JP2000125208A - 固体撮像素子の駆動方法 - Google Patents
固体撮像素子の駆動方法Info
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- Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電子シャッタ動作でノイズの発生を防止す
る。 【解決手段】 情報電荷の転送出力の過程で、受光画素
の情報電荷を排出するタイミングに、垂直転送レジスタ
内に保持された情報電荷を一時的に1/2行分逆方向へ
転送し、水平転送レジスタから離して保持する。情報電
荷の排出が完了した後、垂直転送レジスタ内の情報電荷
を元の位置まで戻して、転送出力を継続する。
る。 【解決手段】 情報電荷の転送出力の過程で、受光画素
の情報電荷を排出するタイミングに、垂直転送レジスタ
内に保持された情報電荷を一時的に1/2行分逆方向へ
転送し、水平転送レジスタから離して保持する。情報電
荷の排出が完了した後、垂直転送レジスタ内の情報電荷
を元の位置まで戻して、転送出力を継続する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子シャッタ動作
を行う固体撮像素子の駆動方法に関する。
を行う固体撮像素子の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子を用いた撮像装置において
は、固体撮像素子の露光状態を最適に保つように露光制
御手段が設けられる。この露光制御手段としては、固体
撮像素子に入射する光量を被写体の輝度に応じて制御す
る機械的な絞り機構や、固体撮像素子の電荷の蓄積時間
を被写体の輝度に応じて制御する、いわゆる電子シャッ
タなどが知られている。
は、固体撮像素子の露光状態を最適に保つように露光制
御手段が設けられる。この露光制御手段としては、固体
撮像素子に入射する光量を被写体の輝度に応じて制御す
る機械的な絞り機構や、固体撮像素子の電荷の蓄積時間
を被写体の輝度に応じて制御する、いわゆる電子シャッ
タなどが知られている。
【0003】図3は、従来の固体撮像素子の構成を示す
ブロック図で、図4は、その動作を説明するタイミング
図である。
ブロック図で、図4は、その動作を説明するタイミング
図である。
【0004】フレーム転送方式のCCD固体撮像素子1
は、受光部1i、蓄積部1s、水平転送部1h及び出力
部1dより構成される。受光部1iは、垂直方向に連続
して互いに平行に配列される複数の転送レジスタからな
り、これらの転送レジスタの各ビットが複数の受光画素
を形成する。そして、各受光画素には、被写体映像に対
応して発生する情報電荷がそれぞれ蓄積される。蓄積部
1sは、受光部1iの各転送レジスタに連続する複数の
転送レジスタからなり、各転送レジスタのビット数が受
光部1iのシフトレジスタのビット数に合わせて設定さ
れ、受光部1iから転送出力される1画面分の情報電荷
を一時的に蓄積する。水平転送部1hは、各ビットがそ
れぞれ蓄積部1sの複数の転送レジスタの各出力に接続
される単一の水平転送レジスタからなり、蓄積部1sに
蓄積される1画面分の情報電荷を1行単位で受け取り順
次転送出力する。そして、出力部1dは、電気的に独立
した容量及びその容量の電位変化を取り出すアンプから
なり、水平転送部1hからシリアルに出力される情報電
荷を1画素単位で容量に受けて電圧値に変換し、画像信
号Y(t)として出力する。
は、受光部1i、蓄積部1s、水平転送部1h及び出力
部1dより構成される。受光部1iは、垂直方向に連続
して互いに平行に配列される複数の転送レジスタからな
り、これらの転送レジスタの各ビットが複数の受光画素
を形成する。そして、各受光画素には、被写体映像に対
応して発生する情報電荷がそれぞれ蓄積される。蓄積部
1sは、受光部1iの各転送レジスタに連続する複数の
転送レジスタからなり、各転送レジスタのビット数が受
光部1iのシフトレジスタのビット数に合わせて設定さ
れ、受光部1iから転送出力される1画面分の情報電荷
を一時的に蓄積する。水平転送部1hは、各ビットがそ
れぞれ蓄積部1sの複数の転送レジスタの各出力に接続
される単一の水平転送レジスタからなり、蓄積部1sに
蓄積される1画面分の情報電荷を1行単位で受け取り順
次転送出力する。そして、出力部1dは、電気的に独立
した容量及びその容量の電位変化を取り出すアンプから
なり、水平転送部1hからシリアルに出力される情報電
荷を1画素単位で容量に受けて電圧値に変換し、画像信
