JP3450526B2 - 内視鏡形状検出装置 - Google Patents

内視鏡形状検出装置

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JP3450526B2
JP3450526B2 JP18047195A JP18047195A JP3450526B2 JP 3450526 B2 JP3450526 B2 JP 3450526B2 JP 18047195 A JP18047195 A JP 18047195A JP 18047195 A JP18047195 A JP 18047195A JP 3450526 B2 JP3450526 B2 JP 3450526B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は体腔内等に挿入され
た内視鏡の挿入部の形状を表示する内視鏡形状検出装置
に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、内視鏡は医療用分野及び工業用分
野で広く用いられるようになった。この内視鏡は特に挿
入部が軟性のものは、屈曲した体腔内に挿入することに
より、切開することなく体腔内深部の臓器を診断した
り、必要に応じてチャンネル内に処置具を挿通してポリ
ープ等を切除するなどの治療処置を行うことができる。 【0003】この場合、例えば肛門側から下部消化管内
を検査する場合のように、屈曲した体腔内に挿入部を円
滑に挿入するためにはある程度の熟練を必要とする場合
がある。 【0004】つまり、挿入作業を行っている場合、管路
の屈曲に応じて挿入部に設けた湾曲部を湾曲させる等の
作業が円滑な挿入を行うのに必要になり、そのためには
挿入部の先端位置等が、体腔内のどの位置にあるかと
か、現在の挿入部の屈曲状態等を知ることができると便
利である。 【0005】このため、例えばPCT出願の公開番号W
O94/04938号公報の従来技術では予め決められ
た位置に固定された3個の直交する3軸をもつコイルを
用いて、空間内に直交するベクトルを持つ交流磁界を順
次発生させ、前記空間内にある座標上に存在する1軸コ
イルで、3軸の各軸のコイルが発生した磁界により誘導
されて生じた前記1軸コイル両端間の電圧を計測する。
この計測したデータを基に、前記1軸コイルの空間座標
を検出していた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、周囲温度の変化や経時的な変化によって、磁界を発
生させるための高周波信号の周波数と周波数抽出手段の
抽出する周波数成分の周波数が一致していないと、周波
数成分の値が本来抽出されるべき値からはずれてしま
い、この値から求めた内視鏡の位置が実際の位置と一致
しなくなってしまうため、挿入状態を正確に検出できな
くなる可能性があった。 【0007】また内視鏡に磁界発生手段または磁界検出
手段を設けることにより、装置本体と内視鏡を接続する
伝達手段が長くなってしまい、使用環境中の電磁波ノイ
ズが重畳しやすく、さらに伝達手段を伝わる信号による
軸射ノイズも増加してしまう可能性があった。 【0008】さらに上記のようなノイズの影響によっ
て、元々微弱な信号である磁気検出手段の検出する検出
信号が変動してしまい、内視鏡の挿入状態を正確に検出
できない可能性があった。 【0009】また従来技術においては、内視鏡の挿入状
態を検出して表示手段に表示するまでの時間が遅いた
め、実際の挿入作業に追従するのが難しく、高速処理化
が望まれていた。 【0010】上記のような問題点を鑑みて、以下のこと
を目的とする。 【0011】本発明の第1の目的は、周囲温度の変化や
経時的な変化に対する装置の設定への影響を受けにくく
し、内視鏡の挿入状態の検出をより正確に行うことので
きる内視鏡形状検出装置を提供することを目的とする。 【0012】本発明の第2の目的は、発生させる交流磁
界を周波数が安定かつ正確な状態で駆動し、抽出する周
波数成分信号の精度を向上させ、より正確な内視鏡形状
の検出を行うことである。 【0013】本発明の第3の目的は、使用環境中の電磁
ノイズによる影響を受けにくく、内視鏡の挿入状態の検
出をより正確に行うことである。本発明の第4の目的
は、磁界検出手段が検出した複数の検出信号の中に正常
でない信号を含まれている場合でも、内視鏡の位置を正
確に求めることである。本発明の第5の目的は、内視鏡
の挿入状態の検出速度を向上させることである。 【0014】 【課題を解決するための手段】第1の目的及び第2の目
的を達成するために、内視鏡の挿入形状を検出するため
に、高周波信号を受けて磁界を伴う電磁波を放射する磁
界発生手段と、前記電磁波を受信し、受信した電磁波の
磁界情報を検出する磁界検出手段と、前記磁界検出手段
が検出した検出信号から参照信号を参照して所定の周波
数成分を抽出する周波数抽出手段と、前記周波数抽出手
段が抽出した周波数成分信号を基に、前記内視鏡の挿入
状態を検出する挿入状態検出手段と、前記挿入状態検出
手段が検出した挿入状態を表示する表示手段と、前記磁
界検出手段により検出された検出信号を前記挿入状態検
出手段側へ伝達する検出信号伝達手段と、前記磁界発生
手段へ供給する高周波信号を伝達する高周波信号伝達手
段とを備え、前記磁界検出手段および検出信号伝達手
段、または磁界発生手段および高周波信号伝達手段のい
ずれか一組が前記内視鏡の挿入部に設けられた内視鏡形
状検出装置において、前記高周波信号の周波数と前記参
照信号の周波数とを一致させるための周波数の調整手段
を設けることにより、周囲温度の変化や経時的な変化に
より高周波信号の周波数と前記参照信号の周波数とがず
れるような環境等においても、一致させることができ内
視鏡形状検出装置の設定への影響を受けにくくし、内視
鏡の挿入状態の検出をより正確に行うことができる。 【0015】第3の目的を達成するために、複数の前記
磁界検出手段を1組として構成する場合において、検出
信号伝達手段の各々に、信号を覆うために設けられたシ
ールド被覆部の電位を等しく保つシールド駆動手段を設
ける。 【0016】そして、複数の磁界検出手段を1組として
構成する場合において、検出信号伝達手段の各々に、信
号線を覆うために設けられたシールド被覆部の電位を等
しく保つようにしたため、シールド被覆部間や信号線と
シールド被覆間でノイズの重畳や輻射を減少できる。 【0017】第4の目的を達成するために、挿入状態検
出手段に、求めた内視鏡の位置が検出可能な領域の値で
ないときには、あらかじめ定めた付加条件により求めた
位置を補正する位置検出手段を設ける。 【0018】そして、求めた内視鏡の位置が検出可能な
領域の値でないときには、あらかじめ定めた付加条件に
より求めた位置を補正するようしたため、内視鏡の位置
検出がより確実かつ正確になる。 【0019】第5の目的を達成するために、周波数抽出
手段および挿入状態検出手段が行う一連の処理のうち、
表示手段で表示するための表示データを生成する処理を
主処理手段で実行し、他の処理を複数のサブ処理に分割
してそれぞれの処理を1つ以上の副処理手段で実行して
処理結果を主処理装置に転送するようにする。 【0020】そして、周波数抽出手段および挿入状態検
出手段が行う一連の処理のうち、表示手段で表示するた
めの表示データを生成する処理を主処理手段で実行し、
他の処理を複数のサブ処理に分割しそれぞれの処理を1
つ以上の副処理手段で実行して処理結果を主処理手段で
転送するようにしたため、主処理手段または副処理手段
の実行内容が単純化して各々の処理時間が短縮されるよ
うになる。また、同時に並列処理可能となるので、全体
としての処理時間も短縮可能である。 【0021】 【発明の実施の形態】 (第1の実施の形態)図1ないし図14は本発明の第1
の実施の形態に係り、図1は第1の実施の形態を備えた
内視鏡システムの構成を示し、図2は第1の実施の形態
の内視鏡形状検出装置の構成を示し、図3はソースコイ
ル駆動回路部の構成をブロック図で示し、図4は周波数
発振回路の構成を示し、図5はGAIN回路の具体的回
路構成を示し、図6はセンスコイル増幅回路の構成をブ
ロック図で示し、図7はセンスコイル増幅回路の具体的
回路構成を示し、図8は表示画面の1表示例を示し、図
9はベッド周辺に設けた複数のセンスコイルで内視鏡内
の1つのソースコイルの存在範囲を検出する様子を示
し、図10は1軸コイルによる等磁界面の形状を示し、
図11は傾きから位置補正を行う様子を示し、図12は
内視鏡形状検出装置の処理内容をフロー図で示し、図1
3はシールドルーム内でセンスコイルとソースコイルの
既知の距離でセンスコイルで検出される最大磁界強度と
最小磁界強度の値を距離を変えて測定されたグラフを示
し、図14は図13のデータを得る測定法等の説明図を
示す。 【0022】図1に示す内視鏡システム1は、内視鏡検
査を行う内視鏡装置2と、内視鏡検査の補助に用いられ
る第1の実施の形態の内視鏡形状検出装置3とを備え、
この内視鏡形状検出装置3はベッド4に横たわる患者5
に電子内視鏡6の挿入部7を挿入し、内視鏡検査を行う
際の挿入補助手段として使用される。 【0023】電子内視鏡6は、可撓性を有する細長の挿
入部7の後端に湾曲操作ノブを設けた操作部8が形成さ
れ、この操作部8からユニバーサルコード9が延出さ
れ、ビデオイメージングシステム(又はビデオプロセッ
サ)11に接続されている。 【0024】この電子内視鏡6は、ライトガイドが挿通
され、ビデオプロセッサ11内の光源部からの照明光を
伝送し、挿入部7の先端に設けた照明窓から伝送した照
明光を出射し、患部などを照明する。照明された患部等
の被写体は照明窓に隣接して設けられた観察窓に取り付
けた対物レンズにより、その結像位置に配置された撮像
素子に像を結び、この撮像素子は光電変換する。 【0025】光電変換された信号はビデオプロセッサ1
1内の映像信号処理部により信号処理されて標準的な映
像信号が生成され、ビデオプロセッサ11に接続された
画像観察用の観察モニタ12に表示される。 【0026】この電子内視鏡6には鉗子チャンネル13
が設けてあり、この鉗子チャンネル13の挿入口13a
から例えば16個のソースコイル16a,16b,…,
16p(16iで代表する)を有するプローブ15が挿
通されることにより、挿入部7内にソースコイル16i
が設置される。このプローブ15の後端から延出された
ソースケーブル18はその後端のコネクタが内視鏡形状
検出装置3の装置本体21に着脱自在に接続される。そ
して、装置本体21側から高周波信号伝達手段としての
ソースケーブル18を介して磁界発生手段となるソース
コイル16iに高周波信号(駆動信号)を印加すること
により、ソースコイル16iは磁界を伴う電磁波を周囲
に放射する。 【0027】また、患者5が横たわるベッド4には、共
通の中心を持ち、磁界を検出する磁界検出手段を構成す
る直交する3軸におのおの巻かれた3個のセンスコイル
22kからなる4つの3軸センスコイル22a〜22d
(22jで代表する)が所定の位置に設置されている。
なお、センスコイル22kの数は全部で12個となる。 【0028】3軸センスコイル22jは、ベッド4のコ
ネクタから検出信号伝達手段としてのセンスケーブル1
4(図6に示すように各センスコイル22kに接続され
るセンスケーブルは符号19で示す)を介して装置本体
21に接続されている。この装置本体21には使用者が
装置を操作するための操作パネル35又はキーボード等
が設けられている。また、この装置本体21には検出し
た内視鏡形状を表示する表示手段としてのモニタ23が
接続されている。 【0029】さらに内視鏡形状検出装置3の詳細な構成
について図2により説明する。電子内視鏡6の挿入部7
に設置されるプローブ15には、磁界を生成するための
16個のソースコイル16iが所定の間隔で配置されて
おり、これらソースコイル16iは、16個の互いに異
