JP3438160B2 - 光ディスク駆動装置 - Google Patents

光ディスク駆動装置

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JP3438160B2
JP3438160B2 JP19489597A JP19489597A JP3438160B2 JP 3438160 B2 JP3438160 B2 JP 3438160B2 JP 19489597 A JP19489597 A JP 19489597A JP 19489597 A JP19489597 A JP 19489597A JP 3438160 B2 JP3438160 B2 JP 3438160B2
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク、ミニディスク、光磁気ディスク、相変化ディスクな
どの光ディスクを再生または記録する装置におけるトラ
ッキング誤差検出とその補正方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク駆動装置におけるトラッキン
グ誤差の検出方法として、従来からファーフィールド法
(以下、FF法と称す)、またはプッシュプル法(以
下、PP法と称す)と呼ばれる方法が広く知られてお
り、構成が簡単で、かつ3ビーム法に比べてレーザー光
の利用効率が高いために、大きなレーザー出力を必要と
する記録可能な光ディスク駆動装置に適している。しか
し、対物レンズがトラックと垂直方向に変位するとトラ
ッキング誤差信号にオフセットを生じると言う問題があ
り、ディスクの偏心などによってトラック位置が高速に
変化しても対物レンズが常に光ビームの光軸中心に位置
するように高速応答できるトラバースメカニズムが必要
であり、コストアップの原因になっていた。
【0003】近年、対物レンズ変位時のトラッキング誤
差信号のオフセットを低減する改良型FF法または改良
型PP法が提案されている。
【0004】以下、トラッキング誤差検出に改良型FF
法を用いた従来の光ディスク駆動装置について説明す
る。図12は改良型FF法を用いた従来の光ディスク駆
動装置の構成を示すブロック図である。図12におい
て、1は光ディスク、2は光ディスク1を固定するター
ンテーブル、3は光ディスク1を回転させるためのモー
タ、4は光ディスク1から情報を読み取る光ピックアッ
プである。
【0005】光ピックアップ4において、5は光ビーム
を光ディスク1の記録面上に集光するとともに、反射光
を集光する対物レンズ、6は前記反射光を受光する受光
素子、7は受光素子6をトラックに相当する方向に対し
て略垂直に複数の受光セルに分割する分割線、8は受光
素子6をトラックに相当する方向に対して略平行に分割
する分割線、9は光ビームを光ディスク1のトラックに
追従させるために、対物レンズ5をトラックと垂直方向
に変位させるトラッキングアクチュエータである。な
お、6A,6B,6Cおよび6Dは、それぞれ分割線7
と分割線8とによって分割された受光素子6を構成する
受光セルとなる。
【0006】また、10は光ディスク1からの反射光を
対物レンズ5によって集光した光スポット、11は光ス
ポット10において、光ディスク1の記録面上のトラッ
ク形状によって回析しないで反射した光スポット(0次
スポット)と、光ディスク1の記録面上のトラック形状
によって回析して反射した光スポット(±1次回析光)
とが重なって干渉を起こす領域である。受光セル6Aお
よび受光セル6Bは光スポット10の中心に対して端領
域の光を受光し、受光セル6Cおよび受光セル6Dは光
スポット10の中心に対して中領域の光を受光する。
【0007】12は受光セル6Aの出力から受光セル6
Bの出力を減算して、受光素子6上の光スポット10の
トラックと垂直方向の相対変位を検出する光スポット変
位検出手段、13は受光セル6Cの出力から受光セル6
Dの出力を減算して、光ディスク1の記録面上に集光し
た光ビームとトラックとの相対変位を検出してトラッキ
ング誤差信号を出力するトラッキング誤差検出手段、1
4は光スポット変位検出手段12の出力信号に重み付け
を行う増幅手段(重み付け係数k)、15はトラッキン
グ誤差検出手段13の出力から増幅手段14の出力を減
算して、トラッキング誤差信号のオフセット補正を行う
オフセット補正手段、16はトラッキング誤差信号に対
して位相補償や低域補償などを施してトラッキング制御
系を構成するトラッキング制御手段である。
【0008】上記構成においてその動作を説明する。図
13は光ディスク1からの反射光の光スポット10と受
光素子6との相対的位置関係を示す模式図である。な
お、図12と同じ構成要素には同一番号を付与してい
る。図13(1)は、対物レンズ5の変位が光ビームの
光軸中心に一致している場合、図13(2)は、対物レ
ンズ5の変位が光ビームの光軸中心から光ディスク1の
内周側にずれた場合、図13(3)は、対物レンズ5の
変位が光ビームの光軸中心から光ディスク1の外周側に
ずれた場合を示す。
【0009】図14は図12にa〜dで示した信号と対
物レンズ5の変位との関係を示す波形図である。図14
において、横軸は対物レンズ5のトラックと垂直方向の
変位(図の左右の中心が光ビームの光軸中心と一致して
いる状態からの変位)、縦軸は各信号の振幅を示し、a
はトラッキング誤差検出手段13が出力する補正前のト
ラッキング誤差信号(以下、中領域差分信号と称す)、
bは光スポット変位検出手段12の出力信号(以下、端
領域差分信号と称す)、cは増幅手段14の出力信号
(以下、オフセット補正信号と称す)、dはオフセット
補正手段15の出力信号(以下、トラッキング誤差信号
と称す)である。
【0010】光ビームとトラックとの相対位置が変化す
ると、図13に示した領域11における0次光と1次光
との干渉の仕方が変化するため、中領域差分信号a(受
光セル6C−受光セル6D)は、図14に示したよう
に、正弦波状に変化(1トラック移動で位相が360゜
変化)し、いわゆるファーフィールド(プッシュプル)
トラッキング誤差信号が得られる。このとき、端領域
(受光セル6Aおよび受光セル6B)では0次回析光と
1次回析光との干渉が起こらないため、端領域差分信号
b(受光セル6A−受光セル6B)にはファーフィール
ドトラッキング誤差信号は発生しない。
【0011】対物レンズ5の変位が光ビームの光軸中心
に一致している場合は、図13(1)に示したように、
