JP2018089894A - 液体吐出ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂材料を用いて圧力室壁部を形成した液体吐出ヘッドにおいて、厚膜化を抑制しつつ高い剛性を得ることのできる圧力室壁部構造およびその作製方法を提供する。【解決手段】ノズル孔101と、ノズル孔101に連通する圧力室102を設けた圧力室形成部材105と、圧力室102の一壁面に形成された圧力発生部材113と、を有する液体吐出ヘッドにおいて、圧力発生部材113を形成した一壁面に対向する圧力室102の他の一壁面を形成する部材104を、樹脂材料の両面に該樹脂材料よりも高いヤング率を有する無機膜111,112が形成された積層体とした。【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出ヘッドおよびその製造方法に関するものである。
インクなどの液体を吐出して被記録媒体に画像を記録する装置には、一般に、液体を吐出する液体吐出ヘッドが搭載されている。
液体吐出ヘッドから液体を吐出させる機構として、圧電素子によって容積が収縮可能な圧力室を利用した機構や、液体を熱で発泡させて圧力を発生させる発熱体を有するものが知られている。これらの機構で発生した圧力により、圧力室内の液体が、圧力室の一端に形成されたノズル孔から吐出される。
このような液体吐出ヘッドで高品位の画像を得るためには、ノズル孔から吐出される液滴が、被記録媒体の所望の位置に正確に着弾することが望ましい。そのためには、ノズル孔を位置精度よく形成する必要がある。
そのようなノズル孔の製造方法が特許文献1に開示されている。特許文献1では、インク吐出圧力発生素子が形成された基体上に、溶解可能な樹脂にてインク流路パターンを形成し、常温にて固体状の樹脂組成物を溶解可能な樹脂層上に被覆する。被覆した樹脂層にノズル孔を形成した後に、溶解可能な樹脂層を溶出するものである。また、被覆樹脂として光硬化性樹脂を用い、フォトリソグラフィ法でノズル孔の加工を行うことで、加工精度に優れたインクジェット記録ヘッドが得られる。この製造方法により、ノズル基板を別途作製して基板と貼り合わせる方法に比べて、格段に位置精度を上げることが出来る。
特開平6−286149号公報
発熱体により液体を熱で発泡させる液体吐出ヘッドでは、大きなエネルギーを有する泡によりノズル孔から液体を押し出して吐出させる。一方、圧電素子により圧力室を変形させる圧力発生部材を用いた液体吐出ヘッドでは、液体を加圧することにより圧力室に発生した圧力振動を利用して液体を吐出させる。そのため、圧力室の変形により生じた圧力を効率よく液体に伝える必要がある。
特許文献1に開示されたインクジェット記録ヘッドでは、ノズル基板に樹脂材料を用いているため、ノズル基板の剛性が低く、発生した圧力によりノズル基板が変形してしまう。圧電素子を用いた液体吐出ヘッドにこのような樹脂材料を用いたノズル基板を適用すると、吐出に必要な圧力振動が得られなくなってしまう可能性がある。
そのため、圧電素子を用いた液体吐出ヘッドは、ノズル基板の材料としてシリコンや金属を用いて剛性を得ることが多い。しかし、これらの材料で作製したノズル基板を圧力発生素子が形成された基板と貼り合わせると、アライメント精度によるノズル孔の位置ずれが発生し易くなる。
これらの問題を鑑みて、本発明の目的は、樹脂材料を用いて圧力室壁部を形成した液体吐出ヘッドにおいて、厚膜化を抑制しつつ高い剛性を得ることのできる圧力室壁部構造およびその作製方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
液体を吐出するノズル孔と、前記ノズル孔に連通する圧力室を設けた圧力室形成部材と、前記圧力室の一壁面に形成された圧力発生部材と、を有する液体吐出ヘッドにおいて、前記圧力発生部材を形成した一壁面とは異なる前記圧力室の他の一壁面を形成する部材が、樹脂材料の両面に該樹脂材料よりも高いヤング率を有する無機膜が形成された積層体であることを特徴とする液体吐出ヘッド、が提供される。
本発明の別の態様によれば、
圧力発生部材を有する基板を用意する工程と、前記圧力発生部材を一壁面とする圧力室を規定する凹部を有する圧力室形成部材を形成する工程と、前記圧力室の他の壁面を構成する樹脂材料層を形成する工程と、前記樹脂材料層に孔部を形成する工程と、前記孔部を介して前記樹脂材料層の両面に無機膜を形成する工程と、を含む液体吐出ヘッドの製造方法、が提供される。
本発明の一態様によれば、高い位置精度でノズル孔等を形成できる樹脂部材の剛性を高めることができるため、圧力室内に発生する吐出時の圧力による変形を抑制でき、効率よく液体を吐出することができる。
