JP3452718B2 - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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JP3452718B2
JP3452718B2 JP08165296A JP8165296A JP3452718B2 JP 3452718 B2 JP3452718 B2 JP 3452718B2 JP 08165296 A JP08165296 A JP 08165296A JP 8165296 A JP8165296 A JP 8165296A JP 3452718 B2 JP3452718 B2 JP 3452718B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のサンバイ
ザー、ムーンルーフ、リアウインド等の遮光装置、鉄
道、航空機、船舶等の遮光装置あるいは複写機の紙送り
装置の駆動源として好適に使用される静電アクチュエー
タに関し、詳しくは、それぞれ絶縁層に複数の電極を設
けた固定子と移動子を備え、これらの固定子の電極と移
動子の電極の間に発生する静電気による吸引力、反発力
により移動子を駆動する静電アクチュエータにおいて、
固定子及び移動子の構造の簡易化及び帯電防止に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の静電アクチュエータとし
ては、本出願人は先に実開平7−16599号公報にお
いて、図40に示す静電アクチュエータを提案した。こ
の静電アクチュエータの移動子1は、絶縁層2に電極3
a,3b,3c・・・3a,3b,3c・・・を配設
し、これらの電極3a,3b,3c・・・3a,3b,
3c・・・のうち2つ置きに位置する電極3a,3b,
3cを接続して3相(a相,b相,c相)とし、さらに
a相の電極3aとb相の電極3bを相互に接続して2相
としている。一方、固定子4は、絶縁層5に電極6a,
6b,6cを設け、これらの電極6a,6b,6cのう
ち2つ置きに位置する電極6a,6b,6cを相互に接
続して3相(U相,V相,W相)としている。このよう
に固定子4の電極6a〜6cを3相とする場合には、図
41に示すように、U相、V相、W相の電極6a〜6c
のうち2相の電極(図41ではU相及びV相の電極6
a,6b)を、絶縁層5の電極6a〜6cを配設した面
と同一の面に設けた給電部7A,7Bに接続し、残りの
1相の電極(図41ではW相の電極6c)を、絶縁層5
に設けたスルーホール5aに挿入した導電部材8によ
り、絶縁層5の電極6a〜6cを配設した面と反対側の
面の給電部7Cに接続する。しかし、この構造では、給
電部7Cを電極6a〜6cや給電部7A,7Bと反対側
に設ける必要があると共に、スールホール5aや導電部
材8が必要であるため、固定子4の構造が複雑になって
しまう。 【0003】これに対して特開平2−311186号公
報には、図42に示すように、固定子10の3相の電極
11a,11b,11cのうち、1相の電極11bを、
他の2相の電極11a,11cに対して蛇行状に配置す
ることにより、固定子10の一方の面に3相の電極11
a〜11cを設けた静電アクチュエータが提供されてい
る。 【0004】また、特開平4−28371号公報には、
図43に示すように、固定子のR相、S相及びT相の3
相の電極のうち、S相の電極を他の2相に対して蛇行状
に配置することにより、3相の電極を固定子の一方の面
に設け、かつ3相の電極間の間隔を不均一とした静電ア
クチュエータが開示されている。 【0005】さらに、特開平5−176558号公報に
は、図44に示すように、固定子にa,b,c,dの4
相の電極を蛇行状に設け、これら4相の電極の間隔を不
均一とした静電アクチュエータが提案されている。 【0006】さらにまた、特開平4−236179号公
報には、図45に示すように、移動子12の電極13
a,13bと固定子14の電極15a,15bの両方を
2相とした静電アクチュエータが提案されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記図42に
示す上記特開平2−311186号公報の静電アクチュ
エータでは、上記のように固定子10に設けた3相の電
極11a,11b,11cのうち、1相の電極11bを
蛇行状に設ける必要があるため、固定子10の構造が複
雑である。また、この静電アクチュエータでは、固定子
10の電極11a,11b,11cのみに電圧を印加
し、移動子の電極に対しては電圧を印加しないため、移
動子に対する駆動力が小さいという問題もある。 【0008】同様に、図43に示す特開平4−283
1号公報の静電アクチュエータも固定子に3相の電極を
設けているため、固定子の構造が複雑である。また、移
動子には電極を設けていないため、駆動力が小さい。ま
た、図44に示す特開平5−176558号公報の静電
アクチュエータは、固定子の一方の面に4相の電極を設
けているため、固定子の構造が特に複雑であると共に、
移動子(図示せず。)には電極を設けていないため、駆
動力が小さい。 【0009】一方、上記図45に示す特開平4−236
179号公報の静電アクチュエータでは、移動子14の
電極15a,15b及び固定子12の電極13a,13
b・・・の電極ピッチは一定であり、移動子14の電極
15a,15bと固定子12の電極13a,13bの間
に作用する吸引力のみにより移動子を駆動する構成とし
ているため、駆動力が小さい。また、この静電アクチュ
エータでは、固定子12の電極13a,13bに印加す
る電圧と移動子14の電極15a,15bに印加する電
圧の両方の極性を切り替える必要があり、制御方法が複
雑である。 【0010】さらに、上記従来の静電アクチュエータで
は、移動子や固定子の複数相の電極に同じ極性の電圧が
印加されるような波形で電圧を印加する場合がある。例
えば、上記図40に示す静電アクチュエータでは、固定
子4の電極6a,6b,6cに対して極性を切り替えて
電圧を印加するが、図示のようにU相の電極6aとW相
の電極6cに同じ“+”の極性の電圧が印加される状態
がある。この場合、固定子4の絶縁層5が“−”に帯電
するおそれがある。 【0011】また、上記複数相の電極のうちの1相の電
極に対して1周期に印加する電圧の極性に偏りがある
と、電極を設けた移動子又は固定子が帯電することがあ
る。例えば、1相の電極に対して1周期内に印加する電
圧の極性が“−”に偏っていると、電極を設けた移動子
又は固定子が“+”の極性で帯電するおそれがあり、か
かる移動子又は固定子の帯電が生じると、移動子に対す
る駆動力が低下するおそれがある。 【0012】本発明は、上記従来の静電アクチュエータ
における問題を解決し、移動子及び固定子の構造が簡単
な静電アクチュエータを提供することを目的としてなさ
れたものである。また、本発明は、電極に電圧を印加す
ることにより、固定子あるいは移動子の帯電を防止する
ことを目的としてなされたものである。 【0013】本発明は、絶縁層に複数の電極を配設した
固定子と、絶縁層に複数の電極を配設し、固定子に対し
て移動可能に対向して配置した移動子とを備え、上記固
定子の電極と移動子の電極のいずれか一方に極性を固定
して電圧を印加し、上記固定子の電極と移動子の電極の
いずれか他方に極性を切り替えて電圧を印加し、移動子
の電極と固定子の電極の間に生じる吸引力と反発力によ
り移動子を駆動する静電アクチュエータであって、上記
移動子の電極を一つ置きに配設した電極毎に互いに接続
して2相とすると共に、上記固定子の電極を一つ置きに
配設した電極毎に互いに接続して2相とし、上記移動子
の電極と固定子の電極の少なくとも一方の電極の間隔を
不均一とすると共に、上記移動子と固定子の少なくとも
いずれか一方において、隣接する電極間に電位が0に保
持される接地部を設けたことを特徴とする静電アクチュ
エータを提供するものである。 【0014】本発明の静電アクチュエータでは、移動子
の電極と固定子の電極の少なくとも一方の電極の間隔を
不均一にすることにより、上記移動子の電極を一つ置き
に配設した電極毎に互いに接続して2相とすると共に、
上記固定子の電極を一つ置きに配設した電極毎に互いに
接続して2相としており、移動子及び固定子の電極を共
に2相としているため移動子及び固定子の構造が簡易で
ある。また、本発明の静電アクチュエータでは、上記の
ように移動子又は固定子の少なくともいずれか一方に、
電極間に電位が0に保持される接地部を設けているた
め、移動子又は固定子の帯電を防止することができる。 【0015】 【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施形態に基づ
いて本発明について詳細に説明する。図1及び図2は、
本発明の前提となる第1基本構成に係る静電アクチュエ
ータを示している。この静電アクチュエータは、移動子
21、固定子22、制御手段23、操作スイッチ24及
び高電圧源25を備えている。 【0016】移動子21は、図2(A)に示すように、
ポリエチレンテレフタレート(PET)等の誘電体から
なる板状の絶縁層26の一方の面に、導電性を有する金
属からなり、細長い長方形状の複数の電極27a,27
b,・・・27a,27b・・・を櫛歯状に設けてい
る。これらの電極27a,27bは一つ置きに位置する
電極27a,27b毎に絶縁層26の両側に設けた給電
部28A,28Bに接続しており、一方の給電部28A
に接続された電極27a,27a・・・がa相を構成
し、他方の給電部28Bに接続された電極27b,27
