JP3445137B2 - 自転車立体駐輪装置 - Google Patents

自転車立体駐輪装置

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JP3445137B2
JP3445137B2 JP04428698A JP4428698A JP3445137B2 JP 3445137 B2 JP3445137 B2 JP 3445137B2 JP 04428698 A JP04428698 A JP 04428698A JP 4428698 A JP4428698 A JP 4428698A JP 3445137 B2 JP3445137 B2 JP 3445137B2
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和彦 大垣
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新和企業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、限られた面積の土
地に効率良く自転車を駐輪させることができるように自
転車を上下2段に駐輪することができる自転車立体駐輪
装置において、上段の駐輪スペースに自転車を搬出入す
る作業を大きな力を付与させること無く容易且つ安全に
行うことができ、しかも経済的に製作することのできる
自転車立体駐輪装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、限られた面積の土地に効率良く自
転車を駐輪させることのできる上下2段式の自転車駐輪
装置が開発され、駅周辺や商店街周辺等に設置されて自
転車の迷惑駐輪の問題に対して効を奏している。
【0003】自転車を上下2段に駐輪させることのでき
る自転車立体駐輪装置としては、従来より種々の構成の
ものが提案されている。従来の自転車立体駐輪装置にお
ける上段の駐輪設備の構造は、所定高さを有する支柱又
はこの支柱に横設されている横梁から成るフレームの上
部に上部が開口している溝形状又はリップ溝形状の形鋼
で構成されている固定レールが略水平に固定されてお
り、上部が開口している溝形状又はハット溝形状の形鋼
で構成されていて自転車を載置される可動レールがこの
固定レール内に移動自在に挿入されているものが一般的
であり、固定レールの内側面又は可動レールの外側面に
案内溝が形成されていると共にこの案内溝に係合する係
合ローラが案内溝を形成されている固定レール又は可動
レールと反対側の可動レール又は固定レールに設けられ
ていて、可動レールが引き出した最終段階になると傾倒
していく構造であったり、引き出す長さに略正比例して
傾倒していく構造であったりしていた。
【0004】そして、自転車を上段に搬入する際には、
固定レール内に収納された可動レールを引き出して傾倒
した状態にするのであるが、可動レールは前記した如く
形鋼で構成されていてそれ自身の重量が重いので、引き
出され且つ傾倒せしめられた可動レールを固定レール内
に収納するのに大きな労力を要し、この労力は自転車を
載置された状態では自転車の重量も加わるため更に大き
くなるのである。
【0005】また、上段に載置された自転車を搬出する
際には、自転車を載置された状態の可動レールを固定レ
ール内から引き出して傾倒するのであるが、この自転車
を載置された可動レールの重量は大きく、この大きな重
量を人手によって支持しながら傾倒する必要があるた
め、特に子供や女性などにとっては多大の労力となり、
自転車の搬出入作業が非常に危険であった。
【0006】そこで、本出願人は特開平7−20797
4号において、図8に示す如く固定レール1'前端の両
外側面の上部を中心として回転自在に枢着されている回
転部材10に可動レール2'の下面2a'を支持する位置に傾
倒用支持ローラ11が軸着されていて、ピストンロッド7b
が押し込まれる方向の変位に対して略一定の反力が作用
する緩衝器7の一端を前記回転部材10にまた他端を固定
レール1'の外側面にそれぞれ装着されて成る緩衝支持
機構が設けられている自転車立体駐輪装置を提案した。
【0007】この自転車立体駐輪装置では、可動レール
2'の重量及び可動レール2'に自転車が載置されている
場合にはこの自転車の重量(以下、単に可動レール2'
等の重量と言うことがある)に起因するモーメントが回
転部材10に作用する一方、この回転部材10に一端を装着
されている緩衝器7の反力により前記モーメントに抗す
るモーメントが回転部材10に作用するので、可動レール
2'の急激な傾倒を防止できるばかりか、自転車の上段
への搬出入作業を大きな力を付与させること無く容易且
つ安全に行うことができるのである。
【0008】しかしながら、前記した緩衝支持機構が設
けられている従来の自転車立体駐輪装置は、固定レール
1'の両外側面に枢着された回転部材10を介して可動レ
ール2'によって回転部材10に作用するモーメントを緩
衝器7で受ける構成であるので、緩衝器7の反力を受け
て回転部材10に働くモーメントは固定レール1'の前端
上部に枢着されている回転部材10の回転中心から緩衝器
7のピストンロッドの移動方向に降ろした垂線の長さに
正比例して増減する。
【0009】従って、可動レール2'等の重量に起因し
て回転部材10に作用するモーメントは、固定レール1'
の内側面に固定されている振れ防止ガイド12に係合し可
動レール2'の支点となるように可動レール2'に枢着さ
れているローラ12aと両回転部材10間に軸着されている
傾倒用支持ローラ11との距離に反比例して増減するので
