JP3455178B2 - リングビット及びそのリングビットを用いた二重管衝撃掘削方法 - Google Patents

リングビット及びそのリングビットを用いた二重管衝撃掘削方法

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JP3455178B2 JP2000388679A JP2000388679A JP3455178B2 JP 3455178 B2 JP3455178 B2 JP 3455178B2 JP 2000388679 A JP2000388679 A JP 2000388679A JP 2000388679 A JP2000388679 A JP 2000388679A JP 3455178 B2 JP3455178 B2 JP 3455178B2
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剛 児玉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二重管衝撃掘削に
係り、礫,玉石等の混在した地盤や岩盤などの硬質な地
盤を安全、かつ能率的に掘削するリングビットまたはこ
のリングビットを用いた地盤の二重管衝撃掘削方法及び
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常地盤の削孔作業としては、掘削管の
先端に取り付けられたビット(刃先)を地盤に押しつけ
てこれを回転し、地盤や地盤を削り切り地中に長い孔を
形成する回転削孔方法が一般に用いられる。一方、礫や
玉石を混在する地盤や岩盤などの硬質な地盤を能率的に
掘削する方法としては衝撃掘削方法が用いられている。
従来の衝撃掘削方法は、地上でハンマを駆動して掘削管
を通じて先端のビットに衝撃力を伝達するヘッドドライ
ブ型と、掘削管を通じて孔底に圧縮空気を送り込み、孔
底でハンマを駆動し、このハンマで直接ビットを打撃す
るダウンホールエアハンマ(以下、DTHと略称する)
型などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のヘッドドライブ
型は削孔機で発生する衝撃力が先端のビットに達するま
での減衰があるため、すべての機材が重厚になり、施工
場所の限定ともなる。一方、DTH型は先端で打撃する
機構であるため打撃力の減衰がなく、機械が比較的小型
で便利である。DTH型衝撃削孔工法において、外管の
内側のみを打撃削孔し、外管の推進部分は外管自体の先
端に切削刃を具備した掘削外管として回転による切削工
法は能率を減衰する。また、拡孔ビット工法は何らかの
機構を利用して刃を拡大するものであるが外周壁を削切
する刃の数は1乃至3で掘削チップ(刃先材)の消耗が
激しく硬質地盤を対象とした場合長い時間の使用に耐え
ない。また、円形には拡大できず砂礫層における周辺突
起物による回転障害の可能性がある。また、従来のDT
Hを利用する削切孔機は一軸のみを回転、給進させる機
構のもので、掘削内外管を同時に回転し、しかも掘削内
外管の前後進を自由に調節できる機構のものはない。ま
た、従来のDTH型による削切孔において掘削内管の先
端に取り付けられたDTH打撃削孔用ビットは外管の内
径のみを削切孔として外管は掘削外管としDTHによる
削孔の外周孔壁を削り切り拡大して外管を推進する工
法、または拡孔ビットによる拡大された掘削刃で外管部
分の掘削を行う拡孔ビット併用工法及び外管に取り付け
られたリングビットを内管の先端のDTHに取り付けら
れたインナービットから伝達される打撃力を利用して外
管推進部分の削孔を行うリングビット工法等がある。
【0004】従来のリングビット工法は外管を回転させ
ず掘削内管に打撃を利用するDTHを連結して掘削内管
の回転を利用して外管先端部のリングビットのみを回転
させると共にDTHの打撃力を伝達して削切孔する方式
や、同様にDTHの打撃力をリングビットに伝達して削
孔するが削孔終了後ビットを切り離して外管を揚管する
方式などがあるが、いずれも機構上リングビットの内径
が小さくなる問題点がある。DTHの打撃力をリングビ
ットを介して外管を引き込む方法は外管外周に地盤との
摩擦抵抗もあるためDTH削孔能力に制限を加える。ま
た、ビットの回収を行わないリングビットは、その経済
性に於て好ましく、掘削内管の先端に接続するDTHの
打撃力をインナービットを介してリングビットに伝達す
