JP3454595B2 - イソブテン系重合体の製造方法 - Google Patents
イソブテン系重合体の製造方法Info
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Description
製造方法に関するものである。更に詳しくは開始剤を用
いてイソブテン系重合体を製造する方法に関するもので
ある。この様な重合体を原料とする材料は粘弾性、耐候
性、気体透過遮断性などの優れた特性を活用してコーテ
ィング材、建築用シーリング材、電子材料用封止材など
の用途に供される。
よって進行することが知られており、ルイス酸触媒の存
在のもとでプロトン酸から開始する方法が開発されてい
た。重合の開始反応を効率的に行う方法として、三級炭
素に結合した塩素末端を有する1,4−ビス(α−クロ
ロイソプロピル)ベンゼン(p−DCC:ジキュミルク
ロライドと略記する)などの重合開始剤として用いるイ
ニファー法が開発された(米国特許4276394
号)。重合の開始点に活性の高いカチオンを形成するう
えで芳香族化合物に3級炭素の塩素末端を有するものが
好ましいと考えられている。イニファー法では開始剤と
イソブテンモノマーの比率によって製品重合体の重合度
が制御されるので、用途に応じた物性を発現するために
適切な分子量をつくることができる。反応温度が高い条
件では重合反応における生長反応と平行して連鎖移動反
応が起こって重合体数が増加するので分子量の設定が困
難となることもあるが、−30℃〜−100℃の低温で
はリビング重合に近い反応性を示して連鎖移動反応が抑
制されるようになり、重合体分子数を開始剤によって定
めることができる。
は、開始剤p−DCCを用いる際のインダニル化副反応
による開始剤効率の低下であった。この副反応による開
始剤の減少に応じて、製品重合体の分子量が変動するこ
とになる。もう一つの課題は重合体分子量の分布が広が
ることによって物性に影響を及ぼすことである。これら
の問題を改善するために電子供与剤などの添加物を用い
る方法がある(特開平2−245004、特開平1−3
18014、特開平3−174403)。
る方法としては分子中や末端に反応性の官能基を導入し
て加硫や架橋などの手段で硬化させることができる。中
でも、p−DCCのように二官能の開始剤を用いると、
重合鎖の両末端ともに3級炭素の塩素化状態で反応性を
持たせることが出来るので、架橋型のポリイソブチレン
ゴムとして有用である。このように重合体末端に反応性
の官能基を導入したものは、テレケリックな重合体とし
て知られている。重合体末端にビニル基を導入する為に
一般式CH2 =CH(CH2 )n CH=CH2 で示され
る非共役ジエンを添加する方法が開発されてきた(特開
平4−103606)。この際に1,9−デカジエンを
用いると重合体末端へのビニル基導入と同時に副反応に
よる低分子量体が生成する問題がある。この低分子不純
物は少量であってもデカジエン由来のビニル基含有率が
高いので、架橋点密度が増大して製品の物性に大きな影
響を与える。
トリメチルシランを用いる方法も知られている。上記の
ようなイソブテンのリビング的なカチオン重合にイニフ
ァー法を利用してテレケリックな重合体を製造する際の
それぞれの課題は化学反応の条件と密接な関連があるも
のと考えられる。カチオン重合では成長末端にカルボカ
チオンが安定的に形成されることが重要である。反応溶
媒の誘電率が大きいほどカチオン重合速度が増大する傾
向があり、二塩化メタンなどのハロゲン化炭化水素やニ
トロ基を有する化合物を用いる方法が知られている(特
開昭63−205304、特開昭63−20530
5)。炭化水素溶媒で重合反応を行うには、ヘキサン、
ペンタン、ブタン、プロパンなどを用いる方法が知られ
ている(特公平5−32409)。
合速度は比較的速くて、約13kcal/molの重合
熱を発生する。重合反応が1〜10分程度の短時間に完
了するような条件では急速な発熱が起こり、特に重合体
の生産量が大規模になると反応熱を除去して温度を制御
することが課題となる。重合体の分子量に分布が生ずる
原因の一つは、開始反応と生長反応の速度比率に関係す
ると思われる。インダニル化反応は生長末端が開始剤自
身の芳香環を攻撃する反応性と関連すると思われる。ま
たデカジエン由来の副反応についてもカチオン重合と類
似の機構によると考えられる。
