JP3440367B2 - 屋根パネルの留付構造 - Google Patents

屋根パネルの留付構造

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JP3440367B2 JP20402694A JP20402694A JP3440367B2 JP 3440367 B2 JP3440367 B2 JP 3440367B2 JP 20402694 A JP20402694 A JP 20402694A JP 20402694 A JP20402694 A JP 20402694A JP 3440367 B2 JP3440367 B2 JP 3440367B2
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信司 鴨下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吊り子を介して屋根パネ
ルを屋根下地材に留め付ける際の屋根パネルの留付構造
関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属製の屋根パネルを吊り子を介して屋
根下地材に留め付ける際の留付構造として、図27に示
すものがある。この留付構造はキャップ1を介して隣り
合う屋根パネル2,2の各側端部を下方に折曲し、更
に、その先端部を斜め上方に折曲して立はぜ3,3を形
成し、この立はぜ3,3を後述する吊り子4の係合部材
5,5に係合させると共に、各屋根パネル2,2間にキ
ャップ留付部材6を裝着し、このキャップ留付部材6に
設けた係合部7,7にキャップの立はぜ8,8を係止す
るようにしている。
【0003】キャップ1の直下には、屋根の棟から軒先
に向かって延びる水切り用の樋状物9が配置されてお
り、吊り子4はこの樋状物9を跨越して横断する一定幅
の支持金物10と、この支持金物10に突設した前述の
係合部材5,5と、支持金物10の両端部に一体に取り
付けた留付部12,12等によって構成されており、こ
の留付部材12,12はビス13,13を介して屋根下
地材14に留め付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の留付構
造には、次に述べるような問題点があった。 (1)強風等によって屋根パネル2,2を上方に持ち上
げる外力F,Fが強く作用すると、立はぜ3,3の剛性
が充分でないため、立はぜ3,3が変形し、係合構造に
弛みを生ずる。 (2)キャップ1を留め付けるには、キャップ留付部材
6を別に準備する必要があるので、留付構造が複雑であ
る。
【0005】本発明は前述の問題点に鑑み、屋根パネル
に設けた立はぜと吊り子の係合構造を強固に構成するこ
、更に、キャップの留付構造を簡素化すること、及
び、有用な吊り子を備える屋根パネルの留付構造を提供
することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では次の5通りの手段を構成した。 (請求項1) 相互に隣り合う屋根パネルの各側端部を
下方に折曲し、更にその下端部を斜め上方に折曲して立
はぜを形成し、前記立はぜのうちの一方を屋根下地材に
留め付けた吊り子に係合させ、他方の立はぜを前記一方
の立はぜに下方から嵌合させた屋根パネルの留付構造で
あって、前記吊り子は、両端部にフランジ状の留付部を
有し且つ立はぜの下方に位置する樋状物を乗り越えて樋
状物を横断する支持金物と、前記立はぜを上方から受け
入れ、前記支持金物の上部に立設した一組の係合部とを
備え、前記係合部は上部に一定断面の鉤部を設けた係合
部材と、先端が前記鉤部の突端に近接するようにほぼ上
半部を釣針状に湾曲させた横方向に弾性変形可能な補助
部材とからなることを特徴とする屋根パネルの留付構
造。 (請求項2) り合う屋根パネルとキャップの各側端
部を下方に折曲し、更にその下端部を斜め上方に折曲し