号Y(t)として出力する。
【0005】クロック発生回路2は、水平及び垂直の各
タイミング信号HT、VTに応答して、多相の垂直転送
クロックφv、蓄積転送クロックφs及び垂直転送クロッ
クφhを発生する。垂直転送クロックφvは、固体撮像素
子1の受光部1iに供給され、受光部1iの各受光画素
に蓄積される1画面分の情報電荷を、垂直走査の帰線期
間に、蓄積部1sへ転送する。蓄積クロックφsは、垂
直転送クロックφvによって受光部1iから転送出力さ
れる情報電荷を蓄積部1sに取り込むと共に、取り込ん
だ情報電荷を水平走査の帰線期間内に1行ずつ水平転送
部1hへ転送する。そして、水平転送クロックφhは、
蓄積転送クロックφsによって1行ずつ水平転送部1h
へ転送される情報電荷を順次出力部1d側へ転送する。
また、クロック発生回路2は、排出タイミング信号BT
に応答して、所定の期間立ち上げられる基板クロックφ
bを発生する。この基板クロックφbは、固体撮像素子1
の基板側に印加され、受光部1iの各受光画素に蓄積さ
れる情報電荷を基板側へ排出させる。尚、垂直転送クロ
ックφvについても、基板クロックφbの立ち上がりに同
期して立ち下げられ、受光部1iの各受光画素の情報電
荷が基板側へ排出されやすいようにしている。これによ
り、受光部1iの各受光画素には、基板クロックφbに
従う情報電荷の排出動作が完了してから、垂直転送クロ
ックφvによる転送開始までの期間Lに情報電荷が蓄積
されることになる。この基板クロックφbのタイミング
の変更によって、情報電荷の蓄積期間、即ち、シャッタ
速度の制御が可能になる。
タイミング信号HT、VTに応答して、多相の垂直転送
クロックφv、蓄積転送クロックφs及び垂直転送クロッ
クφhを発生する。垂直転送クロックφvは、固体撮像素
子1の受光部1iに供給され、受光部1iの各受光画素
に蓄積される1画面分の情報電荷を、垂直走査の帰線期
間に、蓄積部1sへ転送する。蓄積クロックφsは、垂
直転送クロックφvによって受光部1iから転送出力さ
れる情報電荷を蓄積部1sに取り込むと共に、取り込ん
だ情報電荷を水平走査の帰線期間内に1行ずつ水平転送
部1hへ転送する。そして、水平転送クロックφhは、
蓄積転送クロックφsによって1行ずつ水平転送部1h
へ転送される情報電荷を順次出力部1d側へ転送する。
また、クロック発生回路2は、排出タイミング信号BT
に応答して、所定の期間立ち上げられる基板クロックφ
bを発生する。この基板クロックφbは、固体撮像素子1
の基板側に印加され、受光部1iの各受光画素に蓄積さ
れる情報電荷を基板側へ排出させる。尚、垂直転送クロ
ックφvについても、基板クロックφbの立ち上がりに同
期して立ち下げられ、受光部1iの各受光画素の情報電
荷が基板側へ排出されやすいようにしている。これによ
り、受光部1iの各受光画素には、基板クロックφbに
従う情報電荷の排出動作が完了してから、垂直転送クロ
ックφvによる転送開始までの期間Lに情報電荷が蓄積
されることになる。この基板クロックφbのタイミング
の変更によって、情報電荷の蓄積期間、即ち、シャッタ
速度の制御が可能になる。
【0006】タイミング制御回路3は、一定周期を有す
る基準クロックCKから垂直タイミング信号VT及び水
平タイミング信号HTを生成し、クロック発生回路2に
供給する。例えば、NTSC方式に従う場合には、1
4.32MHzの基準クロックCKを910カウントす
る毎にパルスを立ち上げて水平タイミング信号HTを生
成し、この水平タイミング信号HTを525/2カウン
トする毎にパルスを立ち上げて垂直タイミング信号VT
を生成するように構成される。また、タイミング制御回
路3は、固体撮像素子1の露光レベルを示す露光情報に
基づいて、垂直走査期間の途中でパルスを立ち上げる排
出タイミング信号BTを発生する。例えば、画像信号Y
(t)を1画面単位で積分して得られる露光情報が所定の
適正範囲にあるか否かを判定し、適正範囲を超えていた
場合には、パルスの立ち上がりのタイミングを遅らせて
情報電荷の蓄積期間Lを短縮する。逆に、露光情報が適
正レベルに達していない場合には、パルスの立ち上がり
のタイミングを早めて情報電荷の蓄積期間Lを伸長す
る。
る基準クロックCKから垂直タイミング信号VT及び水
平タイミング信号HTを生成し、クロック発生回路2に
供給する。例えば、NTSC方式に従う場合には、1
4.32MHzの基準クロックCKを910カウントす
る毎にパルスを立ち上げて水平タイミング信号HTを生
成し、この水平タイミング信号HTを525/2カウン
