JP3455036B2 - 静止誘導電器 - Google Patents

静止誘導電器

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JP3455036B2
JP3455036B2 JP30487596A JP30487596A JP3455036B2 JP 3455036 B2 JP3455036 B2 JP 3455036B2 JP 30487596 A JP30487596 A JP 30487596A JP 30487596 A JP30487596 A JP 30487596A JP 3455036 B2 JP3455036 B2 JP 3455036B2
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static induction
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匡平 平井
寿一 永田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静止誘導電器に係わ
り、特に静止誘導電器のタンク周囲に遮音板を取り付け
た静止誘導電器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護の観点から騒音規制が厳
しくなっており、変圧器などの静止誘導電器の低騒音化
が強く望まれている。静止誘導電器の騒音は静止誘導電
器本体の振動がタンクに伝播し、タンク側面が振動し、
周囲に音を放射するために発生する。この放射音の拡散
を防止する手段として、静止誘導電器を鉄板などで作ら
れた防音建屋に収納する方法もあるが、据付面積の増大
などの欠点を有するため、タンクの周囲に遮音板を設け
る対策が従来から広く実施されている。この遮音板は、
音が遮音板を透過するときの低減効果、すなわち、透過
損失によりタンク側面から放射された音を低減させる。
また、タンク側面の振動を受けて、遮音板自身が振動
し、騒音を発生しないように構成上の配慮がなされてい
る。
【0003】このような静止誘導電器の従来例を図12
及び図13を参照して具体的に説明する。図12に示す
従来の静止誘導電器において、1は静止誘導電器本体、
2は静止誘導電器を収納するタンク、3はそのタンク側
面、4はタンク2の上部補強ビーム、5はタンク2の下
部補強ビーム、6は静止誘導電器の基礎である。上部補
強ビーム4には上部支持点8が、基礎6には下部支持点
9がそれぞれ設けられ、上部支持点8と下部支持点9の
間のタンク側面12を覆うような遮音板7が、タンク2
の周囲に配設されている。
【0004】この従来例では、遮音板7に覆われたタン
ク側面12から放射された音は遮音板7の透過損失によ
り減衰する。さらに、遮音板7を振動が小さい基礎6の
上に配置し、振動が大きなタンク側面3との接合点を上
部補強ビーム4に設けた上部支持点8に限定したことに
より、遮音板7に伝達される振動を少なくしている。従
って、遮音板7の振動により発生する騒音を低く抑える
ことができる。
【0005】また、図13に示す従来の他の静止誘導電
器は、図12の従来例の静止誘導電器のタンク側面3に
配置された上部補強ビーム4と下部補強ビーム5に、そ
れぞれ上部支持点10と下部支持点11を設け、それぞ
れの支持点10と11で弾性要素14と15を介して、
支持点10と11間のタンク側面12を覆うように、複
数の鋼板間に高分子粘弾性材料を挟んで一体に成形した
制振鋼板からなる遮音板13をタンク周囲に配設されて
いる。
【0006】この従来例では、図12の従来例と同様
に、タンク側面12から放射された音は遮音板13の透
過損失により低減するが、図12の従来例と異なり、遮
音板13の上下の支持点10と11は振動が小さい基礎
6ではなく、振動の大きな上部補強ビーム4と下部補強
ビーム5に配置されている。このため、遮音板13を弾
性要素14と15を介して制振鋼板を取り付ける構成と
している。
【0007】一般に、1個の質量とばねと減衰要素から
構成される1自由度系では、入力の振動数が質量とばね
定数から決定される固有振動数に近いと、この系の応答
は大きくなり、一方、固有振動数よりも高くなるに従っ
て応答は小さくなる。この性質を使って、ばねを柔軟に
して固有振動数を入力の振動数よりも低く設定する、い
わゆる、防振支持により振動伝達を抑制することができ
る。また、減衰要素の能力を高め、吸収可能な運動エネ
ルギを増やしても、系の応答を抑制できることが知られ
ている。
【0008】したがって、従来例のように弾性支持14
と15で遮音板13を柔軟に支持することで、上部補強
ビーム4と下部補強ビーム5からの振動伝達を抑制し、
さらに、遮音板13を制振鋼板で構成することで減衰能
力を高め、応答を抑制しているので、遮音板13の振動
により発生する騒音を低く抑えることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の静止
誘導電器の大型化により、静止誘導電器本体から発生す
る振動が増大する傾向にある。この結果、タンク側面か
ら放射させる音が増加すると共に、タンク周囲に取り付
けられた遮音板に伝達される振動も増加し、遮音板自身
の振動により発生する騒音も増加する。従って、このよ
うな静止誘導電器には従来より更なる低騒音化が求めら
れている。具体的には、前者のタンクからの放射音に対