光スポット10は受光素子6の中心に位置するため、中
領域差分信号aは0レベルを中心に正弦波状のファーフ
ィールドトラッキング誤差信号が得られ、一方、端領域
差分信号bはほぼゼロとなる。対物レンズ5の変位が光
ビームの光軸中心から外れると、図13(2),図13
(3)に示したように、光スポット10と受光素子6の
相対変位がトラックと垂直方向にずれるため、中領域差
分信号aは、図14に示したように、ファーフィールド
トラッキング誤差信号に対物レンズ5の位置(横軸)に
対応したオフセットが重畳した信号となり、端領域差分
信号bは、図14に示したように、対物レンズ変位に対
応したオフセットレベルを示す。すなわち、端領域差分
信号bは対物レンズの変位を検出した信号と考えること
ができる。したがって、端領域差分信号bに増幅手段1
4によって適当な重み付けを与えてオフセット補正信号
cとし、オフセット補正手段15によって中領域差分信
号aから減算すると、図14に示したように、対物レン
ズ変位に依らずに常にオフセットを伴わないトラッキン
グ誤差信号dを生成することができる。
【0012】ここで一般的に、対物レンズ変位時に発生
するオフセット量は、端領域差分信号bの方が中領域差
分信号aより小さい。その理由について以下に説明す
る。ファーフィールドトラッキング誤差信号成分が端領
域に漏れ込むと、漏れ込んだ信号を中領域から減算する
ためにトラッキング誤差信号の振幅が低下してしまう。
このため、図13に示した分割線7は、上記の漏れ込み
を防止するために光スポット10の領域11が端領域の
受光セル6Aおよび受光セル6Bにかからないように設
定する必要がある。これにより光スポット10の端領域
の面積は中領域よりかなり小さくなる。そのために対物
レンズ変位時のオフセットの絶対量も端領域の方が中領
域より小さくなる。
【0013】したがって、増幅手段14による重み付け
係数kを通常2〜2.5程度とし、端領域差分信号bを
2〜2.5倍して中領域差分信号aから減算する必要が
ある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の光デ
ィスク駆動装置では、光ディスク1のディスク表面や媒
体内部の異常(ゴミ,ホコリ,指紋,変形,複屈折な
ど)により反射光が遮られたり反射または回析して、受
光素子6上の光スポット10の光量分布が乱された場合
には、トラッキング誤差信号の乱れ方が大きく、トラッ
キング制御系のプレイアビリティが悪化すると言う問題
点を有していた。
【0015】以下、トラッキング制御系のプレイアビリ
ティの悪化について図面を参照しながら説明する。
【0016】図15は従来の光ディスク駆動装置におい
て、光ディスク1の表面に指紋やホコリなどの異物が付
着した領域を、フォーカス制御系を閉じてトラッキング
制御系を開いた状態で再生した場合の各信号を模式的に
示す波形図である。なお、図12と同じ信号には同一符
号を付与している。図15において、T0 ,T2 は光デ
ィスクの表面に異物が付着していない領域を再生した期
間、T1 は異物が付着した領域を再生した期間を示す。
【0017】図15における期間T1 では、光ディスク
1の表面の異物により反射光が乱されるため、中領域差
分信号a、および端領域差分信号bのいずれにも高域の
ノイズ成分が混入する。とくに、端領域差分信号bは、
前述のように重み付けで2〜2.5倍に増幅されるの
で、異物による高域ノイズ成分も同時に増幅されてオフ
セット補正信号cとなり、前記オフセット補正信号cに
より補正されたトラッキング誤差信号dが大きく乱され
ると言う問題点があった。
【0018】本発明は上記の課題を解決するもので、デ
ィスク表面や媒体内部の異常により反射光が遮られたり
反射または回析して受光素子上の光スポットの光量分布
が乱された場合のトラッキング誤差信号の乱れを低減
し、また、トラッキング制御系の保護処理の効果を高め
るためにドロップアウト検出遅れを低減して、トラッキ
ング制御系のプレイアビリティを改善した光ディスク駆
動装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる本発明
は、光ディスクの記録情報を読み取る光ピックアップに
おける受光素子が、第1の分割手段によりトラック方向
に略垂直方向に端領域と中領域とに分割されるとともに
第2の分割手段により前記端領域と前記中領域とがトラ
ック方向に略平行に分割されて複数個の受光セルで構成
され、前記中領域の受光セルの出力から得る中領域差分
信号を、前記端領域の受光セルの出力から得る端領域差
分信号により補正して、オフセットを補正したトラッキ
ング誤差信号を求めるとき、前記端領域差分信号の帯域
を前記中領域差分信号の帯域より狭く制限したのち前記
補正に供し、かつトラッキング制御の動作状態に応じて
帯域制限の条件を切り替えるようにした光ディスク駆動
装置である。
【0020】本発明により、トラックジャンプ時には通
常動作時よりも帯域制限の時定数を小さく切り替えるこ
とにより、トラックジャンプ時における中領域差分信号
に対する補正の追従性をよくすることができる。
【0021】請求項2に係わる本発明は、光ディスクの
記録情報を読み取る光ピックアップにおける受光素子
が、第1の分割手段によりトラック方向に略垂直方向に
端領域と中領域とに分割されるとともに第2の分割手段
により前記端領域と前記中領域とがトラック方向に略平
行に分割されて複数個の受光セルで構成され、前記中領
域の受光セルの出力から得る中領域差分信号を、前記端
領域の受光セルの出力から得る端領域差分信号により補
正して、オフセットを補正したトラッキング誤差信号を
求めるとき、前記端領域差分信号の帯域を前記中領域差
分信号の帯域より狭く制限したのち前記補正に供すると
ともに、前記補正したトラッキング誤差信号をさらに帯
域制限するようにした光ディスク駆動装置である。
【0022】本発明により、端領域にファーフィールド
トラッキング誤差に係わる出力が漏れている状態におい
て、トラック横断時の横断周波数が変化する場合に、前
記端領域の出力に基づく端領域差分信号で補正したトラ
ッキング誤差信号のレベル変動を上記帯域制限により相
殺することができる。
【0023】なお、参考例1として示すものは、光ディ
スクの記録情報を読み取る光ピックアップにおける受光
素子が、第1の分割手段によりトラック方向に略垂直方
向に端領域と中領域とに分割されるとともに第2の分割
手段により前記端領域と前記中領域とがトラック方向に
