JP3441593B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3441593B2
JP3441593B2 JP7466896A JP7466896A JP3441593B2 JP 3441593 B2 JP3441593 B2 JP 3441593B2 JP 7466896 A JP7466896 A JP 7466896A JP 7466896 A JP7466896 A JP 7466896A JP 3441593 B2 JP3441593 B2 JP 3441593B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の電子写真方式の画像形成装置に装
備される現像装置に関し、特に、トナーとキャリアから
なる2成分系現像剤を用い、現像剤搬送室内のトナー凝
集抑止および凝集トナーの分散機構を備えた現像装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電
子写真方式の画像形成装置に装備される現像装置として
は種々のものが提案されているが、その中でトナーとキ
ャリアからなる2成分系現像剤を用いた現像装置では、
現像剤の混合状態を均質に維持し、トナー濃度を一定に
保つために、現像剤搬送室内の現像剤を撹拌する手段等
が設けられている。例えば、特開平6−180531号
公報記載の現像装置では、現像剤を収容する現像剤収容
器と、当該現像剤収容器に収容された現像剤を撹拌・搬
送する現像剤スクリューとを備え、前記現像剤スクリュ
ーは、回転駆動される回転軸部と当該回転軸部に設けら
れた螺旋状の羽根部と、当該羽根部の現像剤搬送面の外
周部分に設けられた突出部とを含んでなることを特徴と
している。そして、現像剤スクリューは、前記搬送面に
よって現像剤を鍬のように掘り返しながら撹拌して搬送
し、当該搬送面の外周部分に設けられた突出部によって
現像剤を鋤のように浚えながら撹拌して搬送するため、
トナー濃度の安定度が高くなる。しかし、この現像装置
では、駆動源からの駆動力を現像ローラに伝達する歯車
等の駆動機構とは別に、駆動源からの駆動力を現像スク
リューに伝達する歯車等の駆動機構を必要とするので、
コスト高になる。
【0003】また、特開平7−92791号公報には、
従来よりも良好に現像剤の混合状態を均質に維持できる
クロスミキシング型現像剤混合装置を備えた現像剤ミキ
シング機構が記載されており、この現像剤ミキシング機
構は、現像剤を搬送する回転ロールと、現像剤を回転ロ
ールから離脱させる掻き取り部材と、掻き取り部材上面
を移行してきた現像剤を第1の流動方向または第2の流
動方向へ分離案内する現像剤案内部とを備え、現像剤案
内部の下方に格子手段を設け、現像剤案内部から送り出
された現像剤を格子手段の格子内に一時的に収束させた
後、現像剤を現像剤貯蔵部へ送り戻すようにしている。
しかし、この機構では撹拌手段が静的であり撹拌経路が
一様であるため、トナー凝集の問題が残る可能性があ
る。
【0004】また、特開平7−28328号公報記載の
現像装置では、磁石体の外周部にスリーブ回転方向に沿
って規制部材対向部から感光体対向部に至るまでの領域
に軸方向に延在する磁極を設け、この磁極によって形成
される垂直磁力の分布曲線が、磁極ピーク部の現像剤搬
送方向上流側または下流側に2つの変曲点を有するよう
に設定しているので、変曲点の対向部を通過する現像剤
が滞留を生じて撹乱され、この撹乱された現像剤は飛翔
することなくスリーブ上に保持されながら搬送されると
ともに、スリーブ上でその軸方向に移動する。この現像
装置では、磁力から撹拌作用を得るものであるが、撹拌
を与える磁力分布が系内で静的であるため、定常的な撹
拌効果を与えるにとどまっており、トナー凝集の問題が
残る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】複写機に代表される電
子写真方式の画像形成装置に搭載されている現像装置と
して、図30に示すように、固定磁石体(マグネットロ
ーラ)1に外装したスリーブ2の外周にトナーとキャリ
アからなる2成分現像剤7を保持し、該現像剤7を上記
スリーブ2の回転に基づいて規制部材3で調整しながら
感光体4との対向部に搬送する機構構成を持つ2成分系
現像装置がある。また、上記現像装置の構成に加えて、
図31に示すように、トナー貯蔵室6内にトナー撹拌用
アジテータ8を配設し、これをスリーブ2の駆動機構と
は別なる駆動機構に接続し、回転して撹拌効果を得る機
構構成がある。また、上記の2成分系現像装置はトナー
濃度制御装置を標準的に搭載しており、アジテータ8の
駆動系、トナー濃度の制御系を搭載しており、これらに
コストを要しているのが現状である。
【0006】これに対し、2成分現像システムにおいて
トナー濃度制御機構を廃止した、トナー濃度制御レス現
像方式が近年提案されている。このトナー濃度制御レス
現像方式においては、例えば図30の装置構成で、トナ
ー搬送室5内のトナー濃度の上昇に伴いトナー搬送室5
内における現像剤の循環効率が下がり、これに伴いトナ
ー補給部6からトナー搬送室5へのトナーの供給量が下
がる。また、この状態でトナーが消費されるとトナー搬
送室5内のトナー濃度が下がり、これに伴い上記循環効
率が上がり、これに伴いトナー補給部6からトナー搬送
室5へのトナーの供給量が上がる。以上の動作原理によ
りトナー濃度の自己制御機能を実現している。
【0007】上記のようなトナー濃度の自己制御機能を
有する2成分現像システムでは、トナー濃度制御装置を
要しないため、ローコスト機への搭載が検討されている
が、現像剤搬送室内の現像剤循環時の凝集トナーの分散
促進のためにアジテータ等の撹拌部材の付加を検討する
場合、撹拌部材の駆動系を新たに追加するとコスト高と
なりローコスト化の目的に適さない。すなわち、駆動系
の新規追加をせず、極力少ない部品で撹拌装置を構成す
ることが、コストメリットを確保するうえで重要な要件
となっている。
【0008】また、上記のトナー濃度の自己制御機能を
有する2成分現像システムでは、現像剤搬送室内におけ
る現像剤の局所的な凝集を抑制する機構を付加すること
により、画質を向上できる可能性があるが、従来型のア
ジテータは駆動系の付加が必要であり、システムの低コ
スト化、小型化を実現するためにはより簡易な機構が必
要である。また、このような機構は、広く2成分系現像
装置一般に対しても有用である。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、後述する各構成の目的は以下の通りである。第1の
構成の目的は、固定磁石体に外装した現像剤搬送スリー
ブの外周にトナーとキャリアからなる2成分系現像剤を
保持し、該現像剤を前記現像剤搬送スリーブの回転に基
づいて規制部材で調整しながら像担持体との対向部に搬
送し、該像担持体上の潜像を現像する2成分系現像装置
において、特別な駆動系を要さず、また装置を大型化す
ることなく、現像剤搬送室内の局所的な現像剤の凝集を
抑制する機構を設けた2成分系現像装置を提案すること
である。第2の構成の目的は、第1の構成において現像
剤の凝集抑制効果をより高めた2成分系現像装置を提案
することである。第3の構成の目的は、第1の構成にお
いて現像剤の凝集抑制効果をより高めた、第2の構成
は別なる機構構成による2成分系現像装置を提案するこ
とである。
【0010】また、第4の構成の目的は、固定磁石体に
外装した現像剤搬送スリーブの外周にトナーとキャリア
からなる2成分系現像剤を保持し、該現像剤を前記現像
剤搬送スリーブの回転に基づいて規制部材で調整しなが
ら像担持体との対向部に搬送し、該像担持体上の潜像を
現像する2成分系現像装置において、特別な駆動系を要
