JP3452258B2 - 液体噴射ヘッド及びその製造方法 - Google Patents
液体噴射ヘッド及びその製造方法Info
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Description
等によりノズル開口からインク滴を吐出させて画像や文
字を記録用紙に記録するインクジェット式記録ヘッド等
の液体噴射ヘッドおよびその製造方法に関するものであ
る。
ット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という)は、一般
に、図24および図25に示すように、多数のノズル開
口108及び圧力室107が形成された流路ユニット1
01を備えている。この流路ユニット101に、圧電振
動子106が収容されるヘッドケース102が貼着され
ている。
が列設されたノズルプレート103と、上記各ノズル開
口108に連通する圧力室107が列設された流路形成
板104と、上記各圧力室107の下部開口を塞ぐ振動
板105と、が積層されて構成されている。上記流路形
成板104には、各圧力室107に導入されるインクを
貯留するインク貯留室109と、各圧力室107とイン
ク貯留室109とを連通する各インク流路110と、が
形成されている。
で、上下に貫通する空間112を有している。この空間
112に、圧電振動子106が収容されている。上記圧
電振動子106は、後端側がヘッドケース102に取り
付けられた固定基板111に固着されている。また、圧
電振動子106の先端面が、振動板105下面の島部1
05A(図25参照)に固着されている。
信号がフレキシブル回路板113を介して圧電振動子1
06に入力されると、圧電振動子106が長手方向に伸
縮する。圧電振動子106が伸縮すると、振動板105
の島部105Aが振動して、圧力室107内の圧力が変
化する。これにより、圧力室107内のインクがノズル
開口108からインク滴として吐出される。なお、図2
4に示すように、インク貯留室109にインクを供給す
るインク供給口115が、ヘッドケース102及び振動
板105を貫通して設けられている。
しては、従来から、シリコン単結晶基板を異方性エッチ
ングしたもの(例えば、特開平9−123448号
等)、感光性樹脂を積層したもの、冶具基板に形成した
電鋳部を剥離したもの(例えば、特開平6−30514
2号、特開平9−300635号等)が用いられてい
る。
異方性エッチングして流路形成板104を形成する場
合、シリコン単結晶基板に圧力室107やインク流路1
10となる空間がエッチングによって形成されて、この
シリコン単結晶基板(流路形成板104)は、金属製の
ノズルプレート103や振動板105と接着剤等で貼り
合わされて積層される。
膨張率は、一般に相違する。従って、このような積層体
からなる流路ユニット101では、いわゆる「そり」が
発生することがある。このことは、小型の記録ヘッドで
は特に問題とならないものの、記録ヘッドの大型化を困
難にする要因である。
04を形成する場合、金属やシリコンと比較して感光性
樹脂(流路形成板104)のヤング率が低く、剛性が低
い。このため、圧力室107を高密度に配列させると、
隣接する圧力室107の圧力によって隔壁が変形してク
ロストークが発生しやすい。すなわち、高密度なノズル
配列が困難である。
ることで流路形成板104を形成する場合、電鋳部を基
板から剥離させる工程において、電鋳部に「そり」が発
生し易い。すなわち、寸法精度が低下しやすい。また、
冶具基板に電鋳部を形成させたのちに、その電鋳部を剥
離させる工程等が必要であるため、工程が多くコストが
高い。
もので、流路形成板における「そり」の発生を抑制し
て、高精度化や大型化・高密度化に有利なインクジェッ
ト式記録ヘッド、広くは液体噴射ヘッドおよびその製造
方法を提供することを目的とする。
は、液体の流路としての流路空間が貫通して設けられて
いる流路形成板と、流路形成板の一側面に設けられ、流
路空間と連通するノズル開口を有するノズルプレート
と、流路形成板の他側面に、流路空間を塞ぐように設け
られた閉塞板と、を備え、流路空間の他側部分が、圧力
室空間として形成されており、圧力室空間の少なくとも
一部を含む流路形成板の他側が、電鋳によって形成され
ており、圧力室空間に対応する閉塞板の他側部分に、圧
力室空間内の液体に圧力変動を発生させる圧力発生手段
が設けられていることを特徴とする。
によって形成されるため、「そり」の発生が抑制され、
流路形成板が高精度に形成され得る。また、電鋳により
形成される部分が、圧力室空間の少なくとも一部好まし
くは全部を含むため、圧力室空間を区画する隔壁が高い
剛性を有し得る。これにより、圧力室空間を高密度に配
置することが可能となる。従って、液体噴射ヘッドの高
精度化、高密度化及び大型化に有利である。
て形成されることにより、ノズル開口との位置決めが容
易である。このため、気泡の滞留が効果的に防止され得
る。また、電鋳部を剥離させる工程が不要であるため、
コスト的にも有利である。
板層の他側面に電鋳により形成された電鋳層と、の2層
からなる。この場合、液体噴射ヘッドの製造が容易であ
る。
孔形状の貫通孔として電鋳層に形成され、その一側面が
基板層によって、その他側面が閉塞板によって、その側
方面が電鋳層によって囲まれていることが好ましい。こ
の場合、基板層には、圧力室空間とノズル開口とを連通
する連通孔が形成され得る。ここで、基板層とノズルプ
レートとは、一体に形成され得る。
層の他側面に電鋳により形成された電鋳層と、基板層の
一側面に電鋳により形成された第2電鋳層と、の3層か
らなる。この場合も、液体噴射ヘッドの製造が容易であ
る。
孔形状の貫通孔として電鋳層に形成され、その一側面が
基板層によって、その他側面が閉塞板によって、その側
方面が電鋳層によって囲まれており、第2圧力室空間
が、ノズル開口と連通すると共に深さ方向に略同一孔形
状の貫通孔として第2電鋳層に形成され、当該第2圧力
室空間は、その一側面がノズルプレートによって、その
他側面が基板層によって、その側方面が第2電鋳層によ
って囲まれていることが好ましい。この場合、基板層に
は、圧力室空間と第2圧力室空間とを連通する連通孔が
形成され得る。
形成される場合には、それぞれの電鋳層及び第2電鋳層
の厚みが薄くなるため、電鋳工程の短縮が図れる。さら
に、電鋳層及び/または第2電鋳層の「そり」等の発生
が、より顕著に抑制される。
膨張係数は、基板層の熱膨張係数と略同一であることが
好ましい。この場合、電鋳層及び/または第2電鋳層の
「そり」等の発生が、より顕著に抑制される。特に好ま
しくは、電鋳層及び/または第2電鋳層は、ニッケルま
たはクロムで構成される。この場合、基板層との密着性
や剛性,耐食性等の諸特性に優れる。基板層は、一般に
は、導電性材料で構成され得る。
みは、基板層の厚みよりも小さいことが好ましい。この
場合、電鋳層及び/または第2電鋳層の「そり」等の発
生が、より顕著に抑制される。
