JP3437695B2 - アゾリルアミン誘導体 - Google Patents

アゾリルアミン誘導体

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JP3437695B2
JP3437695B2 JP34120195A JP34120195A JP3437695B2 JP 3437695 B2 JP3437695 B2 JP 3437695B2 JP 34120195 A JP34120195 A JP 34120195A JP 34120195 A JP34120195 A JP 34120195A JP 3437695 B2 JP3437695 B2 JP 3437695B2
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隆信 内藤
晴仁 小林
浩暢 小倉
基美 永井
時子 西田
正 有可
守 横尾
聡子 出世
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Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人および動物の真
菌疾患にたいして有効であり、さらに農園芸用または工
業用防カビ剤としても有効であるアゾリルアミン誘導体
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】分子
中にトリアゾリル基あるいはイミダゾリル基などのアゾ
リル基とピペリジノ基、ピロリジノ基あるいはモルホリ
ノ基などのアミン環をともに有するアゾリルアミン誘導
体については特開昭57−140768号公報および英
国特許GB2159148A号公報に記載されている
が、いずれも抗真菌作用などの面から医薬品として充分
な効果を有しているとはいいがたい。またアミン環上に
メチレン基あるいは置換メチレン基を有する化合物につ
いての開示はない。
【0003】本発明はアミン環上にメチレン基あるいは
置換メチレン基を有することを特徴とする、強い抗真菌
活性を示す新規アゾリルアミン誘導体を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(I):
【0005】
【化2】
【0006】(式中、Arは無置換またはハロゲン原子
およびトリフルオロメチルから選ばれた置換基1〜3個
で置換されたフェニル基を示し、R1およびR2は、同一
または異なって水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、
無置換またはハロゲン原子および炭素数1〜6のアルキ
ル基から選ばれた置換基1〜3個で置換されたアリール
基、アルケニル基、アルキニル基、またはアラルキル基
を示し、mは2または3を示し、nは1または2を示
し、Xは窒素原子またはCHを示し、*1、*2は不斉炭
素を示す)で表される化合物またはその酸付加塩(ただ
し、(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−(4−メチレンピペリジン−1− イル)−1
−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタ
ン−2−オールおよびその酸付加塩を除く。以下同様)
を提供するものである。
【0007】前記一般式(I)で示される化合物として
は、とりわけ*1、*2の不斉炭素の絶対配置が(R,
R)であるもの、*1、*2の不斉炭素の絶対配置が
(R,R)である一般式(I)で表される化合物または
その酸付加塩を含み、他の光学異性体を含んでいる混合
体であるものが好ましい。
【0008】また、本発明は前記一般式(I)で示され
る化合物またはその酸付加塩を有効成分として含有する
抗真菌剤を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】前記一般式(I)において、置換
されたフェニル基としてはハロゲン原子およびトリフル
オロメチルから選ばれた1〜3個の置換基を有するフェ
ニル基であり、たとえば2,4−ジフルオロフェニル、
2,4−ジクロロフェニル、4−フルオロフェニル、4
−クロロフェニル、2−クロロフェニル、4−トリフル
オロメチルフェニル、2−クロロ−4−フルオロフェニ
ルまたは4−ロモフェニルなどがあげられ、炭素数1
〜6のアルキル基としてはたとえばメチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチル、tert−ペンチルなどの直鎖、分岐
鎖または環状アルキル基があげられ、無置換アリール基
としては、たとえばフェニル、ナフチルまたはビフェニ
ルなどがあげられ、置換アリール基としては、たとえば
2,4−ジフルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニ
ル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、2−
クロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2
−クロロ−4−フルオロフェニル、4−ブロモフェニ
ル、4−tert−ブチルフェニルまたは4−ニトロフェニ
ルなどがあげられ、アルケニル基としては、たとえばビ
ニル、1−プロペニルまたはスチリルなどがあげられ、
アルキニル基としては、たとえばエチニルなどがあげら
れ、アラルキル基としては、たとえばベンジル、ナフチ
ルメチルまたは4−ニトロベンジルなどがあげられる。
【0010】一般式(I)で表される本発明化合物は分
子内に不斉炭素を2個以上有しており光学異性体および
ジアステレオマーが存在する。光学異性体は一般的な光
学分割の手法により、あるいは不斉合成の手法により両
対掌体をえることができる。またジアステレオマーの分
離は分別再結晶やクロマトグラフィーなどの通常の分離
法を用いてそれぞれの異性体をえることができる。一般
式(I)はこれらの異性体の一つまたは混合物を包含す
る。
【0011】これらの中でも、不斉炭素の絶対配置が
(R,R)であるものがとくに強力な抗真菌作用を有し
ており、とりわけ好ましく用いられる。
【0012】一般式(I)で示される本発明の化合物の
代表例としては、たとえば(2S,3S)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)−3−(4−メチレンピペリ
ジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)ブタン−2−オール、(2RS,3R
S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4
−メチレンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オー
ル、(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−1
−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタン−2−オー
ル、(2S,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−1
−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタン−2−オー
ル、(2RS,3RS)−2−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)
−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタン−2−
オール、(2R,3R)−2−(4−クロロフェニル)
−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン
