JP3438006B2 - 浮動型磁気ヘッドとその製法 - Google Patents

浮動型磁気ヘッドとその製法

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JP3438006B2
JP3438006B2 JP13049295A JP13049295A JP3438006B2 JP 3438006 B2 JP3438006 B2 JP 3438006B2 JP 13049295 A JP13049295 A JP 13049295A JP 13049295 A JP13049295 A JP 13049295A JP 3438006 B2 JP3438006 B2 JP 3438006B2
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録装置に用いられ
る浮動型磁気ヘッドとその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの外部記憶装置として使用
される磁気記録装置では磁気記録媒体(以下磁気ディス
クと呼ぶ)と磁気記録再生ヘッド(以下磁気ヘッドと呼
ぶ)の間隙は記録密度に大きな影響を与える。この間隙
は小さければ小さいほど高密度記録が達成できる。磁気
ディスク装置では磁気ディスクと磁気ヘッドの間隙を小
さく保つために、回転する磁気ディスク上に、磁気ヘッ
ドを保持するスライダ−を接近させ、磁気ディスクの回
転に伴なう空気の流れによってスライダ−を僅かに磁気
ディスク面上に浮上させる浮動型磁気ヘッドが用いられ
ている。
【0003】現在磁気ディスク上に記録されたトラック
をアクセスする為に、スイングア−ム型のアクチュエ−
タ−が用いられている。これは一点で支持された支柱の
先端にスライダ−が保持されており支点を中心にしてス
ライダ−が磁気ディスクの内周から外周に、又はその逆
に首を振るように移動して所定のトラックに位置される
ようになる。
【0004】このような浮動型磁気ヘッドにおいては磁
気ディスクの内周と外周における磁気ディスクと磁気ヘ
ッドの速度差による浮上量の変動、磁気ディスクの内周
と外周におけるスライダ−に対する空気流入角(以下ス
キュ−と呼ぶ)の変化にともなう浮上量の変動があり、
トラックの位置により浮上量はそれぞれ異るものになっ
てしまう。
【0005】磁気ヘッドの浮上量は記録再生特性に大き
な影響を与える。このため上記の浮上量の変動は磁気デ
ィスク装置においては大きな問題である。このために磁
気ディスクのどの位置においても一定の浮上量を保つ、
一定浮上量スライダ−が望まれている。
【0006】一方、磁気ディスクが静止しているとき、
磁気ヘッドは磁気ディスクに接触している。磁気ディス
クが回転し始めると磁気ヘッドとの間に空気が流入し始
め、磁気ヘッドが浮上する。したがって始動時にはある
時間磁気ディスクと磁気ヘッドは摺動状態にあり、その
後浮上することになる。信頼性を高めるために、摺動状
態は可能な限り短い方が良い。されに外部からの擾乱に
よって一時的に磁気ヘッドが安定状態から外れた時に、
短時間でしかも磁気ディスクに触れることなく安定状態
に復帰することが望ましい。
【0007】以上説明したように、現在の浮動型磁気ヘ
ッドを用いている磁気ディスク装置においては磁気ヘッ
ドの浮上量が磁気ディスクの内外周で常に一定であるこ
と、および始動時の浮上に要する時間(以下テ−クオフ
時間と呼ぶ)が可能な限り短いことおよび外部の擾乱に
対しての復元力が大きいことが望ましい。
【0008】この特性はスライダ−の磁気ディスクに対
向する面(以下流体潤滑面と呼ぶ)の形状に大きく依存
する。このために現在種々な流体潤滑面をもつスライダ
−が開発されている。そして年々その形状は複雑になっ
ている。したがって従来の単なる研削技術のみでは加工
が不可能になり光学露光技術を用いたイオンミ−リング
や光学エッチングのような精密加工技術が導入され始め
ている。しかしこれ等の技術は加工工程の増大をきた
し、製品の歩留りを低下させる。またこれに伴ない製造
コストの増加をもたらす。
【0009】このような不都合を解消する為に、最近、
リードライト社からトライパッドスライダーが発表され
た。図10はこのトライパッドスライダーを示した斜視
図である。このスライダーはテークオフ時間が短かく、