略平行に分割されて複数個の受光セルで構成され、前記
中領域の受光セルの出力から得る中領域差分信号を、前
記端領域の受光セルの出力から得る端領域差分信号によ
り補正して、オフセットを補正したトラッキング誤差信
号を求めるとき、前記端領域差分信号の帯域を前記中領
域差分信号の帯域より狭く制限したのち前記補正に供
ようにした光ディスク駆動装置である。
【0024】本参考例1では、端領域差分信号に含まれ
る高周波成分および雑音成分が排除され、前記光ディス
クの面のゴミなどによる雑音の影響を排除した、正常な
トラッキング誤差信号を得ることができる。
【0025】また、参考例2として示すものは、光ディ
スクの記録情報を読み取る光ピックアップにおける受光
素子が、第1の分割手段によりトラック方向に略垂直方
向に端領域と中領域とに分割されるとともに第2の分割
手段により前記端領域と前記中領域とがトラック方向に
略平行に分割されて複数個の受光セルで構成され、前記
中領域の受光セルの出力から得る中領域差分信号を、前
記端領域の受光セルの出力から得る端領域差分信号によ
り補正して、オフセットを補正したトラッキング誤差信
号を求め、かつ前記光ディスクの異常による受光素子の
出力信号の欠落に対してトラッキング動作を保護すると
き、前記端領域差分信号の帯域を前記中領域差分信号の
帯域より狭く制限したのち前記補正に供するとともに、
前記端領域の出力を含む前記受光素子の帯域制限しない
信号からドロップアウト検出し、検出したドロップアウ
トの期間中は前記トラッキング誤差信号をミュートする
ようにした光ディスク駆動装置である。
【0026】本参考例2では、前記帯域制限しない信号
からは、帯域制限した端領域差分信号で補正したトラッ
キング誤差信号における異常に先行してドロップアウト
を検出できるので、ミュートを有効にかけることができ
る。
【0027】以下、本発明の実施の形態について上記参
考例とともに説明する。
【0028】
【発明の実施の形態】(参考例1) 以下、参考例1について図面を参照しながら説明する
【0029】本参考例において、端領域差分信号の帯域
を制限して高域のノイズ成分を低減することにより、フ
ァーフィールドトラッキング誤差信号に影響を与えるこ
となくディスク表面や媒体内部の異常によるトラッキン
グ誤差信号の乱れを低減する。
【0030】図1は本参考例の構成を示すブロック図で
ある。なお、図12に示した従来例と同じ構成要素には
同一番号を付与して詳細な説明を省略する。本参考例
従来例と異なる点は、ローパスフィルタ17を備え、光
スポット変位検出手段12が出力する端領域差分信号b
の通過帯域を制限するようにしたことにある。
【0031】上記構成においてその動作を説明する。図
2は本参考例における各信号を示す波形図である。な
お、図15と同じ信号には同一符号を付与している。光
ディスク1の表面に指紋やホコリなどの異物が付着した
領域を、フォーカス制御系を閉じてトラッキング制御系
を開いた状態で再生した場合の中領域差分信号a、端領
域差分信号bについては図15と同様である。図2にお
いて、オフセット補正信号cは端領域差分信号bをロー
パスフィルタ17で通過帯域制限したのち増幅手段14
により重み付けを行った信号としており、トラッキング
誤差信号dはオフセット補正手段15により中領域差分
信号aから上記のオフセット補正信号cを減算すること
により得られる。
【0032】このとき、対物レンズ変位時にトラッキン
グ誤差信号のオフセットが補正される基本的な動作は従
来例と同様である。本参考例が従来例と異なる点は、光
ディスク1の表面または内部の異常により受光素子6上
の光スポット10の光量分布が乱れた場合の動作にあ
る。図2において、期間T1 で示したように、光ディス
ク1の表面の異物により光スポットが乱された場合、中
領域差分信号a、および端領域差分信号bのいずれにも
高域のノイズ成分が混入する。ここまでの動作は従来例
と同様である。しかし、本参考例では、端領域差分信号
bに対してローパスフィルタ17により通過帯域を制限
して高域のノイズ成分カットしたのち重み付けしてオ
フセット補正信号cとし、これにより補正されたトラッ
キング誤差信号dの乱れを最小限に低減することができ
る。
【0033】このとき、前述したように、端領域差分信
号bにはファーフィールドトラッキング誤差成分が殆ど
漏れ込まないため、ローパスフィルタ17のカットオフ
周波数はトラッキング制御系の帯域より大幅に低くして
もトラッキング制御に何らの影響も発生しない。
【0034】通常の光ディスク駆動装置のトラッキング
制御系の制御帯域は1KHz〜3KHz程度の範囲であり、デ
ィスク表面または媒体内部の異常による高域ノイズ成分
も同じ程度の帯域であることが多い。ここではローパス
フィルタ17のカットオフ周波数を、たとえば70Hz程
度とすれば、高域ノイズ成分を1/7〜1/30程度に
大幅に低減することができる。また、光ディスク1の偏
心により対物レンズ5の変位が常に変動するが、前記偏
心の周波数成分はディスク回転数であるので通常、数Hz
〜数十Hzであり、ローパスフィルタ17の帯域制限によ
って偏心による対物レンズ5の変位に対するオフセット
補正に悪影響が出ることもない。
【0035】以上のように本参考例によれば、光スポッ
ト変位検出手段12の出力にローパスフィルタ17を挿
入して設け、信号通過帯域がトラッキング誤差検出手段
13より狭くなるように通過帯域の制限を行い、高域成
分を除去することにより、ディスク表面や媒体内部の異
常により受光素子6上の光スポット10の光量分布が乱
された場合のトラッキング誤差信号の乱れを低減し、ト
ラッキング制御系のプレイアビリティを改善することが
できる。
【0036】(参考例2) 以下、参考例2について図面を参照しながら説明する
【0037】本参考例において、帯域制限を受けていな
い端領域の信号を含んでドロップアウト検出を行うこと
により、ドロップアウト検出の遅れを低減し、中領域差
分信号aに影響が出る以前にドロップアウトを検出し
て、補正されたトラッキング誤差信号dにミュートをか
ける。
【0038】図3は本参考例の構成を示すブロック図で
ある。なお、図1と同じ構成要素には同一番号を付与し
て詳細な説明を省略する。図において、18は受光素子
6の受光セル6Aないし受光セル6Dのすべての出力を
加算して全反射光信号を検出する加算手段、19は加算
手段18の出力に基づいてドロップアウトを検出するド