なる高周波の駆動信号を生成するソースコイル駆動回路
部29に接続されている。 【0030】各ソースコイル駆動回路部29は、各ソー
スコイル16iをそれぞれ異なる周波数の正弦波の駆動
信号電流で駆動し、それぞれの駆動周波数はソースコイ
ル駆動回路部29内部(図4の周波数発振回路40内)
の駆動周波数設定データ格納手段或いは駆動周波数設定
データ記憶手段に格納された駆動周波数設定データ(駆
動周波数データとも記す)により設定される。この駆動
周波数データは内視鏡形状の算出処理等を行うCPU
(中央処理ユニット)31によりPIO(パラレル入出
力回路)30を介して周波数発振回路40内の駆動周波
数データ格納手段(具体的には図4のラッチ40c)に
格納される。 【0031】一方、4組の3軸センスコイル22jを構
成する12個のセンスコイル22kは1個につき1系統
設けられたセンスコイル信号増幅回路部24のセンスコ
イル信号増幅回路24k(図6参照)に接続されてお
り、各センスコイル22kで検出された微少な信号をA
DC(アナログ・デジタル・コンバータ)25kで読み
込み可能なレベルに増幅する。 【0032】このセンスコイル信号増幅回路部24の1
2系統の出力は、12個のADC25kに伝送され、周
波数抽出処理及びソースコイル16iの位置検出の処理
を行うDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)26
から供給されるクロックにより所定のサンプリング周期
でデジタルデータに変換される。このデジタルデータ
は、DSP26により読み込まれ、DSP用メモリ27
に書き込まれる。 【0033】このDSP26では、DSP用メモリ27
に書き込まれたデジタルデータに対して周波数抽出処理
を行い、各ソースコイル16iの駆動周波数に対応する
周波数成分の磁界検出情報に分離抽出し、分離した磁界
検出情報の各デジタルデータから電子内視鏡6の挿入部
7内に設けられた各ソースコイル16iの空間位置座標
を算出し、2ポートメモリ28に蓄積する。この2ポー
トメモリ28は、DSP26とのデータ交換するポート
とCPU31のメインメモリ32と連続するアドレス空
間のポートを備えており、CPU31とDSP26との
データ交換バッファとして使用される。 【0034】CPU31では、位置座標データから電子
内視鏡6の挿入部7の挿入状態を推定し、内視鏡形状画
像を形成する表示データを生成し、ビデオRAM33に
出力する。このビデオRAM33に書き込まれているデ
ータをビデオ信号発生回路34が読み出し、アナログの
ビデオ信号に変換してモニタ23へと出力する。モニタ
23は、このアナログのビデオ信号を入力すると、表示
画面上に電子内視鏡6の挿入部7の挿入形状を表示す
る。 【0035】この第1の実施の形態では周囲温度の変化
や経時的変化により磁界を発生させるための高周波信号
の周波数と周波数抽出手段の抽出する周波数成分の周波
数とがずれてしまうような場合にも対処できるように、
例えば高周波信号の周波数を微調整して周波数抽出手段
の抽出する周波数成分の周波数とほぼ一致した状態に設
定する周波数調整手段を設けるようにしている。そし
て、実際に内視鏡形状の表示を行う動作前に、高周波
(駆動)信号の周波数を所定範囲で変化し、検出信号の
検出値が最大となる状態に高周波信号の周波数をロック
して内視鏡形状の検出及び表示を行うことができるよう
にしている。 【0036】具体的には図2に示すCPU31は駆動周
波数の設定値を所定の範囲でスイープさせるように変更
する駆動周波数設定データの変更機能31aを有し、こ
の駆動周波数設定データはPIO30を介してソースコ
イル駆動回路部29内の駆動周波数設定データ格納手段
に順次送り、ソースコイル駆動回路部29はこの駆動周
波数設定データにより駆動周波数を順次設定してソース
コイル16iを駆動する。 【0037】そして、DSP26側では参照信号を基に
参照信号の周波数成分の検出信号データを抽出し、その
検出信号データの振幅が最大となる場合の駆動周波数設
定データを求める処理を行う。そして、CPU31側に
その駆動周波数設定データを知らせ、ソースコイル駆動
回路部29内の駆動周波数設定データをそのデータに設
定或いはロックするようにした後、実際の内視鏡形状の
検出動作を行うことができる構成にしている。 【0038】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。まず内視鏡形状検出装置3の電源が投入されると、
CPU31で行う処理プログラムとDSP26で行う処
理が記録されているROM(図示していない。)がブー
トされ、CPU31のメインメモリ32にCPU用処理
プログラムが転送される。その後CPU31は、順次周
辺回路の初期設定等を行い、DSP用処理プログラムを
2ポートメモリ28を介してDSP用メモリ27に転送
する。さらに、各ソースコイル16iの駆動周波数を設
定するデータをPIO30を介してソースコイル駆動回
路29内の駆動周波数設定データ格納手段或いは駆動周
波数設定データ記憶手段(具体的には図4のラッチ40
c)に転送する。ソースコイル駆動回路29は、この駆
動周波数設定データに基づいて、16個のソースコイル
16iを同時に駆動する。 【0039】この所定時間後、DSP26は、CPU3
1から転送された処理プログラムにより、DSP26の
周辺回路の初期設定を行った後、ADC25kを制御し
てセンスコイルの検出信号をサンプリングを介しする。
このときのサンプリング周期は、30KHz程度であ
り、1回のサンプリングで各ADC毎に1024個のデ
ータを変換する。この12×1024個のデジタル検出
データは、DSP用メモリ27に格納される。 【0040】図2中のセンスコイル増幅回路部24には
15kHzより低い周波数のみ通過させるLPFが備え
られており、そのため格納されたデジタル検出データに
は、0〜15KHzの周波数成分が含まれているため、
周波数成分の抽出処理であるFFT(高速フーリエ変
換)をかけられることによって、16個のソースコイル
16iに1対1で予め指定した16種類の周波数成分を
全て抽出する。なお、指定する周波数は、人体や金属等
による減衰の少ない9KHz〜11KHzの範囲内から
選んでいる。この抽出処理は、12個のセンスコイル2
2kの出力をA/D変換したデジタル検出データについ
て全て行われ、その結果、各センスコイル22kおける
ソースコイル16iの位置に関する情報を含んだデータ
が、全て検出されたことになる。 【0041】この段階において、起動時や使用者からの
要請があった場合、CPU31とDSP26は、ソース
コイル16iの駆動周波数の最適化処理を行う。この処
理は駆動周波数の周波数と、周波数成分の抽出を行う際
の参照信号の周波数とを一致させる調整を行うことによ
り周囲温度とか経時的変化により一方あるいは両方の周
波数が影響されて両周波数がずれてしまうような環境等
においても一方の周波数を変更する調整を行う(本実施
の形態では駆動周波数側の周波数の調整を行う)ことに
より、両周波数を一致する状態に保持してS/Nが高
く、高精度の位置検出を行うことができるようにするも
のである。 【0042】具体的には、CPU31の駆動周波数設定
データの変更機能31aにより所定の時間間隔でインク
リメント等して(ある範囲内の周波数をカバーするよう
に)送出される駆動周波数設定データ毎に、検出される
検出信号の振幅データをDSP用メモリ27に記憶し、
これらの振幅データの内で振幅データが(つまり検出さ
れる検出値が)最大となる駆動周波数設定データを2ポ
ートメモリ28を介して、CPU31にフィードバック
する。 【0043】CPU31は、フィードバックされた(検
出値が最大となる)駆動周波数設定データをPIO30
を介してソースコイル駆動回路部29(の駆動周波数設
定データ記憶手段)に転送し、この駆動周波数設定デー
タに設定(ロック)する。 【0044】そして、この駆動周波数設定データを用い
てソースコイル駆動回路部29は、各ソースコイル16
iをそれぞれに最適化された周波数で駆動することにな
る。このような駆動周波数の最適化を使用前に行うこと
により、周囲温度の変化とか経時的な変化による装置へ
の影響がある場合にもその影響を軽減でき、S/Nを高
くでき、且つ高感度の検出信号成分の分解が行えるの
で、高精度の位置検出が可能になる。 【0045】DSP26は、次の段階として、抽出され
たすべての周波数成分から16個のソースコイル16i
の空間座標を算出する処理を行い、その結果を2ポート
メモリ28に転送する。 【0046】以降、DSP26は、(1)センスコイル
検出信号のサンプリング→(2)周波数成分の抽出→
(3)ソースコイルの位置算出を繰り返す。一方、CP
U31は、各初期設定が終了すると、DSP26から初
回の各ソースコイル16iの位置座標データが2ポート
メモリ28に転送されるまで待機させておく。 【0047】DSP26での初回の位置座標のデータ転
送が完了されることを認識したCPU31は、DSP2
6の2ポートメモリ28へのデータ転送を禁止した上
で、2ポートメモリ28内のソースコイル位置座標デー
タをメインメモリ32へと移動(転送)し、この転送デ
ータに基づき、プローブ15が設置された電子内視鏡6
の挿入部7の形状検出処理を開始する。なおCPU31
は、ソースコイル位置座標データのメインメモリ32へ
の移動が終了した時点で、DSP26の2ポートメモリ
28へのデータ転送を許可状態にする。 【0048】さらに、CPU31は、電子内視鏡6の挿
入部7の形状検出処理が終了すると、図8に示すような
動画表示部35dに処理結果である挿入形状表示データ
を割り当てる。その後、CPU31は、周囲の静止画表
示部を含む全画面の表示データをビデオRAM33に出
力する。 【0049】以降、CPU31は、(1)ソースコイル
位置座標データのメインメモリ32への移動→(2)電
子内視鏡6の挿入部7の形状検出位置処理→(3)挿入
形状表示データの割り当て→(4)表示データのビデオ
RAM33への出力を繰り返す。ビデオRAM33の表
示データは、ビデオ信号発生回路34により定期的に読
み出され、モニタ23上に表示される。 【0050】なお、周波数成分の抽出処理は、FFTで
はなく、DSP26を用いた同期検波による抽出でも同
様の効果が得られる。この場合も、ソースコイル16i
の駆動周波数設定データをCPU31との交信により入
手し、駆動周波数設定データに基づき、正弦参照信号テ
ーブルの計算を行い、DSP用メモリ27に格納してお
き、駆動周波数データにより決まる周期で参照信号を作
り出せば良い。 【0051】以下、各部の構成及び動作等をより具体的
に説明する。図3はソースコイル駆動回路部29の構成
をブロック図で示す。図3に示すようにソースコイル駆
動回路部29は、基本周波数のパルスをカウントし9K
Hz〜11KHzの範囲でそれぞれ異なる周波数を発振
させるように構成される周波数発振回路40と、周波数
発振回路40からの出力信号を所定の振幅に安定させる
複数のGAIN回路(又はゲイン回路)41とから構成
され、各GAIN回路41はソースコイル16iと接続
されてそれぞれソースコイル16iを駆動する。 【0052】GAIN回路41は、周波数発振回路40
から出力される矩形波信号の基本波である正弦波信号を
抽出するLPF(ローパスフィルタ) 41aと、LP
F41aからの正弦波信号を所定の増幅率で増幅される
初段アンプ41bと、初段アンプ41bの出力と比較回
路41eの信号を掛ける乗算器41cと、電流バッファ
41dと、ソースコイル16iを流れる電流を検出する
信号に含まれる高調波成分を除去するLPF 41h
と、LPF 41hからの信号を増幅させる調整用アン
プ41gと、調整用アンプ41gからの信号を平滑する
平滑回路41fと、平滑回路41fの信号とRef信号
を比較する比較回路41eとから構成される。 【0053】図4は周波数発振回路40の具体的回路構