第1の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の構成を説明するもので、(a)は平面図、(b)、(c)はそれぞれ(a)のA−A断面図、B−B断面図である。 第1の実施形態例のインクジェットヘッドの製造工程の一例を説明する工程断面図である。 インク循環をする第1の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図である。 ノズル基板にNi連通穴をあけた第1の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図である。 第2の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図である。 第2の実施形態例のインクジェットヘッドの製造方法である。 第2の実施形態例の別のインクジェットヘッドの製造方法である。 第3の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図である。 第3の実施形態例のインクジェットヘッドの製造方法である。 インク循環路を圧力室とノズル基板の間に設けた第1の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図である。 ノズル基板以外の剛性を高める構成の第1の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図である。 樹脂材料のみのノズル基板変形量である。 樹脂材料の片面にNi膜を成膜した際のNi膜厚さに対するノズル基板変形量(a)および中立面位置(b)の関係を示すグラフである。 樹脂材料の両面に同じ厚さのNi膜を成膜した際のNi膜厚さに対するノズル基板変形量(a)および中立面位置(b)の関係を示すグラフである。 膜厚比およびヤング率比を変えたノズル基板変形量を示すグラフである。 樹脂材料の両面に異なる厚さのNi膜を成膜した際に吐出口面のNi膜厚さを固定し、圧力室内のNi膜厚さを変化させた際のノズル基板変形量(a)および中立面位置(b)を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態例について図面を参照しつつ説明する。以下では液体吐出ヘッドの中でも、液体としてインクを吐出するインクジェットヘッドについて説明するが、本発明はこれらの実施形態例のみに限定されるものではない。
[実施形態例1]
図1は本発明の第1の実施形態例に係るインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図であり、図1(a)は圧力室の平面図、図1(b)は圧力室の長手方向のA−A断面図、図1(c)は圧力室の短手方向のB−B断面図を示している。本実施形態例のインクジェットヘッドは、圧電部材113による圧力発生機構を有しており、圧電部材113は、圧電体膜109の上下の共通電極108および個別電極110と共に、振動板106上に積層して形成されている。振動板106と圧電部材113を合わせて圧力発生部材あるいは圧電素子ということがある。振動板106は、圧力室形成部材としての基板105上に形成されており、圧力室102の一壁面を構成している。共通電極108および個別電極110の間に電圧を印加して圧電体膜109を歪ませることにより振動板106を撓ませるベンドモードの圧電素子として機能する。すなわち、圧電部材からのエネルギーを振動板で圧力に変換している。振動板106の基板105と対向する面には流路基板107が接合され、振動板106の可動領域を規制すると共に、圧力室102へインクを供給する供給口103が形成されている。圧力室102の振動板106と対向する面には、ノズル孔101が形成されたノズル基板104が設けられ、圧力室102の一壁面を構成する。供給口103から供給されたインクは圧力室102を満たし、さらにノズル孔101へと連通して、ノズル孔101の開口部においてインクの表面張力によりメニスカスを形成する。前述したように電圧を印加して圧電素子を駆動させると、圧力室102が変形し、その容積変化により発生した圧力により、ノズル孔101から外部にインクを吐出させる。
ここで、基板105および流路基板107はシリコン(Si)基板、振動板106は窒化シリコン(SiN)薄膜、圧電体膜109はチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、共通電極108および個別電極110は白金(Pt)、ノズル基板は感光性樹脂で構成することが出来る。
ノズル基板104のノズル孔101の開口面と、圧力室102の内壁、および、供給口103の内壁には、無機膜であるNi膜(111、112)が成膜されている。本実施形態例においては、ノズル基板104のノズル孔101の開口面に成膜されたNi膜111の厚さは、圧力室102の圧力発生部材と対向する面、すなわち、ノズル基板104の圧力室102側に成膜されたNi膜112の厚さとほぼ同じものとする。このように樹脂材料で形成されたノズル基板104の両面にヤング率の高い無機膜(Ni膜111、112)を成膜することで、剛性の高い部材とすることが出来る。
