JP3436062B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP3436062B2
JP3436062B2 JP11203197A JP11203197A JP3436062B2 JP 3436062 B2 JP3436062 B2 JP 3436062B2 JP 11203197 A JP11203197 A JP 11203197A JP 11203197 A JP11203197 A JP 11203197A JP 3436062 B2 JP3436062 B2 JP 3436062B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電トランスを用
いた放電灯点灯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、放電灯を高周波で点灯させる放電
灯点灯装置が広く普及するに至っているが、一般に多く
の放電灯は、始動や点灯のために商用電源の電源電圧を
昇圧して電力を供給させる必要があり、このため放電灯
点灯装置の多くは、その高周波点灯回路部に昇圧機能を
もたせている。また、この必要とされる電圧は、放電灯
によって異なるが、例えば冷陰極ランプのように、始動
電圧として1Kv以上の電圧を必要とするものもあり、こ
のような放電灯では、放電灯点灯装置に昇圧機能を持た
せることは不可欠なものとなる。
【0003】図15は、従来の放電灯点灯装置(第1の
従来例)を示すもので、この放電灯点灯装置は、一対の
スイッチング素子Q1,Q2を交互にオン・オフさせる
ことにより電磁方式の巻線トランスTの一次側に高周波
電圧を発生させ、この高周波電圧を巻線トランスTで昇
圧させて二次側で放電灯Laの始動に十分な電圧を得、
この二次側を放電灯Laの各電極に接続して放電灯La
を始動させると共に、点灯へと移行するようにされたも
ので、放電灯Laが点灯後は、巻線トランスTの二次側
に接続されたコンデンサCが限流要素となって放電灯L
aが安定点灯するようにされている。
【0004】図16は、従来の別の放電灯点灯装置(第
2の従来例)を示すもので、第1の従来例における巻線
トランスTの二次側の出力を、放電灯Laの両端近傍の
周囲に巻かれた導体箔1に接続して、放電灯Laに電力
を伝達させたものであり、この従来例では、導体箔1と
放電灯Laとの間の容量結合により放電灯Laが点灯す
るものと推察されるものである。
【0005】図17は、従来のさらに別の放電灯点灯装
置(第3の従来例)を示すもので、第1の従来例におけ
る巻線トランスTに代えて圧電トランス2を用いて昇圧
を行わせるようにしたものである。この圧電トランス2
は、圧電セラミックの圧電及び電歪現象を利用したもの
で、駆動部3と発電部4とを備えてなり、駆動部3に一
次電圧として高周波電圧を加えると電歪現象で機械振動
が発生し、それが圧電セラミックの内部を伝わって応力
と変位とが生ずるが、同時にその変位に比例する電圧を
生ずる圧電現象が生じ、この電圧を発電部4から二次電
圧として取り出して、圧電トランス2の共通電極とされ
る駆動部3の一方の電極3aと発電部4の電極4aとの
間に、放電灯Laの各電極を外部接続線である電線で接
続することにより、放電灯Laにその電圧を印加させて
始動させて、点灯させるようにされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された第1の従来例に示す放電灯点灯装置にお
いては、昇圧機能を果たすトランスが電磁方式の巻線ト
ランスTであるため、鉄心の磁気飽和による制約や、巻
線の絶縁設計、及び実装方法等の点から、トランスが大
型になるという問題点があるばかりか、煩わしい巻線、
組立工程を必要としてコストも高くなりがちであるとい
う問題点があった。また、放電灯Laの電極から電子を
放出させて放電灯Laを点灯させているため、電極の寿
命により放電灯の寿命が決定されてしまうという問題点
もあった。
【0007】また、第2の従来例に示す放電灯点灯装置
においては、電極の寿命により放電灯Laの寿命が決定
されてしまうことはないものの、そのほかは第1の従来
例と同様の問題点があるほか、導体箔1が放電灯Laの
両端近傍の周囲に巻かれているため、これらが光を遮
り、放電灯Laから放出される全光束が低下してしまう
という問題点があった。
【0008】また、第3の従来例に示す放電灯点灯装置
においては、圧電トランス2の発電部4である二次側と