−2−オール、(2S,3S)−2−(4−クロロフェ
ニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−
1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブ
タン−2−オール、(2RS,3RS)−2−(4−ク
ロロフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−
イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)ブタン−2−オール、(2R,3R)−2−(4
−クロロフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−
1−イル)−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブ
タン−2−オール、(2S,3S)−2−(4−クロロ
フェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イ
ル)−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタン−
2−オール、(2RS,3RS)−2−(4−クロロフ
ェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)
−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタン−2−
オール、(2R,3R)−2−(4−トリフルオロメチ
ルフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)ブタン−2−オール、(2S,3S)−2−(4−
トリフルオロメチルフェニル)−3−(4−メチレンピ
ペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(2RS,
3RS)−2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−
3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2
−オール、(2R,3R)−2−(4−トリフルオロメ
チルフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−
イル)−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタン
−2−オール、(2S,3S)−2−(4−トリフルオ
ロメチルフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−
1−イル)−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブ
タン−2−オール、(2RS,3RS)−2−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)−3−(4−メチレンピペ
リジン−1−イル)−1−(1H−イミダゾール−1−
イル)ブタン−2−オール、(2R,3R)−2−
(2,4−ジクロロフェニル)−3−(4−メチレンピ
ペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリ
アゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(2S,3
S)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−3−(4−
メチレンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オー
ル、(2RS,3RS)−2−(2,4−ジクロロフェ
ニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−
1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブ
タン−2−オール、(2R,3R)−2−(2,4−ジ
クロロフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1
−イル)−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタ
ン−2−オール、(2S,3S)−2−(2,4−ジク
ロロフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−
イル)−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタン
−2−オール、(2RS,3RS)−2−(2,4−ジ
クロロフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−1
−イル)−1−(1H−イミダゾール−1−イル)ブタ
ン−2−オール、(2R,3R)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−3−(4−エチリデンピペリジン−
1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)ブタン−2−オール、(2S,3S)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−エチリデ
ンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−
トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(2R
S,3RS)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−
3−(4−エチリデンピペリジン−1−イル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン
−2−オール、(2R,3R)−2−(2,4−ジフル
オロフェニル)−3−(4−プロピリデンピペリジン−
1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)ブタン−2−オール、(2S,3S)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−プロピリ
デンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(2
RS,3RS)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(4−プロピリデンピペリジン−1−イル)−1
−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタ
ン−2−オール、(2R,3R)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−3−(4−n−ブチリデンピペリジ
ン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル)ブタン−2−オール、(2S,3S)−
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−n−
ブチリデンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オー
ル、(2RS,3RS)−2−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)−3−(4−n−ブチリデンピペリジン−1−
イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)ブタン−2−オール、(2R,3R)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−n−ペン
チリデンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オー
ル、(2S,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−(4−n−ペンチリデンピペリジン−1−イ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)ブタン−2−オール、(2RS,3RS)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−n−ペン
チリデンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オー
ル、(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−(4−n−ヘキシリデンピペリジン−1−イ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)ブタン−2−オール、(2S,3S)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)−3−(4−n−ヘキシリデ
ンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−
トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(2R
S,3RS)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−
3−(4−n−ヘキシリデンピペリジン−1−イル)−
1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブ
タン−2−オール、(2R,3R)−2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−3−(4−シクロプロピルメチレ
ンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−
トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(2
S,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3
−(4−シクロプロピルメチレンピペリジン−1−イ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)ブタン−2−オール、(2RS,3RS)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−シクロプ
ロピルメチレンピペリジン−1−イル)−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オ
ール、(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−3−(4−シクロヘキシルメチレンピペリジン
−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)ブタン−2−オール、(2S,3S)−2
−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−シクロ
ヘキシルメチレンピペリジン−1−イル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−
オール、(2RS,3RS)−2−(2,4−ジフルオ
ロフェニル)−3−(4−シクロヘキシルメチレンピペ
リジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリア
ゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(2R,3
R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4
−ベンジリデンピペリジン−1−イル)−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オ
ール、(2S,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェ
ニル)−3−(4−ベンジリデンピペリジン−1−イ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)ブタン−2−オール、(2RS,3RS)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−ベンジリ
デンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、(2
R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3
−(4−イソプロピリデンピペリジン−1−イル)−1
−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタ
ン−2−オール、(2S,3S)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−3−(4−イソプロピリデンピペリ
ジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)ブタン−2−オール、(2RS,3R
S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4
−イソプロピリデンピペリジン−1−イル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2
−オール、(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロ
フェニル)−3−(4−ジフェニルメチレンピペリジン
−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)ブタン−2−オール、(2S,3S)−2
−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−ジフェ
ニルメチレンピペリジン−1−イル)−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オ
ール、(2RS,3RS)−2−(2,4−ジフルオロ
フェニル)−3−(4−ジフェニルメチレンピペリジン
−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)ブタン−2−オール、(2R,3R)−2
−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−プロペ
ニリデンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オー
ル、(2S,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−(4−プロペニリデンピペリジン−1−イ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)ブタン−2−オール、(2RS,3RS)−2−
(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−プロペニ
リデンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(4−プロピニリデンピペリジン−1−イル)−
1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブ
タン−2−オール、(2S,3S)−2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−3−(4−プロピニリデンピペリ
ジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)ブタン−2−オール、(2RS,3R
S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4
−プロピニリデンピペリジン−1−イル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−
オール、(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフ
ェニル)−3−(3−メチレンピペリジン−1−イル)
−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)
ブタン−2−オール、(2S,3S)−2−(2,4−
ジフルオロフェニル)−3−(3−メチレンピペリジン
−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)ブタン−2−オール、(2RS,3RS)
−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(3−メ
チレンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、
(2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(3−メチレンピロリジン−1−イル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン
−2−オール、(2S,3S)−2−(2,4−ジフル
オロフェニル)−3−(3−メチレンピロリジン−1−
イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−
イル)ブタン−2−オール、および(2RS,3RS)
−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(3−メ
チレンピロリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール、な
どがあげられる。
【0013】一般式(I)で表される本発明化合物は以
下に示す方法によって製造することができる。
【0014】
【化3】
【0015】(上記式中、Ar、R1、R2、X、mおよ
びnは前述したものと同意義を示す。)すなわち、一般
式(II)で表されるエポキシ化合物と一般式(II
I)で表されるアミン誘導体を反応させることにより一
般式(I)で表される化合物に導くことができる。一般
式(II)で表されるエポキシ化合物は特開平2−19
1262号公報などに記載されているごとき、たとえば
一般式(IV):
【0016】
【化4】
【0017】(式中、ArおよびXは前述したものと同
意義を示す)で表される化合物を塩基存在下に式R3
2−O−SO23またはR3SO2−Z(式中、R3は低
級アルキル基、ハロゲン化低級アルキル基または置換さ
れていてもよいフェニル基を示し、Zはハロゲン原子な
どの脱離基を示す。)を有する化合物と反応させること
により、化合物(V):
【0018】
【化5】
【0019】をえ、これに塩基を反応させる方法などに
よりえられる。
【0020】一般式(III)で表されるアミン誘導体
は公知の合成法(たとえばChem.Pharm.Bull.41(11)19
71−1986(1993))により、あるいは本発明の参考例に
記載されている方法などによりえることができる。
【0021】なお、アミン誘導体が塩基などの酸との塩
のばあいは水酸化ナトリウムなどの無機塩基あるいはト
リエチルアミンなどの有機塩基であらかじめ、あるいは
反応液中で中和し遊離のアミンとして使用される。
【0022】反応は通常、水または有機溶媒あるいは水
と有機溶媒の混合溶液を用いて、あるいは無溶媒で行わ
れる。有機溶媒としては出発化合物と反応しないもので
あればよく、たとえばメタノール、エタノール、n−プ
ロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、te
rt−ブタノール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリンまたはメチルセルソルブなどのア
ルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたはジ
メトキシエタンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホ
ルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、ジメチルスルホキシドなどが単独であるいは
混合液として使用される。
【0023】上記反応系においては、有機溶媒のみより
も、反応系に1〜80v/v%の水を添加すると反応が
円滑に進行する。
【0024】反応溶液中の各原料の使用量は、化合物
(II)に対して1〜20倍モルの化合物(III)を
使用する。
【0025】反応温度は室温〜200℃、好ましくは5
0〜150℃である。反応時間は1時間〜72時間であ
る。
【0026】反応終了後、溶媒を留去し再結晶またはク
ロマトグラフィーなどの手段により精製することにより
一般式(I)で表される本発明化合物が単離される。
【0027】一般式(I)で表される本発明化合物は必
要に応じて、医薬として許容される塩、たとえば塩酸、
硫酸、硝酸、燐酸または臭化水素酸などとの無機酸塩、
フマル酸、マレイン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、クエ
ン酸、メタンスルホン酸またはトルエンスルホン酸など
との有機酸塩とすることができる。
【0028】つぎに、上記一般式(I)で表される本発
明化合物の抗真菌活性について述べる。なお、以下の試
験に使用する被験化合物番号は後に記載する実施例番号
を引用した。
【0029】1.最小発育阻止濃度(MIC)の測定 カンジダ・アルビカンス(Candida albicans ATCC-1025
9) については合成アミノ酸培地(SAAMF培地)を
用いた液体培地希釈法により被験化合物のMICを測定
した。すなわち2倍段階希釈系列の薬液3μlに、最終
菌濃度1×103cells/mlになるように接種し
たSAAMF培地300μlを加え、35℃で2日間培
養後、菌の発育を阻止する被験化合物の最小濃度をもっ
てMICとした。カンジダ・アルビカンス以外の菌につ
いてはサブロー寒天培地を用いた寒天平板希釈法により
MICを測定した。すなわちジメチルスルホキシドに溶
解して10mg/mlの濃度になるように調製した被験
薬剤溶液を、ジメチルスルホキシドでさらに2倍段階希
釈した液0.1mlを滅菌シャーレにとり、サブロー寒
天培地9.9mlを加え充分に混和し薬剤添加平板を作
成し、106cells/mlに調製した菌浮遊液5μ
lをミクロプランター(株式会社佐久間製作所製)を用
い接種した。アスペルギルス・フミガタス(Aspergillus
fumigatus NI-5561) とクリプトコッカス・ネオホルマ
ンス(Cryptococcus neoformans NI-7496)は30℃で4
8時間、トリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichop
hyton mentagrophytes KD-01) は30℃で7日間培養
後、菌の発育を阻止する被験化合物の最小濃度をもって
MICとした。それらの結果を表1に示す。比較対照化
合物としてクロトリマゾールおよびフルコナゾールを用
いた。
【0030】供試菌名略号は下記の通りである。
【0031】 菌 名 略号 Candida albicans ATCC 10259 C.a. Cryptococcus neoformans NI-7496 Cr.n. Aspergillus fumigatus NI-5561 A.f. Trichophyton mentagrophytes KD-01 T.m.
【0032】表1に本発明の実施例の化合物および参考
例1の化合物の各種真菌に対しての抗真菌力(最小発育
阻止濃度MIC)を示す。
【0033】
【表1】
【0034】以上の結果から、一般式(I)で示される
本発明の化合物、とりわけ絶対配置が(R,R)である
ものが、従来の抗真菌剤に比べてきわめて高い活性を有
することがわかる。
【0035】また、クロトリマゾールおよびフルコナゾ
ールとの比較から、本発明化合物のごとき、メチレン基
を有するアミン環が結合した化合物が、驚くべき高い活
性を示すことがわかる。
【0036】2.感染治療実験 (1)モルモット白癬感染モデルに対する効果 Hartley 系雄性モルモット(体重400−500g)の
背部の皮膚の毛を抜き軽くサンドペーパーで皮膚を摩擦
した。トリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophy
ton mentagrophytes KD-04)の小分生子浮遊液(107
cells/ml)の0.1mlを皮膚面に滴下し、ガ
ラス棒で擦り込み感染させた。被験化合物はポリエチレ
ングリコール400−エタノール(75:25)に1%
溶液となるように溶解し、感染3日目から1日1回、1
0日間、0.2mlを塗布治療した。最終治療2日後に
動物をエーテル麻酔で屠殺し、感染部位から10個の皮
膚組織片を切り出し、サブロー寒天培地上で7日間培養
した。抑制率は次式より算出した。 抑制率(%)=(1−菌陽性組織片数/全組織片数)×100
【0037】その結果を表2に示す。対照化合物として
クロトリマゾールを用いた。
【0038】
【表2】
【0039】(2)モルモット皮膚カンジダ感染モデル
に対する治療効果 Hartley 系雄性モルモット(体重400−500g)の
背部の皮膚の毛を抜きカンジダ・アルビカンス(Candida
albicans KC-36 )胞子浮遊液(5×107cells
/ml)の0.1mlを皮膚面に滴下し、ガラス棒で擦
り込み感染させた。感染を容易にするためプレドニソロ
ン30mg/kgを感染1日前、感染当日および感染4
日後に皮下投与した。被験化合物はポリエチレングリコ
ール400−エタノール(75:25)に1%溶液とな
るように溶解し、感染2日目から1日1回、3日間、
0.2mlを塗布治療した。最終治療2日後に動物をエ
ーテル麻酔で屠殺し、感染部位から10個の皮膚組織片
を切り出し、カンジダGS培地栄研(栄研化学株式会社
製)上で7日間培養した。抑制率は前記と同様の式より
算出した。その結果を表3に示す。対照化合物としてク
ロトリマゾールを用いた。
【0040】
【表3】
【0041】以上1、2の試験から参考例1の化合物は
広範囲でかつ強力な抗真菌作用を有することが認められ
た。
【0042】3.マウス急性毒性試験 5週令のICR雄性マウスを使用し、参考例1の化合物
をポリエチレングリコール200に溶解し皮下および経
口投与した。結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】上表に示されるように参考例1の化合物の
毒性は低いと考えられる。
【0045】本発明化合物は強い抗真菌活性を有してい
るうえ、毒性も低いものである。一般式(I)で表され
る本発明化合物を有効成分とする抗真菌剤は、ヒトを含
む哺乳動物において、とくにカンジダ属、トリコフィト
ン属、ミクロスポラム属、エピデルモフィトン属、マラ
セジア属、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、アス
ペルギルス属、コクシジオイデス属、パラコクシジオイ
デス属、ヒストプラズマ属またはブラストミセス属の菌
種による局所および全身性の真菌感染症の治療に用いる
ことができる。本発明の化合物を有効成分とする抗真菌
剤は、ヒトおよび動物の真菌感染症に有用であるばかり
でなく、農園芸用防カビ剤または工業用防カビ剤などと
しても有用である。
【0046】一般式(I)で表される本発明の化合物を
有効成分とする抗真菌剤は化合物単独またはこれと液体
または固体の製剤上の補助成分、たとえば賦形剤、結合
剤、希釈剤と混合してなるもので、外用塗布、経口また
は非経口的に投与することができる。また、必要に応じ
て他の薬剤を調合させてもよい。
【0047】外用剤として投与するばあい、クリーム
剤、液剤、軟膏剤、眼軟膏剤、座剤、膣剤、パウダー、
乳剤などの剤形が調製可能である。調製するにあたって
は、油性基剤または乳剤性基剤などを用いて調製するこ
とができ、有効成分の好ましい含量は0.1〜10重量
%である。投与量は患部の広さおよび症状によって適宜
調節すればよい。
【0048】経口投与のばあい、粉末、錠剤、顆粒剤、
カプセル剤またはシロップとして使用され、さらには皮
下、筋肉内または静脈内注射剤などの注射剤としても使
用される。
【0049】投与量は患者の年齢、体重および個々の条
件により異なるが、成人1日あたり有効成分として10
mg〜10g、好ましくは50mg〜5g程度であり、
投与方法としては上記1日あたりの投与量を1回ないし
数回にわけて投与する。
【0050】
【実施例】以下に実施例および参考例をあげて本発明に
ついてさらに詳しく説明するが、本発明はかかる実施例
にのみ限定されるものではない。
【0051】なお、1H−NMRスペクトルは重クロロ
ホルム(CDCl3)溶液中、内部標準としてテトラメ
チルシランを使用し、JNM−EX270型スペクトル
メーター(日本電子株式会社製)により測定し、ケミカ
ルシフト(δ)値はppmで示した。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(以下、HPLCと略す)は光学活性
カラム、キラルセル(CHIRALCEL)OJ(4.
6mm×25cm、ダイセル化学工業(株)製)を用
い、LC−6A(HPLC装置、(株)島津製作所製)
にて測定した。
【0052】参考例1 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン
−2−オール 4−メチレンピペリジン塩酸塩1.336gに50%水
酸化カリウム水溶液11.2mlを加え、撹拌溶解後エ
チルエーテル20mlで抽出し、水層をさらにエチルエ
ーテル10mlで抽出し、有機層を合わせエチルエーテ
ルを留去した。残留物にエタノール3ml、(2R,3
S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチ
ル−2−[(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)メチル]オキシラン251mg、蒸留水3mlを順
次加え、85℃油浴上で24時間加熱還流した。反応後
反応液を室温まで冷却し、酢酸エチル20mlおよび蒸
留水20mlを加え有機層を分離した。水層をさらに酢
酸エチル10mlで抽出し先の有機層と合わせ飽和食塩
水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後溶媒を留去
した。残留物をシリカゲル8gを用いたHPLCに付
し、酢酸エチル/ヘキサン(4:1〜3:1)の混合溶
媒で溶出し表題の化合物188mgをえた。収率54.