ることにより両ビットが連携して地盤を削孔する機構に
於ては、削孔作業中に軟弱地盤または空洞に遭遇した場
合、インナビットがリングビットの接点のみを打撃する
こととなり、リングビットと外管の接続部分の破損原因
となることがある。
【0005】二重管衝撃掘削方法が多く使用されるアー
スアンカー法が採用される環境では礫、玉石混じり地盤
など硬質な地盤と風化帯や粘性土などが混在している地
盤を削孔しなければならない、この様な地盤を安全に削
孔すること、また、アースアンカーを固着させる基盤岩
は元々硬質であるため硬質地盤を極めて能率的に削孔す
ることが必要とする。アースアンカー体は一定の太さが
あり二重管削孔における外管及びリングビットの内径が
アースアンカー材を通過させるものでなくてはならな
い。これを能率的に施工するために削孔断面をできるだ
け小さくし削孔能率を上げることが必要である。更に、
アースアンカー設置工事は浅い孔を多数削孔することが
多いため設備の移動が頻繁となる。このため機械・機材
は軽量で移動に掛る作業が容易であることが望ましい。
【0006】本発明の課題は、以上の要請に鑑みて、能
率的で小さな削孔断面を形成して掘削ができるリングビ
ットを提供することである。また、本発明の課題は、硬
質地盤のみならず軟弱地盤に対しても効率的で、かつ効
率的の掘削が連続的にでき、安全性,耐久性,経済性に
優れ、掘削された粉砕物を大気側に自動的に排出し得る
リングビットを用いた二重管衝撃掘削方法及びその装置
を提供することである。更に、本発明の課題は、削孔
後、保孔管を入れる井戸工事、地滑りの集排水工事、下
水道の取付管工事に有効利用できるリングビットを用い
た二重管衝撃掘削方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、同時に回転駆
動される装置内の内管及び外管とから形成され、内管の
ダウンホールエアハンマに取り付けたインナビットと、
このインナビットから伝達されるダウンホールエアハン
マの打撃力によって外管の推進部分の削孔を行なう外管
の先端に取り付けた外管ハンマ部のリングビットとによ
り地盤に衝撃力を付加して地盤の掘削を行う二重管衝撃
掘削方法に使用するリングビットにおいて、前記インナ
ビットが前記ダウンホールエアハンマの衝撃力により前
方に伸び切った状態で前記掘削作動を停止するとともに
前記インナビットに対し軸線方向に沿って自由移動可能
に前記外管側に摺動可能に支持され、かつ外管と外管の
先端の嵌め合い構造により回転は伝達されるリングビッ
トによって前記課題は達成できる。
【0008】また、本発明の前記課題は掘削内管及び外
管が同時に回転し同時に掘削内管は外管に対して削孔方
向に前進あるいは後退させることのできる機構をもつ削
孔機を使用し、掘削内管先端にDTH及びDTHの先端
にDTHの打撃エネルギーを外管の先端に取り付けられ
たリングビットに伝達できる形状を持つインナービット
を有し、外管と外管の先端に嵌め合い構造により回転は
伝達されるが削孔方向に自由に大きくストロークするこ
とができるリングビットを同時に使用することにより全
断面を効率的に打撃削孔し、しかも地質の急激な軟弱化
に対して自由ストロークを有することによりリングビッ
トの薄肉部やネジ部など外管の後方の弱い部分を破壊す
ることから防ぐ構造によって達成できる。
【0009】本発明の前記リングビットを用いた二重管
衝撃掘削方法は、前記インナビットには、前記ダウンホ
ールエアハンマを作動する圧力媒体の排出する排出孔が
形成され、該排出孔は前記内管と外管との間の隙間で大
気側に開放する環状部分に連通する構成によって前記課
題は達成できる。
【0010】また、リングビットを用いた二重管衝撃掘
削方法は、同時に回転駆動される装置内の内管及び外管
に着脱自在に係合する内管駆動軸及び外管駆動軸とこれ
等を同時に回転駆動すると共に前記内管駆動軸を軸線方
向に沿って摺動する機構部とを有し、かつ前記内管駆動
軸内に圧力媒体を導入する機構部を備えるドリルヘッド
と、該ドリルヘッド全体を前記内管駆動軸等の軸線方向
に沿って摺動可能に、かつ前記摺動方向に並行する方向
に往復動可能に支持するスライドベース部と、前記内管
及び外管とこれ等に装着される前記インナビット及びリ
ングビット等からなる内管ハンマ部及び外管ハンマ部か
らなる先端駆動体とからなり、前記圧力媒体により内管
ハンマ部のダウンホールエアハンマを作動して前記イン