放電灯Laとの間が外部接続線である電線により接続さ
れており、その電線には高圧が印加されているため他の
部分との間で絶縁距離を確保する必要があり、また、圧
電トランス2の二次側の電線が短絡すると、二次電流が
増大して圧電トランス2が破壊に至るおそれがあるとい
う問題点があった。さらには、放電灯Laの電極から電
子を放出させて放電灯Laを点灯させているため、電極
の寿命により放電灯Laの寿命が決定されてしまうとい
う問題点もあった。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、トランスの二次側で短
絡するおそれをなくした小型の放電灯点灯装置を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、請求項1記載の発明にあっては、放電灯
と、駆動部に交流電圧を印加することにより発電部に高
電圧を発生させて前記放電灯に電力を伝達する圧電トラ
ンスを備えた放電灯点灯装置において、前記圧電トラン
スの駆動部のみに外部接続線を接続させ、前記放電灯を
少なくとも一部が前記発電部に対向するように近接配設
させて前記発電部から前記放電灯に電力を伝達させたこ
とを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明にあっては、請求項1
記載の放電灯点灯装置において、前記圧電トランスの駆
動部に、前記圧電トランスの略共振周波数近傍で発振す
る駆動回路を接続して、前記圧電トランスを略共振周波
数近傍で動作させたことを特徴とする。
【0012】請求項3記載の発明にあっては、請求項
1、または請求項2記載の放電灯点灯装置において、前
記圧電トランスから伝達される電力により、前記放電灯
の点灯を維持させたことを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明にあっては、請求項3
記載の放電灯点灯装置において、前記圧電トランスを薄
板状に形成すると共に、前記放電灯を直管状として、こ
の放電灯を前記圧電トランスの前記駆動部と前記発電部
とを結ぶ方向と略平行に配設したことを特徴とする。
【0014】請求項5記載の発明にあっては、請求項3
記載の放電灯点灯装置において、前記圧電トランスを薄
板状に形成すると共に、前記放電灯をU字形状を有する
放電灯として、前記圧電トランスを前記放電灯のU字形
状をなす間の空間に配置したことを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明にあっては、請求項3
記載の放電灯点灯装置において、前記放電灯に近接させ
て複数の前記圧電トランスを配設したことを特徴とす
る。
【0016】請求項7記載の発明にあっては、請求項3
記載の放電灯点灯装置において、前記圧電トランスと前
記放電灯の距離を変化させて、前記放電灯を調光させた
ことを特徴とする。
【0017】請求項8記載の発明にあっては、請求項1
記載の放電灯点灯装置において、前記圧電トランスから
伝達される電力により、前記放電灯を始動させたことを
特徴とする。
【0018】請求項9記載の発明にあっては、請求項8
記載の放電灯点灯装置において、前記放電灯が高圧放電
灯であって、この発光管に前記圧電トランスが近接配設
されたことを特徴とする。
【0019】請求項10記載の発明にあっては、請求項
8記載の放電灯点灯装置において、前記放電灯が高圧放
電灯であって、この発光管が圧電セラミックにより形成
され一端側が駆動部とされる圧電トランスであることを
特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は、本発明の放電灯
点灯装置の第1の実施の形態を示すものであり、この放
電灯点灯装置は、圧電トランス2と、その駆動回路5と
を備えてなり、放電灯Laを点灯させるように構成され
ている。
【0021】圧電トランス2は、そのセラミック材料が
PZTで、富士セラミクス社製の品番C213であっ
て、厚みが1.5mm、幅6mm、長さ130mmの細長い薄
板状をなし、その一端側から20mmの表裏両面には例え
ば銀蒸着で形成された一次側電極である駆動電極3aが
形成されており、その駆動電極3a間では図1中でAで
矢示したように厚み方向に分極がされて、その部分が駆
動部3とされている。また、駆動電極3aを設けた側と
反対側の他端側では、同図中でBで矢示したように長さ
方向に分極が行われて発電部4が形成されている。した
