JP3443907B2 - 耐油性材料 - Google Patents

耐油性材料

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JP3443907B2 JP31944193A JP31944193A JP3443907B2 JP 3443907 B2 JP3443907 B2 JP 3443907B2 JP 31944193 A JP31944193 A JP 31944193A JP 31944193 A JP31944193 A JP 31944193A JP 3443907 B2 JP3443907 B2 JP 3443907B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2210/00Fluid
    • F04C2210/26Refrigerants with particular properties, e.g. HFC-134a

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は良好な耐油性、疲労特性
ならびに圧縮永久歪等のゴム弾性的性質を兼ね備えたポ
リ塩化ビニル系耐油性材料もしくは非移行性材料に関す
るものであり、燃料油・潤滑油等の輸送用ホース・チュ
ーブおよびシーリング用パッキン、ガスケットならびに
ブーツ等に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、耐油性のゴム材料としてはNBR
(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)を中心に各種オ
イル周辺に用いられてきた。しかしながら、例えばホー
ス、ブーツ用材料には耐油性に加えて屈曲疲労特性を、
パッキン用材料には耐油性に加えて圧縮永久歪特性を兼
ね備えた材料が望まれている。
【0003】一般にブレンド手法を用いたポリ塩化ビニ
ル系熱可塑性エラストマーとしてはポリ塩化ビニル樹脂
と部分架橋NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム)のブレンド物が市販に供されている。しかしなが
ら、部分架橋NBRとのブレンドによるポリ塩化ビニル
系熱可塑性エラストマーは圧縮永久歪等のゴム弾性的性
質の改質には有効である反面、引張強度、引張破断伸び
等に代表される機械特性や繰り返し屈曲試験等に代表さ
れる疲労特性に関する性能についてはブレンド物中の部
分架橋NBRが構造欠陥として作用するため部分架橋N
BRの添加量とともに悪化するの傾向があり、耐油性と
合わせて良好な疲労特性とゴム弾性的性質を兼ね備えた
エラストマーが望まれているのが現状である。事実、例
えば自動車用の各種ブーツ等に使用されるエラストマー
材料は長期的な繰り返し屈曲下あるいは振動下において
耐久性が要求され、疲労特性の優れたエラストマー材料
が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な耐油
性ならびに疲労特性や圧縮永久歪等のゴム弾性的性質を
兼ね備えた塩化ビニル系耐油性材料を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な現状に鑑み鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。即ち本発明は、エチレン−塩化ビニル共重合体
(1)、特定のポリウレタン(2)及び特定の高分子量
可塑剤(3)からなる樹脂組成物であって、透過型電子
顕微鏡観察で海−島型の相分離構造が観察され、且つ該
分離構造のサイズが0.01ミクロン以上500ミクロ
ン以下であり、ポリウレタン(2)の線形粘弾性測定に
おける引張弾性率が20℃から70℃の範囲において9
×106dyne/cm2以上8×107dyne/cm2
以下であり、エチレン−塩化ビニル共重合体(1)10
0重量部に対してポリウレタン(2)を20重量部以上
180重量部未満および高分子量可塑剤(3)を20重
