U43間において部材u〜uによ
って平行四辺形がそれぞれ四つづつ形成されている点に
ついても前記第3実施例の構造体3と同様である。
このような構造体4によっても、図12に示す最大展伸
状態と図14に示す最大伸長状態との間で3次元的に伸縮
可能である。この構造体4によれば、例えば地上におい
て多数の部材u〜uを連結して図12に示す最大展伸状態
の構造体4を骨組みし、これに一定の外力を負荷して図
13に示す伸縮途中の状態に固定することにより、高所作
業を行うことなく例えば高圧送電線の鉄塔等を組み上げ
ることができる。
−第5実施例− 次に、図15〜図20に基づいて第5実施例を説明する。
本例は、請求の範囲15についての一実施例である。
本例の構造体5は、前記第3実施例の構造体3を三つ
用意して、これを図18に略示したように構造体3の軸心
L(図18において軸心Lは紙面に直交している)に直交
する方向(紙面の面方向)すなわち横および縦方向にリ
ング状に連結した構成とされている。
各部の連結には、前記タイプ1またはタイプ2の連結
部材J1,J2の他に、タイプ3およびタイプ4の連結部材J
3,J4が用いられている。
タイプ3の連結部材J3は、図19に示すようにそれぞれ
一つの第3回転軸心P3を有する四枚の連結縁Ja〜Jaが第
2回転軸心P2を共用してそれぞれ独立に回転可能に連結
された構成となっている。換言すれば、この連結部材J3
は、二つのタイプ1の連結部材J1,J1を第2回転軸心P2
を一致させて連結した構成と言える。このタイプ3の連
結部材J3によれば、四本の部材u〜uがそれぞれ独立し
て回転可能な状態で第3回転軸心P3〜P3にピン結合され
る。このタイプ3の連結部材J3は、図16に示すように構
造体5の上下端部において構造体3,3を連結するために
用いられている。
タイプ4の連結部材J4は、図20に示すようにタイプ3
の連結部材J3と同じくそれぞれ一つの第3回転軸心P3を
有する四枚の連結縁Ja〜Jaが第2回転軸心P2を共用して
それぞれ独立に回転可能に連結された構成となっている
が、四つの第3回転軸心P3〜P3にはそれぞれ二本の部材
u,uが連結されており、従ってこのタイプ4の連結部材J
4によれば合計八本の部材u〜uが連結される。換言す
れば、この連結部材J4は、二つのタイプ2の連結部材J
2,J2を第2回転軸心P2を共有させて連結した構成と言え
る。このタイプ4の連結部材J4は、一つの中間単位Mに
対してその軸心L方向および同方向に直交する方向の双
方、すなわち縦方向と横方向の双方に中間単位Mが連結
される部位に用いられている。
このような構造体5によれば、各構造体3の中間単位
M31,M32,M33における最小単位U31,U32,U33の交角θを変
化させるべくこの構造体5に外力を負荷すると、図15に
示す最大展伸状態(各構造体3の最大展伸状態)と図17
に示す最大伸長状態(各構造体3の最大伸長状態)との
間で3次元的に伸縮する。図16は両状態の中間すなわち
伸縮途中の状態を示している。この構造体5によって
も、前記構造体4と同様に例えば高圧送電線の鉄塔等を
高所作業を行うことなく組み上げることができる。
−第6実施例− 次に、図21〜図25に基づいて第6実施例を説明する。
この実施例は請求の範囲19についての実施例である。本
例の構造体6は、図21に示すようにタイプ3の中間単位
(第2実施例の構造体2)を第1の中間単位M61とし、
タイプ4の中間単位を第2の中間単位M62として、この
第1および第2の中間単位M61,M62を交互に、軸心L方
向に直交する方向すなわち横方向および縦方向へ平面的
に連結した構成とされている。このため、図25に略示し
たようにこの構造体6の一側面に注目すると、最小単位
Uごとに第1回転軸心P1が上下交互にずれて位置してい
る。
各中間単位M61,M62における最小単位U,U間の連結およ
び中間単位M61,M62間の連結には前記したタイプ1およ
びタイプ3の連結部材J1,J3の他に、以下説明するタイ
プ5の連結部材J5が用いられている。
このタイプ5の連結部材J5は、図24に示すようにそれ
ぞれ第3回転軸心P3を有する三枚の連結縁Ja〜Jaが第2
回転軸心P2を共用してそれぞれ独立に回転可能に連結さ
れたもので、各第3回転軸心P3にはそれぞれ一本の部材
uが連結されている。
本例の構造体6の八箇所の角部にはタイプ1の連結部
材J1が用いられ、その他の端部には上記タイプ5の連結
部材J5が用いられ、それ以外の部位にはタイプ3の連結
部材J3が用いられている。
このように構成された構造体6によれば、各最小単位
Uの第3回転軸心P3,P3間の距離を最も小さくする、す
なわち各最小単位Uにおける交角θを最大にすると最大
伸長状態となり、この状態が図21に示されている。この
最大伸長状態から各最小単位Uにおける第3回転軸心P
3,P3間の距離を大きくしてその交角θを小さくする方向
に外力を負荷すると、この構造体6は3次元的に変化し
て図22および図23に示す中間状態を経た後、最終的に最
も交角θが小さくなってほぼ平面状態に近い最大展伸状
態に到る。
逆に、この最大展伸状態から第3回転軸心P3,P3間の
距離を小さくすべく、すなわち交角θを大きくする方向
に外力を加えると各最小単位Uは立ち上がり状に変形し
て、図23、図22の中間状態を経て最終的にこの構造体6
は図21に示す最大伸長状態に復帰する。この構造体6に
よれば、例えば図21に示すように構造体6を地上におい
てコンパクトに組み上げた後、吊り上げ、空中において
展開することにより大規模建築物の床等を構成するトラ
ス構造体とすることがてきる。あるいは、地上において
構造体6を最大伸長状態すなわち最もコンパクトに状態
に組み上げた後、これを大気圏外に搬出し、然る後展開
して引張り要素を作用させることにより例えば宇宙構築
物に用いる立体トラス構造体とすることが可能である。
−第7実施例− 次に、第7実施例を図26〜図28に基づいて説明する。
この実施例は、請求の範囲19についての実施例である。
すなわち、本例の構造体7は、第1の中間単位M71と第
2の中間単位M72を当該中間単位M71,M72の軸心Lに直交
する方向すなわち横方向に交互に連結した構成とされて
いる。第1の中間単位M71は、側面が等脚台形である立
体における各側面の二本の対角線成分を部材u,uとし
て、第1回転軸心P1が部材uの第3回転軸心P3,P3間を
2:1の比率で分割する最小単位を上下交互に逆向きにし
てリング状に連結してなるもので、請求の範囲4記載の
構成すなわちタイプ4の中間単位に該当する。
第2の中間単位M72は、同じく側面が等脚台形である
立体における各側面の二本の対角線成分を部材u,uとし
て、第1回転軸心P1が部材uの第3回転軸心P3,P3間を
1:1または2:1の異なる比率で分割する二種類の最小単位
をリング状に交互に連結してなるもので、請求の範囲5
記載の構成すなわちタイプ5の中間単位に該当する。本
例において、このタイプ5の中間単位は、分割比率が2:
1と1:1の最小単位を交互に組み合わせた構成となってい
る。
このような第1および第2の中間単位M71,M72が、一
つの最小単位を相互に共用して軸心Lに直交する方向
(横方向、図示左右方向)に交互に連結されている。こ
のため、図において当該構造体7の一側面に注目する
と、1:2と1:1の比率に分割された最小単位が交互に並ん
でいる。
隣接する第1の中間単位M71と第2の中間単位M72の連
結には、前記したタイプ5の連結部材J5が用いられてい
る。
このように構成された構造体7は、図26に示す最大伸
長状態において各最小単位の交角θを小さくする方向に
外力を加えると、図27の中間状態を経て図28に示す最大
展伸状態すなわちアーチ状に変形する。また、この最大
展伸状態から各最小単位の交角θを大きくする方向に力
を加えると構造体7は図27の中間状態を経て図26に示す
最大伸長状態に復帰する。この構造体7によれば、図26
の最大伸長状態に組み上げた後、外力を作用させること
により図27または図28に示すようにアーチ状に展開し
