JP3489366B2 - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP3489366B2
JP3489366B2 JP00971297A JP971297A JP3489366B2 JP 3489366 B2 JP3489366 B2 JP 3489366B2 JP 00971297 A JP00971297 A JP 00971297A JP 971297 A JP971297 A JP 971297A JP 3489366 B2 JP3489366 B2 JP 3489366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ビームを走査し
て画像の書き込みを行う光走査装置、特に、光ビームが
fθレンズを2回透過する光走査装置に関し、例えばデ
ジタル複写機やレーザプリンタ等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりデジタル複写機やレーザビーム
プリンタに使用される光走査装置としては、画像データ
に応じて変調された光線である光ビームを例えば回転多
面鏡等の反射型の偏向器により反射して偏向した後、例
えばfθレンズ等の結像レンズにより被走査面上にスポ
ットとして集光させて、画像書き込みを行うものが、広
く用いられている。尚ここでfθレンズとは、回転多面
鏡により等角速度で偏向されている光ビームを被走査面
上に等速度で走査させるべく屈折させるレンズのことで
ある。
【0003】近年、光走査装置の画像書き込みに関する
要求は非常に厳しくなり、高解像度の画像を高速で出力
することが望まれている。そして、この要求に応えるに
は、単位時間当たり走査ライン数を上げる必要があり、
回転多面鏡を用いた装置では、回転多面鏡を駆動するス
キャナモータの回転数を上げなければならない。
【0004】また、高精細な画像書き込みを行うには、
被走査面上を走査する光ビームのビーム径を小さくする
必要があるが、レーザビームの集光特性から、結像位置
でのビーム径を小さくするには、結像光学系に入射する
ビーム径を大きくしなければならない。従って、回転多
面鏡を用いた光走査装置で高精細な画像書き込みを行う
には、全走査画角に対して大径の光ビームが回転多面鏡
の反射面からはみ出ないようにするために、回転多面鏡
を大径化しなければならなかった。
【0005】すなわち、高速高画質な画像書き込みを従
来の光走査装置で実現しようとすると、大径な回転多面
鏡を高速回転させる必要があり、消費電力の増大および
スキャナモータへの負荷増大による信頼性の低下という
問題が発生する。
【0006】但し、上記のような問題は図8に示すよう
な構造により解決することができる。
【0007】すなわち、この図には、回転多面鏡28の
回転軸28Aと直交する平面に対して角度を持たせた光
ビームLを、回転多面鏡28の走査範囲の中央方向から
fθレンズ22を透過させて、回転多面鏡28に入射さ
せるようにした構造が示されている。そして、この構造
にすると、偏向器である回転多面鏡28の偏向範囲の外
側から光ビームLを入射する場合に比べ、回転多面鏡2
8の反射面の寸法を小さくできるので、回転多面鏡28
が小径となり、スキャナモータの負荷を低減できる。
【0008】ところで、上記機能面からの要求とは別
に、デジタル複写機やレーザプリンタへの光走査装置の
実装における要求も厳しくなっている。
【0009】つまり、オフィスの省スペース化の観点か
ら装置全体の小型化が望まれる一方で、デジタル複写機
等のユーザの使い勝手向上の観点から、多数種の用紙を
それぞれ大容量で収容しなければならないという事情も
あり、画像形成ユニットのコンパクト化が強く望まれて
いる。
【0010】この要求は、光走査装置の大きさや形状に
も直接反映される。露光機能を受け持つ光走査装置は、
帯電、現像、転写、クリーニング等の装置と異なり、光
ビームLが通過できる幅(数ミリ)が確保されていれ
ば、多くの場合は円筒状の感光ドラム34とされる被走
査媒体の周縁部に配置される必要はない。従って、光走
