JPH08179236A - ビーム走査装置 - Google Patents

ビーム走査装置

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JPH08179236A
JPH08179236A JP32563194A JP32563194A JPH08179236A JP H08179236 A JPH08179236 A JP H08179236A JP 32563194 A JP32563194 A JP 32563194A JP 32563194 A JP32563194 A JP 32563194A JP H08179236 A JPH08179236 A JP H08179236A
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雄二郎 野村
Nozomi Inoue
望 井上
高志 ▲浜▼
Takashi Hama
Kiyuu Takada
球 高田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】回転レンズ鏡を用いたビーム走査装置におい
て、同期検出のための予備点灯時に発生するゴーストを
防止して画像形成の高画質化を図る。 【構成】回転レンズ鏡を用いたビーム走査装置におい
て、回転レンズ鏡は入射面、反射面および射出面を有
し、回転レンズ鏡を射出したビームが回転レンズ鏡の回
転に伴って形成する走査角度領域に対して回転レンズ鏡
の回転下流側にビーム発生装置を配する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザプリンタ、ファク
シミリなどの画像形成装置を構成するビーム走査装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザビームプリンタ等に用いら
れるビーム走査装置は、半導体レーザ等の光源から射出
し、コリメータレンズによって平行ビームとされたビー
ムを回転多面鏡で偏向走査し、結像レンズによって被走
査面上にビームスポットを形成する。このようなビーム
走査装置では、結像レンズが高価であり、ビーム走査装
置の価格の主要な部分を占めていた。また、結像レンズ
の直径が通常約100mmと大きく、装置が大型になら
ざるを得なかった。さらに、回転多面鏡も高価であり、
大きさは内接円半径が通常20mm程度で、装置のコス
ト高と大型の主要因であった。
【0003】このような課題を解決する方法として本出
願人は特開平6−75162号公報において、ビーム発
生装置からのビームに対し連続的に角変位し得るよう回
転駆動手段に駆動されて回転する光学素子を有し、被走
査面上にビームを結像させ走査を行うビーム走査装置に
おいて、光学素子に入射面、反射面および射出面を配設
し、入射面、反射面および射出面のうち少なくとも一つ
の面が収差を補正する作用を有するビーム走査装置を提
案した。この構成によれば、ビームを偏向する光学素子
(以下回転レンズ鏡と称す)は、その反射面が偏向器と
しての機能を有すると共に、各面がレンズとしての作用
をも合わせ持っており、収差補正のための自由度を有し
ている。すなわち、偏向器の機能とレンズの作用とを回
転レンズ鏡1部品で果たしており、ビーム走査装置とし
て十分な収差補正がなされ、良好な光学特性が得られ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ビーム走査装置のスキ
ャナーユニットに本出願人が特開平6−75162号公
報において提案した回転レンズ鏡を用いた場合、図6に
示すように走査角度領域に対して回転レンズ鏡4の回転
上流側にビーム発生装置1を配すると、同期検出のため
の予備点灯時に回転レンズ鏡4へ入射するビームが回転
レンズ鏡4の射出面S7へ直接入射し、その一部が射出
面で反射されて被走査面に影響を及ぼすゴーストが発生
する。回転レンズ鏡の走査角度を小さくすることで同期
