JP3446352B2 - 真空予備室の真空排気方法 - Google Patents

真空予備室の真空排気方法

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JP3446352B2
JP3446352B2 JP30281394A JP30281394A JP3446352B2 JP 3446352 B2 JP3446352 B2 JP 3446352B2 JP 30281394 A JP30281394 A JP 30281394A JP 30281394 A JP30281394 A JP 30281394A JP 3446352 B2 JP3446352 B2 JP 3446352B2
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潤一 立道
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば半導体の製
造、液晶ディスプレイの製造等に用いられるイオン注入
装置、イオンドーピング装置(即ち非質量分離型イオン
注入装置)、イオンビームエッチング装置、薄膜形成装
置等における真空予備室の真空排気方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空予備室(これはロードロック室とも
呼ばれる)は、処理室等を大気中に開放しないで基板の
搬出入を行うために、処理室等と大気圧側との間に設け
られるものであり、これを設けることによってスループ
ットの向上等を図ることができる。
【0003】そのような真空予備室を備えるイオン処理
装置の一例を図6に示す。このイオン処理装置は、基板
10を処理する処理室8と、この処理室8に仕切弁16
を介して隣接された搬送室6と、その左右両側に仕切弁
14および15をそれぞれ介して隣接された二つの真空
予備室2および4とを備えている。両真空予備室2、4
と大気圧側との間には、仕切弁12、13がそれぞれ設
けられている。
【0004】両真空予備室2、4およびその真空排気系
は、この例では互いに同様の構成をしており、そのよう
にしているのは、この例では、基板10を、大気圧側か
ら真空予備室2、搬送室6、処理室8、搬送室6および
真空予備室4を経て大気圧側へ搬送する場合と、その逆
の流れで搬送する場合とがあるからである。従って、真
空予備室2は、基板10を搬入する側(即ちロード側)
になる場合と、基板10を搬出する側(即ちアンロード
側)になる場合とがある。真空予備室4も同様である。
基板搬送方向の切り換えは、例えば、基板10を所定枚
数(例えば、複数枚の基板10を収納したカセットの1
カセット分)処理するごとに行われる。
【0005】真空予備室2および4に対する基板10の
搬出入は、例えば両真空予備室2、4の外部に設けられ
た基板搬送装置(図示省略)によって行われる。真空予
備室2から搬送室6および処理室8を経て真空予備室4
への、またはその逆の基板10の搬送は、例えば搬送室
6内に設けられた基板搬送装置(図示省略)によって行
われる。
【0006】搬送室6および処理室8は、例えば真空ポ
ンプ50および52によってそれぞれ所定の真空度に真
空排気される。
【0007】基板10の処理用に、この例では処理室8
の壁面部にイオン源54が取り付けられており、処理室
8においてイオン源54から引き出したイオンビームを
基板10に照射して基板10に対して、イオン注入、イ
オンドーピング(非質量分離のイオン注入)、イオンビ
ームエッチング等の処理を施すことができる。
【0008】真空予備室2には、互いに並列なスロー排
気ライン24および通常排気ライン26を介して真空ポ
ンプ20が接続されている。真空予備室4にも、互いに
並列なスロー排気ライン44および通常排気ライン46
を介して真空ポンプ40が接続されている。スロー排気
ライン24および44は、それぞれ、途中にニードル弁
22および42が挿入されていて、相対的に低排気速度
のスロー排気を行うラインである。通常排気ライン26
および46は、それぞれ、途中にニードル弁は挿入され
ておらず、相対的に高排気速度の通常排気を行うライン
である。真空ポンプ20および40は、それぞれ、例え
ばメカニカルブースタポンプとロータリポンプ(または
ドライポンプ)との組み合わせから成る。真空予備室2
および4の真空度は、真空計28および48によってそ
れぞれ計測される。
【0009】真空予備室2および4は、それぞれ、そこ
にベントガス30を導入する(これをベントと呼ぶ)こ
とによって大気圧状態に戻される。ベントガス30は、
例えば窒素ガスである。