る液体貯留室空間も形成され得る。この場合、スペース
を有効活用することができる。例えば、液体貯留室空間
は、深さ方向に略同一孔形状の貫通孔として電鋳層に形
成され、その一側面が基板層によって、その他側面が閉
塞板によって、その側方面が電鋳層によって区画されて
いることが好ましい。
に連通する第2液体貯留室空間も形成され得る。例え
ば、第2液体貯留室空間は、深さ方向に略同一孔形状の
貫通孔として第2電鋳層に形成され、その一側面がノズ
ルプレートによって、その他側面が基板層によって、そ
の側方面が第2電鋳層によって区画されていることが好
ましい。
一側面に電鋳によって形成されることが好ましい。この
場合、部材数が減少する他、製造工程の減少を図ること
ができる。従って、更なる精度向上及びコスト低下が図
れる。
電振動子を有している。あるいは、圧力発生手段は、た
わみ変形可能な圧電振動子を有している。これらの場
合、閉塞板は変形可能な振動板である。あるいは、圧力
発生手段は、圧力室空間内の液体を加熱可能なヒータを
有している。この場合、閉塞板は熱伝導可能な熱伝導板
である。
空間が貫通して設けられている流路形成板と、流路形成
板の一側面に設けられ、流路空間と連通するノズル開口
を有するノズルプレートと、流路形成板の他側面に、流
路空間を塞ぐように設けられた閉塞板と、を備え、流路
空間の他側部分が、圧力室空間として形成されており、
圧力室空間の少なくとも一部を含む流路形成板の他側
が、電鋳によって形成されており、圧力室空間に対応す
る閉塞板の他側部分に、圧力室空間内の液体に圧力変動
を発生させる圧力発生手段が設けられており、流路形成
板は、基板層と、基板層の他側面に電鋳により形成され
た電鋳層と、の2層を有していることを特徴とする液体
噴射ヘッドを製造する方法であって、基板層の他側面
に、流路形成板の他側部分における流路空間に対応する
パターンを形成固着させるパターン形成工程と、基板層
の他側面に、前記パターンを埋めるように流路形成板の
他側部分を電鋳により形成する電鋳工程と、前記パター
ンを除去して流路形成板の他側部分における流路空間を
形成させるパターン除去工程と、を備えたことを特徴と
する方法である。
極めて高精度に液体噴射ヘッドを製造することができ
る。
樹脂を被覆する工程と、被覆された感光性樹脂に対し
て、前記パターンに基づいて露光処理及び現像処理を行
う工程と、を有している。この場合、前記パターンの形
成固着が容易に実現できる。
合、電鋳工程で形成される部分の厚みがばらつき易い。
この場合、パターン除去工程の後で、流路形成板の他側
面を研磨する研磨工程を更に備えることが好ましい。
を連通する連通孔は、パターン形成工程の前に穿設され
てもよいし、パターン除去工程の後に穿設されてもよ
い。
空間が貫通して設けられている流路形成板と、流路形成
板の一側面に設けられ、流路空間と連通するノズル開口
を有するノズルプレートと、流路形成板の他側面に、流
路空間を塞ぐように設けられた閉塞板と、を備え、流路
空間の他側部分が、圧力室空間として形成されており、
圧力室空間の少なくとも一部を含む流路形成板の他側
が、電鋳によって形成されており、圧力室空間に対応す
る閉塞板の他側部分に、圧力室空間内の液体に圧力変動
を発生させる圧力発生手段が設けられており、流路形成
板は、基板層と、基板層の他側面に電鋳により形成され
た電鋳層と、基板層の一側面に電鋳により形成された第
2電鋳層と、の3層を有しており、圧力室空間は、深さ
方向に略同一孔形状の貫通孔として電鋳層に形成され、
その一側面が基板層によって、その他側面が閉塞板によ
って、その側方面が電鋳層によって囲まれており、第2
圧力室空間が、ノズル開口と連通すると共に深さ方向に
略同一孔形状の貫通孔として第2電鋳層に形成され、当
該第2圧力室空間は、その一側面がノズルプレートによ
って、その他側面が基板層によって、その側方面が第2
電鋳層によって囲まれており、基板層には、圧力室空間
と第2圧力室空間とを連通する連通孔が形成されている
ことを特徴とする液体噴射ヘッドを製造する方法であっ
て、基板層の他側面に、圧力室空間に対応するパターン
を形成固着させるパターン形成工程と、基板層の一側面
に、第2圧力室空間に対応する第2パターンを形成固着
させる第2パターン形成工程と、基板層の他側面に、前
記パターンを埋めるように電鋳層を形成する電鋳工程
と、基板層の一側面に、前記第2パターンを埋めるよう
に第2電鋳層を形成する第2電鋳工程と、前記パターン
を除去して圧力室空間を形成させるパターン除去工程
と、前記第2パターンを除去して第2圧力室空間を形成
させる第2パターン除去工程と、を備えたことを特徴と
する方法である。
基板層の両面に極めて高精度に圧力室空間を形成するこ
とができる。
ターン形成工程とが略同時に行われ、及び/または、前
記パターン除去工程と前記第2パターン除去工程とが略
同時に行われると、工程時間の一層の短縮が図れる。
インク貯留室空間の形成も、流路空間の形成と同様に電
鋳によってなされ得る。しかし、これらの空間は特に高
精度に形成される必要が無いので、パターン除去工程の
後、あるいは、研磨工程の後で、形成されてもよい。
空間が貫通して設けられている流路形成板と、流路形成
板の一側面に設けられ、流路空間と連通するノズル開口
を有するノズルプレートと、流路形成板の他側面に、流
路空間を塞ぐように設けられた閉塞板と、を備え、流路
空間の他側部分が、圧力室空間として形成されており、
圧力室空間の少なくとも一部を含む流路形成板の他側
が、電鋳によって形成されており、圧力室空間に対応す
る閉塞板の他側部分に、圧力室空間内の液体に圧力変動
を発生させる圧力発生手段が設けられており、ノズルプ
レートは、流路形成板の一側面に電鋳によって形成され
ていることを特徴とする液体噴射ヘッドを製造する方法
であって、流路形成板の一側面に、ノズルプレートのノ
ズル開口を含むノズル孔に対応するパターンを形成固着
させるパターン形成工程と、流路形成板の一側面に、前
記パターンを埋めるようにノズルプレートを電鋳により
形成する電鋳工程と、前記パターンを除去してノズル開
口を形成させるパターン除去工程と、を備えたことを特
徴とする方法である。
ノズルプレートを電鋳によって形成することができる。
樹脂を被覆する工程と、被覆された感光性樹脂に対し
て、前記パターンに基づいて露光処理及び現像処理を行
う工程と、を有している。この場合、前記パターンの形
成固着が容易に実現できる。
にノズル開口に至るための連通孔を穿設する工程を更に
備える場合、前記パターン形成工程は、連通孔を塞ぐた
めの第1パターンと、ノズル開口に対応する第2パター
ンと、を形成固着させるようになっていることが好まし
い。
しく説明する。図1は、本発明のインクジェット式記録
ヘッド(液体噴射ヘッドの一例)の一実施の形態を示す
図である。この記録ヘッドは、縦振動の圧電振動子を有
しており、多数のノズル開口8及び圧力室7が形成され
た流路ユニット1を備えている。この流路ユニット1