て立はぜを形成し、前記立はぜのうちの一方を屋根下地
材に留め付けた吊り子に係合させ、他方の立はぜを前記
一方の立はぜに下方から嵌合させた屋根パネルの留付構
造であって、前記吊り子は、両端部にフランジ状の留付
部を有し且つ立はぜの下方に位置する樋状物を乗り越え
て樋状物を横断する支持金物と、前記立はぜを上方から
受け入れ、前記支持金物の上部に立設した二組の係合部
とを備え、前記係合部は上部に鉤部を設けた係合部材
と、先端が前記鉤部の突端に近接するようにほぼ上半部
を釣針状に湾曲させた横方向に弾性変形可能な補助部材
とからなることを特徴とする屋根パネルの留付構造。 (請求項3) 前記屋根パネル又は前記キャップの各側
端部を折曲して補強部を形成し、前記補給部の末端に立
はぜを一体に形成してある請求項1又は請求項2に記載
の屋根パネルの留付構造。 (請求項4) 前記吊り子に係合する立はぜの末端部が
はぜの内側に、また前記立はぜに下方から嵌合する立は
ぜの末端部がはぜの外側に折り返してあって、吊り子に
係合する立はぜの上端が、前記立はぜに嵌合する立はぜ
の上端より高所に位置している請求項1乃至請求項3の
いずれか1項に記載の屋根パネルの留付構造。 (請求項5) 前記係合部が支持金物上に移動自在に立
設されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記
載の屋根パネルの留付構造。
【0007】
【作用】(1)吊り子に係合する立はぜと、この立はぜ
に嵌合する立はぜが2枚重ねになって吊り子に係合する
ので、組み合わせたはぜの剛性が大きい。従って、屋根
パネルを持ち上げる外力が強く作用した場合でも、はぜ
が変形するおそれがなく、屋根パネルの留付構造を強固
に構成することができる。また、吊り子の補助部材は係
合部内への立はぜの進入を容易にし、また係合した立は
ぜが係合部材から離脱するのを防止するので係合構造が
強固である。
【0008】(2)吊り子の係合部がキャップの立はぜ
と屋根パネルの立はぜを一括して受け止めるので、従来
のように吊り子のほかにキャップ留付部材を設ける必要
がなく、留付構造を簡素化することができる。また、吊
り子の補助部材は係合部内への立はぜの進入を容易に
し、また係合した立はぜが係合部材から離脱するのを防
止するので係合構造が強固である。
【0009】(3)また、屋根パネルおよび立はぜを構
成する板材の厚さが比較的薄いものに対しても前記した
構成の屋根パネルの留付構造を適用可能になり、適用範
囲が拡大する。
【0010】(4)さらに、屋根パネル又はキャップの
切り口(屋根板材を裁断したときの切り口)が常時、は
ぜの中の溜り水に浸漬されないので、屋根板材の腐
進行を遅らせることができる。
【0011】すなわち、雨水等が下側の立はぜの凹所に
溜り、この溜り水がこの凹所に充満すると、溜り水は下
側のはぜの上端を乗り越えて溢れ出すので、下側のはぜ
の切り口が溜り水に常時、浸漬されることがない。
【0012】(5)屋根パネルの留付構造は、屋根パネ
ルの側端部を下方に押圧して立はぜを係合部の内部に押
し込み、隣り合う屋根パネルの立はぜを係合部に押し込
んだのち、キャップを屋根パネルの側板に沿って下方に
押圧して係合部の内部に押し込み立はぜを上方に向かっ
て脱出不可能に係合部材に係合させる。また、屋根パネ
ルの留付構造は、先ず、キャップの立はぜを係合部の中
に押し込み、その後、屋根パネルの立はぜを係合部の中
に押し込むことができる。
【0013】(6)請求項5によると、屋根面が湾曲し
た、いわゆるかまぼこ形屋根における吊り子の位置決め
作業が容易になり、屋根パネルの施工を容易に行うこと
ができる。すなわち、かまぼこ形屋根では、吊り子の横
方向の位置決めを行う際、墨糸を利用できないため、位
置決め精度が低下するが、この精度の不良は係合部を支
持金物上で移動させることによって吸収される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1ないし図8は本発明の第1の実施例を示すも
