JP3447708B2 - 土砂撒き船 - Google Patents

土砂撒き船

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JP3447708B2
JP3447708B2 JP2001058706A JP2001058706A JP3447708B2 JP 3447708 B2 JP3447708 B2 JP 3447708B2 JP 2001058706 A JP2001058706 A JP 2001058706A JP 2001058706 A JP2001058706 A JP 2001058706A JP 3447708 B2 JP3447708 B2 JP 3447708B2
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徳明 小島
武俊 前田
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Kojimagumi Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船体に搭載され土
砂を投入可能なホッパと、このホッパより落下する土砂
を基端側の入口より受け入れて先端側の出口から水底に
排出させる移送管とを備えた土砂撒き船に関する。
【0002】尚、本発明における「土砂」には、土と砂
の集合体が含まれることは元より、土・砂・小石(砂
利)のうちの少なくとも1つの集合体も含まれ、例えば
砂の集合体、土の集合体、小石の集合体、砂と小石の集
合体、土と小石の集合体等も含まれるものとする。また
残土や、軟弱土砂、浚渫土等も含まれるものとする。
【0003】
【従来の技術】従来、上記のような土砂撒き船は、例え
ば軟弱な海底地盤に一定厚みの砂を撒いた後、サンドド
レーン(土砂杭)を施工して軟弱な海底地盤を圧密沈下
させ地盤安定を図る場合において、最初の砂撒き工程で
使用される。
【0004】また上記土砂撒き船は、海底に沈殿したヘ
ドロ等を除去しないで、その上に砂を直接撒いて清浄な
海底面を形成する場合や、或いは、海水浴場、アサリ養
殖場等の人口海岸を砂撒きにより造成、維持する場合等
にも使用される。
【0005】そして従来の上記土砂撒き船においては、
土砂輸送船で輸送されてきた多量の土砂を土砂撒き船上
のホッパ内に投入し、該ホッパから移送管を通して水底
に土砂を撒くようにしている(例えば特開2000−1
70166号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来の土砂撒
き船では、移送管を鉛直姿勢で海底付近まで延ばし、そ
の管内で土砂を垂直降下させて、その管の下端出口より
土砂を排出させるようにしていたので、移送管内での土
砂の流下速度(従って土砂撒き速度)がかなり速くな
り、このため、軟弱地盤に土砂が必要以上にめり込んで
しまい、その軟弱地盤上に柔らかな土砂層を敷設するこ
とが困難である等の問題があった。尚、このような問題
を解決するために、移送管の中間部内面に、土砂の流下
速度を抑制するための邪魔板を移送管中心部に向かって
突設させることが考えられるが、この場合には、上記邪
魔板の存在に因り移送管内で土砂が詰まり易くなる等の
不都合が生じる。
【0007】また、従来の移送管は、その入口から出口
まで全体が一様断面で且つ比較的小径の円筒又は角筒よ
り構成されていたので、その出口から水底に土砂を薄く
且つ幅広く撒くようなことが困難であった。尚、このよ
うな問題を解決するために、移送管の出口を含めた管全
体を幅広化しようとすると、移送管の大形化、重量増を
来たす等の不都合が生じる。
【0008】本発明は、斯かる実情に鑑みてなされたも
ので、従来の上記問題を一挙に解決して、移送管出口よ
り水底に土砂をソフトに、しかも薄く且つ幅広く撒くこ
