JPH08337615A - イソブテン系重合体の製造方法 - Google Patents

イソブテン系重合体の製造方法

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JPH08337615A
JPH08337615A JP14590295A JP14590295A JPH08337615A JP H08337615 A JPH08337615 A JP H08337615A JP 14590295 A JP14590295 A JP 14590295A JP 14590295 A JP14590295 A JP 14590295A JP H08337615 A JPH08337615 A JP H08337615A
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JP
Japan
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reaction
polymer
catalyst
isobutene
polymerization
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JP14590295A
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English (en)
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Takuya Maeda
卓哉 前田
Masanobu Tamura
正信 田村
Takashi Wachi
俊 和知
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分子量分布が狭く、副反応生成物の少ないイ
ソブテン系重合体の製造方法を提供すること。 【構成】 触媒を分割添加することによりイソブテンモ
ノマーを重合させるイソブテン系重合体の製造方法。 【発明の効果】 本発明の方法を用いると副反応生成
物が少なく分子量分布がせまいほか、末端官能性の大き
い重合体が得られる。また重合に際し単位時間あたりの
発熱が小さく重合時の除熱、冷却が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソブテン系重合体の
製造方法に関するものであり、更に詳しくは平均分子量
500〜100,000のオリゴマーを製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】イソブテン系重合体は粘弾性、耐候性、
気体透過遮断性などの優れた特性を活用してコーティン
グ材、建築用シーリング材、電子材料用封止材などの用
途に供される。イソブテン系重合体は狭い分子量分布を
有することが望ましい。分子量分布が広くなると分子量
の大きな重合体分子に起因し液状重合体の粘性が高くな
って、シーリング剤用途などにおける施工作業性が悪く
なる。また、重合体を架橋して得られるゴム状硬化物の
機械特性にも悪影響を及ぼすことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は分子量分布の
狭いイソブテン系重合体を製造する新規な方法を提供す
ることを目的とする。また、本発明は副反応物が少ない
イソブテン系重合体を製造する新規な方法を提供するこ
とを目的とする。
【0004】さらに、本発明は重合時の単位時間あたり
の発熱が少ないイソブテン系重合体を製造する新規な方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】イソブテン系重合体は通
常ルイス酸触媒の存在のもとでイソブテンのカチオン重
合によって製造されている。本発明者等は生成重合体の
分子量分布を狭くするため、イソブテンのカチオン重合
反応を検討したところ、重合における生長速度が速く相
対的に開始反応に時間を要するために、初期から長時間
成長を続けた大きな重合体と開始が遅くて低分子量にと
どまっているものとの隔たりが大きくなっていると考え
られるに至った。このことから、相対的に生長反応速度
を遅くし、開始反応はあたかも瞬間的に完了させれば分
子がそろって成長し、分子量の均一性が高くなると考え
た。そして本発明者等は触媒を分割添加することにより
生長反応を遅らせる事が出来、生成重合体の分子量分布
が狭くなることを見いだした。
【0006】すなわち本発明は触媒を分割添加すること
によりイソブテンモノマーを重合させることを特徴とす
るイソブテン系重合体の製造方法に関する。本発明の方
法によれば、生成重合体の分子量分布が狭くなるほか、