b・・・・がb相を構成している。 【0017】上記移動子21の各相の電極27a,27
bは、その幅d1を等しく設定している。また、a相の
電極27aとb相の電極27bの間の間隔(電極ピッ
チ)を等しく設定しており、a相の電極27aのうちの
任意の電極27aと、この電極27aの図1中右側に隣
接するb相の電極27b間の間隔をL1、b相の電極2
7bのうちの任意の電極27bと、この電極27bの図
1中右側に隣接するa相の電極27aの間隔をL2とす
ると、L1:L2が1:1である。 【0018】上記移動子21の電極27a,27bのう
ち、a相の電極27aは、給電部28A、リレーR1を
介して高電圧源25の“−”側に接続しており、このリ
レーR1は制御手段23からの指令に応じてa相の電極
27aと高電圧源25の“−”側とを連通、遮断する。
また、上記移動子21の電極27a,27bのうち、b
相の電極27bは、給電部28B、リレーR2を介して
高電圧源25の“+”側に接続しており、このリレーR
2は制御手段23からの指令に応じてb相の電極27b
と高電圧源25の“+”側とを連通、遮断する。 【0019】固定子22は、図2(B)に示すように、
PET等の誘電体からなる板状の絶縁層29の一方の面
に、導電性を有する金属からなり、細長い長方形状の複
数の電極30a,30b・・・30a,30b・・・を
櫛歯状に設けている。これらの電極30a,30bは一
つ置きに位置する電極30a,30b毎に絶縁層29の
両側に設けた給電部32A,32Bに接続され、一方の
給電部32Aに接続された電極30a,30a・・・が
U相を構成し、他方の給電部32Bに接続された電極3
0b,30b・・・がV相を構成している。 【0020】上記固定子22の各相の電極30a,30
bは、その幅d2を等しく設定しており、また、この幅
d2は、上記移動子21の各相の電極27a,27bの
幅d1と等しい。固定子22では、U相の電極30aと
V相の電極30bの間の間隔を、不均一に設定してい
る。すなわち、U相の電極30aのうち任意の電極30
aと、この電極30aの図1中右側に隣接するV相の電
極30bの距離をL3、V相の電極30bのうちの任意
の電極30bと、この電極30bの図1中右側に隣接す
るU相の電極30aの距離をL4とすると、L3:L4
を1:2に設定している。 【0021】このように、第1基本構成の静電アクチュ
エータは、固定子22の電極30a,30bの電極ピッ
チを不均一として、移動子21の電極27a,27bと
固定子22の電極30a,30bを共に2相としている
ため、移動子21及び固定子22のいずれにもスルーホ
ールや導電部材を設ける必要がなく、移動子21及び固
定子22の構造が簡単である。また、移動子21と固定
子22の電極27a,27b,30a,30bを2相と
したため、固定子の電極を3相とした場合と比較して、
後述する極性の切替に必要なリレーの個数を低減するこ
とができる。 【0022】上記固定子22の電極30a,30bのう
ち、U相の電極30aは、給電部32Aから、抵抗33
A、リレーR3を介して高電圧源25の“−”側と接続
し、抵抗33C、リレーR5を介して高電圧源25の
“+”側と接続し、さらに、抵抗33E、リレーR7を
介してグランド31(電位が“0”である)に接続して
いる。同様に、上記固定子22の電極30a,30bの
うち、V相の電極30bは、給電部32Bから、抵抗3
3B、リレーR4を介して高電圧源25の“−”側と接
続し、抵抗33D、リレーR6を介して高電圧源25の
“+”側と接続し、さらに、抵抗33F、リレーR8を
介してグランド31に接続されている。リレーR3〜R
8は、制御手段23の指令に応じて、固定子22の電極
30a,30bを高電圧源25の“−”側、“+”側あ
るいはグランド31との間を連通、遮断する。なお、抵
抗33A〜33Fの抵抗値は50kΩ〜300kΩのも
のを用いている。 【0023】制御手段23は、上記リレーR1〜R8を
以下のように切り替えて、上記移動子21、固定子22
の電極27a,27b,30a,30bに印加する電圧
の極性を変化させる。まず、移動子21のa相の電極2
7aに“−”の電圧を印加するときには、制御手段23
はリレーR1を連通する。また、移動子21のb相の電
極27bに“+”の高電圧を印加するときには、リレー
R2を連通する。 【0024】一方、固定子22の電極30a,30bに
“−”の高電圧を印加するときには、制御手段23はリ
レーR3,R4を連通させると共に、リレーR5,R6
及びリレーR7,R8を遮断する。また、固定子22の
電極30a,30bに“+”の高電圧を印加するときに
は、制御手段23はリレーR5,R6を連通させると共
に、リレーR3,R4及びリレーR7,R8を遮断す
る。さらに、固定子22の電極30a,30bの電位を
“0”にする場合は、リレーR7,R8を連通させると
共に、リレーR3〜R6を遮断する。 【0025】また、固定子22の電極30a,30bに
対して、上記リレーR3,R4を連通、リレーR5,R
6及びリレーR7,R8を遮断として印加した“−”の
電圧の1/2の電圧(“−/2”と表記する。)を印加
する場合には、リレ−R3,R4及びリレ−R7,R8
を連通し、リレ−R5,R6を遮断する。さらに、固定
子22の電極30a,30bに対して、上記リレ−R
5,R6を連通、リレ−R3,R4及びリレ−R7,R
8を遮断として印加した“+”の電圧の1/2の電圧
(“+/2”と表記する。)を印加する場合には、リレ
−R5,R6及びリレ−R7,R8を連通し、リレ−R
3,R4を遮断する。 【0026】次に、第1基本構成の作動について説明す
る。第1基本構成では、制御手段23が操作スイッチ2
4の設定に応じて、上記リレーR1〜R8を切り替える
ことにより、移動子21の電極27a,27bに固定的
に電圧を印加する一方、固定子22の電極30a,30
bに周期的に極性及び電圧値を切り替えて高電圧を印加
する。図3中、時刻t0までは、操作スイッチ24が
“停止”に設定されている。この間、リレーR1〜R6
は遮断、リレ−R7,R8は連通であり、移動子21の
電極27a,27b及び固定子22の電極30a,30
bの電位は“0"であり、移動子21は停止状態にあ
る。 【0027】時刻t0からは、操作スイッチ24が“右
側に移動”に設定され、この時、移動子21のa相の電
極27aには、“−”の高電圧が固定的に印加され、移
動子21のb相の電極27bには、“+”の高電圧が固
定的に印加される。一方、固定子22のU相及びV相の
電極30a,30bに対して、極性及び電圧値を周期的
に切り替えて電圧が印加される。この固定子22に対し
て印加する電圧の極性及び電圧値の切替の周期Tは、等
時間間隔αの12個のステップからなる。また、U相の
電極30aとV相の電極30bに対して同一のパターン
で極性及び電圧値を切り替えているが、V相はU相に対
して2ステップ(1/6T)分だけ位相を遅らせて極性
を切り替えている。 【0028】まず、第1のステップ(図3の時刻t0か
ら時刻t1)では、図4(A)に示すように、U相:
“+”、V相:“0”とする。第2のステップ(図3の
時刻t1から時刻t2)では、図4(B)に示すように、
U相:“+”、V相:“+/2”とする。第3のステッ
プ(図3の時刻t2から時刻t3)では、図4(C)に示
すように、U相:“+”、V相:“+”とする。第4の
ステップ(図3の時刻t3から時刻t4)では、図4
(D)に示すように、U相:“+/2”、V相:“+”
とする。第5のステップ(図3の時刻t4から時刻t5)
では、図4(E)に示すように、U相:“0”、V相:
“+”とする。第6のステップ(図3の時刻t5から時
刻t6)では、図5(A)に示すように、U相:“−/
2”、V相:“+/2”とする。第7のステップ(図3
の時刻t6から時刻t7)では、図5(B)に示すよう
に、U相:“−”、V相:“0”とする。第8のステッ
プ(図3の時刻t7から時刻t8)では、図5(C)に示
すように、U相:“−”、V相:“−/2”とする。第
9のステップ(図3の時刻t8から時刻t9)では、図5
(D)に示すように、U相:“−”、V相:“−”とす
る。第10のステップ(図3の時刻t9から時刻t10)
では、図5(E)に示すように、U相:“−/2”、V
相:“−”とする。第11のステップ(図3の時刻t10
から時刻t11)では、図6(A)に示すように、U相:
“0”、V相:“−”とする。第12のステップ(図3
の時刻t11から時刻t12)では、図6(B)に示すよう
に、U相:“+/2”、V相:“−/2”とする。以
下、これを繰り返し、例えば、時刻t12から時刻t13は
時刻t0から時刻t1と同じくU相:“+”、V相:
“0”とする。 【0029】上記のように移動子21の電極27a,2
7b及び固定子22の電極30a,30bに電圧を印加
すると、上記図4から図6に示すように、移動子21の
電極27a,27bと固定子22の電極30a,30b
の間の生じる静電気力により吸引力、反発力により移動
子21が図中右方向に移動する。特に、第1基本構成
は、固定子22の電極30a,30bに対して、
“+”、“+/2”、“0”、“−/2”、“−”の5
種類の極性及び電圧値の電圧を切り替えて印加するた
め、移動子21に作用する駆動力も滑らかに変化し、移
動子21は円滑に駆動する。 【0030】なお、操作スイッチ24が“左側に移動”
に設定された場合には、固定子22の電極30a,30
bに対して同一パターンで、かつV相の電極30bに対
して、U相の電極30aより2ステップだけ位相を進ま
せて、極性を切り替えて電圧を印加する。 【0031】次に、図7及び図8に示す本発明の第2基
本構成について説明する。この第2基本構成では、移動