ロップアウト検出手段であり、一般的には、加算手段1
8が出力する全反射光信号が所定レベル以下に低下した
場合にドロップアウトとして検出するなどの方法が用い
られる。20はオフセット補正手段15が出力する補正
されたトラッキング誤差信号dと”0”レベルとを入力
として、ドロップアウト検出手段19でドロップアウト
が検出された期間中の補正されたトラッキング誤差信号
dを”0”レベルにミュートする切り替え手段である。
【0039】上記構成においてその動作を説明する。図
4は光ディスク1の表面に光を遮断するような異物が付
着した部分を再生する場合の光の軌跡を光ディスク1の
断面側から示す模式図である。図4において、21は対
物レンズ5により集光された光ビーム、22はポリカー
ボネートなどで成型された光ディスク1の保護層表面、
23は光ディスク1の記録面(光の反射面)、24は保
護層表面22に付着した異物であり、図中のハッチング
部分は光ビーム21が異物24により遮断されたことに
より光量が低下した部分を示す。また、光ディスク1の
回転に伴って光ディスク1は図4の左から右方向に向か
って移動するものとする。
【0040】図5は異物24が付着した場合の受光素子
6上の光スポット10の光量分布を示す模式図である。
図5(1)は光スポット10の端領域のみが異物24で
遮断されている場合の光量分布、図5(2)は光スポッ
ト10の全領域が異物24で遮断されている場合の光量
分布を示し、図中のハッチングは光量が低下した部分を
示す。
【0041】図6は異物24が付着した場合の各信号を
示す波形図である。図6において、横軸は時間、縦軸は
各信号のレベルを示す。T0 およびT4 は光スポット1
0が異物24で遮断されていない期間、T1 およびT3
は光スポット10の端領域のみが異物24で遮断されて
いる期間、T2 は光スポット10の全領域が異物24で
遮断されている期間を示す。aは受光素子6の中領域差
分信号(受光セル6C−受光セル6D)であって、Ha
は対物レンズ5の変位により生じたオフセット、bは受
光素子6の端領域差分信号(受光セル6A−受光セル6
B)であって、Hb は対物レンズ5の変位により生じた
オフセット、cは端領域差分信号bの高域成分をローパ
スフィルタ17によりカットし、さらに増幅手段14に
おいて重み付けを行ったオフセット補正信号である。
【0042】また、dは中領域差分信号aからオフセッ
ト補正信号cをオフセット補正手段15によって減算し
て補正されたトラッキング誤差信号、eは受光素子6の
全領域の受光セルの出力を加算手段18によって加算し
た全反射光信号であって、Hs は全反射光信号eに基づ
いてドロップアウトを検出するための比較レベル、fは
ドロップアウト検出信号、gはドロップアウト検出期間
中に、補正されたトラッキング誤差信号dに対してミュ
ート処理を行って保護されたトラッキング誤差信号であ
る。
【0043】図4では、光ディスク1の保護層表面22
に付着した異物24がディスクの回転によって、光ビー
ム21のディスク信号方向の前側の一部分のみを遮断し
始めた時点の状態を示している。ここで、光ディスク1
へ照射する光の軌跡(往路)と光ディスク1から反射し
て戻る光の軌跡(復路)の両方を考慮すると、光ビーム
21のハッチング部分に示したように、光ディスク1の
進行方向の前側と後側の両方の端領域の光量が同時に低
下し始めることとなり、この場合の光スポット10の光
量分布は、図5(1)に示したように、受光素子6の両
側の端領域のみの光量が低下した状態になる。光ディス
ク1の回転がさらに進んで、異物24が光ビーム21を
すべて遮断する位置に達すると、光スポット10の光量
分布は、図5(2)に示したように、受光素子6の全領
域の光量が低下した状態になり、光ディスク1の回転が
さらに進んで異物24が光ビーム21のディスク信号方
向の後側の一部分のみを遮断する位置に達すると、光ス
ポット10の光量が低下した状態になる。
【0044】図6は上記の一連の動作中の各信号の波形
を示している。まず、ディスクが回転して異物24が光
ビーム21のディスク進行方向の前側の一部分のみを遮
断するので、期間T1 に示したように、端領域差分信号
bのレベルが低下する。しかし、ここでローパスフィル
タ17の時定数を、光ビーム21が異物24を通過する
期間(T1+T2+T3) より充分に大きくしておくと、
ローパスフィルタ17で高域成分をカットした期間T1
におけるオフセット補正信号cは殆ど変化しない。さら
に、光ディスク1が回転して異物24が光ビーム21を
遮断する領域に広がると、光スポット10の中領域の光
量が低下するので、期間T2 における中領域差分信号a
のレベルが低下する。
【0045】補正されたトラッキング誤差信号dは、オ
フセット補正手段15によって中領域差分信号aからオ
フセット補正信号cを減算した信号であるから、図に示
したように、期間T1 ではほとんど変化せず、期間T2
で異物24による変動を受けた信号波形となる。したが
って、ローパスフィルタ17を備えない従来例では影響
が期間T1 から現れるのに対して、本参考例では、補正
されたトラッキング誤差信号dに乱れが開始するタイミ
ングを、ローパスフィルタ17の効果により期間T2 以
降に遅らせることができる(さらに、光ディスク1が回
転して、異物24が光ビーム21の光ディスク1の進行
方向の後側の一部分のみを遮断する位置まで達した場合
の振舞いは、図6に示したように、前述した前側の一部
分を遮断した場合の振舞いと対称な関係になる)。
【0046】一方、加算手段18で検出した全反射光信
号eは、端領域の受光セル6Aと受光セル6Bの出力に
対するローパスフィルタ17は通さないので、期間T1
と期間T2 に示したように、異物24が光ビーム21を
僅かでも遮断すると直ちに光量が低下する。ここでドロ
ップアウト検出手段19における比較レベルを、全反射
光信号eのレベルHe に対するレベルHsで示したよう
に、端領域のみの光量が低下した時点でドロップアウト
を検出するように設定すると、期間T1 中にドロップア
ウトを検出することが可能である。すなわち、補正され
たトラッキング誤差信号dが異物24による影響で乱れ
る前にドロップアウト検出することができるので、この
ドロップアウト検出期間、すなわちドロップアウト検出
信号fが”H”レベルである期間中、補正されたトラッ
キング誤差信号dを切り替え手段20で”0”レベルに
ミュートすることにより、図に示したように、トラッキ