圧力発生部材の剛性を平板の撓みとして近似計算してみる。以下の説明において、厚みやヤング率等の数値は一例であって、実際の数値を正確に示すものではない。圧電素子は例えば、振動板106(SiN)の厚さを1μm、共通電極108および個別電極109(Pt)の厚さを150nm、圧電体膜109(PZT)の厚さを2μmとする。積層体の中立面は以下の式で表わされる。SiNのヤング率を300GPa、Ptのヤング率を168GPa、PZTのヤング率を53.2GPaとすると、中立面λは振動板106の圧力室102側の面から1.07μmとなり、共通電極108の中ほどにあることが分かる。ここで、中立面λは下記数式(1)で求められる。数式(1)において、Eは各層の材料のヤング率、tは各層の厚さ、hは振動板106の圧力室102側の面を0としたときの厚さ方向の距離を表している。
Figure 2018089894
積層体の見かけのヤング率Eは、求めた中立面λを用いて下記数式(2)で計算することができ、133GPaとなる。
Figure 2018089894
さらに、圧力室102および/またはキャビティ114の大きさで規定される圧電素子の変形領域が、幅100μm(図1(a)のY方向)、長さ500μm(図1(a)のX方向)とした場合、撓み量w[m]は下記数式(3)で表わされる。撓み量w[m]を圧力p[Pa]で割る(下記数式(4))ことで、剛性を表すことができ、計算すると上記構成の圧電素子の変形量(以下、「振動板変形量」という)は626[nm/MPa]であることが分かる。変形量が小さいほど剛性が高いことを表わしている。
Figure 2018089894
ノズル基板についても同様の計算を行う。
感光性樹脂材料のヤング率を5GPaとした場合、樹脂材料のみで厚さ20μmのノズル基板を形成すると、ノズル基板の変形量は75[nm/MPa]となる。振動板変形量626[nm/MPa]と比較すると、圧電素子により圧力室102に発生させた圧力の約12%がノズル基板の変形で損失しまうことが分かる。このような圧力損失は10%以下とすることが好ましく、1%程度まで低減することが最適である。そのため、圧力室の圧電素子と対向するノズル基板の変形量は、振動板変形量の10分の1以下、さらには100分の1程度とする。言いかえると、ノズル基板の剛性を圧電素子の剛性の10倍以上高く、できれば100倍程度とする。樹脂材料のみで20μmの厚さのノズル基板を構成すると8.35倍程度の剛性しか得られていないため、インクジェットヘッドとして十分な吐出エネルギーを得ることができず、適していないと言える。図12に、ノズル基板の変形量の、樹脂材料厚さ依存性を示す。振動板変形量の100分の1程度まで下げるためには、樹脂材料を45μm以上の厚さにしなければならないことが分かる。
本実施形態例のノズル基板(積層体)の剛性を計算してみる。樹脂材料の両面に成膜したNi膜のヤング率を200GPaとし、ノズル孔の長さを20μmにするため、樹脂材料の厚さを18μm、樹脂材料の両面に成膜するNi膜の厚さを1μmずつとした場合、ノズル基板の変形量は6.48[nm/MPa]となる。これは、ノズル基板の厚さが同じであるにもかかわらず、圧電素子(積層体)の97倍の剛性を有することとなり、圧電素子により圧力室102に発生させた圧力の約1.04%しかノズル基板の変形で損失しないことが分かる。
ここで、ノズル基板(積層体)の厚さを20μmに固定し、樹脂材料の片面にのみNi膜を成膜した際の、ノズル基板の変形量を図13(a)に、ノズル基板の中立面の位置を図13(b)に示す。図13(a)に示すように、Ni膜を厚くすると、1μm程度までは急激に変形量が小さくなるが、それ以上厚くしても変形量の変化が小さい。振動板変形量の100分の1程度までノズル基板の変形量を下げるためには、Ni膜を12μm程度まで厚くする必要がある。図13(b)の実線はノズル基板の中立面を示し、点線は樹脂材料とNi層との境界位置を示している。Ni膜厚が2μmまでは中立面が樹脂材料内に存在し、樹脂材料の見かけの厚さが厚くなっている。しかし、Ni膜厚が4μm以上になると中立面がNi膜内に存在するようになり、Ni膜厚が支配的になっている。上述した見かけのヤング率の式によると、中立面からの距離とヤング率の積を積分したものとなっているため、中立面から離れた端部にヤング率の高いNi層がある時には効果的に剛性が増すが、中立面がずれてしまうと剛性が上がりにくいと言える。そのため、樹脂材料の片面にのみNi膜を成膜しても、剛性を上げる効果は得にくい。
一方、樹脂材料の両面に同じ厚さのNi膜を成膜し、同様にノズル基板(積層体)の厚さを20μmに固定した際の、ノズル基板の変形量を図14(a)に、ノズル基板の中立面の位置を図14(b)に示す。図14(a)に示すように、両面のNi膜厚を厚くすると、ノズル基板の変形量が下がり続け、1μmのNi膜厚で振動板変形量の100分の1程度になる。図14(b)を見ると、両面のNi膜厚が同じために中立面は積層体の中央にあり、前述した中立面から離れた端部にヤング率の高いNi層がある状態を保っているため、剛性を上げる効果が得られている。このように、Ni膜を樹脂材料の両面に成膜することで、ノズル基板を厚くしなくても剛性の高い部材を得ることが出来る。
