JP3441677B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3441677B2
JP3441677B2 JP20046899A JP20046899A JP3441677B2 JP 3441677 B2 JP3441677 B2 JP 3441677B2 JP 20046899 A JP20046899 A JP 20046899A JP 20046899 A JP20046899 A JP 20046899A JP 3441677 B2 JP3441677 B2 JP 3441677B2
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一 松田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造方
法に関し,とくにオーミック電極とゲート電極上の低抵
抗配線とを同時にリフトオフにより形成する電界効果ト
ランジスタの製造方法に関する。
【0002】高周波用途向けの化合物半導体電界効果ト
ランジスタ,例えばGaAs電界効果トランジスタで
は,ゲート電極をマスクとするイオン注入により不純物
領域を形成するセルフアライン構造が多用されている。
かかるセルフアライン構造のゲート電極材料は,イオン
注入後の活性化熱処理に伴うショットキゲートの劣化を
防ぐため通常高融点金属が使用される。
【0003】しかし,高融点金属は配線材料として多用
されるAu又はAlと比較して比抵抗が高いため,ゲー
ト電極上面に低抵抗材料からなる上層配線を設けた2層
構造のゲート電極,とくに上層配線幅がゲート電極長
(ゲート長方向のゲート電極の幅をいう。)より広いT
型ゲート電極が好んで使用されている。
【0004】このような2層構造のゲート電極を用いた
電界効果トランジスタでは,基板とオーミック接触する
配線,例えばソース電極及びドレイン電極と,ゲート電
極上の上層配線とは共に低抵抗材料からなるため,これ
らの電極及び配線を同一材料で構成して差し支えない。
そこで,オーミック接触する配線と低抵抗の上層配線と
を同時に形成して製造工程を簡略化する半導体装置の製
造方法が探究されている。
【0005】
【従来の技術】従来,ゲート電極上面に低抵抗材料から
なる上層配線を設けた2層構造のゲート電極を有する電
界効果トランジスタの製造では,上層配線とソース電極
及びドレイン電極とは,それぞれ各別の工程により形成
されていた。以下,従来の電界効果トランジスタの製造
方法について説明する。
【0006】図12は第一の従来例工程断面図であり,
電界効果トランジスタ形成領域の断面を表している。第
一の従来例では,先ず,図12(a)を参照して,Ga
As基板1の上面に,チャネル領域3を形成後,チャネ
ル領域3上に高融点金属材料であるWSiからなるゲー
ト電極2を形成し,ゲート電極2をマスクとするイオン
注入によりソース領域5及びドレイン領域6を形成す
る。
【0007】次いで,図12(b)を参照して,基板1
上全面にゲート電極2を覆う平坦化膜61を形成する。
次いで,図12(c)を参照して,平坦化膜61をバッ
クエッチングにより薄くし,ゲート電極2上面を表出す
る。
【0008】次いで,図12(d)を参照して,無電解
メッキ又は選択CVD法(化学気相堆積法)によりAu
等の低抵抗膜からなる上層配線9をゲート電極2上面に
形成する。この上層配線9はゲート電極2近傍の平坦化
膜61上に延在して形成される。従って,ゲート電極2
上面にきのこの笠状の上層配線が設けられた2層構造の
T型ゲート電極が形成される。
【0009】次いで,図12(e)を参照して,平坦化
膜をエッチングにより除去して,ソース領域5及びドレ
イン領域6を表出した後,リフトオフによりソース電極
10及びドレイン電極11を形成する。
【0010】上述したように,従来の電界効果トランジ
スタの製造方法では,ゲート電極2上面に上層配線9を
形成する工程と,ソース電極10及びドレイン電極11
を形成する工程とが各別に行われるため,製造工程が複
雑になっていた。さらに,ゲート電極2上面へのメッキ
又は選択CVD法により上層配線9を形成する上述の方
法では,上層配線9は,ゲート電極2に接するゲート電
極2のごく近傍の平坦化膜61上面にしか形成されな
い。このため,化合物集積回路で多用されるDCFL回
路に必要な配線,例えば隣接する電界効果トランジスタ
のゲート電極とソース又はドレイン電極とを接続する配
線のように,長くかつ特定の平面形状を必要とする配線
をこの方法で形成することはできない。
【0011】さらに,上述の第一の従来例で用いられる
メッキ又は選択CVD法による上層配線の形成に代え
て,リフトオフにより上層配線を形成することもでき
る。図14は第一の従来例を説明するための断面図であ
り,リフトオフ工程の際の電界効果トランジスタ形成領
域の断面を表している。リフトオフにより上層配線を形
成するには,図14を参照して,ゲート電極2上面を表
出する平坦化膜61を基板1上に形成したのち,ゲート
電極2及び平坦化膜61を覆うレジスト膜を形成し,こ
のレジスト膜を露光,現像して,上層配線9を画定する
開口68aが開設されたレジストパターン68を形成す
る。その後,低抵抗膜9aを蒸着又はスパッタにより堆
積したのち,レジストパターン68及び平坦化膜61を
除去して,ゲート電極2上面に低抵抗膜9aからなる上
層配線9を形成する。
【0012】このリフトオフを用いる方法では,広い幅
の上層配線を形成することができる。しかし,上層配線
の幅がゲート電極長より大きいT型ゲート電極を形成す
る場合,レジストパターン68の開口68a幅がゲート
電極2幅より広くなる。このため,開口68a底面にゲ
ート電極2近傍の平坦化膜61が表出し,レジストパタ
ーン68の開口68a開設時に同時に露光,現像されて
しまう。このとき,表出する平坦化膜61が除去された