さず、また装置を大型化することなく、現像剤搬送室内
の局所的な現像剤の凝集を抑制する機構を有し、該機構
を構成する部品の加工容易性にも優れた、請求項1とは
別なる機構構成による2成分現像装置を提案することで
ある。第5の構成の目的は、第4の構成において現像剤
の凝集抑制効果をより高めた2成分系現像装置を提案す
ることである。第6の構成の目的は、第4の構成におい
て現像剤の凝集抑制効果をより高めた、第5の構成とは
別なる機構構成による2成分系現像装置を提案すること
である。
【0011】さらに、第7の構成の目的は、第1または
第2の構成において、構成部材であるマグネット片摺動
規制部材はスリーブの回転によらず定位置に固定させる
必要があるため、この要件を実現するマグネット片摺動
規制部材の構成を提案することである。第8の構成の目
的は、第7の構成において、機構組み付けの容易性に優
れたマグネット片摺動規制部材の構成を提案することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の構成は、固定磁石体に外装した現像剤搬送ス
リーブの外周にトナーとキャリアからなる2成分系現像
剤を保持し、該現像剤を前記現像剤搬送スリーブの回転
に基づいて規制部材で調整しながら像担持体との対向部
に搬送し、該像担持体上の潜像を現像する2成分系現像
装置において、現像剤搬送スリーブの内周面上に、軸長
方向に蛇行しながら回転方向に連続する摺動溝を始端と
終端の位置を一致して構成し、前記摺動溝に、摺動溝の
溝深さより厚い現像剤撹拌用マグネット片を係合配置
し、現像剤搬送スリーブの軸方向の長さが摺動溝の蛇行
幅より長いマグネット片摺動規制部材を、前記マグネッ
ト片のスリーブ回転方向の上流側および下流側に対向配
置した構成としたものである(請求項1)。これによ
り、現像剤搬送スリーブの回転に伴って前記マグネット
片がスリーブ内周面の摺動溝の蛇行によりスリーブ軸方
向への往復運動を繰り返し、そのマグネット片の動作に
より、スリーブ軸方向への磁力勾配の局所的変動が軸長
方向に渡ってまんべんなく与えられ、現像剤が撹拌され
る。
【0013】第2の構成は、第1の構成の現像装置にお
いて、マグネット片摺動規制部材の現像剤搬送スリーブ
軸方向への形状が、前記スリーブ回転方向の上流側と下
流側の間を周期的に蛇行してなるとともに、摺動溝幅の
スリーブ回転方向成分をマグネット片の同方向幅より大
きく構成したものである(請求項2)。これにより、マ
グネット片はスリーブ周方向へ周期的に往復しながら、
スリーブ軸方向への周期的往復を繰り返すため、第1の
構成の作用に加えて、現像剤の撹拌領域が広範囲にわた
るため、現像剤の凝集を広範囲にわたって抑止できる。
【0014】第3の構成は、第1の構成の現像装置にお
いて、マグネット片摺動規制部材が、現像剤搬送スリー
ブ内周に沿う前記スリーブ回転方向への連続的もしくは
断続的な往復摺動手段を具備する構成としたものである
(請求項3)。これにより、マグネット片はスリーブ周
方向へ周期的に往復しながら、スリーブ軸方向への周期
的往復を繰り返すため、第1の構成の作用に加えて、現
像剤の撹拌領域が広範囲にわたるため、現像剤の凝集を
広範囲にわたって抑止できる。
【0015】第4の構成は、固定磁石体に外装した現像
剤搬送スリーブの外周にトナーとキャリアからなる2成
分系現像剤を保持し、該現像剤を前記現像剤搬送スリー
ブの回転に基づいて規制部材で調整しながら像担持体と
の対向部に搬送し、該像担持体上の潜像を現像する2成
分系現像装置において、中空円筒管の外周面上に、軸長
方向に蛇行しながら、回転方向に連続する摺動溝を、始
端と終端の位置を一致して構成し、前記摺動溝の溝深さ
より厚いマグネット片を該摺動溝に係合配置し、前記中
空円筒管を、マグネットローラと現像剤搬送スリーブの
間に該スリーブと回転軸を同一にして配置し、中空円筒
管外径と現像剤搬送スリーブの内径差による隙間に、軸
方向長さが摺動溝の蛇行幅よりも長いマグネット片摺動
規制部材を、前記マグネット片の中空円筒管の回転方向
の上流側および下流側に対向配置し、前記中空円筒管の
側面と前記現像剤搬送スリーブの側面を接続する構成と
したものである。これにより、現像剤搬送スリーブ及び
中空円筒管の回転に伴って、前記マグネット片が中空円
筒管の外周面の摺動溝の蛇行によりスリーブ軸方向への
往復運動を繰り返し、そのマグネット片の動作により、
スリーブ軸方向への磁力勾配の局所的変動が軸長方向に
渡ってまんべんなく与えられ、現像剤が撹拌される。
【0016】第5の構成は、第4の構成の現像装置にお
いて、マグネット片摺動規制部材の中空円筒管の軸方向
への形状が、中空円筒管回転方向の上流側と下流側の間
を周期的に蛇行してなるとともに、摺動溝幅の中空円筒
管回転方向成分をマグネット片の同方向幅より大きく構
成したものである。これにより、マグネット片はスリー
ブ周方向へ周期的に往復しながら、スリーブ軸方向への
周期的往復を繰り返すため、第4の構成の作用に加え
て、現像剤の撹拌領域が広範囲にわたるため、現像剤の
凝集を広範囲にわたって抑止できる。
【0017】第6の構成は、第4の構成の現像装置にお
いて、マグネット片摺動規制部材が、中空円筒管の外周
面に沿う中空円筒管の回転方向への連続的もしくは断続
的な往復摺動手段を具備する構成としたものである。こ
れにより、マグネット片はスリーブ周方向へ周期的に往
復しながら、スリーブ軸方向への周期的往復を繰り返す
ため、第4の構成の作用に加えて、現像剤の撹拌領域が
広範囲にわたるため、現像剤の凝集を広範囲にわたって
抑止できる。
【0018】第7の構成は、第1または第2の構成(請
求項1または2)の現像装置において、マグネット片摺
動規制部材の端部がマグネットローラの軸芯もしくは側
壁への接続固定手段を有する構成としたものである(請
求項4)。これにより、マグネット片摺動規制部材を定
位置に安定して配置構成することができる。
【0019】第8の構成は、第7の構成(請求項4)
現像装置において、マグネットローラの軸芯もしくは側
壁と接続固定するマグネット片摺動規制部材端部の接続
固定部の少なくとも一方が、マグネット片摺動規制部材
本体部との着脱手段をもつ別部材で構成されることを特
徴とするものである(請求項5)。これにより、マグネ
ット片摺動規制部材を容易に組み付けることができ、安
定に固定できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。尚、現像装置の全体構成は
図30(または図31)と同様とするが、これに限るも
のではない。
【0021】[第1の構成] まず第1の構成(請求項1記載の発明の実施の形態に
ついて説明する。図1は本発明の現像装置のマグネット
ローラ及び現像剤搬送スリーブの断面図である。また、
図2は現像剤搬送スリーブ内周面側の展開図である。図
1,2に示す構成の2成分現像系において、マグネット
ローラ1の外周上に同軸配置した現像剤搬送スリーブ
(以下、スリーブと略記する)2の内周面12に、現像
剤撹拌用のマグネット片10を摺動する溝9を構成す
る。この摺動溝9は、スリーブ軸方向(Z方向)の蛇行
幅がスリーブ2の軸方向幅よりも狭い。また、スリーブ
2の1周に渡るスリーブ2の溝位置は、Z方向に蛇行を
繰り返しながら周方向(以下、θ方向と称する)に連続
している。また、蛇行の始端aと終端bが同位置であ
り、摺動溝9はスリーブ2を一周した時点で連続してい
る。
【0022】前記の特徴を持つスリーブ2内周面の摺動
溝9に、現像剤撹拌用マグネット片10を係合配置させ
る。ここでは、摺動溝9の溝深さよりも現像剤撹拌用マ
グネット片10の厚さを大きく取る。このときマグネッ
ト片10は摺動溝9から僅かに突出した状態になってい