図15は、本発明の樹脂材料の両面に同じ膜厚の無機膜を成膜した積層体(ノズル基板)構成における、樹脂材料と無機膜の膜厚比(無機膜の片面膜厚/樹脂材料の膜厚)によるノズル基板変形量の、樹脂材料のみの変形量に対する変化率を示したもので、各線はそれぞれのヤング率の比を変えたものである。ノズル基板の総厚は同じものとする。膜厚の比が小さいほど変化率が大きく、比が大きくなるにつれて変化が少なくなっている。この結果から、膜厚の比は0.02から0.2倍の間で効果が大きいことが分かる。また、ヤング率比が小さいと変化率が小さく、10よりも小さい比では効果があまり得られない。ヤング率の比が大きくなるほど変化率も大きくなるが、樹脂材料のヤング率が数GPa程度で、無機膜のヤング率が数百GPa程度であるため、ヤング率の比は10から100倍の間で現実的に効果が得られる範囲であることが分かる。まとめると、無機膜のヤング率をE1、厚さをt1、樹脂部材のヤング率をE2、厚さをt2とした時、以下の2式を満たすことが好ましい。樹脂材料の両面に形成する無機膜の膜厚を異なる膜厚とする場合にも、少なくとも薄く形成する無機膜が下記2式を満たすことが好ましく、両面の無機膜がともに下記2式を満たすことがより好ましい。
10≦(E1/E2)≦100
0.02≦(t1/t2)≦0.2
本実施形態例において、樹脂材料の厚さ18μmと、Ni薄膜の厚さ1μmの比は、0.056倍で、樹脂材料のヤング率5GPaと、Ni膜のヤング率200GPaは、40倍の比である。
このように本発明を適用することで、ノズル基板を樹脂材料を用いて形成した場合でも、ヤング率の高い無機膜で両面を被覆することで、薄い無機膜でも効果的に剛性を高めることができる。その結果、ノズル基板を厚膜化することなく、圧電素子を用いたインクジェットヘッドを構成することが可能となる。
本実施形態例のインクジェットヘッドの製造方法を図2に示す。
まず、図2(a)のように、振動板106上に圧電部材113が形成された圧電素子(圧力発生部材)および圧力室102の側壁部を形成した基板105を用意する。また、圧電部材113が格納される空間(キャビティ114)と供給口103を形成した流路基板107を用意する。キャビティ114は、圧力室102に連通しておらず、圧電部材113はインク等の液体に曝されることはない。基板105としてのSi基板上に、SiNの振動板106、Ptの共通電極108、PZTの圧電体膜109、Ptの個別電極110を順に積層成膜しパターニングした後、エッチングにより圧力室102となる凹部を形成する。また、振動板106には、流路基板107の供給口103に連通する孔部を形成しておく。流路基板107に形成するキャビティ114は、圧電部材113を格納すると共に、振動板106に接合されることにより、振動板106の変形領域を規定する。図1(a)に示すように、複数の圧力室は、平面視でその短辺方向(Y方向)に隣接して配置される。振動板106は、複数の圧力室に連続して形成されている。また、図1(b)に示すように、圧力室の長辺方向(X方向)の振動板106の変形領域は、キャビティ114の基板面内方向の長辺幅により規定される。この基板105と流路基板107を接着接合する(図2(b))。振動板106に形成する孔部は、基板105と流路基板107とを接合した後に形成してもよい。
次に基板105の上面に感光性樹脂材料をテンティング法で貼り合わせ、樹脂材料層(ノズル基板)104を形成する(図2(c))。これにより、樹脂材料層が圧力室102の一壁面を構成することになる。感光性樹脂材料には、例えばDF470(商品名、日立化成株式会社)のような感光性ドライフィルムを使用することができる。樹脂材料層104を光によりパターニングしてノズル孔101を形成する(図2(d))。その後、圧力室102の中にめっき液を流通させて、無電解めっき法により、Ni膜を圧力室102の内壁(Ni膜112)からノズル孔101の開口面上(Ni膜111)にかけて成膜する(図2(e))。Ni膜112は圧力室の内壁全てに形成され、また、圧力室に連通する供給口103などの流路の内壁にも形成される。圧力発生部材上に形成される無機膜(Ni膜112)は圧力発生部材の一部を構成することになる。上記計算例では、説明の簡略化のために圧力発生部材の変形量を無機膜のない状態で計算しているが、実際には、無機膜による剛性増加を加味して計算する。
このようにインクジェットヘッドを製造することにより、ノズル孔101の形成を、フォトリソグラフィ法を用いたウェハプロセスで実施可能となる。このため、シリコンや金属を用いたノズル基板の貼り合わせプロセスに比べて、ノズル孔の位置精度を高めることが出来る。また、Ni膜を感光性樹脂材料の両面にめっき法で成膜することにより、厚膜化することなく簡便にノズル基板104の剛性を高めることが出来る。