あるが、この距離を大きく設定することができないの
で、非常に大きくなるのである。これに対し、緩衝器7
の反力により回転部材10に作用するモーメントは前記し
た如く回転部材10の回転中心から緩衝器7のピストンロ
ッドの移動方向に降ろした垂線の長さに正比例して増減
するのであるが、緩衝器7は固定レール1'の外側面に
設置されるので前記垂線の長さの設定には限界があるた
め長くすることができないので、自転車を上段に搬出入
する作業を大きな力を付与させること無く容易且つ安全
に行うために必要な大きさのモーメントを得るために
は、大きな反力を有する緩衝器7や複数の緩衝器7を装
着しなければならないので不経済で且つ製作に手間を要
するという欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の欠点を解消し、製作する際に手間のかかる作業が少
なくて容易に製作することができると共に、狭い土地を
有効に利用して多数の自転車を効率良く駐輪させるため
の上段への駐輪において、人手により付与する力が小さ
く、自転車を搬出入する作業中における傾倒させる部材
である可動レールの速度を抑えた状態で容易且つ安全
に、しかも下段に駐輪している自転車を損傷させること
無く行うことができる自転車立体駐輪装置を提供するこ
とを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる課題を
解決すべく種々検討した結果、所定高さを有する支柱又
は該支柱に横設されている横梁から成るフレームの上部
に略水平に固定されており上部が開口している溝形状又
はリップ溝形状の形鋼で構成されている固定ガイドレー
ルと、自転車を載置され該固定ガイドレール内に移動自
在に挿入される上部が開口している溝形状又はハット溝
形状の形鋼で構成されている可動ガイドレールとから成
り、該可動ガイドレールを略水平に案内移動させるため
の所定長さを有する略水平な水平用案内部と該水平用案
内部の前部に連続せしめられており手前に引き出した可
動ガイドレールの前端を下方に傾倒するように案内せし
める傾倒用案内部とから成る案内部材が該固定ガイドレ
ールの内側面に固定されており、該可動ガイドレールの
後端部の外側面には該案内部材と係合する係合ローラが
枢着されていると共に該案内部材の傾倒用案内部の前端
部には該係合ローラを係止させるためのストッパが設け
られている自転車立体駐輪装置であって、固定ガイドレ
ール内の前端部に可動ガイドレールを支持する支持ロー
ラが枢着されており、ピストンロッドが押し込まれる方
向の変位に対して略一定の反力が作用する緩衝器が、可
動ガイドレールを手前に引き出して係合ローラが案内部
材の水平用案内部の前端近傍に移動してきたときにピス
トンロッドが最も突き出した状態で緩衝器の後端側であ
るピストンロッド又はシリンダに設けられている係合部
が可動ガイドレールに設けられている係合部と係合せし
められて可動ガイドレールと一体を成して固定ガイドレ
ール内の前端部でその前端を中心として回動できるよう
に配備されており、また案内部材の傾倒用案内部が、可
動ガイドレールを支持する支持ローラの可動ガイドレー
ルとの接点からの距離を前端に行くに従って漸次短くな
る形状に形成されていれば、上記課題を解決することが
できることを究明して本発明を完成したのである。
【0012】そして、緩衝器が、緩衝器の後端側である
ピストンロッド又はシリンダに設けられている係合部が
可動ガイドレールに設けられている係合部と係合せしめ
られて可動ガイドレールと一体を成している状態で
衝器のピストンロッドの移動方向と可動ガイドレールの
長手方向とが略平行となる位置に設けられていると、緩
衝器に要求される反力をより小さくすることができ、ま
た支持ローラと緩衝器の前端とが同一軸心上に枢着され
ていると、緩衝器の後端側であるピストンロッド又はシ
リンダに設けられている係合部が可動ガイドレールに設
けられている係合部と係合せしめられて可動ガイドレー
ルと一体を成している状態で緩衝器のピストンロッドの
移動方向を可動ガイドレールの長手方向に確実に略平行
とすることができ、更に支持ローラが固定ガイドレール
の底板の前端部に可動ガイドレールの下面を支持する位
置に枢着されており、案内部材の傾倒用案内部よりも前
端側の前記固定ガイドレールの内側面に可動ガイドレー
ルの外側面をガイドする振れ防止ガイドが固定されてい
ると、可動ガイドレールの固定ガイドレールに対する移
動を安定して行うことができることも究明したのであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明に係る自
転車立体駐輪装置について詳細に説明する。図1は本発
明に係る自転車立体駐輪装置の1実施例において可動ガ
イドレールの前端を下方に傾倒させた状態を示す側面説
明図、図2は図1におけるA部拡大断面説明図、図3は
図1に示した本発明に係る自転車立体駐輪装置において
可動ガイドレールの前端を略水平に引き出した状態を示
す側面説明図、図4は図3におけるB−B線拡大断面説
明図、図5は本発明装置の他の実施例を示す図2に相当
する断面説明図、図6は図5に示す実施例における図4
に相当する断面説明図、図7は本発明装置に使用するガ
ススプリングと称されている緩衝器の1例を示す断面説
明図である。
【0014】図面中、1は所定高さを有する支柱又はこ
の支柱に横設されている横梁から成るフレーム9の上部
に略水平に固定されており上部1aが開口している固定ガ
イドレールであり、この固定ガイドレール1は溝形状又
はリップ溝形状の形鋼で構成されている。
【0015】2は自転車がその車輪を挿入されて載置さ