トする毎にパルスを立ち上げて垂直タイミング信号VT
を生成するように構成される。また、タイミング制御回
路3は、固体撮像素子1の露光レベルを示す露光情報に
基づいて、垂直走査期間の途中でパルスを立ち上げる排
出タイミング信号BTを発生する。例えば、画像信号Y
(t)を1画面単位で積分して得られる露光情報が所定の
適正範囲にあるか否かを判定し、適正範囲を超えていた
場合には、パルスの立ち上がりのタイミングを遅らせて
情報電荷の蓄積期間Lを短縮する。逆に、露光情報が適
正レベルに達していない場合には、パルスの立ち上がり
のタイミングを早めて情報電荷の蓄積期間Lを伸長す
る。
【0007】以上の撮像装置においては、固体撮像素子
1の受光部1iで情報電荷を蓄積する期間Lが、画像信
号Y(t)のレベルに応じて伸縮制御されるため、画像信
号Y(t)が常に適正なレベルに維持される。
1の受光部1iで情報電荷を蓄積する期間Lが、画像信
号Y(t)のレベルに応じて伸縮制御されるため、画像信
号Y(t)が常に適正なレベルに維持される。
【0008】図5は、受光画素でオーバーフローした過
剰な情報電荷を基板側に吸収させる縦型オーバーフロー
ドレイン構造の固体撮像素子1の受光部1iの断面図で
あり、図6は、その深さ方向のポテンシャルの変化を示
すプロファイル図である。
剰な情報電荷を基板側に吸収させる縦型オーバーフロー
ドレイン構造の固体撮像素子1の受光部1iの断面図で
あり、図6は、その深さ方向のポテンシャルの変化を示
すプロファイル図である。
【0009】N型の半導体基板11の表面領域に、P型
の拡散領域(P−Well領域)12が形成され、この
P−Well領域12の表面にチャネル領域となるN型
の拡散層(埋込層)13が形成される。この埋込層13
については、P−Well領域12の表面で分離領域に
よって区画されて一方向に延在する。そして、絶縁膜1
4を介して第1層のゲート電極15が一定の間隔で配置
され、さらに、第1層のゲート電極15の間隙を被うよ
うにして第2層のゲート電極16が配置される。各ゲー
ト電極15、16には、例えば、互いの位相差が90゜
となる4相の垂直転送クロックφv1〜φv4Fが印加さ
れ、N型の導電型を示す半導体基板11には基板クロッ
クφbが印加される。尚、P−Well領域12はグラ
ンドレベルに固定され、垂直転送クロックφv1〜φv4及
び基板クロックφbの波高値、即ち、ゲート電極15、
16の電位及び半導体基板11の電位がP−Well領
域12を基準に設定される。
の拡散領域(P−Well領域)12が形成され、この
P−Well領域12の表面にチャネル領域となるN型
の拡散層(埋込層)13が形成される。この埋込層13
については、P−Well領域12の表面で分離領域に
よって区画されて一方向に延在する。そして、絶縁膜1
4を介して第1層のゲート電極15が一定の間隔で配置
され、さらに、第1層のゲート電極15の間隙を被うよ
うにして第2層のゲート電極16が配置される。各ゲー
ト電極15、16には、例えば、互いの位相差が90゜
となる4相の垂直転送クロックφv1〜φv4Fが印加さ
れ、N型の導電型を示す半導体基板11には基板クロッ
クφbが印加される。尚、P−Well領域12はグラ
ンドレベルに固定され、垂直転送クロックφv1〜φv4及
び基板クロックφbの波高値、即ち、ゲート電極15、
16の電位及び半導体基板11の電位がP−Well領
域12を基準に設定される。
【0010】このような縦型オーバーフロードレイン構
造の固体撮像素子1において、情報電荷を蓄積する際に
は、基板クロックφbを立ち下げた状態で固定しなが
ら、4相の垂直転送クロックφv1〜φv4の内の1つ〜3
つを立ち上げた状態で固定し、ゲート電極15、16を
選択的にオンさせる。これにより、半導体基板11内の
ゲート電極15、16がオンしている部分には、図6に
示すように、P−Well領域12付近に障壁が形成さ
れて埋込層13付近にポテンシャルの井戸が形成される
ため、埋込層13からP−Well領域12付近に情報
電荷が蓄積されることになる。尚、垂直転送クロックφ
v1〜φv4が立ち下げられたままでゲート電極15、16
がオフしている領域には、埋込層13付近にポテンシャ
ルの井戸は形成されず、受光画素を区画するポテンシャ
ルの障壁となる。
造の固体撮像素子1において、情報電荷を蓄積する際に
は、基板クロックφbを立ち下げた状態で固定しなが
ら、4相の垂直転送クロックφv1〜φv4の内の1つ〜3
つを立ち上げた状態で固定し、ゲート電極15、16を
