JP3453864B2 - 画像データ転送制御装置 - Google Patents
画像データ転送制御装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリンタ装置や
ストレージデバイス等の外部機器からの画像データの転
送要求に応じた画像データの転送制御を行う画像データ
転送制御装置に関する。特には、DRAM(Dynamic R
AM)等の汎用メモリを用い、一度に異なる外部機器に
別々に画像データを転送する場合、他方の外部機器への
画像データの転送はブランキング期間に行う。この際、
転送する画像データ量、及び、上記他方の外部機器のス
ルーレートに基づいて水平ブランキング期間を可変制御
し、この可変制御した水平ブランキング期間に上記画像
データを分割し挿入して転送するような水平ブランキン
グ転送制御を行うことにより、転送要求に対する応答性
の向上,外部機器からの転送要求を記憶するためのバッ
ファメモリの削減等を図った画像データ転送制御装置に
関する。 【0002】 【従来の技術】従来、中央演算回路(CPU)を介さず
に、直接メインメモリと外部機器との間でデータのやり
取りを行うダイレクト・メモリ・アクセス・コントロー
ラ(DMAC)が知られている。このDMACは、デュ
アルポートメモリやトライポートメモリ等のビデオRA
Mを有するものと、汎用DRAM(ダイナミックRA
M)で構成されたフレームメモリを有するものとの2つ
に大別することができる。 【0003】上記ビデオRAMは、高価ではあるが、複
数のポートを有しているため、ランダムリードライトが
可能となっている。このため、上記ビデオRAMを有す
るDMACは、例えば該ビデオRAMに書き込まれた画
像データをモニタ装置に供給している最中に、プリンタ
装置から画像データの転送要求があった場合、上記モニ
タ装置の表示画像に影響を与えることなく、また、応答
性よく、上記プリンタ装置に画像データを転送すること
ができる。 【0004】一方、上記汎用DRAMは、安価ではある
が、上記ビデオRAMのようにランダムリードライトを
行うことができない。このため、上記汎用DRAMを有
するDMACは、例えば該汎用DRAMに書き込まれた
画像データをモニタ装置に供給している最中に、プリン
タ装置から画像データの転送要求があった場合、この転
送要求に応えて垂直ブランキング期間に画像データを挿
入し、該プリンタ装置に供給するようなブランキング転
送制御を行う。これにより、安価な汎用DRAMを用い
ているにも関わらず、上記ランダムリードライトと同様
の動作を行うことができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ビデオR
AMを用いたDMACは、上記ランダムリードライトが
可能なことはよいが、上述のようにビデオRAM自体が
高価である。このため、今日のプリンタ装置のように、
大容量化の進んだ外部機器に対応するためには、必然的
に高価なビデオRAMを多数設ける必要がある。従っ
て、コスト的な問題が大きく、上記ビデオRAMは利用
し難い。 【0006】一方、汎用DRAMを用いたDMACは、
汎用DMAC自体が安価であるため、コスト的には問題
はなく、また、上記垂直ブランキング期間を利用したブ
ランキング転送制御により、ランダムリードライトと同
様の動作を行うことができる。 【0007】しかし、上記垂直ブランキング期間は、我
が国の標準テレビジョン方式であるNTSC方式では1
6.7msec周期で形成され、また、ヨーロッパ諸国
等の標準テレビジョン方式であるPAL方式では20m
sec周期で形成される。このため、上記プリンタ装置
等の外部機器からの転送要求の周期が、上記垂直ブラン
キング期間の周期よりも短い場合、上記転送要求を記憶
するためのバッファメモリを必要とする。 【0008】例えば、今日のプリンタ装置には高速化が
望まれていることから、転送要求の周期が短いものが多
く、上記垂直ブランキング期間を用いたブランキング転
送制御を行っていては、プリンタ装置へのデータ転送が
間に合わない。また、上記転送要求を記憶するための相
当量のバッファメモリを必要とし、コスト高となる。ま
た、外部機器の処理速度が上がるとハードウェアの再設
計が必要となる。 【0009】なお、上記垂直ブランキング期間の代わり
に、例えば10μsec周期で形成される水平ブランキ
ング期間を用いて高速な転送要求に対応することも考え
られるが、該水平ブランキング期間は上記垂直ブランキ
ング期間に対して期間が短いため、転送できる画像デー
タ量が少なくなり、利用し難い問題がある。 【0010】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、安価な汎用DRAMを用いブランキング転送
制御を行うにも関わらず、転送要求の周期が短い外部機
器に対してもバッファメモリを用いずに対応することが
できるうえ、外部機器の処理速度が上がってもハードウ
ェアの再設計をすることなくこれに対応することができ
るような画像データ転送制御装置の提供を目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明に係る画像データ
転送制御装置は、汎用メモリに書き込まれた画像データ
を読み出して、一方の外部機器に対しては有効画像期間
に画像データを転送し、他方の外部機器に対してブラン
キング期間で画像データの転送を行うようなブランキン
グ転送を行う画像データ転送制御装置であり、上記ブラ
ンキング転送を行う外部機器のスルーレートを設定する
スルーレート設定手段を有する。 【0012】また、上記スルーレート設定手段により選
定されたスルーレート、及び、ブランキング転送を行う
画像データの総データ量に基づいて、水平ブランキング
期間を可変制御する水平ブランキング期間可変手段を有
する。 【0013】また、上記スルーレート設定手段により選
定されたスルーレート、及び、上記水平ブランキング期
間可変手段により可変された水平ブランキング期間に基
づいて、1回の水平ブランキング期間に転送する画像デ
ータのデータ量を算出する転送データ量算出手段と、上
記水平ブランキング期間可変手段により可変制御された
水平ブランキング期間に、上記転送データ量算出手段に
より算出されたデータ量の画像データが転送されるよう
に、上記汎用メモリを読み出し制御する読み出し制御手
段とを有する。 【0014】 【作用】本発明に係る画像データ転送制御装置は、汎用
メモリに書き込まれた画像データを読み出して、一方の
外部機器に対しては有効画像期間に画像データを転送
し、他方の外部機器に対してブランキング期間で画像デ
ータの転送を行うようなブランキング転送を行う画像デ
ータ転送制御装置であり、水平ブランキング期間を用い
たブランキング転送を行うようになっている。 【0015】すなわち、このブランキング転送を行う場
合、該ブランキング転送を行う外部機器のスルーレート
をスルーレート設定手段を用いて設定する。 【0016】水平ブランキング期間可変手段は、上記ス
ルーレートが設定されると、この設定されたスルーレー
トと、ブランキング転送を行う画像データの総データ量
に基づいて、水平ブランキング期間を可変制御する。ま
た、転送データ量算出手段は、上記選定されたスルーレ
ートと、上記水平ブランキング期間可変手段により可変
された水平ブランキング期間に基づいて、1回の水平ブ
ランキング期間に転送する画像データのデータ量を算出
する。 【0017】そして、読み出し制御手段が、上記水平ブ
ランキング期間可変手段により可変制御された水平ブラ
ンキング期間に、上記転送データ量算出手段により算出
されたデータ量の画像データが転送されるように、上記
汎用メモリを読み出し制御する。 【0018】ここで、テレビジョン受像機の表示画像
は、いわゆるオーバースキャンの関係上、有効画像期間
の全ての画像が表示されるわけではないため、この表示
画像の上下及び左右には表示されない画像が存在するこ
ととなる。このため、当該画像データ転送制御装置で
は、最大、上記表示画像に影響を与えない程度に有効画
像期間まで水平ブランキング期間を拡げ、ここに画像デ
ータを挿入して転送するようにしている。 【0019】なお、上記外部機器のスルーレートに応じ
たブランク幅となるように水平ブランキング期間を可変
制御してもよい。この場合、転送データ量が多くなると
きは、上記表示画像を多少浸食する虞れがあるが、1回
の水平ブランキング転送で転送できるデータ量を多くす
ることができるため、高速に転送要求を出力する外部機
器に対応可能とすることができる。 【0020】上記水平ブランキング期間は、垂直ブラン
キング期間よりも短い期間ではあるが、このように転送
するデータ量と外部機器のスルーレートに基づいて該水
平ブランキング期間を可変制御することにより、ブラン
キング転送する画像データのデータ量を増やすことがで
き、水平ブランキング期間を用いて充分画像データの転
送を行うことができる。 【0021】また、NTSC方式の場合、垂直ブランキ
ング期間が16.7msec周期で形成されるのに対
し、水平ブランキング期間は10μsec周期で形成さ
れるため、この水平ブランキング転送により外部機器の
転送要求に対する応答性を良くすることができる。この
ため、転送要求の周期が短い外部機器に対しても対応可
能とすることができる。 【0022】また、このような水平ブランキング転送
は、ソフトウェアのプログラムにより簡単に調整するこ
とができる。このため、将来的に外部機器の処理速度が
向上しても、ハードウェアを変更することなく、上記プ
ログラムの変更により簡単に対応することができる。 【0023】 【実施例】以下、本発明に係る画像データ転送制御装置
の好ましい実施例について図面を参照しながら詳細に説
明する。 【0024】本発明に係る実施例の画像データ転送制御
装置は、フレームメモリに書き込まれた画像データを一
方の外部機器に供給している最中に、他方の外部機器か
ら画像データの転送要求があった場合、この他方の外部
機器に対しては水平ブランキング期間を利用して画像デ
ータの転送を行うように、上記フレームメモリを水平ブ
ランキング転送制御するものであり、その構成は、図1
に示すようになっている。 【0025】上記図1において、本実施例の画像データ
転送制御装置1は、例えばユーザによりマニュアル設定
された水平ブランキング転送を行う外部機器のスルーレ
ート及び水平ブランキング転送を行う画像データの総デ
ータ量に基づいて、水平ブランキング期間のブランク
幅,1回の水平ブランキング期間で転送する画像データ
量,水平ブランキング転送を行う画像データの総データ
量を設定する中央演算回路(CPU)2を有している。 【0026】また、上記画像データ転送制御装置1は、
上記CPU2により上記ブランク幅が設定されるブラン
ク幅設定レジスタ3と、上記CPU2により上記1回の
水平ブランキング期間で転送する画像データ量が設定さ
れる1ブランク内転送数設定レジスタ4と、上記CPU
2により水平ブランキング転送を行う画像データの総デ
ータ量が設定されるDMAバイトカウント設定レジスタ
5とを有している。 【0027】また、上記画像データ転送制御装置1は、
上記ブランク幅設定レジスタ3に設定されたブランク幅
に水平ブランキング期間を可変して出力する水平ブラン
キング信号発生回路6と、上記水平ブランキング信号発
生回路6により可変された水平ブランキング期間の前半
に所定回数のフレームメモリのリフレッシュを行うリフ
レッシュコントローラ7と、1回の水平ブランキング期
間に転送した画像データのデータ量をカウントする1ブ
ランク内DMAバイトカウンタ8とを有している。 【0028】また、上記画像データ転送制御装置1は、
上記DMAバイトカウント設定レジスタ5により設定さ
れた転送する画像データの総データ量となるまで、上記
1回の水平ブランキング期間で転送されるデータ量をカ
ウントするDMA総転送数カウンタ9と、上記水平ブラ
ンキング信号発生回路6により可変制御された水平ブラ
ンキング期間内に、上記1ブランク内転送数設定レジス
タ4に設定されたデータ量の画像データが挿入されて転
送されるようにフレームメモリを読み出し制御するため
の制御データを出力する制御データ発生回路10とを有
している。 【0029】このような構成を有する本実施例の画像デ
ータ転送制御装置1は、図2に示すような静止画記録再
生システムに、ダイレクト・メモリ・コントローラ(D
MAC)1として適用することができる。 【0030】この図2に示す静止画記録再生システム
は、フレームメモリ26と、該フレームメモリ26への
画像データの書き込み及び読み出しを制御する本実施例
に係る画像データ転送制御装置であるDMAC1と、当
該静止画記録再生システム全体の動作を制御するCPU
2と、拡大処理,縮小処理等の画像処理を指定するキー
や上記水平ブランキング転送を行う外部機器のスルーレ
ートを設定するためのキー等が設けられている操作部2
8とを有している。 【0031】また、上記静止画記録再生システムは、上
記フレームメモリ26から読み出された画像データに上
記画像処理を施す画像処理回路27と、例えばネガフィ
ルム,写真等から画像の取り込みを行うスキャナ部20
と、カメラ装置やビデオテープレコーダ装置等からの画
像データの取り込みを行うビデオ入力部21と、取り込
まれた画像を表示するモニタ装置23と、取り込まれた
画像をプリントするプリンタ部24と、取り込まれた画
像を光ディスク41に記録し再生するストレージ部25
とを有している。 【0032】上記フレームメモリ26及び画像処理回路
27からなる画像処理ブロック22は、図3に示すよう
に上記DMAC1からの書き込み制御データ及び読み出
し制御データに基づいて、上記フレームメモリ26の各
記憶領域毎に、後に説明する整数部と小数部で形成され
た書き込みアドレス及び読み出しアドレスを形成し、該
整数部の書き込みアドレス及び読み出しアドレスを上記
フレームメモリ26に供給するアドレス発生回路43
と、上記アドレス発生回路43から供給される上記小数
部の書き込みアドレス,読み出しアドレス、及び、上記
フレームメモリ26から読み出された画像データに基づ
いて、上記画像処理の演算を行う演算回路44とを有し
ている。 【0033】また、上記画像処理ブロック22は、上記
演算回路44により画像処理された画像データに、色調
変換の処理を施すカラー調整回路45と、複数の外部デ
バイスから供給される画像データを選択して上記演算回
路44に供給する第1のバスセレクタ46と、上記カラ
ー調整回路45からの画像データを供給する外部デハイ
スを選択して出力する第2のバスセレクタ47とを有し
ている。 【0034】上記フレームメモリ26は、赤色(R)の
画像データが読み書きされるR用フレームメモリ,緑色
(G)の画像データが読み書きされるG用フレームメモ
リ及び青色(B)の画像データが読み書きされるB用フ
レームメモリで構成されている。 【0035】すなわち、上記各色用フレームメモリは、
論理的には、例えば縦×横×深さが1024画素×10
24画素×4ビットで計4Mビットの記憶領域を有する
4つのDRAM(Dynamic RAM)を、それぞれ正方形
状を形成するように並べるとともに、この正方形状に並
べられた4つのDRAMを深さ方向に2段積層すること
により、計8つのDRAMから2048×2048×8
ビットの記憶領域を有するようにそれぞれ構成されてい
る。 【0036】そして、上記フレームメモリ26は、論理
的には、上記2048×2048×8ビットの記憶領域
を有する各色用のフレームメモリを、それぞれ深さ方向
に例えばRGBの順で積層して構成されている。従っ
て、上記フレームメモリ26は、2048×2048×
24ビットの記憶領域を有することとなる。 【0037】次に、このような構成を有する静止画記録
再生システムの動作とともに、本実施例に係る画像デー
タ転送制御装置である上記DMAC1の動作説明をす
る。 【0038】まず、所望の画像データを上記ストレージ
部25の光ディスク41に記録する場合、ユーザは、上
記操作部28を操作して画像データの取り込み先(スキ
ャナ部20或いはビデオ入力部21)を指定するととも
に、取り込んだ画像データの出力先を上記ストレージ部
25に設定する。 【0039】これにより、上記CPU2が、スキャナ部
20或いはビデオ入力部21を動作状態に制御するとと
もに、上記ストレージ部25に画像データが出力される
ように画像処理ブロック22及びインターフェースブロ
ック29を制御する。 【0040】上記スキャナ部20は、反射原稿,透過原
稿の両方の画像が読み取り可能となっている。具体的に
は、例えば上記反射原稿として、例えばEサイズの写
真,Lサイズの写真,A6サイズの写真の読み取りが可
能となっており、また、上記透過原稿として、例えば3
5mm,ブローニサイズのネガフィルムの読み取りが可
能となっている。なお、上記反射原稿として、上記35
mm,ブローニサイズのネガフィルムをそのままのサイ
ズでプリントした原稿の読み取りも可能となっている。 【0041】上記スキャナ部20は、上記フィルム,写
真等が原稿読み取り台に装着されると、この原稿をCC
Dラインセンサ20aにより読み取る。上記CCDライ
ンセンサ20aは、上記読み取った画像に対応する静止
画像信号を形成し、これをA/D変換器20bに供給す
る。上記A/D変換器20bは、上記CCDラインセン
サ20aから供給される静止画像信号をデジタル化する
ことにより画像データを形成し、これを補正系20cに
供給する。上記補正系20cは、例えば上記35mmフ
ィルムから画像の読み取りを行った場合、この画像デー
タを縦×横のサイズが1200画素×1700画素のサ
イズの画像データに補正して出力する。また、読み取り
原稿がブローニサイズのフィルム,Eサイズの写真,L
サイズの写真,A6サイズの写真の場合、それぞれ12
98画素×975〜1875画素,1050×1450
画素,1120画素×1575画素,1325画素×1
825画素のサイズの画像データに補正して出力する。 【0042】上記ビデオ入力部21は、例えばビデオテ
ープレコーダ装置等からのコンポジットビデオ信号,Y
(輝度)/C(クロマ)セパレートのフォーマットで供
給されるビデオ信号,RGBのフォーマットで供給され
るビデオ信号の3つのフォーマットのビデオ信号の入力
が可能となっており、これらのビデオ信号は、それぞれ
入力端子21a〜21cを介してビデオ処理系21dに
