JP3450019B2 - 液状エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
液状エポキシ樹脂組成物Info
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Description
テイングまたは注形に使用する、充填剤の沈降がなく、
保存安定性に優れた液状エポキシ樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】電子・電気部品のポッテイングまたは注
形に使用する液状エポキシ樹脂組成物は、使用される目
的に応じて種々の充填剤が用いられている。例えば、製
品の温度サイクル試験に耐え得るように充填剤を配合
し、硬化物の線膨脹係数を下げる目的には該充填剤とし
てシリカ粉末を、樹脂の難燃化の目的には該充填剤とし
て水酸化アルミニウム等を配合している。このように目
的に応じて様々な充填剤が液状組成物に配合されるが、
これらの組成物は製造後、次第に充填剤の沈降が進行し
て、容器下部にハードケーキが形成される欠点がある。
これを改良するため微細なシリカ粉末を配合することが
行われている。 【0003】しかしながら、この方法は、ある程度沈降
防止に有効であるが、微細なシリカ粉末の表面のシラノ
ールとエポキシ樹脂とが反応するために、経時的に組成
物の増粘を引き起こすという欠点のあることがわかっ
た。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、充填剤の沈降および
組成物の増粘がなく、保存安定性に優れた液状エポキシ
樹脂組成物を提供しようとするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、微細な酸化ア
ルミニウムを配合することによって、上記の目的を達成
できることを見いだし、本発明を完成したものである。 【0006】即ち、本発明は、エポキシ樹脂及び充填剤
を含み、電子・電気部品のポッティングまたは注型に使
用する液状エポキシ樹脂組成物において、該充填剤のほ
かに、気相法で作られた微細な酸化アルミニウムを配合
してなることを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物であ
る。 【0007】以下、本発明を詳細に説明する。 【0008】本発明に用いるエポキシ樹脂としては、通
常のポッテイングや注形に使用されるものであって、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、脂環
式エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独または 2種
以上混合して使用することができる。またこれらのエポ
キシ樹脂の他に、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、含複素環エ
ポキシ樹脂、水添型ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
脂肪族エポキシ樹脂、芳香族、脂肪族もしくは脂環式の
カルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応によって得ら
れるエポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂等を適宜
併用することができる。 【0009】本発明に用いるエポキシ樹脂の硬化剤とし
ては、酸無水物系、アミン系、フェノール樹脂系、DI
CY系、イミダゾール化合物系、マイクロカプセル型潜
在性系等、目的、用途に応じて適宜選択して使用するこ
とができる。また硬化剤の配合割合も、使用する硬化剤
の種類よる適量範囲で使用することができる。 【0010】本発明に用いる充填剤としては、結晶性シ
リカ粉末、溶融シリカ粉末、水酸化アルミニウム粉末、
タルク、炭酸カルシウム等、用途目的に応じて適宜選択
し、単独又は 2種以上混合して使用することができる。 【0011】本発明に用いる酸化アルミニウムとして
は、気相法でつくられた高純度のサブミクロン級微粒子
であることが特に望ましい。気相法で作られた微細な酸
化アルミニウムの具体例としては、酸化アルミニウムC
(アルミニウムオキサイドCともいう)(日本アエロジ
ル社製、商品名)がある。そのサブミクロン級という粒
子平均径は約13nmである。 【0012】本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、上述
の各成分を混合して製造するが、本発明の目的に反しな
い範囲において、また必要に応じて、着色剤、消泡剤、
レベリング剤、チクソ剤、イオンキャッチャー等を添加
配合することができる。こうして製造された液状エポキ
シ樹脂組成物は、電子・電気部品のポッテイング又は注
形用として使用することができる。 【0013】 【作用】本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、微細な酸
化アルミニウムを用いたことによって、エポキシ樹脂と
酸化アルミニウムとの反応はなくて組成物が増粘をする
こともなく、保存安定性に優れたものとすることができ
た。また、樹脂組成物に巻き込まれた泡が脱泡しやすく
なり、樹脂組成物硬化時の、即ち高温時の樹脂の流動性
が向上し、作業性が向上するものである。 【0014】 【実施例】次に本発明を実施例によって説明するが、本
発明はこれらの実施例によって限定されるものではな
い。以下の実施例および比較例において「部」とは「重
量部」を意味する。 【0015】実施例1 ビスフェノールF型エポキシ樹脂のエピコート807T
(油化シェルエポキシ社製、商品名) 100部、メチルテ
トラヒドロ無水フタル酸98部、ノバキュアーHX−37
41(旭化成社製、商品名) 6部、シリカ粉末のRD−
8(龍森社製、商品名) 300部および酸化アルミニウム
微粒子のアルミニウムオキサイドC(日本アエロジル社
製、商品名)20部を均一に混合して、一液性無溶剤型の
液状エポキシ樹脂組成物を製造した。 【0016】実施例2 ノボラック型エポキシ樹脂VG3101L(三井石油化
学工業社製、商品名)100部、ノボラック型フェノール
樹脂XL225L(三井東圧化学社製、商品名)85部、
水酸化アルミニウム粉末H−42M(昭和電工社製、商
品名) 100部、酸化アルミニウム微粒子のアルミニウム
オキサイドC(日本アエロジル社製、商品名)15部、硬
化促進剤の2E4MZ−CN(四国化成社製、商品名)
0.5部およびトルエン 300部を均一に混合して、一液性
溶剤型の液状エポキシ樹脂組成物を製造した。 【0017】比較例1 実施例1において、酸化アルミニウム微粒子のアルミニ
ウムオキサイドC(日本アエロジル社製、商品名)20部
を除いた以外は、すべて実施例1と同様にして、一液性
無溶剤型の液状エポキシ樹脂組成物を製造した。 【0018】比較例2 実施例2において、酸化アルミニウム微粒子のアルミニ
ウムオキサイドC(日本アエロジル社製、商品名)15部
を除いた以外は、すべて実施例2と同様にして一液性溶
剤型の液状エポキシ樹脂組成物を製造した。 【0019】実施例および比較例で製造した液状エポキ
シ樹脂組成物について、充填剤の沈降性の評価を行った
のでその結果を表1に示した。本発明の特性が優れてお
り、本発明の効果を確認することができた。 【0020】 【表1】 *1 :表中 ○印…沈降全くなし、×印…沈降(比較的
やわらかいソフトケーキ)有り、××印…沈降(かなり
固いハードケーキ)有り。 【0021】 【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、充填剤の沈降
がおよび増粘することがなく、保存安定性に優れたもの
で、また作業性の優れたものである。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エポキシ樹脂及び充填剤を含み、電子・
電気部品のポッティングまたは注型に使用する液状エポ
キシ樹脂組成物において、該充填剤のほかに、気相法で
作られた微細な酸化アルミニウムを配合してなることを
特徴とする液状エポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25582092A JP3450019B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25582092A JP3450019B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0680862A JPH0680862A (ja) | 1994-03-22 |
JP3450019B2 true JP3450019B2 (ja) | 2003-09-22 |
Family
ID=17284079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25582092A Expired - Fee Related JP3450019B2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3450019B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-31 JP JP25582092A patent/JP3450019B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0680862A (ja) | 1994-03-22 |
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