JP3451572B2 - 改変したダニ主要アレルゲン及びその製造方法 - Google Patents
改変したダニ主要アレルゲン及びその製造方法Info
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Description
ウヒダニの主要アレルゲン(Der f II)を改変した改変
アレルゲン、その製造方法に関するものであり、この製
造方法により製造された改変アレルゲンは、アレルギー
疾患の治療薬として応用できる。
因抗原に感作されることにより、血清および組織でアレ
ルゲンに特異的なIgE抗体が産生され、再びその抗原に
暴露されることにより、各組織上で抗原とIgE抗体が抗
原抗体反応を起こし、その際に生じる種々の症状による
ものと考えられている。特に、肥満細胞上のIgE抗体に
抗原が結合しIgE抗体間に架橋が起こることによって肥
満細胞から種々の化学伝達物質が放出されて即時型ある
いは遅発型反応が生じることに起因すると考えられてい
る。
て、抗原がIgE抗体に結合することを抑制する方法が考
えられている。抗原がIgE抗体に結合することを抑制す
れば、肥満細胞上のIgE抗体間の架橋が起こらず、従っ
て化学物質の放出が抑制されて治療効果が得られるもの
と考えられている。一方、気管支喘息、小児喘息、アト
ピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患は、室内塵中に生
息しているダニに対するアレルギーが主な原因であるこ
とが明らかになっており、既にいくつかのダニ主要アレ
ルゲン蛋白質が同定されており (プラッツミルズ(Plat
ts-Mills) ら、ザ・ジャーナル・オブ・アレルギー・ア
ンド・クリニカル・イムノロジー(J. Allergy Clin. I
mmunol.)80巻、755 頁、1987年) 、また精製ダニ主要ア
レルゲンを多量に調製する方法も既に開示されている
(結城ら、アレルギー(Japanese J. Allergology)、39
巻、 557頁、1990年) 。従って、上記のIgEとの結合活
性を保持し、アレルゲン活性を少なくした改変主要アレ
ルゲンによるアレルギー治療は極めて有効であり、アレ
ルゲン活性が少なくなれば、抗原投与によるアレルギー
反応が生じることがなく、かつまた抗原に特異的である
ために他の免疫系に影響を及ぼさないなどの特徴を有
し、極めて有効な治療法と考えられている。
結合活性を保持し、かつアレルゲン活性を大幅に低下さ
せたダニ主要アレルゲンを調製することは実質的に不可
能であった。
示されているダニ主要アレルゲンDer f IIに3箇所存在
するジスルフィド結合の1箇所のみを特異的に破壊する
ことで、IgE抗体結合活性を変化させうることを見出し
た。すなわち、Der f IIをコードしている遺伝子を遺伝
子操作によって改変することで、システイン残基がセリ
ン残基に置換されている改変Der f IIを種々調製し、こ
れらの置換体が最小限の変化にもかかわらず、そのIgE
抗体との結合活性が低下していることを見出したのであ
る。
てダニ主要アレルゲン蛋白質Der fIIのシステイン残基
をセリン残基に置換した改変Der f IIを多量に調製する
方法を提供することである。すなわち、ダニアレルゲン
に起因するアレルギー疾患の治療薬に応用できる物質を
製造することを目的とする。
ダニ主要アレルゲン(Der f II)を遺伝子工学的に改変
し、システイン残基をセリン残基に置換した改変ダニ主
要アレルゲンDer f IIをコードする遺伝子を含む複製ベ
クターで形質転換した原核生物または真核生物を培養
し、培養物から改変ダニ主要アレルゲンを採取すること
を特徴とする。
テイン残基を有し、ジスルフィド結合によって分子内架
橋を3個所所有することが既に開示されている(西山
ら、日本農芸化学会、1992年度大会要旨集、90頁、1992
年) 。またロンバルデロ(Lombardero) らによって、こ
の分子内ジスルフィド結合を還元するとIgE抗体との結
合活性が大幅に低下することも開示されている(ザ・ジ
ャーナル・オブ・イムノロジー (J. Immunol.) 144巻、
1353頁、1990年) 。一般にジスルフィド結合は蛋白質分
子の立体構造の形成と安定化に寄与していると考えられ
ており、分子内ジスルフィド結合を還元するとIgE抗体