検出のための予備点灯時でもビームが回転レンズ鏡の射
出面へ直接入射するのを防止することもできるが、この
場合、同じ走査幅を走査するための回転レンズ鏡から被
走査面までの距離が長くなってビーム走査装置が大型化
するばかりでなく、被走査面上をビームスポットが主走
査方向に移動する速度である走査速度が上昇するために
露光エネルギーが増大したりビットデータの画像形成時
のデータクロックが上昇してしまう。回転レンズ鏡を用
いたビーム走査装置においてビーム走査装置の大型化や
走査速度の高速化を防ぎ高画質化を図るためには、走査
角度を小さくせずにゴーストを防止して被走査面上に形
成される画質の劣化を防ぐ必要がある。
【0005】また、回転多面鏡を用いたスキャナーユニ
ットでは多面鏡の材質には通常アルミニウムが用いられ
これを鏡面加工して反射面を形成する。鏡面加工された
アルミニウム反射面に入射するビームの反射率は、アル
ミニウムへのビームの吸収があるため90%程度であ
り、しかもビームの入射角に依存して変化する性質があ
る。このため回転多面鏡を用いたビーム走査装置では走
査角度により被走査面へ入射するビーム光量が変動する
という問題点を有する。多面鏡の反射面へ像反射コーテ
ィングを施すことによりビーム光量の変動を緩和するこ
ともできるがこの場合はコスト高となってしまう。近
年、高画質化の要求によりこうした光量の変動による画
質の劣化が問題となってきている。
【0006】すなわち、本発明の目的とするところは特
開平6−75162号公報に改良を加え、回転レンズ鏡
を射出したビームが回転レンズ鏡の回転に伴って形成す
る走査角度領域に対して回転レンズ鏡の回転下流側にビ
ーム発生装置を配することで高画質化、低価格化を同時
に実現するビーム走査装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】ビーム発生装置からのビ
ームに対し連続的に角変位し得るよう回転駆動手段に駆
動されて回転する光学素子を有し、被走査面上にビーム
を結像させ走査を行うビーム走査装置において、前記光
学素子は入射面、反射面および射出面を有し、前記光学
素子を射出したビームが前記光学素子の回転に伴って形
成する走査角度領域に対して前記光学素子の回転下流側
に前記ビーム発生装置を配したことを特徴とする。
【0008】また、前記光学素子の反射面へのビームの
入射角が前記走査角度領域内において常に臨界角以上で
あることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の請求項1の記載によれば回転レンズ鏡
が1個の場合は同期検出のための予備点灯時にビームは
回転レンズ鏡の反射面あるいはダミーの回転レンズ鏡に
入射し、回転レンズ鏡が複数の場合は走査に使用される
回転レンズ鏡と隣接する回転レンズ鏡の射出面に入射す
るが、いずれの場合も発生するゴーストの方向が走査角
度領域とほぼ反対方向となり、被走査面に形成される画
質の劣化は防止される。
【0010】また、本発明の請求項1の記載によれば同
期検出のためのビームが回転レンズ鏡反射面へ入射する
時の入射角が、走査角度領域のビームが回転レンズ鏡反
射面へ入射する時の入射角よりも大きくなる。このた
め、請求項1記載の構成に加え請求項2に記載の構成に
よれば回転レンズ鏡反射面でのビーム入射角は同期検出
から走査角度領域全域にわたって臨界角以上となり、回
転レンズ鏡反射面では同期検出から走査角度領域全域に
わたってビームが全反射する。従って、回転レンズ鏡反
射面への反射膜形成は不要となり、回転レンズ鏡反射面
での反射率は走査位置によらず100%となるため被走
査面へ入射するビーム光量の効率化と均一化が図られ
る。
【0011】
【実施例】本発明の実施例について以下に詳述する。
【0012】図1は本発明によるビーム走査装置の実施
例の斜視図を示す。また、図2に本実施例の光学系の主
走査面断面図、図3に光軸を含み主走査断面に直交する