れ得るように上部が開口している溝形状又はハット溝形
状の形鋼で構成されている可動ガイドレールであって、
その後端部の外側面2b(図示した実施例では両外側面2
b)に後述する案内部材3と係合する係合ローラ4が枢
着されていて、固定ガイドレール1内に移動自在に挿入
されている。また、この可動ガイドレール2の所定の位
置には後述する緩衝器7に設けられている係合部7cと係
合せしめられて可動ガイドレール2を手前に引き出して
きたときに緩衝器7と一体を成す作用をなす係合部2cが
設けられている。
【0016】3は固定ガイドレール1の内側面1bに固定
されており可動ガイドレール2の後端部の外側面2bに枢
着されている係合ローラ4と係合して可動ガイドレール
2の移動方向を規制する案内部材であって、例えば図4
に示す如く固定ガイドレール1を構成するリップ溝形材
の開口部内であって固定ガイドレール1の内側面1bに互
いにその開口部を対向させて溶接等によって固定されて
いる。この案内部材3は可動ガイドレール2を略水平に
案内移動せしめるため固定ガイドレール1の後端側から
所定長さ即ち可動ガイドレール2を傾倒させても固定ガ
イドレール1の下方に駐輪させてある自転車と当接しな
い位置に引き出すことのできる長さを有する略水平な水
平用案内部3aと、手前に引き出した可動ガイドレール2
の前端を下方に傾倒するように案内させるため水平用案
内部3aの前部に連続して設けられている傾倒用案内部3b
とから成っている。この案内部材3の傾倒用案内部3b
は、可動ガイドレール2の重量及び可動ガイドレール2
に自転車が載置されている場合にはこの自転車の重量
(以下、単に可動ガイドレール2等の自重と言うことが
ある)により可動ガイドレール2が傾倒しようとすると
きに、この可動ガイドレール2に可動ガイドレール2等
の自重に抗して係合ローラ4との接点でこの接点の法線
方向に反力を作用せしめるために、可動ガイドレール2
を支持する後述する支持ローラ6の可動ガイドレール2
との接点からの距離が前端に行くに従って漸次短くなる
形状に形成されており、この反力は係合ローラ4との接
点における法線方向が可動ガイドレール2の長手方向に
対して垂直な方向に近付く程大きくなるのであり、図示
した実施例の如く直線状や図示しないが湾曲状,直線状
と湾曲状との組み合わせ等、後述する緩衝器7の反力の
大きさによって適宜設定すれば良く、例えば係合ローラ
4との接点で法線方向に作用する反力と後述する緩衝器
7の反力により可動ガイドレール2に作用する力との合
力が常時一定となるように所定の形状に形成されている
と、可動ガイドレール2を傾斜状態と略水平な状態との
間で操作するときに可動ガイドレール2に作用する力を
略一定とすることができて好ましい。
【0017】5は可動ガイドレール2を手前に引き出し
てその前端を下方に傾倒させた際に可動ガイドレール2
の後端部の外側面2bに枢着されている係合ローラ4を係
止させて可動ガイドレール2が固定ガイドレール1から
外れて脱落するのを防止するために案内部材3の傾倒用
案内部3bの前端部に設けられているストッパであり、固
定ガイドレール1が図示した実施例の如く上部1aに内面
側に対向してリップ部が突出せしめられているリップ溝
形状の形鋼で形成されており且つ固定ガイドレール1の
上部1a近傍位置まで案内部材3の傾倒用案内部3bが形成
されている場合には固定ガイドレール1のリップ部の前
端がストッパ5の作用を成すが、別途案内部材3の傾倒
用案内部3bの前端に設けられていても良い。
【0018】6は可動ガイドレール2を支持する支持ロ
ーラであり、図2及び図4に示す如く固定ガイドレール
1内の底板1cの前端部に枢着されている態様や、図5及
び図6に示す如く固定ガイドレール1内の両内側面1b,
1bの前端部に対向して枢着されている態様を示すことが
できる。前者の態様の場合には、支持ローラ6は可動ガ
イドレール2の下面2aを支持する構成であり、また後者
の態様の場合には、可動ガイドレール2の両外側面2b,
2bの長手方向の所定範囲にそれぞれ高さ方向に所定の間
隔を隔てて支持ローラ6と係合する突出片2d,2d、例え
ば図6に示す如く可動ガイドレール2の両外側面2b,2b
に開口部を外方に向けて溶接等の固定手段により固定さ
れたチャンネル材から成る突出片2d,2dが設けられてお
り、この突出片2d,2d間に支持ローラ6が挿入されて可
動ガイドレール2の上下方向の動きを規制した状態で支
持する構成である。
【0019】7は可動ガイドレール2を図3に示すよう
に略水平な状態で手前に引き出してから図1に示すよう
にその前端を下方に傾倒する際に可動ガイドレール2が
急激に傾倒することを防止せしめて自転車を搬出入させ
る作業を安全に行うためにピストンロッド7bが押し込ま
れる方向の変位に対して略一定の反力が作用する緩衝器
であり、可動ガイドレール2を手前に引き出して係合ロ
ーラ4が案内部材3の水平用案内部3aの前端近傍に移動
してきたときにピストンロッド7bが最も突き出した状態
この緩衝器7の後端側であるピストンロッド7b又はシ
リンダ7aに設けられている係合部7cが可動ガイドレール
2に設けられている係合部2cと係合せしめられて可動ガ
イドレール2と一体を成して固定ガイドレール1内の前
端部でその前端を中心として回動できるように配備され
ている。この固定ガイドレール1内の前端部とは、固定
ガイドレール1の内側面1bであってもよいが、図示した
実施例の如く固定ガイドレール1の底板1cであることが
可動ガイドレール2に緩衝器7のピストンロッド7bが押
し込まれる方向の変位に対する反力を作用させる位置を
