JP3439958B2 - 原子力関連施設の床構造およびその施工方法 - Google Patents
原子力関連施設の床構造およびその施工方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に原子力発電
所施設や核燃料サイクル関連施設の建物の床に代表され
る床構造およびその施工方法に関する。
所施設や核燃料サイクル関連施設の建物の床に代表され
る床構造およびその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所施設の床構造として、例え
ば図6に図示するように鉄骨ばり30を複数架け渡して床
軸組を構成し、この床軸組の上にデッキプレート31を
敷設し、かつこのデッキプレート31の上に床補強筋3
2を複数配筋した後、コンクリート33を打設して構築
されるデッキスラブが一般に知られている。
ば図6に図示するように鉄骨ばり30を複数架け渡して床
軸組を構成し、この床軸組の上にデッキプレート31を
敷設し、かつこのデッキプレート31の上に床補強筋3
2を複数配筋した後、コンクリート33を打設して構築
されるデッキスラブが一般に知られている。
【0003】しかし、これまでのデッキスラブは鉄骨ば
り30がスラブの下側に大きく突出するため、鉄骨ばり
30が室内に設置される機器や配管類34と干渉するこ
とが多く、このため配管類34を通すために鉄骨ばり3
0に孔30aを開けたり、後切断を行う等の余計な作業
を行う必要があって機器工事の大きな妨げになってい
た。
り30がスラブの下側に大きく突出するため、鉄骨ばり
30が室内に設置される機器や配管類34と干渉するこ
とが多く、このため配管類34を通すために鉄骨ばり3
0に孔30aを開けたり、後切断を行う等の余計な作業
を行う必要があって機器工事の大きな妨げになってい
た。
【0004】また、鉄骨ばり30の一部を床スラブに埋
め込んで鉄骨ばり30の出っ張りを少なくすることも試
みられているが、鉄骨ばり30が床補強筋32と干渉す
るため、床補強筋32の配筋に支障をきたすだけでな
く、かぶり厚程度しか鉄骨ばり30を床スラブに埋め込
むことができなかった。
め込んで鉄骨ばり30の出っ張りを少なくすることも試
みられているが、鉄骨ばり30が床補強筋32と干渉す
るため、床補強筋32の配筋に支障をきたすだけでな
く、かぶり厚程度しか鉄骨ばり30を床スラブに埋め込
むことができなかった。
【0005】また、機器や配管類34を天井下に吊って
設置する際、天井に吊り金具35を支持するための埋込
み金物36を取り付ける必要があり、その際デッキプレ
ート31は波板状をなしているので、埋込み金物36を
埋め込むための孔明け加工が面倒なだけでなく、埋込み
金具36を取り付けた後にコンクリート33が漏れない
ように塞ぐ必要があり、繁雑な工事を強いられる等の課
題があった。
設置する際、天井に吊り金具35を支持するための埋込
み金物36を取り付ける必要があり、その際デッキプレ
ート31は波板状をなしているので、埋込み金物36を
埋め込むための孔明け加工が面倒なだけでなく、埋込み
金具36を取り付けた後にコンクリート33が漏れない
ように塞ぐ必要があり、繁雑な工事を強いられる等の課
題があった。
【0006】さらに、鉄骨ばり30のフランジ部や、鉄
骨ばり30とデッキプレート31との取り合い部はほこ
りがたまりやすいため、定期的に清掃を行う必要がある
等の課題もあった。
骨ばり30とデッキプレート31との取り合い部はほこ
りがたまりやすいため、定期的に清掃を行う必要がある
等の課題もあった。
【0007】この発明は以上の課題を解決するためにな
されたもので、特に天井下に梁などの出っ張り部分が生
じない原子力関連施設の床構造およびその施工方法を提
供することを目的とする。
されたもので、特に天井下に梁などの出っ張り部分が生
じない原子力関連施設の床構造およびその施工方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の原子力関
連施設の床構造は、複数の鉄骨ばりで床軸組を構成し、
その下側に複数の鋼板床型枠を設置し、前記鋼板床型枠
の上に床補強筋として下端補強筋と上端補強筋をそれぞ