副走査断面図を示す。レーザ駆動回路基板10はビーム
発生装置である半導体レーザ1を駆動してビームを発生
させる。半導体レーザー1より射出されたビームは、コ
リメータレンズ2により、やや集束光となるようなビー
ム形状に整形される。整形されたビームはシリンドリカ
ルレンズ3によって、回転レンズ鏡4の反射面S6上に
走査方向に平行な線像を結ぶよう結像する。回転レンズ
鏡4はスキャナーモータ5により回転駆動され、ビーム
を偏向走査する。回転レンズ鏡4により偏向されたビー
ムは結像レンズ6により集束ビームとされ被走査面7上
にスポットを形成する。
【0013】半導体レーザ1、コリメータレンズ2、ス
キャナーモータ5、結像レンズ6、同期検出用ミラー
8、レーザ駆動回路基板10は光学ベース11に固定さ
れている。光学ベース11はプラスチックで一体に成形
されている。
【0014】本実施例では、コリメータレンズの開口数
を比較的小さく設定することが可能なため、コリメータ
レンズ2は光学ガラスであるSFL6を用いた球面の平
凸レンズである。また、シリンドリカルレンズにはBK
7を用いている。なお、ガラスの硝材名はSCHOTT
社の商標による。
【0015】偏向ユニットには本特許の出願人が先に出
願した特開平6−75162号公報で提案した、回転レ
ンズ鏡スキャナを用いている。図1に示したスキャナモ
ータ5の回転部に取り付けられた回転レンズ鏡4は、図
2に示すように、入射面S5、反射面S6、射出面S7
の3つの光学面を有し、内面反射で偏向を行う。この入
射面S5、射出面S7は結像レンズ6と共に、被走査面
7上でのスポットの等線速走査機能、平面結像(光学特
性では像面湾曲、非点収差の補正)機能を担っている。
【0016】回転レンズ鏡スキャナは反射面内に回転軸
Oを位置させたときに、最もよい光学特性を得ることが
できる場合が多い。従って、スキャナモータ5には回転
レンズ鏡4を反射面S6で背中合わせに2個取り付ける
ことができる。
【0017】回転レンズ鏡4はスキャナーモータ5によ
り回転レンズ鏡が取り付けられている側から見て反時計
方向に回転駆動される。図1に示すように回転レンズ鏡
4を射出したビームが走査開始から走査終了までの間に
回転レンズ鏡4の回転によって形成する角度領域を走査
角度領域とすると、走査角度領域、回転レンズ鏡4、半
導体レーザ1の位置関係は、走査角度領域を基準にして
回転レンズ鏡4の回転下流側に半導体レーザ1が位置し
ている。
【0018】また、偏向されたビームは被走査面7の走
査に先立ち、同期検出用ミラー8で反射され、走査角度
領域を横切って同期検出器9に入射し、走査毎の信号処
理に必要な同期信号を発生する。同期検出器9はレーザ
駆動回路基板10上に固定されている。このように本発
明では半導体レーザ1は走査角度領域に対して回転レン
ズ鏡4の回転下流側に位置しているため同期検出のため
のビームと半導体レーザ1は走査角度領域を挟んだ向か
いどうしとなる。このためレーザ駆動回路基板10上に
同期検出器9を設けても折り返しミラー1枚で同期検出
のためのビームを同期検出器9に導くことが可能とな
る。
【0019】回転レンズ鏡4で偏向されたビームは、次
に結像レンズ6に入射する。回転レンズ鏡4で偏向され
る光束の角速度は、等角速度ではなく走査両端に行くに
従って角速度が小さくなる特性を有している。従って、
結像レンズ6の特性も、通常の回転多面鏡を偏向器とし
てもちいた走査装置と異なり、いわゆるfθ作用は持た
ない。このため、従来の走査レンズのようにfθ特性と
平面結像特性の両方を満たす必要がなくなり、レンズ設
計の自由度が向上する。
【0020】一般に複数の偏向面を回転させて光束を走
査する場合には、各偏向面の回転軸に対する傾きが、加
工誤差などにより相互に僅かずつ異なる。従って、偏向
された光束が被走査面上に描く走査線も、使用される偏
向面によって副走査方向に変位を生ずる。この状態で画
