JP3442318B2

JP3442318B2 - 販売促進用シート

Info

Publication number: JP3442318B2
Application number: JP22285299A
Authority: JP
Inventors: 知博杉本
Original assignee: カネボウ株式会社
Priority date: 1999-08-05
Filing date: 1999-08-05
Publication date: 2003-09-02
Anticipated expiration: 2019-08-05
Also published as: JP2001051599A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、化粧品等の販売促
進に用いられる販売促進用シートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、化粧品販売では、専門の販売
員が、店頭あるいは訪問販売先で、化粧品メーカーから
配布された化粧品販売促進用のシートにもとづいて、顧
客に化粧品の売り込みを行っている。上記販売促進用シ
ートは、通常、長方形の厚紙もしくは薄いプラスチック
板からなるシートの表面に、化粧品の種類やその使用方
法、肌の状態の模式図等を印刷したもので、販売員は、
このシートを顧客に提示しながら、顧客に対するカウン
セリングやアドバイス、具体的な化粧品の推奨等を行っ
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記販
売促進用シートは、あくまでも印刷物であるため、そこ
に印刷された写真や模式図等をいかに駆使して説明して
も、微妙なニュアンスについては伝わりにくく、従来か
ら販売員が説明に苦労する場合があった。例えば、美白
効果に優れた化粧水や洗顔料等の化粧料を推奨する場
合、肌のにごりが生じるシステムをわかりやすく説明す
ることが、説得力のある推奨につながるが、単なる模式
図や、化粧料の使用前と使用後の皮膚拡大写真等を用い
ても、上記システムを顧客に理解させることは容易でな
かった。

【０００４】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、肌のにごりが生じるシステムを、短時間で視覚
的かつ印象的に顧客に提示することのできる、訴求効果
の高い優れた販売促進用シートの提供をその目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、化粧料の販売促進のために用いられる販
売促進用シートであって、正面から見た人の素顔におい
て顔の部分が肌色に着色されたイラストもしくはカラー
写真が印刷されたベースシートと、上記ベースシートに
重ねることにより、その表示された顔が老廃物の蓄積に
よってにごった顔となるよう薄灰色に着色された透明部
を有する第１のシートと、上記ベースシートに重ねられ
た第１のシートに、さらに重ねることにより、その表示
された顔が老廃物の蓄積が進行してさらににごった顔と
なるよう薄黄色に着色された透明部を有する第２のシー
トとを組み合わせた販売促進用シートを第１の要旨と
し、そのなかでも、特に、上記第１のシートの透明部
が、薄灰色を基調とする濃淡で着色され、上記第２のシ
ートの透明部が、薄黄色を基調とする濃淡で着色されて
いる販売促進用シートを第２の要旨とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。

【０００７】図１は、本発明の一実施の形態を示してい
る。この販売促進用シートは、肌のにごりに対し優れた
効果を発揮する、新規な美白化粧料の推奨に用いられる
もので、複数枚のシートからなり、この例では、これら
を、コイル１を用いて左端で綴じることにより、冊子の
形にまとめている。

【０００８】上記冊子の表紙２には、中央に、「肌の
「にごり」を知る本」という見出し３が表示されてお
り、その下に、「美白のお手入れをしても、肌のくすみ
がとれないと思ったことはありませんか？」の文４と、
「それは、肌が第２の曲がり角を迎え、「にごり」が現
れ始めたせいかもしれません。」の文５が表示されてい
る。上記の文４，５によって、肌の「にごり」に対する
顧客の関心を引き出すようにしている。なお、右下の端
に、「ＬＵＣＩＯＬＥ」の文字６が表示されているが、
この「ＬＵＣＩＯＬＥ」（ルシオル）は、この販売促進
シートによって推奨する新規な美白化粧料の一連のシリ
ーズ名である。

【０００９】上記冊子の表紙２を左に開くと、図２に示
すように、表紙２の裏面である左側の頁が、ベースシー
ト７になっている。このベースシート７の上部には、青
色に着色された領域８が設けられており、この部分に、
白抜きで、「これは、にごりのないすこやかな肌で
す。」という説明文９が表示されている。そして、その
下に、女性の素顔を示すイラスト１０が表示されてお
り、顔の部分が、汚れやくすみ等のない、明るい柔らか
な肌色に着色されている。なお、上記顔の部分は、卵形
の枠１１で囲われている。