に、圧電振動子6が収容されるヘッドケース2が貼着さ
れている。
れたステンレス製のノズルプレート3と、上記各ノズル
開口8に連通する圧力室7が列設された流路形成板4
と、上記各圧力室7の下部開口を塞ぐ振動板5と、が積
層されて構成されている。
する連通孔21が穿設された基板20(基板層)を有し
ている。この基板20の下面に、流路部22(電鋳層)
が電鋳によって一体的に形成されている。前記圧力室7
は、流路部22に形成されている。流路部22には、さ
らに、各圧力室7に供給されるインクを貯留するインク
貯留室9と、各圧力室9とインク貯留室9とを連通する
各インク流路10と、が形成されている。
と導電性を備えたものであれば特に限定されず、各種の
ものを用いることができる。例えば、ステンレス鋼やニ
ッケル,アルミニウム,チタン,銅,亜鉛等各種の金属
材料をあげることができる。これらのなかでも、特に、
ステンレス鋼やニッケルは、耐食性に優れるうえ比較的
加工もしやすいことから、好ましく用いられる。
記基板20上に電着し得るものであれぱ特に限定され
ず、各種のものを用いることができる。例えば、銀,
金,銅,クロム,鉄,ニッケル,亜鉛等の各種純金属
や、銅−ニッケル,銅−錫,銅−亜鉛,鉄−ニッケル等
の各種合金材料をあげることができる。これらのなかで
も、特に、クロムおよびニッケルは、基板20との密着
性や剛性,耐食性等の諸特性に優れることから好ましく
用いられる。
一般には異なっているが、同一であってもよい。
下に貫通する空間12を有している。この空間12に、
圧電振動子6が収容されている。上記圧電振動子6は、
後端側がヘッドケース2に取り付けられた固定基板11
に固着されている。また、圧電振動子6の先端面が、振
動板5下面の島部5Aに固着されている。
号がフレキシブル回路板13を介して圧電振動子6に入
力されると、圧電振動子6が長手方向に伸縮する。圧電
振動子6が伸縮すると、振動板5の島部5Aが振動し
て、圧力室7内の圧力が変化する。これにより、圧力室
7内のインクがノズル開口8からインク滴として吐出さ
れるようになっている。
より形成される流路部22と基板20とが一体的に形成
されている。このため、流路部22における「そり」が
発生しにくく、流路ユニット1が高精度に形成される。
また、流路ユニット1を構成する部材の線膨張率を略均
一とすれば、より一層流路部22の「そり」が防止され
るため、流路ユニット1の大型化が可能となる。さら
に、圧力室7同士の隔壁も金属で剛性が高いため、圧力
室7を高密度に配置することができる。しかも、基板2
0と流路部22とが一体的に形成されるため、ノズル開
口8と連通孔21との位置決め精度が高く、気泡の滞留
等も生じにくい。また、基板20と流路部22が一体的
に形成され、剥離工程等を必要としないため、コスト的
にも有利である。
ドの製造方法の第1例を示す工程説明図である。まず、
図2(a)に示すように、基板20を準備する。次に、
図2(b)に示すように、この基板20に、プレス,ド
ライエッチング,レーザ加工等の手法により、連通孔2
1を穿設する。
板20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そ
して、図2(d)に示すように、露光,現像を行なっ
て、流路部22の隔壁に対応するパターン部分23で基
板20の表面を露出させる(それ以外の表面はマスキン
グ状態に保たれる)。
鋳浴に耐えるものであれば特に限定されず、各種のもの
を用いることができる。例えば、厚みの均一性や比較的
厚い皮膜を形成させることができることから、ドライフ
ィルムフォトレジストが好適に思いられ得る。
上記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これに
より、図2(e)に示すように、上記流路パターン部分
23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積さ
せる。これにより、流路部22が形成される。ここで、
上記電鋳浴としては、特に限定されず、各種の浴を用い
ることができる。例えば、ニッケル電鋳であれば、硫酸
ニッケルに塩化アンモンおよびホウ酸を添加した浴等が
用いられ得る。クロム電鋳であれば、無水クロム酸と硫
酸からなる浴等が用いられる。
樹脂24が除去され、さらに流路部22の表面がラッピ
ング研摩されて流路部22の厚みt2が均一に調製され
る。これにより、流路形成板4が形成される。そして、
この流路形成板4の両面にそれぞれノズルプレート3お
よび振動板5が積層されて流路ユニット1が完成される
(図1参照)。
2の厚みt2は、基板20の厚みt1より小さく設定さ
れることが好ましい。このようにすることにより、電鋳
によるそりが一層発生しにくく、より高精度な流路ユニ
ット1を形成できる。
は、基板20に電鋳により流路部22を形成させてい
る。このため、流路部22のそりが発生しにくく、流路
ユニット1を高精度に形成することができる。また、基
板20と流路部22が一体的に形成され、剥離工程等を
含まないため、コスト的にも有利である。さらに、感光
性樹脂24を除去したのち、流路部22の表面を研磨し
ているため、電鋳工程で発生する流路部22の厚みt2
のばらつきが除去され、精度を向上させることができ
る。特に、電鋳速度を高くして生産性を高めた場合に
は、電鋳工程での厚みt2のばらつきが発生しやすい。
流路部22の表面を研磨することは、このような場合に
特に有利である。
ドの製造方法の第2例を示す工程説明図である。この例
では、まず、図3(a)に示すように、基板20を準備
する。
20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そし
て、図3(c)に示すように、露光,現像を行なって、
流路部22の隔壁に対応するパターン部分23で基板2
0の表面を露出させる(それ以外の表面はマスキング状
態に保たれる)。
記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これによ
り、図3(d)に示すように、上記流路パターン部分2
3に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積させ
る。これにより、流路部22が形成される。
樹脂24が除去され、流路部22の表面がラッピング研
摩されて流路部22の厚みt2が均一に調製される。こ
れにより、流路形成板4が形成される。
板20に、プレス,ドライエッチング,レーザ加工等の
手法により、連通孔21を穿設することが行われる。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ッドの第2の実施の形態を示す。この記録ヘッドは、イ
ンク貯留室9に対応する基板20の部分に、インク貯留
室9に連通して実質的にインク貯留室の容積を増大させ
る開口部9Aが形成されている。その他の構成は、図1
に示す第1の実施の形態と略同様であり、同様の部分に
は同じ符号を付して説明を省略する。