選択的にオンさせる。これにより、半導体基板11内の
ゲート電極15、16がオンしている部分には、図6に
示すように、P−Well領域12付近に障壁が形成さ
れて埋込層13付近にポテンシャルの井戸が形成される
ため、埋込層13からP−Well領域12付近に情報
電荷が蓄積されることになる。尚、垂直転送クロックφ
v1〜φv4が立ち下げられたままでゲート電極15、16
がオフしている領域には、埋込層13付近にポテンシャ
ルの井戸は形成されず、受光画素を区画するポテンシャ
ルの障壁となる。
【0011】一方、各受光画素の情報電荷を同時に排出
させるシャッタ動作をさせるときには、ゲート電極1
5、16の電位及び半導体基板11の電位の制御によっ
てポテンシャル障壁を消滅させる。即ち、縦型オーバー
フロードレイン構造のCCD固体撮像素子1において
は、ゲート電極15、16に印加する垂直転送クロック
φv1〜φv4を全て立ち下げて埋込層13のポテンシャル
を浅くしながら、基板クロックφbを立ち上げて半導体
基板11側のポテンシャルを深くすると、図6に破線で
示すように、P−Well領域12内のポテンシャルの
障壁が消滅する。従って、埋込層13付近のポテンシャ
ルの井戸内に蓄積された情報電荷は、ポテンシャルの勾
配に沿って半導体基板11側に流れて排出されることに
なる。
させるシャッタ動作をさせるときには、ゲート電極1
5、16の電位及び半導体基板11の電位の制御によっ
てポテンシャル障壁を消滅させる。即ち、縦型オーバー
フロードレイン構造のCCD固体撮像素子1において
は、ゲート電極15、16に印加する垂直転送クロック
φv1〜φv4を全て立ち下げて埋込層13のポテンシャル
を浅くしながら、基板クロックφbを立ち上げて半導体
基板11側のポテンシャルを深くすると、図6に破線で
示すように、P−Well領域12内のポテンシャルの
障壁が消滅する。従って、埋込層13付近のポテンシャ
ルの井戸内に蓄積された情報電荷は、ポテンシャルの勾
配に沿って半導体基板11側に流れて排出されることに
なる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】縦型オーバーフロード
レイン構造の固体撮像素子1において、受光部1iに蓄
積された情報電荷を排出させる、いわゆるシャッタ動作
を行うとき、同一基板上に形成される出力部1dにも基
板クロックφbの影響が及ぶ。このため、基板クロック
φbの立ち上げのタイミングを水平走査の帰線期間内に
設定し、出力部1dから取り出される画像信号Y(t)に
ノイズを重畳させないようにしている。
レイン構造の固体撮像素子1において、受光部1iに蓄
積された情報電荷を排出させる、いわゆるシャッタ動作
を行うとき、同一基板上に形成される出力部1dにも基
板クロックφbの影響が及ぶ。このため、基板クロック
φbの立ち上げのタイミングを水平走査の帰線期間内に
設定し、出力部1dから取り出される画像信号Y(t)に
ノイズを重畳させないようにしている。
【0013】しかしながら、シャッタ動作を行う際に
は、蓄積部1sに画像信号となる情報電荷が蓄積されて
おり、この情報電荷に基板クロックφbに起因するノイ
ズが混入するおそれがある。特に、蓄積部1sの水平転
送部1h側の端部で基板クロックφbに起因するノイズ
電荷が混入しやすいことが、実験によって確認されてい
る。従って、シャッタ動作時に蓄積部1sの水平転送部
1h側に保持されている情報電荷に対してノイズ電荷が
混入し、その情報電荷に対応して表示される画面上に横
線が表れることになる。このようなノイズの混入は、シ
ャッタ動作のタイミングを水平走査の帰線期間内に納め
たとしても、防止することはできない。
は、蓄積部1sに画像信号となる情報電荷が蓄積されて
おり、この情報電荷に基板クロックφbに起因するノイ
ズが混入するおそれがある。特に、蓄積部1sの水平転
送部1h側の端部で基板クロックφbに起因するノイズ
電荷が混入しやすいことが、実験によって確認されてい
る。従って、シャッタ動作時に蓄積部1sの水平転送部
1h側に保持されている情報電荷に対してノイズ電荷が
混入し、その情報電荷に対応して表示される画面上に横
線が表れることになる。このようなノイズの混入は、シ
ャッタ動作のタイミングを水平走査の帰線期間内に納め
たとしても、防止することはできない。
【0014】そこで本発明は、シャッタ動作の際、素子
内に保持されている情報電荷にノイズ電荷が混入するの
を防止することを目的とする。
内に保持されている情報電荷にノイズ電荷が混入するの