のでは,T型ゲート電極を形成することができない。こ
のため,平坦化膜61は,レジストパターン68の開口
68aの開設工程では除去されない材料から構成する必
要がある。その結果,リフトオフに使用されるレジスト
パターン68に,上層配線9を画定する開口68aとソ
ース及びドレイン領域を画定する開口(図示されていな
い)を開設しても,下層の平坦化膜にはソース及びドレ
イン領域を表出する開口は開設されない。このため,ソ
ース及びドレイン電極をリフトオフにより形成すること
ができない。従って,上層配線とソース及びドレイン電
極とは各別のリフトオフ工程により形成する必要があっ
た。
【0013】上述した第一の従来例の製造工程が複雑に
なるという欠点を回避するため,ゲート上面の上層配線
とソース及びドレイン電極とを同時に形成する電界効果
トランジスタの形成方法が公開特許公報,特開昭62─
260370号に開示されている。
【0014】図13は第二の従来例工程断面図であり,
上層配線とソース及びドレイン電極とを同時に形成する
上記発明の工程を電界効果トランジスタ形成領域の断面
により表している。第二の従来例では,図13(a)を
参照して,半導体基板1表面にゲート電極2を形成し,
その上に絶縁膜71を形成する。次いで,図13(b)
を参照して,この絶縁膜71をエッチバックしてゲート
電極2の側面に絶縁膜71材料からなる側壁72を形成
する。
【0015】次いで,図13(c)を参照して,基板1
上全面に絶縁膜73及びレジスト膜を形成し,レジスト
膜を露光,現像してゲート電極2上の開口74c及びソ
ース及びドレイン領域5,6上の開口74d,eが開設
されたレジストパターン74を形成し,続いてこれらの
開口74c〜74e底面に表出する絶縁膜73をエッチ
ングして,絶縁膜73に開口73c〜7eを開設する。
【0016】次いで,低抵抗膜を蒸着後,レジストパタ
ーン74を除去するリフトオフにより,図13(d)を
参照して,ゲート電極2上の上層配線9と,ソース及び
ドレイン電極10,11とを同時に形成する。しかし,
この第二の従来例では次の問題がある。
【0017】図15は第二の従来例を説明するための断
面図であり,電界効果トランジスタの形成領域の断面を
表している。上述した第二の従来例では,ゲート電極2
の側面に側壁72を形成する。ゲート電極2材料には,
熱処理時の安定性の観点から高融点金属,例えばWS
i,WSiN又はTiWが用いられる。かかるゲート電
極2材料に対して十分な選択比を有する側壁72形成用
の絶縁材料は知られておらず,例えばWSiゲート電極
2にSiNの側壁72を形成すると,図15(a)を参
照して,ゲート電極2の上面がオーバエッチングされて
ゲート電極2が薄くなってしまう。このためゲート電極
2厚が変動して電界効果トランジスタの特性がばらつく
という問題を生ずる。ゲート電極2上面が表出した時点
でエッチングを停止することによりゲート電極2の厚さ
変動を防止する方法は,ゲート電極2上面に絶縁材料が
残留しないようにエッチングの均一性を極めて精密に制
御しなければならず実用性に乏しい。
【0018】また,第二の従来例では,上層配線は,ゲ
ート電極及び側壁上に形成され,側壁の外側に延在する
ことはできない。このため,上層配線を側壁の幅より広
くすることができず,十分にゲート抵抗を低減すること
ができない。
【0019】さらに,第二の従来例では,図15(b)
を参照して,基板1にオーミック接触しゲート電極2上
面に接続する接続配線27を形成する場合に問題を生ず
る。この接続配線27は,ゲート電極2の側面に絶縁性
の側壁72を形成したのち,上述した上層配線9の形成
と同時にリフトオフにより形成される。従って,接続配
線27はゲート電極2の側面に形成された側壁72上を
横切り延在する。この側壁72は誘電体であるためゲー
ト電極2の側面に残置するとゲート電極容量が増加し好
ましくない。このため,図15(c)を参照して,上層
配線9及び接続配線27を形成した後,側壁72を除去
することが望ましい。しかし,側壁72を除去すると,
接続配線27の下の側壁72があった部分が空洞とな
り,接続配線27の機械的強度が低下するという問題が
生ずる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したように,ゲー
ト電極の上面を表出する平坦化膜を形成し,その平坦化
膜上に低抵抗の上層配線を形成する従来の半導体装置の
製造方法では,オーミック接触するソース電極及びドレ
イン電極を,上層配線の形成工程と同時に形成すること
ができず,製造工程が複雑になるという問題がある。
【0021】また,ゲート電極の側面に形成された側壁
上にリフトオフ法により上層配線と同時に,オーミック
接続するソース電極,ドレイン電極,及び接続配線を形
成する方法では,側壁の存在に起因してゲート電極容量
が増加するという問題がある。また,この問題を回避す
るため側壁を除去すると,接続配線の下に空洞が形成さ
れ,接続配線の機械的強度が低下するという問題を生ず
る。
【0022】さらに,上記いずれの方法でも,上層配線
の幅が制限されるという問題がある。
【0023】本発明は,一度のリフトオフ工程により,
ゲート電極上面の上層配線の形成と同時にオーミック電
極又は信頼性ある接続配線を形成する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の第一実施
形態例工程断面図,図5及び図6はそれぞれ本発明の第
二実施形態工程断面図(その1)及び(その2)であ
り,電界効果トランジスタの形成領域の断面を表してい
る。また,図10及び図11はそれぞれ本発明の第三及
び第四実施形態例工程断面であり,電界効果トランジス
タの形成領域の断面を表している。
【0025】上記課題を解決する本発明の構成を、本発
明の第二及び第三の構成として説明する。なお、説明を