なので、生成した重合体がゲル状あるいは固体状になっ
て析出してくる場合がある。この場合は、反応容器に付
着して操作面での困難をもたらす場合があるとともに、
重合体末端へ官能基を導入する反応をさせるには固体−
液体間の反応になるので反応速度が低下することがあ
る。この観点から、生成する重合体が溶解する反応溶媒
を選定することが好ましい。
系重合体の合成反応速度を調節するとともに副反応を抑
制することによって、分子量の制御、開始剤の効率化、
副生成物を低減して効率的に分子量が均一なイソブテン
系重合体を製造できる方法を提供しようとするものであ
る。
ブテン系重合体製造における課題を解決することを目指
して反応を支配する諸要因について鋭意検討した結果、
好適な反応条件を見いだして発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、以下の構成である。 (1) 芳香族系の開始剤と触媒とを用いてイソブテン
モノマーを重合するに際して、トルエンを単独であるい
はトルエンと脂肪族炭化水素を9:1〜6:4の体積比
率で混合した溶媒を用いて、反応液の誘電率が1〜5で
あり、溶解度パラメーターが7.5〜9.0であるよう
にすることを特徴とするイソブテン系重合体の製造方
法。 (2) 重合反応につづいてビニル基を有する化合物を
付加反応または置換反応によって重合体の末端へ導入す
ることを特徴とする(1)記載のイソブテン系重合体の
製造方法。 (3) 開始剤が、1,4−ビス(α−クロロイソプロ
ピル)ベンゼンであり、ビニル基を有する化合物として
1,9−デカジエンあるいはアリルトリメチルシランを
用いることを特徴とする(1)記載のイソブテン系重合
体の製造方法。 (4) イソブテンを1重量%〜30重量%の範囲で仕
込むことを特徴とする(1)記載のイソブテン系重合体
の製造方法。 (5) トルエンを反応溶媒として反応温度を−30〜
−60℃とすることを特徴とする(1)記載のイソブテ
ン系重合体の製造方法。 (6) 電子供与剤を添加することを特徴とする(1)
記載のイソブテン系重合体の製造方法。 (7) 反応温度を0〜−100℃とすることを特徴と
する(1)記載のイソブテン系重合体の製造方法。
を存在させる。重合開始剤は芳香族に三級炭素がついた
化合物を用いることが好ましい。三級炭素にはハロゲ
ン、エーテルあるいはエステルが結合した構造を含むも
のを用いることが好ましい。p−DCC、トリキュミル
クロライドなどが利用できる。開始剤の使用量は製造す
る重合体の分子量に応じて、開始剤1モルに対するイソ
ブテンモノマー重量の比率が500〜500,000の
ようにすることができる。例えば、分子量が1万程度の
重合体を製造するには開始剤1モル当たりにイソブテン
が10,000gの比率にすればよい。
l3 、ZnCl2 、SnCl4 、エチルアルミニウムク
ロライド(C2 H5 AlCl2 )、SnBr4 などのル
イス酸を用いることができる。触媒の使用量は重合開始
剤を基準にして0.1〜1000倍のモル数を用いるこ
とができる。または、イソブテンモノマーを基準にして
0.0001〜10倍のモル数とすることができる。
リジン(ピコリンと略記する)、トリメチルアミン、ジ
メチルアセトアミド(DMAcと略記する)、DMS
O、EtOAcなどを用いることができる。電子供与剤
を添加する場合は触媒よりも少ない量にすることが好ま
しく、重合開始剤の量を基準にして0.01〜10倍モ
ル量の範囲にすることができる。
とができる。比較的高い温度条件では反応速度が遅いこ
と、および連鎖移動反応などの副反応がおこるので、−
30℃よりも低い温度を選定することが好ましい。反応
温度が低い条件では重合体の溶解度が低下して析出す
る。従って、より好ましい反応温度は−30℃〜−70
℃である。
ルエンと脂肪族炭化水素を9:1〜6:4の体積比率で
混合することにより、常温における反応液の誘電率が1
〜5であり、溶解度パラメーターが7.5〜9.0であ
るようにすることが本発明の大きな特徴である。脂肪族
炭化水素としてはオクタン、ヘプタン、ヘキサン、ペン
タン、ブタン、プロパンなどを用いることができる。
ーターが大きいので、塩素化炭化水素の場合に比べると
少量の脂肪族炭化水素を混合すればよい。従来から反応
溶媒として塩素化炭化水素を用いる方法は良く知られて