かつ低浮上特性をもつ、優れたスライダーのひとつと考
えられている。
【0010】図10において、磁気ヘッド(1)を構成
するスライダ−(2)の上面、すなわち流体潤滑面の気
体流入側左右にスライダ−長手方向に伸びるレ−ル
(3)、(4)が形成され、気体流出側に孤立する突起
(5)がレ−ル(3)、(4)と同一高さでスライダ−
後端面(6)に達して設けられている。そして後端面
(6)の中央に記録再生ヘッド(7)が取付けられてい
る。
【0011】レ−ル(3)、(4)及び突起(5)すな
わち流体潤滑面は、図11に示す如く、磁気ディスク
(8)に対向しており、磁気ディスク(8)の回転によ
って、流体に流れが生じ、流体軸受作用によって磁気デ
ィスク(8)面上にわずかに浮上している。
【0012】この浮動型磁気ヘッド(1)の特徴は、 1)流体潤滑面の加工が従来の研削加工でできる可能性
がある、 2)低浮上で安定に浮上する、 3)テ−クオフ時間が短かい、 等である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このスライダ−におい
てはレ−ル(3)、(4)は長方形である。そしてスラ
イダ−中央部近傍で終っている。かつレ−ル(3)、
(4)間の中央溝部のスライダ−後部に同一高さの突起
(5)がある。この構造はスライダ−面の機械加工を非
常に難しくしている。すなわち中央部の研削は突起
(5)を残さなくてはならないために溝切加工を途中で
止めなければならない。そして 直交した研削溝を数
条、制御して組合せなければならない。スライダ−の寸
法が小さくなればなるほどこの加工は難しくなる。
【0014】このスライダ−の浮上特性を図12に示
す。図12の(a)及び(b)は、磁気ディスクの半径
方向に添ったスライダ−の浮上量(磁気ヘッド先端と磁
気ディスク面との距離)及びピッチング(スライダ−気
体流入端と流出端との浮上量の差)を流体潤滑面の面積
を変えて(図中曲線A、B、Cに対応)シュミレ−ショ
ンした結果である。
【0015】浮上特性の一例として図12(a)におけ
るB曲線をみると、磁気ディスクの内周で浮上量は25
nm、外周では43nmで、このスライダ−の場合+7
2%の浮上量の変動がある。ピッチングも半径が増すに
つれて増加する。すなわち、図12(b)におけるB曲
線でみると、ピッチングの変化は外周において50%増
大している。
【0016】このスライダ−においては突起(5)は流
体の流入方向に対してほぼ直角の面を有している。この
直角の面は空気中の塵埃の付着、溜め込みによるヘッド
クラッシュの問題を生じ易い。この場合、塵埃等の溜め
込みを減らす形状にするためには研削加工では不可能で
あり、イオンエッチング等の複雑な加工工程を取りそれ
に通じた形状に加工しなくてはならない。
【0017】図13はこのスライダ−の浮上量が研削溝
の深さによっていかに変化するかを参考に示したもので
ある。溝の深さが1μm以上になれば浮上量の変化がな
くなる。すなわち1μm以下の溝では溝の深さによって
特性が大幅に変るが1μm以上の溝を作れば一定の浮上
特性を得ることができる。従ってこのスライダ−では機
械研削の精度で充分安定した浮上特性をもつものが可能
である。
【0018】本発明は、流体潤滑面の加工において従来
の研磨加工がそのまま適用でき、かつ安定に浮上しさら
に一定浮上量が得られる優れたスライダーを持つ浮動型
磁気ヘッドとその製法を提供することを目的とするもの
である。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述の如き本発明の目的
を達成するために、本願の請求項1に記載の発明は、磁
気記録媒体上で、流体軸受作用により、浮動力を発生す
る突起部を持ち、記録再生用ヘッドコアを備えた浮動型
磁気ヘッドにおいて、板状体からなる材料の表面に流体
流入方向に対しそれぞれ左右に角度を持つ、2方向に向
きかつ一定間隙を持った平行の研削溝で隔離されて形成
された流体流入端近傍で2つの菱形又は変形菱形の流体
潤滑面と、流体流出端近傍で1つの菱形の1部を削除し
た形又は変形菱形の1部を削除した形の流体潤滑面を持
つスライダーを有することを特徴とする浮上型磁気ヘッ
ドを提供する。本願の請求項2に記載の発明は、流体流
入方向に対しそれぞれ左右に角度を持つ研削溝は、実質