明瞭にするために、ゲート電極上面に低抵抗膜を有する
半導体装置の製造方法について、これを第一の構成とし
て説明する。 上記第一の構成は,図1を参照して,ゲー
ト電極2上面に低抵抗膜9aからなる上層配線9を有す
る半導体装置の製造方法において,半導体基板1上に該
ゲート電極2を形成する工程と,次いで,該ゲート電極
2側面に接して該ゲート電極2の外側の該基板1上に延
在し,かつソース領域5及びドレイン領域6上に第一の
開口7aを有する第一のレジストパターン7を形成する
工程と,次いで,該上層配線9,ソース電極10及びド
レイン電極11を画定する第二の開口8c,8d,8e
を有する第二のレジストパターン8を該基板1上に形成
する工程と,次いで,該低抵抗膜9aを蒸着後,該第一
及び該第二のレジストパターン7,8を除去するリフト
オフにより,該ゲート電極2上面に該上層配線9を形成
すると同時に,該低抵抗膜9aからなる該ソース電極1
0及び該ドレイン電極11を形成する工程とを有するこ
とを特徴として構成する。
【0026】本発明の第二の構成は,図5及び図6を参
照して,チャネル領域3上に配置されるゲート部25と
上面に配線が接続される接続部26とを備えたゲート電
極2を有する電界効果トランジスタと,該ゲート部25
上面に設けられた低抵抗膜9aからなる上層配線9と,
該電界効果トランジスタが形成された半導体基板1上面
へ一端がオーミック接触し,他端が該接続部26上面に
接続する接続配線27とを有する半導体装置の製造方法
において,該基板1上に該ゲート電極2を形成する工程
と,次いで,該ゲート電極2側面に接して該ゲート電極
2の外側の該基板1上に延在し,かつ該接続配線27の
形成領域のうち該ゲート電極2の外側に延在する領域を
表出する第一の開口7aを有する第一のレジストパター
ン7を形成する工程と,次いで,該上層配線9及び該接
続配線27を画定する第二の開口8c,8fを有する第
二のレジストパターン8を該基板1上に形成する工程
と,次いで,該低抵抗膜9aを蒸着後,該第一及び該第
二のレジストパターン7,8を除去するリフトオフによ
り,該上層配線9を形成すると同時に該低抵抗膜9aか
らなる該接続配線27を形成する工程とを有することを
特徴として構成する。
【0027】本発明の第三の構成は,図10及び図11
を参照して,第一〜第三の構成のいずれかの半導体装置
の製造方法において,該ゲート電極2の形成後,該第一
のレジストパターン7の形成前に,該ゲート電極2及び
該基板1上面を覆う保護被膜30を形成する工程と,該
第一のレジストパターン7又は該第二のレジストパター
ン8の形成時に,該保護被膜30の表出する部分を除去
する工程とを含むことを特徴として構成する。
【0028】上述した第一の構成では,図1(c)を参
照して,まず,ゲート電極2の周囲を埋め込む形で,ゲ
ート電極2に接して基板1上に延在する第一のレジスト
パターン7を形成する。この第一のレジストパターン7
は,ソース及びドレイン領域5,6上に第一の開口7a
を有する。次いで,図1(d)を参照して,ゲート電極
2及び第一のレジストパターン7上に,第二のレジスト
パターン8を形成する。この第二のレジストパターン8
は,ゲート電極2上面に形成される上層配線9を画定す
る開口8cと,ソース電極10及びドレイン電極11を
それぞれ画定する開口8d,8eとからなる第二の開口
8c〜8eを有する。次いで,第二のレジストパターン
8をマスクとするリフトオフにより,上層配線9,ソー
ス電極10及びドレイン電極11が同時に形成される。
【0029】この第一及び第二のレジストパターン7,
8が積層されたレジスト構造では,上層配線9を画定す
る開口8cの底面に,ゲート電極2上面又は第一のレジ
ストパターン7上面が表出する。従って,上層配線9の
幅がゲート電極2長(ゲート長方向の電極の幅)を超え
る場合でも,上層配線9は必ずゲート電極2上面及び第
一のレジストパターン7上面に形成される。このため,
上層配線9の幅が制限されることはなく,幅広の上層配
線9を形成することができるので,ゲート抵抗を低減す
ることができる。
【0030】他方,ソース電極10及びドレイン電極1
1を画定する開口8d,8eは第一のレジストの第一の
開口7a内に位置する。このため,開口8d,8eの底
面には第一の開口7aを貫いてソース領域5及びドレイ
ン領域6の表面が表出する。従って,ソース電極10及
びドレイン電極11をリフトオフにより上層配線9と同
時に形成することが可能となる。
【0031】本第一の構成では,リフトオフのために第
二のレジストパターン8を除去した後に又は同時に,さ
らに第一のレジストパターン7を除去する。従って,ゲ
ート電極2の側面に誘電体が付着しないので,寄生容量
が小さい。
【0032】上述した第一のレジストパターン7は,基
板1上面及びゲート電極2を覆う第一のレジスト膜7b
を露光,現像して第一の開口7aを開設し,その後,第
一のレジスト膜7bを,ゲート電極2上面の第一のレジ
スト膜7bが除去されるまで平坦に除去して(即ち,基
板1表面と平行に除去して)形成することができる。第
一のレジスト膜7bを平坦に除去するには,例えば第一
のレジスト膜7bを上面が平坦になるように形成し,こ
のレジスト膜7bを全面エッチング(エッチバック)す
ることによりなすことができる。また,第一のレジスト
膜7bを形成後,化学機械的研磨(CMP)によること
もできる。なおこの工程で,第一の開口7aの開設工程
と第一のレジスト膜7bを平坦に除去する工程とは前後
逆にしてよい。
【0033】また,上述した第二のレジストパターン8
は,ゲート電極2及び第一のレジストパターン7上に形
成されたレジスト膜を露光,現像して第二の開口8c,
8d,8eを開設することで形成できる。この第二の開
口8c,8d,8eの開設の際に,第一のレジストパタ
ーン7がエッチングされてはならない。この条件は,第