正面で見て可動ガイドレール2の重心の下方とすること
ができて好ましい この緩衝器7の係合部7cは、固定ガ
イドレール1内の前端部でその前端を中心として回動す
る前端部が、図示した実施例の如くピストンロッド7bで
ある場合には、後端側であるシリンダ7aに設けられてお
り、また図示しないがシリンダ7aである場合には、後端
側であるピストンロッド7bに設けられている。
【0020】この緩衝器7としては、例えばガススプリ
ングと称されるものを使用することができる。このガス
スプリングには種々の構成のものがあるが、その1例に
ついて図7により簡単に説明すると、シリンダ7a内に圧
縮性流体と非圧縮性流体とがフリーピストンを挾んで充
填されており、一方の非圧縮性流体が充填されている空
間にはシリンダ7a内を摺動するピストンに連結されたピ
ストンロッド7bが挿入されており、またこのピストンに
はオリフィスが形成されてこのピストン両側の空間が互
いに連通せしめられていてピストン両側の空間に充填さ
れている非圧縮性流体が相互に移動自在に構成されてい
る。このような構造のガススプリングのピストンロッド
7bにシリンダ7a内へ押し込まれる方向への外力が作用す
ると、ピストンロッド7bの変位によりシリンダ7a内でピ
ストンが変位、このピストンに形成されているオリフ
ィスを介して非圧縮性流体がシリンダ7a内でピストンロ
ッド7bが存 在しない側の空間からピストンロッド7bが存
在する側の空間へ移動するのでピストンの両側の圧力差
は常に等しいが、シリンダ7a内ピストンロッド7bが侵
入した体積分だけフリーピストンが圧縮性流体が充填さ
れている側の空間へ変位し、その変位量により圧縮性流
体の充填されている側の空間が加圧されるので、ピスト
ンロッド7bが押し込まれる方向への外力に対する反力が
ガススプリングに生じる。この際、ピストンロッド7bの
変位は、シリンダ7a内でピストンロッド7bが存在しない
側の空間からピストンロッド7bが存在する側の空間へと
非圧縮性流体が移動する現象を伴うのであるが、ピスト
ンに形成されているオリフィスの抵抗によってピストン
ロッド7bが急激に変位できないので緩衝効果が得られ
る。一方、この状態においてピストンロッド7bが押し込
まれる方向への外力がガススプリングに生じる反力より
小さくなるか、又はピストンロッド7bが押し込まれる方
向への外力が除去されると、圧縮性流体の圧力によりフ
リーピストンが非圧縮性流体が充填されている側の空間
へ変位して圧縮性流体の充填されている側の空間の容積
が増加し、ピストンに連結されたピストンロッド7bが突
き出す方向へ変位し元の位置へ戻ろうとする力が発生す
る。このようなピストンロッド7bの変位は、シリンダ7a
内でピストンロッド7bが存在する側の空間からピストン
ロッド7bが存在しない側の空間へと非圧縮性流体が移動
する現象を伴うのであるが、ピストンに形成されている
オリフィスの抵抗によってピストンロッド7bが急激に変
位できないので緩衝効果が得られる。従って、このよう
なガススプリングは、外力が作用していないときには
圧縮性流体の圧力によりピストンロッド7bが最も突
した状態を成しており、この状態からピストンロッド7b
シリンダ7a内へ押し込まれる方向へ所定の力以上の外
力が作用するとピストンロッド7bが変位するのである。
【0021】前述した緩衝器7は、可動ガイドレール2
を手前に引き出して係合ローラ4が案内部材3の水平用
案内部3aの前端近傍に移動してきたときにピストンロッ
ド7bが最も突き出した状態で緩衝器7の後端側であるピ
ストンロッド7b又はシリンダ7aに設けられている係合部
7cが可動ガイドレール2に設けられている係合部7cと可
動ガイドレール2の係合部2cとが係合し且つ緩衝器7の
前端と固定ガイドレール1内の前端部とが係合して可動
ガイドレール2と一体を成して固定ガイドレール1内の
前端部でその前端を中心として回動できるように配備さ
れている。また、前記係合部7cと2cとが係合している状
態において、緩衝器7のピストンロッド7bの移動方向と
可動ガイドレール2の長手方向とが略平行となる位置に
設けられていると、緩衝器7に要求される反力が小さく
て済むので好ましく、支持ローラ6の軸心と固定ガイド
レール1内の前端部に枢着されている緩衝器7の前端と
が同一軸心上に枢着されていると、緩衝器7のピストン
ロッド7bの移動方向と可動ガイドレール2の長手方向と
を略平行な状態に容易に構成することができて好まし
い。
【0022】また、自転車を搬出入する作業を安全に且
つ容易に行うためには、可動ガイドレール2に作用する
抵抗が手前に引き出すときに小さく且つ傾倒するときに
大きいことが必要である。従って、緩衝器7及び可動ガ
イドレール2の各係合部7c及び2cは、可動ガイドレール
2の後端部の外側面2bに枢着されている係合ローラ4が
案内部材3の水平用案内部3aの前端近傍位置から傾倒用
案内部3bの前端に至る位置で、即ち可動ガイドレール2
が傾倒するときに互いに係合して緩衝器7の反力が作用
するように所定の位置にそれぞれ設けられている。
【0023】図示した実施例では、緩衝器7のピストン
ロッド7bが固定ガイドレール1の底板1cの前端部に枢着
されており、可動ガイドレール2の下方で緩衝器7の後
端側であるシリンダ7aに両側方に突出せしめられている
係合部7cは、可動ガイドレール2の下面2aに幅方向に間
隔を隔てて下方に突出せしめられている突出片であっ
て、可動ガイドレール2の後端部に枢着されている係合
ローラ4が案内部材3の水平用案内部3aの前端近傍に移
動してきたときに可動ガイドレール2の前端側に形成さ
れている係合部2cの切欠部2caに初めて係合するように