副反応が少ないため末端官能性の重合体が必要な場合、
末端官能化率が高い重合体が得られるという効果もあ
る。また本発明の方法によれば発熱が抑制されるので大
規模な除熱設備が不要となるという効果もある。
【0007】本発明に用いる触媒はルイス酸であり、具
体例としてTiCl4 、AlCl3、BCl3 、ZnC
2 、SnCl4 、エチルアルミニウムクロライド、
(C25 AlCl2 )、SnBr4 などがあげられ
る。触媒の使用量はイソブテンモノマーを基準にして
0.0001〜10倍のモル数とすることが好ましい。
触媒を分割して添加することが本発明の特徴である。最
初に触媒の一部を加えて重合を開始すると反応熱が発生
するので反応液と除熱用の外部浴との温度差が大きくな
る。やがて温度差が小さくなって反応進行が低下した時
点で更に触媒を添加して反応を続行させ、同様の操作を
反応が完結するまで行う。触媒分割添加の回数とその量
は任意に決めることができるが、分割回数は2〜4回と
することが好ましい。反応初期には大きな反応熱が発生
するので、初期に供給する触媒の量は全量の半分以下に
することが好ましい。
【0008】反応温度は0〜−100℃の範囲とするこ
とができる。比較的高い温度条件では反応速度が遅く連
鎖移動反応などの副反応が起こるので、−30℃よりも
低い温度を選定することが好ましい。反応温度が低すぎ
ると重合体の溶解度が低下して析出する場合がある。し
たがって、より好ましい反応温度は−30℃〜−70℃
である。
【0009】反応溶媒を用いてもよく、塩素化炭化水
素、芳香族炭化水素あるいは脂肪族炭化水素を用いるこ
とができる。カチオン重合では生長末端にカルボカチオ
ンが安定的に形成されることが重要であると考えられて
おり、反応溶媒の誘電率が大きいほどカチオン重合速度
が増大する傾向がある。二塩化メタンなどのハロゲン化
炭化水素やニトロ基を有する化合物を用いる方法が知ら
れている(特開昭63−205304、特開昭63−2
05305)。炭化水素溶媒は誘電率が低いので二塩化
メタンと比べると重合反応速度は低下するが、ヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン、ペンタン、ブタン、プロパ
ンなどの脂肪族炭化水素を用いることもできる。またベ
ンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素を用いることも
できる。
【0010】トルエンを脂肪族炭化水素と混合して溶媒
とする場合は混合比率は体積でトルエン:脂肪族炭化水
素=2:8〜10:0の範囲にすることができる。ま
た、二塩化メタンと脂肪族炭化水素とを混合して用いる
場合には混合比率は体積で二塩化メタン:脂肪族炭化水
素=2:8〜10:0の範囲とすることができる。脂肪
族炭化水素としてはオクタン、ヘプタン、ヘキサン、エ
チルシクロヘキサン、ペンタン、ブタン、プロパンなど
を用いることができる。脂肪族炭化水素は低温において
も重合体製品に対する溶解性が大きく、析出を抑制でき
る。
【0011】溶媒を用いる場合、イソブテンモノマーを
反応溶媒中へ仕込む量は15mol/L以下がよく、高
濃度では重合体が析出する。仕込み量が少ないと生産性
が低下するので1〜50wt%とすることが好ましい
が、5〜30wt%にて重合体を溶解状態で取り扱うこ
とがより好ましい。イソブテン以外のカチオン重合性モ
ノマーを添加して共重合させ、本発明のイソブテン系重
合体を製造することもできる。そのようなカチオン重合
性モノマーとしては、2−ブテン、2−メチル−1−ブ
テン、3−メチル−2−ブテン、ペンテン、ヘキセン、
シクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン、5−エチリデ
ンノルボルネン、インデン、β−ピネン等の脂肪族オレ
フィン類;シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン
等のジエン類;スチレン、α−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン等のスチレン類等が挙げられ、これらはイ
ソブテンモノマーに対し、50重量%以下で使用され得
る。
【0012】重合の開始反応を効率的に行う方法とし
て、三級炭素に結合した塩素原子を有する化合物やα位
に芳香環を有する塩素化合物などの化合物を開始剤とし
て用いるイニファー法が開発されているが(米国特許4
276394号)この方法に本発明を適用することがで
きる。イニファー法に用いる開始剤の代表例としては
1,4−ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン(p