ので、この実施例の主要部は、隣り合う屋根パネル21
a,21bと、この屋根パネル21a,21bの間に介
在するキャップ22と、吊り子23等によって構成され
ている。
【0015】各屋根パネル21a,21bは平坦な金属
製屋根板24と、この屋根板24の裏側に付着した断熱
材25等によって構成されている。各屋根パネル21
a,21bの側端部には、屋根板24をコの字形に折曲
して形成した補強部26と、この補強部26から垂れ下
った側板27を斜め上方に折曲して形成した立はぜ28
が設けられており、この立はぜ28は後述するキャップ
の立はぜ29に、その下方から嵌合している。尚、屋根
板24の材料としては、不銹鋼板、銅板、鉄板等が使用
される。
【0016】キャップ22は屋根板24と同材の金属板
を左右対称に折曲してつくられており、平坦な天板部3
0と、この天板部30の側縁に形成したほぼ円形断面の
補強部32,32と、各補強部32,32から垂れ下が
った側板33,33を斜め上方に折曲して形成した立は
ぜ29,29等によって構成されており、各立はぜ2
9,29は後述する吊り子の係合部34,34に係合し
ている。
【0017】各屋根パネルの立はぜ28,28の末端部
は、はぜの外側に、また、キャップの立はぜ29,29
の末端部は、はぜの内側に折り返してあって、屋根パネ
ルの立はぜ28がキャップの立はぜ29に嵌合したと
き、図4に明示するようにキャップの立はぜ29の上端
35が、パネルの立はぜ28の上端36より高所に位置
するようになっている。
【0018】吊り子23はアルミ等の押出型材を一定幅
に截断したもので、立はぜ28,28の下方に位置する
樋状物37を乗り越えて樋状物37を横断する一定幅の
支持金物38と、この支持金物38上の好位置、すなわ
ち立はぜ28,28の直下に立設される2組の係合部3
4,34と、前記支持金物38の両端に一体に取り付け
たフランジ状の留付部39,39等によって構成されて
おり、この留付部39,39はドリルねじ40,40を
介して野地板42および支持部材43に留め付けられて
いる。尚、図1中の符号44,44は屋根パネル21a
又は21bと野地板42の間に配置されるバックアップ
材である。
【0019】各係合部34,34は、上端部に鷲のくち
ばしに似た一定断面の鉤部45を形成した強固な係合部
材46と、先端が前記鉤部45の先端に近接するように
上端部を釣針状に湾曲させた一定断面の補助部材47等
によって構成されている。尚、補助部材47の厚みt
(図4参照)は、薄く設定してあって、外力が加わると
横方向に容易に弾性変形するようになっている。また、
支持金物38の下面には、樋状物37内の水の流れを容
易にするため、突起48,48が設けられている。
【0020】次に、この留付構造の施工要領および作動
について説明する。先ず、留め付けるべき屋根パネル2
1a,21bおよびキャップ22をプレス加工して、そ
の側端部に補強部26,32および立はぜ28,29等
を形成しておく。
【0021】手順1.野地板42上の所定位置に樋状物
37を配置し、この樋状物37に沿って適宜の間隔で吊
り子23を配置し(図2参照)、ドリルねじ40,40
を用いて吊り子23を野地板42および支持部材43に
留め付ける。この操作によって樋状物37は上下および
横方向の移動が拘束される。
【0022】手順2.次に、バックアップ材44を介し
て屋根パネル21a,21bを野地板42上に置き、図
5に示すように屋根パネル21aの側端部を下方に押圧
して立はぜ28を係合部34の内部に押し込む。この
際、補助部材47が横方向に弾性変形して立はぜ28の
進入を容易にする。
【0023】手順3.同様の操作で屋根パネル21bの
側端部を下方に押圧し、隣り合う屋根パネルの立はぜ2
8,28を係合部34,34内に押し込んだのち、図6
に示すようにキャップ22を屋根パネルの側板27,2