量部以上180重量部未満含む樹脂組成物からなる疲労
特性に優れる耐油性材料及び非移行性材料である。
【0006】以下に本発明の詳細を記述する。
【0007】本発明においては、エチレン−塩化ビニル
共重合体が用いられる。
【0008】エチレン−塩化ビニル共重合体(1)の重
合度は特に限定はないが、得られる材料の成形加工性の
点から400以上8000以下、より好ましくは500
以上5000以下、さらに好ましくは800以上400
0以下である。また、上記の範囲の重合度を有するエチ
レン−塩化ビニル共重合体に任意の分子量を有すエチレ
ン−塩化ビニル共重合体をブレンドしてもよい。
【0009】本発明で用いるポリウレタン(2)は線形
粘弾性測定における引張弾性率が20℃から70℃の範
囲において7×106dyne/cm2以上8×107
yne/cm2以下、より好ましくは1×107dyne
/cm2以上7×107dyne/cm2以下のものが用
いられ、このようなポリウレタンを用いることにより本
発明の材料の圧縮永久歪が向上する。また、本発明の材
料の圧縮永久歪特性をさらに向上させるためには用いる
ポリウレタン(2)単独での圧縮永久歪が40以下とす
ることが好ましく、更に35以下であることが好まし
い。なおここでいう圧縮永久歪とは、JISK6301
に記載の圧縮永久歪の測定方法にしたがい測定した値で
あり、測定温度は70℃、歪を与える時間は22時間と
する。また、ポリウレタンは網目構造を有したポリウレ
タンを用いた方が本発明の材料の圧縮永久歪を改良する
点から有効である。即ち、テトラヒドロフラン(TH
F)のような良溶媒中でTHF溶解分がポリウレタンの
10%以下であることが望ましい。このようなポリウレ
タンはポリマーポリオールと3つ以上のイソシアネー
ト基を有する化合物との反応によって、もしくはポリ
マー末端がイソシアネート基である高分子量線状化合物
と3つ以上水酸基を有する化合物との反応によって得ら
れるがコストパフォーマンスの点からの方法にしたが
ってポリウレタンを得るのが望ましい。
【0010】さらに本発明の材料の圧縮永久歪を向上さ
せるためには70℃における分散相の圧縮弾性率に対す
るマトリクス相の圧縮弾性率の比が0.4以上1.8以
下であることが望ましい。
【0011】以上述べたように圧縮永久歪を発現するた
めのポリウレタン(2)の原料としてのポリエステルポ
リオールとしては、水酸基2個以上を有するものであ
り、疲労特性の改善には塩化ビニル樹脂と元来相溶性に
乏しいポリエステルポリオールを原料として使用すると
効果的であり、これらのポリエステルポリオールとして
は、ジエチレングリコール、アジピン酸を主成分とする
ポリエステルポリオールやエチレングリコール、ブタン
ジオールおよびアジピン酸を主成分とするポリエステル
ポリオールが挙げられ、これらは市販されている(前者
は旭電化工業(株)製、アデカニューエースY52−2
1の商品名で、後者は三洋化成工業(株)製、サンエス
ター24620、日本ポリウレタン(株)製、ニッポラ
ン4042など)。またジオール成分がエチレングリコ
ールとブタンジオールの2種類からなる場合はその組成
が重量比で3/7〜7/3の割合で構成されるポリエス
テルポリオールを用いることが特に好ましい。
【0012】ここで言うエチレン−塩化ビニル共重合体
ポリエステルポリオールとの相溶性は、分光光学的手
法(赤外吸収(IR)測定におけるピーク移動量)、散
乱手法(X線小角散乱、光散乱測定における相関長や濃
度揺らぎ)および動的粘弾性手法(損失正接ピークの狭
さ)等を用いて評価することができる。中でも分光光学
的手法を用いるのが最も簡便であり、エチレン−塩化ビ
ニル共重合体と相溶性の乏しいポリエステルポリオール
は、エチレン−塩化ビニル共重合体/ポリエステルポリ
オール=95/5(重量比)からなる試料のIR測定に
おいて、ポリエステルポリオール中のカルボニル伸縮振
動に由来する1700〜1750cm-1のピークが元の
ポリエステルポリオールの位置に対して負の方向に3c