れ配筋し、かつコンクリートを打設してなる原子力関連
施設の床構造において、前記鉄骨ばりとしてT形状に形
成された複数の形鋼材または組立材が設置され、前記各
鋼板床型枠は床鋼板の上にT形状に形成された複数の根
太材を前記鉄骨ばりの材軸方向に沿わせて取り付け、か
つ前記根太材に当該根太材を前記床軸組に取り付けるた
めの取付金具を所定間隔おきに突設して形成することに
より部品化され、前記鉄骨ばりに前記根太材が前記取付
金具によって取り付けられ、前記鉄骨ばりと根太材間に
所定の隙間が設けられており、かつ前記床補強筋として
複数の下端補強筋が前記隙間を貫通し、前記根太材の軸
直角方向に沿わせて配筋され、上端補強筋が前記床軸組
の上に格子状に配筋されてなることを特徴とするもので
ある。
連施設の床構造は、複数の鉄骨ばりで床軸組を構成し、
その下側に複数の鋼板床型枠を設置し、前記鋼板床型枠
の上に床補強筋として下端補強筋と上端補強筋をそれぞ
れ配筋し、かつコンクリートを打設してなる原子力関連
施設の床構造において、前記鉄骨ばりとしてT形状に形
成された複数の形鋼材または組立材が設置され、前記各
鋼板床型枠は床鋼板の上にT形状に形成された複数の根
太材を前記鉄骨ばりの材軸方向に沿わせて取り付け、か
つ前記根太材に当該根太材を前記床軸組に取り付けるた
めの取付金具を所定間隔おきに突設して形成することに
より部品化され、前記鉄骨ばりに前記根太材が前記取付
金具によって取り付けられ、前記鉄骨ばりと根太材間に
所定の隙間が設けられており、かつ前記床補強筋として
複数の下端補強筋が前記隙間を貫通し、前記根太材の軸
直角方向に沿わせて配筋され、上端補強筋が前記床軸組
の上に格子状に配筋されてなることを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項2記載の原子力関連施設の床構造
は、請求項1記載の原子力関連施設の床構造において、
各床鋼板の周縁部にL字状の継手部がそれぞれ形成さ
れ、かつ前記継手部はボルト止めまたは溶接することに
より互いに接合されていることを特徴とするものであ
る。
は、請求項1記載の原子力関連施設の床構造において、
各床鋼板の周縁部にL字状の継手部がそれぞれ形成さ
れ、かつ前記継手部はボルト止めまたは溶接することに
より互いに接合されていることを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項3記載の原子力関連施設の床構造
は、請求項1または2記載の原子力関連施設の床構造に
おいて、取付金具は、根太材の上端部にその材軸方向に
所定間隔おきに突設され、かつ鉄骨ばりに複数の取付ボ
ルトによってボルト止めされていることを特徴とするも
のである。
は、請求項1または2記載の原子力関連施設の床構造に
おいて、取付金具は、根太材の上端部にその材軸方向に
所定間隔おきに突設され、かつ鉄骨ばりに複数の取付ボ
ルトによってボルト止めされていることを特徴とするも
のである。
【0011】請求項4記載の原子力関連施設の床構造
は、請求項1、2または3記載の原子力関連施設の床構
造において、床鋼板に埋込み金物が取り付けられている
ことを特徴とするものである。
は、請求項1、2または3記載の原子力関連施設の床構
造において、床鋼板に埋込み金物が取り付けられている
ことを特徴とするものである。
【0012】請求項5記載の原子力関連施設の床構造の
施工方法は、請求項1、2、3または4記載の原子力関
連施設の床構造の施工方法において、部品化された複数
の鋼板床型枠を設置し、次に前記鋼板床型枠の根太材の
上に床補強筋として複数の下端補強筋を前記根太材の軸
直角方向に沿わせて配筋し、次にその上に複数の鉄骨ば
りを前記根太材の材軸方向に沿わせて設置するととも
に、前記鉄骨ばりと前記根太材とを複数の取付金具を介
して連結し、次に前記鉄骨ばりからなる床軸組の上に床
補強筋として複数の上端補強筋を格子状に配筋し、次に
前記鋼板床型枠の上にコンクリートを打設することを特
徴とするものである。
施工方法は、請求項1、2、3または4記載の原子力関
連施設の床構造の施工方法において、部品化された複数
の鋼板床型枠を設置し、次に前記鋼板床型枠の根太材の