査装置を感光ドラム34から離して実装することが可能
となるため、感光ドラム34の周縁に配置された他の装
置類の隙間から光ビームLを入射する実装レイアイトが
一般に取られることになる。
【0011】このことは、光走査装置にかかわる光学設
計の観点から見ると、逆に光路上への光学部品の配置に
対する制約となる。
【0012】図8の構造では、回転多面鏡28と感光ド
ラム34の被走査面34Aとの間に、主走査方向にのみ
屈折力を有する面のみで構成されたfθレンズ22及
び、副走査方向にのみ屈折力を有するシリンドリカルミ
ラー36を配置することにより、fθレンズ22を形状
が単純で製造が容易なレンズとしている。
【0013】従って、この構造では、副走査方向の屈折
力をfθレンズ22と被走査面34Aとの間にあるシリ
ンドリカルミラー36にのみに持たせているため、シリ
ンドリカルミラー36の配置によって、光学系全体の副
走査方向の結像特性、たとえば、走査全域に渡る副走査
方向のビーム径の均一性が決定されることになる。
【0014】このシリンドリカルミラー36の配置に関
し、図8に示す構造ではシリンドリカルミラー36の反
射面と感光ドラム34の被走査面34Aとの間の光学距
離を、回転多面鏡28の反射面とシリンドリカルミラー
36の反射面との間の光学距離で除した値Mについて、
その範囲を例えば、 0.2<M<0.6 とすることが考えられる。しかし、副走査方向の像の湾
曲、すなわち、副走査方向のビーム径の均一性は、Mの
値が大きくなるにつれ不利になることは否めず、ビーム
径の均一性を重視する場合、fθレンズ22にも屈折力
を与える配置とせざるを得ない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、回転多
面鏡28の回転軸28Aと直交する平面に対して角度を
持たせた光ビームLを、回転多面鏡28の走査範囲の中
央方向から、副走査方向に屈折力をもつfθレンズ22
を透過させて、回転多面鏡28に入射させる構成では、
fθレンズ22のレンズ表面で発生する表面反射ビーム
の感光ドラム34への到達防止及び、被走査面34A上
でのビーム径の均一性確保の両立が、難しくなるという
欠点がある。
【0016】ここで、回転多面鏡28の回転軸28Aを
含む副走査方向に沿って切断した断面を示した図9によ
り、fθレンズ22のレンズ表面で反射した表面反射ビ
ームL1の感光ドラム34への到達防止と光学性能確保
との関係を説明する。
【0017】図9は、二枚のレンズにより構成されるf
θレンズ22の内の第2レンズ26の回転多面鏡28側
に副走査方向に負の屈折力をもつ凹シリンドリカル面2
6Aを配置した場合を示している。尚、fθレンズ22
とシリンドリカルミラー36の間の光路中に配置されて
いるのは、光路を折り畳むための平面ミラーで形成され
る折り返しミラー32である。
【0018】ここで、fθレンズ22の表面における反
射は僅かな反射量であっても、回転多面鏡28に至る前
段で反射されるために被走査面34A上に至った場合、
静止した光ビームとなるため、光源が点灯した時間分累
積されて、画質上無視できないものとなる。
【0019】この問題を解決するには、fθレンズ22
を傾けることで表面反射ビームL1の進行方向をずら
し、fθレンズ22に対して光路の後方に設けられた折
り返しミラー32及びシリンドリカルミラー36等の光
学部材から表面反射ビームL1を外して、被走査面34
Aに至らせないことが、有効である。
【0020】しかし、副走査方向に屈折力を持たせる為
にレンズ面の副走査方向に曲率があると、法線の向きが
変化し、結果として、回転多面鏡28で反射した光ビー
ムLの進行方向もかわることになる。
【0021】一方、シリンドリカルミラー36から被走
査面34Aまでの光学距離を大きくとる必要性から、図
9のように、副走査方向の結像特性を改善するための凹
シリンドリカル面26Aを第2レンズ26に設けた場
合、回転多面鏡28に向けてfθレンズ22を透過して
進行する光ビームLと該凹シリンドリカル面26Aとの