ング誤差信号dから異物の影響による乱れを完全に除去
することができる。これにより、トラッキング制御系に
対する外乱が低減するので、結果的にプレイアビリティ
を大幅に改善することができる。
【0047】以上のように本参考例によれば、光スポッ
ト変位検出手段12の出力にローパスフィルタ17を挿
入して設け、信号通過帯域がトラッキング誤差検出手段
13より狭くなるように通過帯域を制限して高域成分を
除去するとともに、加算手段18とドロップアウト検出
手段とを設け、加算手段18により受光素子6の全受光
セルの出力を加算し、ドロップアウト検出手段19によ
り所定のレベルと比較してドロップアウトを検出し、前
記ローパスフィルタ17の出力に基づく補正済みのトラ
ッキング誤差信号dに、前記ドロップアウトの期間中は
ミュートをかけるようにしたことにより、前記トラッキ
ング誤差信号dが乱れる前からミュートを有効にかける
ことができ、ディスク表面や媒体内部の異常により受光
素子6上の光スポット10の光量分布が乱された場合の
トラッキング誤差信号の乱れを完全に除去でき、トラッ
キング制御系のプレイアビリティを大幅に改善すること
ができる。
【0048】(実施の形態) 以下、本発明の光ディスク駆動装置の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。本実施の形態は請求
に係わる。
【0049】請求項に係わる本発明において、端領域
の通過帯域を切り替えることにより、対物レンズ変位が
急速に変化した場合にもトラッキング誤差信号のオフセ
ット補正信号を追従せしめる。
【0050】図7は本実施の形態の構成を示すブロック
図である。なお、図1と同じ構成要素には同一番号を付
与して詳細な説明を省略する。また、信号についても同
一の符号を付与している。本実施の形態が参考例1と異
なる点は、ローパスフィルタ17にトラックジャンプ指
令信号入力端子25を設け、ローパスフィルタ17は、
トラックジャンプ指令信号入力端子25のトラックジャ
ンプ指令信号に対応して通過帯域を切り替えるようにし
たことにある。
【0051】上記構成においてその動作を説明する。図
8はトラックジャンプ動作を実行するとき各信号を示す
波形図である。図8において、横軸は時間、縦軸は各信
号のレベルを示し、T0 はトラッキング制御系を閉じて
再生動作を行っている期間、T1 はトラッキング制御系
を開いてトラックジャンプ動作を実行している期間を示
し、aは受光素子6の中領域差分信号(受光セル6C−
受光セル6D)、bは受光素子6の端領域差分信号(受
光セル6A−受光セル6B)、cは端領域差分信号bの
高域成分をローパスフィルタ17によってカットし、さ
らに増幅手段14により重み付けを行ったオフセット補
正信号、dは中領域差分信号aから端領域差分信号bの
高域成分をカットして重み付けを行ったオフセット補正
信号cをオフセット補正手段15によって減算して補正
したトラッキング誤差信号である。
【0052】トラッキング制御系を閉じて再生動作を行
っている期間T0 において、図に示したように、対物レ
ンズ変位により中領域差分信号aにはオフセットが発生
しているが、オフセット補正信号cをオフセット補正手
段15で減算することにより相殺されている。つぎに、
全体の動作を制御するシステムコントローラ(図示せ
ず)などからの指令により、複数のトラックを連続的、
かつ高速に横断するトラックジャンプ動作を実行する
と、トラックの横断に対応して対物レンズの変位が変化
するため、期間T1 に示したような正しいオフセット補
正が行われなくなり、トラックジャンプ終了後のトラッ
キング制御系の引き込み動作などが不安定になる恐れが
ある。
【0053】そこで、本実施の形態では、トラックジャ
ンプ指令信号入力端子25のトラックジャンプ指令信号
に対応して、トラックジャンプ動作中はローパスフィル
タ17の時定数を小さくするように切り替えることによ
り、通常の再生動作におけるプレイアビリティを損なう
ことなく、かつトラックジャンプで対物レンズ変位が急
激に変化した場合にもオフセット補正信号cが追従する
ので、常に正しくオフセット補正を行うことができる。
【0054】以上のように本実施の形態によれば、光ス
ポット変位検出手段12の出力にローパスフィルタ17
を挿入して設け、信号通過帯域がトラッキング誤差検出
手段13よりも狭くなるように通過帯域の制限を行い、
高域成分を除去することにより、ディスク表面や媒体内
部の異常により受光素子6上の光スポット10の光量分
布が乱された場合のトラッキング誤差信号の乱れを低減
し、トラッキング制御系のプレイアビリティを改善する
とともに、ローパスフィルタ17に帯域を切り替えるた
めのトラックジャンプ指令信号入力端子25を設け、ト
ラックジャンプ中はローパスフィルタ17の時定数を小
さくするように切り替えることにより、トラックジャン
プで対物レンズ変位が急激に変化した場合にもオフセッ
ト補正信号が追従して正しくトラッキング誤差信号のオ
フセット補正を行うことができる。
【0055】(実施の形態) 以下、本発明の光ディスク駆動装置の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。本実施の形態は請求
に係わる。
【0056】請求項に係わる本発明において、補正さ
れたトラッキング誤差信号の帯域制限を行うことによ
り、端領域差分信号にファーフィールドトラッキング誤
差信号成分が漏れ込んだ場合、端領域差分信号に対して
設けたローパスフィルタによってトラッキングの横断周
波数に応じてトラッキング誤差信号のレベルが変動する
現象を相殺する。
【0057】図9は本実施の形態の構成を示すブロック
図である。なお、図1と同じ構成要素には同一番号を付
与して詳細な説明を省略する。また、同一の信号につい
ては同一符号を付与している。実施の形態では、図9
に示したように、光スポット10における0次回析光と
±1次回析光とが重なって干渉を起こす領域11が、受
光素子6の端領域を受光する受光セル6A、および受光
セル6Bに重なっているものとする。このような受光素
子の配置は、光ディスク1上の異物がトラッキング誤差
信号に与える影響のタイミングをできるだけ遅らせるた
めに有効である。26はオフセット補正手段15が出力
する補正されたトラッキング誤差信号dに対して高域成
分を低減するローパスフィルタ(ラグリードフィルタ)
である。
【0058】上記構成においてその動作を説明する。図
