JP3446448B2 - 光学走査装置 - Google Patents

光学走査装置

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JP3446448B2
JP3446448B2 JP02709996A JP2709996A JP3446448B2 JP 3446448 B2 JP3446448 B2 JP 3446448B2 JP 02709996 A JP02709996 A JP 02709996A JP 2709996 A JP2709996 A JP 2709996A JP 3446448 B2 JP3446448 B2 JP 3446448B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学走査装置に係
り、特に、偏向手段による偏向方向に沿った偏向手段の
反射面の幅よりも前記偏向方向に沿った幅の広い光ビー
ムを偏向手段に入射する光学走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザビームプリンタやデジタル複写機
等の画像記録装置に適用される光学走査装置は、画像信
号に従って変調された光ビームを射出する光源、光ビー
ムを走査させるための回転多面鏡等の偏向手段、走査さ
れた光ビームを被走査面上に結像させる走査レンズ等か
ら構成されている。
【0003】この種の光学走査装置では、光源から射出
された光ビームを、プレポリゴン光学系により、回転多
面鏡の反射面幅よりも幅の狭い(1/3程度の)平行光
として回転多面鏡に入射する構成、すなわちアンダフィ
ルド(UnderFilled) タイプが広く用いられている。アン
ダフィルドタイプの光学走査装置は、光源から射出され
た光ビームを有効に利用することができると共に、回転
多面鏡により走査された光ビームのビーム径及び光量が
回転多面鏡による光ビームの偏向角度に拘らず略一定と
なる。
【0004】ところで、レーザビームプリンタやデジタ
ル複写機等の画像記録装置では処理速度の向上、記録画
像の高解像度化が常に要求されているが、この処理速度
の向上、記録画像の高解像度化には、光学走査装置の処
理速度(単位時間当りの光ビームの走査回数)の向上が
必須である。
【0005】光学走査装置の単位時間当りの光ビームの
走査回数を向上させるには、まず回転多面鏡の回転速度
を高速化することが考えられる。しかし、回転多面鏡を
駆動するモータの回転速度は、高コストであるので使用
しないことが望ましい空気軸受をモータの軸受として用
いたとしても限度があり、回転多面鏡の回転速度の高速
化による処理速度の向上には限界がある。また、回転多
面鏡の反射面の数を多くすることも考えられるが、反射
面の面幅を変えることなく反射面の数のみ増やしたとす
ると、回転多面鏡の大型化、重量の増大を招き、通常の
モータでは駆動が困難となる。
【0006】これに対し、光源から射出された光ビーム
を、プレポリゴン光学系により、回転多面鏡の反射面幅
よりも幅の広い(例えば4/3程度)平行光として回転
多面鏡に入射する構成、すなわちオーバフィルド(OverF
illed)タイプの光学走査装置では、アンダフィルドタイ
プの光学走査装置と比較して、回転多面鏡の大型化、重
量の増大を招くことなく回転多面鏡の反射面数を多くす
ることができるので、単位時間当りの光ビームの走査回
数の向上が容易であり、単位時間当りの走査回数を同じ
とした場合には回転多面鏡を駆動するモータのコストを
低減することができる。
【0007】しかしながら、オーバフィルドタイプの光
学走査装置では、回転多面鏡に対し複数の反射面に跨が
るように光ビームが入射されるので、入射された光ビー
ムを走査レンズ側に反射する主反射面以外の反射面(例
えば主反射面に隣接する反射面)で反射された光束が、
光源側へ戻った後に光源で反射されて主反射面に入射さ
れることにより、前記主反射面以外の反射面で反射され
た光束が迷光として被走査面上に照射されるという問題
があった。
【0008】このため特開平6-214182号公報には、X個
の反射面が形成されている回転多面鏡に入射される光ビ
ームの光軸(第1光軸)と、光ビームが回転多面鏡によ
り光ビームの偏向範囲の中央に向けて偏向されるときの
光ビームの光軸(第2光軸)との成す角度φを、 φ=2(Ω±(1/2)θ) …(1) とすることが記載されている。但し、Ω=360/X、
θは第2光軸を基準(θ=0)としたときの回転多面鏡
による光ビームの最大偏向角度である。上記によれば、
主反射面で反射されて偏向・走査された光ビームが被走
査面上に照射されていない非画像記録期間にのみ、主反
射面に隣接する反射面で反射された光束が迷光として被
走査面上に照射されることになるので、非画像記録期間
には光源からの光ビームの射出を停止させる等により、
迷光が非照射面上に照射されることを防止することがで
きる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記で
は第1光軸と第2光軸との成す角度φを、(1)式を満
足するように定めているので、光学走査装置を構成する
各光学素子の配置に制約があり、被走査面上を走査され
る光ビームのビーム径が、走査方向に沿った一端から他
端に亘って略一定となるように光学走査装置の各光学素