を防止することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために成されたもので、その特徴とするところ
は、一導電型の半導体基板の一主面に逆導電型の半導体
層が形成され、上記半導体層内に複数の受光画素が形成
されると共に、受光画素の各列に対応して複数の垂直転
送レジスタが配置され、この垂直転送レジスタの出力側
に少なくとも1つの水平転送レジスタが配置される固体
撮像素子を連続動作させて画面単位で連続する画像信号
を得る駆動方法において、上記複数の受光画素に蓄積さ
れる情報電荷を上記半導体基板側へ排出する第1のステ
ップと、所定の期間に、上記複数の受光画素に情報電荷
を蓄積する第2のステップと、上記複数の受光画素に蓄
積された情報電荷を上記複数の垂直転送レジスタへ転送
する第3のステップと、上記複数の垂直転送レジスタに
蓄積された情報電荷を1行単位で上記水平転送レジスタ
側へ転送すると共に、上記水平転送レジスタから順次転
送出力する第4のステップと、を含み、上記第4のステ
ップに上記第1及び第2のステップをオーバーラップし
て上記第1乃至第4のステップを繰り返す過程で、上記
第1のステップを実行する間、上記垂直転送レジスタ内
に蓄積される情報電荷を上記水平転送レジスタとの境界
から離して保持することにある。
解決するために成されたもので、その特徴とするところ
は、一導電型の半導体基板の一主面に逆導電型の半導体
層が形成され、上記半導体層内に複数の受光画素が形成
されると共に、受光画素の各列に対応して複数の垂直転
送レジスタが配置され、この垂直転送レジスタの出力側
に少なくとも1つの水平転送レジスタが配置される固体
撮像素子を連続動作させて画面単位で連続する画像信号
を得る駆動方法において、上記複数の受光画素に蓄積さ
れる情報電荷を上記半導体基板側へ排出する第1のステ
ップと、所定の期間に、上記複数の受光画素に情報電荷
を蓄積する第2のステップと、上記複数の受光画素に蓄
積された情報電荷を上記複数の垂直転送レジスタへ転送
する第3のステップと、上記複数の垂直転送レジスタに
蓄積された情報電荷を1行単位で上記水平転送レジスタ
側へ転送すると共に、上記水平転送レジスタから順次転
送出力する第4のステップと、を含み、上記第4のステ
ップに上記第1及び第2のステップをオーバーラップし
て上記第1乃至第4のステップを繰り返す過程で、上記
第1のステップを実行する間、上記垂直転送レジスタ内
に蓄積される情報電荷を上記水平転送レジスタとの境界
から離して保持することにある。
【0016】本発明によれば、受光画素に蓄積される情
報電荷を基板側へ排出するとき、垂直転送レジスタ内の
情報電荷が、一時的に水平転送レジスタとの接続部から
離れて保持されるようになる。これにより、垂直転送レ
ジスタと水平転送レジスタとの接続部分から垂直転送レ
ジスタ側へ侵入するノイズ電荷が、垂直転送レジスタ内
に保持されている情報電荷へ混入するのを防止できる。
報電荷を基板側へ排出するとき、垂直転送レジスタ内の
情報電荷が、一時的に水平転送レジスタとの接続部から
離れて保持されるようになる。これにより、垂直転送レ
ジスタと水平転送レジスタとの接続部分から垂直転送レ
ジスタ側へ侵入するノイズ電荷が、垂直転送レジスタ内
に保持されている情報電荷へ混入するのを防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の固体撮像装置の
駆動方法を説明するタイミング図であり、図2は、その
動作に対応する固体撮像素子内部のポテンシャル図であ
る。この図においては、電子シャッタ動作が行われる特
定の水平走査期間(帰線期間)を示している。
駆動方法を説明するタイミング図であり、図2は、その
動作に対応する固体撮像素子内部のポテンシャル図であ
る。この図においては、電子シャッタ動作が行われる特
定の水平走査期間(帰線期間)を示している。
【0018】本発明の特徴とするところは、固体撮像素
子において受光画素の情報電荷を排出する電子シャッタ
動作の際、蓄積部の垂直転送レジスタ内に蓄積されてい
る情報電荷を一時的に水平転送部から離して保持するよ
うにしたことにある。即ち、縦型オーバーフロードレイ
ン構造の固体撮像素子において、電子シャッタ動作時に
情報電荷に混入するノイズ電荷は、垂直転送レジスタと
水平転送レジスタとの境界付近からチャネル領域へ混入
していることを実験上で確認できた。そこで、電子シャ
ッタを動作させるタイミングに、垂直転送レジスタ内に
保持されている情報電荷を水平転送レジスタに隣接させ
ないようにしてノイズ電荷の混入を防止している。