【0010】基板10の処理は、例えば次のようにして
行われる。即ち、搬送室6および処理室8は常に所定の
真空度に保たれており、まず基板10を大気圧状態の真
空予備室2内に搬入して同室内を真空排気し、所定の真
空度に達したら基板10を搬送室6を経由して処理室8
内に搬送し、そこでの処理が完了したら、基板10を処
理室8から搬送室6を経由して予め真空排気されている
真空予備室4内に搬送し、そしてベントガス30を導入
して真空予備室4を大気圧状態に戻して基板10を外部
へ搬出する。基板10を上記とは逆の流れで搬送・処理
する場合は、真空予備室2と4とを上記とは逆に考えれ
ば良い。
【0011】上記のような真空予備室2、4で搬入側
(ロード側)になるもの、例えば真空予備室2を例に取
るとこの真空予備室2を、大気圧状態から真空排気を行
う時、いきなり大きな排気速度で排気すると、急激な圧
力差によって、同室内に溜まっているパーティクルが舞
い上がり、これが同室内に搬入されている基板10に付
着するという問題が起こる。このようなパーティクルの
付着は、基板10がガラス基板の場合に特に起こり易
い。これは、ガラス基板は電気絶縁性が高く静電気を
帯びやすい、大面積である、等の理由による。
【0012】そこでパーティクルの舞い上がりを抑制す
るために、従来から、真空予備室2の真空排気は、まず
スロー排気ライン24で一定時間だけスロー排気を行っ
た後、通常排気ライン26で所定の真空度に達するまで
通常排気を行う、という真空排気方法が採られている。
その場合、パーティクルの舞い上がりを抑えるために
は、スロー排気時間を長く取ることが望ましく、従来は
このスロー排気時間を例えば50秒程度以上にしてい
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、真空予備室
2のスロー排気時間を長く取ると、パーティクルの舞い
上がりを抑えることはできるものの、スロー排気時間を
長くしたぶん、真空予備室2の真空排気に要する時間が
長くかかり、その間は基板10の搬送室6等への搬送が
できないので、真空予備室2としての、ひいては図6に
示したイオン処理装置全体の、スループット(単位時間
当たりの処理能力)が低下する。
【0014】また、真空予備室2は、メンテナンス等の
ための蓋、例えば上蓋(図示省略。但し、図5の上蓋3
参照)を有しており、この上蓋を開閉した直後や、複数
枚の基板10を処理する処理間隔が長くなった場合に、
再度処理を始めた際、パーティクルの舞い上がりが多く
なり、最初の数枚の基板10については、同じスロー排
気時間を取っていても、パーティクルの付着量が多くな
って製品欠陥が出る可能性が高くなる。
【0015】真空予備室4についても、それがロード側
になる場合は、上記のような問題が生じる。
【0016】そこでこの発明は、真空予備室内における
パーティクルの舞い上がりを常に少なくすることがで
き、しかもスロー排気時間を短縮してスループットを向
上させることができる、真空予備室の真空排気方法を提
供することを主たる目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の真空排気方法は、蓋を有する真空
予備室の真空排気方法であって、前記蓋が開かれかつ閉
じられたという第1の条件と、当該真空予備室への前回
の基板搬入および同室の前回の真空排気を行ってから所
定時間が経過したという第2の条件の少なくとも一方の
条件が成立した場合に、当該真空予備室を真空排気しか
つガスを導入して同室を大気圧状態に戻すダミー排気を
1回以上行っておき、その後、当該真空予備室への基板
搬入および同室の相対的に低排気速度のスロー排気とそ
の後の相対的に高排気速度の通常排気の組み合わせによ
る真空排気を行うようにしたことを特徴とする。
【0018】また、この発明の第2の真空排気方法は、
蓋を有する真空予備室の真空排気方法であって、前記蓋
が開かれかつ閉じられたという第1の条件と、当該真空
予備室への前回の基板搬入および同室の前回の真空排気
を行ってから所定時間が経過したという第2の条件と、
当該真空予備室への基板搬入を所定枚数行ったという第
3の条件の少なくとも一つの条件が成立した場合に、当
該真空予備室を真空排気しかつガスを導入して同室を大
気圧状態に戻すダミー排気を1回以上行っておき、その
後、当該真空予備室への基板搬入および同室の相対的に
低排気速度のスロー排気とその後の相対的に高排気速度
の通常排気の組み合わせによる真空排気を行うようにし
たことを特徴とする。
【0019】
【作用】真空予備室の蓋を開閉した場合、外からパーテ