位置せしめられている。可動ガイドレール2の下面2aに
設けられている係合部2cの切欠部2caの位置は、緩衝器
7の係合部7cの突出片と係合した状態において、緩衝器
7のピストンロッド7bの移動方向と可動ガイドレール2
の長手方向とが略平行となる位置であることが好まし
く、図2及び図4に示した実施例では固定ガイドレール
1内の底板1cの前端部で支持ローラ6を枢着せしめてい
る軸6aに緩衝器7のピストンロッド7bの前端が枢着され
ているので、可動ガイドレール2の係合部2cと緩衝器7
の係合部7cとが係合している状態で緩衝器7のピストン
ロッド7bの移動方向を可動ガイドレール2の長手方向に
確実に略平行とすることができる。
【0024】また図示しないが、緩衝器7の前端部が固
定ガイドレール1の内側面1bの前端部に枢着されており
可動ガイドレール2の側方で緩衝器7の後端側であるシ
リンダ7a又はピストンロッド7bに係合部7cが設けられて
いる場合や、緩衝器7の前端部に固定ガイドレール1の
内側面1bの前端を中心として回動できる係合部が設けら
れており可動ガイドレール2の後方で緩衝器7の後端側
であるシリンダ7a又はピストンロッド7bに係合部7cが設
けられている場合にも、緩衝器7が可動ガイドレール2
と一体を成して固定ガイドレール1内の前端部でその前
端を中心として回動する状態において緩衝器7のピスト
ンロッド7bの移動方向と可動ガイドレール2の長手方向
とが略平行となる位置であることが好ましく、例えば固
定ガイドレール1の両内側面1b,1bに互いに対向して支
持ローラ6,6が枢着されており、一方の支持ローラ6
を枢着せしめている軸6aに緩衝器7のピストンロッド7b
の前端部が枢着されていて、緩衝器7の後端側であるシ
リンダ7aに設けられている係合部7cが、可動ガイドレー
ル2の後端部の係合ローラ4が案内部材3の水平用案内
部3aの前端近傍に移動してきたときに可動ガイドレール
2の外側面2bに設けられている係合部2cに初めて係合す
るように位置せしめられている態様を示すことができ
る。
【0025】またこの緩衝器7は、前述した如く可動ガ
イドレール2が傾倒するときにのみその前端と後部とが
固定ガイドレール1内の前端部と可動ガイドレール2と
に係合しており可動ガイドレール2と一体を成して傾倒
するので、緩衝器7の前端部が固定ガイドレール1の底
板1cの前端部に枢着されている場合には可動ガイドレー
ル2が傾斜状態から略水平状態となるときに固定ガイド
レール1内の底板1c上に載置されるのであり、このとき
固定ガイドレール1内の底板1cの所定の位置に緩衝器7
の後端側であるシリンダ7a又はピストンロッド7b(図示
した実施例ではシリンダ7a)を支持するゴムや合成樹脂
等より成る緩衝材7dが設けられていると、緩衝器7が固
定ガイドレール1内の底板1c上に載置されるときの衝撃
を和らげることができる。
【0026】また図示しないが、緩衝器7の前端部が固
定ガイドレール1の内側面1bの前端部に枢着されている
場合には、通常固定ガイドレール1の底板1cより上方位
置に枢着されているので、緩衝器7の後端側であるシリ
ンダ7a又はピストンロッド7bを所定の高さ位置で支持す
る支持材が設けられている。そして、この支持材の緩衝
器7と当接する位置にゴムや合成樹脂等より成る緩衝材
が設けられていると、緩衝器7が前記支持材に当接する
ときの衝撃を和らげることができる。
【0027】このように構成されている本発明に係る自
転車立体駐輪装置において、図5及び図6に示す如く支
持ローラ6が固定ガイドレール1の両内側面1bの前端部
に対向して枢着されている場合には、可動ガイドレール
2の側方へのガタツキが防止される。また図2及び図4
に示す如く支持ローラ6が固定ガイドレール1の底板1c
の前端部に可動ガイドレール2の下面2aを支持する位置
に枢着されている場合には、案内部材3の傾倒用案内部
3bよりも前端側の固定ガイドレール1内の内側面1bに固
定されていて可動ガイドレール2の外側面2bをガイドす
る振れ防止ガイド8が設けられていると、可動ガイドレ
ール2の側方へのガタツキが防止され固定ガイドレール
1に対する移動を安定して行うことができて好ましい。
【0028】この振れ防止ガイド8としては、緩衝及び
消音の効果を得るために例えばポリカーボネート樹脂の
如き樹脂製であることが好ましく、可動ガイドレール2
の外側面2bの上部側が突出せしめられている場合にはよ
り効果を発揮する。
【0029】このように構成された本発明に係る自転車
立体駐輪装置に自転車を駐輪させるためには、先ず通常
固定ガイドレール1内に挿入されている状態の可動ガイ
ドレール2を手前に略水平に引き出して図3に示すよう
な引き出し水平状態にする。
【0030】可動ガイドレール2を引き出す際に、固
定ガイドレール1内の前端部に枢着されている支持ロー
ラ6に可動ガイドレール2が支持されている。即ち、図
2及び図4に示す態様では固定ガイドレール1内の底板
1cの前端部に枢着されている支持ローラ6に可動ガイド
レール2の下面2aが当接し、また図5及び図6に示す態
様では固定ガイドレール1内の両内側面1b,1bに対向し
て枢着されている支持ローラ6,6に可動ガイドレール
2の外側面2b,2bに設けられている突出片2d,2dが当接
して支持されている。そして、可動ガイドレール2に枢
着されている係合ローラ4が案内部材3の水平用案内部
3a(可動ガイドレール2等の重心が支持ローラ6より固
定ガイドレール1側にあるときは水平用案内部3aの下側
の面の上面、また支持ローラ6より固定ガイドレール1
と反対側にあるときは水平用案内部3aの上側の面の下