る。この突出部厚は、スリーブ2の内径とマグネットロ
ーラ1の外径との差による所定の隙間厚よりも薄い。
【0023】上記のマグネット片10のθ方向への運動
を規制するマグネット片摺動規制部材11は、Z方向に
向かって軸と平行に、例えば直線状に連続した形状であ
って、Z方向の長さは前記摺動溝9のZ方向蛇行幅より
も長い。また、マグネット片摺動規制部材11の厚さ
は、スリーブ2の内径とマグネットローラ1の外径との
差による所定の隙間厚よりも薄く、マグネット片摺動規
制部材11はスリーブ内径とマグネットローラ外径差に
よる隙間部に配置される。また、上記のマグネット片摺
動規制部材11は、そのZ方向の側面を前記マグネット
片10の突出部側面のθ方向の上流側と下流側に近接対
向させて配置されている。尚、図2の例では、マグネッ
ト片摺動規制部材11は、Z方向の両端部が接続固定部
材により接続され、枠型に構成されている。従って、前
記マグネット片10は枠型のマグネット片摺動規制部材
11の開口部分に係合され、θ方向の上流側と下流側へ
の運動を規制され、Z方向へのみ移動可能となってい
る。
【0024】上記の構成配置において、スリーブ2を回
転させると、摺動溝9はスリーブ2の内周面12上に構
成されているため、搬送スリーブ2と同様に回転運動を
行なう。一方、マグネット片10は摺動規制部材11に
よりθ方向への運動が規制されている。このとき、マグ
ネット片10の位置における摺動溝9の軸方向の位置
は、スリーブ2の回転によってZ方向に逐次移動してい
くので、マグネット片10は摺動溝9に沿ってZ方向へ
移動することになる。さらに、マグネット片10の位置
における摺動溝9のZ方向の位置は、摺動溝9が蛇行し
ているためZ方向を往復し、さらに、前記の往復が繰り
返される。また、摺動溝9はθ方向に連続しているの
で、スリーブ2が一周するとマグネット片10は初期位
置に戻り、さらに摺動溝9が連続しているため、マグネ
ット片10はスリーブ2の2周目の回転時には一周目と
同様の動作を繰り返す。このようにマグネット片10
は、上記のスリーブ2のZ方向両端の間を、Z方向に往
復運動を繰り返し、摺動溝9がθ方向に連続しているた
め、スリーブ2の回転が複数回に及んでも、常にマグネ
ット片10は上記の往復運動を繰り返す。
【0025】本発明の現像装置は、上記機構を例えば図
30(または図31)の現像装置に搭載したものであ
る。現像剤搬送室5内のトナーと磁性キャリアからなる
2成分系現像剤7にはマグネットローラ1の磁力が定常
的に作用しているが、上記マグネット片10の動作によ
り、Z方向への磁力勾配の局所的変動が軸長方向に渡っ
てまんべんなく与えられる。これにより、現像剤7はZ
方向にも撹拌されながらスリーブ2の回転により搬送さ
れる。以下、第1の構成の現像装置の実施例について述
べる。
【0026】(実施例1−1) 図1,2,30に示す構成の現像装置において、マグネ
ットローラ1の磁極により発生する磁力よりも、マグネ
ット片10が発生する磁力を弱く設定した。これによ
り、現像剤搬送室5内における2成分系現像剤7のトナ
ー濃度変動に伴う磁力分布変動を用いるトナー濃度自己
復帰機能を保持できる。
【0027】(実施例1−2) 図3に図2と同様のスリーブ内周面の展開図を示す。本
実施例では、図3に示すように、摺動溝9の蛇行幅Wを
スリーブ2の軸方向長さLに略一致させた。これによ
り、マグネット片10の可動範囲がスリーブ2の軸長方
向の全域に渡り、マグネット片10一個で達成できる現
像剤の撹拌領域が最も広くなり、現像剤の凝集を広範囲
に渡って抑制できる。
【0028】尚、図2,3に示した構成では、スリーブ
内周面12上の摺動溝9が三角関数的形状で蛇行してい
るが、図4に示すように、摺動溝9が矩形関数的形状で
蛇行している構成としてもよい。
【0029】(実施例1−3) 本実施例では図5,6に示すように、第1の構成の摺動
溝9をスリーブ内周面12上にZ方向に複数本並べて構
成し、各々の摺動溝9に対し、マグネット片10を前述
と同様に係合配置したものである。また、摺動溝9は互
いに交差しないものとする。尚、図5,6では、三角関
数的形状で蛇行している摺動溝、あるいは矩形関数的形
状で蛇行している摺動溝を、3本並設した例を示してい
るが、本数はこれに限るものではない。
【0030】図5,6に示す構成では、スリーブ2が回
転すると、各々のマグネット片10が独立に周期運動
し、現像剤の撹拌を広範囲に渡り行なうことができる。
これにより、Z方向のトナー濃度分布の混合を抑制する
ことができるため、トナー濃度自己制御機能に対して有
用である。例えば、Z方向の所定位置が白、また別なる
領域が黒で連続している画像の場合、黒領域はトナー消
費量が多く、白の領域はトナーが消費されない。このと
き、搬送室内の現像剤のトナー濃度は黒領域で低下して
いくため、トナーの補給を要する。また、白領域ではト
ナーの補給を要しない。したがって、Z方向についてト
ナー濃度自己制御機能は独立に働く必要がある。この
際、上記のマグネット片10の磁力によるZ方向への撹
拌作用が強すぎると、上記のトナー自己制御機能のZ方
向への独立性を乱す恐れがある。本実施例では、一つの
マグネット片によるZ方向の現像剤撹拌領域を狭めるこ
とにより、トナー濃度自己制御機能のZ方向への独立性
を保持しながら、マグネット片をZ方向に複数個配置し
た構成とすることによって、Z方向の全ての領域に渡っ
て、撹拌作用を得るものである。
【0031】(実施例1−4) 本実施例では図7に示すように、第1の構成の摺動溝9
をスリーブ内周面12上にZ方向に複数本並べて構成
し、さらに各々の摺動溝9のZ方向への蛇行幅(蛇行周
期の振幅)を非同一に構成し、各々の摺動溝9に対し、
マグネット片10を係合配置したものである。これによ
り、各々のマグネット片はZ方向に異なる振動速度(振
動周波数)で移動し、搬送室内の磁場変動周波数バンド
数を増やしたことにより、現像剤の凝集破壊効果を高め
ることができる。
【0032】(実施例1−5) 本実施例では図8に示すように、第1の構成の摺動溝9
をスリーブ内周面12上にZ方向に複数本並べて構成
し、さらに各々の摺動溝9の蛇行周期長を非同一に構成
し、各々の摺動溝9に対し、マグネット片10を係合配
置したものである。周期数が2以上の場合、スリーブ2
の1回転の間における各マグネット片10のZ方向への
速度が非一定となる。すなわち、蛇行周期長が短ければ
速度は速く、蛇行周期長が長ければ速度は遅い。このと
き、現像剤に対しθ方向の撹拌効果を付加することがで
きる。現像剤に対して与えるZ方向の単位時間当たりの
撹拌力は蛇行周期長が短ければ強く、蛇行周期長が長け
れば弱い。また、現像剤には、スリーブ2よりθ方向へ
の搬送力が与えられているので、Z方向への撹拌力とθ
方向への搬送力の合力が現像剤に与えられており、Z方
向への撹拌力が弱まると合力のベクトルはθ方向寄りに
近づき、またZ方向への撹拌力が強まると合力のベクト
ルはZ方向寄りに近づく。
【0033】(実施例1−6) 本実施例では図9,10に示すように、実施例1−5の
構成に加えて、マグネット片摺動規制部材11がθ方向
への位置調整手段を具備するものであり、すなわち、マ
グネット片摺動規制部材11のθ方向の位置を図9,1
0の(a)位置と(b)位置の間で調整することによ
り、マグネット片10の動作位置を現像剤の凝集撹拌効
果の高い位置へ調整することが可能になる。
【0034】(実施例1−7) 本実施例では、摺動溝9の蛇行形状が図2,5に示した
ように正弦関数的形状をなすものである。これによりマ
グネット片10のZ方向移動速度が蛇行幅の両端部で遅
くなり、両端部における現像剤のZ方向への移動効果が
緩和されるため、現像剤が搬送室内のZ方向側壁へ偏在
することがない。
