JP3454682B2 - 固体撮像素子及び固体撮像素子の駆動方法 - Google Patents

固体撮像素子及び固体撮像素子の駆動方法

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JP3454682B2 JP22833797A JP22833797A JP3454682B2 JP 3454682 B2 JP3454682 B2 JP 3454682B2 JP 22833797 A JP22833797 A JP 22833797A JP 22833797 A JP22833797 A JP 22833797A JP 3454682 B2 JP3454682 B2 JP 3454682B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレーム転送方式
のCCD固体撮像素子及びその固体撮像素子の駆動方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータやワードプロセ
ッサなどのコンピュータ機器に画像情報を取り込む手段
として、固体撮像素子を用いた電子スチルカメラが用い
られるようになっている。この電子スチルカメラは、従
来のテレビカメラ等の撮像装置と同様に、被写体画像を
動画、即ち、静止画像の連続として撮らえ、その中から
所望の1画面の画像情報を取り出すように構成される。
通常、このような電子スチルカメラの画像情報の処理に
おいては、処理の高速化を図るため、適当に間引いた少
ない情報量の画像信号で連続画像を再生し、最終的に取
り出そうとする1画面の画像情報に対してのみ完全な信
号処理を施すようにしている。
【0003】図10は、従来の電子スチルカメラの構成
を示すブロック図である。CCD固体撮像素子1は、行
列配置された複数の受光画素と各受光画素に対応付けら
れるシフトレジスタとを有する。複数の受光画素は、周
知のレンズ機構によって受光面に照射される被写体画像
の光に応答して情報電荷を発生し、それぞれ独立に蓄積
する。シフトレジスタは、各受光画素に蓄積される情報
電荷を所定の順序で転送出力する。また、固体撮像素子
1には、シフトレジスタの出力端に、情報電荷を画素単
位で蓄積する容量が設けられており、転送出力される情
報電荷の電荷量を電圧値に変換して取り出し、画像信号
Y0(t)として出力する。
【0004】駆動回路2は、固体撮像素子1の各シフト
レジスタに対して多相の垂直転送クロックφv及び水平
転送クロックφhを供給し、複数の受光画素に蓄積され
る情報電荷を所定の順序で転送出力させる。即ち、垂直
走査タイミングに従って各受光画素の情報電荷をシフト
レジスタへ転送した後、水平走査タイミングに従って1
行ずつ転送出力させることにより、1行単位で連続する
画像信号Y0(t)を得られるようにしている。タイミング
制御回路3は、一定周期の基準クロックに基づいて水平
同期信号HT及び垂直同期信号VTを生成し、駆動回路
2に供給する。この水平同期信号HT及び垂直同期信号
VTは、固体撮像素子1の水平走査及び垂直走査のタイ
ミングを決定するためのものであり、所定のフォーマッ
トに従って生成される。同時に、画像信号Y0(t)を水平
同期信号HT及び垂直同期信号VTに従い規格化するタ
イミング信号PCを生成し、後述する信号処理回路4へ
供給する。また、タイミング制御回路3は、画像確定指
示DIに応答し、駆動回路2の連続撮像動作を停止させ
ると共に、信号処理回路4に画像信号Y0(t)に対応した
特定の1画面の画像データD(n)を出力させる。
【0005】信号処理回路4は、固体撮像素子1から出
力される画像信号Y0(t)を取り込み、タイミング信号P
Cに従ってサンプルホールド、レベル補正等の各種の処
理を施し、所定のフォーマットに準じた画像信号Y1(t)
として表示器5へ供給する。この信号処理回路4は、A
/D変換器及びD/A変換器を含み、画像信号Y0(t)を
デジタルデータとして信号処理を施し、所定の信号処理
が完了した後にアナログ値の画像信号Y1(t)に戻して表
示器5へ供給するように構成される。さらに、信号処理
回路4は、タイミング制御回路3が画像確定指示DIを
受けたときの画像信号Y0(t)の1画面分に対応するデジ
タル画像データD(n)を静止画出力として外部へ供給す
る。表示器5は、例えば、LCDパネルからなり、信号
処理回路4から供給される画像信号Y1(t)に従う固体撮
像素子1が撮らえた画像を連続して表示する。尚、画像
確定指示DIを受けた後には、静止画出力として出力さ
れる画像データD(n)に対応する静止画像を表示する。
【0006】図11は、CCD固体撮像素子1の構成を
示す模式図であり、フレーム転送方式の場合を示してい
る。この図においては、図面を簡略化するため、受光画
素の配列を12行×16列で示してある。そして、図1
2は、固体撮像素子1を駆動する各転送クロックと各同
期信号との関係を示すタイミング図である。フレーム転
送方式のCCD固体撮像素子1は、撮像部1i、蓄積部
1s、水平転送部1h及び出力部1dより構成される。
撮像部1iは、垂直方向に連続する互いに平行な複数の
CCDシフトレジスタからなり、これらのシフトレジス
タの各ビットがそれぞれ受光画素を構成する。この撮像
部1iには、垂直同期信号VTに同期するフレーム転送
クロックφf1〜φf3が印加され、撮像期間中に各受光画
素に蓄積された情報電荷が垂直走査のブランキング期間
に蓄積部1sへ高速転送される。
【0007】蓄積部1sは、撮像部1iのシフトレジス
タに連続し、ビット数が一致する複数のCCDシフトレ
ジスタからなり、これらのシフトレジスタの各ビットが
蓄積画素を構成し、撮像部1iの各受光画素から転送出
力される情報電荷を一時的に蓄積する。この蓄積部1s
には、垂直同期信号VT及び水平同期信号HTに同期し
た垂直転送クロックφv1〜φv3が印加され、撮像部1i
から情報電荷が1画面単位で取り込まれると共に、取り