-1未満しかシフトしないポリエステルポリオールとし
て定義される。
【0013】一方、ポリ塩化ビニル樹脂と相溶性の良い
ポリマーポリオールでは圧縮永久歪の改善には効果的で
あるものの疲労特性の改善効果は乏しい。
【0014】これらのポリエステルポリオールの分子量
は特に限定されないが、300以上10000以下、の
もの更には500以上5000以下のものが好適に使用
される。また、本発明の材料中のポリウレタン(2)の
イソシアネートインデックス(イソシアネート基の数/
水酸基の数)を制御することも可能である。イソシアネ
ートインデックスは0.6以上1.2以下が望ましい。
0.6未満であると疲労特性の改善には効果的であるも
のの充分な圧縮永久歪が得られなかったりまた成形した
際にベタつく感触が生じるおそれがある。一方、1.2
を超えると疲労特性が損なわれたり横変など着色のおそ
れがあり外観上好ましくない。
【0015】本発明において用いるエチレン−塩化ビニ
ル共重合体(1)とポリウレタン(2)の比率は特に限
定はないが、得られる材料の圧縮永久歪特性を向上させ
るためにはエチレン−塩化ビニル共重合体(1)100
重量部に対してポリウレタン(2)を20重量部以上、
好ましくは30重量部以上、さらに好ましくは45重量
部以上とする。またコストパフォーマンスの点からポリ
ウレタン(2)の添加量はエチレン−塩化ビニル共重合
(1)100重量部に対して好ましくは900重量部
未満、より好ましくは300重量部未満、さらに好まし
くは180重量部未満とする。
【0016】本発明において使用する高分子量可塑剤
(3)は、数平均分子量が1000以上であってポリ塩
化ビニル系樹脂を効率よく可塑化するポリエステル系お
よび/またはエポキシ系高分子量可塑剤が好ましい。こ
のような高分子量可塑剤(3)としてはアジピン酸系、
セバシン酸系、フタル酸系のポリエステル高分子量可塑
剤およびエポキシ系高分子量可塑剤等が挙げられる。こ
の可塑剤の数平均分子量が1000未満では充分な耐油
性を具現することができない。また、必要に応じてはさ
らに高分子量可塑剤(3)に加えてフタル酸ジ−2−エ
チルヘキシル(DOP)等に代表されるフタル酸系可塑
剤やトリメリット酸系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤
などの低分子量可塑剤も併用することができる。ただ
し、その際には高分子量可塑剤と低分子量可塑剤の混合
比率は重量比で10/0〜5/5の範囲が好ましい。す
なわち、低分子量が5割を超えると耐油性に支障をきた
すおそれがある。
【0017】また、本材料は高分子量可塑剤(3)を使
用することにより非移行性に優れる材料となる。通常、
ゴム成形体が他材料たとえばスチレン系材料あるいはA
BS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体)系材料の成形体と接触する際、可塑剤もしくは低分
子量化合物の移行により、べたつき、表面荒れ、粘接着
といった現象がしばしば問題とされるが本材料に用いる
高分子量可塑剤(3)は移行性が極めて少なく非移行性
材料として好ましい。
【0018】本発明の材料には、その性能を極端に低下
させない程度にポリ塩化ビニル樹脂に通常添加される炭
酸カルシウム、タルク等に代表される無機充填材、三酸
化アンチモンやホウ酸亜鉛に代表される難燃剤、部分架
橋ポリ塩化ビニル、部分架橋アクリロニトリル−ブタジ
エンゴム(NBR)などの改質剤、アクリル系樹脂に代
表される加工助剤を必要に応じて添加することができ
る。また、ポリウレタンに通常添加されるカルボジイミ
ドに代表される耐加水分解抑制剤、塩素系、窒素系、銀
−ゼオライト系に代表される防黴剤、UV安定剤などを
必要に応じて添加することも可能である。さらに本材料
を他の樹脂へブレンドして他の樹脂の耐油性を向上せし
めることも可能である。この場合、第3成分として本発
明材料と他の樹脂との相溶化剤を併用することも可能で
ある。
【0019】本発明の材料の製造方法は特に限定され