ナビットに衝撃力を与え、更に前記インナビットにより
前記外管ハンマ部のリングビットに衝撃力を与えてこれ
等に当接する前記地盤を掘削すべく構成されるリングビ
ットを用いた二重管衝撃掘削装置による掘削方法であっ
て、前記ドリルヘッドの内管駆動軸及び外管駆動軸と前
記先端駆動体の内管ハンマ部及び外管ハンマ部とを連結
する第1の手順と、前記内管ハンマ部のダウンホールエ
アハンマを作動しインナビットに衝撃力を付加すると共
にこのインナビットに着脱可能に当接する前記外部ハン
マ部のリングビットに衝撃力を付加し前記地盤側に二重
の衝撃を与えて掘削作業を行う第2の手順と、所望の深
さ掘削後に前記ドリルヘッドとこれに連結している内管
ハンマ部を引き抜き、外管ハンマ部を地盤側に残存させ
る第3の手順と、掘削された削孔にアンカを挿入して固
定すると共に残存していた前記外管ハンマ部を引き抜く
第4の手順とを行うことを特徴とする。
【0011】本発明のリングビットを用いた二重管衝撃
掘削方法の地盤の掘削時には、ドリルヘッドの内管駆動
軸及び外管駆動軸に先端駆動体の内管ハンマ部及び外管
ハンマ部の内管及び外管を連結し、ドリルヘッド側から
の圧力媒体を内管ハンマ部のDTHに導入する。DTH
の衝撃力により内管ハンマ部の先端に装着されているイ
ンナビットが作動し、地盤側に衝撃力を与えると共に外
管ハンマ部の先端に装着されているリングビットに打撃
力を与え、リングビットは地盤側に衝撃力を与える。こ
の二重の衝撃により地盤は能率的に掘削される。
【0012】また、本発明のリングビットは軸線方向に
対して自由に移動し得る構造からなり、打撃エネルギー
をロスすることなく地盤側に効果的な打撃力を与えるこ
とができ、軟弱地盤に対してはリングビットが自由スト
ロークできるため先端駆動体側の構成部品に無理な力を
与えることがなくなり、安全性,耐久性の向上が図れ
る。更に、本発明のリングビットを用いた二重管衝撃掘
削方法の掘削時に生ずる粉砕物は圧力媒体の排出孔から
の排出に伴って自動的に大気側に排出され、先端駆動体
は内管ハンマ部とこれを囲む比較的薄肉の外管ハンマ部
等とから構成されるため、削孔断面の極めて小さな削孔
を掘削することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のリングビットを用
いた二重管衝撃掘削方法及び該装置の実施の形態を図面
を参照して詳述する。図1は本発明のリングビットの先
端駆動体の実施の形態の構造を示す軸断面図である。図
2は図1の先端駆動体による地盤の打撃動作を説明する
ための部分軸断面図、図3は図1の先端駆動体のリング
ビットの自由移動状態を示す部分軸断面図、図4は図1
の先端駆動体の外管ハンマ部を示す部分軸断面図、図5
は図2のA矢視の拡大正面図、図6は図4のB−B線拡
大断面図である。図7は本発明のリングビットを用いた
二重管衝撃掘削装置のドリルヘッドの詳細構造を示す実
施の形態の軸断面図、図8は本発明のリングビットを用
いた二重管衝撃掘削装置の実施の形態の全体構造を示す
側面図である。
【0014】本発明のリングビットを用いた二重管衝撃
掘削装置は、図7及び図8に示すドリルヘッド1と、こ
れをその軸線方向に沿って摺動自在に、かつ前記摺動方
向に並行する方向に往復動可能に支持するスライドベー
ス部2と、図1に示すように前記ドリルヘッド1側に着
脱自在に装着され、内管ハンマ部4とこれを囲む外管ハ
ンマ部5等とからなる先端駆動体3等とから構成され
る。なお、図8において、スライドベース2の図の左端
には前記の先端駆動体3を保持する保持機構部6が配置
されているが、この構造説明は省略する。
【0015】まず、図7,図8によりドリルヘッド部1
の構造を説明する。ベース板7上に載置されるケース本
体8のほぼ中心部には内管駆動軸9がギヤケース本体8
を貫通し配置される。なお、内管駆動軸9には貫通中空
孔10が形成され、この貫通中空孔10には圧力媒体を
供給する機構部である圧力媒体供給部11が連結され
る。また、内管駆動軸9の先端部には内管継手9aが形
成される。
【0016】図に明示されていないが内管駆動管9の中
央部は角状の外輪郭9bを形成を有するものからなり、
前記外輪郭9bにはスリーブ12が嵌り込み、このスリ
ーブ12はギヤケース本体8側に枢支される。また、ス
リーブ12には大歯車13が嵌着されると共に外管駆動
軸14が嵌着される。なお、外管駆動軸14もギヤケー
