JP3451177B2 - 導電性組成物の製造方法 - Google Patents

導電性組成物の製造方法

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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性組成物およ
びその製造方法に関し、(化2)に記載のチオフェンを
繰り返し単位とする共役二重結合を有する導電性高分子
を含む導電性組成物およびその製造方法に関するもので
ある。
【化2】
【0002】
【従来の技術】一般的に、ポリアニリン、ポリピロール
やポリチオフェンに代表される共役二重結合導電性高分
子は、化学的酸化重合および電解重合で作製することが
できる。電解重合を利用した場合には、導電性高分子が
電極上にフィルム状に形成されるため大量に製造するこ
とに困難が伴うのに対し、化学的酸化重合を利用した場
合には、そのような制約がなく、原理的に重合性モノマ
ーと適当な酸化剤の反応によって大量の導電性高分子を
比較的容易に得ることができる。これは(化2)に示す
チオフェン誘導体を繰り返し単位とする共役二重結合導
電性高分子においても例に漏れず電解重合および化学的
酸化重合で得ることができる。
【0003】このチオフェン誘導体は、例えば、3,4
−ジヒドロキシチオフェン−2,5−ジカルボン酸エス
テルのアルカリ金属塩と適当なアルキレン−vic−ジ
ハライドを反応させ、次いで加水分解により3,4(ア
ルキレン−vic−ジオキシ)チオフェン−2,5−カ
ルボン酸を得、これを脱カルボン酸して得ることができ
るものである(Polymer誌35巻7号(1994
年)1347頁、Tetrahedron誌23巻(1
967年)2437頁およびJ.Am.Chem.So
c.誌67巻(1945年)2217頁等)。 上記チ
オフェン誘導体の電解重合および化学的酸化重合に関し
ては、特公平1−313521号公報に開示されてい
る。このチオフェン誘導体の場合、3、4位が置換基で
ブロックされているためこの部位において酸化反応が起
こらないことに起因して、環境安定性の極めて高い高分
子導電性組成物が実現でき、応用面から有用性が高いと
指摘されている。なお環境安定性に関しては、エレクト
ロケミカ アクタ誌39巻8/9号1345−1347
頁(1994年)に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(化
2)に示すチオフェン誘導体の水に対する溶解度が極め
て小さいため、実質的に水媒体中で重合を行うことは困
難であった。さらにまた、(化2)に示すチオフェン誘
導体モノマーの重合に際しては微量でも水が存在すると
重合反応を抑制する効果があるころが知られており、そ
の作用の強さは前記モノマーと酸化剤の混合後のポット
ライフを延長させる目的に使用することが推奨されてい
るほどである。このため、(化2)に示すチオフェン誘
導体モノマーの重合には、例えばアルコール類、芳香族
類、ケトン類、アセトニトリル、プロピレンカーボネー
トに代表される非水溶媒が用いられる。可燃性の重合媒
体を用いた電解重合では、火災防止の観点から特別な予
防措置を必要とし、工業的な利用が限定されやすい。
【0005】一方、化学的酸化重合の場合には、上述の
課題は緩和されるが、有機溶媒の使用は環境負荷を増加
させる可能性が大きく、さらにまた人体に有害なものが
多いため、労働災害防止のための措置を必要とし、これ
らのため得られる導電性組成物のコストが高いものにな
りがちになるという課題も抱えていた。さらにまた、上
記ジャーナルに開示されているように(化2)に示すチ
オフェン誘導体の場合、室温付近における重合速度が小
さく、しかも高温下で重合した場合の方が電気伝導度も
高くなる傾向を有することが知られている。
【0006】本発明は、上記従来技術の課題を解決する
もので、(化2)に示すチオフェン誘導体を繰り返し単
位として含む高導電性であって、かつ高熱安定性の導電
性組成物、およびそれを短時間で高収率で得るための効