【００１０】そして、上記ベースシート７の右側の頁１
２には、上部に「すこやかなお肌の内部では、」という
見出し１３が表示されており、その下に、「○水分も油
分も適度に分泌されていて、皮フの表面はしっとりなめ
らかです。」といったすこやかな肌の特徴が、箇条書き
で表示されている。そして、この頁１２の略中央には、
上記ベースシート７の卵形の枠１１と一致する輪郭の切
欠部１４が形成されており、内側（この頁は２重になっ
ている）に、薄灰色に着色された透明シートが挟持され
て透明部１５を構成している。

【００１１】上記頁１２を左に開くと、図３に示すよう
に、左側の頁が、ベースシート７と重なる第１のシート
２０になっている。この第１のシート２０の上部には、
ベースシート７と同様、青色に着色された領域８が設け
られており、この部分に、白抜きで、「表皮に「老廃
物」が蓄積するため、肌がこのようににごって見えま
す。」という説明文２１が表示されている。そして、略
中央に設けられた透明部１５が、ベースシート７のイラ
スト１０の顔の部分に重なり、顔の肌色が、透明部１５
の薄灰色と重なって、にごった肌色となる。なお、上記
透明部１５は、全体が均一な薄灰色になっているのでは
なく、肌の状態に応じて濃淡がでるように着色されてい
る。また、上記切欠部１４の縁部には、ベースシート７
におけるイラスト１０の、隠れた部分（髪の毛の部分や
耳の一部）と同一の図柄が描かれており、ベースシート
７に第１のシート２０を重ねた状態で、イラスト１０の
隠れた部分が補われるようになっている。

【００１２】そして、上記第１のシート２０の右側の頁
２２には、上部に「肌をにごらせる「老廃物」が蓄積し
ている表皮内部では、」という見出し２３が表示されて
おり、その下に、「○加齢などの影響で細胞の代謝機能
（ターンオーバー）が乱れがちになり、そして、成熟し
きれていない角質やはがれ落ちるのが遅い角質が、表皮
に蓄積されやすくなるのです。」といったにごった肌の
特徴が、箇条書きで表示されている。そして、この頁２
２にも、左側の第１のシート２０と同一の配置で卵形の
切欠部２４が形成されており、内側（この頁も２重にな
っている）に、薄黄色に着色された透明シートが挟持さ
れて透明部２５を構成している。

【００１３】上記頁２２を左に開くと、図４に示すよう
に、左側の頁が、ベースシート７および第１のシート２
０と重なる第２のシート３０になっている。この第２の
シート３０の上部には、ベースシート７，第１のシート
２０と同様、青色に着色された領域８が設けられてお
り、この部分に、白抜きで、「真皮から黄色味を帯びた
老廃物が増加すると、肌がいっそう黄色くにごりま
す。」という説明文３１が表示されている。そして、略
中央に設けられた透明部２５が、第１のシート２０の透
明部１５が重なったイラスト１０の顔の部分に、さらに
重なり、顔の肌色が、透明部１５の薄灰色と、透明部２
５の薄黄色とで、にごった黄色い肌色となる。なお、上
記透明部２５も、全体が均一な薄黄色になっているので
はなく、肌の状態に応じて濃淡がでるように着色されて
いる。また、上記切欠部２４の縁部にも、ベースシート
７におけるイラスト１０の、隠れた部分（髪の毛の部分
や耳の一部）と同一の図柄が描かれており、第２のシー
ト３０を重ねた状態で、イラスト１０の隠れた部分が補
われるようになっている。

【００１４】そして、上記第２のシート３０の右側の頁
３２には、上部に「肌を黄色くにごらせる老廃物が増加
している真皮内部では、」という見出し３３が表示され
ており、その下に、「○加齢と共に真皮の代謝機能が低
下して、黄色味を帯びたＡＧＥ（有色物質）が増加しま
す。」という黄色くにごった肌の特徴が表示されてい
る。

【００１５】この頁３２は３枚重ねになっており、一番
上の面に、左縁部と下部に切り込み線３４が形成されて
いる。そして、この切り込み線３４で囲われた部分３５
が、矢印で示すように、上に開くようになっている。な
お、開く部分３５の下端部中央に、この部分が開くこと
を示すための、「ｏｐｅｎ」の文字が付された青色半円
表示部３６が設けられている。また、その下には、「で
は、肌がにごって見えるとき、皮フ内部では、どのよう
なことが起こっているのでしょうか。」という文５０が
表示されている。

