JP2007253409A - ノズルプレートの製造方法、ノズルプレート、液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド並びに画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 プレート部材が透光性を有する樹脂などで形成されている場合であっても、ノズル周辺まで均一な機能性膜(撥水膜)を形成することができるノズルプレートの製造方法などを提供する。
【解決手段】液滴を吐出するノズル51が形成され透光性を有する透光プレート60に遮光膜74を形成する遮光膜形成工程と、前記ノズルの内部にネガ型の感光性樹脂71を充填しつつ、かつ前記透光プレートのノズルの吐出口に前記ネガ型の感光性樹脂を付着させる感光性樹脂配置工程と、前記吐出面とは反対側の面から露光を行う露光工程と、前記露光工程にて露光がなされた前記ネガ型の感光性樹脂の現像処理を行う現像工程と、前記吐出面側に機能性膜73を形成する機能性膜形成工程と、前記透光プレートから前記ネガ型の感光性樹脂を除去する感光性樹脂除去工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】液滴を吐出するノズル51が形成され透光性を有する透光プレート60に遮光膜74を形成する遮光膜形成工程と、前記ノズルの内部にネガ型の感光性樹脂71を充填しつつ、かつ前記透光プレートのノズルの吐出口に前記ネガ型の感光性樹脂を付着させる感光性樹脂配置工程と、前記吐出面とは反対側の面から露光を行う露光工程と、前記露光工程にて露光がなされた前記ネガ型の感光性樹脂の現像処理を行う現像工程と、前記吐出面側に機能性膜73を形成する機能性膜形成工程と、前記透光プレートから前記ネガ型の感光性樹脂を除去する感光性樹脂除去工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明はノズルプレートの製造方法、ノズルプレート、液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法、画像形成装置に係り、特に、インクジェット方式の画像形成装置の印字ヘッドの吐出面などに用いられるノズルプレートの製造方法に関する。
インクジェット方式の画像形成装置の印字ヘッドは、記録媒体と対向する吐出面を構成するノズルプレートに複数のノズルが形成されている。記録媒体に対してインク滴を吐出する各ノズルの形状は、インク滴の大きさや吐出速度等に影響を与えやすいため、ノズルは高精度に加工されることが要求される。
このようなノズルプレートの製造方法が、特許文献1に開示されている(以下、従来の製造方法という)。図10は、従来の製造方法の工程を示す図である。図10(a)に示すようなプレート部材160において、ノズル151をマスキングするためにネガレジスト170を用いる。詳細には、図10(b)に示すように、ディップコートでプレート部材160の全面にネガレジスト170を塗布後、インク吐出面160Aの裏側から露光として紫外光172を照射する。その後現像を行うと、図10(c)に示すようになる。
さらに、図10(d)に示すように、インク吐出面にネガレジスト170を塗布し、プリベークして、再度裏側から露光として紫外光172を照射した後に現像処理を行う。すると、図10(e)に示すように、ネガレジストの柱170Aが形成される。その後、図10(f)に示すように撥水剤171を塗布し、ネガレジスト170を除去することにより、図10(g)に示すように撥水膜173を形成する。以上のように、ノズル151部分にネガレジストの柱170Aが形成されるため、撥水剤171を塗布する際にノズル151内部に撥水剤171が入り込むことなく、インク吐出面160Aに撥水膜173が形成されるとする。
特開平9−300627号公報
しかしながら、従来の製造方法には、次のような問題がある。
すなわち、従来の製造方法では、ノズルプレート160が透光性を有する樹脂などで形成されている場合、ネガ型のレジスト170を塗布して露光するとき(図10(b)、(d)に示すとき)にインク吐出面160Aに塗布されているレジスト170まで感光してしまう。そのため、現像処理後もインク吐出面160Aにレジスト170が残留してしまい、均一な撥水膜173を形成することができないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、プレート部材が透光性を有する樹脂などで形成されている場合であっても、ノズル周辺まで均一な機能性膜を形成することができるノズルプレートの製造方法、ノズルプレート、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出ヘッドの製造方法並びに画像形成装置を提供することを目的とする。また、長尺化を図るべく剛性を高めたノズルプレートを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液滴を吐出するノズルが形成され透光性を有する透光プレートに遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、前記ノズルの内部にネガ型の感光性樹脂を充填しつつ、かつ前記透光プレートのノズルの吐出口に前記ネガ型の感光性樹脂を付着させる感光性樹脂配置工程と、前記吐出面とは反対側の面から露光を行う露光工程と、前記露光工程にて露光がなされた前記ネガ型の感光性樹脂の現像処理を行う現像工程と、前記吐出面側に機能性膜を形成する機能性膜形成工程と、前記透光プレートから前記ネガ型の感光性樹脂を除去する感光性樹脂除去工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、透光プレートに遮光膜を形成しているので、透光プレートの吐出面の反対面側から露光を行った場合であっても遮光膜により遮光され、透光プレートを透過して吐出面側へ露光が照射されない。そのため、現像処理後に吐出面に感光性樹脂が残留するおそれがなく、均一な機能性膜を形成することができる。