子を配置することが困難であった。
【0010】例えば、18個の反射面が形成されている
回転多面鏡を備え、回転多面鏡による光ビームの最大偏
向角度θ=17.5°とし、回転多面鏡によって偏向された
光ビームによって形成される偏向平面内における偏向範
囲の側方から回転多面鏡に光ビームを入射すると共に、
被走査面上を走査される光ビームの被走査面上における
軌跡が12.5インチの長さのラインとなるように光ビーム
を結像させる光学走査装置において、上記数値を(1)
式に代入して第1光軸と第2光軸との成す角度φを求め
ると、 φ=2{(360/18)±(17.5/2)}=57.5°又は22.5° となる。
【0011】前述の公報ではφ=57.5°を採用している
が、この場合に被走査面上を走査される光ビームの前記
ラインの両端部におけるFナンバー(Fナンバー=光学
系の焦点距離f÷回転多面鏡から射出される光ビームの
ビーム幅D、但し、D=Pφ×tan(180°÷X) ×c
os{(φ±θ)÷2}、Pφ:回転多面鏡に内接する
円の直径、X:回転多面鏡の反射面数)の比は、回転多
面鏡による光ビームの偏向範囲のうち回転多面鏡に入射
される光ビームの光路に近い側の端部へ偏向された光ビ
ームが結像される側の前記ラインの端部におけるFナン
バーをF1 、前記偏向範囲のうち回転多面鏡に入射され
る光ビームの光路に近い側と反対側の端部へ偏向された
光ビームが結像される側の前記ラインの端部におけるF
ナンバーをF2 とすると、F1 :F2 =1:1.18とな
る。
【0012】また、上記において回転多面鏡の反射面数
が12個であった場合には、第1光軸と第2光軸との成
す角度φは、 φ=2{(360/12)±(17.5/2)}=77.5° となり、この場合に被走査面上の前記ラインの両端にお
けるFナンバーの比は、F1 :F2 =1:1.28となる。
【0013】このように、前述の公報に記載の技術によ
れば、回転多面鏡の反射面の数が少なくなるに従って、
第1光軸と第2光軸との成す角度φが大きくなり、被走
査面上に照射される光ビームの走査方向両端におけるF
ナンバーの比が大きくなるという問題があった。被走査
面上を走査される光ビームのビーム径は、光ビームの波
長λとFナンバーとの積に略正比例するので、上記のよ
うにFナンバーの比が大きいと、被走査面上を走査され
る光ビームの走査方向両端におけるビーム径の比も大き
く(ビーム径の変動幅が大きく)なり、記録画像の画質
に悪影響を及ぼすことになる。
【0014】前述した、最大偏向角度θ=17.5°、被走
査面上における光ビームの軌跡が12.5インチの長さのラ
インとなるように光ビームを結像させる光学走査装置に
おいて、仮に第1光軸と第2光軸との成す角度φ=30°
とした場合には、Fナンバーの比がF1 :F2 =1:1.
09と小さくなることからも明らかなように、Fナンバー
の比を小さくするには角度φを小さくすることが有効で
あるが、前述の公報に記載の技術では角度φに制限があ
るので、Fナンバーの比が小さくなりビーム径の変動幅
が小さくなるように各光学素子を配置することは困難で
あった。
【0015】また、前述の公報に記載の技術では、主反
射面に隣接する反射面で反射された光束の少なくとも一
部が光源に入射されることになるが、この光源に入射さ
れる光束が光源に対して悪影響を及ぼし、光源に対する
信頼性が低下する恐れもあった。
【0016】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、偏向手段の反射面で光源側へ反射された光束が被走
査面上に結像されることを防止でき、かつ光学性能の低
下を回避するように設計することが容易な光学走査装置
を得ることが目的である。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、光源と、入射された光束を反
射面で反射して偏向すると共に、前記反射面の向きを所
定方向に沿って変化させることにより、入射された光束
の偏向方向を前記所定方向に沿って変化させる偏向手段
と、前記光源から入射された光束を、前記所定方向に沿
った幅が前記偏向手段の反射面よりも広い光束として、
前記偏向手段に結像させる第1の光学系と、前記偏向手
段によって偏向された光束を被走査面上に結像させる第
2の光学系と、前記第1の光学系に備えられると共に、
前記光源と前記偏向手段との間に配置され前記所定方向
に相当する第1の方向と直交する第2の方向に沿った寸
法がWの開口が形成されたアパーチャと、前記アパーチ
ャと前記偏向手段との間に配置され、前記所定方向に相
当する方向と直交する方向に沿って反射面が傾斜され、
前記偏向手段の反射面に対し前記所定方向と直交する方
向に沿って傾斜した角度で光束を入射するミラーと、
備え、前記偏向手段への光の入射は、前記偏向手段によ
る光の偏向範囲の側方からの入射であり、前記第1の光
学系は、前記偏向手段の反射面で反射されて前記アパー
チャ側へ戻ってくる光束の前記第2の方向に沿った幅を
Sとすると、前記第2の方向に沿ったアパーチャの開口
の中心に対し、アパーチャ側へ戻ってくる光束のアパー
チャ配設位置における光軸の位置が、前記第2の方向に
沿って(W+S)÷2以上偏倚するように、偏向手段の
反射面に対し前記所定方向と直交する方向に沿って傾斜
