JP3444441B2 - 自動販売機の冷却・加熱制御方法 - Google Patents

自動販売機の冷却・加熱制御方法

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JP3444441B2
JP3444441B2 JP21535794A JP21535794A JP3444441B2 JP 3444441 B2 JP3444441 B2 JP 3444441B2 JP 21535794 A JP21535794 A JP 21535794A JP 21535794 A JP21535794 A JP 21535794A JP 3444441 B2 JP3444441 B2 JP 3444441B2
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cooler
heater
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vending machine
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義博 川口
誠之 大野
昌三 岩本
弘行 垣内
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Tokyo Electric Power Co Inc
Fuji Electric Co Ltd
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Tokyo Electric Power Co Inc
Fuji Electric Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、缶飲料などの商品を
冷却又は加熱して販売する自動販売機に関し、詳しくは
商品の冷却又は加熱に要する電力消費の節減を図るため
の冷却・加熱制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】缶飲料などの商品を貯蔵した商品収納室
に冷却器やヒータが設置され、これらを通して循環する
冷風や熱風により商品を冷却あるいは加熱して販売する
自動販売機は多数展開されている。図6はこのような自
動販売機の概略構成を示す縦断面図である。図におい
て、自動販売機本体1内には断熱材2を介して前面(図
の左側の面)が開口した商品収納室3が構成され、その
内部に商品収納棚4が配置されている。商品収納棚4は
前後に4列の曲がりくねった商品収納通路5を有してい
るが、この商品収納通路5は左右(紙面に直角の方向)
にも複数列、例えば4列形成されている。商品収納室3
の前面は断熱壁からなる内扉6で開閉自在に密閉され、
その外側に自動販売機本体1を開閉自在に閉塞する本体
扉7がある。
【0003】商品収納室3の底部には冷却器(蒸発器)
8、ヒータ9及びファン10が前後に配置され、自動販
売機本体1の底部には冷却器8に冷媒を供給する冷凍機
の電動圧縮機11やコンデンサ12が収容されている。
商品収納棚4の各商品収納通路5には、円筒状の缶容器
にコーヒーやジュースが入った缶飲料商品13が種類ご
とに分けて横倒し姿勢で多数積み重ねられている。商品
収納通路5の下端部は直線通路となっており、最下部の
商品13はここに斜めに張り出すフラッパ14に受け止
められて落下を阻止されている。商品販売時にはいずれ
かの商品収納通路5の商品13がフラッパ14による落
下阻止を外されシュータ15上に搬出される。この商品
13はシュータ15に沿って転動し、内扉6の下部に設
けられた搬出扉16を押し開けて商品取出口17に達す
る。
【0004】冷却器8やヒータ9は循環空気の吐出口に
設置された温度センサ18からの温度検知信号と図示し
ない制御装置の記憶部に予め設定された基準温度との差
に基づいてオンオフ制御され、これによって商品は所望
の温度範囲に保たれる。この冷却器8とヒータ9とは季
節によっていずれかが運転され、商品13はファン10
により冷却器8及びヒータ9を通して矢印で示すように
循環通風される冷風又は熱風により冷却又は加熱される
が、今の場合は夏期として冷却器8が運転されているも
のとする。図4はその場合の冷却器8の運転状況と商品
温度の変化を1日24時間にわたって示したものであ
る。いま、例えば冷却器8のオン点を8℃、オフ点を1
℃とすると、冷却器8は通常、数十分サイクルでオンオ
フし、商品13の温度は図示の通りほぼ4℃に保たれ
る。
【0005】一方、電力消費量は年々増加の傾向をたど
る反面、発電所の建設は立地難や建設費の膨張などによ
り困難の度を強めており、電力予備率の低下が憂慮され
ている。特に、電力需要がピークとなる夏場の午後には
なんらかの対策が求められているが、自動販売機の普及
は津々浦々に及び、その電力消費も膨大なものとなって
いる。そのため、自動販売機ではこれまで省エネ対策と
して、1日に1回、一定の時間帯に冷却あるいは加熱用
の電源をカットすることが行われている。図5はその一
例として図6の自動販売機において、0:00時〜5:00まで
の5時間、冷却器8を強制的に停止させた場合のその運