【0035】[第2の構成] 次に、第2の構成(請求項2記載の発明の実施の形態
について説明する。第2の構成の現像装置では、図11
に示すように、第1の構成におけるマグネット片摺動規
制部材11のマグネット片10が係合される開口部13
の搬送スリーブ軸方向(Z方向)形状を、搬送スリーブ
2の回転方向(θ方向)の上流側と下流側の間を周期的
に蛇行して連続して形成するとともに、摺動溝幅のθ方
向成分をマグネット片10におけるθ方向幅よりも大き
くしたものである。
【0036】上記構成では、マグネット片10のθ方向
上流側および下流側への動作を規制するマグネット片摺
動規制部材11を上記の形状にするとともに、摺動溝幅
のθ方向成分をマグネット片におけるθ方向幅よりも大
きくしたことにより、マグネット片10はθ方向へ周期
的に往復しながら、搬送スリーブ軸方向(Z方向)への
周期的往復を繰り返す。これにより、マグネット片10
の動作領域がθ方向へ拡張されるので、現像剤搬送室内
における現像剤の撹拌領域はより広範囲なものとなる。
以下、第2の構成の現像装置の実施例について述べる。
【0037】(実施例2) 上記構成の現像装置で、マグネット片摺動規制部材11
のマグネット片10が係合される開口部13の搬送スリ
ーブ軸方向(Z方向)形状としては、図11に示したよ
うな三角関数的形状による構成の他、図12,13に示
すような矩形関数的形状による構成が考えられる。マグ
ネット片10のθ方向の振動関数は上記のスリーブ軸方
向形状の関数形と一致することから、マグネット片摺動
規制部材11のマグネット片10が係合される開口部1
3のZ方向形状が矩形関数的形状の場合は、振動の始端
および終端で速度が急峻にゼロとなり搬送方向に対し正
または負の加速度が発生するため、始端および終端部で
周期的に強い撹拌力を与えることができる。一方、三角
関数的形状による場合は、振動の始端および終端で速度
が急峻にゼロになることはなく、搬送方向に対する正ま
たは負の加速度の発生力は弱いため、撹拌力を平均的に
与えることができる。
【0038】[第3の構成] 次に、第3の構成(請求項3記載の発明の実施の形態
について説明する。第3の構成の現像装置では、図14
に示すように、第1の構成におけるマグネット片摺動規
制部材11をマグネットローラ1の軸に対して揺動可能
に支持し、マグネット片摺動規制部材11にスリーブ内
周に沿うθ方向への往復摺動を連続的もしくは断続的に
与える手段を付与したものである。また、摺動溝幅のθ
方向成分をマグネット片10におけるθ方向幅よりも大
きくした。
【0039】上記構成では、マグネット片摺動規制部材
11にθ方向への往復摺動手段を与え、摺動溝幅のθ方
向成分をマグネット片におけるθ方向幅よりも大きくし
たことにより、第2の構成と同様に、マグネット片10
はZ方向への周期的往復運動とθ方向への周期的往復運
動を合成した軌跡を得ることができる。これにより、マ
グネット片10の動作による現像剤搬送室内における現
像剤の撹拌領域は、第2の構成と同様に広範囲なものと
なる。以下、第3の構成の現像装置の実施例について述
べる。
【0040】(実施例3−1) 本実施例では図14に示すように、マグネット片摺動規
制部材11のθ方向への往復摺動範囲を、現像剤規制部
材3に対するθ方向上流近傍より、現像剤供給部に対す
るθ方向下流近傍の領域に定める。これにより、現像剤
搬送室内に存在する現像剤のみに撹拌効果を限定して与
え、その他の領域、特に現像剤規制部材3に対するθ方
向下流側の磁気ブラシ形成領域や、現像剤逆流防止機構
における磁場を乱さず、それらの機能効果に対する障害
を与えない。
【0041】(実施例3−2) 本実施例では、図15に示すように、マグネット片摺動
規制部材11のθ方向への往復摺動手段が、往復摺動幅
を経時的に変化させるように動作するものである。これ
により、マグネット片の動作軌跡は図16のグラフのよ
うになり、第2の構成における実施例と同様に、周方向
(θ方向)への撹拌領域を経時的に変えることが可能と
なり、現像剤の撹拌効果を向上させることができる。
尚、図16のマグネット片の動作軌跡を示すグラフで、
縦軸はマグネット片10の周方向(θ方向)位置、横軸
はマグネット片10のスリーブ軸方向(Z方向)位置で
ある。
【0042】(実施例3−3) 本実施例では、マグネット片摺動規制部材11のθ方向
への往復摺動手段が、往復摺動速度を変化させるように
動作するものである。これにより、第2の構成における
実施例と同様に、θ方向への撹拌力を経時的に変えるこ
とが可能となり、現像剤の撹拌効果を向上させることが
できる。
【0043】[第4の構成] 次に、第4の構成の実施の形態について説明する。図1
7は本発明の現像装置のマグネットローラ、中空円筒
管、現像剤搬送スリーブの断面図である。また、図18
は中空円筒管外周面側の展開図である。図17,18に
示す現像装置では、請求項1に述べたマグネット片摺動
溝と同様の摺動溝16を外周面15上に形成した中空円
筒管14を、現像剤搬送スリーブ2(以下、スリーブと
略記する)とマグネットローラ1の間に、スリーブ2と
回転軸を同一にして配置した構成としたものである。前
述の第1の構成では摺動溝をスリーブ2の内周面側へ加
工する必要があるが、第4の構成では中空円筒管14の
外周面15上への摺動溝形成となり、加工が容易であ
る。
【0044】上記中空円筒管14(以下、円筒管と略記
する)の外径はスリーブ2の内径より小さく、円筒管1
4の内径はマグネットローラ1の外径より大きい。ま
た、マグネットローラ1の外径はスリーブ2の内径より
小さく、所定の径差を有し、よって円筒管14はマグネ
ットローラ1とスリーブ2の径差による隙間部に挿入し
て配置できる。円筒管14の外周面15側には、軸方向
(Z方向)に蛇行しながら回転方向(θ方向)に連続す
るマグネット片摺動溝16が形成されており、この摺動
溝16のZ方向の溝幅及び蛇行幅は円筒管14のZ方向
幅よりも狭い。また、円筒管14の1周に渡る溝位置
は、Z方向へ蛇行を繰り返しながらθ方向へ連続してお
り、始端aと終端bが同位置にあり、周上で連続して構
成されている。また、円筒管14の外径とスリーブ2の
内径は所定の径差を有し、これによる隙間には、マグネ
ット片摺動規制部材11が配置される。
【0045】上記摺動溝16の溝深さは、マグネット片
10の厚さよりも浅く形成し、マグネット片10を摺動
溝16から僅かに突出させる。この突出厚は円筒管14
の外径とスリーブ2の内径との差による隙間厚よりも薄
い。マグネット片10のθ方向上流側および下流側には
マグネット片摺動規制部材11が配置され、このマグネ
ット片摺動規制部材11は、Z方向に向かって軸と平行
に、例えば直線状に連続した形状であって、Z方向の長
さは摺動溝16の蛇行幅よりも長い。また、上記のマグ
ネット片摺動規制部材11は、円筒管14の外径とスリ
ーブ2の内径との差による隙間厚より薄く形成されてい
る。また、マグネット片摺動規制部材11におけるZ方
向の側面を、前記マグネット片10の突出部側面のθ方
向の上流側と下流側に対向近接して配置させる。これに
より、マグネット片摺動規制部材11はマグネット片1
0のθ方向の上流側と下流側への運動を規制する。した
がって図18の例では、マグネット片10は、枠型に構
成されたマグネット片摺動規制部材11のZ方向に延び
る開口内を、摺動溝16の蛇行に沿ってZ方向にのみ移
動できるようになっている。尚、円筒管14の側面とス
リーブ2の側面は接続された構成となっており、回転駆
動系からの駆動力はスリーブ2と円筒管14に伝達され
る。
【0046】上記の装置構成および配置において、スリ
ーブ2を回転させると、円筒管14とスリーブ2は互い
の側面で接続された構成となっているため、回転駆動系