結合活性が低下することは、IgE抗体の結合にはDer f
IIがある決まった立体構造をとることが必要であると考
えられる。本発明者らは、分子内のジスルフィド結合の
数を3箇所から2箇所にすることで、立体構造がルーズ
になり、IgE抗体結合活性を低下させることが可能であ
ると考え本発明に着手した。ダニ主要アレルゲンDer f
IIをコードする遺伝子およびその調製方法は、すでに結
城らにより開示されている(アレルギー(JapaneseJ. A
llergology)、39巻、557 頁、1990年) 。この遺伝子を
遺伝子工学的手法によって改変し、特定のシステイン残
基をセリン残基に置換した。これによって特定のジスル
フィド結合が架橋されない改変Der f IIが調製でき、そ
れらのIgE抗体との結合活性が低下したことを見いだし
本発明を完成した。
製造することができるが、部位特異的変異の方法が望ま
しい。配列表の配列番号:1−aに示したDNA鎖より
8番目のシステイン残基をセリン残基に置換する方法を
一例として示すと、次の通りである。配列表から、8番
目のシステイン残基に対応するコドンはTGC である。こ
のコドンをセリン残基に対応するコドン、例えばAGC に
置き換えることとした。そのためにシステイン残基周辺
のDNA配列に相補的で、かつ、システイン残基のコド
ン(TGC:相補鎖ではGCA)のみセリン残基のコドン(AGC:
相補鎖ではGCT)に置換したオリゴヌクレオチドを合成し
た(表1 No.2)。この合成は、既知の合成法によって合
成することができるが、自動合成機を用いることが便利
である(例えば model 381A DNA Synthesizer: Applied
Biosystems 社製) 。この合成オリゴヌクレオチドを用
いて、部位特異的変異を行う手法、および方法は既に確
立されており、市販のキットを用いるのが便利である
(例えば Mutan-G:宝酒造株式会社製) 。先ず、Der f
IIのcDNAを含むDNAを制限酵素 BamHIとHindIII で切
断し、M13 ファージベクターのアンバーミュータントフ
ァージM13tv18 のBamHI 、HindIII 部位に挿入した。こ
れらの一連の操作は従来用いられてきた種々の方法を使
うことが可能である(マニアティス(Maniatis)ら、モ
レキュラー・クローニング(Molecular Cloning)、コー
ルド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー (Cold Spr
ing Habor Laboratory) 、1982年))。
を1本鎖DNAとして調製し、先に合成したオリゴヌク
レオチドとアニーリングさせた。アニーリング後の連結
されていない領域をDNAポリメラーゼIで連結した
後、適当な大腸菌ホストに感染させ、変異の導入された
組み換えM13 ファージを選択した。得られた置換体は、
ダイデオキシ法(サンガー(Sanger) ら、ジャーナル・
オブ・モレキュラー・バイオロジー(J. Mol. Biol.) 1
62巻、729-773 頁、1982年) などを用いてその塩基配列
を決定することができる。
とを確認した置換DNAは適当な発現ベクターのクロー
ニング部位に挿入して、改変Der f IIを発現させること
ができる。この発現には大腸菌で安定的に存在するプラ
スミドベクターならば任意であるが、例えばpGEMEX1 (P
romega社製) を用いるのが便利である。本ベクターは発
現プロモーターにT7プロモーターを用いており、その発
現量が非常に多く、組み換え蛋白は大腸菌中で封入体と
して蓄積することが知られている。また、本DNAは適
当なベクター、例えば、YEp13(ブローチ(Broach)ら、ジ
ーン(Gene)、8巻、121-133 頁、1979年) などを用い
て、酵母中で発現させることができる。本発明に従った
改変Der f II遺伝子を伴う発現カセットを持つ酵母ベク
ターを用い、適当な酵母細胞を形質転換することができ
る。この目的のため、本発明に従ったDNA配列は、大
腸菌プロモーターではなく、強力な真核性プロモータ
ー、例えばΔP8(大竹ら、アグリカルチュラル・アン
ド・バイオロジカル・ケミストリー(Agric. Biol. Che
m.) 、52巻、2753-2762 頁、1988年) などの制御下にお
かなければならない。