子21の各相の電極27a,27bは、その幅d1を等
しく設定している。また、a相の電極27aとb相の2
7bの間の間隔を不均一に設定している。すなわち、a
相の電極27aのうちの任意の電極27aと、この電極
27aの図7中右側に隣接するb相の電極27bとの距
離をL1、b相の電極27bのうちの任意の電極27b
と、この電極27bの図7中右側に隣接するa相の電極
27aとの距離をL2とすると、L1:L2を1:2に
設定している。 【0032】上記固定子22の各相の電極30a,30
bは、その幅d2を等しく設定しており、この幅d2
は、上記移動子21の各相の電極27a,27bの幅d
1と等しい。また、固定子22のU相の電極30aとV
相の電極30bの間の間隔を、不均一に設定している。
すなわち、U相の電極30aのうちの任意の電極30a
と、この電極30aの図7中右側に隣接するV相の電極
30bとの距離をL3、V相の電極30bの任意の電極
30bと、この電極30bの図7中右側に隣接するU相
の電極30aとの距離をL4とすると、L3:L4を
1:2に設定している。 【0033】このように、第2基本構成の静電アクチュ
エータは、移動子21の電極27a,27bと固定子2
2の電極30a,30bの間隔を不均一とし、移動子2
1及び固定子22の電極27a,27b,30a,30
bを共に2相としているため、移動子21及び固定子2
2のいずれにもスルーホールや導電部材を設ける必要が
なく、移動子21及び固定子22の構造が簡単であり、
極性の切替に必要なリレーの個数を低減することができ
る。また、第2基本構成では、移動子21における電極
27a,27bの間隔の比率L1:L2と固定子22に
おける電極30a,30bの間隔の比率L3:L4を等
しく設定しているため、移動子21と固定子22を同一
の構造とすることができ、絶縁層に1:2の電極ピッチ
で2相の電極を配置したものを製作すれば、移動子21
としても固定子22としても使用することができ、製造
コストの低減を図ることができる。なお、第2基本構成
のその他の構造は、上記第1基本構成と同一であり、図
7及び図8中、第1基本構成と同一の要素には、同一の
符号を付している。 【0034】次に、第2基本構成の作動について説明す
る。図9は、第2基本構成の作動の一例を示しており、
この図9中、時刻t0までは、操作スイッチ24が“停
止”に設定されている。この間、リレーR1,R2、リ
レ−R3,R4、リレ−R5,R6は遮断、リレ−R
7,R8は連通としている。このとき移動子21の電極
27a,27b及び固定子22の電極30a,30bの
電位は“0”であり、移動子21は停止状態にある。 【0035】時刻t0から操作スイッチ24が“右側に
移動”に設定されると、移動子21のa相の電極27a
には、“−”の高電圧が固定的に印加され、移動子21
のb相の電極27bには、“+”の高電圧が固定的に印
加される。また、固定子22のU相及びV相の電極30
a,30bに対して、極性及び電力値を周期的に切り替
えて電圧が印加される。この固定子22に対して印加す
る電圧の極性及び電極値の切替の1回の周期Tは、等時
間間隔αの12のステップからなる。また、U相の電極
30aとV相の電極30bに対して同一のパターンで極
性及び強度を切り替えているが、V相はU相に対して2
ステップ(1/6T)分だけ位相を遅らせて極性を切り
替えている。 【0036】まず、第1のステップ(図9の時刻t0か
ら時刻t1)では、図10(A)に示すように、U相:
“+/2”、V相:“−/2”とする。第2のステップ
(図9の時刻t1から時刻t2)では、図10(B)に示
すように、U相:“+”、V相:“0”とする。第3の
ステップ(図9の時刻t2から時刻t3)では、図10
(C)に示すように、U相:“+”、V相:“+/2”
とする。第4のステップ(図9の時刻t3から時刻t4)
では、図10(D)に示すように、U相:“+”、V
相:“+”とする。第5のステップ(図9の時刻t4か
ら時刻t5)では、図10(E)に示すように、U相:
“+/2”、V相:“+”とする。第6のステップ(図
9の時刻t5から時刻t6)では、図11(A)に示すよ
うに、U相:“0”、V相:“+”とする。第7のステ
ップ(図9の時刻t6から時刻t7)では、図11(B)
に示すように、U相:“−/2”、V相:“+/2”と
する。第8のステップ(図9の時刻t7から時刻t8)で
は、図11(C)に示すように、U相:“−”、V相:
“0”とする。第9のステップ(図9の時刻t8から時
刻t9)では、図11(D)に示すように、U相:
“−”、V相:“−/2”とする。第10のステップ
(図9の時刻t9から時刻t10)では、図11(E)に
示すように、U相:“−”、V相:“−”とする。第1
1のステップ(図9の時刻t10から時刻t11)では、図
12(A)に示すように、U相:“−/2”、V相:
“−”とする。第12のステップ(図9の時刻t11から
時刻t12)では、図12(B)に示すように、U相:
“0”、V相:“−”とする。以下、これを繰り返し、
例えば、図9の時刻t12から時刻t13では、時刻t1か
ら時刻t2と同じくU相:“+/2”、V相:“−/
2”とする。 【0037】上記のように移動子21の電極27a,2
7b及び固定子22の電極30a,30bに電圧を印加
すると、上記図10から図12に示すように、移動子2
1の電極27a,27bと固定子22の電極30a,3
0bの間に生じる静電気力による吸引力、反発力により
移動子21が図中右方向に移動する。この第2基本構成
も上記第1基本構成と同様に、固定子22の電極30
a,30bに対して、“+”、“+/2”、“0”、
“−/2”、“−”の5種類の極性及び電圧値の電圧を
切り替えて印加するため、移動子21に作用する駆動力
は滑らかに変化し移動子21は円滑に駆動する。 【0038】なお、操作スイッチ24が“左側に移動”
に設定された場合には、固定子22の電極30a,30
bに対して同一パターンで、かつV相の電極30bに対
して、U相の電極30aより2ステップだけ位相を進ま
せて、極性を切り替えて電圧を印加すればよい。 【0039】次に、図13及び図14に示す本発明の
3基本構成について説明する。この第3基本構成では、
上記移動子21の各相の電極27a,27bは、その幅
d1を等しく設定し、第1基本構成の場合と同様に、a
相の電極27aとb相の電極27bの間の間隔を均一
(L1:L2=1:1)に設定している。 【0040】一方、固定子22の各相の電極30a,3
0bは、U相の電極30aとV相の電極30bの間の間
隔を、不均一に設定している。すなわち、U相の電極3
0aと、この電極30aの図13中右側に隣接するV相
の電極30bとの距離をL3、V相の電極30bと、こ
の電極30bの図13中右側に隣接するU相の電極30
aの距離をL4とすると、L3:L4を1:3に設定し
ている。なお、第3基本構成では、U相及びV相の電極
30a,30bとリレーR3〜R8の間に抵抗を介設し
ていない。 【0041】第3基本構成の静電アクチュエータは、上
記のように移動子21の電極27a,27bと固定子2
2の電極30a,30bを共に2相としているため、移
動子21及び固定子22のいずれにもスルーホールや導
電部材を設ける必要がなく、移動子21及び固定子22
の構造が簡単であり、極性の切替に必要なリレーの個数
を低減することができる。第3基本構成のその他の構造
は、第1基本構成と同一である。 【0042】次に、第3基本構成の作動について説明す
る。図15は、第3基本構成の作動の一例を示してお
り、この図15中、時刻t0までは、操作スイッチ24
が“停止”に設定されている。この間、リレーR1〜R
6は遮断、リレ−R7,R8は連通であり、移動子21
の電極27a,27b及び固定子22の電極30a,3
0bの電位は“0”となって、移動子21は停止状態に
ある。 【0043】時刻t0からは、操作スイッチ24が“右
側に移動”に設定され、移動子21のa相の電極27a
には、“−”の高電圧が固定的に印加されると共に、移
動子21のb相の電極27bには、“+”の高電圧が固
定的に印加される。また、固定子22のU相及びV相の
電極30a,30bに対して、極性及び強度を周期的に
切り替えて電圧が印加される。この固定子22に対して
印加する電圧の極性及び強度の切替の1回の周期Tは、
等時間間隔αの8個のステップからなる。また、U相の
電極30aとV相の電極30bに対して同一のパターン
で極性及び強度を切り替えているが、V相はU相に対し
て2ステップ(1/4T)だけ位相を遅らせて極性を切
り替えている。 【0044】まず、第1のステップ(図15の時刻t0
から時刻t1)では、図16(A)に示すように、U
相:“+”、V相:“0”とする。第2のステップ(図
15の時刻t1から時刻t2)では、図16(B)に示す
ように、U相:“+”、V相:“+”とする。第3のス
テップ(図15の時刻t2から時刻t3)では、図16
(C)に示すように、U相:“0”、V相:“+”とす
る。第4のステップ(図15の時刻t3から時刻t4)で
は、図16(D)に示すように、U相:“−”、V相:
“+”とする。第5のステップ(図15の時刻t4から
時刻t5)では、図16(E)に示すように、U相:
“−”、V相:“0”とする。第6のステップ(図15
の時刻t5から時刻t6)では、図17(A)に示すよう
に、U相:“−”、V相:“−”とする。第7のステッ
プ(図15の時刻t6から時刻t7)では、図17(B)
に示すように、U相:“0”、V相:“−”とする。第
8のステップ(図15の時刻t7から時刻t8)では、図
17(C)に示すように、U相:“+”、V相:“−”