らず基板20にもインク貯留のための空間が設けられる
ことにより、スペースの更なる有効利用が図られ得る。
また、インク貯留室(9及び9A)の容量に余裕ができ
る。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様の作用効
果を奏する。
ッドの製造方法の第3例を示す工程説明図である。この
例は、図4に示す記録ヘッドの製造方法である。まず、
図5(a)に示すように、基板20を準備する。次に、
図5(b)に示すように、この基板20に、プレス,ド
ライエッチング,レーザ加工等の手法により、連通孔2
1及び開口部9Aを穿設する。
板20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そ
して、図5(d)に示すように、露光,現像を行なっ
て、流路部22の隔壁に対応するパターン部分23で基
板20の表面を露出させる(それ以外の表面はマスキン
グ状態に保たれる)。
上記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これに
より、図5(e)に示すように、上記流路パターン部分
23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積さ
せる。これにより、流路部22が形成される。
樹脂24が除去され、流路部22の表面がラッピング研
摩されて流路部22の厚みt2が均一に調製される。こ
れにより、流路形成板4が形成される。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ッドの製造方法の第4例を示す工程説明図である。この
例も、図4に示す記録ヘッドの製造方法である。この例
では、まず、図6(a)に示すように、基板20を準備
する。
20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そし
て、図6(c)に示すように、露光,現像を行なって、
流路部22の隔壁に対応するパターン部分23で基板2
0の表面を露出させる(それ以外の表面はマスキング状
態に保たれる)。
記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これによ
り、図6(d)に示すように、上記流路パターン部分2
3に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積させ
る。これにより、流路部22が形成される。
樹脂24が除去され、流路部22の表面がラッピング研
摩されて流路部22の厚みt2が均一に調製される。こ
れにより、流路形成板4が形成される。
板20に、プレス,ドライエッチング,レーザ加工等の
手法により、連通孔21及び開口部9Aを穿設すること
が行われる。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ッドの第3の実施の形態を示す。この記録ヘッドは、イ
ンク貯留室9に対応する基板20の部分に、インク貯留
室9に連通して実質的にインク貯留室の容積を増大させ
る凹部9Bが形成されている。その他の構成は、図1に
示す第1の実施の形態と略同様であり、同様の部分には
同じ符号を付して説明を省略する。
ならず基板20にもインク貯留のための空間が設けられ
ることにより、スペースの更なる有効利用が図られ得
る。また、インク貯留室(9及び9A)の容量に余裕が
できる。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様の作
用効果を奏する。
ッドの製造方法の第5例を示す工程説明図である。この
例は、図7に示す記録ヘッドの製造方法である。まず、
図8(a)に示すように、基板20を準備する。次に、
図8(b)に示すように、この基板20に、プレス,ド
ライエッチング,レーザ加工等の手法により、連通孔2
1及び凹部9Bを穿設する。
板20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そ
して、図8(d)に示すように、露光,現像を行なっ
て、流路部22の隔壁に対応するパターン部分23で基
板20の表面を露出させる(それ以外の表面はマスキン
グ状態に保たれる)。
上記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これに
より、図8(e)に示すように、上記流路パターン部分
23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積さ
せる。これにより、流路部22が形成される。
樹脂24が除去され、流路部22の表面がラッピング研
摩されて流路部22の厚みt2が均一に調製される。こ
れにより、流路形成板4が形成される。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ッドの製造方法の第6例を示す工程説明図である。この
例も、図7に示す記録ヘッドの製造方法である。この例
では、まず、図9(a)に示すように、基板20を準備
する。
20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そし
て、図9(c)に示すように、露光,現像を行なって、
流路部22の隔壁に対応するパターン部分23で基板2
0の表面を露出させる(それ以外の表面はマスキング状
態に保たれる)。
記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これによ
り、図9(d)に示すように、上記流路パターン部分2
3に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積させ
る。これにより、流路部22が形成される。
樹脂24が除去され、流路部22の表面がラッピング研
摩されて流路部22の厚みt2が均一に調製される。こ
れにより、流路形成板4が形成される。
板20に、プレス,ドライエッチング,レーザ加工等の
手法により、連通孔21及び凹部9Bを穿設することが
行われる。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ヘッドの第4の実施の形態を示す。この記録ヘッドは、
電鋳による流路部22が、基板20の両面に、電鋳部及
び第2電鋳部として形成されている。その他の構成は、
図1に示す第1の実施の形態と略同様であり、同様の部
分には同じ符号を付して説明を省略する。
20の両面に形成されているので、各流路部22の厚み
を薄くすることができる。これにより、電鋳工程が短縮
化され得るし、流路部22の「そり」の発生もより一層
抑制され得る。それ以外は、上記第1の実施の形態と同
様の作用効果を奏する。
ヘッドの製造方法の第7例を示す工程説明図である。こ
の例は、図10に示す記録ヘッドの製造方法である。ま
ず、図11(a)に示すように、基板20を準備する。
次に、図11(b)に示すように、この基板20に、プ