率的製造方法を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
の課題を解決するものであり、アニオン系界面活性剤イ
オンと無機酸イオンからなる複合ドーパントを含む、
(化2)記載のチオフェン誘導体を繰り返し単位とする
共役二重結合高分子からなる導電性組成物を化学的酸化
重合によって得る導電性組成物の製造方法を基本とす
る。さらに収率を向上させ、導電性組成物の熱安定性を
向上させるため、フェノール誘導体またはニトロ化合物
を共存させた系で重合する導電性組成物の製造方法を含
む。この構成により、高導電性であって、かつ高熱安定
性の導電性組成物が高収率で得られる。そして、この導
電性組成物は、実質的に水媒体で化学的酸化重合による
製造方法により得ることができ、短時間で高収率の導電
性組成物を得るための効率的な製造方法が提供された。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
アニオン系界面活性剤の有機酸イオンと無機酸イオンか
らなる複合ドーパントを含み(化2)に示すチオフェン
誘導体を繰り返し単位とする共役二重結合導電性高分子
組成物を化学的酸化重合によって得る製造方法である。
ここで、(化2)に示すチオフェン誘導体は、好適には
3,4−エチレンジオキシチオフェンが用いられる。さ
らに、置換可能なアルキレン基としては、エテン、1−
プロペン、1−ヘキセンなどのような、アルファオレフ
ェンから得られるような1,2−アルキレン基であるこ
とが好ましく、さらに1,2−シクロヘキセン、2,3
−ブチレン、2,3−ジメチレン2,3−ブチレンおよ
び2,3−ペンチレン基等であってもよい。もっとも、
好適な例としては、メチレン、1,2−エチレン、1,
2−プロピレン基が挙げられる。また界面活性剤イオ
ンはスルホン酸系イオンまたはエステル化された硫酸イ
オンが用い得る。また無機酸イオンは、硫酸イオン、
ハロゲンイオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、ヘキサ
シアノ鉄酸イオン、リン酸イオンおよびリンモリブデン
酸イオンが用い得る。
【0009】そして、請求項に記載されているよう
に、以上の導電性組成物は、化学的酸化重合による製造
方法により好適に得ることができる。重合酸化剤として
請求項記載のように、(化1)に示すチオフェン誘導
体モノマーを重合可能な遷移金属を含む化合物を用いる
ことができる。具体的には、請求項記載のように、
(化1)に示すチオフェン誘導体モノマーを用意する工
程と、前記モノマーを重合可能な遷移金属を含む酸化剤
を用意する工程と、解離して有機酸イオンを生成する界
面活性剤を用意する工程と、前記界面活性剤アニオン共
存下で前記モノマーと前記酸化剤を用いて化学重合する
工程とを有する導電性組成物の製造方法である。また、
請求項に記載のように、遷移金属は、銅、鉄、セリウ
ム、モリブデンまたはクロムであってもよい。また、有
機酸イオンを生成する界面活性剤として、水に分散可能
なアニオン系界面活性剤であれば、どのようなものでも
使用可能であるが、好適な有機酸イオン種としては、請
求項に記載のようにスルホン酸イオンまたはエステル
化された硫酸イオンが使用可能である。なお、請求項
記載のように、重合媒体として水が好適に使用される。
この場合、実質的に水媒体であればよく、界面活性剤の
分散を容易にするための微量の有機媒体が含まれるもの
であってもよい。
【0010】また、請求項に記載のように、(化1)
に示すチオフェン誘導体を用意する工程と、解離して有
機酸イオンを生成するアニオン系界面活性剤を用意する
工程と、モノマーを重合可能な遷移金属を含む無機酸か
らなる酸化剤を用意する工程と、フェノール誘導体また
はニトロ化合物を用意する工程と、酸化剤を用いて化学
重合する工程とを有する導電性組成物の製造方法であっ
てもよく、請求項記載のように、遷移金属が銅、鉄、
セリウム、モリブデンまたはクロムであってもよく、請
求項記載のように、アニオン系界面活性剤の有機酸が
スルホン酸またはエステル化された硫酸を含むものであ