とができるようにした土砂撒き船を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のため、請
求項1の発明は、船体に搭載され土砂を投入可能なホッ
パと、このホッパより落下する土砂を基端側入口より受
け入れて先端側出口から水底に排出させる移送管とを備
えた土砂撒き船において、前記移送管は、その基端部が
船体に水平軸線回りに揺動可能に支持され、その移送管
と船体との間には、該移送管を任意の揺動位置へ強制揺
動し得る駆動手段が介装され、前記移送管の先端部に
は、前記出口に向かって通路断面が前記水平軸線に沿う
方向に漸次横拡がりとなる扇形の拡開部が形成され、こ
の拡開部内には、その上流側より移送管内を流下してき
た土砂を前記出口側に略均等に分流させる案内壁が設け
られ、更にその拡開部には、前記移送管の出口周囲を覆
って該出口からの排出土砂を真下の水底に下向きに誘導
案内する案内枠が、前記水平軸線と略平行な第2の水平
軸線回りに揺動可能に支持されると共に、その案内枠
の、第2の水平軸線前後の重量が均衡していて、その重
量バランスにより、該案内枠の土砂排出口となる開放下
面が前記移送管の揺動角度に関係なく略水平に保たれる
ようにしたことを特徴とする。
【0010】この請求項1の発明の上記特徴によれば、
移送管の揺動位置の適宜選定により該移送管を所望の傾
斜姿勢に置くことができるため、その管内の土砂の流下
速度が適度に抑制され、従って軟弱地盤にも土砂がソフ
トに撒かれて、軟弱地盤への土砂のめり込みを少なくで
き、軟弱地盤上にも柔らかい土砂層を難なく敷設可能と
なる。また移送管の上記傾斜により、移送管内には土砂
流下速度抑制用の邪魔板を設ける必要はなくなり、その
邪魔板に因る移送管内を詰まりを回避できる。更に移送
管先端側の扇形拡開部に達した土砂は、該拡開部内の案
内壁の案内作用に基づいて該拡開部内を各部略均等に分
流しながら、移送管の幅広の出口に向かって流下するた
め、移送管出口より水底に土砂を薄く且つ幅広く撒くこ
とができ、これにより、敷き厚が薄い土砂層も容易に形
成できる。また特に移送管の出口周囲を覆って該出口か
らの排出土砂を真下の水底に下向きに誘導案内する案内
枠が、移送管の揺動中心である水平軸線と略平行な第2
の水平軸線回りに揺動可能に拡開部に支持されると共
に、その案内枠の、第2の水平軸線前後の重量が均衡し
ていて、その重量バランスにより、該案内枠の土砂排出
口となる開放下面が前記移送管の揺動角度に関係なく略
水平に保たれるようにしているため、土砂撒きに際して
移送管を傾斜させても、その出口から流出する土砂を、
案内枠を通して真下の水底に下向きに誘導排出すること
ができるため、移送管の傾斜角度によらず常に的確な土
砂撒きが行える。
【0011】また請求項2の発明は、請求項1の発明の
特徴に加えて、前記ホッパには、そのホッパの出口を開
閉するゲートが設けられ、これらゲートには、該ゲート
を開閉駆動し得るゲート駆動装置が連結されることを特
徴とする。この特徴によれば、土砂撒きに際し、ゲート
駆動装置によりゲートを開閉駆動してホッパの出口開度
を調節することにより、ホッパから移送管への砂の投入
量が適宜制限され、管理される
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例について説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施例に係る砂撒き船
の概略側面図、図2は、前記砂撒き船の平面図(図1の
2矢視図)、図3は図2の3−3線拡大断面図、図4は
図3の4−4線断面図、図5は図1の5−5線拡大断面
図、図6は図1の6−6線拡大断面図、図7は図1の7
−7線拡大断面図、図8は図5の8−8線断面であ
る。
【0014】図1、図2において、土砂撒き船としての
砂撒き船Aは、たとえば、水底Eの軟弱地盤上に砂xを
撒いて略一定の厚みの敷き砂層Xを形成するために用い