がって、この圧電トランス2の振動モードは、厚み−長
さ振動モードである。
【0022】駆動回路5は、圧電トランス2の駆動電極
3aに外部接続線6である電線で接続されて圧電トラン
ス2を駆動させるもので、例えば図2に示すように、ス
イッチング素子Qを備えてなる一石式他励の共振型イン
バータ発振回路であって、DC60Vの電源で、20kH
z から100kHz の高周波を出力するようにされてい
る。そして、圧電トランス2を、限定されるものではな
いが、その共振周波数近傍で動作させるようにされてい
る。また、放電灯Laは、例えば管径4mm、長さ110
mmの冷陰極ランプであって、その管軸を圧電トランス2
の長尺方向に向けて圧電トランス2の駆動電極3aのな
い部分と平行に、圧電トランス2の面上に載置されて近
接配設されている。つまり、この圧電トランス2は、駆
動部3のみに外部接続線6である電線が接続されてお
り、発電部4には外部接続線は接続されていないのであ
る。
【0023】このような圧電トランス2から放電灯La
に電力を伝達するには、発電部4にも二次側電極を設
け、これと放電灯Laの電極とを二次側電線である外部
接続線で接続して行われるものであったが、本願発明者
は、実験を重ねた結果、この二次側電線を用いなくと
も、圧電トランス2と放電灯Laとを適切に近接配設さ
せ、共振条件を適切に選択して圧電トランス2を駆動さ
せれば、放電灯Laを点灯させることができることを見
いだして上述の発明を成したもので、本実施の形態で
は、出力1.5W相当の点灯光束が得られた。
【0024】このような現象について、本願発明者は、
図3に示すように等価的な回路を推察している。図中
で、Cp1は一次並列コンデンサで、駆動回路中のイン
ダクタLと共に共振の主たる要素をなす。また、Lsは
直列等価インダクタ、Csは直列等価コンデンサ、Rは
直列等価抵抗であって、これら3要素のインピーダンス
は、放電灯Laに対して限流要素をなす。また、T0
は、圧電トランス2の電気−機械−電気変換を行う上で
の理想トランスとしての部分を、Cp2は二次側に並列
に存在するコンデンサで、ここでは明確ではなく分布的
である。そして、圧電トランス2と放電灯Laの間の電
力伝達は、分布的に存在する容量(コンデンサ)による
ものと推察している。すなわち、放電灯Laと圧電トラ
ンス2とを密接させることにより、構造上それらの間に
分布容量が存在するため、その分布容量を介して電流が
流れるものと思われる。
【0025】このように構成されているため、本実施の
形態における放電灯点灯装置においては、昇圧機能を果
たすトランスが圧電トランス2であるため、鉄心の磁気
飽和や、巻線の絶縁設計等をする必要がなくトランスを
小型にできて、放電灯点灯装置が小型化でき、また、圧
電トランス2の発電部4である二次側と放電灯Laとの
間に二次側電線である外部接続線を必要としないため、
高圧が印加される配線がなくなって二次側短絡のおそれ
がなくなり、圧電トランス2が破壊に至るおそれもな
い。さらには、圧電トランス2を共振周波数近傍で動作
させたため、その昇圧比を大きくできる。また、放電灯
Laが、電極から電子を放出させて点灯させるものでは
ないため、電極が必要なく、放電灯Laが長寿命とな
る。また、圧電トランス2は、厚みが薄いため放電灯L
aとその長尺方向を一致させて配設することにより、照
明装置に使用される場合にも、照明装置自体の薄型化に
貢献できる。
【0026】図4は、本発明の放電灯点灯装置の第2の
実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態と異な
る点は、圧電トランス2と放電灯Laの間に、絶縁性を
有する厚さ0.7mmの樹脂製の反射板7を介在させた点
であり、他は前記第1の実施の形態と同様に構成されて
いる。このような放電灯点灯装置により放電灯Laを点
灯させると、1.2Wの点灯光束が得られた。
【0027】このように構成しても、前記第1の実施の
形態と同様の効果を奏すると共に、放電灯Laの交換時
に露出した充電部がなく、安全性が向上すると共に、照
明装置に反射板7を別に設ける場合に比べて、照明装置
の薄型化に貢献できる。
【0028】なお、本実施の形態において、圧電トラン
ス2、及びその駆動回路5等を、絶縁性を有する樹脂で
覆うようにすれば、湿度の高い場所や、水に触れる場所
において安全に放電灯点灯装置を使用することができ
る。
【0029】図5は、本発明の放電灯点灯装置の第3の