上に床補強筋として複数の下端補強筋を前記根太材の軸
直角方向に沿わせて配筋し、次にその上に複数の鉄骨ば
りを前記根太材の材軸方向に沿わせて設置するととも
に、前記鉄骨ばりと前記根太材とを複数の取付金具を介
して連結し、次に前記鉄骨ばりからなる床軸組の上に床
補強筋として複数の上端補強筋を格子状に配筋し、次に
前記鋼板床型枠の上にコンクリートを打設することを特
徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1と図2は、この発明の実施の
一形態を示し、図において、鉄骨ばり1を一方向、また
は必要に応じて直交する二方向に複数架け渡して床軸組
2が構成されている。また、床軸組2の下側に根太材3
を架け渡し、さらにその下側に床鋼板4を取り付けて鋼
板床型枠5が構成されている。
一形態を示し、図において、鉄骨ばり1を一方向、また
は必要に応じて直交する二方向に複数架け渡して床軸組
2が構成されている。また、床軸組2の下側に根太材3
を架け渡し、さらにその下側に床鋼板4を取り付けて鋼
板床型枠5が構成されている。
【0014】鉄骨ばり1にはT形鋼、または2本の帯鋼
をT形に溶接して形成された組立材などの形鋼材が使用
され、根太材3には前記T形鋼や組立材の他に、例えば
H形鋼をウェブ部分の中央部分で切断する等して鉄骨ば
り1より小径のT形状に形成された形鋼材が使用されて
いる。
をT形に溶接して形成された組立材などの形鋼材が使用
され、根太材3には前記T形鋼や組立材の他に、例えば
H形鋼をウェブ部分の中央部分で切断する等して鉄骨ば
り1より小径のT形状に形成された形鋼材が使用されて
いる。
【0015】また、根太材3は各鉄骨ばり1の下端部に
その材軸方向に沿ってそれぞれ添え付けられ、かつ鉄骨
ばり1のウェブ部1aに複数の取付金具6によって取り
付けられている。その際、鉄骨ばり1と根太材3との間
に所定大の隙間7が形成され、この隙間7に後述する床
補強筋を挿通できるようになっている。
その材軸方向に沿ってそれぞれ添え付けられ、かつ鉄骨
ばり1のウェブ部1aに複数の取付金具6によって取り
付けられている。その際、鉄骨ばり1と根太材3との間
に所定大の隙間7が形成され、この隙間7に後述する床
補強筋を挿通できるようになっている。
【0016】取付金具6は例えば矩形板状に形成され、
根太材3の上端部にその材軸方向に所定間隔に溶接して
突設され、また鉄骨ばり1のウェブ部1aに複数の取付
ボルト8によってボルト止めされている。
根太材3の上端部にその材軸方向に所定間隔に溶接して
突設され、また鉄骨ばり1のウェブ部1aに複数の取付
ボルト8によってボルト止めされている。
【0017】なおその際、取付金具6に形成された取付
ボルト8のボルト孔6aを上下方向に細長い長孔にすれ
ば、隙間7の開きを床補強筋の径に応じて自由に調節す
ることができる。
ボルト8のボルト孔6aを上下方向に細長い長孔にすれ
ば、隙間7の開きを床補強筋の径に応じて自由に調節す
ることができる。
【0018】床鋼板4は根太材3のウェブ部3aに溶接し
て、床軸組2の下側をその全面にわたって覆うように取
り付けられている。なおその際、床鋼板4を予め所定大
きさのパネル状に複数形成し、かつ各床鋼板4の上に根
太材3を所定間隔にそれぞれ突設し、さらに根太材3の
上に取付金具6を所定間隔に突設して部品化すれば、運
搬、ストック、取付作業がし易くなって作業性が著しく
向上する。
て、床軸組2の下側をその全面にわたって覆うように取
り付けられている。なおその際、床鋼板4を予め所定大
きさのパネル状に複数形成し、かつ各床鋼板4の上に根
太材3を所定間隔にそれぞれ突設し、さらに根太材3の
上に取付金具6を所定間隔に突設して部品化すれば、運
搬、ストック、取付作業がし易くなって作業性が著しく
向上する。
【0019】さらにまた、取付金具6のいくつかに吊り
孔6bを形成し、かつ上端部を円弧状に形成すれば(図
2参照)、クレーンによる運搬や吊り込み作業がし易く
なって、作業性がさらに向上する。
孔6bを形成し、かつ上端部を円弧状に形成すれば(図
2参照)、クレーンによる運搬や吊り込み作業がし易く
なって、作業性がさらに向上する。
【0020】パネル状に形成された各床鋼板4は、根太