て、例えば橋梁や建築物の構造体若しくは駆体すること
ができる。また、前記構造体6と同様に宇宙構築物用の
構造体に適用可能である。
−第8実施例− 次に、図29〜図31に基づいて第8実施例を説明する。
本例は、上記第7実施例と同様請求の範囲19についての
実施例であり、上記第7実施例の構造体7を複数個用意
して、これを上下逆向きにして縦方向に連結した構成と
なっている。すなわち、前記第7実施例における第1お
よび第2の中間単位M71,M72を横方向および縦方向へ交
互に連結した構成となっている。このため、この構造体
8においては、図示するように2:1の比率で分割された
最小単位Uと1:1の比率で分割された最小単位Uが交互
に並んだ側面と、2:1の比率で分割された最小単位Uが
上下逆向きに交互に並んだ側面が隣接して現れている。
各中間単位M71,M72間の連結には、前記第6実施例の
構造体6と同様にタイプ1および3の連結部材J3とタイ
プ5の連結部材J5が用いられている。
このように構成された構造体8は、図29に示す最大伸
長状態において各最小単位Uの交角θを小さくする方向
に力を加えると、図30の中間状態を経て最終的に図31に
示す最大展伸状態に至り、当該構造体8はボールト状に
展開される。
−第9実施例− 次に、第9実施例を図32〜図34に基づいて説明する。
この第9実施例も請求の範囲19に記載した発明について
の実施例である。
この構造体9は、タイプ3の中間単位(構造体2)を
第1の中間単位M91とし、タイプ4の中間単位を第2の
中間単位M92として、第1の中間単位M91を上下同じ向き
向きに横方向に連結したものと、第2の中間単位M92を
上下同じ向きにして横方向に連結したものとを、縦方向
に交互に連結した構成となっている。このため、分割比
率が2:3の最小単位が上下同じ向きに並んだ側面F1と、
分割比率が2:1の最小単位が上下逆向きに並んだ側面F2
とが隣接して現れている。
上下面の四角部の合計八箇所にはタイプ1の連結部材
J1が用いられている他、各中間単位M91,M92間の連結に
は前記第6または第8実施例と同様にタイプ3およびタ
イプ5の連結部材J3,J5が用いられている。
このように構成された構造体9によれば、各最小単位
Uにおける交角θが最も大きい状態が、図32に示す最大
伸長状態であり、この最大伸長状態において交角θを小
さくすべく第3回転軸心P3,P3間を開く方向に力を加え
ると、図33に示す中間状態を経て、最終的に最も交角θ
が小さくなる最大展伸状態にまで3次元的に変形する。
この構造体9においても前記構造体8と同様に、最大展
伸状態ではボールト状に展開される。この最大展伸状態
から、各最小単位の交角θを大きくする方向に力を加え
ると、図32に示す最大伸長状態に収束する。この構造体
9あるいは前記構造体8も同様に最大伸長状態でコンパ
クトに組み立てた後、最大展伸状態あるいはその手前の
中間状態に展開し、必要に応じて前記した引張り要素を
作用させることにより各種大規模建築物の立体トラス構
造体として用いることができる。
なお、本実施例の応用として、分割比率を変化させる
ことにより、X方向、Y方向のうち一方の方向には直線
で他方向には曲率が任意に変化する面をなす構造体や断
面渦巻き状の構造体を立体トラスで作製することが可能
である。
−第10実施例− 次に、第10実施例を図35〜図37に基づいて説明する。
本例は、請求の範囲21記載の発明の実施例である。
本例の構造体10は、図35に示すように前記したタイプ
2〜5の中間単位のうちのタイプ2とタイプ3の中間単
位をタイプ6の連結部材J6〜J6を用いて軸心L方向に連
結した構成とされている。すなわち、下段にはタイプ2
の中間単位M101、中段にはタイプ3の中間単位M102、上
段にはタイプ3の中間単位M103が用いられ、中間単位M1
01と中間単位M102が、また中間単位M102と中間単位M103
がそれぞれタイプ6の連結部材J6を介して連結されて略
円筒状をなす構成とされている。
下段に位置するタイプ2の中間単位M101は、分割比率
μが1である最小単位U101を複数リング状に連結してな
るもので、各最小単位U101間の連結は前記したようにタ
イプ1の連結部材J1によってなされている。
中段のタイプ3の中間単位M102は、分割比率μが2/3
である最小単位U102を複数リング状に連結してなるもの
で、各最小単位U102,U102間の連結は同様にタイプ1の
連結部材J1によりなされている。
上段のタイプ3の中間単位M103は、分割比率μ=0.5
である最小単位U103を複数リング状に連結してなるもの
で、この中間単位M103における各最小単位U103,U103間
の連結もタイプ1の連結部材J1によりなされている。
タイプ6の連結部材J6は、図37に示すように二つのタ
イプ1の連結部材J1を第4回転軸心P4を介して連結した
構成とされている。すなわち、この連結部材J6は、単一
の第2回転軸心P2を共用して相互に回転可能に連結され
た二枚の連結縁Ja,Jaと一枚の連結縁Jbを有する連結部
材J6′を二つ備え、両連結部材J6′,J6′を、それぞれ
の連結縁Jb,Jbを第4回転軸心P4を介して回転可能に連
結して連結した構成となっている。各連結縁Ja〜Jaに
は、それぞれ一本の部材uが第3回転軸心P3を介して回
転可能に接続されている。第4回転軸心P4は第2回転軸
心P2に直交して設けられている。また、両連結部材J
a′,Ja′の第2回転軸心P2,P2は同一面上に位置してお
り、従って、両第2回転軸心P2,P2は同一面上において
第4回転軸心P4の回りを相対的に回転する。
このように構成された構造体10によれば、各中間単位
M101,M102,M103におけるそれぞれの最小単位U101,U102,
U103の交角θを小さくする方向に外力を加えると、各中
間単位M101,M102,M103は一体となって展伸し、図36に示
す中間状態を経て最大展伸状態(図示省略)に至る。逆
に、各最小単位U101,U102,U103の交角θを大きくする方
向に外力を加えると図35の状態を経て1次元的に収束さ
れてほぼ円柱体状の最大伸長状態となる。この最大伸長
状態と上記最大展伸状態との間で構造体10は3次元的に
伸縮し、図36に示すようにその中間状態においてドーム
状の構造体を構成する。
この構造体10も、多数の最小単位U101,U102,U103を上
記したように組み上げた後、図36に示すようにドーム状
に展開することで、例えば建築物のドーム屋根を構成す
る構造体として用いることができる。
−第11実施例− 次に、第11実施例を図38〜図40(A),(B)に基づ
いて説明する。本例は、請求の範囲22記載の発明の実施
例である。
本例の構造体11は、図38に示すように五つのタイプ3
の中間単位M111を正六面体Cの六面のうち底面を除く五
面に一つづつ配置した構成としたもので、各中間単位M1
11相互間の連結にはタイプ7の連結部材J7とタイプ8の
連結部材J8が用いられている。各中間単位M111は、前記
した構造体2とほぼ同様に構成されたもので(図7参
照)、四角錐台における各側面の対角線成分を剛体たる
部材u,uとし、これを第1回転軸心P1で相互に回転自在
に連結してなる四つの最小単位U111をリング状に連結し
た構成となっている(但し、図では四つの最小単位U111
のうち二つしか図示されていない)。従って、各中間単
位U111の頂面側において各最小単位U111、U111相互はタ
イプ1の連結部材J1により連結されている。
一方、各中間単位M111の底面側において、各最小単位
U111、U111相互はタイプ7の連結部材J7により連結され
ている。このタイプ7の連結部材J7は、図38のA部を具
体的に示した図39に示すように中間連結部材J71と、こ
の中間連結部材J71の各片J711の先端側の両側面に第5
回転軸心P5を経てそれぞれ回転自在に連結された、合計
六つの副連結部材J712とから構成されている。中間連結
部材J71は、三枚の帯板状をなす片J711の一端を相互に1