0%。エーテル/ヘキサン混合溶媒から再結晶を行い、
融点86−87℃を有する純品をえた。
【0053】 HPLC:移動層にヘキサン/イソプロピルアルコール
=9/1を用い、流速1.0ml/分、室温、UV(2
54nm)で検出する条件で分析したところ、保持時間
6.6分に単一のピークを示した。 比施光度:[α]D 28−93°(C=1.00、CHC
3) 元素分析:C182224Oとして 計算値:C、62.15;H、6.36;N、16.0
2 実測値:C、62.05;H、6.37;N、16.0
1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 0.96(3H,dd) 、 2.12.5(6H,m) 、2.6 −2.8(2H,m) 、 2.91(1H,q)、4.64(2H,s)、4.80(1H, d)、4.89(1H,d)、 5.48(1H,brs)、6.7 −6.8(2H,m) 、7.47−7.63(1H,m)、 7.79(1H,s)、8.03(1H,s)
【0054】実施例 (2RS,3RS)−2−(2,4−ジフルオロフェニ
ル)−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−1
−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタ
ン−2−オール (2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−メチル−2−[(1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル)メチル]オキシランの代わりにそのラセ
ミ体である(2RS,3SR)−2−(2,4−ジフル
オロフェニル)−3−メチル−2−[(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)メチル]オキシランを使
って参考例1と同様にして表題の化合物をえた。
【0055】 HPLC:移動層にヘキサン/イソプロピルアルコール
=9/1を用い、流速1.0ml/分、室温、UV(2
54nm)で検出する条件で分析したところ、保持時間
6.6分と5.8分に面積比1:1の2本のピークを示
した。1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 0.96(3H,dd,J=3Hz,7Hz)、2.1−2.5(6H,m)、2.6−2.8(2
H,m)、 2.91(1H,q,J=7Hz)、4.64(2H,s)、4.80(1H,d,J=15Hz) 、 4.89(1H,d,J=15Hz) 、5.47(1H,brs)、6.7-6.8(2H,m) 、 7.5 −7.6(1H,m) 、7.79(1H,s)、8.02(1H,s)
【0056】実施例 (2S,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン
−2−オール (2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−メチル−2−[(1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル)メチル]オキシランの代わりにそのエナ
ンチオマーである(2S,3R)−2−(2,4−ジフ
ルオロフェニル)−3−メチル−2−[(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)メチル]オキシラン
を使って参考例1と同様にして表題の化合物をえた。
【0057】 HPLC:移動層にヘキサン/イソプロピルアルコール
=9/1を用い、流速1.0ml/分、室温、UV(2
54nm)で検出する条件で分析したところ、保持時間
5.8分に単一のピークを示した。1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 0.96(3H,dd,J=3Hz,7Hz) 、2.1 −2.5(6H,m) 、2.6-2.8
(2H,m) 、 2.91(1H,q,J=7Hz)、4.64(2H,s)、4.80(1H,d,J=15Hz) 、 4.89(1H,d,J=15Hz) 、5.48(1H,brs)、6.7 −6.8(2H,m)
、 7.5 −7.6(1H,m) 、7.78(1H,s)、8.03(1H,s)
【0058】実施例〜1 参考 例1と同様にして、表5に示される原料を使用して
表6に示される実施例から1の化合物を合成した。
【0059】
【表5】
【0060】
【表6】
【0061】
【表7】
【0062】
【表8】
【0063】
【表9】
【0064】参考参考例1の化合物の別途合成
法) (2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)
−3−メチル−2−[(1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル)メチル]オキシラン17.59g(70
mmol)を4−メチレンピペリジン水溶液(含有量6
1%)113gに溶かし、90℃で21時間加熱還流し
た。反応後、過剰の4−メチレンピペリジンを減圧下留
去し、残留物をイソプロピルアルコール140mlに溶
かし、イソプロピルアルコール50mlに溶かしたp−
トルエンスルホン酸一水和物13.32g(70mmo
l)を加えた。室温で1時間、冷蔵庫で一晩放置後、析
出した結晶を濾取しイソプロピルアルコール50mlで
洗浄後、乾燥すると(2R,3R)−2−(2,4−ジ
フルオロフェニル)−3−(4−メチレンピペリジン−
1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−