材3を介して床軸組2の下側に取り付けられた後、隣接
する床鋼板4と双方の周縁部をボルト止めし、さらに必
要に応じて突き合わせ部を溶接することにより一体化さ
れている。
材3を介して床軸組2の下側に取り付けられた後、隣接
する床鋼板4と双方の周縁部をボルト止めし、さらに必
要に応じて突き合わせ部を溶接することにより一体化さ
れている。
【0021】パネル状に形成された床鋼板4どうしをボ
ルト止めする方法としては、例えば図1(c) に図示する
ようにパネル状に形成された床鋼板4の周縁部にL字状
の形材を溶接するか、あるいは周縁部をL字状に折り曲
げる等して継手部4aを形成し、この継手部4aを複数
の継手ボルト9で連結する方法などがある。
ルト止めする方法としては、例えば図1(c) に図示する
ようにパネル状に形成された床鋼板4の周縁部にL字状
の形材を溶接するか、あるいは周縁部をL字状に折り曲
げる等して継手部4aを形成し、この継手部4aを複数
の継手ボルト9で連結する方法などがある。
【0022】このようにして構成された鋼板床型枠5内
に床補強筋として下端補強筋10と上端補強筋11が格
子状にそれぞれ配筋されている(図1(a) 参照)。下端
補強筋10は床鋼板4の上に一定のかぶりを有して格子
状に複数配筋され、特に鉄骨ばり1及び根太材3と交差
する下端補強筋10は鉄骨ばり1と根太材3との間に形
成された隙間7を貫通して鉄骨ばり1及び根太材3の軸
直角方向に配筋されている。
に床補強筋として下端補強筋10と上端補強筋11が格
子状にそれぞれ配筋されている(図1(a) 参照)。下端
補強筋10は床鋼板4の上に一定のかぶりを有して格子
状に複数配筋され、特に鉄骨ばり1及び根太材3と交差
する下端補強筋10は鉄骨ばり1と根太材3との間に形
成された隙間7を貫通して鉄骨ばり1及び根太材3の軸
直角方向に配筋されている。
【0023】その際、取付金具6のボルト孔6aが長孔
に形成されているので、取付金具6を適当に上げ下げす
ることにより下端補強筋10の外径に合わせて隙間7の
開きを簡単に調整することができる。
に形成されているので、取付金具6を適当に上げ下げす
ることにより下端補強筋10の外径に合わせて隙間7の
開きを簡単に調整することができる。
【0024】なお、下端補強筋10と上端補強筋11は
根太材3の軸方向または軸直角方向に沿って一方向にの
み配筋してもよい。符号14は床鋼板4の上に打設され
たコンクリートであり、コンクリート14は上端補強筋
11に必要な被りを有するまで打設されている。
根太材3の軸方向または軸直角方向に沿って一方向にの
み配筋してもよい。符号14は床鋼板4の上に打設され
たコンクリートであり、コンクリート14は上端補強筋
11に必要な被りを有するまで打設されている。
【0025】次に、施工方法について説明する(図3
(a) 〜(d) 参照)。
(a) 〜(d) 参照)。
【0026】 最初に、床鋼板型枠5を支持するため
の床受け支保工16を仮設し、また周囲の壁体などの躯
体17に鋼板床型枠5を支持するための床受けブラケッ
ト18を複数突設する(図3(a) 参照)。
の床受け支保工16を仮設し、また周囲の壁体などの躯
体17に鋼板床型枠5を支持するための床受けブラケッ
ト18を複数突設する(図3(a) 参照)。
【0027】 次に、鋼板床型枠5を床受け支保工1
6または床受けブラケット18、あるいは床受け支保工
16および床受けブラケット18の両方に支持させて敷
き込む(図3(b) 参照)。
6または床受けブラケット18、あるいは床受け支保工
16および床受けブラケット18の両方に支持させて敷
き込む(図3(b) 参照)。
【0028】その際、隣接する床鋼板型枠5は双方の床
鋼板4の継手部4aを重ね合わせ、かつ複数の継手ボル
ト9でボルト止めして互いに接合する。さらに、必要に
応じて接合部を溶接して完全にシールする。
鋼板4の継手部4aを重ね合わせ、かつ複数の継手ボル
ト9でボルト止めして互いに接合する。さらに、必要に
応じて接合部を溶接して完全にシールする。
【0029】 次に、鋼板床型枠5の上に下端補強筋
10を、床鋼板4の上に突設された根太材3をスペーサ
代わりに複数配筋する(図3(b) 参照)。その際、鋼板