込まれた情報電荷が水平走査のブランキング期間に1行
単位で水平転送部1hへ転送される。
【0008】水平転送部1hは、蓄積部1sの各シフト
レジスタの出力が各ビットに結合された単一のCCDシ
フトレジスタからなり、蓄積部1sの各シフトレジスタ
から転送出力される情報電荷を各ビットに受ける。この
水平転送部1hには、水平同期信号HTに同期した水平
転送クロックφh1、φh2が印加され、蓄積部1sの各シ
フトレジスタから1水平ライン単位で転送出力される情
報電荷が順次出力部1d側へ転送される。
【0009】出力部1dは、水平転送部1hの出力側で
情報電荷を受ける容量を含み、水平転送部1hから転送
出力される情報電荷を受けて電荷量に応じた電圧値を出
力する。この出力部1dには、水平転送クロックφh1、
φh2に従うリセットクロックφrが印加され、水平転送
部1hから順次転送出力される情報電荷を1画素単位で
排出させることにより、1画素毎の情報電荷量に対応す
る電圧値を取り出すようにしている。ここで出力される
電圧値の変化が画像信号Y0(t)となる。
【0010】このような、フレーム転送方式の固体撮像
素子1は、撮像して得られた情報電荷を一時的に蓄積す
る蓄積部1sが、撮像部1iの受光画素から離れている
ため、受光画素からの不要な電荷の漏れ込みが少ない。
このため、固体撮像素子から任意のタイミングで情報電
荷を読み出して静止画像を得る電子スチルカメラに適し
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述の電子スチルカメ
ラの場合、固体撮像素子1を連続動作させて動画像を取
り出し、その動画像を見ながら所望の静止画像を取り出
せるようにしている。このときの動画像は、単なる確認
画面であるため、高画質である必要はなく、通常は、画
像信号Y0(t)の情報量を予め少なくして信号処理回路4
での信号処理を簡単にしている。即ち、信号処理回路4
の入力段階で画像信号Y0(t)を一定の列単位あるいは行
単位で間引くことで情報量を削減し、各種の信号処理を
簡略化して高速化を図れるように構成している。
【0012】しかしながら、信号処理回路4において画
像信号Y0(t)を間引くようにするための構成は、入力部
分の回路動作が高速になって消費電力を増加させると共
に、回路規模自体も大きくなり易いため、コストの増大
を招くことになる。そこで本発明は、消費電力の増大を
抑えながら、コストの低減を図り、安価で高解像度の電
子スチルカメラを提供できるようにすることを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために成されたもので、その特徴とするところ
は、一導電型の半導体基板の一主面に逆導電型の半導体
領域が形成され、この半導体領域内に列方向に延在する
複数のチャネル領域が形成されると共に、上記半導体領
域上に行方向に延在する複数の転送電極が形成され、上
記複数の転送電極が、一定本数毎に上記チャネル領域内
の第1の領域に複数の受光画素を連続的に定義し、一定
本数毎に上記第1の領域に隣接する第2の領域に複数の
蓄積画素を連続的に定義する固体撮像素子であって、上
記第1の領域に定義される上記受光画素の数に対して上
記第2の領域に定義される上記蓄積画素の数を1/n
(n:整数)とし、上記複数の転送電極の内、上記第1
の領域と上記第2の領域との境界部分を挟んで配置され
る少なくとも2本が、チャネル長を他のチャネル長より
も長くして形成され、かつ、上記第1の領域に配置され
る上記複数の転送電極に対して一定の周期を有する第1
の多相クロックが印加されると共に、上記第2の領域に
配置される上記複数の転送電極に対して上記第1の多相
クロックの周期のn倍の周期を有する第2の多相クロッ
クが印加され、上記第2の多相クロックは、上記第2の
領域に上記蓄積画素の1つを定義する一定本数の転送電
極の内の上記第1及び第2の領域の境界に隣接して配置
される1本に印加される第1のクロックと、この第1の
クロックよりもデューティ比が大きく設定され、上記第
2の領域に上記蓄積画素の1つを定義する一定本数の転
送電極の内の上記第1及び第2の領域の境界から離れて
配置される1本に印加される第2のクロックと、を含む
ことにある。
【0014】これにより、第1の多相クロックの周期と
第2の多相クロックの周期との差に応じて第2の領域の
蓄積画素へ取り込まれない情報電荷が、第1及び第2の
領域の境界部分で、チャネル領域から半導体基板側へ排
出される。このとき、第1及び第2の領域の境界部分に
チャネル長を長く形成した転送電極を配置しているた
め、第1の領域内で情報電荷が排出される部分と、第2
の領域内で情報電荷が蓄積される部分との距離が離され
る。従って、第1の領域から排出される情報電荷が第2
の領域に蓄積されている情報電荷に混入しにくくなる。
【0015】そして、本発明の固体撮像素子の駆動方法
の特徴とするところは、上記第1の領域に配列される上
記複数の転送電極に一定の周期を有する第1の多相クロ
ックを印加して上記複数の受光画素に蓄積される情報電
荷を1行毎に上記第2の領域側へ転送すると共に、上記
第2の領域に配置される上記複数の転送電極に、上記第
1の多相クロックの周期のn倍の周期を有する第2の多
相クロックを印加し、上記第2の多相クロックが、上記
第2の領域に上記蓄積画素の1つを定義する一定本数の
転送電極の内の上記第1及び第2の領域の境界に隣接し
て配置される1本に印加される第1のクロックと、この
第1のクロックよりもデューティ比が大きく設定され、
上記第2の領域に上記蓄積画素の1つを定義する一定本
数の転送電極の内の上記第1及び第2の領域の境界から
離れて配置される1本に印加される第2のクロックと、
を含み、上記第1の領域から転送出力される上記情報電
荷を1行単位で選択して上記第2の領域に取り込んだ
後、上記第2の多相クロックの周期よりも長い周期を有
する第3の多相クロックを印加して上記第2の領域から