からの駆動力はスリーブ2と円筒管14に同時に伝達さ
れる。したがって、円筒管14はスリーブ2と同一方向
に同一角速度で回転する。摺動溝16は円筒管14の外
周面上に構成されているため、円筒管14と同様に回転
運動を行なう。一方、マグネット片10はマグネット片
摺動規制部材11によりθ方向への運動が規制されてい
る。このとき、マグネット片10の位置における摺動溝
16の軸方向の位置は、円筒管14の回転によってZ方
向に逐次移動していくので、マグネット片10はZ方向
へ移動することになる。さらに、マグネット片10の位
置における摺動溝16のZ方向の位置は、Z方向を往復
し、さらに、前記の往復は周期的に繰り返される。ま
た、摺動溝16はθ方向に連続しているので、円筒管1
4が一周するとマグネット片10は初期位置に戻り、さ
らに摺動溝16が連続しているため、マグネット片10
は円筒管14の2周目の回転時には一周目と同様の動作
を繰り返す。このようにマグネット片10は、上記の円
筒管14のZ方向両端の間を、Z方向に往復運動を繰り
返し、摺動溝16がθ方向に連続しているため、円筒管
14の回転が複数回に及んでも、常にマグネット片10
は上記の往復運動を繰り返す。
【0047】本発明の現像装置は、上記機構を例えば図
30(または図31)の現像装置に搭載したものであ
る。現像剤搬送室5内のトナーと磁性キャリアからなる
2成分系現像剤7にはマグネットローラ1の磁力が定常
的に作用しているが、上記マグネット片10の動作によ
り、Z方向への磁力勾配の局所的変動が軸長方向に渡っ
てまんべんなく与えられる。これにより、現像剤7はZ
方向にも撹拌されながらスリーブ2の回転により搬送さ
れる。以下、第4の構成の現像装置の実施例について述
べる。
【0048】(実施例4−1) 図17,18,30に示す構成の現像装置において、マ
グネットローラ1の磁極により発生する磁力よりも、マ
グネット片10が発生する磁力を弱く設定した。これに
より、現像剤搬送室5内における2成分系現像剤7のト
ナー濃度変動に伴う磁力分布変動を用いるトナー濃度自
己復帰機能を保持できる。
【0049】(実施例4−2) 本実施例では、図18に示す摺動溝9の蛇行幅を、中空
円筒管14の軸長に略一致させた。また、中空円筒管1
4の軸長はスリーブ2の軸長に相等しい。これにより、
マグネット片10の可動範囲が中空円筒管14の軸長、
すなわちスリーブ2の軸長方向の全域に渡り、マグネッ
ト片10一個で達成できる現像剤の撹拌領域が最も広く
なり、現像剤の凝集を広範囲に渡って抑制できる。
【0050】(実施例4−3) 本実施例では図19に示すように、第4の構成の摺動溝
16を中空円筒管14の外周面15上にZ方向に複数本
並べて構成し、各々の摺動溝16に対し、マグネット片
10を前述と同様に係合配置したものである。また、摺
動溝16は互いに交差しないものとする。
【0051】図19に示す構成では、スリーブ2及び中
空円筒管14が回転すると、各々のマグネット片10が
独立に周期運動し、現像剤の撹拌を広範囲に渡り行なう
ことができる。これにより、Z方向のトナー濃度分布の
混合を抑制することができるため、トナー濃度自己制御
機能に対して有用である。例えば、Z方向の所定位置が
白、また別なる領域が黒で連続している画像の場合、黒
領域はトナー消費量が多く、白の領域はトナーが消費さ
れない。このとき、搬送室内の現像剤のトナー濃度は黒
領域で低下していくため、トナーの補給を要する。ま
た、白領域ではトナーの補給を要しない。したがって、
Z方向についてトナー濃度自己制御機能は独立に働く必
要がある。この際、上記のマグネット片10の磁力によ
るZ方向への撹拌作用が強すぎると、上記のトナー自己
制御機能のZ方向への独立性を乱す恐れがある。本実施
例では、一つのマグネット片によるZ方向の現像剤撹拌
領域を狭めることにより、トナー濃度自己制御機能のZ
方向への独立性を保持しながら、マグネット片をZ方向
に複数個配置した構成とすることによって、Z方向の全
ての領域に渡って、撹拌効果を得るものである。
【0052】(実施例4−4) 本実施例では図20に示すように、第4の構成の摺動溝
16を中空円筒管14の外周面15上にZ方向に複数本
並べて構成し、さらに各々の摺動溝16の蛇行周期を非
同一に構成し、各々の摺動溝16に対し、マグネット片
10を係合配置したものである。これにより、各々のマ
グネット片10に異なるZ方向の振動周波数を与えるこ
とができ、現像剤搬送室内の磁場変動周波数バンド数を
増やしたことにより、現像剤の凝集破壊効果を高めるこ
とができた。
【0053】(実施例4−5) 本実施例では図21に示すように、第4の構成の摺動溝
16の蛇行周期長を非一定に構成したものである。周期
数が2以上の場合、スリーブ2の1回転の間におけるマ
グネット片10のZ方向への速度が非一定となる。すな
わち、蛇行周期長が短ければ速度は速く、蛇行周期長が
長ければ速度は遅い。このとき、現像剤に対しθ方向の
撹拌効果を付加することができる。現像剤に対して与え
るZ方向の単位時間当たりの撹拌力は蛇行周期長が短け
れば強く、蛇行周期長が長ければ弱い。また、現像剤に
は、スリーブ2よりθ方向への搬送力が与えられている
ので、Z方向への撹拌力とθ方向への搬送力の合力が現
像剤に与えられており、Z方向への撹拌力が弱まると合
力のベクトルはθ方向寄りに近づき、またZ方向への撹
拌力が強まると合力のベクトルはZ方向寄りに近づく。
【0054】(実施例4−6) 本実施例では図22に示すように、実施例4−4の構成
に加えて、マグネット片摺動規制部材11がθ方向への
位置調整手段を具備するものであり、すなわち、マグネ
ット片摺動規制部材11のθ方向の位置を図22の
(a)位置と(b)位置の間で調整することにより、マ
グネット片10の動作位置を現像剤の凝集撹拌効果の高
い位置へ調整することが可能になる。
【0055】(実施例4−7)第4の構成 の現像装置において、摺動溝の蛇行形状とし
ては三角関数的形状や矩形関数的形状があるが、本実施
例では、摺動溝16の蛇行形状を図18に示したような
正弦関数的形状をなすものとする。これによりマグネッ
ト片10のZ方向移動速度が蛇行幅の両端部で遅くな
り、両端部における現像剤のZ方向への移動効果が緩和
されるため、現像剤が搬送室内のZ方向側壁へ偏在する
ことがない。
【0056】[第5の構成] 次に、第5の構成の実施の形態について説明する。第5
の構成の現像装置では、図23に示すように、第4の構
におけるマグネット片摺動規制部材11のマグネット
片10が係合される開口部17のZ方向形状を、θ方向
の上流側と下流側の間を周期的に蛇行して連続して形成
するとともに、摺動溝幅のθ方向成分をマグネット片1
0におけるθ方向幅よりも大きくしたものである。
【0057】上記構成では、マグネット片10のθ方向
上流側および下流側への動作を規制するマグネット片摺
動規制部材11の開口部17を上記の形状にするととも
に、摺動溝幅のθ方向成分をマグネット片におけるθ方
向幅よりも大きくしたことにより、マグネット片10は
θ方向へ周期的に往復しながら、Z方向への周期的往復
を繰り返す。これにより、マグネット片10の動作領域
がθ方向へ拡張されるので、現像剤搬送室内における現
像剤の撹拌領域はより広範囲なものとなる。以下、第5
の構成の現像装置の実施例について述べる。
【0058】(実施例5) 上記構成の現像装置で、マグネット片摺動規制部材11
のマグネット片10が係合される開口部17の搬送スリ
ーブ軸方向(Z方向)形状としては、図23に示したよ
うな三角関数的形状による構成の他、図24に示すよう
な矩形関数的形状による構成が考えられる。マグネット
片10のθ方向の振動関数はスリーブ軸方向形状の関数
形と一致することから、マグネット片摺動規制部材11