しては、遮音板の透過損失を高めることと、タンク表面
を広く遮音板で覆うことが有効であり、後者の遮音板自
身の放射音に対しては、遮音板の振動を抑制することが
有効である。
【0010】しかしながら、従来の遮音技術において
は、前者のような遮音板の透過損失の向上は可能でも、
後者のような遮音板の振動抑制は困難である。この理由
を図12及び図13を参照してさらに詳細に説明する。
【0011】前者の遮音板の透過損失を向上させるに
は、図12の従来例では遮音板7の厚さを増すことによ
り、また図13の従来例では遮音板13の厚さを増すこ
とにより実現可能である。
【0012】しかしながら、後者の遮音板の振動抑制に
関しては、図12の従来例では、遮音板7は上部補強ビ
ーム4に取り付けられているという構成上の理由から、
タンク側面3の振動が増加すれば、上部補強ビーム4上
の上部支持点8を経由し、遮音板7に伝達される振動も
増加することは避けられない。従って、遮音板7の振動
増加は防止できなかった。
【0013】次に、後者の遮音板の振動抑制に関して、
図13の従来例の問題点について説明する。一般に、遮
音板のような平板状構造物は、複数の固有モードを持つ
連続体と考えられる。このような連続体を弾性支持して
得られる振動抑制効果は、前述の1自由度系の場合ほど
大きくないことが知られている。すなわち、連続体を剛
体と仮定して、連続体の質量と弾性支持のばね定数から
計算した固有振動数を、入力の振動数より低く設定して
も、その固有振動数より高い振動数領域における振動抑
制効果は、真の剛体の場合よりも少なくなる。この理由
は、連続体では如何なる固有モードにおいても、必ず弾
性変形を含んでおり、1個の質量からなる1自由度系と
は本質的に異なるからである。特に、連続体の持つ剛性
が弾性要素と同程度に低い場合、1自由度系の防振支持
理論が成立せず、連続体の弾性振動が支配的となる高い
振動数領域において、振動抑制効果が極めて少なくな
る。
【0014】そこで、図13の従来例をみると、平板状
の遮音板13は曲げ剛性が低い連続体であると考えられ
るので、前述した理由から、弾性要素14と15による
遮音板13の防振支持は1自由度系ほど振動抑制効果が
なく、特に、高い振動数領域における振動抑制効果はよ
り少なくなる。さらに、タンク表面を広く覆うため遮音
板を大型化すると、遮音板の剛性低下を招き、振動抑制
効果は更に少なくなる。また、弾性要素14と15の剛
性を極めて低く設定し、1自由度系に近づける方法も考
えられるが、弾性要素14と15を介して遮音板13を
上部補強ビーム4と下部補強ビーム5に取り付けている
ので、強度や安定性の点から好ましくない。従って、タ
ンク側面3の振動増加に対して、弾性要素14と15に
より振動伝達を抑制するには限界があり、特に、振動数
の高い高次の固有モードの抑制が困難である。
【0015】また、遮音板13の制振効果を補う手段と
して遮音板13の材料として、減衰能力が大きい制振鋼
板が用いられている。制振鋼板は、内部の高分子粘弾性
材料が振動エネルギを吸収するので、一般の鋼板より振
動減衰効果が大きいことが知られている。しかし、制振
鋼板の減衰能力は、制振鋼板を構成する鋼板と高分子粘
弾性材料により決定するので自ずから限度があり、遮音
板13の減衰能力を振動増加に合わせて無制限に向上さ
せるのは不可能である。従って、タンク側面3の振動が
増加すれば、遮音板13の振動が増加するのは避けられ
ない。
【0016】上述したように、従来の遮音技術では、遮
音板の透過損失の向上は可能でも、遮音板自身の振動は
低減できず、それによる遮音板の放射音も低減できない
という問題がある。
【0017】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
のであり、その主たる目的は、タンク側面の放射音と遮
音板自身の振動による放射音の両方に対し、騒音低減効
果を有する遮音板を設けた静止誘導電器を提供すること
である。さらに詳しくは、本発明の請求項1及び請求項
2の目的は、遮音板の振動を抑制して、遮音板自身の放
射音を低減した静止誘導電器を提供することである。
【0018】本発明の請求項3の目的は、基礎の関わる
作業を簡略化した遮音板を設けた静止誘導電器を提供す
ることである。本発明の請求項4及び請求項5の目的
は、遮音板に覆われていないタンク側面からの放射音を
減衰させ、遮音効果の高い遮音板を設けた静止誘導電器
を提供することである。
【0019】本発明の請求項6の目的は、遮音性能を維
持して、遮音板を小型化した静止誘導電器を提供するこ
とである。本発明の請求項7の目的は、弾性要素の寸法
変化の影響を受け難くした遮音板を設けた静止誘導電器
を提供することである。
【0020】本発明の請求項8の目的は、遮音効果と同
時に、タンク上に配置したフランジの操作性を向上させ
た遮音板を設けた静止誘導電器を提供することである。
本発明の請求項9の目的は、遮音性能を維持して、遮音
板の耐震性能を向上させた静止誘導電器を提供すること
である。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1は、静止誘導電器本体を絶縁油ま
たは絶縁ガスと共に収納するタンクと、このタンク側面
に固定した上部補強ビームと、この上部補強ビーム上と
静止誘導電器を設置する基礎上にそれぞれ設けた上部支
持点と下部支持点と、この両支持点間にタンク側面外面
を覆うように取り付けた遮音板とを備えた静止誘導電器
