JP3452997B2 - 回線品質劣化区間推定方法 - Google Patents

回線品質劣化区間推定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回線品質の劣化区間を
推定する回線品質劣化区間推定方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ネットワークの回線品質の劣化区
間を求める場合、例えば図5に示すIの範囲の回線品質
が劣化したとき、当該範囲1内の各区間A、B、C、D
についてそれぞれ折り返し試験を行ってそれぞれの回線
品質を測定し、回線品質の劣化した区間を判定してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
は図5のIの範囲で回線品質が劣化した場合、各区間
A、B、C、Dについてそれぞれ回線品質を測定して劣
化区間を求め、この求めた劣化区間の修理などを行うよ
うにしていたため、各区間A、B、C、Dにそれぞれ回
線品質測定装置を組み込みあるいは外付けで接続して回
線品質を測定する必要があり、以下の問題があった。
【0004】(1) 各区間を接続する伝送装置に必ず
しも回線品質測定機能が実装されていなく、測定できな
い場合が生じてしまう問題があった。 (2) 回線品質測定機能が実装されていない場合、外
付けの回線品質測定装置を接続して測定する必要がある
が、区間が上位レイヤ間の場合には、回線品質測定装置
が複雑で高価となってしまい、全てに準備して接続して
おくことができないという問題があった。
【0005】(3) 更に、区間が上位レイヤ間の場合
には、回線品質測定のために準備する回線が上位レイヤ
である必要があり、回線品質測定だけのために使用する
のは大変無駄であるという問題もあった。
【0006】本発明は、これらの問題を解決するため、
複数の品質測定区間に対応づけて複数の品質劣化区間の
パターンを品質測定区間マトリックスに予め登録してお
き、低速の複数の測定端間の回線品質の良否をパターン
にして品質測定区間マトリックスと照合して一致するパ
ターンの品質劣化区間を推定して表示などすると共に、
この推定した品質劣化区間の伝送装置にコマンド送信し
て回線品質を測定させてその結果で確認もでき、複数の
低速の測定端間で回線品質を測定して品質劣化区間を推
定およびその品質劣化区間の回線品質を測定して確認す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理ブ
ロック図を示す。図1において、ネットワーク1は、伝
送装置によって回線を接続したネットワークであって、
後述する図3に示すようなネットワークである。
【0008】監視システム2は、ネットワーク1の回線
の品質劣化を監視するものであって、劣化区間推定手段
3、劣化区間確認手段4、および品質測定区間マトリッ
クス5から構成されるものである。
【0009】劣化区間推定手段3は、回線品質の劣化区
間を推定するものである。劣化区間確認手段4は、推定
された回線劣化区間に対して、ループバックコマンドを
送信して当該推定された回線劣化区間の間で回線品質の
良否を測定し、確認するものである。
【0010】品質測定区間マトリックス5は、複数の回
線測定区間に対応づけて複数の品質劣化区間のパターン
をそれぞれ予め登録したものである。表示装置6は、推
定された回線劣化区間などを表示するものである。
【0011】入力装置7は、各種指示やデータを入力す
るものである。
【0012】
【作用】本発明は、図1に示すように、劣化区間推定手
段3がネットワーク1の各測定端間で測定した回線品質
の良否(測定結果)をもとにパターンを生成し、品質測
定区間マトリックス5と照合を行い、一致したパターン
の品質劣化区間の品質が劣化したと推定するようにして
いる。
【0013】この際、複数の回線測定区間として、低速
の測定端間とし、低速な安価な回線品質測定装置を用い
て複数の回線測定区間の回線品質の良否をそれぞれ測定
し、これをもとにパターンを生成し、品質測定区間マト
リックス5と照合を行い、一致したパターンの品質劣化
区間の品質が劣化したと推定するようにしている。
【0014】また、劣化区間確認手段4が推定された回
線劣化区間に対して、ループバックコマンドを送信して