レス,ドライエッチング,レーザ加工等の手法により、
連通孔21を穿設する。
基板20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。
そして、図11(d)に示すように、露光,現像を行な
って、2つの流路部22のそれぞれの隔壁に対応するパ
ターン部分23で基板20の表面を露出させる(それ以
外の表面はマスキング状態に保たれる)。
上記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これに
より、図11(e)に示すように、上記流路パターン部
分23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積
させる。これにより、上下の流路部22が形成される。
性樹脂24が除去され、2つの流路部22の各表面がラ
ッピング研摩されて流路部22の厚みt3、t4が均一
に調製される。これにより、流路形成板4が形成され
る。
合、電鋳工程後の各流路部22における残留応力が釣り
合うため、流路形成板4における「そり」の発生が更に
一層抑制され得る。
22の各々の厚みt3、t4を、単一の流路部22の場
合よりも薄くすることができる。このため、電鋳工程が
短縮され得る。また、基板20に形成される流路部22
の各厚みt3、t4は、基板20の厚みt1より小さく
設定されることが好ましい。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ヘッドの製造方法の第8例を示す工程説明図である。こ
の例も、図10に示す記録ヘッドの製造方法である。こ
の例では、まず、図12(a)に示すように、基板20
を準備する。
板20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そ
して、図12(c)に示すように、露光,現像を行なっ
て、2つの流路部22の隔壁に対応するパターン部分2
3で基板20の表面を露出させる(それ以外の表面はマ
スキング状態に保たれる)。
記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これによ
り、図12(d)に示すように、上記流路パターン部分
23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積さ
せる。これにより、上下の流路部22が形成される。
性樹脂24が除去され、2つの流路部22の各表面がラ
ッピング研摩されて流路部22の厚みt3、t4が均一
に調製される。これにより、流路形成板4が形成され
る。
基板20に、プレス,ドライエッチング,レーザ加工等
の手法により、連通孔21を穿設することが行われる。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ヘッドの第5の実施の形態を示す。この記録ヘッドは、
インク貯留室9に対応する基板20の部分に、インク貯
留室9に連通して実質的にインク貯留室の容積を増大さ
せる開口部9Cが形成されている。その他の構成は、図
10に示す第4の実施の形態と略同様であり、同様の部
分には同じ符号を付して説明を省略する。
らず基板20にもインク貯留のための空間が設けられる
ことにより、スペースの更なる有効利用が図られ得る。
また、インク貯留室(9及び9C)の容量に余裕ができ
る。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様の作用効
果を奏する。
ヘッドの製造方法の第9例を示す工程説明図である。こ
の例は、図13に示す記録ヘッドの製造方法である。ま
ず、図14(a)に示すように、基板20を準備する。
次に、図14(b)に示すように、この基板20に、プ
レス,ドライエッチング,レーザ加工等の手法により、
連通孔21及び開口部9Cを穿設する。
基板20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。
そして、図14(d)に示すように、露光,現像を行な
って、2つの流路部22のそれぞれの隔壁に対応するパ
ターン部分23で基板20の表面を露出させる(それ以
外の表面はマスキング状態に保たれる)。
上記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これに
より、図14(e)に示すように、上記流路パターン部
分23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積
させる。これにより、上下の流路部22が形成される。
性樹脂24が除去され、2つの流路部22の各表面がラ
ッピング研摩されて流路部22の厚みt3、t4が均一
に調製される。これにより、流路形成板4が形成され
る。
合、電鋳工程後の各流路部22における残留応力が釣り
合うため、流路形成板4における「そり」の発生が更に
一層抑制され得る。
22の各々の厚みt3、t4を、単一の流路部22の場
合よりも薄くすることができる。このため、電鋳工程が
短縮され得る。また、基板20に形成される流路部22
の各厚みt3、t4は、基板20の厚みt1より小さく
設定されることが好ましい。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ヘッドの製造方法の第10例を示す工程説明図である。
この例も、図13に示す記録ヘッドの製造方法である。
この例では、まず、図15(a)に示すように、基板2
0を準備する。
板20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そ
して、図15(c)に示すように、露光,現像を行なっ
て、2つの流路部22の隔壁に対応するパターン部分2
3で基板20の表面を露出させる(それ以外の表面はマ
スキング状態に保たれる)。
記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これによ
り、図15(d)に示すように、上記流路パターン部分
23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積さ
せる。これにより、上下の流路部22が形成される。
性樹脂24が除去され、2つの流路部22の各表面がラ
ッピング研摩されて流路部22の厚みt3、t4が均一
に調製される。これにより、流路形成板4が形成され
る。
基板20に、プレス,ドライエッチング,レーザ加工等
の手法により、連通孔21及び開口部9Cを穿設するこ
とが行われる。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ヘッドの第6の実施の形態を示す。この記録ヘッドは、
基板20とノズルプレート3とが一体となっている。す
なわち、基板の連通孔21とノズル開口8とが一体とな
っている。その他の構成は、図1に示す第1の実施の形
態と略同様であり、同様の部分には同じ符号を付して説