また、ノズルの内部に感光性樹脂を充填しつつ、かつ前記透光プレートのノズルの吐出口に感光性樹脂を付着している。そして、露光がノズルを通って吐出面側に照射される。そのため、ノズルの吐出口の内径と同じ径の外径からなる硬化した感光性樹脂層(レジスト層)が形成され、このレジスト層を用いて機能性膜を形成することにより、ノズルの吐出口の内径と同じ内径の開口部を備える機能性膜を高精度に形成することができる。
以上のように、透光プレートからなるノズルプレートであっても、ノズルの吐出口周辺まで均一な機能性膜を形成することができる。
「透光プレート」は、ポリイミド樹脂のプレートにレーザ加工によりノズルを形成したものや、感光性樹脂のプレートにフォトリソグラフィーによりノズルを形成したものを使用する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のノズルプレートの製造方法において、前記ノズルはテーパ形状に形成されていること、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルがテーパ形状からなるので、感光性樹脂配置工程においてノズルの内部への感光性樹脂の充填が容易になり、作業性が向上する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法において、前記遮光膜形成工程では、金属の蒸着またはスパッタリングにより遮光膜を形成すること、を特徴とする。
本発明によれば、透光プレートの吐出面に均一な遮光膜の形成ができる。
なお、遮光膜はノズルの内面まで形成してもよい。このように遮光膜をノズルの内面まで形成することで、金属の遮光膜がノズルの吐出口のエッジ部分を覆うことになり、当該エッジ部分の剛性を高めることができる。
また、遮光膜は透光プレートの吐出面に限らず、吐出面の反対面を含めた全面に形成してもよい。このように遮光膜を透光プレートの全面に形成することで、ノズルプレートの剛性をさらに高めることができ、耐薬品性の保護膜としての機能性を高めることができる。ノズルがテーパ形状に形成されていれば、ノズルの内部における遮光膜の形成が容易になり、作業性が向上する。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法において、前記遮光膜形成工程では、金属のメッキにより遮光膜を形成すること、を特徴とする。
本発明によれば、金属の遮光膜を透光プレートの全面に均一に形成することができ、ノズルプレートの剛性を高めることができ、耐薬品性の保護膜としての機能性を高めることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4に記載のいずれか1項のノズルプレートの製造方法において、前記感光性樹脂配置工程では、前記ネガ型の感光性樹脂を前記ノズルの内部側から前記吐出面の方向に向けて前記遮光膜から突出させるように充填すること、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルの内部全体にレジスト層を形成することができるとともに、ノズルの吐出口の内径と同じ径の外径からなるレジスト層を吐出面側に突出させた状態で形成することができる。そのため、吐出面側に機能性膜を形成する際に機能性膜がノズル内部に入り込むおそれがない。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至4に記載のいずれか1項のノズルプレートの製造方法において、前記感光性樹脂配置工程は、前記ネガ型の感光性樹脂を前記吐出面の反対面側から前記ノズル内部に充填させる工程と、前記ネガ型の感光性樹脂を前記吐出面側から付着させる工程と、を有すること、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルの内部全体にレジスト層を形成することができるとともに、ノズルの吐出口の内径と同じ径の外径からなるレジスト層を吐出面側に突出させた状態で形成することができる。そのため、吐出面側に機能性膜を形成する際に機能性膜がノズル内部に入り込むおそれがない。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6に記載のいずれか1項のノズルプレートの製造方法において、前記機能性膜形成工程では、ニッケルフッ素樹脂メッキにて機能性膜を形成すること、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルの吐出面にニッケルフッ素樹脂メッキを施すことにより、撥水膜としての機能を発揮させることができる。そして、遮光膜を金属にすれば遮光膜を電極として使用できるため、メッキによる機能性膜を形成することが容易になり、作業性が向上する。なお、フッ素系樹脂としてはポリテトラフルオロエチレンが考えられる。