一のレジストパターン7の材料として,第二のレジスト
パターン8形成時の露光及び現像によりエッチングされ
ない物質を選定することで実現される。例えば,第一の
レジストパターン7をネガ型レジストとし,第二のレジ
ストパターン8をポジ型レジストとすることで実現され
る。あるいは第一のレジストパターン7に第一の開口7
aを開設した後,第二のレジストパターン8の露光及び
現像によりエッチングされないように第一のレジストパ
ターン7又はその表面を改質処理することでも実現され
る。かかる改質処理は,周知の方法,例えはレジストの
熱処理又はプラズマ処理によりなすことができる。
【0034】本発明の第二の構成は,上述した第一の構
成のソース及びドレイン電極に代えて,一端が基板上面
にオーミック接触し他端がゲート電極上面に電気的に接
続する接続配線を形成するものである。なお,必要に応
じてソース又はドレイン電極を上層配線及び接続配線と
同時に第一の構成の方法により形成することもできる。
【0035】本発明の第二の構成では,図6(h)を参
照して,接続配線27が基板1上に延在する領域を表出
する第一の開口7aを有する第一のレジストパターン7
を形成し,さらに第一のレジストパターン7及びゲート
電極2を覆い接続配線27及び上層配線9を画定する第
二の開口8f,8cが開設された第二のレジストパター
ン8を形成する。即ち,接続配線27を画定する開口8
fの底面には,ゲート電極2の接続部26の上面と基板
1表面とが表出する。なお,上層配線9を画定する開口
8cの底面には,第一の構成と同じくゲート電極2のゲ
ート部25上面又は第一のレジストパターン7上面が表
出する。この第二のレジストパターン8を用いたリフト
オフにより,接続配線27と上層配線9とが同時に形成
される。従って,製造工程が簡素化される。この方法で
形成された接続配線27は,接続部26の上面と電気的
に接続され,基板1上面に延在してその先端で基板1と
オーミック接合を形成する。この接続配線27のオーミ
ック接合部分が,ソース又はドレイン電極10,11を
構成してもよい。なお,本第二の構成の第一及び第二の
レジストパターン7,8の材料,形状及び製造工程は,
ソース及びドレイン電極10,11上の開口8d,8e
に代えて接続配線27上に開口8fを設けることを除い
て,上述した第一の構成と同様である。
【0036】この第二の構成では,接続配線はリフトオ
フにより形成されるから,任意の位置に任意の平面形状
の接続配線を形成することができる。また,ゲート電極
の側面に側壁を形成する必要がないから,接続配線の下
面に空洞が形成されることもない。従って,機械的強度
が強い接続配線を形成できる。なお,本第二の構成にお
いて,ゲート電極の周辺部のうち接続配線と重なる部分
を,内側より周辺で薄くなるテーパ断面形状とすること
が,ゲート電極周辺の段差により生ずる接続配線の破断
を回避するために好ましい。
【0037】本発明の第三の構成では,図10及び図1
1を参照して,基板1表面及びゲート電極2を覆う保護
被膜30を形成後,この保護被膜30上に第一のレジス
トパターン7を形成する。この保護被膜30は,例えば
熱処理時にキャップ膜として用いられるもの,あるいは
第一のレジストパターン7の除去時に基板1表面への欠
陥導入を防止するための表面保護膜として用いられるも
のがある。
【0038】さらに本第三の構成では,保護被膜30の
第一又は第二のレジストパターン7,8形成時に表出す
る部分を除去する。即ち,第一のレジストパターン7形
成時に,保護被膜30はゲート電極2上面及び第一の開
口7a底面に表出する。また,第二のレジストパターン
8形成時に,保護被膜30は第二の開口8c,8e,8
fの底面に表出する。
【0039】ゲート電極2上面に表出する保護被膜30
は,例えば第一のレジストパターン7形成の際のエッチ
ング又はCMPにより除去することができる。第一の開
口7a底面又は接続配線27を画定する第二の開口8f
底面に表出する保護被膜30は,例えば第一又は第二の
開口7a,8c,8e,8f形成の際の現像により又は
第一又は第二のレジストパターン7,8をマスクとする
エッチングにより除去することができる。なお,保護被
膜30を第二の開口8c,8e,8f形成の際に除去さ
れる物質から構成することにより,ゲート電極2上面に
表出する保護被膜30を第二の開口8c形成の際に同時
に除去することができる。
【0040】本第三の構成では,第二の開口8c,8
e,8f底面の保護被膜30は除去されているので,上
層配線9とソース及びドレイン電極10,11とを,又
は上層配線9と接続配線27とを同時にリフトオフで形
成することができる。従って,本第三の構成により,か
かる保護被膜30を必要とするプロセスにも本発明の第
一及び第二の構成の適用が可能となる。
【0041】なお,上述の保護被膜30の表出部分の除
去工程は,リフトオフ工程前であればいつ行ってもよ
い。また,第一のレジストパターン7から表出する部分
の除去,又は第二のレジストパターン8から表出する部
分の除去の何れかを行えば足りる。もちろん,両方の除
去工程を順次行っても差し支えない。さらには,ゲート
電極2上面の保護被膜30の除去と他の領域の保護被膜
30の除去とを異なる時期に行うこともできる。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の第一実施形態例は,化合
物半導体基板上に形成された電界効果トランジスタを備
える半導体装置の製造方法に関する。
【0043】第一実施形態例では,図1(a)を参照し
て,先ず半絶縁性GaAs基板1表面にチャネル領域3
となるn型層をイオン注入により形成した。次いで,高
融点金属又はその合金,例えばWSiからなるゲート長
0.4μm,厚さ0.4μmのゲート電極2を形成し
た。次いで,ゲート電極2をマスクとするイオン注入に