ィクルが真空予備室内に入り易くなるので、同室内でパ
ーティクルが舞い上がり易くなる。
【0020】また、基板の処理間隔が長くなった場合
も、より具体的には真空予備室内への前回の基板搬入お
よび同室の前回の真空排気を行ってから所定時間が経過
した場合も、同室内でパーティクルが舞い上がり易くな
ることが経験的に確かめられている。
【0021】そこで、上記第1の真空排気方法では、上
記蓋の開閉と上記所定時間経過の少なくとも一方の条件
が成立した場合に、基板処理に先立ち、真空予備室のダ
ミー排気を1回以上行っておくようにしており、そのよ
うにすれば、ダミー排気によって同室内のパーティクル
を予め排出しておくことができるので、真空予備室内に
おけるパーティクルの舞い上がりを常に少なくすること
ができ、その結果、基板に付着するパーティクルを少な
くすることができる。
【0022】しかも、パーティクルの舞い上がりが少な
いので、基板処理の際の真空予備室のスロー排気時間を
短縮してスループットを向上させることができる。
【0023】また、真空予備室への基板搬入をある程度
以上の枚数行った後も、パーティクルの舞い上がりが多
くなることがあるので、そのような場合もダミー排気を
行っておくのが好ましく、上記第2の真空排気方法では
それを行うようにしている。そのようにすれば、真空予
備室内におけるパーティクルの舞い上がりを、ひいては
基板へのパーティクルの付着を、より確実に少なくする
ことができる。
【0024】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係る真空排気
方法を含む基板処理方法の一例を示すフローチャートで
ある。図2は、図1および図3中の基板処理動作ステッ
プの中身の詳細例を示すフローチャートである。
【0025】以下においては、前述した真空予備室2
に、この発明に係る真空排気方法を適用した場合の例を
主体にして説明する。
【0026】また、図1ないし図3に示すような処理の
制御は、具体的には、例えば図5に示す制御装置58に
おいて行われる。この制御装置58は、例えばマイクロ
コンピュータを備えており、それには後述するような第
1のタイマ、第2のタイマおよびカウンタが含まれてい
る。
【0027】図1を参照して、まず、真空予備室2の上
蓋3(図5参照)が開かれかつ閉じられたという第1の
条件が成立したか否かを判断する。即ち、真空予備室2
の上蓋3が開かれたか否かを判断し(ステップ60)、
開かれた場合は、更にそれが閉じられたか否かを判断し
(ステップ61)、閉じられた場合は、ステップ63〜
69のダミー排気に進む。
【0028】上蓋3の開閉の検出は、例えば図5に示す
ように、真空予備室2の上蓋3の近傍に設けた検出器5
6によって行い、それからの信号を制御装置58に取り
込む。この検出器56は、例えばリミットスイッチ、光
電スイッチ等である。
【0029】ステップ60において上蓋3が開かれてい
ないと判断された場合は、ステップ62において、真空
予備室2への前回の基板搬入および同室の前回の真空排
気を行ってから所定時間が経過したという第2の条件が
成立したか否かを判断する。ここで「前回の」というの
は、複数枚の基板処理を行っている場合における判断時
点の直前の回の、という意味である。
【0030】具体的にはこの例では、基板搬入後に真空
予備室2の真空度が所定の真空度に達して真空計28が
オンする(これは後述する図2中のステップ87におけ
るオンのことである)たびごとに0から計時を始めて所
定時間経過でオンする第1のタイマを前述した制御装置
58内に設けており、このタイマがオンしたか否かで上
記第2の条件が成立したか否かを判断するようにしてい
る。このタイマをオンさせる時間は、例えば数時間程度
に設定しておく。
【0031】ステップ62においてタイマがオンしてい
ると判断された場合は、ステップ63以降のダミー排気
に進み、タイマがオンしていない場合はステップ70に
進む。
【0032】このようにして、上記第1および第2の条
件の少なくとも一方が成立した場合は、ステップ63〜
69のダミー排気へと進むことになる。即ち、ステップ
63において、真空ポンプ20によって真空予備室2の
真空排気を行う。この場合の真空排気は、真空予備室2
内に基板10は存在しないのでパーティクルの舞い上が
りによる悪影響は無いので強制的により多くのパーティ
クルを舞い上がらせ、かつ時間を短縮する目的から、通
常排気ライン26を用いて行うのが好ましく、この実施
例ではそのようにしている。
【0033】次いで、ステップ64において、真空予備
室2が所定の真空度に達して真空計28がオンしたか否