7に沿って下方に押圧する(矢印a参照)。この際、補
助部材47,47は図7に示すように横方向に弾性変形
して立はぜ29,29の進入を容易にする。
【0024】ここで、キャップ22を更に下方に押圧す
ると、図8に示すように各屋根パネル21a,21bの
補強部26,26およびその近傍が弾性変形して立はぜ
28,28が係合部34,34の内部に深く進入し、キ
ャップの立はぜ29,29の上端35,35が係合部材
の鉤部45,45の先端より低い位置に到達すると、立
はぜ29,29の先端部が弾性力によって外方に開く
(矢印b参照)。
【0025】ここで、キャップ22に加えた押圧力を取
り除くと、補強部26,26およびその近傍が元の形に
復原して立はぜ28,29;28,29を上方に持ち上
げ、図4に示すように立はぜ29,29の上端35,3
5が鉤部45,45の裏側に当接すると共に、補助部材
47も元の形に復原して立はぜ28,29の横方向の移
動を拘束する。従って、立はぜ29,29が上方に向か
って脱出不能に係合部材46,46に係合する。
【0026】屋根パネルの立はぜ28とキャップの立は
ぜ29が2枚重ねになっているので、組み合わせたはぜ
の剛性が大きい。従って、強風等によって屋根パネル2
1a,21bを上方に持ち上げる力が屋根パネルに強く
作用してもはぜが変形するおそれがなく、係合構造が強
固である。
【0027】また、係合部34がキャップの立はぜ29
と屋根パネルの立はぜ28を一括して受け止めるので、
従来のように吊り子のほかにキャップ留付部材を設ける
必要がなく、留付構造を簡素化することができる。
【0028】降雨の際、雨水は屋根パネルの側板27お
よびキャップの側板33のすき間を通って下側のはぜの
凹所49(図4参照)に侵入するが、この凹所49内の
溜り水は下側のはぜ28の上端36を乗り越えて溢れ出
すので、下側のはぜの切り口50が常時、溜り水に浸漬
されることがなく、腐蝕の進行を遅らせることができ
る。
【0029】第1の実施例の第1の変形を図9に示す。
この変形は屋根パネル21a,21bの各側端部に半円
状断面の補強部26a,26aを設けると共に、キャッ
プ22の側端部にヘアピン状断面の補強部32a,32
aを設けたもので、それ以外は第1の実施例と変わると
ころはない。
【0030】第1の実施例の第2の変形を図10に示
す。この変形は屋根パネル21a,21bの側端部に段
付き板で形成した補強部26b,26bを設けたもの
で、それ以外は前記した第1の変形(図9)と変わると
ころはない。
【0031】第1の実施例の第3の変形を図11に示
す。この変形は屋根パネルおよびキャップの各側端部に
補強部を一切、設けないようにしたもので、それ以外は
第1の実施例と変わるところはない。この留付構造は、
屋根板24の厚みが比較的大きい屋根パネルに適用する
と、プレス加工の作業時間を短縮できて好都合である。
【0032】本発明の第2の実施例を図12に示す。こ
の例はキャップ22の立はぜ29,29が屋根パネルの
立はぜ28,28にその下方から嵌合するようにしたも
ので、施工時は、先ず、キャップの立はぜ29,29を
係合部34,34の中に押し込み、その後、屋根パネル
の立はぜ28,28を係合部34,34の中に押し込む
ようにする。尚、この実施例では、屋根パネルの各側端
部にヘアピン状断面の補強部32aを、またキャップ
側端部に半円状断面の補強部26aを設けている
【0033】本発明の第3の実施例を図13に示す。こ
の実施例は、隣り合う屋根パネル21a,21bの間に
キャップを設けない場合の留付構造を示すもので、各屋
根パネルの立はぜ28,28は相互に重なりあって単一
の係合部34に係合している。この留付構造によると、
キャップを省略できるほか、吊り子の係合部34は1個
で済むので、吊り子の構造を簡素化できる利点がある。
尚、この実施例では、一方の屋根パネル21aの側端部
に半円状断面の補強部26aを、また他方の屋根パネル
21bの側端部にヘアピン状断面の補強部32aを設け