ス本体8側に枢支される。また、大歯車13はギヤケー
ス本体8側に枢支されるピニオンギヤ15に噛合し、ピ
ニオンギヤ15にはギヤケース本体8側に装着される回
転駆動オイルモータ16に連結される。一方、外管駆動
軸14は内管駆動軸9を囲む管体からなり、その先端部
には外管継手14aが形成される。
【0017】回転駆動オイルモータ16を作動すると、
ピニオンギヤ15が回転し、これに噛合する大歯車13
に回転を伝達する。大歯車13の回転はスリーブ12を
回転し、外管駆動軸14を回転すると共にスリーブ12
と角状の外輪郭9bを嵌合している内管駆動軸9を同時
に回転駆動する。以上のように、内管駆動軸9は外管駆
動軸14と同時回転するが、内管駆動軸9はその軸線方
向に沿って移動可能にケース本体8側に示されているた
め外管駆動軸14と無関係に軸線方向に沿って自由移動
することが可能である。
【0018】図8に示すように、スライドベース部2
は、ベース板7を介し前記のドリルヘッド部1の軸線方
向に沿って伸延するスライドレール17と、スライドレ
ール17を水平から垂直方向に変更する起倒シリンダー
18等とからなる。なお、スライドレール17の図の左
端側には、スライドレール17に沿ってドリルヘッド部
1を往復動させる給進オイルモータ19が装着される。
【0019】次に、図1等によりリングビットの先端駆
動体3の構造を説明する。先端駆動体3は内管ハンマ部
4とこれを囲む比較的薄肉状の外管ハンマ部5とから構
成される。内管ハンマ部4は、内管20と、この同軸上
に連結されるDTH(ダウンホールエアハンマ)21
と、この先端に軸線方向に沿って移動可能に挿着される
インナビット22とからなる。なお、内管20にはドリ
ルヘッド1の内管駆動軸9の内管継手9aが着脱可能に
挿着される。また、内管20,DTH21及びインナビ
ット22には内管駆動軸9の貫通中空孔10に連通する
孔が夫々形成される。
【0020】また、インナビット22は図5に示すよう
にその周縁に凹部22bを形成すると共にその孔22a
に連通する排出口の1つであるインナビット溝22cが
形成される。更に、その先端には打撃用の掘削チップ2
3が多数個配置され、インナビット22の外面側には段
部22dが形成される。
【0021】一方、外管ハンマ部5は、外管24と、こ
れに連結されるリングビット継手25と、リングビット
継手25の軸線方向に沿って摺動自在に挿着されるリン
グビット26と、リングビット26の抜けを防止するス
トッパ27等とからなる。なお、図6に示すように、リ
ングビット26とリングビット継手25とは図示のよう
な凹凸部28により嵌合され、自由回転を拘束されてい
る。また、リングビット26の内面にはインナビット2
2の段部22dの当る段部26a(図1)が形成され、
その先端には打撃用の掘削チップ29が多数個配置され
る。また、図1に示すように外管24は外管駆動軸14
の外管継手14aに着脱可能に挿着され、内管ハンマ部
4と外管ハンマ部5との間には環状部分である隙間30
が形成され、隙間30はインナビット22のインナビッ
ト溝22cや孔22aに連通すると共に大気側に連通す
る。
【0022】次に、以上の構造のリングビットを用いた
二重管衝撃掘削装置を用いた地盤の掘削方法について説
明する。まず、図1に示すようにドリルヘッド1の内管
駆動軸9に内管ハンマ部4の内管20を連結すると共に
外管駆動軸14に外管24を連結する。図7,図8に示
す回転駆動オイルモータ16を駆動することにより、内
管駆動軸9と外管駆動軸14が同時に回転駆動される。
【0023】次に、圧力媒体供給部11より圧力媒体で
ある圧縮空気を内管駆動軸9に導入することに圧縮空気
は内管ハンマ部4のDTH21に導入される。DTH2
1は圧縮空気により図略の機構部によりインナビット2
2を往復運動させる。インナビット22が往復運動する
ことにより、その先端の掘削チップ23が地盤に衝撃力
を付加し掘削が行われる。
【0024】図2に示すように、内部ハンマ部4のイン
ナビット22が作動すると、その段部22dが外管ハン
マ部5のリングビット26の段部26aに当る。これに
よりリングビット26に衝撃力が与えられ、その掘削チ
ップ29により地盤が打撃され地盤の掘削が行われる。
以上のようにインナビット22とリングビット26の二
重の打撃作用により、地盤は能率的に削孔される。
【0025】ドリルヘッド1をスライドレール17に沿
って前進させることにより地盤は順次掘削されるが、ド