【００１６】上記開く部分３５を完全に上に開いた状態
を図５に示す。この部分３５の開いた面３５ａには、黒
板を模した深緑色の長方形部分３６と、これを指し示す
博士風の人物のイラスト３７が表示されている。そし
て、上記長方形部分３６の最上部には、「日常生活で気
をつけること」という見出し３８が表示され、その下
に、「寝不足は、肌ストレスにつながります。睡眠は十
分に。」といった、すこやかな肌を保つために日常生活
で気をつけることが、箇条書きで表示されている。

【００１７】また、上記開く部分３５で隠されていた部
分（２枚重ねになっている）３９には、肌ににごりが生
じるシステムの説明が表示されている。すなわち、この
部分３９の上部には、皮膚の断面を模式的に示す拡大断
面図４０が表示されており、その下に、その説明が表示
されている。なお、拡大断面図４０のうち、真皮層の部
分５１は、２枚重ねになっているうちの上の面が切り欠
かれて、下の面に表示されている。そして、上記拡大断
面図４０の下の中央に、上下に延びる帯状の切欠部４１
が形成されており、この切欠部４１から、その下の面に
表示された「肌に老廃物が蓄積されると」の文字４２が
見えるようになっている。

【００１８】しかも、この文字４２が表示された面と、
その上の面（表にでている部分３９）との間には、黄色
に着色された透明シート４３が挟持されており、切欠部
４１の内側が黄色く見えるようになっている。また、上
記文字４２の下には、上向きの矢印４４が表示されてお
り、黄色の透明シート４３を、この切欠部４１を利用し
て、上にスライドさせることができるようになってい
る。

【００１９】上記黄色の透明シート４３を上にスライド
させると、図６に示すように、上記透明シート４３が、
その上の拡大断面図４０の、真皮層の部分５１の上に重
なり、真皮層の部分５１を黄色く変えるようになってい
る（元はみずいろ）。これにより、肌に老廃物が蓄積さ
れて、真皮層が黄色くなることが、一目ですぐに理解で
きるようになっている。

【００２０】上記冊子を用い、化粧品販売員は、店頭も
しくは訪問販売先において、例えばつぎのようにして、
顧客に対し肌のにごりについて説明した上で、美白化粧
料の推奨を行うことができる。すなわち、まず、顧客
に、冊子の表紙２（図１参照）を提示し、文４，５を示
して、顧客に、肌のにごりについての関心をもたせる。
つぎに、表紙２を開いて図２に示す状態とし、ベースシ
ート７のイラスト１０を提示するとともに、右側の頁１
２に表示された肌の特徴の説明を示して、すこやかな肌
とは、どのような肌かを顧客に認識させる。

【００２１】つぎに、右側の頁１２を左に開いて図３に
示す状態とし、顧客に、ベースシート７に第１のシート
２０が重なった状態を提示する。そして、灰色ににごっ
たイラスト１０の顔の部分と、右側の頁２２に表示され
た肌の特徴の説明を示して、「表皮に老廃物が蓄積した
状態では、このように肌がにごってくるんですね。」と
いうように説明を進める。

【００２２】つぎに、右側の頁２２を左に開いて図４に
示す状態とし、顧客に、ベースシート７および第１のシ
ート２０に、さらに第２のシート３０が重なった状態を
提示する。そして、黄色くにごったイラスト１０の顔の
部分と、右側の頁３２に表示された肌の特徴の説明を示
して、「真皮から黄色味を帯びた老廃物が増加すると、
このように肌が黄色くにごってくるんですね。」という
ように説明を進める。

【００２３】つぎに、「では、肌がにごって見えると
き、皮フ内部では、どのようなことが起こっているの
か、見てみましょう。」というように、顧客の関心をつ
なぎながら、右側の頁３２の部分３５を上に開き、図５
に示す状態とする。そして、あけた部分３９の拡大断面
図４０や、その下の説明表示を利用して、老廃物が皮膚
の表皮や真皮に与える影響やその機構を説明する。そし
て、切欠部４１を利用して、この内側に設けられた黄色
の透明シート４３を上にスライドさせ、図６に示すよう
に、拡大断面図４０の真皮層の部分５１を黄色く変化さ
せて、真皮層に老廃物が溜まって増加することの重大さ
を顧客に教える。