ている。
【0034】第3の実施例の第1の変形を図14に示
す。この変形は一方の屋根パネル21aの側端部に段付
き板で形成した補強部26bを、また他方の屋根パネル
21bの側端部にヘアピン状断面の補強部32aを設け
たもので、それ以外は第3の実施例と変わるところはな
い。
【0035】第3の実施例の第2の変形を図15に示
す。この変形は隣り合う屋根パネル21a,21bの各
側端部に補強部を一切設けないようにしたもので、それ
以外は第3の実施例と変わるところはない。この留付構
造は、すでに段落番号0029で述べたように、屋根板
24の厚みが比較的大きいものに適用でき、プレス作業
を軽減できる利点がある。
【0036】本発明の第4の実施例を図16に示す。こ
の実施例は第3の実施例(図13)における屋根パネル
の各側端部に段付き平面部52a,52bを付加したも
ので、この構造によると葺き上げた屋根面に縞模様を付
与することが可能になり、屋根の美観を高めることがで
きる。
【0037】第4の実施例の第1の変形を図17に示
す。この変形は第4の実施例における半円状の補強部を
段付き板による補強部26bに置き換えたもので、それ
以外は第4の実施例と変わるところはない。
【0038】第4の実施例の第2の変形を図18に示
す。この変形は前記第1の変形(図17)における屋根
パネル21aの段付き平面部52aを省略すると共に、
屋根パネル21bの側端部に拡幅した段付き平面部52
cを設けたもので、それ以外は第1の変形(図17)と
変わるところはない。
【0039】第4の実施例の第3の変形を図19に示
す。この変形は第4の実施例(図16参照)における補
強部を一切省略したもので、それ以外は第4の実施例と
変わるところはない。
【0040】本発明の第5の実施例を図20に示す。こ
の実施例は一方の屋根パネル21bの側端部に拡幅した
段付き平面部52cを設けて第4の実施例と同様の縞模
様を屋根面に付与するようにしたもので、この実施例に
よると、第4の実施例の第3の変形(図19参照)に比
べて、更に屋根パネル側端部のプレス作業を軽減できる
利点がある。
【0041】第5の実施例の第1の変形を図21に示
す。この変形は拡幅した段付き平面部52cの基部に半
円状の補強部26aを、また平面部52cの先端側にL
字形断面の補強部53を設けたもので、それ以外は第5
の実施例と変わるところはない。
【0042】第5の実施例の第2の変形を図22に示
す。この変形は、一方の屋根パネル21aの側端部に側
方に向かって突出する半円状断面の補強部26aを設
け、また他方の屋根パネル21bの拡幅した段付き平面
部52cの先端側に丸みを付与したもので、それ以外は
第5の実施例と変わるところはない。
【0043】本発明による吊り子の別の実施例を図23
および図24に示す。この実施例は吊り子23の係合部
34を支持金物38に沿って移動できるようにしたもの
で、相対する係合部材46および補助部材47は滑座5
4の上に立設されており、この滑座54は支持金物38
に穿った細長い穴55を貫通するピン56に案内されて
穴55の中を長手方向に移動し、ねじ57を締め付ける
ことによって所望の位置に固定される。
【0044】一般にかまぼこ形屋根58(図26参照)
では、棟59と軒先60の間に墨糸(図示せず)を張り
渡して吊り子の横方向(矢印方向)の位置決めを行うこ
とができないため、吊り子の位置決め精度が低下する難
点があるが、係合部34を横移動させると、位置決め精
度の不良を吸収することが可能になり、屋根パネルの施
工を容易に行うことができる。
【0045】吊り子の別の実施例の変形を図25に示
す。この変形は滑座54の両側に支持金物38を挟持す
る案内部材61,61を一体に形成したもので、それ以
外は前記の実施例と変わるところはない。
【0046】尚、本発明は前述の実施例にのみ限定され
るものではなく、例えば、吊り子の係合部材と補強部材