上記情報電荷を1行ずつ転送出力することにある。
【0016】これにより、第1の多相クロックの周期と
第2の多相クロックの周期との比に応じて、第1の領域
の一部の受光画素の情報電荷が選択されて第2の領域の
蓄積画素へ転送される。この転送過程で、一部の受光画
素の情報電荷が排出されるため、画素数が間引かれるこ
とになる。さらに、本発明の固体撮像素子の駆動方法の
特徴とするところは、上記第1の領域に配列される上記
複数の転送電極に一定の周期を有する第1の多相クロッ
クを印加して上記複数の受光画素に蓄積される情報電荷
を1行毎に上記第2の領域側へ転送すると共に、上記第
2の領域に配置される上記複数の転送電極に、上記第1
の多相クロックの周期のn倍の周期を有する第2の多相
クロックを印加し、上記第2の多相クロックが、上記第
2の領域に上記蓄積画素の1つを定義する一定本数の転
送電極の内の上記第1及び第2の領域の境界に隣接して
配置される1本に印加される第1のクロックと、この第
1のクロックよりもデューティ比が大きく設定され、上
記第2の領域に上記蓄積画素の1つを定義する一定本数
の転送電極の内の上記第1及び第2の領域の境界から離
れて配置される1本に印加される第2のクロックと、を
含み、上記第1の領域から転送出力される上記情報電荷
を1行単位で選択して上記第2の領域に取り込んだ後、
上記第2の多相クロックの周期よりも長い周期を有する
第3の多相クロックを印加して上記第2の領域から上記
情報電荷を1行ずつ転送出力する第1の動作、及び、上
記第1及び第2の領域に配置される上記複数の転送電極
に上記第3の多相クロックを印加して上記複数の受光画
素に蓄積される情報電荷を1行毎に上記第2の領域を通
して転送する第2の動作、を含み、上記第1の動作を繰
り返し実行して画面単位で連続する第1の画像信号を得
ると共に、所望のタイミングで上記第2の動作を実行し
て単一の静止画面を表示する第2の画像信号を得ること
にある。
【0017】これにより、第1の動作では、第1の多相
クロックの周期と第2の多相クロックの周期との比に応
じて、第1の領域の一部の受光画素の情報電荷が選択さ
れて第2の領域の蓄積画素へ転送される。そして、第2
の転送動作では、第3の多相クロックに従い、第1の領
域の全ての受光画素の情報電荷が順次第2の領域の蓄積
画素へ転送される。従って、第1の動作により、低解像
度の画面を連続して表示する第1の画像信号を得られ、
第2の撮像動作により、高解像度の画面を表示する第2
の画像信号を得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の固体撮像素子の
構成を示す断面図である。尚、本発明の固体撮像素子
は、フレーム転送方式であり、図1は、その撮像部と蓄
積部との境界付近を示す。N型の半導体基板11の一主
面に、P型の拡散領域12が形成され、この拡散領域1
2内に、一方向(図面の水平方向)に延在する複数のチ
ャネル領域が互いに平行に形成される。各チャネル領域
は、情報電荷の転送経路となる領域であり、表面付近に
N型の埋め込み層13が形成されて埋め込みチャネル構
造を成している。また、半導体基板11は、チャネル領
域から漏れ出す情報電荷を吸収するオーバーフロードレ
インとして働くものであり、情報電荷の蓄積期間及び転
送期間にそれぞれ所定の固定電位が印加される。埋め込
み層13が形成されたチャネル領域上には、絶縁膜14
を介して、チャネル領域と交差する方向に延在する複数
の転送電極15が互いに平行に配列される。この転送電
極15については、1層目の転送電極の間隙部分を2層
目の転送電極で被うようにした2層構造であってもよ
い。これらの転送電極15は、3相駆動を採用した場
合、3本単位でチャネル領域内に複数の受光画素P及び
複数の蓄積画素Sを定義する。この受光画素Pが定義さ
れる領域が撮像部となり、蓄積画素Sが定義される領域
が蓄積部となる。また、複数の受光画素Pの内の蓄積部
に隣接する1つの受光画素P'と、複数の蓄積画素Sの
内の撮像部に隣接する1つの蓄積画素S'とを定義する
一部の転送電極15'は、その他の転送電極15よりも
電荷転送方向の幅を広く形成し、チャネル長を長くして
いる。
【0019】撮像部の各転送電極15、15'には3相
のフレーム転送クロックφf1〜φf3が印加され、蓄積部
の各転送電極15、15'には3相の垂直転送クロック
φv1〜φv3が印加されて、それぞれチャネル領域内のポ
テンシャルの制御が行われる。撮像動作において、フレ
ーム転送クロックφf1、φf3は、各受光画素Pの両端に
位置する転送電極15をオフし、隣り合う受光画素Pを
電気的に分離するためのポテンシャル障壁を形成する。
同時に、フレーム転送クロックφf2は、受光画素Pの中
央に位置する転送電極15をオンし、情報電荷を蓄積す
るためのポテンシャル井戸を形成する。また、転送動作
において、フレーム転送クロックφf1〜φf3及び垂直転
送クロックφv1〜φv3は、各転送電極15のオン/オフ
を高速で繰り返し、ポテンシャル井戸を移動させるよう
にして、ポテンシャル井戸に蓄積される情報電荷を一方
向に転送させる。ここで、垂直転送クロックφv1〜φv3
については、フレーム転送クロックφf1〜φf3に対して
周期を整数倍に設定することにより、情報電荷を撮像部
から蓄積部へ転送する過程で、画素数の間引きを行うこ
とが可能になる。即ち、垂直転送クロックφv1〜φv3の
周期をフレーム転送クロックφf1〜φf3の周期のn倍
(n:整数)とすることにより、撮像部から転送出力さ
れる情報電荷が、n画素中、1画素だけ蓄積部へ取り込
まれるようになる。
【0020】縦型オーバーフロードレイン構造のCCD
固体撮像素子の場合、半導体基板11の深さ方向に、図
2に示すようなポテンシャルプロファイルが形成され
る。このポテンシャルプロファイルは、転送電極15か
ら離れるに従って深くなり、一旦、埋め込み層13内で