明を省略する。
程数が減少することにより、精度向上及びコスト低下の
面で有利である。それ以外は、上記第1の実施の形態と
同様の作用効果を奏する。
ヘッドの製造方法の第11例を示す工程説明図である。
この例は、図16に示す記録ヘッドの製造方法である。
まず、図17(a)に示すように、基板20とノズルプ
レート3とが一体となった板30を準備する。次に、図
17(b)に示すように、この基板30に、プレス,ド
ライエッチング,レーザ加工等の手法により、連通孔2
1(ノズル開口8)を穿設する。
基板30の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。
そして、図17(d)に示すように、露光,現像を行な
って、流路部22の隔壁に対応するパターン部分23で
基板30の表面を露出させる(それ以外の表面はマスキ
ング状態に保たれる)。
上記基板30を陰極として直流電圧を印可する。これに
より、図17(e)に示すように、上記流路パターン部
分23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積
させる。これにより、流路部22が形成される。
性樹脂24が除去され、流路部22の表面がラッピング
研磨されて流路部22の厚みt2が均一に調製される。
これにより、ノズルプレート3と一体の流路形成板4が
形成される。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ヘッドの製造方法の第12例を示す工程説明図である。
この例も、図16に示す記録ヘッドの製造方法である。
この例では、まず、図18(a)に示すように、基板2
0とノズルプレート3とが一体となった板30を準備す
る。
板30の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そ
して、図18(c)に示すように、露光,現像を行なっ
て、流路部22の隔壁に対応するパターン部分23で基
板20の表面を露出させる(それ以外の表面はマスキン
グ状態に保たれる)。
記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これによ
り、図18(d)に示すように、上記流路パターン部分
23に、電鋳によってニッケルもしくはクロムを堆積さ
せる。これにより、流路部22が形成される。
性樹脂24が除去され、流路部22の表面がラッピング
研摩されて流路部22の厚みt2が均一に調製される。
これにより、ノズルプレート3と一体の流路形成板4が
形成される。
流路形成板4に、プレス,ドライエッチング,レーザ加
工等の手法により、連通孔21(ノズル開口8)を穿設
することが行われる。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
ヘッドの第7の実施の形態を示す。この記録ヘッドは、
図2または図3を用いて説明した製造方法で製造された
流路形成板4に対して、ノズルプレート3が鋳造によっ
て製造されたものである。その他の構成は、図1に示す
第1の実施の形態と略同様であり、同様の部分には同じ
符号を付して説明を省略する。
中で流路形成板4にノズルプレート3を取付けることが
できる。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様の作
用効果を奏する。
ヘッドの製造方法の第13例を示す工程説明図である。
この例は、図19に示す記録ヘッドの製造方法である。
まず、図20(a)に示すように、完成された流路形成
板4を準備する。
路形成板4の基板20側の表面に、感光性樹脂24を塗
布する。そして、図20(c)に示すように、露光,現
像を行なって、連通孔21を塞ぐような第1パターンの
感光性樹脂24aを形成する。
ターン24aを覆うように感光性樹脂24’を塗布す
る。そして、図20(e)に示すように、露光,現像を
行なって、第1パターン24a上にノズル開口8と同一
形状の第2パターンの感光性樹脂24bを形成する。
し、上記流路形成板4を陰極として直流電圧を印可す
る。これにより、図20(f)に示すように、ノズル開
口8の周囲を区画するノズルプレート部分に、電鋳によ
ってニッケルもしくはクロムを堆積させる。これによ
り、ノズルプレート3が形成される。
性樹脂24a及び24bが除去され、ノズルプレート3
部分の表面がラッピング研摩されて当該厚みt5が均一
に調製される。これにより、流路形成板4上に所定のノ
ズルプレート3が形成される。
様であり、第1例の製造方法と略同様の作用効果を奏す
る。
示す方法を用いた場合、連通孔21を形成する前の状態
(図3(e)の状態)の流路形成板4に、ノズルプレー
ト3を鋳造することができる。この場合には、図20に
示した方法のように連通孔21を塞ぐ第1パターン24
aの形成が不要となる、すなわち、ノズル開口8のため
の形成を2段とする必要が無くなる。従って、ノズルプ
レート3の鋳造と流路部22の鋳造とを同時に行うこと
ができる。
部22の鋳造とを同時に行う製造方法の例を示す工程説
明図である。図21の製造方法例によって製造される記
録ヘッドは、図1に示す記録ヘッドと略同様である。こ
の例では、まず、図21(a)に示すように、基板20
を準備する。
板20の両側の表面に、感光性樹脂24を塗布する。そ
して、図21(c)に示すように、露光,現像を行なっ
て、下方側の面において流路部22の隔壁に対応するパ
ターン部分23で基板20の表面を露出させ(それ以外
の表面はマスキング状態に保たれる)、上方側の面にお
いてノズル開口8を区画するノズルプレート部分で基板
20の表面を露出させる(ノズル開口部分がマスキング
状態に保たれる)。
記基板20を陰極として直流電圧を印可する。これによ
り、図21(d)に示すように、上記流路パターン部分
23及びノズルプレート部分に、電鋳によってニッケル
もしくはクロムを堆積させる。これにより、流路部22
及びノズルプレート3が形成される。
性樹脂24が除去され、流路部22の表面がラッピング
研摩されて流路部22の厚みt2が均一に調製される。
同様に、ノズルプレート3の表面がラッピング研摩され
て厚みt5が均一に調製される。これにより、ノズルプ
レート3と一体の流路形成板4が形成される。
基板20に、ドライエッチング,レーザ加工等の手法に
より、連通孔21を穿設することが行われる。
ンクジェット式記録ヘッドを示す。この記録ヘッドは、
たわみ振動の圧電振動子6Aを有しており、上部電極1
6および下部電極17に挟まれた圧電振動子6Aが、流
路ユニット1の振動板5に貼着されている。
動信号が入力されると、圧電振動子6Aが横方向にたわ
み振動して、圧力室7の圧力が変動する。これにより、
圧力室7内のインクがインク滴としてノズル開口8から
吐出されるようになっている。その他の構成は、図1に
示す第1の実施の形態と略同様であり、同様の部分には
同じ符号を付して説明を省略する。本実施の形態の記録