において、前記遮音板はその表面の周囲を囲むような帯
状の補強リブとその表面を分割するような帯状の補強リ
ブを取り付けた遮音板本体と、この遮音板本体と前記上
部支持点との間に配置した第1弾性要素と、この第1弾
性要素を配置したことにより前記遮音板と前記タンク側
面の間に生じた隙間を塞ぐ柔軟な第1シール部材とから
構成されたことを特徴とする。
【0022】本発明の請求項2は、請求項1記載の静止
誘導電器において、前記遮音板本体と前記基礎上の下部
支持点との間に第2弾性要素を配置し、この第2弾性要
素を配置したことにより前記遮音板と前記基礎の間に生
じた隙間を塞ぐ柔軟な第2シール部材を配置したことを
特徴とする。
【0023】本発明の請求項3は、静止誘導電器本体を
絶縁油または絶縁ガスと共に収納するタンクと、このタ
ンク側面の上下に離間して支持点を設け、その支持点間
のタンク側面外面を覆うように遮音板を取り付けた静止
誘導電器において、前記遮音板はその表面の周囲を囲む
ような帯状の補強リブとその表面を分割するような帯状
の補強リブを取り付けた遮音板本体と、この遮音板本体
と前記上部支持点との間に配置した第1弾性要素と、前
記遮音板本体と前記下部支持点との間に配置した第2弾
性要素と、これら第1及び第2弾性要素を配置したこと
により前記遮音板と前記タンク側面の間にそれぞれ生じ
た隙間を塞ぐ柔軟なシール部材を配置したことを特徴と
する。
【0024】本発明の請求項4は、請求項3記載の静止
誘導電器において、前記遮音板本体の下端の位置を、前
記下部支持点の位置よりも低くしたことを特徴とする。
本発明の請求項5は、請求項1乃至請求項4記載の静止
誘導電器において、前記遮音板の上端の位置を、前記上
部支持点の位置よりも高くしたことを特徴とする。
【0025】本発明の請求項6は、請求項1乃至請求項
5記載の静止誘導電器において、前記遮音板を水平方向
に複数に分割した遮音板本体を前記タンク周囲に取り付
けると共に、これら遮音板本体間の隙間を柔軟なシール
部材により塞いだことを特徴とする。
【0026】本発明の請求項7は、請求項2乃至請求項
6記載の静止誘導電器において、前記遮音板本体と前記
上部支持点に配置した第1弾性要素との接合部分の前記
遮音板本体に上下方向の長穴を設け、摺動板と共に第1
弾性要素の軸に通して、前記遮音板本体を固定し、前記
遮音板本体を前記第1弾性要素に対して上下方向に移動
可能に接合したことを特徴とする。
【0027】本発明の請求項8は、請求項1乃至請求項
7記載の静止誘導電器において、前記タンク側面上の絶
縁油または絶縁ガスの入出口、及び点検口などのフラン
ジを覆うように取り付けた前記遮音板と、この遮音板の
前記フランジ正面に当たる位置に開閉可能な扉を設けた
ことを特徴とする。
【0028】本発明の請求項9は、請求項1乃至請求項
8記載の静止誘導電器において、前記遮音板本体の大変
位を防止するストッパーを、前記弾性要素を配置した支
持点に設けたことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照して説明する。図1は本発明の第1実施例(請求項
1対応)の静止誘導電器の断面図であり、図2は図1の
遮音板本体の構成を示す側面図である。なお、既に説明
した図12の従来例と同一部分には同一符号を付して説
明する。
【0030】図1に示すように、本実施例の静止誘導電
器は、基礎6の上に静止誘導電器本体1を絶縁油または
絶縁ガスと共に収納するタンク2が設置されている。こ
のタンク側面3の上下に水平方向に上部補強ビーム4と
下部補強ビーム5を取り付け、この上部補強ビーム4上
の上部支持点16と基礎6上の下部支持点17の間に、
タンク側面3の外面を覆うように遮音板18を取り付け
ている。遮音板18は図2に示すように、平板20の周
囲を囲むような帯状の補強リブ21と表面を分割するよ
うな帯状の補強リブ22を取り付けた遮音板本体19と
からなり、この遮音板本体19と上部支持点16の間に
弾性要素23を配置している。さらに、遮音板本体19
とタンク側面3、及び遮音板本体19と上部補強ビーム
4の間に生じた隙間を塞ぐように柔軟なシール部材24
を配設している。
【0031】ところで、このような弾性要素23は上部
支持点16の振動方向、すなわちタンク側面3の水平方
向(x)及び垂直方向(z)に弾性変形するばねであ
り、ゴムや金属などから形成されている。また、シール
部材24は遮音板本体19とタンク側面3、及び遮音板
本体19と上部補強ビーム4の隙間を密閉し、且つ両者
の相対変位に合わせて柔軟に変形する性質を持つ材料が
好ましく、箔状のテープに成形した鉛などから形成され
ている。なお、シール部材24は上記の性質が満足され
れば、その形状はテープに限らず任意の形状でよく、ま
た隙間に直接埋め込む充填材であっても構わない。
【0032】次に、本実施例の作用について説明する。
まず、遮音板の振動による放射音に対する本実施例の作
用を説明する。本実施例の静止誘導電器において、遮音
板本体19は、平板20に対し、その周囲を囲むような
帯状の補強リブ21と表面を分割するような帯状の補強
リブ22を取り付けている。平板20の振動は曲げモー
ドが主体であるので、その剛性は補強リブ21により大
幅に増加するのは明らかである。このように、弾性要素
23による弾性支持に比べ、遮音板本体19の曲げ剛性
を十分高めることは、遮音板本体19が連続体として弾
性振動することを抑制するので、遮音板本体19を1個