請求項8に記載の発明は、ノズルプレートにおいて、液滴を吐出するノズルが形成され透光性を有する透光プレートと、前記透光プレートに形成されるものであって金属からなる遮光膜と、前記遮光膜に重ねて形成され前記吐出面側に形成される機能性膜と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、遮光膜が金属により形成されていることから、ノズルプレートの剛性を高めることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のノズルプレートにおいて、前記ノズルがテーパ形状であること、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルプレートのノズルがテーパ形状になるので、ノズルからの吐出効率を高めることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項8または9に記載のノズルプレートにおいて、遮光膜がノズルの内部に入り込んでいること、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルプレートのノズルの吐出口に位置するエッジ部分が金属からなる遮光膜により覆われている。そのため、当該エッジ部分の剛性を高めることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項8または9に記載のノズルプレートにおいて、前記遮光膜が前記透光プレートの全面に形成されていること、を特徴とする。
本発明によれば、金属からなる遮光膜が透光プレートの全面に形成されているので、ノズルプレートの剛性が高まるとともに、ノズルプレートの耐薬品性を高めることができる。
請求項12に記載の発明は、請求項8乃至11に記載のいずれか1項のノズルプレートにおいて、前記機能性膜がニッケルフッ素樹脂メッキにて形成されていること、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルの吐出性能およびノズルプレートの剛性を高めることができる。
請求項13に記載の発明は、液滴吐出ヘッドの製造方法において、液滴を吐出するノズルが形成され透光性を有する透光プレートと液滴を前記ノズルに供給する流路が形成された流路基板とを接合する流路基板接合工程と、前記透光プレートの吐出面に遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、前記ノズルの内部にネガ型の感光性樹脂を充填しつつかつ前記透光プレートのノズルの吐出口に前記ネガ型の感光性樹脂を付着させる感光性樹脂配置工程と、前記吐出面とは反対側の面から露光を行う露光工程と、前記露光工程にて露光がなされた前記ネガ型の感光性樹脂の現像処理を行う現像工程と、前記吐出面に機能性膜を形成する機能性膜形成工程と、前記ネガ型の感光性樹脂を前記透光プレートから除去する感光性樹脂除去工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、流路基板を予め透光プレートに接合した状態でノズルプレートを製造し、製造されたノズルプレートを用いて液滴吐出ヘッドを製造する。そのため、ノズルプレートの板厚が非常に薄いものであっても、ノズルプレートのハンドリングが容易であり、液滴吐出ヘッドの製造にあたって作業性が向上する。
請求項14に記載の発明は、液滴吐出ヘッドにおいて、請求項8乃至12のいずれか1項に記載のノズルプレートを有すること、を特徴とする。
請求項15に記載の発明は、画像形成装置において、請求項14に記載の液滴吐出ヘッドを備えたこと、を特徴とする。
本発明によれば、ノズルプレートを構成するプレート部材が透光性を有する場合であっても、ノズル周辺まで均一な機能性膜を形成することができる。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔ノズルプレートの製造方法〕
まず、本発明の特徴であるノズルプレートの製造方法を説明する。
まず、本発明の特徴であるノズルプレートの製造方法を説明する。
図1(a)〜(g)は、第1の実施形態におけるノズルプレートの製造工程を示した説明図である。まず、図1(a)に示すように、インク吐出面60A方向に狭まるテーパ形状の貫通孔であるノズル51が形成され、透光性を有する透光プレート60を準備する。
ここで、透光プレート60としては、ポリイミド樹脂のプレートにレーザ加工によりノズル51を形成したものや、感光性樹脂のプレートにフォトリソグラフィーによりノズル51を形成したものを使用する。なお、本実施形態ではノズル51がテーパ形状に形成されているが、ストレート形状であってもよい。