当該推定された回線劣化区間の間で回線品質の良否を測
定し、区間の回線品質の劣化を確認するようにしてい
る。
【0015】従って、複数の品質測定区間に対応づけて
複数の品質劣化区間のパターンを品質測定区間マトリッ
クス5に予め登録しておき、低速の複数の測定端間の回
線品質の良否をパターンにして品質測定区間マトリック
ス5と照合して一致するパターンの品質劣化区間を推定
して表示などすると共に、この推定した品質劣化区間の
伝送装置にコマンド送信して回線品質を測定させててそ
の結果で確認することにより、複数の低速の測定端間で
回線品質を測定して品質劣化区間を推定およびその品質
劣化区間の回線品質を測定して確認することが可能とな
る。
【0016】
【実施例】次に、図2から図4を用いて本発明の実施例
の構成および動作を順次詳細に説明する。
【0017】図2は、本発明の動作説明フローチャート
を示す。これは、図1の構成の動作を詳細に説明したも
のである。図2において、S1は、品質測定区間マトリ
ックス5を作成する。これは、例えば後述する図3のネ
ットワーク例について、図4の(a)に示す品質測定区
間マトリックスを作成する。この品質測定区間マトリッ
クス5は、品質測定区間例えば図3の両側の測定端間
(始端△と終端▲)を結ぶ回線が図示の予め定めた推定
しようとする品質劣化区間である区間からのうちの
経由するときに“1”、経由しないときに“0”と設定
したものである。
【0018】S2は、各始端/終端間の回線品質を測定
する。これは、図3のネットワーク1の始端△と終端▲
との間の回線品質をそれぞれ測定する。S3は、各回線
品質測定結果を品質測定区間マトリックス5にてらして
品質劣化が重複している区間を判定し回線品質劣化区間
を推定する。これは、S2で図3のネットワーク1の始
端△と終端▲との間の回線品質をそれぞれ測定した測定
結果をもとに、図4の(b)の測定結果に示すように品
質劣化していた品質測定区間を“1”としたパターンを
作成し、このパターンと図4の(a)の品質測定区間マ
トリックス5とを照合して一致するパターン、例えば点
線で囲んだパターンを見つけ、この見つけたパターンの
区間を品質劣化区間と推定する。
【0019】S4は、監視システム2が品質劣化の発生
を音(ベル、ブザー)にて管理者に通報する。S5は、
回線品質劣化区間を表示する。これは、S3で推定した
品質劣化区間を表示して管理者にいずれの区間の回線品
質が劣化したかを知らせる。
【0020】S6は、当該区間の伝送装置にループバッ
クコマンドを送信し区間の回線品質をチェックさせる。
これは、S4で推定した回線品質劣化区間について、確
認するために、ループバックコマンドを当該区間の伝送
装置に送信し、この区間で折り返し試験して回線の品質
の劣化の度合いを測定し、劣化していることをチェック
する。
【0021】S7は、回線品質の劣化を確認する。これ
は、S6でチェックした結果を表示などして、管理者が
回線品質が劣化したことを確認する。S8は、管理者が
当該区間の保守を作業者に指示する。
【0022】S9は、作業者が現場にて対処する。これ
により、作業者が回線劣化した区間の修理を行い、復旧
させる。以上によって、品質測定区間マトリックス5を
予め作成しておき、ネットワーク1の複数の回線の始端
と終端に組み込みの低速な回線品質測定装置あるいは外
付けの低速な回線品質測定装置を接続し、回線の品質結
果をそれぞれ測定し、これら測定結果をもとに図4の
(b)の測定結果のパターンを作成し、当該パターンと
図4の(a)の品質測定区間マトリックス5とを照合
し、一致するパターンの品質劣化区間が品質劣化と推定
すると共に、ループバックコマンドを品質劣化と推定さ
れた回線の伝送装置に送信して回線の折り返し試験を行
い、回線品質の劣化の度合いを確認する。回線品質が劣
化していると推定/確認できた場合は、該当する回線の
品質劣化の原因を追求して対処する。これらにより、複
数の回線の始端と終端に低速の安価な回線品質測定装置
を接続して回線品質を測定し、これら測定結果の組み合
わせパターンから回線品質劣化した品質劣化区間を容易
に推定することが可能となった。
【0023】図3は、本発明のネットワーク例を示す。
ここで、矩形は伝送装置を表し、△は始端を表し、▲は
終端を表し、点線が品質測定する回線を表す。ここで