おり、それに少量のヘキサンを加える方法もあったが、
実質的には誘電率が5よりも大きな範囲に限られてお
り、カチオン重合の反応活性に重点をおいた方法であっ
た。
の反応速度を抑制することによって、より分子量分布の
均一な重合体が得られることを新たに見いだして、その
溶媒組成に着目したものである。一方、トルエンの誘電
率は20℃で2.2であり、二塩化メタンと比較しては
るかに低いので実質的に反応溶媒として用いる方法は知
られていなかったが、反応温度を−30〜−60℃とし
て良好なイソブテンの重合ができることが見いだされ
た。また、脂肪族炭化水素との混合溶媒としても使用で
きる。トルエンと脂肪族炭化水素を9:1〜6:4の体
積比率で混合することが好ましい。脂肪族炭化水素とし
てはオクタン、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、ブタ
ン、プロパンなどを用いる。トルエンと脂肪族炭化水素
を混合するおもな目的は、トルエンのみでは−50℃以
下で重合体が析出するので、これを溶解するためであ
る。尚、脂肪族炭化水素のみで反応させると連鎖移動反
応が支配的になり、所望する重合体を得ることができな
いので、上記の比率でそれぞれの溶媒を混合するのであ
る。
量は、15mol/L以下であるが、高濃度では重合体
が析出する。仕込み量が少ないと生産性が低下するので
1〜50wt%とすることが好ましいが、5〜30wt
%にて重合体を溶解状態で取り扱うことがより好まし
い。その他のカチオン重合性モノマーを添加して共重合
させ、本発明のイソブテン系重合体を製造することもで
きる。その他のカチオン重合性モノマーとしては、2−
ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−2−ブ
テン、ペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、ビニルシ
クロヘキサン、5−エチリデンノルボルネン、インデ
ン、β−ピネン等の脂肪族オレフィン類;シクロペンタ
ジエン、ジシクロペンタジエン等のジエン類;スチレ
ン、α−メチルステレン、p−クロロスチレン等のスチ
レン類等が挙げられ、これらはイソブテンモノマーに対
し、50重量%以下で使用され得る。
素が結合した構造とすることができるが、その他の官能
基を導入することによって目的に応じた機能を発現する
ことができる。末端に導入する反応性の官能基としては
アリル基、水酸基、アリルフェニルエーテル基、フェノ
ール基などである。このような末端基を形成するにはフ
リーデルクラフツ反応でフェノールを結合したり、アリ
ルシランとの置換反応や一般式CH2 =CH(CH2 )
n CH=CH2 (ここで、(CH2 )n の水素はアルキ
ル基、好ましくは、メチル基等で置換されていてもよ
い。nは整数、好ましくは1〜30の整数、特に好まし
くは1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、
1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、3−メ
チル−1,7−オクタジエン、4−メチル−1,9−デ
カジエン、5−メチル−1,9−デカジエンを挙げ得
る)を付加的に結合してビニル末端とすることができ
る。
テン系重合体に対し、100倍モル以下で使用され得
る。
量分布が均一化する効果が得られる。例えば二塩化メタ
ンを単独で反応溶媒として使用する場合には重合におけ
る生長速度が速く、相対的に開始反応に時間を要する為
に初期から長時間成長を続けた大きな重合体と開始が遅
くて低分子量にとどまっているものとの隔たりが大きく
なると考えられ、分子量分布が広くなる。これに比べて
本発明のようにトルエンを反応溶媒として使用すると生
長反応速度が遅くなるので、開始反応は反応初期に全て
完了して、それらの分子が均等に成長すると考えられ、
分子量分布は均一性が高くなる。
なるので、重合に伴う発熱速度も遅くなる。従って、除
熱冷却による反応温度の制御が比較的容易となる。開始
剤としてp−DCCを用いると芳香環のインダニル化反
応が起こる場合があり、開始剤効率が低下すると共に重
合体の分子量の設定が困難となる。本発明の反応溶媒条
件を使用することにより、インダニル化の副反応が著し
く抑制される。
ル基を導入する為にデカジエンやオクタジエン等のジエ