テイン残基のうち、1箇所をセリン残基に置換したもの
6種類(アミノ酸番号 それぞれ8番目(C8S)、21番目
(C21S)、27番目(C27S)、73番目(C73S)、78番目(C78S)、
119 番目(C119S))とジスルフィド結合を形成している2
箇所のシステイン残基をそれぞれセリン残基に置換した
もの3種類(8番目と119 番目(C8/119S) 、21番目と27
番目(C21/27S) 、73番目と78番目(C73/78S) 、配列表の
配列番号:2、3および4参照 )、合計9種類の置換D
NAを作製し、それぞれを発現ベクターpGEMEX1 に挿入
し、大腸菌で発現させた。
した。定性的にIgE結合活性を測定するにはウエスタン
ブロット法(トウビン(Towbin, H) ら、プロシーデイン
グ・イン・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス
(Proc. Natl. Acad. Sci.) USA、76巻、4350頁、1979
年) を用いるのが簡便である。発現ベクターにpGEMEX1
を用いる場合は、以下に示した方法で測定できる。
腸菌BL21をそれぞれLブロス寒天培地(1%バクトトリ
プトン、0.5 %イーストエキストラクト、0.5 %塩化ナ
トリウム、1.5 %バクトアガー、50μg/mlアンピシリ
ン、pH7.4)に接種した。30℃で約3時間振盪培養した
後、IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトシド)
を最終濃度0.1mM になるように加え、さらに約3時間培
養を継続した。このとき、コントロールとして未変異の
Der f IIも同時に培養した。菌体を集めた後、SDSサン
プルバッファー(10%V/V)グリセリン、5%(V/V) 2−
メルカプトエタノール、3%(W/V)SDS(ドデシル硫酸ナ
トリウム) 、62mMトリス塩酸緩衝液(pH6.8))に懸濁し、
蛋白質を抽出可溶化した。抽出した蛋白質を18%の濃度
のSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供した。電気
泳動した後、ウエスタンブロット法で産生されている蛋
白質をニトロセルロースメンブランに転写した。蛋白質
が転写されたメンブランを0.1 %ツイン20(Tween20) で
ブロッキングし、アレルギー患者の血清を反応させた。
その後に、緩衝液(10mMトリス塩酸緩衝液 (pH7.4)、15
0mM NaCl、0.05%Tween20)で洗浄した後、そのフィルタ
ーをさらにパーオキシダーゼで標識された抗ヒトIgE抗
体(ICN社製)で反応させた。再び、同じ緩衝液で洗
浄し、反応しないで残存しているパーオキシダーゼ標識
抗体を除去した。さらに、このフィルターを過酸化水素
および色素4−クロロ−1−ナフトールを用いて反応さ
せた。この結果、それぞれの変異個所によってDer f II
のIgE結合活性に差があり、その強弱は3つのパターン
に類別されることが確認された(図2)。すなわち、C2
1S, C27S, C21/27S は変異を導入していないものよりわ
ずかな発色の低下がみられ、残りの変異体については明
らかな反応性の低下がみられた。最も反応性が低下して
いたのは、C8S, C119S, C8/119S で、C73S, C78S,C71/7
8S がそれに次いで反応性が低下していた。この反応性
の強弱のパターンはDer f IIに存在する3箇所のジスル
フィド結合(Cys8-Cys119, Cys21-Cys27, Cys73-Cys78)
のうち破壊したジスルフィド結合の位置と連動してお
り、反応性の低下はそれぞれ1箇所のジスルフィド結合
が形成できなくなったためであると考えられる。また、
対になっているシステイン残基を片方だけ置換した改変
体と、両方とも置換した改変体との間には差は見出せな
かった。
的に測定した。この測定にはC8/119S, C21/27S, C73/78
S と未改変のDer f IIの4種類を供した。それに先だっ
て、それぞれの改変Der f IIの蛋白精製が必要になる。
その概略を以下に示す。発現誘導後のホスト大腸菌BL21
の菌体を回収し、超音波により菌体を破砕後、遠心分離
して封入体の形で存在するDer f II蛋白を回収した。6
M尿素で封入体を可溶化した後、10mMトリス塩酸緩衝液