子において受光画素の情報電荷を排出する電子シャッタ
動作の際、蓄積部の垂直転送レジスタ内に蓄積されてい
る情報電荷を一時的に水平転送部から離して保持するよ
うにしたことにある。即ち、縦型オーバーフロードレイ
ン構造の固体撮像素子において、電子シャッタ動作時に
情報電荷に混入するノイズ電荷は、垂直転送レジスタと
水平転送レジスタとの境界付近からチャネル領域へ混入
していることを実験上で確認できた。そこで、電子シャ
ッタを動作させるタイミングに、垂直転送レジスタ内に
保持されている情報電荷を水平転送レジスタに隣接させ
ないようにしてノイズ電荷の混入を防止している。
【0019】電荷蓄積を行っているとき、基板クロック
φbをロウレベルに維持した状態で、4相の垂直転送ク
ロックφv1〜φv4の内、例えば、第1相及び第2相のク
ロックφv1、φv2をハイレベルに維持し、第3相及び第
4相のクロックφv3、φv4をロウレベルに維持する。こ
れにより、図2に示すように、垂直転送クロックφv3、
φv4が印加される転送電極の下にはポテンシャル障壁が
形成され、垂直転送クロックφv1、φv2が印加される転
送電極の下にはポテンシャル井戸が形成される。光電変
換によってチャネル領域に発生する情報電荷は、このポ
テンシャル井戸内に蓄積される。また、蓄積転送クロッ
クφs1〜φs4は、例えば、第1相及び第2相のクロック
φs1、φs2をロウレベルに維持し、第3相及び第4相の
クロックφs3、φs4をハイレベルに維持する。これによ
り、図2に示すように、蓄積転送クロックφs1、φs2が
印加される転送電極の下にはポテンシャル障壁が形成さ
れ、蓄積転送クロックφs3、φs4が印加される転送電極
の下にはポテンシャル井戸が形成される。受光部1iか
ら蓄積部1sへ転送された情報電荷は、このポテンシャ
ル井戸に蓄積され、水平転送部1hへの転送に備えて保
持される。そして、水平走査の帰線期間中に、立ち上が
り及び立ち下がりをそれぞれ1回ずつ繰り返し、垂直転
送レジスタ内の情報電荷を1行だけ水平転送レジスタ側
へ転送する。これに続いて、水平転送クロックφh1、φ
h2をクロッキングし、垂直転送レジスタから水平転送レ
ジスタへ転送された情報電荷を出力部側へシリアルに転
送する。
φbをロウレベルに維持した状態で、4相の垂直転送ク
ロックφv1〜φv4の内、例えば、第1相及び第2相のク
ロックφv1、φv2をハイレベルに維持し、第3相及び第
4相のクロックφv3、φv4をロウレベルに維持する。こ
れにより、図2に示すように、垂直転送クロックφv3、
φv4が印加される転送電極の下にはポテンシャル障壁が
形成され、垂直転送クロックφv1、φv2が印加される転
送電極の下にはポテンシャル井戸が形成される。光電変
換によってチャネル領域に発生する情報電荷は、このポ
テンシャル井戸内に蓄積される。また、蓄積転送クロッ
クφs1〜φs4は、例えば、第1相及び第2相のクロック
φs1、φs2をロウレベルに維持し、第3相及び第4相の
クロックφs3、φs4をハイレベルに維持する。これによ
り、図2に示すように、蓄積転送クロックφs1、φs2が
印加される転送電極の下にはポテンシャル障壁が形成さ
れ、蓄積転送クロックφs3、φs4が印加される転送電極
の下にはポテンシャル井戸が形成される。受光部1iか
ら蓄積部1sへ転送された情報電荷は、このポテンシャ
ル井戸に蓄積され、水平転送部1hへの転送に備えて保
持される。そして、水平走査の帰線期間中に、立ち上が
り及び立ち下がりをそれぞれ1回ずつ繰り返し、垂直転
送レジスタ内の情報電荷を1行だけ水平転送レジスタ側
へ転送する。これに続いて、水平転送クロックφh1、φ
h2をクロッキングし、垂直転送レジスタから水平転送レ
ジスタへ転送された情報電荷を出力部側へシリアルに転
送する。
【0020】水平走査の帰線期間に、シャッタトリガS
Tが立ち上げられると、この立ち上がりに応答してシャ
ッタ動作が開始される。シャッタ動作の際は、まず、水
平転送クロックφh1を反転した後、蓄積転送クロックφ
s2、φs4を反転し、続いて、蓄積転送クロックφs1、φ
s3を反転する。これにより、蓄積転送クロックφs4を受
けて動作する転送電極の下のチャネル領域に保持されて
いた情報電荷は、図2に示すように、蓄積転送クロック
φs2を受けて動作する転送電極の下のチャネル領域まで
戻される。このような状態のままで基板クロックφbを
立ち上げ、さらに、垂直転送クロックφv1、φv2を立ち
下げると、受光部1iの転送電極の下に形成されていた