像の記録を行うと、走査線ピッチの誤差を生じ、画像記
録に好ましくない。そこで、副走査断面で光学系を見た
ときに、偏向面と被走査面が光学的共役関係かあるいは
それに近い状態となるよう設計することで、偏向面の倒
れ誤差による光束の副走査方向の角度変位を補正するこ
とができる。
【0021】本実施例においては結像レンズ6の入射面
S8は主走査断面内では高次の非球面係数をもつ非球面
(非円弧)であり、副走査断面内では直線となる。ま
た、射出面S9も主走査断面内では高次の非球面係数を
もつ非球面(非円弧)であり、副走査断面内では、光軸
からの距離により曲率が連続的に変化する凸円弧であ
る。すなわち、副走査断面内では像面側に凸面を向けた
平凸断面になっている。
【0022】先にも述べたようにこのような形状のレン
ズをガラスで作ることは困難であるのでプラスチックを
用いる。本実施例では、例えば日本ゼオン社の商標であ
る「ZEONEX」等のアモルファス・ポリオレフィン
樹脂を用いている。この樹脂は光学材料として一般によ
く用いられるPMMAと比較して、湿度(吸湿)による
屈折率あるいは形状の変動をほとんど生じないため、高
精度な光学系に適している。
【0023】また、表1に各レンズの各面の位置d、近
軸半径R、屈折率nを示す。なお、(x)は副走査断面
内での半径を示し、(y)は主走査断面内での半径を示
す。また、結像レンズ射出面の副走査断面での曲率の変
化式は数1で与えられる。
【0024】
【表1】
【0025】Rx(y)=Rx+Ax・y2+Bx・y4
+Cx・y6+Dx・y8+Ex・y10 Rx=−11.0936 Ax=−2.4465×10-2 Bx=5.5392×10-5 Cx=−8.6276×10-8 Dx=7.7486×10-11 Ex=−2.7384×10-14 (数1) 本実施例における走査角ωは、走査開始から走査終了ま
での回転レンズ鏡の回転角度で示し、ω=52゜であ
る。
【0026】次に回転レンズ鏡の回転に伴う回転レンズ
鏡周辺のビーム光路の変化について述べる。図4は回転
レンズ鏡周辺のビームの様子を回転レンズ鏡の回転角度
を変えて示した主走査断面図である。図に示すように回
転レンズ鏡は41と42の2個用いられる場合について
述べるが、1個の場合は回転レンズ鏡42をアルミ等の
不透明で密度が回転レンズ鏡と同程度の材質で製作され
たダミーと考えればよい。回転レンズ鏡41と42の回
転角θは回転レンズ鏡41により偏向されたビームが被
走査面の中央を走査する時の回転角を基準(θ=0゜)
として示してある。
【0027】図4(a)は回転レンズ鏡の回転角がθ=
−55゜の場合で、ここから同期検出のために予備点灯
を開始する。予備点灯は半導体レーザの発振を安定させ
半導体レーザのバックビームからビーム光量のフィード
バック制御を行ってビーム光量を所定の値に調整し同期
検出の精度を高めるとともに被走査面上を走査するビー
ム光量の均一化を図るためになされる。予備点灯開始時
にはビームは回転レンズ鏡42の射出面S7から回転レ
ンズ鏡42に入射する。入射したビームは回転レンズ鏡
42の入射面S5から射出するが射出する方向は走査角
度領域とは大きく離れるため被走査面に影響を及ぼすゴ
ーストの原因とはならない。また、回転レンズ鏡42の
射出面S7でもビームの一部が反射されてゴーストが発
生するが方向は走査角度領域とほぼ反対方向となるため
被走査面に影響を及ぼすゴーストとはならない。なお、
回転レンズ鏡が1個で回転レンズ鏡42がダミーの場
合、ビームはダミーの回転レンズ鏡42の射出面で反射
や拡散するが、この場合でも反射ビームや拡散ビームは
走査角度領域とは大きく離れるので被走査面上のゴース
トやフレアの原因とはならない。
【0028】図4(b)は回転レンズ鏡の回転角がθ=
−30°の場合で、この角度付近で同期検出を行う。こ
の回転角度付近では回転レンズ鏡41の入射面S5にお
いて走査角度領域の方向にゴーストが発生するが、本発