20゜間隔で固定してなるもので、各片J711の先端には上
記第5回転軸心P5が設けられている。この第5回転軸心
P5を介して、各片J711の先端側の両側面に副連結部材J7
12が回転自在に連結されている。各副連結部材J712は、
前記した第1連結部材J1と同様に二枚の連結縁Ja,Jaを
第2回転軸心P2を介して相互に回転自在に連結した構成
とされている。この一つの副連結部材J712の一方の連結
縁Jaに一本の部材uの端部が第3回転軸心P3を介して回
転自在に連結されている一方、他方の連結縁Jaから上記
第5回転軸心P5を介して中間連結部材J7の各片J711に回
転自在に取付けられており、従ってこのタイプ7の連結
部材J7により合計六本の部材uが相互に連結されてい
る。
以上説明したようなタイプ7の連結部材J7が図38に示
す四箇所のA部に用いられて相互に隣接する三つの中間
単位M111が連結されている。このA部は正六面体Cの上
側の四つの角部に位置している。なお、図40(A)に
は、このA部における連結構造が模式的に示されてい
る。
一方、この正六面体Cの底面側の四つの角部Bにおい
ては、隣接する二つの中間単位M111、M111がタイプ8の
連結部材J8により連結されている。このB部の連結構造
を図40(B)に示した。図から明らかなように、このタ
イプ8の連結部材J8は、上記タイプ7の連結部材J7にお
いて中間連結部材J71の片711を二つにした構成と同等の
構成を有するもので、二つの片J812、J811を有する中間
連結部材J81と、同じく第5回転軸心P5を介して各片J81
1に回転自在に連結された合計四つの副連結部材J812と
から構成されている。そして、各副連結部材J812の一方
の連結縁Jaに部材uの一端が第3回転軸心P3を介して回
転自在に連結される一方、他方の連結縁Jaは第5回転軸
心P5を介して片J811に回転自在に連結されている。
以上のように本例の構造体11は、五つの中間単位M111
をタイプ7の連結部材J7とタイプ8の連結部材J8を用い
て連結した構成としたもので、これによれば、図示は省
略したが各最小単位U111における交角θを小さくする方
向に外力を負荷してそれぞれ最大展伸状態に近づけてい
くと、当該構造体11は略半球形状のドーム型に変形す
る。
なお、本例では五つの中間単位M111を正六面体Cの五
面に配置した構成を例示したが、これに限らず例えば正
12面体あるいは正20面体といった正多面体あるいは準正
多面体、さらには直方体等その他の多面体の各面に、前
記構造体1あるいは五角錐台、三角錐台等を基本の立体
とする構造体を配置して相互に所定の連結部材を用いて
連結した構成とすることも可能である。この場合、連結
部材には前記したタイプ7の連結部材7における副連結
部材J712の数あるいはその中間連結部材J71における片J
711の数を必要に応じて増減したものを用いればよい。
−第12実施例− 次に、第12実施例を図41および図42に基づいて説明す
る。本例は、請求の範囲23記載の発明の実施例である。
本例の構造体12は、三角柱の側面である三つの長方形の
対角線成分を部材u,uとする三つの最小単位U120〜U120
から構成され、各最小単位U120は両部材u,uを対角線の
交点である第1回転軸心P1で相互に回転自在に結合して
X字状に連結してなるもので、両部材u,uには十分な剛
性を有するパイプ材が用いられている。三つの最小単位
U120における合計六本の部材u〜uは全て同一寸法のパ
イプ材が用いられている。また、各最小単位U120におけ
る両部材u,uは第1回転軸心P1により相互に1:1の分割比
率で結合されている。
このような三つの最小単位U120は、合計六つのタイプ
9の連結部材J9によりリング状に連結されている。この
連結部材J9は、各部材uの端部を一定の長さで分離して
連結子J91とし、隣接する連結子J91,J91を第6回転軸心
P6を中心にして相互に回転自在に結合した構成とされて
いる。第6回転軸心P6は、三角柱の各頂点を通り、相互
に結合される両連結子J91,J91の軸心(部材uの材軸)
にそれぞれ直交している。各連結子J91の分離側端部に
は、部材uの内周孔uaに挿入可能な径の連結バーJ92が
同心に固定されており、この連結バーJ92がそれぞれ対
応する部材uの内周孔uaに回転自在に挿入されて各連結
子J91が部材uに同軸に接続されている。従って、各連
結子J91はそれぞれ対応する部材uの材軸を通して回転
自在であり、以下この連結子J91の回転軸心を第7回転
軸心P7という。
このように構成された構造体12によっても、前記各実
施例における構造体1〜11と同様に2次元に展伸した状
態(最大展伸状態)と1次元に収束した状態(最大伸長
状態)との間を3次元的に伸縮する。図41はこの構造体
12が最大伸長状態に近い状態を示し、図42は最大展伸状
態に近い状態を示している。そして、図48(A)に示す
ように三角柱の稜線に引張り要素あるいは圧縮要素を適
宜付加することにより構造体12を一定の状態に安定させ
ることができ、各種構築物等に用いることができる。
なお、上記部材uは必ずしもパイプ材である必要はな
く、中実の棒材あるいは角材等であってもよい。また、
本例では構造体12の基礎となる立体が三角柱である場合
を例示したが、これに限らずその他の角柱あるいは角錐
台等にも適用可能であることは言うまでもなく、さら
に、この構造体12を一つの中間単位とし、この中間単位
を多数組合せることにより一層複雑な構造体に発展させ
ることも可能である。
−第13実施例− 次に、請求の範囲19の実施例として第13実施例の構造
体13を図54、図55に基づいて説明する。この構造体13
は、前記タイプ3の中間単位の一態様であって、基礎と
なる立体の底面および頂面が五角形(従って、立体は五
角錐台)である中間単位(以下、特に「タイプ6の中間
単位M136」という)と、タイプ4の中間単位の一態様で
あって、基礎となる立体の底面および頂面が六角形(従
って、立体は六角錐台)である中間単位(以下、特に
「タイプ7の中間単位M137」という)との組合せで構成
されている。
タイプ6の中間単位M136は、立体としての五角錐台に
おける各側面の二本の対角線成分を部材u,uとして、第
1回転軸心P1が部材u,uの第3回転軸心P3,P3間を同じ比
率μで分割する最小単位U136を、この分割比率μの大小
を同じ向きに連結した構成であり、タイプ7の中間単位
M137は、立体としての六角錐台における各側面の二本の
対角線成分を部材u,uとして、第1回転軸心P1が部材u,u
の第3回転軸心P3,P3間を同じ比率μで分割する最小単
位U137を、この分割比率μの大小を交互に逆向きにして
連結した構成となっている。そして、当該構造体13は、
この二種類の中間単位M136,M137を、隣接する中間単位
間で最小単位U136(またはU137)を共用して、当該中間
単位M136,M137の軸心に直交する方向(図54において紙
面の面方向)に複数連結した構成となっている。
この構造体13の、1次元に収束された最大伸張状態に
おける平面模式図が図54に示され、その一部がドーム状
に展開された状態が図55に示されている。図54に示すよ
うにこの構造体13は、タイプ6の中間単位M136が3個、
タイプ7の中間単位M137が10個から構成され、3個のタ
イプ6の中間単位M136は1個のタイプ7の中間単位M137
の6側面に対して一側面おきに連結されている。図55で
は一部省略した状態が示されており、3個のタイプ6の
中間単位M136と4個のタイプ7の中間単位M137だけが示
されている。なお、各中間単位M136,M137間の連結には
前記タイプ5の連結部材J5が用いられている。
このような構造体13においても、各中間単位M136,M13
7における最小単位U136,U137の交角θを小さくする方向
に外力を加えると最大展伸状態に向けて2次元的に展開
される。この構造体13が2次元的に展開すると最終的に