実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態と異な
る点は、放電灯LaをU字形状をなすU字管とし、その
放電灯LaのU字形状をなす間の空間に、薄板状に形成
した圧電トランス2を、駆動部3をU字状の開口側とし
て、その表裏面に放電灯Laの管が対向するように配設
させた点であり、他は前記第1の実施の形態と同様に構
成されている。このように構成しても、放電灯LaがU
字状の場合であっても前記第1の実施の形態と同様の効
果を奏することができると共に、U字管のU字形状をな
す間の空間を利用することにより、照明装置に利用した
場合に、さらに照明装置の小型化に貢献できる。
【0030】図6は、本発明の放電灯点灯装置の第4の
実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態と異な
る点は、放電灯Laを、略薄板状の外形を有し、その放
電路を薄板状の平面内で縦横に、例えば渦巻き状や波状
をなすように1本の放電路として形成して、発光する部
分が略平面状をなすように形成すると共に、圧電トラン
ス2を、放電灯Laと略同じ面積を有する面状に形成さ
せ、面状の圧電トランス2の側壁に駆動電極3aを形成
して、平面状の放電灯Laを巾−長さモードの圧電トラ
ンス2で点灯させた点であり、他は前記第1の実施の形
態と同様に構成されている。このように構成しても、放
電灯Laが平面状の場合であっても前記第1の実施の形
態と同様の効果を奏することができる。
【0031】図7は、本発明の放電灯点灯装置の第5の
実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態と異な
る点は、圧電トランス2の駆動電極3aを、圧電トラン
ス2の長尺方向の略中央部の表裏両面に形成させて駆動
部3を形成し、両端側を高電圧を発生する発電部4とさ
せると共に、その圧電トランス2上に、両端が略そろう
ように放電灯Laを配設させた点であり、他は前記第1
の実施の形態と同様に構成されている。このように構成
しても、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏すると
共に、放電灯Laの両端部が高圧で、中心部が低圧とな
って、電界強度が対称となり放電のムラがなくなる。
【0032】図8は、本発明の放電灯点灯装置の第6の
実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態と異な
る点は、圧電トランス2の駆動電極3aを、圧電トラン
ス2の一端側の両側面に設け、駆動部3の分極方向を巾
方向とさせて、圧電トランス2を巾−長さモードで駆動
させると共に、その圧電トランス2上に、両端が略そろ
うように放電灯Laを配設させた点であり、他は前記第
1の実施の形態と同様に構成されている。このように構
成しても、前記第1の実施の形態と同様の効果を奏する
と共に、駆動電極3aと駆動回路5を接続する外部接続
線6の接続が、放電灯Laが密接される側と異なる面で
できるため、その接続及び放電灯Laの圧電トランス2
への近接配置が容易に行える。
【0033】図9は、本発明の放電灯点灯装置の第7の
実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態と異な
る点は、圧電トランス2を、1つの放電灯Laに対して
複数である2つ設け、それらを、その発電部4側の端部
を所定の間隔を保って対向させるようにさせて放電灯L
aを点灯させた点であり、他は前記第1の実施の形態と
同様に構成されている。
【0034】一般に、圧電トランスの伝達パワーや容量
は、圧電トランスの素子形状に依存し、大きな伝達パワ
ーを得るには素子形状を大きくする必要が生ずる。しか
しながら、セラミックは焼結体であるため大きな形状と
すると焼結工程の制御が困難となり、歩留まりや生産性
が悪くなる。
【0035】そこで本願発明者は、1つの放電灯Laに
複数の圧電トランス2から電力伝達をさせることを試
み、以下のような良好な結果を得た。つまり、圧電トラ
ンス2は、厚みが2mm、幅8mm、長さ110mmの細長い
板状をなし、その一端側の表裏両面には駆動電極3aが
形成されて構成されている。そして、この圧電トランス
2を、管径が4mm、長さ220mmの放電灯Laの長尺方
向に、両端に駆動電極3aを位置させるように長尺方向
を並べて配設し、それぞれの駆動電極3aに高周波電圧
を印加させて駆動させるようにされており、ここでは4