の質量に近づける効果がある。即ち、弾性要素23と遮
音板本体19からなる振動糸を理想的な1自由度系に近
づけるのと同じ効果がある。従って、遮音板の弾性振動
が振動絶縁効果を大きく損なっていた従来技術に比べ、
弾性振動の寄与を抑制することにより、弾性支持による
遮音板本体19の振動絶縁効果を高めることができる。
【0033】また、遮音板本体19の表面において、補
強リブ22を配置した近傍は、他の平板部分に比べて曲
げ剛性が高いので、振動しても振幅が小さい部分、いわ
ゆる振動モードの節となる。振動モードの節が多く、分
割が進んだモードほど全表面積のなかで振動しない部分
の占める比率が高くなるので、振動による放射音の発生
効率が低いことが知られている。従って、遮音板本体1
9の表面を分割するように帯状の補強リブ22を配置す
ることにより、振動モードの節の数の多い分割モードに
させ、遮音板本体19の振動による放射音の発生を効果
的に防止することができる。
【0034】さらに、本実施例の変形例として遮音板本
体19を制振鋼板で構成し、遮音板18の制振効果を高
めることが可能である。制振鋼板は複数の鋼板間に高分
子粘弾性材料を挟んで一体に成形したもので、振動に対
する減衰能力が高いことは良く知られたとおりである。
【0035】一方、タンク側面3からの放射音に対する
遮音板18の遮音性能は、弾性要素23の存在によって
低下することはない。即ち、弾性要素23を配置したこ
とにより遮音板本体19とタンク側面3、及び遮音板本
体19と上部補強ビーム4の間に隙間が生じるが、柔軟
なシール部材24によりこれらの隙間は完全に塞がれる
ので、隙間から音が漏れだすことはない。従って、タン
ク側面3からの放射音に対する遮音板18の透過損失
は、なんら損なわれることはない。
【0036】このように本実施例によれば、遮音板18
を平板20の周囲と表面に帯状の補強リブ21と22を
取り付けた遮音板本体19と、遮音板本体19と上部支
持点16との間に配置した弾性要素23と、隙間を塞ぐ
柔軟なシール部材24から構成したことにより、遮音板
18の振動絶縁効果を高めることができる。従って、タ
ンク側面3の振動の放射音と同時に、遮音板18の振動
により発生する放射音を低減することができる。
【0037】上述したように、本実施例によると、補強
リブが、遮音板本体の剛性を高めて弾性変形を防止し、
弾性支持による振動絶縁効果を向上させ、遮音板本体の
振動を抑制し、且つ遮音板本体の振動モードの分割によ
り放射音の発生効率を低下させるので、遮音板の振動に
より発生する放射音を低減することができる。
【0038】図3は本発明の第2実施例(請求項2対
応)の静止誘導電器の断面図であり、上記第1実施例と
同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。同
図に示すように、本実施例が図1の第1実施例と異なる
点は、遮音板25が、遮音板本体19と上部補強ビーム
4上の上部支持点16の間に配置した第1弾性要素23
と、遮音板本体19と基礎6上の下部支持点17との間
に配置した第2弾性要素26との間に配置されており、
さらに遮音板本体19と上部補強ビーム4の間に生じた
隙間を塞ぐ柔軟なシール部材24と、遮音板本体19と
基礎6上の下部支持点17との間に生じた隙間を塞ぐ柔
軟なシール部材27を配置した点のみである。その他の
構成については図1の第1実施例と同様である。
【0039】ところで、静止誘導電器の振動は、静止誘
導電器本体からタンクの底を経由し、静止誘導電器を設
置した基礎にも伝達する。そして、タンクの振動ほどで
はないが、基礎も振動することが知られている。このよ
うな基礎の振動は、基礎6上に置かれた下部支持点17
を経由し、遮音板本体19にも伝達される。
【0040】次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例では、遮音板本体19と上部補強ビーム4上の
支持点16の間に配置した第1弾性要素23に加えて、
さらに遮音板本体19と基礎6上の支持点17との間に
第2弾性要素26を配置している。
【0041】このように第1及び第2弾性要素23,2
6を配置したことにより、基礎6上の下部支持点17か
らの振動入力に対しても、遮音板本体19の振動絶縁を
行うことができる。したがって、遮音板25は、タンク
側面3の支持点16及び基礎6の下部支持点17を経由
して伝達される振動の両者に対し、振動しにくい構造に
なる。
【0042】また、タンク側面3からの放射音に対する
遮音板25の遮音性能は、弾性要素26の存在によって
低下することはない。すなわち、弾性要素26を配置し
たことにより遮音板本体19と基礎6の間に新たな隙間
が生じるが、柔軟なシール部材27によりこれらの隙間
は完全に塞がれるので、隙間から音が漏れだすことはな
い。
【0043】上記したように本実施例によると、遮音板
本体19と基礎6上の下部支持点17との間に第2弾性
要素26を配置したことにより、基礎からの振動入力に
対しても遮音板本体19の振動絶縁を行うことができる
ので、遮音板本体19の振動をさらに効果的に抑制する
ことができる。したがって、遮音板25の振動により発
生する放射音を確実に低減することができ、遮音効果を
高めることが可能になる。
【0044】図4は本発明の第3の実施例(請求項3対
応)の静止誘導電器の断面図であり、上記第1実施例と