を左右対称に勝手反対に支持板上に立設し、このように
構成した係合部材に係合するように屋根パネルとキャッ
プの立はぜを左右方向に勝手反対に形成してもよいこ
と、また吊り子の支持金物と留付部を一体に形成する代
りに、別体とし、アルミ型材としての押出し加工を容易
にできるようにしてもよいこと等、その他、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加え得ることは勿
論である。
【0047】
【発明の効果】 以上に述べたように本発明は次の優れた
効果を発揮する。 (1)吊り子に係合する立はぜと、この立はぜに嵌合す
る立はぜが2枚重ねになって吊り子に係合するので、組
み合わせたはぜの剛性が大きい。従って、屋根パネルを
持ち上げる外力が強く作用した場合でも、はぜが変形す
るおそれがなく、屋根パネルの留付構造を強固に構成す
ることができる。また、吊り子の補助部材は係合部内へ
の立はぜの進入を容易にし、また係合した立はぜが係合
部材から離脱するのを防止するので係合構造が強固であ
る。
【0048】(2)吊り子の係合部がキャップの立はぜ
と屋根パネルの立はぜを一括して受け止めるので、従来
のように吊り子のほかにキャップ留付部材を設ける必要
がなく、留付構造を簡素化することができる。また、吊
り子の補助部材は係合部内への立はぜの進入を容易に
し、また係合した立はぜが係合部材から離脱するのを防
止するので係合構造が強固である。
【0049】(3)また、屋根パネルおよび立はぜを構
成する板材の厚さが比較的薄いものに対しても前記した
構成の屋根パネルの留付構造を適用可能になり、適用範
囲が拡大する。
【0050】(4)さらに、屋根パネル又はキャップの
切り口(屋根板材を裁断したときの切り口)が常時、は
ぜの中の溜り水に浸漬されないので、屋根板材の腐
進行を遅らせることができる。
【0051】(5)屋根パネルの留付構造は、屋根パネ
ルの側端部を下方に押圧して立はぜを係合部の内部に押
し込み、隣り合う屋根パネルの立はぜを係合部に押し込
んだのち、キャップを屋根パネルの側板に沿って下方に
押圧して係合部の内部に押し込み立はぜを上方に向かっ
て脱出不可能に係合部材に係合させることができる。ま
た、屋根パネルの留付構造は、先ず、キャップの立はぜ
を係合部の中に押し込み、その後、屋根パネルの立はぜ
を係合部の中に押し込むことができる。
【0052】(6)請求項5によると、屋根面が湾曲し
た、いわゆるかまぼこ形屋根における吊り子の位置決め
作業が容易になり、屋根パネルの施工を容易に行うこと
ができる。すなわち、かまぼこ形屋根では、吊り子の横
方向の位置決めを行う際、墨糸を利用できないため、位
置決め精度が低下するが、この精度の不良は係合部を支
持金物上で移動させることによって吸収されるからであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す切断正面図(図2
におけるI−I方向からの矢視図)である。
【図2】屋根パネルの配置を示す平面図である。
【図3】図1におけるIII-III 方向からの矢視図であ
る。
【図4】第1の実施例の要部を示す切断正面図である。
【図5】第1の実施例の施工要領を示す説明図である。
【図6】同じく第1の実施例の施工要領を示す説明図で
ある。
【図7】同じく第1の実施例の施工要領を示す説明図で
ある。
【図8】同じく第1の実施例の施工要領を示す説明図で
ある。
【図9】第1の実施例の第1の変形を示す切断正面図で
ある。
【図10】第1の実施例の第2の変形を示す切断正面図
である。
【図11】第1の実施例の第3の変形を示す切断正面図
である。
【図12】本発明の第2の実施例の部分を示す切断正面
図である。
【図13】本発明の第3の実施例を示す切断正面図であ
る。
【図14】第3の実施例の第1の変形を示す切断正面図
である。
【図15】第3の実施例の第2の変形を示す切断正面図
である。
【図16】本発明の第4の実施例の部分を示す切断正面