極小値を示すと共に拡散層12内で極大値を示し、それ
以降は、拡散層12から半導体基板11の深部に進むに
従って深くなる。このようなポテンシャルは、半導体基
板11及び転送電極15に印加する電位によって制御す
ることができるものであり、電位を高くすればポテンシ
ャルが深く形成され、逆に、低くすればポテンシャルが
浅く形成される。
【0021】転送電極15、15'をオンする、即ち、
転送電極15、15'に印加する電位を高くすると、ポ
テンシャルプロファイルは、曲線aに示すように、埋め
込み層13(チャネル領域)内で深く形成される。これ
により、埋め込み層13内の極小値と拡散層12内の極
大値との差を埋める分だけ、情報電荷の蓄積が可能にな
る。一方、転送電極15、15'をオフする、即ち、転
送電極15、15'に印加する電位を低くすると、ポテ
ンシャルプロファイルは、曲線bに示すように、埋め込
み層13(チャネル領域)内で浅く形成される。これに
より、拡散領域12内のポテンシャル障壁が消滅し、チ
ャネル領域に発生する情報電荷は、ポテンシャルの勾配
に沿って半導体基板11側へ排出される。
【0022】フレーム転送クロックφf1〜φf3及び垂直
転送クロックφv1〜φv3は、各転送電極15、15'を
所定の期間オーバーラップさせながら、順次転送方向に
オンさせる。このとき、連続する転送電極15、15'
のオンするタイミングが遅れると、転送過程にある情報
電荷は、半導体基板11側へ排出されることになる。そ
こで、垂直転送クロックφv1〜φv3の周期を長くして、
蓄積部の転送電極15'がオンするタイミングを意図的
に遅らせることにより、撮像部から蓄積部への転送過程
で一部の受光画素の情報電荷のみを蓄積画素Sに取り込
むようにすることができる。このとき、蓄積画素Sに取
り込まれない情報電荷は、撮像部の出力端、即ち、蓄積
部に隣接する受光画素P'部分で排出される。このた
め、撮像部と蓄積部との境界部分で転送電極15'のチ
ャネル長を長く形成することにより、半導体基板11側
へ排出される情報電荷が、蓄積画素S'内に保持されて
いる情報電荷に混入するの防止している。
【0023】図3は、本発明に関するフレーム転送方式
のCCD固体撮像素子の構成を示す模式図である。この
図においては、図面を簡略化するため、受光画素Pの配
列を12行×16列で示してある。フレーム転送方式の
CCD固体撮像素子20は、撮像部20i、蓄積部20
s、水平転送部20h及び出力部20dより構成され
る。撮像部20iは、垂直方向に連続する互いに平行な
複数のCCDシフトレジスタからなり、これらのシフト
レジスタの各ビットが、それぞれ受光画素Pを構成す
る。そして、各シフトレジスタには、フレーム転送クロ
ックが印加される。各受光画素Pに蓄積された情報電荷
を転送する際には、フレーム転送クロックφf1〜φf3を
高い周波数でクロッキングし、情報電荷を蓄積部20s
へ転送(フレーム転送)する。この情報電荷の転送は、
第1の動作においては、図11に示す固体撮像素子1の
撮像部1iと同様に、垂直同期信号VTに同期するタイ
ミングで行われる。これに対して第2の動作において
は、フレーム転送は行われず、図11に示す固体撮像素
子1の蓄積部1sと同様に、水平走査に従う周期で1行
ずつ行われる。
【0024】蓄積部20sは、撮像部20iのシフトレ
ジスタに連続する複数のCCDシフトレジスタからな
り、これらのシフトレジスタの各ビットが蓄積画素Sを
構成する。この蓄積部20sは、光学的に遮光されてお
り、受光画素Pから転送出力される情報電荷をそれぞれ
一時的に蓄積する。蓄積部20sの垂直方向の蓄積画素
Sの数は、第1の動作におけるフレーム転送クロックφ
f1〜φf3と垂直転送クロックφ1v〜φ3vとの周期の比に
応じて省略されている。本実施の形態においては、垂直
転送クロックφv1〜φv3の周期をフレーム転送クロック
φf1〜φf3の周期の3倍とし、蓄積部20sには撮像部
20iの1/3の数(4行×16列)の蓄積画素Sが配
列される。蓄積部20sのシフトレジスタには、垂直同
期信号VTあるいは水平同期信号HTに同期した垂直転
送クロックφv1〜φv3が印加される。第1の動作では、
転送クロックφf1〜φf3の1/3の周波数で撮像部20
iの受光画素Pから情報電荷を取り込み、取り込んだ情
報電荷を水平走査周期で1行ずつ水平転送部20hへ転
送する。第2の動作では、垂直転送クロックφ1v〜φ3v
をフレーム転送クロックφf1〜φf3に一致させて撮像部
20iの各シフトレジスタの延長部分として動作させ、
受光画素Pからの情報電荷を水平走査周期で1行ずつ順
次水平転送部20hへ転送する。
【0025】水平転送部20hは、蓄積部20sの各シ
フトレジスタの出力が各ビットに結合された単一のCC
Dシフトレジスタからなり、蓄積部20sの各シフトレ
ジスタから転送出力される情報電荷を各ビットに受け
る。出力部20dは、水平転送部20hの出力側で情報
電荷を受ける容量を含み、水平転送部20hから転送出
力される情報電荷を受けて電荷量に応じた電圧値を出力
する。水平転送部20h及び出力部20dは、図11に
示す固体撮像素子1の水平転送部1h及び出力部1dと
同一である。即ち、水平同期信号HTに同期した水平転
送クロックφh1、φh2に応答して水平転送部20h内の
情報電荷を出力部20dへ転送し、出力部20dの容量
に蓄積される情報電荷をリセットクロックφrに応答し
て順次排出するように構成される。そして、出力部20
dの容量の電位の変化が画像信号Y0(t)として出力され
る。
【0026】ところで、固体撮像素子20がカラー撮像
に対応する場合、受光部20iにカラーフィルタが装着
されて各受光画素Pがそれぞれ特定の色成分に対応付け
られる。例えば、図4に示すように、奇数行にシアン
(Cy)と黄(Ye)とが交互に配置され、偶数行に白
(W)と緑(G)が交互に配置される。このようなカラ
ーフィルタを撮像部20iに装着した場合、垂直方向の