とする。以下、これを繰り返し、例えば、図15の時刻
t8から時刻t9では、図17(D)に示すように、時刻
t1から時刻t2と同じくU相:“+”、V相:“0”と
なる。 【0045】上記のように移動子21の電極27a,2
7b及び固定子22の電極30a,30bに電圧を印加
すると、上記図16及び図17に示すように、移動子2
1の電極27a,27bと固定子22の電極30a,3
0bの間の生じる静電気力による吸引力、反発力により
移動子21が図中右方向に移動する。 【0046】次に、図18及び図19に示す本発明の
施形態について説明する。この実施形態では、固定子2
2にグランド31と接続され常時電位“0”である接地
部40を設けている。この接地部40は、上記固定子2
2の絶縁層29の電極30a,30bを設けた側の面に
設けており、図19(A)に示すように、電極30a,
30bの間に蛇行状に設けた金属膜からなる。具体的に
は、接続部40は、U相の電極30aのうちの任意の電
極30aと、この電極30aと図19(A)において下
側に隣接するV相の電極30bとの間に電極30a,3
0bと平行に設けた太幅矩形状の第1部分40aと、V
相の電極30bのうち任意の電極30bと、この電極3
0bの図19(A)において下側に隣接するU相の電極
30aとの間に電極30a,30bと平行に設けた細幅
矩形状の第2部分40bとを備えている。また、第1部
分40aと第2部分40bは、給電部28A,28Bと
平行に設けた細幅の接続部40cにより接続している。 【0047】また、接地部40は、図18に示すよう
に、電位が“0”であるグランド31と接続しており、
接地部40とグランド31の間には、リレー等を介設し
ておらず、接地部40の電位は移動子21及び固定子2
2の電極27a,27b、30a,30bに印加される
電圧と無関係に“0”に保持されている。 【0048】固定子22のU相の電極30aとV相の電
極30bの幅d2は等しく設定している。また、固定子
22の電極30a,30bの間隔は不均一に設定してい
る。すなわち、U相の電極30aのうち任意の電極30
aと、この電極30aの図18中右側に隣接するV相の
電極30bの距離をL3、V相の電極30bのうち任意
の電極30bと、この電極30bと図18中右側に隣接
するU相の電極30aの距離をL4とすると、L3:L
4を5:3に設定している。 【0049】図19に示すように、上記接地部40の上
記第1部分40aの幅d3は、上記U相及びV相の電極
30a,30bの幅d2との比(d2:d3)が1:2
となるように設定している。また、接地部40の幅d4
は、上記U相及びV相の電極30a,30bの幅d2と
の比(d2:d4)が5:2となるように設定してい
る。なお、電極30aと電極40a、電極40aと電極
30b、電極30bと電極40b、電極40bと電極3
0aの間の絶縁層29の幅をd5とすると、d2:d
3:d4:d5=10:20:4:5である。 【0050】この実施形態の固定子22における電極3
0a,30b及び接地部40の第1部分40a、第2部
分40bの配置は、以下のようにして設計したものであ
る。図20に示すように、上記第3基本構成と同様にU
相の電極30aとV相の電極30bの幅d20が等し
く、かつ、電極間の距離L5,L6の比が3:1の固定
子22を想定し、図20において上側から下側にU相の
電極30a、V相の電極30bの順番でならぶ電極の組
X−1,X−2,X−3・・・のうち、一つおきに位置
する電極の組、例えば、図20のX−2,X−4では電
極30a、X−1,X−3では電極30bを削除し、こ
の状態で電極30a,30bの間に蛇行状に接地部40
を設ける。また、接地部40と電極30a,30bの間
の隙間ができるだけ小さくなるように、電極30a,3
0bの幅をd20から図19(A)のように幅d2へと
広く設定する。 【0051】なお、実施形態において、図19(B)に
示す移動子21の構造は、上記した第1基本構成と同様
であり、a相の電極27aとb相の電極27bの電極の
幅d1は一定であって、かつ、電極間隔の比(L1:L
2)は1:1である。また、電極27aと電極27b、
電極27bと電極27aの絶縁層26の幅をd6とする
と、d1:d2:d3:d4:d5:d6=10:1
0:20:4:5:6であり、L1:L2:L3:L
4:L5:L6=2:2:5:3:3:1である。実施
形態のその他の構造は上記した第3基本構成と同一であ
るため、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略
する。 【0052】次に、実施形態に係る静電アクチュエータ
の作動について説明する。実施形態に係る静電アクチュ
エータを駆動するには、上記第3基本構成と同様の波形
の電圧を印加すればよい。 【0053】図21は、実施形態の作動の一例を示して
おり、この図21中、時刻t0までは、操作スイッチ2
4が“停止”に設定されている。この間、リレーR1〜
R5,R6は遮断、リレ−R7,R8は連通であり、移
動子21の電極27a,27b及び固定子22の電極3
0a,30bに対して印加される電圧は“0”となっ
て、移動子21は停止状態にある。 【0054】時刻t0からは、操作スイッチ24が“右
側に移動”に設定され、移動子21のa相の電極27a
には、“+”の高電圧が固定的に印加されると共に、移
動子21のb相の電極27bには、“−”の高電圧が固
定的に印加される。また、固定子22のU相及びV相の
電極30a,30bに対して、極性及び強度を周期的に
切り替えて電圧が印加される。この固定子22に対して
印加する電圧の極性及び強度の切替の1回の周期Tは、
等時間間隔αの8個のステップからなる。また、U相の
電極30aとV相の電極30bに対して同一のパターン
で極性及び強度を切り替えているが、V相はU相に対し
て2ステップ(1/4T)だけ位相を遅らせて極性を切
り替えている。 【0055】まず、第1のステップ(図21の時刻t0
から時刻t1)では、図22(A)に示すように、U
相:“−”、V相:“0”とする。第2のステップ(図
21の時刻t1から時刻t2)では、図22(B)に示す
ように、U相:“−”、V相:“−”とする。第3のス
テップ(図21の時刻t2から時刻t3)では、図22
(C)に示すように、U相:“0”、V相:“−”とす
る。第4のステップ(図21の時刻t3から時刻t4)で
は、図22(D)に示すように、U相:“+”、V相:
“−”とする。第5のステップ(図21の時刻t4から
時刻t5)では、図23(A)に示すように、U相:
“+”、V相:“0”とする。第6のステップ(図21
の時刻t5から時刻t6)では、図23(B)に示すよう
に、U相:“+”、V相:“+”とする。第7のステッ
プ(図21の時刻t6から時刻t7)では、図23(C)
に示すように、U相:“0”、V相:“+”とする。第
8のステップ(図21の時刻t7から時刻t8)では、図
23(D)に示すように、U相:“−”、V相:“+”
とする。以下、これを繰り返し、例えば、時刻t8から
時刻t9では、図23(E)に示すように、時刻t1から
時刻t2と同じくU相:“−”、V相:“0”とする。 【0056】上記のように移動子21の電極27a,2
7b及び固定子22の電極30a,30bに電圧を印加
すると、図22及び図23に示すように、移動子21の
電極27a,27bと固定子22の電極30a,30b
の間の生じる静電気力による吸引力、反発力により移動
子21が図中右方向に移動する。 【0057】実施形態では、上記のように固定子22に
常時電圧が“0”に保持される接地部40を設けている
ため、固定子22のU相の電極30aとV相の電極30
bに対して同時に同じ極性の電圧を印加することがある
ような波形で固定子22の電極30a,30bに対して
電圧を印加しても、固定子22の絶縁層29が上記U相
及びV相の電極30a,30bに同じ極性を印加するこ
とにより帯電するのを防止することができ、帯電による
移動子21に対する駆動力の低下を防止することができ
る。 【0058】例えば、図22(B)で示す第2のステッ
プ(図21の時刻t1から時刻t2)や、図23(B)で
示す第6のステップ(図21の時刻t5から時刻t6)で
は、電極30a,30bの両方に同じ極性の電圧が印加
されるが、電極30a,30bの間には、接地部40の
第1部分40a及び第2部分40bが配置されているた
め、固定子22の絶縁層29が帯電するのを防止するこ
とができる。 【0059】また、上記のように電位が“0”に保持さ
れる接地部40を固定子22に設けたことにより、電極
30a,30bに対して極性を切り替えて印加する電圧
が1周期Tで“+”側または“−”側に偏っている場合
でも、固定子22の絶縁層29が帯電するのを防止する
ことができる。 【0060】なお、接地部40を設ける場合の固定子2
2あるいは移動子21の電極の構造も上記のものに限定
されるものではなく、例えば、図24(A)に示すよう
に、上側から下側にU相の電極30a、V相の電極30
bの順番でならぶ電極間の間隔が広い部分にのみ太幅な
矩形状部45aを設け、各矩形状部45aを線状部45
bで直列に接続する構造の接地部45を設けてもよい。 【0061】また、図24(B)に示すように、移動子
21に接地部46を設けてもよい。なお、この図24
(B)では、a相及びb相の電極27a,27bの間隔
L1,L2の比は1:1であり、電極間の間隔が狭いた
め、微細加工により電極27a,27bの間に接地部4
6を設けている。このように、移動子21、固定子22
のいずれか一方又は両方に接地部を設けることができ
る。 【0062】図25及び図26は、本発明の第4基本構