W相当の点灯光束が得られた。
【0036】このように構成しても、前記第1の実施の
形態と同様の効果を奏すると共に、複数の圧電トランス
2を使用することにより高出力化が可能となり、また、
高出力化させるために、圧電トランス2の製造時の歩留
まりや生産性が低下することもない。
【0037】図10は、本発明の放電灯点灯装置の第8
の実施の形態を示すもので、前記第1の実施の形態と異
なる点は、放電灯Laを、圧電トランス2と放電灯La
との間の圧電トランス2と略垂直方向の距離dを変化さ
せることにより、または、圧電トランス2と略同程度の
長さの放電灯Laの端部が圧電トランス2の端部からは
み出す寸法である、圧電トランス2と平行方向の距離w
を変化させることにより、調光御可能にさせた点であ
り、他は前記第1の実施の形態と同様に構成されてい
る。このように構成しても、前記第1の実施の形態と同
様の効果を奏すると共に、圧電トランス2と放電灯との
間の圧電トランス2と略垂直方向の距離dを変化させる
だけで、または、放電灯Laの端部の圧電トランス2の
端部からはみ出す寸法である、圧電トランス2と平行方
向の距離wを変化させるだけで、放電灯Laを調光制御
することもできる。
【0038】図11及び図12は、本発明の放電灯点灯
装置の第9の実施の形態を示すもので、この放電灯点灯
装置は、圧電トランス2と、その駆動回路5、及び安定
器8とを備えて構成されており、放電灯Laである高圧
放電灯(高輝度放電灯)を圧電トランス2により始動さ
せると共に、始動後は安定器8により安定点灯させるよ
うにされている。
【0039】圧電トランス2は、第1の実施の形態の等
価回路から放電灯Laが接続されていない場合が最も昇
圧比が大きくなり、放電灯Laが点灯した状態の10倍
以上の電圧、例えば1kV以上の電圧を得ることもでき
る。そこで、ここでは放電灯Laを高圧放電灯であるメ
タルハライドランプとすると共に、外管9の中に収容さ
れた発光管10に1mmだけ離れるように近接させて圧電
トランス2を配設して、放電灯Laに始動可能な電圧を
印加するようにされている。この圧電トランス2は、厚
み15mm、幅3mm、長さ30mmであって、一端側の駆動
電極3aが駆動回路5に接続されて厚み−長さ振動モー
ドで動作する。
【0040】駆動回路5は、商用電源ACに接続された
安定器8の非電源側に接続され、分圧コンデンサC1,
C2と、トライアックTr、限流インダクタL0、及び
パルストランスPTから構成されている。そして、電源
電圧が上昇し、分圧コンデンサC2が電荷を蓄積してト
ライアックTrがオンすると、パルストランスPTを介
して圧電トランス2の一次側に電圧が印加され、圧電ト
ランス2が駆動される。圧電トランス2の二次は、過渡
的に高い電圧を発生させ、分布容量を介して発光管10
内のガスに連続的に、またはパルス的に高電圧を印加さ
せ、放電灯Laを始動させる。放電灯Laは、一旦始動
すると商用電源ACから安定器8を介して電力が供給さ
れ、点灯が維持される。
【0041】また、圧電トランス2は、比較的低いキュ
リー点を持ち、このキュリー点以上では圧電・電歪現象
を生じずトランスとして機能しない。本実施の形態にお
ける材料では、キュリー点は300度C程度であるが、
放電灯Laである高圧放電灯の発光管10は点灯すると
管壁温度が上昇し、1mm程度離れた位置でも800度C
程度の温度となっており、消灯後は、圧電トランス2
は、温度が下がってキュリー点以下となってから高電圧
を発生する。
【0042】このように構成されているため、本実施の
形態における放電灯点灯装置においては、放電灯Laの
外管9内の発光管10に放電灯点灯装置を構成する圧電
トランス2を近接配設させたため、外管9の外側の放電
灯点灯装置が小型化でき、また、圧電トランス2の二次
側である発電部4側には外部接続線を接続しないため、
圧電トランスの二次側が短絡するおそれもない。さらに
は、放電灯Laの発光管10に近接配設した圧電トラン
ス2で始動電圧を発生させて放電灯Laを始動させたた
め、放電灯Laの外管9の外側では高圧が発生せず、安
全性が向上する。また、放電灯Laは、消灯直後の温度
が高い状態ではガスの水銀蒸気圧が高く、始動に常温時
の10倍以上の高電圧を必要とするが、圧電トランス2
は、キュリー点以上ではトランスとして機能せず、温度
が下がって蒸気圧が低下し、始動に要する電圧が低下し
てから動作するため、無駄なパルスの発生がなくなる。
【0043】図13及び図14は、本発明の放電灯点灯