よりn’領域4を,さらにレジストマスク(図示せず)
を用いたイオン注入によりn+ 領域を形成しソース及び
ドレイン領域5,6とした。
【0044】次いで,図1(b)を参照して,基板1上
全面にゲート電極2を覆い,厚さ0.9μmの上面が平
坦なポジ型の第一のレジスト膜7bをスピン塗布により
形成した。次いで,露光,現像してソース及びドレイン
領域5,6上に第一の開口7aを形成した。次いで,1
50℃の温度で5分間の熱処理をして第一のレジスト膜
7bの感光性を喪失させた。次いで,図1(c)を参照
して,酸素ガスを用いたドライエッチングにより,第一
のレジスト膜7bをゲート電極2上面が表出するまでエ
ッチングして,第一のレジスト膜7bをゲート電極2の
厚さより0.1μm薄い厚さ0.3μmの第一のレジス
トパターン7へと変換した。
【0045】次いで,図1(d)を参照して,基板1上
全面にポジ型高感度の下層レジスト8aとポジ型低感度
の上層レジスト8bとを積層した第二のレジスト膜をス
ピン塗布により形成した。次いで,第二のレジスト膜
を,露光,現像して,上層配線9,ソース電極10及び
ドレイン電極11をそれぞれ画定する第二の開口8c,
8d,8eを開設した。このとき,上下層レジスト8
a,8bの感度差に起因して,第二の開口8c,8d,
8eは開口上部が狭い壺型の断面形状に形成されリフト
オフに適したものとなる。
【0046】次いで,図1(e)を参照して,真空蒸着
によりAu/Ge,Ni及びAu層が順次積層された厚
さ0.4μmの低抵抗膜9aを堆積した。次いで,通常
市販されている剥離液を用いて第二及び第一のレジスト
パターン8,7を同時に除去する。このリフトオフ工程
により,図1(f)を参照して,ゲート電極2上面に茸
の笠状に載設された低抵抗膜9aからなる幅(ゲート長
方向の幅をいう。)1μmの上層配線9と,ソース及び
ドレイン領域5,6の表面にそれぞれオーミック接触す
るソース電極10及びドレイン電極11が同時に形成さ
れる。
【0047】本第一の実施形態例により製造された電界
効果トランジスタの性能は,遮断周波数45GHz,最
大発振周波数65GHzであった,これを上層配線を欠
く同一ゲート長の電界効果トランジスタの遮断周波数4
5GHz,最大発振周波数20GHzと比較すると性能
の向上が著しい。
【0048】上記の第一の実施形態例において,第一の
レジストパターン7をネガ型とし,第二のレジストパタ
ーン8をポジ型とすることができる。また,第一のレジ
ストパターン7として,第二のレジストパターン8の現
像処理により現像されないレジストを選定することもで
きる。これらの場合,第一のレジストパターン7の感光
性を喪失させる熱処理は不要であり,製造工程をさらに
簡素化することができる。
【0049】本発明の第二の実施形態例は,接続配線を
有する半導体装置の製造に関する。図2は本発明の第二
実施形態例平面図であり,半導体装置の電界効果トラン
ジスタ及び接続配線の配置を表している。図3は本発明
の第二実施形態例AB断面図,図4は本発明の第二実施
形態例CD断面図であり,それぞれ図2中の線AB及び
線CDに添う断面を表している。また,図7,8及び9
は本発明の第二実施形態例工程平面図(その1)〜(そ
の3)であり,図2に対応する領域に製造過程で形成さ
れる各種薄膜の平面形状を表している。
【0050】第二の実施形態例により製造される半導体
装置は,図2を参照して,第一及び第二のトランジスタ
28,29を含み,第一のトランジスタ28のゲート電
極2と第二のトランジスタ29のソース領域5とを接続
する接続配線27が配設される。第一のトランジスタ2
8は,図3を参照して,既述の第一実施形態例の電界効
果トランジスタと同様の上層配線9及びソース及びドレ
イン電極10,11を有し,これら上層配線9及びソー
ス及びドレイン電極10,11は第一実施形態例形態例
と同様の方法により製造される。第二のトランジスタ
は,図4を参照して,第一のトランジスタ28と同様の
上層配線9及びドレイン電極11を有し,ソース電極が
接続配線27を構成する。接続配線27は,図2及び図
4を参照して,一端が第一のトランジスタ28のゲート
電極2の接続部26(ゲート電極のうち接続配線が上面
に接続される部分をいう。)上面に延在して接続部26
と電気的に接続する。接続配線27の他端は,基板1上
に配置され,その一部が第二のトランジスタ29のソー
ス電極を構成して基板1とオーミック接触する。
【0051】第二の実施形態例では,先ず図5(a)を
参照して,半絶縁性GaAs基板1表面にチャネル領域
となるn型不純物領域21を形成後,ゲート電極材料層
22として厚さ0.4μmのWSi層を形成した。次い
で,レジスト膜を塗布し,露光,現像して,底面にゲー
ト電極材料層22を表出する開口23aを有するレジス
トマスク23を形成した。次いで,図5(b)を参照し
て,140℃,5分間の熱処理により,開口23a端面
を円弧断面形状に変形した。次いで,レジストマスク2
3を用いてゲート電極材料層22をドライエッチング
し,図5(c)を参照して,ゲート電極材料層22に開
口22aを開設した。ドライエッチングガスとしてSF
6 ,CHF3 及びN2 をそれぞれ4:10:3の体積比
で混合したガスを用い,レジストマスク23とゲート電
極材料層22のエッチング速度がほほ同じになる条件で
エッチングした。従って,ゲート電極材料層22の開口
22aは,レジストマスク23の開口23aの断面形状
を引継ぎ,円弧状の端面断面形状に加工される。
【0052】次いで,レジストマスク23をアッシング
により除去した後,図5(d)を参照して,ゲート電極
2を画定するレジストマスク24を形成し,このレジス
トマスク24を用いて再びゲート電極材料層22をエッ
チングしてゲート電極2を形成する。
【0053】以上の工程により,図5(e)を参照し
て,接続配線と重なる接続部26周辺の端面が円弧状断