かを判断し、オンしていなければステップ63に戻って
真空排気を続行し、オンすればステップ65に進んで真
空排気を終了する。この真空計28がオンする真空度
は、例えば50mTorr程度としておく。
【0034】上記真空排気が終了したら、ステップ66
に進んで、ベント、即ち真空予備室2にベントガス30
を導入することを始め、次いでステップ67において、
真空予備室2が大気圧になったか否かを判断し、大気圧
になっていなければステップ66に戻ってベントを続行
し、大気圧になればステップ68に進んでベントを終了
する。真空予備室2が大気圧になったか否かの検出は、
例えば真空予備室2に設けた大気圧センサ(図示省略)
によって行う。
【0035】ベントが終了したら、ステップ69に進ん
で、前述した制御装置58内に設けているカウンタがオ
ンしているか否かを判断する。このカウンタは、ダミー
排気回数を数えるものであり、例えばステップ63で真
空排気を開始するごとに1ずつカウントアップし、所定
数に達したらオンする。この所定数は、ダミー排気を行
う回数であり、1以上に設定しておくものとするが、実
験によればダミー排気回数は3回以上が好ましく、5回
以上がより好ましい(後述する図4参照)。
【0036】ステップ69においてカウンタがオンして
いない場合は、ステップ63に戻って、再び上記のよう
なダミー排気を繰り返す。カウンタがオンしていれば、
そのカウンタを0にリセットして、処理はステップ60
に戻る。
【0037】真空予備室2の上蓋3が開いておらず、し
かも制御装置58内の第1のタイマがオンしていない場
合は(ステップ60、62参照)、ステップ70に進
み、基板10の処理を開始するか否かが判断され、開始
しない場合はステップ60に戻り、開始する場合はステ
ップ80に進んで基板10の処理動作が行われる。
【0038】このステップ80の中身の詳細例を図2に
示す。即ち、仕切弁12を開いて(ステップ81)、基
板10を真空予備室2に搬入し(ステップ82)、仕切
弁12を閉じる(ステップ83)。次いで、真空ポンプ
20によってスロー排気ライン24を用いて真空予備室
2をスロー排気し(ステップ84)、これを所定時間続
ける。即ち、スロー排気開始から所定時間経過でオンす
る第2のタイマを制御装置58内に設けており、ステッ
プ85においてこのタイマがオンしたか否かを判断し、
オンしていなければステップ84に戻ってスロー排気を
続行し、オンすればステップ86に進む。この第2のタ
イマがオンする時間、即ちスロー排気時間を、前述した
ように従来は50秒程度以上としていたのであるが、こ
の実施例ではダミー排気を予め行っておくことの効果と
して、従来よりも大幅に短縮することができる。例えば
20秒程度にすることも可能である。その理由は図4を
参照して後述する。
【0039】上記第2のタイマがオンしたら、スロー排
気ライン24の代わりに通常排気ライン26を用いて真
空予備室2を通常排気し(ステップ86)、ステップ8
7において、真空予備室2が所定の真空度に達して真空
計28がオンしたか否かを判断し、オンしていなければ
ステップ86に戻って通常排気を続行し、オンすればス
テップ88に進んで真空排気を終了する。この真空計2
8がオンする真空度は、例えば50mTorr程度とし
ておく。
【0040】その後は、仕切弁14を開いて基板10を
搬送室6へ搬送し(ステップ89)、更にそれ以降の基
板処理動作を行う(ステップ90)。即ち、基板10を
処理室8に搬入してイオンドーピング等の処理を施し、
同基板10を真空予備室4を経由して大気中に搬出す
る。そして、上記のような基板処理動作を続行するか否
かを判断し(ステップ91)、続行しない場合は処理は
終了し、続行する場合はステップ81に戻る。
【0041】上記のようにして、この実施例では、ダミ
ー排気の条件が成立したか否かを自動で判断し、同条件
が成立した場合は、基板処理に先立ってダミー排気を自
動で行うようにしている。
【0042】基板処理に先立って、真空予備室2のダミ
ー排気を行っておくことの効果を以下に説明する。
【0043】真空予備室2の上蓋3をメンテナンス等の
ために開閉した場合、外からパーティクルが真空予備室
2内に入り易くなるので、同室内でパーティクルが舞い
上がり易くなる。
【0044】また、基板10の処理間隔が長くなった場
合も、より具体的には真空予備室2内への前回の基板搬
入および同室の前回の真空排気を行ってから長時間が経
過した場合も、上蓋3を開閉しなくても、同室内でパー
ティクルが舞い上がり易くなることが経験的に確かめら
れている。これは、真空予備室2の壁面等に付着してい
たパーティクルが、時間経過に伴って剥がれて舞い上が