6画素を1つの単位とし、この内の2画素から互いに異
なる色成分を取り出すようにすることができる。これに
より、転送過程で画素数を間引く第1の動作において
も、全ての受光画素から情報電荷を読み出す第2の動作
と同じように全ての色成分を独立に取り出すことが可能
になる。
【0027】図5は、本発明の固体撮像素子の駆動方法
を実現する各転送クロックの波形図で、(a)は画素数
を間引いて情報電荷を読み出す第1の動作を示し、
(b)は全ての画素の情報電荷を読み出す第2の動作を
示す。本実施の形態においては、第1の動作で画素数を
1/3に間引く場合を例示している。尚、第2の動作に
おける転送クロックの周期は、第1の動作における転送
クロックの周期に対して十分に長いもの(通常は、数百
倍)であり、図5(b)については、同図(a)に比べ
て時間軸方向に縮小してある。
【0028】固体撮像素子は、第1の期間(蓄積期間)
に光電変換によって発生した情報電荷を各受光画素Pに
蓄積した後、その情報電荷を第2の期間(転送期間)に
各受光画素Pから蓄積画素Sを介して転送出力する。蓄
積期間中は、フレーム転送クロックφf1〜φf3の内の1
つ、例えば、フレーム転送クロックφf3がハイレベルに
固定され、その他のフレーム転送クロックφf1、φf2が
ロウレベルに固定される。これにより、光電変換によっ
て発生する情報電荷が、フレーム転送クロックφf3が印
加される転送電極15の下に蓄積される。この蓄積期間
の動作は、第1の動作と第2の動作とで一致している。
【0029】転送期間では、第1の動作の場合、フレー
ム転送クロックφf1〜φf3が、それぞれ一定の周期で立
ち上がりと立ち下がりとを交互に繰り返し、互いの位相
差が1/3周期に設定される。このとき、垂直転送クロ
ックφv1〜φv3は、フレーム転送クロックφf1〜φf3の
3倍の周期で立ち上がりと立ち下がりとを繰り返し、互
いの位相差が1/9周期に設定される。さらに、垂直転
送クロックφvは、立ち下がりが2/3周期遅れて設定
され、各垂直転送クロックφv1〜φv3の立ち上がってい
る期間を互いに1/18周期だけオーバーラップさせる
ようにしている。この第1の動作は、受光画素Pから蓄
積画素Sに取り込まれた情報電荷を水平走査のタイミン
グに従って1画素ずつ転送出力する転送動作を含む。一
方、第2の動作の場合、フレーム転送クロックφf1〜φ
f3及び垂直転送クロックφv1〜φv3が、互いに一致し
て、それぞれ一定の周期で立ち上がりと立ち下がりとを
交互に繰り返し、互いの位相差が1/3周期に設定され
る。この第2の動作においては、情報電荷が、水平走査
のタイミングに従って撮像部の受光画素Pから蓄積部の
蓄積画素Sに取り込まれ、連続して、蓄積画素Sから1
画素ずつ転送出力される。
【0030】図6は、第1の動作を説明するポテンシャ
ル図である。この図6は、図5(a)に対応し、図1と
同一部分を示している。フレーム転送クロックφf3及び
垂直転送クロックφv3が立ち上がり、転送クロックφf
1、φf2及び垂直転送クロックφv1、φv2が立ち下がっ
ているタイミングT0においては、フレーム転送クロッ
クφf3または垂直転送クロックφv3が印加される転送電
極15の下にポテンシャル井戸が形成される。情報電荷
は、そのポテンシャル井戸に蓄積される。タイミングT
1〜T3では、フレーム転送クロックφf1〜φf3が1/
3周期の時間差で順次反転し、フレーム転送クロックφ
f3が印加される転送電極15の下に蓄積された情報電荷
が、1画素先の受光画素Pまで転送される。同時に、垂
直転送クロックφv1〜φv3が1/9周期の時間差で順次
反転し、垂直転送クロックφv3が印加される転送電極1
5の下に蓄積された情報電荷が、1画素先の蓄積画素S
まで転送される。
【0031】タイミングT4では、垂直転送クロックφ
v1〜φv3が固定された状態で、フレーム転送クロックφ
f1、φf3が反転し、フレーム転送クロックφf3が印加
される転送電極15の下に蓄積された情報電荷がフレー
ム転送クロックφv1が印加される転送電極15の下へ転
送される。このとき、蓄積部に隣接する受光画素P'で
は、フレーム転送クロックφf3が印加される転送電極1
5'の先の垂直転送クロックφv1が印加される転送電極
15'がオフしたままであるため、その画素の情報電荷
は全て半導体基板11側へ排出される。このとき、受光
画素P'に隣接する蓄積画素S'では、受光画素P'から
最も離れた位置、即ち、垂直転送クロックφv3が印加さ
れる転送電極15の下に情報電荷が保持されている。加
えて、フレーム転送クロックφf3が印加される転送電極
15'の両側の転送電極15'は、チャネル長を長くして
形成されている。このため、フレーム転送クロックφf3
が印加される転送電極15'の下のチャネル領域で半導
体基板11側へ情報電荷が排出されても、その情報電荷
の一部が蓄積電極S'に保持されている情報電荷へ混入
するのを防止できる。
【0032】タイミングT5、T6では、タイミングT
2、T3と同様に、フレーム転送クロックφf1〜φf3が
順次反転して、フレーム転送クロックφf1が印加される
転送電極15の下に蓄積された情報電荷が、フレーム転
送クロックφf3が印加される次の転送電極15の下まで
転送される。タイミングT7では、タイミングT4と同
様に、フレーム転送クロックφf1、φf3が反転し、フレ
ーム転送クロックφf3が印加される転送電極15の下に
蓄積された情報電荷がフレーム転送クロックφf1が印加
される転送電極15の下へ転送されると同時に、受光画
素P'で1画素分の情報電荷が半導体基板11側へ排出
される。タイミングT8、T9における転送動作は、タ
イミングT5、T6における転送動作に一致する。尚、
タイミングT5〜T9までは、タイミングT3、T4と
同様に、垂直転送クロックφv1〜φv3が継続して固定さ
れる。
【0033】そして、タイミングT10では、タイミン
グT1と同様に、フレーム転送クロックφf1、φf3と共