リルヘッド1がスライドレール17の前端部まで前進し
た時点で保持機構部6にて外管24を保持させ、内管継
手9a,外管継手14aを切り離し、ドリルヘッド1を
後退させる。
【0026】更に深い削孔を必要とする場合には、以上
と同じ動作を繰返し行う。所望の深さの削孔が終了した
ら、まず、内管ハンマ部4を引き抜き、外管ハンマ部5
を残存させた状態で、アンカ体や保孔管を外管ハンマ部
5の内部に挿入し、その後、外管ハンマ部5を引き出
す。
【0027】以上の掘削作業行程において地盤側に軟弱
部や空洞部があった場合にはDTH21によって押し出
されたインナビット22は最先端まで進み、その状態で
DTH21は停止してインナビット22による打撃が終
るが、リングビット26はその軸線方向に沿って自動移
動可能のため、インナビット22により押されたリング
ビットは図3に示すように更に前進し、不要な打撃を受
けなくなる。これにより、DTH21側からの打撃エネ
ルギが有効に利用され、能率的な削孔が行われる。
【0028】また、前記の掘削工程中において、DTH
21側から導入された圧縮空気はインナビット22のイ
ンナビット溝22c等から隙間30側に排出され、大気
側に放出される。これにより、掘削中の粉砕物が大気側
に自動的排出され綺麗な削孔が能率的に形成される。
【0029】
【発明の効果】本発明のリングビットを用いた二重管衝
撃掘削装置及びこれを用いた掘削方法によれば、内管ハ
ンマ部と外管ハンマ部を同時回転しながらDTHに衝撃
力をインナビット及びリングビットを介して地盤側に与
えるため、二重打撃による能率的な削孔が行われる。ま
た、先端駆動体はコンパクトの構造からなり、極小さな
削孔が可能である。更に、刃類を使用せず、耐久性の向
上及び安全性の向上が図れ、削孔中の粉砕物の排出も同
時に自動連続的に行われ綺麗な削孔が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリングビットを用いた二重管衝撃掘削
装置の先端駆動体の実施の形態の構造を示す軸断面図で
ある。
【図2】図1の先端駆動体による地盤の打撃動作を説明
するための部分軸断面図である。
【図3】図1の先端駆動体のリングビットの自由移動状
態を示す部分軸断面図である。
【図4】図1の先端駆動体の外管ハンマ部を示す部分軸
断面図である。
【図5】図2のA矢視の拡大正面図である。
【図6】図4のB−B線拡大断面図である。
【図7】本発明のリングビットを用いた二重管衝撃掘削
装置のドリルヘッドの詳細構造を示す実施の形態の軸断
面図である。
【図8】本発明のリングビットを用いた二重管衝撃掘削
装置の実施の形態の全体構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ドリルヘッド 2 スライドベース部 3 先端駆動体 4 内管ハンマ部 5 外管ハンマ部 6 保持機構部 7 ベース板 8 ギヤケース本体 9 内管駆動軸 9a 内管継手 9b 外輪郭 10 貫通中空孔 11 圧力媒体供給部 12 スリーブ 13 大歯車 14 外管駆動軸 14a 外管継手 15 ピニオンギヤ 16 回転駆動オイルモータ 17 スライドレール 18 起倒シリンダー 19 給進オイルモータ 20 内管 21 ダウンホールエアハンマ(DTH) 22 インナビット 22a 孔 22b 凹部 22c インナビット溝 22d 段部 23 掘削チップ 24 外管 25 リングビット継手 26 リングビット 26a 段部 27 ストッパ 28 凹凸部 29 掘削チップ 30 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−98885(JP,A) 特開 平4−146393(JP,A) 特開 昭51−135801(JP,A) 特開 平3−55386(JP,A) 特開 平7−243295(JP,A) 特開 平10−205260(JP,A) 特開 平8−312278(JP,A) 特開 平9−100688(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21B 6/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同時に回転駆動される装置内の内管及び
    外管とから形成され、内管のダウンホールエアハンマに
    取り付けたインナビットと、このインナビットから伝達