り易くなるためではないかと考えられる。
【0045】そこで、上記実施例のように、上蓋3の開
閉(ステップ60、61)と第1のタイマオン(ステッ
プ62)の少なくとも一方の条件が成立した場合に、基
板処理に先立ち、真空予備室2のダミー排気を1回以上
行っておけば、このダミー排気によって同室内のパーテ
ィクルを予め排出しておくことができるので、真空予備
室2内におけるパーティクルの舞い上がりを常に少なく
することができ、その結果、基板10に付着するパーテ
ィクルを少なくすることができる。ここで「常に」とい
うのは、基板10に対して図2に示したような処理を行
う時はいつも、という意味である。
【0046】しかも、パーティクルの舞い上がりが少な
いので、基板処理の際の真空予備室2のスロー排気時間
を短縮することができる。
【0047】真空予備室2のダミー排気回数およびスロ
ー排気時間を変えた場合に、基板10に付着するパーテ
ィクル数がどのように変化するかを測定した結果の一例
を図4に示す。
【0048】ダミー排気が0回の場合は、従来の真空排
気方法に相当し、この場合はスロー排気時間を前述した
ように50秒程度以上に取らないと、パーティクル数は
0近くにならない。これに対して、ダミー排気を1回以
上行うと、しかもその回数を増やすほど、スロー排気時
間を短縮しても、基板10に付着するパーティクル数を
0近くにすることができる。例えば、ダミー排気を5回
行うと、スロー排気時間を20秒程度に短縮しても、基
板10に付着するパーティクル数を0近くにすることが
できる。
【0049】基板10の処理の際の真空予備室2のスロ
ー排気時間を短縮することができれば、そのぶん、真空
予備室2の真空排気に要する時間が短くなり、基板10
を速やかに搬送室6等へ搬送して次の処理に移ることが
できるので、真空予備室2としての、ひいては図6に示
したイオン処理装置全体としての、スループットが向上
する。
【0050】なお、上記ダミー排気に要する時間として
は、例えばダミー排気を数回行う場合は5分程度かかる
が、ダミー排気は、前述したように、メンテナンス等の
ために上蓋3を開閉した時に、または前回の基板処理か
ら長時間経過した時に、基板処理に先立って行っておく
ものである。即ちこのダミー排気は、メンテナンス後の
装置立上げ時間内に完了する、または基板を処理してい
ない時間内に完了するものであり、従ってダミー排気時
間は、基板10の図2に示したような処理の際のスルー
プットには影響しない。このスループットに影響するの
は、前述したスロー排気時間および通常排気時間であ
る。
【0051】ところで、真空予備室2への基板搬入をあ
る程度以上の枚数行った後も、即ち基板10をある程度
以上の枚数処理した後も、パーティクルの舞い上がりが
多くなることがある。これは、基板搬入に伴って、わず
かながらパーティクルが真空予備室2内に持ち込まれる
からであると考えられる。従ってこのような場合もダミ
ー排気を行っておくのが好ましく、図3に示す実施例で
はそれを行うようにしている。
【0052】即ち図3に示す実施例では、前述したステ
ップ62からステップ70に進む途中に、基板10を所
定枚数処理したか否かを判断するステップ71を設け、
所定枚数処理した場合はステップ63以降のダミー排気
を行うようにしている。その他は図1の実施例の場合と
同じである。この所定枚数処理には、上記の真空予備室
2への基板搬入が含まれており(図2のフローチャート
参照)、従って基板10の処理枚数と真空予備室2への
搬入枚数とは互いに同じと考えることができる。ここで
判断する所定枚数は、例えば数百枚程度にしておけば良
い。
【0053】この実施例のようにすれば、真空予備室2
内におけるパーティクルの舞い上がりを、ひいては基板
10へのパーティクルの付着を、より確実に少なくする
ことができる。
【0054】なお、以上においては、この発明に係る真
空排気方法を真空予備室2に適用した場合を例に説明し
たが、図6に示したイオン処理装置では、前述したよう
に真空予備室4がロード側になる場合もあり、その場合
はこの真空予備室4にも上記と同様の真空排気方法を適
用するのが好ましい。そのようにすれば、この真空予備
室4についても、上記と同様の効果を得ることができ
る。また、装置によっては、真空予備室が一つしかな
い、即ちロード用とアンロード用とを兼ねる場合もあ
り、そのような真空予備室についても、勿論、上記のよ
うな真空排気方法を適用することができる。
【0055】
【発明の効果】この発明は、上記のとおり構成されてい
るので、次のような効果を奏する。
【0056】請求項1の真空排気方法によれば、真空予