成を示す。ここでは簡単化のため、8個のソースコイル
16iを駆動する場合で示している。つまり、ソースコ
イル駆動回路部29におけるソースコイル16iを駆動
するGAIN回路41の個数も8個にしてある。 【0054】周波数発振回路40は、図示しない水晶発
信器から出力される基本周波数のパルスをカウントし9
KHz〜11KHzの範囲でそれぞれ異なる8種類の周
波数を発振させるプログラム論理素子で構成したプログ
ラム論理回路(LCAと略記)40aと、PIO30を
介してCPU31から転送される駆動周波数設定データ
を周波数カウンタ数として格納するためのラッチ40c
とCPU31が転送するラッチ40cを選択するための
デコーダ40dと、LCA40aのローディング用RO
M40bとから構成される。このLCA40aはプログ
ラムによりその回路構成を書換(変更)することができ
る。このLCA40aから出力される8つの周波数の高
周波信号(図4ではFRE0〜FRE7)はそれぞれG
AIN回路41の高周波信号入力端FREに印加され
る。 【0055】図5は図3のゲイン回路41のより具体的
な回路構成を示す。周波数発振回路40から発振信号が
供給される高周波信号入力端FREはコンデンサC1、
抵抗R1を経てコンデンサC2,C3,C4、コイル
(インダクタ)L1,L2からなるLPF41aでこの
周波数の発振信号のみが透過する。この信号は抵抗R2
を経て初段アンプ41bを構成する差動増幅器U1(例
えばLM6218N)に入力される。 【0056】この差動増幅器U1の非反転入力端は接地
され、反転入力端と出力端とはゲイン設定用の可変抵抗
R3及びR4とで設定される。また、正及び負の電源端
はそれぞれ正及び負の電源+15V及び−15Vに接続
されると共に、発振防止用のコンデンサC5,C6を介
して接地されている。 【0057】この差動増幅器U1で増幅された信号は乗
算器41cを構成する集積回路(IC)U2(例えばA
D633JN)の一方の入力端に印加される。比較回路
41eの出力信号が印加される他方の入力端は抵抗R5
を介して接地されている。このICU2の正及び負の電
源端はそれぞれ正及び負の電源+15V及び−15Vに
接続されると共に、発振防止用のコンデンサC7,C8
を介して接地されている。 【0058】このICU2の出力信号は抵抗R6を介し
て電流バッファ41dを構成するICU3の入力端に印
加され、電流増幅された後、コンデンサC11を介して
ソースコイル16iを駆動する一方の端子RCVに印加
される。また、このICU3の正及び負の電源端はそれ
ぞれ正及び負の電源+15V及び−15Vに接続される
と共に、発振防止用のコンデンサC9,C10を介して
接地されている。 【0059】ソースコイル16iのリターン側の端子C
OMは抵抗R7を介して接地されると共に、LPF41
hの入力端に接続されている。このLPF41hはコン
デンサC12,C13,C14とコイルL3,L4とか
ら構成されている。 【0060】このLPF41hの出力端は抵抗R8を介
して調整用アンプ41gを構成する差動増幅器U4(例
えばLM6218N)の反転入力端に接続されている。
この差動増幅器U4の反転入力端はゲイン設定用抵抗R
9を介して出力端に接続されている。また、非反転入力
端は接地されている。 【0061】この差動増幅器U4の出力端は平滑回路4
1fを構成するダイオードD1(例えば1S1588)
のアノードに接続され、このダイオードD1のカソード
はコンデンサC15及び抵抗R10をそれぞれ介して接
地されている。また、この出力端となるカソードは抵抗
R11を介して比較回路41eを構成する差動増幅器U
5(例えばLM6218N)の反転入力端に接続されて
いる。 【0062】この差動増幅器U5の反転入力端はコンデ
ンサC16を介してその出力端に接続され、かつこのコ
ンデンサC16に並列に抵抗R15及びコンデンサが接
続されている。また、非反転入力端は基準電圧設定用の
可変抵抗R13の可変端に接続され、この可変抵抗R1
3の一端は可変抵抗R12を介して正の電源端に接続さ
れ、他端は抵抗14を介してGNDに接続されている。 【0063】また、この差動増幅器U5の正の電源端は
正の電源+15Vに接続されると共に、発振防止用のコ
ンデンサC18を介して接地され、負の電源端は接地さ
れている。この差動増幅器U5の出力は乗算器41cに
入力されるようになっている。 【0064】なお、例えば差動増幅器U1とU4とは1
つのICパッケージ内に収納され、電源は共通に供給さ
れる。従って、図5における差動増幅器U4の端子NC
1,NC2は無接続を意味する。また、差動増幅器U5
も1つのICパッケージ内に2つ収納された一方の差動
増幅器である。次にこのように構成されているソースコ
イル駆動回路部29の動作について説明する。図示しな
い水晶発振器の基本周波数のパルスをLCA40a内で
カウントし、所定の周波数をGAIN回路41に出力す
る。GAIN回路41では、LCA40aの出力である
矩形波信号からLPF41aで矩形波信号の基本波の周
波数の正弦波信号を抽出し、この信号を初段アンプ41
bでソースコイル16iを駆動させる電圧に増幅させ
る。 【0065】乗算器41cでは、初段アンプ41bで増
幅された信号を後述する比較回路41eの信号を掛ける
ことによって、初段アンプ41bからの信号のゲインを
制御し、振幅を安定させる。信号は電流バッファ41d
を経てソースコイル16iを駆動させる。ソースコイル
16iを流れる電流を検出する信号に含まれる高調波成
分を除去するためにLPF41hを通す。LPF41h
からの信号を調整用アンプ41gにより増幅させ、平滑
回路41fにより比較回路41eへの比較信号を作成す
る。 【0066】比較回路41eでは、平滑回路41fの比
較信号とRef信号を比較し、フィードバック信号とし
て乗算器41cへ出力する。乗算器41cはこのフィー
ドバック信号と初段アンプ41bの出力を掛ける。以上
の動作を繰り返すことによって常に安定した振幅の周波
数を得ることができる。ここで、Ref信号は初段アン
プ41bでソースコイル16iを駆動させる電圧に設定
したときの平滑回路41fの出力電圧と等しくなるよう
に設定する。 【0067】以上の動作により、ソースコイル16iを
安定駆動させることが可能となる。なお、1種類の水晶
発振器では目的の周波数を得ることができない場合があ
るため、目的の周波数を得るために数種類の水晶発信器
を用いても良い。 【0068】次にセンスコイル信号増幅回路部24内の
構成と動作について説明する。なお、このセンスコイル
信号増幅回路部24には、4個の3軸センスコイル22
jを構成する12個のセンスコイル22kと接続するた
めに12系統の増幅回路が設けてあるが、12系統すべ
て共通の回路構成であるため、説明を簡略化し、1系統
のみのセンスコイル信号増幅回路24kを説明する。 【0069】図6に示すようにセンスコイル信号増幅回
路24kは、センスコイル22kが検出した信号を伝達
するシールド20で覆ったツイストペア線のセンスケー
ブル19と、センスケーブル19からの信号を高入力イ
ンピーダンスで差動入力の計装用アンプ24aと、この
計装用アンプ24aの出力に含まれる低周波成分を減衰
させるHPF(ハイパスフィルタ)24bと、このHP
F24bの出力に含まれる高周波成分を除去するLPF
24cと、センスコイル信号増幅回路24kの全体の増
幅率を所定の値に調整する調整用アンプ24dと、調整
用アンプ24dの出力レベルを検出するレベル検出回路
24eと、センスケーブル19のツイストペアの2つの
信号線のレベルを基に、センスケーブル19のシールド
20の電位を調整するシールド駆動回路24fとから構
成される。 【0070】図7はセンスコイル信号増幅回路24kの
具体的構成を示す。センスコイル22kと接続されたセ
ンスケーブル19は計装用アンプ24aを構成する差動
増幅器U7(例えばAD624CP)の反転及び非反転
入力端に接続されると共に、高抵抗R21,R22を介
してGNDと接続されている。また、入力電圧のオフセ
ットは可変抵抗R23により調整し、出力電圧のオフセ
ットは可変抵抗R24により調整している。また、正及
び負の電源端はコンデンサC21〜C24を介して接地
されている。 【0071】この差動増幅器U7の出力端はHPF24
bの入力端に接続され、このHPF24bはコンデンサ
C25,C26と、抵抗R25,R26で構成されてい
る。このHPF24bの出力端はLPF24cに接続さ
れている。このLPF24cの出力端は抵抗R27を介
して調整用アンプ24dを構成する差動増幅器U8(例
えばLM6364N)の反転入力端に接続されている。 【0072】この反転入力端はゲイン調整用抵抗R28
を介して出力端と接続されている。また、差動増幅器U
8の非反転入力端はGNDに接続されている。また、正
及び負の電源端はコンデンサC27、C28を介して接
地されている。さらにこの差動増幅器U8のオフセット
は抵抗R29により調整される。この差動増幅器U8の
出力端はADC25kの入力端に接続されると共に、レ
ベル検出回路24eを構成するダイオードD2のアノー
ドに接続されている。 【0073】このダイオードD2(例えば1S158
8)のカソードはコンデンサC29及び抵抗R30をそ
れぞれ介してGNDに接続されると共に、コンパレータ
として機能する差動増幅器U9〜12(例えばLM33
9N)の非反転入力端にそれぞれ接続されている。差動
増幅器U9〜12の反転入力端は所定の電源電圧(この
場合15V)を抵抗R31〜R37により分圧された所
定の電圧が印加されるようにしている。差動増幅器U9
〜12は1つのICパッケージ内に収納された4つの差
動増幅器で構成され、正及び負の電源端はそれぞれ正の
電源及びGNDに接続され、正の電源端はコンデンサC
30を介して接地されている。 【0074】差動増幅器U9〜12の各出力端はそれぞ
れプルアップ抵抗R38を介して+5Vに接続されてい
る。差動増幅器U11,U12の出力端は第1のナンド
ゲートN1を介して第2のナンドゲートN2の入力端に
接続されると共に、それぞれインバータI1,I2をそ
れぞれ介して第3のナンドゲートN3の入力端に接続さ
れる。この第3のナンドゲートN3の出力端は第2のナ
ンドゲートN2の入力端に接続され、この第2のナンド
ゲートN2の出力端は第4のナンドゲートN4の一方の
入力端に接続されている。 【0075】差動増幅器U10の出力端はこの第4のナ
ンドゲートN4の他方の入力端に接続され、この第4の
ナンドゲートN4の出力端はインバータI3を介してD
SP26と接続される。差動増幅器U9,U10の出力
端もDSP26と接続される。 【0076】また、差動増幅器U7の差動入力のGND
端子はシールド駆動回路24fを構成する差動増幅器U
13(例えばLM110J)の非反転入力端に接続され
る。この差動増幅器U13の反転入力端は出力端に接続
され、入力端に印加されて信号を電流増幅して出力す
る。また、正及び負の電源端はそれぞれ正の電源+15
V及び負の電源ー15Vに接続され、正及び負の電源端
はコンデンサC31、C32を介してそれぞれ接地され
ている。さらにこの差動増幅器U13のオフセットは抵
抗R39により調整される。この差動増幅器U13の出
力端は抵抗R40を介してシールド20に接続される。 【0077】次にセンスコイル信号増幅回路部24の動
作について説明する。センスコイル22jがソースコイ
ル16iの発生する磁界を検出した信号を、センスケー
ブル19によって伝達され、計装用アンプ24aに入力
される。この計装アンプ24aは、センスコイル検出信
号を約200倍に増幅して、HPF24bに出力する。 【0078】HPF24bは、カットオフ周波数が1K
Hzの2次RCフィルタであり、主に商用電源による影
響を低減し、LPF24cに出力する。LPF24c
は、カットオフ周波数が12KHzの2次LCフィルタ