を示している。この第4基本構成の移動子21は、図
26(A)に示すように、絶縁層26に設けた電極27
a,27b・・・を一つ置きに位置する電極27a,2
7b毎に絶縁層26の両側に設けた給電部28A,28
Bに接続し、一方の給電部28Aに接続された電極27
a,27a・・・をa相とし、他方の給電部28Bに接
続された電極27b,27b・・・・をb相としてい
る。また、各相の電極27a,27bの幅d1及び電極
ピッチを等しく設定しておりL1:L2=1:1として
いる。 【0063】上記移動子21の電極27a,27bのう
ち、a相の電極27aは、給電部28AからリレーR2
1を介して高電圧源25の“−”側とグランド31に接
続している。また、上記移動子21の電極27a,27
bのうち、b相の電極27bは、給電部28Bからリレ
ーR22を介して高電圧源15の“+”側とグランド3
1に接続している。リレーR21,R22は制御手段2
3からの指令に応じてx側とy側に切替えられ、x側に
切り替えられると上記電極27a,27bが高圧電源2
5の“−”側又は“+”側に接続され、y側に切り替え
られると上記電極27a,27bが電位“0”に接続さ
れる。 【0064】固定子22は、図26(B)に示すよう
に、絶縁層29に設けた電極30a,30b・・・を一
つ置きに位置する電極30a,30b毎に絶縁層29の
両側に設けた給電部32A,32Bに接続し、一方の給
電部32Aに接続された電極30a,30a・・・をU
相を構成し、他方の給電部32Bに接続された電極31
b,31b・・・・をV相としている。また、各相の電
極30a,30bの幅d2を等しく設定し、L3:L4
は1:3に設定している。 【0065】また、リレーR23,R25,R27とU
相の電極30aとの間には、抵抗45Aを介設してい
る。また、リレーR24,R26,R28とV相の電極
30bの間には、抵抗45Bを介設している。これらの
抵抗45A,45Bは、低域通過フィルタとして機能
し、後述するようにリレーR23〜R28から出力され
る矩形波形の交番電圧から高周波成分を除去して、立ち
上がり部分及び降下部分が滑らかな曲線を呈する波形状
の波形に変換し、上記固定子22の電極30a,30b
に出力する。 【0066】次に、第4基本構成の作動について説明す
る。図27は、第4基本構成の作動の一例を示してお
り、この図27中、時刻t0までは、操作スイッチ24
が“停止”に設定されている。この間、リレーR21,
R22がy側設定されると共に、R23〜R26が遮
断、リレ−R27,R28が連通であり、移動子21の
電極27a,27b及び固定子22の電極30a,30
bの電位は“0”となって、移動子21は停止状態にあ
る。 【0067】時刻t0からは、操作スイッチ24が“右
側に移動”に設定され、移動子21のa相の電極27a
には、“−”の高電圧が固定的に印加されると共に、移
動子21のb相の電極27bには、“+”の高電圧が固
定的に印加される。また、固定子22のU相及びV相の
電極30a,30bに対して、極性及び電圧値を周期的
に切り替えて電圧が印加される。この固定子22に対し
て印加する電圧の極性及び電圧値の切替の1回の周期T
は、等時間間隔αの8個のステップからなる。また、U
相の電極30aとV相の電極30bに対して同一のパタ
ーンで極性及び強度を切り替えているが、V相はU相に
対して2ステップ(1/4T)だけ位相を遅らせて極性
を切り替えている。 【0068】まず、第1のステップ(図27の時刻t0
から時刻t1)では、U相:“+”、V相:“0”とす
る。第2のステップ(図27の時刻t1から時刻t2)で
は、U相:“+”、V相:“+”とする。第3のステッ
プ(図27の時刻t2から時刻t3)では、U相:
“0”、V相:“+”とする。第4のステップ(図27
の時刻t3から時刻t4)では、U相:“−”、V相:
“+”とする。第5のステップ(図27の時刻t4から
時刻t5)では、U相:“−”、V相:“0”とする。
第6のステップ(図27の時刻t5から時刻t6)では、
U相:“−”、V相:“−”とする。第7のステップ
(図27の時刻t6から時刻t7)では、U相:“0”、
V相:“−”とする。第8のステップ(図27の時刻t
7から時刻t8)では、U相:“+”、V相:“−”とす
る。以下、これを繰り返し、例えば、時刻t8から時刻
t9では、時刻t1から時刻t2と同じくU相:“+”、
V相:“0”とする。 【0069】上記高電圧源25からリレーR23〜R2
8を介して出力される交番電圧の波形は、図27中、二
点鎖線で示すように、矩形状である。このリレーR23
〜R28側から出力された矩形状の交番電圧は、上記の
ようにリレーR23〜R28と固定子29の電極30
a,30bの間に介設した抵抗45A,45Bに入力さ
れる。そのため、上記二点鎖線で示した入力電圧の波形
に対して抵抗45A,45Bから出力される電圧の波形
に時間遅れが生じ、電圧の立ち上がり部分aが図中上に
凸の滑らかな傾斜曲線となると共に、電圧の降下する部
分bが図中下に凸の滑らかな傾斜曲線となる。よって、
抵抗45A,45Bから電極30a,30bに出力され
る電圧は、図27中、実線で示すような波形状の波形と
なる。 【0070】このように第4基本構成では、固定子22
の電極30a,30bに印加される電圧の波形は、立ち
上がりの部分aと降下する部分bが滑らかな傾斜曲線で
ある波形状であり、電圧が“0”から“+”又は“−”
に切り替わる場合も、電圧が“+”又は“−”から
“0”に切り替わる場合にも、その切り替わりは滑らか
である。よって、固定子29の電極30a,30bに対
する電圧の切り替わり時の移動子21の駆動力の変化も
滑らかであるため、移動子21の駆動音を大きく低減す
ることができる。 【0071】第4基本構成では、上記U相、V相の電極
30a,30bの静電容量の総和Cがそれぞれ8000
PFであり、上記抵抗45A,45Bの抵抗値R500
KΩとしているため、時定数τは、(8000×10-1
2)×(500×103)=40×10-4=4(ms)と
なる。このように4msの時間遅れがあると電圧が適切
な時間をかけて上昇、下降するため、上記移動子21の
騒音を大きく低減することができる。 【0072】しかし、上記抵抗45A,45Bの抵抗値
は、上記500KΩに限定されるものではなく、電極3
0a,30bの静電容量に応じて、好適な時定数τとな
るように設定すればよい。上記のように電極30a,3
0bの静電容量が8000PFの場合には、抵抗45
A,45Bの抵抗値は、300KΩから1MΩの範囲で
特定することが好ましい。この抵抗値を1MΩ以上に設
定すると、騒音低減の効果は得られるが、時定数τが大
きすぎるため、1ステップの時間αを短くすると、電圧
値が上昇あるいは下降し切らないうちに時間αを経過し
てしまい、移動子21を高速で駆動することができなく
なる。一方、この抵抗値を300KΩ以下に設定する
と、時定数τが小さすぎるため、抵抗45A,45Bを
設けない場合と変わらない程電圧が急激に上昇、降下し
てしまい騒音低減の効果を十分に得られない。また、抵
抗45A,45Bが第1基本構成に用いられた抵抗値で
ある300kΩ以下(50kΩ〜300kΩ)であれ
ば、電圧波形は矩形状となる。 【0073】図28及び図29は、本発明の第5基本構
を示している。移動子21は、図29(A)に示すよ
うに、絶縁層26の一方の面に設けた複数の電極27
a,27b,・・・を一つ置きに位置する電極27a,
27b毎に絶縁層26の両側に設けた給電部28A,2
8Bに接続し、一方の給電部28Aに接続された電極2
7a,27a・・・をa相、他方の給電部28Bに接続
された電極27b,27b・・・・をb相としている。
また、移動子21の各相の電極27a,27bの幅d1
を等しく設定すると共に、L1:L2は1:1に設定し
ている。 【0074】移動子21のa相の電極27aは給電部2
8AからリレーR31,R33,R35を介してそれぞ
れ高電圧源25の“+”側、“−”側及びグランド31
に接続している。また、移動子21のb相の電極27b
は、給電部28BからリレーR32,R34,R36を
介してそれぞれ高電圧源25の“+”側、“−”側及び
グランド31に接続している。 【0075】固定子22は、図29(B)に示すよう
に、絶縁層30に設けた複数の電極30a,30b・・
・を一つ置きに位置する電極30a,30b毎に絶縁層
29の両側に設けた給電部32A,32Bに接続し、一
方の給電部32Aに接続された電極30aをU相、他方
の給電部32Bに接続された電極30bをV相としてい
る。 【0076】上記固定子22の各相の電極30a,30
bは、その幅d2を等しく設定しており、この幅d2
は、上記移動子21の各相の電極27a,27bの幅d
1と等しい。また、L3:L4=1:3に設定してい
る。 【0077】上記固定子22のU相の電極30aは給電
部32AからリレーR41,R43,R45を介してそ
れぞれ高電圧源25の“+”側、“−”側及びグランド
31に接続している。また、固定子22のV相の電極3
0bは、給電部32BからリレーR42,R44,R4
6を介してそれぞれ高電圧源25の“+”側、“−”側
及びグランド31に接続している。 【0078】次に、第5基本構成の作動について説明す
る。図30中、時刻t6まで及び時刻t23以降は、操作
スイッチ24が“停止”に設定されている。なお、図3
1(A)〜(D)に示すように、移動子21の停止時の
移動子21と固定子22の位置関係は、移動子21のa
相の電極27aと固定子22のU相の電極30aが対向
し、移動子21のa相の電極27aとb相の電極27b
の中間位置に固定子22のV相の電極30bが位置して