ず、任意の方法を採用することができる。具体的には以
下の方法が例示される。(A)ポリウレタン(2)を冷
凍粉砕などによって細かく砕いた後、エチレン−塩化ビ
ニル共重合体(1)とブレンドする方法。この場合、ブ
レンドせしめる為に使用する装置は任意でありロール、
バンバリーミキサー、押出し機などが挙げられる。
(B)テトラヒドロフラン(THF)などの溶媒中に
チレン−塩化ビニル共重合体(1)とポリエステルポリ
オール、イソシアネート化合物を添加し溶媒中でウレタ
ン反応を生じせしめた後、溶媒を蒸発させる方法。
(C)エチレン−塩化ビニル共重合体(1)、高分子量
可塑剤(3)、ポリエステルポリオール、イソシアネー
ト化合物を剪断力下、加熱溶融して複合材料を得る方
法。特に上記(C)の方法を用いることにより本発明の
材料は引張強度に代表される材料強度特性が向上するの
で好ましい。
【0020】さらに本発明の材料は、オスミューム酸の
ような染色剤にて染色後、透過型電子顕微鏡(TEM)
にて観察した際、海−島型の相分離構造を有しており、
且つ、島の部分であるポリウレタン分散相の大きさが
0.01ミクロン以上500ミクロン以下でなくてはな
らない。分散相の大きさがこの範囲をこえると本発明の
材料の成形加工性は著しく低下する。
【0021】なお、成形加工性を向上させる場合には分
散相の大きさについては、好ましくは0.03ミクロン
以上400ミクロン以下、さらに好ましくは0.05ミ
クロン以上300ミクロン以下とすることが望ましい。
【0022】本発明の材料の成形方法としては押出し成
形、射出成形、カレンダー成形、ブロー成形、プレス成
形など通常の熱可塑性樹脂に用いることのできる成形法
によって成形できる。そしてこのようにして得られた成
形品は耐油性、疲労特性、非移行性および圧縮永久歪に
優れた材料となり、燃料油・潤滑油等の輸送用ホース・
チューブおよびシーリング用パッキン、ガスケットなら
びにブーツ等に利用することができる。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0024】実施例1 エチレングリコールと1、4ブタンジオール(4/
6))とアジピン酸を縮合重合して得られるポリマーポ
リオール(日本ポリウレタン(株)製、ニッポラン40
42、数平均分子量2000)80重量部とヘキサメチ
レンジイシシアネートのイソシアヌレート変性体(3官
能型イソシアネート化合物)(日本ポリウレタン(株)
製、商品名コロネートHX)13.53重量部(NCO
/OH比=0.85)、さらには触媒としてDBTDL
(ジブチル錫ジラウレート)100PPMを混ぜ合わせ
120℃のオーブン中、2時間放置してポリウレタンを
作成した。このサンプルから厚さ0.5mm、幅5m
m、長さ25mmの短冊型の試験片を切り抜き動的粘弾
性測定用のサンプルとした。またこれとは別に得られた
ポリウレタンを冷凍粉砕にて細かく砕き複合体の材料と
した。
【0025】こうして得られたポリウレタン微粉末9
3.4重量部、エチレン−塩化ビニル共重合体(リュー
ロンE−2800,平均重合度:2750、東ソー
(株)製)100重量部、安定剤としてステアリン酸バ
リウム2部、ステアリン酸亜鉛1部、アミン補足剤(日
産フェロ有機化学(株)製商品名BP−331)1.5
部、高分子量可塑剤(アデカサイザーPN−280(分
子量=2000)、旭電化(株)製)100重量部を8
インチロールを用いて150℃10分間混練して目的の
組成物を得た。混練終了後、得られた組成物を各試験用
成形体に成形し評価した。
【0026】実施例2 ポリマーポリオール及びイソシアネート化合物としてエ
チレングリコールと1、4ブタンジオール(5/5)と
アジピン酸を縮合重合して得られるポリマーポリマーポ
リオール(三洋化成(株)製、サンエスター2462
0)79.52重量部、ヘキサメチレンジイソシアネー
トの3量体(日本ポリウレタン(株)製商品名コロネー
トHX)13.88重量部(NCO/OH比=0.8
5)を用いた以外は実施例1と同様の成形加工および材