ってもよく、請求項1記載のように、フェノール誘導
体がニトロフェノール、シアノフェノール、ヒドロキシ
安息香酸、ヒドロキシフェノール若しくはアセトフェノ
ール、またはそれらの組合せであってもよく、請求項1
記載のように、ニトロ化合物が芳香族ニトロカルボン
酸、ニトロベンゼン、ニトロナフタレンまたはそれらの
組合せであってもよく、請求項1記載のように、重合
媒体が実質的に水であってもよい。
【0011】以上の本発明に係る導電性高分子組成物
は、酸化剤として用いられる遷移金属無機塩のアニオン
に加えて有機酸アニオンもがドーパントとして含まれ、
あるいは有機酸アニオンの濃度が高い場合にはそれが支
配的にドーパントとして含まれる。これは、例えばチオ
フェンリング数個の繰り返し当たり、1分子のアニオン
がドーパントとして配位し得るが、これは、アニオン系
界面活性剤共存下では、疎水性の重合性モノマーが、界
面活性剤ミセル中に高濃度で取り込まれ、その中で重合
が支配的に進行するため、生成したポリマーに近接して
存在する界面活性剤アニオンの方が支配的にドーパント
として取り込まれるものと考えられる。導電性高分子繰
り返し単位当たりのドーパントモル濃度は、上述のよう
に一定のため、その界面活性剤アニオンの分子量が非界
面活性剤アニオンより大きい場合には、得られる導電性
高分子の収量が相対的に増加する。さらに、ドーパント
の分子サイズが大きい場合、特に多価の分子サイズの小
さいアニオンにおいて見られるように、導電性高分子骨
格構造を歪ませないないため、高い電気伝導度が実現さ
れる。後述の図1に示されるように、有機イオンと無機
イオンが両者複合してドープされる領域において、電気
伝導度が最も高くなる傾向が見られるのはこうした事情
によるもと考えられる。また、有機アニオンが、例えば
芳香環を有するように嵩高な場合には、熱拡散による脱
ドープが抑制されるため熱的安定性の高い導電性高分子
が得られる。さらに、通常反応抑制剤として作用する水
を媒体に用いても、本発明の構成の場合重合反応が速や
かに進行するのは、共存する界面活性剤の作用で(化
2)に示すチオフェン誘導体モノマーが乳化されるため
の効果と考えられる。すなわち、乳化重合では、水溶性
の重合開始剤が存在する相と重合反応が主体的に進行す
る相(膨大な数の界面活性剤のミセル中)が別であるた
め、停止反応が起こりにくく重合速度が大きくしかも高
重合度のポリマーが得られることが特徴である。本発明
による重合も水溶性の重合酸化剤と界面活性剤で乳化さ
れたチオフェン誘導体モノマーが存在する系で行われる
ため、同様の機構で重合反応が進行する結果、重合速度
が大きくしかも重合度の高いポリマーが得られるものと
考えられる。本発明によれば、高い電気伝導度を有する
導電性組成物が容易に得られるが、これは上述のメカニ
ズムによると説明できる。
【0012】また、本発明に係る導電性組成物の製造方
法によると、重合性モノマーを重合するために用いられ
る遷移金属無機塩から生成する無機酸アニオンが多価の
場合には、高い選択率で有機酸アニオンがドーパントと
して取り込まれやすいことを利用して、水媒体中で容易
に目的とする有機アニオンがドープされた導電性高分子
を合成することができる。また、フェノールまたはその
誘導体あるいはニトロ化合物の添加により、(化2)に
示すチオフェン誘導体から得られた導電性高分子の収量
および電気伝導度の安定性が、より向上する。これは、
フェノール系化合物もしくはニトロ化合物は、前記導電
性高分子中にはドーパントとして組み込まれないが、規
則性の高い、したがって共役長の発達した導電性高分子
を生成させるためと考えられる。
【0013】(実施の形態1)最初に、本発明の第1の
実施の形態について説明する。まず、本実施の形態で
は、遷移金属イオンを含む酸化剤として硫酸第二鉄n水
和物10.7g(硫酸第二鉄として0.2モルを含む)
を100gの水に溶解させて、酸化剤溶液を作製した。
次に、この溶液に3,4−エチレンジオキシチオフェン
1.4g、有機酸イオンを含む物質として界面活性剤ア
ルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量3
28)40%水溶液4gを100gの水に溶解させた溶
液を添加して、45℃大気圧下で20時間間攪拌しなが
ら重合させた。ここで、3,4−エチレンジオキシチオ
フェンは、ドイツのバイエル社から市販されているもの
を用いたが、3,4−エチレンジオキシチオフェンを一
般的な作製方法で合成してもよい。またここで、アルキ
ルナフタレンスルホン酸ナトリウムは、アルキル基の炭
素数が3から9の間で混在したものを用いたが、炭素数
は特に限定されるものではないことはもちろんである。
次に、得られた沈殿を濾別し、水で濾液が中性を呈する
まで洗浄し、さらにエタノールで洗浄後、約50℃で数
時間減圧下で乾燥して、共役二重結合を有する導電性高
分子であるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェ
ン)を含む導電性組成物を得た。そして、この導電性組
成物の収量を計量後、その一部を乳鉢で粉砕し、約30
MPの圧力で直径13mmのディスク状ペレットを作製
して、電気伝導度の測定に供した。なお、電気伝導度の
測定には三菱油化(株)製抵抗率測定器ロレスタSP、
MCP−TP06PPSPプローブを用いた。得られた
収量および電気伝導度の測定値を、以下の(表1)に示
す。
【表1】
【0014】(比較例1)比較例1として、界面活性剤
を含む物質を添加しない以外、実施の形態1と同様の操
作でポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を作
製し、同様の処理後、収量および電気伝導度を測定し
た。この結果を以下の(表2)に示す。
【表2】 この(表2)における比較例1と(表1)における実施
の形態1との比較から明らかなように、実施例1による
導電性組成物は、収量および電気伝導度が高いという点
で優れた効果が得られたことが判明した。これらは、重
合反応が界面活性剤が存在することにより、そのミセル
中で進行するため、重合速度が大きくなったことおよび
高重合度のポリマーが得られる結果発達バイポーラロン
構造が形成されたことの効果と考えれる。さらにミセル
を形成している嵩高な界面活性剤アニオンもまたドーパ
ントとして取り込まれることも、収量が増加し電気伝導
度の高い導電性組成物が得られる得られる理由の一つと
考えられる。
【0015】(比較例2)比較例2として、3,4−エ
チレンジオキシチオフェン1.4gとp-トルエンスルホ
ン酸鉄(III )11.4gをイプロピルアルコール15
gとn−ブタノール9gからなる溶液に溶解したものを
用いた以外実施の形態1と同様の操作でポリ(3,4−
エチレンジオキシチオフェン)を作製し、同様の処理
後、収量および電気伝導度を測定した。この方法は、特
開平2−15611号公報に開示されている、3,4−
エチレンジオキシチオフェンの従来知られている典型的
な重合方法である。この結果を上記(表2)に示す。な
お、ここで得られた収量は、実施の形態1の場合よりも
小さいため、実施の形態1の場合2価の硫酸イオンでは
なく分子量の大きいアルキルナフタレンスルホン酸イオ
ンが支配的にドープされているものと判断された。
【0016】以上のように、本実施の形態1によれば、
酸化剤に代表的に硫酸第二鉄n水和物を用い、有機酸ア
ニオンを含む界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン
酸ナトリウムを重合系に共存させることにより、収量お
よび電気伝導度の高い導電性組成物を得ることができ
る。
【0017】(実施の形態2)次に、本発明の第2の実
施の形態について説明する。本実施の形態では、実施の
形態1において3,4−エチレンジオキシイオフェンに
代えて、同様に(化2)で示されるチオフェン誘導体を
繰り返し単位として含む導電性高分子3,4−(1,2
−プロピレン)ジオキシチオフェンを1.7g用いた以
外は、実施の形態1と同様にして導電性組成物を得た。
得られた収量および電気伝導度の測定値を、上記(表