転状況と商品温度の変化とを示したものである。冷却器
8の停止時間中は商品温度が上昇するが、この上昇は停
止時間にほぼ比例し、冷却器8の再運転直後はその運転
率は高くなり、徐々に通常の運転サイクルへと移行して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】冷却器あるいはヒータ
を強制停止させて省エネ運転する場合、一定の省エネ効
果を得るには冷却器やヒータをある程度まとまった時間
停止させなければならないが、そうすると図5に示すよ
うに、その間に商品温度が適温からかなり上昇(冷却の
場合)、あるいは低下(加熱の場合)して味覚を大幅に
損なうという問題があった。また、このような商品温度
の面から利用者への迷惑を最小限に抑えるためには、冷
却器あるいはヒータを強制的に停止させる時間帯は利用
者の少ない夜間とする必要があり、従来の強制停止は電
力のピーク需要対策の面では役立たなかった。この発明
はこのような問題に対処しようとするものであり、省エ
ネの実効を上げながら商品温度の上昇あるいは低下を従
来よりも抑え、かつ電力のピーク需要対策としても有効
な自動販売機の冷却・加熱制御方法を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、温度センサ
で検知された温度と予め設定された基準温度とに基づい
て運転制御される冷却器又はヒータを内蔵し、商品収納
室に貯蔵した商品を前記冷却器又はヒータで冷却又は加
熱して販売するとともに、1日のうちの特定時間帯では
前記冷却器又はヒータを強制的に停止させる自動販売機
の冷却・加熱制御方法において、前記特定時間帯を1日
のうちに複数回設定し前記冷却器又はヒータの強制停
止を分散して実施するようにして上記目的を達成するも
のとする。上記時間帯は一定時間間隔で一定時間ずつ設
けてもよいし、商品販売や電力需要の状況に応じて、異
なる時間間隔で異なる時間ずつ設けてもよい。また、上
記時間帯に冷却器又はヒータを強制的に停止させる前
に、商品をそれぞれ過冷又は過熱しておけば、冷却器又
はヒータの強制停止終了時の商品温度を適温付近に収め
る上でより有効である。上記過冷あるいは過熱は全ての
上記時間帯で実施してもよいし、販売状況に応じて特定
の時間帯のみ実施してもよい。
【0008】
【作用】従来は冷却器やヒータを強制停止する時間帯を
1日に1回とし、この間に集中的に省エネ運転を実施し
たのに対し、この発明ではこの強制停止の時間帯を1日
のうちに複数回設定し、省エネ運転を分散して実施す
る。これにより、1日のうちのトータルの停止時間は増
やしながら、1回当たりの停止時間は短縮できるので、
商品温度の上昇あるいは低下を従来よりも抑えることが
できる。その場合、複数回の強制停止時間帯のうちの一
部が電力需要のピーク時間帯に重なるように設定すれ
ば、電力のピーク需要にも有効に対応することが可能と
なる。
【0009】冷却器やヒータを強制停止する時間帯は、
例えば6時間間隔で2時間ずつとするなど、一定間隔で
一定時間ずつ設けてもよいが、自動販売機の設置条件に
応じて販売量の多い時間帯は避けるか短くし、また電力
需要の多い時間帯に合わせるなど商品販売や電力需要の
状況を考慮して、その間隔や長さを変えるようにすれ
ば、より効果的な省エネが実現できる。
【0010】また、冷却器やヒータの強制停止時間帯に
入る前に、冷却器についてはそのオン点及びオフ点を通
常運転よりも下方にシフトし、ヒータについては同じく
上方にシフトして、商品を適温よりも若干過冷あるいは
過熱しておけば、強制停止中の商品温度の上昇あるいは
低下をこの過冷ある過熱分で埋め合わせて、強制停止中
にも商品温度を適温に近い温度に維持することが可能と
なる。
【0011】
【実施例】以下、図1〜図3の各線図により、図6に示
した缶飲料自動販売機の冷却運転におけるこの発明の実
施例について説明する。従来例で示したと同様に、各線
図における横軸は1日24時間の時間推移、縦軸は冷却器
8の運転( オンオフ) 状況及び商品13の温度変化を示
している。まず、図1は基本的な実施例を示し、1日の
うち、6時間間隔で2時間ずつ、すなわち1:00時〜3:00
時、7:00時〜9:00時、 13:00時〜 15:00時及び 19:00時
〜 21:00時の各時間帯に冷却器8を強制的に停止させた
ものである。通常運転時には冷却器8は、温度センサ1
8で検知された庫内循環冷気の吐出口温度の8℃をオン
点、1℃をオフ点として運転制御され、これにより商品
温度は4〜5℃に維持されている。これに対して、上記
時間帯では温度センサ18の検知温度に関係なく冷却器
8は強制停止される。
【0012】この実施例では、1日当たりの強制停止時
間は8(=2×4)時間で、従来方式の例えば5時間よ
りも長く、その分、省エネ効果も大きい。また、停止時
間帯の1つは一般的な夏期の電力需要のピーク時間帯で
ある 13:00時〜 15:00時に重ねてあるので、ピーク需要
対策としても有効となっている。一方、冷却器停止中の
商品温度の上昇は時間にほぼ比例するが、これを1時間
当たり約1℃とすると、従来方式では商品温度は9℃近
くまで上昇するのに対し(図6参照)、この実施例では
6℃までに抑えられ、温度上昇が少なくてなっている。