ン類を付加的に反応させる際には、それらのジエンに由
来する副反応がおこって不純物が生成する問題がある。
本発明の反応溶媒条件を使用することにより、その不純
物の生成を著しく抑制することができる。
モノマー28mL、p−DCC0.289g、ピコリン
0.047gを仕込む。反応容器の外周部にドライアイ
ス−エタノール浴をおいて攪拌混合しながら温度を−7
0℃とする。TiCl4 3.95mLを4mLのトルエ
ンと混合した液を反応器へ添加することによって反応を
開始する。反応終了後に反応液を大量の水中へ注ぎ込ん
で攪拌することによって洗浄し、有機相と水相を分離し
て触媒を除去する。エバポレーション操作で有機相の揮
発成分を除去して重合体製品を得た。
その分布を測定した結果は、数平均分子量 Mn=14
636、分布 Mw/Mn=1.12(Mw:重量平均
分子量)であった。NMRの分析の結果、p−DCCの
芳香環の中でインダニル化した割合(Fn(インダニ
ル))は0.17であった。
112mL、p−DDC1.156g、ピコリン0.1
86gを仕込み、そのほかの条件は実施例1と同様にし
た。触媒3.95mLをトルエン4mLに溶解して反応
器に注ぎ込むことによって反応を行い、重合体製品を得
た。
その分布を測定した結果は、数平均分子量 Mn=15
987、分布 Mw/Mn=1.13であった。NMR
の分析の結果、p−DCCの芳香環の中でインダニル化
した割合はFn(インダニル)=0.16であった。 実施例3:反応温度を−50℃とした以外は実施例1と
同様の条件で行い、重合反応終了後に官能基を導入する
ためにデカジエン9.95gを添加した。
その分布を測定した結果は、数平均分子量 Mn=14
312、分布 Mw/Mn=1.2であった。低分子副
生成物は検出されなかった。NMRの分析の結果、p−
DCCの芳香環の中でインダニル化した割合はFn(イ
ンダニル)=0.18であった。
L、ヘキサン28mLを仕込み、そのほかの条件は実施
例1と同様にした。GPC分析によって製品重合体の分
子量とその分布を測定した結果は、数平均分子量 Mn
=16084、分布 Mw/Mn=1.10であった。
の中でインダニル化した割合はFn(インダニル)=
0.14であった。参考例1 : 反応容器に二塩化メタン76mL、ヘキサン196m
L、イソブテンモノマー28mL、p−DCC0.28
9g、ピコリン0.047gを仕込む。反応容器の外周
部にドライアイス−エタノール浴をおいて攪拌混合しな
がら温度を−70℃とする。TiCl4 3.95mLを
8mLの二塩化メタンと混合した液を反応器へ添加する
ことによって反応を開始する。反応終了後に反応液を大
量の水中へ注ぎ込んで攪拌することによって洗浄し、有
機相と水相を分離して触媒を除去する。エバポレーショ
ン操作で有機相の揮発成分を除去して重合体製品を得
た。GPC分析によって製品重合体の分子量とその分布
を測定した結果は:数平均分子量 Mn=18549、
分布 Mw/Mn=1.07であった。 NMRの分析の結果: p−DCCの芳香環の中でインダニル化した割合(Fn
(インダニル))は0であった。
を仕込み、そのほかの条件は実施例1と同様にした。触
媒3.95mLをヘキサン8mLに溶解して反応器に注
ぎ込むことによって反応を行い重合体製品を得た。GP
C分析によって製品重合体の分子量とその分布を測定し
た結果は:数平均分子量 Mn=15802、分布 Mw
/Mn=1.08であった。NMRの分析の結果:p−
DCCの芳香環の中でインダニル化した割合はFn(イ
ンダニル)=0であった。
Lを仕込み、そのほかの条件は実施例1と同様にして反
応を行い重合体製品を得た。ただし、官能基を導入する
ためにデカジエン9.95gを添加した。また、反応温
度は−50℃である。
その分布を測定した結果は:数平均分子量 Mn=18
479、分布 Mw/Mn=1.2であった。低分子副
生成物は検出されなかった。 NMRの分析の結果: p−DCCの芳香環の中でインダニル化した割合はFn
(インダニル)=0であった。
Lを仕込み、そのほかの条件は実施例3と同様にして反
応を行い重合体製品を得た。ただし、ピコリンのかわり
にDMAcを0.044g添加した。GPC分析によっ
て製品重合体の分子量とその分布を測定した結果は:数
平均分子量 Mn=16000、分布 Mw/Mn=1.