的に流体流入方向に対し互いに対称的な角度をもつこと
を特徴とする浮上型磁気ヘッドを提供する。本願の請求
項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、
上記研削溝は、直線であることを特徴とする浮上型磁気
ヘッドを提供する。本願の請求項4に記載の発明は、請
求項1に記載の発明に加えて、流体流入方向に対しそれ
ぞれ左右に角度を持つ研削溝は、実質的に流体流入方向
に対し互いに非対称的な角度をもつことを特徴とする浮
上型磁気ヘッドを提供する。本願の請求項5に記載の発
明は、請求項1に記載の発明に加えて、上記研削溝は、
弧状であることを特徴とする浮上型磁気ヘッドを提供す
る。本願の請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の
発明に加えて、上記研削溝は、円弧状であることを特徴
とする浮上型磁気ヘッドを提供する。本願の請求項7に
記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、上記板
状体からなる材料は、アルミナまたはアルチチックから
なることを特徴とする浮上型磁気ヘッドを提供する。本
願の請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明に
加えて、上記2方向の研削溝の深さは、流体潤滑面に対
し1μm以上あることを特徴とする浮動型磁気ヘッドを
提供する。本願の請求項9に記載の発明は、請求項1に
記載の発明に加えて、上記2方向の研削溝は、流体流入
方向から流体流出方向のスライダー中心線に対する角度
が各24°であることを特徴とする浮上型磁気ヘッドを
提供する。本願の請求項10に記載の発明は、磁気記録
媒体上で、流体軸受作用により、浮動力を発生する突起
部を持ち、記録再生用ヘッドコアを備えた浮動型磁気ヘ
ッドの製法において、平坦な表面を持つ基板の該表面に
一定の幅と深さを持つ複数本の溝を切削により形成した
後、該複数本の溝に対して交わる前記一定の幅と深さと
同じ幅と深さを持つ複数本の溝を切削により形成して前
記基板上に溝により切り離される複数個の島状部分を形
成し、前記形成された複数個の島状部分を3個含むよう
に基板を切断して磁気ヘッドの流体潤滑面を形成する工
程を含む浮動型磁気ヘッドの製法を提供する。請求項1
1に記載の発明は、請求項10に記載の発明に加えて、
前記研削溝の平坦形状を直線状に切削することを特徴と
するに記載の浮動型磁気ヘッドの製法を提供する。本願
の請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の発明
に加えて、前記研削溝の平坦形状を弧状に切削すること
を特徴とする浮動型磁気ヘッドの製法を提供する。本願
の請求項13に記載の発明は、請求項10に記載の発明
に加えて、前記研削溝の平坦形状を円弧状に切削するこ
とを特徴とする浮動型磁気ヘッドの製法を提供する。本
願の請求項14に記載の発明は、請求項10に記載の発
明に加えて、前記研削溝の深さを1μm以上に切削する
ことを特徴とする浮動型磁気ヘッドの製法を提供する。
【0020】
【作用】流体潤滑面の形成に単なる切削加工が使用さ
れ、これにより形成された流体潤滑面はスライダーに対
して良好な浮上特性とテークオフ特性を与える。
【0021】
【実施例】つぎに、本発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。図1は本発明に係る磁気ヘッドのスライ
ダーを製造する過程を示す部分平面図である。本発明に
係るスライダーを製造する場合、まず1枚のセラミック
ス板、たとえばアルミナ、アルチック等の板状体からな
る材料の表面に所定の間隔をもって浅い直線状の第1の
研削溝を複数条切削加工により形成し、さらにこれら直
線状の第1の研削溝に対して所定の角度で交わり、かつ
前記第1の研削溝と同じ間隔の浅い直線状の第2の研削
溝を複数本切削加工により形成する。図1はこの加工途
上の半製品を正面から描いた図である。これら切削を受
けない面は流体潤滑面となる。
【0022】当該スライダーの製法を更に詳細に述べる
と、図1において、スライダ−構成材料100の面上に
それぞれ流体流入方向(53)に対して所定の角度(θ
1 )の傾きをもって研削溝を一定間隙で複数本作成する