床型枠5は床配筋作業の作業足場として有効に利用でき
る。
10を、床鋼板4の上に突設された根太材3をスペーサ
代わりに複数配筋する(図3(b) 参照)。その際、鋼板
床型枠5は床配筋作業の作業足場として有効に利用でき
る。
【0030】 次に、鉄骨ばり1を一方向、または必
要に応じて直交する二方向に複数架け渡して床軸組2を
構成する(図3(b) 参照)。
要に応じて直交する二方向に複数架け渡して床軸組2を
構成する(図3(b) 参照)。
【0031】 次に、床軸組2の上に上端補強筋11
を複数配筋する(図3(b) 参照)。そして、コンクリー
ト14を打設する(図3(d) 参照)。コンクリート14
は上端補強筋11が必要な被りを有するまで打設する。
を複数配筋する(図3(b) 参照)。そして、コンクリー
ト14を打設する(図3(d) 参照)。コンクリート14
は上端補強筋11が必要な被りを有するまで打設する。
【0032】図4(a),(b) は、根太材3を複数架け渡
し、この根太材3の下側に床鋼板4を根太材3に溶接し
つつ取り付けて鋼板床型枠5を構成し、この鋼板床型枠
5の上に床補強筋15を複数配筋し、かつコンクリート
14を打設して構築された床構造を示し、特に鉄骨ばり
を省略したものである。
し、この根太材3の下側に床鋼板4を根太材3に溶接し
つつ取り付けて鋼板床型枠5を構成し、この鋼板床型枠
5の上に床補強筋15を複数配筋し、かつコンクリート
14を打設して構築された床構造を示し、特に鉄骨ばり
を省略したものである。
【0033】また、図4(b) は、さらに床補強筋15を
根太材3に沿って一方向にのみ配筋し、根太材3の軸直
角方向への配筋を省略したものである。
根太材3に沿って一方向にのみ配筋し、根太材3の軸直
角方向への配筋を省略したものである。
【0034】図5は、天井下に配管類などを吊って設置
する際の、吊り金具を支持する埋込み金物12の取付例
を示し、床鋼板4に貫通孔13を形成し、この貫通孔1
3から床鋼板4の内側に埋込み金物12のスタッド12
aを挿入し、かつ埋込み金物12の周縁部を床鋼板4に
溶接し、さらに貫通孔13をシール溶接することにより
簡単に取り付けることができ、また床鋼板4の上に打設
されたコンクリート14の漏れを確実に防止することが
できる。
する際の、吊り金具を支持する埋込み金物12の取付例
を示し、床鋼板4に貫通孔13を形成し、この貫通孔1
3から床鋼板4の内側に埋込み金物12のスタッド12
aを挿入し、かつ埋込み金物12の周縁部を床鋼板4に
溶接し、さらに貫通孔13をシール溶接することにより
簡単に取り付けることができ、また床鋼板4の上に打設
されたコンクリート14の漏れを確実に防止することが
できる。
【0035】
【発明の効果】この発明は以上説明した構成からなり、
特に形鋼材からなる根太材を複数架け渡し、この根太材
の下側に床鋼板を前記根太材に溶接しつつ取り付けて鋼
板床型枠が構成されているので、鋼板床型枠の剛性がき
わめて大きく、このため鋼板床型枠をこの上で行われる
床配筋作業などの作業足場として利用できる等の効果が
ある。また、鋼板床型枠の上に鉄骨ばりを複数架け渡し
て床軸組が構成されているので、きわめて剛性の大きい
デッキスラブを構成できる等の効果がある。
特に形鋼材からなる根太材を複数架け渡し、この根太材
の下側に床鋼板を前記根太材に溶接しつつ取り付けて鋼
板床型枠が構成されているので、鋼板床型枠の剛性がき
わめて大きく、このため鋼板床型枠をこの上で行われる
床配筋作業などの作業足場として利用できる等の効果が
ある。また、鋼板床型枠の上に鉄骨ばりを複数架け渡し
て床軸組が構成されているので、きわめて剛性の大きい
デッキスラブを構成できる等の効果がある。
【0036】また、鋼板床型枠の根太材は鉄骨ばりの下
端部に、鉄骨ばりとの間に所定の隙間を保持しつつ取付
金具を介して固定されているので、床補強筋を根太材の
軸直角方向にも鉄骨ばりと根太材間の隙間を貫通させて
必要なだけ配筋することにより補強効果を高めることが
できる。
端部に、鉄骨ばりとの間に所定の隙間を保持しつつ取付
金具を介して固定されているので、床補強筋を根太材の
軸直角方向にも鉄骨ばりと根太材間の隙間を貫通させて