(pH8.5)に透析し、尿素を除去するとともに蛋白質の再
生を行った。透析操作中に生じた不溶化画分を超遠心分
離により除去した後、陰イオン交換クロマトグラフィに
よりDer f II画分を分離精製した。陰イオン交換クロマ
トには任意のカラムが使用できるが、FPLCシステム(Ph
armacia社製) を用いるのが最も迅速で分離能も良い。
すなわち、再生したDer f II画分をMonoQ カラムに吸着
させ、NaCl濃度 0mMから100mM のリニアグラジエントに
より溶出させる。Der f IIはNaCl濃度65mM付近に単一の
蛋白質として溶出された。
て、IgE結合活性を定量的に測定した。これにはRAST E
IAキット(Pharmacia 社製) を用いるのが最も簡便であ
る。すなわち、0.1Mホウ酸緩衝液(pH8.5)で希釈したDe
r f II蛋白溶液50μl にシアノゲンブロマイド活性化濾
紙を浸し、室温で一晩静置した後、抗原溶液を捨て、0.
1M炭酸水素ナトリウム溶液 500μl で1回、0.1M酢酸緩
衝液(pH4.0) 500μlで3回、インキュベーション緩衝
液(キット付属)500 μl で2回洗浄した。PBS 緩衝液
(ダルベッコ(Dulbecco) ら、ジャーナル・オブ・イク
スペリメンタル・メディシン(J. Exp. Med.) 、99巻、
167 頁、1954年)で5倍に希釈した患者血清50μl に濾
紙を浸し、室温で16〜20時間静置した後、ウォッシング
緩衝液(キット付属)2.5mlで10分おきに3回洗浄した。
基質溶液(o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラ
ノシド;キット付属)200μl に濾紙を浸し37℃で2時間
静置反応した後、停止液(キット付属)2mlを加え、42
0nm での吸光度を測定した。その結果、改変体はどれも
未改変のDer f IIに比べ、そのIgE結合活性が低下して
おり、その定量値は未改変を1とすると、C21/27S が1/
4 、C73/78S が1/10、C8/119S が1/40であった(図
3)。
Der f IIは、最小限の変異(129アミノ酸中1アミノ酸も
しくは2アミノ酸) で、そのIgE結合活性が低下してお
り、大腸菌で大量に調製することができ、ダニに起因す
る各種のアレルギー疾患の治療あるいは診断に使用でき
る。
ョウヒダニ主要アレルゲン蛋白質Derf IIを最小限の改
変で、そのIgE結合活性を低下させることが可能になっ
た。改変Der f IIは、大腸菌等を用いて大量に製造する
ことができ、それゆえ、これらの改変Der f IIを用いて
各種アレルギー疾患の治療あるいは診断に利用すること
ができる。
説明する。 実施例1Der f II発現プラスミドpFL11 の改変と、野生型及び変
異型Der f IIの発現ベクターの構築 既に結城らにより開示されているところのプラスミドpF
L11 (アレルギー(Jpn. J. Allergology 、39巻、557
頁、1990年))に保持されたダニアレルゲンDerf IIのcDN
A(配列表の配列番号:1−aに示した)を利用し、Der
f IIの発現ベクターを構築した。その概略を図1に示
す。
ム社製) を元にして構築されたもので、その制限酵素Ba
mHI部位にDer f IIのcDNAが合成ヌクレオチドのアダプ
ター(アマシャム社製)を介して挿入されている。この
pFL11 を、合成ヌクレオチドアダプター中に認識部位が
存在するKpnIで完全消化し、Der f IIのcDNAを含む約50
0 塩基対のKpnI断片を回収した。
アスパラギン酸に対応するコドンGAT の位置に丁度認識
部位が存在する制限酵素Sau3AI により、回収したKpnI
断片を消化し、DNAポリメレースIクレノウ(Kleno
w) フラグメントを用い、末端を平滑化した。その後、
制限酵素NcoI で消化し、63塩基対のSau3AI(filled)-Nc
oI 断片を回収した。同じように、KpnI 断片をポリA配
列の直前に切断部位が存在する制限酵素HinfI で消化し
た後、末端を平滑化した。その後、やはりNcoIで消化
後、389 塩基対のNcoI-HinfI(filled) 断片を回収し
た。pKK233-2をNcoIで消化し、末端を平滑化した後、先