に垂直転送クロックφv1、φv3が反転し、垂直転送クロ
ックφv3または垂直転送クロックφv3が印加される転送
電極15の下に蓄積された情報電荷が垂直転送クロック
φv1または垂直転送クロックφv1が印加される転送電極
15の下へ転送される。このタイミングT10において
は、受光画素P'で情報電荷が半導体基板11側へは排
出されず、蓄積画素S'へ転送される。
【0034】以上のタイミングT1〜T10までの動作
を繰り返すことにより、2画素分の情報電荷の排出と1
画素分の情報電荷の出力とが繰り返され、複数の受光画
素Pに蓄積される情報電荷の内の1/3が蓄積画素Sに
取り込まれる。一旦蓄積画素Sに取り込まれた情報電荷
については、垂直転送クロックφv1〜φv3が、水平走査
周期に従って立ち上がりと立ち下がりとを繰り返すこと
により、1画素単位で転送出力される。
【0035】図7は、第2の動作を説明するポテンシャ
ル図である。この図7は、図5(b)に対応し、図1と
同一部分を示している。タイミングT0においては、フ
レーム転送クロックφf3及び垂直転送クロックφv3が立
ち上がり、フレーム転送クロックφf1、φf2及び垂直転
送クロックφv1、φv2が立ち下がって、フレーム転送ク
ロックφf3及び垂直転送クロックφv3が印加される転送
電極15の下にポテンシャル井戸が形成され、そのポテ
ンシャル井戸に情報電荷が蓄積される。
【0036】タイミングT1〜T3では、フレーム転送
クロックφf1〜φf3及び垂直転送クロックφv1〜φv3が
順次反転する。このタイミングT1〜T3における転送
動作は、図6に示す第1の動作のタイミングT1〜T3
の動作に一致する。但し、その動作周期については、水
平走査周期に一致して設定されており、第1の動作より
も十分(最大で900倍程度)に長い周期である。
【0037】以上のタイミングT1〜T3までの動作を
繰り返すことにより、複数の受光画素Pに蓄積される情
報電荷が、蓄積画素Sを介して、水平走査周期に従うタ
イミングで、1画素ずつ転送出力される。ところで、第
2の動作の場合、転送期間中、情報電荷のほとんどが光
電変換が継続される受光画素P内に保持される。そこ
で、各受光画素Pを被うようにシャッタ機構を設け、転
送期間中は、そのシャッタ機構を閉じて各受光画素Pに
光を入射させないようにしてスミア電荷の発生を防止す
る必要がある。
【0038】図8は、図1に示す固体撮像素子20を用
いて動画及び静止画を表す画像信号を得られるようにし
た電子スチルカメラの構成を示すブロック図であり、図
9は、その動作を説明するタイミング図である。CCD
固体撮像素子20は、図1に示すものであり、撮像部2
0iに対して行数が1/3に省略された蓄積部20sを
有し、駆動回路21から供給される各種クロックによっ
て駆動され、画像信号Y0(t)を出力する。
【0039】シャッタ機構30は、周知のレンズ機構を
通して固体撮像素子20の撮像部20iに被写体画像が
投射される光路上に配置され、必要に応じて撮像部20
iを遮光する。このシャッタ機構30は、光の透過の制
御が可能なものであればよく、液晶パネルや遮光板等を
用いて構成することができる。シャッタ駆動回路21
は、後述するタイミング制御回路22から供給されるシ
ャッタ制御信号STに基づいて駆動クロックφdを発生
し、シャッタ機構30を開閉駆動する。例えば、シャッ
タ制御信号STが立ち上げられている間はシャッタ機構
30を開放し、立ち下げられている間はシャッタ機構3
0を閉じるように構成される。
【0040】駆動回路21は、固体撮像素子20の各シ
フトレジスタに対して転送クロックφf、垂直転送クロ
ックφv及び水平転送クロックφhを供給し、固体撮像素
子20の複数の受光画素Pに蓄積される情報電荷を所定
の順序で転送出力させる。即ち、一定の電荷蓄積期間を
経て撮像部20iの各受光画素Pに蓄積される情報電荷
を1画素毎に所定の順序で転送出力し、1ライン単位で
連続する画像信号Y0(t)を得られるようにしている。固
体撮像素子20における情報電荷の転送動作は、図6に
示す第1の動作または図7に示す第2の動作に従う。
【0041】タイミング制御回路22は、第1の動作に
より固体撮像素子20を連続動作させて動画を表示する
第1の画像信号Y0(t)を得られるようにし、第2の動作
により固体撮像素子を1回だけ動作させて静止画を表示
する第2の画像信号y0(t)を得られるようにする。同時
に、固体撮像素子20の撮像部20iを遮光するシャッ
タ機構30を駆動するシャッタ駆動回路31に対して、
第1の動作でシャッタ機構30を開放し、第2の動作で
一定の期間シャッタ機構30を開放した後に閉じて固体
撮像素子20の撮像部20iを遮光するように指示を与
える。
【0042】第1の動作においては、一定周期の基準ク
ロックに基づいて水平同期信号HT及び垂直走査信号V
Tを生成して駆動回路21に供給し、駆動回路21を周
期的に動作させる。これにより、固体撮像素子20は、
撮像部20iの各受光画素Pで撮像を繰り返し、蓄積部
20sへの転送過程で行数を1/3に間引いて、第1の
画像信号Y0(t)を出力する。このとき、シャッタ制御信
号STは、立ち上げられたままであり、シャッタ駆動回
路31は、シャッタ機構30を開放状態を維持する。
尚、第1の動作の間は、画像信号Y0(t)を規格化するタ
イミング信号PCが同時に生成され、信号処理回路23
へ供給される。第1の動作が繰り返されているときに、
画像確定指示DIが入力されると、その時点で第1の動
作は終了し、第2の動作に移る。第2の動作では、先ず
シャッタ制御信号STが立ち下げられて一旦シャッタ機
構30が閉じられ、固体撮像素子20の撮像部20iが
遮光される。この状態でフレーム転送動作を行い撮像部
20iの各受光画素に蓄積されている情報電荷を排出さ
せる。この排出動作は、シャッタ機構30を閉じた後に
第1の動作を1回だけ実行すればよい。不要な電荷の排
出動作が完了した後、シャッタ制御信号STを所定の期