同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。同
図に示すように、本実施例が図1の第1実施例と異なる
点は、遮音板28が、遮音板本体19と上部補強ビーム
4上の上部支持点16の間に配置した第1弾性要素30
と、タンク側面3に上部支持点16から離間して下部支
持点33を設け、この下部支持点33と遮音板本体19
との間に配置した第2弾性要素31との間に形成されて
いるので、支持点間のタンク側面外面29は遮音板28
で囲まれており、さらに遮音板本体19と上部補強ビー
ム4の間に生じた隙間を塞ぐ柔軟なシール部材32と、
遮音板本体19と下部支持点33との間に生じた隙間を
塞ぐ柔軟なシール部材32を配置した点のみである。そ
の他の構成については図1の第1実施例と同様である。
【0045】次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例では、遮音板28の上部支持点16と下部支持
点33は共にタンク側面3上にあるので、図1の第1実
施例のような基礎6上の支持点は不要である。従って、
第1実施例と比べ、現地で遮音板28を静止誘導電器の
タンク2に取り付ける際、基礎6に関わる工事が全くな
くなるので、作業を大幅に簡略化できる。さらに、基礎
上に支持点のスペースが不要であるから、基礎6自体を
小型化することも可能である。
【0046】また、第1実施例と異なり、下部支持点3
3は基礎6に比べ振動の大きなタンク側面3に置かれる
が、遮音板本体19と下部支持点33との間に第2弾性
要素31を配置したことにより、上部支持点16と同様
に、遮音板本体19の振動絶縁を行うことができる。こ
れにより、遮音板28はタンク側面3の上部支持点16
及び下部支持点33を経由して伝達される振動の両者に
対し、振動しにくい構造になる。
【0047】さらに、遮音板28に覆われたタンク側面
29からの放射音に対する遮音板28の遮音性能は、第
1及び第2弾性要素30,31の存在によって低下する
ことはない。すなわち、これら弾性要素30,31を配
置したことにより遮音板本体19とタンク側面3の間に
隙間が生じるが、柔軟なシール部材32によりこれらの
隙間は完全に塞がれるので、隙間から音が漏れ出すこと
はない。
【0048】上記したように本実施例によると、タンク
側面3に上下支持点16,33を設け、第1及び第2弾
性要素30,31を介して遮音板本体19を取り付けた
ことにより、遮音効果を損なうことなく、基礎6を小型
化し、遮音板28の取り付け作業を簡略化することが可
能である。また、遮音板28の支持点は共にタンク側面
3上に配置するので、基礎6上に支持点は不要になり、
基礎に関わる工事も全くなくなるので、作業を大幅に簡
略化できる。
【0049】図5は本発明の第4実施例(請求項4対
応)の静止誘導電器の断面図であり、上記第4実施例と
同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。同
図に示すように、本実施例が図4の第3実施例と異なる
点は、遮音板34において、遮音板本体19の下端35
の位置をタンク側面3上の下部支持点33の位置よりも
低くなるように配置した点のみである。その他の構成に
ついては図4の第3実施例と同様である。
【0050】次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例では、遮音板本体19の下端35の位置をタン
ク側面3上の下部支持点33の位置よりも低いので、遮
音板34に覆われていないタンク側面36から発生した
放射音は、遮音板本体19の下端35と基礎6の間の狭
い開口部37を通過して周囲に広がる。このような音の
伝達系路の面積の変化は、消音効果があることが知られ
ており、遮音板34に覆われていないタンク側面36か
ら発生した放射音は、開口部37において減衰させるこ
とが可能である。また、遮音板34に覆われていないタ
ンク側面36部分と遮音板本体19と基礎6に囲まれた
空間38の内部に吸音材料を充填すると、さらに消音効
果を増大させることが可能である。
【0051】なお、本実施例は、図4の第3実施例と同
様に遮音板28の上部支持点16と下部支持点33が共
にタンク側面3上にあるので、基礎6上の支持点は不要
である。従って、基礎6に関わる工事が全くなくなるの
で、作業を大幅に簡略化できる。さらに、基礎上に支持
点のスペースが不要であるから、基礎6自体を小型化す
ることも可能である。
【0052】以上説明したように、本実施例によると、
タンク側面3のうち下部支持点33より下側にあって、
遮音板34に覆われていないタンク側面36部分からの
放射音に対しても、放射音が遮音板本体19の下端と基
礎6の間の開口部を通過するときの消音効果により減衰
させ、遮音板34の遮音効果をさらに高めることができ
る。
【0053】図6は本発明の第5実施例(請求項5対
応)の静止誘導電器の断面図であり、上記第4実施例と
同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。同
図に示すように、本実施例が図4の第3実施例と異なる
点は、遮音板42において、遮音板本体19の上端39
の位置をタンク側面3上の上部支持点16の位置よりも
高くなるように配置した点のみである。その他の構成に
ついては図4の第3実施例と同様である。なお、本実施
例の遮音板の配置構成は、上記第1乃至第4実施例のい
ずれの場合にも適用することができる。