られる。
【0015】その砂撒き船Aの船体1には、土砂として
の砂を投入可能なすり鉢状のホッパHと、このホッパH
内に砂を投入するための揚土装置Bと、前記ホッパHよ
り落下した砂を基端側の入口Piより受け入れて先端側
の出口Poから水底に排出させる移送管Pとが搭載さ
れ、その移送管Pは、基本的には横断面長方形状の剛直
な角筒体より構成される。
【0016】前記揚土装置Bは、砂採取地より砂を運ん
で来て砂撒き船Aに横付けされた砂輸送船A′から砂を
引き揚げて、ホッパH内に投入するためのものであり、
従来公知のバックホウ、クラムシェル等の揚土用機械が
使用される。
【0017】前記ホッパHは、その中央最下部に出口H
oを備えており、その出口Ho周囲のホッパH内面は、
該出口Hoに向かって下る傾斜面となっている。また図
3、4に示すように、ホッパHの下部には、出口Hoを
開閉するスライド式の複数のゲートHgが設けられ、こ
れらゲートHgには、船体1に設置されて該ゲートHg
を開閉駆動し得るゲート駆動装置Dgが連結される。而
してこのゲート駆動装置Dgにより各ゲートHgを開閉
駆動してホッパ出口Hoの開度を調節することにより、
ホッパHから移送管Pへの砂の投入量が適宜制限され、
管理される。
【0018】またホッパHの開放上面には、砂を通すた
めの目の粗い網体2が設けられ、この網体2により、ホ
ッパH内に投入された砂が篩にかけられ、異物に因る移
送管P内の詰まりを未然に防止する。さらにホッパHの
四隅には、該ホッパH内の砂に水を噴射する噴水ノズル
Nが設けられる。これらノズルNから噴射されホッパH
内の砂と混合した水が出口Hoに向かって流れ下ること
で、ホッパH内での砂の流動をスムーズにして、砂の移
送管Pへの投入量の安定確保が図られる。
【0019】前記移送管Pは、その基端部が船体1に第
1の水平軸線L1回りに揺動可能に支持され、これによ
り、移送管Pは、略水平な格納位置PHと、略鉛直な鉛
直張出位置PVとの間を揺動可能であり、船体1には、
前記格納位置PHにある移送管Pを受容する切欠き部3
(図2、図7参照)が形成される。
【0020】前記切欠き部3の、移送管P基端部を挟む
左右両内側面には、球面状の軸受部3aがそれぞれ形成
されており、一方、移送管P基端部の左右両側面には、
前記軸受部3aに多少のガタを以て首振り可能に球面接
触する球面状の先部4aを有して前記第1の水平軸線L
1上に並ぶ左右一対のトラニオン軸4がそれぞれ突設さ
れる。従って移送管Pは、基本的には第1の水平軸線L
1回りに揺動可能であり、また該管Pの基端部は、前記
球面状の軸受部3aとトラニオン軸4との球面接触部に
おける前記ガタの範囲で、波や船体1の揺れ等に応じて
前後左右に多少とも遊動することで、衝撃を緩和できる
ようになっている。
【0021】前記移送管Pの基端側入口Piは、その移
送管Pの揺動位置に関係なくホッパHの出口Hoからの
排出砂を常に受入れ可能となるように、該ホッパHの出
口Hoよりも開口面積がかなり大きく、しかも該移送管
Pに縦軸線に対し斜めにカットされている。
【0022】また移送管Pと船体1との間には、該移送
管Pを任意の揺動位置へ強制揺動し得る駆動手段として
の移送管駆動装置Dpが介装される。この移送管駆動装
置Dpは、図示例では船体1上に設置されるモータ付き
ウインチ5と、このウインチ5から繰り出され且つ巻き
上げ可能なワイヤ6とから構成され、そのワイヤ6の端
末に移送管Pの先部が連結6aされる。従ってウインチ
5からのワイヤ6の繰り出し量を最大とすれば移送管P
は自重で前記鉛直張出位置PVとなり、またその状態よ
りワイヤ6を徐々に巻き取ることで移送管Pは、その先
部側が上昇するように徐々に揺動するため、その巻き取
り量の調節により移送管Pの揺動位置、即ち水平面に対
する傾斜角度を任意に調節可能である。
【0023】移送管Pの先端部には、該管Pの出口Po
に向かって通路断面が前記第1の水平軸線L1に沿う方