ヘッドでも、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を
奏する。
態のインクジェット式記録ヘッドを示す。この記録ヘッ
ドは、圧電振動子の代わりにヒータ56を有している。
流路ユニット1は、振動板の代わりに熱伝導板55を有
しており、ヒータ56は熱伝導板55の圧力室7に対応
する領域に貼着されている。
号が入力されると、ヒータ56の加熱により圧力室7の
インクに気泡が生じる。そして、更なるヒータ56の加
熱等によって当該気泡の大きさが制御され、圧力室7内
のインクがインク滴としてノズル開口8から吐出される
ようになっている。その他の構成は、図1に示す第1の
実施の形態と略同様であり、同様の部分には同じ符号を
付して説明を省略する。本実施の形態の記録ヘッドで
も、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
ェット式記録ヘッドの変形例(第10の実施の形態)を
示す。この記録ヘッドは、熱伝導板の代わりにシリコン
板65を有している。ヒータ56は、シリコン板65の
上方側表面に貼着されている。図23(b)の記録ヘッ
ドでも、図23(a)の記録ヘッドと同様の作用効果を
奏する。
装置についてなされているが、本発明は、広く液体噴射
装置全般を対象としたものである。液体の例としては、
インクの他に、グルー、接着剤、マニキュア等が用いら
れ得る。
鋳によって形成されるため、「そり」の発生が抑制さ
れ、流路形成板が高精度に形成され得る。また、電鋳に
より形成される部分が、圧力室空間の少なくとも一部好
ましくは全部を含むため、圧力室空間を区画する隔壁が
高い剛性を有し得る。これにより、圧力室空間を高密度
に配置することが可能となる。従って、液体噴射ヘッド
の高精度化、高密度化及び大型化に有利である。
て形成されることにより、ノズル開口との位置決めが容
易である。このため、気泡の滞留が効果的に防止され得
る。また、電鋳部を剥離させる工程が不要であるため、
コスト的にも有利である。
実施の形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)
はA−A断面図である。
法の第1例を示す工程説明図である。
法の第2例を示す工程説明図である。
実施の形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)
はA−A断面図である。
法の第3例を示す工程説明図である。
法の第4例を示す工程説明図である。
実施の形態を示す図であり、(a)は縦断画図、(b)
はA−A断面図である。
法の第5例を示す工程説明図である。
法の第6例を示す工程説明図である。
の実施の形態を示す縦断面図である。
方法の第7例を示す工程説明図である。
方法の第8例を示す工程説明図である。
の実施の形態を示す縦断面図である。
方法の第9例を示す工程説明図である。
方法の第10例を示す工程説明図である。
の実施の形態を示す縦断面図である。
方法の第11例を示す工程説明図である。
方法の第12例を示す工程説明図である。
の実施の形態を示す縦断面図である。
方法の第13例を示す工程説明図である。
方法の第14例を示す工程説明図である。
の実施の形態を示す図であり、(a)は縦断面図、
(b)はA−A断面図である。
の実施の形態を示す図であり、(a)は縦断面図、
(b)はその変形例の縦断面図である。
解斜視図である。
縦断面図である。
Claims (27)
- 【請求項1】液体の流路としての流路空間が貫通して設
けられている流路形成板と、 流路形成板の一側面に設けられ、流路空間と連通するノ
ズル開口を有するノズルプレートと、 流路形成板の他側面に、流路空間を塞ぐように設けられ
た閉塞板と、を備え、 流路形成板は、基板層と、基板層の他側面に電鋳により
形成された電鋳層と、の2層を有しており、 電鋳層における流路空間が、圧力室空間として形成され
ており、 圧力室空間に対応する閉塞板の他側部分に、圧力室空間
内の液体に圧力変動を発生させる圧力発生手段が設けら
れており、 電鋳層には、圧力室空間に連通する液体流路及び液体貯
留室空間が形成されており、 圧力室空間は、深さ方向に略同一孔形状の貫通孔として
電鋳層に形成され、その一側面が基板層によって、その
他側面が閉塞板によって、その側方面が電鋳層によって
囲まれており、 基板層には、圧力室空間とノズル開口とを連通する連通
孔が形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。 - 【請求項2】基板層とノズルプレートとは、一体に形成
されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射
ヘッド。 - 【請求項3】液体の流路としての流路空間が貫通して設
けられている流路形成板と、 流路形成板の一側面に設けられ、流路空間と連通するノ
ズル開口を有するノズルプレートと、 流路形成板の他側面に、流路空間を塞ぐように設けられ
た閉塞板と、を備え、 流路形成板は、基板層と、基板層の他側面に電鋳により
形成された電鋳層と、基板層の一側面に電鋳により形成
された第2電鋳層と、の3層を有しており、 電鋳層における流路空間が、圧力室空間として形成され
ており、 圧力室空間に対応する閉塞板の他側部分に、圧力室空間
内の液体に圧力変動を発生させる圧力発生手段が設けら
れており、 電鋳層には、圧力室空間に連通する液体流路及び液体貯
留室空間が形成されており、 圧力室空間は、深さ方向に略同一孔形状の貫通孔として
電鋳層に形成され、その一側面が基板層によって、その
他側面が閉塞板によって、その側方面が電鋳層によって
囲まれており、 第2圧力室空間が、ノズル開口と連通すると共に深さ方
向に略同一孔形状の貫通孔として第2電鋳層に形成さ
れ、当該第2圧力室空間は、その一側面がノズルプレー
トによって、その他側面が基板層によって、その側方面
が第2電鋳層によって囲まれており、 基板層には、圧力室空間と第2圧力室空間とを連通する
連通孔が形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッ
ド。 - 【請求項4】電鋳層の熱膨張係数は、基板層の熱膨張係
数と略同一であることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれかに記載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項5】電鋳層は、ニッケルまたはクロムで構成さ
れていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
記載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項6】電鋳層の厚みは、基板層の厚みよりも小さ
いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
液体噴射ヘッド。 - 【請求項7】電鋳層の熱膨張係数及び第2電鋳層の熱膨