した角度で光束を入射することを特徴とする。
【0018】請求項1記載の発明では、例として図1
(A)にも示すように、光源10と偏向手段(図1では
偏向手段の反射面に符号12を付して示す)との間に、
所定方向(偏向手段による偏向方向)に相当する第1の
方向と直交する第2の方向(図1における上下方向)に
沿った寸法がWの開口が形成されたアパーチャ14が配
置されており、前記第2の方向に沿ったアパーチャ14
の開口の中心に対し、アパーチャ14側へ戻ってくる光
束のアパーチャ14配設位置における光軸の位置が、前
記第2の方向に沿って(W+S)÷2(但し、S:偏向
手段の反射面12で反射されてアパーチャ14側へ戻っ
てくる光束の前記第2の方向に沿った幅)以上偏倚する
ように、偏向手段の反射面12に対し所定方向と直交す
る方向に沿って傾斜した角度で光束を入射している。
【0019】これにより、偏向手段に入射された光束の
一部が反射面12で反射されてアパーチャ14側(光源
10側)へ戻ってきたとしても、図1(A)からも明ら
かなように、アパーチャ14側へ戻ってきた光束は全て
アパーチャ14の開口が設けられていない部分に照射さ
れるので、アパーチャ14側へ戻ってきた光束がアパー
チャ14の開口を透過して光源10側へ達することが阻
止される。従って、偏向手段の反射面で光源側へ反射さ
れた光束が光源で反射されて被走査面上に結像されるこ
とを防止できる。
【0020】また請求項1の発明では、偏向手段へ入射
される光束の光軸と、偏向手段から射出されて第2の光
学系へ向かう光束の光軸との成す角度を制限することな
く、偏向手段で光源側へ反射された光束が被走査面上に
結像されることを防止できるので、光学性能の低下を回
避できるように前記角度の大きさを定めることも可能で
あり、光学性能の低下を回避するように光学系を設計す
ることも容易である。更に、請求項1の発明では、偏向
手段で光源側へ反射された光束が光源に入射されないの
で、光源に対する信頼性も向上する。
【0021】請求項2記載の発明は、光源と、入射され
た光束を反射面で反射して偏向すると共に、前記反射面
の向きを所定方向に沿って変化させることにより、入射
された光束の偏向方向を前記所定方向に沿って変化させ
る偏向手段と、前記光源から入射された光束を、前記所
定方向に沿った幅が前記偏向手段の反射面よりも広い光
束として、前記偏向手段に結像させる第1の光学系と、
前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面上に結
像させる第2の光学系と、前記第1の光学系を構成する
と共に、前記光源と前記偏向手段との間に配置され、前
記所定方向に相当する第1の方向と直交する第2の方向
に沿った外形寸法がWである光学素子と、 前記光学素
子と前記偏向手段との間に配置され、前記所定方向に相
当する方向と直交する方向に沿って反射面が傾斜され、
前記偏向手段の反射面に対し前記所定方向と直交する方
向に沿って傾斜した角度で光束を入射するミラーと、
備え、 前記偏向手段への光の入射は、前記偏向手段に
よる光の偏向範囲の側方からの入射であり、前記第1の
光学系は、前記偏向手段の反射面で反射されて前記光学
素子側へ戻ってくる光束の前記第2の方向に沿った幅を
Sとすると、前記第2の方向に沿った前記所定の光学素
子の中心に対し、前記所定の光学素子側へ戻ってくる光
束の前記所定の光学素子配設位置における光軸の位置
が、前記所定方向に相当する方向と直交する方向に沿っ
て(W+S)÷2以上偏倚するように、偏向手段の反射
面に対し前記所定方向と直交する方向に沿って傾斜した
角度で光束を入射することを特徴とする。
【0022】請求項2記載の発明では、所定方向に相当
する第1の方向と直交する第2の方向に沿った所定の光
学素子の中心に対し、所定の光学素子側へ戻ってくる光
束の所定の光学素子配設位置における光軸の位置が、前
記第2の方向に沿って(W+S)÷2以上偏倚するよう
に、偏向手段の反射面に対し所定方向と直交する方向に
沿って傾斜した角度で光束を入射するようにしているの
で、偏向手段に入射された光束の一部が反射面で反射さ
れて所定の光学素子側へ戻ってきたとしても、前記光束
が所定の光学素子に入射されることはなく、前記光束が
光源に達することが阻止される。
【0023】従って、請求項1と同様に、偏向手段の反
射面で光源側へ反射された光束が光源で反射されて被走
査面上に結像されることを防止できると共に、光学性能
の低下を回避するように光学系を設計することも容易で
あり、更に光源に対する信頼性も向上する。なお、請求
項2の発明における所定の光学素子としては、光源と偏
向手段との間に配置された任意の光学素子を適用可能で
あるが、所定の光学素子としてなるべく光源に近い側に
配置された光学素子を適用した方が、偏向手段に入射す
る光束の所定方向と直交する方向に沿った入射角度を小
さくできるので好ましい。
【0024】ところで、偏向手段の反射面に対し所定方
向と直交する方向に沿って傾斜した角度で光束を入射す
ることは、例えば図1にも示しているように、光源から
射出される光束の光軸が所定方向と直交する方向に沿っ
て傾斜するように、光源を傾けて配置することにより実
現できるが、この場合、光源及び第1の光学系を構成す
る各光学素子を取付ける基準面を、光束の光軸に合わせ
て傾斜させる必要がある。このため、光学走査装置の筐