10はローパスフィルタ26の周波数特性を示す特性
図、図11はフォーカス制御系を閉じてトラッキング制
御系を開いた状態で光ディスク1の記録面を再生した場
合の各信号を示す波形図である。図10において、横軸
は周波数(対数表示)、縦軸は振幅利得(対数表示)を
示し、f1 は第1のカットオフ周波数、f2 は第2のカ
ットオフ周波数を示し、いわゆるラグリード型の特性を
示している。また、図11において、横軸は時間、縦軸
は各信号のレベルを示し、T0 は光ビームがトラックを
横断する周波数がローパスフィルタ17のカットオフ周
波数より充分に低い期間、T1 は光ビームがトラックを
横断する周波数がローパスフィルタ17のカットオフ周
波数より充分に高い期間を示し、aは中領域差分信号、
cはローパスフィルタ17により高域成分をカットさ
れ、さらに増幅手段14により重み付けされたオフセッ
ト補正信号、dはオフセット補正手段15により中領域
差分信号aからオフセット補正信号cを減算して補正さ
れたトラッキング誤差信号、hは補正されたトラッキン
グ誤差信号に対してローパスフィルタ26により高域成
分を低減したトラッキング誤差信号であり、ha は中領
域差分信号aのS字信号レベル、hc は期間T0におけ
るオフセット補正信号cのS字信号レベル、hd は期間
T0 におけるトラッキング誤差信号dのS字信号レベル
である。
【0059】図9に示したように、光スポット10の領
域11が端領域の受光セル6Aおよび受光セル6Bに重
なっているため、期間T0 におけるオフセット補正信号
cのS字信号レベルhc に示したように、オフセット補
正信号にファーフィールドトラッキング誤差信号成分が
僅かに漏れ込む。期間T0 においては光ビームがトラッ
クを横断する周波数、すなわちS字信号成分の周波数が
ローパスフィルタ17のカットオフ周波数より充分に低
いため、漏れ込んだS字信号レベルhc はローパスフィ
ルタ17で低下していない。中領域差分信号aはオフセ
ット補正手段15によってオフセット補正信号cを減算
して補正するので、減算した結果の補正されたトラッキ
ング誤差信号dのS字信号レベルは、端領域への漏れ込
みレベルだけ低下する(hd=ha−hc )。また、期間
T2 においては、S字信号成分の周波数がローパスフィ
ルタ17のカットオフ周波数より充分に高いため、漏れ
込んだS字信号レベルhc はローパスフィルタ17で殆
ど除去される。そのためオフセット補正手段15によっ
て減算した結果の補正されたトラッキング誤差信号dの
S字信号レベルは端領域への漏れ込みによって低下する
ことがない。
【0060】期間T1 においては、期間T0 と期間T2
との中間的な動作となる。すなわち、補正されたトラッ
キング誤差信号dの振幅は、トラック横断周波数がロー
パスフィルタ17のカットオフ周波数より充分に低い帯
域ではS字信号レベルhd となり、トラック横断周波数
がローパスフィルタ17のカットオフ周波数に近づくに
つれて振幅が増加し、トラック横断周波数がローパスフ
ィルタ17のカットオフ周波数より充分に高い帯域では
S字信号レベルha (ha>hd)となるハイパス特性、
いわゆるリードラグ特性を示す。これはトラック横断周
波数に応じてトラッキング制御系のゲインが変動するこ
とを意味するので、トラッキング制御系の引き込み動作
などが不安定になる恐れがあり、また、トラッキング誤
差信号dを所定レベルと比較してトラッキング制御が外
れたことを検出するなどの処理を行った場合に正しい検
出ができなくなる可能性がある。
【0061】そこで本実施の形態では、図10に示した
周波数特性のラグリード型のローパスフィルタ26を補
正されたトラッキング誤差信号dに挿入し、その特性を
補正されたトラッキング誤差信号dが備える上記のリー
ドラグ型ハイパスフィルタ特性の逆極性とすることによ
り、上記のハイパスフィルタ特性を相殺し、トラック横
断周波数に依らずに常に一定したS字信号レベルを得る
ことができる。
【0062】以上のように本実施の形態によれば、前記
光スポット変位検出手段12の出力により前記トラッキ
ング誤差検出手段13の出力を補正し、かつ補正された
トラッキング誤差信号を帯域制限することにより、光ス
ポットの端領域にファーフィールドトラッキング誤差成
分が漏れ込んだ場合でも、トラック横断周波数に依らず
常に一定したトラッキング誤差信号レベルを得ることが
できる。
【0063】なお、各実施の形態において、光スポット
10を分割線により分割するとしたが、光スポット10
をホログラム素子などの手段によって分割してもよい。
また、各実施の形態では受光素子を6つの受光セルに分
割したが、各分割線はそれぞれ複数本であってもよく、
その場合、受光セルの数は6つに限定されるものではな
い。また、各実施の形態における電気的な処理手段はア
ナログ回路であってもよいし、これをA/D変換してデ
ジタル回路またはソフトウエアで処理するものであって
もよい。
【0064】また、増幅手段14はローパスフィルタ1
7の前段に設けてもよい。また、参考例2におけるドロ
ップアウト検出手段19は、必ずしも全受光セル出力の
加算信号に基づく必要はなく、一部の受光セルでもよい
し、複数の受光セル出力を重み付けして加算する方式で
あってもよい。また、ドロップアウト保護の方式はトラ
ッキング誤差信号の”0”ミュートに限らず、n次ホー
ルド(nは0以上の整数)や、トラッキング制御系のゲ
インダウンなど、様々な方法が可能である。
【0065】また、実施の形態におけるローパスフィ
ルタ17は、トラックジャンプ指令信号に基づいてカッ
トオフ周波数を切り替えるとしたが、カットオフ周波数
を切り替えるのでなく、ローパスフィルタの次数(1次
/2次など)の切り替えやローパスフィルタの有無の切
り替えであってもよく、また、トラックジャンプ指令以
外のモード(トラッキング制御系の閉/開やトラバース
機構を移動させるシーク動作など)に応じて切り替えた
り、またはトラッキング制御系の状態を検出した結果に
よって切り替えてもよい(たとえば、トラッキング制御
が外れたことを検出したらローパスフィルタを切り替え
るなど)。
【0066】また、本発明は、CDやMDのROMディ
スクのようにディスクの記録面がピット形状のメディア
であっても、MDのRAMディスクのようにディスクの
記録面が連続溝形状のメディアであっても適用できる。
【0067】
【発明の効果】請求項1に係わる本発明は、所定のトラ
ック形態で情報信号が記録されている光ディスクの記録