の63塩基対のSau3AI(filled)-NcoI 断片と389 塩基対の
NcoI-HinfI(filled) 断片を共に混合し、DNAライゲ
ーションキット(宝酒造株式会社製)を用いてライゲー
ション反応を行い、大腸菌JM105 を形質転換し、プラス
ミドpFLK11を得た。
所、あるいはジスルフィド結合を形成している2個所を
それぞれSer 残基に置換した9種類の変異型Der f IIの
発現ベクターを構築した。構築に際し使用した合成DN
A、及び変異型Der f IIとその発現ベクターの名称を表
1に示す。合成DNAはアプライド・バイオシステムズ
社の381A DNA合成機により合成し、オリゴヌクレオチド
・ピューリフィケイション・カートリッジ(アプライド
・バイオシステムズ社製)を用い、付属のプロトコール
に従って精製を行った。部位特異的変異は、宝酒造株式
会社製のキット、Mutan-G を用いて以下の通りに行った
(クレイマー(Kramer) ら、メソッズ・イン・エンザイ
モロジー (Methods in Enzymology)、100 巻、468 頁、
1987年) 。pGEMEX1(プロメガ社製) をNdeIで部分消化し
T4 DNAポリメラーゼによる末端平滑化後、再ライゲイシ
ョンした。制限酵素断片の解析により、T7プロモーター
直下のNdeIサイトは保存しているが、もうひとつのNdeI
サイトは破壊されているクローンを選択した。これをpG
EMEX-1ΔNdeIと命名した。
り消化し、Der f IIのcDNAを含む断片を回収した。この
DNA断片をM13 ファージベクターのアンバーミュータ
ントファージM13tv18 のBamHI, HindIIIサイトに挿入し
た。このファージから調製した一本鎖DNAと合成DN
A1を用いて変異の導入を行い、Der f IIのcDNA中にあ
る2つのNcoIサイトのうち1つを破壊した。変異の導入
されたファージをM13mp18DF2と命名した。M13mp18DF2の
複製型二本鎖DNAをBamHI 及びHindIII により消化
し、Der f IIのcDNAを含むDNA断片を回収した。この
DNA断片をM13tv18 のBamHI, HindIIIサイトに挿入し
た。このファージから調製した一本鎖DNAと合成DN
A2-9のいずれかをそれぞれ用いて変異の導入を行い、
6個のCysのコドンのうち、1個あるいは2個をSer の
コドンに置換した。変異の導入されたファージの複製型
二本鎖DNAを、NcoIにより消化し、T4 DNAポリメラー
ゼによる末端平滑化後、HindIII により消化し、Der f
IIのcDNAを含むDNA断片を回収した。このDNA断片
と、pGEMEX-1ΔNdeIをNdeIで消化しT4 DNAポリメラーゼ
による末端平滑化した後、HindIII で消化して得た直鎖
状DNAをライゲイションした。得られた変異型Der f
IIをコードするDNAを含む発現プラスミドをそれぞれ
pFLT11-C8S, pFLT11-C21S, pFLT11-C27S, pFLT11-C73S,
pFLT11-C78S,pFLT11-C119S, pFLT11-C21/27S, pFLT11-
C73/78Sと命名した。
NA2および7を用いて構築した。pFLT11及び上記の9
種類の発現ベクターを用いると実施例2に後述するよう
に野生型及び変異型Der f IIを大腸菌菌体内に封入体と
して著量に蓄積生産することが可能である。変異の導入
の確認はDNAシーケンシングにより行った。即ち、変
異を導入した発現ベクターDNAを鋳型として、T7プラ
イマーあるいはSP6 プライマーを用いてTaq DNA ポリメ
ラーゼにより反応を行い、アプライド・バイオシステム
ズ社の370A DNAシーケンサーにより塩基配列を決定した
(スミス(Smith)ら、ネイチャー(Nature) 、321巻、6
74頁、1986年) 。表1はDer f IIのcDNAに変異を導
入するために用いた合成DNA、変異導入の結果、発現
される変異型Der f II、及びその発現プラスミドの名称
を示す。
ドは下線で示した。
E抗体結合能の比較 実施例1で作製した野生型及び変異型Der f IIの発現ベ
クター(pFLT11, pFLT11-C8S, pFLT11-C21S, pFLT11-C2
7S, pFLT11-C73S, pFLT11-C78S, pFLT11-C119S, pFLT11