【００２４】そして、肌のにごり対策として、日常的に
気をつけることを、上記開いた面３５ａ（図５に戻る）
の長方形部分３６に表示された箇条書きに沿って説明す
る。このようにして、一連の説明を終了したのち、「日
常的にいくら気をつけていても、肌ににごりが生じやす
いのですが、今回発売される美白化粧料は、上記にごり
を生じにくくする機能をもたせたもので、……」と化粧
料の推奨に移行する。顧客は、肌のにごりについて、一
定の知識を得た直後であり、上記化粧料の推奨を、納得
して受け入れやすい。

【００２５】このように、上記冊子によれば、肌のにご
りに伴う肌の色の変化を、イラスト１０の肌の色の変化
として、顧客に印象的に提示することができるため、顧
客がにごりのシステムを理解しやすい。そして、顧客が
理解した上で、美白化粧料等を推奨することができるた
め、推奨に対する顧客の反応が高くなり、推奨がしやす
いという効果を奏する。

【００２６】なお、上記の例では、ベースシート７に、
女性の素顔を示すイラスト１０を表示し、イラスト１０
の顔の部分に肌色を着色しているが、この部分を、イラ
スト１０ではなく、実際の女性モデルの顔を写したカラ
ー写真にしてもよい。

【００２７】また、上記の例では、第１のシート２０の
透明部１５を薄灰色の濃淡で着色し、第２のシート３０
の透明部２５を薄黄色の濃淡で着色しているが、これ
は、よりリアルに肌の色の変化を見せることを企図した
ものである。したがって、濃淡の有無は、これに限定す
ることなく、適宜に設定することができる。

【００２８】さらに、上記の例では、第２のシート３０
の右側の頁３２に、上方に開く部分３５を設け、この部
分を利用して、より詳細に、肌のにごりが生じるシステ
ムを説明しているが、この頁３２は、必ずしも必要では
ない。

【００２９】そして、上記の例では、全体を冊子として
綴じ合わせているが、ベースシート７と第１のシート２
０と第２のシート３０をばらばらの状態のままにしてお
き、化粧品販売員が、その場で重ねたり外したりするよ
うにしてもよい。また、リング等で簡易的に綴じるよう
にしてもよい。

【００３０】

【発明の効果】以上のように、本発明の販売促進用シー
トは、ベースシートと２種類の特定のシートとを組み合
わせるだけの簡単な構成のものであり、上記ベースシー
トに、２種類のシートを順次重ねていくだけで、肌のに
ごりに伴う肌の色の変化を、顧客に印象的に提示するこ
とができるため、顧客がにごりのシステムを理解しやす
い。そして、顧客が理解した上で、美白化粧料等の商品
を推奨することができるため、推奨に対する顧客の反応
が高くなり、訴求効果が高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を上からみた図である。

【図２】上記実施例の表紙を開いた状態を示す説明図で
ある。

【図３】上記実施例のつぎの頁を開いた状態を示す説明
図である。

【図４】上記実施例の、さらにつぎの頁を開いた状態を
示す説明図である。

【図５】上記実施例の使用態様の説明図である。

【図６】上記実施例の使用態様の説明図である。

【符号の説明】

７ベースシート１０イラスト１５，２５透明部２０第１のシート３０第２のシート

フロントページの続き (56)参考文献特開平11−85036（ＪＰ，Ａ) 特開平10−149105（ＪＰ，Ａ) 特開平11−85020（ＪＰ，Ａ) 特開平10−143077（ＪＰ，Ａ) 特開平９−28459（ＪＰ，Ａ) 特開平11−143352（ＪＰ，Ａ) 実開平５−19928（ＪＰ，Ｕ) 実開平６−68075（ＪＰ，Ｕ) 実開昭60−63112（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G09F 1/00 - 5/04

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】化粧料の販売促進のために用いられる販
売促進用シートであって、正面から見た人の素顔におい
て顔の部分が肌色に着色されたイラストもしくはカラー
写真が印刷されたベースシートと、上記ベースシートに
重ねることにより、その表示された顔が老廃物の蓄積に
よってにごった顔となるよう薄灰色に着色された透明部
を有する第１のシートと、上記ベースシートに重ねられ
た第１のシートに、さらに重ねることにより、その表示
された顔が老廃物の蓄積が進行してさらににごった顔と
なるよう薄黄色に着色された透明部を有する第２のシー
トとを組み合わせたことを特徴とする販売促進用シー
ト。
【請求項２】上記第１のシートの透明部が、薄灰色を
基調とする濃淡で着色され、上記第２のシートの透明部
が、薄黄色を基調とする濃淡で着色されている請求項１
記載の販売促進用シート。