ここまで基本的な圧力室形状の実施形態について説明してきたが、本発明はこの形状に限定されるものではない。例えば図3に示すように、インクの供給口103の他にインクの回収口115を設け、圧力室102の中をインクが循環する構成とすることが出来る。この構成にすることで、圧力室102に混入した気泡を流し去ることができ、ノズル孔101におけるインクの蒸発による粘度上昇を抑制することも出来る。ノズル基板を厚膜化することなく剛性を高められるため、ノズル孔101内のインクも速やかに交換することができる。
また、図4に示すように、樹脂材料層104にノズル孔101よりも小さい孔部(穴116)を多数開け、めっきによりNi膜で穴116が閉塞するように埋め、樹脂材料の両面のNi膜(111および112)を連通させることが出来る。このような構造にすることにより、ノズル基板の剛性をさらに高めることが出来る。
その他の構成として、図10に、インク循環流路を有する流路部材を圧力室102とノズル基板104との間に形成する例を示す。基板105に感光性樹脂からなる樹脂部材(123、124、125)の積層とパターニングを繰り返すことにより、インクを圧力室内に供給する供給流路126およびインクを圧力室外に回収する回収流路127を有する流路部材を形成している。剛性を高める必要がある圧力室102の圧力発生部材を形成した一壁面と対向する他の一壁面として、流路部材の一部である樹脂部材123がある。この樹脂部材123の圧力室側の面とその対向する面に、めっきによりNi膜(128、129)が形成されている。ノズル基板104のノズル孔101の開口面にはさらにNi膜130が形成されている。また、図11には、剛性を高める面に特化して、樹脂部材123に対してNi膜129を形成する構成を示す。樹脂部材124を形成する前にNi膜を形成することで、樹脂部材123と樹脂部材124との間にNi膜が形成される。前述の通り、樹脂部材123の厚みを振動板変形量の100分の1程度となるように厚膜化(例えば45μm以上)すれば、圧力損失を低くすることは可能である。しかしながら、その分、樹脂部材の積層厚みが増すことになる。樹脂部材123の厚みを減らすことができれば、ヘッドの軽薄化が可能となる。これらの構成により、圧力室102とノズル基板104の間に循環流路を有するインクジェットヘッドにおいても、本発明を適用することが可能であることが分かる。このように、本発明の適用範囲はノズル基板だけではなく、圧力による変形を抑制したい薄い樹脂材料(例えば45μm未満)を用いたインクジェットヘッドの各所に適用可能である。言い換えると、樹脂材料の両面に無機膜を形成した積層体として45μm以下の厚みで剛性の高い材料が得られる。もちろん、45μm以上の厚みの樹脂材料に対しても本発明を適用することでさらなる剛性の向上が可能である。
本実施形態例では圧力発生部材として圧電素子を用いて振動板を変形させる構成について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧力発生部材がインクを発泡する熱エネルギーを発生する発熱部材を利用するものでも良い。特にインクの循環を行う構成のインクジェットヘッドでは、ノズル孔101の粘度上昇抑制効果を得るために、ノズル孔101の長さを短くする必要があり、薄いノズル基板104とすることが求められる。そのため、ノズル基板が強度不足により破損するのを防止するために、本発明のノズル基板の補強方法を適用することが出来る。
以上の説明では、樹脂材料および無機膜として特定の材料について説明したが、これに限定されない。樹脂材料としては当該分野で使用できる各種材料を用いることができる。また、無機膜は圧力室中の液体に対して耐性を有し、樹脂材料よりもヤング率の高い材料、特に樹脂材料のヤング率の10倍以上のヤング率を有する材料であればいずれも使用することができる。無機膜としては、上述しためっき法などで圧力室内部にも形成できる金属膜が好ましい。また、樹脂材料の両面に形成される無機膜は同じ材料であっても、異なる材料であってもよい。例えば、ノズル基板のように外部に露出している面を有する場合、露出面に対して樹脂材料に影響のない範囲でスパッタ法などの公知の方法での成膜も可能である。
実施形態例2
本発明において、めっき法により圧力室内壁にNi膜112を成膜する際、圧力発生部材の振動板106上にもNi膜が成膜される。この振動板106上のNi膜は、振動板106の剛性を高め、変形を阻害してしまうため、駆動電圧を高くする必要が生じてしまう。振動板106上のNi膜をなるべく薄くし、かつ、ノズル基板104の剛性を保つ構成が望ましい。
図5は、本発明を適用した第2の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図である。
ノズル基板104のノズル孔101の開口面のNi膜111が厚く、圧力室の内壁に成膜するNi膜112の厚さが薄い構造となっている。