交点における凹シリンドリカル面26Aの法線が平面の
場合よりも下向きになる。
【0022】従って、fθレンズ22の表面で反射した
表面反射ビームL1の進行方向も下側に移動する。すな
わち、回転多面鏡28により反射して偏向され、fθレ
ンズ22を透過する画像情報をもった光ビームL(以
後、適宜メインビームと呼ぶ)に近づく方向に移動する
ため、fθレンズ22の表面で反射した表面反射ビーム
L1のメインビームLからの分離が難しくなる。
【0023】これを回避するには、fθレンズ22の傾
き角度を、副走査方向に屈折力を持たない場合より更に
大きく設定すればよいが、fθレンズ22の傾き角は主
走査方向のビーム径の均一性に大きく影響するので、性
能確保の観点から任意の傾き角を選択することは難し
い。
【0024】また、該凹シリンドリカル面26Aは、副
走査方向の結像特性を改善するために光学的な屈折力を
与えているのであるから、曲率を大きくしては本来の目
的を達成できない。
【0025】本発明は、以上のことを鑑みてなされたも
のであって、高速・高解像なビーム走査ができる小型の
光走査装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、光源からの光ビームを主走
査方向に対応する方向に長く集光するビーム整形光学系
と、ビーム整形光学系を通過した光ビームが偏向器の軸
線と直交する平面に対して傾きを有しつつ走査範囲内か
ら偏向器に入射され、光ビームを偏向して主走査方向に
走査して被走査面側に出射する偏向器と、前記偏向器と
前記被走査面との間に配置され前記偏向器側に主走査方
向の凹シリンドリカル面、被走査面側に平面を備えた第
1レンズと、前記第1レンズと前記被走査面との間に配
置され前記第1レンズ側に副走査方向の凹シリンドリカ
ル面、被走査面側に主走査方向の凸シリンドリカル面を
備えた第2レンズと、前記第2レンズと前記被走査面と
の間に配置され且つ、副走査方向に屈折力を有するシリ
ンドリカルミラーと、前記光ビームを遮光する遮光手段
と、を備え、前記第1及び第2レンズは偏向器の入射側
及び出射側の光ビームがそれぞれ透過すると共に、偏向
器に入射する光ビームの入射角が大きくなるように副走
査方向に傾けて配置され、前記遮光手段は、前記第2レ
ンズから被走査面までの光路上において前記第1及び第
2レンズの表面で発生する反射光の主走査方向における
収束位置近傍の湾曲した走査線の凹側に設けられている
ことを特徴とする。
【0027】 請求項2記載の発明は、請求項1記載の
発明において、遮光手段は、前記第2レンズと被走査面
との間に配置された前記シリンドリカルミラーの反射面
を覆う遮光部材、または前記シリンドリカルミラー上の
湾曲した走査線の凹側に形成された切欠部であることを
特徴とする。
【0028】
【0029】
【0030】請求項1に係る光走査装置の作用を以下に
説明する。光源から発散された光ビームはビーム整形光
学系およびfθレンズを透過することにより整形され、
主走査方向に長く集光する。この光ビームは、偏向器に
より反射して偏向され、再びfθレンズを透過すること
により、被走査面上を走査させられる。さらに、この光
ビームは、副走査方向に屈折力を有するレンズ面を含む
fθレンズと、副走査方向に屈折力を有するシリンドリ
カルミラーとにより、被走査面上にスポット結像させら
れる。
【0031】そして、fθレンズを主走査方向に沿う軸
回りに傾かせて配置することにより、fθレンズの表面
からの不要光である表面反射ビームの進行方向を、偏向
器で偏向された光ビームであるメインビームから離す方
向に変化させ、メインビームによる湾曲した走査線の凹
側に配置した遮光手段により表面反射ビームを遮光し
て、表面反射ビームが被走査面に到達するのを防ぐよう
にする。
【0032】従って、fθレンズのレンズ表面で発生す
る表面反射ビームの被走査面への到達防止及び、被走査
面上でのビーム径の均一性確保の両立をし、高速・高解
像なビーム走査ができる小型の光走査装置を提供するこ
とができる。
【0033】尚、fθレンズとシリンドリカルミラーに