向に漸次横拡がりとなる扇形の拡開部7が一体的に形成
される。図7に示すように、この拡開部7内には、その
上流側より移送管P内を流下してきた砂を前記出口Po
側に略均等に分流させる案内壁8が設けられる。この案
内壁8は、図示例では拡開部7の入口部の直上流及び下
流に跨がって延び、下流側が枝分かれしていて移送管P
内の砂の流れを複数(図示例では3つ)の流れに略均等
に分ける複数の第1案内壁部8Aと、それら第1案内壁
部8Aの下流側に間隔をおいて配置されて、該第1案内
壁部8Aで分けられた砂の流れを更に多数(図示例では
6つ)の流れに略均等に分ける複数の第2案内壁部8B
とから構成される。
【0024】また前記拡開部7の下流端部には、移送管
Pの出口Po周囲を覆って該出口Poからの排出砂を下
向きに誘導案内する案内枠Gが、前記第1の水平軸線L
1と略平行な第2の水平軸線L2回りに揺動自在に支持
され、この案内枠Gは、上下両端が開放された細長い直
方体状に形成される。またこの案内枠Gは、前記第2の
水平軸線L2に関してその前後の重量が均衡しており、
従ってその重量バランスにより、該案内枠Gの砂排出口
となる開放下面Goは、移送管Pの揺動角度に関係なく
略水平に保たれるようになっている。これにより、後述
する砂撒きに際して移送管Pの傾斜角度が変化しても、
その出口Poから流出する砂を、案内枠8を通して真下
の水底に下向きに誘導排出することができるため、移送
管Pの傾斜角度によらず常に的確な砂撒きが行える。
【0025】また移送管Pには、砂撒き作業中に撒かれ
た砂の表面の深度を計測して撒き具合をチェックするた
めの深度計測器(オートレッド)Sが付設される。この
深度計測器Sは、前記案内枠Gの砂排出口の周囲(図示
例では前後4ヵ所、左右1ヵ所ずつ)に設置された複数
の重錘式砂面計S1〜S10と、これら砂面計S1〜S
10の計測結果を分析処理する処理部Cとを備えてい
る。
【0026】各砂面計S1〜S10は、案内枠Gの外側
面より張り出す支持腕11と、この支持腕11の先端の
ガイドリール12より垂下するワイヤ13と、そのワイ
ヤ13の一端に結合された重錘14とを有しており、そ
のワイヤ13の他端側は、移送管Pの先端部外面に適宜
設けられた複数のガイドリール15…に案内されて移送
管Pの基端側に延びている。
【0027】前記処理部Cは移送管Pの基端部外面に固
着されており、その処理部Cの内部には、図示はしない
が、前記各砂面計S1〜S10からのワイヤ13の他端
をそれぞれ巻き取るウインチ手段と、それらのウインチ
手段からのワイヤ繰り出し、巻き取りを制御する制御手
段とが設けられる。前記制御手段は、各ワイヤ13の張
力及び繰り出し長さを計測すると共に、それら計測値と
移送管Pの傾斜角度とに応じてウインチ手段の作動を制
御しつつ、前記重錘14が接する砂の表面深度、ひいて
は撒かれた砂層Xの厚さを演算する。このようにして得
られた砂撒き厚さの情報は、処理部Cから船上の運転制
御部に送られ、移送管Pの傾斜角度(従って砂撒き速
度)の調整等を行う際の参考とされる。
【0028】次に前記実施例の作用について説明する。
水底Eの軟弱地盤に砂撒きを行う場合は、先ず、その砂
撒き水域まで砂撒き船Aを移動させ、その船上の4つの
移動用ウインチ20から四方に繰り出した複数の繋留索
条21により該船Aを砂撒き水域に繋留させる。この砂
撒き船Aには、砂採取地より砂を運んで来た砂輸送船
A′を一体的に横付けさせる。そしてこの砂輸送船A′
から、砂撒き船A上の揚土装置Bにより砂を引き揚げ
て、同船A上のホッパH内に投入する。
【0029】また砂撒き船Aでは、移送管Pを水平格納
位置PHより、水深に応じた所望の傾斜角度まで揺動さ
せ、その傾斜位置に保持する。次いでホッパHの中央出
口HoのゲートHgを適当な開度開いて、その開度に応
じてホッパHから移送管Pの入口Pi側に砂を落下進入
させる。