間だけ立ち上げ、シャッタ機構30を開放して固体撮像
素子20の各受光画素Pに情報電荷を蓄積させる。この
シャッタ機構30の開放時間は、被写体輝度に合わせて
設定するようにし、各受光画素Pに蓄積される情報電荷
の量の平均が所定の範囲に納まるようにする。ここで、
最適なシャッタ開放時間は、第1の動作で得られる第1
の画像信号Y0(t)の平均レベルに基づいて設定するこ
と、被写体の輝度を直接測定して設定することなどが考
えられる。第2の動作においては、固体撮像素子20が
フレーム転送動作を伴わない代わりに、シャッタ機構3
0による撮像部20iの遮光が必要になる。シャッタ機
構30によって遮光された撮像部20iでは、蓄積部2
0sより多くの行数の受光画素に蓄積された情報電荷が
1行単位で読み出されることになる。これにより、固体
撮像素子20は、撮像部20iの受光画素Pの全てに対
応する画素を表示する第2の画像信号y0(t)を出力す
る。
【0043】信号処理回路23は、固体撮像素子20か
ら出力される第1の画像信号Y0(t)を取り込み、タイミ
ング信号PCに従い、サンプルホールド、レベル補正等
の各種の処理を施し、所定のフォーマットに従う画像信
号Y1(t)として表示器24へ供給する。この信号処理回
路23は、A/D変換器及びD/A変換器を含み、第1
の画像信号Y0(t)をデジタルデータとして信号処理を施
し、所定の信号処理が完了した後にアナログ値の画像信
号Y1(t)に戻して表示器24へ供給するように構成され
る。信号処理回路23は、タイミング制御回路22が画
像確定指示DIを受けるまでの間、第1の動作と共に上
述の信号処理を繰り返す。画像確定指示DIを受けた後
には、固体撮像素子20の全ての受光画素Pからの情報
電荷を表す第2の画像信号y0(t)に対応するデジタル画
像データD(n)を静止画出力として外部へ供給する。こ
のとき、表示器24に対しても、静止画出力に対応し、
画素数が間引かれた画像信号Y1(t)を供給する。表示器
24は、LCDパネル等からなり、信号処理回路23か
ら供給される画像信号Y1(t)に従う固体撮像素子20が
撮らえた画像を連続して表示する。
【0044】このように、第1の動作と第2の動作とで
固体撮像素子20の実質的な受光画素の数を変更するよ
うにしたことで、低解像度の動画を表示する画像信号を
得る第1の動作では、信号処理回路23の信号処理を簡
略化することができる。以上の実施の形態においては、
画素数を1/3に間引く場合を例示したが、画素数の間
引きは、1/2または1/4以下であってもよい。ま
た、各転送クロックについては、3相に限らず、4相以
上でもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、固体撮像素子の撮像部
から蓄積部への転送過程で、特定の画素についてのみ情
報電荷を読み出すようにして画素数の間引きを行うこと
ができる。画素を間引くために排出する情報電荷は、チ
ャンネル長が長く形成された転送電極部分で基板側へ排
出されるため、蓄積画素に保持される情報電荷に排出電
荷の一部が混入するのを防止することができる。従っ
て、画像信号の処理を簡略化することができると共に、
画像信号の劣化を防止することができ、回路規模の縮小
と共にコストの低減が望める。また、蓄積部の縮小によ
り固体撮像素子のチップサイズを小さくすることができ
るため、固体撮像素子自体の製造コストの低減も可能で
ある。
【0046】さらに、固体撮像素子の実質的な画素数を
切り換えて、低解像度の動画を表示する第1の画像信号
と高解像度の静止画を表示する第2の画像信号とをそれ
ぞれ得ることができる。高解像度の静止画像をコンピュ
ータ機器の取り込むことが可能な低コストの電子スチル
カメラを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体撮像素子の撮像部の構造を示す断
面図である。
【図2】本発明の固体撮像素子のポテンシャルの状態を
示すプロファイル図である。
【図3】本発明の固体撮像素子の概略を示す平面図であ
る。
【図4】モザイク型のカラーフィルタの構成例を示す平
面図である。
【図5】本発明の固体撮像素子の駆動方法を実現する転
送クロックの波形図である。
【図6】本発明の駆動方法の第1の動作を説明するポテ
ンシャル図である。
【図7】本発明の駆動方法の第2の動作を説明するポテ
ンシャル図である。
【図8】本発明を採用した電子スチルカメラの構成を示
すブロック図である。
【図9】図8に示す電子スチルカメラの動作を説明する
タイミング図である。
【図10】従来の電子スチルカメラの構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】従来のフレーム転送方式の固体撮像素子の概
略を示す平面図である。
【図12】フレーム転送方式の固体撮像素子の動作を説
明するタイミング図である。
【符号の説明】
1、20 CCD固体撮像素子 1i、20i 撮像部 1s、20s 蓄積部 1h、20h 水平転送部 1d、20d 出力部 2、21 CCD駆動回路 3、22 タイミング制御回路 4、23 信号処理回路 5、24 表示器 11 半導体基板 12 拡散領域 13 埋め込み層 14 絶縁膜 15、15' 転送電極 30 シャッタ機構 31 シャッタ駆動回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一導電型の半導体基板の一主面に逆導電
    型の半導体領域が形成され、この半導体領域内に列方向
    に延在する複数のチャネル領域が形成されると共に、上
    記半導体領域上に行方向に延在する複数の転送電極が形
    成され、上記複数の転送電極が、一定本数毎に上記チャ
    ネル領域内の第1の領域に複数の受光画素を連続的に定
    義し、一定本数毎に上記第1の領域に隣接する第2の領
    域に複数の蓄積画素を連続的に定義する固体撮像素子で