で15KHzと32KHzにトラップを持っていて、主
にADC25kのサンプリングのエイリアス周波数であ
る15KHz以上の高周波成分を除去し、調整用アンプ
24dに出力さける。調整用アンプ24dに出力され
る。 【0079】調整用アンプ24dは、センスコイル信号
増幅回路24全体で1250倍になるように調整し、A
DC25kへと伝達すると共に、レベル検出回路24e
に出力する。レベル検出回路24eは、ADC25kの
入力ゲイン切換を制御するために必要となるセンスコイ
ル信号増幅回路24の出力レベルを、4段階で検出し、
ADC25kの制御を行うDSP26に3ビットデータ
として出力する。 【0080】またセンスケーブル19の全長約2mと長
く、シールド20の電位が不安定になりセンスケーブル
19の浮遊容量による検出信号へのノイズ重畳が考えら
れるためシールド駆動回路24fは、計装用アンブ24
aに入力されるセンスケーブル19の2本の信号線間の
中間電位にシールド20の電位を保ち、シールド機能を
高めている。 【0081】上記の作用により、微弱な信号であるセン
スコイル22kの検出信号を、高精度かつ高倍率で増幅
することができる。本実施の形態の内視鏡形状検出装置
3において、モニタ23に表示する表示画面の1例を図
8に示す。 【0082】表示画面35上には、操作性の向上を考慮
して、使用者がモニタ23の表示画面を見たまま、本装
置3の持つ機能を使えるように、画面上に機能名(図8
では、ストップウォッチ機能を示している。)の表示さ
れたアイコン35aなどを配置してあるので、使用者は
マウスのようなポインティングデバイスでアイコンを選
択することができるようにしてある。 【0083】その他にも、観察中に視点(静止画を見る
角度や距離のこと。)を変更し易くするために、アイコ
ン群35bなどが配置してある。アイコン群35bは、
ベッド平面35cを画面手前から奥の方に傾けていくた
めのもので、アイコン群35bの左端のアイコンはベッ
ド平面を画面と平行(0°)に表示するもので、他のア
イコンも順に、30°,60°,90°(垂直)に表示
するものである。いま左端のアイコンをマウスで選択す
ると、動画表示部35dの表示は瞬時に0°の状態で表
示される。 【0084】図9は(空芯ソレノイドと表現される)1
軸のソースコイル16iを用いて3軸センスコイル22
jで位置検出を行う様子を示す。内視鏡検査の場合に
は、患者5はベッド4の上にいるため、電子内視鏡6の
位置は必ずベッド4の上になる。 【0085】つまり、ベッド4の4隅にセンサとなる3
軸センスコイル22jを設ければ、このセンサ群に囲ま
れた領域の中に電子内視鏡6(内のソースコイル16
i)が存在することになるので、設置した3軸センスコ
イル22jごとにソースコイル16iの存在する象現が
限定される。 【0086】ソースコイル16iを駆動した時の1つの
3軸センスコイル22の出力をXi,Yi,Ziとする
と、Xi2+Yi2+Zi2で関連づけられる磁界強度と
なる3軸センスコイル22からの距離にソースコイル1
6iが存在することになる。しかし、1軸コイルは一般
にダイポールとして表現され、そのため等磁界面は球に
ならないで図10に示すように楕円状になる。そのた
め、どの方向を向いているかが未知のソースコイル16
iの位置を一つの3軸センスコイル22による等磁界面
Xi2+Yi2+Zi2のみからは同定できない。 【0087】そのため、ベッド4に複数設けた3軸セン
スコイル22jそれぞれに関して測定されるXj2+Y
2+Zj2で関連づけられる距離を用いる。この場合、
各3軸センスコイル22jの設置位置は既知であるの
で、例えばベッド4に固定した1つの座標系で表すこと
ができる。ソースコイル16iで発生する等磁界面がX
2+Ys2+Zs2と表される磁界強度をセンスコイル
22jで検出してその間の距離を推定することを考え
る。 【0088】すると、センスコイル22jで検出された
磁界強度からその磁界強度を含むような等磁界面を想定
すると、中心のソースコイル16iに対してその等磁界
面上にセンスコイル22jが存在することになり、中心
から等磁界面までの距離の最大値及び最小値をそれぞれ
Rmaxj、Rminjと、それらの間の距離にセンス
コイル22j及びソースコイル16iが存在することに
なる。 【0089】つまり既知の位置のセンスコイル22jを
基準にすると、図9に示すように最大距離Rmaxjの
距離の内側、最小距離Rminjの外側にソースコイル
16iが存在することになる。 【0090】各3軸センスコイル22jで測定され、各
3軸センスコイル22jごとに異なるXj、Yj、Zj
に対応するRmaxj、Rminjで表される球殻の重
なり(volume)の中にソースコイル16iが存在
することになるのでその領域の重心をコイル位置として
検出することができる。 【0091】これで、位置が求められるが、Rmax、
Rminの差が大きい場合には誤差が生じる可能性があ
る。 【0092】そこでXj、Yj、Zjに含まれる位相情
報にソースコイル16iの傾きが表されていることを利
用して先に求めたvolumeのなかでの傾きを求め
る。これにより、さらに正確な位置となるよう、先の位
置を補正する。また、ソースコイル16iの相互の間隔
は既知であるので、さらにこの値で補正してもよい。 【0093】この場合、図11に示すように、電子内視
鏡6の挿入部7は連続しているので、求めた離散的なソ
ースコイル16i位置(×印で示す)の傾き(dx/d
l、dy/dl、dz/dl)は、ソースコイル位置を
元に補間した曲線lのソースコイル位置での接線方向と
等しく、もしくは近似値になるはずなのでさらに位置の
補正を行ってもよい。 【0094】図12はスコープ内のソースコイル16i
の作る磁界を外部の3軸センスコイル22jによって検
出し、磁界強度と2点間の距離との関係からソースコイ
ル16iの位置を得、複数のソースコイル16iの各位
置検出に基づいて挿入状態にある挿入部形状(簡単にス
コープ形状とも記す)をモニタ23(CRTとも記す)
上に表示するフローを示す。このフローの全体構成は、
その処理内容別に、以下のB1〜B4の4ブロックに分
けることが出来る。 【0095】B1:初期化ブロック(Initialize Bloc
k) このブロックで、本プログラムの全機能に関する初期化
作業が完了する。具体的には、スコープ形状をCRT上
に出力する手法に基づく初期パラメータの設定、ハード
ウェアが検出する磁界強度から得られた位相情報と振幅
情報とから、ソースコイル16iの存在位置を算出する
際に使用する基本データのメモリ読み込み、ハードウェ
アを制御するための各種ボードの初期化等が実施され
る。尚、詳細な処理内容に関しては、後にブロックごと
の説明項目で行う。 【0096】B2:ハードウェア制御ブコック(Hardwa
re Control Block) 本システムでは、内視鏡6の挿入部7内に配置固定され
たソースコイル16iの位置座標をソースコイル16i
の発生する磁界強度から算出し、これを基に挿入状態に
ある内視鏡6の挿入部7の形状を推定する。このブロッ
クでは、ソースコイル16iの駆動を同時に行って磁界
を発生させ、その発生磁界強度をセンスコイル22jで
検出し、この検出出力をソースコイル位置座標が計算で
きる形に変換して出力するまでを担う。 【0097】ソースコイル16iの駆動周波数により、
電子内視鏡6のどこに位置するソースコイル16iかが
分かるようになっており、ソースコイル16iの磁界強
度を検出するセンスコイル22jは、図14(a)に示
したように直交する3つ軸にそれぞれのコイルの面が平
行となるように製作され、1個のセンスコイル22jに
つき直交する3軸方向の磁界強度成分が検出できるよう
に構成されている。検出された磁界強度のデータは、ソ
ースコイル位置を計算する際に必要となる振幅データと
位相データとに分離されて出力される。 【0098】B3:ソース位置算出ブロック(Sourcr P
osition Calculate Block) 前ブロックでの磁界検出によって得られた振幅データと
位相データを基に、磁界強度と2点間の距離との関係を
利用して、ソースコイル16iの位置座標を算出するま
でを担う。まず、振幅データと位相データに対して、セ
ンスコイル22jの各軸方向の径の大ききの違いやソー
スコイル16iとセンスコイル22jとの位置の関係の
捕正を施して、各センスコイル22jの設置位置で検出
されると考えられる磁界強度を算出する。 【0099】こうして算出された磁界強度から、ソース
コイル16iとセンスコイル22j間の距離を求める。
但し、挿入状態にあるソースコイル16iの姿勢(ソレ
ノイド状コイルの方位)が分からないため、ソースコイ
ル16iの存在位置はある球殻の範囲内までの限定しか
できない。そこで、センスコイル22jを3個以上用意
し、ソースコイル16iの存在可能な領域の重なりを求
め、その領域の重心位置をソースコイル16iの位置座
標として出力する。 【0100】B4:画像表示ブロック(Image Display
Block ) ソースコイル位置座標として得られたデータを基にスコ
ープ形状を構築して、その描像をCRT上に出力するま
でを担う。ソースコイル位置座標として得られた1個以
上の座標をデータを基に、全体として滑らかな連続座標
を構築する。この連続座標によりスコープ形状らしく見
せるためのモデリング処理を行う(多角形柱、色階調、
彩度、輝度の利用、陰線処理、パースペクティブ等)。 【0101】更に、CRT表示されたスコープイメージ
モデルは、任意の方向に回転、拡大縮小が可能であり、
現表示の視点位置や患者の頭方向が一目で分かるボディ
ーマーカも表示できる。終了時の視点位置は自動的に保
存され、次回の初期視点位置となる。術者が見易いと考
える視点方向を記憶するホットキーも存在する。次に各
ブロックごとの詳細な内容を説明する。 【0102】B1:初期化ブロック 最初のステップS11ではグラフィック頁の初期化(ビ
デオRAMの初期化)を行う。また、CRT表示したス
コープイメージ像を更新する際、新しい像を上書きする
と、観察者に対し、書き換えがちらつく画像の印象を与
え、スムーズな画像で無くなってしまう。そこで、複数
のグラフィック頁を絶えず切換えてイメージを表示する
ことで、動画像的な滑らかさを実現している。また、以
下のように使用する色、階調の設定を行う。 【0103】使用できる色数はハードウェアごとに制限
があり、パレット番号という形で割り当てがなされてい
る。しかし、デフォルトのままでは2階調しかない。そ
こで、利用可能な色数の範囲でより豊かな階調を実現す
るため、パレットの設定を行う。 【0104】これにより、視点に近いほど明るく、遠い
ほど暗く表示することが可能になり、挿入部7を2次元
で表示した画像に立体感や奥行きを持たせて表現するこ
とを可能にした。もちろん、階調数を増減することは任
意である。また、階調以外に採用している色もR,G,
Bの構成より作られており、微妙な彩度や輝度を表現す
ることを可能にした。 【0105】次のステップS12で初期視点位置の自動
読み込み等のイメージパラメータの初期化を行う。スコ
ープ像をどのように見ることが見易いと感じるかは、術
者の好みによるところが大きい。もし、初期視点位置を
固定してしまうと、術者はスコープ像が見やすいと感じ
る視点位置にわざわざ再設定しなければならず、使い勝
手が低下する。 【0106】そこで、希望とする視点位置をファイル
(パラメータファイル)の形で保存しておき、プログラ
ム起動時にそのファイルを読み込むことで、プログラム
開始直後から術者の見やすい視点位置からスコープ像を
見ることが出来る手段を設けた。 【0107】次のステップS13でソースコイル位置導
出のための原理を格納した原理元データをロードする。
このデータは次の関係の基準データ或は基準情報であ
る。 【0108】測定原理は、1軸のソースコイル16iの