料試験を行った。
【0027】実施例3 ポリマーポリオール及びイソシアネート化合物としてジ
エチレングリコールとアジピン酸を縮合重合して得られ
るポリマーポリマーポリオール(旭電化(株)製アデカ
ニュウエースY52−21)80重量部、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートの3量体(日本ポリウレタン(株)
製商品名コロネートHX)13.0重量部(NCO/O
H比=0.85)とした以外は実施例1と同様の成形加
工および材料試験を行った。
【0028】実施例4 ポリマーポリオール及びイソシアネート化合物としてポ
リマーポリオール(日本ポリウレタン(株)製ニッポラ
ン4010)77.92重量部、ヘキサメチレンジイソ
シアネートの3量体(日本ポリウレタン(株)製商品名
コロネートHX)15.48重量部(NCO/OH比=
1.02)とした以外は実施例1と同様の成形加工およ
び材料試験を行った。
【0029】比較例1 ポリマーポリオール及びイソシアネート化合物として3
−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸を縮
合重合して得られるポリマーポリオール(日本ポリウレ
タン( 株) 製、ニッポラン4067)80重量部、ヘ
キサメチレンジイソシアネートの3量体(日本ポリウレ
タン(株)製商品名コロネートHX)13.4重量部
(NCO/OH比=0.85)とした以外は実施例1と
同様の成形加工および材料試験を行った。
【0030】比較例2 エチレン−塩化ビニル共重合体(リューロンE−280
0,東ソー(株)製)100重量部、部分架橋NBR
(日本合成ゴム(株)製PNC−38、アクリロニトリ
ル含量=40%)93.4重量部、高分子量可塑剤(ア
デカサイザーPN−280(分子量=2000)、旭電
化(株)製)100重量部をロール混練材で10分間混
練して組成物を得、実施例1と同様の評価を行った。
【0031】以上得られた組成物を以下の方法により評
価した。その結果を表1に示す。
【0032】(耐油性の評価)JIS K6301に従
い、100℃に保たれた1号油および3号油に70時間
以上浸積した後の重量変化率で測定した。
【0033】(疲労特性の評価)JIS K6301に
従い、初期亀裂2mmが繰り返し屈曲によって22.5
mmに成長するまでに要する屈曲回数を室温で測定し
た。
【0034】(圧縮永久歪の評価)JIS K6301
に従い測定した。(70℃、22時間) (移行性の評価)厚さ2mmのポリスチレン成形体およ
びABS成形体にそれぞれ実施例および比較例で得た厚
さ2mmの成形体材料を乗せ、80℃168時間、空気
浴オーブン中に放置後の、表面外観を目視で判断した。
表面荒れやべたつき等の有無を○および×で評価した。
【0035】(ポリ塩化ビニルとポリマーポリオールと
の相溶性の評価)赤外吸収(IR)測定におけるピーク
移動量で評価した。すなわち、ポリ塩化ビニル系樹脂と
ポリマーポリオール、95/5(重量比)の混合物のT
HF溶液(溶液濃度10wt%)からキャスト成形して
得たのフィルム試料のIR測定におけるポリマーポリオ
ール中のカルボニル伸縮振動に由来する(1700〜1
750cm-1)ピークが元のポリマーポリオールの位置
に対してポリ塩化ビニル系樹脂との相互作用によりシフ
トする量で評価した。ポリ塩化ビニルとの相溶性の良い
ポリオール程シフト量は大きい。結果を表2に示した。
【0036】(動的粘弾性の測定)非共振型強制振動法
に基づく測定装置である粘弾性測定アナライザーRSA
II(レオメトリックス・ファーイースト社)を用いて
測定周波数10Hz、測定モード:引っ張り、により2
3℃における引っ張り貯蔵弾性率(E’)を測定した。
結果を表2に示した。
【0037】(相構造の確認)試料をオスミューム酸の
蒸気に暴露し、染色し、これをウルトラミクロトームで
−100℃の雰囲気下0.1ミクロンの超薄切片に仕上
げる。これを日本電子(株)製電子顕微鏡 JEOL
JEM−2000FXを用いて加速電圧200kVにて