供給される。 【0043】上記ビデオ処理系21dは、上記各フォー
マットのビデオ信号の画素を正方格子の画素とするとと
もに、画像サイズを480画素×640画素とし、これ
をA/D変換器21eに供給する。上記A/D変換器2
1eは、上記ビデオ信号をデジタル化することにより上
記各フォーマットのビデオ信号に対応した画像データを
形成して出力する。 【0044】上記スキャナ部20或いはビデオ入力部2
1により形成された画像データは、それぞれ画像処理ブ
ロック22に供給される。 【0045】上記画像処理ブロック22は、後に説明す
る拡大処理,縮小処理,回転処理,ディゾルブ処理等の
画像処理が指定されている場合は、上記画像データにこ
のような画像処理を施し、この画像データに上記画像処
理に関する画像処理情報を付加して出力する。この画像
データ(及び画像処理情報)は、D/A変換器30に供
給されるとともに、インターフェースブロック29を介
してストレージ部25のインターフェース回路31に供
給される。 【0046】上記D/A変換器30は、上記画像データ
をアナログ化することにより画像信号を形成し、これを
モニタ装置23に供給する。これにより、モニタ装置2
3に、上記フィルムや写真等から取り込んだ画像データ
に応じた静止画像が表示される。 【0047】一方、ユーザは、上記モニタ装置23に表
示される静止画像を見て、所望の静止画像を選択し、こ
の選択した画像が表示されたときに、上記操作部28を
操作して現在表示中の画像データの出力を指定するとと
もに、ストレージ部25の操作部37を操作してその静
止画像の記録を指定する。 【0048】これにより、上記CPU2は、上記拡大処
理或いは縮小処理等の画像処理に対応する画像加工情報
(画像処理情報)等とともに、上記画像データが出力さ
れるように上記DMAC1を介してフレームメモリ26
を読み出し制御する。このフレームメモリ26から読み
出された上記画像データは、インターフェースブロック
29を介してストレージ部25のインターフェース回路
31に供給される。 【0049】また、上記ストレージ部25のシステムコ
ントローラ35は、上記フレームメモリ26から読み出
された画像データを取り込むように、上記インターフェ
ース回路31を制御する。 【0050】上記インターフェース回路31を介して取
り込まれる画像データには、上述のように該画像データ
の他に、上記画像処理ブロック22で施された画像処理
に関する画像処理情報等が付加されている。このため、
上記インターフェース回路31は、上記画像データ及び
画像処理情報を分離し、該画像データをバッファ回路3
2に供給するとともに、上記画像処理情報等をストレー
ジ部25のシステムコントローラ35に供給する。 【0051】上記バッファ回路32は、上記画像データ
を所定の利得で増幅し、これをラスタ−ブロック変換回
路33及び非圧縮回路36に供給する。上記非圧縮回路
36は、上記画像データに圧縮処理を施すことなく、こ
の画像データを高解像度用の画像データとしてそのまま
セレクタ39に供給する。また、上記ラスタ−ブロック
変換回路33は、上記画像データに基づいて、圧縮処理
の1単位である所定画素数からなる圧縮ブロックを形成
し、これを圧縮伸長回路34に供給する。上記圧縮伸長
回路34は、上記圧縮ブロック毎に、例えばそれぞれ解
像度の異なる2種類の圧縮処理を施すことにより、中間
解像度の画像データ及び低解像度の画像データを形成
し、これらをセレクタ38に供給する。 【0052】上記セレクタ38は、システムコントロー
ラ35により切り換え制御されるようになっており、該
セレクタ38を介した上記高解像度,中間解像度及び低
解像度の各画像データは、それぞれいわゆるEFM回路
(8−14変調回路)39に供給され記録に適したフォ
ーマットに変換されディスク記録再生部40に供給され
る。 【0053】上記ディスク記録再生部40は、上記各解
像度の画像データに、該各画像データに関する情報(画
像処理情報,プリンタ制御情報等)を付加し、これを光
ディスク41に記録する。 【0054】具体的には、上記光ディスク41は、例え
ば直径64mmの光磁気ディスクとなっており、上記デ
ィスク記録再生部40は、上記低解像度の画像データを
内周側に記録し、高解像度の画像データを外周側に記録
し、中間解像度の画像データを上記内周側と上記外周側
との中間領域に分けて光磁気記録する。 【0055】この光ディスク41には、例えば200枚
分の画像データが記録可能となっている。そして、上記
200枚分の画像データは、50枚分の画像データを1
つのアルバムとして、計4つのアルバムに分割されて管
理されるようになっている。従って、ユーザは、この画
像データの記録を行う場合、操作部37を用いてその画
像データを記録するアルバムを選択する。これにより、
上記システムコントローラ35は、上記ユーザにより選
択されたアルバムに供給された画像データを取り込み順
に記録するように上記ディスク記録再生部40を制御す
る。なお、この際、上記低解像度の画像データは、アル
バムに記録されている静止画像を1画面に複数表示する
ためのインデックス用として記録され、上記中間解像度
の画像データは、アルバムに記録されている所望の1つ
の静止画像を表示するための表示用として記録され、上
記高解像度の画像データは、プリント用としてそれぞれ
記録されるようになっている。 【0056】次に、このように光ディスク41に記録さ
れた画像データを再生して上記モニタ装置23に表示す
る場合における当該静止画記録再生システムの動作説明
をする。 【0057】この場合、ユーザは、まず、上記4つのア
ルバムの中から所望の静止画像が記録されているアルバ
ムを指定する。これにより、上記システムコントローラ
35は、上記指定されたアルバムの低解像度用の画像デ
ータを再生するように上記ディスク記録再生部40を読
み出し制御する。 【0058】上述のように、1つのアルバムは50枚分
の画像データで構成されており、この50枚の静止画像
を一度に表示画面に表示してもよいが、必然的に一枚分
の表示領域が狭くなり、ユーザによる所望の静止画像の
選択が困難となる虞れがある。このため、上記システム
コントローラ35は、一度の指定で25枚分の低解像度
用の画像データを読み出すように上記ディスク記録再生
部40を読み出し制御する。これにより、上記ディスク
記録再生部40は、まず、上記25枚分の低解像度用の
画像データを上記光ディスク41の内周側から読み出
し、これをEFM回路39及びセレクタ38を介して圧
縮伸長回路34に供給する。 【0059】上記圧縮伸長回路34は、上記画像データ
に低解像度用の伸長処理を施し、これをラスタ−ブロッ
ク変換回路33,バッファ回路32及びインターフェー
ス回路31を介して上記インターフェースブロック29
に供給する。 【0060】上記CPU2は、上記インターフェースブ
ロック29に上記低解像度用の画像データが供給される
と、これを画像処理ブロック27を介してD/A変換器
30に供給する。上記D/A変換器30は、上記低解像
度用の画像データをアナログ化することにより、低解像
度用の静止画像信号を形成し、これをモニタ装置23に
供給する。これにより、上記モニタ装置23の表示画面
に25枚分の静止画像がインデックスとして表示され
る。 【0061】また、ユーザは、残る25枚の静止画像を
表示したい場合、上記操作部37を操作して該残る25
枚の静止画像の表示を指定する。これにより、システム
コントローラ35は、上記残る25枚の低解像度用の画
像データを再生するようにディスク記録再生装置40を
制御する。これにより、上記残る25枚の低解像度用の
画像データは、上述の経路でデータ処理されモニタ装置
23に供給され、該残る25枚の静止画像が上記モニタ
装置23に表示される。 【0062】次にユーザは、上記インデックス用として
25枚ずつ表示された静止画像の中から所望の静止画像
を選択するように上記操作部37を操作する。上記シス
テムコントローラ35は、上記選択された静止画像に対
応する中間解像度の画像データを読み出すように上記デ
ィスク記録再生部40を読み出し制御する。これによ
り、上記ディスク記録再生部40は、光ディスク41の
中間領域に記録されている表示用の中間解像度を有する
画像データを読み出しこれをEFM回路39及びセレク
タ38を介して圧縮伸長回路34に供給する。 【0063】上記圧縮伸長回路34は、上記画像データ
に、中間解像度用の伸長処理を施し、これをラスタ−ブ
ロック変換回路33,バッファ回路32及びインターフ
ェース回路31を介して上記インターフェースブロック
29に供給する。 【0064】上記CPU2は、上記インターフェースブ
ロック29に上記中間解像度用の画像データが供給され
ると、これを画像処理ブロック22を介してD/A変換
器30に供給する。上記D/A変換器30は、上記中間
解像度用の画像データをアナログ化することにより、中
間解像度用の静止画像信号を形成し、これをモニタ装置
23に供給する。これにより、上記モニタ装置23の表
示画面に、ユーザにより選択された静止画像が表示され
る。 【0065】次に、上記スキャナ部20或いはビデオ入
力部21を介して取り込んだ静止画像、或いは、上記光
ディスク41に記録した静止画像をプリントする場合に
おける当該静止画記録再生システムの動作説明をする。 【0066】まず、上記スキャナ部20或いはビデオ入
力部21を介して取り込んだ静止画像をプリントする場
合、ユーザは、操作部28を操作して上述と同様にして
該スキャナ部20或いはビデオ入力部21を介して画像
データの取り込みを行うとともに、該取り込んだ画像デ
ータの出力先としてプリンタ部24を指定する。 【0067】上記CPU2は、上記フレームメモリ26
に、上記スキャナ部20,ビデオ入力部21或いはスト
レージ部25を介してプリントする画像の画像データの
取り込みが行われると、該取り込んだ画像データを読み
出すようにDMAC1を介してフレームメモリ26を読
み出し制御する。上記フレームメモリ26から読み出さ
れた画像データは、上記D/A変換器30を介してモニ
タ装置23に供給される。 【0068】ユーザは、上記モニタ装置23に表示され
る画像を認識することにより、プリントを行う画像の確
認を行うと、上記操作部28を操作してプリントの開始
を指定する。 【0069】上記CPU2は、上記プリントが指定され
ると、上記フレームメモリ26に記憶されている画像デ
ータの中から、上記プリンタ部24の画像データサイズ
に対応する画像データが読み出されるように、上記DM
AC1を介して該フレームメモリ26を読み出し制御す
る。上記フレームメモリ26から読み出された画像デー
タは、プリンタ部24のデータ変換回路24aに供給さ
れる。 【0070】上記データ変換回路24aは、上記フレー
ムメモリ26から読み出された画像データにプリントに
適したデータ変換処理を施す。すなわち、上記画像デー
タが、R,G,B或いはY,Cr,Cbのかたちで供給
されると、これをY(イエロー),M(マゼンタ),C
(シアン)のかたちに色座標変換することによりプリン
ト用の画像データを形成し、これをサーマルヘッド24
bに供給する。 【0071】上記サーマルヘッド24bは、上記画像デ
ータに応じた静止画像を、例えばA6サイズのプリント
用紙24cに、約300DPIでプリントする。これに
より、上記スキャナ部20,ビデオ入力部21或いはス
トレージ部25から取り込んだ画像データに応じた静止
画像をプリントすることができる。 【0072】次に、上記光ディスク41に記録した静止
画像をプリントする場合、ユーザは、画像データの出力
先として上記プリンタ部24を指定するとともに、光デ
ィスク41に記録されているインデックス用の静止画像
を上述の操作でモニタ装置23に表示する。そして、こ
のインデックス用の静止画像の中から所望の静止画像を
選択し、上記操作部28を操作してその静止画像のプリ
ントを指定する。 【0073】これにより、CPU2は、現在モニタ装置
に表示されている静止画像のプリント用の画像データの
読み出しを指定するプリント制御データを形成して出力
する。このプリント制御データは、画像処理ブロック2
2及びインターフェースブロック29を介してストレー
ジ部25のインターフェース回路31に供給され、該イ
ンターフェース回路31を介してシステムコントローラ
35に供給される。 【0074】上述のように、上記光ディスク41には、
インデックス用の低解像度の画像データ,モニタ表示用
の中間解像度の画像データ及びプリント用の高解像度の
画像データの3種類の画像データがそれぞれ記憶されて
いる。 【0075】上記システムコントローラ35は、上記プ
リント制御データが供給されると、そのプリント制御デ
ータで指定される上記プリント用の高解像度の画像デー
タを読み出すようにディスク記録再生部40を制御す
る。これにより、上記モニタ装置23に表示されている
静止画像に対応する高解像度の画像データが上記光ディ
スク41から読み出される。この高解像度の画像データ
は、記録の際に圧縮処理が施されていないため、非圧縮
回路36を介してバッファ回路32に供給され、インタ
ーフェース回路31,インターフェースブロック29を
介して画像処理ブロック22に供給される。 【0076】上記CPU2は、上記光ディスク41から
読み出された高解像度の画像データが画像処理ブロック
22に供給されると、これを一旦記憶するようにDMA
C1を介してフレームメモリ26を書き込み制御する。
そして、上記フレームメモリ26に記憶された画像デー
タを読み出し、これをプリンタ部24のデータ変換回路
24aに供給する。 【0077】上記データ変換回路24aは、上記フレー
ムメモリ26から読み出された高解像度の画像データに
対して上述の色座標変換処理等を施し、これをサーマル
ヘッド24bに供給する。これにより、上記プリント用
紙24cに、上記光ディスク41から読み出された画像
データに応じた静止画像がプリントされる。 【0078】次に、上記画像処理ブロック22におけ
る、上記スキャナ部20,ビデオ入力部21或いはスト
レージ部25から取り込んだ画像データの拡大処理,縮
小処理,回転処理,ディゾルブ処理等の画像処理の動作
説明をする。 【0079】まず、上述のように上記スキャナ部20,
ビデオ入力部21或いはストレージ部25からの画像デ
ータは、図3に示す第1のバスセレクタ46に供給され
る。 【0080】上記CPU2は、ユーザが操作部28を操
作することにより画像データの取り込みを行うデバイス
(上記スキャナ部20,ビデオ入力部21或いはストレ
ージ部25)を指定するとこれを検出し、該指定された
デバイスの入力を選択するように上記第1のバスセレク
タ46を切り換え制御する。上記第1のバスセレクタ4
6を介した画像データは、演算回路44を介してフレー
ムメモリ26に供給される。 【0081】上述のように、上記フレームメモリ26
は、その内部が図4(b)に示すように第1〜第4の記
憶領域AR1〜AR4に分割されている。上記CPU2
は、例えば図4(a)に○で示す画素を有する画像デー
タが供給されると、これを同図(b)に示すように隣接
する画素が異なる記憶領域に記憶されるようにDMAC
1を介して上記フレームメモリ26を書き込み制御す
る。 【0082】なお、図4(a)中、00,01,02・
・・はその画素のアドレスを示しており、最初の数値が
横列(行)を、また、次の数値が縦列(列)をそれぞれ
示している。従って、“00”は0行,0列の画素のア
ドレスを示し、“11”は1行,1列の画素であること
を示し、“12”は1行,2列の画素であることを示す
こととなる。 【0083】具体的には、上記フレームメモリ26に供
給された画像データは、図4(b)に示すように上記第
1の記憶領域AR1に上記アドレス00,02,20,
22・・・の各画素の画像データが書き込まれ、上記第
2の記憶領域AR2に、アドレス01,03,21,2
3・・・の各画素の画像データが書き込まれる。また、
上記第3の記憶領域AR3に上記アドレス10,12,
30,32・・・の各画素の画像データが書き込まれ、
上記第4の記憶領域AR4に上記アドレス11,13,
31,33・・・の各画素の画像データが書き込まれ
る。 【0084】なお、後に説明するが、上記各記憶領域A
R1〜AR4に書き込まれた画像データは、該各記憶領
域AR1〜AR4毎に別々に読み出されるようになって
おり、該各記憶領域AR1〜AR4の物理アドレスは図
4(c)に示すようにそれぞれ独立している。このた
め、上述のように隣接する画素が異なる記憶領域となる
ように書き込み制御されても、読み出し時には各記憶領
域AR1〜AR4毎にアドレス00から順に読み出され
ることとなる。 【0085】このように、上記フレームメモリ26に所
望の画像データの取り込みが行われると、該画像データ
の画像処理が可能となる。 【0086】まず、上記画像データに拡大処理及び縮小
処理を施す電子ズームを行う場合、ユーザは、上記操作
部28に設けられているプラスキー(+)或いはマイナ
スキー(−)をオン操作する。この電子ズームは、例え
ば上記プラスキー或いはマイナスキーがオン操作され続
ける時間に対応して徐々に倍率が上がり或いは倍率が下
がるようになっている。このため、上記CPU2は、上
記プラスキー或いはマイナスキーがオン操作され続けた
時間を検出し、該プラスキー或いはマイナスキーがオン
操作され続けた時間に基づいて、静止画像の拡大倍率或
いは縮小倍率を算出する。 【0087】具体的には、上記CPU2は、例えば1.
1倍の拡大処理が指定された場合(Δ1.1)、図5
(d)に示す等倍(Δ1)の読み出しアドレスを基準と
し、このΔ1の読み出しアドレスを同図(e)に示すよ
うに1.1倍拡げた場合における増分値を示すアドレス
データ(デルタアドレス)を形成し、これを上記DMA
C1を介して図3に示すアドレス発生回路43に供給す
る。また、同じく上記CPU2は、1.5倍の拡大処理
が指定された場合(Δ1.5)、上記等倍の読み出しア
ドレスを図5(f)に示すように1.5倍拡げた場合に
おける増分値であるデルタアドレスを形成し、これを上
記DMAC1を介して図3に示すアドレス発生回路43
に供給する。 【0088】また、上記CPU2は、0.4倍の縮小処
理が指定された場合(Δ0.4)、上記等倍の読み出し
アドレスを図5(a)に示すように0.4倍に縮めた場
合における減少値を示すデルタアドレスを形成し、0.