そこで、まず遮光膜形成工程として、図1(b)に示すように、透光プレート60のインク吐出面60A側に遮光膜としての金属膜74を形成する。金属膜74は、図2に示すように、ニッケルなどの金属の蒸着やスパッタリングを行うことにより形成する。このように、金属の蒸着やスパッタリングを行うので、図2(a)に示すように、透光プレート60のインク吐出面60Aに均一な金属膜74を形成することができる。また、金属膜74を形成することで、ノズルプレートの剛性を高めることができる。また、金属の蒸着やスパッタリングでは、前処理が不要であり作業性がよい。
また、金属膜74を形成することで、後述する機能性膜形成工程において金属膜74を電極として使用することができる。特に、ニッケルの金属膜74の場合は、触媒化をすることなくニッケルフッ素樹脂のメッキが使用できるので、工程の簡素化が図れるので作業性が向上する。
なお、図2(b)に示すように、金属膜74はノズル51の内面に入り込ませてもよい。これにより、ノズル51の吐出口のエッジ部分60Bを覆い囲むことになるため、露光工程にて紫外光72を照射する際に、エッジ部分60Bの板厚が小さくても金属膜74により確実に遮光ができる。また、エッジ部分60Bの強度を高めることもできる。
また、図2(c)に示すように、金属膜74はノズル51の内面やインク吐出面60Aの反対側の面を含めて、透光プレート60の全面に形成することとしてもよい。これにより、ノズルプレートの剛性がさらに高まるとともに、耐薬品性の保護膜としての機能を高めることができる。そして、ノズル51をテーパ形状としておけば、ノズル51の内部まで金属膜74を形成することが容易となり、作業性が向上する。
さらに、図3(b)に示すように、金属膜74はメッキにより形成してもよい。ここで、図3(a)に示すように、透光プレート60が樹脂製の場合には、メッキがしやすいように触媒化を事前に行っておく。このように金属膜74をメッキにて形成することにより、前記の蒸着やスパッタリングによる場合に比べて、より確実に透光プレート60の全面に均一に金属膜74を形成することができる。そして、透光プレート60の全面に金属膜74を形成するので、ノズルプレートの剛性が高まるとともに耐薬品性の保護膜としての機能が発揮される。
以上、図1(b)に示す遮光膜形成工程の説明である。
次に、感光性樹脂配置工程として、図1(c)に示すように、ノズル51内部と透光プレート60のインク吐出面60A側に、ネガ型のレジスト71(感光性樹脂)を充填させる。
ここで、レジスト71の配置方法の例を図4に示す。レジスト71の配置方法の例の一つとして、まず図4(a)に示すように、空間部分79Aを備える空間部材79を用意し、透光プレート60のインク吐出面60A側を下にして空間部材79の上に置き、レジスト71をノズル51内部から充填させていく。すると、レジスト71はノズル51の吐出口から突出し、空間部材79の空間部分79A内で、レジスト71がインク吐出面60A側に塗布される。レジスト71のノズル51の吐出口からの突出高さは、少なくとも、金属膜74と後述する撥水膜73の厚さ分としておく。
また、レジスト71の配置方法の他の例として、図4(b)に示すように、インク吐出面60Aの反対面側からレジスト71をノズル51内部に充填させた後、インク吐出面60A側からレジスト71を塗布する。これにより、レジスト71がノズル51内部に充填されるとともに、インク吐出面60A側にも塗布される。このとき、ノズル51の吐出口において、レジスト71のノズル51の吐出口からの突出高さは、少なくとも、金属膜74と後述する撥水膜73の厚さ分としておく。
このようにレジスト71を配置後、プリベークを行い、レジスト71から溶剤を蒸発させて透光プレート60との密着性を向上させる。なお、レジスト71は液状のもの以外にも、シート状のものを用いてもよい。そして、シート状のものの場合には、熱と圧力をかけてノズル51に埋め込むように充填する。シート状のレジスト71を使用する場合にはプリベークを行う必要がなくなる。
以上、図1(c)に示す感光性樹脂配置工程の説明である。
次に、露光工程として、図1(d)に示すように、透光プレート60のインク吐出面60Aの反対面側から紫外光72を照射する。これにより、透光プレート60のインク吐出面60Aの反対面側に塗布されているネガ型のレジスト71、ノズル51内部に塗布されているレジスト71、透光プレート60のインク吐出面60Aに塗布されているレジスト71のうちノズル51の吐出口51Aを通して紫外光72が照射された部分のレジスト71に硬化反応が生じる。なお、露光は紫外光72に限らず、レジスト71が感度をもつ波長の電磁波(主に紫外光〜可視光)であればよい。
次に、現像工程として、図1(e)に示すように、露光工程において紫外光72が照射されず硬化反応が生じなかった部分のネガ型のレジスト71を除去する現像処理を行う。すると、硬化したレジスト71によりレジスト層77が形成される。このレジスト層77のうち透光プレート60のインク吐出面60Aから突出した部分は、金属膜74をマスクとする状況のもと、ノズル51の吐出口51Aを透過した紫外光72が照射されたことにより形成されたものなので、ノズル51の吐出口51Aの内径と同一の径からなる外径を有している。なお、現像処理後に金属膜74にレジスト71の残渣が存在する場合には、アッシングなどを行いこれを除去しておく。