必要なだけ配筋することにより補強効果を高めることが
できる。
【0037】また、いずれの場合も根太材や鉄骨ばりは
全てスラブ内に完全に埋設されているので、天井下に鉄
骨ばり等の出っ張りのない床を容易に構築でき、さら
に、天井下に鉄骨ばり等の出っ張りがないので、天井下
に吊って設置される配管類を容易に設置できる等の効果
がある。
全てスラブ内に完全に埋設されているので、天井下に鉄
骨ばり等の出っ張りのない床を容易に構築でき、さら
に、天井下に鉄骨ばり等の出っ張りがないので、天井下
に吊って設置される配管類を容易に設置できる等の効果
がある。
【0038】また、鋼板床型枠は、床鋼板を所定大きさ
のパネル状に複数形成し、この床鋼板のそれぞれの上に
根太材を所定間隔に複数突設し、かつ前記根太材の上端
部に取付金具を所定間隔に複数突設し、さらに床鋼板の
周縁部に継手部をそれぞれ形成して部品化してあるの
で、運搬、設置などがしやすく施工性が著しく向上する
等の効果がある。
のパネル状に複数形成し、この床鋼板のそれぞれの上に
根太材を所定間隔に複数突設し、かつ前記根太材の上端
部に取付金具を所定間隔に複数突設し、さらに床鋼板の
周縁部に継手部をそれぞれ形成して部品化してあるの
で、運搬、設置などがしやすく施工性が著しく向上する
等の効果がある。
【図1】(a) は床スラブの一部断面図、(b) と(c) はそ
れぞれ(a) におけるイ部拡大図、ロ部拡大図である。
れぞれ(a) におけるイ部拡大図、ロ部拡大図である。
【図2】鋼板床型枠の一部斜視図である。
【図3】(a),(b),(c),(d) は施工方法を示す工程図であ
る。
る。
【図4】(a),(b) は床スラブの一部断面図である。
【図5】埋込み金物の取付状態を示す断面図である。
【図6】デッキスラブの従来例の一例を示す断面図であ
る。
る。
1 鉄骨ばり
1a ウェブ
2 床軸組
3 根太材
3a ウェブ
4 床鋼板
4a 継手部
5 鋼板床型枠
6 取付金具
6a ボルト孔
7 隙間
8 取付ボルト
9 継手ボルト
10 下端補強筋
11 上端補強筋
12 埋込み金物
13 貫通孔
14 コンクリート
15 床補強筋
16 床受け支保工
17 躯体
18 床受けブラケット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 谷野 達夫
東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島
建設株式会社内
(72)発明者 佐治 秀一
東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島
建設株式会社内
(72)発明者 太田 郷司
宮城県仙台市青葉区二日町1番27号 鹿
島建設株式会社東北支店内
(72)発明者 山口 光夫
宮城県仙台市青葉区二日町1番27号 鹿
島建設株式会社東北支店内
(72)発明者 加藤 秀司
宮城県仙台市青葉区二日町1番27号 鹿
島建設株式会社東北支店内
(56)参考文献 特開 平8−170311(JP,A)
実開 昭63−46513(JP,U)
実開 昭63−171416(JP,U)
実開 平2−23602(JP,U)
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の鉄骨ばりで床軸組を構成し、その
下側に複数の鋼板床型枠を設置し、前記鋼板床型枠の上
に床補強筋として下端補強筋と上端補強筋をそれぞれ配
筋し、かつコンクリートを打設してなる原子力関連施設
の床構造において、前記鉄骨ばりとしてT形状に形成さ
れた複数の形鋼材または組立材が設置され、前記各鋼板
床型枠は床鋼板の上にT形状に形成された複数の根太材
を前記鉄骨ばりの材軸方向に沿わせて取り付け、かつ前
記根太材に当該根太材を前記床軸組に取り付けるための
取付金具を所定間隔おきに突設して形成することにより
部品化され、前記鉄骨ばりに前記根太材が前記取付金具
によって取り付けられ、前記鉄骨ばりと根太材間に所定
の隙間が設けられており、かつ前記床補強筋として複数
の下端補強筋が前記隙間を貫通し、前記根太材の軸直角
方向に沿わせて配筋され、上端補強筋が前記床軸組の上
に格子状に配筋されてなることを特徴とする原子力関連