面)に当接して、可動ガイドレール2が最初のうちは案
内部材3の水平用案内部3aに沿って略水平に案内され
る。このとき支持ローラ6が樹脂製であると緩衝及び消
音の効果を奏することができる。
【0031】このようにして可動ガイドレール2が略水
平に引き出されて、可動ガイドレール2に枢着されてい
る係合ローラ4が案内部材3の水平用案内部3aの前端近
傍に位置すると、ピストンロッド7bが最も突き出した状
態の緩衝器7の前端と後部とが固定ガイドレール1内の
前端部と可動ガイドレール2とに係合する。
【0032】そして、可動ガイドレール2を更に引き出
して係合ローラ4が案内部材3の水平用案内部3aの前端
に連続する傾倒用案内部3bに位置すると、可動ガイドレ
ール2は支持ローラ6に支持されながら可動ガイドレー
ル2の後端部に枢着されている係合ローラ4が案内部材
3の傾倒用案内部3bに沿って移動して傾斜状態に傾倒す
る。このとき、係合ローラ4を係止させるストッパ5が
案内部材3の傾倒用案内部3bの前端部に設けられている
ので、係合ローラ4が案内部材3から外れて脱落するこ
とが防止され、可動ガイドレール2を下段の駐輪スペー
スに駐輪された自転車に接触することのない所定の傾斜
状態に傾倒させることができる。
【0033】可動ガイドレール2が傾斜状態に傾倒する
際には、緩衝器7の前端と後部とが固定ガイドレール1
内の前端部と可動ガイドレール2とに係合せしめられて
いるので、緩衝器7が固定ガイドレール1内の前端部に
枢着されている前端を中心に回動して可動ガイドレール
2と共に傾倒する。
【0034】このとき、可動ガイドレール2等の自重の
主として可動ガイドレール2の長手方向と平行な成分に
抗して緩衝器7のピストンロッド7bが押し込まれる方向
の変位に対して略一定の反力が可動ガイドレール2に作
用すると共に、案内部材3の傾倒用案内部3bと係合ロー
ラ4との接点でこの係合ローラ4の法線方向の反力が作
用していて、可動ガイドレール2の急激な傾倒が防止さ
れる。即ち、案内部材3の傾倒用案内部3bが前端に行く
に従って可動ガイドレール2と支持ローラ6との接点か
らの距離が漸次短くなる形状に形成されているので、案
内部材3の傾倒用案内部3bと係合ローラ4との接点で可
動ガイドレール2等の自重における係合ローラ4の法線
方向の反力が作用しており、この反力と緩衝器7のピス
トンロッド7bが押し込まれる方向の変位に対して略一定
の反力との合力が可動ガイドレール2等の自重に対する
反力となって可動ガイドレール2の急激な傾倒が防止さ
れるのである。そして、緩衝器7が可動ガイドレール2
に作用せしめている反力は、緩衝器7が可動ガイドレー
ル2と共に傾倒するので、可動ガイドレール2の傾斜状
態(傾斜角度)に関係無く可動ガイドレール2に一定の
反力を作用させることができる。
【0035】従って、緩衝器7に要求されるピストンロ
ッド7bが押し込まれる方向の変位に対する反力は、回転
部材等を介してモーメントとして可動ガイドレール2に
作用せしめ且つその構造上回転部材に大きなモーメント
が作用しその結果緩衝器7に大きな反力が要求されてい
た前述した従来の自転車立体駐輪装置と比較して小さく
て良く、更に緩衝器7のピストンロッド7bの移動方向
可動ガイドレール2の長手方向とが略平行を成している
と、可動ガイドレール2等の自重の可動ガイドレール2
の長手方向と平行な成分のみに抗する反力を有する緩衝
器7を使用できるので、この緩衝器7に要求されるピス
トンロッド7bが押し込まれる方向の変位に対する反力を
より小さくすることができて好ましく、安価で小型の緩
衝器7を使用できる。また、支持ローラ6の枢着されて
いる位置が固定ガイドレール1内の底板1c又は内側面1b
のいずれの前端部であっても、固定ガイドレール1内の
前端部に枢着されている緩衝器7の前端が支持ローラ6
の軸心と同一軸心上に枢着されていると、緩衝器7の
ストンロッド7bの移動方向と可動ガイドレール2の長手
方向とを容易に略平行な状態に係合することができる。
【0036】また、固定ガイドレール1内の両内側面1b
の前端部に可動ガイドレール2の外側面2b,2bに設けら
れた突出片2d,2dと係合する支持ローラ6,6が枢着さ
れている場合には、支持ローラ6,6が可動ガイドレー
ル2の外側面2b,2bをガイドし、支持ローラ6が固定ガ
イドレール1内の底板1cの前端部に可動ガイドレール2
の下面2aを支持する位置に枢着されている場合には、案
内部材3の傾倒用案内部3bよりも前端側の固定ガイドレ
ール1の内側面1bに可動ガイドレール2の外側面2bをガ
イドする振れ防止ガイド8が設けられていると、振れ防
止ガイド8が可動ガイドレール2の外側面2bをガイドし
て、可動ガイドレール2の側方へのガタツキが防止され
ると共に固定ガイドレール1の内側面1bに可動ガイドレ
ール2が直接衝突することが防止されるのであって、可
動ガイドレール2を引き出すときと傾倒させるときとの
いずれにおいても同様に作用する。
【0037】このようにして図1に示す如く可動ガイド
レール2を傾斜状態にして自転車を前輪側から可動ガイ
ドレール2に載置するのである。次いで、自転車を載置
された可動ガイドレール2を固定ガイドレール1内に挿
入するには、可動ガイドレール2の前端部を後端側に押
しながら持ち上げることによって係合ローラ4が案内部
材3の傾倒用案内部3bに案内されて水平用案内部3a側に
移動して可動ガイドレール2を略水平な状態にするので
あり、このとき可動ガイドレール2には後端部に枢着さ
れている係合ローラ4と案内部材3の傾倒用案内部3bと
の接点でこの係合ローラ4の法線方向の反力が作用して