備室の蓋が開かれかつ閉じられたという第1の条件と、
真空予備室への前回の基板搬入および同室の前回の真空
排気を行ってから所定時間が経過したという第2の条件
の少なくとも一方の条件が成立した場合に、基板処理に
先立ち、真空予備室のダミー排気を1回以上行っておく
ようにしたので、ダミー排気によって同室内のパーティ
クルを予め排出しておくことができ、それによって真空
予備室内におけるパーティクルの舞い上がりを常に少な
くすることができ、その結果、基板に付着するパーティ
クルを少なくすることができる。しかも、パーティクル
の舞い上がりが少ないので、基板処理の際の真空予備室
のスロー排気時間を短縮してスループットを向上させる
ことができる。
【0057】請求項2の真空排気方法によれば、真空予
備室への基板搬入を所定枚数以上行った場合もダミー排
気を行っておくようにしたので、真空予備室内における
パーティクルの舞い上がりを、ひいては基板へのパーテ
ィクルの付着を、より確実に少なくすることができる。
【0058】請求項3の真空排気方法によれば、ダミー
排気を5回以上行うようにしたので、真空予備室におけ
るパーティクルの舞い上がりを、ひいては基板へのパー
ティクルの付着を、極めて少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る真空排気方法を含む
基板処理方法の一例を示すフローチャートである。
【図2】図1および図3中の基板処理動作ステップの中
身の詳細例を示すフローチャートである。
【図3】この発明の他の実施例に係る真空排気方法を含
む基板処理方法の一例を示すフローチャートである。
【図4】基板に付着するパーティクル数の測定結果の一
例を示す図である。
【図5】真空予備室に上蓋開閉の検出器を設けた例を示
す概略側面図である。
【図6】イオン処理装置の一例を示す概略平面図であ
る。
【符号の説明】
2 真空予備室 3 上蓋 4 真空予備室 6 搬送室 8 処理室 10 基板 20 真空ポンプ 24 スロー排気ライン 26 通常排気ライン 40 真空ポンプ 44 スロー排気ライン 46 通常排気ライン 56 検出器 58 制御装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−87386(JP,A) 特開 平5−98434(JP,A) 特開 平5−259259(JP,A) 特開 平6−94597(JP,A) 特開 平6−124893(JP,A) 特開 平6−145980(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 16/56 H01L 21/203 - 21/31

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋を有する真空予備室の真空排気方法で
    あって、前記蓋が開かれかつ閉じられたという第1の条
    件と、当該真空予備室への前回の基板搬入および同室の
    前回の真空排気を行ってから所定時間が経過したという
    第2の条件の少なくとも一方の条件が成立した場合に、
    当該真空予備室を真空排気しかつガスを導入して同室を
    大気圧状態に戻すダミー排気を1回以上行っておき、そ
    の後、当該真空予備室への基板搬入および同室の相対的
    に低排気速度のスロー排気とその後の相対的に高排気速
    度の通常排気の組み合わせによる真空排気を行うように
    したことを特徴とする真空予備室の真空排気方法。
  2. 【請求項2】 蓋を有する真空予備室の真空排気方法で
    あって、前記蓋が開かれかつ閉じられたという第1の条
    件と、当該真空予備室への前回の基板搬入および同室の
    前回の真空排気を行ってから所定時間が経過したという
    第2の条件と、当該真空予備室への基板搬入を所定枚数
    行ったという第3の条件の少なくとも一つの条件が成立
    した場合に、当該真空予備室を真空排気しかつガスを導
    入して同室を大気圧状態に戻すダミー排気を1回以上行
    っておき、その後、当該真空予備室への基板搬入および
    同室の相対的に低排気速度のスロー排気とその後の相対
    的に高排気速度の通常排気の組み合わせによる真空排気
    を行うようにしたことを特徴とする真空予備室の真空排
    気方法。
  3. 【請求項3】 前記ダミー排気を5回以上行う請求項1
    または2記載の真空予備室の真空排気方法。
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