−DCC又はジキュミルクロライドと略記する)があげ
られる。イニファー法では開始剤とイソブテンモノマー
の比率によって製品重合体の重合度が制御されるので、
用途に応じた物性を発現するために適切な分子量の重合
体をつくることができる。反応温度が高い条件では重合
反応における生長反応と平行して連鎖移動反応が起こっ
て重合体数が増加するので分子量の設定が困難となるこ
ともあるが、−30℃〜−100℃の低温ではリビング
重合に近い反応性を示して連鎖移動反応が抑制されるよ
うになり、重合体分子数を開始剤によって定めることが
できる。イニファー法の開始剤としてp−DCCのよう
な芳香環を有する塩素化合物を開始剤として用いると開
始剤自体がインダニル化反応と呼ばれる環形成反応を起
こし副生物が生じる場合があるので、電子供与剤などの
添加物を用いて副反応を抑制する方法をもちいることが
できる(特開平2−245004、特開平1−3180
14、特開平 3−174403)。電子供与剤として
ピリジン、2−メチルピリジン(ピコリンと略記す
る)、トリメチルアミン、ジメチルアセトアミド(DM
Acと略記する)、DMSO、EtOAcなどを用いる
ことができる。電子供与剤を添加する場合は触媒よりも
少ない量で、重合開始剤の量を基準にして0.01〜1
0倍モル量の範囲にすることが好ましい。本発明の方法
をイニファー法に適用すると連鎖移動反応をさらに低下
させることができる。また芳香環を有する塩素化合物な
どの化合物を開始剤として用いた場合のインダニル化反
応も抑制できる。重合開始剤は触媒の使用量が重合開始
剤を基準にして0.1〜1000倍のモル数になるよう
用いることができる。
【0013】このようにして得られたイソブテン系重合
体はこのまま、あるいは分子中や末端に反応性の官能基
を導入して、加硫や架橋などの手段で硬化させることが
できる。重合体末端に反応性の官能基を導入したもの
は、テレケリックな重合体として知られている。重合体
末端にビニル基を導入するために一般式CH2 =CH
(CH2 n CH=CH2 で示される非共役ジエンを付
加する方法がある(特開平4−103606)。あるい
はアリルトリメチルシランを用い置換反応でアリル基を
導入することもできる。
【0014】p−DCCを用いた場合、イソブテン系重
合体の末端は三級炭素に塩素が結合した構造となるが、
その他の官能基を導入することによって目的に応じた機
能を発現することができる。末端に導入する反応性の官
能基としてはアリル基、水酸基、アリルフェニルエーテ
ル基(CH2=CHCH264−)、フェノール基(H
OC64−)等である。このような末端基を形成するに
はフリーデルクラフツ反応でフェノールを結合したり、
アリルシランとの置換反応や一般式 CH2 =CH(C
2 n CH=CH2 (ここで、(CH2n基中の水素
はアルキル基、好ましくは、メチル基等で置換されてい
てもよい。nは正の整数である。)を付加的に結合して
ビニル末端とすることができる。
【0015】CH2 =CH(CH2 n CH=CH2
示される化合物の好ましい例としては1,5−ヘキサジ
エン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、
1,11−ドデカジエン、3−メチル−1,7−オクタ
ジエン、4−メチル−1,9−デカジエン、5−メチル
−1,9−デカジエンを挙げ得る。これら、官能基を有
する化合物は、イソブテン系重合体に対し、100倍モ
ル以下で使用され得る。イソブテンの重合に続いてこれ
らの官能基を導入する反応を進めるにあたって触媒を追
加添加すると転化速度を向上することができる。
【0016】以下に本発明の具体的な実施例を挙げて説
明する。 実施例1 反応容器に溶媒としてトルエン280ml、モノマーと
してイソブチレン112ml、開始剤としてp−DCC
1.156g、電子供与剤としてピコリン0.186g
を仕込む。反応容器の外周部にドライアイス−エタノー
ル浴をおいて撹拌混合しながら温度を−70℃とする。
触媒としてTiCl4 2.74mlを反応容器へ添加す
ることによって反応を開始する。反応開始45分後に反
応温度がドライアイス−エタノール浴とほぼ同じになっ
たので、更にTiCl4 2.74mlを添加して重合反
応を続行させる。反応終了後(1時間15分後)に反応
液を大量の水中へ注ぎ込んで撹拌することによって洗浄
し、有機相と水相を分離して触媒を除去する。エバポレ
ーション操作で有機相の揮発成分を除去して重合体製品
を得た。GPC分析(ポリスチレン換算、以下同じ)に
よって製品重合体の分子量とその分布を測定した結果
は;数平均分子量 Mn=14723、分布 Mw/M