より、偏向器の反射面と被走査面とを副走査方向に幾何
光学的な略共役な関係とすることで、偏向器の反射面の
面倒れにより被走査面上で発生するピッチむらを抑制し
ている。
【0034】 また、fθレンズを単純な二枚組のレン
ズによる構成とするとともに、すべてのレンズ面を平面
またはシリンドリカル面により構成しているので、fθ
レンズを構成する各単レンズを容易に製造することがで
きる。
【0035】 請求項2に係る光走査装置の作用を以下
に説明する。本請求項も請求項1と同様の作用を奏す
る。但し、本請求項は、fθレンズの最も被走査面側の
レンズ面と被走査面との間にfθレンズの表面で反射し
た表面反射ビームを遮る遮光手段を付与する際に、シリ
ンドリカルミラーの反射面上に反射率がほとんど0に等
しい覆いを設けて、それ以降の光学部材に表面反射ビー
ムを伝搬しないようにし、或いは反射鏡の反射面に切り
欠きを設けて、表面反射ビームを反射鏡の背面方向に逃
がすようにして、不要光の伝搬を完全になくす構成とし
た。
【0036】従って、遮光手段を反射鏡の覆いまたは、
切り欠きにより実現しているので、簡単に製造でき容易
に遮光可能となる。
【0037】
【0038】 つまり、偏向器の軸線と直交する平面に
対し角度を持たせて入射した光ビームを偏向すると共
に、傾けたfθレンズを透過する構成では、fθレンズ
の最も被走査面側のレンズ面と被走査面との間で常に走
査線に湾曲が生じる。このため、この走査線の湾曲の凹
側に遮光手段を挿入することにより、特別な部材を付与
することなく、メインビームに近接して被走査面側に進
むfθレンズの表面からの表面反射ビームを、被走査面
に至るのを防ぐようにできる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施の形態を説明する。
【0040】図1及び図2は、本発明の第1の実施の形
態による光走査装置の概要を示す図である。図1及び図
2に示すように、回転多面鏡28が複数の偏向面である
反射面28Bを有する偏向器とされ、図示しないスキャ
ナモータにより駆動されて回転されることになる。さら
に、この回転多面鏡28による主走査の中心を中心線C
Lとし、回転多面鏡28の回転軸28Aと直交する平面
を水平面PLとする。
【0041】また、発散光を発する光源とされるレーザ
光源12、レーザ光源12からの発散光を緩い発散光と
する収束レンズ14、光束幅を制限するスリット16、
発散光を収束して光束である光ビームLとするシリンド
リカルレンズ18及び、光ビームLを反射する反射ミラ
ー20が、直列上に並んで配置されており、これら収束
レンズ14、スリット16、シリンドリカルレンズ18
及び反射ミラー20が、レーザ光源12からの光ビーム
Lを回転多面鏡28の主走査方向に対応して長く集光す
るビーム整形光学系を構成する。
【0042】そして、図2に示すように、反射ミラー2
0にからの光ビームLが水平面PLに対して角度αの傾
きを有しつつ、回転多面鏡28の走査範囲内から回転多
面鏡28に入射されるような位置に、反射ミラー20は
配置されている。
【0043】さらに、反射ミラー20と回転多面鏡28
との間には、fθレンズ22が配置されている。このf
θレンズ22は、主走査方向に屈折力をもつ凹シリンド
リカル面24A及び平面24Bで構成される第1レンズ
24と、副走査方向に屈折力をもつ凹シリンドリカル面
26A及び主走査方向に屈折力をもつ凸シリンドリカル
面26Bで構成された第2レンズ26とから構成され、
回転多面鏡28側から第1レンズ24、第2レンズ26
の順で並んで配置されている。
【0044】また、第2レンズ26は、副走査方向に屈
折力をもつ凹シリンドリカル面26Aの母線22Aの回
りに、第1レンズ24は、平面24B側の幅方向の中心
線22Bの回りに、それぞれ回転されて角度βだけ主走
査方向に沿う軸回りに対して傾けた状態で配置されてい
る。尚、これらの回転方向は、図2に示す副走査方向に
沿って切断した断面内において、反射ミラー20からの
fθレンズ22への入射角が大きくなる方向である。
【0045】一方、回転多面鏡28の主走査方向であっ