図55に示すようにダブルレイヤ構造(二層構造)のドー
ム形状に展開される。ダブルレイヤ構造であるのでドー
ムを大型化しても強度を保つことができる。なお、交角
θを大きくする方向に外力を加えると、当該構造体13は
最大伸張状態に向けて1次元的に収束し、最終的に図54
に示す状態となる。
−第14実施例− 次に、同じく請求の範囲19に記載した発明の実施例と
して第14実施例の構造体14を図56〜図59に基づいて説明
する。この構造体14は、上記タイプ7の中間単位M137と
タイプ8の中間単位M148との組合せにより構成されてい
る。すなわち、本例の構造体14は、図56によく示されて
いるように一つのタイプ7の中間単位M137の各側面につ
いて一つ(従って合計六つ)のタイプ8の中間単位M148
が連結された構成となっている。
タイプ8の中間単位M148は、前記タイプ3の中間単位
の一態様であって、底面および頂面が三角形である三角
錐台における各側面の対角線成分を剛体たる部材u,uと
して、第1回転軸心P1が部材uの第3回転軸心P3,P3間
を同じ比率μで分割する三つの最小単位U148〜U148を、
分割比率μの大小を同じ向きに揃えて連結した構成とな
っている。なお、前記したようにタイプ7の中間単位M1
37は、隣接する最小単位間で分割比率μが上下逆になっ
ている。
中間単位M137、中間単位M148間の連結には、基本的に
タイプ3の連結部材J3(図19参照)が用いられているの
であるが、当該構造体14の端縁についてはタイプ1若し
くはタイプ5の連結部材J1,J5(図2、図24参照)が用
いられている。従って、図56において○印を付した部分
にタイプ3の連結部材J3が用いられている。
このような構成の構造体14も、各最小単位U137または
U148における交角θを小さくする方向に外力(上下方向
の圧縮力または横方向の引張り力)を加えると、図57に
示す最大伸張状態に近い状態から図58に示す中間状態を
経て2次元的(面方向)に展伸し、最終的に図59に示す
最大展伸状態に展開される。この構造体14は、展開途中
の状態(図58に示す状態)においてダブルレイヤ構造の
平盤形状に展開される。この点、前記構造体13は、ダブ
ルレイヤ構造のドーム型に展開されるものであった。
なお、交角θを大きくする方向に外力(上下方向の引
張り力または横方向の圧縮力)を加えると、構造体14
は、逆に図59→図58→図57の順に形態が変化して、最終
的に1次元の最大伸張状態に収束する。図56は、この最
大伸張状態における構造体14の平面状態を模式的に示し
ている。
ここで、本例の構造体14は上記したように請求の範囲
19に記載の発明の実施例であるが、この請求の範囲19の
発明の実施例としては第6〜第9実施例を既に説明し
た。この第6〜第9実施例の構造体6〜9は、基礎とな
る立体が全て底面及び頂面が四角形であるタイプ3また
はタイプ4の中間単位を連結した構成であった。これに
対して本例の構造体14は、基礎となる立体の底面と頂面
が六角形であるタイプ7の中間単位M137と、底面と頂面
が三角形であるタイプ8の中間単位M148の連結である点
で、前記構造体6〜9と相違する。タイプ7の中間単位
M137はタイプ4の中間単位の一態様であり、タイプ8の
中間単位M148はタイプ3の中間単位の一態様であるの
で、結果的に中間単位の底面および頂面の形状に関係な
く、タイプ3の中間単位とタイプ4の中間単位とを連結
することにより展開時においてダブルレイヤの構造体と
なる。
このことから、構造体6〜9および本例の構造体14の
展開形状は最小単位Uの分割比率μの配列によって定ま
る。すなわち、分割比率μが同じであるがその大小が上
下交互に逆向きに並んだ方向には構造体は平盤状(面方
向すなわち二次元的)に展開され、分割比率μが同じで
その大小が同じ向きに並んだ方向には構造体は湾曲状
(三次元的)に展開される。例えば、図32に示した構造
体9の側面に注目すると、横方向には2:3の分割比率μ
が上下同じ向きに並んでいるので湾曲状に展開され、縦
方向には2:1の分割比率μが上下逆向きに交互に並んで
いるので平盤状に展開され、結果的にこの構造体9は全
体としてボールト状に展開される。
また、図29に示す構造体8の側面に注目すると、横方
向には2:1の分割比率と1:1の分割比率が交互に並んでお
り、この場合にも湾曲状に展開される。縦方向には2:1
の分割比率が上下交互に逆向きに並んでいるので平盤状
に展開され、当該構造体8はボールト状に展開される。
さらに、第6実施例の構造体6は縦横両方向とも分割
比率の大小が上下交互に逆向きに並んでいるので、両方
向ともに直線的に展開され、結局構造体6は平盤状に展
開される。
従って、本例において構造体14は平盤形状に展開され
るものを例示したが、各最小単位Uにおける分割比率μ
を適宜変更することによりボールト状若しくはドーム状
に展開されるものに変更できる。また、本例の構造体14
と前記第13実施例の構造体13と組み合わせることも可能
で、これによればより分割数の多いダブルレイヤのドー
ム形状に展開される構造体とすることができる。
さらに、図56〜図59では、四つのタイプ8の中間単位
M148と三つの中間単位M137から構成される構造体14を示
しているが、さらに多くのタイプ7の中間単位M137およ
びタイプ8の中間単位M148を用意し、同様に連結するこ
とでより大型のダブルレイヤ構造体に発展させ得ること
は言うまでもない。
−第15実施例− 次に、請求の範囲11記載の発明の実施例として第15実
施例を説明する。本例における構造体15は、図60に示す
ように底面および頂面が四角形であるタイプ3の中間単
位(第2実施例の構造体2)M153が五個用意され、一個
の中間単位M153(a)の四側面のそれぞれに対して残り
の中間単位M153(b)〜M153(e)をひとつづつ、相互
に最小単位U153を共用して連結し、かつ、各側面に連結
された中間単位M153(b)〜M153(e)はそれぞれもう
一つの隣合う中間単位M153とも最小単位U153を共用して
連結されており、このため各中間単位M153(a)〜M153
(e)の底面および頂面は菱形(平行四辺形含む)にな
っている。すなわち、本例の構造体15は、底面及び頂面
が菱形である五個のタイプ3の中間単位M153〜M153を最
小単位U153を共用して軸心Lに直交する方向に連結した
構成となっている。なお、各最小単位U153における分割
比率μの大小はすべて同じ向きに揃えられ、また、各中
間単位M153,M153間の連結にはタイプ5の連結部材J5若
しくはタイプ3の連結部材J3が用いられている。タイプ
5の連結部材J5は図60において△印を付した部分に用い
られ、タイプ3の連結部材J3は○印を付した部分に用い
られている。
このように構成された構造体15によれば、各最小単位
U153の交角θを小さくする方向に外力を加えると図61の
最大伸張状態に近い状態から図62の中間状態を経て最終
的に図63(A)に示す最大展伸状態に展開される。この
最大展伸状態において、この構造体15は図63(B)に示
すように立方体の体心に向かって四角錐台の構造体(第
2実施例の構造体2)を六個配した立体(4次元立方
体)となる。
−第16実施例− 次に、図64〜図67に基づいて第16実施例を説明する。
本例の構造体16は、上記第15実施例の構造体15を発展さ
せた構成であり、図64に示すように底面および頂面が菱
形である中間単位M163を十個連結した構成となってい
る。中央の五個の中間単位M163(a)〜M163(a)はそ
れぞれその四側面に他の中間単位M163が連結され、周縁
部の五個の中間単位M163(b)〜M163(b)はそれぞれ
二側面に他の中間単位M163が連結されている。本例の場
合においても中間単位M163は底面および頂面が四角形で
あるタイプ3の中間単位(第2実施例の構造体2)を基
礎としている。
図64において○印を付した部分にはタイプ10の連結部
材J10が用いられており、この連結部材J10によって五個