装置の第10の実施の形態を示すもので、この放電灯点
灯装置は、前記第9の実施の形態と異なる点は、放電灯
Laの発光管10自体を圧電体からなるセラミック発光
管とさせて、発光管10と圧電トランス2とを一体で形
成させた点であり、他は前記第9の実施の形態と同様に
構成されている。
【0044】圧電トランス2である発光管10は、上述
したように圧電体からなるセラミック発光管であって、
放電ガスが封入された円筒部の内部両端に電極が設けら
れてなり、一方の電極側の端部に、略円柱状をなし、そ
の略中心軸をに一方の駆動電極3aともなる一方の電極
が通るようにされると共に、外周に駆動電極3aの他方
が設けられた駆動部3が形成されている。この駆動部3
は、図14にAで矢示したように、その径方向である一
方の駆動電極3aと外周の他方の駆動電極3aを結ぶ方
向に分極がされており、また、円筒部が、同図でBで矢
示したように、その長さ方向に分極されて発電部4とさ
れている。そして、駆動部3の一対の駆動電極3a間
に、駆動回路5からパルスまたは高周波電圧を印加する
と、径−長さ振動が発生して、長さ方向に高電圧を発生
する。この結果、管壁近傍の封入ガスがブレークオーバ
ーして放電が開始される。なお、放電の開始後は、円筒
部の両端の電極間に外部から電力が供給される。
【0045】このように構成されているため、本実施の
形態における放電灯点灯装置においては、前記第9の実
施の形態の効果に加えて、圧電トランス2を発光管10
と一体化したことにより、構造がきわめて単純化でき
て、信頼性や製造の作業性が向上する。
【0046】
【発明の効果】このように構成されているため本発明
は、請求項1記載の発明にあっては、昇圧機能を果たす
トランスが圧電トランスであるため、鉄心の磁気飽和
や、巻線の絶縁設計等をする必要がなくトランスを小型
にできて、放電灯点灯装置が小型化でき、また、圧電ト
ランスの発電部である二次側と放電灯との間に二次側電
線である外部接続線を必要としないため、高圧が印加さ
れる配線がなくなって二次側短絡のおそれがなくなり、
圧電トランスが破壊に至るおそれもない。
【0047】請求項2記載の発明にあっては、請求項1
記載の発明の効果に加えて、圧電トランスを共振周波数
近傍で動作させたため、その昇圧比を大きくできる。
【0048】請求項3記載の発明にあっては、請求項
1、または請求項2記載の発明の効果に加えて、放電灯
が電極から電子を放出させることなく点灯できるため、
放電灯が長寿命となる。
【0049】請求項4記載の発明にあっては、請求項3
記載の発明の効果に加えて、圧電トランスは、厚みが薄
いため放電灯とその長尺方向を一致させて配設すること
により、照明装置に使用される場合にも、照明装置自体
の薄型化に貢献できる。
【0050】請求項5記載の発明にあっては、請求項3
記載の発明の効果に加えて、放電灯のU字形状をなす間
の空間を利用することにより、照明装置に利用した場合
に、さらに照明装置の小型化に貢献できる。
【0051】請求項6記載の発明にあっては、請求項3
記載の発明の効果に加えて、複数の圧電トランスを使用
することにより高出力化が可能となり、また、高出力化
させるために、圧電トランスの製造時の歩留まりや生産
性が低下することもない。
【0052】請求項7記載の発明にあっては、請求項3
記載の発明の効果に加えて、圧電トランスと放電灯の距
離を変化させるだけで、放電灯を調光することができ
る。
【0053】請求項8、及び請求項9記載の発明にあっ
ては、請求項1記載の発明の効果に加えて、放電灯の外
管内の発光管に近接配設した圧電トランスで始動電圧を
発生させて放電灯を始動させたため、放電灯の外管の外
側では高圧が発生せず、安全性が向上する。また、放電
灯Laは、消灯直後の温度が高い状態ではガスの水銀蒸
気圧が高く、始動に常温時の10倍以上の高電圧を必要
とするが、圧電トランスは、キュリー点以上ではトラン
スとして機能せず、温度が下がって蒸気圧が低下し、始
動に要する電圧が低下してから動作するため、無駄なパ
ルスの発生がなくなる。
【0054】請求項10記載の発明にあっては、請求項
8記載の発明の効果に加えて、圧電トランスを発光管と
一体化したことにより、構造がきわめて単純化できて、
信頼性や製造の作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電灯点灯装置の第1の実施の形態に
係る模式図である。
【図2】同上の異なる模式図である。