1)に示す。
【0018】(比較例3)比較例3として、界面活性剤
を含む物質を添加しない以外、実施の形態2と同様の操
作でポリ(3,4−(1,2−プロピレン)ジオキシチ
オフェン)を作製し、同様の処理後、収量および電気伝
導度を測定した。これらの結果を上記(表2)に示す。
(表1)の本実施の形態の結果と、(表2)の比較例3
の結果との比較から明らかなように、本実施の形態によ
る導電性組成物は、収量および電気伝導度が高いという
点で優れた効果が得られたことが判明した。
【0019】以上のように、本実施の形態2によれば、
酸化剤に代表的に硫酸第二鉄n水和物を用い、アニオン
系界面活性剤を重合系に共存させることにより、収量お
よび電気伝導度の高い導電性組成物を得ることができ
る。
【0020】(実施の形態3)次に、本発明の第3の実
施の形態について説明する。本実施の形態では、実施の
形態1で用いたアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウ
ムに替えて、(A)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.84g、(B)アルキルスルホン酸ナトリウム
40%水溶液4g(アルキル基の数が11から17の範
囲にあるものの混在したもの)、(C)2−エチルヘキ
シル硫酸エステルナトリウム40%水溶液2.2g、
(D)ポリエチレンオキシド(エチレンオキシド繰り返
し数:3)アルキル硫酸エステルナトリウム30%水溶
液5.7g(アルキル基の炭素数が11から15の範囲
にあるものの混在したもの)をそれぞれ添加したモノマ
ー溶液を用いた以外、実施の形態1と同様の操作でポリ
ピロールを含む導電性組成物を作製し、同様の処理後収
量および電気伝導度を計測した。但し、上記のアルキル
基の数やエチレンオキシドの繰り返し数は限定されるも
のではないことはもちろんである。これらの結果を上記
(表1)に示す。(表1)の本実施例の各(A)から
(D)の結果と、(表2)の比較例1の結果との比較か
ら明らかなように、本実施例による導電性組成物は、収
量および電気伝導度が高いという点で優れた効果が得ら
れたことが判明した。
【0021】以上のように、本実施の形態3によれば、
酸化剤に代表的に硫酸第二鉄n水和物を用い、各種アニ
オン系界面活性剤を重合系に共存させることにより、収
量および電気伝導度の高い導電性組成物を得ることがで
きる。
【0022】さらに、重合時間を20時間にし、硫酸第
二鉄n水和物5.35gを添加し、またアルキルナフタ
レンスルホン酸ナトリウムの濃度を種々変化させて、得
られたポリピロールの収量および電気伝導度を図1に示
した。有機酸アニオンの重合溶液中の濃度に依存して収
量および電気伝導度が変化することがこの図から明らか
である。なお、元素分析から鉄成分がこれらの導電性組
成物には痕跡程度しか含まれていないことが確かめられ
ており、収量増加の理由は、アルキルナフタレンスルホ
ン酸鉄塩がポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェ
ン)に複合化されたためでなく、2価の硫酸イオンの代
わりに、アルキルナフタレンスルホン酸イオンが、その
溶液中の濃度に依存して取り込まれたためであると判断
される。図1から、収量はアルキルナフタレンスルホン
酸ナトリウムの濃度とともに増加するが、電気伝導度は
硫酸イオンと有機酸イオンがドーパントとして共存する
領域で最大を示すことが分かる。
【0023】次に、界面活性剤無添加、界面活性剤アル
キルナフタレンスルホン酸ナトリウム添加のそれぞれの
場合の、重合時間のみを種々変化させて、得られたポリ
ピロールの収量を図2に示した。明らかに、界面活性剤
が添加された場合のみ、重合反応速度が大きくなってい
ることに加えて、高電気伝導度の高い導電性組成物が得
られていることが分かる。
【0024】(実施の形態4)次に、本発明の第4の実
施の形態について説明する。本実施の形態では、実施の
形態1で用いた硫酸第二鉄に替えて、(A)塩化第二鉄