出力を直交3軸で製作されたセンスコイル22jで検出
し、その磁界強度よりソースコイル16iとセンスコイ
ル22jの間隔を得ることである。両コイルの間隔を得
るにあたり、1軸ソースコイル16iの作り出す磁界分
布を示す超函数から直接解くのではなく、ソースコイル
16iの姿勢(軸方向の方位)の違いによる最大となる
磁界強度出力と最小となる磁界強度出力とを利用する新
しい距離算出法を導入した。 【0109】図13に示されるグラフは、この距離導出
原理の基本となるデータである。これは、シールドルー
ム内で実測されたデータをグラフにしたものである。つ
まり、1軸ソースコイル16iと3軸センスコイル22
jとの距離を様々な値に設定したときに、各距離値でソ
ースコイル16iの軸方向を変えた場合に3軸センスコ
イル22jの位置で検出される最も大きい磁界強度の値
(最大磁界強度値)と、最も小さい磁界強度の値(最小
磁界強度値)を測定したものを、それぞれプロットして
グラフ化にしたものであり、上側の曲線Cuが最大磁界
強度曲線、下側の曲線Cdが最小磁界強度曲線を表して
いる。 【0110】2つの曲線Cu,Cdは、両コイル間の距
離が小きい場合は、ソースコイル16iの向きによって
検出される値に差が生じるが、ソースコイル16iの大
ききに比べコイル間の距離が十分大きくなるに従って検
出される値に差がなくなる。これは、ダイポールによっ
て形成される磁界は距離が小さいと、その等磁界面は球
面にならないが、ダイポールの大きさに対して十分大き
な距離ではダイポールの大きさに殆ど依存しないでほぼ
球面になるという定性的な物理現象と矛盾しない結果で
ある。 【0111】更に、ある磁界強度Hが検出された場合、
最小半径r_minと最大半径r_maxとに挟まれる
球殻内にしかソースコイル16iは存在し得ないとの限
定を加えることが可能になる。そして図13の測定範囲
では、この球殻内の距離(=r_max−r_min)
は、磁界強度Hの値にあまり依存しないでほぼ60mm
程であることが2つの曲線Cu,Cdより分かる。 【0112】図14(a)は図13のデータを得るため
の測定法を示す。図14(a)に示すように例えば原点
に配置した3軸センスコイル22(立方体の中心を原点
に一致させる)に対し、例えば既知の距離r1に1軸ソ
ースコイル16を配置し、このこの位置でソースコイル
16の方向(その軸方向)を変えて、原点に配置した3
軸センスコイル22でその磁界強度を測定し、その最大
値H1及び最小値H1′を測定する。 【0113】つまり、ソースコイル16の方向を変える
と、それに応じて3軸センスコイル22で検出される磁
界強度は変化し、それらの測定値における最大値H1及
び最小値H1′を求める。 【0114】なお、一般的にはソースコイル16の軸方
向がセンスコイル22(の中心)とソースコイル16
(の中心)とを結ぶ線上に一致した状態(図14(a)
の実線で示すソースコイル16の向き)の場合にほぼ最
大値H1、この実線で示すソースコイル16と直交する
2点鎖線で示す状態の場合にほぼ最小値H1′が得られ
る。 【0115】同様に距離r1の値を、r2に変えて、そ
の距離r2で3軸センスコイル22で同様に測定しその
最大値H2及び最小値H2′を求める。さらに距離を変
えて同様の測定を行い、それぞれの距離で得られた最大
値及び最小値をプロットし、最大値同士及び最小値同士
を補間するようにそれぞれ線で結ぶと図14(b)に示
す最大磁界強度の曲線Cuと最小磁界強度の曲線Cdが
得られる。これら曲線Cu,Cdのデータはハードディ
スク等のデータ格納手段に格納されており、内視鏡形状
表示の動作が開始すると、例えば図2のDSP用メモリ
27に転送されて格納され、DSP26は必要に応じて
参照する。 【0116】なお、3軸センスコイル22で検出される
磁界強度に比例した実際の測定値は、この3軸センスコ
イル22を構成する3つのコイルでそれぞれ検出された
信号22X,22Y,22Zをそれぞれ2乗して総和し
た値、22X・22X+22Y・22Y+22Z・22
Zの平方根を求めた値であり、この求めた値を標準の磁
界測定装置(例えばガウスメータ)で校正(キャリブレ
イション)することにより、正確な磁界強度の測定値を
得ることができる。図14(b)の2つの曲線Cu,C
dを参照することにより、3軸センスコイル22で検出
された磁界強度から、その3軸センスコイル22に対し
てソースコイル16が存在する3次元領域を推定するこ
とができる。 【0117】例えば、ある磁界強度Haが測定で得られ
た場合には、この磁界強度Haに対応する距離は図14
(b)から、磁界強度Haの値が曲線Cd,Cuとそれ
ぞれ交わる距離raとra′の間の距離範囲にソースコ
イル16が存在する3次元領域であることが推定でき
る。つまり、ある磁界強度が得られた場合には、その値
が最小磁界強度の曲線Cd及び最大磁界強度の曲線Cu
とそれぞれ交わる最小距離r_minと最大距離r_m
axとの間であると推定できる。 【0118】なお、シールドルーム内と一般の居室内で
の測定値は殆ど一致することが確かめられており、従っ
てシールドルーム内の曲線の関数の形を予め求めておけ
ば、他の環境においてもその関数を用いて精度良くその
環境での最大磁界強度曲線及び最小磁界強度曲線を決定
できる。 【0119】つまり、内視鏡検査の環境が変化する状況
でも、その環境で数カ所のmax及びminの方向の磁
界強度を測定をすることが可能な測定装置によって、予
め磁界を測定することにより、その環境での最大磁界強
度及び最小磁界強度の曲線データを得ることが可能にな
り、環境ごとに詳しいデータを測定により求める手間を
省ける。 【0120】上記最大磁界強度及び最小磁界強度のデー
タを記録したファイル(max_minデータファイ
ル)をロードすると共に、補正用データファイルから補
正用データもロードし、以下の補正を行う。 【0121】直交3軸で制作されたセンスコイル22j
は、同芯かつ同じ直径で製作することは殆ど不可能であ
り、直径の違いにより出力検出値に違いがある。また、
ソースコイル16iの向きや方向によっても出力値に変
化が見られる。 【0122】そこで、実際に磁界検出を行い、ソースコ
イル16i及びセンスコイル22jの配置と磁界検出値
の変化を調べた。その結果、それぞれの大きさの直径に
ついて、補正係数を掛け合わせるだけで、直径の大きさ
の違いや、両コイル16i,22jの配置の関係を補正
することができる。そこで、あらかじめ測定された各軸
ごとについての補正係数を初期化ブロックB1で取り込
む。この結果を磁界強度算出を行うソース位置算出ブロ
ックB3で記述する。 【0123】上述のデータのロードの後、次のステップ
S14でハードウェアの初期化を行う。このステップS
14では、ADC25k等の設定内容をリセットし、使
用環境に対応した設定状態にする。このようにしてハー
ドウェアを形状算出の使用可能な状態に設定し、次のブ
ロックB2を動作させる。 【0124】B2:ハードウェア制御ブロック まず、ステップS21では上述の説明のように全てのソ
ースコイル16iをそれぞれ異なる周波数の高周波信号
を同時に駆動し、全てのソースコイル16iを同時にド
ライブする。 【0125】そして、ステップS22に示すように各セ
ンスコイル22jで検出された検出信号を各ADC25
kでサンプリングする。サンプリングされたデータは一
旦、DSP用メモリ27に書き込まれる。ステップS2
3に示すように(DSP26は)所定数のサンプリング
したか否かを判断し、終了していない場合にはステップ
S21に戻り、さらにソースコイル16iを駆動するよ
うにして所定数のサンプリングを行う。 【0126】そして、所定数のサンプリングを行った場
合には、DSP用メモリ27のデータから振幅データ、
位相データを算出する(図12のステップS24の周波
数成分抽出、ステップS25の振幅データ、位相データ
参照)。上記振幅データ、位相データから次のブロック
B3の処理に移る。まず、ステップS31の磁界強度算
出を、補正係数を用いて行う。 【0127】次にステップS32の(ソースコイル16
iとセンスコイル22j間の)最大距離と最小距離の算
出を最大及び最小距離データ(図13のデータ)を用い
て行う。このステップS32は前のステップS31で得
られた磁界強度を用いて、センスコイル22jとソース
コイル16iとの最大の距離と最小の距離とを算出する
までの処理を行う。 【0128】2点間の距離と磁界強度とに比例関係が存
在することは、ごく一般に広く知られた物理現象であ
る。しかし、ある空間上の一点にl軸のソースコイル1
6iが作り出す磁界強度は一般に超函数で表されるた
め、たとえソースコイル16iの向きが分かり、磁界強
度が測定されても、センスコイルとの相対関係があるの
でソースコイル16iの存在する方向や距離を算出する
のは容易ではない。 【0129】そこで、ある磁界強度が検出できた場合、
その出力が最も強く取れる方向にソースコイル16iが
向いていると仮定した場合の距離をR_max、最も弱
く取れる方向にソースコイル16iが向いていると仮定
した場合の距離をR_minとすれば、真のソースコイ
ル16iとセンスコイル22j間の距離R_true
は、R_min≦R_true≦R_maxという範囲
内に限定することが出来る。 【0130】前のステップS31で得られた磁界強度M
と、既に読み込まれているR_max曲線の磁界強度デ
ータmを比較し、mb≦M≦mtとなる点をピックアッ
プする。mbとmt間は直線的に変化しているとして、
その中途の点の磁界強度Mに対応する距離をR_max
とする。 【0131】R_minについても同様に行う。ここ
で、mbとmt間を直線的に変化しているとしたのは計
算を簡単化したためであり、曲線近似でも何等問題はな
い。また、R_max曲線の函数形f(x)を導き出
し、R_max=f(M)として算出しても、もちろん
良い。 【0132】ここで採用した距離の算出手段或は方法
は、距離R_trueの値が確実には求まらないもの
の、複雑な超函数を解くということを要求されない極め
て簡便な手段或は方法である上、1軸のソースコイル1
6iの向きが分からない場合でも、ソースコイル16i
の存在範囲を限定できる応用範囲の広い手段或は方法と
なる。 【0133】次にステップS33のソースコイル16i
の位置座標算出を行う。このステップS33ではセンス
コイル22jとソースコイル16iとの距離から、ソー
スコイル16iの座標を算出するまでの処理を行う。あ
るセンスコイル22jから見たときのソースコイル16
iの存在しうる範囲は、前のステップS32で得られた
R_maxとR_minとによって囲まれる球殻内であ
る。このようなソーズコイル16iの存在しうる範囲を
より微小な空間に限定するため、複数個のセンスコイル
22jから見いだされたソースコイル16iの存在可能
領域の重ね合わせを利用する。各々のセンスコイル22
jに対し、同一のソースコイル16iから得られたソー
スコイル16iの存在領域は、ソースコイル16iの位
置が動いていない限り、すべてが重なり合う領域が必ず
存在する。 【0134】このような領域の境界は、各々のセンスコ
イル22j位置を中心とする半径R_max,R_mi
nの球の交点に他ならない。球の交点であることから、
少なくともセンスコイル22jが3個あれば、ソースコ
イル16iは各センスコイル22jのR_max,R_
minを半径とする球の8交点によって囲まれる微小領
域にその存在が限定できる。 【0135】3つのセンスコイル22jをSa、Sb、
Scとし、それぞれRa_max,Ra_min,Rb
_max,Rb_min,Rc_max,Rc_min
と距離が得られているとすると、ソースコイル16iは
次の8点を頂点とする微小空間内にその存在が制限され
る。 【0136】Ra一max,Rb_max,Rc_ma