{(矢印(51)}。次にそれぞれ前記流体流入方向
(53)に対して前記と反対方向に所定の角度(θ2
の傾きをもって研削条を一定間隙で複数本作成する
{(矢印(52)}。これら研削溝(51)と(52)
は、断面形状がほぼ方形であり、その深さは、1μm以
上である。このような研削加工により菱形の流体潤滑面
をそれぞれ2等辺三角形の頂点にもつような配置で作成
することができる。
【0023】次に、図2に示すように、1点鎖線に沿っ
てスライダー構成材料100を切断し、その四角形内に
菱形流体潤滑面群の中より3つの流体潤滑面(61)、
(62)、(63)を含ませる。この場合には流体流入
端(64)の流体潤滑面(61)、(62)は左右対称
に2つ含むように、また、流体流出端(65)の流体潤
滑面(63)はスライダ−の中央に位置させる。次いで
図3に示すように、さらに2点鎖線部分(66)で切断
する。この切断により流体流出端(65)の流体潤滑面
(63)は菱形の約半分を切断されることになる。
【0024】図4は図2、図3とは別の位置から四角の
スライダ−を切り出した例である。この場合には図2で
示した位置から流体流入方向に少しずらした位置でスラ
イダ−を切り出している。この場合には流体流入端の流
体潤滑面(71)、(72)は菱形の先端部が欠けた5
角形で形成され、流体流出端の流体潤滑面(73)は菱
形の後端部が欠けた5角形で形成されている。図4から
明らかなように、この実施例ではスライダー構成材料1
00に対して、連続した切断動作が行えるので、図2、
図3に示す実施例のものよりも製作の切断加工が容易と
なる。
【0025】図5は図2、図3及び図4とは別の位置か
ら四角のスライダ−を切り出した他の例である。図5か
ら明らかなように、この場合には流体流入端の流体潤滑
面(81)、(82)は菱形の形状をもち流体流出端の
流体潤滑面(83)は1点鎖線(86)部分で切断され
て菱形の下部が一部欠けた5角形で形成される。図6は
このように形成されたスライダ−の斜視図である。流体
流入方向(84)に対向して流体流入端には2ケの菱形
の流体潤滑面(81、82)をもち流体流出端には菱形
の一部が欠けた5角形の流体潤滑面(83)をもつ。そ
してスライダ−(80)の流出端には磁気ヘッド(8
5)が実装されている。以上のスライダ−の切削条角度
は24°である。
【0026】図7は図5及び図6で示したスライダ−の
浮上特性(a)及びピッチング特性(b)を示したもの
である。浮上量は磁気ディスク半径16.3mmの所で
は30nm、最外周の半径30.3mmの所で39nm
であり周速による浮上量の増加は30%である。これは
すでに説明したように従来のトライパッドの周速による
浮上量の変化量72%に比べて約半分以下に減少してい
る。
【0027】図7の(b)はピッチングの半径依存性を
示している。この場合最内周の16.3mmの所では1
65nm、最外周30.3mmの位置では222nmで
ありこの変化量は34%、トライパッドの50%に比し
て変化量は16%も低減ができる。
【0028】図8は本発明によるスライダ−とトライパ
ッドスライダ−の過渡応答特性を示したものである。す
なわち磁気ヘッドをある一定の高さに固定しておき(図
の場合には100nm)そこから瞬間的に離したときに
磁気ヘッドの浮上量がいかに変るかを時間を追って調べ
たものである。
【0029】図8で明らかなように、トライパッドの場
合(曲線B)には一度磁気ディスク面にある時間接触し
それから浮上している。そして一定の浮上量に達する時
間が1.4msと非常に長い。一方、本発明の図5及び
図6で示した流体潤滑面をもつスライダ−においては
(曲線A)、磁気ディスクに接触することなく安定浮上
量に達し、また安定化するまでの時間も0.7msとト
ライパッドスライダ−の約半分である。すなわち浮上の
安定性が従来のものに比してはるかに優れたものであ
る。
【0030】図4に示すスライダ−において、研削溝の
左右の角度θ1 、θ2 をそれぞれ22°とした場合のデ
−タを図9に示す。図9の(a)は浮上特性、(b)は
ピッチング特性である。曲線Aは図2に示す実施例と同
角度の研削溝、同寸法の菱形潤滑面から切出し位置を変
えた場合の浮上量とピッチング量で曲線Bは図のスライ
ダ−の研削溝角度θ1 、θ2 をそれぞれ22°とした場