ポテンシャル井戸が消滅し、情報電荷は基板側へ排出さ
れる。この排出動作は、図5に示す固体撮像素子と同一
である。このとき、垂直転送レジスタのチャネル領域内
では、情報電荷の蓄積位置が、水平転送レジスタ側の端
部から転送電極の2本分だけ離されているため、垂直転
送レジスタと水平転送レジスタとの境界部分でチャネル
領域に侵入するノイズ電荷は、情報電荷に混入しにく
い。また、水平転送部1hでは、水平転送クロックφh
1、φh2が何れもロウレベルとなっているため、ノイズ
電荷は、水平転送部1hのチャネル領域にも蓄積されな
い。
Tが立ち上げられると、この立ち上がりに応答してシャ
ッタ動作が開始される。シャッタ動作の際は、まず、水
平転送クロックφh1を反転した後、蓄積転送クロックφ
s2、φs4を反転し、続いて、蓄積転送クロックφs1、φ
s3を反転する。これにより、蓄積転送クロックφs4を受
けて動作する転送電極の下のチャネル領域に保持されて
いた情報電荷は、図2に示すように、蓄積転送クロック
φs2を受けて動作する転送電極の下のチャネル領域まで
戻される。このような状態のままで基板クロックφbを
立ち上げ、さらに、垂直転送クロックφv1、φv2を立ち
下げると、受光部1iの転送電極の下に形成されていた
ポテンシャル井戸が消滅し、情報電荷は基板側へ排出さ
れる。この排出動作は、図5に示す固体撮像素子と同一
である。このとき、垂直転送レジスタのチャネル領域内
では、情報電荷の蓄積位置が、水平転送レジスタ側の端
部から転送電極の2本分だけ離されているため、垂直転
送レジスタと水平転送レジスタとの境界部分でチャネル
領域に侵入するノイズ電荷は、情報電荷に混入しにく
い。また、水平転送部1hでは、水平転送クロックφh
1、φh2が何れもロウレベルとなっているため、ノイズ
電荷は、水平転送部1hのチャネル領域にも蓄積されな
い。
【0021】所定の期間を経過した後に、垂直転送クロ
ックφv1、φv2を立ち上げ、さらに、基板クロックφb
を立ち下げると、垂直転送クロックφv1、φv2を受けて
動作する転送電極の下のチャネル領域に再びポテンシャ
ル井戸が形成される。これにより、チャネル領域内では
情報電荷の蓄積が再開される。そして、蓄積転送クロッ
クφs1、φs3を反転し、さらに、蓄積転送クロックφs
2、φs4を反転することにより、蓄積転送クロックφs
1、φs2を受けて動作する転送電極の下のチャネル領域
に保持されていた情報電荷は、電荷蓄積時と同様に、蓄
積転送クロックφs3、φs4を受けて動作する転送電極の
下のチャネル領域へ転送される。蓄積部1sの動作が完
了した後、水平転送クロックφh1を反転し、蓄積部1s
から情報電荷を受けられるようにして待機する。水平転
送クロックφh1を反転した後の動作は、電荷蓄積時の動
作と同一である。
ックφv1、φv2を立ち上げ、さらに、基板クロックφb
を立ち下げると、垂直転送クロックφv1、φv2を受けて
動作する転送電極の下のチャネル領域に再びポテンシャ
ル井戸が形成される。これにより、チャネル領域内では
情報電荷の蓄積が再開される。そして、蓄積転送クロッ
クφs1、φs3を反転し、さらに、蓄積転送クロックφs
2、φs4を反転することにより、蓄積転送クロックφs
1、φs2を受けて動作する転送電極の下のチャネル領域
に保持されていた情報電荷は、電荷蓄積時と同様に、蓄
積転送クロックφs3、φs4を受けて動作する転送電極の
下のチャネル領域へ転送される。蓄積部1sの動作が完
了した後、水平転送クロックφh1を反転し、蓄積部1s
から情報電荷を受けられるようにして待機する。水平転
送クロックφh1を反転した後の動作は、電荷蓄積時の動
作と同一である。
【0022】以上の実施形態においては、フレーム転送
方式の固体撮像素子に対して本発明の駆動方法を適用し
た場合を例示したが、インターライン方式あるいはフレ
ームインターライン方式の固体撮像素子に対しても適用
可能である。その場合、シャッタ動作自体は、それぞれ
の方式に対応した方法を採用し、その動作タイミングに
合わせて垂直転送レジスタ内の情報電荷を水平転送レジ
スタから遠ざけるようにすればよい。
方式の固体撮像素子に対して本発明の駆動方法を適用し
た場合を例示したが、インターライン方式あるいはフレ
ームインターライン方式の固体撮像素子に対しても適用
可能である。その場合、シャッタ動作自体は、それぞれ
の方式に対応した方法を採用し、その動作タイミングに
合わせて垂直転送レジスタ内の情報電荷を水平転送レジ