の中間単位M163〜M163が連結されている。このタイプ10
の連結部材J10は、5枚の連結縁が第2回転軸心P2を介
して相互に回転可能に連結されてなり、それぞれの連結
縁には第3回転軸心P3を介して一本の部材uの端部が連
結されている。なお、その他の部分には、タイプ1、タ
イプ3およびタイプ5の連結部材J1,J3,J5が用いられて
いる。
本例の構造体16は、各最小単位Uの交角θを小さくす
る方向の外力を加えると、図65に示す最大伸張状態に近
い状態から図66に示す中間状態を経て図67に示す最大展
伸状態に近い形態にまで展開される。最大展伸状態にま
で展開されると、この構造体16は正20面体に相当する球
状の形態をなす。また、この最大展伸状態に至る途中の
段階では菱形30面体の半分に相当するドーム状の形態を
なす。
−第17実施例− 次に、図68〜図70には第17実施例が示されている。本
例の構造体17は、前記第7実施例の構造体7(図26〜図
28参照)の変形例であり、四つの中間単位M174〜M174
を、隣接する中間単位M174,M174間で最小単位U174を共
有して平面視T字形に連結した構成とされている。各中
間単位M174は、前記タイプ4の中間単位の一態様であっ
て、底面および頂面が四角形である立体を基礎とし、四
つの最小単位U174〜U174を、隣接する最小単位U174,U17
4間で分割比率μの大小を上下交互に逆向きの状態で連
結した構成とされている。このため、前記第7実施例と
同様に、この構造体17は基本的にアーチ状に展開され
る。
本例の場合、各中間単位M174における最小単位U174の
交角θを小さくする方向の力すなわち上下方向の圧縮力
または横方向の引張り力を負荷すると、図69の中間状態
を経て最終的に図70に示す形態に展開される。すなわ
ち、中央の中間単位M174(a)の左右に連結された中間
単位M174(b),M174(c)はそれぞれ下方へ折返し状
に展開され、中央の中間単位M174(a)の後部に連結さ
れた中間単位M174(d)は上方へ折返し状に展開され、
最終的にこの構造体17は図示するように椅子の如き形態
に展開される。すなわち、この最終展開状態において、
中央の中間単位M174(a)の頂面に座面となるべきシー
ト材Sを張設すれば、この構造体17を椅子として用いる
ことができ、後ろ側の中間単位M174(d)は背もたれと
なり、左右の中間単位M174(b),M174(c)は脚部と
して機能する。
−第18実施例− 次に、図71、図72に基づいて第18実施例を説明する。
この第18実施例は、請求の範囲24に記載した発明の実施
例であり、上記第17実施例の構造体17をさらに発展させ
た実施例である。本例の構造体18は、平盤状に展開され
るダブルレイヤの構造体、例えば前記第6実施例で説明
した構造体6を複数(図では五個で例示した)用意して
各構造体6をそれぞれタイプ9の中間単位M189〜M189と
し、隣接する中間単位M189,M189間で最小単位U189を共
有して当該複数の中間単位M189〜M189を連結した構成と
されている。
このような構成の構造体18は、各中間単位M189におけ
る最小単位U189の交角θを小さくする方向の外力を加え
ると、各中間単位M189は平板状に展開され、これにより
図72に示すように平盤状をなすダブルレイヤの構造体す
なわち各タイプ9の中間単位M189〜M189が多面体の各面
または一部の面に配置されて立体を形成する状態に展開
される。図72では、上記第17実施例と同様展開状態で椅
子の如き形態をなす構造体18が示されている。
この構造体18によれば、立体の各面がダブルレイヤの
構造体(タイプ9の中間単位M189)によって構成されて
いるので、より剛性の高い構造体となる。
なお、図において五個の中間単位M189〜M189は(a)
〜(e)の符号を付して区別されており、例示した椅子
の場合に、M189(a)は座面に、M189(b)は背もたれ
に、M189(c)(d)は両脚部に、M189(e)は前垂れ
部に相当する。ここで、座面となる中間単位M189(a)
に対して背もたれとなる中間単位M189(b)は上方に立
ち上がり、前垂れとなる中間単位M189(e)は下方へ垂
れ下がる必要があるので、座面となる中間単位M189
(a)において奥行き方向(図示A方向)に連結された
最小単位の数は偶数個である必要がある。また、両脚部
となる中間単位M189(c)(d)は座面となる中間単位
M189(a)に対して双方ともに下方に垂れ下がる必要が
ある。このため、座面となる中間単位M189(a)におい
て横方向(図示B方向)に連結された最小単位の数は奇
数個である必要がある。このことは、タイプ6の構造体
6における各最小単位の分割比率μが1:1でない、すな
わち各最小単位の基礎なる側面が台形であることから明
らかである。このことから、一般的にダブルレイヤの構
造体により凸多面体の各面を構成する場合には、各構造
体における最小単位の横並び個数が奇数でなければなら
ないことが導かれる。
以上説明した第1〜第18実施例から明らかなように、
従来の伸縮可能な構造体は、流体を用いたもの以外は直
線的若しくは平面的な伸縮でしかないため、面外の力に
対して弱く、補強のため面外方向に剛性を持たせようと
するとその方向は畳めなくなるため、構造的な強度と構
造体の伸展の自由度とを同時に満足できないという問題
があったのであるが、本発明の骨組み構造体によれば、
従来の伸縮可能な構造体の分類で挙げた(e)と(f)
のものを立体的に展開する構成であり、これにより、従
来の種々欠点を取り除き、1次元から2次元、3次元的
に伸展可能で、かつ引張り要素あるいは圧縮要素を適宜
組み合わせることにより立体トラスの骨組み構造として
高い構造的強度を有し、しかも形態として高い自由度を
持ち、基本となる構造体ユニットの組合せにより塔状、
ボールト状あるいはドーム状の構造体を、中間段階で剛
性を失わずに1次元的または2次元的に収束可能とする
骨組み構造体とすることができる。
ここで、以上説明した各実施例では、第2回転軸心P2
が、基礎となる立体の隣接する両側面の交線に一致する
場合を例示して説明したが、この第2回転軸心P2は、上
記交線に一致しない場合であっても実際上良好に機能す
る。
すなわち、図73に示すように連結部材Jとして例えば
通常の蝶番Hを用いる場合には、タイプ5の連結部材J5
は二個の蝶番H,Hを組み合わせることにより得られる
が、この場合には各蝶番H,Hの回転中心C,Cは一致しない
ため、実質的に第2回転軸心P2は二本になり、従って第
2回転軸心P2は隣接する両側面の交線に一致しなくな
る。このため、最小単位U1と最小単位U3の間には二本の
第2回転軸心P2が存在することとなる。しかしながら、
この場合であっても、最小単位P1と最小単位P3は一方ま
たは双方の第2回転軸心P2を介して相互に回転可能であ
り、従って実際には何ら支障なく構造体は2次元的に展
開され、また1次元的に収束する。
前記タイプ1およびタイプ2の連結部材J1,J2は一個
の蝶番で足りるので、第2回転軸心P2を隣接する両側面
の交線に一致させることができ、従って構造体を前記理
論通り構成できる。その他の連結部材J3,J4,J6〜J8を複
数の蝶番H〜Hで構成する場合についても上記連結部材
J3と同様のことが言えるのであるが、この場合にも構造
体は前記したように展開、収束される。
−引張り要素の実施例− 次に、上記例示した種々態様の構造体を剛体として安
定化させるために引張り要素を付加した場合の実施例を
説明する。
請求の範囲25の実施例は前記説明した図48(A),
(B)に示されている。この場合、構造体は、その最大
展伸状態と最大伸張状態との間における所望の展開状態
において部材u,uの端部間であって△印を付した部分若
しくは○印を付した部分あるいはその双方にワイヤ等の
引張り要素を介装することで、構造体は当該所望の状態
で固定され、重力(自重)等の外力に対して構造体とし
ての剛性を発揮する。なお、引張り要素は部材u,uの端
部間全てに介装する必要はなく、当該構造体の自重ある