-C21/27S, pFLT11-C73/78S, pFLT11-C8/119S) のそれぞ
れにより形質転換した大腸菌BL21(ローゼンバーグ(Ro
senberg)ら、ジーン(Gene)、56巻、125頁、1987年) を
アンピシリン入りLブロス寒天培地(1%バクトトリプ
トン、0.5 %イーストエキストラクト、0.5 %塩化ナト
リウム、1.5 %バクトアガー、50μg/mlアンピシリン、
pH7.4)上に生育させた後に生じたコロニーを適宜アンピ
シリン入りLブロス液体培地(アンピシリン入りLブロ
ス寒天培地から寒天を除いたもの)5mlへ接種した。30
℃で一晩振盪培養した後、これをアンピシリン入りLブ
ロス液体培地500ml に添加し、培養液の600nm での吸光
度が0.4 になるまで30℃で振盪培養した。ここで、イソ
プロピル−β−チオガラクトピラノシド(IPTG) を0.1m
M になるように加え、さらに6時間振盪培養を継続し、
発現の誘導を行った。培養液1mlを分取し、菌体を遠心
分離で回収した後、200 μl のサンプル・バッファー
(10%(v/v) グリセリン、5%(v/v) 2−メルカプトエ
タノール、3%(w/v)SDS(ドデシル硫酸ナトリウ
ム)、62mM Tris-Cl pH6.8) に懸濁し、100 ℃で5分
間、加熱処理することで、全菌体蛋白質を溶解した(レ
ムリ(Laemmli)、ネイチャー (Nature) 、277 巻、680
頁、1970年) 。残りの培養液は実施例3に後述するよう
に、これにより発現産物の精製を行った。
をSDS−アクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)(ゲ
ル濃度18%) に供した。電気泳動後のゲルをウェスタン
ブロッティング法(トウビン(Towbin)ら、プロシーディ
ング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイ
エンス (Proc. Natl. Acad. Sci. USA) 、76巻、4350
頁、1979年) により、産生された蛋白質をニトロセルロ
ース(バイオラッド社)もしくは合成ポリマー(イモビ
ロン(Immobilon)、ミリポア社製) のメンブランフィル
ター上に電気的に転写した。この転写はセミドライ型蛋
白質転写装置 (アトー社、ホライズ・ブロット) を用い
て行った。転写後のニトロセルロース・メンブランを抗
体の非特異的吸着を防ぐためのブロッキング操作とし
て、0.1 %ツイーン20(Tween20) を含む PBS緩衝液(ダ
ルベッコ(Dulbecco)等、ジャーナル・オブ・イクスペリ
メンタル・メディシン(J. Exp. Med.)、99巻、167 頁、
1954年) で1時間、振盪した。一次抗体としては、ダニ
に対してアレルギーを持つ患者の血清を用いた。血清を
PBS 緩衝液で4倍に希釈した溶液にメンブランを浸し、
一晩振盪した。その後、0.05%ツイーン20を含むPBS 緩
衝液で3回洗浄して、吸着しなかった一次抗体を洗い流
した。二次抗体はパーオキシダーゼ標識した抗ヒトIgE
抗体(ICN社製)用い、一次抗体の時と同様にPBS で
希釈(400倍) し吸着(4時間)、洗浄操作を行った。発
色試薬の4−クロロ−1−ナフトールを0.5mg/mlの濃度
で、17%のメタノールを含むPBS 緩衝液に溶解し、過酸
化水素水を最終濃度0.05%になるように添加した後、こ
れにメンブランを浸し発色を行った。一方、合成ポリマ
ー膜上に転写された蛋白質を染色液(0.1%クーマシー・
ブリリアント・ブルー、40%メタノール、10%酢酸) 中
に5分間浸して染色し、脱色液(40%メタノール、10%
酢酸) で3回洗浄した後、発現量及び転写量の確認を行
った。
型Der f IIはどれも同等に著量に発現したが、IgE結合
能には各試料間で大きな差異が確認された。C21S, C27
S, C21/27S は変異を導入していないものに比し若干の
発色の低下がみられた。他の変異体においては明らかな
反応性の低下がみられ、最も反応性が低下していたのは
C8S, C8/119Sで、C119S, C73S/78S がこれに次ぎ、C17
S, C78Sも反応性が低下していた。
収して、12mlの緩衝液(100mMトリス塩酸緩衝液 pH7.5、
10mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA) 、1mMフェニルメ
チルスルフォニルフルオライド(PMSF)) に懸濁した。懸
濁液をドライアイスで充分に冷却したエタノール中で急
速凍結させた後、37℃の水浴中で急速融解させた。懸濁
液中の大腸菌菌体をオリンパス社製の超音波破砕装置UC
100-D2を用い、30秒間毎に破砕、静置を繰り返し、合計
25分間で破砕した。懸濁液を遠心し、沈澱物として封入
体を回収した。回収した封入体をさらに、先に懸濁に用
いた緩衝液で洗浄した。次に尿素を含む緩衝液(6M尿
素、100mM トリス塩酸緩衝液pH7.5、10mM EDTA,1mM PM
SF)で封入体を可溶化した後、緩衝液(20mMトリス塩酸
緩衝液 pH8.5) に透析することによりリフォールディン
グを行った。リフォールディング操作中に生じた不溶化
画分を超遠心により除去し、次いで陰イオン交換カラム
クロマトグラフィーを行った。これには FPLC システム
(Pharmacia 社製) とその専用カラム(HiLoad 26/10,
Q-Sepharose, High Performance (Pharmacia社製))を用
いた。上清をpH8.5 にてカラムにかけ、変異型Der f II
を吸着させた。溶出はNaCl濃度0mMから100mM のリニア
・グラディエントにより行った。溶出画分をSDS-PAGEに
供し、分子量約14,000の位置に単一バンドが観察された
画分を精製標品とした。
ド結合が破壊され、かつ遊離のCys残基を持たない変異
型Der f IIであるC21/C27S, C73/78S, C8/119Sの各精製
標品のIgE結合能をファルマシア社製 RAST EIA キット
を利用し以下の操作を行い、定量的に比較した。0.1Mホ
ウ酸緩衝液(pH8.5) に希釈した抗原溶液50μl にブロモ
シアン活性化濾紙1枚を浸し室温で一晩静置した後、抗
原溶液を捨て、0.1M炭酸水素ナトリウム溶液 500μl で
1回洗浄した。1M のβ−エタノールアミン(pH9.0)250
μl に濾紙を浸し室温で3時間静置した後、0.1M炭酸水
素ナトリウム溶液 500μl で1回、0.1M酢酸ナトリウム
緩衝液(pH4.0) 500 μl で3回、キット付属の緩衝液50
0 μl で2回洗浄した。この後、キットの反応プロトコ
ールに従い、患者血清(4倍希釈)を用い、反応を進め
た。全反応終了後の試料の420nmでの吸光度がIgE結合
能の指標になる。結果を図3に示す。各変異型Der f II
のIgE結合能は野生型と比較して、いずれも低下してい
た。特にC8/119S のIgE結合能は野生型の1/100-1/10に
まで低下していた。IgE結合能の大きさの順序は野生
型、C21/C27S, C73/78S, C8/119Sの順であり、ウェスタ
ン・ブロッティングの結果と矛盾しない。
goides farinae) 特徴を決定した方法:E 配列 1 Asp Gln Val Asp Val Lys Asp Cys Ala Asn Asn Glu Ile Lys Lys Val 1 GAT CAA GTC GAT GTT AAA GAT TGT GCC AAC AAT GAA ATC AAA AAA GTA 17 Met Val Asp Gly Cys His Gly Ser Asp Pro Cys Ile Ile His Arg Gly 49 ATG GTC GAT GGT TGC CAT GGT TCT GAT CCA TGC ATC ATC CAT CGT GGT 33 Lys Pro Phe Thr Leu Glu Ala Leu Phe Asp Ala Asn Gln Asn Thr Lys 97 AAA CCA TTC ACT TTG GAA GCC TTA TTC GAT GCC AAC CAA AAC ACT AAA 49 Thr Ala Lys Ile Glu Ile Lys Ala Ser Leu Asp Gly Leu Glu Ile Asp 145 ACC GCT AAA ATT GAA ATC AAA GCC AGC CTC GAT GGT CTT GAA ATT GAT 65 Val Pro Gly Ile Asp Thr Asn Ala Cys His Phe Met Lys Cys Pro Leu 193 GTT CCC GGT