なお、冷却器8の強制停止中は庫内空気循環ファン10
も同時に停止するのがよく、それによりファンモータか
らの発熱がなくなることや庫内と外部との間の熱伝達が
減少することから商品温度の上昇が小さくなり、かつフ
ァンモータ自身の電力消費が低減する。
【0013】図2は上記実施例における強制停止時間帯
に入る前に、商品13を適温よりも低温に過冷しておく
実施例を示すものである。すなわち、各時間帯の直前の
1時間については、冷却器8のオン点及びオフ点は通常
運転実施例よりも例えば2℃低い6℃及び−1℃にそれ
ぞれシフトされ、これにより商品13は2〜3℃まで過
冷される。その後、冷却器8が停止されると商品温度が
上昇するが、その間の温度上昇を約2℃とすると、この
温度上昇は大部分が上記過冷分で埋め合わされ、商品温
度は図示の通り適温(4℃)に近い5℃程度までに納め
られる。このように強制停止に先立って商品13の冷し
込みを行っておけば、商品温度上昇による利用者への迷
惑も最小限に抑えられ、また強制停止時間を更に延長す
ることも可能となる。
【0014】図3の実施例は上記2つの実施例を折衷し
たもので、利用者の多い時間帯( 13:00時〜 15:時) は
その前に商品13の冷し込みを行い、その他の時間帯は
強制停止のみ行うようにしたものである。このような実
施例によれば、販売量の多い時間帯における利用者への
迷惑を抑えながら、電力のピーク需要に余裕を持って対
応し、その一方で利用者の少ない時間帯では電力消費を
抑えて省エネ効果をより高めることができる。なお、上
記実施例では冷却器8の強制停止時間を一定間隔で一定
時間ずつ設定する場合を示したが、商品販売や電力需要
の状況に応じて適宜の間隔で適宜の時間ずつ設定するこ
とは自由である。
【0015】
【発明の効果】この発明によれば、冷却器又はヒータを
強制的に停止させる時間帯を1日のうちに複数回設定
し、省エネ運転を小刻みに実施することにより、結果と
してトータルの停止時間を増やして省エネ効果を高め、
かつ電力のピーク需要にも有効に対応できるとともに、
強制停止中の商品温度上昇を抑え、利用者に対する影響
を最小限に留めることができる。またその場合に、冷却
器又はヒータを強制停止させる前に商品をそれぞれ過冷
又は過熱しておけば、強制停止中の商品温度上昇の影響
をより小さく抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例における1日24時間内の冷却
器の運転状況及び商品温度の変化を示す線図である。
【図2】この発明の異なる実施例における1日24時間内
の冷却器の運転状況及び商品温度の変化を示す線図であ
る。
【図3】この発明の更に異なる実施例における1日24時
間内の冷却器の運転状況及び商品温度の変化を示す線図
である。
【図4】この発明を適用する自動販売機の通常の冷却運
転制御を示す線図である。
【図5】この発明を適用する自動販売機の従来の省エネ
運転制御を示す線図である。
【図6】この発明を適用する自動販売機の構成の一例を
示す縦断面図である。
【符号の説明】
3 商品収納室 5 商品 8 冷却器 9 ヒータ 10 ファン 18 温度センサ
フロントページの続き (72)発明者 大野 誠之 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東京電力株式会社内 (72)発明者 岩本 昌三 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 垣内 弘行 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−60260(JP,A) 特開 平6−96347(JP,A) 特開 平4−267498(JP,A) 実開 昭60−5572(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07F 9/00 - 9/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度センサで検知された温度と予め設定さ
    れた基準温度とに基づいて運転制御される冷却器又はヒ
    ータを内蔵し、商品収納室に貯蔵した商品を前記冷却器
    又はヒータで冷却又は加熱して販売するとともに、1日
    のうちの特定時間帯では前記冷却器又はヒータを強制的
    に停止させる自動販売機の冷却・加熱制御方法におい
    て、前記特定時間帯を1日のうちに複数回設定し、前記冷却
    器又はヒータの強制停止を分散して実施するようにした
    ことを特徴とする自動販売機の冷却・加熱制御方法。
  2. 【請求項2】前記冷却器又はヒータを強制的に停止させ
    る前に、商品をそれぞれ過冷又は過熱しておくことを特
    徴とする請求項1記載の自動販売機の冷却・加熱制御方
    法。
JP21535794A 1994-08-17 1994-08-17 自動販売機の冷却・加熱制御方法 Expired - Lifetime JP3444441B2 (ja)

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