例えば開口面のNi膜111の膜厚を3μm、他方の面のNi膜112の膜厚を0.6μm、樹脂材料104の厚さを16.4μmとし、ノズル孔101の長さを20μmとする場合を考える。この時、ノズル基板の変形量は上記計算式から6.46[nm/MPa]となる。この構成の剛性は、実施形態例1で示した値とほぼ同じであり、ノズル基板の剛性が前述の圧電素子の剛性(変形量626[nm/MPa])に対して96.9倍となっているため、十分高い剛性が得られていると言える。また、圧力室102内のNi膜厚を1μmから0.6μmに薄くすることが出来るため、Ni薄膜による振動板106の変形阻害を抑制することが出来る。
ここで、ノズル基板(積層体)の厚さを20μmに固定し、ノズル孔開口面のNi膜厚を3μmとし、圧力室内のNi膜厚を変化させた時の、ノズル基板の変形量を図16(a)に、ノズル基板の中立面の位置を図16(b)に示す。圧力室内のNi膜厚が厚くなるに従い、変形量が小さくなり、圧力室内の膜厚が0.6μmで、振動板変形量の100分の1程度の変形量になっている。中立面は圧力室内のNi膜が無い時には、ノズル孔開口面のNi膜内に中立面があるが、圧力室内のNi膜を厚くしていくことで樹脂材料内に中立面が移動し、剛性を高めることが出来ている。
本実施形態例の製造方法を図6に示す。圧力発生部材および圧力室102を形成し、ノズル基板104にノズル孔101を形成する工程までは実施形態例1と同じである(図6(a))。次いでノズル基板104のノズル孔101の開口面に電解めっき法によりNi膜111Aを厚めに成膜する(図6(b))。次に圧力室102内にめっき液を流通させて無電解めっき法によりNi膜112を成膜する(図6(c))。厚めに成膜したノズル孔の開口面のNi膜111Aを研磨することにより所望の膜厚のNi膜111を得る(図6(d))。ノズル孔の開口面側のNi膜を研磨することにより、Ni膜の成長時に丸まったノズル孔101のエッジ部を立たせることが出来るため、ノズル孔101のNi成膜による開口面積のばらつきを抑えて、吐出性能を均一化することも出来る。
本実施形態例の別の製造方法を図7に示す。圧力発生部材および圧力室102を形成し、ノズル基板104にノズル孔101を形成する工程までは実施形態例1と同じである(図7(a))。ノズル孔101形成後、めっき槽内に浸漬し、めっき液を流動させることで圧力室102内にめっき液を流通させて無電解めっきを開始する(図7(b))。これによりノズル基板104の両面にNi膜が形成される(Ni膜112とする)。所望の膜厚のNi膜112が得られたところでめっき液の流動を止めると、めっき液が更新されなくなった圧力室102内の膜成長が止まり、めっき液が潤沢にあるノズル孔の開口面のみ成長を続けて厚いNi膜111Aが形成される(図7(c))。ノズル孔の開口面の厚いNi膜111Aを、その後研磨することにより所望の膜厚のNi膜111を得る(図7(d))。この製造方法を用いることにより、めっき液の流動と停止のみで厚さの異なるNi膜を成膜することが出来る。
また、ノズル孔101を形成する工程をNi膜形成後としてもよい。その場合、樹脂材料として感光性を有さない樹脂フィルムを用いることができる。例えば、樹脂フィルムを基板105上に貼り合わせ、樹脂フィルム上にNi膜111Aを厚く成膜後にノズル孔の形状にパターニングし、Ni膜をマスクにOプラズマで樹脂材料を除去することで、図6(b)と同様の形状を作製することが出来る。
このように、樹脂材料の両面に形成するNi膜厚を異ならせても、中立面が樹脂材料内に存在するように、両面に形成するNi膜厚を最適化することによりノズル基板の剛性を上げることが可能である。結果として、圧力室内壁のNi膜厚を薄くすることができ、振動板の変形を阻害しない構成が可能となる。また、ノズル孔面に形成した厚いNi膜を研磨する工程により、ノズル孔エッジを立たせて吐出性能ばらつきを低減させることも出来る。
実施形態例3
図8は、本発明を適用した第3の実施形態例のインクジェットヘッドの液体吐出部の断面図である。
圧力発生部材は、流路基板107上に形成されており、キャビティ117の上に振動板106、個別電極110、圧電体膜109、共通電極108、保護膜119の順に積層されている。保護膜119はSiO膜で、圧電部材113をインクと絶縁して電気的に保護する目的で設けられている。キャビティ117は、後述する製造方法上の都合によりエッチングホール118と連通している。さらに流路基板107には、供給口103と回収口115が設けられ、圧力室102をインクが循環出来る構成となっている。このようにキャビティ117上に振動板106を設けることにより、圧力発生部材を流路基板107に形成でき、圧力室形成層120およびノズル基板104は、感光性樹脂で構成できる。この結果、圧力室102およびノズル孔101は、フォトリソグラフィ法による高精度な加工で形成可能な構成となっている。圧力室102の中央付近のノズル基板104には、ノズル孔101が形成されており、本発明の特徴である、圧力室102内のNi膜112、および、ノズル基板104のノズル孔開口面のNi膜111が形成されており、ノズル基板104の剛性を高めている。