て、fθレンズ22を回転多面鏡28との間に挟んだ位
置には、回転多面鏡28からの光ビームLを反射する為
の折り返しミラー32が配置される。尚、この折り返し
ミラー32は光ビームLの進行方向を変える平面反射鏡
である。
【0046】また、円筒状の感光ドラム34が主走査方
向にその軸線が延びるように配置され、この感光ドラム
34の光ビームLに感光する感光材料が塗布された外周
面が被走査面34Aとされる。そして、この感光ドラム
34は、回転軸34Bを中心として図示しない駆動手段
によって予め定められた一定の回転速度で回転されるよ
うになっている。
【0047】さらに、fθレンズ22と被走査面34A
との間の光路上に配置されるように、折り返しミラー3
2に反射された光ビームLが延びる方向には、副走査方
向に屈折力を有するシリンドリカルミラー36が配置さ
れている。
【0048】このシリンドリカルミラー36の反射面3
6Aの中央近傍には、fθレンズ22の表面で反射され
た不要光を遮るための遮光手段である遮光部材38が、
湾曲した走査線Aの凹側となる部分の反射面36Aを覆
い隠すように、配置されている。この為、遮光部材38
はメインビームLを遮ることがない。
【0049】尚、ここで主走査方向とは感光ドラム34
上をビームスポットが走査する方向を指し、副走査方向
とは主走査方向と直交する方向である感光ドラム34の
回転方向を指し、主走査方向に沿う軸とは、水平面PL
と平行に延びる軸を指す。
【0050】本実施の形態の作用を以下に説明する。レ
ーザ光源12から発せられた発散光である光ビームLは
収束レンズ14により緩い発散光とされたのちスリット
16により光束幅を制限された状態でシリンドリカルレ
ンズ18に導かれる。
【0051】シリンドリカルレンズ18の働きにより副
走査方向に収束する光束となった光ビームLは反射ミラ
ー20により進行方向を変化させられ、二枚のレンズに
より構成されるfθレンズ22に対し、回転多面鏡28
の偏向範囲の中央である中心線CL沿いであって、水平
面PLと角度αをなした方向から、入射して透過され
る。
【0052】fθレンズ22を透過した光ビームLは、
主走査方向に略平行な光束とされ、回転多面鏡28の反
射面28Bの近傍に主走査方向に長い線像として結像さ
れる。スキャナモータにより駆動される回転多面鏡28
の回転によって、回転多面鏡28の反射面28B上に形
成された線像は、反射して偏向され、fθレンズ22に
再び入射する。
【0053】偏向されつつfθレンズ22を透過した光
ビームLは、水平面PLに対して一度目の入射時と反対
方向におおむね角度αをなす光ビームLとなり、反射ミ
ラー20の上部を通過したのち、折り返しミラー32に
入射して反射される。
【0054】折り返しミラー32により反射された光ビ
ームLは、副走査方向に屈折力をもつシリンドリカルミ
ラー36により副走査方向に収束されて、感光ドラム3
4上にスポット結像される。
【0055】この際、光ビームLが、水平面PLに対し
角度αを持たせて入射するとともに、傾けて配置したf
θレンズ22を透過する構成では、fθレンズ22から
入射された光ビームLの掃引軌跡は弓状となる。この
為、図1に示すように、折り返しミラー32、シリンド
リカルミラー36上では、走査線Aの両端が上がるよう
に湾曲する。
【0056】この走査線Aの湾曲量はシリンドリカルミ
ラー36上で最大となり、シリンドリカルミラー36以
降は徐々に減少して、感光ドラム34上では画質上問題
のないレベルとなる。このため、シリンドリカルミラー
36の湾曲した走査線Aの凹側の部分の反射面36Aを
覆い隠すように、シリンドリカルミラー36の中央近傍
に遮光部材38が設けられていても、メインビームLを
遮ることがない。
【0057】また、fθレンズ22とシリンドリカルミ
ラー36とにより、回転多面鏡28の反射面28Bと感
光ドラム34の被走査面34Aとを副走査方向に幾何光
学的な略共役な関係とすることで、回転多面鏡28の反
射面28Bの面倒れによって被走査面34A上で発生す
るピッチむらを抑制している。