合の浮上量とピッチング量を示し、夫々流体潤滑面の増
加した割合で浮上量、ピッチング量が増加しているが曲
線の匂配は殆ど変っていないことがわかる。図9の
(c)は過渡応答特性を示したものである。
【0031】以上、実施例をもって本発明を説明した
が、要は平行する複数本の研削溝を2組用い、基本的に
は菱形の流体潤滑面となる突起をスライダ−面に残すよ
うに形成し、その突起の少なくとも3ケを含むように実
施的に四角形のスライダ−を切りだし浮上型磁気ヘッド
を構成することにある。
【0032】実施例においては2組の研削溝はスライダ
ーの流体流入方向に対して互いに対称的な角度をもつこ
とで説明したが、対称の角度を選ぶことは本発明を制的
するものではない。また研削溝の幅及びピッチも本発明
で規定するものでない。要は流体流入方向に対し正の角
度をもつ実質的に平行な複数の研削溝群と、負の角度を
もつ実質的に平行な複数の研削溝群とを交差させること
により菱形又は菱形に近い形状を有する流体潤滑面を形
成し、その内の少なくとも3つを含む範囲でスライダー
を切りだして浮上型磁気ヘッドを構成することにある。
この場合菱形又は菱形に近い形状を有する流体潤滑面を
完全な形でスライダーに取り込むこともできるし、又菱
形の一部削除する形で流体潤滑面を取り込むこともでき
る。また、上記実施例は研削溝は直線の例で説明したが
これも本発明を制的するものでなく、例えば、弧状或い
は円弧状としても良い。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
単なる切削加工によりスライダーの流体潤滑面を形成す
ることができ、加工が従来のものと比較して容易にな
り、結果的に浮動型磁気ヘッドの製造コストを低減する
ことができる。また、このようにして形成された流体潤
滑面を持つスライダーは、従来型のスライダーと比較し
て極めて良好な浮上特性とテークオフ特性を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る磁気ヘッドのスライダーを
製造する一実施例の過程を示す部分平面図である。
【図2】図2は本発明に係る磁気ヘッドのスライダーを
製造する図1の状態よりも進んだ過程を示す部分平面図
である。
【図3】図3は本発明に係る磁気ヘッドのスライダーを
製造する図2の状態よりも進んだ過程を示す部分平面図
である。
【図4】図4は本発明に係る磁気ヘッドのスライダーを
製造する第2の実施例の過程を示す部分平面図である。
【図5】図5は本発明に係る磁気ヘッドのスライダーを
製造する第3の実施例の過程を示す部分平面図である。
【図6】図6は第3の実施例により製造されたスライダ
ーの斜視図である。
【図7】図7は図5及び図6で示したスライダ−の浮上
特性(a)及びピッチング特性(b)を示した特性図で
ある。
【図8】図8は本発明によるスライダ−とトライパッド
スライダ−の過渡応答特性を示した特性図である。
【図9】図9は図4に示すスライダ−において、研削溝
の左右の角度θ1 、θ2 をそれぞれ22°とした場合の
デ−タを示す特性図である。
【図10】図10は従来のスライダーを示す斜視図であ
る。
【図11】図11は従来のスライダーの動作状態を示す
後面図である。
【図12】図12は従来のスライダーの浮上特性を示す
特性図である。
【図13】図13は従来のスライダーの浮上量と研削溝
の深さとの関係を示す特性図である。
【符号の説明】
51・・・・・・・研削溝 52・・・・・・・研削溝 53・・・・・・・流体流入方向 61・・・・・・・流体潤滑面 62・・・・・・・流体潤滑面 63・・・・・・・流体潤滑面 64・・・・・・・流体流入端 65・・・・・・・流体流出端 71・・・・・・・流体潤滑面 72・・・・・・・流体潤滑面 73・・・・・・・流体潤滑面 80・・・・・・・スライダー 81・・・・・・・流体潤滑面 82・・・・・・・流体潤滑面 83・・・・・・・流体潤滑面 84・・・・・・・流体流入方向 85・・・・・・・磁気ヘッド 100・・・・・・・スライダー構成材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−52645(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/60 G11B 21/21 101