次に、機能性膜形成工程として、図1(f)に示すように、金属膜74の上に機能性膜として撥水膜73を形成する。具体的には、ニッケルフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)メッキにて行う。このとき、前記のように金属膜74を電極として使用することができる。共析メッキによる撥水膜73の厚さは0.5〜5.0μmとすることが可能である。厚さが大きいほどインク吐出時の流体抵抗が大きくなる一方で、飛翔方向の安定化が図れる。そのため、これらの精度、耐久性、飛翔方向の安定性を考えて最適な厚さを選択する。なお、機能性膜として耐擦性膜や親液性膜を形成してもよい。
次に、感光性樹脂除去工程として、図1(g)に示すように、レジスト層77を透光プレート60から除去する。すると、ノズル51の吐出口51Aと同じ径からなる開口部73Aを備える撥水膜73を高精度に形成することができる。
以上、第1の実施形態の説明である。
続いて、第2の実施形態について説明する。
図5(a)〜(i)は、第2の実施形態におけるノズルプレートの製造工程を示した説明図である。第1の実施形態と異なる点は、図5(b)に示すように、透光プレート60に予め流路基板76を接合させている点である。このように、透光プレート60に予め流路基板76を接合させておくことにより、透光プレート60の厚さが20μm〜25μm程度であっても、ハンドリングが容易になる。そのため、図5(c)〜(h)に示す工程の作業性が向上する。
流路基板76としては、ステンレスやケイ素などの基板に圧力室とノズルをつなげる連通孔を開けたものを使用する。
流路基板76と透光プレート60の接合は、接着剤を用いる。但し、透光プレート60が樹脂の場合には、接着剤を用いずに熱と圧力をかけて接合させてもよい。なお、透光プレート60へのノズル51の形成は、流路基板76を接合する前であっても後であってもよい。
なお、図5(c)〜(h)に示す工程は、第1の実施形態と共通するので詳細な説明は省略する。
本実施形態では、図5(i)に示すように、その他の基板とノズルプレート61を接合することにより、液滴吐出ヘッドとして印字ヘッド50を完成させる。
〔印字ヘッドの構造〕
次に、前記の製造方法により製造されたノズルプレート61を利用した印字ヘッド50の構造について説明する。インク色ごとに設けられている各印字ヘッド12K、12M、12C、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを示すものとする。
次に、前記の製造方法により製造されたノズルプレート61を利用した印字ヘッド50の構造について説明する。インク色ごとに設けられている各印字ヘッド12K、12M、12C、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを示すものとする。
図6は印字ヘッド50の構造例を示す平面透視図である。また図7は1つの液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図6中7−7線に沿う断面図)である。
印字ヘッド50は、おもにノズルプレート61、流路基板76、圧力室基板80、加圧板56、アクチュエータ58、カバー84を備えている。
記録紙面上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、印字ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例の印字ヘッド50は、図6に示したように、インク滴の吐出口であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)53を千鳥でマトリクス状(2次元的)に配置させた構造を有し、これにより、印字ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図6参照)、対角線上の両隅部にノズル51と供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。
印字ヘッド50のノズル面(インク吐出面)50Aには、図7に示すように、本発明の特徴であるノズルプレート61が設けられている。ノズルプレート61は、撥水膜73と金属膜74と透光プレート60を有している。
また、圧力室基板80により形成される圧力室52は、供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
透光プレート60の撥水膜73が形成される面と反対側の面には、圧力室52とノズル51とをつなげる連通孔を有する流路基板76が接合されている。圧力室52の天面を構成している加圧板(共通電極)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されており、個別電極57と共通電極56に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。なおアクチュエータ58には、ピエゾ素子などの圧電体が好適に用いられる。インク吐出後、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に供給される。また、アクチュエータ58は、加圧板(共通電極)56に接合するカバー84により覆われている。