張係数は、基板層の熱膨張係数と略同一であることを特
徴とする請求項3に記載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項8】電鋳層及び第2電鋳層は、ニッケルまたは
クロムで構成されていることを特徴とする請求項7に記
載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項9】電鋳層の厚み及び第2電鋳層の厚みは、基
板層の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項3、7
または8に記載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項10】基板層は、導電性材料で構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の液
体噴射ヘッド。 - 【請求項11】液体貯留室空間は、深さ方向に略同一孔
形状の貫通孔として電鋳層に形成され、その一側面が基
板層によって、その他側面が閉塞板によって、その側方
面が電鋳層によって区画されていることを特徴とする請
求項1乃至10に記載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項12】第2電鋳層には、第2圧力室空間に連通
する第2液体貯留室空間も形成されていることを特徴と
する請求項3,7,8,9のいずれかに記載の液体噴射
ヘッド。 - 【請求項13】第2液体貯留室空間は、深さ方向に略同
一孔形状の貫通孔として第2電鋳層に形成され、その一
側面がノズルプレートによって、その他側面が基板層に
よって、その側方面が第2電鋳層によって区画されてい
ることを特徴とする請求項12に記載の液体噴射ヘッ
ド。 - 【請求項14】ノズルプレートは、流路形成板の一側面
に電鋳によって形成されていることを特徴とする請求項
1乃至13のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項15】閉塞板は、変形可能な振動板であり、圧
力発生手段は、伸縮変形可能な圧電振動子を有している
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の
液体噴射ヘッド。 - 【請求項16】閉塞板は、変形可能な振動板であり、 圧力発生手段は、たわみ変形可能な圧電振動子を有して
いることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記
載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項17】閉塞板は、熱伝導可能な熱伝導板であ
り、 圧力発生手段は、圧力室空間内の液体を加熱可能なヒー
タを有していることを特徴とする請求項1乃至14のい
ずれかに記載の液体噴射ヘッド。 - 【請求項18】請求項1または2に記載の液体噴射ヘッ
ドを製造する方法であって、 基板層の他側面に、圧力室空間に対応するパターンを形
成固着させるパターン形成工程と、 基板層の他側面に、前記パターンを埋めるように電鋳層
を形成する電鋳工程と、 前記パターンを除去して圧力室空間を形成させるパター
ン除去工程と、を備えたことを特徴とする方法。 - 【請求項19】前記パターン形成工程は、 感光性樹脂を被覆する工程と、 被覆された感光性樹脂に対して、前記パターンに基づい
て露光処理及び現像処理を行う工程と、を有しているこ
とを特徴とする請求項18に記載の方法。 - 【請求項20】パターン除去工程の後で、流路形成板の
他側面を研磨する研磨工程を更に備えたことを特徴とす
る請求項18または19に記載の方法。 - 【請求項21】パターン形成工程の前に、基板層に圧力
室空間とノズル開口とを連通する連通孔を穿設する工程
を更に備えたことを特徴とする請求項18乃至20のい
ずれかに記載の方法。 - 【請求項22】パターン除去工程の後に、基板層に圧力
室空間とノズル開口とを連通する連通孔を穿設する工程
を更に備えたことを特徴とする請求項18乃至20のい
ずれかに記載の方法。 - 【請求項23】請求項3に記載の液体噴射ヘッドを製造
する方法であって、 基板層の他側面に、圧力室空間に対応するパターンを形
成固着させるパターン形成工程と、 基板層の一側面に、第2圧力室空間に対応する第2パタ
ーンを形成固着させる第2パターン形成工程と、 基板層の他側面に、前記パターンを埋めるように電鋳層
を形成する電鋳工程と、 基板層の一側面に、前記第2パターンを埋めるように第
2電鋳層を形成する第2電鋳工程と、 前記パターンを除去して圧力室空間を形成させるパター
ン除去工程と、 前記第2パターンを除去して第2圧力室空間を形成させ
る第2パターン除去工程と、を備えたことを特徴とする
方法。 - 【請求項24】前記パターン形成工程と前記第2パター
ン形成工程とは、略同時に行われ、 前記パターン除去工程と前記第2パターン除去工程と
は、略同時に行われることを特徴とする請求項23に記
載の方法。 - 【請求項25】請求項14に記載の液体噴射ヘッドを製
造する方法であって、 流路形成板の一側面に、ノズルプレートのノズル開口を
含むノズル孔に対応するパターンを形成固着させるパタ
ーン形成工程と、 流路形成板の一側面に、前記パターンを埋めるようにノ
ズルプレートを電鋳により形成する電鋳工程と、 前記パターンを除去してノズル開口を形成させるパター
ン除去工程と、を備えたことを特徴とする方法。 - 【請求項26】前記パターン形成工程は、 感光性樹脂を被覆する工程と、 被覆された感光性樹脂に対して、前記パターンに基づい
て露光処理及び現像処理を行う工程と、を有しているこ
とを特徴とする請求項25に記載の方法。 - 【請求項27】前記パターン形成工程の前に、流路形成
板にノズル開口に至るための連通孔を穿設する工程を更
に備え、 前記パターン形成工程は、連通孔を塞ぐための第1パタ
ーンと、ノズル開口に対応する第2パターンと、を形成
固着させるようになっていることを特徴とする請求項2
5または26に記載の方法。
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---|---|---|---|---|
JP2008030334A (ja) * | 2006-07-29 | 2008-02-14 | Ricoh Co Ltd | 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び画像形成装置 |
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- 2001-01-19 JP JP2001011653A patent/JP3452258B2/ja not_active Expired - Fee Related
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