のマグネット片10が係合される開口部17のZ方向形
状が、矩形関数的形状の場合は、振動の始端および終端
で速度が急峻にゼロとなり搬送方向に対し正または負の
加速度が発生するため、始端および終端部で周期的に強
い撹拌力を与えることができる。一方、三角関数的形状
による場合は、振動の始端および終端で速度が急峻にゼ
ロになることはなく、搬送方向に対する正または負の加
速度の発生力は弱いため、撹拌力を平均的に与えること
ができる。
【0059】[第6の構成] 次に、第6の構成の実施の形態について説明する。第6
の構成の現像装置では、図25に示すように、第4の構
におけるマグネット片摺動規制部材11に、中空円筒
管の外周面15に沿うθ方向への連続的もしくは断続的
な往復摺動手段を与えたものである。また、摺動溝幅の
θ方向成分をマグネット片10におけるθ方向幅よりも
大きくした。
【0060】上記構成では、マグネット片摺動規制部材
11にθ方向への往復摺動手段を与え、摺動溝幅のθ方
向成分をマグネット片10におけるθ方向幅よりも大き
くしたことにより、第5の構成と同様に、マグネット片
10はZ方向への周期的往復運動とθ方向への周期的往
復運動を合成した軌跡を得ることができる。これによ
り、マグネット片10の動作による現像剤搬送室内にお
ける現像剤の撹拌領域は、第5の構成と同様に広範囲な
ものとなる。以下、第6の構成の現像装置の実施例につ
いて述べる。
【0061】(実施例6−1) 本実施例では、マグネット片摺動規制部材11のθ方向
への往復摺動範囲を、現像剤規制部材3に対するθ方向
上流近傍より、現像剤供給部に対するθ方向下流近傍の
領域に定める。これにより、現像剤搬送室内に存在する
現像剤のみに撹拌効果を限定して与え、その他の領域、
特に磁気ブラシ形成領域や、現像剤逆流防止機構におけ
る磁場を乱さず、それらの機能効果に対する障害を与え
ない。
【0062】(実施例6−2) 本実施例では、マグネット片摺動規制部材11のθ方向
への往復摺動手段が、往復摺動幅を変化させるように動
作するものである。これにより、マグネット片の動作軌
跡は、第4の構成における実施例と同様に、周方向(θ
方向)への撹拌領域を経時的に変えることが可能とな
り、現像剤の撹拌効果を向上させることができる。
【0063】(実施例6−3) 本実施例では、マグネット片摺動規制部材11のθ方向
への往復摺動手段が、往復摺動速度を変化させるように
動作するものである。これにより、第4の構成における
実施例と同様に、θ方向への撹拌力を経時的に変えるこ
とが可能となり、現像剤の撹拌効果を向上させることが
できる。
【0064】[第7の構成] 次に、第7の構成(請求項記載の発明の実施の形態
について説明する。図26は第7の構成の現像装置の構
成説明図である。前述の第1または第2の 構成あるいは
第4または第5の構成の現像装置において、マグネット
片摺動規制部材11はスリーブ2あるいは円筒管14の
回転時に、常に定位置に安定保持させる必要がある。そ
こで、第7の構成の現像装置では、図26に示すよう
に、マグネット片摺動規制部材11の端部が、マグネッ
トローラ1の軸芯1aもしくは側壁への接続固定手段1
1aを有する構成としたものである。
【0065】上記の構成とすることにより、マグネット
ローラ1は回転しないため、上記の接続固定手段11a
によりマグネットローラ1の軸芯1aもしくは側壁へ固
定されたマグネット片摺動規制部材11の位置を安定さ
せることができる。以下、第7の構成の現像装置の実施
例について述べる。
【0066】(実施例7−1) 本実施例では、図26において、マグネット片摺動規制
部材11のスリーブ軸方向(Z方向)の長さがスリーブ
2あるいは中空円筒管14よりも長く、またマグネット
片摺動規制部材11のZ方向の両端に、マグネットロー
ラ1の軸芯あるいは側壁へのマグネット片摺動規制部材
11の端部接続固定手段11aを有する構成とした。す
なわち、マグネット片摺動規制部材11はスリーブ2あ
るいは中空円筒管14よりも長いので、端部接続固定手
段11aはスリーブ2あるいは中空円筒管14と側部の
接触なくマグネットローラ1の軸芯あるいは側壁への接
続を実現することができる。これにより、接触による側
部の摩耗を防止し、スリーブあるいは中空円筒管の回転
力をマグネット片摺動規制部材11ヘ付与することなく
安定に保持することができる。
【0067】尚、上記構成は、マグネット片摺動規制部
材11の端部接続固定手段11aはスリーブ2あるいは
中空円筒管14と側部の接触なくマグネットローラ1の
軸芯あるいは側壁への接続を実現し、スリーブあるいは
中空円筒管の回転力をマグネット片摺動規制部材11ヘ
付与しない点において、第3の構成あるいは第6の構成
の現像装置に対しても有効である。ただしこの場合は、
マグネット片摺動規制部材11の端部接続固定手段11
aは、θ方向に対する回転摺動の自由度とその回転摺動
手段を兼備する必要ある。
【0068】(実施例7−2) 本実施例では、上記の実施例7−1の構成に加え、マグ
ネット片摺動規制部材11の厚さを、マグネットローラ
1とスリーブ2の径方向の隙間厚あるいはスリーブ2と
中空円筒管14の径方向の隙間厚よりも薄く構成し、隙
間を構成する内周面および外周面に対し非接触に配置さ
せる。すなわち、隙間を構成する内周面および外周面に
対し、マグネット片摺動規制部材11が非接触であるた
め、スリーブあるいは中空円筒管の回転動作時に、前記
の内周面および外周面との接触による摩擦による摩耗が
なく、回転力の伝達を回避してマグネット片摺動規制部
材11を安定に保持することができる。
【0069】尚、上記構成は、マグネット片摺動規制部
材11の端部接続固定手段11aは、スリーブ2あるい
は中空円筒管14と側部及び面部の接触なくマグネット
ローラ1の軸芯あるいは側壁への接続を実現し、スリー
ブあるいは中空円筒管の回転力をマグネット片摺動規制
部材11ヘ付与しない点において、第3の構成あるいは
第6の構成の現像装置に対しても有効である。ただしこ
の場合は、マグネット片摺動規制部材11の端部接続固
定手段11aは、θ方向に対する回転摺動の自由度とそ
の回転摺動手段を兼備する必要ある。
【0070】[第8の構成] 次に、第8の構成(請求項記載の発明の実施の形態
について説明する。第7の構成においては、マグネット
片摺動規制部材11をスリーブ2とマグネットローラ1
の隙間部、あるいはスリーブ2と中空円筒管14の隙間
部に配置させている。また、マグネット片摺動規制部材
11を安定させるために、マグネットローラ1の軸芯あ
るいは側壁へマグネット片摺動規制部材11の両端部を
端部接続固定手段11aを介して接続している。このた
めに、マグネット片摺動規制部材11の両端に接続固定
手段を与える場合、接続部はマグネット片摺動規制部材
11の両端よりマグネットローラ1の軸方向に延びる形
状が考えられる。そこで、第8の構成では、図27に示
すように、マグネットローラの軸芯もしくは側壁と接続
固定するマグネット片摺動規制部材11端部の接続固定
部11aの少なくとも一方を、マグネット片摺動規制部
材11本体部との着脱手段をもつ別部材で構成した。
【0071】上記構成とすることにより、上記接続固定
部材11aを脱したマグネット片摺動規制部材11の着
脱側端部を、側面の一端より、スリーブ2とマグネット
ローラ1の隙間部、あるいはスリーブ2と中空円筒管1
4の隙間部に挿入して、着脱側端部を側面の他端側へ出
した後、接続固定部材11aを、本体と接続させること
ができる。これにより、マグネット片摺動規制部材11
の組み付けは容易なものになる。以下、第8の構成の現
像装置の実施例について述べる。
【0072】(実施例8−1) 本実施例では、図28に示すように、マグネット片摺動
規制部材11本体側の接続固定部11aとの着脱部が