xをそれぞれ半径とする球の交点 Ra一min,Rb_max,Rc_maxをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_max,Rb_min,Rc_maxをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_max,Rb_max,Rc_minをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_min,Rb_min,Rc_maxをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_min,Rb_max,Rc_minをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra一max,Rb_min,Rc_minをそれぞれ
半径とする球の交点 Ra_min,Rb_min,Rc_minをそれぞれ
半径とする球の交点 そして、これら8点の囲む微小領域の重心点をソースコ
イル16iの位置座標として出力する。さらに、センス
コイル22jの数が多くなるほど、ソースコイル16i
の存在可能領域はさらに小さく限定でき、ソースコイル
16iの位置をより正確に得ることが出来る。 【0137】このソースコイル位置限定方法は、3個の
球の交点を算出するという単純な算術計算であるので、
その処理時間がかからない上、ソースコイル16iの存
在領域をごく微小な領域内に限定することを可能にした
極めて優れた方法である。このようにして各ソースコイ
ル16iの位置座標の算出を行い、ステップS34のソ
ースコイル16iの位置座標データを得る。これらのデ
ータを用いて次のブロックB4の処理に移る。 【0138】B4:画像表示ブロック このブロックB4は、ソースコイル16iの位置座標デ
ータを基に、挿入状態にあるスコープ形状イメージをC
RT上に描写するまでの処理を担う。ソースコイル16
iの位置座標は、挿入されたスコープの通過した軌跡で
ある。そこで、これを基に挿入状態にあるスコープ形状
を推定する。スコープの挿入形状が推定できたら、結果
をCRT上に描写する。そのとき3次元のスコープ形状
を2次元のCRT画面で表示しなければならないため、
その描像がより3次元的に表されるような工夫が必要と
なる。 【0139】又、スコープイメージが任意の方向に回転
させられたり、今どのような方向からスコープイメージ
を眺めているのかが瞬時に判断できるようであれば、そ
の使い勝手はさらに向上する。このようなことを鑑み、
このシステムにおいてはステップS41のキーボード入
力処理により、与えられたユーザコマンドに対応するキ
ー入力がなされた場合、その内容に応じて設定パラメー
タ等を変更するまでを担う。 【0140】例えば、キーボードからの指示によりx軸
等の軸の回りのイメージ像の回転、イメージ像の拡大&
縮小等の処理を行う。その後にステップS42のスコー
プイメージ描写処理を行い、CRTにスコープイメージ
を表示する。その後、プログラムの終了か否かの選択に
より、終了しない場合には再びステップS21に戻り、
終了を選択した場合にはこのスコープイメージの描写を
行うための処理を終了する。 【0141】この実施の形態によれば、起動時や使用者
からの要請があった場合、ソースコイル16iの駆動周
波数の最適化処理を行い、検出される検出信号の振幅デ
ータの内で検出値が最大となる駆動周波数設定データに
設定する処理を行った後、その駆動周波数設定データを
用いて決定される周波数でそれぞれ駆動することにな
る。このような駆動周波数の最適化を使用前に行うこと
により、周囲温度の変化とか経時的な変化による装置へ
の影響がある場合にも、S/Nが高く、且つ高感度の信
号成分の抽出分解が行える状態で位置検出を行うことが
できるので、高精度の位置検出及び形状表示が可能にな
る。 【0142】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を説明する。その全体の構成は図1と同じである。ま
た、本実施の形態の内視鏡形状検出装置3は図2におい
て、ソースコイル駆動回路部29とPIO30とが切り
離された構成である。また、CPU31は駆動周波数設
定データの変更機能31aを行わない。 【0143】従って、本実施の形態におけるソースコイ
ル駆動回路部29′は図15に示すようにPIO30と
切り離された周波数発振回路40′とソースコイル駆動
回路41kとから構成される。図15のソースコイル駆
動回路41k部分は図3と同じ構成である。 【0144】また、周波数発振回路40′の構成を図1
6に示す。この周波数発振回路40′は図4の周波数発
振回路40において、ラッチ40cの代わりにディップ
スイッチ40c′で構成され、図4におけるデコーダ4
0dを有しない。各ディップスイッチ40c′の構成を
図17に示す。図17に示すようにディップスイッチ4
0c′のスイッチS1,S2,…,S8の一端は接地さ
れ、他端はLCA40aに接続されると共に、抵抗R4
1〜48を介して電源端+5Vに接続されており、ディ
ップスイッチ40c′のS1,S2,…、S8のON/
OFFにより周波数データが設定されるようにしてい
る。 【0145】この実施の形態ではDSP26は参照信号
の周波数を所定の範囲でスイープ等して変更する手段を
備え、最大の検出信号データが得られる場合の参照信号
の周波数にロックすることにより参照信号の周波数を駆
動信号の周波数に一致するように調整する手段を形成し
ている。 【0146】その他の構成は第1の実施の形態と同じで
ある。次に第1の実施の形態と異なる部分の動作を説明
する。第1の実施の形態ではソースコイル駆動回路部2
9は、各ソースコイル16iをそれぞれ異なる周波数の
正弦波電流で駆動し、それぞれの駆動周波数はソースコ
イル駆動回路部29内の駆動周波数データ格納手段にP
IO(パラレル入出力回路)30を介してCPU(中央
処理ユニット)31が格納していたが、この実施の形態
ではディップスイッチ40c′の設定により決定され
る。 【0147】また、第1の実施の形態では起動時や使用
者からの要請があった場合、DSP26はソースコイル
の駆動周波数の最適化の処理を行ったが、本実施の形態
では、起動時や使用者からの要請があった場合、DSP
26はADC25kのサンプリング周波数およびFFT
解析処理の参照信号の周波数の最適化処理を行う。この
処理は、抽出したデータのうち検出信号の振幅データの
検出精度が、各ソースコイル位置の算出精度に大きな影
響を与えるためであり、常に高精度の位置検出を行うた
めに行われる。 【0148】具体的には、DSP26から所定の時間間
隔でインクリメント等して送出される参照信号の周波数
設定データ毎に、DSP26からADC25kに供給す
るサンプリング周波数を変更し、さらにFFT解析処理
で使用するために初期設定時に算出し格納している正弦
波の参照信号テーブルを再計算および格納した後、検出
信号の振幅データをDSP用メモリに記憶する。DSP
26は、この記憶したデータの中で振幅値が最大となる
参照信号の周波数設定データをDSP用メモリ27に記
憶し、さらに参照信号の周波数設定データを基に、それ
ぞれに最適化されたサンプリング周波数と正弦波参照信
号テーブルで抽出処理を行う。 【0149】DSP26は、次の段階として、抽出され
たすべての周波数成分から16個ののソースコイル16
iの空間座標を算出する処理を行い、その結果を2ポー
トメモリ28に転送する。 【0150】以降、DSP26は、(1)センスコイル
信号のサンプリング→(2)周波数成分の抽出→(3)
ソースコイルの位置算出を繰り返す。その他は第1の実
施の形態で説明したように動作する。 【0151】本実施の形態においては、ソースコイルの
駆動周波数は固定でよいので、図15〜図17に示すよ
うに、PIO30との接続をせず、DIPスイッチ40
c′によって駆動周波数の設定を行ったが、第1の実施
の形態のように構成しても良い。第1の実施の形態のよ
うに構成した場合には第1の実施の形態の動作の説明と
同様にCPU31によりPIO30を介してラッチ40
cに格納される駆動周波数データにより、駆動周波数の
設定が行われる。また、本実施の形態の効果は第1の実
施の形態と同様の効果を有する。 【0152】(第3の実施の形態)第1の実施の形態で
も述べたように、センスケーブルは全長が長い構成とな
るため、ケーブル全体の浮遊容量が大きく、シールド部
分の抵抗成分も大きくなってしまう。従って、検出信号
にノイズ成分が重畳することを防ぐために、シールドの
電位を検出信号の中間電位に保持するシールド駆動回路
を設けていた。 【0153】一点での磁界の強さを検出するために、3
つの1軸コイルのそれぞれの軸が直交しかつ中心が一致
するように配置して構成された3軸センスコイル22j
を用いるが、この3軸センスコイル22jの3本のセン
スケーブル19は、ほぼ平行かつ密着して配線された状
態で、各シールド部分をそれぞれ単独に駆動されてい
た。 【0154】このため、X軸コイル,Y軸コイル,Z軸
コイルのそれぞれで検出される信号レベルが著しく異な
る場合には、各シールド部分の保たれた電位の差異によ
る干渉が発生し、検出信号が正確に検出できない可能性
がある。そこで本実施の形態は、センスコイルの検出信
号を入力し増幅する手段において、センスコイル出力を
より正確に検出することを目的としている。 【0155】本実施の形態におけるセンスコイル信号増
幅回路部24の構成を図18に示す。 【0156】3つの円形コイル221,222,223
のそれぞれの軸が直交しかつ中心が一致するように配置
された3軸センスコイル22jと、各軸のセンスコイル
検出信号を増幅するセンスコイル信号増幅回路24k
と、X軸コイル221の両端とセンスコイル信号増幅回
路24kの入力端子を接続するツイストペア・シールド
線からなるセンスケーブル19aと、センスケーブル1
9aの2本の信号線に接続された中間電位検出手段43
aと、Y軸コイル222の両端とセンスコイル信号増幅
回路24の入力端子を接続すツイステペア・シールト線
からなるセンスケーブル19bと、センスケーブル19
bの2本の信号線に接続された中間電位検出手段43b
と、Z軸コイル223の両端とセンスコイル信号増幅回
路24の入力端子を接続するツイストペア・シールド線
からなるセンスケーブル19cと、センスケーブル19
cの2本の信号線に接続された中間電位検出手段43c
と、3つの中間電位検出手段43a,43b,43cの
出力信号を入力し平均した電位を3つのセンスケーブル
19a,19b,19cに供給する平均化手段44とか
ら構成される。その他の構成は第1の実施の形態或いは
第2の実施の形態と同様の構成である。 【0157】次に本実施の形態におけるセンスコイル信
号増幅回路部24の動作について説明する。3つの中間
電位検出手段43a,43b,43cにより、各センス
ケーブル19a,19b,19cの信号線間の中間電位
が検出され、平均化手段44に入力れる。平均化手段4
4は、入力された3つの中間電位より平均値を算出す
る。さらに平均化手段44は、算出した平均電位を3つ
のセンスケーブル19a,19b,19cのシールド部
分すべてに供給し、算出して平均電位に保持する。 【0158】この作用により、各シールド部分は同電位
に保たれるので、不要な干渉を起こしにくくなり、各セ
ンスコイル出力をより正確に検出できるようになる。 【0159】つまり、複数の磁界検出手段を1組として
構成する場合において、検出信号伝達手段に各々に、信
号線を覆うために設けられたシールド被覆部の電位を等
しく保つようにしたため、シールド被覆部間や信号線と
シールド被覆部でのノイズの重畳や輻射が減少する。そ
の他の効果は第1の実施の形態或いは第2の実施の形態
と同じである。 【0160】(第4の実施の形態)第1の実施の形態で
も述べたように、センスケーブルは全長が長く構成され
るため、ケーブル全体の浮遊容量が大きく、シールド部