1−イル)ブタン−2−オールのp−トルエンスルホン
酸塩の結晶32.20gがえられた。
【0065】上記でえられたp−トルエンスルホン酸塩
18.3gにエチルエーテル40mlおよび1N−水酸
化ナトリウム水溶液35mlを加え有機層を分取し、無
水硫酸マグネシウム5gで乾燥後溶媒を留去した。残留
液にn−ヘキサン40mlを加え、析出した結晶を濾取
し、乾燥すると目的とする(2R,3R)−2−(2,
4−ジフルオロフェニル)−3−(4−メチレンピペリ
ジン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾ
ール−1−イル)ブタン−2−オールが9.43gえら
れた。このものは参考例1の化合物と1H−NMRが一
致した。
【0066】参考例 4−ベンジリデンピペリジン塩酸塩の合成 (1)アルゴン気流下、塩化ベンジルトリフェニルホス
ホニウム49.0g(126mmol)を無水テトラヒ
ドロフラン100mlに懸濁し、氷冷下、ブチルリチウ
ム86mlを滴下した。室温で1時間撹拌後、1−ベン
ジル−4−ピペリドンの無水テトラヒドロフラン溶液を
氷冷下滴下し、15時間加熱還流した。反応溶液を濾過
し、濾液にジエチルエーテル、水を加え有機層を分取し
た。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去してえられた油状
物をシリカゲル1kgを用いたカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:100−3:1
00)で溶出して1−ベンジル−4−ベンジリデンピペ
リジン22.6gをえた。
【0067】1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 2.4 −2.5(4H,m) 、2.5 −2.6(4H,m) 、3.52(2H,s)、 6.27(1H,s)、7.1 −7.4(10H,m)
【0068】(2)1−ベンジル−4−ベンジリデンピ
ペリジン24.6g(96mmol)をジクロロエタン
200mlに溶かし、氷冷下、クロロギ酸1−クロロエ
チル11.1ml(102mmol)を滴下した。反応
液を30分加熱還流し、その後室温で1.5時間撹拌し
た。減圧下溶媒を留去して反応液を80mlに濃縮し、
メタノール200mlを加え12時間加熱還流した。溶
媒を減圧下留去してえられた残留物にイソプロピルエー
テル100mlを加え沈澱物を濾取し、表題化合物8.
6gをえた。
【0069】1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 2.74(2H,t,J=6Hz)、2.84(2H,t,J=6Hz)、3.18(2H,brs)、 3.31(2H,brs)、6.47(1H,s)、7.1 −7.4(5H,m) 、9.8(2
H,brs)
【0070】参考例 4−ジフェニルメチレンピペリジンの合成 (1)イソニペコチン酸エチルエステル102g(65
0mmol)をジオキサン100mlに懸濁し、氷冷下
t−ブトキシジカルバメート213g(974mmo
l)を加え15時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、1
−t−ブトキシカルボニル−4−エトキシカルボニルピ
ペリジン234gをえた。
【0071】1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 1.27(3H,t,J=7Hz)、1.46(9H,s)、1.6 −1.7(2H,m) 、 1.8 −1.9(2H,m) 、2.3 −2.5(1H,m) 、2.8 −2.9(2H,
m) 、 3.7 −4.0(2H,m) 、4.14(2H,q,J=7Hz)
【0072】(2)アルゴン気流下、1−t−ブトキシ
カルボニル−4−エトキシカルボニルピペリジン26.
4g(72mmol)を乾燥テトラヒドロフラン100
mlに溶かし、氷冷下2mol/mlフェニルマグネシ
ウムブロマイド108mlを滴下して2日間撹拌した。
反応溶液を飽和塩化アンモニウム溶液200ml、酢酸
エチル200ml中に注ぎ、有機層を分取した。有機層
を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を減圧下留去し、1−t−ブトキシカルボ
ニル−4−(ヒドロキシジフェニル)メチルピペリジン
34.7gをえた。
【0073】1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 1.2(4H,m) 、1.42(9H,s)、2.5 −2.7(3H,m) 、 4.1 −4.2(2H,m) 、7.2 −7.5(10H,m)
【0074】(3)1−t−ブトキシカルボニル−4−
(ヒドロキシジフェニル)メチルピペリジン20g(5
4mmol)をフェノール12.8g、48%臭化水素
水210mlに溶かし、140℃で5時間、室温で15
時間撹拌した。有機層を分取し、ジエチルエーテルを加
え析出した沈澱を濾取した。沈澱にジエチルエーテル、
水酸化カリウム溶液を加え有機層を分取し、水酸化カリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、表題化合物6.
1gをえた。
【0075】1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 2.0(1H,brs) 、2.32(4H,t,J=6Hz)、2.91(4H,t,J=6Hz)、 7.1 −7.3(10H,m)
【0076】参考例5 4−プロペニリデンピペリジン塩酸塩の合成 (1)アルゴン気流下、臭化アリルトリフェニルホスホ
ニウム2.9g(7.5mmol)を無水テトラヒドロ
フラン10mlに懸濁し、氷冷下、ブチルリチウム4.