面上に光ビームを集光する対物レンズと、前記対物レン
ズを前記トラックに相当する方向に対して略垂直に移動
させる対物レンズ移動手段と、第1の分割手段により前
記トラック方向に略垂直方向に端領域と中領域とに分割
されるとともに第2の分割手段により前記トラック方向
に略平行に分割された複数の受光セルで構成された受光
素子を有する光ピックアップと、前記第2の分割手段に
より分割された前記中領域における複数の受光セルの出
力に応じた演算により、前記トラックと前記光ビームと
の相対変位を検出するトラッキング誤差検出手段と、前
記第2の分割手段により分割された前記端領域における
複数の受光セルの出力に応じた演算により前記受光素子
上の前記光スポットの相対変位を検出する光スポット変
位検出手段と、前記光スポット変位検出手段の出力信号
の通過帯域を前記トラッキング誤差検出手段より狭くな
るように制限するローパスフィルタ手段と、前記トラッ
キング誤差検出手段の出力を前記ローパスフィルタ手段
の出力に基づいて補正するオフセット補正手段と、前記
補正されたトラッキング誤差信号に応じて前記対物レン
ズ移動手段を駆動してトラッキング制御系を構成するト
ラッキング制御手段とを備え、前ローパスフィルタ手
段は、前記トラッキング制御系の動作状態に応じて前記
通過帯域を切り替えるようにした光ディスク駆動装置と
することにより、対物レンズ変位が急速に変化した場合
にもトラッキング誤差信号のオフセット補正を正しく行
ことができる。
【0068】請求項2に係わる本発明は、所定のトラッ
ク形態で情報信号が記録されている光ディスクの記録面
上に光ビームを集光する対物レンズと、前記対物レンズ
を前記トラックに相当する方向に対して略垂直に移動さ
せる対物レンズ移動手段と、第1の分割手段により前記
トラック方向に略垂直方向に端領域と中領域とに分割さ
れるとともに第2の分割手段により前記トラック方向に
略平行に分割された複数の受光セルで構成された受光素
子を有する光ピックアップと、前記第2の分割手段によ
り分割された前記中領域における複数の受光セルの出力
に応じた演算により、前記トラックと前記光ビームとの
相対変位を検出するトラッキング誤差検出手段と、前記
第2の分割手段により分割された前記端領域における複
数の受光セルの出力に応じた演算により前記受光素子上
の前記光スポットの相対変位を検出する光スポット変位
検出手段と、前記光スポット変位検出手段の出力信号の
通過帯域を前記トラッキング誤差検出手段より狭くなる
ように制限するローパスフィルタ手段と、前記トラッキ
ング誤差検出手段の出力を前記ローパスフィルタ手段の
出力に基づいて補正するオフセット補正手段と、前記オ
フセット補正手段の出力信号に対して前記オフセット補
正手段の出力信号のリードラグフィルタ特性の逆特性を
かけるラグリードフィルタ手段と、前記ラグリードフィ
ルタ手段の出力に応じて前記対物レンズ移動手段を駆動
してトラッキング制御系を構成するトラッキング制御手
とを備えた光ディスク駆動装置とすることにより、
領域にファーフィールドトラッキング誤差成分が漏れ込
んだ場合でもトラック横断周波数に依らずに常に一定し
たトラッキング誤差信号レベルを得ることができる。
【0069】なお、参考例1は、所定のトラック形態で
情報信号が記録されている光ディスクの記録面上に光ビ
ームを集光する対物レンズと、前記対物レンズを前記ト
ラックに相当する方向に対して略垂直に移動させる対物
レンズ移動手段と、第1の分割手段により前記トラック
方向に略垂直方向に端領域と中領域とに分割されるとと
もに第2の分割手段により前記トラック方向に略平行に
分割された複数の受光セルで構成された受光素子を有す
光ピックアップと、前記第2の分割手段により分割さ
れた前記中領域における複数の受光セルの出力に応じた
演算により、前記トラックと前記光ビームとの相対変位
を検出するトラッキング誤差検出手段と、前記第2の分
割手段により分割された前記端領域における複数の受光
セルの出力に応じた演算により前記受光素子上の前記光
スポットの相対変位を検出する光スポット変位検出手段
と、前記光スポット変位検出手段の出力信号の通過帯域
を前記トラッキング誤差検出手段より狭くなるように制
限するローパスフィルタ手段と、前記トラッキング誤差
検出手段の出力を前記ローパスフィルタ手段の出力に基
づいて補正するオフセット補正手段と、前記補正された
トラッキング誤差信号に応じて前記対物レンズ移動手段
を駆動してトラッキング制御系を構成するトラッキング
制御手段とを備えた光ディスク駆動装置とすることによ
り、ディスクの表面や媒体内部の異常により受光素子上
の光スポットの光量分布が乱された場合のトラッキング
誤差信号の乱れを低減してトラッキング制御系のプレイ
アビリティを改善することができる。
【0070】また、参考例2は、所定のトラック形態で
情報信号が記録されている光ディスクの記録面上に光ビ
ームを集光する対物レンズと、前記対物レンズを前記ト
ラックに相当する方向に対して略垂直に移動させる対物
レンズ移動手段と、第1の分割手段により前記トラック
方向に略垂直方向に端領域と中領域とに分割されるとと
もに第2の分割手段により前記トラック方向に略平行に
分割された複数の受光セルで構成された受光素子を有す
光ピックアップと、前記第2の分割手段により分割さ
れた前記中領域における複数の受光セルの出力に応じた
演算により、前記トラックと前記光ビームとの相対変位
を検出するトラッキング誤差検出手段と、前記第2の分
割手段により分割された前記端領域における複数の受光
セルの出力に応じた演算により前記受光素子上の前記光
スポットの相対変位を検出する光スポット変位検出手段
と、前記光スポット変位検出手段の出力信号の通過帯域
を前記トラッキング誤差検出手段より狭くなるように制
限するローパスフィルタ手段と、前記トラッキング誤差
検出手段の出力を前記ローパスフィルタ手段の出力に基
づいて補正するオフセット補正手段と、前記補正された
トラッキング誤差信号に応じて前記対物レンズ移動手段
を駆動してトラッキング制御系を構成するトラッキング
制御手段と、前記帯域制限を受けていない前記端領域の
光を受光する前記受光セルの出力を含む信号に基づいて
再生信号の欠落を検出するドロップアウト検出手段と、
前記ドロップアウト検出手段の出力に応じて前記トラッ
キング制御系の保護処理を行う保護手段とを備えを光デ
ィスク駆動装置とすることにより、トラッキング誤差信
号の乱れが開始する前のタイミングでドロップアウト保