図である。
【図17】第4の実施例の第1の変形を示す切断正面図
である。
【図18】第4の実施例の第2の変形を示す切断正面図
である。
【図19】第4の実施例の第3の変形を示す切断正面図
である。
【図20】本発明の第5の実施例の部分を示す切断正面
図である。
【図21】第5の実施例の第1の変形を示す切断正面図
である。
【図22】第5の実施例の第2の変形を示す切断正面図
である。
【図23】本発明による吊り子の別の実施例を示す切断
側面図である。
【図24】図23におけるXXIV方向から見た吊り子
の拡大矢視図である。
【図25】図23に示す滑座の変形を示す切断立面図で
ある。
【図26】かまぼこ形屋根の斜視図である。
【図27】従来の屋根パネルの係合構造を示す切断正面
図である。
【符号の説明】
21a,21b 屋根パネル 22 キャップ 23 吊り子 28,29 立はぜ 34 係合部 35,36 はぜの上端 37 樋状物 38 支持金物 39 留付部 42 野地板 43 支持部材 45 鉤部 46 係合部材 47 補助部材

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に隣り合う屋根パネルの各側端部を
    下方に折曲し、更にその下端部を斜め上方に折曲して立
    はぜを形成し、前記立はぜのうちの一方を屋根下地材に
    留め付けた吊り子に係合させ、他方の立はぜを前記一方
    の立はぜに下方から嵌合させた屋根パネルの留付構造で
    あって、 前記吊り子は、両端部にフランジ状の留付部を有し且つ
    立はぜの下方に位置する樋状物を乗り越えて樋状物を横
    断する支持金物と、前記立はぜを上方から受け入れ、前
    記支持金物の上部に立設した一組の係合部とを備え、 前記係合部は上部に一定断面の鉤部を設けた係合部材
    と、先端が前記鉤部の突端に近接するようにほぼ上半部
    を釣針状に湾曲させた横方向に弾性変形可能な補助部材
    とからなる ことを特徴とする屋根パネルの留付構造。
  2. 【請求項2】 り合う屋根パネルとキャップの各側端
    部を下方に折曲し、更にその下端部を斜め上方に折曲し
    て立はぜを形成し、前記立はぜのうちの一方を屋根下地
    材に留め付けた吊り子に係合させ、他方の立はぜを前記
    一方の立はぜに下方から嵌合させた屋根パネルの留付構
    造であって、 前記吊り子は、両端部にフランジ状の留付部を有し且つ
    立はぜの下方に位置する樋状物を乗り越えて樋状物を横
    断する支持金物と、前記立はぜを上方から受け入れ、前
    記支持金物の上部に立設した二組の係合部とを備え、 前記係合部は上部に鉤部を設けた係合部材と、先端が前
    記鉤部の突端に近接するようにほぼ上半部を釣針状に湾
    曲させた横方向に弾性変形可能な補助部材とからなる
    とを特徴とする屋根パネルの留付構造。
  3. 【請求項3】 前記屋根パネル又は前記キャップの各側
    端部を折曲して補強部を形成し、前記補給部の末端に立
    はぜを一体に形成してある請求項1又は請求項2に記載
    の屋根パネルの留付構造。
  4. 【請求項4】 前記吊り子に係合する立はぜの末端部が
    はぜの内側に、また前記立はぜに下方から嵌合する立は
    ぜの末端部がはぜの外側に折り返してあって、吊り子に
    係合する立はぜの上端が、前記立はぜに嵌合する立はぜ
    の上端より高所に位置している請求項1乃至請求項3の
    いずれか1項に記載の屋根パネルの留付構造。
  5. 【請求項5】 前記係合部が支持金物上に移動自在に立
    設されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記
    載の屋根パネルの留付構造。
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