6水和物11.3g、(B)硝酸第二鉄9水和物14
g、(C)過塩素酸第二鉄g、(D)ヘキサシアノ鉄
(III )酸カリウム13.2g、(E)二リン酸第二鉄
(III )10.2gをそれぞれ酸化剤として用いた以
外、実施の形態1と同様の操作で導電性組成物を作製
し、同様の処理後収量および電気伝導度を計測した。こ
れらの結果を上記(表1)に示す。(表1)の本実施の
形態の各(A)から(E)の結果と、(表2)の比較例
1の結果との比較から明らかなように、本実施の形態に
よる導電性組成物は、収量および電気伝導度が高いとい
う点で優れた効果が得られたことが判明した。
【0025】以上のように、本実施の形態4によれば、
酸化剤に鉄の無機酸塩を用い、アニオン系界面活性剤を
重合系に共存させることにより、収量および電気伝導度
の高い導電性組成物を得ることができる。
【0026】(実施の形態5)次に、本発明の第5の実
施の形態について説明する。本実施の形態では、実施の
形態1で用いた硫酸第二鉄に替えて、(A)硫酸第二銅
塩化第二鉄5水和物10.4g、(B)硫酸セリウム
(IV)4水和物16.6g、(C)リンモリブデン酸
ナトリウム6.6g、(D)二クロム酸ナトリウム2水
和物12.6gをそれぞれ酸化剤として用いた以外、実
施の形態1と同様の操作で導電性組成物を作製し、同様
の処理後収量および電気伝導度を計測した。これらの結
果を上記(表1)に示す。(表1)の本実施の形態の各
(A)から(D)の結果と、(表2)の比較例1の結果
との比較から明らかなように、本実施の形態による導電
性組成物は、収量および電気伝導度が高いという点で優
れた効果が得られたことが判明した。
【0027】以上のように、本実施の形態5によれば、
酸化剤として3,4−ジオキシチオフェンを重合可能な
遷移金属無機塩を用い、アニオン系界面活性剤を重合系
に共存させることにより、収量および電気伝導度の高い
導電性組成物を得ることができる。
【0028】(実施の形態6)次に、本発明の第6の実
施の形態について説明する。本実施の形態では、さらに
加えてp−ニトロフェノールを1.4gを添加剤として
添加した以外実施の形態1と同様と同様の操作で導電性
組成物を作製し、同様の処理後収量および電気伝導度を
計測した。これらの結果を上記(表1)に示す。(表
1)の本実施の形態の結果と、(表2)の比較例1の結
果との比較から明らかなように、本実施の形態による導
電性組成物は、収量および電気伝導度が高いという点で
優れた効果が得られたことが判明した。
【0029】以上のように、本実施の形態6によれば、
p−ニトロフェノールを添加剤として、3,4−ジオキ
シチオフェンを重合可能な遷移金属無機塩酸化剤および
アニオン系界面活性剤を重合系に共存させることによ
り、特に収量の高い導電性組成物を得ることができる。
【0030】おそらく重合性モノマーとp−ニトロフェ
ノールが何らかの相互作用を及ぼす結果重合が促進され
るものと考えられる。図3に、p−ニトロフェノールの
添加の有無が125℃空気中における導電性組成物の電
気伝導度の経時変化を示す。この図から、p−ニトロフ
ェノールが添加された系で得られた導電性組成物の方が
耐熱性が高いことが明らかである。この現象もモノマー
分子とp−ニトロフェノール分子の相互作用の結果、規
則性の高い、したがって酸化されやすい欠陥部の少ない
ポリマーが形成されたための効果と考えられる。なお、
図3には、比較例2に示したようにp−トルエンスルホ
ン酸イオンがドープされてなる公知の方法で得られたポ
リ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の例の示し
た。これから本発明の導電性組成物はp−ニトロフェノ
ールが添加されない系で得られた場合においてすら耐熱
性において優れていることが明らかである。
【0031】(実施の形態7)次に、本発明の第7の実
施の形態について説明する。本実施の形態では、実施の
形態6のp−ニトロフェノールに替えて、(A)m−ニ
トロフェノールを1.4g、(B)p−シアノフェノー
ルを1.2g、(C)m−ヒドロキシフェノールを1.