面をなし,その他の周辺部の端面は垂直壁面をなすゲー
ト電極2が形成される。このように,ゲート電極材料層
22の開口22a端面(後の工程で接続部26の周辺の
一部を構成する端面)を上述の円弧状断面形に加工する
ことで,接続部26の端面上を横切り配設される接続配
線27の破断を防止することができる。なお,開口22
aの断面形状は端面へ向かい緩やかに薄くなる形状であ
れば足り,例えば楔状に形成してもよい。もちろん,接
続配線27が接続部26の垂直壁面上を横切っても接続
配線27の破断を生じない場合は,上述した接続部26
の周辺端面を断面円弧状に加工する工程は省略すること
ができる。
【0054】上記工程において,ゲート電極材料層22
は,開口22a形成時とゲート電極2形成時の2度のエ
ッチング工程が施される。このため,初めのエッチング
工程で形成される開口22aの底面に表出する基板1表
面は,2度のエッチング工程に晒され大きな表面欠陥が
導入されやすい。かかる表面欠陥の影響を小さくするに
は,開口22a面積を小さく設計することが望ましい。
図7(a)はレジストマスク23の開口23a形状を表
している。なお,図7(a)中の斜線部分は,開口23
a底面に表出するゲート電極材料層22を表している。
開口23aは,図2及び図7(a)を参照して,接続配
線27が基板1上面に延在する領域のみを表出する。か
かる開口23a形状を生成するためのCAD(computor
aided design)の露光データは,接続配線27パターン
からゲート電極2パターンを除くパターンとして容易に
作成することができる。
【0055】開口23aをかかる形状とすると,開口2
2a開設のエッチング時に,接続配線27が形成されて
いない基板1表面の領域はレジストマスク23により被
覆されるためエッチングされない。従って,接続配線2
7が形成されない基板1表面は,ゲート電極2形成時の
1度のエッチングに晒されるだけである。このため,半
導体装置の特性及び信頼性の劣化が少ない。なお,接続
配線27が形成される基板1上面は,GaAs基板1と
接続配線27のAu/Ge層とが合金反応を起こすの
で,この領域の表面欠陥が半導体装置の特性に悪影響を
及ぼすことは少ない。
【0056】また,開口23aを,さらに接合部26に
接して沿うスリット状の領域に制限してもよい。かかる
スリット状の開口23aとすることで,表面欠陥が導入
される領域を最小にすることができる。もちろん,表面
欠陥の悪影響が問題にならない半導体装置では,開口2
2aはゲート電極の形成に必要な領域を残して,他の領
域を表出するものであってもよい。
【0057】図7(b)は開口22aが開設されたゲー
ト絶縁材料層22上に形成された既述のレジストマスク
24の配置を表している。図中の斜線部分は,レジスト
マスク24の外側に表出するゲート絶縁材料層22を表
している。ゲート電極2を画定するレジストマスク24
は,図7(b)及び図5(d)を参照して,開口22a
と一部重畳させることで,ゲート電極2形成後も接続部
26の円形断面形状を保持することできる。なお,CA
Dのデータ生成を容易にするため,開口22a端面とレ
ジストマスク24端面とを一致させることもできる。こ
の場合,接続部の円形断面形状の先端がエッチングされ
ることがあっても,この先端は薄いので接続配線の破断
を生ずる程の段差は形成されない。
【0058】次いで,図5(f)を参照して,n’領域
4及びソース・ドレイン領域5,6をイオン注入により
形成する。なお,図8(c)は,ゲート電極2形成後,
第一及び第二のトランジスタ形成領域にイオン注入して
形成されたソース・ドレイン領域5,6表している。
【0059】次いで,図6(g)を参照して,基板1上
全面にゲート電極2を覆う上面が平坦なポジ型の第一の
レジスト膜7bを塗布する。次いで,第一のレジスト膜
7bを露光,現像して,接続配線27形成領域及びソー
ス・ドレイン電極10,11形成領域を表出する第一の
開口7aを開設する。図8(d)は第一の開口7aが開
設された第一のレジスト膜7bを表している。図中,斜
線部は第一の開口7a内に表出するゲート電極2の接続
部26を表している。これら第一の開口7aは接続配線
27及びソース・ドレイン電極10,11より大きく開
口することが,リフトオフを容易にするために好まし
い。かかる開口7aは,接続配線27及びソース・ドレ
イン電極10,11のCADデータより大きな開口パタ
ーンを露光する,あるいはCADデータと同一形状の開
口パターンを過剰に露光することで形成することができ
る。
【0060】次いで,図6(h)を参照して,酸素ガス
を用いたドライエッチングによりゲート電極2上面を表
出するまで第一のレジスト膜7bを薄くして第一のレジ
ストパターン7となす。図9(e)は第一のレジストパ
ターンを表しており,ゲート電極2上面及び第一の開口
7a底面の基板1表面が表出している。次いで,熱処理
して第一のレジストパターン7の感光性を喪失させる。
【0061】次いで,図6(i)を参照して,高感度ポ
ジ型の下層レジスト8aと低感度ポジ型の上層レジスト
8bとからなるレジスト層を基板1上全面に塗布する。
次いで,このレジスト層を露光,現像して,上層配線
9,接続配線27及びソース・ドレイン電極10,11
を画定する第二の開口8c,8f,8eを開設し,第二
のレジストパターン8とする。図9(f)は第二のレジ
ストパターン8の平面形状を表している。上層配線9を
画定する第二の開口8cの底面にはゲート部25及びゲ
ート部25周囲近傍の第一のレジストパターンが表出
し,接続配線27を画定する第二の開口8fの底面には
接続部26の一部及び基板1表面が表出する。なお,ソ
ース・ドレイン電極10,11を画定する第二の開口8
eの底面には第一のレジストパターン7の第一の開口7
a内の基板1表面が表出する。
【0062】次いで,図6(i)を参照して,真空蒸着