5倍の縮小処理が指定された場合(Δ0.5)、上記等
倍の読み出しアドレスを同図(b)に示すように0.5
倍に縮めた場合における減少値を示すデルタアドレスを
形成し、0.75倍の縮小処理が指定された場合(Δ
0.75)、上記等倍の読み出しアドレスを同図(c)
に示すように0.75倍に縮めた場合における減少値を
示すデルタアドレスを形成し、これらを上記DMAC1
を介して図3に示すアドレス発生回路43に供給する。 【0089】上記デルタアドレスは、拡大処理或いは縮
小処理を行う場合の論理的なアドレスの変化を示すもの
であり、図5(g)に示すような物理アドレスから読み
出した画像データを上記論理的なアドレスに基づいてデ
ータ処理して該論理的なアドレスに対応した画像データ
を形成するようになっている。 【0090】すなわち、上記CPU2は、拡大倍率或い
は縮小倍率に応じてデルタアドレスを形成するととも
に、静止画像の拡大処理或いは縮小処理を行う部分の読
み出し開始アドレスを示すスタートアドレスを形成し、
これを上記DMAC1を介して図3に示すアドレス発生
回路43に供給する。 【0091】上記アドレス発生回路43の、上記記憶領
域AR1,AR2用の横方向(行)の読み出しアドレス
の形成部は、図6に示すような構成を有しており、上記
CPU2から供給されたスタートアドレスはスタートア
ドレスレジスタ51に、また、デルタアドレスは、デル
タアドレスレジスタ52に一旦記憶される。 【0092】なお、上記記憶領域AR3,AR4用の横
方向(行)の読み出しアドレス成形部も上記記憶領域A
R1,AR2用の横方向の読み出しアドレスの形成部と
同じ構成を有している。また、上記記憶領域AR1,A
R2用の縦方向(列)の読み出しアドレスの形成部及び
上記記憶領域AR3,AR4用の縦方向(列)の読み出
しアドレスの形成部もそれぞれ上記記憶領域AR1,A
R2用の横方向の読み出しアドレスの形成部と同じ構成
を有している。 【0093】上記スタートアドレスレジスタ51に記憶
されたスタートアドレスは、整数加算部53に供給され
るとともに、イニシャライズセレクタ37に供給され
る。また、上記デルタアドレスレジスタ52に供給され
たデルタアドレスは、加算器54及び加算器55に供給
される。 【0094】ここで、拡大処理或いは縮小処理を行う際
に、図4(a)に×で示す注目画素P1を形成する場
合、後述する演算回路44において、該注目画素P1に
隣接する4つの画素を用いて算出するようになってい
る。 【0095】一方、上記注目画素P1に隣接する画素
は、それぞれ上記フレームメモリ26の異なる記憶領域
AR1〜AR4に記憶されている。また、このように注
目画素を算出するためには、上記演算回路44における
演算の都合上、各記憶領域AR1〜AR4毎から読み出
される各画素に、時間的な前後関係を必要とする。この
ため、アドレス発生回路43においては、時間的に前に
相当する読み出しアドレスが所定分先に出力されるよう
に制御している。 【0096】すなわち、上記整数加算部53は、上記ス
タートアドレスに“1”を加算し、これをイニシャライ
ズセレクタ56に供給する。これにより、例えば上記ス
タートアドレスとして“0”が設定されたとすると、上
記イニシャライズセレクタ36には、図7(a)に示す
ように1,2,3・・・の順でアドレスが供給され、上
記イニシャライズセレクタ37には、同図(b)に示す
ように0,1,2・・・の順でアドレスが供給されるこ
ととなる。 【0097】上記各イニシャライズセレクタ56,57
には、入力端子58を介して図7(c)に示すように、
上記各イニシャライズセレクタ56,57に新たなアド
レスが供給されるタイミングで反転する共通の選択制御
データが供給されている。 【0098】上記イニシャライズセレクタ56は、ハイ
レベルの選択制御データが供給されたときにのみアドレ
スをフリップフロップ59に供給する。また、この逆
に、上記イニシャライズセレクタ57は、ローレベルの
選択制御データが供給されたときにのみアドレスをフリ
ップフロップ60に供給する。 【0099】上記各フリップフロップ59,60は、入
力端子61を介して供給されるクロックに基づいて上記
アドレスをラッチするようになっている。上記フリップ
フロップ59は、図7(d)に示すように選択制御デー
タ(同図(c))のパルスの立ち上がりから次の立ち上
がりまでの間、上記ラッチしたアドレスを出力する。ま
た、上記フリップフロップ60は、図7(e)に示すよ
うに選択制御データのパルスの立ち下がりから次の立ち
下がりまでの間、上記ラッチしたアドレスを出力する。
これにより、上記図7(d),(e)に示すように時間
的に前に相当する読み出しアドレスが所定分先に出力さ
れるようにすることができる。 【0100】上記フリップフロップ59から出力された
アドレスは加算器54に帰還され、上記フリップフロッ
プ60から出力されたアドレスは加算器55に帰還され
る。 【0101】上記加算器54は、上記拡大倍率或いは縮
小倍率に応じて設定されるを増分値或いは減少値を示す
デルタアドレスに、上記フリップフロップ59から帰還
されるアドレスを加算することにより、上記拡大倍率或
いは縮小倍率に応じた上記記憶領域AR1用の読み出し
アドレスを形成し、これをイニシャライズセレクタ56
及びフリップフロップ59を介して出力する。 【0102】同じく、上記加算器55は、上記デルタア
ドレスに、上記フリップフロップ60から帰還されるア
ドレスを加算することにより、上記拡大倍率或いは縮小
倍率に応じた上記記憶領域AR2用の読み出しアドレス
を形成し、これをイニシャライズセレクタ57及びフリ
ップフロップ60を介して出力する。 【0103】従って、このような動作を繰り返すこと
に、上記各フリップフロップ59,60からは、上記デ
ルタアドレスの加算された読み出しアドレスが次々と出
力されることとなる。この読み出しアドレスは、例えば
図8に示すように第0ビット〜第7ビットの計8ビット
が上記拡大倍率或いは縮小倍率に対応するアドレスの増
分値或いは減少値を示す小数部データ、第8ビット目が
記憶領域AR1〜AR4を選択するためのメモリセレク
トデータ、第9ビット〜第21ビットの計13ビットが
実在する画素のアドレスを示すメモリアドレスとなって
いる、計22ビットのデータとして出力されるようにな
っている。 【0104】また、上記小数部データは、そのアドレス
に対する水平方向の増分値或いは減少値を示す水平方向
係数(KH)及びそのアドレスに対する垂直方向の増分
値或いは減少値を示す垂直方向係数(KV)で構成され
ている。 【0105】上記メモリアドレスは、図3に示すよう
に、上記メモリセレクトデータにより示されたフレーム
メモリ26の記憶領域(AR1〜AR4)に供給され、
上記小数部データ(KH,KV)は演算回路44に供給
される。 【0106】例えば、図4(a)において、上記注目画
素P1を算出するためには、アドレス00,01,1
0,11の画素の画像データを読み出す必要がある。こ
のアドレス00,01,10,11の画素の画像データ
は、図4(b)に示すように各記憶領域AR1〜AR4
のアドレス00に全て記憶されている。 【0107】このため、この場合は、上記アドレス発生
回路43において、上記各記憶領域AR1〜AR4毎に
アドレス00の上記メモリアドレスが形成され、上記フ
レームメモリ26の各記憶領域AR1〜AR4に供給さ
れることとなる。 【0108】同じく、図4(a)に×で示す注目画素P
2を算出するためには、アドレス01,02,11,1
2の画素の画像データを読み出す必要がある。上記アド
レス01の画素の画像データは、図4(b)に示すよう
に記憶領域AR2のアドレス00に、上記アドレス02
の画素の画像データは記憶領域AR1のアドレス01
に、上記アドレス11の画素の画像データは記憶領域A
R4のアドレス00に、上記アドレス12の画素の画像
データは記憶領域AR3のアドレス01にそれぞれ記憶
されている。 【0109】このため、この場合は、上記アドレス発生
回路43において、上記各記憶領域AR1〜AR4用の
アドレス01,00,01,00のメモリアドレスが形
成され、上記フレームメモリ26の各記憶領域AR1〜
AR4に供給されることとなる。 【0110】同じく、図4(a)に×で示す注目画素P
3を算出するためには、アドレス11,12,21,2
2の画素の画像データを読み出す必要がある。上記アド
レス11の画素の画像データは、図4(b)に示すよう
に記憶領域AR4のアドレス00に、上記アドレス12
の画素の画像データは記憶領域AR3のアドレス01
に、上記アドレス21の画素の画像データは記憶領域A
R2のアドレス10に、上記アドレス22の画素の画像
データは記憶領域AR1のアドレス11にそれぞれ記憶
されている。 【0111】このため、この場合は、上記アドレス発生
回路43において、上記各記憶領域AR1〜AR4用の
アドレス11,10,01,00のメモリアドレスが形
成され、上記フレームメモリ26の各記憶領域AR1〜
AR4に供給されることとなる。 【0112】このようにフレームメモリ26にメモリア
ドレスが供給されると、各記憶領域AR1〜AR4の上
記メモリアドレスで指定されたアドレスから画像データ
が読み出され、上記演算回路44に供給される。 【0113】上記演算回路44は、上記フレームメモリ
26の各記憶領域AR1〜AR4から読み出される、例
えば図9(a)に○で示す画素からなる静止画像の画像
データ、及び、上記拡大倍率或いは縮小倍率に応じて形
成されたアドレスの増分値或いは減少値を示す小数部デ
ータ(KH,KV)に基づいて、同図(a)中×で示す
各画素からなる静止画像の画像データを算出する。 【0114】すなわち、例えば図9(a)に示す、拡大
処理或いは縮小処理に係る仮想的な画素の一つである
“Z”の画素の画像データを算出する場合、上記演算回
路44は、同図(b)に示すように該“Z”の画素の回
りの4画素A〜Dを検出する。そして、図9(b)に示
すように、上記水平方向のアドレスの増分値或いは減少
値を示す水平方向係数(KH)に基づいて、A画素とB
画素の補間を行いX1画素を検出し、該水平方向係数
(KH)に基づいて、C画素とD画素の補間を行いX2
画素を検出するとともに、垂直方向係数(KV)に基づ
いて、上記X1画素とX2画素の補間を行い上記“Z”
の画素の画像データを算出する。 【0115】このような演算処理は、以下の演算式に基
づいて行われる。 【0116】 X1=A(1−KH)+KHB =A+KH(B−A)・・・第1式 X2=C(1−KH)+KHD =C+KH(D−C)・・・第2式 Z=X1(1−KV)+KVX2 =X1+KV(X2−X1)・・・第3式 従って、上記演算回路44は、上述の演算処理を行う構
成となっており、図10に示すように上記第1式の演算
を行う第1の演算部65と、上記第2式の演算を行う第
2の演算部66と、上記第3式の演算を行う第3の演算
部67とで構成されている。 【0117】上記各演算部65〜67は、それぞれ同じ
構成を有しており、セレクタ68,加算器69,減算器
70及び乗算器71とで構成されている。 【0118】上記図10において、上記フレームメモリ
26の第1の記憶領域AR1及び第2の記憶領域AR2
からそれぞれ上記A画素及びB画素の画像データが読み
出されたとすると、該A画素及びB画素の画像データ
は、上記第1の演算部65のセレクタ68に供給され
る。上記セレクタ68は、上記A画素の画像データを加
算器69及び減算器70に供給する。また、上記B画素
の画像データを減算器70に供給する。 【0119】上記減算器70は、上記B画素の画像デー
タからA画素の画像データを減算処理し(B−A)、こ
れを乗算器71に供給する。上記乗算器71には、入力
端子72を介して上記水平方向係数(KH)が供給され
ている。上記乗算器71は、上記減算器70からの減算
データに上記水平方向係数(KH)を乗算処理し(KH
(B−A))、これを加算器69に供給する。上記加算
器69は、上記セレクタ68からのA画素の画像データ
に、上記乗算器71からの乗算データを加算処理し(A
+KH(B−A)・・・第1式)、これを上記X1画素
の画像データとして第3の演算部67のセレクタ68に
供給する。 【0120】一方、上記フレームメモリ26の第3の記
憶領域AR3及び第4の記憶領域AR4からそれぞれ上
記C画素及びD画素の画像データが読み出されたとする
と、該C画素及びD画素の画像データは、上記第2の演
算部66のセレクタ68に供給される。上記セレクタ6
8は、上記C画素の画像データを加算器69及び減算器
70に供給する。また、上記D画素の画像データを減算
器70に供給する。 【0121】上記減算器70は、上記D画素の画像デー
タからC画素の画像データを減算処理し(D−C)、こ
れを乗算器71に供給する。上記乗算器71には、入力
端子73を介して上記水平方向係数(KH)が供給され
ている。上記乗算器71は、上記減算器70からの減算
データに上記水平方向係数(KH)を乗算処理し(KH
(D−C))、これを加算器69に供給する。上記加算
器69は、上記セレクタ68からのC画素の画像データ
に、上記乗算器71からの乗算データを加算処理し(C
+KH(D−C)・・・第2式)、これを上記X2画素
の画像データとして第3の演算部67のセレクタ68に
供給する。 【0122】上記第3の演算部67のセレクタ68は、
上記X1画素の画像データを加算器69及び減算器70
に供給する。また、上記X2画素の画像データを減算器
70に供給する。 【0123】上記減算器70は、上記X2画素の画像デ
ータからX1画素の画像データを減算処理し(X2−X
1)、これを乗算器71に供給する。上記乗算器71に
は、入力端子73を介して上記垂直方向係数(KV)が
供給されている。上記乗算器71は、上記減算器70か
らの減算データに上記垂直方向係数(KV)を乗算処理
し(KV(X2−X1))、これを上記加算器69に供
給する。上記加算器69は、上記セレクタ68からのX
1画素の画像データに、上記乗算器71からの乗算デー
タを加算処理し(X1+KV(X2−X1)・・・第2
式)、これを上記拡大処理或いは縮小処理に応じたZ画
素の画像データとして出力端子74を介して出力する。 【0124】このように演算処理されて形成された画像
データは、例えば24ビットの画像データとしてカラー
調整回路45に供給される。 【0125】上記カラー調整回路45は、例えばマトリ
クス演算部と、SRAMにより構成されるカラーパレッ
ト部とで構成されており、上記演算回路44からの画像
データに色調の変換処理を施し、これを第2のバスセレ
クタ47に供給する。 【0126】上記第2のバスセレクタ47は、ユーザに
より選択されたデバイスに応じてCPU2により切り換
え制御されるようになっている。このため、例えばユー
ザにより、拡大処理或いは縮小処理された画像データの
出力先として上記モニタ装置23が選択された場合、上
記CPU2は、上記モニタ装置23に画像データが供給
されるように上記第2のバスセレクタ47を切り換え制
御する。これにより、上記モニタ装置23に拡大処理或
いは縮小処理した静止画像を表示することができる。 【0127】或いは、ユーザにより、拡大処理或いは縮
小処理された画像データの出力先として上記ストレージ
部25が選択された場合、上記CPU2は、上記ストレ
ージ部25に画像データが供給されるように上記第2の
バスセレクタ47を切り換え制御する。これにより、上
記ストレージ部25において、拡大処理或いは縮小処理
した静止画像に応じた画像データを記録することができ
る。 【0128】或いは、ユーザにより、拡大処理或いは縮
小処理された画像データの出力先として上記プリンタ部
24が選択された場合、上記CPU2は、上記プリンタ
部24に画像データが供給されるように上記第2のバス
セレクタ47を切り換え制御する。これにより、上記プ
リンタ部24において、拡大処理或いは縮小処理した静
止画像をプリント用紙24cにプリントすることができ
る。 【0129】このように、当該静止画記録再生システム
は、単一のフレームメモリ26の記憶領域を4つの記憶
領域AR1〜AR4に分割し、隣接する画素が異なる記
憶領域に記憶されるように書き込み制御する。そして、
拡大倍率或いは縮小倍率に応じて形成しようとする画素
に隣接する4つの画素を上記各記憶領域AR1〜AR4
から読み出し、この読み出した4つの画素と、該拡大倍
率或いは縮小倍率によるアドレスの増分値或いは縮小値
とに基づいて、該拡大倍率或いは縮小倍率に応じた画素
を形成するようにしている。 【0130】従って、拡大処理或いは縮小処理は、上記
フレームメモリ26から読み出した画像データに基づい
て行っているため、もとの画像はフレームメモリ26に
保存されている。このため、もとの静止画像の表示等を
指定されたときには、即座に元の静止画像を表示するこ
とができる。 【0131】また、上記フレームメモリ26の上記各記
憶領域AR1〜AR4に記憶された画像データを、該各
記憶領域AR1〜AR4から同時に読み出して画像処理
を施すようにしているため、単一のしかもDRAMとい
う安価なメモリを用いているにも関わらず、ビデオレー
トでのリアルタイム処理を可能とすることができる。 【0132】そして、安価なDRAMを用いることがで
きるため、当該静止画記録再生システムのローコスト化
を図ることができる。 【0133】なお、上記フレームメモリ26の記憶領域
は4つに分割されていることとしたが、これは、例えば
9分割,16分割等のように任意の数に分割するように
してもよい。この場合、上記4つに分割したときよりも
さらに高速な画像処理を可能とすることができ、また、
9点補間或いは16点補間により補間精度を向上させる
ことができる。 【0134】次に、上記モニタ装置23に表示された静
止画像を所定分回転させて表示する回転処理の説明をす
る。 【0135】この場合、ユーザは、上述のように操作部
28を操作して、スキャナ部20,ビデオ入力部21或
いはストレージ部25から取り込んだ静止画像を上記モ
ニタ装置23に表示する。そして、上記操作部28に設
けられている回転指定キーをオン操作する。上記CPU
2は、上記回転指定キーがオン操作される回数を検出
し、該回転指定キーがオン操作される毎に表示画像を9
0度,180度,270度,360度の順で回転表示す
るように上記フレームメモリ26に記憶されている画像
データを書き換え又読み出し制御する。 【0136】すなわち、上記画像処理ブロック12は、
図11に示すようにフレームメモリ26から読み出され
た画像データを一旦記憶する第1,第2のレジスタ7
5,76を有している。上記CPU2は、上記回転指定
キーが一回オン操作されたことを検出すると、まず、図
12(a)に示すようにフレームメモリ26に記憶され
ている画像データを、対角線Tを境にして入れ換えるよ
うな書き換え制御を行う。この対角線Tを境にした書き
換え制御は、図13のフローチャートに基づいて行われ
る。 【0137】上記図13において、上記フレームメモリ
26がN画素×N画素の記憶領域を有しているとする
と、上記CPU2は、上記対角線Tを境にした書き換え
制御を行う場合、まず、ステップS1においてロウアド
レスカウンタに1をセットしてステップS2に進む。上
記ステップS2では、上記CPU2が、カラムアドレス
カウンタにNをセットしてステップS3に進む。上記ス
テップS3では、上記CPU2が、上記セットされたロ
ウアドレス及びカラムアドレスに基づいて図11に示す
フレームメモリ26から画像データを読み出し、これを
第1のレジスタ75に書き込み制御してステップS4に
進む。 【0138】上記ステップS4では、上記CPU2が、
上記セットしたロウアドレスとカラムアドレスとを入れ
換えてステップS5に進む。上記ステップS5では、上
記入れ換えたロウアドレスとカラムアドレスに基づいて
図11に示すフレームメモリ26から画像データを読み
出し、これを第2のレジスタ76に書き込み制御してス
テップS6に進む。 【0139】上記ステップS6では、上記CPU2が、
上記第1のレジスタ75に書き込まれた画像データを上
記フレームメモリ26に書き込み制御してステップS7
に進む。上記ステップS7では、上記CPU2が、上記
ロウアドレスとカラムアドレスとを再び入れ換え(元に
戻し)ステップS8に進む。 【0140】上記ステップS8では、上記CPU2が、
上記第2のレジスタ76に書き込まれた画像データを上
記フレームメモリ26に書き込み制御してステップS9
に進む。上記ステップS9では、上記CPU2が、上記
カラムアドレスをデクリメントしてステップS10に進
む。 【0141】上記ステップS10では、上記CPU2
が、カラムアドレスの値がロウアドレスの値よりも大き
くなったか否かを判別し、YESの場合は上記ステップ
S3に戻って上述のルーチンを繰り返し、NOの場合
は、ステップS11に進む。 【0142】上記ステップS11では、上記CPU2
が、ロウアドレスをインクリメントしてステップS12
に進む。 【0143】上記ステップS12では、ロウアドレスが
Nよりも小さいか否かを判別し、YESの場合は上記ス
テップS2に戻って上述のルーチンを繰り返し、NOの
場合はそのままこの対角線Tを境にした画像データの入
れ換えのルーチンを終了する。 【0144】このような入れ換え動作を行うと、図14
に示すように上記フレームメモリ26に記憶されている
画像データが、対角線Tを境にして書き換えられること
となる。このため、上記図12(a)に示すような静止
画像は、同図(b)に示すように270度回転した静止
画像となる。 【0145】次に、上記CPU2は、このように対角線
Tを境にした書き換えを行った後に、図12(b)に示
すように通常の読み出し方向に対して反対方向から画像
データの読み出しを行うように上記フレームメモリ26
を読み出し制御し、この逆読み出しを行った順に画像デ
ータを書き換えるようにフレームメモリ26を書き換え
制御する。これにより、上記フレームメモリ26には、
図11(c)に示すように、同図(a)に示す元の静止