いは負荷される外力に対して必要かつ十分な剛性を与え
るに足る箇所に、必要な強度を有する引張り要素を介装
すればよい。
次に、図74には、請求の範囲26の実施例が示されてい
る。本例の場合、基礎となる立体を四角柱とする構造体
すなわちタイプ2の中間単位(図43参照)に対してワイ
ヤCを掛け渡した例が示されている。但し、この図76で
は構造体そのものは図示省略してあり、ワイヤCの掛け
渡し経路のみが模式的に示されている。
さて、本例の場合、一本のワイヤCが構造体の基礎と
なる立体(四角柱)の8箇所の角部0〜7を0→3→5
→6→7→4→2→1→0の経路で掛け渡されている。
各角部0〜7には、図76に例示するようなワイヤ引掛け
部材がそれぞれ配置されている。例示したワイヤ引掛け
部材は滑車Wであり、この滑車Wは部材uの端部に固定
したリング状のレールRを介して支持されている。各部
材uは、図示するようにパイプ材を用いて形成されてお
り、その端部は斜めに切断した状態に形成されている。
ワイヤCはこの部材uの内部を経て端部から引き出さ
れ、滑車Wに掛け渡されている。滑車Wは回転自在であ
るとともに、レールR上を移動可能となっている。この
ように設けられた各角部0〜7におけるワイヤ引掛け部
材としての滑車W〜Wを経て、一本のワイヤCが上記経
路で掛け渡されており、その終端CEは角部0において
部材uの端部あるいはワイヤ引掛け部材に直接固定され
ている。
このようにワイヤCを掛け渡しておくことにより、ワ
イヤCの始端CSを引っ張ると、各最小単位Uにおける
二部材u,uは相互に交角θを大きくする方向に相対回転
され、従って構造体は最大伸張状態に向けて一次元的に
収束される。すなわち、ワイヤCを引っ張ると、構造体
は畳まれる。ワイヤCを所定量引っ張って構造体を所望
の形態とした状態において、その始端CSを戻されない
よう固定しておくことにより、当該構造体は上記所望の
形態に固定され、かつ構造体自身の自重等上下方向に作
用する外力に対して剛性を与えることができる。
次に、図75には一本のワイヤCを別経路で掛け渡した
例が示されている。すなわち、ワイヤCは、構造体の基
礎となる立体(四角柱)の8箇所の角部0〜7を、0→
5→1→7→3→6→2→4→0の経路で掛け渡されて
いる。なお、ワイヤCの終端CEは上記と同様角部0に
おいて部材uの端部若しくはワイヤ引掛け部材に固定さ
れている。各角部0〜7におけるワイヤ引掛け部材は、
滑車Wを上記と同様に支持した構成となっている。
このような経路で一本のワイヤCを掛け渡すことによ
り、その始端CSを引っ張ると各最小単位U〜Uにおけ
る部材u,uは交角θが小さくなる方向に相対回転され、
従って構造体は最大展伸状態に向けて2次元的に展開さ
れる。ワイヤCを所定量引っ張った後引き戻されないよ
うにその始端CSを固定しておくことで、構造体は所望
の形態に固定され、これにより構造体は、図示上下方向
の引張り力あるいは図示横方向に負荷される圧縮力に対
して剛性を有する状態となる。従って、この掛け渡し経
路は、図示横方向が重力方向である場合に有効である。
以上説明したように、重力方向あるいは外力の作用方
向を考慮してそれに適合した経路で一本のワイヤCを掛
け渡すことにより、その始端CSを所定量引っ張るだけ
で構造体を所望の形態に変化させることができ、しかも
所定量引っ張った後に始端CSを戻されないよう固定し
ておくことで、当該構造体は上記所望の形態で外力に対
して剛性を有する状態で固定される。
なお、以上説明した例ではワイヤ引掛け部材として滑
車Wを用いたが、これに限らず例えば上記例示したリン
グ状のレールRにワイヤCを直接引き掛けておく構成と
してもよい。また、説明を簡単にするため構造体として
最も基本的なものを例示したがこれに限らず、前記種々
例示したようにこれを一つの中間単位として軸方向ある
いは軸方向に直交する方向若しくは両方向に連結したよ
り複雑な構造体にも同様にして適用することが可能であ
る。さらに、ワイヤCは必ずしも一本である必要はな
く、適宜複数本のワイヤC〜Cをそれぞれ全経路を分担
して掛け渡す構成としてもよい。
次に、請求の範囲27に記載した発明の実施例を説明す
る。
この実施例は、図示は省略したが例えば、上記説明し
た図74と図75とを組み合わせることにより実現される。
すなわち、本例では二本のワイヤC,Cを用意し、それぞ
れを図74および図75で説明した経路を経て引掛けた構成
としたもので、これによれば図74で示した経路で引き掛
けられた一方のワイヤCを引っ張ると各最小単位U〜U
における部材u,uは交角θが大きくなる方向に相対回転
し、従って構造体が最大伸張状態に向けて伸張する。こ
れに対して図75で説明した経路で引き掛けられた他方の
ワイヤCを引っ張ると各最小単位U〜Uにおける部材u,
uは上記とは逆に交角θが小さくなる方向に相対回転
し、従って当該構造体は最大展伸状態に向けて展伸す
る。このように、二本のワイヤC,Cをそれぞれ所定の経
路で引き掛けておくことにより、一方のワイヤCを引っ
張ると構造体は伸張し、他方のワイヤCを引っ張ると構
造体は展伸することから、構造体の伸張状態(展伸状
態)を容易に変更するとこができる。また、両ワイヤC,
Cをそれぞれ所定量引っ張った状態で、引き戻されない
ように固定しておくことで、構造体はあらゆる方向の外
力に対して剛性を有する。すなわち、図48(A),
(B)において○印を付した部分と△印を付した部分の
双方に引張り要素を介在させたと同様の状態とすること
ができる。なお、本例の場合においてもワイヤ引掛け部
材として滑車Wの他、例えば上記例示したレールRに直
接ワイヤCを引き掛けておくこととしてもよく、またそ
れぞれの経路を複数のワイヤC〜Cで分担して掛け渡す
こととしてもよい。
ここで、本例では、一箇所の角部について展開用のワ
イヤCと収束用のワイヤCが引き掛けられることとなる
のであるが、このような場合には、図示は省略したが一
つのレールRに必要数の滑車W〜Wを装着する構成とす
ることにより、複数のワイヤC〜Cを引掛け可能なワイ
ヤ引掛け部材とすることができる。また、滑車Wではな
くレールR自体をワイヤ引掛け部材とする場合でも、こ
のレールRに必要数のワイヤC〜Cを引き掛ける構成と
すればよい。いずれの場合でも、必要数のワイヤC〜C
を部材uとしてのパイプ材の内周を経て掛け渡すことが
できる。
次に、請求の範囲28に記載した発明の実施例を説明す
る。本例は、図76において既に説明したように各最小単
位Uにおける部材u,uがパイプ材である場合に、上記ワ
イヤCを部材uの内部を通す構成としたものである。こ
のように構成することにより当該構造体を外観上整然と
構成できるばかりでなく、ワイヤCが他部位に引っ掛か
る等のトラブルを防止してその確動性あるいは耐久性を
高めることができる。
なお、以上説明した実施例では、ワイヤ引掛け部材と
しての滑車Wを部材uの端部に設けた構成で例示した
が、ワイヤ引掛け部材はこれに限らず連結部材Jに配置
しておく構成としてもよい。
〔総括〕
以上説明したように、本発明は立体を構成する面の対
角線に着目した可変構造体を提案するものであり、これ
は平面状若しくは塊状に高密度に畳まれた状態から中間
段階で立体骨組みとして剛性を損なわずに、前者は塔
状、後者は平面状あるいは多面体状に展開が可能で、こ
れにより大空間や高層建築物、宇宙構造物、各種仮設物
の架構をより容易になし得るものである。
(1)その基本形は、台形の対角線を相互の交点で回転
可能に接続したものを最小単位として取出し、これを立
体の各頂点部分で3軸以上の連結部材を介してリング状
に接続したものであり、このうち合同な等脚台形のみで
構成された角錐台を形成するものは平面(最大展伸状
態)→立体→直線状(最大伸張状態)に変形が可能であ
る。第1実施例は上記角錐台が三角錐台の場合であり、
第2実施例は四角錐台の場合を例示したものである。な
お、等脚台形のみで構成されない場合であっても同様の
変形が可能である。