    あって、上記第1の領域に定義される上記受光画素の数
    に対して上記第2の領域に定義される上記蓄積画素の数
    を1/n(n:整数)とし、上記複数の転送電極の内、
    上記第1の領域と上記第2の領域との境界部分を挟んで
    配置される少なくとも2本が、チャネル長を他のチャネ
    ル長よりも長くして形成され、かつ、上記第1の領域に
    配置される上記複数の転送電極に対して一定の周期を有
    する第1の多相クロックが印加されると共に、上記第2
    の領域に配置される上記複数の転送電極に対して上記第
    1の多相クロックの周期のn倍の周期を有する第2の多
    相クロックが印加され、上記第2の多相クロックは、上
    記第2の領域に上記蓄積画素の1つを定義する一定本数
    の転送電極の内の上記第1及び第2の領域の境界に隣接
    して配置される1本に印加される第1のクロックと、こ
    の第1のクロックよりもデューティ比が大きく設定さ
    れ、上記第2の領域に上記蓄積画素の1つを定義する一
    定本数の転送電極の内の上記第1及び第2の領域の境界
    から離れて配置される1本に印加される第2のクロック
    と、を含むことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 一導電型の半導体基板の一主面に逆導電
    型の半導体領域が形成され、この半導体領域内に列方向
    に延在する複数のチャネル領域が形成されると共に、上
    記半導体領域上に行方向に延在する複数の転送電極が形
    成され、上記複数の転送電極が、一定本数毎に上記チャ
    ネル領域内の第1の領域に受光画素を定義すると共に、
    一定本数毎に上記第1の領域に隣接する第2の領域に蓄
    積画素を定義し、前記第2の領域の上記蓄積画素の数が
    上記第1の領域の上記受光画素の数に対して1/n
    (n:整数)に定義される固体撮像素子の駆動方法にお
    いて、上記第1の領域に配列される上記複数の転送電極
    に一定の周期を有する第1の多相クロックを印加して上
    記複数の受光画素に蓄積される情報電荷を1毎に上記
    第2の領域側へ転送すると共に、上記第2の領域に配置
    される上記複数の転送電極に、上記第1の多相クロック
    の周期のn倍の周期を有する第2の多相クロックを印加
    し、上記第2の多相クロックが、上記第2の領域に上記
    蓄積画素の1つを定義する一定本数の転送電極の内の上
    記第1及び第2の領域の境界に隣接して配置される1本
    に印加される第1のクロックと、この第1のクロックよ
    りもデューティ比が大きく設定され、上記第2の領域に
    上記蓄積画素の1つを定義する一定本数の転送電極の内
    の上記第1及び第2の領域の境界から離れて配置される
    1本に印加される第2のクロックと、を含み、上記第1
    の領域から転送出力される上記情報電荷を1単位で選
    択して上記第2の領域に取り込んだ後、上記第2の多相
    クロックの周期よりも長い周期を有する第3の多相クロ
    ックを印加して上記第2の領域から上記情報電荷を1
    ずつ転送出力することを特徴とする固体撮像素子の駆動
    方法。
  3. 【請求項3】 一導電型の半導体基板の一主面に逆導電
    型の半導体領域が形成され、この半導体領域内に列方向
    に延在する複数のチャネル領域が形成されると共に、上
    記半導体領域上に行方向に延在する複数の転送電極が形
    成され、上記複数の転送電極が、一定本数毎に上記チャ
    ネル領域内の第1の領域に受光画素を定義すると共に
    一定本数毎に上記第1の領域に隣接する第2の領域に蓄
    積画素を定義し、前記第2の領域の上記蓄積画素の数が
    上記第1の領域の上記受光画素の数に対して1/n
    (n:整数)に定義される固体撮像素子の駆動方法にお
    いて、上記第1の領域に配列される上記複数の転送電極
    に一定の周期を有する第1の多相クロックを印加して上
    記複数の受光画素に蓄積される情報電荷を1毎に上記
    第2の領域側へ転送すると共に、上記第2の領域に配置
    される上記複数の転送電極に、上記第1の多相クロック
    の周期のn倍の周期を有する第2の多相クロックを印加
    し、上記第2の多相クロックが、上記第2の領域に上記
    蓄積画素の1つを定義する一定本数の転送電極の内の上
    記第1及び第2の領域の境界に隣接して配置される1本
    に印加される第1のクロックと、この第1のクロックよ
    りもデューティ比が大きく設定され、上記第2の領域に
    上記蓄積画素の1つを定義する一定本数の転送電極の内
    の上記第1及び第2の領域の境界から離れて配置される
    1本に印加される第2のクロックと、を含み、上記第1
    の領域から転送出力される上記情報電荷を1単位で選
    択して上記第2の領域に取り込んだ後、上記第2の多相
    クロックの周期よりも長い周期を有する第3の多相クロ
    ックを印加して上記第2の領域から上記情報電荷を1
    ずつ転送出力する第1の動作、及び、上記第1及び第2
    の領域に配置される上記複数の転送電極に上記第3の多
    相クロックを印加して上記複数の受光画素に蓄積される
    情報電荷を1毎に上記第2の領域を通して転送する第
    2の動作、を含み、上記第1の動作を繰り返し実行して
    画面単位で連続する第1の画像信号を得ると共に、所望
    のタイミングで上記第2の動作を実行して単一の静止画
    面を表示する第2の画像信号を得ることを特徴とする固
    体撮像素子の駆動方法。
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