画像に対して90度回転した画像データが記憶されるこ
ととなる。そして、上記CPU2は、この画像データを
読み出して上記モニタ装置23に供給する。 【0146】これにより、上記モニタ装置23に90度
回転した静止画像を表示することができる。 【0147】次に、上記CPU2は、上記回転指定キー
が二回オン操作されたことを検出すると、図12(c)
に示す静止画像に対して、対角線Tを境にした上述の書
き換え制御を行い、該書き換えた画像データを上記モニ
タ装置23に供給する。これにより、上記フレームメモ
リ26に記憶されている上記図12(c)に示すような
静止画像は、上記対角線Tを境にして書き換えられるた
め、同図(d)に示すように元の静止画像に対して18
0度回転した静止画像となる。従って、上記モニタ装置
23に、上記180度回転した静止画像を表示すること
ができる。 【0148】次に、上記CPU2は、上記回転指定キー
が三回オン操作されたことを検出すると、図12(d)
に示す静止画像に対して、対角線Tを境にした上述の書
き換え制御を行う。これにより、上記フレームメモリ2
6には、図12(e)に示すような、元の静止画像に対
して90度回転した静止画像が書き込まれることとな
る。そして、上記CPU2は、このような書き換え制御
を行った後に、通常の読み出し方向とは逆の読み出し方
向から画像データを読み出すように、上記フレームメモ
リ26を読み出し制御し、この逆読み出しを行った順に
画像データを書き換えるようにフレームメモリ26を書
き換え制御する。これにより、上記フレームメモリ26
には、図12(f)に示すように、同図(a)に示す元
の静止画像に対して270度回転した画像データが記憶
されることとなる。そして、上記CPU2は、この画像
データを読み出して上記モニタ装置23に供給する。 【0149】これにより、上記モニタ装置23に270
度回転した静止画像を表示することができる。 【0150】次に、上記CPU2は、上記回転指定キー
が四回オン操作されたことを検出すると、図12(f)
に示す静止画像に対して、対角線Tを境にした上述の書
き換え制御を行う。これにより、上記フレームメモリ2
6に記憶されている画像データは、図12(g)に示す
ように元に戻る(360度回転したことを意味す
る。)。上記CPU2は、この画像データを読み出して
上記モニタ装置23に供給する。 【0151】これにより、上記モニタ装置23に360
度回転した静止画像、すなわち、元の静止画像を表示す
ることができる。 【0152】ここで、当該静止画記録再生システムにお
いては、この回転処理を行う場合、上述の書き換え制御
を上記フレームメモリ26の4つの記憶領域AR1〜A
R4に対してそれぞれ単独的かつ一度に行っている。 【0153】具体的には、上記記憶領域AR1の画像デ
ータの書き換えは、例えば論理アドレス02と論理アド
レス20とが書き換わる等のように該記憶領域AR1内
で行われる。同様に、記憶領域AR4の画像データの書
き換えは、例えば論理アドレス13と論理アドレス31
とが書き換わる等のように該記憶領域AR4内で行われ
る。 【0154】また、例えば図4(b)に示すように論理
アドレス03の画像データは記憶領域AR2に記憶され
ており、論理アドレス30の画像データは記憶領域AR
3に記憶されている。このように、目的とする画像デー
タが、それぞれ異なる記憶領域に記憶されている場合、
上記画像データの書き換えは該異なる記憶領域にわたっ
て行われる。具体的には、上記記憶領域AR2の画像デ
ータは、記憶領域AR3の画像データとの間で書き換え
が行われる。 【0155】このようなことから、上記記憶領域AR1
及び記憶領域AR4に設けられているレジスタの入力バ
ス及び出力バスは、それぞれ同一の記憶領域AR1及び
記憶領域AR4に接続されているのに対し、上記記憶領
域AR2及び記憶領域AR3に設けられているレジスタ
の入力バス及び出力バスは、それぞれ相手のメモリバス
に接続されている。 【0156】従って、一度に4つの画像データの書き換
えを可能とすることができ、安価なDRAMを用いてい
るにも関わらず、高速な回転処理を可能とすることがで
きる。 【0157】次に、上記モニタ装置23に表示されたあ
る静止画像から所望の静止画像へ表示変換するディゾル
ブ処理の説明をする。 【0158】この場合、ユーザは、上述のように操作部
28を操作してディゾルブ処理を指定する。そして、上
記ディゾルブ処理を指定した後に、スキャナ部20,ビ
デオ入力部21或いはストレージ部25から、複数の静
止画像の取り込みを行う。 【0159】上記CPU2は、上記ディゾルブ処理が指
定されるとこれを検出し、上記スキャナ部20,ビデオ
入力部21或いはストレージ部25から取り込まれる、
例えば4枚の静止画像を、図15に示すようにそれぞれ
フレームメモリ26の各記憶領域AR1〜AR4に記憶
するように該フレームメモリ26を書き込み制御する。 【0160】このような状態において、上記記憶領域A
R1に記憶された静止画像を上記モニタ装置23に表示
する場合、ユーザは、上記操作部28を操作してこの指
定を行う。上記各記憶領域AR1〜AR4に記憶される
静止画像データは、1枚分の静止画像データを該各記憶
領域AR1〜AR4に記憶した場合と比較して1/4と
なる。このため、上記CPU2は、上記記憶領域AR1
に記憶された静止画像の表示が指定されると、読み出し
時における論理アドレスである縦のデルタアドレスを0
2.00に設定し、横のデルタアドレスを02.00に
設定するとともに、縦のスタートアドレスを00.00
に設定し、横のスタートアドレスを00.00に設定し
て静止画像データの読み出しを行う。これにより、上記
記憶領域AR1に記憶されている静止画像データが読み
出され、上記演算回路44に供給される。 【0161】上記演算回路44は、上記デルタアドレス
に基づいて上記静止画像データに4倍の拡大処理を施し
て(上記デルタアドレスによる拡大:縦×横=2×2)
上記モニタ装置23に供給する。これにより、上記記憶
領域AR1に記憶された静止画像データに応じた静止画
像が、通常表示の大きさで上記モニタ装置23に表示さ
れる。 【0162】次に、ユーザは、上記記憶領域AR1に記
憶されている静止画像から上記記憶領域AR2に記憶さ
れている静止画像へのディゾルブ処理を行う場合、上記
操作部28を操作してこれを指定する。これにより、上
記CPU2は、上述の表示画像の拡大処理を行うため
に、縦のデルタアドレスを02.00に設定し、横のデ
ルタアドレスを02.00に設定するとともに、縦のス
タートアドレスを00.00に設定し、横のスタートア
ドレスを00.01から00.99に可変する。これに
より、上記記憶領域AR1及び記憶領域AR2からそれ
ぞれ静止画像データが読み出され上記演算回路44に供
給される。 【0163】上記演算回路44は、上記00.01から
00.99に可変されるアドレスに基づいて各静止画像
データに補間処理を施し、これを上記モニタ装置23に
供給する。これにより、上記モニタ装置23に表示され
る静止画像が、記憶領域AR1に記憶されている静止画
像から記憶領域AR2に記憶されている静止画像にディ
ゾルブされる。 【0164】次にユーザは、上記記憶領域AR2に記憶
された静止画像を上記モニタ装置23に表示する場合、
上記操作部28を操作してこの指定を行う。上記CPU
2は、上記記憶領域AR2に記憶された静止画像の表示
が指定されると、縦のスタートアドレスを00.00に
設定し、横のスタートアドレスを01.00に設定する
とともに、縦のデルタアドレスを02.00に設定し、
横のデルタアドレスを02.00に設定して静止画像デ
ータの読み出しを行う。これにより、上述のように上記
記憶領域AR2に記憶されている静止画像が上記モニタ
装置23に表示される。 【0165】次に、ユーザは、上記記憶領域AR2に記
憶されている静止画像から上記記憶領域AR4に記憶さ
れている静止画像へのディゾルブ処理を行う場合、上記
操作部28を操作してこれを指定する。これにより、上
記CPU2は、縦のデルタアドレスを02.00に設定
し、横のデルタアドレスを02.00に設定するととも
に、横のスタートアドレスを01.01に設定し、縦の
スタートアドレスを00.01から99まで可変する。
これにより、上記モニタ装置23に表示される静止画像
が、上述のように記憶領域AR2に記憶されている静止
画像から記憶領域AR4に記憶されている静止画像にデ
ィゾルブされる。 【0166】次にユーザは、上記記憶領域AR4に記憶
された静止画像を上記モニタ装置23に表示する場合、
上記操作部28を操作してこの指定を行う。上記CPU
2は、上記記憶領域AR4に記憶された静止画像の表示
が指定されると、縦のスタートアドレスを01.00に
設定し、横のスタートアドレスを01.00に設定する
とともに、縦のデルタアドレスを02.00に設定し、
横のデルタアドレスを02.00に設定して静止画像デ
ータの読み出しを行う。これにより、上記記憶領域AR
4に記憶されている静止画像が上記モニタ装置23に表
示される。 【0167】次に、ユーザは、上記記憶領域AR4に記
憶されている静止画像から上記記憶領域AR1に記憶さ
れている静止画像へのディゾルブ処理を行う場合、上記
操作部28を操作してこれを指定する。これにより、上
記CPU2は、縦のデルタアドレスを02.00に設定
し、横のデルタアドレスを02.00に設定するととも
に、縦のスタートアドレスを00.99から01に可変
し、横のスタートアドレスを00.99から01に可変
する。これにより、上記モニタ装置23に表示される静
止画像が、記憶領域AR4に記憶されている静止画像か
ら記憶領域AR1に記憶されている静止画像にディゾル
ブされる。 【0168】次にユーザは、上記記憶領域AR1に記憶
された静止画像を上記モニタ装置23に表示する場合、
上記操作部28を操作してこの指定を行う。上記CPU
2は、上記記憶領域AR1に記憶された静止画像の表示
が指定されると、縦のスタートアドレスを00.00に
設定し、横のスタートアドレスを00.00に設定する
とともに、縦のデルタアドレスを02.00に設定し、
横のデルタアドレスを02.00に設定して静止画像デ
ータの読み出しを行う。これにより、上記記憶領域AR
1に記憶されている静止画像が上記モニタ装置23に表
示される。 【0169】当該静止画記録再生システムは、このよう
なCPU2の制御によりディゾルブ処理を可能とするこ
とができる。なお、いわゆるフェードイン,フェードア
ウトは、このディゾルブ処理の一種であり、例えば白画
像から上記各記憶領域AR1〜AR4に記憶された何れ
かの画像にディゾルブすればフェードインとなり、上記
各記憶領域AR1〜AR4に記憶された何れかの画像か
ら白画像にディゾルブすればフェードアウトとなる。 【0170】次に、一方の外部機器に上記フレームメモ
リ26から読み出した画像データを有効画像期間に転送
し、他方の外部機器に該フレームメモリ26から読み出
した画像データを水平ブランキング期間に転送する水平
ブランキング転送時の上記DMAC1の動作説明をす
る。 【0171】すなわち、例えば上記フレームメモリ26
から読み出した画像データを有効画像期間にモニタ装置
23に供給するとともに、水平ブランキング期間に上記
プリンタ部24に供給する場合、まず、ユーザは、予め
認識されているプリンタ部24のスルーレートを操作部
28を操作して入力する。この操作部28を操作して入
力されたスルーレートを示すスルーレートデータは、図
1に示す入力端子12を介してCPU2に供給される。 【0172】上記CPU2は、上記フレームメモリ26
に記憶されている画像データの総データ量と、上記入力
端子12を介して供給されるスルーレートデータに基づ
いて、水平同期信号のパルスの立ち上がりから何パルス
で水平ブランキング期間を立ち上げるかを示す設定値
(HADJ)、及び、水平ブランキング期間の有効幅を
何パルスにするかを示す設定値(VSET)を形成し、
これらをバスライン11を介してブランク幅設定レジス
タ3に供給する。 【0173】水平ブランキング信号発生回路6には、入
力端子14を介して図16(a)に示すような水平同期
信号が供給されている。上記水平ブランキング信号発生
回路6は、通常は、この水平同期信号に基づいて、我が
国の標準テレビジョン方式であるNTSC方式に準じた
水平同期信号を出力端子15を介して出力するが、この
水平ブランキング転送時となると、入力端子13を介し
てビデオクロックをカウントすることにより、上記HA
DJ及びVSETに基づいて水平ブランキング期間を可
変し、同図(b)に示すような水平ブランキング信号を
形成してリフレッシュコントローラ7に供給する。 【0174】上記リフレッシュコントローラ7は、上記
水平ブランキング信号発生回路6から供給される上記水
平ブランキング信号が、図16(b)に示すように立ち
下がると、制御データ発生回路10にリフレッシュリク
エストを供給し、該制御データ発生回路10はリフレッ
シュモードとなる。次に、上記リフレッシュコントロー
ラ7は、図16(c)に示すようなCASビフォア,R
ASリフレッシュサイクルを上記制御データ発生回路1
0に設定数供給する。これにより、上記制御データ発生
回路10においてリフレッシュリクエストが立ち上が
り、制御データ発生回路10はDMAモードとなる。 【0175】上記制御データ発生回路10がDMAモー
ドとなると、上記CPU2は、上記画像データの総デー
タ量及びスルーレートデータに基づいて、1回の水平ブ
ランキング期間で転送する画像データのデータ量を1ブ
ランク内転送数設定レジスタ4に設定するとともに、転
送する総画像データ量をDMAバイトカウント設定レジ
スタ5に設定する。 【0176】上記リフレッシュコントローラ7は、上記
1ブランク内転送数設定レジスタ4に設定されたデータ
量の画像データを、図16(d)に示すように上記リフ
レッシュ終了から水平ブランキング期間の終了までの間
に水平ブランキング転送するようにDMAアクティブク
ロックを形成し、これを制御データ発生回路10に供給
する。 【0177】上記制御データ発生回路10は、上記DM
Aアクティブクロックに基づいて、上記水平ブランキン
グ転送するためのメモリ制御データ及びアドレス制御デ
ータを形成し、これらを出力端子16,17を介して上
記フレームメモリ26に供給する。これにより、上記水
平ブランキング期間内に上記フレームメモリ26から上
記設定量の画像データが読み出され、上記プリンタ部2
4に転送されることとなる。 【0178】一方、上記制御データ発生回路10は、1
回の水平ブランキング期間に転送した画像データのデー
タ量を示すカウントクロックを形成し、これをバスライ
ン11を介して1ブランク内DMAバイトカウンタ8及
びDMA総転送数カウンタ9に供給する。 【0179】上記DMAバイトカウンタ8は、上記1ブ
ランク内転送数設定レジスタ4に設定された1回の水平
ブランキング期間で転送する総データ量のカウント値か
ら、上記水平ブランキング転送された画像データのデー
タ量のカウント値をダウンカウントすることにより、1
回の水平ブランキング期間に転送された画像データのデ
ータ量を監視する。 【0180】同じように、上記DMA総転送数カウンタ
9は、上記DMAバイトカウント設定レジスタに設定さ
れた総データ量のカウント値から、上記水平ブランキン
グ転送された画像データのデータ量のカウント値をダウ
ンカウントすることにより、全体的に水平ブランキング
転送された画像データのデータ量を監視する。 【0181】そして、上記DMAC1は、上記DMA総
転送数カウンタ9のカウント値が0となったときに、こ
のDMAモードを終了し、通常の転送モードとなる。 【0182】具体的には、いわゆるNTSC方式におけ
る水平ブランキング信号は10μsec周期であり、こ
の水平ブランキング期間に転送できるデータ量は上記D
MAC1の転送レートによって決まる。上記リフレッシ
ュ終了から水平ブランキング期間の終了までの期間であ
る1回の水平ブランキング転送に用いることができる時
間を約7μsec、上記DMAC1の転送レートを6M
B/sとすると、1回の水平ブランキング期間で40バ
イトの水平ブランキング転送が可能である。 【0183】上記フレームメモリ26に記憶された全画
像データ量を2Kバイトとすると、この2Kバイトの画
像データを全て転送するには50回の水平ブランキング
期間が必要である。上記50回の水平ブランキング期間
は、時間に換算すると3.2ms(63.5μs×5
0)であり、上記DMAC1のスルーレートとしては6
25KB/sとなる。 【0184】なお、転送レートの割りにスルーレートが
低いのは、上記DMAC1は、有効画像期間内は上記フ
レームメモリ26からの読み出した画像データをモニタ
装置23に供給しており、上記プリンタ部24へはデー
タ転送することができないからである。 【0185】ここで、上記プリンタ部24のスルーレー
トが、通常の水平ブランキング転送のスルーレートの上
限である625KB/s以上のスルーレート、例えば1
MB/sのスルーレートであり、上記入力端子12を介
して上記CPU2に1MB/sのスルーレートが設定さ
れたとすると、上記CPU2は、上記1MB/sのスル
ーレートで上記2Kバイトのデータを転送するには何回
の水平ブランキング期間が必要であるかを算出する。こ
の場合、上記CPU2は、31回(2msec)の水平
ブランキング期間が必要であることを算出する。 【0186】次に、上記CPU2は、上記31回の水平
ブランキング期間で全部の画像データの転送を終了する
には、1回の水平ブランキング転送で何バイトの画像デ
ータを転送する必要があるかを算出する。この場合、上
記CPU2は、65バイトの画像データの転送が必要で
あることを算出する。 【0187】次に、上記CPU2は、1回の水平ブラン
キング期間に上記65バイトの画像データを転送するた
めには、上記6MB/sの転送レートで有効画像期間を
何画素分削るかを算出する。この演算式は、 削減画素=ビデオクロック÷DMAクロック×1ブラン
ク内転送増加分 となっている。この場合、上記削減画素は、 12MHz÷6MHz×25=50画素(時間にすると
4μsec) と算出される。 【0188】従って、上記有効画像期間の画素を50画
素分削ることにより、言い換えれば、水平ブランキング
期間を4μsec分拡げて水平ブランキング転送を行う
ことにより、上記スルーレートが1MB/secのプリ
ンタ部24に対応することができる。 【0189】なお、上記有効画像期間の画素を50画素
分削り、水平ブランキング期間を4μsec分拡げて水
平ブランキング転送を行っても、通常のモニタ装置では
いわゆるオーバースキャンの関係上、表示されない画像
を削るだけなのでモニタ装置の表示画像を浸食するよう
な不都合はない。 【0190】このように、水平ブランキング転送を行う
外部機器のスルーレートに応じて水平ブランキング期間
を可変制御し、該可変制御した水平ブランキング期間に
分割した画像データを挿入して転送することにより、短
時間の水平ブランキング期間でも充分に画像データを転
送することができる。 【0191】また、水平ブランキング期間を用いている
ため、転送待ち時間を最大0.6msec(9回の水平
ブランキング期間の周期,垂直同期内)とすることがで
き、該転送待ち時間を、垂直ブランキング転送時の待ち
時間(16.7msec周期)と比較して充分短くする
ことができる。従って、外部機器からの転送要求に対す
る応答性を良くすることができ、時間軸調整のためのバ
ッファメモリを軽減或いは省略することができる。 【0192】また、このような水平ブランキング転送制
御は、上記DMAC1の制御プログラムにより行うこと
ができるため、将来的に外部機器の処理速度が向上して
も周辺のハードウェアを再設計することなく、上記制御
プログラムの変更のみで対処することができる。 【0193】なお、上述の実施例の説明では、水平ブラ
ンキング期間は10μsecであり、この期間を可変制
御する等のように、NTSC方式に言及して説明した
が、本発明に係る画像データ転送制御装置は、いわゆる
PAL方式,SECAM方式等の他のテレビジョン方式
にも対応可能であることは勿論である。 【0194】 【発明の効果】本発明に係る画像データ転送制御装置
は、転送するデータ量と外部機器のスルーレートに基づ
いて該水平ブランキング期間を可変制御することによ
り、ブランキング転送する画像データのデータ量を増や
すことができ、水平ブランキング期間を用いた画像デー
タの転送を可能とすることができる。 【0195】また、周期の短い水平ブランキング転送を
行うようにしているため、垂直ブランキング転送より
も、外部機器の転送要求に対する応答性を良くすること
ができる。このため、転送要求の周期が短い外部機器に
対しても対応可能とすることができる。 【0196】また、このような水平ブランキング転送
は、ソフトウェアのプログラムにより簡単に調整するこ
とができるため、将来的に外部機器の処理速度が向上し
ても、ハードウェアを変更することなく、上記プログラ
ムの変更により簡単に対応することができる。 【0197】さらに、汎用メモリを制御して上記水平ブ
ランキング転送を可能とすることができるため、大容量
化の進んだ外部機器に対応して該汎用メモリの大容量化
を図ってもコスト的には問題とならず、当該画像データ
転送制御装置が設けられる機器のローコスト化に貢献す
ることができる。
ストレージデバイス等の外部機器からの画像データの転
送要求に応じた画像データの転送制御を行う画像データ
転送制御装置に関する。特には、DRAM(Dynamic R
AM)等の汎用メモリを用い、一度に異なる外部機器に
別々に画像データを転送する場合、他方の外部機器への
画像データの転送はブランキング期間に行う。この際、
転送する画像データ量、及び、上記他方の外部機器のス
ルーレートに基づいて水平ブランキング期間を可変制御
し、この可変制御した水平ブランキング期間に上記画像
データを分割し挿入して転送するような水平ブランキン