(2)塔状構造体への適用 第3〜第5実施例は、連結部材Jの第2および第3回
転軸心P2,P3を共用しつつ多層化が可能であることを例
示したものであり、数学的には最小単位における分割比
率μが等比数列となる相似形の角錐台が有限の空間内に
無限に連なる構造となる。この構造体を利用すれば、鉄
塔等を予め平面状に組み上げて現場へ搬入し、その場で
適宜各底面の対角線成分を引っ張って伸張させること
で、高所作業なしで鉄塔を建て得る。また、水平にバラ
ンスせることにより橋梁等の工法にも応用できる。
分割比率μが等比数列に従わない場合でも、連結部材
にもう1軸(第4回転軸心P4)を加えて上下方向に角錐
台を連結すればシングルレイヤのドーム状あるいはロー
ト状に展開させることができる。ドーム状に展開される
ものを第10実施例として例示した。
(3)ダブルレイヤの盤構造への適用 合同な等脚台形のみの側面をもつ立体の一つとして、
上底と下底を交互にリング状に連結した立体が考えられ
る。これは、底面の角数が偶数の場合しか成立しないの
で、四角形の場合が最小である。この形は四角錐台とを
組み合わせて空間を充填できる。この例が、第6実施例
で示されている。
底面の角数が6の場合は三角錐台と組み合わせて空間
が充填できる。この二つのパターンはいずれも正四面体
と正八面体で空間を充填した立体トラスを二つの平行な
面でスライスしたときに生じる台形面の対角線を取り出
したものであり、前者は四角形の面に平行に、後者は三
角形の面に平行にスライスしたものである。また、隣合
う中間単位における最小単位の分割比率μを変えること
により、畳んだ状態からボールト状や波形等の曲面に展
開させることも可能である。この例が、第7〜第9実施
例で示されている。
これらはいずれも中間段階で剛性を損なわずに展開で
き、引張り要素を作用させることで立体トラスを形成す
るので、床盤や宇宙構造物等に応用することができる。
(4)ダブルレイヤの多面体への適用 第15実施例の構造体15は、展開されると立方体の体心
に向かって四角錐台の構造体(第2実施例の構造体2)
を六個配した立体となり、これは4次元立方体(正八胞
体)の3次元への中心投影に上記構造体2を適用した形
とも考えられる。これは、4次元空間内では3次元←→
4次元←→1次元という変形をすると考えられる。3次
元空間内では安定構造体であるが、この変形を3次元空
間内で実現するためには多胞体を展開してやればよい。
立方体以外の多面体でも4次元方向に延長した4次元
柱の3次元への中心投影を考えれば同様の方法が可能で
あり、長方形、三角形、六角形の面からなる多面体につ
いてはダブルレイヤの盤構造(例えば前記第14実施例の
構造体14)を適用すれば、広範な立体を1次元的に収束
させることができる。
このダブルレイヤの多面体の例としては、第15実施例
の他に第13、第16〜第18実施例を例示した。
(5)シングルレイヤドームへの適用 4次元柱を3次元に展開する別の方法を考えると、多
面体の各面に基本構造体例えば第1あるいは第2実施例
で示した構造体を配置した星形立体となる。この例とし
て、第11実施例の構造体11が挙げられる。この構造体11
では、5本の塔状構造物が突き出ている星形骨組みがシ
ングルレイヤのドームに変形する。これはさらに分割数
を増す(塔状構造物を増やす)ことも可能であり、ドー
ム状構造物の新しい架構法として利用できると考えられ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−7912(JP,A) 特開 昭57−192700(JP,A) 実公 昭58−44721(JP,Y2) 米国特許5167100(US,A) 米国特許4253284(US,A) 米国特許4126974(US,A) 欧州特許出願公開455850(EP,A 1) 欧州特許出願公開329346(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16S 3/06 E04B 1/344 E04H 12/18

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する二組の辺のうち少なくとも一組の
    辺が平行である四角形の側面を有する立体における前記
    各側面の二本の対角線成分を剛体たる部材とし、この二
    本の部材を、第1回転軸心としての前記対角線の交点で
    相互に回転可能に接合して各側面における最小単位と
    し、各最小単位における部材の端部を隣接する他の最小
    単位における部材の端部にそれぞれ連結部材を介して連
    結して当該複数の最小単位をリング状に連結してなる骨
    組み構造体であり、 前記連結部材は、複数の連結縁が第2回転軸心を中心に
    して相互に回転可能に接続されてなり、各連結縁にそれ
    ぞれ前記部材の端部を、前記第1回転軸心に平行な第3
    回転軸心を中心にして回転可能に連結して相互に隣接す
    る最小単位を前記第2回転軸心を中心にして相互に回転
    可能に連結する構成としたことを特徴とする骨組み構造
    体。
  2. 【請求項2】側面が正方形または長方形である立体にお
    ける各側面の二本の対角線成分を部材として、各最小単
    位において第1回転軸心が部材の第3回転軸心間を1:1
    の比率で分割することを特徴とする最小単位を連結して
    なる請求の範囲1記載の骨組み構造体。
  3. 【請求項3】側面が等脚台形である立体における各側面
    の二本の対角線成分を部材として、第1回転軸心が部材
    の第3回転軸心間を同じ比率で分割する最小単位を、こ
    の分割比率の大小を同じ向きに揃えて連結したことを特
    徴とする請求の範囲1記載の骨組み構造体。
  4. 【請求項4】側面が等脚台形である立体における各側面
    の二本の対角線成分を部材として、第1回転軸心が部材
    の第3回転軸心間を同じ比率で分割する最小単位を、こ
    の分割比率の大小を交互に逆向きにして連結したことを
    特徴とする請求の範囲1記載の骨組み構造体。
  5. 【請求項5】側面が等脚台形である立体における各側面
    の二本の対角線成分を部材として、第1回転軸心が部材
    の第3回転軸心間を異なる比率で分割する二種類の最小
    単位を交互に連結したことを特徴とする請求の範囲1記
    載の骨組み構造体。
  6. 【請求項6】請求の範囲2記載の骨組み構造体を一つの
    中間単位とし、この中間単位を、隣接する二つの中間単
    位間において連結部材を相互に共用して、当該中間単位
    の軸心方向に複数連結したことを特徴とする骨組み構造
    体。
  7. 【請求項7】請求の範囲3記載の骨組み構造体を一つの
    中間単位とし、この中間単位を、隣接する二つの中間単
    位間において連結部材を相互に共用して、当該中間単位
    の軸心方向に複数連結したことを特徴とする骨組み構造
    体。
  8. 【請求項8】請求の範囲4記載の骨組み構造体を一つの
    中間単位とし、この中間単位を、隣接する二つの中間単
    位間において連結部材を相互に共用して、当該中間単位
    の軸心方向に複数連結したことを特徴とする骨組み構造
    体。
  9. 【請求項9】請求の範囲5記載の骨組み構造体を一つの
    中間単位とし、この中間単位を、隣接する二つの中間単
    位間において連結部材を相互に共用して、当該中間単位
    の軸心方向に複数連結したことを特徴とする骨組み構造
    体。
  10. 【請求項10】請求の範囲2記載の骨組み構造体を一つ
    の中間単位とし、この中間単位を、隣接する二つの中間
    単位間において一つの最小単位を相互に共用して、当該
    中間単位の軸心に直交する方向に複数連結したことを特
    徴とする骨組み構造体。
  11. 【請求項11】請求の範囲3記載の骨組み構造体を一つ
    の中間単位とし、この中間単位を、隣接する二つの中間