【0030】この状態で、前記移動用ウインチ20によ
る各繋留索条21の巻き取り、繰り出し制御を適宜行う
ことにより、砂撒き船A及び砂輸送船A′を該砂撒き水
域内で所望経路に沿って所望の移動速度で移動(即ち前
進、後進、一時停止等)させることができ、その移動に
応じて移送管Pの出口Po(従って案内枠G)の開放下
面Goからは水底に砂が適量ずつ撒かれる。
【0031】この場合、移送管P内を流下してその先端
側の扇形拡開部7に達した砂は、その拡開部7内の案内
壁8の案内作用に基づいて該拡開部7内を各部略均等に
分流しながら、移送管Pの幅広の出口Poに向かって流
下するため、移送管出口Poより水底Eに砂が薄く且つ
幅広く撒かれ、従って、敷き厚が薄い砂層Xも容易に形
成することができる。また移送管Pの大部分は、上記拡
開部7よりも小幅に形成できることから、出口Poを幅
広化したにも拘らず移送管P全体を極力小型軽量化する
ことができる。
【0032】また特に移送管Pの基端部を船体1に対し
第1の水平軸線L1回りに揺動可能とし、その揺動位置
の適宜選定により該移送管Pを所望の傾斜姿勢に保持で
きるようにしているから、その傾斜角度の適宜選定によ
り移送管P内の砂の流下速度を適度に抑制することがで
きる。このため、軟弱地盤に対しても砂がソフトに撒か
れて、軟弱地盤への砂のめり込みを少なくでき、軟弱地
盤上にも柔らかい砂層Xを難なく敷設可能となる。ま
た、移送管Pの上記傾斜により、移送管P内には土砂流
下速度抑制用の邪魔板を設ける必要はなくなり、その邪
魔板に起因した移送管P内を詰まりを回避できる。
【0033】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば前記実
施例では、土砂撒き船としての砂撒き船Aは自航船でも
非自航船でもよい。また前記実施例では、移送管Pはウ
インチ5により強制揺動させるようにしているが、その
駆動手段としてウインチに代えて油圧シリンダ、電動モ
ータその他の駆動手段を採用してもよい。
【0034】また前記実施例では、土砂撒き船Aが軟弱
な海底地盤Eに一定厚みの砂を撒いて地盤安定を図る工
事に使用される場合を示したが、本発明の土砂撒き船
は、海底に沈殿したヘドロ等を除去しないで、その上に
砂を直接撒いて清浄な海底面を形成する場合や、或い
は、海水浴場、アサリ養殖場等の人口海岸を砂撒きによ
り造成、維持する場合等にも使用してもよい。
【0035】
【発明の効果】以上のように発明によれば、船体に対
し移送管の基端部を水平軸線回りに揺動可能とし、その
揺動位置の適宜選定により該移送管を所望の傾斜姿勢に
保持できるようにしたので、移送管内の土砂の流下速度
を適度に抑制でき、従って軟弱地盤にも土砂がソフトに
撒かれて、軟弱地盤への土砂のめり込みを少なくでき、
軟弱地盤上にも柔らかい土砂層を難なく敷設可能とな
る。また、移送管の上記傾斜により、移送管内には土砂
流下速度抑制用の邪魔板を設ける必要はなくなり、その
邪魔板に起因した移送管内を詰まりを回避できる。更に
移送管内を流下してその先端側の扇形拡開部に達した土
砂は、その拡開部内の案内壁の案内作用に基づいて該拡
開部内を各部略均等に分流しながら、移送管の幅広の出
口に向かって流下するため、移送管出口より水底に土砂
を薄く且つ幅広く撒くことができ、従って、敷き厚が薄
い土砂層も容易に形成することができる。また移送管の
大部分は、上記拡開部よりも小幅にできるから、出口を
幅広化したにも拘らず移送管全体を極力小型軽量化する
ことができる。
【0036】また特に前記拡開部には、移送管の出口周
囲を覆って該出口からの排出土砂を真下の水底に下向き
に誘導案内する案内枠が、移送管の揺動中心である前記
水平軸線と略平行な第2の水平軸線回りに揺動可能に支
持されると共に、その案内枠の、第2の水平軸線前後の
重量が均衡していて、その重量バランスにより、案内枠
の土砂排出口となる開放下面が移送管の揺動角度に関係