施設の床構造。 - 【請求項2】 各床鋼板の周縁部にL字状の継手部がそ
れぞれ形成され、かつ前記継手部はボルト止めまたは溶
接することにより互いに接合されていることを特徴とす
る請求項1記載の原子力関連施設の床構造。 - 【請求項3】 取付金具は、根太材の上端部にその材軸
方向に所定間隔おきに突設され、かつ鉄骨ばりに複数の
取付ボルトによってボルト止めされていることを特徴と
する請求項1または2記載の原子力関連施設の床構造。 - 【請求項4】 床鋼板に埋込み金物が取り付けられてい
ることを特徴とする請求項1、2または3記載の原子力
関連施設の床構造。 - 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の原子力
関連施設の床構造の施工方法において、部品化された複
数の鋼板床型枠を設置し、次に前記鋼板床型枠の根太材
の上に床補強筋として複数の下端補強筋を前記根太材の
軸直角方向に沿わせて配筋し、次にその上に複数の鉄骨
ばりを前記根太材の材軸方向に沿わせて設置するととも
に、前記鉄骨ばりと前記根太材とを複数の取付金具を介
して連結し、次に前記鉄骨ばりからなる床軸組の上に床
補強筋として複数の上端補強筋を格子状に配筋し、次に
前記鋼板床型枠の上にコンクリートを打設することを特
徴とする原子力関連施設の床構造の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26180397A JP3439958B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 原子力関連施設の床構造およびその施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26180397A JP3439958B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 原子力関連施設の床構造およびその施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11100935A JPH11100935A (ja) | 1999-04-13 |
JP3439958B2 true JP3439958B2 (ja) | 2003-08-25 |
Family
ID=17366938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26180397A Expired - Fee Related JP3439958B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 原子力関連施設の床構造およびその施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3439958B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200006427A (ko) * | 2018-07-10 | 2020-01-20 | (주)더나은구조엔지니어링 | 보강철물을 이용한 주차장용 중공슬래브 이음부 구조 |
-
1997
- 1997-09-26 JP JP26180397A patent/JP3439958B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200006427A (ko) * | 2018-07-10 | 2020-01-20 | (주)더나은구조엔지니어링 | 보강철물을 이용한 주차장용 중공슬래브 이음부 구조 |
KR102180280B1 (ko) * | 2018-07-10 | 2020-11-18 | (주)더나은구조엔지니어링 | 보강철물을 이용한 주차장용 중공슬래브 이음부 구조 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11100935A (ja) | 1999-04-13 |
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