体を高精度に製造することが困難になると共に、傾斜し
た基準面に各光学素子を取付けるので光学素子の組付位
置の誤差が生じ易いという問題も生ずる。
【0025】また、請求項1、請求項2に記載の発明
は、前記アパーチャと前記偏向手段との間、または、前
記光学素子と前記偏向手段との間に配置され、前記所定
方向に相当する方向と直交する方向に沿って反射面が傾
斜されたミラーを備えており、前記ミラーにより、偏向
手段の反射面に対し、前記所定方向と直交する方向に沿
って傾斜した角度で光束を入射することを特徴としてい
る。
【0026】上記構成によれば、偏向手段に入射される
光束の光軸をミラーにより傾斜させているので、少なく
とも光源(光源とミラーとの間に光学素子が配置されて
いる場合にはこの光学素子も)を取付ける基準面を水平
とすることができ、本発明に係る光学走査装置を容易か
つ精度良く製造することができると共に、光学素子の組
付位置の誤差も生じにくくなる。
【0027】なお、請求項1の発明において、アパーチ
ャと偏向手段との間にミラーが設けられていない場合
(例えば図1(A)に示すように光源10から射出され
る光束の光軸が傾斜するように光源10を傾けて配置し
た場合、或いは図1(B)に示すようにミラー16を光
源10とアパーチャ14との間に配置した場合等)に
は、偏向手段とアパーチャとの間の距離(偏向手段とア
パーチャとの間の光束の光路を、偏向手段の反射面に対
して垂直かつ偏向手段の偏向方向に平行な仮想平面Mに
線として投影したときの該線の長さ)をLとし、光源1
0から偏向手段へ向かう光束の光軸が、前記第2の方向
に沿ったアパーチャ14の開口の中心を通るとすると、
偏向手段の反射面12に入射する光束の光軸の所定方向
と直交する方向に沿った傾斜角度θを θ≧tan-1{(W+S)÷4L} …(2) とすれば、アパーチャ14側へ戻ってくる光束のアパー
チャ14配設位置における光軸の位置が、アパーチャ1
4の開口の中心に対し前記第2の方向に沿って(W+
S)÷2以上偏倚することになる。
【0028】なお請求項2の発明において、所定の光学
素子と偏向手段との間にミラーが設けられていない場
合にも、所定の光学素子の前記第2の方向に沿った外形
寸法をW、所定の光学素子と偏向手段との間の距離(所
定の光学素子と偏向手段との間の光束の光路を前記仮想
平面Mに線として投影したときの該線の長さ)をLと
し、光源から偏向手段へ向かう光束の光軸が前記第2の
方向に沿った所定の光学素子の中心を通るとすれば、先
の(2)式により傾斜角度θを求めることができる。
【0029】また請求項1の発明において、アパーチャ
と偏向手段との間にミラーが設けられている場合(例
として図1(C)参照)には、ミラーと偏向手段との距
離(ミラーと偏向手段との間の光束の光路を前記仮想平
面Mに線として投影したときの該線の長さ)をL1 、ミ
ラーとアパーチャとの間の距離(ミラーとアパーチャと
の間の光束の光路を前記仮想平面Mに線として投影した
ときの該線の長さ)をL2 とし、光源10から偏向手段
へ向かう光束の光軸が、アパーチャ14配設位置におい
て前記第2の方向に沿ったアパーチャ14の開口の中心
を通るとすると、 2L1 tanθ0 +L2 tan2θ0 =(W+S)÷2 …(3) を満足する傾斜角度θ0 を求め、偏向手段の反射面12
に入射する光束の光軸の前記所定方向と直交する方向に
沿った傾斜角度θを、上記で求めた傾斜角度θ0以上と
すれば、アパーチャ14側へ戻ってくる光束のアパーチ
ャ14配設位置における光軸の位置が、アパーチャ14
の開口の中心に対し前記第2の方向に沿って(W+S)
÷2以上偏倚することになる。
【0030】また請求項2の発明において、所定の光学
素子と偏向手段との間にミラーが設けられている場合
にも、ミラーと偏向手段との距離(ミラーと偏向手段と
の間の光束の光路を前記仮想平面Mに線として投影した
ときの該線の長さ)をL1 、所定の光学素子とミラーと
の間の距離(所定の光学素子とミラーとの間の光束の光
路を前記仮想平面Mに線として投影したときの該線の長
さ)をL2 とし、光源から偏向手段へ向かう光束の光軸
が、所定の光学素子配設位置において前記第2の方向に
沿った所定の光学素子の中心を通るとすれば、先の
(3)式を用いて傾斜角度θを求めることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。なお、以下では本発明
に支障の無い数値を用いて説明するが、本発明は以下に
記載した数値に限定されるものではない。
【0032】〔第1実施形態〕図2には、本第1実施形
態に係る光学走査装置20が示されている。光学走査装
置20の筐体20Aの略中央には、本発明の偏向手段と
しての回転多面鏡22が配置されている。
【0033】回転多面鏡22は正多角柱状とされ、その
側面には複数の反射面が形成されており、各反射面が鉛
直方向に沿うように配置されている。回転多面鏡22
は、回転軸Oを中心として図示しないモータ等の駆動手
段により所定の角速度で回転される。この回転多面鏡2
2の回転に伴い、回転多面鏡22の反射面に入射された
光ビームは、反射面で反射されると共に等角速度で偏向
・走査される。また回転多面鏡22の光ビーム射出側に
は、2個のレンズ24A、24Bから成る焦点距離286.