なく略水平に保たれるようにしたので、土砂撒きに際し
て移送管を傾斜させても、その出口から流出する土砂
を、上記案内枠を通して真下の水底に下向きに誘導排出
することができ、従って、移送管の傾斜角度によらず常
に的確な土砂撒きを行うことができる。
【0037】また特に請求項2の発明によれば、ホッパ
には、その出口を開閉するゲートが設けられ、これらゲ
ートには、該ゲートを開閉駆動し得るゲート駆動装置が
連結されるので、土砂撒きに際し、ゲート駆動装置によ
りゲートを開閉駆動してホッパの出口開度を調節するこ
とにより、ホッパから移送管への砂の投入量が適宜制限
され、管理される
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る砂撒き船の概略側面図
【図2】前記砂撒き船の平面図(図1の2矢視図)
【図3】図2の3−3線拡大断面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線拡大断面図
【図6】図1の6−6線拡大断面図
【図7】図1の7−7線拡大断面図
【図8】図5の8−8線断面
【符号の説明】
1・・・・船体 7・・・・拡開部 8・・・・案内壁 30・・・砂(土砂) A・・・・砂撒き船(土砂撒き船)Dg・・・ゲート駆動装置 Dp・・・移送管駆動装置(駆動手段) E・・・・水底 G・・・・案内枠 Go・・・開放下面(土砂排出口) H・・・・ホッパHg・・・ゲート Ho・・・ホッパの出口 L1・・・第1の水平軸線 L2・・・第2の水平軸線 P・・・・移送管 Pi・・・入口 Po・・・出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 15/10 B63B 21/50 B63B 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体(1)に搭載され土砂を投入可能な
    ホッパ(H)と、このホッパ(H)より落下する土砂を
    基端側入口(Pi)より受け入れて先端側出口(Po)
    から水底(E)に排出させる移送管(P)とを備えた土
    砂撒き船において、 前記移送管(P)は、その基端部が船体(1)に水平軸
    線(L1)回りに揺動可能に支持され、 その移送管(P)と船体(1)との間には、該移送管
    (P)を任意の揺動位置へ強制揺動し得る駆動手段(D
    p)が介装され、 前記移送管(P)の先端部には、前記出口(Po)に向
    かって通路断面が前記水平軸線(L1)に沿う方向に漸
    次横拡がりとなる扇形の拡開部(7)が形成され、 この拡開部(7)内には、その上流側より移送管(P)
    内を流下してきた土砂を前記出口(Po)側に略均等に
    分流させる案内壁(8)が設けられ、 更にその拡開部(7)には、前記移送管(P)の出口
    (Po)周囲を覆って該出口(Po)からの排出土砂を
    真下の水底に下向きに誘導案内する案内枠(G)が、前
    記水平軸線(L1)と略平行な第2の水平軸線(L2)
    回りに揺動可能に支持されると共に、その案内枠(G)
    の、第2の水平軸線(L2)前後の重量が均衡してい
    て、その重量バランスにより、該案内枠(G)の土砂排
    出口となる開放下面(Go)が前記移送管(P)の揺動
    角度に関係なく略水平に保たれるようにした ことを特徴
    とする、土砂撒き船。
  2. 【請求項2】 前記ホッパ(H)には、そのホッパ
    (H)の出口(Ho)を開閉するゲート(Hg)が設け
    られ、これらゲート(Hg)には、該ゲート(Hg)を
    開閉駆動し得るゲート駆動装置(Dg)が連結される
    とを特徴とする、請求項1に記載の土砂撒き船。
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