3mlを滴下した。室温で30分撹拌後、1−ベンジル
−4−ピペリドン1g(5.3mmol)の無水テトラ
ヒドロフラン溶液を氷冷下滴下し、室温で15時間撹拌
した。反応溶液を濾過し、濾液に酢酸エチル、水を加え
有機層を分取した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し
てえられた油状物をシリカゲル40gを用いたカラムク
ロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:
1−1:3)で溶出して1−ベンジル−4−プロピリデ
ンピペリジン200mgをえた。
【0077】1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 2.2 −2.3(2H,m) 、2.4 −2.5(6H,m) 、3.50(2H,s)、 4.98(1H,d,J=10Hz)、5.11(1H,d,J=17Hz)、5.82(1H,d,J=
11Hz)、 6.5 −6.6(1H,m) 、7.2 −7.3(5H,m)
【0078】(2)1−ベンジル−4−プロピリデンピ
ペリジン4.5g(21mmol)をジクロロエタン2
0mlに溶かし、氷冷下、クロロギ酸1−クロロエチル
2.8ml(25mmol)を滴下した。反応液を室温
で30分間撹拌し、その後30分間加熱還流した。減圧
下溶媒を留去して反応液を10mlに濃縮し、メタノー
ル60mlを加え12時間加熱還流した。溶媒を減圧下
留去して表題化合物3.7gをえた。
【0079】1 H−NMRスペクトル(CDCl3)δppm: 2.3 −3.0(4H,m) 、3.0 −3.6(4H,m) 、4.7 −6.3(4H,
m)
【0080】製剤例1 液剤 200mlのマクロゴール400をエタノール750m
lに溶かし、これに参考例1の化合物、(2R,3R)
−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−メ
チレンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール5g
を加えて溶かした。さらにエタノールにて全量を100
0mlとし、液剤として供した。
【0081】製剤例2 軟膏剤 白色ワセリン400g、セタノール180g、パラオキ
シ安息香酸プロピル1gおよびセスキオレイン酸ソルビ
タン50gを水浴上にて80℃に保ちながら溶かし、つ
いで参考例1の化合物、(2R,3R)−2−(2,4
−ジフルオロフェニル)−3−(4−メチレンピペリジ
ン−1−イル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル)ブタン−2−オール5gを加えて溶かし
た。一方、パラオキシ安息香酸メチル1gに水を加え8
0℃に加温して溶かした液を前述の液に徐々に加え混合
した。冷却後軟膏剤として供した。
【0082】製剤例3 クリーム剤 白色ワセリン15g、流動パラフィン200g、ステア
リルアルコール50g、モノステアリン酸グリセリン4
0g、プロピレングリコール145gおよびパラオキシ
安息香酸プロピル1gよりなる混合物を水浴上で80℃
に保ちながら溶解し、ついで参考例1の化合物、(2
R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3
−(4−メチレンピペリジン−1−イル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−
オール10gを加えて溶かし、さらに40gのステアリ
ン酸ポリオキシ40および1gのパラオキシ安息香酸メ
チルに精製水498gを加え、80℃に加温して溶解し
た液を加えたのち充分撹拌した。撹拌後、冷却水を用い
て冷却しながら固まるまでさらに充分撹拌し、クリーム
剤として供した。
【0083】
【発明の効果】本発明化合物は強い抗真菌活性を有して
いる。したがって、一般式(I)で表される本発明化合
物を有効成分とする抗真菌剤は、ヒトおよび動物の真菌
疾患に対し、その予防および治療に有効であり、また、
農園芸用防カビ剤および工業用防カビ剤などとしても有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 31/04 A61P 31/04 171 171 C07D 403/06 C07D 403/06 // C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 永井 基美 京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科 研製薬株式会社 中央研究所内 (72)発明者 西田 時子 京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科 研製薬株式会社 中央研究所内 (72)発明者 有可 正 京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科 研製薬株式会社 中央研究所内 (72)発明者 横尾 守 京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科 研製薬株式会社 中央研究所内 (72)発明者 出世 聡子 京都市山科区四ノ宮南河原町14番地 科 研製薬株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平1−123456(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 401/06 C07D 403/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、Arは無置換またはハロゲン原子およびトリフ
    ルオロメチルから選ばれた置換基1〜3個で置換された
    フェニル基を示し、R1およびR2は、同一または異なっ
    て水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、無置換または
    ハロゲン原子および炭素数1〜6のアルキル基から選ば
    れた置換基1〜3個で置換されたアリール基、アルケニ
    ル基、アルキニル基、またはアラルキル基を示し、mは
    2または3を示し、nは1または2を示し、Xは窒素原
    子またはCHを示し、*1、*2は不斉炭素を示す)で表
    される化合物またはその酸付加塩(ただし、(2R,3
    R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4
    −メチレンピペリジン−1−イル)−1−(1H−1,
    2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール
    およびその酸付加塩を除く)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化合物またはその酸付加
    塩を有効成分として含有する抗真菌剤。
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