【0058】つぎに、fθレンズ22のレンズ表面で発
生する反射光の振る舞いについて図2を使って説明す
る。
【0059】まず、反射ミラー20に至るまでは画像情
報をもつメインビームLと同様の振る舞いをするので、
説明を省略する。そして、この反射ミラー20で反射さ
れた光ビームLは、水平面PLと角度αをなしてfθレ
ンズ22へ向かう。fθレンズ22へ至った光ビームL
の大部分はfθレンズ22を透過して回転多面鏡28に
至り、反射して偏向されたのちfθレンズ22を再び透
過し、メインビームLとなる。
【0060】これに対し、fθレンズ22のレンズ表面
で反射される表面反射ビームL1は回転多面鏡28によ
る偏向作用を受けないため、感光ドラム34に至った場
合、常に同一位置に止まっていることになる。従って、
レンズ表面で反射される割合は僅かでも、レーザ光源1
2の点灯時間分がすべて累積されて、画質上無視できな
いこととなる。
【0061】この問題を回避するには、fθレンズ22
を傾けることが有効であるが、本実施の形態のようにf
θレンズ22が副走査方向に屈折力を有した場合、以下
のような関係になる。
【0062】まず、レンズ表面が平面の場合を考える。
この場合、レンズの傾け角度を角度βとすると、レンズ
表面への入射角は角度α+βとなり、表面反射ビームL
1が水平面PLとなす角度は、符号を考慮しない絶対値
で議論すると、 (α+β)×2−α=α+2β となり、メインビームLの進行方向が水平面PLと角度
αをなしている場合、メインビームLの進行方向と表面
反射ビームL1の進行方向との間には角度2βの角度差
が得られる。
【0063】この結果、感光ドラム34に向かって進行
する2つのビームL、L1の間隔が徐々に広がるので、
最終の光学部材上では、メインビームLのみを選択的に
反射することが可能となり、画質劣化の原因となる表面
反射ビームL1を除去できる。
【0064】ところが、本実施の形態のようにfθレン
ズ22が副走査方向に屈折力をもつと、反射作用の基準
となる反射点における法線方向が変化する。そして、こ
の関係を図3により説明する。なお、反射の関係に着目
して説明するために、第2レンズ26の凸シリンドリカ
ル面26Bでの屈折作用については省略している。
【0065】副走査方向に曲率をもつ凹シリンドリカル
面26Aのレンズ表面が母線22Aを中心に角度βだけ
回転しており、これに対し光ビームLが下側から角度α
で入射する。レンズ表面が副走査方向に曲率を持たなけ
れば、前述のようにZ軸に対して角度α+2βの角度を
有する表面反射ビームL2が生じるが、本実施の形態の
凹シリンドリカル面26Aのように、レンズ表面が副走
査方向に曲率をもつ場合、反射点における法線方向が角
度γだけ変化するため、Z軸に対してなす角度は、 (α+β−γ)×2−α=(α+2β)−2γ となり、fθレンズ22を傾けた効果を低減する方向に
表面反射ビームL1が生じる。このため、更にレンズの
傾き角を大きくしなければ、画質劣化の原因となる表面
反射ビームL1を除去できないことになる。
【0066】次に、上記のような状況のもとで、図1に
示したような中央部分のみを遮光する遮光部材38によ
り、メインビームLのみが感光ドラム34へ到達させら
れる理由を説明する。
【0067】まず、凹シリンドリカル面26Aのレンズ
表面で反射する表面反射ビームL1の結像状態を図4の
展開図により説明する。
【0068】つまり、fθレンズ22から射出したメイ
ンビームLは、折り返しミラー32、シリンドリカルミ
ラー36を経て、感光ドラム34上に集光する。一方、
副走査方向に屈折力をもつ第2レンズ26の回転多面鏡
28側の面である凹シリンドリカル面26Aのレンズ表
面により反射した表面反射ビームL1は、第2レンズ2
6を透過することにより、さらに正の屈折力を受けるの
で、第2レンズ26と感光ドラム34の被走査面34A
との間で一度収束したのち、発散しながら被走査面34
Aに向かって発散しながら進む。
【0069】従って、主走査方向に収束する位置、また
はその近傍に、中央近傍のみを覆う遮光部材38を配置