    されるダウンホールエアハンマの打撃力によって外管の
    推進部分の削孔を行なう外管の先端に取り付けた外管ハ
    ンマ部のリングビットとにより地盤に衝撃力を付加して
    地盤の掘削を行う二重管衝撃掘削方法に使用するリング
    ビットにおいて、 前記インナビットが前記ダウンホールエアハンマの衝撃
    力により前方に伸び切った状態で前記掘削作動を停止す
    るとともに前記インナビットに対し軸線方向に沿って自
    由移動可能に前記外管側に摺動可能に支持され、かつ外
    管と外管の先端の嵌め合い構造により回転は伝達される
    ことを特徴とするリングビット。
  2. 【請求項2】 同時に回転駆動される装置内の内管及び
    外管にインナビット及びリングビットを装着し、地盤に
    衝撃力を付加して地盤の掘削を行う二重管衝撃掘削方法
    に使用する掘削装置であって、 該装置は、前記内管及び外管に着脱自在に係合する内管
    駆動軸及び外管駆動軸とこれ等を同時に回転駆動すると
    共に前記内管駆動軸を軸線方向に沿って摺動する機構部
    とを有し、かつ、前記内管駆動軸内に圧力媒体を導入す
    る機構部を備えるドリルヘッドと、 該ドリルヘッド全体を前記内管駆動軸等の軸線方向に沿
    って摺動可能に、かつ、前記摺動方向に並行する方向に
    往復動可能に支持するスライドベース部と、 前記内管及び外管とこれ等に装着される前記インナビッ
    ト及びリングビット等からなる内管ハンマ部及び外管ハ
    ンマ部からなる先端駆動体と、からなり、前記圧力媒体
    により内管ハンマ部のダウンホールエアハンマを作動し
    て前記インナビットに衝撃力を与え、更に、前記インナ
    ビットにより前記外管ハンマ部のリングビットに衝撃力
    を与えてこれ等に当接する前記地盤を掘削することを特
    徴とするリングビットを用いた二重管衝撃掘削装置。
  3. 【請求項3】 前記インナビットには、前記ダウンホー
    ルエアハンマを作動する圧力媒体の排出する排出孔が形
    成され、該排出孔は前記内管と外管との間の隙間で大気
    側に開放する環状部分に連通することを特徴とする請求
    項2に記載のリングヒットを用いた二重管衝撃掘削装
    置。
  4. 【請求項4】 同時に回転駆動される装置内の内管及び
    外管に着脱自在に係合する内管駆動軸及び外管駆動軸と
    これ等を同時に回転駆動すると共に前記内管駆動軸を軸
    線方向に沿って摺動する機構部とを有し、かつ前記内管
    駆動軸内に圧力媒体を導入する機構部を備えるドリルヘ
    ッドと、該ドリルヘッド全体を前記内管駆動軸等の軸線
    方向に沿って摺動可能に、かつ前記摺動方向に並行する
    方向に往復動可能に支持するスライドベース部と、前記
    内管及び外管とこれ等に装着される前記インナビット及
    びリングビット等からなる内管ハンマ部及び外管ハンマ
    部からなる先端駆動体とからなり、前記圧力媒体により
    内管ハンマ部のダウンホールエアハンマを作動して前記
    インナビットに衝撃力を与え、更に前記インナビットに
    より前記外管ハンマ部のリングビットに衝撃力を与えて
    これ等に当接する前記地盤を掘削すべく構成されるリン
    グビットを用いた二重管衝撃掘削装置による地盤の掘削
    方法であって、前記ドリルヘッドの内管駆動軸及び外管
    駆動軸と前記先端駆動体の内管ハンマ部及び外管ハンマ
    部とを連結する第1の手順と、前記内管ハンマ部のダウ
    ンホールエアハンマを作動しインナビットに衝撃力を付
    加すると共にこのインナビットに着脱可能に当接する前
    記外部ハンマ部のリングビットに衝撃力を付加し前記地
    盤側に二重の衝撃を与えて掘削作業を行う第2の手順
    と、所望の深さ掘削後に前記ドリルヘッドとこれに連結
    している内管ハンマ部を引き抜き、外管ハンマ部を地盤
    側に残存させる第3の手順と、掘削された削孔にアンカ
    を挿入して固定すると共に残存していた前記外管ハンマ
    部を引き抜く第4の手順とを行うことを特徴とするリン
    グビットを用いた二重管衝撃掘削方法。
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