【0054】次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例では、遮音板本体19の上部支持点16よりも
上側の遮音板42に覆われていないタンク側面40から
発生した放射音41は、遮音板本体19の上端39にお
いて回折を起こした後、タンク側面3の周囲に広がる。
このような回折は音路の折れ曲がりであり、大きな減衰
効果があることが知られている。従って、遮音板42に
覆われていないタンク側面40から発生した放射音は、
上端39で減衰させることが可能である。
【0055】上述したように、本実施例によると、タン
ク3側面のうち、上部支持点16より上側にあって、遮
音板42に覆われていない部分からの放射音に対して
も、放射音が遮音板本体19の上端39で折れ曲がる回
折効果により減衰させ、遮音板42の遮音効果をさらに
高めることができる。
【0056】図7は本発明の第6実施例(請求項6対
応)の静止誘導電器の正面図である。同図に示すよう
に、タンク3側面に配置される遮音板は、2枚に分割し
た遮音板本体43及び44で構成され、この遮音板本体
43及び44の隙間を柔軟なシール材料45により塞い
でいる。また遮音板本体43及び44と上部補強ビーム
の間に生じた隙間は柔軟なシール部材24で塞ぎ、遮音
板本体43及び44と基礎6上の下部支持点との間に生
じた隙間は柔軟なシール部材27で塞がれている。な
お、遮音板の分割数は2枚に限定する必然性はなく、タ
ンク側面3の大きさに合わせて任意に分割可能である。
また、本実施例の遮音板の配置構成は、上記第1乃至第
5実施例のいずれの場合にも適用することができる。
【0057】次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例では、遮音板を遮音板本体43及び44の2枚
に分割することにより、遮音板を1枚で構成する場合に
比べ小型であるので、輸送も容易となる。
【0058】また、タンク側面3からの放射音に対する
遮音性能は、遮音板を分割したことにより低下すること
はない。すなわち、本実施例の遮音板本体は、第1乃至
第5実施例の遮音板本体と異なり、隣り合った遮音板本
体43及び44の隙間に新たな隙間が生じるが、柔軟な
シール部材45によりこれらの隙間は完全に塞がれるの
で、隙間から音が漏れ出すことはない。
【0059】上述したように、本実施例によると、遮音
板を分割し、隣り合う遮音板本体43及び44の隙間を
柔軟なシール材料で塞いだことにより、遮音効果を低下
させることなく、小型化することが可能になる。
【0060】図8は本発明の第7実施例(請求項7対
応)の静止誘導電器の遮音板の上部支持点の詳細を示す
断面図、図9は図8の側面図である。同図に示すよう
に、遮音板46のタンク側面3上に配置した上部支持点
16において、遮音板本体19に上下方向の長穴48を
設けている。この長穴48の表裏の摺動板49及び50
と共に、第1弾性要素23の軸47を通して、遮音板本
体19を固定したものである。なお、摺動板49及び5
0は摩擦係数が低く、かつ滑りやすい高分子材料などで
形成される。
【0061】次に、本実施例の作用を説明する。遮音板
本体19をタンク側面3に取り付ける際、初めに図示し
ない下部支持点から取り付けると、遮音板本体19の重
さを負担した下部支持点の第2弾性要素が変形し、その
結果、上部支持点16において、遮音板本体19の取り
付け位置が移動することになる。しかしながら、本実施
例によれば、遮音板本体19は長穴48によっていかな
る位置でも第1弾性要素23の軸47との固定が可能で
あり、上記のような寸法変化の影響を受けず、取り付け
を容易に行うことができる。
【0062】また、図示しない下部支持点の第2弾性要
素がゴムなどの粘弾性的体である場合、遮音板本体19
の重さを保持する第2弾性要素の圧縮変形が時間と共に
増加し、長時間が経過すると第2弾性要素の高さが低く
なり、遮音板本体19の位置が次第に下がろうとする。
しかし、上部支持点16において遮音板本体19は、長
穴48と表裏の摺動板49及び50のために、弾性要素
の変形に合わせて下方向に移動可能である。従って、第
2弾性要素の高さが低くなっても、第1弾性要素23だ
けで遮音板本体19の全重量を負担するといった不都合
は生じない。
【0063】上述したように、本実施例によると、遮音
板取り付けの際、遮音板本体19の重さを負担する下部
支持点の第2弾性要素が変形し、上部支持点において遮
音板本体の取り付け位置が移動しても上部支持点はそれ
に合わせて移動可能であり、遮音板の取り付けを容易に
行うことができる。また、上部支持点16において遮音
板本体19に上下方向の長穴48を設け、摺動板49及
び50と共に弾性要素23に固定することにより、長時
間にわたる弾性要素の寸法変化の影響を受けにくい遮音
板を提供することができる。
【0064】図10は本発明の第8実施例(請求項8対
応)の静止誘導電器の断面図であり、上記第1実施例と
同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。同
図に示すように、本実施例が図1の第1実施例と異なる
点は、タンク側面3上の絶縁油の入出口のフランジ52
を覆うように取り付けた遮音板51において、遮音板本
体19のフランジ52の正面に当たる位置に開閉可能な
扉53を設けた点のみである。その他の構成については
図1の第1実施例と同様である。