分の抵抗成分も大きくなってしまう。従って、検出信号
にノイズ成分が重畳することを防ぐために、シールドの
電位を検出信号の中間電位に保持するシールド駆動回路
を設けていた。 【0161】また3軸センスコイル22jのコイルは、
ソースコイルの発生する微弱な磁界を検出できるよう
に、感度を非常に高くしてある。このためソースコイル
駆動回路29から放射される非常に微弱な磁界も、ソー
スコイル駆動回路から見てある距離以下に3軸センスコ
イル22jを配置すると、この回路からの放射磁界が本
来のコイルからの磁界に加算されて検出されてしまう可
能性があった。 【0162】そこで本実施の形態は、センスコイルの検
出信号を入力し増幅する手段において、センスコイル出
力をより正確に検出することを目的としている。本の実
施の形態の構成の概略を図19に示す。図19では簡単
化のため、1個のソースコイル16i及び1個のセンス
コイル22jで示している。 【0163】ソースコイル16iを駆動するソースコイ
ル駆動回路部29と、ソースコイル駆動回路部29から
放射される磁界を遮断するためのソースコイル駆動回路
部29の基準電位部分と電気的に接続された磁気シール
ド45と、磁気シールド45と電気的に接続されたシー
ルドドライブ回路24fと、シールドドライブ回路24
fと接続されたシールド部分を持ちセンスコイル出力を
センスコイル信号増幅回路部24に伝達するためのセン
スケーブル19とから構成される。その他の構成は第1
の実施の形態或いは第2の実施の形態と同様である。次
に本実施の形態におけるセンスコイル信号増幅回路部2
4の動作について説明する。 【0164】ソースコイル駆動回路部29がソースコイ
ル16iを駆動すると、内部に流れる駆動周波数の電流
により回路自身からもわずかに磁界が発生する。磁気シ
ールド45は、鉄などの強磁性体を使用しており、この
磁界を渦電流などの磁気損失効果により吸収して減衰さ
せ、外部への磁界の漏れを防ぐ。さらに、磁気シールド
45は、ソースコイル駆動回路部29の基準電位部分と
電気的に接続しているため、電位の面でも安定してい
る。シールドドライブ回路24fが、この安定した電位
でセンスケーブル19のシールド部分の電位を保持す
る。 【0165】この作用により、本装置において、3軸セ
ンスコイル22jの周辺にはソースコイル以外の磁気発
生源は存在しなくなるため、3軸センスコイル22jと
ソースコイル駆動回路部29を近づけて配置できるよう
になり、装置を小型化できる。その他は第1の実施の形
態或いは第2の実施の形態の効果と同様の効果を有す
る。 【0166】(第5の実施の形態)内視鏡の形状を検出
する装置におけるその手法の一つとして、磁気を用い
て、発生源のコイルの位置を求め、得られたコイルの位
置を元に補間処理を施して、内視鏡形状を表示するもの
がある。 【0167】この手法においては、検出される磁界強度
が、磁界発生源、磁界検出のそれぞれのコイルの相対角
度により異なるという現象があるので、位置と共に相対
角度も正確に推定することが必要になる。 【0168】そのため、コイル位置、コイルの相対角度
を仮の値として、その値で検出されるべき磁界強度と実
際に検出される磁界強度の差を求め、この差が閾値以下
となれば、真の位置、角度が求められたとする推定手法
が考案されている。この手法は、真値が正確に推定でき
るが、推定値と実測値がある誤差以下になるまでの計算
量が膨大で、処理に時間が掛かるという問題がある。 【0169】そこで、本実施の形態では位置検出の対象
としている内視鏡は体内に挿入されており、一般的に
は、高速では移動しないという点を考慮し、一度位置、
角度を求めたら、それ以降の位置、角度の推定は、求め
られた値を推定の初期値として利用するようにした。 【0170】このように、位置推定の初期値を、前回の
位置探策で得られた、値としたので、推定値と、実測値
の誤差は急速に、閾値以下になり、推定のための計算量
が少なくなり高速に位置、角度が求められる。また、ほ
とんど位置が変化していない場合には、前回の位置、角
度がそのまま使用でき、真値をさらに高速に求めること
ができる。 【0171】このように、位置、角度が高速に推定でき
るアルゴリズムを採用しても、全体の位置が変化した場
合には、やはり全ての位置計算を実行することが必要と
なり、そのため、計算処理に時間が掛かることになる。
そこで本実施の形態は、複雑な繰り返し計算を高速に実
行するために、磁界を用いた内視鏡形状検出装置におい
て、複数のプロセッサ資源を内蔵すると共に、協調・並
列動作する機能を内蔵させるようにした。 【0172】また、分散して処理を行うので、内視鏡形
状描画時に利用する位置データの同時性を確保するため
に、位置データとサンプリング時刻を表すデータを合わ
せて保存する手段と、複数の位置データの最新データを
用いて描画を行うために、位置データ収集手段によるデ
ータ収集がすべて完了している最新のデータ群を用い
て、コイル位置を分散処理にて算出し、得られたコイル
位置、角度から、内視鏡全体形状を描出する手段を内蔵
する、内視鏡形状検出装置としている。 【0173】本実施の形態では複数のプロセッサを用い
て協調動作させる場合には、当然CPUの処理の負荷の
高い処理を分散並列処理させることが、全体の処理速度
向上には効果的である。 【0174】そこで、複数のコイルを、それぞれ別の周
波数で同時に駆動する場合を例として示す。この場合、
収集されたデータから、それぞれのコイルごとの信号の
振幅及び基準信号からの位相差を求める処理がCPUに
対する負荷が高い。また最終的に得られた内視鏡形状を
描画する部分にも多大のCPU資源を使うことになる。 【0175】本実施の形態の構成を図20に示す。図示
しないソースコイル駆動回路部及びこのソースコイル駆
動回路部により磁界を発生するソースコイルとからなる
磁界発生ブロックと、磁界を検出するための3軸センス
コイル22j、この3軸センスコイル22jの各軸のコ
イル検出信号を増幅するアンプ24、各アンプ24から
出力されるアナログ信号出力をデジタル信号に変換する
ADC25k、ADC25kから出力されるデジタル信
号から磁界発生源となるソースコイルの位置及び角度を
検出するCPU48を備えた検出ブロック47と、複数
の検出ブロック47に設けられたCPU48から転送さ
れるサンプリング時刻データと位置データとを関連付け
て格納するバッファメモリ46と、バッファメモリ46
の複数の位置データから最新データを用いて内視鏡の形
状を描画データを生成する描画用CPU31と、描画用
CPU31が生成した描画データを記憶するためのビデ
オRAM33と、ビデオ信号増幅回路34及びモニタ2
3とから構成される。なお、図示しないソースコイル駆
動回路部は第1の実施の形態で説明したように駆動周波
数を最適化する機能或いは手段を備えている。 【0176】次に本実施の形態の動作について説明す
る。CPU48は、3つのADC25kがサンプリング
したセンスコイルの検出データをすべて読み込むと、読
み込んだときの時刻をサンプリング時刻データとして記
憶する。さらに、検出データに含まれる各ソースコイル
の駆動周波数に当たる周波数成分をFFT処理により抽
出し、X軸,Y軸,Z軸の各軸のコイルで検出された同
一周波数の成分の2乗和の平方根を計算する。この値を
用いて位置算出を行い、位置データを生成した後、サン
プリング時刻データと共に位置データをバッファメモリ
46に格納する。 【0177】一方描画用CPU31は、バッファメモリ
46に格納された複数のソースコイル位置データの中か
ら、サンプリング時刻が一致する各ソースコイルの位置
データを一組探し出し、最新データとして読み出しを行
う。その後、このデータを用いて内視鏡の挿入形状を表
す画像をデータを生成し、ビデオRAM33に書き込
む。 【0178】このように分散させて処理を行うことによ
って、それぞれのCPU31,48の処理内容の簡略化
が行えるため、各々の処理速度を向上することができ
る。 【0179】このように周波数抽出手段および挿入状態
検出手段が行う一連の処理のうち、表示手段で表示する
ための表示データを生成する処理を主処理手段で実行
し、他の処理を複数のサブ処理に分割してそれぞれの処
理を1つ以上の副処理手段で実行して処理結果を主処理
手段に転送するようにしたため主処理手段または副処理
手段の実行内容が単純化して各々の処理時間が短縮され
るようになる。 【0180】さらに、簡略で規模の小さい数値計算処理
であれば、図21のようにCPU48の機能をDSP2
6で行わせることで、さらに高速処理が行える。その他
は第1の実施の形態の効果と同様の効果を有する。 【0181】(第6の実施の形態)本実施の形態は、第
5の実施の形態の分散処理構成を改良したものであり、
図22に示す構成を持つ。 【0182】この実施の形態における特徴は、磁界検出
手段から入力された信号をADC25kで変換してFF
T処理を行うブロックを分散処理したことであり、バッ
ファメモリ49に格納する場合には、サンプリング時刻
を表すデータブロックと、周波数成分データを示すデー
タブロックとを関連付けて格納する。 【0183】さらに後段のDSP50は、サンプリング
時刻が一致する各センスコイルの検出データ一組を探し
出し、最新データとして読み出し、各ソースコイルの位
置・角度検出処理を行い、サンプリング時刻データと共
に位置データをバッファメモリ46に格納する。以降の
動作は、第5の実施の形態と同様である。 【0184】この構成では、第5の実施の形態よりもさ
らに高速処理が行える。 【0185】また本実施の形態と同様の考え方で、A/
D25kの変換データを別のバッファメモリを設けるこ
とにより、さらに分散処理化が行える。この例でこのデ
ータの格納されるバッファメモリは位置・角度算出のた
めに後段のDSPから、随時読み出されることになる。
そのため、書き込み・読み出しバスの競合が発生しない
ように、デュアルポートメモリを使用する。 【0186】(第7の実施の形態)本実施の形態は、第
1の実施の形態の位置検出アルゴリズムを改良したもの
ある。具体的には、1つのソースコイルについて、位置
検出を行う場合、そのソースコイルが存在する領域を限
定する処理では、外乱等の影響などで、それぞれの3軸
センスコイルの検出値から決まる4つの領域が、すべて
共通の領域を含まない状態になることがあり、第1の実
施の形態のアルゴリズムでは、このような場合には位置
を検出できず、処理が中止されていた。 【0187】本実施の形態においては、前記のような場
合が生じたときには、前記の4つの領域A,B,C,D
のうち領域A,Bの交点群Piと、領域B,Cの交点群
Qiと、領域C,Aの交点群Riと…、をそれぞれ求め
た後、6つの交点群のなかで、もっとも近接している点
の組み合わせを見つけ、位置を求めるようにした。 【0188】なお、第1の実施の形態では4箇所からソ
ースコイルの位置検出を行ったが、3箇所から位置検出
を行うこともでき、この場合には3つの領域A,B,C
のうち領域A,Bの交点群Piと、領域B,Cの交点群
Qiと、領域C,Aの交点群Riをそれぞれ求めた後、
3つの交点群のなかで、もっとも近接している点の組み
合わせを見つけ、位置を求めるようにすることになる。
このように原理上はあり得ない異常な場合でも、処理が
中止されないので、装置を再起動する必要が無くなる。 【0189】さらに、少なくとも4組以上でかつ同一周
波数の周波数成分信号を基に、内視鏡の位置を求めるよ
うにしたり、求めた内視鏡の位置が検出可能な領域の値
でないときには、予め定めた付加条件により求めた位置
を補正したりするようにすれば、内視鏡の位置検出がよ
り確実かつ正確になる。 【0190】(第8の実施の形態)本実施の形態は、第
1の実施の形態の表示画面を加えて、観察中に動画の視
点(動画を見る角度や距離のこと。)を変更し易くする
ために、視点変更用のアイコンをポイントデバイスでド