【図3】同上の等価回路図である。
【図4】本発明の放電灯点灯装置の第2の実施の形態に
係る要部の斜視図である。
【図5】本発明の放電灯点灯装置の第3の実施の形態に
係る要部を示すもので、(a) は正面図、(b) は側面図で
ある。
【図6】本発明の放電灯点灯装置の第4の実施の形態に
係る要部の斜視図である。
【図7】本発明の放電灯点灯装置の第5の実施の形態に
係る要部の斜視図である。
【図8】本発明の放電灯点灯装置の第6の実施の形態に
係る要部の斜視図である。
【図9】本発明の放電灯点灯装置の第7の実施の形態に
係る要部の斜視図である。
【図10】本発明の放電灯点灯装置の第8の実施の形態
を示すもので、(a) は要部の正面図、(b) は(a) におけ
るdとwと光出力の関係を示す説明図である 。
【図11】本発明の放電灯点灯装置の第9の実施の形態
を示す模式図である。
【図12】同上の等価回路図である。
【図13】本発明の放電灯点灯装置の第10の実施の形
態に係る要部の斜視図である。
【図14】同上の断面図である。
【図15】従来の放電灯点灯装置(第1の従来例)を示
す回路図である。
【図16】従来の別の放電灯点灯装置(第2の従来例)
を示す回路図である。
【図17】従来のさらに別の放電灯点灯装置(第3の従
来例)を示す回路図である。
【符号の説明】
2 圧電トランス 3 駆動部 4 発電部 5 駆動回路 6 外部接続線 10 発光管 La 放電灯

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電灯と、駆動部に交流電圧を印加する
    ことにより発電部に高電圧を発生させて前記放電灯に電
    力を伝達する圧電トランスを備えた放電灯点灯装置にお
    いて、前記圧電トランスの駆動部のみに外部接続線を接
    続させ、前記放電灯を少なくとも一部が前記発電部に対
    向するように近接配設させて前記発電部から前記放電灯
    に電力を伝達させたことを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 前記圧電トランスの駆動部に、前記圧電
    トランスの略共振周波数近傍で発振する駆動回路を接続
    して、前記圧電トランスを略共振周波数近傍で動作させ
    たことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 前記圧電トランスから伝達される電力に
    より、前記放電灯の点灯を維持させたことを特徴とする
    請求項1、または請求項2記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 前記圧電トランスを薄板状に形成すると
    共に、前記放電灯を直管状として、この放電灯を前記圧
    電トランスの前記駆動部と前記発電部とを結ぶ方向と略
    平行に配設したことを特徴とする請求項3記載の放電灯
    点灯装置。
  5. 【請求項5】 前記圧電トランスを薄板状に形成すると
    共に、前記放電灯をU字形状を有する放電灯として、前
    記圧電トランスを前記放電灯のU字形状をなす間の空間
    に配置したことを特徴とする請求項3記載の放電灯点灯
    装置。
  6. 【請求項6】 前記放電灯に近接させて、複数の前記圧
    電トランスを配設したことを特徴とする請求項3記載の
    放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 前記圧電トランスと前記放電灯の距離を
    変化させて、前記放電灯を調光させたことを特徴とする
    請求項3記載の放電灯点灯装置。
  8. 【請求項8】 前記圧電トランスから伝達される電力に
    より、前記放電灯を始動させたことを特徴とする請求項
    1記載の放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】 前記放電灯が高圧放電灯であって、この
    発光管に前記圧電トランスが近接配設されたことを特徴
    とする請求項8記載の放電灯点灯装置。
  10. 【請求項10】 前記放電灯が高圧放電灯であって、こ
    の発光管が圧電セラミックにより形成され一端側が駆動
    部とされる圧電トランスであることを特徴とする請求項
    8記載の放電灯点灯装置。
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