いると共に、可動ガイドレール2の長手方向と平行な方
に緩衝器7のピストンロッド7bが突き出す方向へ戻ろ
うとする力が緩衝器7により作用しているので小さな力
を付与するだけで可動ガイドレール2を略水平な状態に
移行させることができる。更に可動ガイドレール2を後
方へに押し込むと、緩衝器7の前端又は後部が固定ガイ
ドレール1内の前端部又は可動ガイドレール2との係合
状態が解除されると共に係合ローラ4が案内部材3の水
平用案内部3aに案内されて可動ガイドレール2は固定ガ
イドレール1内に略水平に挿入された状態となり、自転
車を立体的に駐輪させることができるのである。
【0038】このようにして可動ガイドレール2を固定
ガイドレール1内に挿入するときに、係合ローラ4が案
内部材3の傾倒用案内部3bから水平用案内部3aに移動し
て可動ガイドレール2が傾斜状態から略水平な状態とな
ると、前端を中心として回動する緩衝器7が可動ガイド
レール2と共に傾斜状態から略水平な状態となり固定ガ
イドレール1内の底板1c上に載置されたり固定ガイドレ
ール1の内側面1bに設けられている支持材に支持された
りするので、固定ガイドレール1内で緩衝器7と当接す
る所定の位置に緩衝器7の後端側であるシリンダ7a又は
ピストンロッ7bを支持せしめる緩衝材7dが設けられてい
ると、緩衝器7が固定ガイドレール1内の底板1c上に載
置されるときの衝撃を和らげることができ、緩衝器7の
寿命を向上させることができる。
【0039】
【発明の効果】以上に詳述した如く本発明に係る自転車
立体駐輪装置は、固定ガイドレール内の前端部に可動ガ
イドレールを支持する支持ローラが枢着されており、ピ
ストンロッドが押し込まれる方向の変位に対して略一定
の反力が作用する緩衝器が、可動ガイドレールを手前に
引き出して係合ローラが案内部材の水平用案内部の前端
近傍に移動してきたときにピストンロッドが最も突き出
した状態で緩衝器の後端側であるピストンロッド又はシ
リンダに設けられている係合部が可動ガイドレールに設
けられている係合部と係合せしめられて可動ガイドレー
ルと一体を成して固定ガイドレール内の前端部でその前
端を中心として回動できるように配備されており、また
案内部材の傾倒用案内部が、可動ガイドレールを支持す
る支持ローラと可動ガイドレールとの接点からの距離を
前端に行くに従って漸次短くなる形状に形成されている
ので、可動ガイドレール等の重量に対して可動ガイドレ
ールに案内部材の傾倒用案内部と係合ローラとの接点で
係合ローラの法線方向に作用する反力と、可動ガイドレ
ールの長手方向と略平行な方向に作用する緩衝器による
ピストンロッドが押し込まれる方向の変位に対する略一
定の反力とにより可動ガイドレールの急激な傾倒を防止
することができる。しかも、後者の反力を作用せしめる
緩衝器は緩衝器の係合部が可動ガイドレールの係合部と
係合せしめられて可動ガイドレーと一体を成して固定
ガイドレール内の前端部でその前端を中心として回動で
きるように配備されており、可動ガイドレールの傾斜状
態(傾斜角度)に関係無く可動ガイドレールに一定の反
力を作用させることができるので、小型の比較的安価な
1本の緩衝器を設けるだけで前記効果を奏することがで
き、上段の駐輪スペースに自転車を搬出入する作業を大
きな力を付与させること無く容易且つ安全に行うことが
できると共に経済的に製作することができる。
【0040】そして、支持ローラが固定ガイドレールの
底板の前端部に可動ガイドレールの下面を支持する位置
に枢着されていると、製作する際に長さが長く且つ溶接
を必要とする手間のかかる固定作業は固定ガイドレール
の内側面への案内部材の固定だけであるので製作効率が
良く、且つ可動ガイドレールを構成する溝形状又はハッ
ト溝形状の形鋼に別途取り付けられている部材は係合ロ
ーラ及び緩衝器と係合する係合部だけであり可動ガイド
レールを比較的軽量とすることができるので、より安価
で且つより小型の1本の緩衝器を設けるだけで、上記効
果を奏することができる。
【0041】また、緩衝器が、緩衝器の後端側であるピ
ストンロッド又はシリンダに設けられている係合部が可
動ガイドレールに設けられている係合部と係合せしめら
れて可動ガイドレールと一体を成している状態で緩衝器
のピストンロッドの移動方向と可動ガイドレールの長手
方向とが略平行となる位置に設けられていると、この緩
衝器に要求される反力をより小さくすることができて、
より安価で且つより小型の緩衝器を使用できる。
【0042】また自転車の搬出入に際し、可動ガイドレ
ールの動作は、水平用案内部と傾倒用案内部とから成る
案内部材に沿って、可動ガイドレールを傾倒させても固
定ガイドレールの下方に駐輪させてある自転車と当接し
ない位置に引き出されるまでは略水平に移動させた後に
傾倒させるものであるので、固定ガイドレールの下方に
駐輪させてある自転車を倒したり破損させたりすること
なく上段の駐輪スペースに自転車を駐輪させることがで
きる。
【0043】また、支持ローラが固定ガイドレールの底
板の前端部に可動ガイドレールの下面を支持する位置に
枢着されている場合に振れ防止ガイドが設けられている
と、この振れ防止ガイドが可動ガイドレールの外側面を
ガイドして可動ガイドレールの側方へのガタツキが防止
されると共に固定ガイドレールの内側面に可動ガイドレ
ールが直接衝突することが防止されて、可動ガイドレー
ルを引き出したり押し込んだりする際に、可動ガイドレ
ールを確実且つ安定した状態で案内することができ、更
にこの振れ防止ガイドが樹脂製であれば緩衝及び消音効
果を奏するのである。
【0044】このように種々の効果を奏する本発明に係