5mm のfθレンズ24が配置されており、回転多面鏡2
2で偏向された光ビームはfθレンズ24を透過する。
【0034】なお、以下では回転多面鏡22による光ビ
ームの偏向方向を主走査方向、主走査方向に直交する方
向を副走査方向と称する。
【0035】筐体20Aの側部には、光源としてのレー
ザダイオード(以下、LDという)26を備えたレーザ
ダイオードアッセンブリが取付けられている。LD26
は図示しないドライバに接続されており、前記ドライバ
により画像信号に応じてオンオフ制御される。LD26
からは、水平方向及び鉛直方向に沿って各々異なる拡が
り角で発散する光ビームが射出される。LD26の光ビ
ーム射出側には、焦点距離が12.5mmのコリメータレンズ
28(図2ではコリメータレンズがレンズホルダに保持
されている状態の外観を示す)が配置されている。
【0036】LD26及びコリメータレンズ28は、コ
リメータレンズ28から射出される光ビームを緩やかな
発散光とするため、コリメータレンズ28の焦点位置よ
りも0.8mm 内側にLD26が位置するように互いの距離
が調整されている。
【0037】コリメータレンズ28の光ビーム射出側に
は、請求項1に記載のアパーチャに相当する、ビーム整
形用のアパーチャ30が配置されている。アパーチャ3
0には、副走査方向に相当する方向(第2の方向)に沿
った寸法W=1.7mm の開口(図3参照)が形成されてい
る。アパーチャ30は、コリメータレンズ28から射出
された光ビームの光軸が、開口の副走査方向に相当する
方向に沿った中央を通過するように位置が調整されてお
り、コリメータレンズ28から発散光として射出された
光ビームのうち、光軸を中心とする中央部分の光のみが
アパーチャ30を通過する。
【0038】アパーチャ30の光ビーム射出側には、副
走査方向に相当する方向にのみパワーを有するシリンド
リカルレンズ32が配置されている。アパーチャ30を
通過した光ビームはシリンドリカルレンズ32により、
副走査方向に相当する方向に沿ったビーム幅が、回転多
面鏡22の反射面近傍で最小となるように収束される。
【0039】また、シリンドリカルレンズ32の光ビー
ム射出側には、筐体20Aのレーザダイオードアッセン
ブリが取付けられている側部と反対側の側部近傍に、折
返ミラー34が配置されており、シリンドリカルレンズ
32から射出された光ビームは折返ミラー34によって
回転多面鏡22側へ反射される。また、折返ミラー34
と回転多面鏡22との間には凸レンズ36が配置されて
いる。LD26から射出された光ビームは、コリメータ
レンズ28及び凸レンズ36により、主走査方向に沿っ
たビーム幅が回転多面鏡22の反射面の面幅よりも広い
略平行な光ビームとされて回転多面鏡22に入射される
(オーバフィルドタイプ)。
【0040】なお、本第1実施形態では、凸レンズ36
から回転多面鏡22に入射される光ビームの光軸(第1
光軸)と、回転多面鏡22に入射された光ビームが回転
多面鏡22により光ビームの偏向範囲の中央に向けて偏
向されるときの光ビームの光軸(第2光軸)と、の成す
角度φが45°とされており、アパーチャ30から折返ミ
ラー34を介して回転多面鏡22へ至る距離(水平方向
に沿った距離)Lは257.3mm とされている。
【0041】また本第1実施形態では、図3に示すよう
に、回転多面鏡の反射面(符号22Aを付して示す)に
対し光軸が副走査方向に沿って角度θだけ傾斜した角度
で光ビームが入射されるように、LD26及びコリメー
タレンズ28が傾けて配置されている。なお、図2では
折返ミラー34(及び凸レンズ36)の図示を省略して
いるが、本第1実施形態では、折返ミラー34は反射面
が鉛直方向に沿うように配置されており、折返ミラー3
4に入射された光ビームは、副走査方向に相当する方向
に沿った光軸の角度が変化することなく折返ミラー34
から射出される。
【0042】また、fθレンズ24の光ビーム射出側に
は平面ミラー38が配置されており、平面ミラー38の
光ビーム射出側には、副走査方向に相当する方向にのみ
パワーを有し回転多面鏡22の面倒れ補正を行うための
シリンドリカルミラー40が配置されている。シリンド
リカルミラー40の光ビーム射出側には、筐体20Aに
設けられた光ビームが通過するための開口が位置してお
り、この開口には筐体20A内への塵埃の侵入を防止す
るためのウインドウ42が取付けられている。fθレン
ズ24を透過した光ビームは、平面ミラー38、シリン
ドリカルミラー40で順に反射され、ウインドウ42を
透過して筐体の外部へ射出される。
【0043】また、光学走査装置20の下方側には感光
体ドラム44が配置されており、ウインドウ42を透過
した光ビームは、前述したfθレンズ24の作用によ
り、感光体ドラム44の周面(被走査面)に光スポット
として結像されると共に、感光体ドラム44の周面上を
一定速度で走査される。感光体ドラム44は図示しない
モータの駆動力が伝達されて回転される。この感光体ド
ラム44の回転により副走査が行われ、感光体ドラム4
4の周面上に画像(潜像)が形成される。
【0044】なお、本第1実施形態では回転多面鏡22
による光ビームの最大偏向角度が±23°とされており、
感光体ドラム44の周面上を走査される光ビームの感光
体ドラム44の周面上における軌跡は230mm の長さのラ
インとなる。
【0045】次に本第1実施形態の作用を説明する。前
述したように、回転多面鏡22に入射される光ビーム
は、主走査方向に沿ったビーム幅が回転多面鏡22の反
射面の面幅よりも広い略平行な光ビームであるので、回
転多面鏡22に設けられている複数の反射面のうち入射