グ転送制御を行うことにより、転送要求に対する応答性
の向上,外部機器からの転送要求を記憶するためのバッ
ファメモリの削減等を図った画像データ転送制御装置に
関する。 【0002】 【従来の技術】従来、中央演算回路(CPU)を介さず
に、直接メインメモリと外部機器との間でデータのやり
取りを行うダイレクト・メモリ・アクセス・コントロー
ラ(DMAC)が知られている。このDMACは、デュ
アルポートメモリやトライポートメモリ等のビデオRA
Mを有するものと、汎用DRAM(ダイナミックRA
M)で構成されたフレームメモリを有するものとの2つ
に大別することができる。 【0003】上記ビデオRAMは、高価ではあるが、複
数のポートを有しているため、ランダムリードライトが
可能となっている。このため、上記ビデオRAMを有す
るDMACは、例えば該ビデオRAMに書き込まれた画
像データをモニタ装置に供給している最中に、プリンタ
装置から画像データの転送要求があった場合、上記モニ
タ装置の表示画像に影響を与えることなく、また、応答
性よく、上記プリンタ装置に画像データを転送すること
ができる。 【0004】一方、上記汎用DRAMは、安価ではある
が、上記ビデオRAMのようにランダムリードライトを
行うことができない。このため、上記汎用DRAMを有
するDMACは、例えば該汎用DRAMに書き込まれた
画像データをモニタ装置に供給している最中に、プリン
タ装置から画像データの転送要求があった場合、この転
送要求に応えて垂直ブランキング期間に画像データを挿
入し、該プリンタ装置に供給するようなブランキング転
送制御を行う。これにより、安価な汎用DRAMを用い
ているにも関わらず、上記ランダムリードライトと同様
の動作を行うことができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ビデオR
AMを用いたDMACは、上記ランダムリードライトが
可能なことはよいが、上述のようにビデオRAM自体が
高価である。このため、今日のプリンタ装置のように、
大容量化の進んだ外部機器に対応するためには、必然的
に高価なビデオRAMを多数設ける必要がある。従っ
て、コスト的な問題が大きく、上記ビデオRAMは利用
し難い。 【0006】一方、汎用DRAMを用いたDMACは、
汎用DMAC自体が安価であるため、コスト的には問題
はなく、また、上記垂直ブランキング期間を利用したブ
ランキング転送制御により、ランダムリードライトと同
様の動作を行うことができる。 【0007】しかし、上記垂直ブランキング期間は、我
が国の標準テレビジョン方式であるNTSC方式では1
6.7msec周期で形成され、また、ヨーロッパ諸国
等の標準テレビジョン方式であるPAL方式では20m
sec周期で形成される。このため、上記プリンタ装置
等の外部機器からの転送要求の周期が、上記垂直ブラン
キング期間の周期よりも短い場合、上記転送要求を記憶
するためのバッファメモリを必要とする。 【0008】例えば、今日のプリンタ装置には高速化が
望まれていることから、転送要求の周期が短いものが多
く、上記垂直ブランキング期間を用いたブランキング転
送制御を行っていては、プリンタ装置へのデータ転送が
間に合わない。また、上記転送要求を記憶するための相
当量のバッファメモリを必要とし、コスト高となる。ま
た、外部機器の処理速度が上がるとハードウェアの再設
計が必要となる。 【0009】なお、上記垂直ブランキング期間の代わり
に、例えば10μsec周期で形成される水平ブランキ
ング期間を用いて高速な転送要求に対応することも考え
られるが、該水平ブランキング期間は上記垂直ブランキ
ング期間に対して期間が短いため、転送できる画像デー
タ量が少なくなり、利用し難い問題がある。 【0010】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、安価な汎用DRAMを用いブランキング転送
制御を行うにも関わらず、転送要求の周期が短い外部機
器に対してもバッファメモリを用いずに対応することが
できるうえ、外部機器の処理速度が上がってもハードウ
ェアの再設計をすることなくこれに対応することができ
るような画像データ転送制御装置の提供を目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明に係る画像データ
転送制御装置は、汎用メモリに書き込まれた画像データ
を読み出して、一方の外部機器に対しては有効画像期間
に画像データを転送し、他方の外部機器に対してブラン
キング期間で画像データの転送を行うようなブランキン
グ転送を行う画像データ転送制御装置であり、上記ブラ
ンキング転送を行う外部機器のスルーレートを設定する
スルーレート設定手段を有する。 【0012】また、上記スルーレート設定手段により選
定されたスルーレート、及び、ブランキング転送を行う
画像データの総データ量に基づいて、水平ブランキング
期間を可変制御する水平ブランキング期間可変手段を有
する。 【0013】また、上記スルーレート設定手段により選
定されたスルーレート、及び、上記水平ブランキング期
間可変手段により可変された水平ブランキング期間に基
づいて、1回の水平ブランキング期間に転送する画像デ
ータのデータ量を算出する転送データ量算出手段と、上
記水平ブランキング期間可変手段により可変制御された
水平ブランキング期間に、上記転送データ量算出手段に
より算出されたデータ量の画像データが転送されるよう
に、上記汎用メモリを読み出し制御する読み出し制御手
段とを有する。 【0014】 【作用】本発明に係る画像データ転送制御装置は、汎用
メモリに書き込まれた画像データを読み出して、一方の
外部機器に対しては有効画像期間に画像データを転送
し、他方の外部機器に対してブランキング期間で画像デ
ータの転送を行うようなブランキング転送を行う画像デ
ータ転送制御装置であり、水平ブランキング期間を用い
たブランキング転送を行うようになっている。 【0015】すなわち、このブランキング転送を行う場
合、該ブランキング転送を行う外部機器のスルーレート
をスルーレート設定手段を用いて設定する。 【0016】水平ブランキング期間可変手段は、上記ス
ルーレートが設定されると、この設定されたスルーレー
トと、ブランキング転送を行う画像データの総データ量
に基づいて、水平ブランキング期間を可変制御する。ま
た、転送データ量算出手段は、上記選定されたスルーレ
ートと、上記水平ブランキング期間可変手段により可変
された水平ブランキング期間に基づいて、1回の水平ブ
ランキング期間に転送する画像データのデータ量を算出
する。 【0017】そして、読み出し制御手段が、上記水平ブ
ランキング期間可変手段により可変制御された水平ブラ
ンキング期間に、上記転送データ量算出手段により算出
されたデータ量の画像データが転送されるように、上記
汎用メモリを読み出し制御する。 【0018】ここで、テレビジョン受像機の表示画像
は、いわゆるオーバースキャンの関係上、有効画像期間
の全ての画像が表示されるわけではないため、この表示
画像の上下及び左右には表示されない画像が存在するこ
ととなる。このため、当該画像データ転送制御装置で
は、最大、上記表示画像に影響を与えない程度に有効画
像期間まで水平ブランキング期間を拡げ、ここに画像デ
ータを挿入して転送するようにしている。 【0019】なお、上記外部機器のスルーレートに応じ
たブランク幅となるように水平ブランキング期間を可変
制御してもよい。この場合、転送データ量が多くなると
きは、上記表示画像を多少浸食する虞れがあるが、1回
の水平ブランキング転送で転送できるデータ量を多くす
ることができるため、高速に転送要求を出力する外部機
器に対応可能とすることができる。 【0020】上記水平ブランキング期間は、垂直ブラン
キング期間よりも短い期間ではあるが、このように転送
するデータ量と外部機器のスルーレートに基づいて該水
平ブランキング期間を可変制御することにより、ブラン
キング転送する画像データのデータ量を増やすことがで
き、水平ブランキング期間を用いて充分画像データの転
送を行うことができる。 【0021】また、NTSC方式の場合、垂直ブランキ
ング期間が16.7msec周期で形成されるのに対
し、水平ブランキング期間は10μsec周期で形成さ
れるため、この水平ブランキング転送により外部機器の
転送要求に対する応答性を良くすることができる。この
ため、転送要求の周期が短い外部機器に対しても対応可
能とすることができる。 【0022】また、このような水平ブランキング転送
は、ソフトウェアのプログラムにより簡単に調整するこ
とができる。このため、将来的に外部機器の処理速度が
向上しても、ハードウェアを変更することなく、上記プ
ログラムの変更により簡単に対応することができる。 【0023】 【実施例】以下、本発明に係る画像データ転送制御装置
の好ましい実施例について図面を参照しながら詳細に説
明する。 【0024】本発明に係る実施例の画像データ転送制御
装置は、フレームメモリに書き込まれた画像データを一
方の外部機器に供給している最中に、他方の外部機器か
ら画像データの転送要求があった場合、この他方の外部
機器に対しては水平ブランキング期間を利用して画像デ
ータの転送を行うように、上記フレームメモリを水平ブ
ランキング転送制御するものであり、その構成は、図1
に示すようになっている。 【0025】上記図1において、本実施例の画像データ
転送制御装置1は、例えばユーザによりマニュアル設定
された水平ブランキング転送を行う外部機器のスルーレ
ート及び水平ブランキング転送を行う画像データの総デ
ータ量に基づいて、水平ブランキング期間のブランク
幅,1回の水平ブランキング期間で転送する画像データ
量,水平ブランキング転送を行う画像データの総データ
量を設定する中央演算回路(CPU)2を有している。 【0026】また、上記画像データ転送制御装置1は、
上記CPU2により上記ブランク幅が設定されるブラン
ク幅設定レジスタ3と、上記CPU2により上記1回の
水平ブランキング期間で転送する画像データ量が設定さ
れる1ブランク内転送数設定レジスタ4と、上記CPU
2により水平ブランキング転送を行う画像データの総デ
ータ量が設定されるDMAバイトカウント設定レジスタ
5とを有している。 【0027】また、上記画像データ転送制御装置1は、
上記ブランク幅設定レジスタ3に設定されたブランク幅
に水平ブランキング期間を可変して出力する水平ブラン
キング信号発生回路6と、上記水平ブランキング信号発
生回路6により可変された水平ブランキング期間の前半
に所定回数のフレームメモリのリフレッシュを行うリフ
レッシュコントローラ7と、1回の水平ブランキング期
間に転送した画像データのデータ量をカウントする1ブ
ランク内DMAバイトカウンタ8とを有している。 【0028】また、上記画像データ転送制御装置1は、
上記DMAバイトカウント設定レジスタ5により設定さ
れた転送する画像データの総データ量となるまで、上記
1回の水平ブランキング期間で転送されるデータ量をカ
ウントするDMA総転送数カウンタ9と、上記水平ブラ
ンキング信号発生回路6により可変制御された水平ブラ
ンキング期間内に、上記1ブランク内転送数設定レジス
タ4に設定されたデータ量の画像データが挿入されて転
送されるようにフレームメモリを読み出し制御するため
の制御データを出力する制御データ発生回路10とを有
している。 【0029】このような構成を有する本実施例の画像デ
ータ転送制御装置1は、図2に示すような静止画記録再
生システムに、ダイレクト・メモリ・コントローラ(D
MAC)1として適用することができる。 【0030】この図2に示す静止画記録再生システム
は、フレームメモリ26と、該フレームメモリ26への
画像データの書き込み及び読み出しを制御する本実施例
に係る画像データ転送制御装置であるDMAC1と、当
該静止画記録再生システム全体の動作を制御するCPU
2と、拡大処理,縮小処理等の画像処理を指定するキー
や上記水平ブランキング転送を行う外部機器のスルーレ
ートを設定するためのキー等が設けられている操作部2
8とを有している。 【0031】また、上記静止画記録再生システムは、上
記フレームメモリ26から読み出された画像データに上
記画像処理を施す画像処理回路27と、例えばネガフィ
ルム,写真等から画像の取り込みを行うスキャナ部20
と、カメラ装置やビデオテープレコーダ装置等からの画
像データの取り込みを行うビデオ入力部21と、取り込
まれた画像を表示するモニタ装置23と、取り込まれた
画像をプリントするプリンタ部24と、取り込まれた画
像を光ディスク41に記録し再生するストレージ部25
とを有している。 【0032】上記フレームメモリ26及び画像処理回路
27からなる画像処理ブロック22は、図3に示すよう
に上記DMAC1からの書き込み制御データ及び読み出
し制御データに基づいて、上記フレームメモリ26の各
記憶領域毎に、後に説明する整数部と小数部で形成され
た書き込みアドレス及び読み出しアドレスを形成し、該
整数部の書き込みアドレス及び読み出しアドレスを上記
フレームメモリ26に供給するアドレス発生回路43
と、上記アドレス発生回路43から供給される上記小数
部の書き込みアドレス,読み出しアドレス、及び、上記
フレームメモリ26から読み出された画像データに基づ
いて、上記画像処理の演算を行う演算回路44とを有し
ている。 【0033】また、上記画像処理ブロック22は、上記
演算回路44により画像処理された画像データに、色調
変換の処理を施すカラー調整回路45と、複数の外部デ
バイスから供給される画像データを選択して上記演算回
路44に供給する第1のバスセレクタ46と、上記カラ
ー調整回路45からの画像データを供給する外部デハイ
スを選択して出力する第2のバスセレクタ47とを有し
ている。 【0034】上記フレームメモリ26は、赤色(R)の
画像データが読み書きされるR用フレームメモリ,緑色
(G)の画像データが読み書きされるG用フレームメモ
リ及び青色(B)の画像データが読み書きされるB用フ
レームメモリで構成されている。 【0035】すなわち、上記各色用フレームメモリは、
論理的には、例えば縦×横×深さが1024画素×10
24画素×4ビットで計4Mビットの記憶領域を有する
4つのDRAM(Dynamic RAM)を、それぞれ正方形
状を形成するように並べるとともに、この正方形状に並
べられた4つのDRAMを深さ方向に2段積層すること
により、計8つのDRAMから2048×2048×8
ビットの記憶領域を有するようにそれぞれ構成されてい
る。 【0036】そして、上記フレームメモリ26は、論理
的には、上記2048×2048×8ビットの記憶領域
を有する各色用のフレームメモリを、それぞれ深さ方向
に例えばRGBの順で積層して構成されている。従っ
て、上記フレームメモリ26は、2048×2048×
24ビットの記憶領域を有することとなる。 【0037】次に、このような構成を有する静止画記録
再生システムの動作とともに、本実施例に係る画像デー
タ転送制御装置である上記DMAC1の動作説明をす
る。 【0038】まず、所望の画像データを上記ストレージ
部25の光ディスク41に記録する場合、ユーザは、上
記操作部28を操作して画像データの取り込み先(スキ
ャナ部20或いはビデオ入力部21)を指定するととも
に、取り込んだ画像データの出力先を上記ストレージ部
25に設定する。 【0039】これにより、上記CPU2が、スキャナ部
20或いはビデオ入力部21を動作状態に制御するとと
もに、上記ストレージ部25に画像データが出力される
ように画像処理ブロック22及びインターフェースブロ
ック29を制御する。 【0040】上記スキャナ部20は、反射原稿,透過原
稿の両方の画像が読み取り可能となっている。具体的に
は、例えば上記反射原稿として、例えばEサイズの写
真,Lサイズの写真,A6サイズの写真の読み取りが可
能となっており、また、上記透過原稿として、例えば3
5mm,ブローニサイズのネガフィルムの読み取りが可
能となっている。なお、上記反射原稿として、上記35
mm,ブローニサイズのネガフィルムをそのままのサイ
ズでプリントした原稿の読み取りも可能となっている。 【0041】上記スキャナ部20は、上記フィルム,写
真等が原稿読み取り台に装着されると、この原稿をCC
Dラインセンサ20aにより読み取る。上記CCDライ
ンセンサ20aは、上記読み取った画像に対応する静止
画像信号を形成し、これをA/D変換器20bに供給す
る。上記A/D変換器20bは、上記CCDラインセン
サ20aから供給される静止画像信号をデジタル化する
ことにより画像データを形成し、これを補正系20cに
供給する。上記補正系20cは、例えば上記35mmフ
ィルムから画像の読み取りを行った場合、この画像デー
タを縦×横のサイズが1200画素×1700画素のサ
イズの画像データに補正して出力する。また、読み取り
原稿がブローニサイズのフィルム,Eサイズの写真,L
サイズの写真,A6サイズの写真の場合、それぞれ12
98画素×975〜1875画素,1050×1450
画素,1120画素×1575画素,1325画素×1
825画素のサイズの画像データに補正して出力する。 【0042】上記ビデオ入力部21は、例えばビデオテ
ープレコーダ装置等からのコンポジットビデオ信号,Y
(輝度)/C(クロマ)セパレートのフォーマットで供
給されるビデオ信号,RGBのフォーマットで供給され
るビデオ信号の3つのフォーマットのビデオ信号の入力
が可能となっており、これらのビデオ信号は、それぞれ
入力端子21a〜21cを介してビデオ処理系21dに
供給される。 【0043】上記ビデオ処理系21dは、上記各フォー
マットのビデオ信号の画素を正方格子の画素とするとと
もに、画像サイズを480画素×640画素とし、これ
をA/D変換器21eに供給する。上記A/D変換器2
1eは、上記ビデオ信号をデジタル化することにより上
記各フォーマットのビデオ信号に対応した画像データを
形成して出力する。 【0044】上記スキャナ部20或いはビデオ入力部2
1により形成された画像データは、それぞれ画像処理ブ
ロック22に供給される。 【0045】上記画像処理ブロック22は、後に説明す
る拡大処理,縮小処理,回転処理,ディゾルブ処理等の
画像処理が指定されている場合は、上記画像データにこ
のような画像処理を施し、この画像データに上記画像処
理に関する画像処理情報を付加して出力する。この画像
データ(及び画像処理情報)は、D/A変換器30に供
給されるとともに、インターフェースブロック29を介
してストレージ部25のインターフェース回路31に供
給される。 【0046】上記D/A変換器30は、上記画像データ
をアナログ化することにより画像信号を形成し、これを
モニタ装置23に供給する。これにより、モニタ装置2
3に、上記フィルムや写真等から取り込んだ画像データ
に応じた静止画像が表示される。 【0047】一方、ユーザは、上記モニタ装置23に表
示される静止画像を見て、所望の静止画像を選択し、こ
の選択した画像が表示されたときに、上記操作部28を
操作して現在表示中の画像データの出力を指定するとと
もに、ストレージ部25の操作部37を操作してその静
止画像の記録を指定する。 【0048】これにより、上記CPU2は、上記拡大処
理或いは縮小処理等の画像処理に対応する画像加工情報
(画像処理情報)等とともに、上記画像データが出力さ
れるように上記DMAC1を介してフレームメモリ26
を読み出し制御する。このフレームメモリ26から読み
出された上記画像データは、インターフェースブロック
29を介してストレージ部25のインターフェース回路
31に供給される。 【0049】また、上記ストレージ部25のシステムコ
ントローラ35は、上記フレームメモリ26から読み出
された画像データを取り込むように、上記インターフェ
ース回路31を制御する。 【0050】上記インターフェース回路31を介して取
り込まれる画像データには、上述のように該画像データ
の他に、上記画像処理ブロック22で施された画像処理
に関する画像処理情報等が付加されている。このため、
上記インターフェース回路31は、上記画像データ及び
画像処理情報を分離し、該画像データをバッファ回路3
2に供給するとともに、上記画像処理情報等をストレー
ジ部25のシステムコントローラ35に供給する。 【0051】上記バッファ回路32は、上記画像データ
を所定の利得で増幅し、これをラスタ−ブロック変換回
路33及び非圧縮回路36に供給する。上記非圧縮回路
36は、上記画像データに圧縮処理を施すことなく、こ
の画像データを高解像度用の画像データとしてそのまま
セレクタ39に供給する。また、上記ラスタ−ブロック
変換回路33は、上記画像データに基づいて、圧縮処理
の1単位である所定画素数からなる圧縮ブロックを形成
し、これを圧縮伸長回路34に供給する。上記圧縮伸長
回路34は、上記圧縮ブロック毎に、例えばそれぞれ解
像度の異なる2種類の圧縮処理を施すことにより、中間
解像度の画像データ及び低解像度の画像データを形成
し、これらをセレクタ38に供給する。 【0052】上記セレクタ38は、システムコントロー
ラ35により切り換え制御されるようになっており、該
セレクタ38を介した上記高解像度,中間解像度及び低
解像度の各画像データは、それぞれいわゆるEFM回路
(8−14変調回路)39に供給され記録に適したフォ
ーマットに変換されディスク記録再生部40に供給され
る。 【0053】上記ディスク記録再生部40は、上記各解
像度の画像データに、該各画像データに関する情報(画
像処理情報,プリンタ制御情報等)を付加し、これを光
ディスク41に記録する。 【0054】具体的には、上記光ディスク41は、例え
ば直径64mmの光磁気ディスクとなっており、上記デ
ィスク記録再生部40は、上記低解像度の画像データを
内周側に記録し、高解像度の画像データを外周側に記録
し、中間解像度の画像データを上記内周側と上記外周側
との中間領域に分けて光磁気記録する。 【0055】この光ディスク41には、例えば200枚