る自転車立体駐輪装置は、その工業的価値の非常に大き
なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自転車立体駐輪装置の1実施例に
おいて可動ガイドレールの前端を下方に傾倒させた状態
を示す側面説明図である。
【図2】図1におけるA部拡大断面説明図である。
【図3】図1に示した本発明に係る自転車立体駐輪装置
において可動ガイドレールの前端を略水平に引き出した
状態を示す側面説明図である。
【図4】図3におけるB−B線拡大断面説明図である。
【図5】本発明装置の他の実施例を示す図2に相当する
断面説明図である。
【図6】図5に示す実施例における図4に相当する断面
説明図である。
【図7】本発明装置に使用するガススプリングと称され
ている緩衝器の1例を示す断面説明図である。
【図8】従来の自転車立体駐輪装置の1例の要部を示す
断面説明図である。
【符号の説明】
1 固定ガイドレール 1a 上部 1b 内側面 1c 底板 1' 従来の固定レール 2 可動ガイドレール 2a 下面 2b 外側面 2c 係合部 2ca 切欠部 2d 突出片 2' 従来の可動レール 2a' 下面 3 案内部材 3a 水平用案内部 3b 傾倒用案内部 4 係合ローラ 5 ストッパ 6 支持ローラ 6a 軸 7 緩衝器 7a シリンダ 7b ピストンロッド 7c 係合部 7d 緩衝材 8 振れ防止ガイド 9 フレーム 10 回転部材 11 傾倒用支持ローラ 12 振れ防止ガイド 12a ローラ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 6/06 B62H 3/08,3/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定高さを有する支柱又は該支柱に横設
    されている横梁から成るフレーム(9)の上部に略水平に
    固定されており上部(1a)が開口している溝形状又はリッ
    プ溝形状の形鋼で構成されている固定ガイドレール(1)
    と、自転車を載置され該固定ガイドレール(1)内に移動
    自在に挿入される上部が開口している溝形状又はハット
    溝形状の形鋼で構成されている可動ガイドレール(2)と
    から成り、該可動ガイドレール(2)を略水平に案内移動
    させるための所定長さを有する略水平な水平用案内部(3
    a)と該水平用案内部(3a)の前部に連続せしめられており
    手前に引き出した可動ガイドレール(2)の前端を下方に
    傾倒するように案内せしめる傾倒用案内部(3b)とから成
    る案内部材(3)が該固定ガイドレール(1)の内側面(1b)
    に固定されており、該可動ガイドレール(2)の後端部の
    外側面(2b)には該案内部材(3)と係合する係合ローラ
    (4)が枢着されていると共に該案内部材(3)の傾倒用案
    内部(3b)の前端部には該係合ローラ(4)を係止させるた
    めのストッパ(5)が設けられている自転車立体駐輪装置
    であって、固定ガイドレール(1)内の前端部に可動ガイ
    ドレール(2)を支持する支持ローラ(6)が枢着されてお
    り、ピストンロッド(7b)が押し込まれる方向の変位に対
    して略一定の反力が作用する緩衝器(7)が、可動ガイド
    レール(2)を手前に引き出して係合ローラ(4)が案内部
    材(3)の水平用案内部(3a)の前端近傍に移動してきたと
    きにピストンロッド(7b)が最も突き出した状態で該緩衝
    器(7)の後端側であるピストンロッド(7b)又はシリンダ
    (7a)に設けられている係合部(7c)が可動ガイドレール
    (2)に設けられている係合部(2c)と係合せしめられて
    動ガイドレール(2)と一体を成して固定ガイドレール
    (1)内の前端部でその前端を中心として回動できるよう
    に配備されており、また案内部材(3)の傾倒用案内部(3
    b)が、可動ガイドレール(2)を支持する支持ローラ(6)
    の可動ガイドレール(2)との接点からの距離を前端に行
    くに従って漸次短くなる形状に形成されていることを特
    徴とする自転車立体駐輪装置。
  2. 【請求項2】 緩衝器(7)が、該緩衝器(7)の後端側で
    あるピストンロッド(7b)又はシリンダ(7a)に設けられて
    いる係合部(7c)が可動ガイドレール(2)に設けられてい
    る係合部(2c)と係合せしめられて可動ガイドレール(2)
    と一体を成している状態で緩衝器(7)のピストンロッ
    ド(7b)の移動方向と可動ガイドレール(2)の長手方向と
    が略平行となる位置に設けられている請求項1に記載の
    自転車立体駐輪装置。
  3. 【請求項3】 支持ローラ(6)と緩衝器(7)の前端と
    が、同一軸心上に枢着されている請求項1又は2に記載
    の自転車立体駐輪装置。
  4. 【請求項4】 支持ローラ(6)が固定ガイドレール(1)
    の底板(1c)の前端部に可動ガイドレール(2)の下面(2a)
    を支持する位置に枢着されており、案内部材(3)の傾倒
    用案内部(3b)よりも前端側の固定ガイドレール(1)の内
    側面(1b)に可動ガイドレール(2)の外側面(2b)をガイド
    する振れ防止ガイド(8)が固定されている請求項1から
    3までのいずれか1項に記載の自転車立体駐輪装置。
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