1g、(D)p−ニトロ安息香酸を1.6g、(E)ニ
トロベンゼンを1.2gまたは(F)ニトロナフタレン
0.9gを添加剤としてそれぞれ添加した以外実施の形
態1と同様と同様の操作で導電性組成物を作製し、同様
の処理後収量および電気伝導度を計測した。これらの結
果を上記(表1)に示す。(表1)の本実施の形態の各
(A)から(F)の結果と、(表2)の比較例1の結果
との比較から明らかなように、本実施の形態による導電
性組成物は、収量および電気伝導度が高いという点で優
れた効果が得られたことが判明した。
【0032】以上のように、本実施の形態7によれば、
フェノール誘導体、ニトロ芳香族カルボン酸およびニト
ロ化合物を添加剤として、3,4−ジオキシチオフェン
を重合可能な遷移金属無機塩酸化剤およびアニオン系界
面活性剤を重合系に共存させることにより、収量および
電気伝導度の高い導電性組成物を得ることができる。さ
らに実施の形態5と同様にして、電気伝導度の経時変化
を比較したが、いずれの場合も添加剤が添加された場合
の方が電気伝導度の経時変化が小さい傾向が示された。
添加されたフェノール誘導体、ニトロ芳香族カルボン酸
またはニトロ化合物と重合性モノマーが何らかの相互作
用を及ぼす結果得られる効果と判断される。
【0033】
【発明の効果】本発明の構成により、導電性組成物を高
収率で得られることになり、効率的に導電性組成物が製
造できる。そして、導電性組成物の電気伝導度およびそ
の安定性をもをも効果的に増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態3におけるアルキルナフタ
レンスルホン酸ナトリウムの添加量とポリ(3,4−エ
チレンジオキシチオフェン)の電気伝導度および収量の
関係を示す特性図
【図2】同実施の形態3における界面活性剤の有機イオ
ン添加の有無とポリ(3,4−エチレンジオキシチオフ
ェン)の重合速度および電気伝導度の関係を示す特性図
【図3】同実施の形態5におけるp−ニトロフェノール
の有無と得られたポリ(3,4−エチレンジオキシチオ
フェン)の電気伝導度の経時変化の関係を示す特性図
フロントページの続き (72)発明者 松家 安恵 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−313521(JP,A) N.Sakmeche et al, Synthetic Metals,V ol.84 No.1−3(1997),p. 191−192 Yasuo Kudoh,Synth etic Metals,Vol.79 No.1(1996),p.17−22 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 13/00 H01B 1/12 C08G 61/12 JICSTファイル(JOIS)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン系界面活性剤の有機酸イオンと
    無機酸イオンをドーパントとして含む(化1)に示すチ
    オフェン誘導体を繰り返し単位とする導電性組成物を化
    学的酸化重合によって得る導電性組成物の製造方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 アニオン系界面活性剤の有機酸イオンと
    無機酸イオンをドーパントとして含む(化1)に示すチ
    オフェン誘導体を繰り返し単位とする導電性組成物を、
    遷移金属を含む化合物を用いた化学的酸化重合によって
    得る導電性組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 (化1)に示すチオフェン誘導体を用意
    する工程と、解離して有機酸イオンを生成するアニオン
    系界面活性剤を用意する工程と、前記モノマーを重合可
    能な遷移金属を含む無機酸からなる酸化剤を用意する工
    程と、前記酸化剤を用いて化学重合する工程とを有する
    導電性組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 遷移金属が、銅、鉄、セリウム、モリブ
    デンまたはクロムを含む請求項または記載の導電性
    組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 アニオン系界面活性剤の有機酸が、スル
    ホン酸またはエステル化された硫酸を含む請求項から
    のいずれか記載の導電性組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 重合媒体が実質的に水である請求項
    のいずれかに記載の導電性組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 (化1)に示すチオフェン誘導体を用意
    する工程と、解離して有機酸イオンを生成するアニオン
    系界面活性剤を用意する工程と、前記モノマーを重合可
    能な遷移金属を含む無機酸からなる酸化剤を用意する工
    程と、フェノール誘導体またはニトロ化合物を用意する
    工程と、前記酸化剤を用いて化学重合する工程とを有す
    る導電性組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 遷移金属が、銅、鉄、セリウム、モリブ
    デンまたはクロムを含む請求項記載の導電性組成物の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 アニオン系界面活性剤の有機酸が、スル
    ホン酸またはエステル化された硫酸を含む請求項また
    記載の導電性組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 フェノール誘導体がニトロフェノー
    ル、シアノフェノール、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキ
    シフェノール若しくはアセトフェノール、またはそれら
    の組合せである請求項からいずれか記載の導電性組
    成物の製造方法。
  11. 【請求項11】 ニトロ化合物が、芳香族ニトロカルボ
    ン酸、ニトロベンゼンまたはそれらの誘導体あるいはそ
    れらの組合せである請求項からいずれか記載の導電
    性組成物の製造方法。
  12. 【請求項12】 重合媒体が実質的に水である請求項
    から1のいずれかに記載の導電性組成物の製造方法。
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