凸、接続固定部11aのマグネット片摺動規制部材11
本体側との着脱部が凹形状を有するものとして、マグネ
ット片摺動規制部材11本体側の凸部に接続固定部11
aの凹部を嵌め込む構成とした。あるいは逆に、マグネ
ット片摺動規制部材11本体側の接続固定部11aとの
着脱部が凹、接続固定部11aのマグネット片摺動規制
部材11本体側との着脱部が凸形状を有するものとし
て、マグネット片摺動規制部材11本体側の凹部に接続
固定部11aの凸部を嵌め込む構成としてもよい。この
ように、マグネット片摺動規制部材11本体側と接続固
定部11aとの接続を凸部と凹部の係合により行なうこ
とにより、容易に接続固定することができる。
【0073】(実施例8−2) 本実施例では、図29に示すように、実施例8−1にお
ける凸部と凹部の接続面をテーパ形状としたものであ
り、さらに、凹部のテーパのスリーブ軸側方向の終端部
が、部材の外向きに接続方向に略垂直なる平面を有し、
凸部のテーパのスリーブ軸側方向の終端部が、部材の内
向きに接続方向に略垂直なる平面を有する構成とした。
これにより、凸部を凹部に挿入後、上記の平面部がジョ
イントされ、挿入後の脱離を防止することができ、ネジ
止めの工程を省略することができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、第1の構成(請求
項1の現像装置においては、現像剤搬送スリーブの内
周面上に、軸長方向に蛇行しながら回転方向に連続する
摺動溝を始端と終端の位置を一致して構成し、前記摺動
溝に、摺動溝の溝深さより厚い現像剤撹拌用マグネット
片を係合配置し、現像剤搬送スリーブの軸方向の長さが
摺動溝の蛇行幅より長いマグネット片摺動規制部材を、
前記マグネット片のスリーブ回転方向の上流側および下
流側に対向配置した構成としたことにより、現像剤搬送
スリーブの回転に伴って前記マグネット片がスリーブ内
周面の摺動溝の蛇行によりスリーブ軸方向への往復運動
を繰り返し、そのマグネット片の動作により、スリーブ
軸方向への磁力勾配の局所的変動が軸長方向に渡ってま
んべんなく与えられ、現像剤が撹拌されるので、駆動系
の付加なく、簡易かつ構成の大型化を要することなく、
搬送室内の現像剤を適度に撹拌して、現像剤の凝集を抑
止し、また凝集した現像剤を効果的に分散させることが
できる。これにより、搬送室内の現像剤の循環が安定
し、トナー濃度自己制御機能を正常に動作できるため、
形成画像の局所的な白筋の発生や濃度ムラを消去し、品
質のよい画像を安定に形成できる。
【0075】第2の構成(請求項2の現像装置におい
ては、第1の構成の現像装置において、マグネット片摺
動規制部材の現像剤搬送スリーブ軸方向への形状が、前
記スリーブ回転方向の上流側と下流側の間を周期的に蛇
行してなるとともに、摺動溝幅のスリーブ回転方向成分
をマグネット片の同方向幅より大きく構成したことによ
り、マグネット片はスリーブ周方向へ周期的に往復しな
がら、スリーブ軸方向への周期的往復を繰り返すため、
第1の構成の作用効果に加えて、現像剤の撹拌領域が広
範囲にわたるため、現像剤の凝集を広範囲にわたって抑
止できる。また凝集した現像剤の分散についても広く対
応できるため、搬送室内の現像剤の循環をより安定にで
き、トナー濃度自己制御機能を更に正常に動作できるた
め、形成画像の局所的な白筋の発生や濃度ムラを消去
し、更に品質のよい画像を安定に形成できる。
【0076】第3の構成(請求項3の現像装置おいて
は、第1の構成の現像装置において、マグネット片摺動
規制部材が、現像剤搬送スリーブ内周に沿う前記スリー
ブ回転方向への連続的もしくは断続的な往復摺動手段を
具備する構成としたことにより、マグネット片はスリー
ブ周方向へ周期的に往復しながら、スリーブ軸方向への
周期的往復を繰り返すため、第1の構成の作用効果に加
えて、現像剤の撹拌領域が広範囲にわたるため、現像剤
の凝集を広範囲にわたって抑止できる。また凝集した現
像剤の分散についても広く対応できるため、搬送室内の
現像剤の循環をより安定にでき、トナー濃度自己制御機
能を更に正常に動作できるため、形成画像の局所的な白
筋の発生や濃度ムラを消去し、更に品質のよい画像を安
定に形成できる。
【0077】第4の構成の現像装置おいては、中空円筒
管の外周面上に、軸長方向に蛇行しながら、回転方向に
連続する摺動溝を、始端と終端の位置を一致して構成
し、前記摺動溝の溝深さより厚いマグネット片を該摺動
溝に係合配置し、前記中空円筒管を、マグネットローラ
と現像剤搬送スリーブの間に該スリーブと回転軸を同一
にして配置し、中空円筒管外径と現像剤搬送スリーブの
内径差による隙間に、軸方向長さが摺動溝の蛇行幅より
も長いマグネット片摺動規制部材を、前記マグネット片
の中空円筒管の回転方向の上流側および下流側に対向配
置し、前記中空円筒管の側面と前記現像剤搬送スリーブ
の側面を接続する構成としたことにより、現像剤搬送ス
リーブ及び中空円筒管の回転に伴って、前記マグネット
片が中空円筒管の外周面の摺動溝の蛇行によりスリーブ
軸方向への往復運動を繰り返し、そのマグネット片の動
作により、スリーブ軸方向への磁力勾配の局所的変動が
軸長方向に渡ってまんべんなく与えられ、現像剤が撹拌
されるので、駆動系の付加なく、簡易かつ構成の大型化
を要することなく、搬送室内の現像剤を適度に撹拌し
て、現像剤の凝集を抑止し、また凝集した現像剤を効果
的に分散させることができる。これにより、搬送室内の
現像剤の循環が安定し、トナー濃度自己制御機能を正常
に動作できるため、形成画像の局所的な白筋の発生や濃
度ムラを消去し、品質のよい画像を安定に形成できる。
さらに、摺動溝を中空円筒管の外周面に形成しているの
で、摺動溝部の加工容易性に優れているため、請求項1
よりも摺動溝の加工コストを抑えることができる。ま
た、より精細な加工ができるので、複雑な摺動溝の蛇行
形状への加工の対応性にも優れている。したがって、実
施例にも述べたようなマグネット片の複雑な動作を、よ
り低いコストで実現し、画像品質の安定性を高めること
ができる。
【0078】第5の構成の現像装置においては、第4の
構成の現像装置において、マグネット片摺動規制部材の
中空円筒管の軸方向への形状が、中空円筒管回転方向の
上流側と下流側の間を周期的に蛇行してなるとともに、
摺動溝幅の中空円筒管回転方向成分をマグネット片の同
方向幅より大きく構成したことにより、マグネット片は
スリーブ周方向へ周期的に往復しながら、スリーブ軸方
向への周期的往復を繰り返すため、第4の構成の作用効
果に加えて、現像剤の撹拌領域が広範囲にわたるため、
現像剤の凝集を広範囲にわたって抑止できる。また凝集
した現像剤の分散についても広く対応できるため、搬送
室内の現像剤の循環をより安定にでき、トナー濃度自己
制御機能を更に正常に動作できるため、形成画像の局所
的な白筋の発生や濃度ムラを消去し、更に品質のよい画
像を安定に形成できる。
【0079】第6の構成の現像装置においては、第4の
構成の現像装置において、マグネット片摺動規制部材
が、中空円筒管の外周面に沿う中空円筒管の回転方向へ
の連続的もしくは断続的な往復摺動手段を具備する構成
としたことにより、マグネット片はスリーブ周方向へ周
期的に往復しながら、スリーブ軸方向への周期的往復を
繰り返すため、第4の構成の作用効果に加えて、現像剤
の撹拌領域が広範囲にわたるため、現像剤の凝集を広範
囲にわたって抑止できる。また凝集した現像剤の分散に
ついても広く対応できるため、搬送室内の現像剤の循環
をより安定にでき、トナー濃度自己制御機能を更に正常
に動作できるため、形成画像の局所的な白筋の発生や濃
度ムラを消去し、更に品質のよい画像を安定に形成でき
る。
【0080】第7の構成(請求項4)の現像装置におい