いる。 【0079】この移動子21の停止時には、移動子21
のa相の電極27aと固定子22のU相の電極30aに
電圧を印加し、これらの電極27a,30a間に生じる
静電気による吸引力により、移動子21を固定子22に
吸着させて固定保持している。この電極27a,30a
に対する電圧の印加は、移動子21及び固定子22の絶
縁層26,29が帯電しないように行っている。 【0080】具体的には、上記移動子21の停止期間中
は、第1の吸着ステップS1’、第1のグランド接続ス
テップS2’、第2の吸着ステップS3’及び第2のグ
ランド接続ステップS4’からなる微小時間の周期T’
を繰り返して移動子21及び固定子22の電極27a,
27b,30a,30bに対して電圧を印加する。上記
第1及び第2の吸着ステップS1’,S3’は継続時間
が等しく、また、第1及び第2のグランド接続ステップ
S2’,S4’も継続時間が等しい。 【0081】上記第1の吸着ステップS1’(図30の
時刻t1から時刻t2)には、図31(A)に示すよう
に、移動子21のa相の電極27aに対して“−”の電
圧を印加し、このa相の電極27aと対向する固定子2
2のU相の電極30aに対して“+”の極性の電圧を印
加する。一方、移動子21のb相の電極27b及び固定
子22のV相の電極30bをグランド31に接続し、電
位“0”とする。よって、この第1の吸着ステップS
1’では、図31(A)中矢印で示すように、移動子2
1のa相の電極27aとU相の電極30aとの間に静電
気による吸引力が発生し、移動子21に固定子22が吸
着され、停止状態で固定保持される。 【0082】上記第1の吸着ステップS1’に続く第1
のグランド接続ステップS2’(図30の時刻t2から
時刻t3)には、図31(B)に示すように、移動子2
1及び固定子22の電極27a,27b,30a,30
bをすべてグランド31に接続し、電位“0”とする。 【0083】第1のグランド接続ステップS2’に続く
第2の吸着ステップS3’(図30の中時刻t3から時
刻t4)には、上記第1の吸着ステップS1’と逆の極
性で移動子21のa相の電極27a及び固定子22のU
相の電極30aに電圧を印加する。すなわち、図31
(C)に示すように、a相の電極27aに“+”の電圧
を印加し、これと対向するU相の電極30aに“−”の
電圧を印加する。また、b相の電極27b及びV相の電
極30bをグランド31に接続し、電位“0”とする。 【0084】この第2の吸着ステップS3’では、上記
第1の吸着ステップS1’と同様に、図31(C)に示
すように、a相の電極27aとU相の電極30aとの間
に静電気による吸引力が発生し、移動子21は停止状態
で固定保持される。 【0085】第2の吸着ステップS3’に続いて、第2
のグランド接続ステップS4’(図30の時刻t4から
時刻t5)となり、図31(D)に示すように、移動子
21及び固定子22の電極27a,27b,30a,3
0bをすべてグランド31に接続して電位“0”とす
る。 【0086】このように第5基本構成では、第1及び第
2の吸着ステップS1’,S3’に移動子21のa相の
電極27aと固定子22のU相の電極30aとの間に生
じる吸引力により、停止状態の移動子21を固定子22
に固定保持するため、移動子21を停止状態で固定保持
するために外部保持機構を設ける必要がない。 【0087】また、上記のようにa相の電極27a及び
U相の電極30aに印加する電圧の極性は、それぞれ第
1の吸着ステップS1’と第2の吸着ステップS3’と
で反転させており、かつ、第1の吸着ステップS1’と
第2の吸着ステップS3’の継続時間が等しいため、1
回の周期C’に移動子21及び固定子22に印加する電
圧の総和は“0”である。よって、第1基本構成では、
電極27a,27b,30a,30bに電圧を印加する
ことにより絶縁層26,29が帯電するのを防止するこ
とができる。 【0088】さらに、第5基本構成では、移動子21の
a相、b相の電極27a,27b及び固定子22のU
相、V相の電極30a,30bに対して“+”または
“−”の極性の電圧を印加する第1の吸着ステップS
1’と第2の吸着ステップS3’との間に、第1のグラ
ンド接続ステップS2’または第2のグランド接続ステ
ップS4’を設け、上記a相、b相の電極27a,27
b及びU相、V相の電極30a,30bに印加する電圧
の極性を切り替える前に電極27a,27b,30a,
30bの電位を“0”としている。よって、これらの電
極27a,27b,30a,30bに対して印加する電
圧の極性は、瞬間的かつ急激に切り替えられないため、
誤作動の要因となるいわゆるリプルノイズの発生を防止
することができる。 【0089】さらにまた、すべての電極27a,27
b,30a,30bを電位“0”とする第1及び第2の
グランド接続ステップS2’,S4’を設けることによ
り、上記のように第1及び第2の吸着ステップS1’,
S3’の際に印加する電圧の極性を反転させることによ
るa相、b相の電極27a,27b及びU相、V相の電
極30a,30bの帯電除去の効率が向上する。 【0090】なお、図30では、移動子21の停止時に
は、b相の電極27b及びV相の電極30bを電位を
“0”としているが、これらの電極27b,30bに対
してもそれぞれa相の電極27a及びU相の電極30a
と同様の波形で電圧を印加してもよい。 【0091】図30中、時刻t6から時刻t23までの間
は、操作スイッチ24が“右側に移動”に設定される。
この移動子21の駆動時には、第1から第8のステップ
S1〜S8からなる周期Tを繰り返して電圧を印加し、
かつ、これら第1から第8のステップS1〜S8を等時
間間隔の前半期pと後半期qとに分割している。各ステ
ップS1〜S8の前半期pには、移動子21に駆動力が
作用するように電圧を印加し、後半期qには絶縁層2
6,29の帯電を防止するために前半期pと極性を反転
させて電圧を印加する。 【0092】移動子21のa相の電極27aには、第1
のステップS1の前半期pに“−”の極性の電圧を印加
し、第1のステップS1の後半期qには極性を反転させ
て“+”の極性の電圧を印加する。第2から第8のステ
ップS2〜S8も、上記第1のステップS1と同様に、
前半期pに“−”、後半期qに“+”の電圧を印加す
る。移動子21のb相の電極27bには、第1のステッ
プS1の前半期pに“+”の極性の電圧を印加し、第1
のステップS1の後半期qには極性を反転させて“−”
の極性の電圧を印加する。第2から第8のステップS2
〜S8も同様に、前半期pに“−”、後半期qに“+”
の電圧を印加する。 【0093】第5基本構成では、このような波形で電圧
を印加しているため、移動子21のa相及びb相の電極
27a,27bのいずれも、各ステップS1〜S8内に
印加される電圧の総和が“0”となり、また、1周期T
内に印加される電圧の総和も“0”である。よって、移
動子21の駆動時に、移動子21の電極27a,27b
に印加する電圧により絶縁層26が帯電するのを防止す
ることができる。 【0094】移動子21の移動期間中は、固定子22の
U相及びV相の電極30a,30bに対して同一の波形
で電圧を印加しており、V相の電極31aにはU相の電
極30bに対して2ステップ分(1/4・T)だけ位相
を進めて電圧を印加している。 【0095】上記U相の電極30aに対しては、第1〜
から第8のステップS1〜S8の前半期pには、移動子
21に駆動力を作用させるためにそれぞれ“+”,
“+”,“0”,“−”,“−”,“−”,“0”,
“+”の電圧を印加する。一方、第1から第8のステッ
プS1〜S8の後半期qには、これと極性を反転させて
それぞれ“−”“−”“0”“+”“+”“+”“0”
“−”の電圧を印加する。 【0096】次に、V相の電極30bには、第1から第
8のステップS1〜S8の前半期pに、移動子21に駆
動力を作用させるためにそれぞれ“0”,“+”,
“+”,“+”,“0”,“−”,“−”,“−”の電
圧を印加する。一方、第1から第8のステップS1〜S
8の後半期qには、これらと極性を反転させて“0”
“−”,“−”,“−”,“0”,“+”,“+”,
“+”の電圧を印加する。 【0097】このように第5基本構成では、固定子22
のU相、V相の電極30a,30bには、第1から第8
のステップS1〜S8の前半期pに印加する電圧と逆の
極性の電圧を後半期qに印加するため、各ステップS1
〜S8毎にU相及びV相の電極30a,30bに印加さ
れる電圧の総和は“0”であり、かつ、各周期T毎に固
定子22のU相及びV相の電極30a,30bに印加さ
れる電圧の総和も“0”である。よって、この第5基本
構成の静電アクチュエータでは、移動子21の駆動時に
固定子22の電極30a,30bに対して電圧を印加す
ることにより絶縁層29が帯電するのを防止することが
できる。 【0098】次に、図32から図36を参照して、1回
の周期Tの移動子21の移動について説明する。なお、
上記したように、移動子21が停止している状態では、
移動子21のa相の電極27aと固定子22のU相の電
極30aが対向し、移動子21のa相の電極27aとb
相の電極27bの中間位置にV相の電極30bが位置し
ているため、操作スイッチ24を“移動”に設定した時
点では、移動子21と固定子22の位置関係は図32
(A)の状態にあるものとする。 【0099】図32(A)に示すように、第1のステッ
プS1の前半期p(図30の時刻t6から時刻t7)に
は、移動子21のa相、b相の電極27aにそれぞれ
“−”,“+”の電圧が印加される。また、固定子22
のU相の電極30aに“+”の電圧が印加され、V相の