分の画像データが記録可能となっている。そして、上記
200枚分の画像データは、50枚分の画像データを1
つのアルバムとして、計4つのアルバムに分割されて管
理されるようになっている。従って、ユーザは、この画
像データの記録を行う場合、操作部37を用いてその画
像データを記録するアルバムを選択する。これにより、
上記システムコントローラ35は、上記ユーザにより選
択されたアルバムに供給された画像データを取り込み順
に記録するように上記ディスク記録再生部40を制御す
る。なお、この際、上記低解像度の画像データは、アル
バムに記録されている静止画像を1画面に複数表示する
ためのインデックス用として記録され、上記中間解像度
の画像データは、アルバムに記録されている所望の1つ
の静止画像を表示するための表示用として記録され、上
記高解像度の画像データは、プリント用としてそれぞれ
記録されるようになっている。 【0056】次に、このように光ディスク41に記録さ
れた画像データを再生して上記モニタ装置23に表示す
る場合における当該静止画記録再生システムの動作説明
をする。 【0057】この場合、ユーザは、まず、上記4つのア
ルバムの中から所望の静止画像が記録されているアルバ
ムを指定する。これにより、上記システムコントローラ
35は、上記指定されたアルバムの低解像度用の画像デ
ータを再生するように上記ディスク記録再生部40を読
み出し制御する。 【0058】上述のように、1つのアルバムは50枚分
の画像データで構成されており、この50枚の静止画像
を一度に表示画面に表示してもよいが、必然的に一枚分
の表示領域が狭くなり、ユーザによる所望の静止画像の
選択が困難となる虞れがある。このため、上記システム
コントローラ35は、一度の指定で25枚分の低解像度
用の画像データを読み出すように上記ディスク記録再生
部40を読み出し制御する。これにより、上記ディスク
記録再生部40は、まず、上記25枚分の低解像度用の
画像データを上記光ディスク41の内周側から読み出
し、これをEFM回路39及びセレクタ38を介して圧
縮伸長回路34に供給する。 【0059】上記圧縮伸長回路34は、上記画像データ
に低解像度用の伸長処理を施し、これをラスタ−ブロッ
ク変換回路33,バッファ回路32及びインターフェー
ス回路31を介して上記インターフェースブロック29
に供給する。 【0060】上記CPU2は、上記インターフェースブ
ロック29に上記低解像度用の画像データが供給される
と、これを画像処理ブロック27を介してD/A変換器
30に供給する。上記D/A変換器30は、上記低解像
度用の画像データをアナログ化することにより、低解像
度用の静止画像信号を形成し、これをモニタ装置23に
供給する。これにより、上記モニタ装置23の表示画面
に25枚分の静止画像がインデックスとして表示され
る。 【0061】また、ユーザは、残る25枚の静止画像を
表示したい場合、上記操作部37を操作して該残る25
枚の静止画像の表示を指定する。これにより、システム
コントローラ35は、上記残る25枚の低解像度用の画
像データを再生するようにディスク記録再生装置40を
制御する。これにより、上記残る25枚の低解像度用の
画像データは、上述の経路でデータ処理されモニタ装置
23に供給され、該残る25枚の静止画像が上記モニタ
装置23に表示される。 【0062】次にユーザは、上記インデックス用として
25枚ずつ表示された静止画像の中から所望の静止画像
を選択するように上記操作部37を操作する。上記シス
テムコントローラ35は、上記選択された静止画像に対
応する中間解像度の画像データを読み出すように上記デ
ィスク記録再生部40を読み出し制御する。これによ
り、上記ディスク記録再生部40は、光ディスク41の
中間領域に記録されている表示用の中間解像度を有する
画像データを読み出しこれをEFM回路39及びセレク
タ38を介して圧縮伸長回路34に供給する。 【0063】上記圧縮伸長回路34は、上記画像データ
に、中間解像度用の伸長処理を施し、これをラスタ−ブ
ロック変換回路33,バッファ回路32及びインターフ
ェース回路31を介して上記インターフェースブロック
29に供給する。 【0064】上記CPU2は、上記インターフェースブ
ロック29に上記中間解像度用の画像データが供給され
ると、これを画像処理ブロック22を介してD/A変換
器30に供給する。上記D/A変換器30は、上記中間
解像度用の画像データをアナログ化することにより、中
間解像度用の静止画像信号を形成し、これをモニタ装置
23に供給する。これにより、上記モニタ装置23の表
示画面に、ユーザにより選択された静止画像が表示され
る。 【0065】次に、上記スキャナ部20或いはビデオ入
力部21を介して取り込んだ静止画像、或いは、上記光
ディスク41に記録した静止画像をプリントする場合に
おける当該静止画記録再生システムの動作説明をする。 【0066】まず、上記スキャナ部20或いはビデオ入
力部21を介して取り込んだ静止画像をプリントする場
合、ユーザは、操作部28を操作して上述と同様にして
該スキャナ部20或いはビデオ入力部21を介して画像
データの取り込みを行うとともに、該取り込んだ画像デ
ータの出力先としてプリンタ部24を指定する。 【0067】上記CPU2は、上記フレームメモリ26
に、上記スキャナ部20,ビデオ入力部21或いはスト
レージ部25を介してプリントする画像の画像データの
取り込みが行われると、該取り込んだ画像データを読み
出すようにDMAC1を介してフレームメモリ26を読
み出し制御する。上記フレームメモリ26から読み出さ
れた画像データは、上記D/A変換器30を介してモニ
タ装置23に供給される。 【0068】ユーザは、上記モニタ装置23に表示され
る画像を認識することにより、プリントを行う画像の確
認を行うと、上記操作部28を操作してプリントの開始
を指定する。 【0069】上記CPU2は、上記プリントが指定され
ると、上記フレームメモリ26に記憶されている画像デ
ータの中から、上記プリンタ部24の画像データサイズ
に対応する画像データが読み出されるように、上記DM
AC1を介して該フレームメモリ26を読み出し制御す
る。上記フレームメモリ26から読み出された画像デー
タは、プリンタ部24のデータ変換回路24aに供給さ
れる。 【0070】上記データ変換回路24aは、上記フレー
ムメモリ26から読み出された画像データにプリントに
適したデータ変換処理を施す。すなわち、上記画像デー
タが、R,G,B或いはY,Cr,Cbのかたちで供給
されると、これをY(イエロー),M(マゼンタ),C
(シアン)のかたちに色座標変換することによりプリン
ト用の画像データを形成し、これをサーマルヘッド24
bに供給する。 【0071】上記サーマルヘッド24bは、上記画像デ
ータに応じた静止画像を、例えばA6サイズのプリント
用紙24cに、約300DPIでプリントする。これに
より、上記スキャナ部20,ビデオ入力部21或いはス
トレージ部25から取り込んだ画像データに応じた静止
画像をプリントすることができる。 【0072】次に、上記光ディスク41に記録した静止
画像をプリントする場合、ユーザは、画像データの出力
先として上記プリンタ部24を指定するとともに、光デ
ィスク41に記録されているインデックス用の静止画像
を上述の操作でモニタ装置23に表示する。そして、こ
のインデックス用の静止画像の中から所望の静止画像を
選択し、上記操作部28を操作してその静止画像のプリ
ントを指定する。 【0073】これにより、CPU2は、現在モニタ装置
に表示されている静止画像のプリント用の画像データの
読み出しを指定するプリント制御データを形成して出力
する。このプリント制御データは、画像処理ブロック2
2及びインターフェースブロック29を介してストレー
ジ部25のインターフェース回路31に供給され、該イ
ンターフェース回路31を介してシステムコントローラ
35に供給される。 【0074】上述のように、上記光ディスク41には、
インデックス用の低解像度の画像データ,モニタ表示用
の中間解像度の画像データ及びプリント用の高解像度の
画像データの3種類の画像データがそれぞれ記憶されて
いる。 【0075】上記システムコントローラ35は、上記プ
リント制御データが供給されると、そのプリント制御デ
ータで指定される上記プリント用の高解像度の画像デー
タを読み出すようにディスク記録再生部40を制御す
る。これにより、上記モニタ装置23に表示されている
静止画像に対応する高解像度の画像データが上記光ディ
スク41から読み出される。この高解像度の画像データ
は、記録の際に圧縮処理が施されていないため、非圧縮
回路36を介してバッファ回路32に供給され、インタ
ーフェース回路31,インターフェースブロック29を
介して画像処理ブロック22に供給される。 【0076】上記CPU2は、上記光ディスク41から
読み出された高解像度の画像データが画像処理ブロック
22に供給されると、これを一旦記憶するようにDMA
C1を介してフレームメモリ26を書き込み制御する。
そして、上記フレームメモリ26に記憶された画像デー
タを読み出し、これをプリンタ部24のデータ変換回路
24aに供給する。 【0077】上記データ変換回路24aは、上記フレー
ムメモリ26から読み出された高解像度の画像データに
対して上述の色座標変換処理等を施し、これをサーマル
ヘッド24bに供給する。これにより、上記プリント用
紙24cに、上記光ディスク41から読み出された画像
データに応じた静止画像がプリントされる。 【0078】次に、上記画像処理ブロック22におけ
る、上記スキャナ部20,ビデオ入力部21或いはスト
レージ部25から取り込んだ画像データの拡大処理,縮
小処理,回転処理,ディゾルブ処理等の画像処理の動作
説明をする。 【0079】まず、上述のように上記スキャナ部20,
ビデオ入力部21或いはストレージ部25からの画像デ
ータは、図3に示す第1のバスセレクタ46に供給され
る。 【0080】上記CPU2は、ユーザが操作部28を操
作することにより画像データの取り込みを行うデバイス
(上記スキャナ部20,ビデオ入力部21或いはストレ
ージ部25)を指定するとこれを検出し、該指定された
デバイスの入力を選択するように上記第1のバスセレク
タ46を切り換え制御する。上記第1のバスセレクタ4
6を介した画像データは、演算回路44を介してフレー
ムメモリ26に供給される。 【0081】上述のように、上記フレームメモリ26
は、その内部が図4(b)に示すように第1〜第4の記
憶領域AR1〜AR4に分割されている。上記CPU2
は、例えば図4(a)に○で示す画素を有する画像デー
タが供給されると、これを同図(b)に示すように隣接
する画素が異なる記憶領域に記憶されるようにDMAC
1を介して上記フレームメモリ26を書き込み制御す
る。 【0082】なお、図4(a)中、00,01,02・
・・はその画素のアドレスを示しており、最初の数値が
横列(行)を、また、次の数値が縦列(列)をそれぞれ
示している。従って、“00”は0行,0列の画素のア
ドレスを示し、“11”は1行,1列の画素であること
を示し、“12”は1行,2列の画素であることを示す
こととなる。 【0083】具体的には、上記フレームメモリ26に供
給された画像データは、図4(b)に示すように上記第
1の記憶領域AR1に上記アドレス00,02,20,
22・・・の各画素の画像データが書き込まれ、上記第
2の記憶領域AR2に、アドレス01,03,21,2
3・・・の各画素の画像データが書き込まれる。また、
上記第3の記憶領域AR3に上記アドレス10,12,
30,32・・・の各画素の画像データが書き込まれ、
上記第4の記憶領域AR4に上記アドレス11,13,
31,33・・・の各画素の画像データが書き込まれ
る。 【0084】なお、後に説明するが、上記各記憶領域A
R1〜AR4に書き込まれた画像データは、該各記憶領
域AR1〜AR4毎に別々に読み出されるようになって
おり、該各記憶領域AR1〜AR4の物理アドレスは図
4(c)に示すようにそれぞれ独立している。このた
め、上述のように隣接する画素が異なる記憶領域となる
ように書き込み制御されても、読み出し時には各記憶領
域AR1〜AR4毎にアドレス00から順に読み出され
ることとなる。 【0085】このように、上記フレームメモリ26に所
望の画像データの取り込みが行われると、該画像データ
の画像処理が可能となる。 【0086】まず、上記画像データに拡大処理及び縮小
処理を施す電子ズームを行う場合、ユーザは、上記操作
部28に設けられているプラスキー(+)或いはマイナ
スキー(−)をオン操作する。この電子ズームは、例え
ば上記プラスキー或いはマイナスキーがオン操作され続
ける時間に対応して徐々に倍率が上がり或いは倍率が下
がるようになっている。このため、上記CPU2は、上
記プラスキー或いはマイナスキーがオン操作され続けた
時間を検出し、該プラスキー或いはマイナスキーがオン
操作され続けた時間に基づいて、静止画像の拡大倍率或
いは縮小倍率を算出する。 【0087】具体的には、上記CPU2は、例えば1.
1倍の拡大処理が指定された場合(Δ1.1)、図5
(d)に示す等倍(Δ1)の読み出しアドレスを基準と
し、このΔ1の読み出しアドレスを同図(e)に示すよ
うに1.1倍拡げた場合における増分値を示すアドレス
データ(デルタアドレス)を形成し、これを上記DMA
C1を介して図3に示すアドレス発生回路43に供給す
る。また、同じく上記CPU2は、1.5倍の拡大処理
が指定された場合(Δ1.5)、上記等倍の読み出しア
ドレスを図5(f)に示すように1.5倍拡げた場合に
おける増分値であるデルタアドレスを形成し、これを上
記DMAC1を介して図3に示すアドレス発生回路43
に供給する。 【0088】また、上記CPU2は、0.4倍の縮小処
理が指定された場合(Δ0.4)、上記等倍の読み出し
アドレスを図5(a)に示すように0.4倍に縮めた場
合における減少値を示すデルタアドレスを形成し、0.
5倍の縮小処理が指定された場合(Δ0.5)、上記等
倍の読み出しアドレスを同図(b)に示すように0.5
倍に縮めた場合における減少値を示すデルタアドレスを
形成し、0.75倍の縮小処理が指定された場合(Δ
0.75)、上記等倍の読み出しアドレスを同図(c)
に示すように0.75倍に縮めた場合における減少値を
示すデルタアドレスを形成し、これらを上記DMAC1
を介して図3に示すアドレス発生回路43に供給する。 【0089】上記デルタアドレスは、拡大処理或いは縮
小処理を行う場合の論理的なアドレスの変化を示すもの
であり、図5(g)に示すような物理アドレスから読み
出した画像データを上記論理的なアドレスに基づいてデ
ータ処理して該論理的なアドレスに対応した画像データ
を形成するようになっている。 【0090】すなわち、上記CPU2は、拡大倍率或い
は縮小倍率に応じてデルタアドレスを形成するととも
に、静止画像の拡大処理或いは縮小処理を行う部分の読
み出し開始アドレスを示すスタートアドレスを形成し、
これを上記DMAC1を介して図3に示すアドレス発生
回路43に供給する。 【0091】上記アドレス発生回路43の、上記記憶領
域AR1,AR2用の横方向(行)の読み出しアドレス
の形成部は、図6に示すような構成を有しており、上記
CPU2から供給されたスタートアドレスはスタートア
ドレスレジスタ51に、また、デルタアドレスは、デル
タアドレスレジスタ52に一旦記憶される。 【0092】なお、上記記憶領域AR3,AR4用の横
方向(行)の読み出しアドレス成形部も上記記憶領域A
R1,AR2用の横方向の読み出しアドレスの形成部と
同じ構成を有している。また、上記記憶領域AR1,A
R2用の縦方向(列)の読み出しアドレスの形成部及び
上記記憶領域AR3,AR4用の縦方向(列)の読み出
しアドレスの形成部もそれぞれ上記記憶領域AR1,A
R2用の横方向の読み出しアドレスの形成部と同じ構成
を有している。 【0093】上記スタートアドレスレジスタ51に記憶
されたスタートアドレスは、整数加算部53に供給され
るとともに、イニシャライズセレクタ37に供給され
る。また、上記デルタアドレスレジスタ52に供給され
たデルタアドレスは、加算器54及び加算器55に供給
される。 【0094】ここで、拡大処理或いは縮小処理を行う際
に、図4(a)に×で示す注目画素P1を形成する場
合、後述する演算回路44において、該注目画素P1に
隣接する4つの画素を用いて算出するようになってい
る。 【0095】一方、上記注目画素P1に隣接する画素
は、それぞれ上記フレームメモリ26の異なる記憶領域
AR1〜AR4に記憶されている。また、このように注
目画素を算出するためには、上記演算回路44における
演算の都合上、各記憶領域AR1〜AR4毎から読み出
される各画素に、時間的な前後関係を必要とする。この
ため、アドレス発生回路43においては、時間的に前に
相当する読み出しアドレスが所定分先に出力されるよう
に制御している。 【0096】すなわち、上記整数加算部53は、上記ス
タートアドレスに“1”を加算し、これをイニシャライ
ズセレクタ56に供給する。これにより、例えば上記ス
タートアドレスとして“0”が設定されたとすると、上
記イニシャライズセレクタ36には、図7(a)に示す
ように1,2,3・・・の順でアドレスが供給され、上
記イニシャライズセレクタ37には、同図(b)に示す
ように0,1,2・・・の順でアドレスが供給されるこ
ととなる。 【0097】上記各イニシャライズセレクタ56,57
には、入力端子58を介して図7(c)に示すように、
上記各イニシャライズセレクタ56,57に新たなアド
レスが供給されるタイミングで反転する共通の選択制御
データが供給されている。 【0098】上記イニシャライズセレクタ56は、ハイ
レベルの選択制御データが供給されたときにのみアドレ
スをフリップフロップ59に供給する。また、この逆
に、上記イニシャライズセレクタ57は、ローレベルの
選択制御データが供給されたときにのみアドレスをフリ
ップフロップ60に供給する。 【0099】上記各フリップフロップ59,60は、入
力端子61を介して供給されるクロックに基づいて上記
アドレスをラッチするようになっている。上記フリップ
フロップ59は、図7(d)に示すように選択制御デー
タ(同図(c))のパルスの立ち上がりから次の立ち上
がりまでの間、上記ラッチしたアドレスを出力する。ま
た、上記フリップフロップ60は、図7(e)に示すよ
うに選択制御データのパルスの立ち下がりから次の立ち
下がりまでの間、上記ラッチしたアドレスを出力する。
これにより、上記図7(d),(e)に示すように時間
的に前に相当する読み出しアドレスが所定分先に出力さ
れるようにすることができる。 【0100】上記フリップフロップ59から出力された
アドレスは加算器54に帰還され、上記フリップフロッ
プ60から出力されたアドレスは加算器55に帰還され
る。 【0101】上記加算器54は、上記拡大倍率或いは縮
小倍率に応じて設定されるを増分値或いは減少値を示す
デルタアドレスに、上記フリップフロップ59から帰還
されるアドレスを加算することにより、上記拡大倍率或
いは縮小倍率に応じた上記記憶領域AR1用の読み出し
アドレスを形成し、これをイニシャライズセレクタ56
及びフリップフロップ59を介して出力する。 【0102】同じく、上記加算器55は、上記デルタア
ドレスに、上記フリップフロップ60から帰還されるア
ドレスを加算することにより、上記拡大倍率或いは縮小
倍率に応じた上記記憶領域AR2用の読み出しアドレス
を形成し、これをイニシャライズセレクタ57及びフリ
ップフロップ60を介して出力する。 【0103】従って、このような動作を繰り返すこと
に、上記各フリップフロップ59,60からは、上記デ
ルタアドレスの加算された読み出しアドレスが次々と出
力されることとなる。この読み出しアドレスは、例えば
図8に示すように第0ビット〜第7ビットの計8ビット
が上記拡大倍率或いは縮小倍率に対応するアドレスの増
分値或いは減少値を示す小数部データ、第8ビット目が
記憶領域AR1〜AR4を選択するためのメモリセレク
トデータ、第9ビット〜第21ビットの計13ビットが
実在する画素のアドレスを示すメモリアドレスとなって
いる、計22ビットのデータとして出力されるようにな
っている。 【0104】また、上記小数部データは、そのアドレス
に対する水平方向の増分値或いは減少値を示す水平方向
係数(KH)及びそのアドレスに対する垂直方向の増分
値或いは減少値を示す垂直方向係数(KV)で構成され
ている。 【0105】上記メモリアドレスは、図3に示すよう
に、上記メモリセレクトデータにより示されたフレーム
メモリ26の記憶領域(AR1〜AR4)に供給され、
上記小数部データ(KH,KV)は演算回路44に供給
される。 【0106】例えば、図4(a)において、上記注目画
素P1を算出するためには、アドレス00,01,1
0,11の画素の画像データを読み出す必要がある。こ
のアドレス00,01,10,11の画素の画像データ
は、図4(b)に示すように各記憶領域AR1〜AR4
のアドレス00に全て記憶されている。 【0107】このため、この場合は、上記アドレス発生
回路43において、上記各記憶領域AR1〜AR4毎に
アドレス00の上記メモリアドレスが形成され、上記フ
レームメモリ26の各記憶領域AR1〜AR4に供給さ
れることとなる。 【0108】同じく、図4(a)に×で示す注目画素P
2を算出するためには、アドレス01,02,11,1
2の画素の画像データを読み出す必要がある。上記アド
レス01の画素の画像データは、図4(b)に示すよう
に記憶領域AR2のアドレス00に、上記アドレス02
の画素の画像データは記憶領域AR1のアドレス01
に、上記アドレス11の画素の画像データは記憶領域A
R4のアドレス00に、上記アドレス12の画素の画像
データは記憶領域AR3のアドレス01にそれぞれ記憶
されている。 【0109】このため、この場合は、上記アドレス発生
回路43において、上記各記憶領域AR1〜AR4用の