光ビームをfθレンズ24へ向けて反射する状態となっ
ている反射面(以下、この反射面を「主反射面」と称す
る)に隣り合う反射面にも光ビームが入射される。この
ため、回転多面鏡22の回転に伴い、回転多面鏡22の
向きが入射された光ビームを所定の偏向角度で偏向する
向きになる毎に、主反射面に隣り合う反射面で反射され
た光ビームが凸レンズ36側へ射出され、該光ビームが
凸レンズ36を透過し折返ミラー34で反射されること
によりLD26側に戻ってくることになる。
【0046】これに対し、本第1実施形態では、図3に
も示したように、副走査方向に沿って角度θだけ光軸が
傾いた光ビームが回転多面鏡22に入射されるように、
LD26を傾けている。この角度θは以下のようにして
求められている。すなわち、回転多面鏡22配設位置に
おける光ビームの副走査方向に沿ったビームウエスト位
置が回転多面鏡22の反射面上に位置しているならば、
回転多面鏡22からLD26側に戻ってくる光ビームの
アパーチャ30配設位置における副走査方向に相当する
方向に沿ったビーム径Sは、アパーチャ30の開口の副
走査方向に相当する方向に沿った寸法Wと略等しいと考
えられるので、W=S=1.7mm 、L=257.3mm を(2)
式に代入し、 θ≧tan-1(1.7÷257.3)≒0.38° 角度θを0.38°以上としている。
【0047】これにより、図3からも明らかなように、
回転多面鏡22の主反射面に隣り合う反射面で反射され
てLD26側に戻ってくる光ビームは、アパーチャ30
配設位置における光軸の位置が、副走査方向に相当する
方向に沿ったアパーチャ30の開口の中心(アパーチャ
30を通過して回転多面鏡22へ向かう光ビームの光軸
の位置)に対し、副走査方向に相当する方向に沿って
(W+S)÷2=1.7mm以上偏倚することになり、LD
26側へ戻ってきた光ビームは全てアパーチャ30の開
口が設けられていない部分に照射される。
【0048】従って、アパーチャ30側へ戻ってきた光
ビームがアパーチャ14の開口を通過してLD26へ達
することが阻止されるので、回転多面鏡22の主反射面
と隣り合う反射面によってLD26側へ反射された光ビ
ームが、LD26で反射されて再び回転多面鏡22に入
射され、感光体ドラム44の周面上に照射されることを
防止できる。また、LD26に光ビームが入射されるこ
とでLD26の劣化等が生ずることもない。
【0049】また、本第1実施形態では第1光軸と第2
光軸との成す角度φを45°としていたが、この角度は単
なる一例であり、本発明では角度φとして任意の値を設
定できるので、各種の光学性能を満足するように角度φ
として最適な値を選択するできることは言うまでもな
い。参考までに、特開平6-214182号公報に記載の(1)
式に、最大偏向角度=±23°、回転多面鏡22の反射面
数X=15を代入するとφ=71°となり、特開平6-2141
82号公報に記載の技術では、第1光軸と第2光軸との成
す角度φは71°に制限されることになる。
【0050】また、一般に回転多面鏡に対し副走査方向
に沿って傾斜した角度で光ビームを入射する場合、種々
の光学性能を満足させるためには、角度θを 0.3°〜
0.6°の範囲とすることが望ましいが、先に一例として
挙げたθの数値は上記範囲内に収まっており、本第1実
施形態に係る光学走査装置20は、その他の光学性能も
充分満足させることができる。
【0051】〔第2実施形態〕次に本発明の第2実施形
態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分
には同一の符号を付して説明を省略し、以下では第1実
施形態と異なっている部分についてのみ説明する。
【0052】図4に示すように、本第2実施形態ではL
D26及びコリメータレンズ28が傾けられておらず、
LD26からは光軸が水平方向に沿うように光ビームが
射出される。また本第2実施形態では、折返ミラー34
が副走査方向に沿ってθ÷2だけ傾けられており(請求
項3に記載のミラーに相当)、折返ミラー34入射側で
は光軸が水平方向に沿っていた光ビームは、折返ミラー
34で反射されることにより、光軸が副走査方向に沿っ
てθだけ傾斜されて回転多面鏡22に入射される。
【0053】本第2実施形態においても、回転多面鏡2
2の向きが入射された光ビームを所定の偏向角度で偏向
する向きになる毎に、主反射面に隣り合う反射面で反射
された光ビームが凸レンズ36側へ射出されるが、該光
ビームが凸レンズ36を透過し折返ミラー34で反射さ
れると、光軸が副走査方向に相当する方向に沿って更に
角度θだけ傾斜されてLD26側に戻ってくることにな
る。
【0054】このため、本第2実施形態では折返ミラー
34から回転多面鏡22へ至る距離(水平方向に沿った
距離)をL1 、アパーチャ30から折返ミラー34へ至
る距離(水平方向に沿った距離)をL2 として(3)式
を満足する角度θ0 を求め、回転多面鏡22へ入射され
る光ビームの光軸の傾斜角度θとして角度θ0 以上の値
を設定し、折返ミラー34を副走査方向に沿ってθ÷2
だけ傾けている。
【0055】これにより、図4からも明らかなように、
回転多面鏡22の主反射面に隣り合う反射面で反射され
てLD26側に戻ってくる光ビームは、アパーチャ30
配設位置における光軸の位置が、副走査方向に相当する
方向に沿ったアパーチャ30の開口の中心(アパーチャ
30を通過して回転多面鏡22へ向かう光ビームの光軸
の位置)に対し、副走査方向に相当する方向に沿って
(W+S)÷2以上偏倚することになり、LD26側へ
戻ってきた光ビームは全てアパーチャ30の開口が設け
られていない部分に照射される。
【0056】従って、アパーチャ30側へ戻ってきた光