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録媒体上で、流体軸受作用により、
    浮動力を発生する突起部を持ち、記録再生用ヘッドコア
    を備えた浮動型磁気ヘッドにおいて、板状体からなる材
    料の表面に流体流入方向に対しそれぞれ左右に角度を持
    つ、2方向に向きかつ一定間隙を持った平行の研削溝で
    隔離されて形成された流体流入端近傍で2つの菱形又は
    変形菱形の流体潤滑面と、流体流出端近傍で1つの菱形
    の1部を削除した形又は変形菱形の1部を削除した形の
    流体潤滑面を持つスライダーを有することを特徴とする
    浮上型磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】流体流入方向に対しそれぞれ左右に角度を
    持つ研削溝は、実質的に流体流入方向に対し互いに対称
    的な角度をもつことを特徴とする請求項1に記載の浮上
    型磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】上記研削溝は、直線であることを特徴とす
    る請求項1に記載の浮上型磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】流体流入方向に対しそれぞれ左右に角度を
    持つ研削溝は、実質的に流体流入方向に対し互いに非対
    称的な角度をもつことを特徴とする請求項1に記載の浮
    上型磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】上記研削溝は、弧状であることを特徴とす
    る請求項1に記載の浮上型磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】上記研削溝は、円弧状であることを特徴と
    する請求項1に記載の浮上型磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】上記板状体からなる材料は、アルミナまた
    はアルチチックからなることを特徴とする請求項1に記
    載の浮上型磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】上記2方向の研削溝の深さは、流体潤滑面
    に対し1μm以上あることを特徴とする請求項1に記載
    の浮動型磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】上記2方向の研削溝は、流体流入方向から
    流体流出方向のスライダー中心線に対する角度が各24
    °であることを特徴とする請求項1に記載の浮上型磁気
    ヘッド。
  10. 【請求項10】磁気記録媒体上で、流体軸受作用によ
    り、浮動力を発生する突起部を持ち、記録再生用ヘッド
    コアを備えた浮動型磁気ヘッドの製法において、平坦な
    表面を持つ基板の該表面に一定の幅と深さを持つ複数本
    の溝を切削により形成した後、該複数本の溝に対して交
    わる前記一定の幅と深さと同じ幅と深さを持つ複数本の
    溝を切削により形成して前記基板上に溝により切り離さ
    れる複数個の島状部分を形成し、前記形成された複数個
    の島状部分を3個含むように基板を切断して磁気ヘッド
    の流体潤滑面を形成する工程を含む浮動型磁気ヘッドの
    製法。
  11. 【請求項11】前記研削溝の平坦形状を直線状に切削す
    ることを特徴とする請求項10に記載の浮動型磁気ヘッ
    ドの製法。
  12. 【請求項12】前記研削溝の平坦形状を弧状に切削する
    ことを特徴とする請求項10に記載の浮動型磁気ヘッド
    の製法。
  13. 【請求項13】前記研削溝の平坦形状を円弧状に切削す
    ることを特徴とする請求項10に記載の浮動型磁気ヘッ
    ドの製法。
  14. 【請求項14】前記研削溝の深さを1μm以上に切削す
    ることを特徴とする請求項10に記載の浮動型磁気ヘッ
    ドの製法。
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