アドレス01,00,01,00のメモリアドレスが形
成され、上記フレームメモリ26の各記憶領域AR1〜
AR4に供給されることとなる。 【0110】同じく、図4(a)に×で示す注目画素P
3を算出するためには、アドレス11,12,21,2
2の画素の画像データを読み出す必要がある。上記アド
レス11の画素の画像データは、図4(b)に示すよう
に記憶領域AR4のアドレス00に、上記アドレス12
の画素の画像データは記憶領域AR3のアドレス01
に、上記アドレス21の画素の画像データは記憶領域A
R2のアドレス10に、上記アドレス22の画素の画像
データは記憶領域AR1のアドレス11にそれぞれ記憶
されている。 【0111】このため、この場合は、上記アドレス発生
回路43において、上記各記憶領域AR1〜AR4用の
アドレス11,10,01,00のメモリアドレスが形
成され、上記フレームメモリ26の各記憶領域AR1〜
AR4に供給されることとなる。 【0112】このようにフレームメモリ26にメモリア
ドレスが供給されると、各記憶領域AR1〜AR4の上
記メモリアドレスで指定されたアドレスから画像データ
が読み出され、上記演算回路44に供給される。 【0113】上記演算回路44は、上記フレームメモリ
26の各記憶領域AR1〜AR4から読み出される、例
えば図9(a)に○で示す画素からなる静止画像の画像
データ、及び、上記拡大倍率或いは縮小倍率に応じて形
成されたアドレスの増分値或いは減少値を示す小数部デ
ータ(KH,KV)に基づいて、同図(a)中×で示す
各画素からなる静止画像の画像データを算出する。 【0114】すなわち、例えば図9(a)に示す、拡大
処理或いは縮小処理に係る仮想的な画素の一つである
“Z”の画素の画像データを算出する場合、上記演算回
路44は、同図(b)に示すように該“Z”の画素の回
りの4画素A〜Dを検出する。そして、図9(b)に示
すように、上記水平方向のアドレスの増分値或いは減少
値を示す水平方向係数(KH)に基づいて、A画素とB
画素の補間を行いX1画素を検出し、該水平方向係数
(KH)に基づいて、C画素とD画素の補間を行いX2
画素を検出するとともに、垂直方向係数(KV)に基づ
いて、上記X1画素とX2画素の補間を行い上記“Z”
の画素の画像データを算出する。 【0115】このような演算処理は、以下の演算式に基
づいて行われる。 【0116】 X1=A(1−KH)+KHB =A+KH(B−A)・・・第1式 X2=C(1−KH)+KHD =C+KH(D−C)・・・第2式 Z=X1(1−KV)+KVX2 =X1+KV(X2−X1)・・・第3式 従って、上記演算回路44は、上述の演算処理を行う構
成となっており、図10に示すように上記第1式の演算
を行う第1の演算部65と、上記第2式の演算を行う第
2の演算部66と、上記第3式の演算を行う第3の演算
部67とで構成されている。 【0117】上記各演算部65〜67は、それぞれ同じ
構成を有しており、セレクタ68,加算器69,減算器
70及び乗算器71とで構成されている。 【0118】上記図10において、上記フレームメモリ
26の第1の記憶領域AR1及び第2の記憶領域AR2
からそれぞれ上記A画素及びB画素の画像データが読み
出されたとすると、該A画素及びB画素の画像データ
は、上記第1の演算部65のセレクタ68に供給され
る。上記セレクタ68は、上記A画素の画像データを加
算器69及び減算器70に供給する。また、上記B画素
の画像データを減算器70に供給する。 【0119】上記減算器70は、上記B画素の画像デー
タからA画素の画像データを減算処理し(B−A)、こ
れを乗算器71に供給する。上記乗算器71には、入力
端子72を介して上記水平方向係数(KH)が供給され
ている。上記乗算器71は、上記減算器70からの減算
データに上記水平方向係数(KH)を乗算処理し(KH
(B−A))、これを加算器69に供給する。上記加算
器69は、上記セレクタ68からのA画素の画像データ
に、上記乗算器71からの乗算データを加算処理し(A
+KH(B−A)・・・第1式)、これを上記X1画素
の画像データとして第3の演算部67のセレクタ68に
供給する。 【0120】一方、上記フレームメモリ26の第3の記
憶領域AR3及び第4の記憶領域AR4からそれぞれ上
記C画素及びD画素の画像データが読み出されたとする
と、該C画素及びD画素の画像データは、上記第2の演
算部66のセレクタ68に供給される。上記セレクタ6
8は、上記C画素の画像データを加算器69及び減算器
70に供給する。また、上記D画素の画像データを減算
器70に供給する。 【0121】上記減算器70は、上記D画素の画像デー
タからC画素の画像データを減算処理し(D−C)、こ
れを乗算器71に供給する。上記乗算器71には、入力
端子73を介して上記水平方向係数(KH)が供給され
ている。上記乗算器71は、上記減算器70からの減算
データに上記水平方向係数(KH)を乗算処理し(KH
(D−C))、これを加算器69に供給する。上記加算
器69は、上記セレクタ68からのC画素の画像データ
に、上記乗算器71からの乗算データを加算処理し(C
+KH(D−C)・・・第2式)、これを上記X2画素
の画像データとして第3の演算部67のセレクタ68に
供給する。 【0122】上記第3の演算部67のセレクタ68は、
上記X1画素の画像データを加算器69及び減算器70
に供給する。また、上記X2画素の画像データを減算器
70に供給する。 【0123】上記減算器70は、上記X2画素の画像デ
ータからX1画素の画像データを減算処理し(X2−X
1)、これを乗算器71に供給する。上記乗算器71に
は、入力端子73を介して上記垂直方向係数(KV)が
供給されている。上記乗算器71は、上記減算器70か
らの減算データに上記垂直方向係数(KV)を乗算処理
し(KV(X2−X1))、これを上記加算器69に供
給する。上記加算器69は、上記セレクタ68からのX
1画素の画像データに、上記乗算器71からの乗算デー
タを加算処理し(X1+KV(X2−X1)・・・第2
式)、これを上記拡大処理或いは縮小処理に応じたZ画
素の画像データとして出力端子74を介して出力する。 【0124】このように演算処理されて形成された画像
データは、例えば24ビットの画像データとしてカラー
調整回路45に供給される。 【0125】上記カラー調整回路45は、例えばマトリ
クス演算部と、SRAMにより構成されるカラーパレッ
ト部とで構成されており、上記演算回路44からの画像
データに色調の変換処理を施し、これを第2のバスセレ
クタ47に供給する。 【0126】上記第2のバスセレクタ47は、ユーザに
より選択されたデバイスに応じてCPU2により切り換
え制御されるようになっている。このため、例えばユー
ザにより、拡大処理或いは縮小処理された画像データの
出力先として上記モニタ装置23が選択された場合、上
記CPU2は、上記モニタ装置23に画像データが供給
されるように上記第2のバスセレクタ47を切り換え制
御する。これにより、上記モニタ装置23に拡大処理或
いは縮小処理した静止画像を表示することができる。 【0127】或いは、ユーザにより、拡大処理或いは縮
小処理された画像データの出力先として上記ストレージ
部25が選択された場合、上記CPU2は、上記ストレ
ージ部25に画像データが供給されるように上記第2の
バスセレクタ47を切り換え制御する。これにより、上
記ストレージ部25において、拡大処理或いは縮小処理
した静止画像に応じた画像データを記録することができ
る。 【0128】或いは、ユーザにより、拡大処理或いは縮
小処理された画像データの出力先として上記プリンタ部
24が選択された場合、上記CPU2は、上記プリンタ
部24に画像データが供給されるように上記第2のバス
セレクタ47を切り換え制御する。これにより、上記プ
リンタ部24において、拡大処理或いは縮小処理した静
止画像をプリント用紙24cにプリントすることができ
る。 【0129】このように、当該静止画記録再生システム
は、単一のフレームメモリ26の記憶領域を4つの記憶
領域AR1〜AR4に分割し、隣接する画素が異なる記
憶領域に記憶されるように書き込み制御する。そして、
拡大倍率或いは縮小倍率に応じて形成しようとする画素
に隣接する4つの画素を上記各記憶領域AR1〜AR4
から読み出し、この読み出した4つの画素と、該拡大倍
率或いは縮小倍率によるアドレスの増分値或いは縮小値
とに基づいて、該拡大倍率或いは縮小倍率に応じた画素
を形成するようにしている。 【0130】従って、拡大処理或いは縮小処理は、上記
フレームメモリ26から読み出した画像データに基づい
て行っているため、もとの画像はフレームメモリ26に
保存されている。このため、もとの静止画像の表示等を
指定されたときには、即座に元の静止画像を表示するこ
とができる。 【0131】また、上記フレームメモリ26の上記各記
憶領域AR1〜AR4に記憶された画像データを、該各
記憶領域AR1〜AR4から同時に読み出して画像処理
を施すようにしているため、単一のしかもDRAMとい
う安価なメモリを用いているにも関わらず、ビデオレー
トでのリアルタイム処理を可能とすることができる。 【0132】そして、安価なDRAMを用いることがで
きるため、当該静止画記録再生システムのローコスト化
を図ることができる。 【0133】なお、上記フレームメモリ26の記憶領域
は4つに分割されていることとしたが、これは、例えば
9分割,16分割等のように任意の数に分割するように
してもよい。この場合、上記4つに分割したときよりも
さらに高速な画像処理を可能とすることができ、また、
9点補間或いは16点補間により補間精度を向上させる
ことができる。 【0134】次に、上記モニタ装置23に表示された静
止画像を所定分回転させて表示する回転処理の説明をす
る。 【0135】この場合、ユーザは、上述のように操作部
28を操作して、スキャナ部20,ビデオ入力部21或
いはストレージ部25から取り込んだ静止画像を上記モ
ニタ装置23に表示する。そして、上記操作部28に設
けられている回転指定キーをオン操作する。上記CPU
2は、上記回転指定キーがオン操作される回数を検出
し、該回転指定キーがオン操作される毎に表示画像を9
0度,180度,270度,360度の順で回転表示す
るように上記フレームメモリ26に記憶されている画像
データを書き換え又読み出し制御する。 【0136】すなわち、上記画像処理ブロック12は、
図11に示すようにフレームメモリ26から読み出され
た画像データを一旦記憶する第1,第2のレジスタ7
5,76を有している。上記CPU2は、上記回転指定
キーが一回オン操作されたことを検出すると、まず、図
12(a)に示すようにフレームメモリ26に記憶され
ている画像データを、対角線Tを境にして入れ換えるよ
うな書き換え制御を行う。この対角線Tを境にした書き
換え制御は、図13のフローチャートに基づいて行われ
る。 【0137】上記図13において、上記フレームメモリ
26がN画素×N画素の記憶領域を有しているとする
と、上記CPU2は、上記対角線Tを境にした書き換え
制御を行う場合、まず、ステップS1においてロウアド
レスカウンタに1をセットしてステップS2に進む。上
記ステップS2では、上記CPU2が、カラムアドレス
カウンタにNをセットしてステップS3に進む。上記ス
テップS3では、上記CPU2が、上記セットされたロ
ウアドレス及びカラムアドレスに基づいて図11に示す
フレームメモリ26から画像データを読み出し、これを
第1のレジスタ75に書き込み制御してステップS4に
進む。 【0138】上記ステップS4では、上記CPU2が、
上記セットしたロウアドレスとカラムアドレスとを入れ
換えてステップS5に進む。上記ステップS5では、上
記入れ換えたロウアドレスとカラムアドレスに基づいて
図11に示すフレームメモリ26から画像データを読み
出し、これを第2のレジスタ76に書き込み制御してス
テップS6に進む。 【0139】上記ステップS6では、上記CPU2が、
上記第1のレジスタ75に書き込まれた画像データを上
記フレームメモリ26に書き込み制御してステップS7
に進む。上記ステップS7では、上記CPU2が、上記
ロウアドレスとカラムアドレスとを再び入れ換え(元に
戻し)ステップS8に進む。 【0140】上記ステップS8では、上記CPU2が、
上記第2のレジスタ76に書き込まれた画像データを上
記フレームメモリ26に書き込み制御してステップS9
に進む。上記ステップS9では、上記CPU2が、上記
カラムアドレスをデクリメントしてステップS10に進
む。 【0141】上記ステップS10では、上記CPU2
が、カラムアドレスの値がロウアドレスの値よりも大き
くなったか否かを判別し、YESの場合は上記ステップ
S3に戻って上述のルーチンを繰り返し、NOの場合
は、ステップS11に進む。 【0142】上記ステップS11では、上記CPU2
が、ロウアドレスをインクリメントしてステップS12
に進む。 【0143】上記ステップS12では、ロウアドレスが
Nよりも小さいか否かを判別し、YESの場合は上記ス
テップS2に戻って上述のルーチンを繰り返し、NOの
場合はそのままこの対角線Tを境にした画像データの入
れ換えのルーチンを終了する。 【0144】このような入れ換え動作を行うと、図14
に示すように上記フレームメモリ26に記憶されている
画像データが、対角線Tを境にして書き換えられること
となる。このため、上記図12(a)に示すような静止
画像は、同図(b)に示すように270度回転した静止
画像となる。 【0145】次に、上記CPU2は、このように対角線
Tを境にした書き換えを行った後に、図12(b)に示
すように通常の読み出し方向に対して反対方向から画像
データの読み出しを行うように上記フレームメモリ26
を読み出し制御し、この逆読み出しを行った順に画像デ
ータを書き換えるようにフレームメモリ26を書き換え
制御する。これにより、上記フレームメモリ26には、
図11(c)に示すように、同図(a)に示す元の静止
画像に対して90度回転した画像データが記憶されるこ
ととなる。そして、上記CPU2は、この画像データを
読み出して上記モニタ装置23に供給する。 【0146】これにより、上記モニタ装置23に90度
回転した静止画像を表示することができる。 【0147】次に、上記CPU2は、上記回転指定キー
が二回オン操作されたことを検出すると、図12(c)
に示す静止画像に対して、対角線Tを境にした上述の書
き換え制御を行い、該書き換えた画像データを上記モニ
タ装置23に供給する。これにより、上記フレームメモ
リ26に記憶されている上記図12(c)に示すような
静止画像は、上記対角線Tを境にして書き換えられるた
め、同図(d)に示すように元の静止画像に対して18
0度回転した静止画像となる。従って、上記モニタ装置
23に、上記180度回転した静止画像を表示すること
ができる。 【0148】次に、上記CPU2は、上記回転指定キー
が三回オン操作されたことを検出すると、図12(d)
に示す静止画像に対して、対角線Tを境にした上述の書
き換え制御を行う。これにより、上記フレームメモリ2
6には、図12(e)に示すような、元の静止画像に対
して90度回転した静止画像が書き込まれることとな
る。そして、上記CPU2は、このような書き換え制御
を行った後に、通常の読み出し方向とは逆の読み出し方
向から画像データを読み出すように、上記フレームメモ
リ26を読み出し制御し、この逆読み出しを行った順に
画像データを書き換えるようにフレームメモリ26を書
き換え制御する。これにより、上記フレームメモリ26
には、図12(f)に示すように、同図(a)に示す元
の静止画像に対して270度回転した画像データが記憶
されることとなる。そして、上記CPU2は、この画像
データを読み出して上記モニタ装置23に供給する。 【0149】これにより、上記モニタ装置23に270
度回転した静止画像を表示することができる。 【0150】次に、上記CPU2は、上記回転指定キー
が四回オン操作されたことを検出すると、図12(f)
に示す静止画像に対して、対角線Tを境にした上述の書
き換え制御を行う。これにより、上記フレームメモリ2
6に記憶されている画像データは、図12(g)に示す
ように元に戻る(360度回転したことを意味す
る。)。上記CPU2は、この画像データを読み出して
上記モニタ装置23に供給する。 【0151】これにより、上記モニタ装置23に360
度回転した静止画像、すなわち、元の静止画像を表示す
ることができる。 【0152】ここで、当該静止画記録再生システムにお
いては、この回転処理を行う場合、上述の書き換え制御
を上記フレームメモリ26の4つの記憶領域AR1〜A
R4に対してそれぞれ単独的かつ一度に行っている。 【0153】具体的には、上記記憶領域AR1の画像デ
ータの書き換えは、例えば論理アドレス02と論理アド
レス20とが書き換わる等のように該記憶領域AR1内
で行われる。同様に、記憶領域AR4の画像データの書
き換えは、例えば論理アドレス13と論理アドレス31
とが書き換わる等のように該記憶領域AR4内で行われ
る。 【0154】また、例えば図4(b)に示すように論理
アドレス03の画像データは記憶領域AR2に記憶され
ており、論理アドレス30の画像データは記憶領域AR
3に記憶されている。このように、目的とする画像デー
タが、それぞれ異なる記憶領域に記憶されている場合、
上記画像データの書き換えは該異なる記憶領域にわたっ
て行われる。具体的には、上記記憶領域AR2の画像デ
ータは、記憶領域AR3の画像データとの間で書き換え
が行われる。 【0155】このようなことから、上記記憶領域AR1
及び記憶領域AR4に設けられているレジスタの入力バ
ス及び出力バスは、それぞれ同一の記憶領域AR1及び
記憶領域AR4に接続されているのに対し、上記記憶領
域AR2及び記憶領域AR3に設けられているレジスタ
の入力バス及び出力バスは、それぞれ相手のメモリバス
に接続されている。 【0156】従って、一度に4つの画像データの書き換
えを可能とすることができ、安価なDRAMを用いてい
るにも関わらず、高速な回転処理を可能とすることがで
きる。 【0157】次に、上記モニタ装置23に表示されたあ
る静止画像から所望の静止画像へ表示変換するディゾル
ブ処理の説明をする。 【0158】この場合、ユーザは、上述のように操作部
28を操作してディゾルブ処理を指定する。そして、上
記ディゾルブ処理を指定した後に、スキャナ部20,ビ
デオ入力部21或いはストレージ部25から、複数の静
止画像の取り込みを行う。 【0159】上記CPU2は、上記ディゾルブ処理が指
定されるとこれを検出し、上記スキャナ部20,ビデオ
入力部21或いはストレージ部25から取り込まれる、
例えば4枚の静止画像を、図15に示すようにそれぞれ
フレームメモリ26の各記憶領域AR1〜AR4に記憶
するように該フレームメモリ26を書き込み制御する。 【0160】このような状態において、上記記憶領域A
R1に記憶された静止画像を上記モニタ装置23に表示
する場合、ユーザは、上記操作部28を操作してこの指
定を行う。上記各記憶領域AR1〜AR4に記憶される
静止画像データは、1枚分の静止画像データを該各記憶
領域AR1〜AR4に記憶した場合と比較して1/4と
なる。このため、上記CPU2は、上記記憶領域AR1
に記憶された静止画像の表示が指定されると、読み出し
時における論理アドレスである縦のデルタアドレスを0
2.00に設定し、横のデルタアドレスを02.00に
設定するとともに、縦のスタートアドレスを00.00
に設定し、横のスタートアドレスを00.00に設定し
て静止画像データの読み出しを行う。これにより、上記
記憶領域AR1に記憶されている静止画像データが読み
出され、上記演算回路44に供給される。 【0161】上記演算回路44は、上記デルタアドレス
に基づいて上記静止画像データに4倍の拡大処理を施し
て(上記デルタアドレスによる拡大:縦×横=2×2)
上記モニタ装置23に供給する。これにより、上記記憶
領域AR1に記憶された静止画像データに応じた静止画
像が、通常表示の大きさで上記モニタ装置23に表示さ
れる。 【0162】次に、ユーザは、上記記憶領域AR1に記
憶されている静止画像から上記記憶領域AR2に記憶さ
れている静止画像へのディゾルブ処理を行う場合、上記
操作部28を操作してこれを指定する。これにより、上
記CPU2は、上述の表示画像の拡大処理を行うため
に、縦のデルタアドレスを02.00に設定し、横のデ
ルタアドレスを02.00に設定するとともに、縦のス
タートアドレスを00.00に設定し、横のスタートア
ドレスを00.01から00.99に可変する。これに
より、上記記憶領域AR1及び記憶領域AR2からそれ
ぞれ静止画像データが読み出され上記演算回路44に供
給される。 【0163】上記演算回路44は、上記00.01から
00.99に可変されるアドレスに基づいて各静止画像
データに補間処理を施し、これを上記モニタ装置23に
供給する。これにより、上記モニタ装置23に表示され
る静止画像が、記憶領域AR1に記憶されている静止画
像から記憶領域AR2に記憶されている静止画像にディ
ゾルブされる。 【0164】次にユーザは、上記記憶領域AR2に記憶
された静止画像を上記モニタ装置23に表示する場合、
上記操作部28を操作してこの指定を行う。上記CPU
2は、上記記憶領域AR2に記憶された静止画像の表示
が指定されると、縦のスタートアドレスを00.00に
設定し、横のスタートアドレスを01.00に設定する
とともに、縦のデルタアドレスを02.00に設定し、
横のデルタアドレスを02.00に設定して静止画像デ
ータの読み出しを行う。これにより、上述のように上記
記憶領域AR2に記憶されている静止画像が上記モニタ
装置23に表示される。 【0165】次に、ユーザは、上記記憶領域AR2に記
憶されている静止画像から上記記憶領域AR4に記憶さ
れている静止画像へのディゾルブ処理を行う場合、上記
操作部28を操作してこれを指定する。これにより、上