電極30bは電位“0”となる。 【0100】図32(B)に示すように、第1のステッ
プS1の後半期q(図30の時刻t7から時刻t8)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bにそ
れぞれ“+”,“−”の電圧が印加される。また、固定
子22のU相の電極30aに“−”の電圧が印加され、
V相の電極30bは電位“0”となる。 【0101】図32(C)に示すように、第2のステッ
プS2の前半期pの開始時点(図30の時刻t8)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bに印
加される電圧がそれぞれ“−”,“+”に切り替わる。
また、固定子22のU相、V相の電極30a,30bに
印加される電圧がともに“+”に切り替わる。 【0102】図32(D)に示すように、第2のステッ
プS2の前半期p(図30の時刻t8から時刻t9)の間
に、移動子21が固定子22に対して図中右側に移動
し、a相の電極27aはU相の電極31aとV相の電極
30bの中間位置に位置する。 【0103】図32(E)に示すように、第2のステッ
プS2の後半期q(図30の時刻t9から時刻t10)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bにそ
れぞれ“+”,“−”の電圧が印加される。また、固定
子22のU相、V相の電極30a,30bにはともに
“−”の電圧が印加される。 【0104】図33(A)に示すように、第3のステッ
プS3の前半期pの開始時点(図30の時刻t10)に移
動子21のa相、b相の電極27a,27bに印加され
る電圧の極性は、それぞれ“−”,“+”に切り替わ
る。また、固定子22のU相、V相の電極30a,30
bに印加される電圧はそれぞれ“0”,“+”に切り替
わる。 【0105】図33(B)に示すように、第3のステッ
プS3の前半期p(図30の時刻t10から時刻t11)の
間に、移動子21が図中右側に移動し、移動子21のa
相の電極27aが固定子22のV相の電極30bと対向
する状態となる。 【0106】図33(C)に示すように、第3のステッ
プS3の後半期q(図30の時刻t11から時刻t12)に
は、移動子21のa相の電極27a,27bにはそれぞ
れ“+”“−”の電圧が印加される。また、固定子22
のU相の電極30a,30bには、それぞれ“0”、
“−”の電圧が印加される。 【0107】図33(D)に示すように、第4のステッ
プS4の前半期pの開始時点(図30の時刻t12)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bに印
加される電圧の極性は、それぞれ“−”,“+”に切り
替わる。また、固定子22のU相、V相の電極30a,
30bに印加される電圧の極性は“−”,“+”に切り
替わる。 【0108】図33(E)に示すように、第4のステッ
プS4の前半期p(図30の時刻t12から時刻t13)
に、移動子21が図中右側に移動し、移動子21のa相
の電極27aと固定子22のV相の電極30bが幅方向
に半分だけ重なり合った状態となる。 【0109】図34(A)に示すように、第4のステッ
プS4の後半期q(図30の時刻t13から時刻t14)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bには
それぞれ“+”,“−”の電圧が印加される。また、固
定子22のU相、V相の電極30a,30bにはそれぞ
れ“+”,“−”の電圧が印加される。 【0110】図34(B)に示すように、第5のステッ
プS5の前半期pの開始時点(図30の時刻t14)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bに印
加される電圧の極性がそれぞれ“−”,“+”に切り替
わる。また、固定子22のU相、V相の電極30a,3
0bに印加される電圧の極性は、“−”,“0”切り替
わる。 【0111】図34(C)に示すように、第5のステッ
プS5の前半期p(図30の時刻t14から時刻t15)に
は、移動子21が図中右方向に移動し、移動子21のb
相の電極27bと固定子22のU相の電極30aが互い
に対向する状態となる。 【0112】図34(D)に示すように、第5のステッ
プS5の後半期q(図30の時刻t15から時刻t16)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bに
は、それぞれ“+”,“−”の電圧が印加される。ま
た、固定子22のU相、V相の電極30a,30bには
“+”,“0”の電圧が印加される。 【0113】図34(E)に示すように、第6のステッ
プS6の前半期pの開始時点(図30の時刻t16)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bに印
加される電圧の極性は、それぞれ“−”、“+”に切り
替わる。また、固定子22のU相、V相の電極31a,
31bに印加される電圧はともに“−”に切り替わる。 【0114】図35(A)に示すように、第6のステッ
プS6の前半期p(図30の時刻t16から時刻t17)に
は、移動子21が図中右側に移動し、移動子21のa
相、b相の電極27a,27bが固定子22のU相、V
相の電極30a,30bの中間位置に位置する状態とな
る。 【0115】図35(B)に示すように、第6のステッ
プS6の後半期q(図30の時刻t17から時刻t18)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bには
“+”,“−”の電圧が印加される。また、固定子22
のU相、V相の電極30a,30bにはともに“+”の
電圧が印加される。 【0116】図35(C)に示すように、第7のステッ
プS7の前半期pの開始時点(図30の時刻t18)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bに印
加される電圧は、“−”,“+”に切り替わる。また、
固定子22のU相、V相の電極30a,30bに印加さ
れる電圧は“0”,“−”に切り替わる。 【0117】図35(D)に示すように、第7のステッ
プS7の前半期p(図30の時刻t18から時刻t19)に
は、移動子21は図中右側に移動し、移動子21のb相
の電極27bと固定子22のV相の電極30bが互いに
対向する状態となる。 【0118】図35(E)に示すように、第7のステッ
S7の後半期q(図30の時刻t19から時刻t20)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bには
それぞれ“+”,“−”の電圧が印加される。また、固
定子22のU相、V相の電極30a,30bに印加する
電圧は、それぞれ“0”,“+”となる。 【0119】図36(A)に示すように、第8のステッ
プS8の前半期pの開始時点(図30の時刻t20)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bに印
加する電圧は、それぞれ“−”,“+”に切り替わる。
また、固定子22のU相、V相の電極30a,30bに
印加する電圧は、それぞれ“+”,“−”に切り替わ
る。 【0120】図36(B)に示すように、第8のステッ
プS8の前半期p(図30の時刻t20から時刻t21)に
は、移動子21が図中右側に移動し、移動子21のa
相、b相の電極27a,27bは、それぞれ固定子22
のU相、V相の電極30a,30bの電極と幅方向の半
分が重なり合う状態となる。 【0121】図36(C)に示すように、第8のステッ
プS8の後半期q(図30の時刻t21から時刻t22)に
は、移動子21のa相、b相の電極27a,27bには
それぞれ“+”,“−”の電圧が印加される。また、固
定子22のU相、V相の電極30a,30bにはそれぞ
れ“−”“+”の電圧が印加される。 【0122】このように、第3基本構成に係る静電アク
チュエータでは、駆動期間中は、各ステップS1〜S8
を前半期pと後半期qとに分けて、前半期pには移動子
21に対して駆動力が作用するように移動子21及び固
定子22の電極27a,27b,30a,30bに電圧
を印加する一方、各ステップS1〜S9の後半期qに
は、前半期pとは極性を反転させて電圧を印加して、各
ステップS1〜S8毎に各電極27a〜30bに印加さ
れる電圧の総和を“0”としているため、移動子21及
び固定子22の絶縁層26,29の帯電を防止すること
ができる。また、本実施形態では、移動子21の電極2
7a,27b及び固定子22に対して1回の周期Cの間
に印加する電圧の総和も“0”であるため、これによっ
ても移動子21及び固定子22の絶縁層26,29の帯
電を防止することができる。 【0123】このように、第5基本構成では、移動子2
1の駆動中に移動子21及び固定子22の電極27a〜
30bに電圧を印加することによる移動子21及び固定
子22の絶縁層26,29の帯電を防止することができ
るため、この絶縁層26,29の帯電により移動子21
の電極27a,27bと固定子22の電極30a,30
bの間に作用する静電力が減殺されることによる移動子
21の駆動力の低下を防ぐことができる。 【0124】なお、操作スイッチ24が“左側に移動”
に設定された場合には、固定子22の電極30a,30
bに対して同一パターンで、かつV相の電極30bをU
相の電極30aよりそれぞれ2ステップだけ位相を遅ら
せて、極性を切り替えて電圧を印加すればよい。 【0125】第1基本構成において、図37に示す
ように、固定子22の電極30a,30bに対して印加