護処理を行うことにより、トラッキング制御系のプレイ
アビリティを改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1の構成を示すブロック図
【図2】同参考例における各信号を示す波形図
【図3】参考例2の構成を示すブロック図
【図4】同参考例における光の軌跡を示す模式図
【図5】同参考例における光スポットと受光素子との位
置関係を示す模式図
【図6】同参考例における各信号を示す波形図
【図7】本発明の光ディスク駆動装置の実施の形態
構成を示すブロック図
【図8】同実施の形態における各信号を示す波形図
【図9】本発明の光ディスク駆動装置の実施の形態
構成を示すブロック図
【図10】同実施の形態におけるローパスフィルタの周
波数特性を示す特性図
【図11】同実施の形態における各信号を示す波形図
【図12】従来の光ディスク駆動装置の構成を示すブロ
ック図
【図13】同従来例における光スポットと受光素子の位
置関係を示す模式図
【図14】同従来例におけるオフセット補正時の各信号
を示す波形図
【図15】同従来例において異物がある場合のオフセッ
ト補正時の各信号を示す波形図
【符号の説明】
1 光ディスク 2 ターンテーブル 3 モータ 4 光ピックアップ 5 対物レンズ 6 受光素子 6A、6B、6C、6D 受光セル 7 分割線(第1の分割手段) 8 分割線(第2の分割手段) 9 トラッキングアクチュエータ 10 光スポット 11 領域 12 光スポット変位検出手段 13 トラッキング誤差検出手段 14 増幅手段 15 オフセット補正手段 16 トラッキング制御手段 17 ローパスフィルタ手段 18 加算手段 19 ドロップアウト検出手段 20 切り替え手段(保護手段) 21 光ビーム 22 保護層表面 23 記録面 24 異物 25 トラックジャンプ指令信号入力端子 26 ラグリードフィルタ手段 a 中領域差分信号 b 端領域差分信号 c オフセット補正信号 d トラッキング誤差信号 e 全反射光信号 f ドロップアウト検出信号 g 保護されたトラッキング誤差信号 h 帯域制限されたトラッキング誤差信号 k 重み付け係数 T0、T1、T2 期間 f1 第1のカットオフ周波数 f2 第2のカットオフ周波数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−78025(JP,A) 特開 平5−144050(JP,A) 特開 平8−306057(JP,A) 特開 平4−119531(JP,A) 特開 平3−245326(JP,A) 特開 平8−180426(JP,A) 特開 昭59−191144(JP,A) 特開 昭63−46631(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/085 - 7/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のトラック形態で情報信号が記録さ
    れている光ディスクの記録面上に光ビームを集光する対
    物レンズと、前記対物レンズを前記トラックに相当する
    方向に対して略垂直に移動させる対物レンズ移動手段
    、第1の分割手段により前記トラック方向に略垂直方
    向に端領域と中領域とに分割されるとともに第2の分割
    手段により前記トラック方向に略平行に分割された複数
    の受光セルで構成された受光素子を有する光ピックアッ
    プと、前記第2の分割手段により分割された前記中領域
    における複数の受光セルの出力に応じた演算により、前
    記トラックと前記光ビームとの相対変位を検出するトラ
    ッキング誤差検出手段と、前記第2の分割手段により分
    割された前記端領域における複数の受光セルの出力に応
    じた演算により前記受光素子上の前記光スポットの相対
    変位を検出する光スポット変位検出手段と、前記光スポ
    ット変位検出手段の出力信号の通過帯域を前記トラッキ
    ング誤差検出手段より狭くなるように制限するローパス
    フィルタ手段と、前記トラッキング誤差検出手段の出力
    を前記ローパスフィルタ手段の出力に基づいて補正する
    オフセット補正手段と、前記補正されたトラッキング誤
    差信号に応じて前記対物レンズ移動手段を駆動してトラ
    ッキング制御系を構成するトラッキング制御手段とを備
    、前記ローパスフィルタ手段は、前記トラッキング制
    御系の動作状態に応じて前記通過帯域を切り替えるよう
    にした光ディスク駆動装置。
  2. 【請求項2】 所定のトラック形態で情報信号が記録さ
    れている光ディスクの記録面上に光ビームを集光する対
    物レンズと、前記対物レンズを前記トラックに相当する
    方向に対して略垂直に移動させる対物レンズ移動手段
    、第1の分割手段により前記トラック方向に略垂直方
    向に端領域と中領域とに分割されるとともに第2の分割
    手段により前記トラック方向に略平行に分割された複数
    の受光セルで構成された受光素子を有する光ピックアッ
    プと、前記第2の分割手段により分割された前記中領域
    における複数の受光セルの出力に応じた演算により、前
    記トラックと前記光ビームとの相対変位を検出するトラ
    ッキング誤差検出手段と、前記第2の分割手段により分
    割された前記端領域における複数の受光セルの出力に応
    じた演算により前記受光素子上の前記光スポットの相対
    変位を検出する光スポット変位検出手段と、前記光スポ
    ット変位検出手段の出力信号の通過帯域を前記トラッキ
    ング誤差検出手段より狭くなるように制限するローパス
    フィルタ手段と、前記トラッキング誤差検出手段の出力
    を前記ローパスフィルタ手段の出力に基づいて補正する
    オフセット補正手段と、前記オフセット補正手段の出力
    信号に対して前記オフセット補正手段の出力信号のリー
    ドラグフィルタ特性の逆特性をかけるラグリードフィル
    タ手段と、前記ラグリードフィルタ手段の出力に応じて
    前記対物レンズ移動手段を駆動してトラッキング制御系
    を構成するトラッキング制御手段とを備えた光ディスク
    駆動装置。
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