かかる構造を有する多数のインク室ユニット53は、図8に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に配列させた構造になっている。主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなる。
すなわち、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン又は1個の帯状を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図8に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)、記録紙20の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録紙20の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットからなるライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク液滴を飛ばす方法が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式には限定されず、ピエゾ方式に代えて、ヒータ等の発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式等でもよい。
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
次に、前記の印字ヘッド50を利用した画像形成装置として、インクジェット記録装置の構造について説明する。
次に、前記の印字ヘッド50を利用した画像形成装置として、インクジェット記録装置の構造について説明する。
図9は、インクジェット記録装置の概略を示す全体構成図である。図9に示すように、このインクジェット記録装置10は、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yを有する印字部12と、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送する吸着ベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26と、を備えている。
図9では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図9のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、吸着ベルト搬送部22へと送られる。吸着ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引孔(不図示)が形成されている。図9に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバー34が設けられており、この吸着チャンバー34をファン35で吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(不図示)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図9において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図9の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、吸着ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考え
られるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
られるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。従って、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
吸着ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている(図6参照)。
図6に示すように、印字部12を構成する各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図9の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図9に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)
がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が二次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(不図示)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
以上、本発明のノズルプレートの製造方法、ノズルプレート、液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…インクジェット記録装置、50…印字ヘッド、51…ノズル、51A…(ノズルの)吐出口、52…圧力室、60…透光プレート、60A…インク吐出面、60B…エッジ部分、61…ノズルプレート、71…レジスト、72…紫外光、73…撥水膜、74…金属膜、76…流路基板、77…レジスト層、79…空間部材、79A…空間部分