明では入射面S5に反射防止膜を形成することによりこ
れを防止している。また、回転レンズ鏡41、42と結
像レンズの間に遮蔽板を設けることにより回転レンズ鏡
入射面S5で発生するゴーストを防止することもでき
る。同期検出器で同期信号が検出されてからビームが被
走査面の走査領域に達するまで半導体レーザからのビー
ムの射出は抑制される。
【0029】図4(c)は回転レンズ鏡41の回転角が
θ=−26°の場合でここから被走査面上への走査を開
始し、図4(d)に示すθ=26°で終了する。走査終
了とともに半導体レーザからのビームの射出は抑制され
次の走査ための予備点灯まで射出されないため、ビーム
が回転レンズ鏡41の射出面S7に入射して射出面S7
で反射したゴーストが走査角度領域方向に射出すること
はない。従って回転レンズ鏡41、42の射出面S7に
は反射防止膜を形成する必要はない。
【0030】次に、回転レンズ鏡の回転角と回転レンズ
鏡の反射面へのビームの入射角の関係について述べる。
図5は本実施例における回転レンズ鏡の回転角と回転レ
ンズ鏡反射面へのビームの入射角の関係を示したグラフ
で横軸は回転レンズ鏡の回転角度θを縦軸は回転レンズ
鏡の反射面へのビームの入射角度を示す。図から回転レ
ンズ鏡反射面へのビーム入射角は同期検出から走査終了
位置に向かうにつれて減少していくことが解る。
【0031】透明媒質の境界面に入射するビームの臨界
角θcは入射前媒質の屈折率をn1、入射後媒質の屈折率
をn2とするとn1>n2の場合に下記の計算式により求
められる。
【0032】θc=sin-1(n2/n1) (数2) 回転レンズ鏡反射面における臨界角は入射前媒質の屈折
率を回転レンズ鏡の屈折率nr、入射後媒質は空気であ
るので入射後媒質の屈折率を1としてsin-1(1/nr
で計算される。従って、回転レンズ鏡反射面へのビーム
の入射角を走査角度領域内において常に臨界角以上とす
るためには、走査角度領域内における回転レンズ鏡反射
面へのビーム入射角の最小値をθminとして下記の不等
式を満たすように回転レンズ鏡を構成すれば良い。
【0033】θmin>sin-1(1/nr) (数3) 本実施例の回転レンズ鏡反射面での臨界角は34.1゜
であり、図5に示す走査角度領域内における回転レンズ
鏡反射面へのビーム入射角の最小値35゜より小さい。
このように本実施例では回転レンズ鏡反射面へのビーム
入射角は走査角度領域内において常に臨界角以上となっ
ている。
【0034】透明媒質の境界面に入射するビームの反射
率は入射角が臨界角以上であれば100%であり入射角
によって変動することはない。しかし入射角が臨界角よ
りも少しでも小さくなると反射率は急激に減少する。こ
のため走査角度領域全域で回転レンズ鏡反射面へのビー
ム入射角が臨界角より大きくとも、同期検出時の入射角
が臨界角より小さくなると同期検出のためのビーム光量
は不足し同期検出ができなくなる。このような場合は反
射面への反射膜形成を必要とする。
【0035】走査角度領域に対して回転レンズ鏡の回転
上流側にビーム走査装置を配しても走査角度を小さくす
れば同期検出のビームを回転レンズ鏡反射面へ臨界角以
上で入射させることが可能である。しかし、この場合は
走査角度が小さくなるために同じ走査幅を走査するため
の回転レンズ鏡から被走査面までの距離が長くなってし
まいビーム走査装置が大型化してしまう。さらに走査速
度も高速化するために露光エネルギーが増大したり、ビ
ットデータの画像形成におけるデータクロックが高速化
してコストアップになってしまう。
【0036】本発明では半導体レーザは走査角度領域に
対して回転レンズ鏡の回転下流側に位置しているため同
期検出ビームの回転レンズ鏡反射面への入射角は走査角
度領域の入射角よりも大きくなり、走査角度を小さくせ
ずに同期検出から走査角度領域全域にわたって回転レン
ズ鏡反射面で全反射を用いることが可能となる。従っ
て、本実施例では回転レンズ鏡反射面へ反射膜を形成す