本実施形態例の製造方法を図9に示す。流路基板107上に、キャビティ117のための犠牲層121、振動板106、圧電部材113(個別電極110、圧電体膜109、共通電極108)の各層を成膜し、フォトリソフグラフィ法でパターニングを行う(図9(a))。犠牲層121は振動板106の下にキャビティ117を形成するためのもので、Alなどの振動板および基板に対して選択的なエッチングで除去可能な材料で形成される。次に保護膜119(SiO)を成膜する(図9(b))。流路基板107(Si)に、供給口103、回収口115、および犠牲層121に連通するエッチングホール118を、ドライエッチングにより形成する(図9(c))。振動板106および保護膜119を貫通する供給口103、回収口115は、流路基板107に貫通孔を形成してからこれらの膜をエッチング除去してもよいし、流路基板107に貫通孔を形成する前に、相当する開口部を形成しておいてもよい。続けて、エッチングホール118を通して、犠牲層121をウェットエッチングにより除去し、キャビティ117を形成する(図9(d))。圧力室形成層120には感光性樹脂材料を用い、圧力室102となる凹部をパターニング形成する。実施形態例1と同様にノズル基板104を、感光性樹脂を用いたテンティング法で形成し、ノズル孔101をパターニングする(図9(e))。最後に圧力室102にめっき液を流動させることで、圧力室102の内壁およびノズル基板104のノズル孔開口面に、Ni膜111、112を成膜する(図8)。
このように圧力室形成層120およびノズル基板104を、感光性樹脂で構成することにより、フォトリソグラフィ法によるウェハプロセスで高精度に圧力室およびノズル孔が製造可能である。基板の貼り合わせ工程が無いため、本実施形態例の構成にすることでより高精度なインクジェットヘッドを得ることが出来る。また、感光性樹脂の両面にNi膜を成膜することで、剛性の高いノズル基板104を得ることが出来る。
本発明に係る液体吐出ヘッドは、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に搭載可能である。そして、この液体吐出ヘッドを搭載した装置を用いることによって、紙、糸、繊維、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックなどの種々の被記録体に記録を行うことができる。また、バイオチップ製造や電子回路印刷用途の液体を吐出するためのヘッドとして適用できる。なかでも、本発明に係る液体吐出ヘッドは、水系インクなどを用いたインクジェットヘッド等として好適である。
101 ノズル孔
102 圧力室
103 供給口
104 ノズル基板(樹脂材料層)
105 基板
106 振動板
107 流路基板
108 共通電極
109 圧電体膜
110 個別電極
111 ノズル孔開口面のNi膜
112 圧力室内のNi膜
113 圧電部材
114 キャビティ(空間)
115 回収口
117 キャビティ(空間)
118 エッチングホール
119 保護膜
120 圧力室形成層
121 犠牲層
123、124、125 樹脂部材
126 供給流路
127 回収流路
128、129、130 Ni膜

Claims (25)

  1. 液体を吐出するノズル孔と、前記ノズル孔に連通する圧力室を設けた圧力室形成部材と、前記圧力室の一壁面に形成された圧力発生部材と、を有する液体吐出ヘッドにおいて、
    前記圧力発生部材を形成した一壁面とは異なる前記圧力室の他の一壁面を形成する部材が、樹脂材料の両面に該樹脂材料よりも高いヤング率を有する無機膜が形成された積層体であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記積層体の中立面が前記樹脂材料内に存在する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記樹脂材料の両面に形成される無機膜の膜厚が同じである、請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記樹脂材料の両面に形成される無機膜の膜厚が異なる、請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記無機膜のヤング率をE1、厚さをt1、前記樹脂材料のヤング率をE2、厚さをt2とした時、以下の2式を満たす、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド:
    10≦(E1/E2)≦100、
    0.02≦(t1/t2)≦0.2。