記CPU2は、縦のデルタアドレスを02.00に設定
し、横のデルタアドレスを02.00に設定するととも
に、横のスタートアドレスを01.01に設定し、縦の
スタートアドレスを00.01から99まで可変する。
これにより、上記モニタ装置23に表示される静止画像
が、上述のように記憶領域AR2に記憶されている静止
画像から記憶領域AR4に記憶されている静止画像にデ
ィゾルブされる。 【0166】次にユーザは、上記記憶領域AR4に記憶
された静止画像を上記モニタ装置23に表示する場合、
上記操作部28を操作してこの指定を行う。上記CPU
2は、上記記憶領域AR4に記憶された静止画像の表示
が指定されると、縦のスタートアドレスを01.00に
設定し、横のスタートアドレスを01.00に設定する
とともに、縦のデルタアドレスを02.00に設定し、
横のデルタアドレスを02.00に設定して静止画像デ
ータの読み出しを行う。これにより、上記記憶領域AR
4に記憶されている静止画像が上記モニタ装置23に表
示される。 【0167】次に、ユーザは、上記記憶領域AR4に記
憶されている静止画像から上記記憶領域AR1に記憶さ
れている静止画像へのディゾルブ処理を行う場合、上記
操作部28を操作してこれを指定する。これにより、上
記CPU2は、縦のデルタアドレスを02.00に設定
し、横のデルタアドレスを02.00に設定するととも
に、縦のスタートアドレスを00.99から01に可変
し、横のスタートアドレスを00.99から01に可変
する。これにより、上記モニタ装置23に表示される静
止画像が、記憶領域AR4に記憶されている静止画像か
ら記憶領域AR1に記憶されている静止画像にディゾル
ブされる。 【0168】次にユーザは、上記記憶領域AR1に記憶
された静止画像を上記モニタ装置23に表示する場合、
上記操作部28を操作してこの指定を行う。上記CPU
2は、上記記憶領域AR1に記憶された静止画像の表示
が指定されると、縦のスタートアドレスを00.00に
設定し、横のスタートアドレスを00.00に設定する
とともに、縦のデルタアドレスを02.00に設定し、
横のデルタアドレスを02.00に設定して静止画像デ
ータの読み出しを行う。これにより、上記記憶領域AR
1に記憶されている静止画像が上記モニタ装置23に表
示される。 【0169】当該静止画記録再生システムは、このよう
なCPU2の制御によりディゾルブ処理を可能とするこ
とができる。なお、いわゆるフェードイン,フェードア
ウトは、このディゾルブ処理の一種であり、例えば白画
像から上記各記憶領域AR1〜AR4に記憶された何れ
かの画像にディゾルブすればフェードインとなり、上記
各記憶領域AR1〜AR4に記憶された何れかの画像か
ら白画像にディゾルブすればフェードアウトとなる。 【0170】次に、一方の外部機器に上記フレームメモ
リ26から読み出した画像データを有効画像期間に転送
し、他方の外部機器に該フレームメモリ26から読み出
した画像データを水平ブランキング期間に転送する水平
ブランキング転送時の上記DMAC1の動作説明をす
る。 【0171】すなわち、例えば上記フレームメモリ26
から読み出した画像データを有効画像期間にモニタ装置
23に供給するとともに、水平ブランキング期間に上記
プリンタ部24に供給する場合、まず、ユーザは、予め
認識されているプリンタ部24のスルーレートを操作部
28を操作して入力する。この操作部28を操作して入
力されたスルーレートを示すスルーレートデータは、図
1に示す入力端子12を介してCPU2に供給される。 【0172】上記CPU2は、上記フレームメモリ26
に記憶されている画像データの総データ量と、上記入力
端子12を介して供給されるスルーレートデータに基づ
いて、水平同期信号のパルスの立ち上がりから何パルス
で水平ブランキング期間を立ち上げるかを示す設定値
(HADJ)、及び、水平ブランキング期間の有効幅を
何パルスにするかを示す設定値(VSET)を形成し、
これらをバスライン11を介してブランク幅設定レジス
タ3に供給する。 【0173】水平ブランキング信号発生回路6には、入
力端子14を介して図16(a)に示すような水平同期
信号が供給されている。上記水平ブランキング信号発生
回路6は、通常は、この水平同期信号に基づいて、我が
国の標準テレビジョン方式であるNTSC方式に準じた
水平同期信号を出力端子15を介して出力するが、この
水平ブランキング転送時となると、入力端子13を介し
てビデオクロックをカウントすることにより、上記HA
DJ及びVSETに基づいて水平ブランキング期間を可
変し、同図(b)に示すような水平ブランキング信号を
形成してリフレッシュコントローラ7に供給する。 【0174】上記リフレッシュコントローラ7は、上記
水平ブランキング信号発生回路6から供給される上記水
平ブランキング信号が、図16(b)に示すように立ち
下がると、制御データ発生回路10にリフレッシュリク
エストを供給し、該制御データ発生回路10はリフレッ
シュモードとなる。次に、上記リフレッシュコントロー
ラ7は、図16(c)に示すようなCASビフォア,R
ASリフレッシュサイクルを上記制御データ発生回路1
0に設定数供給する。これにより、上記制御データ発生
回路10においてリフレッシュリクエストが立ち上が
り、制御データ発生回路10はDMAモードとなる。 【0175】上記制御データ発生回路10がDMAモー
ドとなると、上記CPU2は、上記画像データの総デー
タ量及びスルーレートデータに基づいて、1回の水平ブ
ランキング期間で転送する画像データのデータ量を1ブ
ランク内転送数設定レジスタ4に設定するとともに、転
送する総画像データ量をDMAバイトカウント設定レジ
スタ5に設定する。 【0176】上記リフレッシュコントローラ7は、上記
1ブランク内転送数設定レジスタ4に設定されたデータ
量の画像データを、図16(d)に示すように上記リフ
レッシュ終了から水平ブランキング期間の終了までの間
に水平ブランキング転送するようにDMAアクティブク
ロックを形成し、これを制御データ発生回路10に供給
する。 【0177】上記制御データ発生回路10は、上記DM
Aアクティブクロックに基づいて、上記水平ブランキン
グ転送するためのメモリ制御データ及びアドレス制御デ
ータを形成し、これらを出力端子16,17を介して上
記フレームメモリ26に供給する。これにより、上記水
平ブランキング期間内に上記フレームメモリ26から上
記設定量の画像データが読み出され、上記プリンタ部2
4に転送されることとなる。 【0178】一方、上記制御データ発生回路10は、1
回の水平ブランキング期間に転送した画像データのデー
タ量を示すカウントクロックを形成し、これをバスライ
ン11を介して1ブランク内DMAバイトカウンタ8及
びDMA総転送数カウンタ9に供給する。 【0179】上記DMAバイトカウンタ8は、上記1ブ
ランク内転送数設定レジスタ4に設定された1回の水平
ブランキング期間で転送する総データ量のカウント値か
ら、上記水平ブランキング転送された画像データのデー
タ量のカウント値をダウンカウントすることにより、1
回の水平ブランキング期間に転送された画像データのデ
ータ量を監視する。 【0180】同じように、上記DMA総転送数カウンタ
9は、上記DMAバイトカウント設定レジスタに設定さ
れた総データ量のカウント値から、上記水平ブランキン
グ転送された画像データのデータ量のカウント値をダウ
ンカウントすることにより、全体的に水平ブランキング
転送された画像データのデータ量を監視する。 【0181】そして、上記DMAC1は、上記DMA総
転送数カウンタ9のカウント値が0となったときに、こ
のDMAモードを終了し、通常の転送モードとなる。 【0182】具体的には、いわゆるNTSC方式におけ
る水平ブランキング信号は10μsec周期であり、こ
の水平ブランキング期間に転送できるデータ量は上記D
MAC1の転送レートによって決まる。上記リフレッシ
ュ終了から水平ブランキング期間の終了までの期間であ
る1回の水平ブランキング転送に用いることができる時
間を約7μsec、上記DMAC1の転送レートを6M
B/sとすると、1回の水平ブランキング期間で40バ
イトの水平ブランキング転送が可能である。 【0183】上記フレームメモリ26に記憶された全画
像データ量を2Kバイトとすると、この2Kバイトの画
像データを全て転送するには50回の水平ブランキング
期間が必要である。上記50回の水平ブランキング期間
は、時間に換算すると3.2ms(63.5μs×5
0)であり、上記DMAC1のスルーレートとしては6
25KB/sとなる。 【0184】なお、転送レートの割りにスルーレートが
低いのは、上記DMAC1は、有効画像期間内は上記フ
レームメモリ26からの読み出した画像データをモニタ
装置23に供給しており、上記プリンタ部24へはデー
タ転送することができないからである。 【0185】ここで、上記プリンタ部24のスルーレー
トが、通常の水平ブランキング転送のスルーレートの上
限である625KB/s以上のスルーレート、例えば1
MB/sのスルーレートであり、上記入力端子12を介
して上記CPU2に1MB/sのスルーレートが設定さ
れたとすると、上記CPU2は、上記1MB/sのスル
ーレートで上記2Kバイトのデータを転送するには何回
の水平ブランキング期間が必要であるかを算出する。こ
の場合、上記CPU2は、31回(2msec)の水平
ブランキング期間が必要であることを算出する。 【0186】次に、上記CPU2は、上記31回の水平
ブランキング期間で全部の画像データの転送を終了する
には、1回の水平ブランキング転送で何バイトの画像デ
ータを転送する必要があるかを算出する。この場合、上
記CPU2は、65バイトの画像データの転送が必要で
あることを算出する。 【0187】次に、上記CPU2は、1回の水平ブラン
キング期間に上記65バイトの画像データを転送するた
めには、上記6MB/sの転送レートで有効画像期間を
何画素分削るかを算出する。この演算式は、 削減画素=ビデオクロック÷DMAクロック×1ブラン
ク内転送増加分 となっている。この場合、上記削減画素は、 12MHz÷6MHz×25=50画素(時間にすると
4μsec) と算出される。 【0188】従って、上記有効画像期間の画素を50画
素分削ることにより、言い換えれば、水平ブランキング
期間を4μsec分拡げて水平ブランキング転送を行う
ことにより、上記スルーレートが1MB/secのプリ
ンタ部24に対応することができる。 【0189】なお、上記有効画像期間の画素を50画素
分削り、水平ブランキング期間を4μsec分拡げて水
平ブランキング転送を行っても、通常のモニタ装置では
いわゆるオーバースキャンの関係上、表示されない画像
を削るだけなのでモニタ装置の表示画像を浸食するよう
な不都合はない。 【0190】このように、水平ブランキング転送を行う
外部機器のスルーレートに応じて水平ブランキング期間
を可変制御し、該可変制御した水平ブランキング期間に
分割した画像データを挿入して転送することにより、短
時間の水平ブランキング期間でも充分に画像データを転
送することができる。 【0191】また、水平ブランキング期間を用いている
ため、転送待ち時間を最大0.6msec(9回の水平
ブランキング期間の周期,垂直同期内)とすることがで
き、該転送待ち時間を、垂直ブランキング転送時の待ち
時間(16.7msec周期)と比較して充分短くする
ことができる。従って、外部機器からの転送要求に対す
る応答性を良くすることができ、時間軸調整のためのバ
ッファメモリを軽減或いは省略することができる。 【0192】また、このような水平ブランキング転送制
御は、上記DMAC1の制御プログラムにより行うこと
ができるため、将来的に外部機器の処理速度が向上して
も周辺のハードウェアを再設計することなく、上記制御
プログラムの変更のみで対処することができる。 【0193】なお、上述の実施例の説明では、水平ブラ
ンキング期間は10μsecであり、この期間を可変制
御する等のように、NTSC方式に言及して説明した
が、本発明に係る画像データ転送制御装置は、いわゆる
PAL方式,SECAM方式等の他のテレビジョン方式
にも対応可能であることは勿論である。 【0194】 【発明の効果】本発明に係る画像データ転送制御装置
は、転送するデータ量と外部機器のスルーレートに基づ
いて該水平ブランキング期間を可変制御することによ
り、ブランキング転送する画像データのデータ量を増や
すことができ、水平ブランキング期間を用いた画像デー
タの転送を可能とすることができる。 【0195】また、周期の短い水平ブランキング転送を
行うようにしているため、垂直ブランキング転送より
も、外部機器の転送要求に対する応答性を良くすること
ができる。このため、転送要求の周期が短い外部機器に
対しても対応可能とすることができる。 【0196】また、このような水平ブランキング転送
は、ソフトウェアのプログラムにより簡単に調整するこ
とができるため、将来的に外部機器の処理速度が向上し
ても、ハードウェアを変更することなく、上記プログラ
ムの変更により簡単に対応することができる。 【0197】さらに、汎用メモリを制御して上記水平ブ
ランキング転送を可能とすることができるため、大容量
化の進んだ外部機器に対応して該汎用メモリの大容量化
を図ってもコスト的には問題とならず、当該画像データ
転送制御装置が設けられる機器のローコスト化に貢献す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の画像データ転送制御装置
のブロック図である。 【図2】上記実施例に係る画像データ転送制御装置を静
止画記録再生システムに適用した場合のブロック図であ
る。 【図3】上記静止画記録再生システムに設けられている
画像処理ブロックのブロック図である。 【図4】上記静止画記録再生システムに設けられている
フレームメモリの論理アドレス及び物理アドレスを説明
するための模式図である。 【図5】静止画像の拡大処理及び縮小処理に応じた論理
アドレスの増分値及び減少値を示す図である。 【図6】上記画像処理ブロックに設けられているアドレ
ス発生回路のブロック図である。 【図7】上記アドレス発生回路により発生される、各記
憶領域用のアドレスデータを説明するためのタイムチャ
ートである。 【図8】上記アドレスデータのフォーマットを示す図で
ある。 【図9】上記画像処理ブロックに設けられている演算回
路の拡大処理時及び縮小処理時における演算動作を説明
するための図である。 【図10】上記演算回路のブロック図である。 【図11】回転処理時における動作を説明するための上
記静止画記録再生システムの一部の概略的なブロック図
である。 【図12】回転処理時におけるフレームメモリの書き換
え動作を説明するための模式図である。 【図13】回転処理時におけるフレームメモリの書き換
え動作を説明するためのフローチャートである。 【図14】回転処理時におけるフレームメモリの書き換
え動作を説明するための模式図である。 【図15】ディゾルブ処理を行う際に、フレームメモリ
の各記憶領域にそれぞれ取り込まれた静止画像を示す図
である。 【図16】水平ブランキング転送を説明するためのタイ
ムチャートである。 【符号の説明】 1 画像データ転送制御装置(DMAC) 2 CPU 3 ブランク幅設定レジスタ 4 1ブランク内転送数設定レジスタ 5 DMAバイトカウント設定レジスタ 6 水平ブランキング信号発生回路 7 リフレッシュコントローラ 8 1ブランク内DMAバイトカウンタ 9 DMA総転送数カウンタ 10 制御データ発生回路 11 バスライン 20 スキャナ部 21 ビデオ入力部 22 画像処理ブロック 23 モニタ装置 24 プリンタ部 25 ストレージ部 26 フレームメモリ 28 操作部 29 インターフェースブロック
のブロック図である。 【図2】上記実施例に係る画像データ転送制御装置を静
止画記録再生システムに適用した場合のブロック図であ
る。 【図3】上記静止画記録再生システムに設けられている
画像処理ブロックのブロック図である。 【図4】上記静止画記録再生システムに設けられている
フレームメモリの論理アドレス及び物理アドレスを説明
するための模式図である。 【図5】静止画像の拡大処理及び縮小処理に応じた論理
アドレスの増分値及び減少値を示す図である。 【図6】上記画像処理ブロックに設けられているアドレ
ス発生回路のブロック図である。 【図7】上記アドレス発生回路により発生される、各記
憶領域用のアドレスデータを説明するためのタイムチャ
ートである。 【図8】上記アドレスデータのフォーマットを示す図で
ある。 【図9】上記画像処理ブロックに設けられている演算回
路の拡大処理時及び縮小処理時における演算動作を説明
するための図である。 【図10】上記演算回路のブロック図である。 【図11】回転処理時における動作を説明するための上
記静止画記録再生システムの一部の概略的なブロック図
である。 【図12】回転処理時におけるフレームメモリの書き換
え動作を説明するための模式図である。 【図13】回転処理時におけるフレームメモリの書き換
え動作を説明するためのフローチャートである。 【図14】回転処理時におけるフレームメモリの書き換
え動作を説明するための模式図である。 【図15】ディゾルブ処理を行う際に、フレームメモリ
の各記憶領域にそれぞれ取り込まれた静止画像を示す図
である。 【図16】水平ブランキング転送を説明するためのタイ
ムチャートである。 【符号の説明】 1 画像データ転送制御装置(DMAC) 2 CPU 3 ブランク幅設定レジスタ 4 1ブランク内転送数設定レジスタ 5 DMAバイトカウント設定レジスタ 6 水平ブランキング信号発生回路 7 リフレッシュコントローラ 8 1ブランク内DMAバイトカウンタ 9 DMA総転送数カウンタ 10 制御データ発生回路 11 バスライン 20 スキャナ部 21 ビデオ入力部 22 画像処理ブロック 23 モニタ装置 24 プリンタ部 25 ストレージ部 26 フレームメモリ 28 操作部 29 インターフェースブロック
─────────────────────────────────────────────────────
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(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G09G 5/00 - 5/42
G06F 3/14 - 3/153
G06F 12/00 - 12/08
G06F 13/28
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 汎用メモリに書き込まれた画像データを
読み出して、一方の外部機器に対しては有効画像期間に
画像データを転送し、他方の外部機器に対してブランキ
ング期間で画像データの転送を行うようなブランキング
転送を行う画像データ転送制御装置であって、 上記ブランキング転送を行う外部機器のスルーレートを
設定するスルーレート設定手段と、 上記スルーレート設定手段により選定されたスルーレー
ト、及び、ブランキング転送を行う画像データの総デー
タ量に基づいて、水平ブランキング期間を可変制御する
水平ブランキング期間可変手段と、 上記スルーレート設定手段により選定されたスルーレー
ト、及び、上記水平ブランキング期間可変手段により可
変された水平ブランキング期間に基づいて、1回の水平
ブランキング期間に転送する画像データのデータ量を算
出する転送データ量算出手段と、 上記水平ブランキング期間可変手段により可変制御され
た水平ブランキング期間に、上記転送データ量算出手段
により算出されたデータ量の画像データが転送されるよ
うに、上記汎用メモリを読み出し制御する読み出し制御
手段とを有することを特徴とする画像データ転送制御装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19523194A JP3453864B2 (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 画像データ転送制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19523194A JP3453864B2 (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 画像データ転送制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0863136A JPH0863136A (ja) | 1996-03-08 |
JP3453864B2 true JP3453864B2 (ja) | 2003-10-06 |
Family
ID=16337666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19523194A Expired - Fee Related JP3453864B2 (ja) | 1994-08-19 | 1994-08-19 | 画像データ転送制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3453864B2 (ja) |
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CN107813621B (zh) * | 2017-10-26 | 2019-08-13 | 深圳华云数码有限公司 | 一种涂布数据处理方法、设备及计算机可读存储介质 |
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-
1994
- 1994-08-19 JP JP19523194A patent/JP3453864B2/ja not_active Expired - Fee Related
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