Claims (15)
- 液滴を吐出するノズルが形成され透光性を有する透光プレートに遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、
前記ノズルの内部にネガ型の感光性樹脂を充填しつつ、かつ前記透光プレートのノズルの吐出口に前記ネガ型の感光性樹脂を付着させる感光性樹脂配置工程と、
前記吐出面とは反対側の面から露光を行う露光工程と、
前記露光工程にて露光がなされた前記ネガ型の感光性樹脂の現像処理を行う現像工程と、
前記吐出面側に機能性膜を形成する機能性膜形成工程と、
前記透光プレートから前記ネガ型の感光性樹脂を除去する感光性樹脂除去工程と、
を有することを特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 請求項1に記載のノズルプレートの製造方法において、
前記ノズルはテーパ形状に形成されていること、
を特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法において、
前記遮光膜形成工程では、金属の蒸着またはスパッタリングにより遮光膜を形成すること、
を特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法において、
前記遮光膜形成工程では、金属のメッキにより遮光膜を形成すること、
を特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 請求項1乃至4に記載のいずれか1項のノズルプレートの製造方法において、
前記感光性樹脂配置工程では、前記ネガ型の感光性樹脂を前記ノズルの内部側から前記吐出面の方向に向けて前記遮光膜から突出させるように充填すること、
を特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 請求項1乃至4に記載のいずれか1項のノズルプレートの製造方法において、
前記感光性樹脂配置工程は、前記ネガ型の感光性樹脂を前記吐出面の反対面側から前記ノズル内部に充填させる工程と、前記ネガ型の感光性樹脂を前記吐出面側から付着させる工程と、を有すること、
を特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 請求項1乃至6に記載のいずれか1項のノズルプレートの製造方法において、
前記機能性膜形成工程では、ニッケルフッ素樹脂メッキにて機能性膜を形成すること、
を特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 液滴を吐出するノズルが形成され透光性を有する透光プレートと、
前記透光プレートに形成されるものであって金属からなる遮光膜と、
前記遮光膜に重ねて形成され前記吐出面側に形成される機能性膜と、
を有することを特徴とするノズルプレート。 - 請求項8に記載のノズルプレートにおいて、
前記ノズルがテーパ形状であること、
を特徴とするノズルプレート。 - 請求項8または9に記載のノズルプレートにおいて、
遮光膜がノズルの内部に入り込んでいること、
を特徴とするノズルプレート。 - 請求項8または9に記載のノズルプレートにおいて、
前記遮光膜が前記透光プレートの全面に形成されていること、
を特徴とするノズルプレート。 - 請求項8乃至11に記載のいずれか1項のノズルプレートにおいて、
前記機能性膜がニッケルフッ素樹脂メッキにて形成されていること、
を特徴とするノズルプレート。 - 液滴を吐出するノズルが形成され透光性を有する透光プレートと、液滴を前記ノズルに供給する流路が形成された流路基板とを接合する流路基板接合工程と、
前記透光プレートの吐出面に遮光膜を形成する遮光膜形成工程と、
前記ノズルの内部にネガ型の感光性樹脂を充填しつつ、かつ前記透光プレートのノズルの吐出口に前記ネガ型の感光性樹脂を付着させる感光性樹脂配置工程と、
前記吐出面とは反対側の面から露光を行う露光工程と、
前記露光工程にて露光がなされた前記ネガ型の感光性樹脂の現像処理を行う現像工程と、
前記吐出面に機能性膜を形成する機能性膜形成工程と、
前記ネガ型の感光性樹脂を前記透光プレートから除去する感光性樹脂除去工程と、
を有することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。 - 請求項8乃至12のいずれか1項に記載のノズルプレートを有すること、を特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 請求項14に記載の液滴吐出ヘッドを備えたこと、を特徴とする画像形成装置。
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-
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- 2006-03-22 JP JP2006079417A patent/JP2007253409A/ja active Pending
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