    単位間において一つの最小単位を相互に共用して、当該
    中間単位の軸心に直交する方向に複数連結したことを特
    徴とする骨組み構造体。
  12. 【請求項12】請求の範囲4記載の骨組み構造体を一つ
    の中間単位とし、この中間単位を、隣接する二つの中間
    単位間において一つの最小単位を相互に共用して、当該
    中間単位の軸心に直交する方向に複数連結したことを特
    徴とする骨組み構造体。
  13. 【請求項13】請求の範囲5記載の骨組み構造体を一つ
    の中間単位とし、この中間単位を、隣接する二つの中間
    単位間において一つの最小単位を相互に共用して、当該
    中間単位の軸心に直交する方向に複数連結したことを特
    徴とする骨組み構造体。
  14. 【請求項14】請求の範囲2記載の骨組み構造体を一つ
    の中間単位とし、この中間単位を、当該中間単位の軸心
    方向に隣接する当該中間単位間においては連結部材を相
    互に共用して、また当該中間単位の軸心に直交する方向
    に隣接する当該中間単位間においては一つの最小単位を
    相互に共用して、前記軸心方向および軸心に直交する方
    向に複数連結したことを特徴とする骨組み構造体。
  15. 【請求項15】請求の範囲3記載の骨組み構造体を一つ
    の中間単位とし、この中間単位を、当該中間単位の軸心
    方向に隣接する当該中間単位間においては連結部材を相
    互に共用して、また当該中間単位の軸心に直交する方向
    に隣接する当該中間単位間においては一つの最小単位を
    相互に共用して、前記軸心方向および軸心に直交する方
    向に複数連結したことを特徴とする骨組み構造体。
  16. 【請求項16】請求の範囲4記載の骨組み構造体を一つ
    の中間単位とし、この中間単位を、当該中間単位の軸心
    方向に隣接する当該中間単位間においては連結部材を相
    互に共用して、また当該中間単位の軸心に直交する方向
    に隣接する当該中間単位間においては一つの最小単位を
    相互に共用して、前記軸心方向および軸心に直交する方
    向に複数連結したことを特徴とする骨組み構造体。
  17. 【請求項17】請求の範囲5記載の骨組み構造体を一つ
    の中間単位とし、この中間単位を、当該中間単位の軸心
    方向に隣接する当該中間単位間においては連結部材を相
    互に共用して、また当該中間単位の軸心に直交する方向
    に隣接する当該中間単位間においては一つの最小単位を
    相互に共用して、前記軸心方向および軸心に直交する方
    向に複数連結したことを特徴とする骨組み構造体。
  18. 【請求項18】請求の範囲2乃至5記載の骨組み構造体
    を四種類の中間単位とし、この四種類の中間単位のうち
    の中間単位を任意に選択して、隣接する中間単位間で連
    結部材を相互に共用して、当該中間単位の軸心方向に複
    数の中間単位を連結したことを特徴とする骨組み構造
    体。
  19. 【請求項19】請求の範囲2乃至5記載の骨組み構造体
    を四種類の中間単位とし、この四種類の中間単位のうち
    の複数種類の中間単位を任意に選択して、隣接する中間
    単位間で一つの最小単位を相互に共用して、当該中間単
    位の軸心に直交する方向に複数の中間単位を連結したこ
    とを特徴とする骨組み構造体。
  20. 【請求項20】請求の範囲2乃至5記載の骨組み構造体
    を四種類の中間単位とし、この四種類の中間単位のうち
    の複数種類の中間単位を任意に選択して、隣接する中間
    単位間で連結部材を相互に共用して、または一つの最小
    単位を相互に共用して、当該中間単位の軸心方向および
    軸心に直交する方向に複数の中間単位を連結したことを
    特徴とする骨組み構造体。
  21. 【請求項21】請求の範囲2乃至5記載の骨組み構造体
    を四種類の中間単位とし、この四種類の中間単位のうち
    の一種類または複数種類の中間単位を任意に選択して、
    隣接する中間単位を、両中間単位間で対をなす連結部材
    を両連結部材の第2回転軸心に直交する第4回転軸心を
    介して連結して、両中間単位間で隣接する最小単位が前
    記第4回転軸心を中心にして相互に回転可能な状態に連
    結したことを特徴とする骨組み構造体。
  22. 【請求項22】多面体の各面又は一部の面に、請求の範
    囲1記載の骨組み構造体を、その底面を一致させた状態
    で配置し、隣接する骨組み構造体相互において隣接する
    連結部材を第5回転軸心を介して相互に回転可能に連結
    したことを特徴とする骨組み構造体。
  23. 【請求項23】対向する二組の辺のうち少なくとも一組
    の辺が平行である四角形の側面を有する立体における前
    記各側面の二本の対角線成分を剛体たる部材とし、この
    二本の部材を、第1回転軸心としての前記対角線の交点
    で相互に回転可能に接合して各側面における最小単位と
    し、各最小単位における部材の端部を隣接する他の最小
    単位における部材の端部にそれぞれ連結部材を介して連
    結して当該複数の最小単位をリング状に連結してなる骨
    組み構造体であり、前記部材の材軸方向に設けた第7回
    転軸心を通して回転可能に接続された連結子を、前記第
    7回転軸心に直交する第6回転軸心を通して隣接する連
    結子と回転自在に連結してなる構成としたことを特徴と
    する骨組み構造体。
  24. 【請求項24】請求の範囲19記載の骨組み構造体をタイ
    プ9の中間単位とし、該中間単位を複数用意して、隣接
    する中間単位間で相互に複数の最小単位を共有して連結
    し、展開状態において前記複数の中間単位が多面体の各
    面または一部の面にそれぞれ配置される構成としたこと
    を特徴とする骨組み構造体。
  25. 【請求項25】最小単位における二部材の端部間に引張
    り要素を介装し、該引張り要素により当該構造体に負荷
    される外力に抗して前記二部材の相対回転を阻止して、
    構造体としての剛性を付与する構成としたことを特徴と
    する請求の範囲1乃至24のいずれか一つに記載した骨組
    み構造体。
  26. 【請求項26】最小単位における二部材の端部若しくは
    連結部材にワイヤ引掛け部材を配置し、該ワイヤ引掛け
    部材を経て引張り要素としてのワイヤを前記二部材の端
    部間若しくは連結部材間に掛け渡し、かつ当該ワイヤの
    終端は前記部材若しくは連結部材に固定して、該ワイヤ
    の始端を引っ張った状態で固定しておくことで、当該構
    造体に負荷される外力に抗して前記二部材の相対回転を
    阻止して構造体としての剛性を付与する構成としたこと
    を特徴とする請求の範囲1乃至24のいずれか一つに記載
    した骨組み構造体。
  27. 【請求項27】最小単位における二部材の端部若しくは
    連結部材にワイヤ引掛け部材を配置し、該ワイヤ引掛け
    部材を経て引張り要素としての少なくとも2本のワイヤ
    を展開経路または収束経路を経て前記二部材の端部間若
    しくは連結部材間に、終端を固定して掛け渡し、前記展
    開経路で引き掛けられたワイヤを引っ張ると二次元的に
    展開し、前記収束経路で引き掛けられたワイヤを引っ張
    ると一次元的に収束する構成としたことを特徴とする請
    求の範囲1乃至24のいずれか一つに記載した骨組み構造
    体。
  28. 【請求項28】各最小単位における部材はパイプ材で構
    成し、ワイヤは該部材の内部を通すことを特徴とする請
    求の範囲26または27に記載した骨組み構造体。
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