ATC GAT ACC AAT GCT TGC CAT TTT ATG AAA TGT CCA TTG 81 Val Lys Gly Gln Gln Tyr Asp Ala Lys Tyr Thr Trp Asn Val Pro Lys 241 GTT AAA GGT CAA CAA TAT GAT GCC AAA TAT ACA TGG AAT GTG CCG AAA 97 Ile Ala Pro Lys Ser Glu Asn Val Val Val Thr Val Lys Leu Val Gly 289 ATT GCA CCA AAA TCT GAA AAC GTT GTC GTT ACA GTC AAA CTT GTT GGT 113 Asp Asn Gly Val Leu Ala Cys Ala Ile Ala Thr His Ala Lys Ile Arg 337 GAT AAT GGT GTT TTG GCT TGC GCT ATT GCT ACC CAC GCT AAA ATC CGT 129 Asp *** 385 GAT TAA
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のためのプラスミドpF LK11を構築するまでの工程を示す説明図である。
ヒトIgE結合能をウェ スタン・ブロッティング法により比較した結果を示す説
明図である。
結合能を RAST EIA 法 により比較した結果を示す説明図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 配列表の配列番号1−aまたは1−bま
たは1−cのいずれか1つのアミノ酸配列で示されるダ
ニ主要アレルゲンDer f IIのN末端から8番目及び119
番目のシステイン残基をセリン残基に置換したことを特
徴とするポリペプチド。 - 【請求項2】 配列番号2のアミノ酸配列に示される請
求項1記載のポリペプチド。 - 【請求項3】 配列番号1−aまたは1−bまたは1−
cのいずれか1つのアミノ酸配列で示されるダニ主要ア
レルゲンDer f IIのN末端から73番目及び78番目のシス
テイン残基をセリン残基に置換したことを特徴とするポ
リペプチド。 - 【請求項4】 配列番号4のアミノ酸配列に示される請
求項3記載のポリペプチド。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載のポリ
ペプチドをコードするDNA鎖。 - 【請求項6】 請求項5記載のDNAを含む複製ベクタ
ーで形質転換した原核生物または真核生物を培養し、培
養物からアレルゲンタンパクを採取することを特徴とす
る改変ダニ主要アレルゲンの製造方法。
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JPH06253851A JPH06253851A (ja) | 1994-09-13 |
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-
1993
- 1993-03-04 JP JP13979393A patent/JP3451572B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Title |
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Yuuki T.et al.,,Synthesis of biologically active recombinant Der f II,Int.Arch.Allergy Appl.Immunol.,1991,Vol.94,pages.354−6 |
Yuuki T.et al.,Cloning and expression of cDNA coding for the major house dust mite allergen Der f II in Escherichia,Agric.Biol.Chem.,1991,Vol.55,No.5,pages 1233−1238 |
西山千春 他,ダニアレルゲンDerII蛋白質の立体構造の解析,日本農芸化学会 1992年度大会要旨集,日本,1992,page 90 |
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