によりAu/Ge,Ni及びAu層が順次積層された低
抵抗膜9aを堆積し,第二及び第一のレジストパターン
8,7を除去する。この結果,ゲート部25上面に低抵
抗膜9aからなる上層配線9と,低抵抗膜9aからなる
第一のトランジスタ28のソース・ドレイン電極10,
11と,第二のトランジスタ29のドレイン電極11
と,及び接続配線27とが同時に形成される。
【0063】本発明の第三実施形態例は,活性化熱処理
時にキャップ層として用いられる保護被膜を設けた半導
体装置の製造に関する。本実施形態例に係る半導体装置
は,図2,3及び4に示す第二実施形態例と同様であ
る。
【0064】本第三実施形態例では,図10(a)を参
照して,GaAs基板1上面にWSiからなるゲート電
極2を形成する。チャネル層3,n’型領域4,ソース
・ドレイン領域5,6,及びゲート電極2の形成工程
は,第二実施形態例と同様である。次いで,ゲート電極
2を被覆して基板1上全面に延在する厚さ20nmのAl
Nからなる保護被膜30を形成した。次いで,活性化熱
処理を行った。この熱処理では,基板1表面がAlN保
護被膜30で被覆されるため,基板1中のAsの外部拡
散がなく,Asが抜けた空格子点に起因する素子特性の
劣化を防止することができる。また,AlN保護被膜3
0は,GaAs基板1の熱膨張率に近いので熱応力によ
る欠陥の導入を回避することができる。
【0065】次いで,図10(b)を参照して,保護被
膜30上全面にポジ形の第一のレジスト膜7bを塗布,
露光,現像して,接続配線27形成領域及びドレイン領
域6を表出する第一の開口7aを開設する。この現像に
は,TMAH(テトラメチルアンモニウムハライド)を
含む現像液を使用した。AlN保護被膜30はこの現像
液に溶解するので,第一の開口7aの底面に表出する保
護被膜30は溶解し,除去される。
【0066】次いで,140℃,5分間の熱処理により
第一のレジスト膜7bを非感光性に変換する。次いで,
図10(c)を参照して,酸素ガスを用いたドライエッ
チングにより,第一のレジスト膜7bを,ゲート電極2
上面の保護膜30が表出するまでエッチングする。この
とき,WSiゲート電極2のゲート部25上面は保護被
膜30で被覆されているため,ゲート部25上面が酸化
されない。このため,ゲート部25上面の酸化による上
層配線27とゲート部25間の接触抵抗の増加を回避す
ることができる。
【0067】次いで,図10(d)を参照して,基板上
全面に第二のレジスト膜を塗布し,これを露光,現像し
て第二の開口8c,8e,8fを有する第二のレジスト
パターン8を形成した。現像にはTMAHを用いた。こ
の第二のレジストパターン8の層構造及び第二の開口8
c,8e,8fは,図6(i)及び図9(f)を参照し
て,第二実施形態例の第二のレジストパターン8の2層
構造及び第二の開口8c,8e,8fと同様である。こ
の第二の開口8c,8e,8fの形成の際,ゲート部2
5上面に開設される第二の開口8cの底面に表出する保
護被膜30は,現像液に溶解して除去される。従って,
AlN保護被膜30を用いることで,保護被膜30を除
去する工程を別個に設ける必要がなくなり,工程の複雑
化を回避することができる。なお,かかる利益は,保護
膜を第二のレジスト膜の現像液に溶解するものであれば
得ることができる。
【0068】次いで,図10(e)を参照して,第二実
施形態例と同様のリフトオフにより上層配線9,接続配
線27,ドレイン電極11,及び図示されていない第一
のトランジスタ28のソース電極10を同時に形成し
た。本実施形態例によると,活性化熱処理による特性劣
化が少ない電解効果トランジスタを,工程の複雑化を避
けて製造することができる。
【0069】本発明の第四実施形態例は,リフトオフの
際のレジストパターンの剥離工程で発生する基板の表面
欠陥を防止するため半導体基板の表面保護に用いられる
保護被膜を設けた半導体装置の製造に関する。なお,本
実施形態例に係る半導体装置は,図2,3及び4に示す
第二実施形態例と同様である。
【0070】第四実施形態例では,図11(a)を参照
して,第三実施形態例と同様にチャネル領域4,n’領
域,ソース・ドレイン領域5,6,及びWSiからなる
ゲート電極2が形成されたGaAs基板1上に,保護被
膜30を形成する。保護被膜30は,厚さ100nmのS
iNをプラズマCVDにより堆積して形成した。
【0071】次いで,活性化熱処理を行った。このと
き,SiNの保護被膜30は,第三実施形態例のAlN
保護被膜と同様に,キャップ層として作用する。
【0072】次いで,図11(b)を参照して,第一の
レジスト膜7bを塗布し,これを露光,現像してドレイ
ン電極11及び接続配線27の形成領域を表出する第一
の開口7aを形成する。SiN保護被膜30は現像液に
溶解しないので,第一の開口7a底面に表出する。次い
で,140℃,5分間の熱処理を行い第一のレジスト膜
7bを非感光性にする。
【0073】次いで,図11(c)を参照して,CHF
3 とO2 とを15:1のモル比で混合したガスを用いた
ドライエッチングにより,第一のレジスト層7bをゲー
ト電極2上面が表出するまで平坦にエッチングして,第
一のレジストパターン7を形成する。このエッチングに
より第一の開口7a底面に表出するSiN保護被膜30
は除去され,第一の開口7a底面に基板1表面が表出す
る。同時に,ゲート電極2上面に位置する保護被膜7a
も除去され,ゲート電極2上面が表出する。このエッチ
ングでは,表出したゲート電極2上面がエッチングされ
てゲート電極2上面に形成された酸化物が除去されるた
め,上層配線9及び接続配線27とゲート電極2との接
触不良を回避することができる。なお,この第一のレジ
スト層7bのエッチングにおいて,エッチングによる基
板1表面への欠陥の導入を抑制するために,初期のエッ
チングを他のエッチングガスを用いて又はCMPにより