することで、レンズ表面からの表面反射ビームL1をす
べて遮ることができる。
【0070】また、感光ドラム34へ到達させなければ
ならないメインビームLは、図1に示すように両端が上
がるように湾曲する走査線Aとなるので、中央部分に挿
入された遮光部材38により遮られることはない。
【0071】つまり、走査線Aの湾曲量は、前述のよう
に、fθレンズ22に副走査方向に屈折力をもつレンズ
を使用した場合、特に大きくなるので、本実施の形態が
特に有効となる。
【0072】従って、fθレンズ22を主走査方向に沿
う軸回りに傾かせて配置することにより、fθレンズ2
2の表面からの不要光である表面反射ビームL1の進行
方向を、回転多面鏡28で偏向された光ビームLである
メインビームLから離す方向に変化させる。また、メイ
ンビームLによる湾曲した走査線Aの凹側に配置した遮
光部材38により、表面反射ビームL1を遮光して、表
面反射ビームL1が被走査面34Aに到達するのを防ぐ
ようにする。
【0073】以上より、fθレンズ22のレンズ表面で
発生する表面反射ビームL1の被走査面34Aへの到達
防止及び、被走査面34A上でのビーム径の均一性確保
の両立をし、高速・高解像なビーム走査ができる小型の
光走査装置を提供することができる。
【0074】次に、本実施の形態による遮光部材38を
使用しない場合との比較を図5により説明する。
【0075】図5(A)のように遮光部材38を配置す
れば問題ないが、図5(B)に示すように、遮光部材3
8を設けない場合は、湾曲した走査線Aの両端をシリン
ドリカルミラー36に入れ、且つ、レンズ表面で反射し
た表面反射ビームL1を、シリンドリカルミラー36か
ら外すために、fθレンズ22の傾き角を大きくとる必
要がある。
【0076】しかし、このようにfθレンズ22の傾き
角を大きくすると、走査線Aの湾曲量が大きくなるた
め、設計の自由度はますます損なわれ、最悪の場合、主
走査方向のビーム径の均一性を犠牲にすることになる。
【0077】なお、fθレンズ22へ入射する光ビーム
Lとレンズ表面の法線とのなす角度が小さくなる方向
に、fθレンズ22を傾ければ、上述した問題は発生し
ないが、この場合には、主走査方向のビーム径の均一性
が得られないことになる。
【0078】次に、本発明に係る第2の実施の形態を図
6に基づき説明する。尚、第1の実施の形態と同一の部
材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0079】図6に示すように、本実施の形態は、遮光
部材38を採用しない替わりに、折り返しミラー32の
一部を切り欠いて切欠部32Aを設けるようにした。す
なわち、樹脂成形によれば、このような形状であっても
比較的容易に加工でき、また、遮光部材38の取付け部
材等を必要としないので、部品点数の削減にも寄与でき
る。
【0080】次に、本発明に係る第3の実施の形態を図
7に基づき説明する。尚、第1の実施の形態と同一の部
材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0081】図7に示すように、本実施の形態は、カバ
ーに一体の形成された遮光部材の例である。
【0082】つまり、筐体50上に光学部材を配置し、
カバー52とカバー54を取り付けた例である。カバー
52は樹脂成形されており、カバー52に遮光部材56
が一体に成形されている。
【0083】尚、第1の実施の形態において、シリンド
リカルミラー36の近傍に遮光部材38を設けたが、遮
光部材38を折り返しミラー32の近傍に設けても良
く、さらに図示しない他の反射鏡の近傍に設けても良
い。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、レンズ表面から反射した光ビームを遮光する遮
光手段を設けたので、副走査方向に屈折力をもったfθ
レンズを使用した場合でも、レンズ表面で反射した光ビ
ームを感光体へ至らせないために、fθレンズの傾き角
を大きくする必要がなくなる。この為、光学性能の確保
との両立が可能となるとともに、制約条件を取り除くこ