n=1.19であった。 NMRの分析結果;p−DCCの芳香環の中でインダニ
ル化した割合(Fn(インダニル))は0、重合体のう
ちで副反応の連鎖移動反応が起こった割合(Fn(イソ
プロペニル)、Fn(内部オレフィン))は共に0であ
った。重合時の温度上昇は14.5℃であった。
【0017】実施例2 反応容器にトルエン196ml、ヘキサン84mlを反
応溶媒として仕込み、そのほかの条件は実施例1と同様
にした。TiCl4 2.74mlを反応器に添加するこ
とによって反応を開始し、20分後に反応温度がドライ
アイス−エタノール浴とほぼ同じになったので、更にT
iCl4 2.74mlを添加して重合反応を続行させ
た。同様に40、60分後に等量のTiCl4 を添加し
て90分後に反応を停止させて重合体製品を得た。
【0018】GPC分析によって製品重合体の分子量と
その分布を測定した結果は;数平均分子量 Mn=19
209、分布 Mw/Mn=1.20であった。 NMRの分析結果;p−DCCの芳香環の中でインダニ
ル化した割合はFn(インダニル)=0、重合体のうち
で副反応の連鎖移動反応が起こった割合Fn(イソプロ
ペニル)=0、Fn(内部オレフィン)=0であった。
重合時の温度上昇は11℃であった。
【0019】実施例3 反応開始温度を−50℃とした以外の条件は実施例1と
同様にした。TiCl4 1.37mlを反応器に添加す
ることによって反応を開始し、2時間後に反応温度がド
ライアイス−エタノール浴とほぼ同じになったので、更
にTiCl4 0.685mlを添加して重合反応を続行
させた。5時間後に反応を停止させて重合体製品を得
た。
【0020】GPC分析によって製品重合体の分子量と
その分布を測定した結果は;数平均分子量 Mn=14
752、分布 Mw/Mn=1.22であった。 NMRの分析結果;p−DCCの芳香環の中でインダニ
ル化した割合はFn(インダニル)=0、重合体のうち
で副反応の連鎖移動反応が起こった割合Fn(イソプロ
ペニル)=0、Fn(内部オレフィン)=0であった。
重合時の温度上昇は5℃であった。
【0021】実施例4 反応容器に塩化メチレン25.9L、ヘキサン48.2
7L、イソブチレンモノマー24.0L、p−DCC4
63.68g、ピコリン39.259gを仕込む。反応
容器の外周部はブラインにて冷却し、撹拌混合しながら
温度を−70℃とする。TiCl4 288.2mlを塩
化メチレン1Lに溶解して反応容器へ添加することによ
って反応を開始する。反応開始60分後に反応温度が反
応容器外周部とほぼ同じになったので、更に等量のTi
Cl4 を添加して重合反応を続行させる。重合反応終了
後(2時間後)に官能器を導入するために1,9−デカ
ジエン2773.1gを投入する。1,9−デカジエン
投入6時間後に反応液を大量の炭酸水素ナトリウム水中
へ注ぎ込んで撹拌することによって洗浄し、有機相と水
相を分離して触媒を除去する。エバポレーション操作で
有機相の揮発成分を除去して重合体製品を得た。
【0022】GPC分析によって製品重合体の分子量と
その分布を測定した結果は;数平均分子量 Mn=95
37、分布 Mw/Mn=1.21であった。 NMRの分析結果;p−DCCの芳香環の中でインダニ
ル化した割合はFn(インダニル)=0.02、重合体
のうちで副反応の連鎖移動反応が起こった割合Fn(イ
ソプロペニル)=0、Fn(内部オレフィン)=0であ
った。重合時の温度上昇は13℃であった。
【0023】比較例1 TiCl4 を重合反応開始時に一括して5.48ml反
応器に添加することによって反応を行い、45分後に反
応を停止した以外の条件は実施例1と同様とし、重合体
製品を得た。GPC分析によって製品重合体の分子量と
その分布を測定した結果は;数平均分子量 Mn=13
757、分布 Mw/Mn=1.5であった。 NMRの分析結果;p−DCCの芳香環の中でインダニ
ル化した割合はFn(インダニル)=0、重合体のうち
で副反応の連鎖移動反応が起こった割合Fn(イソプロ
ペニル)=0.55、Fn(内部オレフィン)=0.2
6であった。重合時の温度上昇は38℃であった。
【0024】比較例2 TiCl4 を重合反応開始時に一括して10.97ml
反応器に添加することによって反応を行い、30分後に
反応を停止した以外の条件は実施例2と同様とし、重合
体製品を得た。GPC分析によって製品重合体の分子量
とその分布を測定した結果は;数平均分子量 Mn=1
5176、分布 Mw/Mn=1.31であった。 NMRの分析結果;p−DCCの芳香環の中でインダニ
ル化した割合はFn(インダニル)=0、重合体のうち
で副反応の連鎖移動反応が起こった割合Fn(イソプロ
ペニル)=0.21、Fn(内部オレフィン)=0.0