ビームがアパーチャ14の開口を通過してLD26へ達
することが阻止されるので、回転多面鏡22の主反射面
と隣り合う反射面によってLD26側へ反射された光ビ
ームが、LD26で反射されて再び回転多面鏡22に入
射され、感光体ドラム44の周面上に照射されることを
防止できる。また、LD26に光ビームが入射されるこ
とでLD26の劣化等が生ずることもない。
【0057】また、本第2実施形態では、回転多面鏡2
2に入射される光ビームの光軸を、折返ミラー34によ
って副走査方向に相当する方向に沿って傾けており、L
D26から折返ミラー34に至る光ビームの光軸を水平
としているので、LD26及びLD26と折返ミラー3
4との間に配置されている光学素子(コリメータレンズ
28やシリンドリカルレンズ32等)を水平な基準面上
に取付けることができ、光学走査装置20の筐体20A
を高精度に製造することが容易になると共に、LD26
及び前記光学素子の組付誤差も生じにくくなる。
【0058】なお、本発明では回転多面鏡に対し、回転
多面鏡による光ビーム偏向範囲の側方から光ビームを入
射する構成であれば、第1光軸と第2光軸のなす角度φ
として、任意の値を設定できる
【0059】
【0060】また、回転多面鏡22の各反射面の間が面
取りされている場合には、この面取りされた部分でも光
ビームが反射され、面取りされた部分で反射された光ビ
ームがLD26側に戻ってくることがあるが、このよう
な場合、主反射面に隣り合う反射面で反射されてLD2
6側に戻ってくる光ビームよりも、面取りされた部分で
反射されてLD26側に戻ってくる光ビームの方が、ア
パーチャ30配設位置における副走査方向に相当する方
向に沿ったビーム径Sが大きければ、面取りされた部分
で反射されてLD26側に戻ってくる光ビームのビーム
径を基準にして角度θを演算すればよい。
【0061】更に、上記では回転多面鏡22からLD2
6側に戻ってくる光ビームが、アパーチャ30の開口が
設けられていない部分に照射されるようにした例を説明
したが、ビーム整形用のアパーチャを設ける必要がない
等の場合には、回転多面鏡22からLD26側に戻って
くる光ビームが、LD26と回転多面鏡22との間に設
けられた光学素子のうちの何れかに入射されないように
構成してもよい。一例として図6には、LD26と回転
多面鏡22との間に設けられた各光学素子のうち、LD
26に最も近い側に配置されたコリメータレンズ28に
光ビームが入射されないようにした例を示す。
【0062】この例では、副走査方向に相当する方向に
沿ったコリメータレンズ28の外形寸法をW、コリメー
タレンズ28から回転多面鏡22に至る距離(水平方向
に沿った距離)をL、回転多面鏡22で反射されてLD
26側に戻ってくる光ビームのコリメータレンズ28配
設位置における副走査方向に相当する方向に沿ったビー
ム径をSとし、(2)式に値を代入して回転多面鏡22
に入射される光ビームの光軸の副走査方向に沿った傾斜
角度θを求め、この傾斜角度θに応じてLD26及びコ
リメータレンズ28を傾けて配置している。
【0063】これにより、図6からも明らかなように、
回転多面鏡22からLD26側に戻ってくる光ビーム
は、コリメータレンズ28配設位置における光軸の位置
が、コリメータレンズ28の中心から副走査方向に相当
する方向に沿って(S+W)÷2以上偏倚することによ
りコリメータレンズ28に入射されないので、回転多面
鏡22からLD26側へ戻ってきた光ビームが、LD2
6で反射されて再び回転多面鏡22に入射され、感光体
ドラム44の周面上に照射されることを防止できると共
に、LD26に光ビームが入射されることでLD26の
劣化等が生ずることもなくなる。
【0064】また、上記では光源としてLD26を用い
た例を説明したが、これに限定されるものではなく、H
e−Neレーザ等の気体レーザを適用してもよい。光源
として気体レーザを適用した場合には、ビーム拡張装置
を用いれば、光ビームを回転多面鏡の反射面幅よりも幅
広とすることができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、光源と偏向手段との間に、所定方向に相当する第1
の方向と直交する第2の方向に沿った寸法がWの開口を
有するアパーチャを配置し、偏向手段の反射面で反射さ
れてアパーチャ側へ戻ってくる光束の第2の方向に沿っ
た幅をSとすると、第2の方向に沿ったアパーチャの開
口の中心に対し、アパーチャ側へ戻ってくる光束のアパ
ーチャ配設位置における光軸の位置が、第2の方向に沿
って(W+S)÷2以上ずれるように、偏向手段の反射
面に対し所定方向と直交する方向に沿って傾斜した角度
で光束を入射するようにしたので、偏向手段の反射面で
光源側へ反射された光束が被走査面上に結像されること
を防止でき、かつ光学性能の低下を回避するように設計
することが容易になる、という優れた効果を有する。
【0066】請求項2記載の発明は、第1の光学系を構
成する所定の光学素子の所定方向に相当する第1の方向
と直交する第2の方向に沿った外形寸法をW、偏向手段
の反射面で反射されて所定の光学素子側へ戻ってくる光
束の第2の方向に沿った幅をSとすると、第2の方向に
沿った所定の光学素子の中心に対し、所定の光学素子側
へ戻ってくる光束の所定の光学素子配設位置における光
軸の位置が、第2の方向に沿って(W+S)÷2以上ず
れるように、偏向手段の反射面に対し前記所定方向と直
交する方向に沿って傾斜した角度で光束を入射するよう
にしたので、偏向手段の反射面で光源側へ反射された光
束が被走査面上に結像されることを防止でき、かつ光学
性能の低下を回避するように設計することが容易にな