【0065】本実施例のフランジ52は、絶縁油の入出
口の他に、絶縁ガスの入出口、点検口など静止誘導電器
のタンク側面3に取り付けられ、接続または開閉操作が
必要なフランジであれば、その用途及び頻度は限定され
ない。また、扉53はフランジ52を使用する作業に十
分な大きさがあり、且つ音の通り抜ける隙間のない構造
であれば、扉の材質、開閉方向及び開閉方式は任意であ
る。なお、本実施例のフランジと遮音板の配置構成は、
上記第1乃至第7実施例のいずれの場合にも適用するこ
とができる。
【0066】次に、本実施例の作用について説明する。
一般に、静止誘導電器のタンクには、操作を必要とする
フランジが配置されているが、遮音板の性能を向上させ
るために、フランジを配置したタンク側面まで遮音板で
覆うと、フランジの操作性を著しく損なうことは明らか
である。そこで、本実施例では、フランジ52の接続ま
たは開閉が必要な際に、遮音板本体19の扉53を開く
ことにより、外側からフランジ操作を行うことができる
ようにしたものである。すなわち、フランジ52を配置
したタンク側面3を覆う遮音板本体19であってもフラ
ンジ52の操作性を損なうことはない。
【0067】上述したように、本実施例によると、遮音
板の性能を向上させるために、フランジを配置したタン
ク側面まで遮音板で覆っても扉53を開くことにより、
内側のフランジ操作を行うことができるので、遮音性能
と同時にフランジ52の操作性を向上させることができ
る。
【0068】図11は本発明の第9実施例(請求項9対
応)の静止誘導電器の断面図であり、上記第3実施例と
同一部分には同一符号を付して重複説明は省略する。同
図に示すように、本実施例が図3の第2実施例と異なる
点は、遮音板56を支持する上部支持点16及び下部支
持点17において、遮音板本体19の大変位を防止する
ストッパ54を弾性要素23を配置した上部支持点16
に設け、同じくストッパ55を弾性要素26を配置した
下部支持点17にそれぞれ設けたものである。また、ス
トッパを取り付ける支持点は上部または下部のどちらか
一方の支持点であっても構わない。なお、本実施例の遮
音板の配置構成は、上記第1乃至第8実施例のいずれの
場合にも適用することができる。
【0069】次に、本実施例の作用について説明する。
従来より防振支持構成において、遮音板本体の質量と弾
性要素のばね定数から決定される固有振動数を、加わる
振動の振動数より低く設定するほど振動絶縁性能が高い
ことは知られている。しかし、一般に固有振動数を下げ
ると、今度は地震の振動数帯域に近付くので、極端な場
合には地震と共振して遮音板の耐震性能が損なわれる危
険がある。すなわち、地震動を受けて大振動し、弾性要
素の変形が過大となり損傷に至る可能性である。
【0070】本実施例の遮音板56では、弾性要素2
3,26が大変形しようとする場合、遮音板本体19が
ストッパ54,55に衝突して、弾性要素23,26の
変形が一定値以内に抑えられるように、ストッパ54,
55を上部・下部支持点16,17に設けている。従っ
て、地震動により弾性要素の変形が増大しても、損傷に
至らない範囲に、変形を抑制することができる。
【0071】本実施例によれば、弾性要素23を配置し
た上部支持点16及び弾性要素26を配置した下部支持
点17において、遮音板本体19の対変位を防止するそ
れぞれのストッパ54及び55を設けたことにより、地
震動による弾性要素23及び26の変形を一定値以内に
抑制することができるので、遮音板56の遮音効果を維
持して耐震性能を向上させることが可能になる。
【0072】上述したように、本実施例によると、地震
動により弾性要素の変形が増大しても、ストッパに衝突
して弾性要素が損傷を受けない範囲に変形を抑制するこ
とができるので、耐震性能を向上させることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の静止誘導
電器(請求項1乃至請求項9対応)によれば、タンク側
面からの放射音と、遮音板自身の振動による放射音を低
減する遮音板を設けることができるため、優れた遮音性
能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の静止誘導電器の遮音板の
断面図。
【図2】図1の遮音板の側面図。
【図3】本発明の第2実施例の静止誘導電器の遮音板の
断面図。
【図4】本発明の第3実施例の静止誘導電器の遮音板の
断面図。
【図5】本発明の第4実施例の静止誘導電器の遮音板の
断面図。
【図6】本発明の第5実施例の静止誘導電器の遮音板の
断面図。
【図7】本発明の第6実施例の静止誘導電器の遮音板の
正面図。
【図8】本発明の第7実施例の静止誘導電器の遮音板の
上部側断面図。
【図9】図8の遮音板の側面図。
【図10】本発明の第8実施例の静止誘導電器の遮音板
の断面図。
【図11】本発明の第9実施例の静止誘導電器の遮音板
の断面図。
【図12】従来の静止誘導電器の遮音板の断面図。
【図13】図12の遮音板の断面図。
【符号の説明】
1…静止誘導電器、2…タンク、3…タンク側面、4…
上部補強ビーム、5…下部補強ビーム、6…基礎、7,
13,18,25,28,34,42,46,51,5
6…遮音板、8,10…上部支持点、9,11…下部支
持点、12…支持点間のタンク側面、14,15,2
3,26,30,31…弾性要素、16…上部支持点、
17,33…下部支持点、19,43,44…遮音板本
体、20…平板、21,22,45…補強リブ、24,