する電圧を“−”、“+”及び“0”の3種類としても
移動子21を駆動することができる。この図37の例で
は、移動子21は右側に移動するが、操作スイッチ14
を“左側に移動”に設定した場合には、図37における
時刻t13から時刻t1に向かう波形、すなわち図38に
示した波形の電圧が電極30a,30bに対して印加さ
れる。また、図38において移動子21は左側に移動す
るが、図39に示すように移動子21、固定子22とも
に印加する電圧の極性を図38の場合と逆にした場合に
も、移動子21は左側に移動する。このように移動子2
1の電極27a,27bに印加する電圧を移動子21の
移動方向に応じて逆転させれば、移動子21に常に一定
の電荷を連続して与える必要がなくなるため、移動子2
1の絶縁層26の帯電を防止することができる。 【0126】また、上記実施形態では、移動子21の電
極27a,27bに対して極性を固定して電圧を印加
し、固定子22の電極30a,30bに対して極性を切
り替えて電圧を印加しているが、移動子21の電極27
a,27bに対して極性を切り替えて電圧を印加し、固
定子22の電極30a,30bに対して固定的に電圧を
印加してもよい。 【0127】さらにまた、上記実施形態では、リレーを
連通、遮断することにより、電極に印加する電圧の極性
を切り替えているが、リレーを使用せずに各相の電極に
対して位相の異なる交流波形をそのまま印加してもよ
い。 【0128】【発明の効果】 本発明 の静電アクチュエータでは、移動
子及び固定子の電極がともに2相であり、かつ、移動子
と固定子の電極の少なくとも一方の電極の間隔を不均一
としているため、移動子及び固定子の構造が簡単である
と共に、移動子に対して十分な駆動力が得られる。すな
わち、移動子及び固定子のいずれにもスルーホールや導
電部材を設ける必要がなく、移動子及び固定子の構造が
簡単であり、製造コストを低減することができると共
に、移動子に対する十分な駆動力が得られる。さらに、
移動子と固定子の電極を2相としたため、固定子の電極
を3相とした場合と比較して極性の切替に必要なリレー
の個数を低減することができ、コストの低減を図ること
ができる。また、本発明では電位が“0”に保持される
接地部を設けているため、固定子や移動子の異なる相の
電極に同じ極性の電圧を印加することがある波形で電極
に対して電圧を印加する場合や、電極に対して極性を切
り替えて印加する電圧が1周期で“+”側または“−”
側に偏っている場合でも、移動子や固定子が帯電するの
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の第1基本構成に係る静電アクチュエ
ータを示す概略回路図である。 【図2】 (A)は移動子を示す部分平面図、(B)は
固定子を示す部分平面図である。 【図3】 第1基本構成の移動子及び固定子に印加する
電圧を示す波形図である。 【図4】 (A),(B),(C),(D),(E)は
移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図5】 (A),(B),(C),(D),(E)は
移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図6】 (A),(B),(C)は移動子の移動状態
を説明するための概略図である。 【図7】 本発明の第2基本構成に係る静電アクチュエ
ータを示す概略回路図である。 【図8】 (A)は移動子を示す部分平面図、(B)は
固定子を示す部分平面図である。 【図9】 第2基本構成の移動子及び固定子に印加する
電圧を示す波形図である。 【図10】 (A),(B),(C),(D),(E)
は移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図11】 (A),(B),(C),(D),(E)
は移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図12】 (A),(B),(C)は移動子の移動状
態を説明するための概略図である。 【図13】 本発明の第3基本構成に係る静電アクチュ
エータを示す概略回路図である。 【図14】 (A)は移動子を示す部分平面図、(B)
は固定子を示す部分平面図である。 【図15】 第3基本構成の移動子及び固定子に印加す
る電圧を示す波形図である。 【図16】 (A),(B),(C),(D),(E)
は移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図17】 (A),(B),(C),(D)は移動子
の移動状態を説明するための概略図である。 【図18】 本発明の第1実施形態に係る静電アクチュ
エータを示す概略回路図である。 【図19】 (A)は固定子を示す部分平面図、(B)
は移動子を示す部分平面図である。 【図20】 実施形態における電極及び接地部の配置を
説明するための固定子の部分平面図である。 【図21】 実施形態の移動子及び固定子に印加する電
圧を示す波形図である。 【図22】 (A),(B),(C),(D)は移動子
の移動状態を説明するための概略図である。 【図23】 (A),(B),(C),(D),(E)
は移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図24】 (A)は接地部を設けた固定子の他の例を
示す部分平面図、(B)は接地部を設けた移動子の他の
例を示す部分平面図である。 【図25】 本発明の第4基本構成に係る静電アクチュ
エータを示す概略回路図である。 【図26】 (A)は固定子を示す部分平面図、(B)
は移動子を示す部分平面図である。 【図27】 第4基本構成の移動子及び固定子に印加す
る電圧を示す波形図である。 【図28】 本発明の第5基本構成に係る静電アクチュ
エータを示す概略回路図である。 【図29】 (A)は固定子を示す部分平面図、(B)
は移動子を示す部分平面図である。 【図30】 第5基本構成の移動子及び固定子に印加す
る電圧を示す波形図である。 【図31】 (A),(B),(C),(D)は移動子
の移動状態を説明するための概略図である。 【図32】 (A),(B),(C),(D),(E)
は移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図33】 (A),(B),(C),(D),(E)
は移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図34】 (A),(B),(C),(D),(E)
は移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図35】 (A),(B),(C),(D),(E)
は移動子の移動状態を説明するための概略図である。 【図36】 (A),(B),(C)は移動子の移動状
態を説明するための概略図である。 【図37】 移動子及び固定子に印加する電圧の他の例
を示す波形図である。 【図38】 移動子及び固定子に印加する電圧の他の例
を示す波形図である。 【図39】 移動子及び固定子に印加する電圧の他の例
を示す波形図である。 【図40】 従来の静電アクチュエータの一例を示す概
略図である。 【図41】 図40の静電アクチュエータの固定子を示
す平面図である。 【図42】 従来の静電アクチュエータの他の例の固定
子を示す平面図である。 【図43】 従来の静電アクチュエータの他の例の固定
子を示す概略回路図である。 【図44】 従来の静電アクチュエータの他の例の固定
子を示す平面図である。 【図45】 従来の静電アクチュエータの他の例を示す
回路図である。 【符号の説明】 21 移動子 22 固定子 23 制御手段 24 操作スイッチ 25 高電圧源 27a,27b,30a,30b 電極 33A〜33F 抵抗 40,45,46 接地部 R1〜R8 リレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−78566(JP,A) 特開 平2−311186(JP,A) 特開 平4−281371(JP,A) 特開 平7−194147(JP,A) 特開 平5−176558(JP,A) 特開 平4−236179(JP,A) 実開 平7−16599(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 1/00 H02N 11/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 絶縁層に複数の電極を配設した固定子
    と、絶縁層に複数の電極を配設し、固定子に対して移動
    可能に対向して配置した移動子とを備え、上記固定子の
    電極と移動子の電極のいずれか一方に極性を固定して電
    圧を印加し、上記固定子の電極と移動子の電極のいずれ
    か他方に極性を切り替えて電圧を印加し、移動子の電極
    と固定子の電極の間に生じる吸引力と反発力により移動
    子を駆動する静電アクチュエータであって、上記移動子
    の電極を一つ置きに配設した電極毎に互いに接続して2
    相とすると共に、上記固定子の電極を一つ置きに配設し
    た電極毎に互いに接続して2相とし、上記移動子の電極
    と固定子の電極の少なくとも一方の電極の間隔を不均一
    とすると共に、上記移動子と固定子の少なくともいずれ
    か一方において、隣接する電極間に電位が0に保持され
    る接地部を設けたことを特徴とする静電アクチュエー
    タ。
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