ては、第1または第2の構成の現像装置において、マグ
ネット片摺動規制部材の端部がマグネットローラの軸芯
もしくは側壁への接続固定手段を有する構成としたこと
により、マグネット片摺動規制部材を定位置に安定して
配置構成することができる。これにより、現像剤の撹拌
領域が所定の領域から外れることを防止し、感光体対向
部の磁気ブラシ形成部やトナー供給部近傍のトナー逆流
防止部に対しマグネット片による磁場の変動を与えるこ
となく、各々の機能を安定に保存することができる。
【0081】第8の構成(請求項5の現像装置におい
ては、第7の構成の現像装置において、マグネットロー
ラの軸芯もしくは側壁と接続固定するマグネット片摺動
規制部材端部の接続固定部の少なくとも一方が、マグネ
ット片摺動規制部材本体部との着脱手段をもつ別部材で
構成されることを特徴としているので、マグネット片摺
動規制部材を容易に組み付けることができ、安定に固定
することができる。これにより組み付けコストを下げる
ことができ、マグネット片摺動規制部材に所望の機能を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の構成の現像装置の要部断面図である。
【図2】図1に示す現像装置の現像剤搬送スリーブの内
周面側の展開図である。
【図3】第1の構成の実施例の説明図であって、現像剤
搬送スリーブの内周面側の展開図である。
【図4】第1の構成の別の実施例の説明図であって、現
像剤搬送スリーブの内周面側の展開図である。
【図5】第1の構成のさらに別の実施例の説明図であっ
て、現像剤搬送スリーブの内周面側の展開図である。
【図6】第1の構成のさらに別の実施例の説明図であっ
て、現像剤搬送スリーブの内周面側の展開図である。
【図7】第1の構成のさらに別の実施例の説明図であっ
て、現像剤搬送スリーブの内周面側の展開図である。
【図8】第1の構成のさらに別の実施例の説明図であっ
て、現像剤搬送スリーブの内周面側の展開図である。
【図9】第1の構成のさらに別の実施例の説明図であっ
て、現像剤搬送スリーブの内周面側の展開図である。
【図10】第1の構成のさらに別の実施例の説明図であ
って、(a),(b)はマグネット片摺動規制部材の動
作を説明するための現像装置の要部断面図である。
【図11】第2の構成の現像装置の説明図であって、マ
グネット片摺動規制部材の表面形状を模式的に示す図で
ある。
【図12】第2の構成の実施例の説明図であって、マグ
ネット片摺動規制部材の表面形状を模式的に示す図であ
る。
【図13】第2の構成の別の実施例の説明図であって、
マグネット片摺動規制部材の表面形状を模式的に示す図
である。
【図14】第3の構成の現像装置の説明図であって、
(a),(b)はマグネット片摺動規制部材の往復摺動
動作を説明するための現像装置の要部断面図である。
【図15】第3の構成の実施例の説明図であって、マグ
ネット片摺動規制部材による摺動幅の時間変化を示すグ
ラフである。
【図16】第3の構成の実施例の説明図であって、マグ
ネット片の軌跡を示す図である。
【図17】第4の構成の現像装置の要部断面図である。
【図18】図17に示す現像装置の中空円筒管の外周面
側の展開図である。
【図19】第4の構成の実施例の説明図であって、中空
円筒管の外周面側の展開図である。
【図20】第4の構成の別の実施例の説明図であって、
中空円筒管の外周面側の展開図である。
【図21】第4の構成のさらに別の実施例の説明図であ
って、中空円筒管の外周面側の展開図である。
【図22】第4の構成のさらに別の実施例の説明図であ
って、中空円筒管の外周面側の展開図である。
【図23】第5の構成の現像装置の説明図であって、マ
グネット片摺動規制部材の表面形状を模式的に示す図で
ある。
【図24】第5の構成の実施例の説明図であって、マグ
ネット片摺動規制部材の表面形状を模式的に示す図であ
る。
【図25】第6の構成の現像装置の説明図であって、マ
グネット片摺動規制部材の往復摺動動作を説明するため
の中空円筒管の外周面側の展開図である。
【図26】第7の構成の現像装置の要部断面図である。
【図27】第8の構成の現像装置のマグネット片摺動規
制部材の本体部と接続固定部の着脱手段の説明図であ
る。
【図28】第8の構成の実施例の説明図であって、マグ
ネット片摺動規制部材本体部と接続固定部の着脱手段の
構成例を示す要部断面図である。
【図29】第8の構成の別の実施例の説明図であって、
マグネット片摺動規制部材本体部と接続固定部の着脱手
段の構成例を示す要部断面図である。
【図30】従来技術の一例を示す2成分系現像装置の断
面図である。
【図31】従来技術の別の例を示す2成分系現像装置の
断面図である。
【符号の説明】
1 マグネットローラ(固定磁石体) 2 現像剤搬送スリーブ 3 現像剤規制部材 4 感光体(像担持体) 5 現像剤搬送室 6 トナー補給部 7 現像剤 8 トナー撹拌用アジテータ 9 スリーブ内周面上の摺動溝 10 マグネット片 11 マグネット片摺動規制部材 11a マグネット片摺動規制部材の接続固定手段 12 スリーブ内周面 13 マグネット片摺動規制部材の開口部 14 中空円筒管 15 中空円筒管外周面 16 中空円筒管外周面上の摺動溝 17 マグネット片摺動規制部材の開口部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定磁石体に外装した現像剤搬送スリーブ
    の外周にトナーとキャリアからなる2成分系現像剤を保
    持し、該現像剤を前記現像剤搬送スリーブの回転に基づ
    いて規制部材で調整しながら像担持体との対向部に搬送
    し、該像担持体上の潜像を現像する2成分系現像装置に
    おいて、 前記現像剤搬送スリーブの内周面上に、軸長方向に蛇行
    しながら回転方向に連続する摺動溝を始端と終端の位置
    を一致して構成し、前記摺動溝に、摺動溝の溝深さより
    厚い現像剤撹拌用マグネット片を係合配置し、現像剤搬
    送スリーブの軸方向の長さが摺動溝の蛇行幅より長いマ
    グネット片摺動規制部材を、前記マグネット片のスリー
    ブ回転方向の上流側および下流側に対向配置したことを
    特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の現像装置において、マグネ
    ット片摺動規制部材の現像剤搬送スリーブ軸方向への形
    状が、前記スリーブ回転方向の上流側と下流側の間を周
    期的に蛇行してなるとともに、摺動溝幅のスリーブ回転
    方向成分をマグネット片の同方向幅より大きく構成した
    ことを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の現像装置において、マグネ
    ット片摺動規制部材が、現像剤搬送スリーブ内周に沿う
    前記スリーブ回転方向への連続的もしくは断続的な往復
    摺動手段を具備することを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載の現像装置におい
    て、マグネット片摺動規制部材の端部がマグネットロー
    ラの軸芯もしくは側壁への接続固定手段を有することを
    特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の現像装置において、マグネ
    ットローラの軸芯もしくは側壁と接 続固定するマグネッ
    ト片摺動規制部材端部の接続固定部の少なくとも一方
    が、マグネット片摺動規制部材本体部との着脱手段をも
    つ別部材で構成されることを特徴とする現像装置。
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