ラックすると、動画上の視点がリニアに変更されるよう
にしてある。例えば、図8のアイコン群35bの左端の
アイコンをマスウでクリックし、右端のアイコンの方向
にドラッグすると、ベッド平面の傾きが前記の角度の刻
みよりも細かく傾斜していく。 【0191】なお、例えば第1の実施の形態ではソース
コイル16iを挿入部7内に設置し、ソースコイル16
iの位置検出を行うことにより内視鏡形状の検出を行う
と説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、
ソースコイル16iを患者周囲の既知の位置に設置し、
3軸センスコイル22j側或いは1軸のセンスコイル2
2kを挿入部7内に設置して内視鏡形状の検出を行うよ
うにしても良い。また、上述した実施の形態等を部分的
等で組み合わせる等して異なる実施の形態等を構成する
こともでき、それらも本発明に属する。 【0192】[付記] 1.内視鏡の挿入形状を検出するために、高周波信号を
受けて磁界を生成する電磁波を放射する磁界発生手段
と、前記電磁波を受信し、受信した電磁波の磁界情報を
検出する磁界検出手段と、前記磁界検出手段が検出した
検出信号から所定の周波数成分を抽出する周波数抽出手
段と、前記周波数抽出手段が抽出した周波数成分信号を
基に、前記内視鏡の挿入状態を検出する挿入状態検出手
段と、前記挿入状態検出手段が検出した挿入状態を表示
する表示手段と、前記磁界検出手段により検出された検
出信号を前記挿入状態検出手段側へ伝達する検出信号伝
達手段と、前記磁界発生手段へ供給する高周波信号を伝
達する高周波信号伝達手段とを備え、前記磁界検出手段
および検出信号伝達手段、または磁界発生手段および高
周波信号伝達手段のいずれか一組が前記内視鏡の挿入部
に設けられた内視鏡形状検出装置において、前記高周波
信号の周波数を所定値に設定する周波数設定信号および
前記高周波信号の周波数を所定の範囲で変化させるため
の周波数変化信号を生成する周波数設定手段と、前記周
波数設定手段の生成する周波数設定信号または周波数変
化信号を基に、前記高周波信号を生成する高周波信号生
成手段と、前記周波数設定手段が周波数変化信号を生成
している場合で、かつ前記周波数抽出手段が抽出した周
波数成分信号が予め定めたものに対応する状態になった
ときの高周波信号の周波数を記憶する周波数記憶手段と
を具備し、前記周波数記憶手段に記憶された周波数に前
記高周波信号の周波数を設定するようにしたことを特徴
とする内視鏡形状検出装置。 【0193】2.内視鏡の挿入形状を検出するために、
高周波信号を受けて磁界を伴う電磁波を放出する磁界発
生手段と、前記電磁波を受信し、受信した電磁波の磁界
情報を検出する磁界検出手段と、前記磁界検出手段が検
出した検出信号から所定の周波数成分を抽出する周波数
抽出手段と、前記周波数抽出手段が抽出した周波数成分
信号を基に、前記内視鏡の挿入状態を検出する挿入状態
検出手段と、前記挿入状態検出手段が検出した挿入状態
を表示する表示状態と、前記磁界検出手段により検出さ
れた検出信号を前記挿入状態検出手段側へ伝達する検出
信号伝達手段と、前記磁界発生手段に供給する高周波信
号を伝達する高周波信号伝達手段とを備え、前記磁界検
出手段および検出信号伝達手段、または磁界発生手段お
よび高周波信号伝達手段のいずれか一組が前記内視鏡の
挿入部に設けられた内視鏡形状検出装置において、前記
高周波信号の周波数を所定値に設定する周波数設定信号
を生成する周波数設定手段と、前記周波数設定手段の生
成する周波数設定信号を基に、前記高周波信号を生成す
る高周波信号生成手段と、前記周波数抽出手段が周波数
成分を抽出する際に参照する参照信号の周波数を、所定
値に設定する参照周波数設定信号および前記参照信号の
周波数を所定の範囲で変化させるための参照周波数変化
信号を生成する参照周波数設定手段と、前記参照周波数
設定手段が参照周波数変化信号を生成している場合で、
かつ前記周波数抽出手段が抽出した周波数成分信号があ
らかじめ定めた状態と一致したときの参照信号の周波数
を記憶する周波数記憶手段とを具備し、前記参照周波数
設定手段が参照周波数変化信号の生成を終了した後に、
前記周波数記憶手段に記憶された周波数に設定するため
の参照周波数設定信号を生成するようにしたことを特徴
とする内視鏡形状検出装置。 【0194】3.前記周波数抽出手段が、フーリエ変換
処理手段を含むことを特徴とする付記1または2の内視
鏡形状検出装置。 4.前記周波数抽出手段が、同期検波手段を含むことを
特徴とする付記1または2の内視鏡形状検出装置。 5.前記挿入状態検出手段が、求めた内視鏡の位置が検
出可能な領域の値でないときには、あらかじめ定めた付
加条件により求めた位置を補正する位置検出手段を含む
ことを特徴とする付記1または2の内視鏡形状検出装
置。 【0195】6.複数の前記磁界検出手段を1組として
構成する場合で、前記検出信号伝達手段の各々に、信号
線を覆うために設けられたシールド被覆部の電位を等し
く保つシールド駆動手段を設けたことを特徴とする付記
1または2の内視鏡形状検出装置。 7.前記周波数抽出手段および前記挿入状態検出手段が
行う一連の処理のうち、表示手段で表示するための表示
データを生成する処理を主処理手段で実行し、他の処理
を複数のサブ処理に分割してそれぞれの処理を1つ以上
の副処理手段で実行して処理結果を主処理装置に転送す
るようにしたことを特徴とする付記1または2内視鏡形
状検出装置。 【0196】8.前記表示手段に表示された画面上にお
いて、複数個の調整段階の値を表すキャラクタを表示す
るキャラクタ表示手段と、前記キャラクタの1つを選択
する選択手段とを具備し、前記選択手段で選択したキャ
ラクタを、選択したキャラクタ以外のキャラクタの方向
に移動することにより、前記の2つの調整段階の値の中
間値を移動距離に対応して選択できるようにしたことを
特徴とする付記1または2の内視鏡形状検出装置。 【0197】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
視鏡の挿入形状を検出するために、高周波信号を受けて
磁界を伴う電磁波を放射する磁界発生手段と、前記電磁
波を受信し、受信した電磁波の磁界情報を検出する磁界
検出手段と、前記磁界検出手段が検出した検出信号から
参照信号を参照して所定の周波数成分を抽出する周波数
抽出手段と、前記周波数抽出手段が抽出した周波数成分
信号を基に、前記内視鏡の挿入状態を検出する挿入状態
検出手段と、前記挿入状態検出手段が検出した挿入状態
を表示する表示手段と、前記磁界検出手段により検出さ
れた検出信号を前記挿入状態検出手段側へ伝達する検出
信号伝達手段と、前記磁界発生手段へ供給する高周波信
号を伝達する高周波信号伝達手段とを備え、前記磁界検
出手段および検出信号伝達手段、または磁界発生手段お
よび高周波信号伝達手段のいずれか一組が前記内視鏡の
挿入部に設けられた内視鏡形状検出装置において、前記
高周波信号の周波数と前記参照信号の周波数とを一致さ
せるための周波数の調整手段を設けているので、装置を
起動したときや使用者の希望等により、周波数設定手段
で設定したい周波数付近の値で高周波信号を変化させた
り、周波数抽出手段で抽出したい周波数の付近で変化さ
せたりすることによって周波数抽出手段が抽出した周波
数成分信号が、たとえば最大値のような予め定めた状態
と一致するような高周波信号を周波数を記憶し、その後
に、記憶された周波数で高周波信号を生成するように設
定等の周波数の調整が可能になるため、常に正確な周波
数成分の抽出ができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態を備えた内視鏡シス
テムの全体構成図。 【図2】本発明の第1の実施の形態の内視鏡形状検出装
置の構成を示すブロック図。 【図3】ソースコイル駆動回路部の基本的構成を示すブ
ロック図。 【図4】周波数発振回路の具体的な回路構成を示す回路
図。 【図5】GAIN回路の具体的な回路構成を示す回路
図。 【図6】センスコイル信号増幅回路の構成をブロック
図。 【図7】センスコイル信号増幅回路の具体的な回路構成
を示す回路図。 【図8】表示画面の1例を示す説明図。 【図9】ベッド周辺に設けた複数のセンスコイルで内視
鏡内の1つのソースコイルの存在範囲を検出する様子を
示す説明図。 【図10】1軸コイルによる等磁界面の形状を示す説明
図。 【図11】傾きから位置補正を行う様子を示す説明図。 【図12】内視鏡形状検出装置の処理内容を示すフロー
図。 【図13】シールドルーム内でセンスコイルとソースコ
イルの既知の距離でセンスコイルで検出される最大磁界
強度と最小磁界強度の値を距離を変えて測定されたグラ
フを示す特性図。 【図14】図13のデータを得る測定法等の説明図。 【図15】本発明の第2の実施の形態におけるソースコ
イル駆動回路部の基本的構成を示すブロック図。 【図16】周波数発振回路の具体的な回路構成を示す回
路図。 【図17】周波数設定部分の具体的回路構成を示す回路
図。 【図18】本発明の第3の実施の形態におけるセンスコ
イル信号増幅回路の一部の構成を示すブロック図。 【図19】本発明の第4の実施の形態における主要部の
概略構成図。 【図20】本発明の第5の実施の形態の内視鏡形状検出
装置のブロック図。 【図21】第5の実施の形態の変形例の内視鏡形状検出
装置のブロック図。 【図22】本発明の第6の実施の形態の内視鏡形状検出
装置のブロック図。 【符号の説明】 1…内視鏡システム 2…内視鏡装置 3…内視鏡形状検出装置 4…ベッド 5…患者 6…電子内視鏡 7…挿入部 12…観察モニタ 15…プローブ 26i…ソースコイル 22j…3軸センスコイル 23…モニタ 24…センスコイル信号増幅回路部 25k…ADC 26…DSP 28…2ポートメモリ 29…ソースコイル駆動回路部 30…PIO 31…CPU 31a…駆動周波数設定データの変更機能 33…ビデオRAM 34…ビデオ信号発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 雅直 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−32304(JP,A) 特開 平3−295530(JP,A) 特開 平6−285043(JP,A) 国際公開94/04938(WO,A2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32 G01B 7/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内視鏡の挿入形状を検出するために、高
    周波信号を受けて磁界を伴う電磁波を放射する磁界発生
    手段と、 前記電磁波を受信し、受信した電磁波の磁界情報を検出
    する磁界検出手段と、 前記磁界検出手段が検出した検出信号から参照信号を参
    照して所定の周波数成分を抽出する周波数抽出手段と、 前記周波数抽出手段が抽出した周波数成分信号を基に、
    前記内視鏡の挿入状態を検出する挿入状態検出手段と、 前記挿入状態検出手段が検出した挿入状態を表示する表
    示手段と、 前記磁界検出手段により検出された検出信号を前記挿入
    状態検出手段側へ伝達する検出信号伝達手段と、 前記磁界発生手段へ供給する高周波信号を伝達する高周
    波信号伝達手段とを備え、 前記磁界検出手段および検出信号伝達手段、または磁界
    発生手段および高周波信号伝達手段のいずれか一組が前
    記内視鏡の挿入部に設けられた内視鏡形状検出装置にお
    いて、 前記高周波信号の周波数と前記参照信号の周波数とを一
    致させるための周波数の調整手段を設けたことを特徴と
    する内視鏡形状検出装置。
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