る必要はない。しかも、走査角度領域全域で回転レンズ
鏡の反射面での反射率は100%となるので回転多面鏡
を用いた場合や回転レンズ鏡反射面に反射膜を形成した
場合に起こるビームの吸収や入射角に依存した光量のば
らつきが完全になくなり被走査面に入射するビーム光量
の効率化と均一化を同時に満たすことができる。
【0037】本発明のビーム走査装置はレーザプリン
タ、デジタル複写機、ファクシミリ、レーザ走査ディス
プレイ等の画像形成装置やスキャナ等の画像入力装置、
あるいは光学マーク読み取り用レーザ走査装置、表面検
査用レーザ走査装置に適用することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の回転レン
ズ鏡を用いたビーム走査装置において、走査角度領域に
対して回転レンズ鏡の回転下流側にビーム発生装置を配
することにより、同期検出のための予備点灯時に回転レ
ンズ鏡射出面へビームが直接入射して発生するゴースト
の方向を走査角度領域とほぼ反対方向とすることができ
る。よって回転レンズ鏡射出面へ反射防止膜を形成しな
くとも被走査面に形成される画質の劣化は防止され高画
質なビーム走査装置を提供することができる。
【0039】さらに回転レンズ鏡の反射面へのビーム入
射角を走査角度領域内において常に臨界角以上とすれ
ば、走査角度を小さくせずに同期検出から走査角度領域
全域にわたって回転レンズ鏡の反射面でビームを全反射
させることができる。このため回転レンズ鏡反射面への
反射膜形成は不要となるばかりでなく、被走査面へ入射
するビーム光量の効率化と均一化が図られて低価格化と
高画質化を同時に満たすビーム走査装置を提供すること
ができる。
【0040】さらに、本発明の構成によればビーム発生
装置の駆動回路基板上に同期検出器を実装し、検出素子
へのビームの導光を折り返しミラー1枚で可能となり、
ビーム走査装置の構成を簡素化し、小型低価格化を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるビーム走査装置の斜視図。
【図2】本発明によるビーム走査装置の光学系の主走査
面断面図。
【図3】本発明によるビーム走査装置の光学系の副走査
面断面図。
【図4】回転レンズ鏡の回転による回転レンズ鏡周辺の
ビームの変化を示す主走査断面図。
【図5】回転レンズ鏡の回転角と回転レンズ鏡反射面へ
のビーム入射角の関係を示す図。
【図6】回転レンズ鏡の射出面にビームが入射して発生
するゴーストを示す図。
【符号の説明】
1 半導体レーザー 2 コリメータレンズ 3 シリンドリカルレンズ 4 回転レンズ鏡 5 スキャナモータ 6 結像レンズ 7 被走査面 8 折り返しミラー 9 同期検出器 10 レーザ駆動回路基板 11 光学ベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 球 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビーム発生装置からのビームに対し連続
    的に角変位し得るよう回転駆動手段に駆動されて回転す
    る光学素子を有し、被走査面上にビームを結像させ走査
    を行うビーム走査装置において、前記光学素子は入射
    面、反射面および射出面を有し、前記光学素子を射出し
    たビームが前記光学素子の回転に伴って形成する走査角
    度領域に対して前記光学素子の回転下流側に前記ビーム
    発生装置を配したことを特徴とするビーム走査装置。
  2. 【請求項2】 前記光学素子の反射面へのビームの入射
    角が前記走査角度領域内において常に臨界角以上である
    ことを特徴とする請求項1記載のビーム走査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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