る、という優れた効果を有する。
【0067】また、請求項1、2に記載の発明は、光源
と偏向手段との間に配置され所定方向に相当する方向と
直交する方向に沿って反射面が傾斜されたミラーによ
り、偏向手段の反射面に対し、所定方向と直交する方向
に沿って傾斜した角度で光束を入射するようにしたの
で、上記効果に加え、装置を容易かつ精度良く製造する
ことができると共に、光学素子の組付位置の誤差も生じ
にくい、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するための、(A)は光源
を傾けることにより光束の光軸を傾斜させた場合、
(B)は光源とアパーチャとの間に配置した折返ミラー
により光束の光軸を傾斜させた場合、(C)はアパーチ
ャと偏向手段との間に配置した折返ミラーにより光束の
光軸を傾斜させた場合を各々概念的に示す概略図であ
る。
【図2】第1実施形態に係る光学走査装置の概略構成を
示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る、LDから回転多面鏡に至
る光学系を概念的に示す側面図である。
【図4】第2実施形態に係る、LDから回転多面鏡に至
る光学系を概念的に示す側面図である。
【図5】本発明を適用可能な他の光学走査装置の概略構
成を示す平面図である。
【図6】LDから回転多面鏡に至る光学系の他の例を概
念的に示す側面図である。
【符号の説明】
10 光源 12 偏向手段の反射面 14 アパーチャ 16 ミラー 20 光学走査装置 22 回転多面鏡 26 LD 30 スリット 34 折返ミラー 50 光学走査装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 26/10 B41J 2/44 H04N 1/113

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 入射された光束を反射面で反射して偏向すると共に、前
    記反射面の向きを所定方向に沿って変化させることによ
    り、入射された光束の偏向方向を前記所定方向に沿って
    変化させる偏向手段と、 前記光源から入射された光束を、前記所定方向に沿った
    幅が前記偏向手段の反射面よりも広い光束として、前記
    偏向手段に結像させる第1の光学系と、 前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面上に結
    像させる第2の光学系と、 前記第1の光学系に備えられると共に、前記光源と前記
    偏向手段との間に配置され前記所定方向に相当する第1
    の方向と直交する第2の方向に沿った寸法がWの開口が
    形成されたアパーチャと、前記アパーチャと前記偏向手段との間に配置され、前記
    所定方向に相当する方向と直交する方向に沿って反射面
    が傾斜され、前記偏向手段の反射面に対し前記所定方向
    と直交する方向に沿って傾斜した角度で光束を入射する
    ミラーと、 を備え、 前記偏向手段への光の入射は、前記偏向手段による光の
    偏向範囲の側方からの入射であり、 前記第1の光学系は、前記偏向手段の反射面で反射され
    て前記アパーチャ側へ戻ってくる光束の前記第2の方向
    に沿った幅をSとすると、前記第2の方向に沿ったアパ
    ーチャの開口の中心に対し、アパーチャ側へ戻ってくる
    光束のアパーチャ配設位置における光軸の位置が、前記
    第2の方向に沿って(W+S)÷2以上偏倚するよう
    に、偏向手段の反射面に対し前記所定方向と直交する方
    向に沿って傾斜した角度で光束を入射する、 ことを特徴とする光学走査装置。
  2. 【請求項2】 光源と、 入射された光束を反射面で反射して偏向すると共に、前
    記反射面の向きを所定方向に沿って変化させることによ
    り、入射された光束の偏向方向を前記所定方向に沿って
    変化させる偏向手段と、 前記光源から入射された光束を、前記所定方向に沿った
    幅が前記偏向手段の反射面よりも広い光束として、前記
    偏向手段に結像させる第1の光学系と、 前記偏向手段によって偏向された光束を被走査面上に結
    像させる第2の光学系と、 前記第1の光学系を構成すると共に、前記光源と前記偏
    向手段との間に配置され、前記所定方向に相当する第1
    の方向と直交する第2の方向に沿った外形寸法がWであ
    る光学素子と、前記光学素子と前記偏向手段との間に配置され、前記所
    定方向に相当する方向と直交する方向に沿って反射面が
    傾斜され、前記偏向手段の反射面に対し前記所定方向と
    直交する方向に沿って傾斜した角度で光束を入射するミ
    ラーと、 を備え、 前記偏向手段への光の入射は、前記偏向手段による光の
    偏向範囲の側方からの入射であり、 前記第1の光学系は、前記偏向手段の反射面で反射され
    て前記光学素子側へ戻ってくる光束の前記第2の方向に
    沿った幅をSとすると、前記第2の方向に沿った前記所
    定の光学素子の中心に対し、前記所定の光学素子側へ戻
    ってくる光束の前記所定の光学素子配設位置における光
    軸の位置が、前記所定方向に相当する方向と直交する方
    向に沿って(W+S)÷2以上偏倚するように、偏向手
    段の反射面に対し前記所定方向と直交する方向に沿って
    傾斜した角度で光束を入射することを特徴とする光学走
    査装置。
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