スタから遠ざけるようにすればよい。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、縦型オーバーフロード
レイン構造の固体撮像素子において、電子シャッタ動作
を行う際、垂直転送レジスタ内に保持された情報電荷に
ノイズ電荷が混入するのを防止できる。従って、垂直走
査の有効期間にシャッタ動作を行ったとしても、再生画
面上に横線が表れることはなくなる。
レイン構造の固体撮像素子において、電子シャッタ動作
を行う際、垂直転送レジスタ内に保持された情報電荷に
ノイズ電荷が混入するのを防止できる。従って、垂直走
査の有効期間にシャッタ動作を行ったとしても、再生画
面上に横線が表れることはなくなる。
【図1】本発明の固体撮像素子の駆動方法を説明するタ
イミング図である。
イミング図である。
【図2】本発明の固体撮像素子の駆動方法を実行したと
きのポテンシャル図である。
きのポテンシャル図である。
【図3】固体撮像素子を用いる撮像装置の構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図4】図3の撮像装置の動作を説明するタイミング図
である。
である。
【図5】縦型オーバーフロードレイン構造の固体撮像素
子の受光部の構造を示す断面図である。
子の受光部の構造を示す断面図である。
【図6】図5の固体撮像素子の深さ方向のポテンシャル
の状態を示すプロファイル図である。
の状態を示すプロファイル図である。
1 CCD固体撮像素子 1a 受光部 1b 蓄積部 1c 水平転送部 1d 出力部 2 クロック発生回路 3 タイミング制御回路 11 半導体基板 12 P−Well領域 13 埋込層 14 絶縁膜 15、16 ゲート電極 12
Claims (1)
- 【請求項1】 一導電型の半導体基板の一主面に逆導電
型の半導体層が形成され、上記半導体層内に複数の受光
画素が形成されると共に、受光画素の各列に対応して複
数の垂直転送レジスタが配置され、この垂直転送レジス
タの出力側に少なくとも1つの水平転送レジスタが配置
される固体撮像素子を連続動作させて画面単位で連続す
る画像信号を得る駆動方法において、上記複数の受光画
素に蓄積される情報電荷を上記半導体基板側へ排出する
第1のステップと、所定の期間に、上記複数の受光画素
に情報電荷を蓄積する第2のステップと、上記複数の受
光画素に蓄積された情報電荷を上記複数の垂直転送レジ
スタへ転送する第3のステップと、上記複数の垂直転送
レジスタに蓄積された情報電荷を1行単位で上記水平転
送レジスタ側へ転送すると共に、上記水平転送レジスタ
から順次転送出力する第4のステップと、を含み、上記
第4のステップに上記第1及び第2のステップをオーバ
ーラップして上記第1乃至第4のステップを繰り返す過
程で、上記第1のステップを実行する間、上記垂直転送
レジスタ内に蓄積される情報電荷を上記水平転送レジス
タとの境界から離して保持することを特徴とする固体撮
像素子の駆動方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10295542A JP2000125208A (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 固体撮像素子の駆動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10295542A JP2000125208A (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 固体撮像素子の駆動方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000125208A true JP2000125208A (ja) | 2000-04-28 |
Family
ID=17822002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10295542A Pending JP2000125208A (ja) | 1998-10-16 | 1998-10-16 | 固体撮像素子の駆動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000125208A (ja) |
-
1998
- 1998-10-16 JP JP10295542A patent/JP2000125208A/ja active Pending
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