33であった。
された。 NMRの分析の結果: p−DCCの芳香環の中でインダニル化した割合はFn
(インダニル)=0.13であった。 実施例9: 反応容器にトルエン280mL、イソブテンモノマー1
12mL、p−DCC1.156g、ピコリン0.18
6gを仕込む。反応容器の外周部にドライアイス−エタ
ノール浴をおいて攪拌混合しながら−50℃に冷却す
る。TiCl4 2.74mLを反応器へ添加することに
よって反応を開始する。重合反応の後にトリメチルアリ
ルシラン1.71gを添加して反応させる。
んで攪拌することによって洗浄し、有機相と水相を分離
して触媒を除去する。エバポレーション操作で有機相の
揮発成分を除去して重合体製品を得た。
その分布を測定した結果は、数平均分子量 Mn=15
393、分布 Mw/Mn=1.21であった。NMR
の分析の結果、p−DCCの芳香環の中でインダニル化
した割合(Fn(インダニル))は0であった。 実施例10:反応容器にトルエン196mL、ヘキサン
84mL、イソブテンモノマー112mL、p−DCC
1.156g、ピコリン0.186gを仕込む。反応容
器の外周部にドライアイス−エタノール浴をおいて攪拌
混合しながら温度を−70℃とする。TiCl4 2.7
4mLを反応容器へ添加することによって反応を開始す
る。反応終了後に反応液を大量の水中へ注ぎ込んで攪拌
することによって洗浄し、有機相と水相を分離して触媒
を除去する。エバポレーション操作で有機相の揮発成分
を除去して重合体製品を得た。
その分布を測定した結果は、数平均分子量 Mn=19
209、分布 Mw/Mn=1.2であった。
(インダニル)=0であった。
mL、ヘキサン112mL、p−DCC0.578gを
仕込み、触媒を塩化メチレン8mLに溶解して反応器に
注ぎ込むことによって反応を行った以外の条件は実施例
3と同様とし、重合体製品を得た。
その分布を測定した結果は、数平均分子量 Mn=93
10、分布 Mw/Mn=1.75であった。低分子副
生成物は主生成物とのモル比率で0.2検出された。N
MRの分析の結果、p−DCCの芳香環の中でインダニ
ル化した割合はFn(インダニル)=0.21であっ
た。
mL、ヘキサン84mLを仕込み、そのほかの条件は比
較例1と同様にして反応を行い、重合体製品を得た。G
PC分析によって製品重合体の分子量とその分布を測定
した結果は、数平均分子量 Mn=9266、分布 M
w/Mn=1.6であった。
0.4検出された。NMRの分析の結果、p−DCCの
芳香環の中でインダニル化した割合はFn(インダニ
ル)=0.26であった。
を仕込み二塩化メタンは用いずに、そのほかの条件は実
施例1と同様にした。触媒TiCl4 7.9mLをヘキ
サン8mLに溶解して反応器に注ぎ込むことによって反
応を行い重合体製品を得た。 GPC分析によって製品重合体の分子量とその分布を測
定した結果は:数平均分子量 Mn=1552、分布
Mw/Mn=7.02であった。 NMRの分析の結果:p−DCCの芳香環の中でインダ
ニル化した割合はFn(インダニル)=0.87であっ
た。
Claims (7)
- 【請求項1】 芳香族系の開始剤と触媒とを用いてイソ
ブテンモノマーを重合するに際して、トルエンを単独で
あるいはトルエンと脂肪族炭化水素を9:1〜6:4の
体積比率で混合した溶媒を用いて、反応液の誘電率が1
〜5であり、溶解度パラメーターが7.5〜9.0であ
るようにすることを特徴とするイソブテン系重合体の製
造方法。 - 【請求項2】 重合反応につづいてビニル基を有する化
合物を付加反応または置換反応によって重合体の末端へ
導入することを特徴とする請求項1記載のイソブテン系
重合体の製造方法。 - 【請求項3】 開始剤が、1,4−ビス(α−クロロイ
ソプロピル)ベンゼンであり、ビニル基を有する化合物
として1,9−デカジエンあるいはアリルトリメチルシ
ランを用いることを特徴とする請求項1記載のイソブテ
ン系重合体の製造方法。 - 【請求項4】 イソブテンを1重量%〜30重量%の範
囲で仕込むことを特徴とする請求項1記載のイソブテン
系重合体の製造方法。 - 【請求項5】 トルエンを反応溶媒として反応温度を−
30〜−60℃とすることを特徴とする請求項1記載の
イソブテン系重合体の製造方法。 - 【請求項6】 電子供与剤を添加することを特徴とする
請求項1記載のイソブテン系重合体の製造方法。 - 【請求項7】 反応温度を0〜−100℃とすることを
特徴とする請求項1記載のイソブテン系重合体の製造方
法。
Priority Applications (1)
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JP6-13068 | 1994-01-12 | ||
JP15064694 | 1994-06-09 | ||
JP6-150646 | 1994-06-09 | ||
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Publications (2)
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CN117362495A (zh) * | 2023-11-09 | 2024-01-09 | 浙江信汇新材料股份有限公司 | 一种食品级中等分子量聚异丁烯及其制备和应用 |
-
1995
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