27,32…シール部材、29…遮音板に覆われたタン
ク側面、35…遮音板本体の下端、36,40…遮音板
に覆われていないタンク側面、37…開口部、38…空
間、39…遮音板本体の上端、41…放射音、47…
軸、48…長穴、49,50…摺動板、52…フラン
ジ、53…扉、54,55…ストッパ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−120052(JP,A) 特開 平3−120707(JP,A) 特開 昭64−89408(JP,A) 特開 昭61−219121(JP,A) 実開 昭60−136124(JP,U) 実開 昭60−116215(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 27/02 H01F 27/33

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止誘導電器本体を絶縁油または絶縁ガ
    スと共に収納するタンクと、このタンク側面に固定した
    上部補強ビームと、この上部補強ビーム上と静止誘導電
    器を設置する基礎上にそれぞれ設けた上部支持点と下部
    支持点と、この両支持点間にタンク側面外面を覆うよう
    に取り付けた遮音板とを備えた静止誘導電器において、
    前記遮音板はその表面の周囲を囲むような帯状の補強リ
    ブとその表面を分割するような帯状の補強リブを取り付
    けた遮音板本体と、この遮音板本体と前記上部支持点と
    の間に配置した第1弾性要素と、この第1弾性要素を配
    置したことにより前記遮音板と前記タンク側面の間に生
    じた隙間を塞ぐ柔軟な第1シール部材とから構成された
    ことを特徴とする静止誘導電器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の静止誘導電器において、
    前記遮音板本体と前記基礎上の下部支持点との間に第2
    弾性要素を配置し、この第2弾性要素を配置したことに
    より前記遮音板と前記基礎の間に生じた隙間を塞ぐ柔軟
    な第2シール部材を配置したことを特徴とする静止誘導
    電器。
  3. 【請求項3】 静止誘導電器本体を絶縁油または絶縁ガ
    スと共に収納するタンクと、このタンク側面の上下に離
    間して支持点を設け、その支持点間のタンク側面外面を
    覆うように遮音板を取り付けた静止誘導電器において、
    前記遮音板はその表面の周囲を囲むような帯状の補強リ
    ブとその表面を分割するような帯状の補強リブを取り付
    けた遮音板本体と、この遮音板本体と前記上部支持点と
    の間に配置した第1弾性要素と、前記遮音板本体と前記
    下部支持点との間に配置した第2弾性要素と、これら第
    1及び第2弾性要素を配置したことにより前記遮音板と
    前記タンク側面の間にそれぞれ生じた隙間を塞ぐ柔軟な
    シール部材を配置したことを特徴とする静止誘導電器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の静止誘導電器において、
    前記遮音板本体の下端の位置を、前記下部支持点の位置
    よりも低くしたことを特徴とする静止誘導電器。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4記載の静止誘導電
    器において、前記遮音板の上端の位置を、前記上部支持
    点の位置よりも高くしたことを特徴とする静止誘導電
    器。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5記載の静止誘導電
    器において、前記遮音板を水平方向に複数に分割した遮
    音板本体を前記タンク周囲に取り付けると共に、これら
    遮音板本体間の隙間を柔軟なシール部材により塞いだこ
    とを特徴とする静止誘導電器。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至請求項6記載の静止誘導電
    器において、前記遮音板本体と前記上部支持点に配置し
    た第1弾性要素との接合部分の前記遮音板本体に上下方
    向の長穴を設け、摺動板と共に第1弾性要素の軸に通し
    て、前記遮音板本体を固定し、前記遮音板本体を前記第
    1弾性要素に対して上下方向に移動可能に接合したこと
    を特徴とする静止誘導電器。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7記載の静止誘導電
    器において、前記タンク側面上の絶縁油または絶縁ガス
    の入出口、及び点検口などのフランジを覆うように取り
    付けた前記遮音板と、この遮音板の前記フランジ正面に
    当たる位置に開閉可能な扉を設けたことを特徴とする静
    止誘導電器。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8記載の静止誘導電
    器において、前記遮音板本体の大変位を防止するストッ
    パーを、前記弾性要素を配置した支持点に設けたことを
    特徴とする静止誘導電器。
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