行い,最後に保護被膜30を除去するエッチングを行う
こともできる。
【0074】次いで,図11(d)を参照して,上層配
線9,接続配線27及びドレイン電極11を画定する第
二の開口8c,8e,8fを有する第二のレジストパタ
ーン8を形成した。この第二のレジストパターン8は第
二の実施形態例の第二のレジストパターン8と同様の形
状をなし,同様の方法で形成された。
【0075】次いで,低抵抗膜9aを蒸着した後,市販
されている剥離液を用いて第二及び第一のレジストパタ
ーン8,7を除去し,図11(e)を参照して,上層配
線9,接続配線27及びドレイン電極11を形成する。
本実施形態例では,ゲート電極2の側面,及び,ゲート
電極2と接続配線27及びドレイン電極11との間の基
板1表面は保護被膜30により被覆されているため,レ
ジスト剥離時にゲート電極2近傍の基板1表面には表面
欠陥が導入されない。従って,半導体装置の特性,例え
ばgmの劣化が抑制される。なお,保護被膜30は薄い
ので保護被膜30の残存に起因するゲート寄生容量の増
加は問題にならない程小さい。
【0076】
【発明の効果】上述したように本発明によれば,一回の
リフトオフにより幅の広い上層配線をソース及びドレイ
ン電極と同時に形成することができるので,ゲート抵抗
の小さな電界効果トランジスタを簡単な工程で製造する
ことができる。
【0077】また,上層配線と接続配線とを同時に形成
することができ,半導体装置の製造工程を簡素化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態例工程断面図
【図2】 本発明の第二実施形態例平面図
【図3】 本発明の第二実施形態例AB断面図
【図4】 本発明の第二実施形態例CD断面図
【図5】 本発明の第二実施形態例工程断面図(その
1)
【図6】 本発明の第二実施形態例工程断面図(その
2)
【図7】 本発明の第二実施形態例工程平面図(その
1)
【図8】 本発明の第二実施形態例工程平面図(その
2)
【図9】 本発明の第二実施形態例工程平面図(その
3)
【図10】 本発明の第三実施形態例工程断面図
【図11】 本発明の第四実施形態例工程断面図
【図12】 第一の従来例工程断面図
【図13】 第二の従来例工程断面図
【図14】 第一の従来例を説明するための断面図
【図15】 第二の従来例を説明するための断面図
【符号の説明】
1 基板 2 ゲート電極 3 チャネル領域 4 n’領域 5 ソース領域 6 ドレイン領域 7 第一のレジストパターン 7a 第一の開口 7b 第一のレジスト膜 8 第二のレジストパターン 8a 下層レジスト 8b 上層レジスト 8c,8d,8e 第二の開口 9 上層配線 9a 低抵抗膜 10 ソース電極 11 ドレイン電極 21 n形不純物領域 22 ゲート電極材料層 23,24 レジストマスク 23a 開口 25 ゲート部 26 接続部 27 接続配線 28 第一のトランジスタ 29 第二のトランジスタ 28a 第一のトランジスタ形成領域 29a 第二のトランジスタ形成領域 30 保護被膜 61 平坦化膜 68,74 レジストパターン 68a 開口 71,73 絶縁膜 72 側壁 71,73 絶縁膜 73c〜73e,74c〜74e 開口 75 空洞
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/338 H01L 29/812

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネル領域上に配置されるゲート部と
    上面に配線が接続される接続部とを備えたゲート電極を
    有する電界効果トランジスタと,該ゲート部上面に設け
    られた低抵抗膜からなる上層配線と,該電界効果トラン
    ジスタが形成された半導体基板上面へ一端がオーミック
    接触し,他端が該接続部上面に接続する接続配線とを有
    する半導体装置の製造方法において, 該基板上に該ゲート電極を形成する工程と, 次いで,該ゲート電極側面に接して該ゲート電極の外側
    の該基板上に延在し,かつ該接続配線の形成領域のうち
    該ゲート電極の外側に延在する領域を表出する第一の開
    口を有する第一のレジストパターンを形成する工程と, 次いで,該上層配線及び該接続配線を画定する第二の開
    口を有する第二のレジストパターンを該基板上に形成す
    る工程と, 次いで,該低抵抗膜を蒸着後,該第一及び該第二のレジ
    ストパターンを除去するリフトオフにより,該上層配線
    を形成すると同時に該低抵抗膜からなる該接続配線を形
    成する工程とを有することを特徴とする 半導体装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて, 該第一のレジストパターンの形成工程は, 該基板上面及び該ゲート電極を覆う第一のレジスト膜を
    形成する工程と, 該第一のレジスト膜を露光,現像し,該第一のレジスト
    膜に該第一の開口を開設する工程と, 該第一のレジスト膜を上面から平坦に除去して,該ゲー
    ト電極上の該第一のレジスト膜を除去する工程とを含む
    ことを特徴とする 半導体装置の製造方法
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置の製造
    方法において, 該ゲート電極の形成後,該第一のレジストパターンの形
    成前に,該ゲート電極及び該基板上面を覆う保護被膜を
    形成する工程と, 該第一のレジストパターン又は該第二のレジストパター
    ンの形成時に,該保護被膜の表出する部分を除去する工
    程とを含むことを特徴とする 半導体装置の製造方法。
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