は、点線で結んだ ・A〜a ・B〜b ・C〜c ・D〜d ・E〜e の始端と終端との間の回線品質をそれぞれ測定する。ま
た、区間、、、、、の6つの区間は、推定
しようとする品質劣化区間である。
【0024】以上のネットワーク1について、品質測定
区間マトリックス5を作成すると、図4の(a)に示す
ようになる。図4は、本発明の動作説明図を示す。
【0025】図4の(a)は、品質測定区間マトリック
ス例を示す。この品質測定区間マトリックス5は、図3
のネットワーク1についてのものであって、例えば品質
測定区間“A〜a”は、図3の始端Aから終端aに辿り
付くまでに、区間、区間を経由するので、区間と
を“1”とし、他の区間を“0”としたパターンを図
示の下記のように設定する。
【0026】 区間 区間 区間 区間 区間 区間 A〜a 1 1 0 0 0 0 同様に、他の品質測定区間“B〜b”、“C〜c”、
“D〜d”、“E〜e”についても求めると全体として
図示の下記のように設定する。
【0027】 区間 区間 区間 区間 区間 区間 A〜a 1 1 0 0 0 0 B〜b 0 1 1 1 0 0 C〜c 0 1 0 1 0 0 D〜d 0 0 0 0 1 0 E〜e 0 0 0 0 1 1
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の品質測定区間に対応づけて複数の品質劣化区間の
パターンを品質測定区間マトリックス5に予め登録して
おき、低速の複数の測定端間の回線品質の良否をパター
ンにして品質測定区間マトリックス5と照合して一致す
るパターンの品質劣化区間を推定して表示などすると共
に、この推定した品質劣化区間の伝送装置にコマンド送
信して回線品質を測定させてその結果で確認もできる構
成を採用しているため、複数の低速の測定端間で回線品
質を測定して品質劣化区間を推定およびその品質劣化区
間の回線品質を測定して確認することができる。これら
により、 (1) 高次のレイヤ区間の回線品質測定には高価な回
線と高価な測定器を必要とするが、本願発明では低速の
回線と安価な測定器で回線品質劣化の区間を推定するこ
とが可能となる。
【0029】(2) 伝送装置に回線品質測定器を組み
込んだり、組み込み用の端子を持たない場合であって
も、改造を行うことなく、始端と終端との間の回線品質
劣化の測定結果の組み合わせによって任意の区間の品質
劣化を推定することが可能となる。
【0030】(3) 更に、(1)、(2)で推定した
回線品質劣化の区間の伝送装置に対して、ループバック
コマンドなどを送信して回線品質劣化の度合や内容を確
認することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の動作説明フローチャートである。
【図3】本発明のネットワーク例である。
【図4】本発明の動作説明図である。
【図5】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1:ネットワーク 2:監視システム 3:劣化区間推定手段 4:劣化区間確認手段 5:品質測定区間マトリックス 6:表示装置 7:入力装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回線品質の劣化区間を推定する回線品質劣
    化区間推定方法において、 複数の回線測定区間に対応づけて複数の品質劣化区間の
    パターンをそれぞれ登録した品質測定区間マトリックス
    と、 上記複数の回線測定区間の、上記複数の回線との低
    速な通信速度を持つ測定端間の回線の品質の良否をそれ
    ぞれ測定したパターンと、上記品質測定区間マトリック
    スとを照合して一致するパターンの品質劣化区間を回線
    品質が劣化したと推定する推定手段と備え、 回線品質の劣化した区間を、当該回線とは別の低速な通
    信速度を持つ回線により推定することを特徴とする回線
    品質劣化区間推定方法。
  2. 【請求項2】上記推定された回線劣化区間に対して、ル
    ープバックコマンドを送信して当該推定された回線劣化
    区間の間で回線品質の良否を測定し、確認することを特
    徴とする請求項1記載の回線品質劣化区間推定方法。
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