  6. 前記積層体の厚みが45μm以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記無機膜は、Ni膜である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記圧力室の他の一壁面を形成する部材が、前記ノズル基板である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記ノズル基板の、前記圧力室内に形成された無機膜の厚さが、前記ノズル孔の開口面に形成された無機膜の厚さよりも薄い、請求項8に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記圧力室と、前記ノズル基板との間に、前記圧力室内に液体を供給する流路および前記圧力室外へ前記液体を回収する流路の少なくともいずれかが形成された流路部材を有し、前記圧力室の他の一壁面を形成する部材が、該流路部材の一部である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記樹脂材料が、前記圧力室側から対向する側に貫通する孔部を有し、前記樹脂材料の両面に形成された前記無機膜が該孔部を閉塞して連通している、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記無機膜は、前記圧力室の内壁全てと、前記圧力室に連通する流路の内壁に形成されている、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 前記圧力発生部材が、圧電部材と、圧電部材からのエネルギーを圧力に変換する振動板とを含む、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  14. 前記圧力発生部材が基板上に設けられており、前記振動板と前記基板との間に前記圧力室と連通しない空間を有し、該空間が前記圧力発生部材の変形領域を規定している、請求項13に記載の液体吐出ヘッド。
  15. 前記空間に前記圧電部材が格納されている、請求項14に記載の液体吐出ヘッド。
  16. 前記振動板の前記空間と対向する面上に前記圧電部材が形成され、該圧電部材は、保護膜を介して前記圧力室内に面している、請求項14に記載の液体吐出ヘッド。
  17. 前記積層体の剛性が、前記圧力発生部材の剛性よりも10倍以上高い、請求項13乃至16いずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  18. 前記圧力発生部材が、前記圧力室内の液体を発泡させる熱エネルギーを発生する発熱部材である、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド。
  19. 圧力発生部材を有する基板を用意する工程と、
    前記圧力発生部材を一壁面とする圧力室を規定する凹部を有する圧力室形成部材を形成する工程と、
    前記圧力室の他の壁面を構成する樹脂材料層を前記凹部の開口面に形成する工程と、
    前記樹脂材料層に孔部を形成する工程と、
    前記孔部を介して前記樹脂材料層の両面に無機膜を形成する工程と、
    とを含む液体吐出ヘッドの製造方法。
  20. 前記樹脂材料層に形成された孔部が、前記圧力室内で発生した圧力により前記圧力室内の液体を外部に吐出するノズル孔である、請求項19に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  21. 前記樹脂材料層が感光性樹脂からなり、前記孔部を形成する工程がフォトリソグラフィ法を用いて実施される、請求項19又は20に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  22. 前記無機膜を形成する工程がめっき法による成膜工程を含む、請求項19乃至21のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  23. 前記無機膜を形成する工程が、前記孔部の開口面に電解めっきにより前記無機膜を成膜する工程と、前記圧力室内に無電解めっきにより、前記電解めっきによる無機膜よりも薄い膜厚で前記圧力室内に無機膜を成膜する工程と、を含む、請求項22に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  24. 前記無機膜を形成する工程が、前記樹脂材料の両面に無電解めっきにより成膜する工程と、前記孔部の開口面のみに無電解めっきにより成膜する工程と、を含む、請求項22記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  25. 前記無機膜を形成する工程が、前記無機膜を成膜した後に、前記孔部の開口面の前記無機膜を研磨する工程を有する、請求項23又は24に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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