とで、光学設計の自由度を増すことができる。
【0085】また、副走査方向に屈折力をもつfθレン
ズに対し、走査範囲の中心方向からfθレンズを透過し
て偏向器に入射し、偏向された光ビームを再度fθレン
ズに入射する構成がとれるので、高速・高解像な光ビー
ムの走査及び装置の小型化が両立可能な光走査装置を提
供することができる。
【0086】 また、単純な二枚組の構成によるfθレ
ンズとし、すべての面を平面またはシリンドリカル面に
より構成しているので、各単レンズを容易に製造するこ
とができる。
【0087】 請求項2の発明によれば、遮光手段を反
射鏡の覆いまたは、切り欠きにより実現しているので、
簡単に製造でき容易に遮光可能となる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置の
概要を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る光走査装置の
レンズ表面で発生する反射光の振る舞いについて説明す
る概略図である。
【図3】反射点における法線方向の変化を説明する図で
ある。
【図4】レンズ表面から反射する光ビームの主走査方向
における結像状態を示した展開図である。
【図5】遮光部材の有無による効果を説明するための正
面図であって、(A)は遮光部材が存在する図であり、
(B)は遮光部材が存在しない図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る光走査装置に
適用される切欠部を設けた反射鏡の斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る光走査装置の
概要を示す断面図である。
【図8】従来の光走査装置の概要を示す斜視図である。
【図9】従来の光走査装置のレンズ表面で発生する反射
光の振る舞いについて説明する概略図である。
【符号の説明】
12 レーザ光源 20 反射ミラー 22 fθレンズ 28 回転多面鏡 36 シリンドリカルミラー 38 遮光部材 A 走査線

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光ビームを主走査方向に対応
    する方向に長く集光するビーム整形光学系と、 ビーム整形光学系を通過した光ビームが偏向器の軸線と
    直交する平面に対して傾きを有しつつ走査範囲内から偏
    向器に入射され、光ビームを偏向して主走査方向に走査
    して被走査面側に出射する偏向器と、 前記偏向器と前記被走査面との間に配置され前記偏向器
    側に主走査方向の凹シリンドリカル面、被走査面側に平
    面を備えた第1レンズと、 前記第1レンズと前記被走査面との間に配置され前記第
    1レンズ側に副走査方向の凹シリンドリカル面、被走査
    面側に主走査方向の凸シリンドリカル面を備えた第2レ
    ンズと、 前記第2レンズと前記被走査面との間に配置され且つ、
    副走査方向に屈折力を有するシリンドリカルミラーと、 前記光ビームを遮光する遮光手段と、を備え、 前記第1及び第2レンズは偏向器の入射側及び出射側の
    光ビームがそれぞれ透過すると共に、偏向器に入射する
    光ビームの入射角が大きくなるように副走査方向に傾け
    て配置され、 前記遮光手段は、前記第2レンズから被走査面までの光
    路上において前記第1及び第2レンズの表面で発生する
    反射光の主走査方向における収束位置近傍の湾曲した走
    査線の凹側に設けられていることを特徴とする光走査装
    置。
  2. 【請求項2】 前記遮光手段は、前記第2レンズと被走
    査面との間に配置された前記シリンドリカルミラーの反
    射面を覆う遮光部材、または前記シリンドリカルミラー
    上の湾曲した走査線の凹側に形成された切欠部であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
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