観察した。この観察に際してオスミューム酸に染色され
るポリウレタンの成分が0.1ミクロン(μm)から1
00ミクロン(μm)の大きさを有する分散相(島相)
となって分散していることを確認した。結果を表2に示
した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば良好な耐油性ならびに疲
労特性や圧縮永久歪を兼ね備えた耐油性材料及び非行性
材料が得られる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−塩化ビニル共重合体(1)、標
    記1に記載のポリウレタン(2)及び標記2に記載の高
    分子量可塑剤(3)からなる樹脂組成物であって、透過
    型電子顕微鏡観察で海−島型の相分離構造が観察され、
    且つ該分離構造のサイズが0.01ミクロン以上500
    ミクロン以下であり、ポリウレタン(2)の線形粘弾性
    測定における引張弾性率が20℃から70℃の範囲にお
    いて7×106dyne/cm2以上8×107dyne
    /cm2以下であり、エチレン−塩化ビニル共重合体
    (1)100重量部に対して、ポリウレタン(2)を2
    0重量部以上180重量部未満および高分子量可塑剤
    (3)を20重量部以上180重量部未満含む樹脂組成
    物からなる疲労特性に優れる耐油性材料。 (標記1)エチレン−塩化ビニル共重合体ポリエステルポリオー
    、95/5(重量比)の混合物の赤外吸収(IR)測
    定におけるポリエステルポリオール中のカルボニル伸縮
    振動に由来する(1700〜1750cm-1)ピークの
    ケミカルシフトが元のポリエステルポリオールの位置に
    対して負の方向に3cm -1 未満であるジエチレングリコ
    ール、アジピン酸を主成分とするポリエステルポリオー
    ル、又は、エチレングリコール、ブタンジオール及びア
    ジピン酸を主成分とするポリエステルポリオールをジオ
    ール成分としたポリウレタン。 (標記2) 数平均分子量が1000以上のポリエステル系高分子量
    可塑剤および/またはエポキシ系高分子量可塑剤。
  2. 【請求項2】エチレン−塩化ビニル共重合体(1)、標
    記1に記載のポリウレタン(2)及び標記2に記載の高
    分子量可塑剤(3)からなる樹脂組成物であって、透過
    型電子顕微鏡観察で海−島型の相分離構造が観察され、
    且つ該分離構造のサイズが0.01ミクロン以上500
    ミクロン以下であり、ポリウレタン(2)の線形粘弾性
    測定における引張弾性率が20℃から70℃の範囲にお
    いて7×106dyne/cm2以上8×107dyne
    /cm2以下であり、エチレン−塩化ビニル共重合体
    (1)100重量部に対して、ポリウレタン(2)を2
    0重量部以上180重量部未満および高分子量可塑剤
    (3)を20重量部以上180重量部未満含む樹脂組成
    物からなる疲労特性に優れる非移行性材料。 (標記1)エチレン−塩化ビニル共重合体ポリエステルポリオー
    、95/5(重量比)の混合物の赤外吸収(IR)測
    定におけるポリエステルポリオール中のカルボニル伸縮
    振動に由来する(1700〜1750cm-1)ピークの
    ケミカルシフトが元のポリエステルポリオールの位置に
    対して負の方向に3cm -1 未満であるジエチレングリコ
    ール、アジピン酸を主成分とするポリエステルポリオー
    ル、又は、エチレングリコール、ブタンジオール及びア
    ジピン酸を主成分とするポリエステルポリオールをジオ
    ール成分としたポリウレタン。 (標記2) 数平均分子量が1000以上のポリエステル系高分子量
    可塑剤および/またはエポキシ系高分子量可塑剤。
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