5であった。重合時の温度上昇は25℃であった。
【0025】比較例3 TiCl4 を重合反応開始時に一括して2.055ml
反応器に添加することによって反応を行い、3時間後に
反応を停止した以外の条件は実施例3と同様とし、重合
体製品を得た。GPC分析によって製品重合体の分子量
とその分布を測定した結果は;数平均分子量 Mn=1
3283、分布 Mw/Mn=1.41であった。
【0026】NMRの分析結果;p−DCCの芳香環の
中でインダニル化した割合はFn(インダニル)=0.
1、重合体のうちで副反応の連鎖移動反応が起こった割
合Fn(イソプロペニル)=0.37、Fn(内部オレ
フィン)=0.06であった。重合時の温度上昇は9.
5℃であった。
【0027】比較例4 TiCl4 を重合反応開始時に一括して576.4ml
反応器に添加することによって反応を行った以外の条件
は実施例4と同様とし、重合体製品を得た。GPC分析
によって製品重合体の分子量とその分布を測定した結果
は;数平均分子量 Mn=9913、分布 Mw/Mn
=2.06であった。
【0028】NMRの分析結果;p−DCCの芳香環の
中でインダニル化した割合はFn(インダニル)=0.
1、重合体のうちで副反応の連鎖移動反応が起こった割
合Fn(イソプロペニル)=0、Fn(内部オレフィ
ン)=0であった。重合時の温度上昇は26℃であっ
た。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法を用いると副反応生成物が
少なく分子量分布がせまいほか、末端官能性の大きい重
合体が得られる。また重合に際し単位時間あたりの発熱
が小さく重合時の除熱、冷却が容易である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒を分割添加することによりイソブテン
    モノマーを重合させることを特徴とするイソブテン系重
    合体の製造方法。
  2. 【請求項2】反応に用いる全量の半分以下の触媒を供給
    して重合を開始し、その後に残りの触媒を添加する請求
    項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】反応に用いる全量の半分以下の触媒を添加
    して重合を行った後、反応液に一般式CH2=CH(C
    2n CH=CH2 (ここで、nは正の整数)で表さ
    れる非共役ジエンを添加するとともに残りの触媒を添加
    して官能基を有するイソブテン系重合体を製造する請求
    項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】重合開始剤を併用することを特徴とする請
    求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】反応液中の触媒よりも少ない当量数でかつ
    開始剤に対して0.01〜10倍量の電子供与剤が添加
    されることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】重合開始剤が1,4−ビス(α−クロロイ
    ソプロピル)ベンゼンであることを特徴とする請求項1
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】反応温度を−30〜−70℃とする請求項
    1記載の製造方法。
  8. 【請求項8】触媒として、四塩化チタンを用いることを
    特徴とする請求項1記載の製造方法。
  9. 【請求項9】反応溶媒として塩化メチレン、トルエンの
    いずれかを単独あるいはヘキサンかエチルシクロヘキサ
    ンと混合して用い、イソブテンの仕込み量を5wt%〜
    30wt%とする請求項1記載の製造方法。
JP14590295A 1995-06-13 1995-06-13 イソブテン系重合体の製造方法 Pending JPH08337615A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11315171A (ja) * 1998-03-04 1999-11-16 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2000017014A (ja) * 1998-04-27 2000-01-18 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 末端に官能基を有する飽和炭化水素系重合体及びその製造方法

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